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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2008年10月13日

tpt『いさかい』10/10-22ベニサン・ピット

 フランスの劇作家マリヴォーの1744年初演の戯曲『いさかい』を、毬谷友子さん主演で熊林弘高さんが演出されます。若いキャストによってフレッシュな現代劇のような印象も味わえました。上演時間は約1時間35分。現在TPTのTOPページに舞台写真あり。

 私が観た回は終演後に出演者全員が揃うポスト・パフォーマンス・トークがありました。10/20(月)19:00開演の回も終演後にトークがあります。

 ⇒CoRich舞台芸術!『いさかい
 レビューは後ほどアップ予定。トークの簡単な記録のみアップしています。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 王子(塩野谷正幸)が恋人エルミアンヌ(濱崎茜)を森の奥へと誘う。
 王子の意図をはかりかねるエルミアンヌに対して、王子は今から、見せ物と称して一つの実験を見せるという。
 その実験とは、赤ん坊のころから他の人間と一切接触せずに育てられ、しかし普通の人間と同じ知性を持った二組の男女(毬谷友子&田島亮、渡辺真起子&藤沢大悟)を初めて外の世界に出し、その男女の間に生まれる恋愛感情、そして恋の駆け引きを観察しようというのだ。
 恋愛における「不実」は男から生まれるのか女から生まれるのか。その永遠の問いに決着をつけるべく、無邪気で残酷な実験が今、始まる。
 ≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:熊林弘高(演出)/木内宏昌(台本)/奥香織(マリヴォー研究)/出演者

 毬谷「(私が演じた)エグレは、川も、自分の顔も見たことがないような人間。目にするものすべてが初めてのもの。役作りについては狼少女をイメージしました。」
 毬谷「さら~っと読めば60分で漫画みたいに終わってしまう物語ですが、その行間を、セリフとセリフの間を考えるうちに(ここまで)できました。戯曲に身を任せている内にできていたというか。マリヴォーはすごいと思います。」

 毬谷「毎日、命を燃やして90分。緒形拳さんがおっしゃるように、まさに“不惜身命”。だから終わったらこのようにへとへとです(苦笑)。その人間として舞台で息をすると、それがお客様の心を動かせるんじゃないかと信じています。毎日お客様と一緒に作るので、やっていてスリリング。それが舞台。舞台は一期一会で、贅沢なもの。」
 毬谷「今回の衣装を手がける原まさみさんは夢の遊眠社『桜の森の満開の下』で、私が演じた夜長姫の衣装を作ってくださった方。」

 熊林「ガムテープで川を生み出すというアイデアは、毬谷さんがワークショップで出してくれたものです。」
 木内「カタカナを使わないというルールで台本を書きましたが。どうしても“キス”という言葉が残ってしまった。でも稽古場で俳優が“くちびるを押し当てる”などのアイデアを出してくれたので、最終的にはカタカナ言葉はすべてなくなりました。俳優が、彼ら(登場人物)は“キス”という単語を知らないのではないか、だからしゃべらないのではないか、と考えた結果です。」

「いさかい~la Dispute」Marivaux(1688~1763)
出演:毬谷友子 田島亮(後に芸名を田島優成とする。田島亮は本名。2010年11/3加筆) 渡辺真起子 藤沢大悟 濱崎茜 松平英子 杉内貴 藤川洋子 塩野谷正幸
脚本:マリヴォー 訳:阿部崇/小溝佳代子 台本:木内宏昌 演出:熊林弘高 装置:池田ともゆき 照明:井内眞 衣裳:原まさみ 音響:長野朋美 ヘア&メイクアップ:鎌田直樹 舞台監督:中瀬古靖
【発売日】2008/07/01 全席指定 6,000円 学生3,000円(TPTのみ取り扱い)
http://www.tpt.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2008年10月13日 18:41 | TrackBack (0)