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2008年11月02日

ジャンクション『傾く首~モディリアーニの折れた絵筆~』10/25-11/03赤坂RED/THEATER

 ミュージカル俳優として活躍されている吉野圭吾さん主演のストレート・プレイです。新国立劇場演劇研修所を卒業したばかりの女優・内田亜希子さん目当てで伺いまして、目的は達成されて満足。鮮やかな存在感でした。

 赤坂RED/THEATERで前売7,500円とチケット代が高額なのは、やっぱり吉野さんをはじめ有名な役者さんが出てるからなのかしら。上演時間は約1時間40分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『傾く首~モディリアーニの折れた絵筆~

 画家のモディリアーニ(吉野圭吾)が亡くなるまでのわずかな日々を描いていました。独白で説明するシーンと、体の動きで関係性を見せるシーンが同時に起こるのが面白かったです。ユトリロ(岩田翼)とモディリアーニの対比が素敵でした。

 作・演出は宝塚歌劇団の荻田浩一さん。きっと命を削って芸術を生み出した画家たちに、強い思い入れをお持ちなのだろうと思います。ただ、一人ひとりを大切に描きすぎている気もしました。セリフに繰り返しが多かったような。

 裏側を向けたキャンバスを並べてパネルにした壁が良かったです。芸術の裏側がこんなにも厳しいなんて。見る人と作る人の間には超えられない壁がありますよね。

 ここからネタバレします。

 ジャンヌ(内田亜希子)とハイム・スーチン(溝呂木賢)が無言のまま向き合って、アトリエ中を歩いたり、イスに座ったり、机に寄りかかったりして、2人の体勢を変えながら力関係の揺れを表すのが面白かったです。セリフを話している人たちよりも、そっちばっかり見つめてしまいました。でも何か起こって欲しかったな~。ジラされた(笑)。

出演:吉野圭吾、内田亜希子、溝呂木賢、岩田翼、小野妃香里、戸井勝海
脚本・演出:荻田浩一(宝塚歌劇団) 照明:笠原俊幸 音響:眞澤則子 美術:升平香織 舞台監督:粟飯原和弘
【発売日】2008/08/30  全席指定 前売:7,500円 当日:8,000円
http://www.junction99.com/
http://mayuta.cocolog-nifty.com/modigliani/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2008年11月02日 16:57 | TrackBack (0)