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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2008年11月27日

ポかリン記憶舎『鳥のまなざし』11/27-30シアタートラム

 明神慈さんが作・演出されるポかリン記憶舎がシアタートラムに初進出。小劇場界の実力派俳優がそろった豪華な座組みです。

 あの世とこの世が交わる幽玄の闇の中を、観客の私も浮かんだり沈んだり。役者さんが帯同する空気が色っぽいです。上演時間は約1時間15分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『鳥のまなざし

 三方から客席に囲まれた島のような、丘のような舞台。舞台奥には橋掛かりのような花道もあります。
 曇ったパステル系の配色でそろえたのカジュアルな衣裳の役者さんたちは、体にも声にも隙がなく、見飽きることがありません。アンサンブル的な動きには、いつもの色っぽさに野蛮さもプラスされていたように思います。うっとりしたり、痛いと感じたり。

 このまま群像劇のように進むのかしら・・・と少し不安になったのですが、そうはならず。終演時の暗転が心地よかったです。

 ここからネタバレします。

 リョウ(日下部そう)とサホ(福士史麻)の2人をを中心にした、街のコラージュであり、人間の心の軌跡。リョウは親友のマコトが自殺しており、サホは彼氏だったヒロキが自殺しています。

 死んだヒロキ(平原テツ)が誰かの体を借りてサホに会いに来たところで、あの世とこの世がすっかり重なりました。対して、ここではない場所に行きたかったマコトを思い、自分はここにいるとはっきりと自覚するリョウ。サホとリョウが出会い、2人の影が黒く伸びて現れるのを観て、あぁ、私もここに生きているなぁと思いました。

ポかリン記憶舎#15
出演:中島美紀、日下部そう、山田宏平(山の手事情社)、寺内亜矢子、金田淳、井上幸太郎、平原テツ、市川梢、福士史麻(青年団)、堀夏子(青年団)、桜井昭子
脚本・演出:明神慈 音楽:木並和彦 美術:杉山至+鴉屋 舞台監督:寅川英司+鴉屋 照明P:キイトス 照明OP :シバタユキエ 音響:荒木まや 写真:松本典子 AD:松本賭至 衣裳:フラボン 演出助手:渡邊佳奈子 小杉美也子 百花亜希
制作:遠山ちあき フラボン
【発売日】2008/09/28 指定席(椅子)・自由席(桟敷) 前売:指定席 3300円 自由席 2800円 当日:指定席 3500円 自由席 3000円  平日マチネ割:指定席 3000円 自由席 2500円 和服割:指定席 3000円 自由席 2500円 学割:自由席のみ 2500円(入場時:要学生証)(劇場チケットセンターTEL&店頭取扱い、フラボン取扱い)劇場友の会会員:指定席 3000円 自由席 2500円 世田谷区民:指定席 3100円 自由席 2600円(劇場チケットセンター取扱い)
http://www.pocarine.org/mt/archives/2008/08/15.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2008年11月27日 23:02 | TrackBack (0)