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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2009年06月17日

SPAC・Shizuoka春の芸術祭2009『半人半獅子ヴィシュヌ神』06/13-14舞台芸術公園・屋内ホール「楕円堂」

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カピラ・ヴェヌさん

 とうとう開幕しました、「Shizuoka春の芸術祭2009」!記者発表以来、とても楽しみにしていたんです。今月は2度静岡にお邪魔して、合計8本観る予定です。

 トップバッターはインドの古典舞踊クーリヤッタム。ポカンと口を開けて、ただただ、圧倒された1時間30分。あの濃度であのペースのまま、1時間30分もあったことにも驚愕。

 ⇒CoRich舞台芸術!『半人半獅子ヴィシュヌ神

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 「人にも獣にも、どんな武器にも殺されない」不死身の肉体を持った傲慢な魔王ヒラニヤカシプは、息子がヴィシュヌ神を讃えるのを聞いて我慢がならず、狂象や毒蛇を差し向けて殺そうとする。ところがそこに頭は獅子、体は人間という異形の姿に変身したヴィシュヌ神が顕れる・・・。
 ≪ここまで≫

 太鼓の音にまず衝撃を受けて、そして踊り手カピラ・ヴェヌさんの一挙手一投足、というか、主に目と眉のあたりに目は釘付け。すべての役柄を1人で演じていきます。セリフは非常に少ないです(というかほぼ無言劇)。人間技じゃない・・・。太鼓も凄かった。
 踊りと音楽は祈りで、舞台は聖なる場所だということが実感できました。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演(舞台下手より):宮城聰 カピラ・ヴェヌ ゴーパル・ヴェヌ 通訳の男性

 宮城「何度観ても圧倒される、示唆に富んだ、汲めども尽きぬ泉のような作品。」

 ゴーパル「舞台で演じることが、つまり神に祈ること」
 ゴーパル「この作品には人間の激しい怒りや残酷な部分、そして静かな平安(シャンティ)も描かれている。おごり・たかぶりが愚かであること、そして傲慢を乗り越えることを教えてくれる。芸能を楽しむ面もあるが、同時にお説教でもある。サンスクリット語の演劇にはダールマ(正しいこと)を伝える目的がある。」
 カピラ「インドの●●地方の王子は、1年間毎日ラーマーヤナの演劇を観なければいけない時期がある。それをしないと王になれない。」

 カピラ「5歳の時から訓練をしてきた。目の動きについては1日に5~6時間。全ての動きに意味がある。文法もあり、まとまった文章をしめすこともある。」
 カピラ「この劇場は世界で一番クーリヤッタムを演じるのにふさわしい場所。またここに来られてこの上なく嬉しく思っています。」

 ※この作品はナンギャール・クートゥーです。以下、公式サイトより。
 クーリヤッタムが複数の男優・女優によって演じられるのに対して、ナンギャール・クートゥーでは一人の女優がすべての役を演じる。

古典舞踊/インド 
出演:ナタナカイラリ(カピラ・ヴェヌ、ニルマラ・ヴェヌ、カラーマンダラム・ラジーヴ、カラーマンダラム・ハリハラン、カラーニラヤム・ウンニクリシュナン)
演出:ゴーパル・ヴェヌ  字幕作成:足澤一成
【発売日】2009/05/06[一般大人]4,000円 [同伴チケット(2枚)]7,000円[学割]大学生・専門学校生 2,000円/高校生以下 1,000円 ☆お得な週末劇場ハシゴ券あり☆
http://www.spac.or.jp/09_spring/sita

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2009年06月17日 00:20 | TrackBack (0)