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2009年08月28日

東京芸術劇場『ザ・ダイバー 日本バージョン』08/20-09/20東京芸術劇場小ホール1

 野田秀樹さんの東京芸術劇場・芸術監督就任記念プログラムの第1弾(⇒記者発表)。昨年上演された英国版『THE DIVER』が日本バージョンとなって登場。上演時間は約1時間25分。

 すっごく面白かった!これぞ大人が満足できる上質の演劇!とにかく充実!そして幸せ♪ 英国版とは全く違った味わいでした。全席完売でなければメルマガ号外を出したいところです。

 当日券販売は全ステージ開演の1時間前より販売されています。現時点では早めに並ぶと入れる状況ではあるようです(日時によると思いますが)。
 劇場のすぐ近くで「野田、来たる。野田秀樹芸術監督就任記念展~」(写真↓は入り口)が開催されています。入場無料。ソワレ終演後でも大丈夫。9/6(火)まで。
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 昔のポスターがすっごく素敵!私は1992年の『贋作・桜の森の満開の下』が初・遊眠社体験でした。着物を着た女の子の可愛いイラストが、下北沢駅にいっぱい貼られていたのを思い出しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ザ・ダイバー

 ≪あらすじ≫
 殺人容疑で捕まった女(大竹しのぶ)。自分が誰なのか定まらない状態になっており、拘留されたまま精神科医(野田秀樹)によるカウンセリングを受けている。彼女は人格がくるくる変わるのだ。どうやら『源氏物語』の登場人物になっているらしい。
 ≪ここまで≫

 銀色の壁など金属質な装置に、木製のイスが置かれたシャープな美術。日本の伝統芸能のように扇子などを色んなものに見立てていく演出です。でも形式ばることは全くなく、きわどいタイミングを狙った演技のライブ感と、何が起こるかわからないスリルにゾクゾク。
 音楽および音響は和物の生演奏で、映像はありません。舞台上の家具やかばん、本といった小物と、見立ての道具となる扇子や布を用いて、俳優の演技で芝居を形作っていきます。どんなシーンにもわくわくさせられました。でも見立ての演出のせいもあってか、没頭するようなことにはなりませんでした。頭の中は冷静なまま、心は熱くなりました。

 『源氏物語』と“女”の現実が混ざり合っていくのがとても面白いです。『源氏物語』の時代から変わらない人の恋心。でも現代は、どうしても抑えることのできない気持ちの高まりなどを、一瞥もせず切り捨ててしまうことが当たり前になっている気がします。1000年以上前と現在とが併存する瞬間に、微妙な温度差のようなものを感じました。
 大人のドライな恋愛ドラマもあり、女の正体を探っていくサスペンスの味わいもあり、笑いのシーンも肉厚。エンターテインメントとしても満足です。あーもーホンッとに贅沢。こういう演劇を同世代の友達と会社帰りに観に行きたい(←いっつも言ってる)。

 役者さんは4人とも素晴らしかったです。動作の組み合わせには、呼吸を合わせないと出来ないコンビネーションがいっぱい。プロの本気を堪能しました。
 大人の恋愛の話ですからラブシーンも体当たりで見せてくださって。大竹さん、北村さん、サイコーっす。

 当日パンフレット(500円)に野田秀樹さんと大江健三郎さんとの対談が載っています。目からウロコの詳細な作品解説でした。戯曲が掲載された「新潮9月号」もロビーで販売されています。

 ここからネタバレします。

 女は不倫相手の男の家に放火して、家にいた彼の子供2人を焼死させました。でも「4人殺した」と言います。それは男に頼まれて2度堕胎した自分の子供も数えていたからでした。女は最終的に「責任能力があった」と精神科医に診断され、絞首刑になります。人殺しを実行したのは彼女だけれど、彼女を追いこんだのは不倫相手とその妻なのに・・・という考えがよぎったり。

 海に潜るシーンは舞台が青く染まり、自分も海底に連れて行ってもらえました。心地よくて夢のよう。
 海の底で女が見つけた宝は子供。赤いひもをへその緒に見立て、女と一緒に海に潜った精神科医がそのひもを持って、彼女の子供になりました。精神科医は1人で海面に出て赤ん坊のように泣きます。殺された子供が生き返ったんですよね。女は死んだ後にその夢を見て、救われたのかもしれません。精神科医が1人たたずむ幕切れもかっこ良かった。

野田秀樹 東京芸術劇場 芸術監督就任記念プログラム
出演:大竹しのぶ 渡辺いっけい 北村有起哉 野田秀樹 演奏:田中傳左衛門(囃子) 増田桂一(笛)
脚本・演出/野田秀樹 美術/堀尾幸男 照明/小川幾雄 作調/田中傳左衛門 音響/高都幸男 企画・製作/NODA・MAP 制作協力/世田谷パブリックシアター 主催/東京芸術劇場(財団法人 東京都歴史文化財団) 東京都/財団法人 東京都歴史文化財団
【休演日】8/24(月)、8/31(月)、9/7(月)、9/8(火)、9/14(月)【発売日】2009/07/11 6,500円 全席指定 サイドシート3,000円(25歳以下の方は1,000円でご購入いただけます。劇場チケットサービス窓口で身分証をご提示ください。)※チケットに関するお問合せは、 東京芸術劇場チケットサービス 03-5985-1707
http://www.nodamap.com/productions/thediver/
http://www.geigeki.jp/saiji_054.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:29 | TrackBack

【つぶやき】バラコ胸中吐露外伝「デエト、お願いします(夏合コン編)」が面白い。

 バラコ胸中吐露外伝「デエト、お願いします」は、劇団KAKUTAの作・演出を手掛け、役者さんとしても活動している桑原裕子さんのブログです。桑原さんは「甘い丘」(2009年10月末~11月初旬にシアタートラムにて再演)で、岸田國士戯曲賞の最終候補に残りました。

 1対1だったり団体だったりのデートの模様を、細かくレポートしてくれていて、思わず吹き出しちゃうほど可笑しいです(笑)。今は夏合コン編のクライマックス。今回はカメラマンとして参加している中川智明さんの写真もいいですね。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2009年08月27日

CASTAYA PROJECT『"Are You Experienced?"』08/10-11, 24-25こまばアゴラ劇場

 CASTAYA PROJECT(カステーヤ・プロジェクト)とは、公式サイトによるとエンリク・カステーヤという名前の演出家が率いる演劇プロジェクトです。その実体は非公開。旗揚げ公演は東京デスロック『演劇LOVE2008~愛の行方三本立て~』公演内の1演目『CASTAYA』。40分間、無名の女優が無言で立ち続けるという作品でした。

 今回は8/10(月)、11(火)、24(月)、25(火)という変則的な日程の4ステージ公演。すべてが違う内容でした。私は2回目以外の3ステージを拝見。情報非公開にも関わらず、客席はほとんど埋まっていたようです。怖いもの知らずなお客さん、多いね!(笑)

 ⇒JNSK OFFICIAL DIARYにおける作品解説(2009/08/29加筆)
 ⇒CoRich舞台芸術!『 "Are You Experienced?"

 1回目は10名以上の俳優による『マクベス』の稽古風景を見せてくれました。2回目は東京デスロックの『LOVE』を上演したようです(私は観ていません。伝聞です)。3回目は前田司郎さん(五反田団)の2人芝居『おやすまなさい』を、女優2人が全く違う演出で2度+α演じました。4回目は「演劇とは何か(これが演劇だ)」を文字通り“経験”する約1時間30分。最後は1人の俳優が舞台中央で無言で立ち続けました。

 最後の演目は、演劇が私の目の前にあり、ついには私自身となって、その場、その時に存在したことが実感できる作品でした。じっと舞台上に居続けた俳優が素晴らしかった。自分を完全にさらし切って、すべてを受け止める覚悟をもって観客と向き合い、コミュニケーションをしていました。前回同様、涙が流れました。

 こまばアゴラ劇場の夏のサミット2009参加作品なので、3回目の終演後にサミットディレクターの杉原邦生さんと、Enric Castaya & Experienceのメンバーである多田淳之介さんによるポストパフォーマンストークがありました。
 CASTAYA PROJECTの実体を非公開にしたまま進行されましたが、最初にすべて明かしてしまった方が良かったんじゃないかと思います。チラシに書かれた文章から考えると、CASTAYA PROJECTには「演劇初心者にこそ見てもらいたい」という意志があるようですので、まずは全ての観客に平等に情報を与えて欲しいですね。

 ここからネタバレします。

 ■8/10(月)①
 10名以上の俳優による『マクベス』の稽古風景。いわば舞台裏そのもの。稽古自体が面白いのはもちろん、じわーっと暗転するだけで、目の前で起こっている本音の会話(脚本なし)もすべて芝居になるのがとても面白い。でも「わかる人だけにわかる」ことが多すぎる感あり。演劇フリークの私にとっては豪華キャストでした。

 ■8/11(火)②私は観ていません。

 ■8/24(月)③
 前田司郎さん(五反田団)の2人芝居『おやすまなさい』を全く違う演出で2度(+α)上演。出演者は女優2人。1度目は客席を向いて立ったまま叫んだり。2度目は配役を逆にして小道具ありの現代口語演劇っぽく。3度目(+α)は1人の女優が両方の役を演じます。片方は布団に寝た(死んだ)まま。

 2度目までは退屈もしましたが、3度目で一転。めちゃくちゃ面白くなって、終幕までにやにやしっぱなしでした。言葉の意味だけを聞いていると、寝られない人と寝たい人がうだうだ話すだけとも受け取れる戯曲ですが、布団が敷かれた小さな部屋が貝の転がる海底に見えてきます。テレビの砂嵐と荒々しい波の轟音が空間を満たして、砂漠のゾウと海のエイが出会ってしまいそうでした(そしてゾウはエイの毒で殺されるんだね)。2人が1人に合体したことで、私も劇場ごと1つの命になったような心地。

 ■8/25(火)④"Are You Experienced?"
 出演者は女優2人と男優1人の合計3人。劇場に観客と俳優がいる。俳優が脚本家の書いた言葉を発する。俳優が演出家の指示で動く。観客はそれを見ている。そして時間が過ぎて行く。栗山民也さんが「演劇は時間の芸術である」とおっしゃっていたのを思い出しました。

 脚本家・演出家・俳優である多田淳之介さんが「私が演劇です」等と言って、ポツンと1人で立って、そのまま無言になって立ち続けます。それはまごうことなき演劇でした。多田さんと観客を含む劇場全体が演劇であるのはもちろん、実は私という個人も演劇であるのだと感じました。つまり人間存在そのものが演劇なのです。私たちはセリフをつくって自分に語らせ、体を動かすように命令します。そしていつか自分から舞台を降ります(この世を去る)。物語があるか、面白いかどうかなんて全く関係なく、人生そのもの、人間そのものが演劇なのだと実感できたことが何よりの収穫でした。

 タイトル"Are You Experienced?"を直訳すると「あなた(たち)は経験されましたか?」となります。最初は意味不明だったけれど、作品を観てわかりました(間違ってるかも知れませんが)。俳優は「私は観客です」と言って観客という役を演じます(脚本家や演出家も演じる)。つまり俳優が観客という立場を経験する(観客になる)ので、観客からすると「俳優に経験される」ことになるんですね。

 私は劇場出入り口のドアが開いた時、この芝居を終わりにしてもいいと思ったので、すぐに退場しました。すがすがしい帰り道でした。私自身が演劇であることを、コンクリートと靴の裏が接する瞬間ごとに実感できました。軽やかながら一歩ごとにしっかりとした重みも感じられる足取りで。
 退館時刻までずっと座っていた観客もいたようです。多田さんは2時間ぐらい立っていたのかしら。⇒CoRich舞台芸術!の感想(トラックバックしているブログも面白いです)

 1点だけ難をいえば、こういった作品で上演時間が1時間30分というのは長すぎる気もしました。前半の女優さん2人のシーンを短くして、開演からドアが開くまでを1時間程度におさめても良かったんじゃないかと思います。

こまばアゴラ劇場夏のサミット2009にて悪夢再び。
出演:非公開 脚本:非公開 演出: EnricCastaya&Experience
In advance 2500yen At the door 3000yen All stage pass 8000yen
“Are You Experienced ?”is to be composed of some pieces created by the international members of the Enric Castaya & Experience. We hope you have a great experience.
http://castaya.exblog.jp/10310338/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:35 | TrackBack

【オーディション】ポかリン記憶舎・冬公演『水脈(仮)』出演者募集※8/24(月)、8/31(月)〆切

 明神慈さんが作・演出を手掛けるポかリン記憶舎が、2009年冬公演の出演者を募集しています。ワークショップのみの参加も可。

 ポかリン記憶舎公演に参加した役者さんの中には、自分の劇団以外に活動の場を広げている方も多いです。新しい発見があったり、確かな技術を体得できるからではないでしょうか。すでに締め切られた日程もありますが、ご興味のある方はどうぞ。

 ●ポかリン記憶舎 第16回公演『水脈(仮)』
 
  作・演出/明神慈
  2009年12/9(水)~12/13(日)@ アトリエヘリコプター
  応募締切:A・B日程は8/24(月)、C・D日程は8/31(月)
  ※オーディションは郵送、ワークショップはメールで申し込み。

■ポかリン記憶舎・冬公演『水脈(仮)』出演者募集 (公式サイトより)

 ポかリン記憶舎では、12/9(水)~13日(日)のアトリエヘリコプター公演に向け、
出演者募集のワークショップ・オーディションを実施いたします。
※ワークショップのみの参加も可能です。

【募集内容】

 ①『水脈(仮)』出演希望(若干名募集)
 ②ワークショップ参加希望

【日程】A日程 8/28(金)13~19時  B日程 8/30(日)13~19時 

    C日程 9/5(土)13~19時  D日程 9/6(日)13~19時 
 ※ 日程の合わない方はご相談ください

【内容】13~16時 ポかメソッド体験 16~19時 台本稽古
【募集人数】A,B,C,D共に15名(予定)

【参加費用】
3000円(初日に徴収します)
【会場】都内・世田谷区

【お問合せ】
info★pocarine.org

【応募資格】
 ①出演希望者=ポかリン記憶舎公演を観たことがある、
または上演台本を読んだことがある方
(上演台本についてはポかリン記憶舎HP戯曲販売欄をご覧ください) 
 10/26からの稽古に全日参加できる方
(夜稽古+公演直前の週は終日稽古) 

 ②WS参加者=不問
 ①②共通=6時間のワークショップに参加できる方 

【応募方法】


①出演希望者=下記の住所宛に履歴書、写真(バストアップ)、他をお送り下さい。

 ・観劇したポかリン記憶舎の作品名 または一読した上演台本の作品名

 ・3年以上続けていること
 ・志望動機
 ・ポかリン記憶舎について思うこと(10字以内で)
 ・参加希望日程 (A・B・C・D)
 

 〒176-0005 東京都練馬区旭丘1-15-2-201 フラボン 出演者募集係
 
 (※締切 A・B=8/24(月)/C・D=8/31(月)必着 ※書類選考有)

 ②WS参加者=下記のアドレスに氏名・年齢・講座名・住所・メールアドレス・電話番号・
所属団体・ポかリン記憶舎について思うこと(10字以内で)
参加希望日程 (A・B・C・D)
をお送り下さい。

 info★pocarine.org (★を@に直してお送り下さい。)
 (※締切 A・B=8/24(月)/C・D=8/31(月)24時)




◆①出演希望者、②WS参加者共に、締切り日の翌日に会場、持ち物の仔細をメールで返信します。
__________________________________

 ポかリン記憶舎
1997年、作・演出・舎長の明神慈を軸に『畳屋の女たち』で公演活動開始。「地上3cmに浮かぶ楽園」を標に、現実の皮膜が融解してゆく「瞑想的空間」を国内外で体現中。
 劇場の他にも温室、美術館、ギャラリーなど、場の力を使った公演も多い。俳優の動きやことばに残像や余韻が残る「ポかメソッド」を練り上げ、
日本各地でワークショップを実施。国際交流活動も多い。他団体への戯曲提供、外部演出でも評価が高い。昨年はシアタートラム初進出公演『鳥のまなざし』で「明神慈独自の身体技法で異次元空間を生んだ」と評された。戯曲『Pictures』で第20回文化庁舞台芸術創作奨励特別賞、
『ピン・ポン』で第8回劇作家協会新人戯曲賞優秀賞を受賞。

 仔細はポかリン記憶舎サイトまでどうぞ。
 http://www.pocarine.org/mt/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 08:41 | TrackBack

2009年08月26日

青年団若手自主企画 山内・兵藤企画『昏睡』08/17-26アトリエ春風舎

 青年団の山内健司さんと兵藤公美さんの2人芝居です。こふく劇場の永山智行さんの戯曲『昏睡』を、岡崎藝術座の神里雄大さんが演出されます。

 2005年に拝見した『昏睡』は7つの短編ごとに出演者が違いましたが、今回はすべての役を2人で演じてらっしゃいました。上演時間は約1時間30分・・・だったと思いますが曖昧です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『昏睡

 ≪キャッチコピー≫ 公式サイトより
 世界が終わる。2人の俳優で描く7つの詩編。
 ≪ここまで≫

 ほぼ何もないアトリエ春風舎で、山内健司さんと兵藤公美さんが全力で、あらゆる男とあらゆる女、つまりは人類を表現していました。演出はド直球ストライクと申しましょうか、非常に潔く、戯曲の世界そのものを素手で正面からわしづかみにしようとしているようでした。スポーツに例えるなら相撲とか(笑)? 

 役者さんの熱演は大いに見ごたえがありました。ただ、役者さんご自身のキャラクターありきの役作りや言葉はこびは、それ自体に面白さはありましたが、できれば形の定まらない、得体のしれない、例えば人間ではない謎の生命体のように見える瞬間がもっと欲しかった気がします。光とか運動とか、そういったものに見えるような。

 ここからネタバレします。

 (序)、7「戦場」、6「文明」、5「退屈」、4「接合」、3「時刻」、2「夢想」、1「遺骨」の順番に上演された・・・のかしら。転換の度に鳴ったサイレン(のような音)は不思議な音でした。あれは人が死んで生まれ変わるまでの時間で、新たな命をもらっているんじゃないかと想像していました。

 「遺骨」は暗転したまま朗読が続きました。他者をいとおしむ優しい言葉でした。あの世の闇が際限なく広がり、私(観客)を温かく包んでくれたので、涙がぽろぽろこぼれました。性交したって男女はつながらないし、親子といっても孤独な他人同士だけれど、見つめ合って互いを求める意識があれば、その瞬間すでに一体になっているのかもしれません。そもそも私たちは1つなのかもしれません。そんなロマンスを信じられました。

 オレンジ色の旅行鞄からねじれて生えてきた木が素晴らしかったです。緑色の筒状の網に造花をくっつけているんですね。人が絶滅しても静かにそこに立っている木が美しかった。
 体がなくなっても、人の魂は地上をさまよっているかもしれません。今生きている私の心だって、すでに愛する誰かのもとに届いているかもしれないですよね。頭にパっと浮かんだ私の大切な人たちのことを、抱きしめたい気持ちになりました。

青年団若手自主企画vol.42
出演:山内健司(青年団) 兵藤公美(青年団)
脚本:永山智行(こふく劇場) 演出:神里雄大(岡崎藝術座) 照明:伊藤泰行 宣伝美術:京 画:神里雄大 制作:野村政之 企画:山内健司 兵藤公美 企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
【休演日】8月20日(木)【発売日】2009/06/20 予約:2000円 当日2300円
http://www.seinendan.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:50 | TrackBack

2009年08月25日

【つぶやき】映画「曲がれ!スプーン」のチラシ入手♪

20090825_magare_spoon.jpg
チラシ

 映画「曲がれ!スプーン」は本広克行監督の新作です。脚本はヨーロッパ企画の上田誠さん。

 2009年11/21(土)から全国公開されます。上映時間は約1時間45分。⇒試写感想 ⇒シアターガイド特集

 先日、本チラシをゲットしました。長澤まさみさん、かーわーい~~~っ♪映画で着ている衣裳を使ってるんですね。乙女なビジュアルは女の子の目を引きそう。

 長澤さん目当ての男性はもちろん、デートにもお勧めしたい映画です。親子で観に行っても楽しいと思います。内容的に小学生も大丈夫。そして演劇ファンは必見でしょう!なんたってキャストがつわものぞろいです(笑)。あぁ、細男(岩井秀人)にまた会いたいよ。

出演:長澤まさみ、三宅弘城、諏訪雅、中川晴樹、辻修、川島潤哉、岩井秀人、志賀廣太郎、寺島進、松重豊、甲本雅裕、三代目魚武濱田成夫、ユースケ・サンタマリア(友情出演)、升毅(友情出演)、佐々木蔵之介(友情出演)、平田満、木場勝己、ほか
監督:本広克行 原作・脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
http://magare-spoon.com/

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Posted by shinobu at 11:55 | TrackBack

TBS『RENT ブロードウェイ・ツアー』08/07-30赤坂ACTシアター

 『RENT』(Wikipedia)は1996年にブロードウェイで初演され、2005年に映画化(日本公開は2006年)された超有名なミュージカル。NY初演時と映画版のオリジナルキャストを迎えた来日公演ということで、『RENT』初見の私にはまたとない機会だと思い伺いました。

 はじめに主役が歩いて登場しただけで歓声が起こりました。そして1曲終わるごとに拍手喝さい。私は完全においてけぼり(汗)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『RENT ブロードウェイ・ツアー

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより一部引用。(RENT)を追加。
 ニューヨークのイースト・ヴィレッジに暮らす、シンガーソングライターのロジャーと映像作家志望のマーク。夢を追い求める人生に現実は厳しく、二人はシェアしているアパートのロフトの家賃(RENT)も払えずにいる。
 ≪ここまで≫

 ブロードウェイで12年間ものロングランを達成した人気演目なんですよね。だからなのか(?)キャストは余裕しゃくしゃく。私には“なつかしの名曲コンサート”みたいに、歌手が順番に朗々と歌っていくように見えてしまって・・・どうしても退屈に感じてしまいました。ディス・イズ・アメェリカ!!!って感じのイケイケなムードや振付、体の使い方(たたずまい)も個人的に苦手。

 でも『RENT』ファンは存分以上に楽しまれていたようで、リピーター続出みたい。大拍手と大歓声が起こるのに、歌が始まる直前でピタリと静かになるのは凄いですね。
 S席12,600円は高かったけど、勉強になったので後悔はないです。

 ここからネタバレします。

 幕開けからずっと引きっぱなしで、9曲目の「タンゴ・モーリーン」でやっと入って行けたかも。でも曲や歌い手によって、また引いちゃったり。

 『RENT』より昔の『Angels in America』(1989年初演・Wikipedia)や、少し後の『Hedwig and the Angry Inch』(1997年よりオフ・ブロードウェイで上演・Wikipedia)と比べながら観ていました。

出演:アダム・パスカル(ロジャー)、アンソニー・ラップ(マーク)他
作曲:ジョナサン・ラーソン 脚本:ジョナサン・ラーソン 演出:マイケル・グライフ 主催:TBS/キョードー東京/朝日新聞社 特別協賛:ライオン株式会社 企画制作:TBS/キョードー東京 招聘:キョードー東京
未就学児童のご入場はお断りします。S席:12,600円 A席:10,500円 ブレイクスルー・シート:6,000円 【ブレイクスルー・シートは、当日会場にて抽選販売(枚数限定)。】
http://www.rent2009.jp/
http://www.tbs.co.jp/act/event/rent2009/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:50 | TrackBack

2009年08月20日

【つぶやき】前川知大さん(イキウメ)原作の漫画『リヴィングストン』

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リヴィングストン

 『リヴィングストン』(⇒)目当てで今日も購入。第3話に入って、とうとう“始まる”って感じですね~。それにしても3回連続カラーって素敵。

 ◎週刊モーニング
  『リヴィングストン~LIVINGSTONE』
  原作:前川知大(劇団イキウメ
  漫画:片岡人生

Posted by shinobu at 10:10 | TrackBack

2009年08月19日

新国立劇場演劇研修所第3期生試演会②『るつぼ』08/19-21新国立劇場Aリハーサル室

 私が拝見したのは8/19夜。

【出演(3期生)】アビゲイル・ウィリアムズ:岸田茜 エリザベス・プロクター(8/19夜&8/20昼)/スザンナ・ウォルコット(8/20夜&8/21昼):熊坂理恵 エリザベス・プロクター(8/20夜&8/21昼)/スザンナ・ウォルコット(8/19夜&8/20昼):鈴木良苗 レベッカ・ナース:辻村優子 ティテュバ:野村真理 マーシイ・ルイス:吉田紗和子 メアリ・ウォレン:渡邉樹里 ジョン・ヘイル牧師:宇髙海渡 ジョン・プロクター(8/19夜&8/20昼)/フランシス・ナース(8/20夜&8/21昼):金成均 ジョン・プロクター(8/20夜&8/21昼)/フランシス・ナース(8/19夜&8/20昼):香原俊彦 パリス牧師:竹田桂 ジャイルズ・コーリイ:長元洋 ヘリック警察署長:米川貴久 エゼキエル・チーヴァ:若菜大輔
【賛助出演(1期生・2期生)】ミセス・アン・パトナム/サラ・グッド/マーサ・コーリイ:髙島玲 トマス・パトナム/ホプキンズ:山本悠生 ダンフォース副知事/役人:北川響 ベティ・パリス:保可南 ホーソーン判事/役人:古川龍太
作:アーサー・ミラー 翻訳:倉橋健(早川書房 刊) 演出:宮田慶子 美術:長田佳代子 歌唱指導:伊藤和美 照明:田中弘子 音響:信澤祐介 演出助手:松森望宏 舞台監督:米倉幸雄 演出部:大杉良 大野雅代 制作助手:粟津佐智 新国立劇場舞台技術部(舞台:小林正人 照明:安達久美子 音響:松田華詠 調整:秦恭子 大道具:菅原良一 シアターコミュニケーションシステムズレンズ) 小道具:高津映画装飾 烏城清 衣裳:東京衣裳 中村洋一 履物:神田屋 台本印刷:三文社 宮川洋

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:26 | TrackBack

【演劇教育】渡辺源四郎商店・中学生演劇体験ワークショップ『ココロとカラダで考える差別といじめ-7日で作る「河童」-(ワークショップ)』08/16-22アトリエ・グリーンパーク

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「河童」中学生WS

 青森を拠点に活動する渡辺源四郎商店の中学生向けワークショップに伺いました。2008年に高校演劇日本一となった『河童』を、中学生が7日間で作ります(去年の演目は『修学旅行』でした。⇒劇評)。

 「ココロとカラダで考える差別といじめ」と題されているように、演劇の稽古と本番の体験を通じて中学生が差別といじめについて考えるという、“演劇教育”の側面が大いにクローズアップされた企画です。

 3回の発表公演を含めての7日間ですので、実質稽古時間は配役オーディションも含めてたったの4日半!ワークショップ初日と2日目の午前中を見学させていただきました。
 
 ⇒CoRich舞台芸術!『ココロとカラダで考える差別といじめ-7日で作る「河童」-

 今回の参加中学生は合計17名。作・演出の畑澤聖悟さんをはじめ渡辺源四郎商店の新人劇団員、演劇部の高校生、演劇部を卒業した大学生らもスタッフとして参加しているので、アトリエ・グリーンパーク(↓写真)は早朝から大勢の若者でにぎわいます。
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畑澤聖悟さん

 畑澤「これは本番をやることにこだわったワークショップです。最後に公演をやることが大事。みんなで1つのことを、すごく緊張して、やり遂げることに意味があると思っています。
 『河童』は、ある日突然河童になってしまった女子高生を描いた、ハッピーエンドとはいえない話。公演DVDを見てもらってわかったと思うけれど、差別といじめの話です。人が存在し続ける限り差別といじめはあり続けるかもしれないけれど、いつの日かなくなるんじゃないかという祈りが込められています。」

 まずはリラックスするための準備運動と、コミュニケーションを潤滑にする簡単なゲームからワークショップ開始。2人1組になって会話をするワークショップでは、徐々に2人の距離を広げていくので、だんだんと声が大きくなっていきます。

 畑澤「舞台の上では人に伝わる声を出してほしい。ただ大きな声を出すとか発声練習とかには意味がない。一生懸命伝えようとしてください。そうすれば自然と大きな声が出る。わかってもらえるように、伝わるように努力してください。」
kappaWS1.JPG

 体と気持ちがほぐれたところで、宿題に出されていたスピーチの時間になりました。1人ずつ舞台中央に立って、差別といじめについて1分間以上のスピーチをするのです。子供たちは自主的に手を挙げた順に舞台に出て、飾らない自分の言葉で、堂々と語ってくれました。いじめられたことのある人、いじめたことのある人、いじめられたこともいじめたことも両方ある人、両方とも経験はないけれど、いじめの現場を目撃したことがある人。別々の立場にいる人が、それぞれに自由に気持ちを述べられる場になっていました。

 「自分が死んでも悲しむ人はいないと思った。でも助けてくれる人がいた。味方になってくれる人もいた。誰かに言えば(いじめのことを相談すれば)、少しずつでもいじめはなくなっていくと思う。」
 「たとえいじめられても、自分の心に従えば何でもできる。自分の意志があれば、ちゃんとした生活がおくれる。」

 実体験をもとに赤裸々に語られた言葉は、悲鳴であり、深い考察であり、そして励ましでした。中には、最初は言うつもりはなかったけれど、みんなの告白・意見を聞いて話す気になった子もいました。ヒステリックに不満をぶちまけたり、意見を押し付けたりすることは全くなく、全員が自身の経験談を踏まえた上で、しっかりと意見を述べてスピーチを締めくくっていたことに驚きました。

 畑澤「・・・正直、困ってます(苦笑)。これじゃ芝居をやるより、今のスピーチをお客様の前でやった方が説得力がある(笑)。あなたたちは痛みを知っている人たちだと思いました。観た人に、痛みを伝えられる人たちだ。いい芝居になると思います。日本中でこの芝居を一番リアルに見せられるのはあなたたちかもしれない。あなたたちに恥ずかしくない、いいお芝居にしたいと思います。」

 スピーチの後にお昼休みをはさんで、さっそく配役オーディションが始まりました。まずは冒頭の群読シーンを、役を変えながら数回繰り返しました。その後、メインキャストが出ている主なシーンを希望者が演じていきます。自分からやりたい役に手を挙げる積極性が素晴らしい!河童になってしまったヒメノ、委員長のカイ、いじめられっこのミナミはやはり大人気です。
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 演技の後に畑澤さんとの個人面接(役の希望などを聞く)を経て、スタッフによる配役会議の後にキャストが発表されました。午後のほんの数時間でここまで進むなんて・・・恐ろしいほどの猛スピードです。
 希望の役になれなかったり、予想外にセリフの多い役に抜擢されたり、中学生たちはそれぞれに喜びや戸惑いを感じていた様子でしたが、さっそく脚本12ページ分の宿題が出ました。夜はセリフ覚えに没頭するしかなかったことでしょう。

 2日目は本番用にイスを並べて、幕開けの群読シーンの特訓から始まりました。
 畑澤「この群読で言っていることは、実は君たちの昨日のスピーチと同じ内容です。無限の彼方の全世界に向けて、魂の叫びを届けてください。あなたたちがそれを言っているだけでグッとくるから。」
 畑澤「これは団体戦。このシーンが一番難しいんです。だから細かくやるからね。」
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 畑澤さんは笑い話をまじえて、大いに子供たちを褒めながら、同時に彼らを傷つけないように慎重に話していきます。
 畑澤「皆さん姿勢がいいですね。」「君は面白いな~(笑)!」
 畑澤「言いたくないことは言わなくていいから。」「これが出来なくても落ち込む必要は全然ないです。」「プロンプターはセリフの間違いを指摘したり、セリフが出てこなくなった時にヒントをくれる人。決して人格否定するわけじゃないからね。」

 お手伝いの高校生・大学生の中には、高校演劇日本一になった『河童』の出演者がいます。中学生はDVDで観ていた先輩たちの実物に会って、少々興奮気味(笑)。自分がこれから演じる役を演じていた先輩が、マンツーマンで直接指導してくれます。
 去年の『修学旅行』と同様に、中学生の発表公演と並行して大人が出演する『河童』も上演されますから、自分を指導してくれている先輩が出演する『河童』を観て、次の自分の公演に備えることができるんですね。

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「河童」ポスター

 出会ったばかりの人たちと協力し、話し合いで問題解決しながら最後に発表会を体験するという形式は、他の演劇のワークショップと同じです。でもこの企画は、自分を指導してくれる大人が、自分たちと同じ作品に出演するのを観られます。大人がつきっきりで支えてくれて、さらに同じ土俵で勝負してくれるんですから、子供にとってこんなに嬉しいことはないでしょう。そして発表会が1回だけではなく3回もあるのです。一発勝負ではなく複数回チャレンジできる環境は、子供たちの将来に少なくない影響を与える気がします。

 私はマチネの中学生版とソワレの大人版を、それぞれ3回続けて観劇します。アトリエ・グリーンパークにべったり密着して、このワークショップおよび発表公演で何が起こるのかを確かめたいと思います。

参加資格:アトリエ・グリーンパークでの稽古と本番に参加できる中学生 参加費用:無料
【脚本・演出】畑澤聖悟 【記録】工藤千夏 【プロンプター】太田媛乃 ほか
http://xbb.jp/wgs/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:50 | TrackBack

2009年08月18日

DULL-COLORED POP『マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人』08/14-17新宿シアターモリエール

 DULL-COLORED POP(ダル・カラード・ポップ)は谷賢一さんが作・演出される劇団です。17世紀のフランスに実在した殺人鬼マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人を描いた、肉厚なセリフで紡ぐストレート・プレイ。

 新宿シアターモリエールで前売り3000円(DM割引だと2500円)の公演だと考えると、非常に見ごたえのあるチャレンジングな作品でした。上演時間は約2時間10分(途中10分の休憩を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『マリー・ド・ブランヴィリエ侯爵夫人

 谷さんはほぼ毎回「・・・・え?・・・マジで??」と一瞬疑いたくなるようなことに挑戦しています。自称“演劇悪魔”(笑)。今回は、新劇系の人気俳優を集めた大劇場のプロダクションのような“ド”ストレート・プレイ。
 まるで古典劇のように修飾の多いセリフには、詩のような美しさに挑発的なエグさが意図的に組み合わせられ、言葉自体への愛情(ともすると執着?固執?)があふれかえっています。いわゆる翻訳劇らしい口調で、人によって語られるためにあるセリフは味わい深いです。

 殺人鬼というと「残虐」「恐怖」というイメージがパっと浮かぶものですが、それが17世紀のフランス貴族女性だというと、急に「罪の甘み」「禁じられた官能」などが香ってきます。私が勝手に期待しすぎたからかもしれませんが、残念ながら役者さんの色気や作品全体のエロティシズムは物足りなかったですね。理不尽な征服欲を満足させた時の残酷な快感や、血なまぐささを進んで求める野獣のような強欲さなど、もっと首すじがゾクっとするような生々しさを感じたかったです。
 欲しいものを手に入れるために迷いなく人殺しをしていくマリーが、少しずつ追い詰められていく後半は、殺人鬼とその周囲の人々の顛末を知りたいという欲求をかき立てられ、わくわくしながら観られました。

 役者さんの中では、演じる役人物(マリーの夫)であることに隙がなかった大塚秀記さんが良かったです。

 ここからネタバレします。

 シアターモリエールの舞台上部のロフトをうまく使ったシンプルな美術でした。実はあのロフト、天井が低いので背の高い人は普通に立っていられないんですよね。舞台奥に下手から上手に向かって登る大きな階段を設置することによって、ロフトの高さから1段降りた踊り場で、立った状態で演技することができていました。

 教会の地下の貧民院、マリーの家、マリーの実家、マリーの義妹の部屋など、場面は頻繁に変わります。大道具は主にテーブルとイス数脚の1セットのみという環境で、ほぼシームレスに転換していったのがスピーディーで良かった。特にマリーの夫と愛人らがカードゲームをしているシーンと、マリーと愛人との密談シーンが重なる演出(および脚本)が面白かったです。

 「隠されたものは絶対に見えない」「いくら隠しても絶対に暴かれる」という相反する認識がすれ違うままに終幕。結局マリーは死刑になりますが、彼女がなぜあんなに突き進むことができたのかは謎のまま。マリーが残した(かどうかもわからない)毒薬が、誰か(マリーの実妹である修道女?)の手に渡ったかどうかも濁したまま。人間は自分でさえも自分の気持ちなんてわからないのだろうと思いました。

DULL-COLORED POPvol.8
出演:清水那保、堀奈津美(以上 DULL-COLORED POP)、大塚秀記、尾﨑宇内、久保亜津子(向陽舎)、酒巻誉洋(elePHANTMoon)、七味まゆ味(柿喰う客)、高橋浩利(オムニバス)、田村元、塚越健一、中田顕史郎、原田紀行(reset-N)、日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)、三嶋義信、宮嶋美子、百花亜希
脚本・演出:谷賢一 舞台監督:田中翼、照明:松本大介(enjin-light)、音響:長谷川ふな蔵、美術:土岐研一、衣裳:中埜愛子、頭髪美術:村山香菜、演出部:小林慧輔、演出助手:ピロリ、小林歩祐樹、制作:北澤芙未子(DULL-COLORED POP)、池田智哉(feblabo)
【発売日】2009/07/15 前売 3,000円 当日3,500円 学割:前売、当日共に1000円引
http://www.dcpop.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:09 | TrackBack

2009年08月12日

NPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)子どもに見せたい舞台vol.3『ドリトル先生と動物たち』08/04-12にしすがも創造舎 特設劇場

 アートネットワーク・ジャパンの子どもに見せたい舞台の第3弾(⇒第1弾第2弾)。今回もすぐに完売日が続出して、私が観た回も満席でした。中高生500円、小学生以下無料なんて素晴らしい!
 にしすがもアート夏まつりも3年目です。毎年、客席で笑顔の子供たちに会えるのがとっても楽しみ。上演前はカモ・カフェも盛況でした。

 生演奏がいっぱいの音楽劇。動物を演じる役者さんの衣裳がちょー可愛い!!受付スタッフも動物の耳を付けたりしていて、開演前からムード満点です。上演時間は約1時間40分弱。今年もチラシのデザインにほれぼれ。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ドリトル先生と動物たち

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 イギリスの片田舎の街、沼のほとりのパドルビーに住む少年トミー・スタビンズは動物語を話す不思議な紳士ドリトル(DO LITTLE)先生と出会います。
 先生の家には人間語をしゃべるオウムのポリネシア、家政婦をするアヒルのダブダブ、食べることがすきな子ブタのガブガブ、先生に忠実な犬のジップなど、変わった動物たちがたくさん住んでいました。
 トミーの人生はドリトル・ファミリーと出会うことで一変!
 わくわくする毎日が始まったのです・・・
 ≪ここまで≫

 チラシを開いたところ。三つ折りになっています。
20090811_dolittle_flyer.jpg

 開場すると整理番号順に客席へ。全席自由席で舞台直前の桟敷席は子供用。あひるやブタ、ヤギ、犬の衣裳の役者さんたちが子供たちを飽きさせません。動物の衣裳が素晴らしい!ヤギのおばあさんがラムネを配っていて可愛い。
 
 生演奏の音楽が演技と一体になっていてすごく楽しいのですが、無言のシーンを音楽で補うことが多すぎた感あり。ストーリーもちょっと物足りなかったかな~。でも衣裳と美術、照明のマジックで体育館が完全に別世界になっていて、大人と子供(親子)が一緒にファンタジックな世界を体験していること自体が幸せ。役者さんが演技はもちろん、楽器演奏もして歌も歌うのがいい!
 動物を演じるのって簡単なことではないと思います。役者の腕の見せどころですよね。鳥は鳥らしく、犬は犬らしく。

 羽根が豪華に飾りつけられたポリネシア(平佐喜子)の衣裳がきれい~!気ぐらいの高そうな鳥の動きも良かった。
 子ブタの杉村誠子さんが可愛かったです。頭に浮かぶ“ブタらしさ”が上手に表現されていました(食いしん坊なところとか・笑)。
 アヒル(三橋麻子)の足音を楽器で鳴らしていたのも良かった~。

 終演後は衣裳を着たまま役者さんがお見送りしてくれます。犬のジップ(佐藤円)に小さな女の子がガッシリと抱きついていました。ジップのこと好きになっちゃったんだねー。帰りたくないんだねー。子供のダイレクトな愛情表現を見て泣きそうになっちゃった(←芝居終わってるのに)。

【出演】ドリトル先生:村上哲也 アヒル:三橋麻子 紫ゴクラク鳥:小田さやか オウムのポリネシア:平佐喜子 トミー・スタビンズ:渡辺麻依 子ぶた:杉村誠子 ルカの飼い犬ボッブ:金子由菜(以上Ort-d.d) マシュー:小林至(双数姉妹) 世捨て人のルカ:加藤幸夫 犬のジップ:佐藤円 アコーディオン羊:谷口直子(Seminko Orchestra) 声の出演:住吉梨紗 
原作:ヒュー・ロフティング 「ドリトル先生航海記」 翻訳:井伏鱒二 台本・演出 倉迫康史(Ort-d.d)  美術監督:伊藤雅子 照明:佐々木真喜子(ファクター) 音楽監督:棚川寛子 衣装:竹内陽子 音響:相川晶(サウンドウィーズ) ヘアメイク:(株)レサンクサンス 舞台監督:弘光哲也 宣伝美術:FLATROOM イラスト:末延素 制作:米原晶子 坂田厚子 制作協力:(株)インターキッズ プロデューサー:蓮池奈緒子 企画・制作:NPO法人アートネットワーク・ジャパン 平成21年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)
【発売日】2009/07/01 おとな(18歳以上) 1500円 中高生(中学生~18歳未満) 500円 子ども(小学生以下) 無料
http://sozosha.anj.or.jp/dolittle/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:32 | TrackBack

2009年08月10日

劇団、本谷有希子『来来来来来(ライライライライライ)』07/31-08/16本多劇場

 本谷有希子さんの岸田戯曲賞受賞後第1作目です。濃い女優6人が集まった新作。上演時間は約1時間50分。

 後方の座席だったからかもしれませんが、物足りなかったかも。

 ⇒土佐有明の「(ほぼ)初日劇評」
 ⇒CoRich舞台芸術!『来来来来来

 ≪あらすじ≫
 元自衛隊員の蓉子(りょう)は、田舎で揚げ麩(ふ)製造を営む夏目家に嫁ぐが、夫のヤスオがすぐに蒸発。次男のヤスオを溺愛していた義母・光子(木野花)はもちろん、長男の嫁(松永玲子)にもいびられ、蓉子は野鳥園の世話も食事の用意もすべて押しつけられてしまう。
 ≪ここまで≫

 冗談みたいに不幸な蓉子が、さらに不幸になっていきます。大がかりな装置は基本色がこげ茶で、どう転んでもスッキリ晴れ晴れとはしない雰囲気。転換が大変そう。そこまで具象にしなくてもいいんじゃないかな~と思う場面も。

 陰鬱でひがみ根性たらたらで、何でも他人のせいにして、でも堂々と開き直っている人間像は、本谷作品でよく見るところ。「性根腐ってる!」と言われても仕方がない性格でも、ふてぶてしく生きている姿にスカっとするんですよね。でも今回はそこまで行かなかったな~。本谷さんにはいつもスカっとさせられるので、それを期待しすぎたのかも。

 健気でひ弱そうに見えるりょうさんの、凄みのある演技に驚くとともに魅せられました。
 吉本菜穂子さんがいつもながらの柔軟な演技で、濃いキャラクターを成立させているのが素敵。

 ここからネタバレします。
 
 揚げ麩用の油が入った大きくて四角い樽(樽じゃなかったら鍋?)が、ど真ん中に鎮座する凄み。車いすに包帯、しびんに紙おむつなどの介護グッズが目に刺さります。

 吉本菜穂子さんが演じた誰とでも寝る(フリーセックスを公言する)女は、「あそこが優しい女」でした(笑)。「便所」と対照的。

 蓉子は町の人々に毒を盛って、ボケてしまった義母とともに逃走することになります。「誰かに褒められたかった(義母はこれから何をしても頭をなでて褒めてくれるから嬉しい)」ということなんだけど、新しい人生を見つけて再出発する動機としては弱い気がしました。

≪東京、新潟、大阪、福岡≫ 
劇団、本谷有希子第14回公演 岸田戯曲賞受賞後第1作目
出演:りょう、佐津川愛美、松永玲子、羽鳥名美子、吉本菜穂子、木野花
脚本・演出:本谷有希子 美術:田中敏恵  照明:倉本泰史(APS)  音楽:渡邊琢磨  音響:藤森直樹(Sound Busters)  衣裳:畑久美子  ヘアメイク:二宮ミハル  演出助手:菅野將機  舞台監督:宇野圭一+至福団  照明オペレーター:小原ももこ 衣装進行:田辺雪枝 ヘアメイク:奥野展子 劇中楽曲 作詞:渡邊琢磨、本谷有希子 作曲:渡邊琢磨 唄:フルカワミキ 音楽協力:イーストワークスエンタティンメント/今井達也 HERTFAST 照明助手:佐藤緑 大道具:唐崎修 大道具製作:C-COM舞台装置/桜井俊郎 小道具:高津映画装飾/池上三喜 宣伝美術:新上ヒロシ+上野友美(ナルティス)  宣伝イラスト:中村珍  宣伝写真:加藤アラタ(kesiki)  WEB製作:ACTSIDE  票券:脇本好美 当日運営:宍戸円(wawaf.) 制作助手:杉田香奈恵 制作進行:嶋□春香 制作:寺本真美  企画・製作:ヴィレッヂ・劇団、本谷有希子
【休演日】8月3日、10日【発売日】2009/06/13 5,800円(全席指定・税込) ※未就学児の入場不可
http://www.motoyayukiko.com/

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2009年08月09日

桜美林大学パフォーミングアーツ・インスティテュート「劇場であそぼうvol.03『ことばとあそぼう』公開ワークショップ」08/09桜美林大学プルヌスホール

 桜美林大学プルヌスホールで行われている、小学校4~6年生向けワークショップの最終日に伺いました。発表会ではなく公開ワークショップとのこと。講師はハイバイの岩井秀人さんです。

 「劇場であそぼう」という企画も、同劇場で行われる群読音楽劇『銀河鉄道の夜』も、今年で3度目。“継続は力なり”ですね。群読音楽劇の応募者は倍増したそうです。一度も観てないから観てみたいなー。

 見学しに来た大人も、子供が体験したワークショップをやってから、子供たちの展示を見るという流れでした。
 何が“幸せ”なのかの尺度は人それぞれ。それにしても・・・大人がそんなにうに(寿司のネタ)が好きだとは(笑)。

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 元気に走りまわる子供を見るだけで嬉しくなる。

-ドキドキ夏休み! 劇場へあそびにいこう!- 対象:小学校4~6年生(12名)
期間:2009年 8月6日(木)~8月9日(日)の全4日間
8月9日(日)11:00~17:00 ☆14:30~公開ワークショップ(無料・要予約)
【スタッフ】講師:岩井秀人(ハイバイ) アシスタント:平原テツ 滝口いずみ 成田亜佑美 学生サポーター:相原洋平 山田孝子 宣伝美術:砂連尾瞳
【劇場スタッフ】 監修:能祖将夫 企画担当:三橋由佳 林香菜 記録写真:山田貴大 熊木進 瓜生陽 大国康司 内山唯美 持田喜恵 
主催:桜美林大学 企画制作:桜美林大学パフォーミングアーツ・インスティテュート 後援:相模原市教育委員会、町田市教育委員会 協力:ハイバイ
http://www.obirin.ac.jp/ri/pai/kikaku0901.html

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2009年08月08日

【写真レポート】「フェスティバル/トーキョー~F/T09秋~記者発表」07/31東京芸術劇場5階

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F/T09秋

 今年の春に全128ステージを上演し、延べ6万人を超える集客を達成した「フェスティバル/トーキョー(F/T)09春」。早くも「F/T09秋」のラインナップ20演目が発表されました。

 開催期間は10/23(金)~12/21(月)の約2ヵ月間。「F/T09春」と演目数は同じぐらいですが、期間はおよそ2倍の長さ。春は公演日程が被っていることが多く、ハシゴ観劇がけっこうハードだったんですよね。秋は余裕をもって、より多くの作品を観られるかも♪

■「フェスティバル/トーキョー09秋」⇒公式サイト
 期間:2009年10/23(金)~12/21(月)
 メイン会場:東京芸術劇場、にしすがも創造舎、あうるすぽっと、シアターグリーン、世田谷パブリックシアター

■チケット代は一般3500円~6500円。
 学生は全演目3000円、高校生以下は全演目1000円!
 入場無料のイベントや1時間500円の公演もあります。

 大人気のセット券は今回もすぐに完売しちゃいそう。
 3演目(10,000円)/5演目(15,000円)/10演目(27,000円)
 ※『Cargo Tokyo - Yokohama』『個室都市 東京』『神曲』三部作は対象外

■発売日:2009年9月5日(土)
 ※F/Tオンラインチケットに登録すれば、9/1(火)からの先行予約が可能!
 ※『神曲』三部作は10/8にセット券発売。10/18に個別演目券発売。

 フェスティバル・ディレクターの相馬千秋さんと、参加アーティストの生のコメントをまとめました。写真もありますのでどうぞご覧ください!
 ⇒演劇情報サイト・ステージウェブで動画が見られます。(2009/08/30加筆)
  維新派の松本雄吉さんへの単独インタビューあり!

【相馬千秋さん】
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 相馬「4か月前に終わったばかりの「F/T09春」は、全体としては“東京を代表するフェスティバルを立ち上げる”という要請に応え、はじめの一歩を踏み出すことができたと思います。春のキャッチフレーズは“新しいリアルへ”。さらにそれを進化させていきたいと思い、秋は“リアルは進化する”としました。F/T主催の16演目の内、新作世界初演が5作品、劇団や劇場、海外フェスティバルとの共同制作が7作品、既存の作品を新たに創造するリクリエイションと日本バージョン制作が3作品。新しい作品を生み出す場として、フェスティバルの本来的な機能をより充実させていきたいと思っております。」

 相馬「アートにはリアリティの幅を広げる想像力や、リアルなものを探求していく意志の力があります。参加アーティストそれぞれのリアルの追及の中にこそ、舞台芸術の未来を見出したい。F/Tはその探求を目撃するだけの場ではなく、その探求をともにやっていく場でありたい。私たちが生きている社会の現実、“今、ここである”というリアリティに対して、演劇はどう向き合っていけるのか。アーティストと一緒に問いかけて行く場にしたい。」

【左から松井周、高山明、クリス・コンデック、天児牛大、黒田育世、松本雄吉、タニノクロウ】
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【超越的なイメージの力によって、我々の日常を遥かに超えて行く作品群】

■山海塾『卵を立てることから―卵熱』演出・振付・デザイン:天児牛大
 相馬「天児牛大さんには今回からF/Tの組織委員にご就任いただきました。F/Tに対する期待もこめて、今回の抱負をお願いいたします。」

【天児牛大さん】
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 天児「春には古い(昔の)作品をやらせていただきました。今回も26年前の作品ですが、今も踊っている作品です。
 F/T開催時期が春から秋に変わるのは、とてもいいことだと思います。秋(特に10月)はどんな国でも盛んに作品を発表している時期。日本で発表した作品を違う都市でも上演できるよう、ネットワークを構築してほしい。経済的な効率を考えるのもカンパニーにとって大事。何がともあれバジェット(予算)です。(芸術団体の活動は)経済的な基盤を支えて維持することが大前提。東京都や文化庁は豹変せずにぜひ持続してほしい。」


■維新派『ろじ式』作・演出:松本雄吉
 相馬「維新派にとっては6年ぶりの東京公演。にしすがも創造舎の体育館のみならず、校庭も大胆に使う新作世界初演となります。大胆な構想や野望をお聞かせください。」

【松本雄吉さん】
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 松本「今年3月のニュージーランド公演中に訪れた、ニュージーランド博物館に感銘を受けました。1階はオセアニア先住民の民族博物館、2階はヨーロッパの歴史館、3階と4階は戦争記念館でした。とりあわせの面白さもありますが、驚いたことには、太平洋戦争中に不時着した日本の零戦が展示されていたのです。演劇がやるべき仕事がその空間に凝縮されていると直感しました。
 維新派は野外の風景を借景するのが基本なので、室内空間でやるのには戸惑いもありますが、一辺60cmの立方体の標本箱を600個ほど作って、その中に色んなものを入れて積み上げ、博物館の状態にすることで、にしすがも創造舎の空間に挑戦したい。」


■「『神曲』地獄編煉獄編天国編」 演出:ロメオ・カステルッチ(イタリア)
写真©LUCA DEL PIA
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 相馬「ロメオ・カステルッチによる、ダンテの『神曲』に着想を得た三部作。今回のフェスティバルの目玉作品になるかと思います。地獄編には現地で集めたたくさんのエキストラが出演します(イメージ写真)。
 煉獄編は世田谷パブリックシアターとの共同制作です。一般家庭の普通の日常生活の中で、魂が浄化されていくプロセスが描かれます。ハイパーリアルで大がかりな舞台装置も見どころのひとつです。
 天国編はライブ型のインスタレーション。展示を見るような感覚でお越しいただければと思います。天国というものに我々が持っているイメージとはかけ離れた、カステルッチなりのメッセージをぜひご覧になってください。」


■『4.48サイコシス』作:サラ・ケイン(イギリス) 演出:飴屋法水
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 相馬「前回『転校生』を手掛けられた飴屋法水さんには、F/Tの方からサラ・ケインの遺作に取り組んでいただきたいと提案しました。飴屋さんは客席と舞台を反転させて、会場となるあうるすぽっとの空間を大胆に使いたいと希望されていました。作品のイメージ画像は、かつて彼が作ったインスタレーションの創作過程の写真です。」


■庭劇団ペニノ『太陽と下着の見える町』作・演出:タニノクロウ
 相馬「にしすがも創造舎という大きな空間を手に入れて、どういう形でご自身の妄想、イメージを広げて行こうと思ってらっしゃるのか。自由な構想をお聞かせください。」

【タニノクロウさん】
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 タニノ「昔からやりたいと思っていたコンセプトなんですが、うまくパンチラを見せたい(会場で笑いが起こる)。僕みたいなクルクルパーをこんなフェスティバルに参加させていただいて光栄です。迷惑だけはかけにないようにしたい(会場でさらに笑いが起こる)。自分はとにかく、死ぬほど演劇が好きだからという理由だけで、演劇をやっています。こういったフェスティバルに参加すると別の欲も湧いてくるので、いい作品ができると思います。努力します。」


【現実のドキュメンタリー性を利用していく作品群】

■『デッド・キャット・バウンス』演出:クリス・コンデック(アメリカ/ドイツ)
 相馬「ロンドンの株式市場と劇場をリアルタイムに接続し、ある種の投資ゲームの中に観客をいざなっていく作品。演出のコンデックさんに、日本バージョン制作のリサーチも兼ねて来日していただきました。」

【クリス・コンデックさん】
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 コンデック「コンセプトはとても簡単です。我々はパフォーマンス中に、観客のためにお金儲けをするのです。チケット代を元手に劇中で株の取引をして、利益が出たらお客様に還元します。自分がインターネットで株を買った時の経験がもとになっています。5分ごとに「儲かった!」「損した!」と興奮しました。損したことの方が多かったんですが(笑)。」

 コンデック「使うのはお客様のお金なので、意見も逐一聞きます。インターネットの画面で値段が上がったり下がったりするのを見て、一喜一憂することになります。株のやり方をお客様に教えるのではありません。株の取引をする自分たちが、株の動きの一部になるような感覚です。舞台上で起こることのコントロールが不可能になり、パフォーマンスがひとりで走り出す形になるでしょう。」

写真©Can Mileva Rastovic
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 相馬「日本バージョンはどういう形になりますか?」
 コンデック「日本の経済関係者に、日本の株式市場で何が起こっているのかを、彼らの経験を引き出していく形でインタビューをします。株の価格が上下する表面的なことの中に、彼らのインタビューの抜粋を挿入することで、経済のより深まった部分で何が起こっているのかを、お見せできると思います。」


■Port B『個室都市 東京』構成・演出:高山明
 相馬「既存の演劇の枠組みそのものを更新していくPort B(ポルト・ビー)。今回は池袋西口公園で24時間・7日間ずっとオープンしている“場”のプロジェクトです。500円で1時間滞在できます。観劇の合間に長居していただけたらと思います。」

【高山明さん】
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 高山「誤解を恐れずに言ってしまうと、個室ビデオ店を池袋西口公園に作りたいと思っています。24時間オープンのビデオ型インスタレーションです。池袋西口公園にはいろんな方々が集まっていて、すでにコミュニティーがある場なのですが、その中にあつかましく、仮設のビデオ店を建ててしまう。どういう反発があるのか、僕の中にどういう戸惑いが生れるのか、まずはそこから考えることしかできない。色んな方に迷惑をかけるかもしれませんが、とにかくやってみたい。僕は常にその場に居るので、お客様にはいつでもいらしていただきたい。そこが議論の場になればいいし、何か問題が起こったらそれはそれでいいと思っています。」


■リミニ・プロトコル『Cargo Tokyo - Yokohama
 構成:シュテファン・ケーギ(スイス)/演出:イェルク・カレンバウアー(ドイツ)
写真©Nada Zgank/memento
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 相馬「前回の『資本論』が大きな話題を呼んだリミニ・プロトコル。今回はいよいよ劇場を飛び出して、野外でのイベントになります。観客はトラックの荷台を改造した客席(50名ほど)に座って、街をめぐります。運転手も本物のトラック運転手です。今回のテーマは物流。ヨーロッパ30都市で上演されており、今回はじめてトラックごと海を渡って日本にやってきます。どのエリアを走るのかは未定。ただいまスタッフが様々な手続きに奔走中です。」


■『フォト・ロマンス』構成・演出:ラビア・ムルエ リナ・サーネー(レバノン)
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 相馬「ラビア・ムルエは東京国際芸術祭で2回、昨年はSPACにも招聘されました。今回はつい先日アヴィニオン演劇祭で世界初演された新作をご紹介いたします。
 イタリア映画のパロディ映画を作製したアーティストが、検閲官に対して自分の作品をプレゼンテーションするという設定です。当然その背後には、レバノンで現実にある検閲が控えています。それを痛烈に批判するアイロニカルで政治的な作品です。」


■サンプル『あの人の世界』作・演出:松井周
 相馬「演劇そのもののドキュメント性を利用した作品群を紹介してきましたが、松井さんはあえてご自身の劇作と演出で、物語にこだわってらっしゃいます。新作のコンセプトを含めてお話をお願いします」

【松井周さん】
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 松井「作品のタイトル中の“あの人”とは、「あの人ってさー」と雑談をしている時の“あの人”です。“あの人”という言葉を発するそれぞれの人が“あの人”に貼り付けたイメージ(思いこみ)が、僕にとっての物語をはじめるきっかけになるんじゃないかと思いました。“現実は思いこみでしかない”といったマイナスのイメージではなく、偏見の中にでも共有できる偏見はあるという、肯定的なイメージで作品を作っていきたい。」


【ダンス作品】

■BATIK『花は流れて時は固まる』構成・演出・振付:黒田育世
 相馬「黒田さんが2004年に朝日舞台芸術賞を受賞された代表作を、リクリエーションして発表していただきます。」

【黒田育世さん】
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 黒田「私はよく倒れるまで踊るんですが、30分ぐらいたつと「もう立てない(もう踊れない)」と思うようになります。それでも踊り続けると「立てない」という言葉を思い浮かべることすらしなくなる。その言葉を失った瞬間から、次の一瞬を乗りこえるためだけに体が勝手に舞い始める状態になる。運動の連続と次の一瞬という時間の連続の境目が、徐々に消えていき、体が人の間に溶けだすような、人の中に溶けるような感覚です。それを持てた時が“今”だと思っています。『花は流れて・・・』はそれをやんちゃに切り取ったような作品です。3回目もやんちゃに行きます。」


■グルーポ・ヂ・フーア『H3』演出・振付:ブルーノ・ベルトラオ(ブラジル)
写真©Bruno Beltrão
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 相馬「ブルーノ・ベルトラオはヨーロッパで大変注目されているブラジル出身のダンサー。ヒップホップのボキャブラリーでシークエンスを解体し、コンテンポラリーとして再構成するという振付を考案した人です。ヒップホップ・ダンサーの圧倒的な身体能力と、哲学的な振付がぶつかって、我々がまだ見たことのないような、新しい振付を垣間見ることができるのではないかと思っています。」


【その他】

■『演劇/大学09秋』(桜美林大学、京都造形芸術大学、近畿大学、多摩美術大学)
 相馬「“今どきの演劇は大学でも生まれる”ということで、昨年に続いて大学の演劇をご紹介します。」
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F/Tステーションおやじカフェ快快
 相馬「春のF/Tステーションには約2万8000人にご来場いただきました。今回は西口公園ではなく東京芸術劇場の前に設置されます。」
 昨年のおやじカフェ↓ 写真©蓮沼昌宏 Masahiro Hasunuma
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 相馬「おやじカフェはさらにレベルアップし、毎週金曜日には若手パフォーマンス集団・快快(ファイファイ)が、お客様参加型のイベントを催します。池袋に新しいポップな風を吹き込んでくれるのではないかと期待しています。」
 快快のメンバー↓ 写真©加藤和也 Kazuya Kato
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※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:13 | TrackBack

2009年08月07日

リトルモア地下『飴屋法水「3人いる!」』07/31-08/12リトルモア地下

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3人いる!

 『3人いる!』は東京デスロックの多田淳之介さんの戯曲です(⇒初演再演)。演出は飴屋法水さん。

 8/7(金)昼にやっと1回目を観にいけました。面白い!凄い!もう1回観たい!・・・と思ったら、全席完売でした(涙)。そりゃそーだわな。

 12日間で12バージョン上演は嘘じゃなかった(昼夜は同じバージョンの2回公演)。毎日、出演者も脚本も演出も美術も違うそうです。毎日が初日で千秋楽。信じがたい・・・。上演時間は約1時間。

 ⇒「誰がために舞台は在る?」(小崎哲哉)★私が観た回の舞台写真あり!(2009/09/07加筆)
 ⇒CoRich舞台芸術!『3人いる!

 ≪あらすじ≫
 月が輝く夜。一人暮らしの若い女の子・綾(國武綾)の部屋。暇なので、駅の向こう側に住んでいる大学時代からの友達・友香に電話をして、家飲みに誘います。でも残念ながら断られて、仕方ないので1人でノートパソコンとにらめっこ。すると、見知らぬ若い女(佐野友香)が突然部屋に入ってきました。「あなた誰?私の部屋に勝手に入って何してるの?早く出て行って!」
 ≪ここまで≫

 女の子らしいこぎれいな白い壁の部屋。机には可愛らしいアロマキャンドルがあり、化粧台にはマニキュアが並んでいます。下手が玄関、上手にはカーテンがかかった窓。月明かりが入ります。

 デコ携帯を持った若いギャル2人の言い争いがリアル。怖さも可笑しさも、演劇的なマジックも豊富。もう1人が登場して、「3人いる!」「3人いるよね?」という会話に爆笑。ややこしい展開に、頭をぎゅるぎゅるフル回転させて、必死で追いつこうと焦ったりするスリルも快感。

 「この出演者だったから、このストーリーでこの演出になった」ということが、はっきりとわかる作品でした。一体どうやって稽古した(している)んだっ!?こんな企画を立ち上げて実行されていることに感激します。演出の飴屋さんは、劇場入り口で深々と頭を下げて観客を迎えてくださっていました。どれだけの熱意と愛情がそそがれているのか、はかり知れません。

 ここからネタバレします。

 綾は貴輝という元カレに今も未練たらたら。彼は今、友香と付き合っているという、ちょっとばかしかわいそうで切ない設定でした。なぜか柴田貴輝さんは額から下あごにかけて血まみれで、シャツまでその血がしたたっています。あれは死者のイメージなのかな。メガネも片方のグラスが割れていました。

 2人(?)が出て行った後、1人だけ残ったのは・・・最初に登場した綾。誰かに見てもらわないと自分が存在しているかどうかを確かめられないのは、この芝居における不可思議な現象だけではありません。誰かに「あなたはそこに居る」と言ってもらわないと、存在を認めてもらわないと、私たち人間は不安で、たぶん生きていけないと思います。

 下手奥の壁に映写される大きな月明かりが素晴らしかった。失恋して、1人暮らしで、寂しさをかみしめていた女の子が、月の魔法にかかって夢を見た。『3人いる!』がそんな風にパッケージされたように感じました。

12日間、毎日、何かが違ってる。
【出演】日本在住のさまざまな人たち【私が観たのはチーム7:出演/國武綾(おだんご)・佐野友香(ヘアバンド)・柴田貴輝(血まみれのメガネ男子)】
【全出演者名】椿イ 1986生/瀬口タエコ 1976生/高内絵理 1986生/立川貴一 1986生/小川弥生 1991生/安田裕登 1988生/芳賀唯一 1987生/宮本聡 1979生/畑中研人 1988生/紅林大空 1991生/もちづきさやか 1980生/安ハンセム 1982生/グジェ・クルク 1982生/秋場賢人 1976生/マチナ・シモーネ 1978生/佐倉ゆか 1990生/香本正樹 1987生/國武綾 1986生/石川夕子 1975生
構成・演出:飴屋法水 作:多田淳之介 照明:岡野昌代 舞台美術制作:彦坂玲子  演出助手:伊集院もと子  演出助手補:谷合優/村上愛美  制作助手:渡辺治子   音響サポート:浜里堅太郎  舞台・小道具サポート:西沢理恵子 宣伝美術:宮川隆 WEB:五十嵐哲夫 プロデューサー:増井めぐみ 企画制作:リトルモア地下
【休演日】8月6日料金 2,800円 【発売日】2009/06/30
http://www.littlemore.co.jp/chika/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:48 | TrackBack

【つぶやき】前川知大さん(イキウメ)原作の漫画『リヴィングストン』第2回

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リヴィングストン

 先週に続き、発売日に買ってしまった・・・にわかに週刊モーニング読者になってます。
 『リヴィングストン』第2話は、初回に続いて1話完結もの。面白かった~♪

 ◎週刊モーニング
  『リヴィングストン~LIVINGSTONE
  原作:前川知大(劇団イキウメ
  漫画:片岡人生

 片岡さんのブログによると5回分まで(つまり今回含めてあと4回)しか載らないそうです。だったら買っちゃうよ。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:08 | TrackBack

Quaras『見知らぬ乗客』07/18-08/11東京グローブ座

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「見知らぬ乗客」ポスター

 ジャニーズ事務所のスターが出演する東京グローブ座の演劇。脚本・演出などのスタッフと舞台関係の出演者が豪華なので、よく伺います。

 今回の主演は嵐の二宮和也さん。演出はロバート・アラン・アッカーマンさんです。『見知らぬ乗客』は1950年に発表されたパトリシア・ハイスミスさん(映画「太陽がいっぱい」の原作で有名)の処女長編小説。1995年にクレイグ・ワーナーさんによって戯曲化されて、2004年にはイギリスでラジオドラマ化されたそうです(パンフレットより)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『見知らぬ乗客

 ≪あらすじ≫
 偶然に同じ電車に乗り合わせて、隣の席に座った2人の若い男。初対面同士の2人は酒の力を借りつつ、互いに誰にも言ったことのなかった本音をぶちまける。大金持ちの放蕩息子ブルーノ(二宮和也)は母を溺愛し、父を憎んでいた。仕事が順調に進みかけている建築士のガイ(内田滋)は、浮気性の妻と離婚したがっていた。ブルーノが提案した。「僕が君の奥さんを殺してあげる。その代わり、君は僕の親父を殺してよ。」
 ≪ここまで≫

 白、黒、グレーのモノトーンにこだわった美術。衣裳も同じくモノトーンでそろえており、おしゃれで豪華。回り舞台で次々にめまぐるしくシーンが変わっていきます。シーン数が膨大で、場面転換は全てがスムーズとは言い難いですが、家具や小道具がどんどん入れ替わっていくのは見ごたえあり。
 主要登場人物5人以外に大勢の役があるのですが、着替えて数役演じているアンサンブルは6人。たった6人しかいないなんて、ちょっとびっくり。

 前半はサスペンス・タッチのストーリーを追っていく面白みはあったももの、空気のうねりなどには物足りなさもあり。でも後半に入ってからは、悲劇が加速するスピードに乗って、ぐっと盛り上がりました。

 二宮和也さん演じるアル中の若者ブルーノと、内田滋さん演じる建築士ガイは、数奇な出会いののち、愛憎が深く混じり合う因縁の間柄となります。いわゆる犯罪ものでありながら、複雑な感情が入り組んだ恋愛物語になっていくのが面白かったです。
 主演男優のお2人は難しい関係(感情)を力を尽くして演じられていたと思います。ただ、アメリカ人っぽく演じている(ように見える)ところは、少々無理を感じました。

 ここからネタバレします。

 ブルーノが邪魔な妻を絞殺してくれたおかげで、ガイはフロリダでの大きな建築の仕事を成功させ、晴れて新しい恋人アン(宮光真理子)と再婚します。しかし幸せはつかの間。ブルーノからの執拗な脅しといやがらせに遭い、とうとうブルーノの言うとおり彼の父親を銃で殺してしまいます。
 ブルーノの父親が殺害され、まっさきにブルーノを疑ったのは筋肉質なジェラート警部(パクソヒ)。ブルーノの不用意な行動・発言から、ガイにつながる手掛かりをすぐに見つけ出します。

 警察に追い詰められ、母親に見放され、とうとう帰る場所がなくなったブルーノは、ふらふら・よれよれ・ぐちゃぐちゃになって、泣きながら情けなく「ママぁ!」と叫びます。二宮さんはやっぱりただのアイドルじゃないですね。あまりの情けなさに魅せられました。

 2人にしかわからない秘密と苦悩を共有したブルーノとガイの、憎しみと愛情の混ぜ合わさった関係は、明らかに矛盾した感情なのに(だからこそ?)、人間らしいし愛らしいとも思えました。

"Strangers on a train" by Patricia Highsmith
出演:二宮和也 内田滋 秋吉久美子 パクソヒ 宮光真理子 巌大介 岡田あがさ 岡田さやか 川辺邦弘 倉本朋幸 深貝大輔
原作:パトリシア・ハイスミス 脚本:クレイグ・ワーナー 演出:ロバート・アラン・アッカーマン 衣裳:ドナ・グラナータ 翻訳:広田敦郎 美術:今村力 美術補:斎藤浩樹 照明:沢田祐二 音響:高橋巌 映像:荒川ヒロキ ヘアメイク:謙田直樹 野村博史 舞台監督:小林清隆 舛田勝敏 通訳:山根ミッシェル 山岸彩 演出助手:三砂博 堀内立誉 アクション協力:清水順二 振付協力:岸田有子 音楽協力:宮﨑誠 協力:薛珠麗 衣裳部:坂巻絢子 懸樋抄織 ヘアメイク:赤坂街子 大道具製作:東宝舞台/延鳥泰彦 盆製作:美鈴工業/鎌倉正 小道具:高津装飾/中村エリト ラッキーワイド 電飾:イルミカ東京/小田桐秀一 特効:糸田正志 衣裳製作:柿木愛千(MORI'S inc) 前田千佳子(MORI'S inc) 制作:杉田靜生(Planning Office GS) 梅木直美(Planning Office GS) 宣伝:吉田絵里(る・ひまわり) 柴沼有希(る・ひまわり) 井上悦子(る・ひまわり) 票券:荻野こず恵(Quaras) デスク:和田佳子(Quaras)キャスティング・プロデューサー:大川泰(D:COMPLEX) アソシエイト・プロデューサー:川名康浩(Kawana Entertainment lnc.) プロデューサー:堂本奈緒美(東京グローブ座) 麻田幹犬(Quaras)外見習宏(Quaras) 企画・製作:Quaras 主催:東京グローブ座
【発売日】2009/06/21 S席:8,500円 A席:7,500円 B席:5,500円 (全席指定・税込)※営利目的の転売禁止 ※未就学児童の入場不可
http://www.tglobe.net/lineup/new_mishiranu.html

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Posted by shinobu at 21:46 | TrackBack

2009年08月05日

映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破」(企画・脚本・総監督:庵野秀明)

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エヴァ携帯

 10年以上前、深夜に再放送された時からハマってた「新世紀エヴァンゲリオン」(Wikipedia)。人気が出てパチンコにまでなっちゃって正直がっかりもしてたんですが、「序」をDVDで観てから「」を映画館で観ました。

 「面白いから期待して観に行きなよ!」と既に観た人に言われて、「おいおい、ハードル上げてちゃっていいの??」と思ってたんですが、本当に、遥かに、期待以上。ガッツンとやられました。最高ッス。芸術ッス。映画館でぜひ!

 先日、友達のエヴァ携帯を見せてもらいました。映画にも出てきてましたね。マニアにはたまらないものなのかも。
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 ・・・おもちゃみたい。でも10万円するんだって!高っ!
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【情報】漂流画集プロジェクト「漂流画集」完全限定予約販売※8/15〆切!

 福岡の演劇批評フリーペーパー「漂流画報」のすべてまとめた、「漂流画集」が発行されます。
 マヤ北島くんを大さわぎで偲ぶ会『漂流画祭』に、折り込まれていたチラシの情報です。ご興味のある方はぜひ。

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漂流画報をカタチで残す。
「漂流画集」

完全限定予約販売
予価5,500円(送料込)

1997年発行の漂流画報創刊号から、
すべての発行分を網羅した、全300頁にのぼる漂流画報コンプリート・コレクション。
「劇場でないと手に入らない」漂流画報のコンセプトを破る後ろめたさよりも、
これからずっと劇場へ通うきっかけになることを祈って。
どうぞあなたのお手元に。

*後日、お支払(銀行振込)・お届日について、メールでご連絡致します。
*お届けは今秋、郵送でお送りします。
*その他、ご不明な点等ございましたら、
 clo-cy.heatsink(アットマーク)dt.rmail.ne.jp へお問い合わせください。
 記入内容:お名前、ご住所、ご連絡先(Eメール)、ご連絡先(電話番号)
 ※メールでのご予約お申し込みは、2009年8月15日まで、上記アドレスにて受け付けます。

【漂流画集プロジェクト発起人】
 川原武浩・森久智江(clockup cyrix)・柴山麻妃(New Theater Review)

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※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:52 | TrackBack

【写真レポート】マヤ北島くんを大さわぎで偲ぶ会『漂流画祭』08/01大博多ホール

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漂流画祭

 ここ数年、夏は福岡にお邪魔しております(⇒去年おととし)。今年は8/1~2に訪問。福岡の友人に勧められて8/1夜に『漂流画祭』を拝見しました。

 大塚ムネトさん(劇団ギンギラ太陽's)、池田美樹さん(劇団きらら)、田坂哲郎さん(非・売れ線系ビーナス)の3名が発起人となり、演劇批評フリーペーパー「漂流画報」を発行されていた故マヤ北島さんを偲ぶイベントです。
 
 ⇒CoRich舞台芸術!『漂流画祭

 劇場ロビーでは漂流画報のパネル展が開催中。絵が可愛い!文章が面白い(オタク度が高くてイイ・笑)!劇中歌の楽譜まである!数千枚ほど印刷して、劇場で配布されるチラシ束に、ご自身で折り込まれていたそうです。“劇場でしか入手できない”ことにこだわっていらしたとか。
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 舞台は奥に映像を映すスクリーンがあるだけで、装置は基本的になし。マヤさんご自身を表す猫のパネルが、上手と下手の舞台つら側・上部に1つずつ吊り下がっています(演目によって、しまわれることもあり)。猫は今も舞台を観ているということですね。素敵。

■『漂流画祭』テーマソングを合唱
 作詞・作曲:田坂哲郎 出演:おそらく出演者全員

 素晴らしい歌詞(当日パンフに掲載)で、マヤさんのことを全然知らないのに、歌だけで泣いてしまった。


■『ゴルバチョフレーニンスターリン』
 作・演出:中村雪絵(劇団ぎゃ。)
 出演:中村雪絵/三坂恵美/中原智香/富田文子/堺雅記子/古賀つばさ/児玉真名美/廣瀬由依/大畑佐織/大嶋久美/松本裕子((劇)池田商会)/杉山英美(ギンギラ太陽's)/下川綾(北九州マイム&パフォーマンス)/秦かよこ/清水理絵/山本由紀子/小島美紀(座"K2T3)/池田美樹(劇団きらら)声の出演:砂川道子(che carino!/che carina!)

 ロシアの女性2人ユニットの新曲『ゴルバチョフレーニンスターリン』の、プロモーション・ビデオを上映(上演)するという設定。金髪のバニーガールと黒い肌のラッパー(?)がそのユニットのよう。大きな声で歌う2人と一緒に、アンサンブルの派手な女性が多数踊っています。アンサンブルの動きは、劇団四季か宝塚歌劇のような・・・?意味がよくわからないまま終幕。これには続きがありました。


■『誕生の秘密あるいは長距離ランナーの孤独』
 作・演出:大塚ムネト(ギンギラ太陽's)
 出演:大塚ムネト/中村タクジ/中島荘太/田坂哲郎(非・売れ線系ビーナス)

 大塚さんが「下品でごめんなさい!」と何度もおっしゃるので、何ネタなのかと思ったら、精子ネタでした(笑)。白い体操服はそういうことだったのか。精子なのに、やっぱり感動させられてしまった。

 短編上演後に、NHKデジタルラジオで放送されたギンギラ太陽'sのドラマ「さらば初代0系新幹線 走れ!ひかり侍」第1話(全5話)が、スクリーン上映されました。これも面白かった~。

hyoryugasai4.JPG

■トーク
 出演:大塚ムネト/池田美樹/田坂哲郎/泊篤志(飛ぶ劇場
 飛ぶ劇場『IRON』の漂流画報です↓ 泊さんは、このことをおっしゃっていたのかな。見開きでこんなに声援を送ってくれたら、たしかに涙ぐんじゃうかも。
IRON.JPG


■『カゲネコ』
 作・演出:池田美樹(劇団きらら)
 出演:池田美樹/オニムラルミ/薮原壮一郎/宗真樹子/田中瞳/豊永英恵/村田信哉/石田みや/大迫旭洋/森岡光(不思議少年)/甲斐梢(熊本バレエ劇場)/本田範隆(NPO法人FPAP)/大塚ムネト(ギンギラ太陽's)/田坂哲郎(非・売れ線系ビーナス)/中村タクジ(ギンギラ太陽's)/中村雪絵(劇団ぎや。)/三坂恵美(劇団ぎや。)

 芸術文化を締め出し、産業を起こして街を豊かにしようとする村長。劇場は工場に変わり、お金は儲かりますが、街からは笑顔が消えていきます。村長はある日、“お話”を食べる猫に出会います。猫好きの村長は、その猫のために面白いお話を作ろうとして・・・。
 猫はバレリーナの方が演じていて、きれいにバレエを踊ります。芸術の力を感じることができる、寓話風の心温まるお話でした。ピンクのウィッグと緑系の服でそろえた衣裳も可愛い。

 猫と一緒にいる少年を劇団ぎゃ。の中村雪絵さんが演じていました。『玉ノ井家のエンゲル係数』を観ていたのでネタがわかって嬉しかった。
 NPO法人FPAPの本田さんがご自身の役で出演されていて、爆笑してしまいました(笑)。


■『特典映像』
 作・演出:中村雪絵(劇団ぎゃ。)

 『ゴルバチョフレーニンスターリン』と同じ歌、同じ演技を繰り返すのですが、歌っていた2人は声を出さず、今度はアンサンブルが声を出します。演目は『オペラ座の怪人』。女だけなのでやっぱり宝塚みたい。

 1つの作品の表と裏を観たような、全く違う2つの作品を観たような、不思議な感覚。アイデアがとても面白いです。前にも思いましたが、劇団ぎゃ。の方々は声がのびのびと出ていていいですね。


■『瞬火(またたび)』
 作・演出:田坂哲郎(非・売れ線系ビーナス)
 出演:緒方広美/樗木慎也/木村佳南子/田坂哲郎/松本めぐみ/大竹謙作(ゲキダン:ロックンロール・ツアー)/川口大樹(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)/椎木樹人(万能グローブ ガラパゴスダイナモス)/北拓晃(集団あしゃしゃ)/三原宏史((劇)池田商会)/大塚ムネト(ギンギラ太陽's)/池田美樹(劇団きらら)/本田範隆(NPO法人FPAP)

 天から覗く猫の目に届く塔を作るお話。んー、いろんなものが混ざっていてストーリーは思い出せない・・・でもとても面白かったんです。マヤ北島さん(猫)への思いが詰まっていました。

 日常からすっかり離れたところで始まる物語は、少女マンガっぽい乙女チックなファンタジーでもありますが、2つの塔作りチームが対戦するエピソードには少年マンガのようなやんちゃさもあり。昔話や寓話の印象も受けました。セリフにはダジャレの言葉遊び(野田秀樹戯曲風)がたくさんあって、美しい詩のような味わいも。非・売れ線系ビーナスの作風はこういったものばかりではないそうですが、とても興味がわきました。

 演技は基本的に元気いっぱい。第三舞台のように客席に向かって青春の叫びみたいにセリフを言ったり、走って踊って、オリジナルの曲を歌ったり。アドリブのネタ合戦もあるし、客いじりもするし、もう、わいわいとテンコ盛り。女性客に指をさわってもらう手品は可笑しかったな~(笑)。


■『漂流画祭』テーマソングを合唱して終幕。

■交流会『あとの祭り』

 終演後のロビーでは、飲み物と簡単なお食事が用意されていました(参加費:500円)。
 マヤさんが数十年間も所属されていた福岡シンフォニックマンドリンアンサンブルの演奏がありました。マヤさんは編曲もされる多才な方だったんですね。
hyoryugasai5.JPG

 演奏者が「これ以上の“川の流れのように”(の編曲)はありません!」と言い切って演奏した“川の流れのように”は、本当に、驚くほど素晴らしかった。音楽の演奏で感動して泣いてしまうなんて久しぶりでした。

【感想】

 私はマヤ北島さんについても、福岡演劇界についても全く知識のない一観客ですが、とても楽しい時間を過ごせました。それどころか1人の人間が持つ力の大きさを実感できて、感動しました。
 マヤさんは「漂流画報」という手作りの作品を発表し続けてきた方なんですね。パソコンのフォントが組み合わさった感想文や記事ではなく、手で触ることができる作品だったから、演劇人の心を動かしたんだと思います。

 拝見した演目について感じたことを少し。福岡の小劇場演劇は、芝居と歌と踊りがシームレスに合わさっているのがとても面白いと思いました。東京では、現代口語演劇が広まったせいか、歌と踊りがある芝居というと、ミュージカルや音楽劇といった別ジャンルに分類されるんですよね。
 役者さんは、東京に比べると全体的に技術は高くないと言わざるを得ないですが、体を動かして、声を出して見せようとする熱意がすがすがしいです。笑顔にいやみがなくて爽やかなのもいいですね。


【旅行スナップ】

 8/1(土)は夜8時から大濠公園で福岡市内最大級の花火大会“第47回 西日本大濠花火大会”が開催されることになっており、繁華街にはお昼頃から浴衣の若者がいっぱい!
fukuoka_yukata4.JPG

fukuoka_yukata1.JPG

 毛皮族の江本純子さんが公演を行った紺屋2023にふらりと。古いマンションをリノベーションして、おしゃれなアートスペースになっています。
konya2023.JPG

 大博多ホールの最寄駅は祇園。福岡の地下鉄は駅ごとに可愛らしいデザインのロゴがあって、祇園は祇園祭りの踊り子なんですね。
gion.JPG

出演団体:ギンギラ太陽's/劇団きらら/非・売れ線系ビーナス/劇団ぎゃ。/万能グローブガラパゴスダイナモス/ゲキダン:ロックンロール・ツアー/集団あしゃしゃ/(劇)池田商会/座"K2T3/che carino!/che carina!/飛ぶ劇場/北九州マイム&パフォーマンス/不思議少年/熊本バレエ劇場/福岡シンフォニックマンドリンアンサンブル/NPO法人FPAP
脚本・演出:大塚ムネト(劇団ギンギラ太陽's)、池田美樹(劇団きらら)、田坂哲郎(非・売れ線系ビーナス) 舞台監督:糸山義則((株)ステージクルー・ネットワーク)/音響:寺師裕(劇団きらら)・廣瀬由依(劇団ぎゃ。) 照明:永井辰弥((株)ステージクルー・ネットワーク) 映像:林良子((株)ステージクルー・ネットワーク) 装置:(株)ステージクルー・ネットワーク 舞台美術:木村佳南子(スバラボ)・林良子(スバラポ) チラシ・パンフレット:水村佳南子(スパラボ)・林良子(スバラボ) 事務局:特定非営利活動法人アートマネージメントセンター福岡 後援:福岡市 (財)福岡市文化芸柘振興財団
【発売日】2009/06/26 全席指定 前売1500円/当日2000円 ※チケット販売数は400枚と限りがございます。※交流会『あとの祭り』は別途会費500円となります。※本イベントのチケットは、ローソンチケットでのみの取り扱いとなっております。※当日券は枚数に限りがございます。販売は公演当日、開演60分前から開始致します。
http://hyoryugasai.mikosi.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 22:09 | TrackBack

2009年08月03日

殿様ランチ『ねずみの夜』07/29-08/04サンモールスタジオ

 殿様ランチは板垣雄亮さんが脚本・演出・出演される劇団です。違う劇団に客演している板垣さんのことは何度か拝見していたのですが、劇団公演は初見。

 お得な平日マチネ2.500円で鑑賞。月曜日のお昼だけどほとんど満席でした。CoRich舞台芸術!で初日から好評だったんですよね~。明日で千秋楽です。

 上演時間は約1時間40分。終演後のトークにゆずの岩沢厚治さんが登場。出演者の同級生だそうです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ねずみの夜

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 今夜、どこかの誰かが斬られるらしい―
 時は1867年(慶応3年)、幕末の志士が駆け抜けた激動の時代。
 京都にある義賊がいた。
 金のある所から盗み、貧しき者に分け与え、本人たちはつつましく暮らしていた。
 彼らの隠れ家にいきなり迷い込んできた一人の浪人。
 その男は重大な「使命」を遂行するために、ある醤油屋を探していた。
 男は言った。「今までの日本がひっくり返る壮大な計画だ」
 誰もが早く帰りたいと思った。
 面倒くさそうだから早く帰って寝たいと思った。
 結局どうやらこの浪人は、今夜誰かを斬るつもりらしい―。
 ≪ここまで≫

 舞台は坂本龍馬(Wikipedia)が暗殺された近江屋の“隣りの家”。その設定だけでもちょっと面白いです。細かいところまで具象で作り上げた美術でした。

 幕末ものには違いないし、龍馬ゆかりの人物が登場しないわけでもないのですが、幕末・龍馬といったテーマからおのずと浮かぶ印象を、わざとずらしてクスクス笑いを生みだしていきます。
 冒頭のシーンがすごく面白かったので、個人的にはそのアイデア(方向性)がもっと生かされて欲しかった気も。

 役者さんは着物を着て、江戸時代ならではの雰囲気(想像にすぎませんが)を表現しつつ、基本的には現代に通じる笑える会話を続けます。慎重に計算した演技をされているように思いましたが、全員が板垣さんみたいな話し方だったのは残念。面白くないわけではないんですけどね。

 ここからネタバレします。

 実際の舞台は、“近江屋の隣りの家”の内部を再現して展示している施設。近江屋は別の展示室に模型があるだけという、ふざけっぷり(笑)。観光客(板垣雄亮)がその施設の職員と話すシーンから始まります。龍馬が暗殺された日の“近江屋の隣りの家”で起こった出来事を、劇(1時間30分)にして見せるという設定でした。つまり劇中劇になっており、出入り口を開けるとカジュアル・ルックの観光客がいたり、引き戸の窓からは展示の順路を示す「⇒」マークがいつも目に入ります。非常口の緑色の明かりが暗転中に光るのがすっごく良かった。

 「日本をひっくり返すぐらいの計画」とは龍馬暗殺ではなく、ねずみ講という新しいビジネス(苦笑)のこと。タイトル『ねずみの夜』もここから来てたのか(笑)。“動体視力が非常に優れた女”が、いろんな色のドブネズミを売っていたこともつながりますね。泥棒の“ねずみ小僧”もありました。
 ボタンを押すと龍馬の肉声(機械音)が聞こえるという仕掛けが、いい感じにまぬけで可笑しかったです。

出演:杉岡阿希子/平塚正信/南あゆ美/藤堂敦/小久保剛志/板垣雄亮/小笠原佳秀/相樂孝仁/鈴木じゅん/最所裕樹/柳さおり/服部弘敏
脚本・演出/板垣雄亮 舞台監督/吉川悦子 照明/松本大介(enjin-light) 音響/宮崎淳子 (有)サウンドウィーズ 映像/矢作康在 宣伝写真/向井宗敏 宣伝美術/木田一 制作協力/林みく(Karte) 演出助手/小久保剛志 企画・制作/TSL 主催/殿様ランチ 提携/サンモールスタジオ
【発売日】2009/06/21 前売:2.800円 当日:3.300円★平日マチネ:2.500円
http://www.tonosamalunch.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 23:18 | TrackBack

2009年08月01日

メルマガ 2009年08月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2009年8月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 63     2009.8.01  1,391部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎今月は福岡、青森を旅行して、現地で観劇もします♪
  7月が盛りだくさんだったからか、8月のお薦め公演は少なめです。
  7月末から上演中の公演も多数ありますので、先月号も要チェック!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0630150737.html

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→東京芸術劇場『ザ・ダイバー 日本バージョン』
       08/20-09/20 東京芸術劇場 小ホール1
       http://www.nodamap.com/productions/thediver/

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→世田谷パブリックシアター『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』
       07/03-20シアタートラム
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0713142132.html

 ◆3【お薦め公演の前売り情報 ハイバイ『て(再演)』】
     
   ◎昨年話題を呼んだ家族劇が、早くも“芸劇eyes”として再演決定!

 ◆4【10回目を迎えたMITAKA "Next" Selectionは充実のラインナップ!】

   ◎三鷹市芸術文化センターが注目する若手4劇団の連続公演です。

 ◆5【編集後記】

   ◎「CoRich舞台芸術まつり!2009春」グランプリはMCR!
   ◎おすすめ舞台中継 on TV

 ◆6【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め8本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※今月はお薦め作品が10本より少なくなりました。7月末から上演中の
  お薦め作品も沢山ありますので、先月号↓もチェックしてくださいね♪
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0630150737.html


1.シス・カンパニー『怪談 牡丹燈籠』
  08/06-31 Bunkamuraシアターコクーン
  ☆出演: 段田安則 伊藤蘭 秋山菜津子 千葉哲也 柴本幸 瑛太 梅沢昌代
    大河内浩 松澤一之 市川しんぺー 西尾まり 保坂エマ 粕谷吉洋 森本健介
   脚本:大西信行 演出:いのうえひでのり(劇団☆新感線)
   S席9,500円 A席7,500円 コクーンシート5,000円
   当日券:全ステージ開演1時間前より販売。
    http://www.siscompany.com/03produce/24botan/index.htm
   日本三大怪談話の1つ『牡丹燈籠』を、いのうえひでのりさんが演出。
   豪華キャストです。私は初舞台を踏む瑛太さん目当てで♪


2.木山事務所『出番を待ちながら~Waiting in The Wings~』
  08/12-15俳優座劇場
  ≪東京公演の後に演劇鑑賞会の例会で首都圏と神奈川県下を巡演≫
  ☆出演:三田和代/新井純/ほか
   作:ノエル・カワード 訳:高橋知伽江 演出:末木利文
   前売・当日共5,000円 学生割引3,500円  ※未就学児童の入場不可。
    http://www1.odn.ne.jp/kiyama-co/html/schedule.html
   木山事務所の好評作の再々演(私は未見)。三田和代さんと新井純さんが
   写るチラシだけでも興味津々。ノエル・カワード作品のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1012172759.html


★3.パルコ『狭き門より入れ』
  08/17-09/06 PARCO劇場
  ≪東京、岡山、大阪、広島、福岡≫
  ☆出演:佐々木蔵之介 市川亀治郎 中尾明慶 有川マコト
      手塚とおる 浅野和之
   脚本・演出:前川知大
   7,500円
    http://www.parco-play.com/web/page/information/semaki/
   佐々木蔵之介さんのユニット“Team申”の第3回公演。豪華キャストです。
   イキウメの前川知大さんの、初パルコ劇場進出公演でもあります。
   先月の『奇ッ怪』↓に続き、また快作を見せてくれることと期待します。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0713142132.html
 

4.江戸糸あやつり人形 結城座『乱歩・白昼夢』
  08/19-23東京芸術劇場 小ホール2
  ☆出演:結城孫三郎 結城千恵 信那胡敬二 他
   脚本・演出:斎藤憐 意匠:宇野亜喜良 音楽:黒色すみれ
   指定席5,000円 自由席3,500円
    http://www.youkiza.jp/rampo/
   創立375周年を迎える結城座の人形劇。作・演出は斎藤憐さん。
   江戸川乱歩の世界を人形劇で表現することにも期待大。
   野田秀樹・東京芸術劇場芸術監督就任記念・提携プログラムです。


★5.東京芸術劇場『ザ・ダイバー 日本バージョン』
  08/20-09/20 東京芸術劇場 小ホール1
  ☆出演 大竹しのぶ 渡辺いっけい 北村有起哉 野田秀樹
   脚本・演出 野田秀樹
   6,500円 サイドシート3,000円(25歳以下は1,000円)
   前売り券は約1時間で完売したそうです。
   ※お問合せは、東京芸術劇場チケットサービス 03-5985-1707
    http://www.nodamap.com/productions/thediver/
   野田秀樹・東京芸術劇場芸術監督就任記念プログラムです。記者発表↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703232339.html

  ●お薦めポイント●
   2008年夏に上演された英国版『THE DIVER』↓を日本人キャストで。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0926223951.html
   日本語上演なので演出も刷新されそう。2007年の『THE BEE』↓も
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0717234257.html
   英国・日本の両バージョンが上演され、非常に高い評価を受けました。
   豪華キャストの男女4人芝居を小劇場で観られる幸せ!


6.世田谷パブリックシアター『ドリアン・グレイの肖像』
  08/21-31世田谷パブリックシアター
  ≪東京、兵庫≫
  ☆出演:山本耕史/加納幸和/伊達暁/須藤温子/米村亮太朗/三上市朗
   原作:オスカー・ワイルド 構成・演出 鈴木勝秀
   一般A席7,000円/B席5,000円 高校生以下:各一般料金の半額
   TSSS:各一般料金の半額。劇場会員・世田谷区民割引などあり。
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2009/08/post_159.html
   オスカー・ワイルド唯一の長編小説を舞台化。絶世の美男子である
   タイトル・ロールは山本耕史さん。Studio Life版レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0905013420.html


★7.TSミュージカルファンデーション『天翔ける風に』
  08/21-30東京芸術劇場 中ホール
  ≪東京、滋賀、新潟≫
  ☆出演:香寿たつき、山崎銀之丞、戸井勝海、今拓哉、阿部裕、
      平澤智、剱持たまき、他
   作曲:玉麻尚一 原作:野田秀樹『贋作・罪と罰』
   企画・演出・振付:謝珠栄
   S席9,000円/A席6,000円
    http://tsmusical.com/
   野田秀樹さんの戯曲を謝珠栄さんがミュージカルに。人気作の再々演。
   2001年初演レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0708170020.html
   NODA・MAP『贋作・罪と罰』(2006年)レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0113145954.html
   野田秀樹・東京芸術劇場芸術監督就任記念プログラムです。記者発表↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703232339.html


8.石井光三オフィスプロデュース『7Days Judgement ─死神の精度─』
  08/21-31シアタートラム
  ☆出演:香川照之 ラサール石井 中川晃教 鈴木省吾
   原作:伊坂幸太郎「死神の精度」 脚本・演出:和田憲明
   6,300円
   人気小説の舞台化。異色の顔合わせの男優4人芝居です。
    http://www.ishii-mitsuzo.com/side/20090322/7days.html
   原作は「Sweet Rain 死神の精度」↓として映画化もされています。
    http://www.vap.co.jp/shinigaminoseido/
   実は11月にも舞台があるんですね。両方観て比べてみたいです。
   MINERVA WORKS『Live, Love, Drive. 死神の精度』
   11/18-29紀伊國屋サザンシアター
    http://www.nevula.co.jp/shinigami/index_f.html


 ★★★―――――――――――――――――――――――――――――― 
  前売2000円台以下の気になる演劇・イベントを5本ご紹介します。
 ――――――――――――――――――――――――――――――★★★ 

【1】NPO法人アートネットワーク・ジャパン(ANJ)
  子どもに見せたい舞台vol.3『ドリトル先生と動物たち』
  08/04-12にしすがも創造舎 特設劇場
  ☆脚本・演出:倉迫康史(Ort-d.d)
   全席自由席・整理番号順入場。整理番号は受付順に配布。
   おとな(18歳以上)1500円 中高生(中学生~18歳未満)500円
   子ども(小学生以下)無料
    http://sozosha.anj.or.jp/dolittle/
   メルマガ7月号でもご紹介しました、毎年恒例のこども向け演劇。
   大人も一緒に楽しめます。小学生以下無料!完売日続出中!
   第1弾『オズの魔法使い』
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0826005203.html
   第2弾『少年探偵団~怪人二十面相を追え!!』
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0822164409.html


【2】エロメールスライダーズ
  『赤ペン瀧川先生・エロメール添削スライドショーVol.4』
  08/07新宿ロフトプラスワン
  ≪東京、名古屋、大阪、福岡≫
  ☆出演:赤ペン瀧川先生(瀧川英次)
   エッチなスパムメールをmixiで添削していたら、人気が出てイベント化。
   満員御礼が続き、とうとう4都市ツアーへと進化。松竹によるDVD化も。
   前売2500円/当日2700円(飲食別)
    http://blog.livedoor.jp/eromail_takigawa/
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=11023
   Vol.3レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1115131940.html
   ツアー反省会もあります(笑)。
   『ジョニー先輩、報告があります!』08/16新宿ロフトプラスワン
   前売1800円 当日2000円(飲食別)


【3】CASTAYA PROJECT『"Are You Experienced?" 』
  08/10-11, 24-25こまばアゴラ劇場
  ☆出演:非公開 脚本:非公開 演出:Enric Castaya & Experience
   前売り2500円 当日3000円 オールステージパス8000円
    http://castaya.exblog.jp/
   “女優が40分間無言で立っている”作品『CASTAYA』↓を昨年発表。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0915221623.html
   ただならぬ“体験”をしたい怖いもの知らずな人、アゴラ劇場に集まれ!
   首謀者は東京デスロックの多田淳之介さんです。
    http://deathlock.specters.net/


【4】非戦を選ぶ演劇人の会『ピースリーディング vol.12
  「遠くの戦争 ~日本のお母さんへ~」』
  08/17-18全労済ホール/スペース・ゼロ
  ☆出演:著名演劇人多数
   脚本:篠原久美子 構成・演出:渡辺えり
   8/17&8/18【第1部:朗読劇「遠くの戦争 ~日本のお母さんへ~」】
   8/17(月)【第2部:インタビュー】堤未果/朝倉摂
   8/18(火)【第2部:インタビュー】土井敏邦/森光子(予定)
   一般1500円、中高生1000円、小学生以下500円
    http://hisen-engeki.com/
   非戦を選ぶ演劇人の会による、毎夏恒例の朗読イベント。2004年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0816003201.html


【5】青年団若手自主企画 山内・兵藤企画『昏睡』
  08/17-26アトリエ春風舎
  ☆出演:山内健司(青年団) 兵藤公美(青年団)
   脚本:永山智行(こふく劇場) 演出:神里雄大(岡崎藝術座)
   予約:2000円 当日:2300円
    http://www.seinendan.org/jpn/infolinks/infowakate090626.html
   青年団の山内健司さんと兵藤公美さんの2人芝居。演出は神里雄大さん。
   『昏睡』は7編の男女2人芝居から成る、永山智行さんの脚本です。
   『昏睡』(2005年)レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0225004626.html


≪ブロードウェイ・ミュージカル来日公演≫

 ○キョードー東京『ウェスト・サイド・ストーリー/50周年記念ツアー』
  07/29-08/09 Bunkamuraオーチャードホール
  ≪愛知、東京、兵庫≫
  ☆作曲:レナード・バーンスタイン 脚本:アーサー・ロレンツ
   演出:ジョーイ・マクニーリー
   S席14,000円 A席12,000円 B席10,000円 ※平日公演は1000円引き。
   バルコニーC席6000円(一部見えにくい箇所がある可能性あり)
    http://westsidestory.jp/


 ○TBS/キョードー東京/朝日新聞社『RENT』
  08/07-30赤坂ACTシアター
  ☆作曲:ジョナサン・ラーソン 脚本:ジョナサン・ラーソン
   演出:マイケル・グライフ
   S席¥12,600 A席¥10,500
   ブレイクスルー・シート¥6,000(当日会場にて抽選販売・枚数限定)
   未就学児童の入場不可。
    http://www.tbs.co.jp/act/event/rent2009/


 ○TBS/Bunkamura/ローソンエンターメディア『コーラスライン』
  08/12-30 Bunkamuraオーチャードホール
  ≪東京、兵庫≫
  ☆作曲:マーヴィン・ハムリッシュ 脚本:ジェームズ・カークウッド
   演出:マイケル・ベネット
   S席12,500円 A席9,500円
    http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/shosai_09_chorusline.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.世田谷パブリックシアター『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』
  07/03-20シアタートラム
  ☆爆笑の連続でありながら怪談もちゃんと怖くて、ぐうの音も出ない娯楽傑作。
   豪華キャストが小劇場で大暴れ。メルマガ号外を発行!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0713142132.html


2.松竹『コクーン歌舞伎 桜姫』
  07/09-30 Bunkamuraシアターコクーン
  ☆中村七之助さんをはじめ、歌舞伎役者の技能とエンターティナー精神を堪能。
   俳優の笹野高史さんも素敵でした。美しさを前面に出す演出が私好み。
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_09_sakura_kabuki.html


3.該当作なし。


  今月は話題作を選んで観たつもりだったのですが、
  心のベスト3に残る作品は少なかったみたい。意外性の点で
  最も衝撃が大きかったのは、新国立劇場演劇『現代能楽集 鵺』でした。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2009年7月(観劇数25作品)は『奇ッ怪』で発行!

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 ◆3 【お薦め公演の前売り情報 ハイバイ『て(再演)』】
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 ◎2008年の初演↓が好評だったハイバイ『て』が早くも再演されます。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0618235951.html

 ●ハイバイ『て』
  09/25-10/12東京芸術劇場小ホール1
  (9/25、9/26はプレビュー)
  ☆作・演出:岩井秀人
   出演:菅原永二(猫のホテル) 金子岳憲(ハイバイ) 永井若葉(ハイバイ)
      坂口辰平(ハイバイ) 吉田亮 青山麻紀子(boku-makuhari) 上田遥
      町田水城(はえぎわ) 平原テツ 用松亮 大塚秀記 猪股俊明二
    http://hi-bye.net/
   9/25(金)終演後トークゲスト:野田秀樹(東京芸術劇場芸術監督)
   9/26(土)終演後トークゲスト:平田オリザ(劇作家・演出家)


  『て』は劇作・演出家である岩井秀人さんの自伝的要素の強い作品。
  野田秀樹さんが芸術監督をつとめる東京芸術劇場の“芸劇eyes”に
  選出されました。記者発表写真レポート↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703234935.html
  爆笑しながら、ひりひりと心が痛くなる、リアルな家族劇です。


 【チケット情報】

  ・発売日
   先行発売開始(劇団・イープラス共に):8月2日(日)~
   一般発売開始:8月8日(土)~
   ※先行発売期間に劇団窓口で購入された方には
    ハイバイオリジナルグッズをプレゼント(劇場にてお渡し)。

  ・価格
   前売3,300円 当日3,500円
   9/25、26のプレビュー:前売・当日共2,000円

   ※整理番号付き自由席。未就学児童の入場不可。
   ※予約は開演5分前でキャンセル扱いとなる場合あり。
  
  ・取り扱い
   ハイバイ:http://hi-bye.net/
   イープラス:http://eplus.jp/
   東京芸術劇場チケットサービス:03-5985-1707
    (10:00-19:00 / 日祝10:00-18:00)
   ※プレビューチケットの取扱いはハイバイと芸劇のみ。

  ・お問い合わせ
   劇団チケット専用電話 090-8059-6479(10:00-20:00)
   劇団公式サイト http://hi-bye.net


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 ◆4 【10回目を迎えたMITAKA "Next" Selectionは充実のラインナップ!】
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 ◎MITAKA "Next" Selection(ミタカ・ネクスト・セレクション)は、
  東京都三鷹市にある公共ホール・三鷹市芸術文化センターの企画です。
   http://mitaka.jpn.org/geibun/
  劇場独自の視点を持って、2001年より毎年3~5つの小劇場劇団を
  取り上げてきました。第10回目となる今年は私のお気に入り劇団ばかり!  


《1》パラドックス定数『五人の執事』★ただいま上演中! 
  上演期間:07/31~08/09
  ☆脚本・演出:野木萌葱
   全席自由 一般:前売2,800円 当日3,000円
   高校生以下:前売当日とも1,000円
   ※未就学児の入場不可。※劇場会員割引あり。
    http://www.pdx-c.com/
    http://mitaka.jpn.org/ticket/0907311/
   『東京裁判』はしのぶの2008年小劇場ベスト3にランクイン↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0109232053.html


《2》サスペンデッズ『夜と森のミュンヒハウゼン』
  上演期間:09/11~20
  ☆脚本・演出:早船聡
   全席自由 一般: 前売2,500円 当日3,000円
   高校生以下:前売当日とも1,000円
   ※未就学児の入場不可。※劇場会員割引あり。
    http://www.suspendeds.net/
    http://mitaka.jpn.org/ticket/0909110/
   早船聡さんの無駄のない脚本と、心の機微を鮮やかに表現できる俳優が、
   上質のストレート・プレイを味わわせてくれます。
   メルマガ号外『片手の鳴る音(再演)』(2009年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0125021311.html


《3》青年団リンク・ままごと『わが星』
  上演期間:10/08~12
  ☆脚本・演出:柴幸男
   チケット発売日:9月11日(金)
   全席自由 一般前売り2500円 当日2800円
   高校生以下:前売当日とも1,000円
   ※未就学児の入場不可。※劇場会員割引あり。
    http://cassette-conte.air-nifty.com/
   柴幸男さんは外部公演にも引っ張りだこの人気劇作・演出家。
   ポップな音楽とさりげない演劇マジックで、居間から宇宙へひとっ飛び。
   感動しすぎてレビューが書けなかった公演(2009年)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0131222724.html


《4》田上パル『青春ボンバイエ』
  上演期間:10/23~11/01
  ☆脚本・演出:田上豊
   チケット発売日:9月11日(金)
   全席自由 一般:前売2,500円 当日2,800円
   高校生以下:前売当日とも1,000円
   ※10月23~25日は「公演1週目特別割引期間」
    一般:前売2,000円 当日2,300円
    高校生以下:前売・当日とも500円
   ※未就学児の入場不可。※劇場会員割引あり。
    http://tanouepal.com/home/
   静かじゃない“静かな演劇”。元気過ぎる(笑)男子集団。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0813211306.html


  4公演の会場:三鷹市芸術文化センター星のホール
  主催・お問い合わせ:(財)三鷹市芸術文化振興財団
   TEL 0422-47-5122 http://mitaka.jpn.org


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 ◆5 【編集後記】
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 ◎今年も8月に福岡と青森に行きます。福岡でお友達に会えるのが嬉しい。
  青森は美術館めぐりも楽しみ。もちろん美味しい食べものも♪

 【福岡】
  マヤ北島くんを大さわぎで偲ぶ会『漂流画祭』08/01大博多ホール
   http://hyoryugasai.mikosi.com/

 【青森】
  渡辺源四郎商店プロデュース公演『河童』
  『ココロとカラダで考える差別といじめ-7日で作る「河童」-』
  08/20-23アトリエ・グリーンパーク
   http://xbb.jp/wgs/


 ◎前川知大さんが原作を手掛ける漫画・7/30(木)より新連載開始!
  週刊モーニング『リヴィングストン~LIVINGSTONE』
  原作:前川知大(劇団イキウメ)
  漫画:片岡人生(「交響詩篇エウレカセブン」他)
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0730125840.html


 ◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバル、
  「CoRich舞台芸術まつり!2009春」グランプリはMCR!
   http://stage.corich.jp/festival2009/grand_prix.php
  おめでとうございます!来年も開催決定!!


 ◎おすすめ舞台中継 on TV

  【NHK BS2】 8/8(土)午前0:45~(7日深夜)
  新国立劇場『浮標(ブイ)』(2003年) ★オススメです!!
   http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/
  トークのゲストは演出家の栗山民也さん。レビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0226205402.html

  【NHK BS2】 8/22(土)午前0:50~3:05(21日深夜)
  モダンスイマーズ『回転する夜』(2007年)
   http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/
  トークのゲストは劇作・演出家の蓬莱竜太さん。レビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0421115001.html

  【WOWOW】8/24(月)22:00~
  メカロックオペラ『R2C2~サイボーグなのでバンド辞めます!~ 』
   http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075439001/index.php ↓レビュー
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0509230026.html

  【WOWOW】アトリエ・ダンカンの人気小説舞台化シリーズ再放送あり。
  『風が強く吹いている』
   http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075425001/index.php
  『鴨川ホルモー』
   http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075429001/index.php
  『夜は短し歩けよ乙女』
   http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075430001/index.php


 ◎今月上演される作品の記者発表・稽古場レポートです。

 ・劇団、江本純子『常に最高の状態』
  7/28-8/2ギャラリーLE DECO 5F
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0723152615.html


 ◎作品紹介文を書かせていただいた↓『UMOJA(ウモジャ)』のチケット発売中!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0426182918.html
 
 ・TBS/朝日新聞社/光藍社/イープラス主催
  『ミュージカル「UMOJA~THE SPIRIT OF TOGETHERNESS~」』
  09/19-23赤坂ACTシアター
   http://eplus.jp/umoja/
  全席一律9,500円/上演時間:約150分/字幕解説付き 
  良いお席でご覧いただきたいです。ご予約はお早めに!


 ◎新国立劇場演劇『ヘンリー六世』10/27-11/23新国立劇場中劇場
   http://www.atre.jp/henry/ ↓制作発表の写真レポート
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0722140105.html
  シェイクスピア戯曲の3部作連続9時間上演という日本演劇界の大イベント。
  チケット発売中!


 ◎「フェスティバル/トーキョー09秋」のプレサイトがオープン!
   http://festival-tokyo.jp/09at/
  今年は秋から冬にかけても忙しくなりそう♪ ↓「F/T09春」まとめ
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0330111410.html


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2009年7月は下記の5作品を拝見しました。
  ・「崖の上のポニョ」←傑作。映画館でもDVDでも号泣。
    http://www.ghibli.jp/ponyo/
  ・「泣きたいときのクスリ」←福島三郎さん監督作品。
    http://nakikusu.jfn.co.jp/
  ・「ヘブンズ・ドア」←映像がかっこいい!舞台俳優も大活躍。
    http://h-door.jp/
  ・「大阪ハムレット」←ご都合主義もあるけど、めちゃくちゃいい映画。
    http://www.osaka-hamlet.jp/
  ・「青い鳥」←さすがは重松清さんの原作。決して忘れない責任。
    http://www.aoitori-movie.com/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/
  メンバー登録はこちら↓
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


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Posted by shinobu at 00:40 | TrackBack