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2009年10月31日

【オーディション】新国立劇場演劇研修所第6期生(2010年度4月開講)募集※2/2~19〆切(郵送のみ)

 新国立劇場演劇研修所の第6期生の募集要項が公示されました(過去の募集時の記事⇒)。
 ※願書を郵送で取り寄せてからの申し込みになるので、受付期間に入ってから動き出すのでは遅いです!募集要項をよく読んでくださいね。
 ※11月15日(土)に受験希望者向けの説明会が行われます。受験を検討されている方はどうぞ。

 新国立劇場演劇研修所は国立の俳優学校。年齢制限は18才以上・30才以下。研修期間は3年間で、研修は“原則的に”(月)~(金)の週5日間フルタイム(午前10時から午後6時)です。⇒講師陣のプロフィール
 授業料(予定)は年額18万9千円で、毎月奨学金があります(月額6万円支給 ※ただし3年次はなし)。

 最近の演劇公演で目立った活躍をされている修了生は、私の知る限りではこちらの方々です。
・内田亜希子さん(パルコ『ビロクシー・ブルース』ヒロイン、関連記事阿佐ヶ谷スパイダース次回新作に出演)
・遠山悠介さん(オーディションで『ユーリンタウン』主役に抜擢、『コースト・オブ・ユートピア』第三部でゲルツェン(阿部寛)の息子役)
・前田一世さん(新国立劇場『ヘンリー六世』(⇒)に主要キャストとして出演中)
・古河耕史さん(劇団イキウメ公演に客演(⇒)、虚構の劇団の次回作の主役に抜擢)
・岡野真那美さん(SPAC『ドン・ファン』、MINERVA WORKS『Live,Love,Drive. 死神の精度』などに出演)。
・約1200名から選ばれたさいたまネクスト・シアター44名中、7人が2期生です(⇒『真田風雲録』)。

 これまでの修了(卒業)公演の演出を手掛けたのは所長の栗山民也さん。2公演とも素晴らしい作品でした(⇒)。

 下記は公式サイトからの情報です。ご興味のある方はどうぞ。

【新国立劇場演劇研修所第6期生(2010年度4月開講) 選考試験

■募集概要

1. 募集人員:15名

2. 応募資格
(1)プロフェッショナルな俳優としての舞台活動を目指していること。
(2)高等学校卒業もしくは同等の資格を有すること。
(3)平成22年4月1日現在で満18才以上、満30才以下であること。
(4)心身共に健康であること。
(5)外国籍の人の場合、日本語が理解できること、及び、研修期間中の日本国滞在許可が取得できること。

3. 応募方法
(1)募集チラシ裏面にある「募集要項・願書 請求票」に必要事項を記入の上、140円切手を貼った返信用封筒を同封して、「募集要項・願書」を郵送で請求してください。請求票は、このHPからも入手できます。なお「募集要項・願書」は受付順に発送いたします。

※「募集要項・願書 請求票」(こちらからダウンロードしてご利用ください)
「募集要項・願書」は11月上旬より配布予定です。

(2)受け取った願書は、必要事項を記入の上平成22年2月5日(金)~2月19日(金)までの期間中に『新国立劇場 研修主管 演劇 第6期生募集係』に郵送して、受験の申し込みをして下さい。(2月19日消印有効)。また、この期間内に受験料を指定の口座にお振込みください。e-mailおよびfaxでの申込は受付いたしません。

4. 試験日程
第1次試験 平成22年3月6日(土)
第2次試験 平成22年3月8日(月)
第3次試験 平成22年3月10日(水)
※試験は文化学園(渋谷区代々木)、及び新国立劇場稽古場(渋谷区本町)で行います。

5. 受験料:5,000円
振込み手数料はご負担ください

■研修概要

1. 研修期間:3年間
第6期生は平成22年(2010年)4月から平成25年(2013年)3月まで

2. 研修日・時間:原則として(月)~(金)、10:00~18:00

3. 主な研修内容
 3年間、週5日のフルタイム(午前10時から午後6時)のレッスンで、近い将来、日本の舞台芸術を支え、リードする俳優を育てることを主なる目的とします。そのために一年次は特に、ヴォイス、ムーブメント、歌唱、ボディワークなど基礎的な俳優訓練に力を入れ、国内外から現役で活躍している第一線の俳優指導の専門家を招きレッスンを行います。その上で、第一線で活躍する演出家や芸術家による、日本の伝統芸能などを含む声と身体の基礎トレーニング、即興やメソッドなどの演技テクニック、テキスト分析と解釈、シーンスタディーなど年次を追って加え、演技実習につなげていきます。なお三年次はそれまでの研修に基づいた研修発表公演を中心に行います。また、演劇とは、俳優とは、演技とはといった演劇の本質を絶えず自ら考えられる俳優を育てるために、演劇史や芸術理論、劇作家や舞台技術者のレクチャーなど座学も盛り込んだシステマティックな授業を行います。

■授業料・奨学金(予定)

1. 授業料:年額18万9千円(消費税込み)
2. 奨学金:月額6万円支給
※ ただし、三年次は奨学金の支給はありません。

【お問い合わせ】
新国立劇場 研修主管 演劇
〒151-0071 渋谷区本町1-1-1
TEL:03(5351)3011(代表) (月~金/土日祝を除く) 10:00~17:00

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:12 | TrackBack

【情報】新国立劇場演劇研修所「研修所説明会」2009年11/15(日)※11/9〆切(FAX)

 新国立劇場演劇研修所にて、研修生選考試験の受験をお考えの方に向けた研修所説明会が、11月15日(日)に開催されます。無料。事前申込必要です(過去の説明会情報⇒)。

 新国立劇場演劇研修所は一学年15人で研修期間は3年間。授業時間は原則(月)~(金)の10~18時の全日制です。

 以下、公式サイトからの情報です。

■演劇研修所 「研修所説明会」のご案内

 演劇研修所では、研修生選考試験の受験をお考えの方に向けた研修所説明会を行います。
 通常は研修生の研修環境を優先して見学等を受け付けておりませんので、入所をお考えの方、興味のある方はこの機会にぜひ足を運んで演劇研修所の研修内容をご確認ください。

[開催日]
 平成21年11月15日(日)
 第1回目11:00~、第2回目13:00~ 、第3回目15:00~
     ※所要時間は1時間程度を予定しております。
     ※集合時間・場所の詳細は参加者に後日ご連絡いたします。(11月中旬予定)
     ※参加時間の指定には応じかねますのでご了承ください。
     ※過去に説明会に参加したことのある方、選考試験を受験したことのある方はご遠慮ください。
    
[参加資格]
 演劇研修所 選考試験の受験をお考えの方

[定員]
 各回25名程度

[参加費]
 無料

[申込方法]  
 参加のお申込みは、専用ファックス用紙をダウンロードして、所定事項を記入の上、ファックスにてお申込みください。
 (電話・郵送による受付はいたしません。ダウンロードが出来ない方は、ファックス用紙をお送りいたしますので、電話にてご連絡ください TEL:03-5351-3011(代))
 専用ファックス用紙のダウンロードはこちら(PDF)。

[応募締切]  
 平成21年11月9日(月)ファックス到着分

[内 容]  
 新国立劇場演劇研修所の概要説明
 研修所施設見学
 カリキュラム・研修内容等の説明
 修了生・研修生との交流
   など、参加人数に応じたプログラムをご用意いたします。

 ※応募者数の状況によっては、先着順により参加者を限定させていただく場合もございますので、あらかじめご了解下さい。

 第6期研修生選考試験の募集案内については、こちら(選考試験)よりご覧ください。

【お問い合わせ】
新国立劇場 研修主管 演劇
〒151-0071 渋谷区本町1-1-1
TEL:03(5351)3011(代表) (月~金/土日祝を除く) 10:00~17:00

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2009年10月30日

新国立劇場演劇『ヘンリー六世「第三部 薔薇戦争」』10/29-11/23新国立劇場中劇場

 『ヘンリー六世第一部第二部に続いて第三部を拝見してきました。あぁ、とうとう終わってしまった・・・寂しいよ~。『コースト・オブ・ユートピア』(レビュー⇒)と同様、3日間幸せでした・・・♪

 第三部は裏切りの応酬に復讐の連鎖。激しい戦いにつぐ戦いの末に、長大な史劇の幕は閉じられました。最後のカーテンコールはしみじみとした心地。上演時間は約3時間20分(15分の休憩を含む)。⇒制作発表

 どれか1つだけでも観たら、全部観たくなると思います。ご予約はお早めに!全三部の内だと第二部が一番好きかな~。あ~できればもう一度最初から観たい~。

 ロビーでは関連書籍も多数販売されています。小田島雄志さんの『ヘンリー六世』第一部から第三部を1冊ずつ購入しました。

ヘンリー六世 第三部  シェイクスピア全集 〔3〕 白水Uブックス
ウィリアム・シェイクスピア
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 ⇒通し観劇用の特製お弁当は要予約
 ⇒CoRich舞台芸術!『ヘンリー六世「第三部 薔薇戦争」
 レビューは少しだけアップしています。

20091029_scorn.jpg
スコーンと紅茶

 ≪あらすじ≫ ※詳しいあらすじはこちらでどうぞ。配役も載っています。
 ヨーク公(渡辺徹)は自らが王となる正当な権利を主張し、とうとうヘンリー六世(浦井健治)に反旗を翻す。ヨーク公とその息子たち(エドワード:今井朋彦/クラレンス公ジョージ:前田一世/リチャード:岡本健一)、そしてウォリック(上杉祥三)らの白薔薇軍と、血気盛んな王妃マーガレット(中嶋朋子)が率いる軍勢=赤薔薇軍との、血みどろの王権争奪戦が始まった。
 ≪ここまで≫

 休憩時間にスコーン(300円)をいただきました。ん~そのままだと駄菓子の甘食みたいでしたが、ハニーメープル(はちみつとメープルシロップが一緒になるソース)をつけるといい感じ。ホットの紅茶と相性が良かったです。

 ロビーには親切にも「新国立劇場近隣お立ち寄りマップ」が置いてありました。通し観劇をされる方は参考になさってください。第一部と第二部の間に1時間、第二部と第三部の間に45分の休憩があります。

20091030_map.jpg
近隣お立ち寄りマップ

【出演】浦井健治/中嶋朋子/渡辺徹/村井国夫/ソニン/木場勝己/中嶋しゅう/上杉祥三/立川三貴/木下浩之/久野綾希子/鈴木慎平/今井朋彦/金内喜久夫/菅野菜保之/勝部演之/鈴木瑞穂/岡本健一/吉村直/水野龍司/青木和宣/渕野俊太/那須佐代子/浅野雅博/小長谷勝彦/石橋徹郎/清原達之/関戸将志/城全能成/篠原正志/小田悟/川辺邦弘/松角洋平/津村雅之/古河耕史/内田亜希子/前田一世/高橋郁哉
【作】ウィリアム・シェイクスピア【翻訳】小田島雄志【演出】鵜山仁【美術】島次郎【照明】服部基【音響】上田好生【衣裳】前田文子【ヘアメイク】馮啓孝【アクション】渥美博【演出助手】保科耕一【舞台監督】北条孝【芸術監督】鵜山仁【主催】文化庁芸術祭執行委員会/新国立劇場
S席7,350円 A席5,250円 B席3,150円 Z席 1,500円 ●お得な三部作特別割引通し券S席セット:19,500円(正価22,050円)※お申込:新国立劇場ボックスオフィスのみ
※11月9日(月)、17日(火)は学生団体が入ります。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000543.html
http://www.atre.jp/henry/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:20 | TrackBack

2009年10月29日

新国立劇場演劇『ヘンリー六世「第二部 敗北と混乱」』10/28-11/23新国立劇場中劇場

 『ヘンリー六世第一部に続いて第二部を拝見してきました。面白かったーーーっ!!大満足でダブルコールしました。上演時間は約3時間15分(15分の休憩を含む)。⇒制作発表

 昨日よりも空席がちらほらと目立ちました。まずはどの回からでも早めに観ることにすれば、比較的良い席が確保できるかも。今日(第二部)からご覧になった方が「どの部から観ても、わかりやすいから大丈夫ではないか」とおっしゃっていました。

 通し観劇用の特製お弁当メニューは10月31日(土)分の受付が終了しています。ご予約はお早めに!

 ⇒CoRich舞台芸術!『ヘンリー六世「第二部 敗北と混乱」

ヘンリー六世 第二部  シェイクスピア全集 〔2〕 白水Uブックス
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売り上げランキング: 19762

 ≪あらすじ≫ ※詳しいあらすじはこちらでどうぞ。配役も載っています。
 王妃マーガレット(中嶋朋子)とサフォーク伯(村井国夫)をはじめ、ヘンリー六世(浦井健治)の側近の諸侯らは、摂政であるグロスター公(中嶋しゅう)を失脚せしめるべく、さまざまな策略をめぐらす。一方、ヨーク公(渡辺徹)は虎視眈々と王座を狙い始めていた。
 ≪ここまで≫

20091028_tears_of_Margaret.jpg
特製デザート

 今日の座席は下手側ですが中央ブロック寄りだったため、舞台奥のスクリーン全体が見えました。端の席でも文句はないですが、やっぱり舞台奥まで見える方が楽しいですね~。そり上がったステージの後ろから人が現れるのがかっこいいんです。

 エラそうな極悪貴族たちが聖人(=グロスター公)を蹴落とそうと、次々とサル芝居を打つ様にイライラし、王であるヘンリーが驚くほど純で頼りないのでハラハラし(笑)、前半は会話劇のシーソーゲームをじっくり楽しみました。後半は一転して、ダイナミックにたたみかけるような派手な展開になります。次々と面白いキャラクターが登場してきて飽きさせませんし、暴動および殺陣のシーンも迫力。暴徒の首領ジャック・ケード役の立川三貴さんがとっても面白かった!

 休憩時間にはロビーで販売されている公演特製デザート“マーガレットの泪(なみだ)”(500円)をいただきました。杏仁豆腐のような香りのふわふわのミルクプリンに、フルーツのソースがかかった、さわやかなデザートでした。はちみつ付きのスコーン(300円)もありましたよ~。

 ここからネタバレします。

 呪術師ら(ソニンら)の予言通りにサフォーク伯(村井国夫)やサマセット伯(水野龍司)が惨殺され、鼻持ちならない枢機卿(勝部演之)が派手な衣装で狂死したのは、皮肉ですが痛快でもありました。そういえばグロスター公夫人(久野綾希子)も自らの野心がばれて流刑になります。自業自得、因果応報なんですよね。
 村井さんが水浸しになるなんて・・・どうぞお風邪など召されませんよう!(なんて、いらぬ心配しちゃいます)

 第三幕で活躍するのであろうヨーク公の息子たち(今井朋彦/前田一世/岡本健一)が登場した時はわくわくの最高潮!だって衣裳が、どこからどう見ても“悪たれ”なんだもの!(笑) 後のリチャード三世となる背むしの岡本さんは、ぐらぐらと歩く姿だけでも面白い!サマセットの返り血を浴びた横顔にも凄みがありました。大きな赤い布の真ん中を掻っ切って走るのがちょーかっこいー!
 ヨーク公の軍勢に押され逃亡を余儀なくされているにも関わらず、座り込んで動こうとしないヘンリー六世。あまりに情けなくって笑ってしまいました(苦笑)。

 赤と白の大きな布による空間演出は、華やかで動きがあって胸躍ります。動くといえば、上手の水たまりにある見張り台(のような装置)が、空中でぐるりと90度回転したのには驚きました。最後に白い布が床に広がり、上から黄色い小さな花(?)がはらはらと落ちてきて暗転したのも素晴らしかった。

【出演】浦井健治/中嶋朋子/渡辺徹/村井国夫/ソニン/木場勝己/中嶋しゅう/上杉祥三/立川三貴/木下浩之/久野綾希子/鈴木慎平/今井朋彦/金内喜久夫/菅野菜保之/勝部演之/鈴木瑞穂/岡本健一/吉村直/水野龍司/青木和宣/渕野俊太/那須佐代子/浅野雅博/小長谷勝彦/石橋徹郎/清原達之/関戸将志/城全能成/篠原正志/小田悟/川辺邦弘/松角洋平/津村雅之/古河耕史/内田亜希子/前田一世/高橋郁哉
【作】ウィリアム・シェイクスピア【翻訳】小田島雄志【演出】鵜山仁【美術】島次郎【照明】服部基【音響】上田好生【衣裳】前田文子【ヘアメイク】馮啓孝【アクション】渥美博【演出助手】保科耕一【舞台監督】北条孝【芸術監督】鵜山仁【主催】文化庁芸術祭執行委員会/新国立劇場
S席7,350円 A席5,250円 B席3,150円 Z席 1,500円 ●お得な三部作特別割引通し券S席セット:19,500円(正価22,050円)※お申込:新国立劇場ボックスオフィスのみ
※11月9日(月)、17日(火)は学生団体が入ります。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000543.html
http://www.atre.jp/henry/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2009年10月28日

新国立劇場演劇『ヘンリー六世「第一部 百年戦争」』10/27-11/23新国立劇場中劇場

 新国立劇場にて、日本演劇界の世紀の大イベントがとうとう開幕!シェイクスピア作『ヘンリー六世』三部作一挙上演です!⇒制作発表
 とっても楽しかった~!!第一部の上演時間は約3時間(途中15分の休憩を含む)。

 劇場ロビーには『ヘンリー六世』に関する年表や人物相関図をはじめ、舞台装置の模型も多数展示されていて、開演前から熱気むんむん♪

 2階席まで埋まった中劇場の客席は圧巻。帰りの電車は『ヘンリー六世』の観客で混雑しました。こんなの久しぶり、というか、初めてかも?完売の日も出ていますので、ご興味のある方はチケット確保をお急ぎください!第一部から順番にご覧になるのが良いと思います。

 私は明日、あさってと3日連続で1部ずつ拝見しますが、1日で3部作を通して観る時のための、特別な食事メニューも用意されているそうです♪ ⇒公演公式ブログ

 ⇒『ヘンリー六世』の時代の年表(PDF)
 ⇒「シェイクスピア大学校 6回連続講座」開講!
 ⇒CoRich舞台芸術!『ヘンリー六世「第一部 百年戦争」

ヘンリー六世 第一部  シェイクスピア全集 〔1〕 白水Uブックス
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 ≪あらすじ≫ ※詳しいあらすじはこちらでどうぞ。配役も載っています。
 戦争状態にあるイングランドとフランス。イングランド王ヘンリー六世の側近の間では白薔薇派、赤薔薇派の内部分裂が起こっており、ジャンヌ・ダルク率いるフランスに苦戦を強いられる。
 ≪ここまで≫

 舞台は客席の方に大きく張り出しており、黒に近い灰色の床が中劇場の奥の奥まで広がっています。奥に行くほど、床がめくれあがった紙のように斜めに高く盛り上がっているので、その向こうから人が現れるのがきれいです。
 上手手前には大きな黒い水たまり。下手手前は、黒いゴミが堆積して固まったようなゴツゴツとした質感になっていました。『ヤジルシ-誘われて』を思い出しました。

 舞台奥の壁は幕になっていて、全面に空や雲などの映像が映し出されているようでした。私の席はかなり上手側だったので奥の壁全体は見えなかったですが、不快感はゼロ。最初から最後まで問題なく観劇できました。舞台が丸く客席側に広がってるせいかしら。ありがたいです。
 広大な舞台を照明(および映像)でくっきりと色分けしたり、大きな布(旗)を使って舞台全体をダイナミックに染めたり。だだっぴろいステージの手前、中央、奥の空間をうまく使って退屈させません。

 第一部で大活躍だったのはイングランド軍の武将トールボット役の木場勝己さんと、ジャンヌ・ダルク役のソニンさん。
 タイトルロールのヘンリー六世を演じた浦井健治さんは、高くてきれいな声が、若くて無垢な(それ故おバカさんなので利用される)王にぴったりだと思いました。

 帰り道で舞台に詳しい方とばったりお会いして、感想を話し合いました。「物語を追うだけでも面白い上に、堅苦しくなくて、笑いどころもいっぱい!」「新劇オールスターズ(のベテラン俳優の方々)を一気にこんなに大勢観られるなんて♪」などなど、ミーハー気分も込みで(笑)、盛り上がりました。

 ここからネタバレします。

 フランス側の武将たちが顔を白塗りにしてるのが可愛い!そして青い旗とマントが目印なので、とてもわかりやすいです。ジャンヌ役のソニンさんは激しい気性の少女をコミカルに演じて、キュートだったな~。

 サフォーク伯(村井国夫)とマーガレット(中嶋朋子)のねちねちした恋の駆け引きは、シェイクスピア戯曲ならではの、演劇的なセリフの応酬が見ごたえありでした♪

【出演】浦井健治/中嶋朋子/渡辺徹/村井国夫/ソニン/木場勝己/中嶋しゅう/上杉祥三/立川三貴/木下浩之/久野綾希子/鈴木慎平/今井朋彦/金内喜久夫/菅野菜保之/勝部演之/鈴木瑞穂/岡本健一/吉村直/水野龍司/青木和宣/渕野俊太/那須佐代子/浅野雅博/小長谷勝彦/石橋徹郎/清原達之/関戸将志/城全能成/篠原正志/小田悟/川辺邦弘/松角洋平/津村雅之/古河耕史/内田亜希子/前田一世/高橋郁哉
【作】ウィリアム・シェイクスピア【翻訳】小田島雄志【演出】鵜山仁【美術】島次郎【照明】服部基【音響】上田好生【衣裳】前田文子【ヘアメイク】馮啓孝【アクション】渥美博【演出助手】保科耕一【舞台監督】北条孝【芸術監督】鵜山仁【主催】文化庁芸術祭執行委員会/新国立劇場
S席7,350円 A席5,250円 B席3,150円 Z席 1,500円 ●お得な三部作特別割引通し券S席セット:19,500円(正価22,050円)※お申込:新国立劇場ボックスオフィスのみ
※11月9日(月)、17日(火)は学生団体が入ります。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000543.html
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※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2009年10月25日

五反田団『生きてるものか』10/18-11/01東京芸術劇場小ホール1

 五反田団は前田司郎さんが作・演出・出演される劇団です。前田さんは小説家としても有名で、今年、三島由紀夫賞を受賞されました。

 この公演は岸田國士戯曲賞受賞作『生きてるものはいないのか』(⇒初演レビュー)と、新作『生きてるものか』の2作を同時に上演する企画。ハイバイ『』に続く、野田秀樹芸術監督が率いる東京芸術劇場の“芸劇eyes”です(⇒記者発表)。

 『生きてるものか』の上演時間は約1時間20分。スケジュールの都合で『生きてるものはいないのか』は観られなさそう・・・。

 ⇒CoRich舞台芸術!『生きてるものか

 ≪あらすじ≫
 舞台上に眠る人々。どうやら原因不明の病で死んでいる?死体が次々と生き返っていく。
 ≪ここまで≫

 しばらく観ていれば演技の法則も、どういう流れで劇が進んでいくのかもわかってきます。でもワン・アイデアでは終わらないし、じわじわと伝わってくるものがあるから素敵。役者さん1人ひとりの個性も楽しめました。

 死んでいる(死んでいく)人を見つめることで、少なくとも自分が生きていることは実感できます。そして自分の命の意味や意義、目の前にいる誰か(役者さんでも自分の友人でも)との関係についても、今までとは違った感覚でとらえ直す機会になると思います。いや、単に生きてて良かったな、とか、私って幸せだな、とかなんですけどね、私の場合(笑)。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 死体が累々と転がっている場面から幕開け。徐々に時間をさかのぼっていきます。役者さんの中では前田司郎さん、菅原直樹さんが特に印象に残りました。

 女流画家と美術関連雑誌の編集者(菅原直樹)との、ひとめぼれの場面にうっとり。紅葉した木の葉がぱらぱらと落ちてくる景色が目に浮かびました。彼らに間もなく死が訪れるのを知っているので、ちょっぴり切ない。

 革命家を自称する男・小石川(前田司郎)こそが、殺人ガスをバラ巻いた犯人だろうと匂わせますが、小石川が発明したのは新種の漬物だったことが終盤でわかります。背が高くて坊主頭の、大原と名乗る学生風の男(枡野浩一)が漬物屋の息子で、彼と共同開発したんですね。大原役の枡野さんは詩人で、今回が初舞台とのこと。声の出し方や全体の風貌が可笑しかったです。

 身重の妻とその夫(飯田一期)がお腹の中にいる子供のことを話しながら終幕。夫「この小さな命は、ここ(胎内)に来るまでどこにいたんだろう」 妻「死んでたんじゃない?」 暗転が優しい。五反田団の公演は、いつも最後の暗転で夢を見せてくれます。

・芸劇が注目する才能たち、~「芸劇eyes」・F/T09秋〔参加作品〕 
出演:飯田一期、石澤彩美、久保亜津子(向陽舎)、佐藤誠(青年団)、島田桃衣、菅原直樹、瀬尾遠子、飛谷映里、野津あおい、枡野浩一、前田司郎
作・演出:前田司郎 舞台美術:池田ともゆき 舞台監督:榎戸源胤 技術監督:松本謙一郎 特殊装置:岩城保 照明:山口久隆(S-B-S) 演出助手:上松頼子(風花水月) 宣伝美術:木村敦子 制作:尾原綾 三橋由佳 清水建志 字幕翻訳:門田美和 字幕操作:尾原綾 主催:五反田団
【発売日】2009/09/15<全席自由席・整理番号付き> 前売2,500円/当日2,800円 二演目セット券4500円(前売りのみ・枚数限定販売) *未就学児の入場は原則として不可
http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/
http://ikiteruikiteru.sblo.jp/article/31383060.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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Posted by shinobu at 22:53 | TrackBack

キラリンク☆カンパニー・東京デスロック『CONTEMPORARY SERIES #1「ROMEO & JULIET」KOREA ver.』10/24-28富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマルチホール

 多田淳之介さんが構成・演出される東京デスロックの、『ROMEO & JULIET』日本版・韓国版2本立て公演です。まずは初日の韓国版を拝見。上演時間は約2時間弱。日本版は10/26に観ます。

 日本での上演向けに工夫を凝らした字幕がついて、照明家も変わって、装置の色も赤から白に変わっていますので、初演とはまた違った仕上がりになっていました。でも構成も出演者もほぼ同じで、やはり若い韓国人俳優の声、身体に魅せられました。意外なところで泣ける(笑える)『ロミジュリ』です。どうぞお見逃しなく!

 多田さんは現在33歳。キラリ☆ふじみの次期芸術監督に就任されます。日本演劇史上最年少の公共ホールの芸術監督が誕生するんですね。
 キラリ☆ふじみへは東武東上線「みずほ台駅」「鶴瀬駅」「ふじみ野駅」からバスが出ています。バスの時刻表を調べて行くとスムーズにたどりつけると思います。バスの最寄り停留所は「富士見市役所」。隣の建物がキラリ☆ふじみです。わからなくなったらお電話を。TEL:049-268-7788

 ⇒東京デスロック新メンバー(劇団員)募集
 ⇒CoRich舞台芸術!『ROMEO & JULIET
 レビューは加筆できるかどうか微妙なところです・・・すみません。

≪韓国・南山芸術センター、さいたま≫
CONTEMPORARY SERIES #1『ROMEO & JULIET』~JAPAN ver.&KOREA ver.~
出演:《KOREAver.》キム・ユリ(Kim You Lee) カン・チョンイム(Kan Cheong Im) イ・ユンジエ(Lee Yoon Jae) クォン・テッキ(Kwon Taek Ki) キム・ソンイル(Kim Song il) オ・ミンジョン(Oh Min Jung) イ・クノ(I Kuno) パク・キョンチャン(Park Kyoun Chan) 佐山和泉 チェ・ソヨン(Choi So Young)
原作:シェイクスピア 翻訳:松岡和子 構成・演出:多田淳之介 照明:岩城保 音響:泉田雄太 舞台美術アドバイザー:濱崎賢二 宣伝美術:宇野モンド 韓国語翻訳:ミョン・ジンスク(Myung Jin Sook) 通訳/ドラマトゥルク(韓国公演):イ・ホンイ(Lee Hong Lee) 演出助手(韓国公演):カン・ミンベク(Kang Min Baek) 制作協カ:第12言語演劇スタジオ(12th Tongue Studio) ソン・ギウン(Sung Kiwoong) 制作:服部悦子 企画製作:東京死錠 協力:鄭亜美 ほか 主催:東京デスロック 財団法人富士見市施設管理公社
【発売日】2009/08/25 前売・予約 一般=3,000円 当日=3,500円  学生・シニア[65歳以上]=2,000円 当日=2,500円 セットチケット=5,000円(韓国ver. 日本ver.を各1回ずつご覧いただけるお得なセットチケットです)※セットチケットは、キラリ☆ふじみのみの取り扱いです。予約時に観劇日時をご指定ください。
http://deathlock.specters.net/
http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/kouen/kouen.html#romeo

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:49 | TrackBack

2009年10月24日

松竹・劇団☆新感線『InoueKabuki Shochiku-mix「蛮幽鬼(ばんゆうき)」』09/30-10/27新橋演舞場

 アレキサンドル・ドュマの長編小説『モンテ・クリスト伯』(⇒文学座の舞台レビュー)をもとにした中島かずきさんの新作戯曲を、いのうえひでのりさんが演出されます。

 劇団☆新感線はやっぱり中島×いのうえコンビがいいですね~。いのうえさんの演出作品は直近の3作(⇒、3)が私にとってはあんまりだったのですが、今回は好き♪

 上川隆也さん、堺雅人さんの暴れっぷりを存分に楽しめたし、早乙女太一さんの美しさにほれぼれ。1等席12,600円という高価格ですが、贅沢な時間を過ごさせていただいたので満足です。約3時間35分(途中休憩30分を含む)

 ⇒CoRich舞台芸術!『蛮幽鬼

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 遠い昔。
 各地の豪族支配から、ようやく一つの政権が出来上がりつつある島国・鳳来(ほうらい)の国にまつわる物語。
 鳳来の国の若者四人は、国をまとめる精神的支柱として果拿(かだ)の国の国教“蛮教(ばんきょう)”を学ぶために留学している。その中の一人、京兼調部(きょうがねしらべ)が暗殺され、同行の伊達土門(だてのどもん)【上川隆也】が無実の罪により監獄島に幽閉される。土門は、濡れ衣を着せた稀浮名(きのうきな)、音津空麿(おとつのからまろ)への復讐を誓う?
 10年の歳月が流れ、脱出を試みようと牢獄の壁を掘り進めていた土門は、両手足を鎖に繋がれた男【堺雅人】がいる牢へたどり着く。土門に助けられた男はサジと名乗り、復讐に協力することを誓ってともに脱獄する。
 鳳来の国の都。蛮教を持ち帰った浮名と空麿は、教義を自分たちに都合よく作り変え、彼らの父親たちと共に権勢をふるっている。
 一方、都のはずれでは、飛頭蛮(ひとうばん)が唱える“蛮心教(ばんしんきょう)”へ人々の支持が集まりつつあった。蛮教に疑問を抱く大王の妃、美古都(みこと)【稲森いずみ】は、彼女を護衛する刀衣(とうい)【早乙女太一】を伴い飛頭蛮のもとを訪れる。この飛頭蛮こそかつて美古都と将来を誓い合った土門であった。
 そして、宮中では、蛮教と蛮心教の教義をめぐって、飛頭蛮と空麿は教義問答をすることとなる…。
 ≪ここまで≫

 上川隆也さんも堺雅人さんも、やっぱり映画やテレビより舞台が素敵だわ~。上川さんは演技の切り替えが早くてギャグが面白い。堺さんは“いつ何どきも笑顔”なキャラが生かされていて、細いのに強そうに見えました。

 早乙女太一さんは踊りが美しいのはもちろん、華麗な殺陣でも魅せてくれます。早乙女さんの殺陣のシーンで拍手が起こりましたね。刀を回す時に足も高く上がってるのが凄い。
 稲森いずみさんは前半がか弱すぎる印象でしたが、後半の太い声には迫力があり、そのギャップが良かったです。そういえば『法王庁の避妊法』でも素敵だったんですよね~。

 個人的には今回もやはり右近健一さん(美古都の夫)が強く印象に残りました。千葉哲也さん(美古都の父)もさすがの渋さで良かったな~。

 ただ、たまたま映像撮影日だったのは運が悪かったです。パっと目に入っただけでも10台以上のカメラが客席に。演技も「ゲキ×シネ」のためにやってるように見える瞬間もあり(勘違いでしょうけど)。
 あと、お約束みたいにスタンディング・オベーションがあるのもがっかりしますね。

 ここからネタバレします。

 誰か(A)を守るために誰か(B)を敵に回すと、関係ない誰か(C)を犠牲にしてしまうという、皮肉なめぐり合わせ。何か(誰か)をスパっと切り捨てるという選択は、ゆがみを生むんだと思います。
 監獄島から脱出したけれど、復讐心に支配されている間はまだ監獄にいたのだという、土門の気づきに納得。

≪東京、大阪≫
出演:上川隆也 堺雅人 稲森いずみ 早乙女太一 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 山内圭哉 山本亨 千葉哲也 右近健一 逆木圭一郎 河野まさと 村木よし子 インディ高橋 山本カナコ 礒野慎吾 中谷さとみ 保坂エマ 村木仁 川原正嗣 前田悟 武田浩二 藤家剛 工藤孝裕 矢部敬三 川島弘之 加藤学 井上象策 安田桃太郎 安藤由紀 生尾佳子 葛貫なおこ 須水裕子 NAMI 吉野有美
脚本:中島かずき 演出:いのうえひでのり 美術:堀尾幸男 照明:原田保 衣裳:小峰リリー 振付:川崎悦子 日舞振付:飛鳥左近 音楽:岡崎司 音響:井上哲司 音効:末谷あずさ/大木裕介 殺陣指導:田尻茂一/川原正嗣/前田悟 アクション監督:川原正嗣 ヘア&メイク:宮内宏明 小道具:高橋岳蔵 特殊効果:南義明 映像:上田大樹 音楽部:右近健一 演出助手:山﨑総司 舞台監督:芳谷研  宣伝美術:河野真一 宣伝写真:野波浩 宣伝メイク:内田百合香 蛮幽像製作/特殊メイク:中田彰輝 橋本隆公 制作補:小池映子(ヴィレッヂ) 制作助手:辻未央 制作:真藤美一 村上具子(松竹) 柴原智子(ヴィレッヂ) 企画:細川展裕(ヴィレッヂ)
「一滴(ひとしずく)の愛」作詞:森雪之丞 作曲:岡崎司 唄:森奈みはる 「万葉歌舞」詞:万葉集より~詠み人知らず 作曲:岡崎司 唄:木津茂理
【発売日】2009/08/08 1等席:12,600円 2等席:7,500円 3階A席:6,300円 3階B席:3,500円
http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/0910/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:01 | TrackBack

フェスティバル/トーキョー09秋・維新派『ろじ式~とおくから、呼び声が、きこえる~』10/23-11/03にしすがも創造舎

 昨日、「フェスティバル/トーキョー09秋」が開幕しました!(⇒記者発表)オープニングを飾るのは維新派。会場入り口から屋台村がお出迎え♪開演前に腹ごしらえするもよし、終演後(1時間営業)に談笑するもよし。肌寒いので防寒は必要かと思います。

 東京公演6年ぶりということで、久しぶりの維新派でした。標本の中に広がる情景に浸る悦び。上演時間は約1時間50分(だったと思いますが、曖昧)。↓屋台村の入口です。

200910231845000.jpg

 ⇒F/T09秋「ろじ式」ページ
 ⇒屋台村「ろじしきのろじ」の大きな写真(初日観劇された方のページ)
 ⇒CoRich舞台芸術!『ろじ式~とおくから、呼び声が、きこえる~
 レビューは記録程度です。

 特にストーリーがあるわけではなく、セリフも歌詞のようなので、演劇というよりはダンス・パフォーマンスだと思って鑑賞できるものかも。

 骨、日用品などが入った(くくりつけられた)木枠の立方体が無数に並んでいます。博物館の標本みたい。類人猿の骨格が展示される中で、白塗りの人々が歩く風景から、いずれ自分も朽ちて標本に入ることを連想。

 「もろてん」「もろたん?」「捨ててん」「捨てたん?」の大阪弁が可愛い。少年たちを演じる女優さんの能面のような顔が好き。
 雨と水のシーンが一番印象に残っています。大勢で踊るのがやっぱり面白いですね。ただ、どの楽曲も同じようなリズムに聞こえて、何度も繰り返されると退屈に感じることも。

 ここからネタバレします。

 M1「標本迷路」
 M2「地図」
 M3「可笑シテタマラン」
 M4「海図」
 M5「おかえり」
 M6「鍍金工」
 M7「金魚」
 M8「地球は回る、眼が回る」
 M9「木製機械」
 M10「かか・とこ」

"Rojishiki Voices calling from afar" ≪東京、大阪≫
出演:岩村吉純、藤木太郎、坊野康之、森正吏、西塚拓志、金子仁司、中澤喬弘、貝田智彦、石本由美、平野舞、稲垣里花、中麻里子、尾立亜実、境野香穂里、大石美子、大形梨恵、土江田賀代、田口裕子、沙里、近森絵令、吉本博子、市川まや、今井美帆、小倉智恵、木下なず奈、桑原杏奈、ならいく、松本幸恵、森百合香、長田紋奈
作・演出:松本雄吉 音楽:内橋和久 舞台監督:大田和司 美術:柴田隆弘 照明:吉本有輝子 音響:佐藤武紀 映像:山田晋平 舞台:羽柴英明 衣裳:維新派衣裳部 衣裳協力:木村陽子、高野裕美 メイク:名村ミサ 宣伝美術(維新派):東學(188)、北村美沙子(188) 写真(維新派):福永幸治(スタジオエポック) ウェブ製作(維新派):中川裕司(house-A) 屋台村「ろじしきのろじ」ディレクター:白藤垂人 月製作:友井隆之、出射慎二、折中ちえ、加藤晴久、小林治夫、柴田剛、千種滋、塚原悠也、森田伸 制作:山﨑佳奈子、清水翼 製作:維新派 共同製作:フェスティバル/トーキョー 主催:フェスティバル/トーキョー
【F/Tスタッフ】制作:武田知也、板橋園恵 インターン:荒川真由子 当日運営:坂田厚子【F/Tクルー】朝倉祐莉絵、大川絵瑠奈、大泉尚子、川村美幸、佐伯朋子、塩崎升子、傅隆司、野中さやか、濱路紗優里、藤原顕太、三橋俊平
★終演後ポスト・パフォーマンストークあり:10/26(mon) 松本雄吉×タニノクロウ(庭劇団ペニノ主宰、劇作家、演出家)
http://festival-tokyo.jp/program/ishinha/
http://www.ishinha.com/index.php

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Posted by shinobu at 10:38 | TrackBack

2009年10月23日

【ワークショップ&オーディション】演劇集団砂地「ワークショップ&オーディション」01/20-24都内某所※1/17〆切(FAX申込)

 船岩祐太さんが構成・演出を手掛ける演劇集団砂地の「ワークショップ&オーディション」情報です。
 折り込みチラシが申込用紙になっていました。ご興味のある方は電話かメールで演劇集団砂地までお問い合わせください。

 船岩さんは24歳とお若いですが、ただいま上演中の『ナノクライシスポルノグラフィティ』(10/26まで)は、役者さんがギラギラしていて魅力的で、作品も見ごたえがありました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ナノクライシスポルノグラフィティ

■演劇集団砂地ワークショップ&オーディション ※折り込みチラシからの情報です。
 ~2010年1月20日(水)~24日(日)【5日間】~

 演劇集団砂地では、この度、ワークショップ&オーディションを開催し、広く参加者を募集致します。演劇経験は問いません。
 2009年10月の番外公演「ナノクライシスポルノグラフィティ」では、前回のワークショップ&オーディションに参加された方々を中心に、キャスティングを致しました。
 ワークショップでは、演劇集団砂地【演出】船岩祐太のもと、俳優同士がコミュニケーションをとる方法の再確認や、―つのテキストを通して、ドラマを創り上げる過程を体験して頂きます。演劇集団砂地では、どのような俳優と演出家との関係性を持って、ドラマを創っているのか、ご興味を持たれた方は、ぜひご参加ください。
 老若男女問わず、多くの方のご参加をお待ちしております。

【期間】2010年1月20日(水)~24日(日) 5日間
【時間】昼の部13時~17時
    夜の部18時~22時
【参加費用】5000円(5日間)
【場所】都内(23区内)

 ※1日(1つの部)より参加可能です。(参加費用は、1日でも5日間でも5000円です)
 ※基本的には、5日間通して昼の部、または夜の部に参加して頂きます。
 ※短いテキストを、最終日に一つの作品として完成させるようなワークショップとなります。
 ※参加して頂いた方には、今後の演劇集団砂地の作品に出演依頼をすることがあります。

【お申し込み方法と流れ】
 1、このチラシの下記の申込書に必要事項をご記入のうえ、Faxにてお申込ください。
  こちらから折り返しご連絡いたします。【申込書お送り先】Fax:03-3361-7919
  もしくは、メール、またはお電話で、砂地までお問い合わせ下さい。(担当:小池)
  【mail】info(アットマーク)sunachi.net 【tel】090-6138-5966
 2、履歴書ないしは経歴書を郵送していただきます。
 3、2010年1月初頭に開催地の地図と、テキストを郵送いたします。
 4、当日、テキストと参加費用を持参のうえ、指定の会場へお越し下さい。

【締切】1月17日(日)

演劇集団砂地(担当:小池)
Adress:〒164-0003中野区東中野1-12-20-209
Tel:090-6138-5966 Fax:03-3361-7919 
Mail:info(アットマーク)sunachi.net 
Web:http://www.sunachi.net

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:41 | TrackBack

時間堂『smallworld'send』10/21-11/03王子スタジオ1

 時間堂は黒澤世莉さんが演出を手掛ける劇団です。今回の出演者の中に、劇団員は1人だけですね。

 古典の中・短編戯曲5作品を休憩2回を挟んで上演するという企画で、合計上演時間は約4時間とのこと。途中入退場可。18時開演に間に合わない場合は、休憩時間に合わせて観に行くことも可能です。上演順が違うAとBの2バージョンがあります。

 「奴隷の島」ピエール・ド・マリヴォー(70分)
  ※休憩(20分)
 「かんしゃく玉」岸田國士(15分)
 「熊」アントン・チェーホフ(35分)
 「工場でのもめごと」ハロルド・ピンター(5分)
  ※休憩(20分)
 「星々を恐れよ」アゴタ・クリストフ(60分)

 私は「奴隷の島」「かんしゃく玉」「熊」「工場でのもめごと」を拝見。

 ⇒CoRich舞台芸術!『smallworld'send
 レビューは記録程度です。すみません。

 黒澤さんは俳優指導者としても活動されています。今作でも俳優が舞台上で生き生きと心地よく存在することを重視されているようですが、まずは完成度の高い作品を観客に披露することの方を、大事にしてほしいと思いました。

 ■「奴隷の島」作:ピエール・ド・マリヴォー 訳:酒井三喜(70分)
 【出演】アルレッキーノ(男奴隷):鈴木浩司(時間堂) イフィクラテス(王子):伊坂沢(東京タンバリン) クレアンティス(女奴隷):大竹悠子 ユーフロジーナ(姫):大川翔子(劇団競泳水着) トリヴェリーノ(軍人ルック):小田篤史(東京コメディストアJ)

  ※休憩(20分)

 ■「かんしゃく玉」岸田國士(15分)
 【出演】彼女(かっぽう着):百花亜希 隣の女(間が悪い女):小安光海 多田(聞が悪い男):笠島清剛 彼(のび太):伊坂沢(東京タンバリン) 小森(ジャイアン):浜野隆之(下井草演劇研究舎) 阿部(スネ夫):坪内悟

 ■「熊」作:アントン・チェーホフ(35分)
【出演】ポポーワ:境宏子(リュカ.) スミルノーフ:白鳥光治 ルカー(ちびっ子):戸谷絵理

 ■「工場でのもめごと」作:ハロルド・ピンター(5分)
 【出演】フィブズ(ひげ):百花亜希 ウィルズ(つなぎ):大川翔子(劇団競泳水着)

   ※休憩(20分)
               
 ■「星々を恐れよ」作:アゴタ・クリストフ(60分) ※私は観ていません。
 【出演】ダヴィッド(女たらし):佐野功 セシール(暗い):出水由起子 ジュリエット(おかん):大竹悠子 パトリシア(ちびっ子):戸谷絵理 ヴィオレット(エロい):小安光海 トゥクラール(刑事):浜野隆之(下井草演劇研究舎) アントワーヌ(義父):坪内悟 ボネ(ウザい):笠島清剛 ガブリエル(昔の女):百花亜希 アレクサンドル(アメリカ人):鈴木浩司(時間堂)

「奴隷の島」ピエール・ド・マリヴォー / 酒井三喜 訳(70分) 「かんしゃく玉」岸田國士(15分) 「熊」アントン・チェーホフ(35分) 「工場でのもめごと」ハロルド・ピンター(5分) 「星々を恐れよ」アゴタ・クリストフ(60分)
演出:黒澤世莉 宣伝美術 : 大和みゆき ビデオ撮影 : $堂 Web制作 : 小林タクシー(ZOKKY) スチール撮影:松本幸夫 演出助手 : 坂口理子 / 横田真理 制作 : 時間堂 
【発売日】2009/09/16 2,000円 全席自由・税込 1,500円 学生 / 当日券のみ、要証明 1,000円 リピート割引 / 当日券のみ、要半券
http://www.jikando.com/

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Posted by shinobu at 16:02 | TrackBack

演劇集団砂地『ナノクライシスポルノグラフィティ』10/21-26 SPACE雑遊

 演劇集団砂地は船岩祐太さんが構成・演出を手掛ける集団です(⇒過去レビュー)。古典戯曲の舞台を現代に置き換えた新作脚本を、シャープな演出と役者さんの体当たりの演技で見せてくれます。

 シュニッツラーの『輪舞』を題材にしたお芝居は2作ほど観てまして(過去レビュー⇒)、とても好きなんですよね。この作品も面白かったです。上演時間は約1時間55分。※番外公演だそうですが、本公演との違いはわかりません。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ナノ クライシス ポルノグラフィティ
 レビューは記録程度。すみません、忙しくなってしまいました。

 どんな脚本でもそうだと思いますが、やはり書いた作家さんの考え方がそのまま表れますよね。船岩さんの恋愛観がむき出しになっているように感じました。

 ここからネタバレします。

 娼婦⇒バイト⇒大学生⇒高校生⇒人妻⇒夫⇒地方の女⇒劇作家⇒女優⇒教授⇒娼婦

【出演】人妻:石井澄、教授:井上裕朗、高校生:奥山滋樹、バイト(ギター):岸田研二、地方の女:佐藤みゆき(こゆび侍)、娼婦:宍戸裕美、夫(産婦人科医):田村元、大学生:とみやまあゆみ、女優:那須野恵(北区つかこうへい劇団)、劇作家:福島崇之(こゆび侍)
原作:アルトゥル・シュニッツラー「輪舞」より 構成・演出:船岩祐太 美術:創蔵 演出・美術助手:法龍院悠 音響:内海常葉(ステージオフィス) 照明:松本大介(enjn-light) 照明操作:鳥海咲 衣装・映像操作:鈴本茉吏子 舞台監督:小金井篤 宣伝美術:コンドウダイスケ 映像制作:富野将万 制作助手:田目遥佳 製作:始点~Start Point~ プロデューサー:小池陽子
一般 3300円 当日 3500円 ペア 6000円 学生 3000円
http://www.sunachi.net/?p=149

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Posted by shinobu at 15:46 | TrackBack

2009年10月21日

岡崎藝術座『ヘアカットさん』10/16-25こまばアゴラ劇場

 神里雄大さんが作・演出される岡崎藝術座の新作公演です。また朝公演もやってますね(⇒過去レビュー)。今月は朝公演は行けないかも・・・ちょっと忙しくなってしまいました・・・・。

 神里さんの作品では、役者さん1人1人がとっても素敵に見えます。たぶん容量オーバーな負荷がかかっていて、その負荷に応える役者さんが素晴らしいからだと思います。上演時間は約1時間20分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ヘアカットさん

 ≪あらすじ≫
 昔からの友人3人組(目黒:坊薗初菜 大崎:酒井和哉 田端:武谷公雄)で久しぶりにカラオケに行く。カラオケ屋の店員(内田慈)が、なぜか部屋の中を覗いてくる。田端は昔よく通っていた散髪屋のおじさん(折原アキラ)のことを思い出していた。
 ≪ここまで≫

 いきなり歌ったり踊ったり、なぜかステップ踏んでたり。演出家や出演者にとっては理由があるのかもかもしれませんが、私にはそれがはっきりとわかるわけではありません。わからないからこその意外性と、動く身体自体の面白さ、そして身体にひっぱられるセリフのゆらぎ。意味や理由がわからなくても舞台から目が離せません。女性陣は歌が上手いな~。

 マイクがぶーらぶら揺れるライブ感も目が離せない要素の1つですよね。派手な色使いの蛍光灯がチープな味わいで面白いです。空間のチープさをはじめ、カラオケとかアルバイトとか本屋で立ち読みとか。貧困率の高い国・日本の現実が20代後半の若者の日常にあらわれているようにも感じます。

 中盤まではとっても面白かったです。終盤は種明かし(?)から心温まるいい話になって、私としては物足りなかったですね。もっと観客のことを置いていってほしい。というより、先へ先へと導いて、見えなくなるぐらい遠くに飛び去ってほしい。そしてわけのわからない境地で私を泣かせてほしい。神里さんにはわがままな要求をしてしまいます。

 チラシの原画(新宅睦仁・画)↓がロビーに展示されてました。
200910201334000.jpg

 ここからネタバレします。これからご覧になる方は読まないでくださいね。

 田端はバイクに乗っている時にゲリラ豪雨に遭い、スリップして転倒して車の下敷きになって死んでいました。その直前に見た散髪屋のことが頭にめぐります。カラオケ屋の店員・空桶寛子は作った料理がこげていたせいで、恋人の大崎が去ってしまったと思っています。目黒は田端の恋人で、彼の死を乗り越えるために引っ越しをして心機一転しようと思っていました。
 でも、目黒と寛子は同一人物で、もしかしたら田端と大崎も同一人物・・・という展開に。最後は散髪屋(=ヘアカットさん)の魔法で死んだ恋人と再会し、みんなで幸せに歌を歌って終幕。でも幕が下りる時は目黒は一人っきりになっています。

 特に行動にあらわしていなくても、心の中で誰かをいとおしく思ったり、その人に会いたいと思ったり、会えなくて寂しい、悲しいと思ったならば、それはちゃんと心の中で生まれたのだから、豊か(貧しくない)なのだという考えに共感しました。人間の感情は他人の目に見えなくても動いているもので、それも胸の中のかけがえのない光景(『組曲虐殺』より)なのだと思います。正体不明の有名ミュージシャン“マイク・ジャクソン”についての想像も可笑しかった。

『ヘアカットさん』/『朝焼けサンセット(朝公演:朝食付き)』
出演:内田慈 武谷公雄 折原アキラ 酒井和哉 坊薗初菜
脚本・演出:神里雄大 照明:黒尾芳昭(株式会社アザー) 制作:elegirl label 演出助手:岡崎誠二(岡崎藝術座座長) 映像制作:ワタナベカズキ(spacenoid) フライヤー画:新宅睦仁 制作協力:尾形典子(アゴラ企画) 芸術監督:平田オリザ 技術協力:鈴木健介(アゴラ企画) 企画制作:岡崎藝術座/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
挿入歌「目黒のうた」作詞:神里雄大 作曲:坊薗初菜 神里雄大 編曲:岡崎藝術座
挿入歌「空桶寛子のうた」作詞:神里雄大 作曲:内田慈
【発売日】2009/09/06 予約2,300円/当日券2,800円 [全席自由・日時指定] 両公演共通券3,800円 [予約限定・日時指定]
http://okazaki.nobody.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:05 | TrackBack

2009年10月18日

タカハ劇団・演劇村フェスティバル参加『モロトフカクテル』10/15-18座・高円寺1

 タカハ劇団は劇作・演出家の高羽彩さんのソロ・ユニットです。オーディションで選ばれた出演者とともに、座・高円寺1という本格的な劇場で、2007年初演の『モロトフカクテル』を再演。第2回演劇村フェスティバル参加作品です。

 う~ん、初演の印象が強すぎた感あり。初演の会場だった学生会館は、いわば絶好の借景だったんですね。上演時間は約1時間50分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『モロトフカクテル

 ≪あらすじ≫ 劇場サイトより。
 ……わたしたちは あの時代を なつかしむことはできない
 弱体化した日東大学学生自治会は、ある日突然、当局から自治会室閉鎖命令を突きつけられる。なすすべもなくうろたえる学生たち。そんな彼らを静かに見つめる一人の中年男性の姿があった……。
 すれ違い続ける想いは一体どこに行き着くのだろうか。
絶対に越えられない人と人との隔たりの向こう側で、「連帯」の幻想は苦く、限りなく甘い。
 ≪ここまで≫

 私が拝見したのは10/18(日)の昼公演。声を枯らしている役者さんが数人いたのがとても残念でした。そんなにステージ数多くないのに・・・。
 最初からそういうブルーな気持ちで観てしまったのもあると思いますが、面白さを感じられたのは始まってから1時間後。

 舞台となるのは大学内の部室です。どうも空間がスカスカしている印象。客席も含め、やはり座・高円寺1は広いんですよね。役者さんについても、空間の大きさが気にならない存在感だったのは、大学職員・吉田役の有馬自由さんだけでした(私にとっては、ですが)。

 モロトフカクテルとは火炎瓶のこと。自分の心の中に、炎が燃えているかどうかを自問する登場人物に共感します。高羽さんがこの戯曲を書かれたのは20代前半の頃で、2作目の戯曲だったそうですから、やはり早熟の劇作家だと思います。

 ここからネタバレします。

 最後に吉田(=モロトフカクテル)が火炎瓶を投げようとするのを、若者が止めるシーンで、やっぱり感動してしまいます。あの瞬間に、50代と20代の日本人が、本当の意味でつながったと実感できるからじゃないかと思います。

タカハ劇団第5回公演
出演:有馬自由(扉座)/畑中智行(演劇集団キャラメルボックス)/広澤草/恩田隆一(ONEOR8)/奥田ワレタ(クロムモブリデン)/石川ユリコ(拙者ムニエル)/山口森広/酒巻誉洋(elePHANTMoon)/浦井大輔(コマツ企画)/西地修哉(726)/こいけけいこ(リュカ.)/小沢道成(虚構の劇団)
脚本・演出:高羽彩 舞台監督:藤田有紀彦 舞台美術:稲田美智子 照明:吉村愛子 音響:角張正雄 音響操作:田中亮大 衣裳:車杏里 演出助手:棚瀬巧(至福団) 演出部:桜井健太郎 アンダースタディ:石塚みづき photographer:Atso Hashisto フライヤーデザイン:サノアヤコ 舞台写真:田中亜紀 運営:安田裕美・たけいけいこ 制作統括:赤沼かがみ(G-up) 制作協力:ヴィレッヂ 提携:座・高円寺/NPO法人劇場創造ネットワーク 後援:杉並区 杉並区文化脇会 企画製作:タカハ劇団
前売・当日とも 3,300円(全席指定) 学生割引 2,500円(観劇当日学生証拝見・タカハ劇団のみ取扱い) 当日学生券 1,000円(予約不可・中高生のみ・タカハ劇団のみ取扱い)
http://takaha-gekidan.net/

Posted by shinobu at 16:56 | TrackBack

さいたまネクスト・シアター『真田風雲録』10/15-11/01彩の国さいたま芸術劇場大ホール内インサイド・シアター

sanada_poster1.JPG
ポスター

 応募総数1225名から選ばれた平均年齢24.8歳の若手俳優44名からなる、劇団さいたまネクスト・シアターの旗揚げ公演です。⇒製作発表 ⇒公演特設サイト(音が鳴ります)

 上演時間が約3時間20分(途中休憩15分を含む)の大作で、なんと舞台は泥!砂じゃなくてドロでした!開演前のアナウンスによると泥の総重量は約1.7トン!

 蜷川幸雄作品常連のベテラン俳優5人がゲスト出演し、バンドによるオリジナル楽曲の生演奏もあります。ゴールド・シアターもそうでしたが、一般3,800円というチケット価格の公演としては贅沢過ぎる内容です。このメンバーでこの規模での再演はおそらく不可能だと思いますので、どうぞお見逃しなく!
 
 ⇒CoRich舞台芸術!『真田風雲録

 ≪作品紹介≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 「カッコよく死にてぇ」を合言葉に
 真田幸村と十勇士は敗北を覚悟しながらも自らの信じる道を進む

 慶長5年(1600年)、徳川家康の主導権を決定付けた〈天下分け目の戦い〉直後の関ヶ原で、敗軍の若武者と浮浪児たちが出会う。離れ猿の佐助(子供時代:大橋一輝/青年時代:隼太)やむささびのお霧(子供時代:土井睦月子/青年時代:美舟ノア)、ずく入の清次(子供時代:市川夏光/青年時代:岸田智志)――彼らこそ、のちの真田十勇士だ。
 慶長8年に江戸幕府を開府した家康は、息子・秀忠を二代目将軍とし、世襲による安定政権を確立しつつあった。しかし、亡き豊臣秀吉の息子・秀頼(鈴之助)だけは、なおも徳川による支配の埒外にあった。
 そして慶長19年。〈大仏鐘銘事件〉を機に、徳川対豊臣の〈大坂冬の陣〉が勃発。豊臣方は、くすぶっていた全国の浪人たちを召集した。九度山に蟄居していた智将・真田幸村(横田栄司)と彼を慕う十勇士も、活躍の場を求めて豊臣方に加わるが、豊臣の存続を第一とする上層部の判断によりやがて和議が結ばれる。
 しかし、豊臣の力を大きくそいだその和議はほどなく破れ、〈大坂夏の陣〉が開戦。真田隊も自分らしい生き方を貫くため、最後の戦いへと突入していく――。
 ≪ここまで≫

 泥に足を取られ、文字通り泥だらけになりながらの熱演3時間を、退屈することなく観られました。演技についてはつたない部分ももちろんありますが、それが全然気にならないどころか、必死でぶつかり、くらいついて、声を上げてひたむきに走る様が、劇に登場する「自分自身であろうとする浮浪人たち」とぴったり重なりました。何をするにも泥まみれにならざるを得ないみなしごや浮浪人と、きれいな着物を着て泥には絶対汚れない上級の武士たちとの対比も見事です。

 プロではない大勢の若者とこの大作を作り上げる手立てとして、先が読めなくて、安心できなくて、体に常に緊張を保つことが必要となる要素(=泥)を用意したのではないでしょうか。それがさらに作品の本質を生々しく、そして面白く見せる演出にもなっているのですから、蜷川さんは凄いと思います。

福田善之 1 真田風雲録 (ハヤカワ演劇文庫 14)
福田 善之
早川書房
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 『真田風雲録』はとっても面白い戯曲でした。1962年に書かれ、安保闘争が下地になっているのは確かですが、別役実さんも講演会でおっしゃっていたように、歌と踊りと殺陣などで楽しい見世物になっていました(足元が泥で不安定なのでスリルもあります)。猿飛佐助が特殊能力を発揮するフィクションは演劇的な見せ方がとても面白く、人と人が対立し争うこと、愛し合うことについて考えさせる仕掛けにもなっていました。もちろん体制側と反体制側の対立構造という、江戸時代も1960年代も2000年代も変わらない、人間の戦いと苦悩も描かれています。

 泥舞台は・・・出演者もスタッフも、言葉で形容することができないほど大変だと思います。こんなプロダクションが実現するのは、優秀な人材が、それも多数揃っているからだと私は思います。舞台上舞台という特殊な会場での観客の誘導にしても、大勢の案内係の方々が声を掛け合って、スムーズに進みました。全ての客席に黒ビニールシートが配布されており、泥をかぶる可能性があるなどのアナウンスも徹底されていました。途中休憩の時には観客の動線となる場所にシートを敷いて、後半が始まる直前にそのシートをはずすのも素早いです(終演時もしかり)。上演終了後のステージ周辺の掃除や衣裳の洗濯などの作業量を想像すると気が遠くなりそうです。それでもチケット代は3,800円・・・演劇っていったいどうやって成り立っているんだろうと考えちゃいます。まあ、私は観客なので、面白い作品に出合えたことを感謝するばかりなのですが。

 配布されたパンフレットの配役表に<2009年10月17日(土)版>とありました。つまり配役変更がありえるということですよね。どの役を振られてもいいように、出演者はセリフをすべて覚えているという話も耳にしました(男役と女役を入れ替えた例もあったようです)。そこまで役者を追い詰めて、しかも泥・・・蜷川さんが「3年後に何人残るか見ものですよ」(⇒制作発表)とおっしゃっていた意味がわかるような気がします。

 さいたまネクスト・シアターのメンバーの中では、摂政・大野修理を演じた遠山悠介さんが素晴らしかったです。「何を考えているのかわからない」と周囲に噂され、敵か味方かどちらに転ぶかわからない人物をきりりと凛々しく、ミステリアスに演じてらっしゃいました。背中からも気概と色気が感じられました。
 殿様(豊臣秀頼)をおちゃめに演じた鈴之助さんもきれいでした。

 ここからネタバレします。

 殿様とその側近の武士らは畳が敷かれた四角い台車の上に座り、茶坊主(いわば黒子)がその台車を動かして、泥の舞台の上をすべり出てきます。透明人間になった佐助は、幸村の台車に付いて会議を盗み聞きします。佐助と幸村の足は泥で汚れているのですが、織田有楽斎(原康義)が間違って足を前に出し、ちょっとでも泥が付いてしまうのを嫌がるのが面白いです。淀君(山本道子)の着物は透明ビニールで保護されていました。

 佐助は人の心が読めてしまうので、敵(例えば大野修理)と対峙した時に、その人物の心の底にある善意や愛情が見えてしまい、戦えなくなってしまいます。だから幸村はやがて、佐助の助言を求めないようになります。人間はなぜ戦うのか、敵とは何なのか、戦うとはつまり、どういうことなのか・・・。私も今の生活の中で戦っていないわけではありません。私の戦い、その敵について考えました。

 「カッコよく死にてぇ」と心底望んでいた幸村が、ものすごくかっこ悪い死に方をしたのに爆笑。死に際を美しく生きようとするのはかっこいいかもしれないけど、実際に死ぬ時はそんなきれいごとでは済まないんでしょうね。

彩の国さいたま芸術劇場開館15周年記念公演 Saitama Next Theatre「真田風雲録」
出演:さいたまネクスト・シアター≪浅場万矢/荒川結(穴山小助)/池田仁徳/市川夏光(ずく人の清次)/牛込隼/浦野真介/江間みずき/大橋一輝(離れ猿の佐助)/織部ハル/川口覚(根津甚八)/岸田智志(三好清海入道)/熊澤さえか/小久保寿人(海野六郎)/木場允視/小林まり枝/西原康彰(由利鎌之助)/佐々木美奈/下塚恭平(木村重成)/周本えりか/鈴木彰紀(坂崎出羽守)/鈴木明日香/鈴木拓朗/鈴之助(豊臣秀頼)/手打隆盛/土井睦月子(むささびのお霧)/遠山悠介(大野修理)/中村千里/新澤明日/西村篤/西村壮悟(筧十蔵)/隼太(猿飛佐助)/春木美香(千姫)/深谷美歩(少年剣士・若き根津甚八)/藤田美怜/堀源起(三好伊三入道)/松田慎也/美舟ノア(お霧・雲隠才蔵)/茂手木桜子(どもりの伊三)/本山里夢/矢部功泰/横田透/横山大地(人足頭)/吉田妙子(かわうその六)/露敏(望月六郎)≫
ゲスト出演:横田栄司(真田幸村) 原康義(織田有楽斎) 山本道子(淀君) 妹尾正文(後藤又兵衛) 沢竜二(大野道犬) ミュージシャン:鈴木光介 国広和毅 関根真理 中尾果
作:福田善之(ハヤカワ演劇文庫刊) 演出:蜷川幸雄 演出補 :井上尊晶 音楽:朝比奈尚行 美術:安津満美子 照明:岩品武顕 衣裳:小峰リリー 音響:高橋克司 振付:広崎うらん 殺陣:栗原直樹 所作指導:藤間貴雅 歌唱指導:伊藤和美 演出助手:藤田俊太郎 舞台監督:山田潤一 主催・企画・製作:財団法人埼玉県芸術文化振興財団
一般3800円 メンバーズ3500円
http://www.saf.or.jp/sanada/index.html
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2009/p1015.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:23 | TrackBack

2009年10月17日

【オーディション】東京デスロック「東京デスロック新メンバー(劇団員)募集」※11/30〆切(郵送orメール)

 2010年度より埼玉県富士見市民文化会館キラリ☆ふじみの芸術監督に就任した、演出家の多田淳之介さん率いる東京デスロックが、新メンバー(劇団員)を募集します。

 多田さんはちょうど『「ROMEO & JULIET」 KOREA Ver.』の韓国公演(⇒初演レビュー)を終えたところ。10/24(土)からキラリ☆ふじみで日韓両バージョン二本立て公演が始まります。⇒CoRich舞台芸術!

 多田「動員千人超えたことはありません。でも、俳優にギャラは払えてます。すくないけども。俺もそれでバイトせずに演劇で生活しています。」(⇒JNSK OFFICIAL DIARYより)
 多田「(劇団員の)特典としては、まぁ日本中を津々浦々回ったり、一年に一回くらいは韓国にはいけると思います。」(⇒JNSK OFFICIAL DIARYより)

 【募集枠】①俳優 ②制作 ③その他のスタッフ(応相談)
 【応募締め切り】2009年11月30日(月)必着(メールor郵送)

 ご興味のある方は下記をどうぞ。劇団公式サイトからの情報です。

【キラリンク☆カンパニー 東京デスロック 新メンバー(劇団員)募集】※劇団公式サイトより。

 東京デスロックでは、今後の活動に向け、継続的に活動に参加する新メンバー(劇団員)を募集します。
 多分有名にはなれないですが、舞台芸術を愛し、志し高く活動していく場として考えていただければと思います。
 給料は出ませんが、公演の度にギャランティをお支払いします。入団費、劇団費等の金銭的な負担はありません。
 その他詳細は、下記募集要項を参照の上お問い合わせください。

■募集要項
【募集枠】①俳優 ②制作 ③その他のスタッフ(応相談)

【応募条件】
 ・東京デスロックの作品を観たことがある。(多田淳之介 外部演出作品不可)
 ・埼玉県富士見市を拠点とした東京デスロックの活動に継続的に参加できる。
 ・現在特定の劇団に所属していない。
 以上の条件を全て満たしている18歳以上の男女。

【応募方法】
 ①公式サイトより申込用紙をダウンロードし、必要事項を記入の上、deathlock■specters.net(■には@を入れてください)宛てにお送りください。
 ②PC環境のない方は、履歴書に、お名前、ご住所、お電話番号、メールアドレス、生年月日、年齢、性別、演劇経験、 ご覧になった東京デスロックの作品、「なぜ東京デスロックのメンバーになりたいのか。(400字程度)」、をお書き添えの上、下記送り先まで郵送してください。
 ①、②いずれにおきましても、写真(全身とバストアップ 各1枚ずつ)を添付してください。
      
 送り先 〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷2-18-8-101 東京デスロック新メンバー募集係

【応募締め切り】2009年11月30日(月)必着

【選考方法】
 一次 書類選考…書類選考に合格された方には12月3日(木)までにメールかお電話にて連絡いたします。
 二次 面接・実技…詳細につきましては、一次選考通過者のみ個別に連絡いたします。

【問い合わせ】
 東京デスロック
 TEL 080-3360-2180
 E-MAIL deathlock■specters.net(■にはアットマークを入れてください)


■東京デスロック
 2001年12月、多田淳之介を中心に活動を開始。2007年より青年団内のユニット「青年団リンク 東京デスロック」としての活動を開始。
 青年団俳優によるキャストの充実、青年団のバックアップによる制作面での充実を得て、翌2008年より青年団から独立。
 これまでに、劇場以外で上演する“CARAVANシリーズ”、役・物語・言語等の既成概念を検証する“演劇を見直す演劇”等を展開し、2007年には演劇の最大の魅力を「目の前に俳優がいること」と位置付け演劇の可能性を追求する “unlockシリーズ”、2008年には「現前する身体による戯曲の現前化」という演劇の根本原理をもって演劇への再評価を目指す“REBIRTHシリーズ”を展開。
 この秋上演の『ROMEO & JULIET』では、韓国人俳優によるKOREA ver.、日本人俳優によるJAPAN ver.を二本立てで上演。
 同時に新シリーズ“CONTEMPORARY シリーズ”を開始する。一貫して「演劇」のあり方、自明性を疑った地点から、アクチュアルな演劇を立ち上げる活動を行っている。
2008年度より埼玉県富士見市民文化会館キラリ☆ふじみを拠点として活動するキラリンクカンパニーとなり、公演以外にも地域市民へのワークショップ等アウトリーチ活動も積極的に行う。
 2009年より東京公演休止を宣言。富士見市を拠点とし、他地域、海外での活動を中心としている。

■多田淳之介
 演出家。東京デスロック主宰。青年団演出部所属。これまでの東京デスロック全作品の演出を担当。
 「演劇LOVE」を公言し、「演劇を幸せにする」という宿志の元、作品、アウトリーチ等全ての演劇活動を展開している。
 「俳優が目の前にいる事」を演劇の最大の魅力とし、身体的への負荷、今劇場で起きていることを利用して戯曲を現前化させる演出が特徴。海外での創作活動や地域・教育機関へのアウトリーチなど、国際・地域・教育を軸に芸術活動を行う。
 2010年度より埼玉県富士見市民文化会館キラリ☆ふじみの芸術監督に就任。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:03 | TrackBack

2009年10月16日

劇団俳優座『渇いた人々は、とりあえず死を叫び』10/08-18あうるすぽっと

 グリングの青木豪さんが俳優座に新作を書き下ろされました。青木さんは劇団外にも多数脚本提供されている人気劇作家です。

 中村たつさん、岩崎加根子さんら大ベテランの役者さんが、大雨の被害に遭って一時的に避難所で生活することになった一般庶民を演じます。土田英生さんが文学座に書き下ろされた『崩れた石垣、のぼる鮭たち』を思い出しました。上演時間は約2時間。

 ⇒CoRich舞台芸術!『渇いた人々は、とりあえず死を叫び

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 茨城のとある山村に大雨が降った。床上浸水に遭った人々は、いつ止むとも知れぬ雨から逃れて、高台の廃校になった小学校へと避難して来ていた。小学校の音楽室では門倉家、花田家、逸見家が共同生活をしている。避難所生活を続ける人々の心にはストレスが溜まり、食料を巡っての小さな諍いも起こっていた。また、それぞれの家族が抱える問題が表面化しつつあった。
 癌の疑いがある門倉和重(小笠原良知)は、悔いなく人生を終えたいと思っていた。息子の弘巳(志村史人)と共に東京へ移住をしたいと思っている、和重の妻・文子(岩崎加根子)。一方、花田家ではリサ(中村たつ)が、夫・礼治(河原崎次郎)の浮気に悩んでいた。限界になったリサは礼治を問い詰めるが、礼治は浮気相手の元へと向かってしまう。
 そんな中、誰もいない音楽室で、和重はリサをダンスに誘う。二人は昔、駆け落ちした仲だった。死の可能性を前にした和重は、リサに二度目の駆け落ちを持ちかける。
 ≪ここまで≫

 舞台は廃校になった小学校の音楽室。避難所となったかつての学び舎には、家に帰れず仕方なく足止めされている老若男女ら、所在なくて落ち着かない様子の人ばかり。「まさかあの川が氾濫するなんて」というセリフは、“ゲリラ豪雨”という言葉が流行している今、他人事ではありません。

 いくつになっても、どこに居ても“惚れた腫れた”で四苦八苦する人間模様。熟年離婚どころか老年離婚に発展する可能性もある色恋沙汰を、はらはら眺めたり、他人事だと思ってクスクス笑ったり。本来なら自宅の居間で家族だけに打ち明けることを、避難所という共有スペースで話すはめになるから面白いんですね。

 住職(中吉卓郎)とその娘(小飯塚貴世江)が景気良くコミカルなムードを盛り上げてくれて気楽に笑えるのですが、全体的に空気が軽すぎるような気も。気持ちがギラギラして、そのせいで人間関係がぎすぎすして、そしてメラメラどっかん!・・・みたいな盛り上がりが欲しかったですね。私の思い込みかもしれませんが、青木さんの脚本にはもっとどろどろした感情や、うすら寒くなる恐怖が織り込まれているのではないかと思います。

 またもや俳優座公演のマチネに伺ってしまった私・・・。年齢層の高い客席でした。受付の対応も劇団の会員であろう観客に露骨に手厚い雰囲気で、アウェイ感、大。作品ももともとそういう観客向けに作られているのかもしれませんね。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 こんなに簡単に離婚を言い出せるのって、時代が変わったからですよね。老後誰と暮らすか(誰の世話になるか)という切迫したテーマについて、歯に衣着せず具体的に話し合うのが痛快です。

 駆け落ちしたリサと和重のことを「死んだことにして逃がしてあげよう」と相談するのは、冗談めいた会話なんですが、実は怖いことですよね。
 
 リサの娘(浅川陽子)に新米自衛官(矢幡晃一)が一目ぼれします。娘は自動車メーカーで新型ロボットの開発をしている優秀な女性で、うつ病になって帰省した際にこの災害に遭ったのでした。自衛官が紳士的な態度で「今のあなたには誇りを持つことが必要だ」と、まっすぐ伝えるのが素敵。ボーイ・ミーツ・ガール的な可愛いエピソードですが、やはり恋のスパイスは効きます。
 いや、“恋”と言うより、“誰か(何か)を好き”という気持ちなんじゃないかな、人を動かす(人を変える)のは。んー、結局、誰を好きか、誰に好かれているかで人生は決まるのかも・・・なんてことを考えました。

 息子を事故で喪ったけれど、まだ生きていると信じている若い母親(瑞木和加子)がフラリと教室に訪れます。高齢出産、少子化が進む今、「息子は廃校になった学校の最後の子供なんです。」という言葉が重たいです。

 覚えている限りでは、音楽で「ラストダンスは私に」「テネシー・ワルツ」がかかったと思います。イントロを耳にしただけでちょっといい気分。

劇団俳優座創立65周年記念公演 NO.300
出演:岩崎加根子 中村たつ 小飯塚貴世江 浅川陽子 小笠原良知 河原崎次郎 中吉卓郎 志村史人 宮川崇 矢幡晃一
脚本:青木豪 演出:髙岸未朝 美術:田中敏恵 照明:石島奈津子 効果:小山田昭 衣裳:松本夏記(ミシン★ロックス)  演出助手:山田潤 舞台監督:関裕麻 制作:山崎菊雄 下哲也 武田明日香
【発売日】2009/09/01 一般:5250円、学生:3675円 ※学生の方は当日学生証をお持ちください。
http://haiyuza.co.jp/info/kawaita.html

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2009年10月14日

THE SHAMPOO HAT『沼袋十人斬り』10/14-25ザ・スズナリ

 THE SHAMPOO HATは赤堀雅秋さんが作・演出・出演(しばしば主演)される劇団です。第24回目となるザ・スズナリ公演は、出演者が劇団員のみの新作です(野中隆光さんと黒田大輔さんはお仕事の都合で出演されていないようです)。

 抽象美術で、意外な、本当に意外な(笑)、演出でした。今までのシャンプーハットにはなかった切り口で、でもやはり赤堀さんならではの現代劇でした。上演時間は約1時間50分。

 ★出演者の体調不良のため、10/15~17の公演を中止。18日より再開予定だそうです(2009/10/15加筆)。 詳細は公式サイトでどうぞ(2009/10/16加筆)。18日まで休演、19日より公演再開となったそうです(2009/10/18加筆)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『沼袋十人斬り
 レビューはネタバレ前までアップしています。加筆できるかどうかはわかりません。

 ≪あらすじ≫
 連続で9人も殺した無差別殺人犯がまだつかまっていない沼袋。星(児玉貴志)、リンゴ(多門勝)、別府(赤堀雅秋)の中年男3人組は、今日も早朝からパチンコ屋に並んでいる。ある日、夜間警備の仕事をしている別府が、10年かかって貯めた500円玉の山が盗まれた。どろぼうは昨日出会ったあいつに違いない!3人は盗人を追って追って追いまくる!
 ≪ここまで≫

 最初は何を意図した装置および演技なのかわからず、探り探り観ている状態でした。意味がわかってからは、それに乗っかって楽しめるようになりました。無差別殺人犯のエピソードとパチンコ仲間の珍道中とが並列に描かれ、徐々に重なっていきます。ストーリーを追うより、目の前で起こることと作品全体の演出との組み合わせを、観察するような感覚でしたが、最後のシーンでとうとう、結末のひとことに胸打たれてしまいました。赤堀さんは凄い。

 ただ、私はシャンプーハットの作品をよく観ていますし、いわゆる演劇フリークの1人だからこそ楽しめたという点はあるかもしれません。何も知らないと、どこが面白みなのかがわからない可能性がある気がします。

 ここから少しネタバレします。読んでから観に行っても問題ないと思います。

 今どきのダメ中年男&ダメ若者たちの、停滞した日常を描く現代劇ですが、演出が歌舞伎風なのです。装置は黒子が移動させますし、別府はなぜか日本刀を腰に差していますし(笑)。定式幕の三色の明かりが当たる中をパチンコ仲間3人が並ぶ(走る)姿からは、『三人吉三』を思い出しました(笑)。かといって演技の全てが歌舞伎役者のようになるわけではなく、ダラっとした怠惰な姿勢や現代口語の会話もありますので、なんとも不思議なバランスなのです。これが私には、くすぐったいような、むずむずするような面白さでした。

 信じがたいめぐり合わせや、都合のよすぎる展開を、力技でざっくざっくと成立させていきます。「なぜそこで一人で長々と身の上話をしちゃうの!?」と戸惑いつつ、とてもいい話なのでグっときたり、「そんなことあるわけないYO!(笑)」と突っ込みたくなるほど唐突な出来事を、気前よく受け入る気持ちになったり。そういうのって実は歌舞伎に似ていますよね。そうそう、盗人を追うのは「捕物帳」だし。

 ごくごく身近な、むしろスケールが小さいとも言える話が、役者さんが汗だくになって劇場の上も下も走り回って、なぜか歌舞伎風に(笑)見せることで、現代のファンタジーになっていたのがとても面白いと思いました。

 ここからネタバレします。加筆できるかどうかは未定。

THE SHAMPOO HAT第24回公演
出演:赤堀雅秋 児玉貴志 多門勝 日比大介 滝沢恵 吉牟田眞奈 梨木智香
脚本・演出:赤堀雅秋 舞台監督:伊東龍彦 照明:杉本公亮 音響:田上篤志(at Sound) 舞台美術:袴田長武(ハカマ団) 宣伝美術:斉藤いづみ イラスト:山本夏美 宣伝PD:野中隆光 WEB製作:野澤智久 舞台収録:原口貴光(帝斗創造) 舞台写真:引地信彦 演出助手:岩堀美紀 制作:武田亜樹 企画製作:HOT LIPS
【発売日】2009/09/13 先行発売:3,500円 自由:前売 3,500円 / 当日 3,800円 指定:前売 3,800円 / 当日 4,000円
http://www.shampoohat.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:49 | TrackBack

中野成樹+フランケンズ『Zoo Zoo Scene ずうずうしい(再び)』09/25-27横浜市立野毛山動物園

 初演を体調不良のために見逃した「動物園物語」@リアル動物園。再演してくださってとても嬉しいです。

 動物園職員の方がアテンドしてくださる野毛山動物園ツアーの後、2人芝居を拝見。

 ⇒CoRich舞台芸術!『Zoo Zoo Scene ずうずうしい(再び)

 野毛山動物園は入場無料。休日は小さな子どもと若い夫婦の家族連れでいっぱいでした。こんな動物園があるなんて、すぐ近くにある急な坂スタジオに何度か通っているのに知りませんでした。↓園に入ったところ

20090926_nogeyama_zoo.jpg

 最初に急な坂スタジオで受付をすませるはずが、勝手に舞台会場となる動物園内の公園で待っていたために、遅刻しかけました(汗)。その時に撮影した会場写真↓※上演の際、赤いコーンはなくなります。

20090926_zoo_cage.jpg

 2チームに分かれての動物園ツアーで、私は野毛山動物園管理係教育普及担当の堀口由美子さんにご案内いただきました。堀口さんはとっても素敵な若い女性で、「あぁこういう方が劇場職員だったら、どんなに素晴らしい劇場になることだろう」と夢想しながら歩く時間となりました。もちろん、今までは気付かなかった動物園の魅力も少しわかりました。

 動物観察の後は、とうとう人間観察へ。

 ≪あらすじ≫ パンフレットより。
 動物園に程近い、公園での出来事。ピーターはジェリーという見知らぬ男に声をかけられる。とまどう二人はどうにか会話らしきものを続けるが、最後にそのうち一人が死んでしまうお話です。
 ≪ここまで≫

 2人の人間(ピーター&ジェリー)を紹介する、演出の中野さんの導入がとっても面白かった。で、本編は残念ながら集中力が続かずうつらうつら・・・。すみません。歩いて疲れたのもあったかも。


 ≪ポストパフォーマンストーク≫
 出演:中野成樹 堀口由美子 司会:長島確(翻訳家・ドラマトゥルク)
 
 堀口さんが指摘された“劇場と動物園の類似点”に納得。「通えば通うほど、動物園は面白くなる」ことにも同感。中野さんもおっしゃってましたが、演劇もそうですよね。

【誤】動物園へ行ってみませんか?
出演:村上聡一、福田毅、竹田英司、ゴウタケヒロ  ※二名が日替わり出演。私が観た回はピーター:福田毅 ジェリー:洪雄大(ゴウタケヒロ改め)
原作:エドワード・オールビー『動物園物語』より 誤意訳・演出:中野成樹 宣伝美術:青木正(Thomas Alex) 美術協力:坂下正俊 木下隆平 急な坂アトリエ 技術協力:佐藤泰紀(STスポット) 共催:横浜市立野毛山動物園 後援:横浜市開港150周年・創造都市事業本部 協力:横浜クリエイティブシティ国際会議2009実行委員会 アーツコミッション・ヨコハマ 特別協力:急な坂スタジオ STスポット 横堀応彦 主催:中野成樹+フランケンズ 制作:加藤弓奈
【発売日】2009/08/24 2,500円(事前予約制・当日清算) 各回限定50名 ※各回限定50名/雨天決行 ※未就学児の観劇はご遠慮ください。
http://frankens.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:59 | TrackBack

2009年10月13日

演劇集団円『コネマラの骸骨』10/09-21ステージ円

 森新太郎さんが再びマーティン・マクドナー戯曲(過去レビュー⇒)を演出されます。『ロンサム・ウェスト』がとっても面白かったので期待して伺い、満足して家路に就くことができました。あー楽しかった!充実の4人芝居です。上演時間は約2時間。

 パンフレットによると、マクドナーのリーナン三部作(過去レビュー⇒)を全て上演した集団は、世界でも演劇集団円だけとのこと(⇒過去2作の記録)。また、『コネマラの骸骨』は今公演が日本初演です。

 ⇒TICKETS@TOKYO(当日券の前日予約)
 ⇒CoRich舞台芸術!『コネマラの骸骨
 レビューはネタバレ前までアップしました。続きは書けるかどうかわかりません。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 オレは酒を飲んで、したたかに飲んで、あいつはシートベルトをしてなかった、
 それだけのことだ。ほかに噂のしようがない話だ。

 7年半前に妻を交通事故で亡くしたミック(石住昭彦)は、ひとりアイルランドの西の果て・リーナンの村で暮らしている。尋ねてくるのは、近くに住むメアリー(山乃廣美)。ミックのポーテインをせびりながら、長ったらしいお天気ニュースやら猫の結婚ばなしやらチャリティーで教会が開くビンゴゲームの話に余念がない。しかし、メアリーの話の端々に奥歯にものが詰まったような・・・がある。
 それは、彼の妻の死にまつわる妻殺しの噂が村中でささやかれているからだ。
 ミックは、警察と教会の依頼を受け、毎年秋に墓を掘り返す仕事をしている。今年もその季節が来た。今年は妻を埋葬した場所を掘り返さなくてはならない。妻の死にまつわる噂の中、彼は墓堀りをはじめる・・・。
 アイルランドの過疎の村での閉鎖的な人間関係、袋小路のように身動きのできない家族関係。
 貧しい村で生きつづけるために息をひそめ、波風をたてず、時々ちょっと暴れたり、噂の輪を広げながら、日々をやりすごす。真相はわからないけれど・・・。
 しかし、墓を掘ることで噂の真相が暴かれようとしている。
 ≪ここまで≫

 錆びて赤茶けた鉄の(ような)壁に囲まれた息苦しい部屋で描かれるのは、アイルランド某所の陰鬱な生活風景。登場するのはお世辞にも“いい人”とは言えない人ばかりで、次々と汚い言葉が吐き散らされます。目をふさぎたくなるほど不謹慎なことも起こるのですが、地に足のついた丁寧な演技で人間関係がぶ厚く積み上げられ、会話の絶妙な“間(ま)”によって、辛らつだけれどスカっと大笑いできるブラックユーモアがどんどん生み出されます。

 『ロンサム・ウェスト』よりもサスペンスの色合いが濃く、第4幕には、たやすく飲み下すことはできない見事などんでん返しが用意されていました。否応なしにライブ感が増す仕掛けで、ドタバタ喜劇のように大らかで気軽な笑いもいっぱい。そしてマクドナー戯曲らしい、言葉にできない悲しみも浮かび上がらせる、隅々まで行きとどいた演出でした。

 一見硬質だけれど実は人間味がじわじわ感じられる美術と、計算された色彩・明暗のバランスがかっこいい照明とのコンビネーションも贅沢。大胆な舞台転換もあり、上質の海外ストレート・プレイを味わった満足感が得られました。あ~足の裏からぬくもってくるような幸せ♪(あんなに陰惨な話なのに・笑)

 7年前の交通事故に関して、いまだに妻殺しの噂を囁かれている主人公ミック役は、石住昭彦さん。その友人のダメ警官役は吉見一豊さん。お2人は前作で仲の悪い兄弟を演じました。警官の弟でオツムの弱い若者マーティンには、円演劇研修所の研修生である戎哲史さんを抜擢。戎さんは色んな意味で破壊力満点です(笑)。そしてミックに酒をたかるばかりの老婆メアリー(トーマスとマーティンの祖母)は、劇団重鎮の名女優・山乃廣美さんです。

 満を持しての劇団内ベスト・キャスティングなんだと思います。ベテランの技術と若手の持ち味を存分に発揮させ、作品に昇華させた森さんの演出力はもちろん、歴史ある劇団だからできることを見せつけられました。えらそうな言い方ですが、演劇集団円という集団と場所(アトリエ)があってこその成果なのではないでしょうか。それを享受できたことを、観客としてすごくありがたく思います。

 ここからネタバレします。続きは書けるかどうか不明。

出演:山乃廣美 石住昭彦 戎哲史 吉見一豊
脚本:マーティン・マクドナー 演出:森新太郎 訳:芦沢みどり 美術:奥村泰彦 照明:佐々木真喜子 音響:藤田赤目 衣裳:緒方規矩子 舞台監督:田中伸幸 演出助手:林紗由香 宣伝美術:坂本志保 イラストレーション:木村タカヒロ 制作:桃井よし子 宮本良太 後援:アイルランド大使館
【発売日】2009/08/21 全席指定 一般4800円 学生3500円 ペアチケット8600円(2枚1組)※学生券・ペアチケットは劇団扱いのみ
http://www.en21.co.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:09 | TrackBack

【オーディション】ままごと「2010年3月(予定)こまばアゴラ劇場公演・出演者募集」※11/18〆切(メールor郵送)

 柴幸男さん(過去レビュー⇒)の作品を上演するユニットままごとの出演者募集情報です。

 次回公演は2010年3月に上演予定の『スイングバイ(仮)』。青年団リンク独立後第一弾となるそうです。ご興味のある役者さんは下記をどうぞ。折り込みチラシからの情報です。

 ※2009年1月にSTスポットの「"i,e" projectワークショップ」もあります。講師:柴幸男(期間1/20~24、申込12/25必着)。

■ままごと出演者ワークショップ&オーディション
 応募〆切:2009年11月18日(水)〈必着〉

 ままごとでは、下記の次回公演、および今後の公演で、我々と作品作りを共にしてくれる出演者を探しています。
 我々の作品をご覧頂けた方であれば、演技経験は問いません。皆様のお応募、お待ちしております。

「いきなりですが、僕は子どもの頃ごっこ遊びが好きでした。
 想像の場所、想像の時間、想像の役を演じて遊ぶ。
 誰もが一度はやったことがあると思います。
 でも、いい大人がままごとで遊んでいる姿はあまり見ません。というかまったく見たことがありません。
 誰もが歌を歌うように、誰もが桧を描くように、誰もが演劇で遊ぶようになればいいと思います。
 だから僕は自分の演劇をあえて「ままごと」と名付けました。
 演劇をままごとのようにより身近に。より豊かに。
 ままごとをどこまで突き詰められるのか、と同時に、どこまで遊びやすく広げられるのか。
 そんなことを考えてます。
 というわけで一緒に、本気で遊んでくれる人を探そうかなと思いました。
 でもしょせん「ままごと」。この指とまれってな感じでお気軽にご参加ください。」(柴幸男)

■ままごと第一回公演 ≪青年団リンク独立後、第一弾作品!≫
 『スイングバイ(仮)』2010年3月〈予定〉於:こまばアゴラ劇場

■応募条件
 柴幸男の作品を観た事のある方。演技経験不問。

●審査日程
 1次審査…書類選考
  書類選考に合格された方には、11月23日〔月〕までにメールまたは電話にてご連絡いたします。
 2次審査…実技
  2009年12月6日(日)&13日(日)に審査を行います。

 ・応募〆切:11月18日(水)【必着】
 ・参加費用:2,000円
  2次審査時に会場にてお支払いいただきます。
  ※出演に際し、チケットノルマなどの形で公演運営費の負担を要求することはございません。

 ・会場:束京、神奈川
  日時によって会場が異なる場合があります。詳細は応募要項に記載します。
  応募要項は、10月23日(月)以降、ままごと公式サイト( http://www.mamagoto.org )にアップします。

■応募方法
 ①、②どちらかの方法をお選び下さい。
 ①ままごと公式サイトより応募用紙をダウンロードし、必要事項を記入の上、
  下記メールアドレスに件名を「ままごとオーディション」と明記し、お送りください。
 ②PC環境のない方は、下記の電話番号にお問い合わせください。

【ままごと】
 TEL:090-2561-8730
 MAIL:zuqnz.miyanaga(アットマーク)gmail.com
 http://www.mamagoto.org

 ・お問い合わせ/郵送先 ZuQnZ(ズキュンズ)/宮永琢生 宛
  〒195-0072東京都町田市金井6-47-12

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:10 | TrackBack

2009年10月12日

青年団リンク・ままごと『わが星』10/08-12三鷹市芸術文化センター星のホール

 青年団リンク・ままごと柴幸男さんの作品を上演するユニットです。

 初日夜から「必見」「奇跡」といった感想がネット上にあふれた作品。私は千秋楽に伺いました(どうしてもこの日しか伺えなかったので)。立ち見が数十人は出てたんじゃないかしら。開演前に公演限定Tシャツとトートバッグを買っちゃった。上演時間は約1時間20分。

 柴さんには以前にも奇跡を見せていただいているので、私は一応“免疫はあった”わけですが、やはり今回もぶるぶる震えて、涙がぼっとぼっとこぼれ落ちて、“今、劇場で演劇を見ている”感覚とは違う次元のどこか、遠い場所へと連れて行かれました。

 再演を希望!たとえば完全円形の青山円形劇場で!

 ⇒詩森ろばさんのブログ「LIVESTOCK STYLE 
 ⇒CoRich舞台芸術!『わが星

 ≪あらすじ≫ 劇場公式サイトより。
 夜空に瞬く無数の光、今そのひとつが消えた。そのことに誰も気がつかない。だって夜空は広すぎるから。かつてあの星には色んな人が住んでいて幾度となく慈しみあって争いあってそして静かに滅んでいった。僕は彼らを思い出す。いつか僕のことも誰かが思い出すのだろうか。あの星の話をしよう。そこに暮らしていた人々の話。
 今はもう誰も知らない話。星の誕生から滅亡までをひそやかに語る今回はそんな"ままごと"。
 ≪ここまで≫ 

 太陽系の惑星・地球の誕生から滅亡までと、団地に暮らす5人家族の次女ちい(端田新菜)の人生とを重ねて描きます。時報のリズムに合わせてセリフがラップになり、家族のだんらんは自転になって・・・。
 生き物の生涯は常に死へのカウントダウン。私も地球もいずれ必ず死に絶えます。幼いころの思い出を懐かしく寂しく見つめ、何もかも消え去った真空の暗闇にポツンと光る地球(=自分)を想像し、今ここ(劇場)に生きているたくさんの命(目の前の役者、調光室のスタッフ、客席の観客ら)に喜びを感じました。

 これは果たして“演劇”なのかしら・・・と考える瞬間が何度もありました(まぎれもない演劇なのですが)。役者さんが誰か(何か)を演じてはいるけれども、演じる対象は生き物ではなく記号のようにも見えるのです(⇒ドラマトゥルクの野村政之さんのブログ)。でも不満は全くありませんでした。目の前で心臓をバクバクさせて生きる役者さんにわくわくして、音楽のライブで体を揺らす感覚で、心を劇場空間に浮かばせるようにして味わいました。

 この作品をもし昨日観ていたら、きっとメルマガ号外を出していたと思います。演劇で奇跡に出合う確率が上がり過ぎてる(笑)。どうなってるんでしょうかトーキョー。

 ここからネタバレします。

 地球(=ちい:端田新菜)をずっと見守る“先生”(青木宏幸)が、若き日の先生(青いジャケットの少年:大柿友哉)に語りかけて、いずれ消滅するちいに会いに行くことを勧めます。自ら遠ざかって過去の幻を眺めるのを止め、きびすを返し、スピードアップして(自転車に乗って)、少年がちいに会いに行くシーンで体が震えました。

 私は恋愛は幻想(=勘違い)だと思いますが、人が何かを欲する(何かを好きだと思う)気持ちは本物だと思いますし、それしか人と人(物)とがつながる手立てははないと思います。だからそれを肯定して初めて、私たちは生きていることを確かめ合うことができるんだと思います。ボーイ・ミーツ・ガールというロマンティックな仕立てで、命を実感する瞬間を示してくれたことに感動しました。

 また、「見守る」ことが愛情であることを、改めて確認できたことも、個人的には大きな喜びでした。誰かのために何かをしなければならないわけじゃない、ただ見守り続けることも行動なのです。

Mitaka"Next"Selection 10th. 
出演:先生:青木宏幸/少年:大柿友哉(害獣芝居)/母:黒岩三佳(あひるなんちゃら)/月:斎藤淳子(中野成樹+フランケンズ)/父:永井秀樹(青年団)/姉:中島佳子/妹ちい:端田新菜(青年団)/祖母:三浦俊輔
脚本・演出・演奏=柴幸男 音楽=三浦康嗣(□□□)ドラマトゥルク=野村政之 美術=青木拓也 照明=伊藤泰行 音響=星野大輔 音響補佐=池田野歩 衣裳アドバイス=藤谷香子(快快) 演出部=本村光晴/熊川ふみ 舞台監督=佐藤恵 写真撮影=青木司 映像撮影=TRICKSTER FILM 宣伝美術=セキコウ 当日運営=横内里穂 当日運営補佐=赤羽ひろみ 制作=ZuQnZ 制作総指揮=宮永琢生 総合プロデューサー=平田オリザ 企画制作=青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 主催=三鷹市芸術文化振興財団
チケット発売日:9月11日(金) 全席自由 一般前売り2500円 当日2800円 高校生以下:前売当日とも1,000円 ※未就学児の入場不可。※劇場会員割引あり。※全席自由席の為、満席となった場合は開演後お席にご案内出来ない場合がございます。
http://www.mamagoto.org/

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Posted by shinobu at 22:54 | TrackBack

【ワークショップ】NPO法人STスポット横浜「"i,e" projectワークショップ(講師:柴幸男、多田淳之介、他」10/22-04/03 STスポット、急な坂スタジオ、野毛Hana*Hana

 横浜の小劇場STスポットのワークショップ『"i,e" project 』の情報です。2009年10月下旬から2010年4月上旬にかけて5つの講座があります。

 講師は中村達哉さん(ダンサー)、矢内原美邦さん(振付家・演出家・劇作家)、柴幸男さん(劇作家・演出家)、多田淳之介さん(演出家)、土佐有明さん(ライター)。

 それぞれに内容、会場、開催期間、申込〆切日が違いますので、早めにチェックしてご興味のあるものに申し込んでください。

 ダンスをよく知らないからなのですが、個人的には、柴さん(青年団リンク・ままごと)、多田さん(東京デスロックキラリ☆ふじみ芸術監督)のワークショップがお薦めです。

■ワークショップ参加者募集中!--"i,e" project 始動! ※公式サイトより

[講師/タイトル/日程] ※各ワークショップの詳細はタイトルをクリックして下さい。

中村達哉 -身体から見る風景II-『時を刻む身体
  日程:2009年10月22日(木)~25日(日)
  [募集締切] 2009年10月18日(日)

矢内原美邦 『矢内原美邦 演劇ワークショップ
  日程:2009年12月1日(火)~16日(水)*期間中の毎週火、水曜日
  [募集締切] 2009年11月15日(日)必着

柴幸男 『ワイルダーで、ままごと
  日程:2010年1月20日(水)~24日(日)
  [募集締切] 2009年12月25日(金)必着

多田淳之介 『LOVE Yokohama Workshop ver.
  日程:2010年2月28日(日)~3月7日(日)
  [募集締切] 2010年2月25日(木)必着

土佐有明 『書く作法、届ける技術』(第1期)
  日程:2009年11月28日(土)~2010年4月3日(土)*3週おきの土曜日
  [募集締切] 2009年11月15日(日)
  *ワークショップ開始後も、欠員があれば途中参加も可能です。


[企画制作] NPO法人 STスポット横浜
[企画協力] O.P.E.N.
[主催] 横浜アーツ・イン・コミュニティー実行委員会
[共催] 横浜市
[助成] 文化庁 平成21年度「文化芸術による創造のまち」支援事業
[特別協力] 急な坂スタジオ 野毛Hana*Hana
[協力] イデビアン・クルー 東京デスロック ニブロール ままごと precog

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:43 | TrackBack

2009年10月11日

劇団劇作家『劇読み! vol.3「短編連続上演」』10/07-12 Taccs1179

 劇団劇作家はその名のとおり劇作家の劇団です。『劇読み!』シリーズでは複数の戯曲を朗読形式で上演します(過去レビュー⇒)。今回は合計7作品です。

 朗読と言っても照明、音響がありますし(簡単だけど衣裳も)、役者さんは本を持ちながら動いて演技もしますから、演出も見どころの1つだと思います。

 劇団員の中には戯曲執筆の依頼を受け、実際に上演されることも増えてきているようです。“継続は力なり”ですね。今回は“短編3本”を拝見。演出は関根信一さん。上演時間は約1時間半。

 ⇒CoRich舞台芸術!『劇読み! vol.3

 vol.1、vol.2にも伺ったので、私の中でこの企画についての前知識があるせいだと思いますが、今回は、物足りなさを強く感じてしまいました。短編集だったからかもしれませんが。
 達者な役者さんが揃っているので「戯曲を読む」ことについてはそれほど問題は感じないのですが、やはり演出および作品の完成度はいま一歩のところ。

 一公演中にたくさんの戯曲を上演するので、それぞれの作品について十分な稽古をするのが難しいのかもしれません。役者さんは数作品に出演し、多くの役を演じるので、準備も大変でしょう。でも観客に不満を感じさせてしまうのは良くないと思います。今後改善されて欲しいです。

 チラシに「戯曲のデパートあらわる!」と書かれていますから、そもそも戯曲を買い取りたい人(作り手)向けの企画だと思った方がいいのかもしれませんけど。

 ここからネタバレします。

・「ムラサメ」作=坂本鈴
 ≪キャッチコピー:血を浴びる程切れ味を増す妖刀のように、女を抱く程モテる男。≫

 女をモノにすることをノルマにした男(はなたろう)と、男にコクらせて振ることをノルマにした女(小泉真希)の対決。
 漫画みたいなエンタメとして楽しく拝見。効果音も音響もサービス満点。エビマヨちゃん(小泉真希)が可愛かったです。


・「どっきり地獄」作=黒川陽子
 ≪キャッチコピー:漫才コンビを襲った解散危機は怒涛のミザナビームの幕開け!≫

 漫才コンビ(はなたろう&高橋義和)が“どっきり”に引っかかる話から、登場人物は実は漫才コンビではなく、素人だった、いや動物だった、いや太陽だった!、と奇想天外な方向に進みます。
 やっぱり黒川陽子さん(『ハルメリ』で第13回劇作家協会新人戯曲賞)の戯曲は面白いなー。


・「幕切れ」作=相馬杜宇
 ≪キャッチコピー:離婚届を出しに行く車内。赤子、カルピス、ポテトチップス。≫

 岸田國士『紙風船』をモチーフにしたとのこと。場面がずっと車内なのを退屈に感じてしまったのは、セリフで『紙風船』と言ってしまったからじゃないかしら(『紙風船』は空想の中でいろんな場所に移動します)。登場人物(夫婦:三原玄也&河合杏奈)が2人とも舞台俳優であるというのも、内輪ウケに感じちゃいました。

 かたくなに夫を拒絶していた妻ですが、最後の最後に「このまま東京に出て再出発しようか」という気が一瞬だけよぎったんだと思います。なのに、夫の「携帯忘れた」という情けない一言で“幕切れ”。ストンと落ちなくて残念。たぶん妻の気持ちがゆらいだのが伝わらなかったんじゃないかなー。

 夫役の三原玄也さんの演技がとても良かったです。三原さんは3作品とも、演じる役について深いところまで作り込んでいる印象。「どっきり地獄」の居酒屋の店員役も面白かったな~。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 【司会】篠原久美子 【ゲスト下手から】関根信一(演出家、劇作家、俳優)、小泉真希(俳優)、玉塚充(プロデューサー)、相馬杜宇(劇作家)、黒川陽子(劇作家)、坂本鈴(劇作家)

 この企画および劇団員(劇作家)の宣伝トークになってしまっていたんじゃないでしょうか。
 ゲストの玉塚充さんの切り口が面白かったです。

出演=及川陽葉 河合杏奈 小泉真希 高橋義和 はなたろう 三原玄也
総合演出:篠原久美子 演出=関根信一(劇団フライングステージ) 藤井ごう(R-vive) 山本健翔 舞台監督:木村篤(SEVENTH FIELD) 照明:瀬戸あずさ 音響:青木タクヘイ((株)ステージオフィス) 方言指導:根本豊 宣伝デザイン:atelierKINOco inc. 予約管理システム:シバイエンジン 企画・製作:劇団劇作家 協賛:TACCS1179 主催:劇団劇作家
【発売日】2009/08/07各ステージ券(自由席)/2,000円 シンポジウム/1,000円 全日程フリーパス/5,000円
http://www.gekisakka.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:57 | TrackBack

2009年10月10日

【掲載】東京ノーヴイ・レパートリーシアター『かもめ』に寄稿しました

 下北沢のアトリエを拠点に活動する東京ノーヴイ・レパートリーシアターのレパートリー演目『かもめ』について、「お客様の声」欄に寄稿させていただきました。※2009年10月掲載

 ⇒『かもめ』レビュー
 ⇒東京ノーヴイ・レパートリーシアター『かもめ』紹介ページ

Posted by shinobu at 23:54 | TrackBack

2009年10月09日

DULL-COLORED POP『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』10/08-12サンモールスタジオ

 『プルーフ/証明』に続いて『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』も初日に伺いました。28歳で自殺したイギリスの劇作家サラ・ケインの遺作『4.48サイコシス』を、谷賢一さんが翻訳・翻案・演出し、ご自身が出演する男女2人芝居。

 谷さんは行きつくところまで行きついたんだなと感じ、劇団活動を休止されることに心から納得しました。上演時間は約1時間25分。

 『4.48サイコシス』は来月、飴屋法水さんが演出される公演もあります(⇒「F/T09秋」記者発表)。サラ・ケイン作品レビュー⇒

 ⇒CoRich舞台芸術!「『プルーフ/証明』『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』」 ★CoRichでカンタン予約!

 下手にベッド、上手にはパソコンのあるデスク、本棚など。ベッドはサラ(堀奈津美)が死ぬ前に入院していた病院の一室で、デスク周辺は谷さんご自身のお部屋でしょう。つまり、サラと谷さんが対話をするという構造になっていました。原作のセリフもありますが、新たに書き加えられたものも多く、いわば私演劇のジャンルに入る作品になっていました。心が痛くて、ヒリヒリします。生々しい傷口に自分で塩を擦りこむようなこと、よくできるな・・・と思います(恐ろしい!)。

 谷さんが本気でサラと対話をしたんだと信じられました。絶対に会えないはずの2人が出会うファンタジーを通じて、サラの痛み、苦しみに共感できました。絶望の底に居る2人が手を差し伸べ合い、心に触れようとするのだけれど、やはりすれ違っていく様に、人間の孤独と愛への渇望が表されているように感じました。

 ちらばる紙、服などでどんどん汚されていくステージ。あぶなっかしいですが、刺激的です。
 演技は巧みであるとは言えないですが、その人自身として舞台に居ようとする姿勢は本物で(谷さんはご本人だし)、目が離せませんでした。
 終幕の暗転の深い味わい。カーテンコール後もしばらく座席に座って余韻にひたりました。

 ※劇団活動は休止ですが、劇団員の皆さん全員が演劇活動を続けられます。

 ここからネタバレします。

 谷さんは谷さんご自身とサラの担当医、堀さんはサラと谷さんの恋人を演じます。1人で2役を演じるのですが、役の切れ目はわざと曖昧になっています。もしかすると役は固定ではないのかもしれません。
 パソコン画面を舞台奥の壁に大きく映し出し、谷さんのデスク(=プライベート))そのものが丸見えの状態。おもちゃのピストルの球をまき散らす(ゴキブリや錠剤の隠喩)、風船をライターの火で割る、手紙(サラと谷さんの戯曲の一部など)を紙飛行機にして飛ばすなど。

 谷さんが谷さんご自身として直接サラに話しかけたところで、グっと盛り上がりました。たしか開幕から1時間ぐらい経った時だと思います。もうちょっと早めにそのシーンがあっても良かったんじゃないかしら。

 27歳で自殺したアーティストって多いんですってね(ロックスターなど)。全然関係ないんだけど、私にとっても27歳は大きな契機だったので、ちょっとシンクロ。

『プルーフ/証明』『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』交互上演
第9回本公演/活動休止記念作品
出演:谷賢一、堀奈津美
原作:サラ・ケイン 翻案・翻案・演出:谷賢一 演出協力:小栗剛(キコ) 吉田小夏(青☆組) 舞台監督:塚越健一/舞台監督補:佐野功、小林慧輔、鮫島あゆ/照明:松本大介、朝日一真/音響:長谷川ふな蔵、井出"PON"三知夫(La Sens)/美術協力:土岐研一、宣伝美術:谷賢一(a.k.a.鮫島あゆ)/演出助手:高橋浩利、酒井一途/演出舎弟:永岡一馬/模型製作:小松崎友理/制作:北澤芙未子(DULL-COLORED POP)、池田智哉(feblabo)、鮫島あゆ/協力:enjin-light、和田東史子、石綿大夢、田中知寛
前売:2,500円、当日:3,000円 学割:前売・当日共に500円引き(受付にて学生証提示) リピーター割引:1,000円引あり(受付にて半券提示)
http://www.dcpop.org/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:14 | TrackBack

DULL-COLORED POP『プルーフ/証明』10/07-13サンモールスタジオ

 谷賢一さんが作・演出される劇団DULL-COLORED POP(ダル・カラード・ポップ)の第9回目の本公演です。『プルーフ/証明』と『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』を交互上演し、今回で劇団の活動を休止されるとのこと。

 まずは谷さんが翻訳・演出した『プルーフ/証明』を拝見。私にとってデイヴィッド・オーバーン(David Auburn)の戯曲『proof』はこれで5作目(過去レビュー⇒)。やっぱり面白かったです。上演時間は約2時間25分(途中休憩1回を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!「『プルーフ/証明』『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』」 ★CoRichでカンタン予約!

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 シカゴのとある寒い冬、天才数学者・ロバート(中田顕史郎)は、彼にとって2度目の世紀の大発見である偉大な「証明」をノートに書き続けていた。それほどの「証明」を、彼は誰にも見せようとしなかったし、誰もそれを見ようともしなかった。なぜなら彼は、気が狂っていたから。
 やがてロバートは亡くなり、103冊の無意味なノートと、たった1人で彼の身の回りの世話をしていた次女・キャサリン(清水那保)だけが残された。廃人同然に失意の底に沈んでいたキャサリンだったが、遺稿の整理に訪れた若い数学者・ハル(小栗剛)と、ノートの持ち出しを巡って激しく争う。父の書斎をそのままにしておきたいキャサリンと、埋もれているかもしれない新たな業績を発掘したいハル。そして、キャサリンをニューヨークへ引き取ろうとする姉・クレア(木下祐子)。
 やがてキャサリンは、彼女にとって最も重要な1冊のノートを父の書斎から持ち出し、ハルに託す。なぜなら彼女は、……。
 ≪ここまで≫

 装置は木製テーブルとイス数脚だけ。4人の役者の演技だけで見せる直球の会話劇でした。音楽はほぼ場面転換時のみ。転換の暗転はなく、派手な色使いの照明とカジュアルな音楽で、前のめりに芝居を引っ張っていきます。客席中央の通路を頻繁に使うのは、こういった地味な装置の場合は効果的だったと思います(観客の注意を引くので)。

 何度も観た作品なので、これまでの上演と比較する視点で観ました。会話のキャッチボールのスピードを上げ、受け答えをリズミカルにすることによって、言葉の意味の裏側にある1対1の人間関係が浮かび上がってきます。お互いに良かれと思ってたくさんの言葉を発しているのに、全く理解し合えず、むしろ相手への不満が爆発し、憎まれ口を投げつけるはめになるのがスリリング。登場人物にとっては深刻な問題なんだけれど、あまりに滑稽なので笑えます。

 演出の谷さんご自身が翻訳された日本語だからだと思いますが、セリフがこなれていて、海外戯曲ならではの仰々しさや堅苦しさ、ウソ臭さがありませんでした。携帯電話も出てきたし、今の劇として楽しめました。名作に真正面から真摯な姿勢で取り組み、丁寧に、慎重に演出されているように思います。DULL-COLORED POPはご縁があって旗揚げからほぼ全の作品を拝見していますが、最も完成度の高い作品を観せてくださいました。

 役者さんは皆さん見ごたえがありましたが、特にハル役の小栗剛さんが素敵でした。小栗さんはてっきり劇作家(元チェリーブロッサム・ハイスクール)だと思っていたんですが、役者さんとしても非常に魅力的でした。二枚目系も三枚目系もできるタイプなんじゃないかしら。

 ここからネタバレします。

 最初のシーンで幽霊のロバートが長い間舞台に居続けるのが、これまで私が観たバージョンとの最も大きな違い。キャサリンが話しかける対象(ロバートかハルか)が変わるので、セリフの意味も変わるのがとても面白いです。
 ハルとキャサリンのキスシーンは、キスの前にハルがキャサリンの頬に触れる演技があってとても可愛かった。というより、数学について語るキャサリンを見つめるハルの表情、視線に、恋心が生まれたことがはっきり映っていたのが良かったんだと思います。ただ、一夜を過ごした後のキスはもっとちゃんとした方がいいんじゃないかなー。

 1幕の終わりの暗転のタイミングが素晴らしかったです(キャサリンが「私が書いたの」と言った瞬間にカットアウト)。終演の暗転も良かったけど、個人的にはキャサリンが最後のセリフを言ってから(言う瞬間)にパっと消える方がいいんじゃないかと思いました。

 元気だった時のロバートとキャサリン、ハルの3人のシーンは、今までで観た中で一番笑える箇所が多かったかも。皆さん、その場でのびのびと生きた演技をされていました。
 瓶を倒して水がこぼれたり、叩きつけたためにテーブルが傾いたり、照明(?)がショートしたり、色んなハプニングがありました(←照明は台風のせいらしいです)。舞台上の役者さんが、そういう事件を無視しないのがいいですよね。例えばキャサリン役の清水さんが、照明の変化(火花が飛んでました!)に反応して天井を見上げたり。ちゃんと訓練を積んだ役者さんだと信頼できました。

『プルーフ/証明』『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』交互上演
第9回本公演/活動休止記念作品
出演:清水那保、木下祐子、小栗剛(キコ)、中田顕史郎
原作:デヴィッド・オーバーン 翻訳・演出:谷賢一/舞台監督:塚越健一/舞台監督補:佐野功、小林慧輔、鮫島あゆ/照明:松本大介、朝日一真/音響:長谷川ふな蔵、井出"PON"三知夫(La Sens)/美術協力:土岐研一、宣伝美術:谷賢一(a.k.a.鮫島あゆ)/演出助手:高橋浩利、酒井一途/演出舎弟:永岡一馬/模型製作:小松崎友理/制作:北海芙未子、池田智哉ばeblabo)、鮫島あゆ/協力:enjin-light、和田東史子、石綿大夢、田中知寛
前売:2,500円、当日:3,000円 学割:前売・当日共に500円引き(受付にて学生証提示) リピーター割引:1,000円引あり(受付にて半券提示)
http://www.dcpop.org/


※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:54 | TrackBack

2009年10月06日

三田村組『home』10/01-11ザ・ポケット

 俳優の三田村周三さんが主宰する三田村組は、公演ごとに脚本・演出・出演者を集めるプロデュース形式の公演を行っています。第16回公演はONEOR8の田村孝裕さんが新作を書き下ろし、演出されました(⇒過去レビュー)。

 老人ホームの人間模様。年配の役者さんの愛嬌のある演技に微笑みつつ、苦味が利いた筋立てにも満足。上演時間は約1時間40分。

 ⇒江森盛夫の演劇袋「10月3日M「home」(作・演出:田村孝裕)三田村組
 ⇒CoRich舞台芸術!『home

 明るい笑いの場面に、敵意などの不協和音がスっと入り込むのにドキっとしたり、ほんのり感動できるエピソードににんまりしたり。なにより登場人物がダメ人間ばかりなのが、私には痛快。スカっとします。
 「何歳になっても人間は変わらないなぁ」「“この親にしてこの子あり”だなぁ」「因果応報だなぁ」などなど、ありがたい教訓を得るように拝見(笑)。それもこれも、登場人物の背景に説得力があるからだと思います。

 三田村周三さん、金髪にジーンズでかっこいー!!モテるダメ男、お似合いでした。

 ここからネタバレします。

 阿部(三田村周三)は無断外出の常習犯。昔から女好きで、ホームでも二股をかけているし、賭け麻雀でいかさまをして友人のお金を巻き上げるし。妻はすでに他界しており、一人娘の霞(松永玲子)は阿部とは縁を切っているのですが、阿部が問題(女湯を覗き見)を起こしたためホームに呼び出されます。
 しっかり者の霞ですが、実は詐欺まがいの商法で絵を売っている自覚があり、どうやら不倫の関係に悩んでいることも後からわかります。

 阿部は動脈瘤の手術を受ける振りをして、ちゃっかり手術費用の金を騙し取り、40年前の愛人・佳世(大崎由利子)と一緒にホームから逃亡して終幕。ほんと痛快(笑)。阿部が猫で、佳世が金髪のライオンってのも巧い。猫は死にざまを見せないらしいですものね(死ぬ時は飼い主の家から出ていくそうです)。女湯を覗くために作ったハシゴを最後の最後に使うのも、また巧い脚本ですねぇ~。

 以下、蛇足ですが。
 自分の愛人の名前(源氏名?)を娘に名づけるなんて、ひどい話です。ひどすぎて笑ってしまう。
 佳世が「(阿部と私が愛し合っていたのに)奥さんが別れてくれなかった」って言ってたけど、そりゃ無理だろって思いました。さらに「奥さんは意地で別れなかったんだと思う。だからお金を盗んだの」ってどういう飛躍!?「自分が子供を産めないのをわかって、(阿部は)娘に私の名前をつけてくれた。だから自分の子供ができたみたいに感じた」とかさー、めちゃくちゃですよね。さすがはライオン(笑)。

三田村組第16回公演
出演:松永玲子(ナイロン100℃) 大崎由利子 大西多摩恵 坂本あきら 土井道肇(元祖演劇乃素いき座) ヒロ植吉(植吉劇場) 水野あや 西條義将(モダンスイマーズ) 中島愛子 桜井昭子 三田村周三
プロデューサー:三田村周三 脚本・演出:田村孝裕(ONEOR8) 美術:香坂奈奈 照明:和田典夫(満平舎) 音響:小沢高史 舞台監督:古屋治男 宣伝美術:由比まゆみ(egg design) 制作:上田郁子(オフィス・ムベ)
【発売日】2009/08/08 前売:3,800円 学生:3,500円 当日:4,000円
http://www.mitamuragumi.com/

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Posted by shinobu at 22:36 | TrackBack

勝田演劇事務所×海のサーカス『バケレッタ』10/02-08吉祥寺シアター

 2006年にフィリピンで上演された、鄭義信さんの作・演出作品です。もともとは2005年に“プロデュース・F”というアマチュア劇団に書き下ろされた作品で、『そして、僕らはそこで夢を見た』というタイトルだったそうです。

 ものすごいベタベタで・・・途中休憩の時に帰りました。以下は前半だけの感想です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『バケレッタ

 児童演劇を上演する劇団のアトリエが舞台。稽古のシーンが続くんですが・・・つまらないんです。こんな児童演劇が実際にあると勘違いされたらイヤですね。まあそれだけじゃないんですけど・・・。

 遅刻してきた役者がシーン稽古が行われている稽古場に、大きな声で挨拶しながら入ってくるとか、まずあり得ないでしょう。ほかにも色々ありますが・・・。

 「いったい何十年前の世界!?」って叫びたくなるぐらい時代錯誤していた、テレビドラマ『下北サンデーズ』を思い出しました。

 ここからネタバレします。

 たいして面白くないネタの繰り返しが多すぎました。一体どうしちゃったんでしょうか。例えば劇中劇の中で、映画「タイタニック」テーマ曲が流れる有名な場面を、何度も繰り返します。ネタなのはわかりますけど、2000年代の小学生には「タイタニック」なんてわからないですよね。大人でももう笑えないんじゃないかなー。

小劇場の劇団員たちが繰りなす、ほろ苦く、切なく、愛おしい、ラスト舞台「ゴーストオペラ」
出演:村松恭子 佳梯かこ 若松武史 品川徹 みのすけ 朱源実 荒谷清水 吉田麻起子 塩田貞治 早川大介 山元文雄 吉橋央朗 塙育大 矢ヶ部哲 橋本考世
作・演出:鄭義信 舞台美術:磯沼陽子 照明:増田隆芳 音響:藤田赤目 作曲:久米大作 振付:吉野記代子 衣装:鷺典子 舞台監督:吉木均 宣伝美術:タメ 制作:落合直子 プロデューサー:勝田安彦
【発売日】2009/07/27 前売¥4500 当日¥5000 全席指定
http://www.libresen.com/bake/index.htm

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Posted by shinobu at 22:16 | TrackBack

2009年10月05日

マレビトの会『cryptograph(クリプトグラフ)』10/01-06こまばアゴラ劇場

 マレビトの会は松田正隆さんが作・演出される京都の劇団(過去レビュー⇒)。『cryptograph(クリプトグラフ)』はエジプト、中国、インド公演を経た東京公演です。

 セリフはありますが、象徴演劇みたいでした。ひとこと「難解です」と言い切れる作風です。でもわからなくても面白く観られる人は多いんじゃないでしょうか。私もその1人でした。上演時間は約1時間10分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『cryptograph(クリプトグラフ)

 舞台から受け取ったイメージは⇒昔の白黒写真、廃墟となった都市、戦場、墓標、博物館、ミイラ、亡くなった人々の記憶・記録・歴史、今この瞬間もすぐに過去になって朽ちて消え果てていく、など。
 2本の灰色の柱は⇒門、鳥居、狛犬、男女、二項対立、戦争、切り裂かれた国境、廃墟など。

 『島式振動器官』よりも理解しやすく、楽しく拝見できたのは、うっすら既視感があったからじゃないかな~と思います。例えば『溺れる男』や『悪霊』など。
 とってもセクシーでかっこいい女優さんがいる!と思ったら、やっぱり魚灯の武田暁さんでした。

 ここからネタバレします。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫ 発言はメモ程度ですので、完全に正確だというわけではありません。
 出演:松田正隆 佐々木敦 司会:劇団制作 森真理子

 「演劇は素人に毛の生えたほどしか観ていないし、マレビトの会は『声紋都市』に続いて2度目で、しかもこの作品は今まさにお客様と一緒に観たばかり」と謙遜してらっしゃいましたが、佐々木敦さんはさすがの鋭さで『cryptograph(=暗号器官)』を読み解いてらっしゃいました。松田さんとのお話もスムーズに進み、深いところまで詳しくお話を聞くことが出来ました。とても充実した、贅沢な内容だったと思います。

 ただ、果たしてそれが観劇体験として良かったのかというと、私にとってはあんまり・・・。というのも、作り手の具体的な意図を知ってしまったせいで、私が受け取ったイメージが薄れてしまったのです。時間が長かったせいもあると思います(1時間弱ありました)。ポスト・パフォーマンス・トークはすごくお得なサービスですが、作品によっては敢えて聴かないようにする勇気も必要ですね。

 トークに出てきたキーワード:イタロ・カルヴィーノ、ベンヤミンの「パッサージュ」、ゴダール「女と男のいる舗道」のヴェートーベン、謎と秘密の違い(謎は解かれるが、秘密は明かされない)、セリフ「何を言おうとしてなかったか、それは秘密だ」、など。

 俳優の演技方法についてお2人が話された内容には疑問が残りました。
 松田「俳優は役人物になりきるのが演劇界の前提だったが、俳優の演技方法はここ2、3年でめまぐるしく変わってきた。例えばチェルフィッチュの岡田君、岡崎藝術座の神里君、サンプルの松井君、KUNIOの杉原君など。“振り”を超えた説得力のある演技方法で、現在を担保しながら、亡霊を表せるかどうかに興味がある。」
 佐々木「たとえばワーキングプアの問題にしても、当事者性を押し出しすぎるのは、ある種の暴力ではないかと思っているので、私は(その考えに)共感します。」

 “役人物になりきる演技”とは一体どの演技のことを指していたのかしら。役になりきろうとしているのが透けて見える状態、役を自分自身に近付けた状態、役と自分が並列に存在している状態など、“役人物になりきる演技”といっても様々だと思います(観客の受け取り方によりますが)。日本でリアリズムの演技といっても、新劇のリアリズム演劇と心理的リアリズムは違うものですしね。

 俳優が登場人物その人であると観客が信じられた時、その人物像が鮮明になるだけではなく、むしろ人物と人物の間にある目には見えないものや、彼らの背後の世界、さらには今ではない過去や未来の風景が見える(ように感じる)ことがあります。“役人物になりきる演技”=“当事者性を押し出す”ととらえるのは早計ではないでしょうか。

≪カイロ(エジプト)、京都、北京(中国)、上海(中国)、デリー(インド)、ラクナウ(インド)、東京、名古屋≫
出演: 牛尾千聖 F. ジャパン 武田暁 西山真来 枡谷雄一郎 宮本統史 山口春美
作・演出:松田正隆 美術:奥村泰彦 衣裳:堂本教子 音響:宮田充規 照明プラン:福山和歌子 照明オペ:藤原康弘 映像プラン:山田晋平・遠藤幹大 映像オペ:遠藤幹大 舞台監督:夏目雅也 演出助手:米谷有理子・桐澤千晶 制作:森真理子・西村麻生 企画制作:マレビトの会
主催:マレビトの会 提携:(有)こまばアゴラ劇場・アゴラ企画
全席自由席 一般 前売:3,000円 当日:3,500円 学生&ユース(25歳以下) 前売:2,000円 当日:2,500円
http://www.komaba-agora.com/line_up/2009_10/marebito.html
http://www.marebito.org 

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:23 | TrackBack

2009年10月04日

【稽古場レポート】Studio Life『十二夜』09/25都内稽古場

20090925_jyuniya_thumb.JPG
『十二夜』キャスト集合写真

 男優集団Studio Life(スタジオ・ライフ)のシェイクスピア・シリーズ第3弾は『十二夜』です。劇団稽古場で行われた公開稽古に伺いました。Studio Lifeの記者発表⇒

 今年の夏に悲劇『LILIES』を上演したばかりの劇団とは思えない、堂々たる弾けっぷり!遊びっぷり!元気なドタバタ恋愛喜劇にすっかり引き込まれて大笑いさせていただきました。

 会場は銀河劇場や紀伊國屋ホールよりもずっと小さなシアターサンモール。α(アルファ)チームとβ(ベータ)チームの2バージョン公演ですので、お目当ての役者さんの配役をチェックして、お早めにご予約を! ※大阪公演は早々に完売しています。

 ●Studio Life『十二夜』⇒公式サイト
  10/15-11/08シアターサンモール
  ⇒公式ブログで楽しそうな稽古場の写真が紹介されています。
  ⇒CoRich舞台芸術!『十二夜

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 恋は変わり身が早い。気まぐれで変幻自在・・・ 
 双子の兄妹、セバスチャンとヴァイオラの乗った船が難破し、妹ヴァイオラはとある海岸に打ち上げられる。兄が死んだと思ったヴァイオラは、男装してシザーリオと名乗り、オーシーノ公爵の小姓として仕えることに。
 オーシーノは、伯爵令嬢であるオリヴィアに恋をしていたが、兄の喪に服している令嬢はその想いを頑なに拒んでいた。オーシーノはシザーリオに恋の使いを命じるが、密かにオーシーノへの淡い想いを抱くシザーリオにとってその命令はとても辛いものだった。
 ところが、使者として訪れたシザーリオに深窓の令嬢は一目惚れ!!
 令嬢に求婚中のアンドルー、思い込みの激しい令嬢の執事も加わって、シザーリオは令嬢をめぐる恋のスパイラルに巻き込まれていく。
 一方、ヴァイオラがてっきり死んだと思っている双子の兄セバスチャンがヴァイオラのいる街にやって来て、物語はさらにこんがらがった方向へ…
 ≪ここまで≫

 まずは劇団代表の河内喜一朗さん、座付き演出家の倉田淳さんからのご挨拶がありました。劇団の専用稽古場でとてもアットホームな雰囲気。

 河内「3度目のシェイクスピア作品を、全編オリジナル曲でお届けできることになりました。私はこれまでBGM選曲を担当しており、いつかはオリジナル曲をと見果てぬ夢のように思っていたのが、とうとう実現しました。スタジオ・ライフにとっても初挑戦で、新たな第一歩だと思っております。」

 倉田「シェイクスピアというと日本ではどうしても堅苦しい印象があるのですが、500年前にイギリスのテムズ川のほとりで上演されていた時は、絶対に庶民のものだったはず。ぶどう酒片手にみんなで楽しんでいた舞台にたどりつきたい。スタジオ・ライフならではのシェイクスピアを目指します。」

 そして、さっそくお稽古真っ最中のいくつかのシーンを目の前で演じてくださったんですが・・・いきなり凄い盛り上がり!大勢で踊る!走る!飛ぶ!歌う!・・・とっても楽しい!
 【写真:βチーム】
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 キャストの皆さんの姿勢は思いっ切り前のめり。飛びきり明るく、楽しいムードを作り出してくださいます。自由なアドリブも続出して笑いが絶えません。
 オーシーノ侯爵を演じる曽世海司さんは、身体能力の高さを生かして大きく動き、ピタっと止まり、シーンをずんずんと引っ張って行きます。ガチっと決まるポーズが面白いです。
 【写真左から:山本芳樹(ヴァイオラ:α) 曽世海司(オーシーノ)】
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 1人で笑いの旋風を巻き起こしていたのはアントーニオ役の牧島進一さん。共演者の皆さんも爆笑されていました。本番はいったいどんなキャラクターに進化するのかしら・・・(笑)。
 【写真左から:関戸博一(セバスチャン:β) 牧島進一(アントーニオ)】
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 ヒロイン・ヴァイオラのソロ歌唱シーンでは、両チームの差がはっきりと表れていました。
 山本芳樹さん(αチーム ↓写真)はフレーズごとに色んな表情を見せて、強い恋心と恥じらいが入り混じる様を丁寧に演じてらっしゃいました。山本さんの意図を探るように、じっくり見つめたくなります。
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 松本慎也さん(βチーム ↓写真)は秘めた思いを切々と歌い上げ、こみ上げてくる感情で体が壊れそうな、はかない姿が愛らしいです。本当に女の子みたい。
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 脚本は松岡和子さんの翻訳に忠実なものですが、倉田さんは「αは個性的に、βは可愛く」とチームごとに違う方向性を持たせているとのこと。
 【写真:劇団中堅からベテランがメインキャストのαチーム】
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 【写真:劇団若手がメインキャストのβチーム】
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 『十二夜』はシェイクスピア作品の中でも人気のある喜劇で、私も何作品か拝見しています(過去レビュー⇒)。スタジオ・ライフ版は親しみやすくて、ワッハッハと思いきり笑える、ノリノリ元気なラブコメ音楽劇になりそう♪ この作品のために作詞・作曲されたオリジナル楽曲も、劇団ならではの密度を高めてくれることと思います。

≪東京、大阪≫
【αチーム出演】ヴァイオラ/シザーリオ:山本芳樹 セバスチャン:奥田努 オーシーノ侯爵:曽世海司 オリヴィア:舟見和利 マライア:石飛幸治 サー・トービー:笠原浩夫 サー・アンドルー:青木隆敏 フェイビアン:藤原啓児 マルヴォーリオ:坂本岳大(客演) フェステ:山崎康一 アントーニオ:牧島進一 船長・司祭:河内喜一朗 コーラス隊:林勇輔/篠田仁志/冨士亮太
【βチーム出演】ヴァイオラ/シザーリオ:松本慎也 セバスチャン:関戸博一 オーシーノ:曽世海司 オリヴィア:及川健 マライア:林勇輔 サー・トービー:船戸慎士 サー・アンドルー:青木隆敏 フェイビアン:藤原啓児 マルヴォーリオ:坂本岳大(客演) フェステ:倉本徹 アントーニオ:牧島進一 船長・司祭:河内喜一朗 コーラス隊:大沼亮吉/荒木健太朗/三上俊/吉田隆太
脚本:シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:倉田淳
【発売日】2009/09/06 FC:東京¥5000 ウィークデイマチネ¥3500 大阪¥5500 一般:東京¥5500 ウィークデイマチネ¥3500 学生:東京¥3000(劇団のみの取り扱い、要学生証、当日精算)大阪¥5800  * 未就学児童の入場は御遠慮下さい。
http://www.studio-life.com/stage/jyuuniya/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 18:31 | TrackBack

【情報】日露演劇会議公開講座「ロシア演劇と日本」10/14-12/09淑徳大学サテライトキャンパス

20091004_russia.JPG
ロシア演劇と日本

 日露演劇会議が10周年を記念して、「ロシア演劇と日本」と題した連続レクチャー、シンポジウムを開催します。淑徳大学サテライトキャンパスはJR池袋駅東口徒歩2分の場所だそうですので、淑徳大学よりずっとアクセスがいいですね。

 桐朋、多摩美、桜美林で教鞭をとる方々が集まるシンポジウム『日本の演劇教育を考える』(12月2日)に、ちょっとそそられます。ご興味のある方は下記をどうぞ。

■日露演劇会議共催講座「ロシア演劇と日本」(公式サイトより)

[ポイント]
 日露演劇会議10周年を記念して、ロシア演劇・文学などについて、多彩な講師陣による連続レクチャー、シンポジウムを開催。
 シンポジウムでは日本の演劇教育、ロシアの演劇教育システムについて考察。さらには、これからの日露文化交流の展望を探るスリリングな連続講座!

[講座内容]
第1回 10月14日「チェーホフと日本」(神奈川大学名誉教授 中本信幸)
第2回 10月21日「モスクワ芸術座とゴードン・クレーグ(明治大学教授 佐藤正紀)
第3回 10月28日「ロシア演劇の魅力(早稲田大学講師 安達紀子)
第4回 11月4日「恋愛的『日露演劇交流史』(淑徳大学講師 村井健)
第5回 11月12日「ロシア詩劇の系譜(上智大学教授 村田真一)
第6回 11月18日「知られざるブルガーコフの世界(日本学術振興会特別研究員 大森雅子)
第7回 11月25日「スタニスラフスキーとメイエルホリド(歌手・中央・早稲田大学講師 山之内重美)
第8回 12月2日「シンポジウム①『日本の演劇教育を考える』」
 パネラー:桐朋学園芸術短期大学教授・安宅りさ子/多摩美術大学教授・福島勝則/桜美林大学准教授・高瀬久男/司会:村井健)
第9回 12月9日「シンポジウム②「スタニスラフスキー・システムの可能性」
 パネラー:野崎美子(演出家)/松本永実子(翻訳・演出家)/守輪咲良(演出)/司会:菊池准(演出家)

[講座案内]
 コーディネーター:村井健(演劇評論家・淑徳大学コミュニケーション学部講師)
 演劇評論家、淑徳大学・新国立劇場付属演劇研修所講師、紀伊国屋演劇賞審査委員、テアトロ新人戯曲賞選考委員、日露演劇会議事務局長、05年文化庁文化交流使(派遣国ロシア)。
 【著書】現代演劇論『シチュアシオン』(五柳書院)などがある。

定員:50名
回数:9回
曜日・時間:水曜日 19時00分~20時30分
期間:平成21年10月14日~12月9日
受講料:9、000円(各1回:1,000円 個別申し込み可能)
会場:淑徳大学サテライトキャンパス(JR池袋駅東口徒歩2分)

[公開講座資料のご請求]
 公開講座資料申込みフォームからお申し込みください。
 「講座申込み書兼受講料等振込み票」をお送りいたします。

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:22 | TrackBack

2009年10月03日

こまつ座&ホリプロ『組曲虐殺』10/03-25天王洲 銀河劇場

 井上ひさしさんの新作は、プロレタリア文学『蟹工船』の筆者としても有名な小林多喜二(⇒Wikipedia)の評伝劇。演出は栗山民也さんです。栗山さんが井上さんの新作を演出されるのは、これで13作目とのこと(パンフレットより)。“遅筆堂”先生の新作、『ムサシ』についづいて今回も初日の幕は開きましたね。

 いつものこまつ座公演よりも、声と言葉が心に刺さりました。泣き過ぎて疲れました・・・(苦笑)。小曽根真さんの作曲および生演奏が素晴らしい!上演時間は約3時間15分(途中15分の休憩を含む)。残席あるようですので是非!!

 ⇒CoRich舞台芸術!『組曲虐殺
 レビューは後ほどアップ予定。

 ≪あらすじ≫
 プロレタリア文学の旗手として有名になった多喜二(井上芳雄)は、いつも特高警察(山本龍二&山崎一)に見張られている。自分の小説が載る雑誌『戦旗』は出版中止になるし、原稿は検閲されて伏せ字の×(バツ)でいっぱいなのだ。
 ≪ここまで≫

≪東京、兵庫、山形≫
出演:井上芳雄 石原さとみ 高畑淳子 山本龍二 山崎一 神野三鈴  ピアノ演奏:小曽根真
脚本:井上ひさし 演出:栗山民也 音楽:小曽根真 美術:伊藤雅子 照明:服部基 音響:山本浩一 振付:井手茂太 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 歌唱指導:伊藤和美 演出助手:大江祥彦 舞台監督:増田裕幸 福本伸生 映像:渡邊雄志 大道具:俳優座劇場舞台美術部・森島靖明 小道具:高津映画装飾美術・鳥城清 映像:アイザック 井形伸一 履物:神田屋靴店・大石雅章 衣裳:東京衣裳 運送:新日本物流・大山誠治 稽古場:武蔵野スタジオ 方言指導:吉本選江 プロンプター:黒崎照 調律:小沼則仁 宣伝美術:成川研 絵:和田誠 宣伝写真:渡部孝弘 主催:こまつ座/ホリプロ/テレビ朝日/銀河劇場
【発売日】2009/08/29 S席8,400円 A席6,300円 学生割引5,250円(全席指定・税込み)
http://www.komatsuza.co.jp/
http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=131

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:51 | TrackBack

【ワークショップ】(社)日本劇団協議会「俳優育成ワークショップ(講師:藤野節子・古川貴義)」10/26-30芸能花伝舎※先着順・定員に達し次第〆切

 藤野節子さんと古川貴義さんの俳優育成ワークショップ情報です。藤野さんのコースはマイズナー・テクニックの導入を体験できるそうです(⇒関連記事)。古川貴義さんは箱庭円舞曲の座付き劇作・演出家。一度稽古場レポートを書かせていただきました。

 【期間】2009年10月26日(月)~30日(金)
  藤野コース:13時~16時
  古川コース:19時~21時30分

 2つのコースは独立しており、1つだけでも両方でも受けられます。ご興味ある方は下記をどうぞ。

【ワークショップ概要】 公式サイトより
 (社)日本劇団協議会主催による「俳優育成ワークショップ」をゴーチ・ブラザーズの運営にて下記2名の講師によって行ないます。

 藤野コースは、イギリスにてマイズナー・テクニックを学んできた藤野節子さんによるマイズナー・テクニックの導入部分を中心に5日間の集中ワークショップを行ないます。

 古川コースは、日本芸術大学を卒業後、箱庭円舞曲主宰として活躍する古川貴義さんによって、身体・思考・発話の「ズレ」を認識し、それらが一致した瞬間の求心力と説得力を体感できるようなワークショップを行ないます。

 この機会に様々な演技方法を体感して頂き、今後の演技力向上につなげて頂ければと思っています。たくさんのご応募お待ちしております。

【講師】⇒講師紹介
 藤野節子(マイズナー・テクニック講師)
 古川貴義(箱庭円舞曲主宰)

【期間】2009年10月26日(月)~30日(金)
 藤野コース:13時~16時
 古川コース:19時~21時30分

【会場】芸能花伝舎 1-3教室

【コース】
 藤野コース:マイズナー・テクニックの導入部分についての5日間集中ワークショップ
 古川コース:俳優として活動を始めて間もない方向けの基礎ワークショップ

【定員】
 藤野コース:12人(5日間)
 古川コース:20人(5日間)

【参加費】
 藤野コース:10000円(5日間)
 古川コース: 7500円(5日間)

【申し込み方法】
 ⇒申込フォーム

 または、下記の必要事項を記入し、メール、FAX、郵送などでもお受付致します。奮ってご応募下さい。※先着順・定員に達し次第〆切

 □ 希望のコース
  ・ 藤野コース
  ・ 古川コース
 □ 氏名
 □ 住所(郵便番号もお忘れなく)
 □ 電話番号
 □ FAX番号
 □ メールアドレス
 □ 俳優歴
 □ 過去の出演歴

【お問い合わせ、申し込み先】
 ゴーチ・ブラザーズ(担当:斎藤)
 〒151-0064 東京都渋谷区上原1-47-4 金子ビル202
 TEL:03-5465-1656
 FAX:03-5465-1664
 MAIL:ws09(アットマーク)gorch-brothers.jp
 ウェブサイト:http://www.gorch-brothers.jp

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:17 | TrackBack

2009年10月02日

ナイロン100℃『世田谷カフカ~フランツ・カフカ「審判」「城」「失踪者」を草案とする~』09/28-10/12本多劇場

 ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが脚本・演出を手掛ける劇団ナイロン100℃の第34回公演。カフカおよびカフカの小説を題材に、脚本がないところから稽古場で作り上げた作品だそうです(チラシ等より)。

 作り方からしてそうですが、劇団だから出来ること(劇団じゃなきゃできないんじゃないかと思われること)を見せていただけたように思います。劇団の価値はここにあるって信じてもいいんじゃないでしょうか。こちらで野田秀樹さんが劇団について語ってらっしゃいます。上演時間は約3時間5分(途中15分の休憩を含む)

 ⇒CoRich舞台芸術!『世田谷カフカ

 カフカの小説が舞台で上演されるのはもちろんですが、カフカ自身も出てくるし、劇団員も劇団員本人として登場します。つまり作品が入れ子構造になっているんですよね。凄いのは、観客ごと、劇場ごと、街ごと、入れ子になっていると感じられたこと。

 色んな演出があったな~・・・思い出せないぐらい色んな種類の。笑ったり怖くなったり、1つのシーンの中で伝わってくる感覚も七変化。でも常に冷静に眺める状態ではありました。夢を見られそうだなと思ったところで、スパっと裏切られるからかも(笑)。
 白い壁の部屋(ハコ)がくるくる回って転換していくのはいかにも演劇らしい仕掛けで、走馬灯のようでもあり、ハコの中身は誰にもわからない(いつでも中身は変化する)という意味のようでもあり。小さなハコが出てくるのも可愛いです。

 なぜ“世田谷”なのかしら。会場が東京都世田谷区にあるからかしら?真相はわからないですが、劇団も観客も、紛れもない世田谷に居ることでこの芝居が存在しているから、「今の世田谷でカフカをやる(観る)」っていう意味のタイトルなのかなと思いました。

 実は、上演時間が長いせいではなく、個人的に腰痛のピークが来てた日に拝見したため、後半は集中しづらくなったりも(涙)。年齢(トシ)っすね・・・。

 私は恥ずかしながら、カフカは小説「変身」しか読んだことがありません(とても面白かった)。短編アニメ「田舎医者」は観ました(絵が幻想的。怖いけど面白かった)。読んでなくても全く心配はありませんが、この舞台は小説を読んでいる方がずっと楽しめるようです(読んでいる方の感想より)。


 わ。こんな装丁なんだ↓

変身 (角川文庫)
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 短編アニメ映画で賞を取ってる監督の作品ですね↓

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 ここからネタバレします。

 冒頭から村岡希美さんが村岡さんご自身として登場し、ざっくばらん(な風)に観客に話しかけてこられました。正直、驚きました。どこまでが実話なのかはわかりませんが、実体験にもとづいた話を本人がしてくれてるという感覚は信じられるもので、その体験談から物語が派生していき、カフカの人生・小説とも重なっていくのが面白いです。

 別々の小説の主人公が3人一緒に現実世界に出てきて、ある劇場(?)に面接を受けに行くのですが、その面接場面はカフカの小説の中の出来事なのです(そうだと思うんですが)。ギュルンと虚構と現実が裏返って、再び迷宮に入り込んでいく感覚。測量師はやっぱりどこにも辿りつけないという結末も素敵。

 白い衣裳に映像が当たって、服を着たように見えるなんて。映像と演技を一体化させる技術の極地なんじゃないでしょうか。大事なのはその技術じゃないってこともわかります。
 客席通路に役者さんがずらりと並んで「雨ニモマケズ(まがい)」(⇒Wikipedia)を群読したのが面白かった。

ナイロン100℃34th SESSION~フランツ・カフカ「審判」「城」「失踪者」を草案とする~
出演:三宅弘城、村岡希美、植木夏十、長田奈麻、廣川三憲、新谷真弓、安澤千草、藤田秀世、皆戸麻衣、喜安浩平、吉増裕士、杉山薫、眼鏡太郎、廻飛雄、柚木幹斗/猪岐英人、水野顕子、菊地明香、白石遥、野部友視、田村健太郎、斉木茉奈、田仲祐希、伊与顕二、森田完、中村靖日、横町慶子
脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 美術:BOKETA 照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN) 音響:水越佳一〔モックサウンド〕 映像:上田大樹 大鹿奈穂 衣裳:畑久美子 ヘアメイク:武井優子 振付:横町慶子 ステージング:長田奈麻 演出助手:坂本聖子 相田剛志 舞台監督:宇佐美雅人(バックステージ) 演出部:山中由佳 鈴木輝 照明操作:瀬戸あずさ 大道具:櫻井敏郎(C-COM舞台装置) 唐崎修(smile stage) 映像助手・操作:芹田有希子 映像助手:横山翼 冨田中理 ドイツ語訳・指導:山下結穂 記録スチール:引地信彦 大道具製作:C-COM舞台装置 美術工房拓人 小道具:池上三喜(高津映画装飾) 運搬:マイド 宣伝美術・写真:坂村健次(C2design) コラージュ:マグマジャイアンツ 画:玉野大介 宣伝美術強力:unseal contemporary プロデューサー:高橋典子 制作:仲谷正資 北里美織子 太齋志保 佐々木悠 杉上紀子 広報宣伝:米田律子 製作:北牧裕幸 企画・製作:シリーウォーク キューブ
8月1日発売開始 6,800円(全席指定・税込)
http://www.sillywalk.com/nylon/info.html
http://www.cubeinc.co.jp/stage/info/setagaya.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:15 | TrackBack

avex live creative『赤と黒』10/01-11赤坂RED/THEATER

 稽古場レポートを書かせていただいた『赤と黒』初日に伺いました。予想していたよりも若々しい、カジュアルなドラマに仕上がっていて、楽しく拝見しました。

 レッドシアターは小さな劇場なので、舞台上の役者さんに手が届きそうな距離で鑑賞。んーやっぱり木村了さんはきれい~。こんな贅沢は今後味わえるかどうかわかりませんよね。上演時間は約2時間10分休憩なし。

 ⇒TOKYO HEADLINE web 木村了インタビュー
 ⇒おけぴ管理人の観劇レポ(10/1ゲネプロ)
 ⇒CoRich舞台芸術!『赤と黒

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 19世紀フランス。ナポレオン(上山竜司)の時代が過ぎ去り、貴族社会が戻ってきた頃の物語。
 貧しくとも野心に満ちた“ジュリアン・ソレル”(木村了)は、司祭として出世を目指していたが、
 美貌と才知を買われ、住み込みの家庭教師として町長レナール氏(坂東亀三郎)に雇われる。
 貴族への憎しみから貞淑なレナール夫人(上野なつひ)を誘惑するも、二人の関係は明るみに出て、ジュリアンは町を追われてしまう。
 更なる野望を胸にパリへ渡ったジュリアンは、再び貴族(池下重大)の庇護を得て、社交界の華と謳われるラ・モール侯爵令嬢マチルド(富田麻帆)の愛をも勝ち取るが……
 ≪ここまで≫

 白いキャットウォークが舞台を斜めに横切り、その周囲には所狭しと衣裳が陳列されています。ファッションショー仕立てになっているんですね。照明はカラフルなムービングライトに細い蛍光灯も多数。派手に盛り上げます。
 型にはまったままの演技が続くわけではなく、ライブ感やアドリブ感が生まれる余裕(遊び/隙間)も用意されていました。選曲や転換については疑問を感じる時もありましたが、好みの違いだと思います。

 恥ずかしながら私はスタンダール作「赤と黒」を読んでいませんので、原作と比較する視点は全く持たずに拝見。示唆に富んだ恋愛物語で、今に通じるメッセージもあり、自分の生活と照らし合わせて色々考えることができました。
 ジュリアンが崇拝するナポレオンを、彼の影の存在として登場させるアイデアが面白かったです。

 木村了さんが素敵でした。イケメンなのは前提として、やはり演技がとても自然。本当に思ったことが口から出てきているように見えます。だから今を生きている若者が悩み、行動し、挫折する様を信じられたんだと思います。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 ナポレオンに憧れるジュリアンと、王妃マルゴーに憧れるマチルダが惹かれ合うのが必然に感じられました。最後の最後になって、ジュリアンがレナール夫人の慈愛の心に気づくことにも納得。「ラテン語で聖書を暗唱できるまで勉強しても、神様って一体何なのかピンと来ない」という、ジュリアンの純粋な疑問に共感できたからだと思います。

 衣裳を何度もたくさん着替えてくださって、それだけで目が嬉しいところですが、生地が安っぽいのが気になりました。

出演:木村了 上野なつひ 富田麻帆 本間ひとし 池下重大 眞藤ヒロシ 佐藤晴彦 上山竜司(RUN&GUN) 坂東亀三郎
原作:スタンダール 脚色・演出:赤澤ムック 脚本協力:清末浩平 美術:吉野章弘 照明:奥田賢太(オフィスダミアン)音響:中村嘉宏 衣裳:木村猛志(衣匠也) ヘアメイク:臼井寛子 演出助手:城野健 舞台監督:村岡晋 宣伝写真:引地信彦 宣伝美術:冨田中理(SelfimageProdukts) 制作:久家彩 プロデューサー:竹岸実夏 提携:赤坂RED/THEATER 撮影協力:渋谷キリストンカフェ 主催:avex live creative/サンライズプロモーション東京 後援:フジテレビジョン 企画製作:エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ
前売・当日¥6,000(全席指定)*未就学児のご入場はご遠慮頂いております
http://www.avexlive.jp/akatokuro/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:46 | TrackBack

2009年10月01日

あうるすぽっと+座・高円寺共同プロデュース公演『旅とあいつとお姫さま』9/6、9/12-13、9/19-20、10/1、10/10-11座・高円寺1、09/22-23あうるすぽっと

 イタリア人演出家のテレーサ・ルドヴィコさん脚本・演出の子供向け演劇です。スリリングでハッピーな最高の1時間でした。出演者がたった5人なんて信じられない!劇場でかけてもらえる理想の魔法だと思います♪

 毎年、杉並区立小学校の4年生全員を招待する企画だそうです。なんて素晴らしい!貸し切り公演が多いので一般の方が観られる日程をチェックしてくださいね♪

 ⇒YouTube動画「座・高円寺 あしたの劇場『旅とあいつとお姫さま』
 ⇒CoRich舞台芸術!『旅とあいつとお姫さま

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
 ある晩夢の中で、その少年(逢笠恵祐)は、とてもきれいな少女(辻田暁)に恋をしました。
 夢の中に出てきた少女に恋をした少年は、その女の子を探す旅にでます。旅の途中で、持っていたわずかなお金を全部出して掘り起こされてしまった死体を助けたり、見知らぬ男の子(楠原竜也)がついてきたり。二人で旅を続けることになった少年と男の子は、ある国で夢の中に出てきた少女に出会います。彼女はなんと、その国の王女でした。少年は、王女と結婚しようとしますが、彼女には悪い魔法がかけられていて、自分に結婚を申し込んでくる男たちの首をはねていたのです。それを知った少年と男の子は……。
 ≪ここまで≫

 常にどこか恐ろしくて、恐怖ととなり合わせだからこそ、一瞬の幸せが際立ちます。役者さんは身体能力の高い方ばかりで、ダンスや組体操などが会話劇とシームレスに組み合わさっていました。ハっと驚かされて、我を忘れてうっとりして・・・♪ “子供向け”の枠には全くおさまらない、成熟した舞台でした。

 装置は一見シンプルですが、実はライブ感を演出する仕掛けがいっぱい。舞台奥には無数のヒモが天井から吊り下がっており、幕のようになっています(それが2枚あります)。セットや大道具、小道具は常に動いていたり、不安定(に見える)な形をしていたり。光がいろんな方向に反射する床(マットを敷いてる?)も良かった。
 衣裳はデザインと機能性を兼ね備えた芸術性の高いものでした。身体のどこを、どれだけ露出するかのセンスがとてもいいと思います。ドキっとできるんですよね。
 
 少年(辻田暁)と旅仲間(楠原竜也)のコンビネーションは、仲の良い男の子同士の楽しさが伝わってきました。お姫様役の辻田暁さんは、やんちゃで乱暴な動きと上品でセクシーな動きが、くるくる入れ替わるように出てくるのがとっても刺激的。
 何役も演じられた高田恵篤さんが素晴らしかったです。鍛えられた身体は素敵ですね。KONTAさんは楽器を自在に演奏してくださって、女役も良かったです。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 ランタン売り(高田恵篤)の登場から一瞬にして劇世界へ。お見事!
 お姫様の心を奪った魔物(高田恵篤)が住む森への転換が凄い!木がヒモの幕を押し上げるんです(んー説明できない)。
 悪に魅せられた人間の恍惚も、ちゃんと甘く美しく表現。きれいごとでまとめることのない脚本・演出に惚れぼれします。

 お姫様の魔法を解く瞬間の、あのスピード感にぞっくぞく!「お姫様の頭を叩くと、まず黒いカラスになって、次に白いハトになる。そして、たらいで頭を洗えば太陽のような少女になる」というシーンは、お姫様がぐるぐると舞台を走り回る内に、スカートのポケットに入っていた黒いスカーフを投げ、白いスカーフを投げ、たらいに頭を突っ込み、そして金吹雪が一斉に舞台に降り注ぐという、本当にアっという間のクライマックスになっていました。

杉並区内の小学校等の貸切公演多数あり。
≪東京:座・高円寺1、東京:あうるすぽっと、山口、新潟、岩手、鳥取≫
出演:高田恵篤、KONTA、楠原竜也、辻田暁、逢笠恵祐
原作:アンデルセン作「旅の道づれ」、ノルウェーの昔話「旅の仲間」より 脚本・演出:テレーサ・ルドヴィコ 台本:佐藤信 美術:ルカ・ルッツァ 照明:齋藤茂男 音響:島猛 衣裳:ラウラ・コロンボ、ルカ・ルッツァ 衣裳製作:今村あずさ 小道具:ゼペット/福田秋生 舞台監督:佐藤昭子 制作協力:ジュディ・オーエン 制作:座・高円寺/NPO法人劇場創造ネットワーク 
【発売日】2009/07/03 全席自由・日時指定 おとな(18歳以上) 3,000円(税込)こども(小学生以上高校生以下) 2,000円(税込)未就学児 500円(税込)※すぎなみ子育て応援券がお使いになれます。
http://www.owlspot.jp/performance/090922.html
http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=14

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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メルマガ 2009年10月のお薦め舞台

mail magazin visual.bmp
お薦めお芝居をご紹介しています

 2009年10月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 65     2009.10.01  1,409部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎“芸術の秋”真っ盛りの10月は、お薦めしたい演劇もてんこ盛り!
  今月は趣向を変えまして、紹介する作品を12本にしぼりました。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→新国立劇場演劇『「ヘンリー六世・三部作」一挙上演』
       10/27-11/23新国立劇場中劇場
       http://www.atre.jp/henry/
    
 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→ハイバイ『て』★ただいま上演中!!
       09/25-10/12東京芸術劇場 小ホール1
       http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0927103825.html

 ◆3【「フェスティバル/トーキョー09秋」開幕!まずは維新派!】

   ◎東京に世界の先鋭舞台芸術が集結します。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0808221325.html

 ◆4【静岡県舞台芸術センター「SPAC秋のシーズン2009」開幕!】

   ◎10月から12月までの土&日曜日は静岡の引力が強い!
    http://www.spac.or.jp/09_autumn/

 ◆5【CoRich舞台芸術まつり!スポンサード公演・MCR『リフラブレイン』】

   ◎今年グランプリを受賞したMCRの新作公演です。
    http://stage.corich.jp/festival2009/grand_prix.php

 ◆6【編集後記】

   ◎10月はお薦めしたい作品が25本以上ありました・・・。
   ◎おすすめ舞台中継 on TV

 ◆7【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


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 ◆1 【今月のお薦め12本】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ▼今月はお薦め作品が多すぎたため、チケット代のジャンル分けを
  なくして「10本+α」の枠を「12本ポッキリ」にしました。


1.三田村組『home』
  10/01-11ザ・ポケット
  ☆出演:松永玲子 大崎由利子 大西多摩恵 坂本あきら 土井道肇
      ヒロ植吉 水野あや 西條義将 中島愛子 桜井昭子 三田村周三 他
   脚本・演出:田村孝裕(ONEOR8)
   前売:3,800円 学生:3,500円 当日:4,000円
    http://www.mitamuragumi.com/
   三田村組は三田村周三さんが主宰されるプロデュース形式の劇団です。
   今回は田村孝裕さんが新作を書いて演出されます。田村さんは
   商業演劇界でも実績のある若手劇作・演出家です。2007年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0411002623.html


2.勝田演劇事務所×海のサーカス『バケレッタ』
  10/02-08吉祥寺シアター
  ☆出演:村松恭子 佳梯かこ 若松武史 品川徹 みのすけ 朱源実
      荒谷清水 吉田麻起子 塩田貞治 早川大介 山元文雄 他
   作・演出:鄭義信
   前売¥4500 当日¥5000
    http://www.libresen.com/bake/index.htm
   鄭義信さんが作・演出されます。出演者の顔触れが面白い。
   初演はフィリピンで上演されたそうです。


★3.こまつ座&ホリプロ『組曲虐殺』
  10/03-25天王洲 銀河劇場
  ≪東京、兵庫、山形≫
  ☆出演:井上芳雄 石原さとみ 山本龍二 山崎一 神野三鈴 山本龍二
   音楽・演奏:小曽根真
   脚本:井上ひさし 演出:栗山民也
   S席8,400円 A席6,300円 学生割引5,250円
    http://www.komatsuza.co.jp/
    http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=131
   井上ひさしさんの新作を栗山民也さんが演出されるだけでも必見。
   豪華キャストでピアニストの小曽根真さんの生演奏もあり。贅沢!
   小曽根さんが生演奏された舞台といえば、栗山さん演出の『二十世紀』。
   2000年の紀伊國屋演劇賞個人賞↓を受賞されています。
    http://www.theaterguide.co.jp/Watchfor/2000/1222.html


4.青年団リンク・ままごと『わが星』
  10/08-12三鷹市芸術文化センター星のホール  
  ☆出演:青木宏幸/大柿友哉/黒岩三佳/斎藤淳子/永井秀樹/
      中島佳子/端田新菜/三浦俊輔
   脚本・演出:柴幸男
   全席自由 一般前売り2500円 当日2800円
   高校生以下前売当日とも1,000円※劇場会員割引あり。
   ※未就学児の入場不可。
    http://www.mamagoto.org/
   柴幸男さんが新ユニットを始動させました。メルマガ9月号で紹介した
   Mitaka"Next"Selection 10th.参加作品です。
    http://mitaka.jpn.org/ticket/0910080/
   柴さんは“次世代の演劇”の作り手だと思います。今年1月のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0131222724.html
   そろそろ完売日も出てきたようです。ご予約はお早めに!


5.劇団俳優座『渇いた人々は、とりあえず死を叫び』
  10/08-18あうるすぽっと
  ☆出演:岩崎加根子 中村たつ 小飯塚貴世江 浅川陽子 小笠原良知
      河原崎次郎 中吉卓郎 志村史人 宮川崇 矢幡晃一
   脚本:青木豪 演出:高岸未朝
   一般:5250円 学生:3675円
    http://haiyuza.co.jp/info/kawaita.html
   グリングの青木豪さんが再び俳優座に作品提供。昨年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1213012851.html
   ベテラン女優の演技対決も楽しみ。


6.演劇集団円『コネマラの骸骨』
  10/09-21ステージ円
  ☆出演:山乃廣美 石住昭彦 戎哲史 吉見一豊
   脚本:マーティン・マクドナー 演出:森新太郎
   一般4800円 学生3500円 ペアチケット8600円(2枚1組)
    http://www.en21.co.jp/
   マクドナー戯曲を森新太郎さんが演出する第2弾。2006年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1008183831.html
   森さんの緊密な演出で上質の4人芝居になりそう。本邦初演だそうです。
   これでマクドナーのリーナン三部作が全て上演されるんですね。


7.タカハ劇団『モロトフカクテル』
  10/15-18座・高円寺1
  演劇村フェスティバル参加
  ☆出演:広澤草 恩田隆一 奥田ワレタ 石川ユリコ 山口森広
      酒巻誉洋 浦井大輔 西地修哉 こいけけいこ
   脚本・演出:高羽彩
   前売・当日とも3,300円 学生割引2,500円 当日学生券1,000円
   「三劇団共通鑑賞券」7,800円(10,300円のところ)
    http://mixed.jp/gup/engekimura/index5.php
   三劇団:タカハ劇団・双数姉妹・少年社中
    http://takaha-gekidan.net/
    http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=65
   タカハ劇団は高羽彩さんのソロ・ユニット。『モロトフカクテル』は
   学生会館で上演された初演↓がとても面白かったんです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0302170235.html
   オーディションで選ばれた俳優との本格的な劇場公演に期待。


8.さいたまネクスト・シアター『真田風雲録』
  10/15-11/01彩の国さいたま芸術劇場インサイド・シアター(大ホール内)
  ☆出演:オーディションで選ばれた若者
   ゲスト出演:横田栄司 原康義 山本道子 妹尾正文 沢竜二
   ミュージシャン:鈴木光介 国広和毅 関根真理 中尾果
   作:福田善之 演出:蜷川幸雄
   一般3800円 劇場会員3500円
    http://www.saf.or.jp/sanada/ ←音が出ます。
    http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2009/p1015.html
   平均年齢70歳のゴールド・シアターに続き、10~30代の無名の俳優による
   新団体がさいたまに誕生しました。制作発表↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0912010318.html


9.五反田団『生きてるものはいないのか』『生きてるものか』2作同時上演
  10/17-11/01東京芸術劇場 小ホール1
  ☆出演:オーディションで選ばれた俳優
   脚本・演出:前田司郎
   全席自由席・整理番号付き。※未就学児の入場は原則として不可
   前売り2,500円/当日2,800円/2演目セット券4500円は完売。
   英語字幕付きの回があります。
    http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/
    http://www.geigeki.jp/topics.html#gotanda
   前田司郎さんの岸田國士戯曲賞受賞作『生きてるものはいないのか』↓と
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1105001443.html
   新作『生きてるものか』の2本立て公演です。    
   出演者はオーディションより選抜。“芸劇eyes”↓の2団体目です。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703234935.html


★10.キラリンク☆カンパニー・東京デスロック
  『CONTEMPORARY SERIES #1「ROMEO & JULIET」』
  10/24-28富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマルチホール
  JAPAN ver.& KOREA ver.両バージョン二本立て公演
  ☆出演:《日本版》夏目慎也、石橋亜希子 坂本絢、橋口久男、
           堀井秀子、中林舞、浦壁詔一
      《韓国版》オーディションで選ばれた韓国人俳優9人、佐山和泉
   原作:シェイクスピア 構成・演出:多田淳之介
   前売・予約=一般3,000円 当日3,500円
   学生・シニア[65歳以上]=2,000円 当日2,500円
   セットチケット=5,000円(韓国版と日本版を各1回ずつ鑑賞可能)
    http://deathlock.specters.net/
   演出家の多田淳之介さんはキラリ☆ふじみの次期芸術監督です。
   おそらく日本最年少の公共ホールの芸術監督が誕生することになります。
   昨年ソウルで拝見した韓国版↓は傑作でした。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0830175902.html
   日本版は東京デスロックの新シリーズ幕開けの野心作になりそうです。


★11.新国立劇場演劇『「ヘンリー六世・三部作」一挙上演』
  10/27-11/23新国立劇場中劇場
  ☆出演:浦井健治/中嶋朋子/渡辺徹/村井国夫/ソニン/
      木場勝己/中嶋しゅう/上杉祥三/岡本健一/ほか
   作:シェイクスピア 翻訳:小田島雄志 演出:鵜山仁
   S席7,350円 A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
   三部作特別割引通し券S席セット:19,500円(正価22,050円)
   ※11/9(月)、17(火)は学校団体が入る予定(S席の一部)。
    http://www.atre.jp/henry/
   シェイクスピアの歴史劇『ヘンリー六世』の三部作
   「百年戦争」「敗北と混乱」「薔薇戦争」を一挙に上演します。
   ベテランおよび若手の実力派キャストが揃った豪華企画です。

   ●お薦めポイント●
   80歳になる小田島雄志さんも、3作すべて観たのは今までに1度だけ。
   「日本では皆既日食を見るより難しい」と言っても過言ではない
   演劇界の世紀の大イベントです。一生に一度観られるかどうかの好機を
   お見逃しなく♪ 残席が少なくなってきているようです。制作発表↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0722140105.html
   参加費無料(参加登録必要)の「シェイクスピア大学校」↓も開催!
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000283_play.html


12.KAKUTA『甘い丘』
  10/30-11/08シアタートラム
  ☆出演:椿真由美、成清正紀、若狭勝也、原扶貴子、佐藤滋、
      高山奈央子、大枝佳織、野澤爽子、横山真二、馬場恒行、
      桑原裕子、村上航、三谷智子、高島雅羅
   脚本・演出:桑原裕子
   前売3500円 当日3800円 サービスデー(10/30、10/31)3000円
   学生割引3000円 劇場・区民割引あり。
    http://www.kakuta.tv/amaioka/
   劇団KAKUTA(カクタ)の座付き劇作家・演出家の桑原裕子さんが、
   第52回岸田國士戯曲賞・最終候補となった作品↓の再演です。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0121022129.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.ハイバイ『て』
  09/25-10/12東京芸術劇場 小ホール1
  ☆笑いながら嗚咽。メルマガ号外を発行!★10/12まで上演中です!!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0927103825.html

2.新国立劇場演劇研修所『朗読劇 少年口伝隊一九四五』
  09/18-20新国立劇場 小劇場
  ☆2期生から3期生にバトンタッチした新国立劇場演劇研修所の朗読劇。
   何度観ても心に刺さります。来年は7月に上演予定。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0921121325.html

3.TBS『ミュージカル「UMOJA(ウモジャ)」』
  09/19-23赤坂ACTシアター
  ☆身体と声とが生み出したものを全身で浴びて、震えました。
   人間に生まれてきて良かったと感じました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0920185205.html

  Bunkamura『コースト・オブ・ユートピア』3部作連続上演は、
  3日連続で同じ劇場に通うのがとても楽しかったです。
  『吾妻橋ダンスクロッシング』では飴屋法水さんの作品が鮮烈でした。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2009年9月(観劇数21作品)はハイバイ『て』で発行!


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 ◆3 【「フェスティバル/トーキョー09秋」開幕!まずは維新派!】
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 ◎のべ6万人を集客した「フェスティバル/トーキョー09春」↓に続き、
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0330111410.html
  今月から「フェスティバル/トーキョー09秋」が開幕します。記者発表↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0808221325.html

  目がくらむほど豪華なラインナップのトップを飾るのは、
  世界で活躍する唯一無二の日本のカンパニー・維新派(いしんは)。

 ●維新派『ろじ式~とおくから、呼び声が、きこえる~』
  10/23-11/03にしすがも創造舎
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:維新派
   演出:松本雄吉
   一般4,500円/学生3,000円/高校生以下1,000円(要学生証提示)
    http://festival-tokyo.jp/program/ishinha/
    http://www.ishinha.com/
  ※ポスト・パフォーマンス・トーク
   10/26(月):松本雄吉×タニノクロウ(庭劇団ペニノ)

   いつもは借景芝居を作る維新派が劇場公演を行うのは珍しく、
   東京公演は2003年『ノクターン』以来6年ぶり。お見逃しなく!


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 ◆4 【静岡県舞台芸術センター「SPAC秋のシーズン2009」開幕!】
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 ◎静岡県舞台芸術センターで「SPAC秋のシーズン2009」が始まります!
   http://www.spac.or.jp/09_autumn/
  会期は10/3から12/20まで。10月は4演目が上演されます。
  週末にフラリと静岡を訪れ、森林浴も兼ねて観劇するのがオツ!

  ヨーロッパで活躍するオマール・ポラスさんが演出される
  SPAC新作『ドン・ファン』に惹かれますね~。

 ●SPAC新作『ドン・ファン』@静岡芸術劇場
  上演日:10/3(土)・4(日)・10(土)・11(日)・12(月・祝)
  ☆出演:SPAC
   演出:オマール・ポラス 原作:ティルソ・デ・モリーナ
   4000円 同伴チケット(2枚):7,000円
   大学生・専門学校生:2,000円 高校生以下:1,000円
   http://www.spac.or.jp/09_autumn/donjuan

 ●SPAC再演『夜叉ヶ池』@静岡芸術劇場
  上演日:10/24(土)・25(日)・31(土)・11/1(日)・7(土)・8(日)
  ☆出演:SPAC
   演出:宮城聰 作:泉鏡花 音楽:棚川寛子
   4000円 同伴チケット(2枚):7,000円
   大学生・専門学校生:2,000円 高校生以下:1,000円
    http://www.spac.or.jp/09_autumn/yasha 初演レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0527124702.html

 ●PTP『逃げ水』@舞台芸術公園稽古場棟「BOXシアター」
  ≪岡山、静岡≫
  上演日:10/24(土)・25(日)
  ☆演出:夏井孝裕(reset-N) 作:角ひろみ
   3,000円 同伴チケット(2枚):5,000円
   大学生・専門学校生:1,500円 高校生以下:1,000円
    http://www.spac.or.jp/09_autumn/nigemizu

 ●コンサート『SPAC俳優による朗読とピアノの午後』@静岡芸術劇場1階ロビー
  上演日:10/17(土)・18(日)・11/14(土)・15(日)・21(土)・22(日)
  ☆出演:SPAC
   構成・演出:大岡淳
   1,000円

 【チケット共通情報】一般発売中!  
  ゆうゆう割引(70歳以上の方対象)あり
   ※一般チケットもしくは同伴チケット料金が1割引
  親子室あり(遮音あり・先着3名様)

  電話予約:SPACチケットセンター Tel. 054-202-3399
  ウェブ予約:http://www.spac.or.jp/
  携帯電話からの予約:http://www.spac.or.jp/m/
  当日券:公演当日10時より、静岡芸術劇場チケットカウンターで販売。
   ※当日券の有無を公演当日必ずお電話にてお確かめください。


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 ◆5 【CoRich舞台芸術まつり!スポンサード公演・MCR『リフラブレイン』】
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 ◎私が審査員を務めた「CoRich舞台芸術まつり!2009春」↓にて
   http://stage.corich.jp/festival2009/grand_prix.php
  グランプリを受賞したMCR(エムシーアール)の
  CoRich舞台芸術!スポンサード公演が上演されます。

 ●MCR『リフラブレイン』
  10/29-11/03駅前劇場
  ☆出演:櫻井智也 おがわじゅんや 北島広貴 江見昭嘉 福井喜朗
      渡辺裕樹 小野紀亮 伊達香苗 中川智明 石澤美和
      三瓶大介 小西耕一 木内コギト 大見遥
   脚本・演出:櫻井智也
   全席指定 前売3,000円 当日3,500円
    http://www.mc-r.com/

  ★チケットプレゼント実施中!
   http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=13600
  ※CoRichの無料メンバー登録↓が必要です。
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php

  ロゴやチラシでは“いかつい男子”のイメージが強いかと思いますが、
  私としてはデートにお薦めしたい劇団なんです。過去レビュー↓
   http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=43626
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0709223825.html

  会場は下北沢駅から徒歩1分弱の好立地。観劇後も楽しめると思います。
  よかったらお友達・恋人を誘って観に行ってください♪

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 ◆6 【編集後記】
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 ◎10月はなんと、お薦めしたい舞台が25本以上ありまして・・・。
  それを全部載せても役に立たないと判断し、
  涙をのんで、ほとんど無理やり、12本にしぼりました。
  4000円以上の公演が5本しかないのってどうよ!?って感じですが、
  今の自分はそういう流れの中に居るんだと思います。


 ◎おすすめ舞台中継 on TV

  【NHK教育】10/09(金)夜10:30~00:45
  シス・カンパニー『楽屋~流れ去るものはやがてなつかしき~』(2009年)
   http://www.nhk.or.jp/art/current/drama.html#drama1009
  ゲストは渡辺えりさんと生瀬勝久さん。

  【WOWOW】10/23(金)深夜0:00~01:40
  東京芸術劇場『ザ・ダイバー 日本バージョン』(2009年)
   http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075445001/ レビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0828232929.html

  【NHK BS2】10/27(火)午後09:05~
  緒形拳ひとり芝居『白野-シラノ-』(2006年) レビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1017213310.html


 ◎今月上演される作品の記者発表・稽古場レポートです。

 ・エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ『赤と黒』
  10/01-11赤坂RED/THEATER
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0926125640.html

 ・さいたまネクスト・シアター『真田風雲録』
  10/15-11/01彩の国さいたま芸術劇場大ホール内インサイド・シアター
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0912010318.html

 ・新国立劇場演劇『ヘンリー六世』
  10/27-11/23新国立劇場中劇場
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0722140105.html


 ◎FM西東京・演劇情報番組「たけがき2」
   http://takegaki.k-free.net/

  毎週放送される『演劇ハニーフラッシュ!』に
  「しのぶセレクション」というコーナーがあります。
  私がお薦めする舞台の公演情報を発信してくださっています。
  ラジオだけでなくネットでも聴けるので↓、よかったらぜひ♪
   http://www.voiceblog.jp/takegaki842/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2009年9月は下記の5作品を拝見しました。
  ・「誰も守ってくれない」←キツイけど勉強になりました。
    http://www.dare-mamo.jp/
  ・「ジェネラル・ルージュの凱旋」←堺雅人さんははずさないな~。
    http://general-rouge.jp/
  ・「ホノカアボーイ」←スロー・フードのスロー・ムービー。
    http://www.honokaa-boy.jp/
  ・「カフーを待ちわびて」←可愛いけどラストはどうなんでしょ。
    http://kafu-movie.jp/
  ・「鴨川ホルモー」←軽い青春モノになってました。山田孝之さん素敵。
    http://www.horumo.jp/


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/
  メンバー登録はこちら↓
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
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Posted by shinobu at 00:01 | TrackBack