「F/T09秋」(⇒1、2、3、4 ⇒制作発表)の5作品目は飴屋法水さんが演出される『4.48サイコシス』。奇遇にも先日観たばかりなんですよね。
劇場ロビーからアート空間になっていました。あうるすぽっとの舞台に客席の雛段が設置されています。刺激的とか強烈とか、そんなありきたりな言葉では絶対に言い表せない体験でした。
お好みははっきり分かれると思いますが、どうしようかなと思ってる方はぜひ。上演時間は約2時間10分(途中休憩なし)。
⇒『4.48サイコシス』エキストラ多数急募!★来られる日のみでOK
⇒F/Tライブ「飴屋法水×黒田育世×山川冬樹」
12月19日(土)時間未定@F/Tステーション ※詳細はWEBにて発表。
入場無料(1ドリンクオーダー制)/予約不要、開演1時間前より整理券発行
⇒CoRich舞台芸術!『4.48サイコシス』
内臓にキた、というか、全身にキた。全身を光がとおりぬけたような。レントゲンを受けたみたいな感覚。爪も脳味噌も光で串刺しにされたような。
終演してしばらく立てませんでした。体を手でさすって、感覚を取り戻して、やっと。
人の声に虫の声、水の音、騒音などなど、音のこだわりが凄いです。音って耳で聴くだけのものじゃないんですね。そんな当たり前のことに始まるなり気づかされました。そういえば普段の劇場では見たことがないような巨大スピーカーがありました。
セリフはおそらく戯曲にかなり忠実なんじゃないかと思いました。サラが書いた言葉を、今の人間の声で語るという意図があったんじゃないでしょうか(パンフの演出ノートより)。
役者さんは日本人だけではなく、『3人いる!』や『顔に味噌』に出演されていた海外出身の方も多く、流暢な日本語を話す人ばかりではなかったです。素晴らしいのは嘘がないこと。偽物ではない、正真正銘のその人の、言葉が発せられていました。段取りで話さないので、自然に言葉が出るまで(気持ちが言葉として口から出るまで)に時間がかかるんですよね。それを省略しない演出が凄いと思います。
ここからネタバレします。
舞台と客席の間には赤い水のプール。トリックにちゃんと魅せられちゃいました。
舞台(劇場の客席側)にはスポーツに関連する器具がいっぱい。バスケットゴール、サンドバッグ、卓球台、平均台も? 「体と感情がばらばらになる」ということが言われていたので、それを表すためにスポーツがモチーフになったのかしら。
4.48 Psychosis
出演:山川冬樹 安ハンセム 石川夕子 大井健司 小駒豪 グジェゴシュ・クルク 武田力 立川貴- ハリー・ナップ シモーネ・マチナ 宮本聡 村田麗薫
演出:飴屋法水 作:サラ・ケイン 翻訳:長島確 音像設計・ミキシング:ZAK 音響協力:田鹿充(move) 音響助手:浜里堅太郎 照明デザイン:高田政義(株式会社リュウ) 照明操作:大庭圭二 舞台監督:大友圭一郎 寅川英司+鴉屋 演出部:柚谷昌洋 田中翼 小道具:栗山佳代子 美術コーディネート:大津英輔+鴉屋 衣装コーディネート:コロスケ 映像:池田野歩 メイク:かがみ 演出助手:安ハンセム 石川夕子 アシスタント:中西佳代子 西島亜紀 胡舟ヒフミ 宣伝ビジュアルデザイン:フクシマミキ Speccial thanks:急な坂スタジオ オサフネ エキストラの皆さん 協力:あうるすぽっと
【F/Tスタッフ】プロデューサー:相馬千秋 制作:米山淳一 制作助手:北澤友美子 フロント統括:武田知也 【F/T技術クルー】林佳美 【F/Tクルー】遠藤華恵 尾越有紗 郷淳子 砂川史織 森松あすか 製作・主催:フェスティバル/トーキョー
【発売日】2009/09/05 自由席(整理番号付き) 一般 \4,500 学生 \3,000 高校生以下 \1,000(要学生証提示)
http://festival-tokyo.jp/program/ameya/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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