2010年02月26日
【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2010春」第一次審査通過の10団体を発表!
毎年審査員をつとめさせていただいております「CoRich舞台芸術まつり!」。今年の応募は91団体で、史上最多でした。ありがとうございました!関連エントリー⇒1、2、3
先ほど、第一次審査(ネット審査)を通過し、最終審査に進出した10団体が発表されました!
⇒「CoRich舞台芸術まつり!2010春」審査結果 おめでとうございます!
3月初旬から中旬にかけて、いきなり4公演あるんですよね~。今回の遠征地は仙台。楽しみです!
観客の皆さんも、公演を観た感想をCoRich舞台芸術!に書き込んで一緒に楽しみましょう!
来年の開催も決定しました。ご興味のある団体の皆様、どうぞ参加をご検討ください。
「CoRich舞台芸術まつり!2011春」開催決定!
応募期間:2011年1月中旬~2月中旬予定
開催期間:2011年3月~5月
2010年02月22日
精華小劇場『イキシマ breath island』02/18-28精華小劇場
維新派の松本雄吉さんが自分以外の作家の戯曲を初演出、しかもその作家がマレビトの会の松田正隆さんということで、大阪まで初日を観に行ってきました。『イキシマ』というタイトルにもすごく惹かれます。
とても、とても美しかったです。空間の密度が高く、声、体を細やかに操る俳優も素晴らしかった。まばゆい天国にも息苦しい地下室にもなる白い部屋で、神話の世界と身近な日常が混じる様を、時間に身をゆだねるようにして拝見。俳優の発するセリフは音、声、言葉、詩、歌と、さまざまに変容しました。上演時間は約1時間45分。
⇒「なんば・精華小跡の劇場が自主製作公演-第1弾「イキシマ」始まる」(なんば経済新聞)
⇒「松田正隆×松本雄吉=“究極の室内劇”「イキシマ」18~28日、大阪」(産経新聞)
⇒公演公式ツイッターID
⇒CoRich舞台芸術!『イキシマ breath island』
レビューは後ほどアップ予定。ちょっと執筆スランプ中です(涙)。
出演:芦谷康介、大熊隆太郎、岡嶋秀昭、金乃梨子、沙里、高澤理恵、速水佳苗、宮川国剛、宮部純子、山口惠子、山下残
テキスト:松田正隆(マレビトの会) 演出:松本雄吉(維新派) 舞台監督:大田和司 照明:吉本有輝子 映像:山田晋平 音楽:佐藤武紀 音響:大西博樹 舞台美術:武岡俊成 演出助手:伊藤拓、若林康人 宣伝美術: 松本久木 宣伝写真:ホイキシュウ 広報:間屋口克 票券:小林みほ 制作:安部祥子、幸野智彦、小山佳織、山崎佳奈子 プロデューサー:丸井重樹
前売 3,500円 当日 3,800円 学生前売 2,000円 学生当日 2,300円 高校生以下 1,000円(前売・当日共)(全席指定)
http://seikatheatre.net/ikishima/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2010春」応募〆切は本日2/22(月)23:59です!
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」の応募〆切りは、本日2/22(月)23:59です。第一次審査の結果は2/26(金)に発表されます。⇒現在の応募状況
毎年審査員をつとめさせていただいております。今年も申込のポイントをfringe blogに書きましたので、ぜひ参考になさってください。
観客の中には、このように応募文章を読んでいる方もいらっしゃいます。どうぞ大いにアピールしてください!
お待ちしております!
2010年02月19日
【舞台美術コンペ情報】SPAC「『若き俳優への手紙』舞台美術コンペティション」※エントリー〆切3/1、作品応募締切3/10
宮城聰さんが芸術総監督をつとめるSPAC(静岡県舞台芸術センター)が、今年6月に上演される新作公演の舞台美術アイディアをコンペティション形式で募集します。採用された方は公演の舞台美術プランナーとして、SPACとの業務契約を結ぶことになるそうです。
作品はオリヴィエ・ピィ作『若き俳優への手紙』(2008年日本初上演)。残念ながら私は『若き・・・』は拝見していないのですが、『オリヴィエ・ピィのグリム童話』シリーズは、私が昨年見た舞台作品中No.1でした。
日本語台本を手掛けるのは平田オリザさん、演出は芸術総監督の宮城さんです。美術家の皆さん、ぜひチャレンジしてください!
■SPAC『若き俳優への手紙』(日本語上演・日本人出演)
演出:宮城聰 作:オリヴィエ・ピィ 日本語台本:平田オリザ 出演:ひらたよーこ他
日程:2010年6月12日(土)、13日(日)
会場:静岡芸術劇場
■応募資格
満40歳以下の方。
舞台美術家としてのキャリアは問いません。
■応募締切
【エントリー締切】 2010年3月1日(月)
【作品応募締切】 2010年3月10日(水)
【SPAC「『若き俳優への手紙』舞台美術コンペティション」】 ※公式サイトより
■主旨
SPAC-静岡県舞台芸術センターでは、国際演劇祭「Shizuoka春の芸術祭2010」にて上演する
『若き俳優への手紙』の舞台美術をコンペティションとして募集します。
SPACは、日本で初めて専用劇場を備えた公立劇団として、
芸術総監督宮城聰のもと独自の舞台芸術作品の創造上演活動、
国内外の演劇・ダンス作品の招聘活動、人材育成事業などを行っています。
SPACが主催する国際演劇祭「Shizuoka春の芸術祭」では、
毎年世界の最先端の舞台芸術作品を招聘し、
そのラインナップは国内外からも高い評価を得ています。
2010年6月から7月にかけて開催される次回のこの演劇祭において、
SPACプロデュース作品『若き俳優への手紙』を上演いたします。
これはフランス国立オデオン座芸術総監督オリヴィエ・ピィの代表作のひとつで、
2008年の「Shizuoka春の芸術祭」にて日本初上演されました。
オリヴィエ・ピィ率いるオデオン座の俳優ふたりによって演じられたこの作品は、
ピィの劇詩人としての本領発揮ともいうべき熱のこもった語りによって、
現代に演劇と詩の復権を唱え、観客を魅了しました。
このたびの上演は、この作品に日本人の身体と言葉によって新たな魂を吹き込むべく、
平田オリザと宮城聰という現代日本を代表する演劇人がタッグを組んだ話題作です。
この作品にさらなる力を与える舞台美術アイディアを募集いたします。
■公演概要
『若き俳優への手紙』
演出:宮城聰 作:オリヴィエ・ピィ 日本語台本:平田オリザ 出演:ひらたよーこ他
日程:6月12日(土)、13日(日)
会場:静岡芸術劇場(〒422-8005 静岡市駿河区池田79-4)
■審査員
宮城聰
大岡淳(SPAC文芸部)
横山義志(SPAC文芸部)
村松厚志(SPAC技術部主任)
■応募方法
【応募エントリー】事前に応募登録を(mail(アットマーク)spac.or.jp)に行なってください。
件名:舞台美術コンペ応募
本文に、応募者名、住所、電話番号、メールアドレスをご記入ください。
エントリー完了後、台本と静岡芸術劇場の図面及び劇場写真を送付いたします。
【一次審査】
舞台美術のスケッチ、または模型の写真の提出 1部
(スケッチはA3版以上の大きさ 写真の場合は2L版以上の大きさ)
舞台美術プランの意図を説明する文章(約800字以内) 1部
●送付先
〒422-8005 静岡市駿河区池田79-4
静岡県舞台芸術センター 「若き俳優への手紙」コンペ係
【二次審査】
舞台美術の模型持参での面談 (会場:静岡芸術劇場)
■応募資格
満40歳以下の方。
舞台美術家としてのキャリアは問いません。
■応募締切
【エントリー締切】 2010年3月1日(月)
【作品応募締切】 2010年3月10日(水)
■応募に関する諸注意
応募作品や図面・写真等に関する著作権等は、応募者もしくは権利保有者に帰属します。
ただし、採用作品に対してその発表に関する権利はSPACが保有するものとします。
応募作品は返却いたしませんので、必要な場合はあらかじめ各自複製願います。
作品の応募にかかる費用は応募者の負担とします。
応募作品は未発表の作品に限ります。
採用された応募者は、「若き俳優への手紙」公演に向けて、
舞台美術プランナーとしてSPACとの業務契約を締結します。
■主催・お問い合わせ先
(財)静岡県舞台芸術センター
〒422-8005 静岡市駿河区池田79-4
Tel. 054-203-5730 E-mail: mail(アットマーク)spac.or.jp
*参考URL
<SPAC>:http://www.spac.or.jp
<静岡春の芸術祭2007>http://www.spac.or.jp/artfes07/
<静岡春の芸術祭2008>http://www.spac.or.jp/08_spring/
<静岡春の芸術祭2009>http://www.spac.or.jp/09_spring/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月17日
【お知らせ】fringe blog「「CoRich舞台芸術まつり!2010春」応募〆切は2/22(月)、あと一週間です!」をアップ
fringe blogに記事をアップしました。
⇒「CoRich舞台芸術まつり!2010春」応募〆切は2/22(月)、あと一週間です!
応募が増えてきました。今週末がピークかもしれません。お待ちしております!
サンライズプロモーション東京/メジャーリーグ/無名塾『ジョン・ガブリエルと呼ばれた男』02/12-21世田谷パブリックシアター
ノルウェーの劇作家イプセン(⇒Yahoo!百科事典)の戯曲を栗山民也さんが演出。仲代達矢さん、十朱幸代さんという大スターが主演する豪華なストレート・プレイです。笹部博司さんが上演台本を手掛けるイプセン戯曲上演は、これが4回目になるのかしら(過去レビュー⇒1、2、3)
舞台に立っているだけでその存在感にうっとりする4人の俳優(平均年齢70歳以上!)による、ずっしりと重量感のある王道の四幕劇。美術、照明、衣裳、音楽などのスタッフワークも一流で、とーーーーっても面白かったです!悲劇なのに爆笑しちゃうシーンがいっぱい!笑いながらボロボロ泣けてきちゃうセリフもいっぱい!ストレート・プレイ好きの私はもう大満足です。イプセンって凄いですね~。上演時間は約2時間30分(途中休憩15分を含む)。
⇒CoRich舞台芸術!『ジョン・ガブリエルと呼ばれた男』
レビューをアップしました(2010/02/20)。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
一幕はもはや老年となった双子の姉妹。
生涯二人は、一つのものを奪い合った。
今は、かつて愛した男の息子を奪い合っている。
最悪なことは、それを相手が手に入れること。 その点で二人は唯一、意見が一致した。
二幕は、頂点を目指しすべてを失った男と、どんな夢も愛もこれまで手に入れることなく生きて来た男。
二人は世界の果てに取り残された。 それでも二人は譲ることが出来ない。
ボルクマン(仲代達矢)はフォルダル(米倉斉加年)に永遠の別離を宣言する。
そして、いよいよ、かつて愛を誓い合った二人、ボルクマンとエルラ(十朱幸代)が対面する。
自らの栄光のための最愛の女を売った男と、
人生の至高のものがたがが世俗的な成功のために売られた女の対決。
三幕は、夫と妻の対決。
決してももう顔も見ない、口もきかないと誓った女(大空眞弓)が、夫にどんな毒を投げつけるのか。
四幕、最終幕は誰もが世界の果てに。
いったい、ボルクマンは自分の人生にどう決着をつけるのか。
また、双子の姉と妹は?
誰も嘘がつけない。
誰もが一切譲らない。
人生をかけた、辛辣な言葉の刃が、次々と繰り出される。
そして四人の俳優は、舞台というバトルの場所で、いつのまにか、自らの人生と人間をむき出しにして立っている。
≪ここまで≫
幕が上がって豪華な装置にほ~っとため息。大きな壁に囲まれた部屋でも役者さんは堂々の存在感です。たった4人しか出てこない、しかも4人揃うのはほんの一瞬だけというお芝居ですが、600席ある世田谷パブリックシアターを広いとは感じません。
言葉のひとつひとつについて、それが持つ意味・意図が明確に組み立てられており、饒舌な海外戯曲の会話がリズミカルに進みました。きっと戯曲を読んだだけでは、私にはこの作品の意味がわからなかっただろうと思います。ボルクマンがやったこと、言ったことをサラリと読み進むと、たぶん「なんてひどい男なんだ!」というような一方的な解釈しかできない気がするんです。仲代さん演じるボルクマンは本当の本当にダメ男でしたが(笑)、2人の女から愛されて当然の魅力的な人物に見えました。まさかあんなに笑わせてもらえるなんて!
この戯曲には、男と女の決定的な違いが描かれていると思いました。そして言い方は悪いですが、親は子供に捨てられるものなのだということも。「捨てる」より「巣立つ」という方がきれいですが、現実的には「捨てる」ことになるんだと思います。人間は誰かにすがり、なんとかして自分の存在を支えようとしますが、結局人間は誰のものでもないし、誰のものにもできないんですよね。それでも求めてしまうから、悲劇、喜劇が生まれるのだなと思ったりも。
こうやって分析するのは簡単ですが、翻って自分自身のことだと考えると・・・ショックはありますし、覚悟をしなければと思います。つまり、いやおうなしに人生の勉強をさせられる作品でした。イプセン、凄い。
仲代達矢さん演じるボルクマンの可愛らしいこと!ひとことつぶやくごとに笑いが起こるぐらい、観客から愛されっぱなし。ほとんど道化のようでした。とても愚かで、可愛らしい、道化。最後の長い独白が切ないです。
十朱幸代も同じくとても可愛らしかった。60代後半なんて信じられないです。『近代能楽集「綾の鼓」「弱法師」』でも素敵でしたが、あの素直さというか無垢な(ようにに見える)たたずまいは、やはりご自身の持ち物なのでしょうか。
ここからネタバレします。
自分の王国を築き、恵まれない人々にその富を分け与えたいという夢を持ち続けたボルクマン。彼は、彼に生涯の愛を捧げると誓い、そして彼自身も本気で愛していた女エルラを、その夢をかなえるために裏切ります。必死で話しても絶対にすれ違い続ける2人は、なんと愚かで、そして残酷なんだと思いました。
1階は赤い壁。パンフレットによると栗山さんのイメージはムンクの絵画らしく、油絵のタッチで黄色い筆の跡が見えます。2幕では壁がすっと袖に引いて、現れた2階は青色の空間。立派な本棚がある書斎の壁には、金色の筆で塗られた(ような)部分があり、そこに照明が当たるのが美しい。
2階の部屋にこもりっきりで、ただ行ったり来たりしているボルクマンの足音を、ピアノの旋律で表現。そういえばオープニングは弦楽器のソロでした。美しい音色。
途中休憩をはさんで幕があがった3幕で1階の赤い部屋に姉グンヒル(大空眞弓)が1人で立っているだけで感動。気持ちが満ちているんですよね。グンヒルもまた複雑な感情をいだいている女性だと思います。妹エルラのことを嫉妬しながらも大切に思っているし、自分を没落させたボルクマンを憎んではいるものの、やはりと夫として愛している。息子への執着はあまりに自信過剰なのが笑いを誘いますが、母親の息子への盲目的な、そして時に暴力的な愛情というのはこういう狂気じみたものなのだなと納得できます。
4幕でとうとう全員が家の外に出ます。部屋の壁や家具が取り払われて、真っ白の布が床に敷かれ、舞台はほぼ何もないがらんどうのような空間に。黒い衣裳のボルクマン、エルラ、グンヒルが横一列に並ぶ場面は、まるで現代ドイツ演劇のような硬質さと鋭さがありました。客席に向かって独白する人々はギリシア悲劇の登場人物のよう。
1つだけ難を言えば、最後の場面は仲代さん、十朱さんのやりとりが長く感じたことですね。4幕の冒頭が鮮烈だったので、最後にスローダウンしたのは残念。
そういえばフォルダル(米倉斉加年)と彼の妻のエピソードも、男女の違いをよく表していました。愛する娘がボルクマンの息子とともに出て行ってしまったことを、フォルダルは「自分の詩作への思いを、娘が音楽の道に進むことで引き継いでくれた」と大喜びしますが、妻は家が洪水にならんばかりに泣いているとのことでした。
Henrik Ibsen
≪能登、宮城、新潟、福島、東京(世田谷)、北海道、札幌、神奈川、茨城、兵庫、愛媛県松山市、愛知県知立市、名古屋、山梨、東京(池袋)≫
出演:仲代達矢 大空眞弓 米倉斉加年 十朱幸代
原作:イプセン 脚本:笹部博司 演出:栗山民也 美術:伊藤雅子 照明:沢田祐二 音響:秦大介 衣装:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:大江祥彦 舞台監督:泉智之 宣伝美術:山本利一 制作:無名塾/サンライズプロモーション東京/メジャーリーグ 制作協力:オフィスサラ 主催:テレビ朝日 後援:ノルウェー王国大使館
【発売日】2009/11/28 一般S席7,800円/A席6,000円 友の会会員割引 S席7,500円 世田谷区民割引 S席7,500円
http://www.majorleague.co.jp/stage/borkman/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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チェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人であるのか?』02/14-26 STスポット
岡田利規さん(⇒ツイッター)率いるチェルフィッチュの新作初日を拝見。海外ツアーの予定もあるので世界初演ですね。前作『フリータイム』以来、新作は約2年振り。上演時間は約1時間40分。
白くて四角い、何もない空間に、俳優が、居る。彼らは体を、動かす。そして言葉を、伝える。いわゆるストレート・プレイではないです。でも物語があって、俳優がセリフをしゃべる、まぎれもない演劇でした。
観ている自分の想像力が際限なく広がって、架空の世界が鮮やかに生み出され、過去の思い出も引っぱり出されてきて・・・とにかく刺激的!じっと座わりながら興奮しました。
⇒「劇団チェルフィッチュ 作風一変、「勝ち組」描く」(朝日新聞)
⇒CoRich舞台芸術!『わたしたちは無傷な別人であるのか?』
≪あらすじ・作品解説≫ 公式サイトより部分引用。
二〇〇九年八月三十日日曜日や、その前日の土曜日の夜が、この新しい作品の舞台です。(岡田利規)
≪ここまで≫
出演者は今風のカラフルな普段着姿(カジュアル・ルックというのかな)の若者ばかり。これまでチェルフィッチュの特徴とされてきた“若者特有のだらだらとしたしゃべり言葉”はなく、「~~です」「~~ではありません」など、短めのセンテンスで意味がわかりやすいセリフが語られます。そしてセリフとセリフの間の時間がたっぷり取られているので、その無言の間に、耳に届いた情報から想像が広がります。絵本を読み進める感覚にとても似ていました。
例えば「海がみえる道端」という言葉だけで、私の場合はアニメ映画「耳をすませば」の風景が広がったり(聖蹟桜ヶ丘から海が見えるのか知らないが)、岡田さんの小説「わたしの場所の複数」(大江健三郎賞受賞小説「わたしたちに許された特別な時間の終わり」に収録)を思い出したり。次々と景色がつけ足されて、何もないはずの空間が私の想像力でうるさいほどに色付けされていきました。
ストーリーは取り立てて奇抜なものではない(特に何も起こらない)のですが、俳優の声が鋭く届くので、短い文章が体にぐぐっと刺さって、舞台で起こる出来事がとても生々しいです。ワイン、チーズ、公園、ブランコといった単語から、匂いや風も感じ取れました。というより、いやおうなしに自分の脳が想像するのです。
俳優の動きはというと、歩いている場面でも歩きません。食べている場面でも食べません。だから余計に自分の中で想像がふくらむんだと思います。状況や意味から独立して自由に動く体は、俳優を人間ではないようにも見せます。
3人の俳優が居る場面が、戦争状態に見えることもありました。手が漫画「ONE PIECE」のルフィーのようにぐーーっと伸びて相手を抱きしめたり、「龍と虎とウルトラ怪獣が闘ってる!」という荒唐無稽な場面に見えることもありました。ホントです(笑)。
凄い体験でした。強烈に面白かったです。欲を言えば、もうちょっと上演時間が短かったら助かったなと思います。ものすごく疲れたので(笑)。
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ここからネタバレします。
横浜にできる高層タワーレジデンスの1室を買った若い夫婦(矢沢誠と佐々木幸子)。妻が家(引っ越す前の家)にいると見知らぬ“不幸せな人”(山縣太一)が訪ねてくる。『目的地』で想像の中に妻の愛人が出てきた場面を思い出しました。
「自分たちは幸せだけど、周囲には不幸せな人がいる」ことが悲しくて泣く妻。夫もそれに理解を示します。そしてソファでセックスする2人。それを見て「(安心できる家で)セックスをする人は幸せです」と語る不幸せな人。このセックスシーンがものすごくエロティックでした。『タトゥー』で妹がレイプされる場面も凄かったし、岡田さんはなんてエッチで残酷なんだ!と再確認。夫婦の家に遊びに行く女(安藤真理)が公園で見かけた風景(ミニスカートでブランコをする少女たちを、パンを食べながらじっと見つめる男)もショッキングで官能的。
真っ赤な照明に包まれ、眠りにつく夫婦。「この夫婦は私(=観客)ではない、とは言い切れない」。はっきりと観客に向けて発せられたメッセージにぎくりとします。
朝になると照明は白々と夫婦を照らします。朝食のパンを買いに行くついでに選挙の投票に行く2人の横には、うつぶせで地面にずっと横たわったままの不幸せな人(山縣太一)の姿が。彼はおそらくホームレスでしょう。住所不定だから選挙にも行けない。無論、「この男は私(=観客)ではない」とも言い切れないのです。
男を照らしながらゆっくり、じんわり暗転して終幕。絵本のファンタジーから突然生々しい、厳しい現実が胸にぎゅるりと入り込んで、体が冷えました。夢から突き放されて、「芝居を観終わった」という私の生活の現実に帰るまでに、しばらく時間がかかりました。
セリフは決まっているけれど、誰が話すのかは決まっていない即興の場面があるようです(つまり俳優たちはその場面の全てのセリフを覚えている)。なんてスリリングな(笑)。独特の緊張感が漂っていたように思います。
≪横浜STスポット、横浜美術館レクチャーホール、海外≫
※本公演は2011年1月にオープンする神奈川芸術劇場の開設準備の一環として行うものです。神奈川芸術劇場は、演劇・ミュージカル・ダンスなど質の高い舞台芸術作品を創造・発信し、文化芸術の広域拠点施設として県内の文化施設等と連携していきます。
出演:山縣太一 松村翔子 安藤真理 青柳いづみ 武田力 矢沢誠 佐々木幸子
脚本・演出:岡田利規 舞台監督:鈴木康郎、弘光哲也 音響:牛川紀政、青谷保之(横浜美術館公演音響操作) 照明:大平智己 制作:プリコグ(中村茜、奥野将徳、山崎奈玲子、中島友紀子、黄木多美子) インターンスタッフ:高松太一郎、兵藤茉衣 ボランティアスタッフ:李和宣、谷川明、豊田勇樹、野村ゆめ、古原綾乃、星リヒナ 主催:チェルフィッチュ 神奈川芸術劇場 共同制作:財団法人神奈川芸術文化財団 Theatre de Dramatique National de creation Contemporaine(フランス/パリ)/Festivald'Automne(フランス/パリ)/Noorderzon Performing Arts Festjval Groningen(グローニングン/オランダ) 会場協力:STスポット 特別協力:急な坂スタジオ 制作:precog 東京芸術見本市2o10参加公滴曹笥
【休演日】2月18日(木)、2月25日(木)【発売日】2009/12/19(日時指定 入場整理番号付自由席)前売3000円 当日3500円 学生2500円
http://chelfitsch.net/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月16日
【オーディション】NODA・MAP「『ザ・キャラクター』アンサンブル出演者オーディション」※3/12〆切(郵送のみ)
野田秀樹さんが作・演出・出演されるNODA・MAPの新作『ザ・キャラクター』(2010年6/20~8/8上演)の、アンサンブル出演者オーディションが開催されます。NODA・MAPは昨年の『パイパー』でも多数のアンサンブルが出演していました。でもオープン・オーディションは初めてなのではないでしょうか。
応募用紙の郵送用に、A4サイズが入る角2封筒とクリアファイルが必要です。わかりやすく図式されていますので、詳細は公式サイトでご確認ください。
■『ザ・キャラクター』アンサンブル出演者オーディション ※公式サイトより
2010年6月20日(日)から8月8日(日)に東京芸術劇場 中ホールで上演する、NODA・MAPの新作公演「ザ・キャラクター」に出演するアンサンブルのオーディションを行います。
作・演出:野田秀樹
キャスト:宮沢りえ 古田新太 藤井隆 美波 池内博之 チョウソンハ 田中哲司 銀粉蝶 野田秀樹 橋爪功
●オーディション日時
2010年 4月1日(木) 午後予定
(書類選考後、集合時間及びオーディションにかかる時間など詳細をお知らせいたします。)
●募集条件
1~3の条件を満たす方に限りご応募ください。
1. 4月2日(金)~4月5日(月)の4日間(AM11:00~PM2:00予定)で行われる、
「ザ・キャラクター」アンサンブルワークショップに全日参加可能な方
2. 5月7日(金)~6月19日(土)までの稽古と、6月20日(日)~8月8日(日)の全57公演に参加可能な方 ※アンサンブルの稽古は実質1ヶ月程度を予定しています。
3.18歳以上の方(※20歳未満は保護者の同意が必要です。)
●申込み方法
下記(公式サイト)の説明に従ってプロフィール、写真、 角2封筒をご用意ください。
専用の応募用紙をダウンロードし、プリントアウトしたものをお使いください。
追って書類選考結果を、3月23日(火)に文書にて発送いたします。
【宛て先】
〒150-0045東京都渋谷区神泉町25-8 渋谷マンションウェルス503
NODA・MAP「ザ・キャラクター」アンサンブル出演者オーディション受付係
【〆切】
3月12日(金)消印有効
●応募から選考、出演決定までのプロセス
3月23日(火) 書類選考結果の文書を発送いたします。
↓
4月1日(木) オーディション実施 (当日中にオーディション結果をご連絡いたします。)
↓
4月2日(金)~5日(月)
アンサンブルワークショップ実施
(4日間のワークショップを通じて、アンサンブル出演者の最終選考をいたします。)
↓
~4/16(金) 最終選考結果を決定、ご連絡いたします。
※オーディションにかかる費用は一切ありません。(オーディション会場、ワークショップ会場への交通費をのぞく。)
【お問い合わせ】
TEL:03-6802-6681 NODA・MAP「ザ・キャラクター」アンサンブル オーディション受付係
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
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2010年02月15日
【ワークショップ】芸団協・新国立劇場演劇研修所「現役の俳優のための短期集中ワークショップ」3/15~16※3/3(火)〆切
芸団協と新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)が共催する「現役の俳優のためのワークショップ」のお知らせです(過去記事⇒1、2、3、4、5、6、7)。
3月は2日間の短期集中ワークショップで、指導者は新国立劇場演劇研修所ヘッドコーチの池内美奈子さんです。ご興味ある方はぜひ。
申込用紙は公式サイトでダウンロードできます。〆切は3/3(火)。郵送のみ。
■現役俳優ワークショップ「俳優とは何か?」 公式サイトより。
【参加資格】
1)経験豊富な俳優。
2)両日とも参加できること。
【日時】3月15日(月)、16日(火) 10:30-16:30 (両日とも10:30-16:30、途中休憩あり)
【会場】芸能花伝舎内 創造スペース
【受講料】15,000円 (2日分)
【講師】池内美奈子氏(新国立劇場演劇研修所 ヘッドコーチ)
【対象】経験豊富な俳優(2日間参加できる方のみ)
【定員】16名程度
【研修内容】
この2日間は初心に戻って、俳優の根本を見直したり、俳優表現とは何かを考えたりします。いくつかの切り口から表現を考え、テクニックの実践を通して演者としてどういう体験だったのか、観ている方としてどう感じたのかをフィードバックしながら、一体俳優という職業は何なのかを2日考え直します。
仕事のときは周りとの協調を大切にする職業ゆえ、この2日間は自分のために大いに考え、大いに体を動かし、声を出し、いろいろと試してもらいます。
【お申し込み】
所定の用紙に必要事項を記入し、顔写真(バストアップ)を添えて、3月3日(水)までに、下記に送付してください。
書類選考のうえ、3月8日(月)までに参加の諾否をお知らせいたします。応募書類は返却しませんのであらかじめご了承下さい。
【問合せ】芸能文化振興部キャリア・サポート課
tel:03-5909-3060 fax:03-5909-3061
Eメール seminar(アットマーク)geidankyo.or.jp
担当:小林/米屋
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会 [芸団協] 共催:新国立劇場運営財団 助成:平成21年度文化庁芸術団体人材育成支援事業 社団法人私的録音補償金管理協会(sarah) 広報協力:日本俳優連合、日本劇団協議会、日本演出者協会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/jitsuenka/genekihaiyuu_100315.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月13日
reset-N『青』02/10-14ザ・スズナリ
当日パンフレットに主宰・作・演出の夏井孝裕さんが「これがreset-Nです。」と書かれていました。フランス留学から帰国後、数本の私戯曲を上演されてきましたが、留学前のreset-Nの作風に戻って来られたようです。
黒光りするシャープな空間から熱いメッセージが伝わってくる、硬質なストレート・プレイ。上演時間は約1時間45分。
⇒CoRich舞台芸術!『青』←CoRichでカンタン予約!
レビューはほぼ記録のみです。
≪あらすじ≫ 公式サイトより
東京、遠くない未来。
急激な移民社会への変化の中、外国人排斥のレイシズムが日本を覆っていた。
中でも過激な暴力行為で知られるグループがある。
当初は穏健な活動をしていた彼らだが、メンバーの分裂、抗争の激化を経て
血で血を洗う抗争の当事者となっていくのだった。
発起人となったかつてのメンバー達は事態の収拾を決意するのだが…。
報復の連鎖が終わるとき、そこにある「日本」は何か。
来るべき危機を見据える新しい黙示録。
≪ここまで≫
“そんなつもりじゃなかったのに”、暴力抗争を引き起こしてしまった2人の男。
ここからネタバレします。
「逃げる」という1つの結論(それもまた叶わないのですが)。どこかで読んだ覚えがあったんですが、今思い出しました。浦沢直樹さんの漫画「20世紀少年」でした。
舞台奥にある大きな引き戸を開くと、青い空間。劇場の外の壁に青い照明を当てているんでしょうね。リアルに外と内が表現されているのは面白いと思いましたが、寒かった・・・。
奴隷のラン(山田奈々子)がご主人様のノグチ(鶴牧万里)の右手ひとさし指をなめるシーン(それだけじゃないですが)は、夏井さんにしか作れない時間。Welcome back!
reset-N ver.25.0 第20回下北沢演劇祭参加作品
出演:久保田芳之/鶴牧万里/原田紀行/綾田將一/田中のり子/山田奈々子(以上reset-N) 井上裕朗/カトウシンスケ/末吉康一郎/藤堂海 ※出演を予定しておりました常石梨乃は製作進行の遅延により、話し合いの上、今回は出演いたしません。お詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
脚本・演出:夏井孝裕 グランドデザイン:massigla lab. massigla lab.:夏井孝裕/浅香実津夫/荒木まや/内野なみ 美術・照明協力:青木拓也 音響協力:徳久礼子 舞台監督:桑原淳 制作協力:藤田晶久(palette-bullet)・田川浩充 音響:荒木まや 宣伝美術:quiet design productions/omni studio 舞台記録:tanla.st 助成:平成21年度 文化芸術振興費補助金 共催:下北沢演劇祭実行委員会 主催:reset-N
【発売日】2010/12/12 前売2,800円/当日3,200円/学生2,000円
http://www.reset-n.org/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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フォースド・エンタテインメント『視覚は死にゆく者がはじめに失うであろう感覚』02/10-12原宿Vacant
小沢康夫さんのつぶやきの影響もあり、知人と一緒に鑑賞。1人の男性が1時間ずっと立ったまま話し続けるパフォーマンスでした。日本語字幕つき英語上演。
フォースド・エンタテインメントはこちら↓の公演もあります。
2月13日(土)13:00-19:00『Quizoola!』。なんと6時間上演!
⇒CoRich舞台芸術!『視覚は死にゆく者がはじめに失うであろう感覚』
ラフな衣裳で白人男性が語り続けます。具体的には全然思い出せないんですが、名言というか標語というか、面白くて聞き逃したくないと思える短いセンテンスが、大量に繰り出されていきました。
とはいえ立って静かに語るだけなのは私には少々退屈で、たまに眠くなったりも。でも終盤に入ると、「1人の役者がセリフを話している」だけではない、違う見かたができるようになりました。
カーテンコールが終わって他の観客が席を立ちはじめても、私はしばらくじっと座って、余韻を味わいました。立っていた彼が人生で、この場が世界だと感じられたから。
ここからネタバレします。
語られる内容は同意・共感できるものもあれば、疑問に思ったり反対意見を言いたくなるものもありました。おそらく観客1人ひとりがそれぞれに違った受け取り方をしていたのではないでしょうか。それはコミュニケーションそのものだと思いました。
最後の方になると、役者さん(ジム・フレッチャーさん)は早口で休みなくセリフを言い続けます。そうなると観客は面白いと思ったり疑問を感じたりする余裕もありません。ただ主張をあびせられるがままになります。私は「あぁ、これは人が死ぬ前のようだ」と思いました。人間って実は自分の言いたいことを周囲にまき散らすばかりで、他人の意見なんてほとんど聞きませんよね(笑)。そして死ぬ直前になればなおさら。
最後のセリフを言ってフレッチャーさんが舞台からテクテクと歩いて去った後、誰もいない舞台がガラーンと広がりました。それは1人の人間がその命を終わらせて、消えた後の世界でした。人が生まれ、多くの人と出会い、そして別れる(死ぬ)。客席に残された私は、目の前の空間を自分が死んだあとの世界だと受け取り、これからも(私がいなくても)ずっと、ずっと続いていく時間を見つめました。
Postmainstream Performing Arts Frestival 2010
ポストメインストリーム・パフォーミング・アーツ・フェスティバル 2010
("Sight is the Sense that Dying People Tend to Lose First")
出演:ジム・フレッチャー(Jim Fletcher)
テキスト・演出:ティム・エッチェルス(Tim Etchells) アシスタントディレクター:パスケイル・ペトラリア(Pascale Petralia) ライティングデザイン:ナイジェル・エドワーズNigel Edwards) プロデュース:フォースド・エンタテインメントForced Entertainment) 舞台監督:尾崎聡 照明:大庭圭二(RYU) 翻訳・字幕:新井知行 フライヤー・デザイン:松本弦人 制作:天野未来 佐藤道元 プロデューサー:丸岡ひろみ 制作協力:日本パフォーマンス/アート研究所 企画・製作・主催:国際舞台芸術交流センター PPAFプロデューサー:丸岡ひろみ 小沢康夫
前売り3,500円 当日3,800円*ワンドリンク付。日本初演作品・日本語字幕つき
http://ppaf.parc-jc.org/j/2010/index.html#fe
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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モモンガ・コンプレックス/ダンス・パフォーマンス的公演『ウォールフラワーズ。』02/11-14富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
モモンガ・コンプレックスは白神ももこさんが振付・構成・演出される女の子ばかりのダンスカンパニーです(関連レビュー⇒1、2)。キラリ☆ふじみを拠点に活動するキラリンク☆カンパニーとして、継続的に活動されています。
庶民的でガーリーでコミカルな、ダンス“的”作品でした。どちらかといえば『初めまして、おひさしぶり。』の方が好きですが、今回も夢を見せてもらえました。上演時間は約1時間。
⇒CoRich舞台芸術!『ウォールフラワーズ。』
等身大の女の子の形に切り取られたダンボール紙(←おそらく)がたくさん、客席と舞台をぐるりと囲むように立っています。紙の女の子たちの足元にはお花がいっぱい。“壁の花たち”ですね。衣裳はオリーブ少女のお出かけ着のような、ちょいレトロなドレスでした。ヒールとパンプスもおしゃれ。
パーカッションとピアニカの生演奏(やぷくみこ)のゆるいライブ感が優しくて、ボランティア出演(?)の男子たちの笑顔が可愛くて。ミラーボールでお花の光が回るのは、ちょっとさびしげなロマンティック空間。
コントのようなシーンもある、コンテンポラリー・ダンス“的”作品でした。7人の女の子が一緒に激しく踊るところはかっこいいです。にこにこ笑ってキラキラ光る瞳が、好きだ!
ここからネタバレします。
ゴージャスなクラシック音楽が流れる中、誰からもダンスのお誘いの声がかからず、ずっと壁側に立ちっぱなしの女の子たち(=ウォールフラワーズ)。舞台では誰も踊っていないのに、彼女たちのさびしさ、切なさが伝わってきます。
その後は、悲しさもみじめさも引き受けて、がんばる女の子たち・・・だったのかな。
2人の男子に手を取られた白神さんが、「Shall we dance?」と歌いながら中央の黄色い円盤に乗って、ステージを回っていくシーンが素晴らしかったです。「努力の末に乙女の夢が叶った」という夢を見た気がして、涙がほろり。
『EKKKYO-!』の短編で披露したカーテンコール集はやっぱり可笑しいですね。
モモンガ・コンプレックスvol.5
出演:臼井梨恵 北川結 眞嶋木綿 夕田智恵 白神ももこ(以上モモンガ・コンプレックス) たにかわまいこ(ユトリロユルリト) 矢崎里美 ボランティア男子:土路生真隆 安川良平
振付・構成・演出:白神ももこ 音楽:やぷくみこ 舞台監督:中西隆雄 照明:伊藤秦行 舞台美術:濱崎賢二 衣装:臼井梨恵 宣伝美術・物販デザイン:きたがわゆう 制作:藤原里香 企画・製作:モモンガ・コンプレックス
【発売日】2009/12/16 一般 2,500円 当日 2,800円 ラブレター割引 2,200円(モモコンやキラリ☆ふじみへの想いを綴ったラブレターを書いてきてくださった方)※ラブレター割引はモモンガ・コンプレックス、キラリふじみ窓口での前売り・予約のみの取り扱いです。チケットぴあ、当日券での取り扱いはありません。※開演5 分前を過ぎますと予約がキャンセルになる場合がございます。※車椅子のお客様は事前にお問い合わせください。※未就学児の入場はご遠慮いただきます。
http://d.hatena.ne.jp/momonga_complex/
http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/kouen/kouen.html#momonga
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月12日
【オーディション】埼玉県芸術文化振興財団「ファビアン・プリオヴィユ リサーチワーク」参加者募集3/18~27ワークショップ、3/28一般公開、2/22応募〆切
2008年に上演された『紙ひこうき』が大変評価の高かったファビアン・プリオヴィユさんが、彩の国さいたま芸術劇場でリサーチワークを行います。
『紙ひこうき』に出演したBALLET NOAHの女子高生らとともに、ワークショップに参加する男性俳優・ダンサー、女性ダンサーを募集しています。
彩の国さいたま芸術劇場の舞踊部門では先鋭的、実験的な海外作品が数多く紹介されています。下記は劇場からいただいた情報です。ご興味ある方はぜひ。
◎「ファビアン・プリオヴィユ リサーチワーク」
ワークショップ期間:3月18日(木)~27日(土)
公開日:3月28日(日)15:00 ※鑑賞希望の方は事前申し込み必要
応募〆切:2/22(月)郵送のみ
■「ファビアン・プリオヴィユ リサーチワーク」オーディション開催 ⇒公式サイト
ピナ・バウシュのヴッパタール舞踊団で活躍してきたファビアン・プリオヴィユが、今年3月さいたまで新たにリサーチワークを行い、リサーチ最終日(3/28)に創作過程を公開します。
このリサーチに参加していただく俳優・ダンサーを募集します(※3/4オーディション開催、2/22応募締切)。皆さまのご応募をお待ちしております。
オーディション日時:3月4日(木)13:30~18:30
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大練習室
対象:35~40歳程度の俳優・男性ダンサー/20~30歳程度の女性ダンサー
舞台経験があること。ワークショップおよびリサーチワーク公開に参加できること。
[ワークショップ] 3月18日(木)~27日(土)
[リサーチワーク公開] 3月28日(日)15:00
応募方法:返信用封筒(長3・80円切手を貼付)を同封の上、応募用紙を封書でご送付ください。
応募用紙:財団ホームページからダウンロードした応募用紙、または、A4のレポート用紙に顔写真、全身写真をを添付し、①氏名 ②生年月日 ③年齢 ④性別 ⑤身長 ⑥体重 ⑦住所 ⑧電話番号、e-mailアドレス ⑨これまでの経歴、現在の活動内容 ⑩応募の動機(400字以内)をご記入ください。
※応募書類は返却いたしません。あらかじめご了承ください。
締切:2月22日(月)必着
応募・お問合先:財団法人埼玉県芸術文化振興財団
「ファビアン・プリオヴィユ オーディション」係
〒338-8506 さいたま市中央区上峰3-15-1
電話048-858-5506(舞踊担当)dance(アットマーク)saf.or.jp
◆リサーチワークを鑑賞したい方は、下記の方法でお申し込みください。⇒公式サイト
※要事前申込み/先着150名
~ファビアン・プリオヴィユ リサーチワーク公開~
日時:3月28日(日)15:00開演
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大稽古場
振付:ファビアン・プリオヴィユ
出演:BALLET NOAH オーディションで選ばれた俳優/ダンサー
入場無料(要事前申込み/先着150名)
※未就学児の入場はご遠慮ください。
★申込方法:必要事項(①住所 ②氏名 ③電話番号 ④参加希望人数)をご記入の上、ハガキまたはFAXにてお申し込みください。折り返しチケットをお送りいたします。
締切:3月14日(日)必着
申込み・お問い合せ=
〒338-8506埼玉県さいたま市中央区上峰3-15-1
(財)埼玉県芸術文化振興財団「ファビアン・プリオヴィユ 公開係」
事業部(舞踊担当)Tel.048-858-5506 FAX.048-858-5515
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月11日
ONEOR8+三鷹市芸術文化センター『ゴールデンアワー』02/05-14三鷹市芸術文化センター 星のホール
田村孝裕さん率いるONEOR8(ワンオアエイト)の2002年初演作(当時の会場は駅前劇場)の再演です。上演時間は約1時間45分。
日曜日のマチネはほぼ満席。カーテンコールは公演が開幕して初めてのダブルコールだったようです。私もずっと拍手していました。
劇場近隣の方々がご家族、お友だち、恋人と観られる、笑いあり涙ありの上質のストレート・プレイ。三鷹市の公共ホールにふさわしい現代演劇だと思います。2/14(日)まで。
⇒CoRich舞台芸術!『ゴールデンアワー』
≪あらすじ≫ 公式サイトより、(役者名)を追加。
とあるラーメン屋。主人は、ただ今入院中。店を任された息子(恩田隆一)。
近所の工場の従業員、常連さん達でにぎわう店内、そんな毎日の、何にも変わらない日々。
とそこに、幼い頃に生き別れになった、兄貴(ほっしゃん。)が現れる…。
久しぶりの再会。昔の記憶がよみがえる。「俺達どんな遊びしてたっけなぁ。」
≪ここまで≫
子供ってどんなに長い間離れていても、どんなにひどい仕打ちを受けても、どうしようもなく親を愛しているんですよね。ギリシア悲劇などの古典にも描かれていることだと思いますが、そういった人間の性(さが)から生まれる悲劇、喜劇が、とりたてて何の個性もなさそうな飲食店で、生まれていました。
関西風のベタなお笑いとドラマのバランスが独特で、田村さんならではのしつこさが良かったです(笑)。軽く笑っている中だからこそ、フっと訪れる残酷な裏切りや死の恐怖が冴えるのだと思います。
ここからネタバレします。これからご覧になる方は、絶対に読まないで下さいね!
両親が離婚したのは弟が8歳の頃。兄が何歳だったのかはわかりませんでしたが、おそらく小学生か中学生だったんじゃないかしら。弟は父の元に残り、兄は母とともに大阪に行きました。何十年ぶりかに兄弟が再会して、父親の入院する病院で兄は父に会い、弟も電話で母と会話することになります。それは4人が一緒に暮らしていた時代がよみがえった瞬間だったんですね。
最後の最後にラーメン屋の食堂が、家族で暮らしていたころの間取りへと大転換します。「ザ・ベストテン」が流れるテレビ、木彫りの熊、勉強机、壁に張った世界地図・・・。懐かしさと絶望が混じる、豊穣な時間、空間でした。誰もいない舞台を見つめて涙しました。
出演:ほっしゃん。 西山繭子 野本光一郎 和田ひろこ 恩田隆一 伊藤俊輔 宮沢大地 保倉大朔 高山のえみ 内山ちひろ 根岸季衣
脚本・演出:田村孝裕 舞台美術:香坂奈奈 照明:伊藤孝 音響:今西工 衣裳:福田千亜紀 演出助手:城野傭 舞台監督:村岡晋 舞台監督助手:藤林美樹 野村瞳 照明操作:下田めぐみ 音響操作:岸田直人 稽古場代役:數間優一 映像協力:荒船康廣 大道具:夢工房 小道具:高津映画装飾 運搬:帯瀬運送 宣伝美術:美香・桑山慧人(Pri-graphics) 制作助手:斉藤友紀子 制作:森川健太(三鷹市芸術文化振興財団)高田雅士 椎名浩子 プロデューサー:森元隆樹(三鷹市芸術文化振興財団) 企画製作:ONEOR8・(財)三鷹市芸術文化振興財団 主催:(財)三鷹市芸術文化振興財団
【休演日】8日(月)一般 前売3500円 当日3800円 高校生以下 前売・当日共に 1500円(当日学生証拝見) 三鷹市芸術文化会員 前売3150円 当日3400円
http://oneor8.net
http://mitaka.jpn.org/ticket/1002050/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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芸団協セミナー2010『劇場をめぐるラウンドテーブルVol.5「公共劇場と民間劇場」』02/10芸能花伝舎1-1
ラウンドテーブルVol.5
銀河劇場支配人の大島秀夫さんをゲストに迎え、東京芸術劇場副館長の高萩宏さんが聞き手として進行されるセミナーでした。⇒詳細 関連エントリー⇒1、2、3
大島さんが「ネット上に書いていただいても構わない」とおっしゃっていた発言です↓
大島「(江戸歌舞伎の始まりとされる民間劇場である)中村座が1624年に出来たことを忘れないでほしい(⇒Wikipedia)。民間劇場が演劇を支えてきたのです。公立劇場だけが文化の産地になるわけではない。民間劇場が果たしている役割についても思いを馳せてください。」
2010年秋にも施行されるかもしれないと言われる、劇場法(仮称)についても言及がありました。芸団協による「社会の活力と創造的な発展をつくりだす劇場法(仮称)の提言」(2009年3月)が「芸能文化の振興を考える研究と提言」ページでダウンロードできます。※PDFで106ページあります。
セミナーの参加者には冊子↓が無料配布されました。
【日時】2月10日(水)19:00-21:00
【参加費】2,000円(茶菓代を含む)
【ゲスト】大島秀夫氏(銀河劇場支配人)【聞き手】高萩宏氏(東京芸術劇場副館長)
【対象】芸術団体や劇場・ホールの制作者、事務局、自治体の文化担当の方々。
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijyo_rt10.html
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2010年02月10日
【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所・第3期生修了公演『友達』02/09新国立劇場Dリハーサル室
『友達』チラシ・台本・配役表
新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)の第3期生修了公演の稽古場にお邪魔しました。⇒『友達』公演詳細 第3期生関連レビュー⇒1、2、3、4、5、6 修了公演のレビュー⇒1期生、2期生
さまざまな劇団や劇場で再演されている、1967年初演の安部公房(⇒Wikipedia)の戯曲『友達』(過去レビュー⇒1、2)を、研修所所長の栗山民也さんが演出されます。
公演は平日3日間の4ステージのみ。残席の少ない回もあるようですので、ご予約はお早めにどうぞ!※初日はA席、B席ともに完売!
■新国立劇場演劇研修所『友達』
02/22-24@新国立劇場小劇場
⇒[演劇情報サイト・ステージウェブ] 栗山民也が語る新国立劇場演劇研修所修了公演『友達』
⇒CoRich舞台芸術!『友達』
≪あらすじ≫ 公式サイトより。
ある男のアパートに、ある晩突然、見知らぬ一家が侵入してきて、そのまま居ついてしまう。拒む男に、一家は他人だらけの都会で生きていくには友達が必要だ、と隣人愛を説く。やがて彼らは男の婚約者やその兄までも巻き込んでいき、とうとう男は逃亡を企てるが・・
≪ここまで≫
稽古開始から1週間ほど経った段階で、通し稽古もできるぐらい順調に進んでいるようです。今日は第2幕の最初から最後までのシーン稽古から始まりました。稽古場には原寸大の装置が組まれており、役者さんは衣裳もしっかりつけています。音楽や効果音も音響オペレーターの方が鳴らしてくれるので、全体の雰囲気がとてもつかみやすいです。
■写真左から:田中麻衣子(演出助手)/栗山民也(演出)/香原俊彦(婚約者の兄)/金成均(父)/辻村優子(祖母)
『友達』は谷崎潤一郎賞を受賞した不条理劇。見知らぬ家族に部屋を占拠された男(竹田桂)は警察や身近な人々に助けを求めますが、不敵な笑みをたたえる謎の一家の巧妙な手口により、どんどん孤立させられ追い込まれていきます。
栗山「(家族が男に与える)攻撃を色んな方法に変えていきたい。あの手この手で男に接近して、彼のマイナス部分を周囲に植え付けていくように。」
栗山「そこは“男がしゃべる必要のないことをしゃべらされている”ように見せたい。フッと探りを入れるように、すばやく(言葉を発して)。色んな情報をバラバラと散らばらせておいて、突然ストンと核心を突くように。」
言葉のスピードの変化はもちろん、語尾のイントネーションを上げるか下げるかだけでも、セリフの意味や人物の印象、つまりその場面で伝わってくる重要なポイントが変わってきます。会話劇の醍醐味ですよね。栗山さんはセリフはもちろん立ち位置や動きについても、細かく指示をしていきます。10分間の場面についてのダメ出しは約30分間。簡潔な言葉で大量のオーダーが出されますので、すべてに対応するのは大変そう。
栗山「手を使うと力が分散して見える。人間が極限状態で説明する時は、手のことなんて忘れるものでしょう。そういう時は手じゃなくて目に出るんだよ。」
栗山「ここのト書きは、いかにも60年代演劇だなぁと思うんだよね。だからト書きに書かれたままを普通にやるのだと物足りない。(どのように動くかを自分で)考えてみて。」
2時間のシーン稽古の後、小劇場に移動しました。大きな幕を使う演出があるので、本番の会場で実際に幕、照明、音響を使って試してみることに。いま上演中の近藤良平さんのダンス公演『トリプルビル』がちょうど休演日だったのです。※稽古の内容はネタバレになりますので書かないでおきます。
栗山「色々やってみる内に、偶然に面白い絵が生まれてくる。だからまだ(今の段階で)決定はしないからね。」
小劇場での稽古は約1時間。このためにスタッフの皆さんが前日から幕、照明、音響などの準備をされたんですね。そして明日のダンス公演のために全部片付けるんですから、なんとも贅沢な現場です。
30分間の昼食休憩の後リハーサル室に戻って来て、歌唱指導の伊藤和美さんによる歌の稽古が始まりました。戯曲『友達』には「友達のブルース」という歌があるのです。戯曲本には楽譜も載っています(歌詞:安部公房 作曲:猪俣猛)。
伊藤「“あたためて”の“あ”と、“あの胸の”の“あ”は、もうちょっと(声の)色を変えてみて。」
伊藤「上手に、納得できるような着地ができるよう、声を切ってください。」
伊藤さんの指導は上手く歌うことだけを目指すものではありません。面白かったのは、突然研修生を1人ずつ選んで、順番に指揮をさせていったこと。いきなり指揮者になっても、声の表現を手であらわすのって難しいんですよね。おろおろする指揮者を見つめる全員が笑顔になり、声に生き生きとした張りが出たような気がました。
伊藤「(言うまでもありませんが)これは指揮の能力を試すものじゃありません。指揮者を中央に置くことで、みんなの心が一つになるんだよね。稽古が始まる前に日替わりで指揮者を選んでやってみて。その日の顔色や体の状態もわかると思うから。」
★休憩中の栗山さんに少しお話を伺うことができました。少々ネタバレしますが、観る前に読んでも問題ないと思います。
―研修所の修了公演は、今回初めて既存の戯曲が選ばれました。研修生のための書き下ろしではないので、主役、端役といった差が出てきますね。
栗山「俳優学校公演の演目選びは難しいよね。年齢がみんな同じぐらいだし、人数も男女比も決まっているから、合う戯曲がなかなかない。でもどうしてもダブルキャストはやりたくないんだな、僕は。どんな役であろうと、俳優は1つの役に打ち込むものだと思うから。」
■写真左から:熊坂理恵(次女)/竹田桂(男)
―この戯曲を一読した時、正直なところ、どう受け止めていいのか迷いました。色んな解釈ができますよね。
栗山「そうだね、1つの強いメッセージを伝えるような作品ではないからね。例えば民主主義への批判があるかもしれない。セリフに出てくる“多数決”に対してとかね。同時に(戯曲が執筆された1960年代以降の)新興宗教団体の登場を予言しているとも言える。」
栗山「家族が男の財布を取る場面の会話からは、安部公房がさまざまな思想で遊んでいるようにも見える。あと、やっぱり医学的だよね。人間の身体で言うと、臓器がそれぞれに機能し合っているような(戯曲だ)。」※安部公房は東大医学部出身。
―修了公演とはいえ、研修生が不条理劇に挑戦するのはハードルとして低くないと思います。今日のお稽古を観ただけの感想ですが、1期生、2期生と比べると3期生は少々淡泊といいますか、大人しい印象を受けました。
栗山「だってまだ稽古が始まって1週間だもの。あと2週間あるんだから、これからですよ!」
大勢のプロに囲まれた、至れり尽くせりの贅沢な環境だと思います。でもその反面、研修生に与えられる課題の多さ、重みも生半可なものではありません。これまでも本番に大いに力を発揮してきた3期生なので、大胆な変貌っぷりを期待して初日を待ちたいと思います。
平成21年度文化庁新進芸術家育成公演等事業 新国立劇場演劇研修所の成果
出演:新国立劇場演劇研修所第3期生(男:竹田桂 婚約者:岸田茜 婚約者の兄:香原俊彦 祖母:辻村優子 父:金成均 母:渡邉樹里 長男:米川貴久 次男:長元洋 三男:宇髙海渡 長女:鈴木良苗 次女:熊坂理恵 末娘:吉田紗和子 管理人:野村真理 警官1:若菜大輔)
【作】安部公房【演出】栗山民也【美術】伊藤雅子【衣裳】前田文子【照明】田中弘子【音楽】後藤浩明【音響】秋山斎裕【歌唱指導】伊藤和美【演出助手】田中麻衣子【舞台監督】米倉幸雄【演出部】大野雅代 鈴木政憲【制作助手】粟津佐智【制作】新国立劇場演劇研修所【研修所長】栗山民也
【発売日】2010/01/18 A席3,000円/B席2,000円/Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000316_training.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【お知らせ】こまばアゴラ劇場+Next「緊急アンケート調査実施のお知らせ」※回答締切2/19(金)
公演宣伝RT
「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」にパネラーとして参加させていただきます(⇒告知エントリー)。
開催にあたり、緊急アンケートを実施することになりました。下記は公式サイトからの引用です。ご協力をどうぞよろしくお願いいたします!
【こまばアゴラ劇場+Next】アンケート調査実施!
2006年にNextが行った宣伝に関するアンケート調査を再度実施することと致しました。
ここ数年の、情報環境のめまぐるしい変化のなかで、チラシ・web・雑誌・メルマガなど多様化した宣伝方法を、劇団の皆さんがどのように利用しているのか、お伝えいただき、前回調査と比較検討しながら、演劇公演の宣伝について考えていきたいと思います。
どうかご協力のほど、よろしくお願いたします。
<アンケートフォーム>
※回答〆切 2/19(金)
PC版
http://www.next-nevula.co.jp/top/question/
Mobile版
http://www.next-nevula.co.jp/top/question/mobile.html
【パネラー出演のお知らせ】こまばアゴラ劇場・冬のサミット2009ワークショップ「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」2/25こまばアゴラ劇場5F稽古場
演劇宣伝RT
2006年のちらし会議につづいて、こまばアゴラ劇場のサミットの企画に参加させていただきます。ご興味のある方は誰でも参加可能ですので、よかったらぜひ。
■こまばアゴラ劇場〈冬のサミット2009〉宣伝美術WS
『演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル』
パネラー:京/高野しのぶ/郡山幹生/熊井玲/矢作勝義/木元太郎
日時:2月25日(木) 16:00~20:00
・定員:20名(どなたでもご参加いただけます。)
・会場:こまばアゴラ劇場5階稽古場
・料金:¥3,000/劇場法人会員・グループ会員特典対象→チケット引換券2枚
・主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
※終了後、懇親会を行います(参加費別途)。
※当日会場では、靴を脱いで床にお座りいただく形になります。
※Twitterでの実況を行う予定です。アクセス先等については、
当日開始前までにhttp://twitter.com/agora_shienでご案内いたします。
【お問い合わせ・お申し込み】
こまばアゴラ劇場
03-3467-2743
summit_ws09w(アットマーク)komaba-agora.com
2010年02月09日
モダンスイマーズ『凡骨タウン』02/05-21東京芸術劇場小ホール1
モダンスイマーズは岸田國士戯曲賞受賞作家の蓬莱竜太さんが作・演出される劇団です。『凡骨タウン』は『夜光ホテル』の続編(⇒稽古場レポート)。この公演は東京芸術劇場の若手バックアップ企画“芸劇eyes”の1作品です。⇒記者発表 芸劇eyesレビュー⇒1、2、3、4)
ずっしり重たい人間ドラマ。蓬莱さんの決して逃げない姿勢に雄々しさを感じました。前作を観ていなくても問題ないと思います。上演時間は約1時間50分。
⇒蓬莱竜太インタビュー(シアターガイド・オンライン)
⇒CoRich舞台芸術!『凡骨タウン』
レビューを途中までアップしました(2010/02/11)。
≪あらすじ≫
ボス(千葉哲也)の元を離れると決心した篠原(萩原聖人)だが、簡単にかなうものではなかった。ボスの執拗な報復はたった1人の家族も巻き込み、篠原のすべてを奪っていく。
≪ここまで≫
濃い灰色でほぼ統一された空間。舞台中央には金属素材と思われる低い台座のようなものがあり、それに向かって降りるように、階段がぐるりと囲んでいる美術です。振り下ろされる鉄パイプがたてる、にぶい金属音が残酷。
『回転する夜』や『トワイライツ』のように時間と空間が瞬時に切り替わるだけでなく、回想と現在が同時進行したり、過去に未来が介入する(ように見える)こともあります。脚本、演出ともに工夫が凝らされていて刺激的でした。
「危機に陥った主人公がどうやって困難を乗り越えるか」を描く作品はよくあります。でもこの作品は違いました。実際のところ、世の中は解決できない問題だらけですよね。人間はなんとか他人と妥協し合って、理想とはほど遠いながらも希望は持って、はいつくばりながら生きているものだと思います。蓬莱さんはその現実から目をそらさず、どん底のまっ暗闇で、ある男が彼自身の人生を勝ち取った瞬間を描いたのだと思います。
ここからネタバレします。加筆予定。
※初日午後から上演された関係者向けのゲネプロを拝見させていただきました。
出演:古山憲太郎 / 津村知与支 / 小椋毅 / 西條義将 / 萩原聖人 / 千葉哲也 / 緒川たまき / 佐古真弓 / 辰巳智秋
脚本・演出:蓬莱竜太 美術:伊達一成 照明:森脇清治 音響:今西工 衣裳:坂東智代 宣伝美術:西山昭彦 宣伝写真:高篠秀文(still+voice) 制作:神野和美
【発売日】2009/12/10 前売 4200 円 / 当日 4500 円 学生割引:前売 3000 円 / 当日 3500 円 (お取扱いはHabaneraのみ) ※要学生証提示、24歳以下
http://www.modernswimmers.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月07日
2009年しのぶの観劇ベストテン
2009年の総決算
ずいぶんと遅くなりましたが、しのぶの観劇ベストテンの発表です。1年間の総決算をするという重要行事までが後回しになる、この体たらく。とにもかくにも先に進まなければいけない状況なので、勢いでがんばってみました。
ベストテンは「CoRich舞台芸術アワード!2009」にも投票しています。wonderlandの「今年の3本」にも参加させていただきました。
※2009年の観劇本数は290本(内、同じ作品を2回観たのは3公演、3回観たのは2公演)。
■メルマガ号外■ ※初日の早い順
・サスペンデッズ『片手の鳴る音』01/24-25シアタートラム
・キレなかった14才・りたーんず『すご、くない』04/18-05/06こまばアゴラ劇場
・青年団国際演劇交流プロジェクト2009・日仏交流企画『鳥の飛ぶ高さ』06/20-28シアタートラム
・世田谷パブリックシアター『奇ッ怪~小泉八雲から聞いた話』07/03-20シアタートラム
・ハイバイ『て』09/25-10/12東京芸術劇場 小ホール1
・パラドックス定数『東京裁判』11/13-23pit北/区域
■心に残る10本■ ※初日の早い順 ※号外を発行した公演を除く。
・モモンガ・コンプレックス『初めまして、おひさしぶり。』01/15-18富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマルチホール
・toi『四色の色鉛筆があれば』01/27-28シアタートラム
・フェスティバル/トーキョー09春・さいたまゴールド・シアター『95kgと97kgのあいだ』03/18-29にしすがも創造舎 特設劇場
・フェスティバル/トーキョー09春・SPAC『転校生』03/26-29東京芸術劇場 中ホール
・Bunkamura『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』05/06-30シアターコクーン
・SPAC・Shizuoka春の芸術祭2009『オリヴィエ・ピィのグリム童話「少女と悪魔と風車小屋」「いのちの水」「本物のフィアンセ 」』06/27-28舞台芸術公園・屋内ホール「楕円堂」
・こまつ座&ホリプロ『組曲虐殺』10/03-25天王洲 銀河劇場
・新国立劇場演劇『ヘンリー六世・三部作一挙上演」』10/27-11/23新国立劇場中劇場 第一部、第二部、第三部
・青年団リンク・ままごと『わが星』10/08-12三鷹市芸術文化センター星のホール
・フェスティバル/トーキョー09秋・BATIK『花は流れて時は固まる』11/15-20にしすがも創造舎
▼演劇関連のお仕事▼
・こりっち「CoRich舞台芸術まつり!2009」審査員
・「キラリ☆ふじみ芸術祭・TALKバトル」出演[2/11(水・祝)夜]
・ロロ『家族のこと、その他のたくさんのこと』終演後のトーク出演[5/2(土)昼]
・ひょっとこ乱舞『モンキー・チョップ・ブルックナー!!』終演後のトーク出演[12/22(火)14時の回]
▼執筆▼ ※日付順
●パンフレット、作品紹介、劇評など
・Bunkamura『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』wonderland特別寄稿
・『ミュージカル「UMOJA(ウモジャ)」』作品紹介文
・東京ノーヴイ・レパートリーシアター『かもめ』について寄稿
・新作邦画DVDの紹介記事を書いています(月4~5本)。2009年は55本執筆。
●インタビュー
・CoRich舞台芸術!「注目インタビュー・月船さらら&出口結美子」2009年1月
・CoRich舞台芸術!「注目インタビュー・本広克行」2009年11月
・栗山民也ロングインタビュー⇒1、2、3、4 ※執筆途中
●稽古場レポート
・メジャーリーグ『ちっちゃなエイヨルフ』稽古場レポート
・新国立劇場演劇研修所・第2期生修了公演『珊瑚囁』稽古場レポート
・メジャーリーグ『ヘッダ・ガブラー』稽古場レポート
・劇団、江本純子『常に最高の状態』稽古場レポート
・avex live creative『赤と黒』稽古場レポート
・Studio Life『十二夜』稽古場レポート
●記者発表
・「フェスティバル/トーキョー~F/T09春」記者発表
・SPAC「Shizuoka春の芸術祭2009」記者発表
・青年団『鳥の飛ぶ高さ』記者発表
・Studio Life『LILIES』記者発表
・東京芸術劇場「野田秀樹芸術監督就任・記念プログラム発表記者会見」①、②
・さいたまネクスト・シアター『真田風雲録』製作発表
・新国立劇場演劇『ヘンリー六世』制作発表
・「フェスティバル/トーキョー~F/T09秋」記者発表
・Studio Life「『トーマの心臓』『訪問者』連鎖公演」製作発表会
●その他
・fringe blog「記憶に残るチラシの工夫」2009年01月25日
・wonderland『年末回顧特集「振り返る私の2009-今年の3本」』
・事業仕分けへの意見募集関連
・「しのぶの演劇レビュー」TOPで演劇関連情報の告知をしています。
▼2009年を振り返って▼
振り返ってる場合じゃないんです・・・もう2010年2月ですから(汗)。そういう1年だったんでしょうね。やってもやっても間にあわない。レビューどころか公演記録さえも残せない。そんなペースで進みきってしまい、「これは一度、ギュっと休まなければいけないのでは、私?」と思っても、次から次に面白い作品に出合ってしまい、レビューが書きたくなって、休めない・・・。自己管理できないダメ人間の典型ですね。2008年のテーマは「自愛」だったんですが、どうなんだろ・・・大きな病気はしなかったので「好きに生きた」という意味では愛せたのかしら(謎)。
私にとっての2009年の大イベントといえば、春秋と2回も開催された最先端の舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー」。夏休みに青森に長期滞在して見守った渡辺源四郎商店『ココロとカラダで考える差別といじめ-7日で作る「河童」』。新国立劇場が一挙上演し、品質も集客も上々という快挙を成し遂げた『ヘンリー六世』。そして、なんといっても、“事業仕分け”です。事業仕分けのおかげで、自分には責任があるんだってことに改めて気づかされました。
演劇界に足をつっこんで10年になるんですから、そろそろただの「観客」という立場で居続けるのは無責任が過ぎると感じています。観劇感想を書くことは私にとって大切なことですが、時間も体力も限られていますので、もっと大切だと感じることがあれば、そちらに奉仕していきたいと思います。
勢いに乗ってまた長いレビューを書いちゃうかもしれません。でももしかしたら、レビューをめったに書かなくなるかもしれません。このサイトは「しのぶの演劇レビュー」という名称ですが、レビュー(観劇感想文)とは少し離れた方向性を持つようになるかもしれません。自分でもどうなるかわかりませんが、持ち前の“受身なやんちゃ精神”を信じて、サイト運営を続けていこうと思います。一番興味があることは、まだ変わっていません。演劇教育と俳優養成です。
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2010年02月06日
MU『ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人』02/03-14 OFF OFFシアター
ハセガワアユムさんが作・演出されるプロデュース集団MU(ムー)の公演を久しぶりに拝見(過去レビュー⇒1、2)。『ゴージャスな雰囲気』(作:笹木彰人)と『めんどくさい人』の2本立てで、上演時間は約2時間10分(休憩なし)。
出演者はオーディションで選ばれたそうです。キャスト違いの3バージョンありまして、私は[A]を拝見。
⇒CoRich舞台芸術!『ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人』←CoRichでカンタン予約!
『ゴージャスな雰囲気』は自称ナルシストな男たちがなぜか人助けをすることになる、ちょっと皮肉なコメディーなんですが、ナルシストたちのナルシストっぷりが弱くて残念。絶対王様の劇団員ならどんな感じだったんだろうと想像しつつ観ることに。美を主張する三嶋義信さんの演技は少し信じられました。最後の展開は好き。ちょっとスカっとしました。さすが笹木彰人さんの脚本だなぁと懐かしく、嬉しく思いました。
『めんどくさい人』は主役の秋澤弥里さんの悩殺バディー(裸じゃないですよ)が素敵すぎて、とりあえずガン見(笑)。若い女性のきれいな体が大好きだ!(←いつもコレだ。笑えないですよね、すみません)
自分の気持ちがわからなくてモヤモヤし、周囲に当たりまくる“めんどくさい”女と、そんな彼女になぜか惹かれて、いじめられながらも彼女に付きまとう“めんどくさい”人たちが、欲に振り回されてみっともないこと三昧になるストーリーには面白みを感じました。
両作品について感じたことですが、舞台をはける(出ていく)時と登場する時の、理由とタイミングがもっと緻密だといいなと思います。劇場が小さいので余計に気になったのかもしれません。
2つの作品は関連性がない(と言っていい)ものだったので、装置にはもうちょっと変化が欲しかったですね。
ここからネタバレします。物語はうろ覚えです。正確さは保障できません。⇒キャストデータ
■[A]『ゴージャスな雰囲気(男)』
脚本:笹木彰人(絶対王様) 脚色・演出:ハセガワアユム(MU)
[出演]松田:芝博文 ・・・ このビルに軟禁される男。/将軍:藤田慶輔 ・・・ インパクトが好きなナルシスト。/鳳:三嶋義信 ・・・ 美しさが好きなナルシスト。/浜口:浜野隆之・・・ 自分の発想が好きなナルシスト。/秋山:土屋士 ・・・ トップにいるのが好きなナルシスト。
大きなガラス張りの窓があるビルの5階で、たくさんの人たちに自分たちの神々しいまでのナルシスト振りを見てもらいたいと思っているナル軍団。ひょんなきっかけで正午に自殺しようとしている松田と出会い、彼を助けようと必死に時間稼ぎをする。徐々に心を許していく松田。
すると突然、自分たちの過失(室内で花火をしたせい)でビルの2~3階が火事に。5階だからもう逃げられない!・・・とあせる間もなく、テレビ局のヘリコプターが飛んできて、ビルの周囲は大勢のヤジ馬に囲まれた。ナル軍団は大喜びし、煙に包まれながらナルシスト・ダンスを踊りまくる。自殺志願者だった松田もその中に混じって踊り、嬉しそうに笑う、シュールなハッピーエンド。
■[A]『めんどくさい人(女)』
脚本・演出:ハセガワアユム(MU)
[出演]山下花恵(29):秋澤弥里 ・・・ 両親の遺産が入り込み金持ちになる。ハードボイルドな性格で虚無が漂う。/武藤敦史(27):芝博文 ・・・ 元舞台俳優の売春夫。浮世離れしている花恵に恋心を抱く。/今口勝(27):三嶋義信 ・・・ 武藤と同じ劇団の俳優で同じく売春夫。青い鳥基金の幹部にもなるが現在行方不明に。/菊池みく(27):足立紀子 ・・・ 天然の育ちのいい子、性善説で生きている。花恵に更生を強要する。/野木(33):浜野隆之 ・・・ デリボーイクラブ「グラシアス」の店長。武藤の復帰を願っている不器用な観劇マニア。/美奈子(26):岩崎恵 ・・・ 同じく「グラシアス」の経理担当。こちらは今口に肩入れしてる。
山梨県(だったかな)に山を7つ持っていた親が死に、その遺産を運用して現金をたんまり持っている若い女・花恵(秋澤弥里)。もともとは教師をしていたけれど、今は札束と一緒に一人暮らしの自宅にひきこもり中。日常的に男娼あっせん会社から娼夫を買っており、乱暴なSタイプの今口(三嶋義信)と従順なMタイプの武藤(芝博文)がお気に入り。だが全く満たされない。金持ちだけが集まる品川(の埠頭で開かれた?)のパーティーで見た、青い鳥が忘れられない。あの鳥が欲しい・・・。
自分に近寄ってくる人間は全員が金目当てなんじゃないかと思ってしまうから、つい冷たくしてしまう。でも自分に自信がないから何でも金で解決しようとする。そんなループを自分で延々と続ける、ホントにめんどくさい女なんですね、花恵は(笑)。そういうゆらゆらした女ほど、今口みたいな強引な男が好きなわけですが、今口は結局自分勝手な暴君で彼女のことを愛してはいなかった(花恵がそれに気づいた)ので、花恵はさえないけど献身的な武藤を選びます。
そして武藤に「金がなくても私のこと好き?」「私はつまらない女なの、そんな私の話をずっと聞いてくれる?」みたいなことを3回も尋ねるのが、まためんどくさい(苦笑)。そこで、奴隷のように花恵にかしずいていた武藤が「(そんなことするのは)めんどくさいよ」と言って笑い、花恵もやっと素直に笑うことができて、キュートなハッピーエンドを迎えます。2人がはじめて平等な立場の人間同士になれたんでしょうね。
セリフで説明される人物の背景を、役者さんの演技で表現しきれているように思えませんでした。青い羽根を使ったニセ慈善事業における今口の盛衰や、今口と武藤の劇団時代の三角関係(2人に好かれた女は自殺)など、短い上に盛りだくさんなストーリーだったので難しいのかもしれませんね。
1つの紙袋で2000万円入っていたということは、花恵が持っていた3袋で6000万円。ざっくり見つもって約1億円の札束が部屋の中にあったのかしら。そういう“金”があふれている実感も持ちづらかったです。
今口と寝ている花恵の部屋に武藤が入って来て、武藤が今口を殺そうとする・・・という夢を、花恵が見ます。夢か現実かがわからないように演出されていて、とても面白かったです。
『ゴージャス…』は武藤が昔出演していた舞台だったという設定は、2本立てである意味が増してとても良かったと思います。※武藤の出演作の記録映像がテレビで流れることでわかります。
花恵につきまとっていたのは男だけではありませんでした。教師なのに生徒と駆け落ちし、それが明るみになって裁判に負け、貯金を全部なくして実家の八百屋を手伝っているという、花恵の元同僚の女(足立紀子)もでした。迷いなくまっすぐ、明らかに間違った方向に突き進んでいるのが、愚かで可愛いい人物だと思いました。
第20回下北沢演劇祭参加
[出演]芝博文、秋澤弥里、足立紀子、浜野隆之(下井草演劇研究舎)、太田守信(エムキチビート)、三嶋義信、岩崎恵(ポップンマッシュルームチキン野郎)、奥野亮子、藤田慶輔(ナイスコンプレックス)、土屋士、二面由希(動物電気)、花戸祐介、浜松ユタカ(動物電気)、渡辺磨乃、川添美和(劇団海賊ハイジャック)、酒井和哉、さいとうせいき
『ゴージャスな雰囲気』脚本:笹木彰人(絶対王様) 脚色:ハセガワアユム(MU)/『めんどくさい人』脚本:ハセガワアユム(MU) 総合演出:ハセガワアユム(MU) 舞台監督:伊藤智史 舞台監督補佐:伊藤淳二 照明:河上賢一(La Sens) 照明操作:中泰雅 音響:岡田悠(Ona-Space) 宣伝美術:イシイマコト[united.] フライヤー・舞台写真撮影:石澤知絵子 演出助手:古屋敷悠 制作協力:林みく(Karle) 稽古場協力:にしすがも創造舎 共催協力:下北沢演劇祭実行委員会 企画/制作:MU
【発売日】2009/12/14■前売:2700円/当日:3000円(日時指定・自由席)■全公演フリーパスチケット 5000円(A・B・C全バージョン&レイトショー含み、何度でも観劇OK)
[A]『ゴージャスな雰囲気(男)/めんどくさい人(女)』/[B]『ゴージャスな雰囲気(女)/めんどくさい人(男)』/[C]『ゴージャスな雰囲気(男女MIX)/めんどくさい人(マダムMIX)』
http://www.mu-web.net/
http://production-blog.mu-web.net/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月05日
【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2010春」の審査員をさせていただきます⇒2/22(月)応募〆切
今年も「CoRich舞台芸術まつり!2010春」が開催されます!⇒2007春、⇒2008春、⇒2009春 ⇒fringe blogでの紹介(2009春)
公募期間:2010年2月2日(火)~2010年2月22日(月)
開催期間:2010年3月1日(月)~2010年5月31日(月)
4回目を迎えたこのフェスティバルの特徴は、審査員が全国どこにでも審査対象となる10公演を観に行くこと。グランプリ受賞団体には、次回公演資金として100万円が支援されます!昨年より準グランプリ、俳優賞も創設されました。
ただいま参加団体の応募受付中!〆切りは2/22(月)です。応募が承認されるとすぐに、CoRich舞台芸術!TOPページにチラシがランダム表示されるようになっています。ご応募は早い方がかなりお得です!
今回も審査員をつとめさせていただくことになりました。新しく審査員になられた方は2名。ぜひチェックしてください♪
■審査員(敬称略・公式サイト発表順)
・矢作勝義
世田谷パブリックシアター
※矢作さんについてはこんなページが!⇒舞台芸術を支える名脇役、“劇場管理システム”
・巽大介
演劇情報誌シアターガイド 編集部
・鈴木理映子
演劇ライター
・高野しのぶ
現代演劇ウォッチャー/ライター
・手塚宏二
こりっち株式会社 営業チーフマネージャー
審査員として感じていることですが、「〆切間際に間にあわせればいい」という考え方は、できるだけ避けていただきたいです。応募内容はもちろん、過去の公演や舞台写真、動画などもじっくり審査する時間が欲しいのです。早めに応募してくれた団体については、細かいところまでチェックできています。
CoRich舞台芸術!は舞台好きの観客が集まるポータルサイトですので、自分たちの活動、およびやる気をアピールする良い機会になるのは間違いありません。特に今年は応募が早ければ早いほど、TOPページにチラシが表示される期間が長くなります。2/26(金)に第一次審査が発表されると、チラシのランダム表示は終了します。ただいま応募は3団体。どれだけ目立つかよくわかりますよね!
またこれも毎度お伝えしていることですが、直前に応募が殺到して、ぎりぎりになるとアクセスが増えて登録しづらくなることがあります。お早目のご応募をお勧めします。
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2010年02月04日
むっちりみえっぱり別枠公演『ムートンにのって』02/04-07アトリエヘリコプター
1年に1回も活動していないむっちりみえっぱり。前回は2006年でしたね。今回は五反田団の前田司郎さん、THE SHAMPOO HATの黒田大輔さんら客演陣も豪華。ゆるりとつながった短編集でした。上演時間は約1時間40分。
ロビーではカフェも営業。ほんわり、ゆったり気分で観に行くと周波数が合うかもしれません。
⇒CoRich舞台芸術!『ムートンにのって』
白いレースの布に囲まれた舞台。毛糸のぼんぼり(ボンボリであってるかしら)が天井からつり下がっているのが可愛い。
ただ、全体的に私が期待していた雰囲気ではなかったかも。ゆるく笑わせてもらえるし、ほんわかできましたが、前田さんや黒田さんが大活躍されるので、五反田団色が強すぎました。あ、だから別枠公演なのかしら。
ここからネタバレします。
■「はてしない物語」
出演:齊藤庸介 山本由佳
チーズフォンデュを囲んで男女がいいムードに。でも女の子の心は「はてしない物語」の夢の世界へ。この作品が一番好きだった。
■「会議」
出演:齊藤庸介 江川瑠衣 黒田大輔 兵藤公美 吉田麻生
新しい週刊誌のアイデア出し。
■「Dear アゴスティーニ」
出演:兵藤公美 前田司郎
よさこい。
■「千手観音」
出演:山本由佳 兵藤公美 吉田麻生 前田司郎
千手観音ダンスの練習。女の戦い。前田さんのキャラが可笑しい。
■「劇団シーフード第67回公演『オーマイビルディングー!』」
出演:前田司郎 黒田大輔 江川瑠衣 樋口徳子 山本由佳 吉田麻生 兵藤公美
劇中劇。演出家(前田司郎)が無茶なことばかりさせる。ハイバイを思い出す。
■「トップランナー」
出演:前田司郎 佐藤沙恵 齊藤庸介 黒田大輔 江川瑠衣 山本由佳
演出家がテレビのトーク番組に出演。
■「若者たち」
出演:江川瑠衣 黒田大輔 齊藤庸介 樋口德子 兵藤公美 前田司郎 山本由佳 吉田麻生
リンゴ・スター、ボブ・ディラン、アンディー・ウォーホール、バスキアが、ジャニス・ジョップリン、オノ・ヨーコ、ツイギーと合コン。最後にジョン・レノンがやってくる。
出演:江川瑠衣(むっちりみえっぱり) 黒田大輔(THE SHAMPOO HAT) 齊藤庸介 兵藤公美(青年団) 樋口徳子(むっちりみえっぱり) 前田司郎(五反田団) 山本由佳(むっちりみえっぱり) 吉田麻生(むっちりみえっぱり)
作・出演:樋口德子 江川瑠衣 山本由佳 吉田麻生 企画・原案:樋口德子 制作:猪川哲一郎 照明:小沢葉月 舞台:松本謙一郎 舞台助手:萩原未来 音響:小早川晋 カフェ:中川幸子 ナレーション:川島到 Web:江崎史亨 宣伝美術イラスト:古谷充子 宣伝美術デザイン:海老沢えみ
前売り当日とも2000円
http://mucchirimieppari.com/MOUTON-FuwaFuwa/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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青年団リンク・二騎の会『「F」Girl's ver.リーディング公演』01/29-02/07こまばアゴラ劇場
本編に続いて『F』アナザーバージョンのリーディング公演を拝見。男女の物語が女2人の物語になっていました。本編でアンドロイド役を演じてらっしゃる多田淳之介さんの演出です。上演時間は高校演劇でも上演可能な約1時間。
舞台中央にあったベッドがなくなっており、照明、音響もがらりと変わっていました。公演中に違う作品を上演するのって凄いことだなと思います。
⇒CoRich舞台芸術!『F』
最初のト書きとタイトルを舞台奥の壁のど真ん中に大きく映写。大音量の音楽。マイクで話したり、観客に背を向けていたり。登場する2人は本編と比べるとちょっと年齢が低い目かも。
戯曲が“ロボットと人間”の2人芝居なので、演出は“劇場と役者”の関係性を見せる演出になっていたようです(トークで多田さんがおっしゃっていました)。そう教えていただいて納得。観ている時はわかりませんでした。あの、大音量の割れた音は、苦手・・・。
≪トークショー≫
出演:多田淳之介 長野海 後藤麻美 宮森さつき
宮森さんは映画「ブレードランナー」がお好きで、原作小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を思い出したとのこと。私も「ブレードランナー」は大好きです。
出演:後藤麻美(アンドロイド) 長野海(少女)
脚本:宮森さつき 演出:多田淳之介 照明:岩城保 舞台美術アドバイザー:鈴木健介 演出助手:新井ひかる 宣伝美術:京 ちらし写真撮影:木崎友紀子 制作:服部悦子 木元太郎 芸術監督:平田オリザ
【休演日】2月2日(火)【発売日】2009/12/11 予約・当日共 一般:3,000円 学生・シニア(65歳以上):2,000円◎ペアチケット:5,000円(予約のみ)◎1月割引:2,500円(1月29日(金)―31日(日))○『F』Girl's ver.リーディング:1,000円
http://www.seinendan.org/jpn/infolinks/infolinks091211.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月03日
DULL-COLORED POP谷賢一単独企画公演『幸せの歌をうたう犬ども』02/02-04タイニイアリス
活動休止中の劇団DULL-COLORED POPの主宰・谷賢一さんの単独企画です。出演者10人が自分のやりたい役(およびその役の設定)を谷さんに伝え、谷さんがその10役が登場する1本の戯曲を書きおろし、演出するとのこと。
関係者に公開されたゲネプロ(本番同様に上演するリハーサル)にお邪魔しましたが、個人的事情により一部しか拝見できませんでしたので、レビューは記録のみ。
⇒CoRich舞台芸術!『幸せの歌をうたう犬ども』
≪公演紹介≫ 公式サイトより。
2010年の谷賢一、1発目の上演作品は「当てられ書き」。当てられ書きとは、出演俳優が自分の役の名前・性格・特徴・職業などを勝手に決め、作家(谷)がその俳優の役指定に従い、何とかまとめて1本の長編台本にする、という、自分から自分へ無茶振り企画。職業も世界観もバラバラな計10人の登場人物達を、どうにかまとめて、欲望と幸福を奏でる1本の新作戯曲を生み出しました。
≪ここまで≫
出演:菊地奈緒(elePHANTMoon)、鈴木麻美(北京蝶々)、鈴木アメリ(犬と串)、萱怜子、如月萌、西尾友樹、藤尾姦太郎(犬と串)、堀雄貴(犬と串)、安川結花(アロッタファジャイナ)、山本真由美
作・演出: 谷賢一(DULL-COLORED POP)、舞台監督: 酒井健太(route∞)、舞台監督補: 塚越健一、照明:松本大介(enjin-light)、音響: 佐々木雄介、映像制作:小倉梨依、美術: 鮫島あゆ&ギャラクシーエンジェルス、音源製作:新戸崇史、小道具:平岡奈々、演出助手: 酒井一途、宣伝美術: 二等ヒロシ、制作: 北澤芙未子(DULL-COLORED POP)、制作補:石綿大夢
【発売日】2010/01/10 前売:2,000円 当日:2,500円(学割500円引・受付にて学生証の提示をお願い致します。)
http://blog.livedoor.jp/inudomo/
http://www.dcpop.org/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年02月01日
こまばアゴラ劇場・舞台と空間のワークショップ09冬「言葉を越えて…『言葉を融かす』野村政之(ドラマターグ)」01/20こまばアゴラ劇場5F稽古場
チラシ
青年団の制作部に所属する野村政之さんのワークショップに、受講者として参加いたしました。野村さんは制作の仕事の他に“ドラマターグ”としても活躍されています。
野村さんのことはブログやツイッターでよくチェックしており、最近よく目にする“ドラマターグ”とは何なのか、一体どんな仕事なのかにた興味があったので、思い切って申込みました。
2回のトイレ休憩をはさんでみっちり4時間あり、かなり疲れましたが(笑)、非常に有意義な体験になりました。以下、メモ書き程度の発言の記録と感想です。
野村「ドラマターグは、自分では何も表現しない。(自分の考える)ドラマターグの仕事は、説明して腑に落ちてもらうこと。説明がいらない妙案を出すこと。そうやって他人を動かすこと。」
野村「ドラマターグには担当(脚本、演出、美術、照明、音響、衣裳、制作など)がない。だから決定権がない、責任がない、権力がない。つまり自由。無責任に提案できる。担当を越境して融合させられる。そこが楽しいし、達成感につながる。」
野村「すでにあるもの(人、テキスト、空間、お金などの制約条件)と、自分の思考力、気づきを頼りに現場へいく。」
杉山至(今企画ディレクター)「ドラマターグは“第一の観客”ともいわれる。」
詩の朗読を繰り返し聴いたり、クイズやゲームのような言葉遊びをいくつかやっていく内に、徐々に文章の中の単語の1つずつに焦点が合うようになり、その意味や味わいをより豊かなものとして受け取れるようになりました。一読した時はサラリと通り過ぎていた単語が、色を帯びたり、湿度を増したり、重みで沈んでいるように見えたりしてくるのです。嘘じゃないです、ホントに!
野村「(意味を)ずらすことでイメージの幹がふくらむ。言葉のイメージが太くなる。」
お芝居をつくる時、スタッフや役者さんなど全ての参加者をつないでいるのは戯曲(テキスト)です。その言葉たちへの強い執心、言葉を起点に無限に広がる想像力から、作品が生まれるんですね。作り手の皆さんへの敬意が増すとともに、言葉すなわち日本語がよりいとおしいものとして見えるようになりました。(講座のテキストだった)寺山修司の詩なんてもう、最高。
このワークショップシリーズはもう何年も継続されているもので、私は作り手ではないから遠慮していたのですが、誰でも参加できるし、とても楽しいものだと思いました。日ごろ当たり前のように目にしてるもの・ことの違う側面が見えてきて、結果、自分の新しい面を見つけられたり。“ワークショップの効用”はやはり体験してこそわかるものだなと思いました。
*動きやすい服装でお越しください。スケッチブック、鉛筆を持参してください。各回の前に、宿題・持ち物などの告知があります。
1月6日(水)19:00~22:00 松井周[劇作・演出]
1月13日(水) 19:00~22:00 杉山至[舞台美術]
1月20日(水) 19:00~22:00 野村政之[ドラマターグ]
1月27日(水) 19:00~22:00 木藤歩[照明]
2月3日(水) 19:00~22:00 牛川紀政[音響]
2月17日(水) 19:00~22:00 白神ももこ[振付]
12/6(日)受付開始 通し参加 一般:¥10,000 学生:¥8,000/各回の参加 一般:¥2,000 学生:¥1,500 <劇場法人会員・グループ会員特典対象>通し参加=チケット5枚 各回の参加=チケット引換券1枚
主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 Performing Space Labo 協賛:舞台美術研究工房・六尺堂 ワークショップ事務局:杉山至(ディレクター)、野村政之、林有布子、木元太郎、有賀千鶴、濱崎賢二
http://www.agora-summit.com/2009w/ws_butai.html
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メルマガ 2010年02月のお薦め舞台
お薦めお芝居をご紹介しています
2010年02月のお薦め舞台11本+αをご紹介します。
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“しのぶの演劇レビュー” Vol. 69 2010.02.01 1,495部 発行
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今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◎2010年と書くのにまだ慣れない2月。でも舞台芸術のフィールドには
昨年とは違った新しい方向性があらわれ始めている気がします。
舞台には、あなたの心を揺さぶり、
人生の輝きを増してくれる奇跡があります。
“今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪
◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
○
○○ 今回のもくじ
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◆1【今月のお薦め11本+α】
◎No.1→モダンスイマーズ『凡骨タウン』
02/05-21東京芸術劇場 小ホール1
http://www.modernswimmers.com/
◆2【先月のベスト3】
◎No.1→SePT独舞vol.20『黒田育世×飴屋法水「ソコバケツノソコ」』
01/15-17シアタートラム
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0116233323.html
◆3【お薦め芝居の前売情報1 井上ひさし作「東京裁判三部作」】
◎井上ひさし作「東京裁判三部作」が待望の3作連続再演!
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000211_play.html
◆4【お薦め芝居の前売情報2 ニ兎社『かたりの椅子』】
◎永井愛さんの3年半ぶりの新作。多地域ツアーです。
http://www.nitosha.net/
◆5【「CoRich舞台芸術まつり!2010春」2/2(火)より公募開始! 】
◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバルです。
http://stage.corich.jp/festival2010/index.php
◆6【編集後記】
◎『演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル』2/25(木)開催
◎第54回岸田國士戯曲賞の選考結果発表は2/8(月)!
◎おすすめ舞台中継 on TV
◆7【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪
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◆1 【今月のお薦め11本+α】
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▽★印がいちおし公演です(3本)。
▽初日の早い順に並べています。
▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL
▽座種の記述がない公演は全席指定。
※減らすのが心苦しかったので、今月は11本紹介させていただきます。
読者数人にご意見を伺ってみたところ、「今までどおり本数は
多くても良い。減らす必要はない」という方が多かったので。
★1.モダンスイマーズ『凡骨タウン』
02/05-21東京芸術劇場 小ホール1
☆出演:古山憲太郎/津村知与支/小椋毅/西條義将/萩原聖人/
千葉哲也/緒川たまき/佐古真弓/辰巳智秋
脚本・演出:蓬莱竜太
前売4200円 当日4500円
学生割引(24歳以下):前売3000円 当日3500円
http://www.modernswimmers.com/
蓬莱竜太さんの新作です。野田秀樹さんが芸術監督をつとめる
東京芸術劇場の若手バックアップ企画“芸劇eyes”↓の作品ですね。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703234935.html
●お薦めポイント●
2008年に1ヶ月のロングラン公演を成功させ、NHKの
シアターコレクションにも選ばれた人気作『夜光ホテル』↓の続編。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0514094717.html
『夜光ホテル スイートルームバージョン』稽古場レポート↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1023225057.html
前回主演の萩原聖人さんに加え、千葉哲也さん、緒川たまきさんら
豪華客演陣を迎えた劇団公演です。小劇場で観られるのが嬉しいですね。
2.東宝『THE 39 STEPS-秘密の暗号を追え!-』
02/06-03/04シアタークリエ
☆出演:石丸幹二 高岡早紀 今村ねずみ 浅野和之
脚本:パトリック・バーロウ 演出:マライア・エイトキン
S席8,500円 A席7,000円 学生4,000円 ※未就学児の入場不可
http://www.tohostage.com/39steps/
2007年ローレンス・オリヴィエ賞ベスト・ニュー・コメディ受賞作。
ウェストエンドやブロードウェイの演出をそのままに日本初演。
登場人物139人を4人で演じるそうです!
3.パルコ・プロデュース『なにわバタフライ N.V』
02/07-28シアタートラム
≪東京、北九州、名古屋、京都、新潟、大阪≫
☆出演:戸田恵子
脚本・演出:三谷幸喜
¥7,500 ※未就学児の入場不可
http://www.parco-play.com/web/page/information/naniwa_butterfly_nv/
2005年初演の戸田恵子さんの一人芝居。モチーフは「ミヤコ蝶々」です。
戸田さんはこの作品で朝日舞台芸術賞・秋元松代賞を受賞されました。
三谷幸喜さんが新たに脚本に手を入れての再演です。初演レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0108174840.html
4.テレビ朝日『ジョン・ガブリエルと呼ばれた男』
02/12-21世田谷パブリックシアター
≪能登、宮城、新潟、福島、東京(世田谷)、北海道、札幌、神奈川、茨城、
兵庫、愛媛県松山市、愛知県知立市、名古屋、山梨、東京(池袋)≫
☆出演:仲代達矢 大空眞弓 米倉斉加年 十朱幸代
原作:イプセン 上演台本:笹部博司 演出:栗山民也
一般S席7,800円/A席6,000円 劇場会員、区民割引などあり
※未就学児の入場不可
http://www.majorleague.co.jp/stage/borkman/index.html
仲代達矢さんがイプセン作品に挑みます。演出は栗山民也さん。
上演台本を書かれた笹部博司さんがかかわったイプセン作品のレビュー↓
『ヘッダ・ガブラー』(2009年)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0709164558.html
『ちっちゃなエイヨルフ』(2009年)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0206160702.html
『野鴨』(2007年)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1202214847.html
5.AGAPEstore『残念なお知らせ』
02/12-21全労済ホール/スペース・ゼロ
≪東京、福岡、大阪、仙台、新潟≫
☆出演:松尾貴史、片桐仁、新谷真弓、岩井秀人、吉本菜穂子、久ヶ沢徹
脚本:枡野幸宏 演出:G2
前売:6,000円 当日:6,300円 ※未就学児童の入場不可
http://www.g2produce.com/agape/14/front.html
AGAPEstore(アガペーストア)は松尾貴史さんとG2さんによる
演劇プロデュース集団。今回で最終公演になるそうです。
脚本は前作『テーブルマナー』でもG2さんとタッグを組んだ枡野幸宏さん。
6.ネルケプランニング『NECK』
02/12-24青山円形劇場
☆出演:溝端淳平 鈴木浩介 森崎博之 加藤啓 市川しんぺー 河原雅彦
脚本:舞城王太郎 劇作:竹内佑 演出:河原雅彦
前売・当日共7,000円 ※未就学児入場不可
http://project-neck.com/
手練の役者さん(男ばかり)による“弾丸トークサスペンス”。
原作は小説家の舞城王太郎さん。演出は河原雅彦さん。
モチーフは同じだけど内容は異なる映画版も公開されるそうです。
※板尾創路さんが病気のため降板し、代役は河原雅彦さん。
7.RUN&GUN stage『僕等のチカラで世界があと何回救えたか』
02/17-27紀伊國屋ホール
☆出演:上山竜司 米原幸佑 永田彬 宮下雄也(以上RUN&GUN)
藤田秀世 名取幸政 久野雅弘 岩尾望(フットボールアワー)
脚本:高羽彩(タカハ劇団) 演出:青木豪(グリング)
前売・当日共5,000円
http://www.runandgun.jp/rgs3/index.html
舞台での活躍が目立つイケメン集団RUN&GUNのお芝居。
脚本に高羽彩さん、演出に青木豪さんを迎えて。
8.こまつ座『シャンハイムーン』
02/22-03/07紀伊國屋サザンシアター
☆出演:村井国夫 小嶋尚樹 梨本謙次郎 土屋良太 増子倭文江 有森也実
脚本:井上ひさし 演出:丹野郁弓
5,250円 学生割引3,150円
http://www.komatsuza.co.jp/contents/performance/
1991年に谷崎潤一郎賞を受賞した井上ひさしさんの戯曲は、
中国の文学者魯迅(ろじん)のお話。
劇団民藝の演出家・丹野郁弓さんはこまつ座に初参加。
★9.Bunkamura『上海バンスキング』
02/23-03/14 Bunkamuraシアターコクーン
☆出演:吉田日出子、串田和美、笹野高史、さつき里香、大森博史、
真那胡敬二、小日向文世、服部吉次(黒テント)、小西康久、
酒向芳、内田紳一郎、三松明人、片岡正二郎 他
※配役は各公演当日開演1時間前に発表。
脚本:斎藤憐 演出:串田和美
S席9,500円 A席7,000円 コクーンシート5,000円
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_bansking.html
http://t.pia.jp/feature/stage/shanghai-bansking/shanghai-bansking.html
1979年初演。映画化もされた名作が16年ぶりに復活。
しかも当時の出演者らが再び集結します!
戯曲(作:斎藤憐)は岸田國士戯曲賞受賞作品です。
10.タニマチ金魚『三日月に揺られて笑う』
02/23-28ザ・スズナリ
≪大阪、東京≫
☆出演:牧野エミ 楠見薫 中道裕子 オレノグラフィティ 今奈良孝行
脚本・演出:土田英生(MONO)
前売4,300円 当日4,500円
http://www.fiberbit.net/user/tani-kingyo/
大阪の女優3人ユニットに土田英生さんが新作を書き下ろし、演出。
後藤ひろひとさんがブログ↓に通し稽古の感想を書かれています。
http://goto.laff.jp/hirog/2009/12/very-ad72.html
11.自転車キンクリーツカンパニーSTORE『富士見町アパートメント』
02/27-03/14座・高円寺1
【Aプログラム】
『魔女の夜』作:蓬莱竜太 出演:山口紗弥加 明星真由美
『海へ』作:赤堀雅秋 出演:井之上隆志 入江雅人 清水宏 遠藤留奈 久保酎吉
【Bプログラム】
『リバウンド』作:鄭義信 出演:平田敦子 池谷のぶえ 星野園美
『ポン助先生』作:マキノノゾミ 出演:黄川田将也 西尾まり 山路和弘
演出:鈴木裕美
【A】【B】ともに5000円、 A+Bセット券8000円
※小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください。
http://www.jitekin.com
共通する舞台装置で4人の作家が新作を書き下ろし。演出は鈴木裕美さん。
キャストも豪華で、密度の濃い会話劇が楽しめそう。
★★★──────────────────────────────
前売3000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
──────────────────────────────★★★
【1】ONEOR8+三鷹市芸術文化センター『ゴールデンアワー』
02/05-14三鷹市芸術文化センター 星のホール
☆出演:ほっしゃん。 西山繭子 根岸季衣 他
脚本・演出:田村孝裕
前売3500円 当日3800円
高校生以下:前売・当日共に1500円 劇場会員割引あり
http://oneor8.net/cn12/index.html
田村孝裕さん率いるONEOR8(ワンオアエイト)の
2002年初演作↓の再演です。根岸季衣さんら客演陣も豪華。
http://oneor8.net/cn16/cn19/pg121.html
【2】燐光群『アイ・アム・マイ・オウン・ワイフ I AM MY OWN WIFE』
02/06-16吉祥寺シアター
☆出演:猪熊恒和、中山マリ、鴨川てんし、ほか燐光群劇団員
作:ダグ・ライト 訳:常田景子 演出:坂手洋二
一般前売3,600円 ペア6,600円(前売・予約のみ) 当日4,000円
大学・専門学校生3,000円 高校生以下2,000円
※学生券は前売・当日共通。劇場会員割引あり
http://www.alles.or.jp/~rinkogun/
2004年トニー賞(作品賞)・ピュリッツァー賞受賞作の日本初演。
★【3】チェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人であるのか?』
02/14-26 STスポット ※3月に横浜美術館公演あり。
☆出演:山縣太一 松村翔子 安藤真理 青柳いづみ 武田力
矢沢誠 佐々木幸子
脚本・演出:岡田利規
日時指定 入場整理番号付自由席 前売3000円 当日3500円 学生2500円
http://chelfitsch.net/
海外での活躍も目覚ましい、岡田利規さん率いるチェルフィッチュの
約2年振りの新作は、“今時の若者の話し言葉による演劇”から離れ、
俳優の即興も取り入れるなど、新たな挑戦をされている意欲作。
大江健三郎賞を受賞した小説家でもあり、世界的にも注目されている
若き日本演劇界の旗手の新機軸となれば、これは見逃ません。↓新聞記事
http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY201001290311.html
【4】プリセタ『コミック』
02/17-22駅前劇場
☆出演:戸田昌宏、谷川昭一朗、粟田麗、野村恵里、篠原友希子、
森川ゆきえ、福津屋兼蔵、松永大輔、富士たくや、関寛之、なんきん
脚本:倉持裕 演出:世田谷ジェッツ
全席自由 前売¥3,300 当日¥3,500
2/17(水)19:30、2/19(金)14:00の回のみ前売¥3,000
http://www.puriseta.com/
ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕さんが2002年に同劇団に
書き下ろした作品の再演。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1204010040.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/1204234201.html
【5】新国立劇場演劇研修所『友達』
02/22-24新国立劇場小劇場
☆出演:新国立劇場演劇研修所第3期生
作:安部公房 演出:栗山民也
A席3,000円/B席2,000円/Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000316_training.html
日本唯一の国立の俳優学校の修了公演です。演出は所長の栗山民也さん。
第3期生が挑むのは安部公房の不条理劇。修了公演の過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0323193912.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0302183743.html
第6期生の募集↓も始まります。受験をお考えの役者さんはぜひ。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1031121259.html
☆☆☆──────────────────────────────
前売2000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
──────────────────────────────☆☆☆
[1]むっちりみえっぱり別枠公演『ムートンにのって』
02/04-07アトリエヘリコプター
☆出演: 黒田大輔(THE SHAMPOO HAT) 前田司郎 齊藤庸介 他
脚本・演出:樋口德子
前売り当日とも2000円
http://mucchirimieppari.com/MOUTON-FuwaFuwa/
数年に1度しか公演がないむっちりみえっぱりの新作。
シュールでナンセンスなふしぎ乙女ワールドをぜひご賞味あれ。
2006年公演のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0929222546.html
[2]モモンガ・コンプレックス
『ダンス・パフォーマンス的公演「ウォールフラワーズ。」』
02/11-14富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
☆演出・振付:白神ももこ
一般2500円 当日2800円 ラブレター割引2200円
※未就学児の入場はご遠慮いただきます。
http://d.hatena.ne.jp/momonga_complex/
モモンガ・コンプレックスは女の子のダンス集団。演出・振付される
白神ももこさんはぜひ注目してただきたい才能です。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0117202546.html
“キレなかった14才・りたーんず”参加作品ではメルマガ号外を発行。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0426144014.html
[3]前田司郎といわきの高校生『3000年前のかっこいいダンゴムシ』
02/17-21アトリエヘリコプター
☆出演:福島県立いわき総合高校芸術・表現系列(演劇)第6期生
脚本・演出:前田司郎
日付指定/自由席/整理番号付1500円(予約・当日とも)
http://www.uranus.dti.ne.jp/~gotannda/
五反田団の前田司郎さんが福島県の高校生と作った演劇の再演。
[4]岡崎藝術座『リズム三兄妹』
02/27-03/02横浜にぎわい座・のげシャーレ
☆脚本・演出:神里雄大
一般前売り¥2500/当日¥3000 高校生以下前売り・当日共¥1000
http://okazaki.nobody.jp/rhythm/
3/2(日)13:00神里雄大×岡田利規(チェルフィッチュ)フリートーク。
トークは予約不要・入場無料(2時間を予定。途中入退場可)
http://okazaki.nobody.jp/next.htm#rhythm2010
個人的にすごく感動した作品の再演。初演レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1106142817.html
神里雄大さんは『ヘアカットさん』↓で岸田國士戯曲賞にノミネート。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1021110518.html
[5]柿喰う客『The Heavy User/ヘビー・ユーザー』
02/27-03/02シアターグリーン特設会場「仙行寺」本堂
≪東京、フランス≫
☆作・演出:中屋敷法仁
全席自由 一般:前売2500円/当日2800円
学生:前売2000円/当日2300円
http://kaki-kuu-kyaku.com/
誰にも止められない知的肉体派エンタメ劇団の新作。
またフランスにも行っちゃうようです。
≪ミュージカル・オペラ・その他≫
○東京二期会『オペラ「オテロ」』
02/17-21東京文化会館 大ホール
☆台本:アリゴ・ボーイト(原作:シェークスピア「オセロー」)
作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ 指揮:ロベルト・リッツィ=ブリニョーリ
演出:白井晃 装置:松井るみ 衣裳:前田文子 照明:齋藤茂男
S席¥16,000 A席¥13,000 B席¥10,000 C席¥8,000
D席¥6,000 E席¥2,000 学生席¥2,000 愛好会会員割引あり
http://www.nikikai.net/lineup/otello/index.html
白井晃さんがオペラを演出。
○わらび座『ミュージカル「火の鳥 鳳凰編」ファイナル公演』
02/18-21新宿文化センター
≪全国多地域ツアー中≫
☆出演:パク・トンハ、戎本みろ、今泉由香、他
ヒロイン役は椿千代と佐藤明日香のWキャスト
作曲:甲斐正人 脚本:齋藤雅文 演出:栗山民也
S席7000円 A席6000円
http://www.warabi.jp/hinotori/ 2008年レビュー↓舞台写真あり!
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0331232700.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0426135143.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1108173235.html
秋田での稽古場レポート↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0114143925.html
○精華小劇場『イキシマ breath island』
02/18-28精華小劇場(大阪)
☆テキスト:松田正隆(マレビトの会) 演出:松本雄吉(維新派)
前売3,500円 当日3,800円 学生前売2,000円 学生当日2,300円
高校生以下 1,000円(前売・当日共)
http://seikatheatre.net/ikishima/
松本雄吉さんが自作でない戯曲を演出するのは初めてのことだそうです。
私は大阪まで遠征します!
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◆2 【先月のベスト3】
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1.SePT独舞 vol.20『黒田育世×飴屋法水「ソコバケツノソコ」』
01/15-17シアタートラム
☆私が黒田さんになって一緒に踊っている気持ちになった奇跡。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0116233323.html
2.快快『インコは黒猫を探す』
01/20-22シアタートラム
☆終演後のダンス短編『ビオレリヨ』とセットで素晴らしかった。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0124162328.html
3.三条会『S高原から』
01/15-18ザ・スズナリ
☆ト書きにはない演出を盛り込み、原作のエッセンスを豪快に抽出。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0116163526.html
◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
2010年1月(観劇数20作品)は残念ながら発行せず。
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◆3 【お薦め芝居の前売情報1 井上ひさし作「東京裁判三部作」】
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◎新国立劇場が井上ひさしさんの「東京裁判三部作」を再演します。
初演に続き、演出は3作とも栗山民也さん。
物語も登場人物も独立した三部作ですから、1つだけ観るのもOK。
でもどの作品も素晴らしいので、ぜひ3つ全部ご覧いただきたいです。
[4月]『夢の裂け目』
4/8-28新国立劇場小劇場 THE PIT
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000211_play.html
2001年初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0513160217.html
[5月]『夢の泪』
5/6-23新国立劇場小劇場 THE PIT
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000212_play.html
2004年初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0103135751.html
※チケット一般発売日:3/13(土)
[6月]『夢の痂(かさぶた)』
6/3-20新国立劇場小劇場 THE PIT
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000213_play.html
2006年初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0702211236.html
※チケット一般発売日:3/28(日)
【チケット情報】
・一般発売日:2010年2月21日(日)
※単演目は『夢の裂け目』のみ。通し券は発売されます。
・A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
・3作品通し券13,800円(A席のみ)も同時発売。
※A席5,250円が4,600円に!
※新国立劇場BOXオフィスへの電話か窓口でのみ取扱い
電話:03-5352-9999
地図:http://www.nntt.jac.go.jp/access/index.html
・劇場会員の方は会員サイトで詳細情報をお確かめ下さい。
http://www.atre.jp/
・お問い合わせ
新国立劇場BOXオフィス 電話03-5352-9999
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◆4 【お薦め芝居の前売情報2 ニ兎社『かたりの椅子』】
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◎日本を代表する劇作家と言っても過言でない永井愛さんの待望の新作。
ご紹介するのはツアー最終地である東京都世田谷区での公演です。
3/6(土)の埼玉公演が初日ですので、早く観たい方はぜひそちらで。
●ニ兎社『かたりの椅子』
04/02-18世田谷パブリックシアター
≪埼玉、新潟、福島、神奈川、長野、東京亀戸、大阪、滋賀、東京世田谷≫
☆出演:竹下景子、山口馬木也、銀粉蝶、大沢健、内田慈、
吉田ウーロン太(フラミンゴ)、松浦佐知子、でんでん、花王おさむ
脚本・演出:永井愛
http://www.nitosha.net/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/04/post_178.html
永井さんの過去公演のレビュー↓
『歌わせたい男たち』2008年
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0302202426.html
『書く女』2006年
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1003012316.html
『こんにちは、母さん』2004年
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0315215806.html
【チケット情報】
・一般前売開始 2010年2月13日(土)10:00~
・前売り・当日ともに
1階席5500円/2階席5000円/3階席4000円/
学生席2000円(3階)/劇場会員、区民割引などあり
・お問い合わせ
二兎社(にとしゃ) 03-3991-8872(10~18時 日祝休)
http://www.nitosha.net/
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◆5 【「CoRich舞台芸術まつり!2010春」2/2(月)より公募開始!】
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◎今年も「CoRich舞台芸術まつり!」が開催されます!
http://stage.corich.jp/festival2010/index.php
グランプリ受賞団体に次回公演費用として100万円が支援される、
日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバルです。
今回で4度目の開催になります。これまでの結果↓
http://stage.corich.jp/festival2007/grand_prix_sponsored.html
http://stage.corich.jp/festival2008/sponsored.html
http://stage.corich.jp/festival2009/sponsored.php
公募期間:2010年2月2日(火)~2010年2月22日(月)
開催期間:2010年3月1日(月)~2010年5月31日(月)
第一次審査(ネット審査)で10団体が選ばれ(2/26発表)、
最終審査では審査員が日本全国どこでも作品を観に行きます。
開催期間中に公演がある団体の方はぜひご応募ください!
※応募条件、方法については公式サイトをご参照下さい。
投稿されるクチコミ情報も審査を左右しますので、
ぜひ観客の皆さんもクチコミ投稿してくださいね♪
CoRich舞台芸術!:http://stage.corich.jp/
メンバー登録:http://www.corich.jp/stage/user_register.php
携帯サイト:http://corich.jp/m/s
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◆6 【編集後記】
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◎「事業仕分け」について自分なりに書かせていただきました。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0113232952.html
昨年の観劇ベストテンが今だにまとめられていません・・・(涙)。
◎「CoRich舞台芸術アワード!2009」第1位はままごと「わが星」!
http://stage.corich.jp/award/2009/result.php
◎こまばアゴラ劇場・冬のサミット2009ワークショップ
『演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル』
にパネラーとして参加することになりました。
2月25日(木) 16:00~20:00
定員は20名。どなたでもご参加いただけます♪
http://www.agora-summit.com/2009w/ws_senden.html
※終了後、懇親会を行います(参加費別途)。
◎第54回岸田國士戯曲賞の候補作は下記7作品。
http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/selection.php
結果は2月8日に発表されます!!
江本純子『セクシードライバー』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0627095643.html
神里雄大『ヘアカットさん』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1021110518.html
柴幸男『わが星』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1012225406.html
野木萌葱『五人の執事』
残念ながら未見。パラドックス定数:http://www.pdx-c.com/
福原充則『その夜明け、嘘。』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0215225009.html
前川知大『見えざるモノの生き残り』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1203112530.html
松井周『あの人の世界』
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1106231705.html
◎おすすめ舞台中継 on TV
【BS2】2月6日(土) 午前0:45~3:30(5日深夜)
Bunkamura『わが魂は輝く水なり』
ゲスト:秋山菜津子
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/ レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0504224410.html
【BS2】2月27日(土) 午前0:45~2:37(26日深夜)
グリング『jam』
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/ レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1212144118.html
◎FM西東京・演劇情報番組「たけがき2」
http://takegaki.k-free.net/
毎週放送される『演劇ハニーフラッシュ!』に
「しのぶセレクション」というコーナーがあります。
私がお薦めする舞台の公演情報を発信してくださっています。
ラジオだけでなくネットでも聴けるので↓、よかったらぜひ♪
http://www.voiceblog.jp/takegaki842/
◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
2010年1月は下記の5作品を拝見しました。
・「TAJOMARU」←柴本幸、田中圭の演技が素晴らしい。
http://wwws.warnerbros.co.jp/tajomaru/
・「バオバブの記憶」
http://baobab.polepoletimes.jp/
・「ディア・ドクター」
http://deardoctor.jp/
・「映画 ハゲタカ」
http://www.hagetaka-movie.jp/
・「色即ぜねれいしょん」
http://shikisoku.jp/indexp.html
◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
感想も書き込めますよ♪
http://stage.corich.jp/
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それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
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