2010年03月30日
【オーディション】中野成樹・大谷能生プロデュース「ラップユニット“みずうみ”メンバー募集」※5/11〆切(郵送or持参)
あうるすぽっとが開催する『チェーホフフェスティバル2010』にて、中野成樹さん(中野成樹+フランケンズ)がチェーホフの『かもめ』をもとに新作『長短調(眺め身近め)』を上演されます。
『かもめ』といえど、舞台は「ラップユニット“みずうみ”のレコ発ライブ会場」という驚きの設定。“みずうみ”のメンバーとして出演する人を募集しています。
■中野成樹誤意訳・演出『長短調(眺め身近め)』出演者オーディション
・応募資格:16歳~25歳までの男女。未経験者もOK
・締切:5月11日(火)(必着)※送付か持参
詳細は公式サイトでご確認ください。YOU TUBEへのリンクあり!
【オーディション】あいちトリエンナーレ2010「『あいちの「あゆみ」』出演者募集ワークショップ&オーディション【作・演出:柴幸男】」※5/1〆切(メールor郵送)
柴幸男さん(ままごと)が日本のいろんな地域で創作・上演している『あゆみ』(過去レビュー⇒1、2、3、4)が、「あいちトリエンナーレ2010 祝祭ウィーク」参加作品として愛知県芸術文化センター小ホールで上演されます。上演期間は2010年10月15日、他。出演者(女性のみ)の募集情報です。
●あいちトリエンナーレ2010「『あいちの「あゆみ」』出演者募集WS&オーディション」
・作・演出:柴幸男(『わが星』で岸田國士戯曲賞受賞)
・応募〆切:2010年5月1日(土)必着(メールor郵送)
・参加費用:500円(2次審査時に会場にて支払い)
・応募条件:心身ともに健康な女性。
※稽古は演劇練習館アクテノン(名古屋)で行う予定です。
詳細は公式サイトでどうぞ。⇒柴幸男さんツイッター
2010年03月29日
【募集情報】財団法人セゾン文化財団・こまばアゴラ劇場「創造型劇場の芸術監督・プロデューサーのための基礎講座」受講者募集※4/5〆切
財団法人セゾン文化財団とこまばアゴラ劇場が、未来の創造型劇場における芸術監督・プロデューサーを目指す演出家・制作者に向けた講座を開講します。講師がめちゃくちゃ豪華!まさに実践向けの講座です。そして受講料は無料!
平田オリザさんの「若い演劇人の皆さんへ」をぜひお読みください。以下、セゾン文化財団のサイトより。〆切は4/5(月)。
●「創造型劇場の芸術監督・プロデューサーのための基礎講座」
4月26日(月)より開講。初回は10:30~14:30を予定。全20回。
会場・森下スタジオほか、都内会場(会場は回ごとに異なります)
対象:原則40歳以下、実務5年以上の演出家・振付家、制作者
※2週に1回程度、10:30~13:30の時間帯を予定(回により変更あり)
※第1回の会場、第2回以降のスケジュールに関しては、参加決定者に直接ご連絡します。
※「申し込み用紙」をダウンロードして記入の上、E-mailで申込。4/5(月)〆切。
■「創造型劇場の芸術監督・プロデューサーのための基礎講座」受講者募集
この度、財団法人セゾン文化財団とこまばアゴラ劇場では、未来の創造型劇場における芸術監督・プロデューサーを目指す演出家・制作者に向けた講座を行います。
近年、公共ホール・公共団体による舞台芸術制作・教育普及活動が年々活発化をみせています。これらに加えて、議論が活発化している「劇場法」(仮)が制定されると、これまで根拠となる法律をもたなかった公共ホールが再編成され、国内に創造型の公共劇場が多く生まれるといわれています。
この講座は、今、大きく変わりつつある舞台芸術の創造環境のなかで、創造型劇場を担う人材を養成するとともに、演出家・制作者・劇団がどのように活動を行っていくべきか、その指針を探る、発展的な勉強会としたいと思います。ぜひご参加ください。
■メッセージ
[ 若い演劇人の皆さんへ ―― 平田オリザ]
■日程
4月26日(月)開講 全20回
※4月26日(月)の初回は、10:30~14:30を予定
※2週に1回程度、10:30~13:30の時間帯を予定(回により変更あり)
【第1回】
4月26日(月) 10:30~14:30
○平田オリザ(こまばアゴラ劇場)×片山正夫(セゾン文化財団):趣旨説明
○平田オリザ:『劇場法(仮)』および文化政策の転換についての概説
※第1回の会場、第2回以降のスケジュールに関しては、参加決定者に直接ご連絡します。
■会場
森下スタジオほか、都内会場(会場は回ごとに異なります)
■対象
・原則40歳以下、実務5年以上の演出家・振付家、制作者。
・定員40名程度、応募者多数の場合抽選。
・なるべく全回参加できる方(地域在住の方には映像等でフォローします)。
■受講料
・無料 ※交通費自己負担。
■内容
・「公共劇場」、「舞台芸術の教育普及活動」、「国際交流事業」、「文化政策」に携わる講師によるレクチャー、参加者とのディスカッション
・講座後半はワークショップ形式による勉強会
・公共劇場の現場へのフィールドワーク
など
※各回に参加者の中から聞き手を選出し、Q&Aなどで双方向的にディスカッションを行います。
■講師 ※五十音順(予定)
柏木陽(演劇百貨店)
片山正夫(セゾン文化財団)
金森穣(りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館)
相馬千秋(フェスティバル/トーキョー)
高萩宏(東京芸術劇場)
津村卓(北九州芸術劇場・(財)地域創造)
中島諒人(鳥の劇場)
畑澤聖悟(渡辺源四郎商店)
久野敦子(セゾン文化財団)
平田オリザ(こまばアゴラ劇場)
丸岡ひろみ(東京芸術見本市)
宮城聰(静岡県舞台芸術センター 静岡芸術劇場)
吉野さつき(ワークショップコーディネーター)
吉本光宏(ニッセイ基礎研究所)
蓮行(劇団衛星)
他
※講師や内容は変更の可能性があります。
※各回に参加者の中から聞き手を選出し、Q&Aなどで双方向的にディスカッションを行います。
※このほかに、劇場でのフィールドワーク、海外の演出家との交流会などを行う場合があります。
■申し込み方法
下記 「申し込み用紙」にご記入の上、E-mailでお申込みください。
【申し込み用紙】こちらからword書類をダウンロードして下さい。
【申し込みアドレス】nomuramss(アットマーク)komaba-agora.com
【申し込み締め切り】 2010年4月5日(月)
※お申込み後、3日以内に返信メールを差し上げます。返信メールが届かない場合は、お手数ですが下記お問い合わせ先までご連絡ください。
■問い合わせ
こまばアゴラ劇場 担当:野村政之
E-mail:nomuramss(アットマーク)komaba-agora.com
Tel:03-3467-2743 Fax:03-3467-2984
目黒区駒場1-11-13
■主催
財団法人セゾン文化財団 こまばアゴラ劇場
セゾン文化財団:http://www.saison.or.jp/topics/01.html
こまばアゴラ劇場:http://www.komaba-agora.com/ws/boshu_h22_low_theatre.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月27日
ハイリンド『泣き虫なまいき石川啄木』03/27-31赤坂RED/THEATER
俳優集団ハイリンドが第9回公演にして井上ひさし戯曲に挑戦。上演時間は約2時間15分(休憩なし)。赤坂RED/THEATERという小空間で、6人の役者さんが真摯に、思いっきり熱を込めて明治を生きた日本の庶民を演じます。
カーテンコールで6人が並んだ時、「あぁこんなに小人数だったのか、もっともっと沢山の人物がいたように思っていたのに」と目が覚めたような気持ちになりました。この驚きが、いいお芝居を見た時の私のバロメーターです。
⇒CoRich舞台芸術!『泣き虫なまいき石川啄木』
≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
啄木が残した15冊の日記。
「焼き捨てろ」と遺言された妻が、今読みはじめる。
啄木の死後、妻はそこに何をみたか。
東京本郷の床屋の二階を舞台に、
啄木、そして彼の家族と友人とが入り乱れ
織りなされるは
借金漬け、質屋通い、嫁姑のいざこざ。
「実人生の白兵戦」を身をもって体感する啄木。
事実より真実を求めた井上ひさし氏の手により、
啄木の最後の三年間が紐とかれる。
ハイリンドは
ただじっと手をみる。
≪ここまで≫
井上ひさし作品はこまつ座で木村光一さん、栗山民也さん、鵜山仁さんらの演出で拝見してきました。今回、小劇場劇団の自主公演で拝見して、井上戯曲を上演するのは難しいんだろうなと思いました。説明ゼリフが多いし登場人物はとても饒舌です。史実にもとづいた作品だから調査も大変でしょうが、フィクション性も高いのでただ真面目にやればいいわけではありません。笑いを生む会話が隙あらばと散りばめられていて、瞬時に気持ちを切り替えて濃いドラマを成立させる必要があります。
そんなハードルの高い作品に挑戦して、見事に目指した世界を成立させていたのではないかと思います。美術、衣裳、音響も上質さにこだわった、3500円の6人芝居。満足させていただきました。
石川啄木役の多根周作さんの演技の密度の濃さ、啄木の妻を演じた枝元萌さんの役柄に入り込んだような感情の激しさが、特に印象に残りました。
ここからネタバレします。
啄木の妻が過去を回想する形で幕が開きます。装置が大きく動いて、啄木の家族が暮らしていた2階のたたみの部屋が出来あがったのが素晴らしかったです。レッドシアターでここまで見せてくれるんだなと嬉しくなりました。
貧しかった石川一家。どんなにがんばっても暮らしは楽にならない、それどころか借金は増えるばかり。それは自分たちのせいじゃなくて、社会のシステムのせいではないかと気づくところに、今の日本と通じるものを感じ、切なくなりました。
【出演】石川一(石川啄木):多根周作 石川節子:枝元萌 石川一禎/カルバン博士:外波山文明(椿組) 石川カツ/片山カノ:はざまみゆき 石川光子/マッキントッシュ:温井摩耶(演劇集団キャラメルボックス) 金田一京助/金本:伊原農 石川京子(声):野々花
[作]井上ひさし [演出]水下きよし(花組芝居) [舞台監督]井関景太(るうと工房) [照明]石島奈津子(東京舞台照明) [照明操作]原雅(東京舞台照明) [音響]高橋秀雄{有限会社アラベスク} [音響操作]美月さやこ [舞台美術]爽井登子 [衣裳]阿部美千代(MIHYプロデュース) [方言指導]詩森ろば(風琴工房) [宣伝美術1西山昭彦 [スチール]夏生かれん [撮影ヘアメイク]田沢麻利子 [Webデザイン]藪地健司・藪地夏子 [ハイ友]杉森佑樹・鈴木貴雄 [小道具協力]高津映画装飾(株) 京阪商会 藤浪小道具(株) 椿組 [企画・製作]ハイリンド゙ [制作]石川はるか [制作協力]山本亜希 [協賛]イースターエッグ
【発売日】2010/02/14 前売/当日3500円 賛助会全ステージ2500円 ① 高校生以下割2500円 ②平日マチネ割3000円 (29日(月)/31日(水)14時の回のみ) ※①②は劇団扱いのみ
http://www.hylind.net/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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劇団俳小『ゴルゴダ・メール』03/25-29シアターグリーン BOX in BOX THEATER
リーディング公演も拝見していた『ゴルゴダ・メール』(脚本:篠原久美子)。本公演を楽しみにしていました。上演時間は約2時間5分。
いいお話だな、とても勉強になるな、と思いましたが、演出や演技には疑問が多かったです。でも家に帰ってから家族と情報共有できました。劇作家の篠原久美子さん、ありがとうございました。
⇒CoRich舞台芸術!『ゴルゴダ・メール』
≪あらすじ≫
自閉症の若者が集まるグループ「くじらっこクラブ」と一般市民が合同で、プロの演出家・スタッフのもと演劇を創作をする公共ホールの稽古場。
≪ここまで≫
アスペルガー症候群についての劇中劇および稽古場を見せることで、実例を挙げながらその症状や健常者との間に起こる問題を知ることができるのがとても良かったです。帰宅してから家族に劇の内容を話しました。
ただ、役者さんの演技や全体の演出については頭をかしげたくなる場面が多く、新劇の老舗劇団らしい“古き良き演劇”的な風合いを再確認することに。
リーディング公演のレビューを読んでみるに、あの時の方が私は色々考えることができたようです。「本公演よりもリーディングの方が良かった」なんて、ひとことで言えることではないですが、これは残念。
でも私が一番好きだった場面は今回もとても良かったです。タイトルである「ゴルゴダ・メール」をやりとりするところ。
ここからネタバレします。
劇中に登場したアスペルガー症候群の若者は;
雨が体に当たると針で刺されるように痛い。体をいきなり触られると痛いし怖い(やさしく抱かれる場合も同じ)、テストは満点だけれど、学校の友達にも家があり家族があるということは想像できない(他の生徒は学校の備品だと思っていた)など。
そしてモーツァルト、エジソン、アインシュタインもそうだったのではないか等。
アスピー(アスペルガー症候群の人の劇中での呼称)の高校生・順平役の山本悠生さんの存在が自然で、ショートカット茶髪のアスピー・未歩を演じた舞山裕子さんのテキパキとした話しぶりが良かったです。2人とも客演の役者さんですね。
演出家と演出助手(?)が同棲している恋人同士には全く見えませんでした。外見から見てとれる役者さんの年齢や持ち味から考えると、役柄にふさわしい配役とは思えず。長年続いている新劇劇団っぽいなぁと思ったり。
平成21年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業)
出演:山本悠生(俳協) 舞山裕子(劇団昴) 井田紀子 大川原直太 大久保たーマン 今井鞠子 吉田恭子 大多和芳恵 手塚耕一 村松立寛 大庭光皓 岡田萌
脚本:篠原久美子 演出:河田園子&松本永実子 装置:内山勉 照明:古宮俊昭 音響:射場重明 音楽:平岩佐和子 衣裳:五十嵐博子 演出助手:駒形亘昭 舞台監督:勝山かつお 制作:いがりたかし 主催:劇団俳小
【発売日】2009/12/10 前売・当日とも3,500円 期間中有効、全席自由
http://haishou.co.jp/backnumber/golgotha/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月26日
【写真レポート】わらび座『ミュージカル「アトム」』制作発表03/23ハイジア4階
『アトム』制作発表
秋田県からオリジナル・ミュージカルを全国に発信しているわらび座が、『火の鳥~鳳凰編』(レビュー⇒1、2、3、4)に続いて、手塚治虫原作の新作ミュージカルを製作することを発表しました。タイトルはずばり『アトム』!
脚本(&作詞)・演出は扉座の横内謙介さん。音楽は『火の鳥』も手掛けた甲斐正人さんが作曲されます。メインキャスト・スタッフが集まった制作発表に伺いました。
■わらび座『ミュージカル「アトム」』
06/19-27新宿文化センター大ホール
※全国ツアーあり!
⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「アトム」』
■写真後方左から:是永幹夫/椿千代/良知真次/五十嵐可絵/松谷孝征
写真前方左から:甲斐正人/横内謙介/中山弘子/ラッキィ池田
■劇団わらび座代表 是永幹夫さん
是永幹夫さん
是永「2008年9月に開幕したミュージカル『火の鳥 鳳凰編』は、北海道から九州までの日本列島巡回ツアーで約300回の公演を行い、多くの方にご覧いただくことができました。今回の『アトム』も同様に、全国を2年間飛び回る予定です。『火の鳥』は手塚先生の奥さまにもご覧いただき、「主人の心を随所に見て、胸が熱くなりました」とのご感想をいただきました。」
是永「今から23年前、手塚治虫先生は亡くなる前に2度も秋田にお越しくださり、わらび座創設者である原太郎と対談していただきました。5時間におよぶ対談には私も同席しておりました。その対談を通じて私たちカンパニーが受け取った手塚先生の思いを伝えるべく、『アトム』を優れた作品に仕上げる責任を感じております。
手塚先生はどの作品においても“いのちの大切さ”を大事にされており、そこには人間らしさ、思いやりの心、家族の愛情、仲間との友情が描かれています。毎日のように痛ましいニュースが流れる昨今、『火の鳥』に続いて『アトム』で、いま新たに手塚先生のご遺志を全国の皆様にお届けしたい。」
是永「私どもわらび座は特に伝統芸能や民族舞踊で他にないコンテンツ、底力のあるカンパニーとしての自負を持っておりますが、それだけでは立ち行かない時代になりました。脚本・演出の横内謙介さんは手塚作品を舞台化した『ひだまりの樹』などのヒット作をたくさん生み出し、新作歌舞伎も創作されている、伝統と現代をつなぐ旗手のような方。振付にはラッキィ池田さんを迎えました。来年で創立60周年を迎えるわらび座の最大の強みである民族歌舞が、ちょっと面白い発酵をするのではないかと思っております。
少々おおげさな言い方ですが、わらび座は『火の鳥 鳳凰編』で、らせん階段を1段登らせていただけたと思っております。今回の『アトム』は、今までのわらび座にはなかった新しい作品になると期待しています。」
■新宿区長 中山弘子さん
中山弘子さん
中山「新宿区は『火の鳥』に続き、わらび座との共同制作第2作目として『アトム』を製作いたします。時代を象徴し、かつ危機を切り開いていく“アトム”の像を、皆さんとともに共有できれば幸いです。
新宿区は新宿未来創造財団という財団をスタートいたします。これからの時代を見通していく際、文化の力の持つ意味は大きいです。特に人と人とをつなげる力が強いのではないかと思っております。私たちが“良く生きる”力となるような文化芸術を、新宿区から『アトム』を通じて全国に発信したい。
皆様もご存じの通り、新宿は江戸時代から宿場町、つまり人々が交流する場として栄えてきました。今は日本だけでなく外国からも多くの皆さまにお越しいただいておりまして、人口の9人に1人、20歳に限ると4人に1人が外国籍の方々という地域です。そんな新宿区から、互いを理解しあえる文化を発信していきたいと思っております。」
■脚本・演出:横内謙介さん
横内謙介さん
横内「私はこれまでにも数作、手塚作品を舞台化させていただき、勝手ながら相性がいいと思っております。ただ『アトム』をやると聞いた時は、まずどうやってアトムを舞台に出すのかを悩みました。着ぐるみを出すとか、小さい女の子が演じるとか・・・大真面目に考えた結果【~ネタバレなので割愛します~】になりました。」
横内「舞台は『アトムの最後』という作品で描かれた、アトムが抜け殻として博物館に展示されている時代。実は手塚先生が「このアトムは駄作です」という前置きをされている作品なのですが、演劇にするには面白い設定ですし、アトムのファンの方々も納得できる片鱗をちりばめることができました。
出来あがったのは、ロボットと人間が恋に落ちる『ウエストサイド・ストーリー』と、ロボットの独立革命のエピソードをないまぜにしたストーリーです。ひとことで言うと、アトム版青春グラフィティー。青春が求めているのは心の馬力。心の10万馬力はどこに継承されたのか。パワーとしての10万馬力は必要なのか。そういう青春のメッセージになれば、『アトム』という青春ドラマになればと思っています。」
横内「ミュージカルを知ってる人も驚きつつ楽しめて、ミュージカルも舞台も観たことがない、たとえば修学旅行の生徒でもわかりやすく楽しめるように。そういう願いを込めて作っています。今のところ、手ごたえはとてもいいです。」
横内「ミュージカルといえば日本では海外のものが主流だから、海外からの影響を大いに受け、それにあこがれを持っているのはしかたがない。でも最終的には日本人である僕らの体や、これまでの歴史・文化を背負って、今の音楽劇を作ることが目標です。日本の偉大な芸術家・手塚治虫先生が作った物語を原作にして、日本の文化・伝統の継承地であるわらび座が日本人のミュージカルを作るところに、新しい面白さが生まれればいいなと思っています。」
■音楽:甲斐正人さん
甲斐正人さん
甲斐「わらび座と一緒に作品を作るのは今回で7回目になりました。この席をおかりして関係者の皆様に御礼を申し上げます。本当に素晴らしいチャンスを与えてくださったと思っております。
民謡・民舞から始まったわらび座の歴史から見て、『アトム』はあまりにかけはなれた題材です。それに挑戦しようという精神に共鳴し、今までとは違った作品にしようと腹を決めて作りました。けっこう面白くできたと思います!」
甲斐「ミュージカルといえば英国のウエストエンドや米国のブロードウェーが本場でありますが、ヨーロッパや韓国、最近は中国でも自国のミュージカルを作る機運が高まっています。特にドイツ語圏や韓国が大きな力を発揮して、立派な作品ができあがってきている。この前聞いたのですが、ミュージカル『エリザベート』でも有名なクンツェ&リーバイ両氏が作ったミュージカル『レベッカ』が、ついにヨーロッパからブロードウェーに進出するようです。そして今度は韓国かもしれないという状況にあります。
残念ながら日本は自国のオリジナル作品がまだまだ活発に作られていません。そんな中でわらび座がこの10年間オリジナル作品を作り続けて、その中に成功した作品がいくつもあるというのは、注目すべき点ではないかと思います。」
横内「甲斐先生への唯一のリクエストは、僕が鼻歌で歌えること。少し簡単なものをとお願いしました。先生はわらび座をよくご存じなので、わらび座の良さが一番生きるメロディー・ラインを作ってくださったと思います。」
甲斐「今回は1曲ごとに単体で成立する曲が多いです。ピース(Piece)ものといって、一曲で完成している曲が主流になっています。だから鼻歌で歌えるという意味もあって。それが二重唱、三重唱、五重唱と重層的に、立体的に組みあがっていますので、お客様に楽しんでいただけると思います。いい方向に向かって稽古していますので、ご期待いただきたいです。」
■振付:ラッキィ池田さん
ラッキィ池田さん
池田「振付は私と、私のパートナーである妻の彩木エリが担当いたしました。そしてわらび座所属の高田綾さんという熱血先生が(笑)、現場のダンス指導をしてくれています。
わらび座は若いメンバーばかりなので僕とは年齢が離れているんですが、なぜか初めて会った気がしなくて。懐かしい、心の同級生たちと繰り広げられる夢の中のような稽古場で、非常に楽しくスムーズに事が運んでおります。」
池田「今年の1月末頃に甲斐先生から届いた曲は、どれも楽しいものばかり。実はこの連休で私の方の振付は全て完成したのですが、これから横内さん、甲斐先生に見てもらうので、全とっかえになる可能性もあります(笑)。これからもさらに妄想しながら作品を作っていきたいと思います。」
池田「振付のポイントはロボットの持つ感情です。むしろ踊りなんかどうでもいい!(笑) 役者さんの演技力、芝居、そして本音を、踊りから引き出したい。伝統芸能をやってきたわらび座の地に足の着いた力量をもって、最大限に表現していただきたいです。」
■株式会社手塚プロダクション代表取締役社長 松谷孝征さん
松谷孝征さん
松谷「是永さんが先ほどおっしゃっていましたが、わらび座創設者の原太郎さんとの対談で、手塚は「わらび座が大好きで尊敬してる」と話しており、原さんは「手塚さんの漫画が大好きです。もしできるなら『火の鳥 鳳凰編』を上演したい」と話し合っていたんです。それが実現したのが手塚の生誕80周年記念のわらび座ミュージカル『火の鳥 鳳凰編』でした。一昨年から2年間かけて上演していただき、大絶賛を浴びました。
手塚は大阪大学での学生時代に原さんの奥様と劇団活動をしておりまして、原さんと手塚とはその頃からつながったご縁です。」
松谷「『アトム』を作・演出してくださる横内謙介さんには、以前に『陽だまりの樹』の戯曲を書いていただき大ヒットいたしました。また『どろろ』も舞台化していただいております。横内さんとわらび座なら、ものすごくいい舞台ができるのではないかと今から期待しております。」
■トキオ役:良知(らち)真次さん
良知「僕にとってはこの作品が第2弾目の主演舞台になります。俳優としてもこれから色々挑戦していきたい中で、この『アトム』という作品、そしてスタッフ、キャストの皆さんに出合えたことに心から感謝しています。
僕は今年で芸能生活10周年になるんですが、今の良知真次ができることの全てを、この大事な作品に注ぎ込みたいと思っております。稽古はこれから秋田で約3週間あります。もう1段、2段、3段と成長して、10万馬力を出せるようがんばります。」
■マリア役:五十嵐可絵さん
五十嵐「今回はじめてわらび座さんの公演に参加させていただきます。心と愛がテーマの作品に出演できることを大変光栄に思っております。皆さまを愛し、愛され、ピュアに生きていくマリアを演じたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。」
※『アトム』が2008年の劇団四季退団後の初出演作になります。
■神楽坂町子役:椿千代さん
椿「『火の鳥』では可愛らしいてんとう虫の精霊の役をいただいたのですが、今回は最初の台本に“神楽坂町子(老婆)”と書かれていて・・・でも稽古に入ってから「老婆じゃなくてもいいかもね」と言われて、ホっとしています(笑)。
手塚先生が1988年にわらび座に来られた時、私はたぶん中学生だったと思うんですが、実物の先生に初めてお会いして、『ジャングル大帝レオ』の色紙描いていただいたことをよく覚えています。大人になって手塚先生の作品に出させていただける、このご縁をとても嬉しく思っております。がんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
■ミュージカル『アトム』より楽曲「I LOVE YOU」を披露してくださいました。
歌:五十嵐可絵&椿千代
わらび座ミュージカル『アトム』は、わらび座の本拠地である秋田県は角館のわらび劇場で幕を開け、2010年4月17日から5月30日まで上演されます。それから東京の新宿文化センターへとやってきます。
東京公演以外の全国ツアーでは、トキオ役を三重野葵さん、マリア役を碓井涼子さんという、わらび座の若き看板俳優が演じます。東京の皆さまより一足お先に、秋田に駆けつけて初日を拝見して参りますね♪
【新宿文化センター大ホール公演・出演】トキオ:良知真次(東宝芸能) マリア:五十嵐可絵(東宝芸能) アズリ:上野哲也 ダッタン:三重野葵 タケ:岩本達郎 (劇団扉座) 神楽坂町子:椿千代 スーラ(ダブルキャスト):速水けんたろう(ホワイト・キャンパス)/岡村雄三 エミ:鳥潟知沙 シアン:森下彰夫 ロボット:神谷あすみ ロボット:工藤純子 ウメ:小林すず 紳士・クロキ:千葉真琴 ほか 宮本昌明
原案:手塚治虫 脚本・演出:横内謙介 音楽:甲斐正人 振付:ラッキィ池田、彩木エリ 美術:金井勇一郎 照明:塚本悟 ヘアーメイク:我妻淳子 衣裳:樋口藍 音響:押久保豊 小道具:岩辺健二、平野忍 演出助手:小沢瞳、栗城宏 音楽助手:紫竹ゆうこ 振付助手:高田綾、遠藤浩子 舞台監督:石井忍 監修:手塚眞 協賛:手塚プロダクション 角川エンタテインメント 共同制作:新宿区 企画制作:わらび座
【新宿文化センター大ホール公演】指定席: S7000円 A6000円 学生各1000円引き
http://www.warabi.jp/atom/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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わらび座『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」新宿ファイナル公演』02/18-21新宿文化センター
2008年から2年間の全国ツアーを行ってきたわらび座ミュージカル『火の鳥 鳳凰編』⇒記者発表 ⇒稽古場レポート レビュー⇒1、2、3。新宿文化センターでのファイナル公演に伺いました。上演時間は2時間弱、休憩なし。
主演の我王役にパク・トンハさん、ヒロインの1人であるブチ役に今泉由香さんがカムバック。他にも部分的にキャストが変わっており、わらび座の看板女優である椿千代さんがもう1人のヒロイン速魚役を演じていました。
この作品を観るのはもう4度目ですが、また新たな気持ちで感動させていただきました。300回におよぶ上演で完成度がさらに増していたように思います。一緒に観に行った友人にも満足してもらえました。またいつか再演していただきたいです。
⇒CoRich舞台芸術!『火の鳥 鳳凰編』
トンハさんの我王は演技に落ち着きと深みが出て、歌の説得力も増していました。おいたちについて歌うソロも素晴らしかった。ラストは今までで一番感動しました。
戎本みろさんは2年間、茜丸役を演じ遂げられたんですね。後半に急展開する茜丸の人生を、しっかりと表現してくださったと思います。
今泉さんのブチ役のライブ感は今回も健在。彼女ばかりを目で追ってしまいます。
椿千代さん演じる速魚は声も演技も安定感抜群!はかなさが足りないとも言えますが、歩く、手を伸ばすなどの所作の美しさだけで魅せてくれるのが凄いと思います。
帰宅してから買ったCDを聴いて、また余韻に浸りました。
ここからネタバレします。
巨大な仏像が焼け落ちた後、最後に青く澄んだ空が広がります。両腕を喪った我王が歌う「なんと美しい・・・」は、何度観ても(聴いても)涙してしまいます。
【出演】我王:パク・トンハ(東宝芸能) 茜丸:戎本みろ 速魚:椿千代 ブチ:今泉由香(M.T.プロジェクト) 橘諸兄:岡村雄三 藤原仲麻呂:安達和平 吉備真備:平野進一 良弁:本間識章(ヴォーカル株式会社) 若者:荒川洋 若者:長掛憲司 若者:三重野葵 若者:上野哲也 若者:尾樽部和大 若者:内田勝之(オフィスPAC) 若者:森山晶之(劇団M.M.C) ミカド:飯野裕子 川の精:遠藤浩子 川の精:上野まゆ 川の精:小林すず 火の鳥(声):新妻聖子
原作:手塚治虫 脚本・作詞:齋藤雅文 演出:栗山民也 音楽・音楽監督:甲斐正人 美術:妹尾河童 振付:田井中智子 照明原案:勝柴次朗 音響:押久保豊 小道具:岩辺健二 平野忍 ヘアーメイク:鎌田直樹 声楽指導:矢部玲司 演出助手:栗城宏 音楽監督助手:紫竹ゆうこ 振付助手:高田綾 舞台監督:板子光男 制作:渡辺澄子 広報:押久保陽子/尾﨑隼 協賛:手塚プロダクション・角川書店
http://www.warabi.jp/hinotori/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月24日
俳優座劇場プロデュース『兵器のある風景』03/14-22俳優座劇場
坂手洋二さんが英国戯曲を演出されました。豪華キャストの四人芝居で、お話にも興味がわいたので伺いました。俳優座劇場プロデュースの公演は、豪華なパンフレットも無料配布していただけるので嬉しいです。上演時間は約2時間45分(途中休憩1回を含む)。
役者さんの緻密に作り上げられた演技も、美術、衣裳も贅沢でした。大人のシックな観劇をさせていただきました。
⇒CoRich舞台芸術!『兵器のある風景』
≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
最先端の科学技術が世界各国の政府や軍需産業によって殺戮兵器の開発に応用され、商品として取引される―。
いまなお、多くの国々が局地戦争を繰り返し、「平和のための抑止力」という名目のもと、軍事テクノロジーの研究開発を推進している。<平和のために>政府プロジェクトの一員となった航空技術エンジニアの葛藤を描くドラマ。ぜひご期待ください。
≪ここまで≫
兵器とは人殺しの道具。それを作ることを仕事にするとは、どういう意味なのか。
自分でつくったモノが自分から離れて(無理やり切り離されて)いくことについて。でも自分がそのモノを作ったという事実からは、決して逃れられないことについて。
壁や家具の作りが細かいので、パっと見ると具象美術のようですが、実は空間全体でストーリーの色合いを大きく変えるような、抽象的な役割も果たしていました。休憩を挟んで後半が始まると、装置がガラリと変化していて感激。衣裳は現代服で、材質や型で登場人物の性格や背景を鮮やかにあらわしており、プロのスタッフワークを堪能しました。
ここからネタバレします。
脚本の面白さは伝わってきましたが、荻野目慶子さんの演技が形式ばったものに見えて、作品の中にぐっと入り込むことはできず・・・。荻野目さんというと、私にとっては『業音』の印象があまりに強く残っているせいかもしれません。
浅野雅博さん演じる組織側の人間の冷徹さ。細くて形のいい黒色のパンツ(ズボン)が性格をよく表していると思いました。とてもシャープ。
抑止力としての最新兵器なんて詭弁ですよね。
大きな組織を前にした、たった1人の人間の力の、なんと弱いことか。
俳優座劇場プロデュースNo.83
出演:大西孝洋 中嶋しゅう 荻野目慶子 浅野雅博
脚本:ジョー・ペンホール 演出:坂手洋二 美術:島次郎 照明:小笠原純 音響:小山田昭 衣裳:前田文子 音楽:大友良英 舞台監督:泉泰至 演出助手:宮越洋子 舞台監督助手:上村利幸/丹下由紀/原田恵子/廻博之 美術助:松村あや 照明操作:ファクター 木下尚己 音響操作:音映 木内拓 大道具:俳優座劇場舞台美術部 森島靖明 小道具:高津映画装飾 中村エリト 衣裳:東京衣裳 小川和美 ヘアメイク協力:西川直子 履物:神田屋 宣伝美術:勝木雄二 企画制作:俳優座劇場
【発売日】2010/02/08 一般5600円 ハーフチケット(15日・16日)2800円=グリーンチケット2800円(俳優座劇場のみ扱い)
http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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池袋コミュニティ・カレッジ公開講座「青年団の演劇入門・実践編」特別公演『ブラックコーヒーとワルツ』03/21-22 UCCカフェコンフォート(西武池袋本店別館8F池袋コミュニティ内)
ブラックコーヒーとワルツ
池袋コミュニティ・カレッジで青年団の演出家や俳優が講師をつとめるワークショップ講座が開講されており、その発表会に伺いました。日曜日コース(16名)と月曜日コース(15名)の2作品を交互に上演。上演時間は2作品とも1時間半弱。
『青年団の演劇入門 入門編』を受講し終わった方の中から、希望者が『青年団の演劇入門 実践編』に進み、全員でお芝居を創作します。全行程で9か月におよぶ、演劇創作と発表会を組み合わせた企画なんですね。参加者は10~60代のアマチュアの方々。ナビゲーターおよび作品の企画・構式は青年団演出部の田野邦彦さん。
⇒「青年団の演劇入門」
⇒感想「とにかくマリヴォー 演劇メモ」
参加者は2人以上のグループに分かれてそれぞれに脚本を作り上げ、全体を田野さんがまとめられたようです。
会場および舞台は池袋コミュニティ・カレッジ内にある喫茶店。グループごとの同時多発の会話が最大5グループまで重なる、現代口語の群像劇でした。登場人物は池袋コミュニティ・カレッジで開講されているさまざまな講座の受講者と、喫茶店の店員など。会場そのものを生かした設定がリアルで面白いです。
ある目的のもとに一般の方々が集まって、それを達成したら解散する“ゆるやかなコミュニティー”(平田オリザ著「芸術立国論」より)の活動ですよね。色んな世代の人と一緒にものづくりをし、それを他人の前で披露するのは、生半可な気力で乗り切れるものではないでしょうから、達成感も大きいことと思います。
【タイムテーブル】
日曜日「まわりながら」:3月21日(日)20時30分&3月22日(月・祝)16時30分
月曜日「まちながら」:3月21日(日)19時00分&3月22日(月・祝)18時00分
「まわりながら」出演:市野由美子 猪谷美夏 大橋秀和 佐藤麻央 高橋淳 高柳寛子 武田実生 田中逸子 長谷川怜 福田夏樹 前田公雄 真瀬裕介 道村佳代子 山口真由子 山本正男 横内律子
「まちながら」出演:岡根由佳 倉知千里 州﨑一雄 高橋英之 鶴巻拓磨 豊田一也 林史明 平山昌樹 古川東 星光子 増渕規予子 村田篤紀 八木橋努 横尾宏美 ※及川暁が降板し、代役は構成・演出の田野邦彦。
ナビゲーター/企画・構式:田野邦彦(青年団演出部) お手伝い(?):太田裕子(青年団制作部)
・上演時間は各60分を予定 入場無料/ドリンク代=500円 ※各回入場入れ替え制/各回50席限定/要事前予約
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月21日
パラドックス定数『ブロウクン・コンソート』03/19-22 SPACE EDGE
昨年度の岸田國士戯曲賞最終候補となった劇作家・演出家の野木萌葱さんの新作です。私は彼女が作・演出を手掛ける劇団パラドックス定数のファンで、できるかぎり公演は観たいと思っています。マチネに鑑賞。上演時間は約1時間55分。
会場の個性を生かした作品でした。エッジは何度も使われてますからお手の物ですね!IQの低そうな男たち(失敬!)が、ぶざまで良かった!
⇒CoRich舞台芸術!『ブロウクン・コンソート』
レビューを最後までアップしました(2010/03/27)。
≪あらすじ≫
偽造拳銃作りの職人とその拳銃を売りさばくヤクザ、ヤクザとつるむ刑事、そして拳銃を買う客。
拳銃に魅せられ、群がり、操られる男たち。
≪ここまで≫
マチネを観たのですが、音響も照明もなし。装置も会場(倉庫)そのまま。明るい空間でのハードボイルドを堪能。ほぼ吹きっさらしなので、花粉症の私はマスクをつけたままの鑑賞になりました。少々つらいものもありましたが、すぐに気にならなくなりました。ストイックにヤクザものの芝居を作り上げる姿勢が嬉しいです。
ここからネタバレします。
私利私欲にまみれ、でも計算高くはなれず、個人的な思い込みや執着に自分から振り回されていく、みっともない男たち。
場面転換の時も、音響、照明の変化はなし。1人の役者さんがただじっと立っている間に、数日間経っていたりします。演技だけで見せる(芝居を作り上げる)潔さが好き。
知的障害者である拳銃職人の兄を演じた小野ゆたかさん。キャラクターを細部まで造形されていて感心しました。小野さんは職人肌なんじゃないかと想像。次はどんな役を演じるのか楽しみな役者さんです。
自称殺し屋の青学大生(井内勇希)。ひょうひょうと、堂々としているようで、実はただの弱虫という無様さが痛快。鮮やかな青のジャンパー(ウィンドブレーカー?)にジーンズ、金色の運動靴という衣裳も軽薄で良かったです。
青学大生は裁断機(のようなもの?)でヤクザのリーダーに手を切りおとされてしまいます。黒いタオルでその手を巻いて登場した時、タオルからは血ではなく水がしたたり落ちていました。私はそのフィクション性がとても良かったと思いました。
第21項
出演:植村宏司、十枝大介、西原誠吾、井内勇希、今里真、諌山幸治、小野ゆたか
脚本・演出:野木萌葱 照明協力:伊藤泰行 舞台脇力:金安凌平 青木拓也 宣伝美術:成川知也 舞台写真:渡辺竜太 販促:副島千尋 制作補:たけいけいこ 制作統括:赤沼かがみ(G-up)
日時指定・全席自由 前売り2800円 当日3000円
http://www.pdx-c.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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SPAC『ペール・ギュント』03/06-21静岡芸術劇場
ペール・ギュント
SPAC・静岡県舞台芸術センターの新作です。イプセンの『ペール・ギュント』(⇒Wikipedia ⇒Yahoo!百科事典 過去レビュー⇒1、2)を芸術総監督の宮城聰さんが演出されます。音楽は棚川寛子さん。俳優が舞台上で楽器演奏もする音楽劇です。上演時間は約2時間30分(途中10分の休憩を含む)
静岡芸術劇場に行く度に、グランシップの広場でイベントが開催されている気がします。昨日はお城のようなものが建てられていました↓(携帯写真ですみません)
東静岡駅を降りてから劇場までのおなじみの道を歩く度に、「またここに来られて良かった、ずっとここがあって欲しい」と思います。
⇒CoRich舞台芸術!『ペール・ギュント』
開演前にロビーでコンサートが開かれていました。ゴージャスな気分。(ヴァイオリン:日比恵三 ソプラノ:横山靖代 ピアノ:三城苑子)
ベール・ギュントという男の半生を明治以降の日本の歴史と読み説いた大胆な演出で、主人公のペールは袴姿です。舞台はすごろくで、一場ごとに1コマずつ進んでいく印象を与える仕掛け。
演技は心理的リアリズムではなく、ある形式にのっとった身体表現やせりふ回し。俳優のポテンシャルがはっきりと示される演劇的な様式美が、宮城さんおよびSPACらしさだと思います。
太鼓や木琴が多数のパーカッション音楽は、ドンドコドコドコと大勢で一斉に鳴らすと迫力があります。でも同じリズムが何度も流れるのは少々退屈。『オセロー』で感じたのと似てましたね。早いリズムは盛り上がるところにしぼってもらった方がいい気がしました。
私は「日本は変わる(変わるべき)」と解釈できるラスト・シーンがとても好きでした。
各回終演後、劇場併設のカフェシンデレラに出演者が衣裳を着て出てきてくれます。役者さんと感想を話し合えるのは楽しいですよね。私にとっては衣裳とヘアメイクが間近に見られるのがすごく嬉しかったです。いろんな民族衣装が元になっていて凝ってるんですよね~。特に女優さんのドレスや着物が美しかった!
ここからネタバレします。
明治、大正、昭和、平成へと続いた日本の近現代は、西洋を模倣し、追いつけ追い越せの精神で進んでた歴史。でも平成になって20年もたてば、それも行き止まりです。
最後にペールは振り出しに戻ります。そこで白いドレスのような衣裳(でも張りぼての板のよう)を着せられるのです。男であるペールが女になるというのは、つまり今までとは正反対なぐらい違う方法で生き直そう、もう一度仕切り直してみようという提案だと受け取りました。
【出演】ベール・ギュント:武石守正 ソールヴェイ:池田真紀子 ヘルガ 他:石井萌水 イングリ 他:大内智美 くねくね入道 他:大内米治 緑衣の女の子供 他:加藤幸夫 小作人の女 他:木内琴子 ボタン作り 他:貴島豪 オーセ 他:榊原有美 婚礼祝いの客 他:佐藤ゆず 婚礼祝いの客/アニトラ(20日・21日)他:たきいみき 緑衣の女 他:館野百代 婚礼祝いの客 他:永井健二 女官 ほか:布施安寿香 婚礼祝いの客/アニトラ(6日~14日):本多麻紀 痩せた男 他:牧野隆二 見知らぬ船客 他:牧山祐大 鍛冶屋 他:吉見亮 トルムペーターストローレ 他:若宮羊市 ドヴレ王(KAORU INOUE) 他:渡辺敬彦
原作:ヘンリック・イプセン 翻訳:毛利三彌 演出:宮城聰 音楽:棚川寛子 舞台監督:内野彰子 衣裳デザイン:竹田徹 衣裳:杉山知枝美 駒井友美子 舞台美術:深沢襟 舞台美術助手:鈴木里恵 照明:川島幸子 音響:西沢理恵子 舞台:市川莉沙 松村亜妃子 演奏指導:棚川寛子 ヘアメイク:梶田キョウコ 石橋芳子 許田雪恵 長島由美 制作:植松舞 西川奏功 韮澤大地
【休演日】平日 【発売日】2010/02/07 一般4,000円 同伴チケット(2枚)7,000円 大学生・専門学校生2,000円 高校生以下1,000円 中学生以下無料ご招待(各回限定30席)
http://spac.or.jp/09_winter/peergynt.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月19日
【つぶやき】「漂流画集」が届きました!
数カ月前のことなのですが、2008年4月に逝去されたマヤ北島さんの「漂流画報」(関連エントリー⇒1、2)のすべてを収録した「漂流画集」が届きました。
製作に携わったClockup Cyrixの川原武浩さんと森久智江さん、New Theater Reviewの柴山麻妃さん、本当にありがとうございました!
分厚い!!
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Studio Life『萩尾望都作品連鎖公演「訪問者」』02/27-03/22紀伊國屋ホール
『トーマの心臓』に続いて『訪問者』を拝見。⇒過去レビュー ⇒記者発表レポート
『トーマ』のメインキャラクターであるオスカーの幼い頃を描いた、とても、とても悲しい家族のお話です。物語にどっぷり入り込んで楽しみつつ、外側からも眺めて、発せられるメッセージを受け取りました。
次々と流れる美しい音楽が悲劇性をロマンティックに際立たせます。私が原作ファンだからでもあると思いますが、大満足でした。
⇒CoRich舞台芸術!『「トーマの心臓」「訪問者」』
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
家庭内に居場所がないように感じていたオスカー・ライザー(荒木健太朗)は、自分は父グスタフの子供ではないのではないかと疑っていた。
ある時、父グスタフ(高根研一)は妻ヘラ(吉田隆太)に事実を告げられ、衝動で彼女を撃ち殺してしまう。オスカーは父が母を殺したこと、そして自分が父の子供でないことを悟る。警察から必死に父をかばうオスカーは父に連れられ、逃亡の旅に出るのだった・・・・・・
≪ここまで≫
主人公のオスカーが客席を向いて独白をして話が進みます。回想シーンがシームレスに挿入されますので、演劇ならではの演出が生かされていました。好みは分かれるかもしれませんが、私は演出については『トーマ』よりも好きですね。選曲は王道ですが、色んな種類のクラシックの楽曲が流れて、まるでコンサートを聴くみたいに心地よかったです。
子供が親に対して抱く無条件の愛。それを受け止められないどころか、疑い、恐れ、はねつける親。よくある人間関係だといえばそうですが、このことさえわかれば、自分の頭と体で理解し、認めることができれば、人間はもっともっと優しくなれるし、今すぐ幸せになれるのではないかと夢想します。
ここからネタバレします。
狩人の家にやってきた神様の話が何度も語られます。オスカーは狩人(=父)の子供になりたかったのだけれど、父にとってオスカーは、厳しい審判を下しにやってきた神だった・・・と結論付けられるのが、本当に悲しい。
でも最後にオスカーはシュロッターベッツの門をくぐり、実の父親である校長ミュラー(船戸慎士)と出会い、将来の親友ユーリ(山本芳樹)を得ます。『トーマ』へと続くのが救いとなっているんですね。連鎖公演で観られるのが本当にありがたいです。むしろ『訪問者』だけを上演するは難しいんじゃないかと思います(初演は単独上演ですが)。
【出演】グスタフ・ライザー:高根研一 オスカー・ライザー:荒木健太朗 ヘラ:吉田隆太 ルドルフ・ミュラー:船戸慎士 ニーナ:青木隆敏 シュテファン:植田圭輔(客演) バッハマン:河内喜一朗 アズ:仲原裕之 エンゲリーカ:関戸博一 ローレンツ:牧島進一 医師:山本芳樹 曽世海司・岩﨑大・小林浩司・奥田努・篠田仁志・冨士亮太・石井昭裕・緒方和也・神野明人・原田洋二郎・堀川剛史・山﨑康一・石飛幸治・藤原啓児・鈴木智久
原作=萩尾望都(小学館文庫) 脚本・演出=倉田淳 美術=松野潤 照明=森田三郎 舞台監督=土門眞哉(ニケステージワークス) 音響=竹下亮(OFFICE my on) 衣裳=竹原典子 ヘアメイク=角田和子・片山昌子 殺陣=渥美博 振付:新海絵理子 演出助手=平河夏・荒川真寿恵 美術助手=渡辺景子 照明操作:宮田正芳 小道具=高津映画装飾 大道具=俳優座劇場 エンブレムデザイン:VIA BO, RINK 宣伝写真=竹中圭輔(D-CORD) 宣伝ヘアメイク=山﨑初生 前田亜耶 宣伝デザイン=前川恵子 宣伝制作=ソニー・ミュージック・コミュニケーションズ デスク=山﨑みれい 制作=揖斐圭子 稲田佳雄 浅場優美 大野純也 武井和美 制作協力=蓬田恵美子 永井純 馬場妙子 東容子 縄志津絵 小泉裕子 企画・制作=Studio Life
【休演日】3/1【発売日】2010/01/17 前売・当日共¥5,800 【全席指定/税込】
http://www.studio-life.com/stage/toma2010_new/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月17日
Studio Life『萩尾望都作品連鎖公演「トーマの心臓」』02/27-03/22紀伊國屋ホール
製作発表会のレポートを書かせていただきました、Studio Life『トーマの心臓』(過去レビュー⇒1、2、3)の〈Grau〉バージョンを拝見。上演時間は約3時間弱(途中休憩1回を含む)。
萩尾望都作品連鎖公演ということで、『トーマの心臓』のサイドストーリーである『訪問者』も同時上演されています。『訪問者』は今日観ます!※「萩尾望都原画展」にも伺いました。
再演を重ねている代表作ならではの充実!数々の名場面、名セリフの密度の高さに嬉しくなりました。私ももう4度目ですので「今回はこうキタか、あの役をこう演じるか」というオタク目線(笑)でも楽しませていただきました。
一緒に観に行った友人が漫画「トーマの心臓」のフリークで、吹き出しのセリフはもちろんコマ割まで覚えていて、帰り道は話題が尽きませんでした。
⇒CoRich舞台芸術!『「トーマの心臓」「訪問者」』
※パンフレットの写真を追加(2010/03/19)。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。
ドイツのギムナジウム(高等中学校)と寄宿舎生活を舞台に繰り広げられる物語。
冬の終わりの土曜日の朝、一人の少年が自殺した。彼の名はトーマ・ヴェルナー。
そして月曜日、一通の手紙がユリスモールのもとへ配達される。「これが僕の愛、これが僕の心臓の音・・・」
トーマからの遺書だった。
その半月後に現れた転入生エーリク。彼はトーマに生き写しだった。
人の心を弄ぶはずだった茶番劇。しかし、その裏側には思いがけない真実が秘されていた。
≪ここまで≫
「アベ・マリア」がテーマソングとなっていますので、何度も何度もかかるのはお約束。私がコアな観客だからですが、「これがないとスタジオライフの『トーマ』じゃない!」ぐらいの勢いで肯定していい気がしました。私も大人になったのかも(笑)。ここまで愛される演目ですから、様式美の域に入ってると思います。
東京公演も終盤に入っているからか、空間の密度の高さ、安定感が素晴らしかったです。財産演目だからだとも思います。この作品にかける劇団の皆さんの並々ならぬ情熱というか、愛情というか、むしろ執念といっていいぐらいの思いが、劇場全体に満ちていました。
今回もまた新しい発見がありました。劇団が一丸となり、原作を大切にして再演を重ねてこられたおかげだと思います。ありがとうございました!
ここからネタバレします。
トーマの詩の「ぼくが彼を愛したことが問題なのじゃない 彼がぼくを愛さねばならないのだ どうしても」の意味がわかったのが最大の収穫でした。スタジオライフの役者さんの真摯な演技の賜物だと思います。
ユーリ(ユリスモール)は自分自身を赦さなくてはならなかったんですよね。でないと誰かを愛することはできない。愛することと愛されることは表裏一体。オスカー(曽世海司)が本当の父・校長(船戸慎士)に対して「会ったときから赦していた」と告白する場面が、ユーリの覚醒につながるのもよくわかりました。
ずっとユーリを演じ続けている山本芳樹さん。胸の奥にしまい込もうとして、でもどうしても体の外に出てしまう思いつめた感情表現が良かったです。計算された演技にも確立されたスタイルが感じられました。
トーマに似ている転入生エーリクを演じた松本慎也さん。一途でピュアな声がやっぱりきれい。
ユーリに堕天使の烙印を押す悪役サイフリートは奥田努さん。私が今までに見たサイフリートの中で一番良かったです。
そして、オスカーに横恋慕するアンテを演じた客演の植田圭輔さんが光っていました。「振り向いて、オスカー」のセリフであそこまで魅せてくださるとは。
場面を1つ挙げるとすると、エーリクと片足を失った義夫シュヴァルツ(山﨑康一)が和解するところ。『訪問者』とシンクロする父と息子というテーマが、短い場面で深く掘り下げられていました。
★終演後に「ヨハネ館のパジャマナイト」というイベントがありました。
過去の『トーマ』で使用されたネグリジェのような白いパジャマを着て、役者さんが登場⇒松本慎也、関戸博一、青木隆敏、山本芳樹、曽世海司、山﨑康一、河内喜一朗、冨士亮太(順不同) 司会:石飛幸治&松本慎也
★パンフレット(写真↓)の装丁は劇中に登場する重要アイテムである、書籍「ルネッサンスとヒューマニズム」をそのままに。なんとトーマの詩もちゃんと挟まれています!
出演:『トーマの心臓』【出演(東京公演)】ユリスモール:〈Grau〉山本芳樹〈Blau〉青木隆敏 オスカー:〈Grau〉曽世海司〈Blau〉岩﨑大 エーリク:松本慎也 レドヴィ:関戸博一 アンテ:植田圭輔(客演) バッカス:牧島進一 サイフリート:〈Grau〉奥田努〈Blau〉高根研一 シャール:〈Grau〉青木隆敏〈Blau〉山本芳樹 クローネ:〈Grau〉堀川剛史〈Blau〉平居正行(Fresh) カイザー:荒木健太朗 ヘニング:〈Grau〉篠田仁志〈Blau〉原田洋二郎 リーベ:〈Grau〉仲原裕之〈Blau〉緒方和也 アーダム:吉田隆太 アル:石井昭裕 イグー:神野明人 ヘルベルト:冨士亮太 ミュラー:船戸慎士 ブッシュ:藤原啓児 シェリー:〈Grau〉岩﨑大〈Blau〉曽世海司 エリザ:藤原啓児 シュヴァルツ:山﨑康一 ヴェルナー:河内喜一朗 アデール:石飛幸治 ※出演者は都合により変更となる場合もございます。
原作=萩尾望都(小学館文庫) 脚本・演出=倉田淳 美術=松野潤 照明=森田三郎 舞台監督=土門眞哉(ニケステージワークス) 音響=竹下亮(OFFICE my on) 衣裳=竹原典子 ヘアメイク=角田和子・片山昌子 殺陣=渥美博 振付:新海絵理子 演出助手=平河夏・荒川真寿恵 美術助手=渡辺景子 照明操作:宮田正芳 小道具=高津映画装飾 大道具=俳優座劇場 エンブレムデザイン:VIA BO, RINK 宣伝写真=竹中圭輔(D-CORD) 宣伝ヘアメイク=山﨑初生 前田亜耶 宣伝デザイン=前川恵子 宣伝制作=ソニー・ミュージック・コミュニケーションズ デスク=山﨑みれい 制作=揖斐圭子 稲田佳雄 浅場優美 大野純也 武井和美 制作協力=蓬田恵美子 永井純 馬場妙子 東容子 縄志津絵 小泉裕子 企画・制作=Studio Life
【休演日】3/1【発売日】2010/01/17 前売・当日共¥5,800 【全席指定/税込】
http://www.studio-life.com/stage/toma2010_new/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月16日
【情報】東京芸術劇場が運営管理する舞台芸術の稽古場が日本橋に誕生!※貸出しは2010年夏頃を予定
東京芸術劇場が運営管理する、舞台芸術の稽古場が日本橋に誕生するそうです。「大・中・小5つのスタジオと用途別の4つのスペースが揃う充実した施設」とのこと。すごいですね!
下記は東京芸術劇場からいただいた情報です。画像提供:財団法人東京都歴史文化財団
■舞台芸術の創造活動拠点が箱崎のシティエアターミナル前にオープン。創造・交流・発信のターミナル。クリエイションの可能性を無限に広げるための新機軸として新たに誕生します!
所在地:東京都中央区日本橋箱崎町18-14(地下鉄半蔵門線「水天宮前」駅徒歩2分)
※貸出しは2010年夏頃を予定。料金・利用方法等は下記にお問い合わせください。
【お問い合わせ】
東京芸術劇場 事業企画課(〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-8-1)
TEL:03-5391-2111 FAX:03-5391-2215
担当:玉塚充 tamatsuka(アットマーク)geigeki.jp
樺澤良 kabasawa(アットマーク)geigeki.jp
※詳細情報を追加しました(2010/03/18)。
■運営管理団体:東京芸術劇場(財団法人東京都歴史文化財団)
東京芸術劇場では、東京の音楽・舞台芸術の中心的施設として、新たな文化の創造・発信を行うにあたり、この度、新たに稽古場支援事業を開設することとなりました。
様々な団体・事業との連携など意欲的な活動を展開してまいります。
■アーツターミナルとしての3つの役割
1.創造の拠点
59㎡~285㎡の大・中・小5つのスタジオを用意。床面はコンパネ二層、そして防音整備も施され、クリエイションに適した改修を経て舞台芸術の創造活動を支援します。また各スタジオには付属する制作室や仮道具を作るための箱馬や平台などのオプションも用意。舞台芸術のターミナルとして、創造の拠点が立ち上がります。
2.交流の拠点
人が集まり交流するという行為には、これまでの活動視野を無限に広げるための可能性が満ち溢れています。世代のみならずジャンルを超えたアーツターミナルならではの多様性に富んだ出会いが、次世代のアートのあり方を生み出します。
3.発信の拠点
創造活動の先に必ずあるもの、それは発信。新進気鋭の若手アーティスト、時代を牽引するクリエイターたちの発信が世界への窓を開きます。
■大・中・小5つのスタジオと用途別の4つのスペースが揃う充実した施設
【予定スペック】(幅×奥行き×天高 ※高さは一部低い部分あり)
・大スタジオ…17.4m×16.4m×約6m(約285㎡)
・スタジオ1…14.8m×9.8m×約3m(約145㎡)
・スタジオ2…8.6m×6.9m×約3m(約59㎡)
・スタジオ3…9.8m×9.0m×約3m(約88㎡)
・スタジオ4…8.6m×6.9m×約3m(約59㎡)
・コミュニティ・スペース…稽古期間中の個別取材時にご利用できる専用空間(約38㎡)
・ミーティング・スペース…本読み・打ち合わせの際にご利用できる専用空間(約59㎡)
・フリー・スペース…叩き場としての用途や急な稽古場確保に対応する自由空間(約39㎡)
・ワーク・スペース…輪転機や紙折り機などを完備した制作業務の支援空間(約20㎡)
※上記は「TPAM 東京芸術見本市2010」の東京芸術劇場ブースで配布された資料から転載。
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三角フラスコ『ことりとアサガオ』03/12-16エル・パーク仙台スタジオホール
生田恵さんが作・演出される三角フラスコは仙台を拠点に活動する劇団です。
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」審査員として拝見しました(⇒91本中の10本に選出 ⇒応募内容)。上演時間は約1時間5分。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。
仙台にはじめて伺いました。新幹線で2時間弱なのであっという間に着きましたね。JR仙台駅は都会の大きなターミナル(外観写真↓20100319追加)。牛タン、笹かまぼこ、ずんだ豆のお土産がいっぱい。東京よりやはり少し寒かったです。
エル・パーク仙台のスタジオホールは三越百貨店が入った大きなビルの6階にあり、パルコ劇場やシアター1010に入る感覚に似てました。
⇒CoRich舞台芸術!『ことりとアサガオ』
ちゃんと牛タンランチをしたのですが、料理の写真を撮るのを忘れました・・・(涙)。帰りの新幹線の駅で撮った「仙台」↓。
三角フラスコ#33 「CoRich舞台芸術まつり!20010春」最終選考作品
出演:瀧原弘子 小濱昭博 真田鰯
脚本・演出:生田恵 照明:高橋亜希 音響効果:本儀拓 WEB製作・宣伝美術:佐々木愛 切り紙絵製作:工藤夏海 プロデューサー:森 忠治(トライポッド) 主催:三角フラスコ 企画・制作:tripod/トライポッド 後援:仙台市 助成:財団法人仙台市市民文化事業団
◆ポストパフォーマンストーク
3月13日(土)19:30の回 ゲスト:佐藤純子:書店員(ジュンク堂書店仙台ロフト店)
3月14日(日)14:00の回 ゲスト:大信ペリカン:劇作家・演出家(満塁鳥王一座)from福島
3月16日(火)19:30の回 ゲスト:相内唯史:劇場プロデューサー(in→dependent theatre)from大阪
【発売日】2010/01/11 前売2,300円 当日2,800円
【プレビュー公演】3/12(金)19:30開演 前売1,800円 当日2,300円
※客席内で写真・ビデオ撮影を行います。予めご了承ください。
【平日マチネ割引】3/16(火)14:00開演 前売1,800円 当日2,300円
【三角フラスコウエブ予約限定割引】ペア割4,000円/U-22割1,000円 ※各回それぞれ、20枚(組)限定・先着順受付
http://www.frascoweb.jp/play/play33/play33.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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芸団協セミナー2010『海外研修サポートセミナーVol.1研修報告会「クリエイターにとって海外で研修するということ~」』03/08芸能花伝舎1-1
新国立劇場制作の高瀬磨理子さん、パントマイマーの小野寺修二さんの会に行ってとても面白かったから、そして木藤歩さんの照明のファンなので今年も芸団協の「海外研修サポートセミナー」に参加しました。いいお話を聴けました。芸団協セミナーを拝聴する度に自分の狭い視野を広げてもらっています。
■海外研修サポートセミナーVol.1ガイダンスと研修報告会
「クリエイターにとって海外で研修するということ」
ゲスト:木藤歩(照明家)/乘峯雅寛(舞台美術家・劇団文学座所属)
進行:島川とおる(日本舞台美術家協会理事長)
★Vol.2は3月26日(金)19:00-21:00。ゲストは英国で研修してこられた阿佐ヶ谷スパイダースの長塚圭史さんです。なんと札幌、仙台、大阪、広島、福岡の5か所でネット生中継が行われます!
乘峯・木藤「一流の現場は日本も海外(ドイツ、ロンドン)も同じ。」
乘峯・木藤「外部から日本を相対化して、見比べることができるようになった。」
乘峯・木藤「ヨーロッパでは、劇場が社会や地域コミュニティーに果たす役割が大きい。そして産業としての規模も違う(日本は小さい)。“シアター”という言葉の意味が日本とは違う。例えば子供は幼いころから劇場に親しんで育つから、劇場に対する意識がとても身近。」
乘峯「ロンドンでは毎年100人以上のプロの美術家が、有名な学校から輩出される。競争が激しい。」
乘峯「イギリスの有名劇場は世界的なツアーを前提として新作を作るので、1つの作品が10年上演されることもある。対して日本は新作ばかり制作されるので(再演もツアーも少ない)、美術家にとっては仕事が多いとも言える。」
木藤「ドイツでは演出家が頂点にいるのではなく、美術家、照明家、衣裳家などが同等の立場でケンカしながら(笑)作品をつくる。それをドラマターグがまとめるというスタイル。※中劇場以上の規模の話」
木藤「ドイツ人に比べると日本人は細やか。」
木藤「アーティストにとっては母国と違う気候の土地に暮らすことがいい経験になると思う。例えばベルリンはマイナス40度になるので、光の種類で体感温度が変わった。」
木藤「日本では親戚に自分の職業を伝える時、まず照明家について説明しなければならない。でもドイツではその必要はなかった。誰にでも“照明家”で通じる。日本もそうなれば、もっと楽しくなるのではないかと思う。」
【つぶやき】
事業仕分けの影響もあって、文化庁新進芸術家海外留学制度の予算の四分の一が削減されたのは残念です。でもこの不況の中で四分の一で済んだのは、まだ良い方なのかもしれません。
こちらにも書きましたが、海外留学をしてこられたスタッフさんの仕事って、本当に素晴らしいんですよね。アーティスト自ら研修先を探し、海外に滞在して刺激を受け、新たな感覚や技術を獲得して、そして帰国して上質な作品を生み出してくださるのですから、日本に大いに貢献されていると思います。木藤さん、乘峯さんのご活躍が楽しみです。
●PART1:ガイダンス18:00-18:30 文化庁担当者による新進芸術家海外留学制度の説明 ※私は不参加です。
●PART2:研修報告会19:00-21:00
「クリエイターにとって海外で研修するということ」
ゲスト:木藤歩(照明家)/乘峯雅寛(舞台美術家・劇団文学座所属)※乗峯雅寛とも表記。
進行:島川とおる(日本舞台美術家協会理事長)
対象:芸術関係者で今後、海外で研修したいと考えている人、または海外で研修してきた人の報告に関心のある舞台芸術関係者
内容:第一部は、特に芸術分野で海外研修を考えている人が主対象です。文化庁新進芸術家海外研修制度について、ご担当から支援制度について説明していただきます。
(分野は舞台芸術に限らず、特に問いませんが、学生のための留学支援についてではありません)。第二部は、平成20年度海外研修員としてベルリンで研修された木藤さんと、平成19年度海外研修員としてロンドンで研修された乘峯さんに研修報告をしていただきます。海外研修者の報告に関心のある舞台芸術関係者ならどなたでも。
定員:40名程度 参加費2,000円(茶菓代を含む。) PART1だけの方は無料。ただし、いずれも事前に必ずお申込みください。
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/kaigai10vol12.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【オーディション】ペヤングマキさんの演劇ユニット“ブス会”「2010年夏公演の出演女優募集」※3月末日〆切(郵送のみ)
ポツドール番外公演「女のみち」「女の果て」の作・演出を手掛けたペヤングマキ(溝口真希子)さんが、新ユニット“ブス会”を立ち上げられました。
今年7月末から8月上旬の公演の出演者(女優)を募集しています。詳細は公式サイトでどうぞ。
■第1回ブス会出演者オーディション
【応募資格】女性/公演に必ず参加できる方/稽古(2010年5月末~7月の間で調整)に全日程参加できる方
【公演日程】2010年7月29日(木)~8月10日(火)
【会場】リトルモア地下
【申込締切】2010年3月末日(郵送のみ)
2010年03月15日
【ワークショップ】こまばアゴラ劇場「演劇ワークショップ・ファシリテーター養成講座 参加者募集」参加費無料!※3/31〆切(FAXまたはメール)
こまばアゴラ劇場が「演劇ワークショップ・ファシリテーター養成講座」を開講します。詳細は公式サイトでどうぞ。⇒fringe TOPIC
■演劇ワークショップ・ファシリテーター養成講座
開催期間:2010年4月~2011年3月
費用:無料
募集人数:10名程度(選考あり)
対象:演出家、劇作家、俳優、制作など演劇活動に携わっている方
参加資格:自分のオリジナルのワークショップ・プログラムを開発・実践したい方/オリエンテーションおよび基礎講座全5回に参加出来る方/プログラム実践講座の活動に積極的に参加出来る方
※「演劇ワークショップをコアとした地域防犯ネットワーク構築プロジェクト」に対する科学技術振興機構(JST)の助成により運営されているそうです。
2010年03月13日
【セミナー情報】wonderland「劇評を書くセミナー こまばアゴラ劇場コース」2010年4月~7月開講※〆切4/15
wonderland(ワンダーランド)が主催する「劇評を書くセミナー」のご案内です。講師陣が豪華。劇評執筆にご興味のある方はぜひ。詳細は公式サイトでどうぞ。
■wonderland「劇評を書くセミナー こまばアゴラ劇場コース」
~舞台をみる。作・演出、振付家の話を聞く。劇評を書く。語り合う。~
日程:2010年4月~7月/各回とも土曜日14:00-16:30の予定
講師(順不同):平田オリザ、松井周、多田淳之介、岩井秀人、中野成樹、手塚夏子、佐々木敦、武藤大祐、小澤英実、水牛健太郎
定員:20人(定員に達し次第締め切り)+各回参加10人前後(予約必須)
会費:全8回
一般:2万5000円
ワンダーランド支援会員・こまばアゴラ劇場支援会員:2万3000円
各回:一般・会員とも3500円。
締切:2010年4月15日(木)
会場:こまばアゴラ劇場(5階稽古場)
主催:ワンダーランド(小劇場レビューマガジン)
時間堂『月並みなはなし』03/11-14座・高円寺2
演出家の黒澤世莉さんが主宰する時間堂。『月並みなはなし』は外部でも上演され、劇団でも再演を重ねる人気演目です(過去レビュー⇒1、2、3、4)。脚本も黒澤さんが手掛けられています。
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」審査員として拝見しました(⇒91本中の10本に選出 ⇒応募内容)。上演時間は約1時45分。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。
座・高円寺2に初めて入りました。とてもきれいで素敵な劇場だった~♪イスは赤いクッションで映画館のような心地よさ(シネコンほどではないですが)。あまり演劇公演では利用されない劇場なんですね。
⇒劇評『やわらかな手つきで世界を変える』(徳永京子)※wonderland 2007年10/31発行
⇒CoRich舞台芸術!『月並みなはなし』
≪あらすじ≫ 公式サイトより
今より少し未来の秋の昼下がり、地球の温暖化が進み、ひとが月への移民をはじめたころの話。郊外のとあるレストランの、テラスのある一室では、移民候補者たちの残念会が催されていた。厳しい選考試験の中で最終選考まで残った優秀なひとびとだが、結果は落選。の、はずだった。けれど、管理官と呼ばれるひとの一言によって、状況は一変する。
「欠員がでたので、一名の代表者を選んでください。制限時間は60分」
信頼しあい、助け合ってきた仲間たち。
だからこそ一人は月へと送ろうと、お互いを労りあい、傷つけあいながら話しあう。恋人たちは、月と地球の距離をおそれ、気持ちがすれ違っていく。
時間堂がお贈りする「すごい、ふつうの演劇。ふつうの、すごい演劇」
≪ここまで≫
作品は3/10のプレビューに拝見し、3/12は演劇ジャーナリストの徳永京子さんがゲスト出演される、終演後のトークだけ拝聴しました。
トークに残っている観客に黒澤さんが「時間堂の作品を観るのが初めてのお客様はいらっしゃいますか?」と聞いたところ、半数以上の方が手を挙げていたように思います。座・高円寺という劇場に、お客様がついてきているのではないでしょうか。ありがたいし、嬉しいことですね。
第7回杉並演劇祭参加作品 / 後援 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
出演:鈴木浩司 菅野貴夫 大川翔子 園田裕樹 高島玲(髙島玲) 百花亜希 金子久美 木内コギト ※星野奈穂子が体調不良で降板、代役は原田優理子。
脚本・演出:黒澤世莉 舞台監督: 松下清永 舞台美術: 鎌田朋子 照明: 工藤雅弘 音響: 平井隆史 衣装:juno-rii 宣伝写真: 松本幸夫 宣伝美術: [図案]立花和政 [ヘア・メイク]増田加奈 Web制作: 小林タクシー ビデオ撮影: $堂 演出助手:原田優理子 / 元田暁子 パン:大和みゆき 制作:佐伯風土
★ポストパフォーマンストーク(PPT)
11日(木)19:30 松本甲太郎(JAXA月・惑星探査プログラムグループ)
12日(金)19:30 徳永京子(演劇ジャーナリスト)
13日(土)13:00 吉田小夏(青☆組主宰) /18:00 谷賢一(DULL COLORED POP主宰)
【発売日】2010/01/26 全席指定 ・前売/当日 3,300円 ・杉並割引/学生割引1,800円こりっち/劇団予約のみ。当日証明できるものをお持ち下さい。
◎Buy1 Get1 キャンペーン実施 前売券を2月15日(日)までにお振込みでご購入頂いたお客様は、お値段そのままでペアチケットになります!(各公演20枚まで)。ご家族・ご友人と楽しいひと時をお過ごしください。 *各種割引・クーポンは、併用できません。こりっち/劇団扱いのみ。
◎杉並割引/学生割引 座・高円寺のある杉並区にお住まい又はお勤めの方と、学生の方は、1,800円でご覧いただけます。
http://www.jikando.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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慶應高校・女子高校演劇部2009年度3月定期公演『ケージ』03/12-14千本桜ホール
慶應高校(男子&女子)の演劇部の発表会を拝見しました。作・演出の酒井一途さんは高校3年生。谷賢一さんの劇団DULL-COLORED POPの演出助手をするなど、10歳以上年上の作り手の公演にも関わってらっしゃいます。きっとインターネットを通じて始まった関係なのでしょう(私と谷さんもそうです)。時代の変化の早さに驚いている場合じゃないですね。
客席に品の良い保護者の皆さんが大勢いらっしゃる無料公演です。それにしても部活動としての公演を貸小屋で上演するなんて・・・ものすごく贅沢ですよね。大学受験がない生徒だからできるんでしょうね。上演時間は約1時間40分(だったかな)。
⇒CoRich舞台芸術!『ケージ』
≪あらすじ≫
家出をした高校3年生の3人組(山縣幸典・内田裕大・水野由佳子)。山奥のほぼ廃屋と化したペンション(?)まで遠出してきたのだが、そこには他の客も。居合わせた3人の大学生(有吉宣人・武井寛貴・上田郁子)は、なんと全共闘のメンバーだという。2009年の高校生と1969年の大学生が出会い、本音をぶつけあう。
≪ここまで≫
高校生が実年齢の役柄を素直に、品よく演じていて、澄んだ声と清潔な存在感がとてもみずみずしくて、美しいです。
題材がハードですので、例えば立てこもって籠城する場面のリアリティーには欠けましたが、10代の葛藤とそれを乗り越えた末の決意が伝わって来ました。今しか演じられない、今しか成立し得ないと思えるプラトニックなラブシーンが素晴らしかったです。
ここからネタバレします。
40年の時を超えて出会った若者たちですが、姿は目に見えるし会話もできるものの、体に触ることはできません。お互いがほんのり透き通ったように見えているという設定です。
逃走する大学生3人と三億円事件をからめ、全共闘の女・藤間(上田郁子)は実は高校生・姫岡(山縣幸典)の祖母だったという、凝った物語になっていました。ケージ=CAGE(鳥かご)=形似=啓示。
家出をしてきた大財閥の箱入り娘・黒岩(水野由佳子)が、全共闘に入って友達を見殺しにしたことを思い悩む眞人(まこと:武井寛貴)に、思いを伝えようとします。「あなたのそばに私がいることを、あなたのことを思っている人間がここにいることを信じてほしい(どうやったらわかってもらえるのかしら)」。見つめ合いながら、決して触れられない互いの手のひらを合わせる場面が美しいです。
脚本・演出の酒井さんが当日パンフレットにミュージカル『ラ・マンチャの男』のセリフ(歌詞?)を引用されていました。『ラ・マンチャの男』は私も大好きな作品です。
出演:山縣幸典 内田裕大 水野由佳子 有吉宣人 武井寛貴 上田郁子
脚本・演出:酒井一途 舞台監督:鴇澤勇貴 照明:関根悟 尾形康介 町田果南実 照明アドバイザー:田中雄一朗 音響:佐藤大志 大川いず実 中村友哉 末永黎緒 鎮目那波 衣装:水野由佳子 廣田英恵 藤原薫 宣伝美術・映像:田中博巳 演出助手:松本翔吾 藤榮愛香 舞台監督補佐:藤原光基 中村友哉 大道具:武井寛貴 中村友哉 植田尚 園田亮輔 小道具:尾形康介 梅木絢子 制作:有吉宣人 制作補佐:廣田英恵 高橋俊成 企画・製作:慶應高校・女子高校演劇部
【発売日】2010/01/30 全公演無料、席予約可能。
http://cage.ldblog.jp/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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彩の国さいたま芸術劇場『ヘンリー六世』03/11-04/03彩の国さいたま芸術劇場大ホール
蜷川幸雄さんがシェイクスピア戯曲を演出される彩の国シェイクスピア・シリーズ第22弾。演目は昨年新国立劇場が三部作を一挙上演し、数々の演劇賞を受賞した『ヘンリー六世』です。今回は、松岡和子さんが翻訳し、河合祥一郎さんが新たに構成され、三部作が前・後編の二部作になっています。場面が入れ替わったりもしているようです。
前編・後編あわせて1日通し公演で、片方ずつは観られません。上演時間は約8時間30分(途中休憩15分、1時間、15分を含む)。
1時間の休憩で特製のお弁当(1000円)をいただきました(写真↓)。鳥のフライ、焼き魚、煮物、サラダなど盛りだくさん。ロビーで事前に予約が必要です。予約時に希望すればロビーの下の階のテラス席も確保してもらえます。
折り込みチラシに周辺のレストランの地図も入っていまいましたので、開演前にチェックすると良いと思います。
⇒CoRich舞台芸術!『ヘンリー六世』
真っ白なステージは2方向から客席に挟まれています。『コースト・オブ・ユートピア』に似ていますが、違うのはいつも舞台がある方の客席は数が少なく、後方が階段状の演技スペースになっていること。
新国立版と比較する視点で観ることになりました。新国立版が庭、地球、そして宇宙へと広がるランドスケープだとすると、さいたま版は劇画の顔のアップの連続。登場人物の目やひたいから怒り、悲しみがギラギラとほむら立つ様が目に見えるほど。
私はとにかく体力が持たないので(汗)『コースト・オブ・ユートピア』や『ヘンリー六世』などの3部作は、1部ずつ分けて観るようにしています。だから今作は終盤のシーンをちゃんと観て、咀嚼できたのかどうか自信がありません・・・。
ここからネタバレします。
≪前編あらすじ≫ 当日配布のキャスト表より
イングランド王ヘンリー五世の死により、その息子ヘンリー六世が王位を継承するが、年若い王は政治力を発揮できず、身内の摂政グロスター公爵とウィンチェスター司教は反発しあっている。フランスではジャンヌ・ダルクが皇太子シャルルと共に軍を率い、イングランド軍と激しく攻防する。イングランド国内では、ランカスター家(赤薔薇)とヨーク家(白薔薇)それぞれを支持する貴族たちが対立し、一触即発の状況が続いていた。イングランドとフランスの間に和平が締結し、ジャンヌは処刑される。サフォーク伯爵は自身の愛人フランスのレニエの娘マーガレットとヘンリーを結婚させ、ヘンリーの忠臣グロスターの妻の反逆をきっかけにグロスターを追い詰め、暗殺する。が、その後ヘンリーがサフォークを追放し、王妃は悲嘆に暮れる……。
≪ここまで≫
オープニング。白い床にこぼれた赤い血を、現代の掃除婦姿の年老いた女たちが拭き取っていきます。この時点で目頭が熱くなってしまいました。それは過去のあやまちを現代の人間がきれいにする(=しりぬぐいをする=隠ぺいする=痕跡をなくす=忘れる)姿。これから始まる血なまぐさい歴史劇のさまざまなエピソードが胸によみがえりました(新国立版を観ていたおかげですね)。
せっかく床を拭き終わったのに、今度はいくつもの赤黒い肉塊が、天井からボトッ!ボトッ!と落ちてきました。それを無造作に拾い片付ける老婆たち・・・。私の中で何かがプツっと切れたかのように、目から涙がボッロボロ。「幕開けからこんな状態になるなんて、どうしようっ!」と焦ったのですが、(ありがたいことに?/残念ながら?)ここがピークでした。
大竹しのぶさんがジャンヌ・ダルクとマーガレットの2役を演じられてるとは知らず、驚きました。
子供の頃のヘンリー六世を演じられた子役の中島来星さんが素晴らしかった!ヘンリー六世は「あんなに小さい頃から既に王様だった男」なんですね。
マーガレット(大竹しのぶ)とサフォーク(池内博之)のラブシーンがたっぷりだったな~。
■1時間の大休憩
≪後編あらすじ≫ 当日配布のキャスト表より
密かに王位奪還の準備を進めていたヨークが出兵し、薔薇戦争が勃発する。戦いはヨーク家が優勢となり、ヘンリーはヨークに王位の譲渡を約束するが、マーガレットは大軍を率いて攻め寄せ、ヨークを刺殺する。両家激戦の末ヨーク軍が勝利し、ヨークの長男エドワードが新王として即位する。マーガレットたちがフランスに逃走し王ルイに助けを求めていたところへ、ヨーク家の支持者ウォリックがフランス王家との政略結婚を持ち込んできたが、イングランドからの使者により、エドワードが勝手に未亡人のエリザベスと結婚したことが明らかとなり、ウォリックは激昂しランカスター家に寝返る。しかしエドワード軍の追撃によりマーガレットは捕えられ、息子の皇太子は殺害される。そしてエドワードの弟リチャードは、ヨーク家の天下を不動のものにするためロンドン塔に幽閉されているヘンリーのもとへ向かい……。
≪ここまで≫
サフォークが死んだ後、池内博之さんはプランタジネットの3兄弟の1人として再登場されました。大竹さん演じるマーガレットと顔を合わせる場面もあるので、ちょっと違和感。
エンディングはオープニング同様、肉塊が落ちてきました。やるせなさが息苦しさになって、苦い味わい。とても良かったです。
セリフでは、「空前絶後の裏切り者!」に爆笑!
出演:上川隆也 大竹しのぶ 高岡蒼甫 池内博之 長谷川博己 草刈民代 吉田鋼太郎 瑳川哲朗 たかお鷹 原康義 山本龍二 立石涼子 横田栄司 手塚秀彰 青山達三 塾一久 木村靖司 妹尾正文 大川ヒロキ 石母田史朗 二反田雅澄 大富士 清家栄一 飯田邦博 新川將人 福田潔 星智也 福井博章 田島優成 太田周作 五味良介 宮田幸輝 川﨑誠司 遠山悠介 熊澤さえか 中島来星 亜蓮 羽子田洋子 大串三和子 佐藤禮子 田村律子 吉久智恵子
脚本:W・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 構成:河合祥一郎 演出:蜷川幸雄 美術:中越司 照明:勝柴次朗 衣裳:小峰リリー 音響:井上正弘 ヘアメイク:鎌田直樹 ファイトコレオグラファー:國井正廣 音楽:阿部海太郎 小道具デザイン:福田秋生 演出補:井上尊晶 舞台監督:白石英輔
【発売日】2009/11/14【通し券】S席=19,000円/A席=15,000円/B席=11,000円//学生B席=6,000円(劇場のみ扱い)※本公演は前編・後編あわせて1日通し公演、上演時間は約6時間の予定です(休憩除く)。※通し券に残席がある場合に限り、2010年1月下旬より前編券・後編券の発売を予定しております。※未就学児の入場はご遠慮ください。
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/p0311.html
http://shakespeare.eplus2.jp/article/127855991.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月10日
新国立劇場演劇『象』03/05-30新国立劇場小劇場
別役実さんの25歳の時に書かれた不条理劇『象』(⇒過去レビュー)を桃園会の深津篤史さんが演出。SMAPの稲垣吾郎さんと大杉漣さんが共演される豪華キャスト公演です。
上演時間は約2時間45分(途中休憩1回を含む)と予想外に長い目でしたが、その時間が必要だったのだと思います。起こっていることが不条理に見えても、人間の行動には理由がある(不条理ではない)んですよね。そして、舞台美術に驚かされました。
⇒CoRich舞台芸術!『象』
レビューは記録程度です。(2013年6月27日にアップしました)
≪あらすじ≫ 公式サイトより
入院中の「病人」をその甥である「男」が訪ねてくる。「病人」はヒロシマへの原子爆弾によるヒバクシャで街頭で裸になって背中のケロイドを見せ喝采を浴びていたが、既に病状が悪化し今は入院をしているようだ。二人の会話から「男」もヒバクシャであることが明らかになる。
男:静かに死んでしまいたいとは思いませんか?
病人:思わないね。俺はむしろ、死ぬ前に殺されたいと思っている。
男:何故?
病人:知らん。情熱的に生きたいのさ。
「病人」はまた元気になってあの町でケロイドを見せたいと願っているが、「男」は静かにそのときを待つべきだと主張する。二人の生き方の違いを主軸に据えながら、「病人の妻」、「医者」、「看護婦」など二人をとりまく様々な人々の姿から、ヒバクシャの抱える問題、それをとりまく世の中の問題が垣間見えてくる。そして遂に「男」も発病し、「病人」の隣のベットへと入院することとなる。あくまでも行動的な「病人」とは対照的に静かに死を迎えたいと願う「男」。ある雨の日、ついに「病人」はあの町へ出かけることを決意するのだが・・・。
≪ここまで≫
服が、山のように、積み上げられています。トレーナーやシャツなどの現代服です。子ども服が目に入ってギョっとしました。原爆の被害者でもあり、全人類でもあり。
稲垣吾郎さんが『象』に出演されると知った時から、いったいどんな舞台になるのか想像がつかなかったんです。やはりカラーが違うというか…。でも稲垣さんが“現代の若者”を象徴する存在に見えて、かえって1962年の『象』の世界が、今にフィットしたように感じました。深津篤史さん、恐るべし。
ここからネタバレします。
病人(大杉漣)とその妻(神野三鈴)がおにぎりの具について話すシーンで笑えました。笑った自分に驚きました。笑える会話だったなんて。
病人がやがて男(稲垣吾郎)に対して殺意をあらわすまでの時間がたっぷりとられていて、彼がなぜそのような行動を取ったのか、納得できました。
※客席には稲垣さんのファンの方々がとても多く、いわゆる劇場内のマナーを守ろうとしない人もいらっしゃって、残念でした。
新国立劇場2009/2010シーズン
出演:稲垣吾郎/奥菜恵/羽場裕一/山西惇/紀伊川淳/足立智充/阿川雄輔/神野三鈴/大杉漣
脚本:別役実 演出:深津篤史 芸術監督:鵜山仁 主催:新国立劇場
【発売日】2010/01/30 A席6,300円 B席3,150円 Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000208_play.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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アトリエ・センターフォワード『ブルー・ウォーター 20XX火星編』03/03-10シアター風姿花伝
矢内文章さんが作・演出・出演されるアトリエ・センターフォワードの第三回公演(⇒第二回公演レビュー)。観客の年齢層の高さに驚きました。やはり新劇の劇団員さんが多数出演されてるからでしょうか。上演時間は約1時間50分。
チラシのキャッチコピー通り、いかにもB級SFな火星空間でのがっつりストレート・プレイ。小さな劇場での3000円台のお芝居なのに、美術、衣裳、ヘアメイクが凝っているのがとても嬉しい。チラシもかっこいいし。そして出演者も豪華なんですよね。実はこういう劇団(矢内さんの1人ユニット?)って珍しい気がします。
⇒CoRich舞台芸術!『ブルー・ウォーター 20XX火星編』
≪あらすじ≫
深刻な水不足となった地球では、火星への移民が奨励された。しかし火星の環境は人間が暮らすのにはあまりに過酷。人々は地球に帰る日を夢見て肉体労働(水源探し)に耐えていた。ある日、地球から世間知らずのお嬢様(中川安奈)が火星にやってきて・・・。
≪ここまで≫
社会的なテーマをふんだんに盛り込んだ火星SF。そしてダジャレありお色気ありの、オーソドックスな物語喜劇でもあります。観客に話しかけたり、客席通路を使ったり、アクティブな演出で観客を楽しませてくれます。
たまに役者さんの“お約束”な演技が気になったり、セリフで説明しすぎなんじゃないかな~と思ったりもしましたが、丁寧に書きこまれた設定もアイデアも面白かったですし、メッセージも共感できるところが多かったです。団体としてはまだ第3作目なんですよね。こういう作風の劇団を他に知らないので、脚本・演出の矢内さんの今後が気になります。
ここからネタバレします。
生命の危機に追い込まれて野獣と化す人間たちよりも、データを収集・蓄積して成長する2体のロボット(眞藤ヒロシ&佐藤麻衣子)の方が、より人間らしい理性と感情を持つようになるのが皮肉で面白いです。
ミナ(中川安奈)が地球にふりそそぐ流れ星の正体を「ロケットよ!」とあばいて終幕。つまり地球に帰ろうとしても撃ち落とされるのかな・・・。
出演:中川安奈 栗原茂(流山児☆事務所) 斉藤直樹 佐藤晴彦 五十嵐明(青年座) 椿真由美(青年座) 佐藤麻衣子(文学座) 眞藤ヒロシ 巌大介 矢内文章 アナウンスの声:深貝大輔
脚本・演出/矢内文章 演出助手/大久保遼 カトウシンスケ 美術/宇野奈津子 衣裳進行/及川千春 照明/宮野和夫 音響/上野雅 ヘアメイク/梅澤裕子 ヘアメイクアドバイザー/鎌田直樹 舞台監督/深沢亜美(るうと工房) 制作/松本恵美子 トータルアドバイザー/冨士山和夫 主催/アトリエ・センターフォワード
【発売日】2010/01/23 前売:3800円、当日4000円
プレビュー(3月3日)は前売・当日とも2500円
http://centerfw.net
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月08日
東京芸術見本市/TPAM2010「平田オリザvs 岡田利規 対談 vol. 1」03/01東京芸術劇場大会議室
TPAM2010ポスター
東京芸術見本市/TPAM2010で平田オリザさんと岡田利規さんの対談が2日連続で開かれると知り、朝から池袋にテクテクと出かけました。⇒連続対談 vol. 2
午後からは「パネル・ディスカッション:芸術見本市のこれから」も拝聴しました。
●3月1日[月]10:00~12:00/東京芸術劇場 大会議室
平田オリザvs 岡田利規 連続対談 vol. 1 ⇒詳細
「私たちは何を成し遂げ、どこに向かっているのか― 真の公共劇場とは何か?」
以下、私がメモした内容です。
■スピーカーの活動紹介および日本の現状解説(海外の参加者にも向けて)
平田さんの活動紹介は、PCの画像とともにご自身でプレゼンテーションされました。メモを取ってません。
岡田「新作『わたしたちは無傷な別人であるのか?』で言葉と身体を切り離すことをした。具象ではない表象をした。例えば髪を引っ張る動作でワインが入った紙袋をぶらさげていることを表したり。話し言葉を書くことをやめて、書き言葉を書くことをした。身体表現についても具象をやめた。観客の内部で具象を完成させる。」
岡田「1つの作品を繰り返し上演することでしか獲得できないものがある。作品が成熟し、強くなる。そして公(パブリック)なものになる。“パブリックとは何か?”という問いについては、安易な回答は出したくないけれど。」
平田「日本は遅れて近代化したため、思想・哲学については、ヨーロッパの現代思想の紹介をするに留まってきた。また、60年間政権が変わらなかったことで、批評のための批評ばかりが生まれ、ルサンチマンとなることが多かった。」
平田「私には劇言語に対する違和感があった。例えば強弱アクセントを使っていることへの違和感。演劇でしか使われない、日本語ではない変なアクセントなど。英語で“This is a cup”というセリフの“cup”を強調したい時は、“cup”を大きなアクセントで言う。でも日本語の場合は“コップ、コップ”と名詞を連続させる。仏語は名詞の連続を嫌うので、決して“コップ、コップ”とは言わない。その代わり指示代名詞が非常に多くなる。それは自分にとって大きな発見だった。」
平田「80年代まで演劇は日本語のようで日本語でない奇怪なシステムで上演されていた。意図されていないままに。それは翻訳劇から始まったのだろう。」
■“新しい”方法論
岡田「チェルフィッチュは、観客に対して俳優が話しかけることをした。でもそれはブレヒトがすでにやっていた“観客を変容させること”。ヨーロッパでは既に一般化されているものだった。」
平田「昔、私の芝居についての劇評(か何か)で“音楽を使わないことには勇気がいっただろう”と書かれていた。でも今は音楽のない芝居は当たり前。方法論として定着させるには時間がかかる。」
■“リアリズム”について
平田「“リアリズム”という言葉はヨーロッパでは“退屈なもの”という印象。」※岡田さんも同意。
平田「人間は外界からの影響や他者との関係があってしゃべってる。つまり常に主体的にしゃべっているわけではない。何かに影響されてしゃべる(※岡田さんも同意)。“しゃべらされる私”というのは岩松了氏がよく示していた。」
岡田「演劇は具象が不得意なメディア。具象しようとすると無理が大きい。齟齬を隠そうとすると、本質がネガティブになってしまう。隠すことなき表象から立ちあがるのが演劇の最も興味深い点だ。」
平田「たとえば“舞台上で死ぬ”ことは難しい。拙作『S高原から』のラストシーンは患者がイスに寝転んでいる場面で終わる。それを死んだと受け取るか眠っていると受け取るかは観客次第。半数が死んだ、半数が寝ていると受け取るバランスを意図して上演。」
■日本の今の創作環境について
平田「再演のシステムが成熟する必要がある。2002年に新国立劇場が韓国と共同制作した『その河をこえて、五月』は、実験性と大衆性を兼ね備え成功した珍しい作品。日本と韓国の両国で名誉ある賞を受賞した。でも初演時は海外(韓国)に持って行ってコストを回収するシステムがなかった。結果、ノーギャラ(誰がノーギャラなのかは詳しく言及されませんでした)で韓国公演を敢行した。再演が2005年だったので、初演でコスト回収が必要だった。」
平田「プロデューサーが不足している。アーティストに新しい文脈を与えるのがプロデューサーの仕事。たとえば私に女子高生の芝居を書くよう勧めてくれたのは、当時の青山円形劇場のプロデューサーで、現在北九州芸術劇場のプロデューサーの能祖将夫さん。そして出来たのが『転校生』。私が教育方面に向いているということを、あの時に見抜いていた。」
岡田「(今の日本における)プロデュース公演で自分の作りたいものを作るのは難しい。2008年、2009年に日本の公立劇場と作品を作ったが、非常に困難だった(雑誌「悲劇喜劇」にも書いたこと)。」
■劇場法について
岡田「劇場ばかりに力が集中することに不安を覚える。」
平田「アーティストが安定して、継続して、集団で創作ができる場所が必要。国際競争力のある作品を国内で継続的に創作する環境が必要。この秋にも日本で施行予定の劇場法では、フランス国立演劇センターのシステムに近いものが作りたい。ピーター・ブルックやアリアーヌ・ムニューシュキン(太陽劇団)は劇団たらざるを得ないので、それは例外として。若い人たちのためにも。せっかく作るのだから育てて長く持たせたい。」
平田「劇場法は決して実現が難しいシステムではない。たとえば青森県で公演する場合、300席の劇場を3ステージ満員にできればいい。それならカンパニー(および劇場)にとってそれほど無理な話ではないだろう。青森県の劇場が1000人の支援会員を獲得することは不可能ではない。演劇に1公演3000~5000人の観客動員は必ずしも必要ではない。かつて演劇鑑賞会は30万人の会員を獲得していたのだから可能。」
平田「劇場が若い優秀なスタッフをかかえ、観客組織も劇場がつくればいい。劇場がお客さんを育てる。日本は世界有数の劇場大国でリソースはあるのだから、手間暇かければできないわけではない。失敗もあるだろうけど、不可能ではない。問題はやる気。やる気を支えるシステム。」
スピーカー:平田オリザ[青年団主宰・劇作家・演出家・大阪大学大学院教授]/岡田利規[チェルフィッチュ主宰・演劇作家・小説家]
モデレーター:丸岡ひろみ[東京芸術見本市 事務局長]
*「平田オリザvs 岡田利規 対談 vol. 1」と「芸術見本市のこれから」は、1,000円でご参加になれます(事前申込み不要)。
詳細:http://www.tpam.or.jp/2010/seminar.html
「TPAM2010ポケットガイド」ダウンロード⇒http://www.tpam.or.jp/2010/docs/TPAM2010PocketGuide.pdf
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月07日
文月堂『喫茶久瀬』03/02-07サンモールスタジオ
文月堂(ふみつきどう)は三谷智子さんが作・演出・出演される劇団です。メンバーは2名ということで、基本的にプロデュース形式の公演をされているんですね。
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」審査員として拝見しました(⇒91本中の10本に選出 ⇒応募内容)。上演時間はは約2時間。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。
⇒CoRich舞台芸術!『喫茶久瀬』
≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
線路高架下で細々と営業している「喫茶久瀬」。
ちまたで流行りの“カフェ”なんて程遠い。純然たる“喫茶店”。しかも潰れかけの。
客足も少なく、従業員たちもテキトーに働くばかり「もういい加減、店を閉める!」店長がそう決意した時、“フーテンの兄”ならぬ“フーテンの父”が帰ってきた!
30年の空白をうめるべく、店の再建に奮闘する父だが、その行動は何もかもが裏目に・・・。
親子、そして店に集う人々の現実との戦い、思惑が絡み合い、事態は思わぬ方向へと突き進んでいく。
ダメ親父と頑固息子、親子の絆はよみがえるのか? 亡き母が残した店の行く末はいかに?
年末の喫茶店から贈る“赦しと再生”のお話。そして音楽・・
≪ここまで≫
“商店街三部作”最終章
出演:辻親八、田中完(鈴舟)、安東桂吾、川本裕之、凪沢渋次(ナギプロ)、日高啓介(FUKAIPRODUCE羽衣)、川原安紀子、眞賀里知乃、青木岳美、村上寿子、植木まなぶ(散歩道楽)、神馬ゆかり(文月堂)、三谷智子(文月堂) 声の出演:天野幹也 小泉朱美 竹原知恵
作・演出:三谷智子(文月堂) 舞台監督/舞台美術:吉川悦子 照明:上川真由美 音響:島貫聡 演出助手:天野幹也・小泉朱美 歌唱指導:国貞雅子 振付:眞賀里知乃 凪沢渋次 衣裳協力:竹原知恵 川原安紀子 小道具:村上寿子 日高啓介 写真撮影:相川博昭 ビデオ撮影:原田喜春 宣伝美術イラスト:ヤスダマサヒロ 宣伝美術デザイン:川本裕之 当日運営:吉田千尋(ゲキバカ) 制作:神馬ゆかり 企画・製作:文月堂
【発売日】2010/02/01 前売り2800円、当日3200円、平日マチネ割2500円
http://www5.ocn.ne.jp/~masa69/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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快快『Y時のはなし』03/04-06 Vacant
快快が2007年に上演した『R時のはなし』(過去レビュー⇒1、2)を長編に。上演時間は約1時間25分。
91本中の10本に選ばれた、「CoRich舞台芸術まつり!2010春」最終選考作品です(⇒応募内容)。感想はCoRich舞台芸術!に書きます。
⇒CoRich舞台芸術!『Y時のはなし』
TPAM参加作品
出演:中林舞 山崎皓司 竹田靖 天野史朗
脚本:北川陽子 演出:篠田千明 舞台監督 : 佐藤恵 美術 : 佐々木文美 照明 : 上田剛 映像 : 天野史朗, 佐々木文美 音響 : 星野大輔 音楽 : 蓮沼執太 衣裳,人形: 藤谷香子 ジオラマ : 山本ゆい 宣伝美術 : 東京ピストル 写真 : 加藤和也 キャラクターデザイン : しんぽうなおこ 物販 : 大道寺梨乃 会場デコレーション : 嫁入りランド faifaiせーさく : 河村美帆香 協力 : 芦立さやか, HEADZ
【発売日】2010/02/08 前売 3,000円【include1D】 当日 3,500円【include1D】
http://faifai.tv/faifai-web/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月06日
北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』03/05-07あうるすぽっと
北九州芸術劇場プロデュース公演の第3弾。サンプルの松井周さんが新作を書き下ろし、オーディションで選ばれた俳優とともに北九州で創作されました。
北九州にある工場の日常のひとこまが、人類の歴史、そして未来を示し、すべてが“ハコ”の中に閉じられます。あまりに感動して半日ぐらい興奮がさめませんでした。上演時間は約2時間5分(休憩なし)。
初日までの小屋入り期間が10日間もあったそうです(東京だとは一般的には1~3日ぐらい?)。
⇒CoRich舞台芸術!『ハコブネ』
≪あらすじ≫
工場で単純労働をする若者たち。それをショーに見立てる解説者。その場を清掃する人びと。
≪ここまで≫
青年団らしい現代口語演劇やコンテンポラリーダンス(のような動き)など、舞台のさまざまな表現方法を用いて、エゴ丸出しのみっともない人間たちをとことん愚かに、滑稽に描きます。松井さんの作風に特有の変態的、性的な要素は封印されていました。
ここからネタバレします。
いかにも劇場らしい赤いカーテンが開くと、現れたのはコンテナの山。客席は正面だけでなく、前にせり出したステージの左右にもあります。舞台下手に解説者がいることで、工場の日常を劇中劇として見せます。
解説者が語るには、労働者らの様子はどこかに展示されているとのこと。3人の清掃員はその展示物がある施設(博物館?)を掃除しているんですね。最後には労働者も解説者も清掃員も突然動かなくなり、全員が展示物になりました。何重にもなった入れ子構造で、この作品を観ている私自身を含む人類全体が、ハコの中に入ったように感じました。
出演:今村妙子 加賀田浩二(飛ぶ劇場) 木村健二(飛ぶ劇場) 古賀陽子(のこされ劇場≡) 篠原美貴(のこされ劇場≡) 白石萌(下関市立大学演劇部) 上瀧征宏 高野桂子(village80%) 田口美穂 田中克美 谷村純一 寺田剛史(飛ぶ劇場) 中嶋さと(劇団爆走蝸牛)波田尚志(劇団夜劇) 藤尾加代子(飛ぶ劇場) 細木直子(劇団びっくり箱) 宮脇にじ 古舘寛治(サンプル、青年団) 古屋隆太(サンプル、青年団)
脚本・演出:松井周(サンプル) 美術:杉山至+鴉屋 照明:林高士 音響:塚本法平 衣裳:真行ひとみ ドラマターグ:野村政之 演出助手:真紀内彰 テクニカルマネージャー:樋田浩昭 演出部:小笠原敬子(ころもチョッキンカンパニー) 照明操作:岩田守 遠藤浩 音響操作:大村朋子 映像操作:中安翌 美術助手:熊谷祐子,青木拓也 舞台監督:森田正憲 大道具製作:㈱エフジーエス 宣伝美術:トミタユキコ(ecADHOC) 宣伝写真:梅本昌裕 印刷:東洋紙業高速印刷(株) ポスター貼り:ポスターハリスカンパニー 営業:後藤勉 広報:野村由貴 山本美樹 票券・中村智子 制作:野林紗恵 黒﨑あかね 音部美月 吉浦宏美 プロデュー-サー:能祖将夫 special thanks:三好佐智子 劇場支配人:愛甲政志 館長:津村卓 あうるすぽっと(東京公演)広報:小沼知子 プロデューサー:崎山敦彦 主催/(財)北九州市芸術文化振興財団 共催/北九州市、北九州市教育委員会、 (財)としま未来文化財団(東京公演) 助成/(財)地域創造、平成21年度文化庁芸術拠点形成事業 企画・製作/北九州芸術劇場
【発売日】2009/12/06 日時指定・全席自由/北九州公演・東京公演共通 一般3,000円 学生2,500円(小~大学生・要学生証提示) ※当日各500円増 ※2月25日(木)14:00の回は平日昼ちょい得料金・各500円割引 ※東京公演 としま未来友の会=2,700円(あうるすぽっとチケットコール・としまチケットセンターのみ前売取扱・12月2日(水)より先行発売)※未就学児のお子様はご入場できません
http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2009/0223hakobune.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月05日
こまばアゴラ劇場・冬のサミット2009ワークショップ「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」2/25こまばアゴラ劇場5F稽古場
演劇宣伝RT
2006年のちらし会議につづいて、こまばアゴラ劇場のサミットの企画に参加させていただきました。⇒告知エントリー
■こまばアゴラ劇場〈冬のサミット2009〉宣伝美術WS
『演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル』
パネラー:京/高野しのぶ/郡山幹生/熊井玲/矢作勝義/木元太郎
日時:2月25日(木) 16:00~20:00
ツイッターで実況があり(黒澤世莉さんが担当)、その記録がこちらにまとまっています(ハッシュタグは#agolive)。
その場にいなくても会議の状況がある程度わかり、残った記録を材料にして多くの人が意見を出しあえる場が生まれました。ツイッター凄いですね・・・。
こまばアゴラ劇場〈冬のサミット2009〉宣伝美術WS『演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル』
定員:20名(どなたでもご参加いただけます。) 料金:¥3,000/劇場法人会員・グループ会員特典対象→チケット引換券2枚 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場※終了後、懇親会を行います(参加費別途)。※当日会場では、靴を脱いで床にお座りいただく形になります。※Twitterでの実況を行う予定です。アクセス先等については当日開始前までにhttp://twitter.com/agora_shienでご案内いたします。
http://www.agora-summit.com/2009w/ws_senden.html
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指輪ホテル『CANDIES - girlish hardcore (セカンドシーズン)』03/04-07 d-倉庫
羊屋白玉さんが振付・演出(出演も)される指輪ホテル。とうとう初めて拝見いたしました。上演時間は約1時間30分。
『CANDIES』は数年越しのプロジェクトなんですね。ダンスでありながら演劇的な要素も多く、視覚に訴える要素が強いパフォーマンスでした。あ、嗅覚も(笑)。
ひとことでまとめられるものではないと思いますが、私は“少女が成長するにつれてさまざまなものを喪失していく様”と受け取りました。
d-倉庫のロビーは売店もあるし、広くておしゃれでいい雰囲気ですよね。
⇒CoRich舞台芸術!『CANDIES - girlish hardcore』
何もない(と言えるであろう)真っ黒な四角い空間で、5人の“女の子”がステレオタイプな少女らしさを表象しつつ、徐々にその内側に隠された毒味をさらしていきます。できればもっとドキドキしたり、ヒリヒリしたりするのが私好みだったかも。
衣裳が可愛かったです。黒い空間に女の子らしい色使いのレースやフリルなどが映えます。丈の長い黒いスカートをうまく使って肌を露出させる振付が多く、その都度肌をさらす意味を考えました。スカートの丈の長さが絶妙なんですよね~。
ダンサーらしい体つき(および動き)の人が少なかったように思います。“普通の女の子”を見せるためなのかしら。
女性の声のテキスト(録音)がスピーカーから流れましたが、できれば生の声で聴きたかったですね。声と演技との質感の差が気になりました。
ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。
出演者の体に書かれた凡字(梵字)、蛙、パンダ、鶏、豚、兎の面、“虫が巣くって死んだ妹”、バスケットボールのパスの訓練・・・。
バイオリンを弾く少女(北村あらたさん?)が「狼から生まれた、だから私は女の子」と言った時、すごくシュール!!と思って笑いがこみあげました(でも私以外には笑い声は聞こえず・・・)。
蛙のおでこにお灸をすえるのも可笑しかったな~。もぐさに火をつけるので匂いも充満。アイスクリームのコーンを角にして、それを食べちゃうのも良かった。
温めたホットプレートの上にまたがり、白いトロっとした液体を落として(生みおとして/排泄して)、焼けたそれを食べる場面が、私にとっては一番面白かったですね。「排泄したものを再び自分の中に戻す」「生んだ子供を食べる」などと想像。
若い女、幼女、年老いた女の3人の声がスピーカーから聴こえて、その言葉の意味が頭に入ってくるのが、私にとっては情報過多でした。出演者の体、踊り、声、衣裳などの表象だけでも十分すぎるほど雄弁だったので。
背中は大胆に見せるけど乳房は絶対に見せない、という振付はもったいない気がしました。でも隠すから“少女”なのかな。
最後はシンプルな振付だけど長い、長い、ダンス。ピンク色のパジャマ風な衣裳を徐々に脱いで、肌にぴったりとしたレオタードのような衣裳だけになります。ずっとタバコを吸い続けるのは観客としては少々つらかったですが、静かに熱くなっていく空間がスリリングでした。
出演者の中では兎の面をかぶっていた村田朋未さんがとてもかっこ良かったです。村田さんだけが前回も出演されているとのこと(トークより)。
≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
出演:羊屋白玉 サカグチさん(飛び入り。演劇・ダンスの評論家)
≪東京、札幌、福岡≫ CANDIES - girlish hardcore by Shirotama Hitsujiya 指輪ホテル新春ツアー
出演:北村あらた、酒井由貴、角田真奈美、原田有貴、村田朋未
振付・演出:羊屋白玉 美術:坂田有希子 衣装:飯島まゆみ 音楽:樅山智子、舩橋陽 音響:木下真紀 照明:アイカワマサアキ 舞台監督:糸山義則 企画制作:指輪ホテル NPO法人アートマネージメントセンター福岡 糸山裕子 壁村真理 王丸あすか 主催:指輪ホテル 共催:NPO法人アートマネージメントセンター福財団法人 NPO法人コンカリーニョ イムズ 助成:平成21年度文化芸術振興費補助金(芸術創造活動特別推進事業) 協力:財団法人セゾン文化財団、d倉庫、1926スタジオ
【発売日】2010/01/09 前売 3,000円 / 当日 3,500円
http://www.yubiwahotel.com/
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2010年03月03日
Project Natter『ピロクテーテス』03/02-07 SPACE雑遊
ペーター・ゲスナーさんがハイナー・ミュラーの戯曲を演出。ドイツ人演出によるドイツ戯曲の上演ですね。
キャストに惹かれて観に行きました。休憩1回を含む2時間以上の3人芝居でした。
⇒CoRich舞台芸術!『ピロクテーテス』
レビューを書いたはずなのですが、なぜか消えていました・・・(涙)。(2010/07/15加筆)
主演の山本亨さんは膨大なセリフ量で熱演でした。
ピエロの仮面をかぶった塩野谷正幸さんと扇田拓也さんが掃除をする(?)場面が、たしかどこかで繰り返されたと思うのですが・・・それが面白かったという覚えがあります。間違ってたらすみません。
ドラマトゥルグ(宮島志乃ぶ)がクレジットされていますね。パンフレットがすごく充実していて、観る前も観た後もゆっくり読みました。
出演:山本亨・塩野谷正幸・扇田拓也
作:ハイナー・ミュラー 翻訳:若松宣子 演出:ペーター・ゲスナー プロデューサー:綿貫凜 照明:桜井真澄(東京舞台照明) 音響:角張正雄 舞台監督:久保勲生 ドラマトゥルグ:宮島志乃ぶ 製作:(有)オフィス・コットーネ 主催:Project Natter
全指定席 前売・当日共に:3,800円 シードチケット(学生割引) :前売・当日共 2,800円 ※ 受付で学生証提示。大学生以下学生・専門学校生・演劇養成所の学生に有効。 (オフィス コットーネEメール予約のみ取り扱い)※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/philoktet/gaiyou.htm
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年03月01日
東京芸術劇場『農業少女』03/01-31東京芸術劇場小ホール1
野田秀樹さんが芸術監督をつとめる東京芸術劇場のラインアップの1本です。⇒記者発表
野田さんが2000年に書かれた戯曲を松尾スズキさんが演出されます。初演時は松尾さんは出演者だったんですよね。1ヵ月公演の初日を拝見しました。
劇場ロビーから装飾が施されており、客席、舞台にいたる空間全体がひとつの作品のようでした。松尾さんのユーモアが利いたオブジェも(笑)。多部未華子さんがすごく良かった!上演時間は約1時間40分。⇒多部さんの公式サイトに舞台装置の写真あり
⇒CoRich舞台芸術!『農業少女』
≪あらすじ≫ ぴあのページより
日本の西の果て、田園地帯。農家の娘 百子(多部未華子)は、「農業」という駅のベンチに座っている。
農村の生活しか知らずに終わってしまうの……? そんな思いからふと電車に乗る百子。
上京する電車賃を出してやった「毒草研究家」ヤマモト(山崎一)は、その後の百子を見つめ続ける。原宿にたむろする少女からボランティア少女へ、そしてなぜか農業高校で米を作る「農業少女」へ……。純粋な少女という「毒草」を百子の中に感じたヤマモトは、かなわぬ恋心を抱き続ける。
「農業少女」はいつしか「不登校の少女たち」の代名詞となり、彼女たちを救済したヒーローとしてボランティア活動家 ツツミ(吹越満)がもてはやされる。ツツミの正体が暴かれるとき、東京は百子に何を残すのか、そして百子を愛するヤマモトは……?
欲望と妄想を肯定する都市の姿から、現代日本の深層を描く。少人数のキャストからテーマを立ち上がらせる、スピーディながら濃密な戯曲として完成された作品。
≪ここまで≫
多部未華子さんの姿、声、動きはみずみずしい輝きを放っていました。宮沢りえさん、広末涼子さんを舞台で初めて拝見した時の衝撃に似ています。もうずーーーーーっと彼女のことばかり見つめちゃいました!衣裳も可愛い♪
ずいぶんと遊びの多い演出で、細かいところで色々笑わせていただきました。でも初日だからだと思いますが、役者さんはベストを出されたわけではなさそうでした。
初演の時もそうだったんですが、お話の意味はあまりわからなかった・・・(涙)。すみません。深読みしすぎて空振りしてるのかもしれませんが。
ここからネタバレします。
農家の娘(多部未華子)が15歳で家出して東京に出てきます。幼い彼女を愛した男(山崎一)と、利用した男(吹越満)と女(江本純子)。
上手のテレビ画面にツイッターが出てきて、一気に「今」のムードに。でも吹越さんが3回目の「なう」を言ったところでマンネリ感も。その時、私を含む大衆が流行を食いちらかして、飽きたらポイ捨てをしている現実が思い浮かびました。農業は私が毎朝食べるお米を生み出してくれる営みなのに、有機とか無農薬とかエコとかアラフォーとかツイッターとか、全部同じように並列に並べてその時の気分でもてはやして意味を消費してしまいます。そしてすぐに何事もなかったように忘れ去って、果てには「流行遅れのダサいもの」「汚いもの」扱いするようになります。
使い終わった小道具をどんどん投げていっちゃうのも「捨てる」イメージにつながりました。
山崎一さんの野田さんのセリフを真似するのが可笑しかった~。野田さんがアリの姿で映像出演してたのも(笑)。
野田秀樹芸術監督就任記念プログラム
出演:多部未華子、吹越満、山崎一、江本純子
脚本:野田秀樹 演出:松尾スズキ 舞台監督:瀬崎将孝 舞台美術:加藤ちか 照明:佐藤啓 音響:水越佳一 衣裳:戸田京子 ヘアメイク:大和田一美 振付:振付稼業air:man 映像:上田大樹 演出助手:佐藤涼子 演出部:川嶋清美/清水将司 照明操作:溝口由利子 音響操作:佐川尚子 衣裳製作:梅田和加子 現場ヘアメイク:鈴木麻水美 大道具:金井大道具 小道具:高津映画装飾/バックステージ 特効:ギミック 広報:橋爪綾子 票券:串田陽子/那須みちの 制作助手:市川美紀 制作:栗原千波/花澤理恵 宣伝美術:松下計/森井美紀(松下計デザイン室) 宣伝イラスト:加藤ゆわ 主催:東京芸術劇場(財団法人東京都歴史文化財団) 東京都/財団法人東京都歴史文化財団【東京芸術劇場】芸術監督:野田秀樹 館長:福地茂雄 副館長:高萩宏 管理課長:松井真司 舞台管理担当課長:白神久古 事業企画課長:岩永絵美 事業企画:玉塚充/松崎昌義/勝優紀/木村美恵子/秋山知美
【発売日】2010/01/09 一般-6,500円 サイドシート(※)-3,000円※1,000円(25歳以下)―劇場チケットサービス窓口で身分証をご提示ください。※客席の都合上、一部見えにくいシーンがある可能性がございます。・お一人様 1公演4枚までご購入いただけます。・障がい者割引・車椅子席がございます。・サイドシート、障がい者割引、車椅子席は東京芸術劇場チケットサービスのみ取り扱いとなります。
http://www.geigeki.jp/saiji_066.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
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“しのぶの演劇レビュー” Vol. 70 2010.03.01 1,535部 発行
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今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
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○○ 今回のもくじ
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◆1【今月のお薦め11本+α】
◎No.1→東京芸術劇場『農業少女』
03/01-31東京芸術劇場 小ホール1
http://www.geigeki.jp/saiji_066.html
◆2【先月のベスト3】
◎No.1→精華小劇場『イキシマ breath island』
02/18-28精華小劇場
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0222175101.html
◆3【お薦め芝居の前売情報 井上ひさし作「東京裁判三部作」】
◎井上ひさし作「東京裁判三部作」が待望の3作連続再演!
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000211_play.html
◆4【「東京芸術見本市2010(TPAM)」は豪華ラインナップ!】
◎プレゼンテーション、セミナー、ショーケースなどが充実!
http://www.tpam.or.jp/
◆5【「CoRich舞台芸術まつり!2010春」第一次審査結果発表! 】
◎最終審査対象となる10団体が決定しました!
http://stage.corich.jp/festival2010/result.php
◆6【編集後記】
◎発行部数が1,500部を超えました!ありがとうございます!
◎花粉症もいろいろですね・・・。
◎エイブルアート・オン・ステージ
◎おすすめ舞台中継 on TV
◆7【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪
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◆1 【今月のお薦め11本+α】
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▽★印がいちおし公演です(3本)。
▽初日の早い順に並べています。
▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL
▽座種の記述がない公演は全席指定。
※減らすのが心苦しかったので、先月に続いて今月も
11本紹介させていただきます。
★1.東京芸術劇場『農業少女』
03/01-31東京芸術劇場 小ホール1
野田秀樹芸術監督就任記念プログラム
☆出演:多部未華子、吹越満、山崎一、江本純子
脚本:野田秀樹 演出:松尾スズキ
一般-6,500円 サイドシート3,000円 25歳以下1,000円
http://www.geigeki.jp/saiji_066.html
野田秀樹さんの2000年初演作品↓を、
http://www.nodamap.com/site/play/21
出演者であった松尾スズキさんが演出。
●お薦めポイント●
野田秀樹さんが芸術監督になって以来、東京芸術劇場に通うことが
すごく増えました。東京芸術劇場の記者発表↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703232339.html
『農業少女』が上演されるのは昨年の『ザ・ダイバー』↓と同じ会場で、
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0828232929.html
同じく4人芝居です。小空間で贅沢な観劇ができると思います。
2.G-up『棄憶~kioku~』
03/05-11青山円形劇場
☆出演:清水優 大内厚雄 野中隆光 瓜生和成 保倉大朔 佐藤誓 有馬自由
脚本:野木萌葱(パラドックス定数) 演出:ノゾエ征爾(はえぎわ)
前売/当日ともに4,300円
http://g-up.info/
野木萌葱さんは昨年の岸田國士戯曲賞で最終候補まで残った劇作家です。
ノゾエ征爾さんとの組み合わせは新鮮。男ばかりの渋いキャストに
魅せられそう。『棄憶~kioku~』↓は2007年に拝見。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/1107172829.html
3.新国立劇場演劇『象』
03/05-30新国立劇場小劇場
☆出演:稲垣吾郎/奥菜恵/羽場裕一/山西惇/紀伊川淳/足立智充
阿川雄輔/神野三鈴/大杉漣
脚本:別役実 演出:深津篤史(桃園会)
A席6,300円 B席3,150円 Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000208_play.html
別役実さんが25歳の時に書かれた戯曲を深津篤史さんが演出。
SMAPの稲垣吾郎さんはじめ豪華キャスト。2003年燐光群版のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0709214220.html
4.パルコ・プロデュース『カフカの「変身」』
03/06-22ル テアトル銀座 by PARCO
☆出演:森山未來/穂のか/福井貴一/丸尾丸一郎/久世星佳/永島敏行
脚本:フランツ・カフカ 演出:スティーブン・バーコフ
S席¥8,000 A席¥6,000 学生券¥4,500
http://www.parco-play.com/web/page/information/henshin/
世界的な演出家として活躍するスティーブン・バーコフさんが
日本人キャストとともにカフカの小説「変身」を舞台化。
1992年に上演された舞台の紹介動画↓(主演:宮本亜門)
http://www.youtube.com/watch?v=dGIPRS9BcEA
5.MONO『赤い薬』
03/06-16赤坂RED/THEATER
≪大阪、名古屋、東京、福岡、米子、札幌≫
☆出演:水沼健 奥村泰彦 尾方宣久 金替康博 土田英生 山本麻貴
脚本・演出:土田英生
一般前売 4,000円 一般当日4,300円 学生前売3,000円 学生当3,300円
http://www.c-mono.com/stage.html
MONO(モノ)は土田英生さんが作・演出・出演される京都の劇団。
1997年初演作の再演で、全国6都市ツアーです。劇団員5人の他は
客演女優さんが1人だけという、MONO密度の高い座組み。
6.世田谷パブリックシアター『マクベス』
03/06-20世田谷パブリックシアター
☆出演:野村萬斎/秋山菜津子/高田恵篤/福士惠二/小林桂太
脚本:W.シェイクスピア 演出:野村萬斎
一般S席7,000円/A席5,000円/B席3,000円
高校生以下:本公演各一般料金の半額 TSSS:本公演各一般料金の半額
プレビュー料金は各一般料金の1,000円引き(各種割引の適用はなし)
劇場会員、区民割引などあり
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/03/post_169.html
シェイクスピア戯曲を野村萬斎さんが構成・演出するシリーズの新作。
『まちがいの狂言』↓、『国盗人』↓はとても面白かったです。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0524153120.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0623002449.html
世田谷パブリックシアターで出演者が5名のみというのにも惹かれます。
7.Quaras『ULTRA PURE!』
03/08-22東京グローブ座
☆出演:三宅健 陽月華 磯山さやか 大久保麻理子 福島カツシゲ
西ノ園達大 瀧川英次 鷲尾真知子
脚本・演出:福島三郎
S席¥8,500 A席¥7,500 B席¥5,500
http://pure.mx/
福島三郎さんが作・演出されるV6の三宅健さん主演の“童貞モノ”喜劇。
福島さんとジャニーズ事務所の公演だと「ボーイング・ボーイング」↓が
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0628232652.html
楽しかったのを思い出します。三宅健さんはこちら↓でも素敵でした。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0626235711.html
★8.彩の国さいたま芸術劇場『ヘンリー六世』
03/11-04/03彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
彩の国シェイクスピア・シリーズ第22弾
☆出演:上川隆也、大竹しのぶ、高岡蒼甫、池内博之、長谷川博己、
草刈民代、吉田鋼太郎、瑳川哲朗 ほか
脚本:シェイクスピア 演出:蜷川幸雄
通し券=S席19,000円/A席15,000円/B席11,000円/学生B席6,000円
※前編・後編で1日通し公演、上演時間は約6時間の予定(休憩除く)。
※通し券に残席がある場合に限り、前編券・後編券を発売。
※未就学児の入場は不可。
http://shakespeare.eplus2.jp/article/127855991.html
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2010/p0311.html
蜷川幸雄さんが手がけるさいたま芸術劇場のシェイクスピアも22作目。
『ヘンリー六世』は新国立劇場が昨年一挙上演し、多くの賞を受賞しました。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1030002029.html
9.俳優座劇場プロデュース『兵器のある風景』
03/14-22俳優座劇場
☆出演:大西孝洋、中嶋しゅう、荻野目慶子、浅野雅博
脚本:ジョー・ペンホール 演出:坂手洋二
一般5600円 ハーフチケット(15日/16日)2800円
グリーンチケット2800円
http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/
上質なストレートプレイを発表している俳優座劇場プロデュース。
キャストもスタッフも豪華な4人芝居です。最先端科学技術が
戦争に利用される現実を、俳優の体から直接受け取り、考えたい。
★10.劇団☆新感線 SHINKANSEN RX
『薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive』
3/16-04/18赤坂ACTシアター
≪東京、大阪≫
☆出演:古田新太/天海祐希/浦井健治/山本太郎/神田沙也加/森奈みはる
橋本じゅん/高田聖子/粟根まこと/藤木孝/他
脚本:中島かずき 演出:いのうえひでのり
S席12,500円 A席10,500円 プレビュー公演:S席10,500円 A席8,500円
http://www.bara-samu.com/
舞台を映画館で見る「ゲキ×シネ」も大好評の劇団☆新感線。
新作も目が飛び出そうなほど豪華キャストで、ポスターを見るだけで
わくわくします。『五右衛門ロック』↓はすっごく楽しかった!
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0710211146.html
11.ペンギンプルペイルパイルズ『謝罪の罪』
03/19-04/04ザ・スズナリ
☆出演:小林高鹿、ぼくもとさきこ、玉置孝匡、
近藤フク(近藤智行改め)、吉川純広
脚本・演出:倉持裕
指定席:前売4,500円/当日4,800円
自由席(整理番号付):ベンチシート:前売3,500円/当日3,800円
自由席(整理番号付):最前列桟敷:前売3,000円/当日3,300円
http://penguinppp.com/next/15/
倉持裕さんが作・演出される劇団ペンギンプルペイルパイルズの
結成10周年記念公演です。小空間で劇団員のみの5人芝居。新作です。
★★★──────────────────────────────
前売3000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
──────────────────────────────★★★
【1】Project Natter『ピロクテーテス』
03/02-07 SPACE雑遊
☆出演:山本亨 塩野谷正幸 扇田拓也
脚本:ハイナー・ミュラー 演出:ペーター・ゲスナー
前売・当日3,800円 シードチケット(学生割引) 2,800円
http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/philoktet/top.html
ドイツの劇作家ハイナー・ミュラーの戯曲を
せんがわ劇場芸術監督のペーター・ゲスナーさんが演出。
渋い男性キャストの3人芝居です。動画インタビュー↓
http://www.stageweb.com/2010/02/natter2010.html
【2】北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』
03/05-07あうるすぽっと
☆出演:オーディションで選ばれた俳優たち、古舘寛治 古屋隆太
※古舘寛治の「たち」の左側は「舎」
脚本・演出:松井周(サンプル)
日時指定・全席自由 一般3,000円 学生2,500円 ※当日各500円増
http://www.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/event/2009/0223hakobune.html
サンプルの松井周さんが、北九州に長期滞在して創作。
北九州公演の観劇感想↓が読めます。
http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_id=17344
【3】MCR『フジヤマタイガーブリーカー(再演2本立て)』
3/17-22駅前劇場
☆脚本・演出・出演:櫻井智也
平日マチネ割引2,000円(前売・当日共通)
前売通常3,000円 当日通常3,500円
http://www.mc-r.com/
MCRは「CoRich舞台芸術まつり!2009春」↓グランプリ受賞団体です。
http://stage.corich.jp/festival2009/sponsored.php
『マシュマロ・ホイップ・パンク・ロック』(2007年)と
『Track Back System』(2007年)の再演2本立て。
【4】アル☆カンパニー『罪~ある温泉旅館の一夜~』
03/18-24 SPACE雑遊
≪新宿、新百合ヶ丘≫
☆出演:平田満、井上加奈子、占部房子、黒田大輔(THE SHAMPOO HAT)
作・演出:蓬莱竜太(モダンスイマーズ)
前売指定:3800円/当日自由[ベンチシートの可能性あり]:3800円
http://www.aru-c.com/stage06.html
俳優の平田満さん・井上加奈子さんご夫妻が主催するアル☆カンパニー。
モダンスイマーズの蓬莱竜太さんを作・演出に迎えた新作です。
【5】ハイリンド『泣き虫なまいき石川啄木』
03/27-31赤坂RED/THEATER
☆出演:伊原農/枝元萌/多根周作/はざまみゆき/
温井摩耶(演劇集団キャラメルボックス)/外波山文明(椿組)
脚本:井上ひさし 演出:水下きよし(花組芝居)
前売/当日3500円 賛助会全ステージ2500円 高校生以下割2500円
平日マチネ割3000円 (29日(月)/31日(水)14時の回のみ)
http://www.hylind.net/
俳優4人の劇団ハイリンドが井上ひさし戯曲に挑戦。
☆☆☆──────────────────────────────
前売2000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
──────────────────────────────☆☆☆
[1]東京デスロック『LOVE 2010 Yokohama ver.』
03/05-07 STスポット
☆演出:多田淳之介
〈LOVE 2010〉一般2,500円/当日3,000円
学生・シニア(65歳以上〉2,000円/当日,500円
〈Work Shop ver.〉予約・当日1,000円
http://deathlock.specters.net
東京公演休止中の東京デスロック。さまざまな地域で上演された
『LOVE』↓を横浜で上演。ワークショップ参加者バージョンあり。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0614235336.html
[2]冨士山アネット『家族の証明∴』
プレヴュー:03/01/04池袋小劇場、本公演:03/06-10こまばアゴラ劇場
☆脚本・演出・振付:長谷川寧
[池袋]一般・学生:前売当日共2500円 全席自由・整理番号配布
[駒場]前売¥2,800 当日¥3,000 学生¥2,500(前売・当日共)
団体券(3名様)¥7,800 全席自由・整理番号配布
http://fannette.net/
http://www.agora-summit.com/2009w/lineup_fujiyama.html
演劇でありダンスである作品を発表する冨士山アネット。
池袋で4日間のプレビュー、その後駒場で5日間の本公演です。
[3]中野成樹+フランケンズ『スピードの中身』
03/13-14三渓園、03/20-21所沢航空発祥記念館
☆作:ブレヒト『折り合うことについてのバーデンでの教育劇』より
誤意訳:石神夏希(ペピン結構設計) 演出:中野成樹
三渓園 全席自由¥2500 事前申込み・事前精算(別途入園料¥500が必要)
航空記念館 全席自由¥2500(別途入館料¥500が必要)
http://www.frankens.net/
演出家の中野成樹さん率いるナカフラの新作本公演です。
ブレヒトの戯曲をペピン石神夏希さんが“誤意訳”されます。
会場は横浜と所沢の、非常に個性的な場所ですね。
[4]ままごと『スイングバイ』
03/15-28こまばアゴラ劇場
☆脚本・演出:柴幸男
全席自由/日時指定/整理番号付き
予約2,500円 当日2,800円 高校生以下:予約/当日1,500円
※未就学児童の入場不可。
http://www.mamagoto.org/swing-by.html
昨年『わが星』↓で岸田國士戯曲賞を受賞したばかりの柴幸男さんの、
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1012225406.html
受賞後第1作目。『わが星』は観客投票による年間ベストテン企画
「CoRich舞台芸術アワード!2009」↓でも第一位でした。
http://stage.corich.jp/award/2009/result.php
出演者はオーディションより選出。これは必見でしょう。
[5]パラドックス定数『ブロウクン・コンソート』
03/19-22 SPACE EDGE
☆脚本・演出:野木萌葱
日時指定・全席自由 前売り2800円 当日3000円
http://www.pdx-c.com/
昨年の岸田國士戯曲賞で最終候補となった野木萌葱さんの新作。
パラドックス定数の所属俳優は男性のみ。倉庫のような空間で
今回も劇団独特の硬質なムードを味わえそう。
≪ダンス、その他≫
○青山円形劇場DANCE TODAY #5
『井手茂太 新作ソロ公演「イデソロリサイタル」』
03/18-22青山円形劇場
☆出演・振付・演出:井手茂太
前売¥3,700/当日¥4,000(自由席・日時指定)
http://www.aoyama.org/japanese/topics/sozai/2010/idesolo/index.html
井手茂太さんのソロダンスは2005年↓に拝見。可笑しかったな~。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0614210145.html
○SPAC『ペールギュント』
03/06-21静岡芸術劇場
☆脚本:ヘンリック・イプセン 演出:宮城聰
一般4,000円 同伴チケット(2枚)7,000円 大学生・専門学校生2,000円
高校生以下1,000円 中学生以下無料ご招待(各回30席) ※平日は休演
http://spac.or.jp/09_winter/peergynt.html
世界レベルの舞台作品を生み出している静岡県舞台芸術センターの新作。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆2 【先月のベスト3】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.精華小劇場『イキシマ breath island』
02/18-28精華小劇場
☆繁華街にある、廃校になった古い小学校の体育館につくられた、
真っ白の不思議な“室内空間”。息苦しさと解放感が交互に訪れ、
奇妙に揺れ動く俳優と一緒に、体と心を漂わせました。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0222175101.html
2.チェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人であるのか?』
02/14-26 STスポット
☆想像力をかきたてられ、舞台以外の世界を自分が作り出す感覚。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0217172035.html
3.サンライズプロモーション東京/メジャーリーグ/無名塾
『ジョン・ガブリエルと呼ばれた男』
02/12-21世田谷パブリックシアター
☆イプセン戯曲の奥深さを堪能。老齢の俳優の可愛らしさに感服。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0217211523.html
わらび座『ミュージカル「火の鳥 鳳凰編」』のファイナル公演は、
稽古初日のレポートから関わって、4度観た中でも最高の出来でした。
◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
2010年2月(観劇数15作品)は残念ながら発行せず。
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◆3 【お薦め芝居の前売情報 井上ひさし作「東京裁判三部作」】
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◎新国立劇場が井上ひさしさんの「東京裁判三部作」を再演します。
初演に続き、演出は3作とも栗山民也さん。
物語も登場人物も独立した三部作ですから、1つだけ観るのもOK。
でもどの作品も素晴らしいので、ぜひ3つ全部ご覧いただきたいです。
※『夢の泪』『夢の痂』が3月発売なので前回のメルマガに続き再掲。
[4月]『夢の裂け目』
4/8-28新国立劇場小劇場 THE PIT
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000211_play.html
2001年初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0513160217.html
※2月よりチケット発売中。
[5月]『夢の泪』
5/6-23新国立劇場小劇場 THE PIT
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000212_play.html
2004年初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0103135751.html
※チケット一般発売日:3/13(土)
[6月]『夢の痂(かさぶた)』
6/3-20新国立劇場小劇場 THE PIT
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000213_play.html
2006年初演のレビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0702211236.html
※チケット一般発売日:3/28(日)
【チケット情報】
・A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
・3作品通し券13,800円(A席のみ)も同時発売。
※A席5,250円が4,600円に!
※新国立劇場BOXオフィスへの電話か窓口でのみ取扱い
電話:03-5352-9999
地図:http://www.nntt.jac.go.jp/access/index.html
・劇場会員の方は会員サイトで詳細情報をお確かめ下さい。
http://www.atre.jp/
・お問い合わせ
新国立劇場BOXオフィス 電話03-5352-9999
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◆4 【「東京芸術見本市2010(TPAM)」は豪華ラインナップ!】
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◎毎年開催されている「東京芸術見本市2010(TPAM)」。
http://www.tpam.or.jp/
プレゼンテーション、セミナー、ショーケースなどの
イベントが盛りだくさん!詳細は公式サイトでチェックしてください。
会期:2010年3月1日(月)~4日(木)
※TPAMショーケース:2月27日(土)~3月5日(金)
会場:東京芸術劇場 ほか
私がとても気になっているものを一部だけご紹介いたします。
●セミナー
http://www.tpam.or.jp/2010/seminar.html
・3月1日(月)10:00~12:00@東京芸術劇場 大会議室
「平田オリザvs 岡田利規 連続対談 vol. 1」
・3月1日(月)13:30~15:30@東京芸術劇場 大会議室
パネル・ディスカッション「芸術見本市のこれから」
― 国際的な「主客」を超えるプラットフォームの設立にむけて
・3月2日(火)10:00~12:00@東京芸術劇場 中会議室
「平田オリザvs 岡田利規 連続対談 vol. 2」
●インターナショナル・ショーケース2010
http://isc.parc-jc.org/
・ダンス・ショーケース
3月2日(火) 16:30~18:30@東京芸術劇場 小ホール2
出演:飴屋法水/contact Gonzo/捩子ぴじん/ライン京急/
・演劇ショーケース
3月4日(木) 16:30~18:30@東京芸術劇場 小ホール2
出演:ままごと/東京デスロック/CASTAYA Project
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◆5 【「CoRich舞台芸術まつり!2010春」第一次審査結果発表!】
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◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバル
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」の審査員をさせて頂いております。
http://stage.corich.jp/festival2010/
グランプリ受賞団体には次回公演資金として100万円が支援されます。
第一次(ネット)審査にて91作品の中から10作品が選ばれました!
http://stage.corich.jp/festival2010/result.php
上演順⇒文月堂(東京都)、快快(東京都)、時間堂(東京都)
三角フラスコ(宮城県)、elePHANTMoon(東京都)、ゴジゲン(東京都)、
ブルドッキングヘッドロック(東京都)、柿喰う客(東京都)
THEATRE MOMENTS(東京都)、サスペンデッズ(東京都)
3ヶ月間で審査員が10作品を鑑賞し、6月中旬にグランプリを発表します。
よかったら対象作品をご覧になって感想をクチコミしてくださいね!
CoRich舞台芸術!:http://stage.corich.jp/
メンバー登録:http://www.corich.jp/stage/user_register.php
携帯サイト:http://corich.jp/m/s
≪3月の「CoRich舞台芸術まつり!2010春」最終選考作品≫
○文月堂『喫茶久瀬』
03/02-07サンモールスタジオ
☆脚本・演出:三谷智子
前売り2800円、当日3200円、平日マチネ割2500円
http://www5.ocn.ne.jp/~masa69/
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=13517
○快快『Y時のはなし』
03/04-06 Vacant
☆脚本:北川陽子 演出:篠田千明
前売3,000円(1ドリンク付き) 当日3,500円(1ドリンク付き)
http://faifai.tv/faifai-web/
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=13871
○時間堂『月並みなはなし』
03/11-14座・高円寺2
☆脚本・演出:黒澤世莉
全席指定 前売/当日 3,300円 杉並割引/学生割引1,800円
http://www.jikando.com/ ↓CoRichでカンタン予約!
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=16352
○三角フラスコ「ことりとアサガオ」
03/12-16エル・パーク仙台 スタジオホール
☆脚本・演出:生田恵
前売2,300円 当日2,800円
【プレビュー】3/12(金)19:30開演 前売1,800円 当日2,300円
【平日マチネ】3/16(火)14:00開演 前売1,800円 当日2,300円
【WEB予約限定割引】ペア割4,000円/U-22割1,000円
※各回それぞれ、20枚(組)限定・先着順受付
http://www.frascoweb.jp/play/play33/play33.html
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=13455
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◆6 【編集後記】
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◎発行部数が1,535部になりました!発行開始が2004年7月なので、
5年5ヵ月で1500部を超えたことになります。コツコツ、ぼちぼちです(笑)。
まだ続けたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします!
◎そろそろ本気で花粉症です。花粉症も色んな症状があるみたいですね。
私の場合、手足、胴、後頭部がしびれて不快になります・・・。
◎今年もエイブルアート・オンステージの公演があります。
「コラボ・シアター・フェスティバル2010」
http://www.ableart.org/AAonstage/2010fes.html
アーティストが障がいのある人たちと出会い、ともに作品をつくり、
発表します。2008年レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0211214059.html
◎おすすめ舞台中継 on TV
【NHK BS2】3月5日(金)深夜 0:45~3:35
さいたまゴールド・シアター「船上のピクニック」
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/
【NHK 教育】3月5日(金)22:30~
新国立劇場オペラ「ヴォイツェク」
http://www.nhk.or.jp/art/current/music.html
【NHK 教育】3月12日(金)22:30~深夜01:00
芸術劇場情報コーナー「イタリア現代演劇・カステルッチの世界」
劇場中継「ソチエタス・ラファエロ・サンツィオ
『神曲-地獄篇・煉獄篇・天国篇』」
インタビュー「カステリッチが語る『神曲・三部作』の世界」
http://www.nhk.or.jp/art/current/drama.html
【NHK BS2】3月13日(土) 午前0:45~3:31(12日深夜)
東京サンシャインボーイズ「ショウ・マスト・ゴー・オン」
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/
【NHK 教育】3月26日 22:30~深夜1:00
文学座「定年ゴジラ」
【WOWOW】3/26(金)23:50~深夜03:10
Bunkamura『東京月光魔曲』
http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075459001/index.php
◎FM西東京・演劇情報番組「たけがき2」
http://takegaki.k-free.net/
毎週放送される『演劇ハニーフラッシュ!』に
「しのぶセレクション」というコーナーがあります。
私がお薦めする舞台の公演情報を発信してくださっています。
ラジオだけでなくネットでも聴けるので↓、よかったらぜひ♪
http://www.voiceblog.jp/takegaki842/
◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
2010年2月は下記の5作品を拝見しました。
・「南極料理人」←何度も爆笑。実は舞台俳優ばかり!
http://nankyoku-ryori.com/
・「あんにょん由美香」←ピンク映画女優のドキュメンタリー。
http://www.spopro.net/annyong_yumika/
・「サマーウォーズ」←映画館でも見ました。
http://s-wars.jp/
・「女の子ものがたり」←可愛いビジュアルだけどけっこう重い。
http://onnanoko-story.jp/index.html
・「ポチの告白」←3時間以上あります。いい映画でした。
http://www.grandcafepictures.com/pochi/
◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
感想も書き込めますよ♪
http://stage.corich.jp/
メンバー登録はこちら↓
http://www.corich.jp/stage/user_register.php
携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s
◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
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◆7 【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
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沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪
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