2010年04月30日
CATプロデュース『BLUE/ORANGE』04/22-05/02ワーサルシアター
英国の劇作家ジョー・ペンホールさんの戯曲『BLUE/ORANGE』は、2000年にロンドンのナショナルシアターで初演され、ローレンス・オリヴィエ賞、イブニング・スタンダード賞、Critics' Circle Theatre賞を受賞したそうです(パンフレットより)。私はこれまでに2作品拝見しています(過去レビュー⇒1、2)。
中嶋しゅうさん、チョウ・ソンハさん、千葉哲也さんの三人芝居というだけでも必見ですよね。ワハハと笑いながらも不安にさせられる、スリリングなお芝居でした。お三方ともすごい熱演で、千葉さんは演出もされています。上演時間は約2時間40分(途中休憩10分を含む)。
※八幡山のワーサルシアターにはじめて伺いました。駅を出たところにポスターを持った方がいて、案内してくれたおかげでたどり着けました。ありがとうございました!
⇒CINRA.NET「ロンドンの精神病院で24時間の心理戦『BLUE/ORANGE』が待望の日本公演」
⇒CoRich舞台芸術!『BLUE/ORANGE』
≪あらすじ≫ 公式サイトより
ロンドンにあるNHS(英国国民健康保険)精神病院での、ある二十四時間。
一人の精神病患者と二人の医師が織り成す会話劇。彼らの眼に見えてくるものとは・・・
人種、狂気とダーウィンの権力闘争の扇動的な物語。
≪ここまで≫
客席が2方向から舞台を挟みます。病院らしい無機的な空間。ウォーターサーバーの水に明かりが入るのがいいですね。
研修医ブルース(千葉哲也)はクリス(チョウ・ソンハ)を統合失調症だと考え、彼の入院期間を延ばしたいと提案しますが、上司のロバート医師(中嶋しゅう)はベッドが空いていないなどの理由から、ルールどおり強制的に退院させようとします。
患者が黒人で医師は2人とも白人であることから、イギリスの人種差別問題が絡んできて、とても面白かったです。こういう戯曲がイギリスの国立の劇場で初演されるんですね。
言葉は解釈によって180度違う意味になり得るんですよね。人間は他人を知りたがるけど、実際のところは自分自身のことも全然わからないんだよなぁと、くるくると表情を変える3人を見つめながら考えました。
ここからネタバレします。
クリスが本当に精神を病んでいるのかがわからなくなり、むしろ直情的で危険なのはブルースの方かもと思えてきます。言葉巧みにブルースを丸めこむロバートもまた、医者の本分を忘れ思考停止病にかかっているようにも。
ブルースが知らない内にクリスがすっかりロバートにほだされて、ブルースにとって不利な発言をするようになります。友人だ、仲間だと思っていた相手が、一晩の内に豹変するのって本当に恐ろしいですよね。でも現実にはよくあると思います。この方たちのことが浮かんだりしました(私にとってはタイムリーな感じで・・・)。
舞台の上下にある劇場のドアをうまく使った演出でした。私は劇場入り口に近い方の客席に座ったのですが、その席から見て上手(右)側のドアは透明のガラス戸だったので、暗い壁に囲まれた診療室に時おり抜けができるのが良かったです。上手(左)側のドアを空けた時に音楽が鳴るのも効果的でした。
出演:中嶋しゅう チョウ・ソンハ 千葉哲也
脚本:ジョー・ペンホール(Joe Penhall) 演出:千葉哲也 企画:中嶋しゅう 翻訳:鴇澤麻由子 舞台監督:村田明 照明:吉川ひろ子 音響:藤平美保子 美術:中村公一 衣裳:ゴウダアツコ ヘアメイク協力:鎌田直樹 演出助手:野崎美子 舞台製作:クリエイティブ・アート・スィンク 加賀谷吉之輔 音響オペレーター:福澤美穂 照明オペレーター:鶴田美鈴 宣伝写真:引地信彦 宣伝美術:冨田中理(Selfimage Produkts) 制作:横内里穂 角前敦子 制作協力:RIDEOUT 版権コーディネーター:マーチン R P ネイラー 製作:シーエイティプロデュース プロデューサー:江□剛史(シーエイティプロデュース) 田中浩補(RIDEOUT)
【発売日】2010/02/14 前売:4500円 当日:4800円 ※全席自由、全て税込み金額になります。
http://www.stagegate.jp/performance/2007/blueorange/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月29日
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ『L0VE the World 2010』04/23-27富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
東京デスロックの多田淳之介さんが、今年度よりキラリ☆ふじみの芸術監督に就任されました。公募で選ばれた日本一若いの公共劇場の芸術監督です。東京都から埼玉県富士見市に引越しもされたとのこと!
『L0VE the World 2010』は新芸術監督就任後の初公演で、いきなり韓国人俳優との創作です。多田さんが築いてきた人脈、実績が贅沢に生かされていたと思います。
『L0VE』はこれまでにいくつか拝見してきましたが(⇒最近のレビュー)、今回はまた違った“世界”を見せてくださいました。上演時間は約1時間25分(だったかな)。
⇒CoRich舞台芸術!『L0VE the World 2010』
レビューは後ほどアップ予定。
≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
出演(舞台下手から):多田淳之介×竹内萌佳(富士見市立西中学校)×岩井秀人(ハイバイ主宰)
岩井さんが自ら司会役をかって出て、楽しいトークを交えつつ、多田さんと中学2年生を質問攻めにされていました(笑)。そのおかげで初心者の方は、多田作品を理解しやすくなったんじゃないかと思います。
竹内さんは小学校1年生の時にキラリ☆ふじみで創作したミュージカルに出演し、『大恋愛』『グランド・フィナーレ』にも出演されています。劇場とともに育ってきたんですね。
多田「疲れていく人(俳優)が、がんばろうとする姿が好き。」
多田「今回は脚本はありません。紙は曲目(きっかけ)のリストだけ。」
多田「客席に500人いたとして、500人全員の人生を変えることは不可能。500人の内の1人の人生を変えられるなら、やる価値はあると思う。(中略)ホームランを打たないと人は変わらない。」
多田「10月はフランス人の演出家パスカル・ランベールさんを招いて、市民劇を作ります。フランス人俳優4人と富士見市民50人が出演予定です。」
キラリと世界で創る芝居vol.1 韓国
出演:夏目慎也(東京デスロック) 間野律子(東京デスロック) 寺内亜矢子 山本雅幸(青年団) オ・ミンジョン(Oh Min Jung) キム・ソンイル(Kim Song Il) キム・ユリ(Kin You Lee) チエ・ソョン(Choi So Young)
構成・演出:多田淳之介 舞台監督:中西隆雄 舞台美術:濱崎賢二 照明:岩城保 音響:泉田雄大 衣裳:臼井梨恵(モモンガ・コンプレックス) 演出助手:山内晶 演出協力:イ・ユンジエ(Lee Yoon Jae) 通訳:イ・ホンイ(Lee Hong Lee) フライヤーデザイン:京(kyo.designworks)+宇野モンド 韓国側コーディネーター:ソン・ギウン(Sung Kiwoong) 記録撮影:三井義雄(キラリ☆ふじみ舞台撮影ボランティア) 記録映像:鶴岡美幸 助成:アサヒビール芸術文化財団 財団法人日韓文化交流基金 企画・製作:富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ 主催:財団法人富士見市施設管理公社
*全ステージ終演後、多田淳之介がキラリ☆ふじみに縁のあるゲストをお招きし、アフタートークを行います。
23金 多田淳之介×松井憲太郎(キラリ☆ふじみ新館長)
24土 多田淳之介×田上豊(田上パル主宰)×畑文子(埼玉県立富士見高校教諭)
25日 多田淳之介×北川結(モモンガ・コンプレックス)×出演者
26月 多田淳之介×岩井秀人(ハイバイ主宰)×竹内萌佳(富士見市立西中学校)
27火 多田淳之介×野村東央留(陶芸家・キラリ☆ふじみ事業運営サポート委員)×出演者。
【発売日】2010/03/06 一般2,500円 高校生以下1,500円
http://deathlock.specters.net/
http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/kouen/kouen.html#love
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月28日
パルコ『パルコ劇場ドラマリーディング・ディレクターズチョイスVol.3「スプーンフェイス・スタインバーグ」』04/27-28パルコ劇場
プロデューサー曰く“劇場が空いている隙間を狙った”パルコ劇場のリーディング企画です。これが3度目ということですが、私は初めて伺いました。
『スプーンフェイス・スタインバーグ』は英国の劇作家リー・ホールさんが、ラジオドラマのために書かれた1人語り用の脚本で、英国ではよく知られた作品だそうです。とても感動しました。上演時間は約1時間20分。
⇒CoRich舞台芸術!『スプーンフェイス・スタインバーグ』
≪あらすじ≫ 公式サイトより。
マリア・カラスの歌声とともに少女は死について考える…
人が歌とかオペラとかつくった時、大切だったのは人がどう死ぬかってことだった…。
癌に犯され、死んでゆく7歳の少女スプーンフェイスが、マリア・カラスの歌うオペラのアリアとともに「死んでゆく自分」について考え、その死と向かいあってゆく異色のモノローグドラマ。
≪ここまで≫
タイトルはそのまま少女の名前です。苗字がスタインバーグで名前がスプーンフェイス。Wikipediaによるとキャサリン・ハンターさんが42歳の時に演じたことがあるんですね。
7歳の少女が“かわいそうな”自分の人生を振り返り、死を目前にして、悲劇の美しさ、命の輝き、生きる意味を語ります。イスに座って台本を読む朗読ならではのスタイルで、言葉と心をしっかり伝えてくださいました。戯曲に誠実に接し、演劇の力と観客の想像力を信じた演出だったと思います。
ここからネタバレします。
スプーンフェイスは自閉症なので、この戯曲で語られる内容は彼女の心の中にあったものであり、彼女の実人生では言葉にはならなかったことなんですよね。その構造がとても面白いです。
入院したスプーンフェイスの担当医はユダヤ人で、彼(彼女?)の母が幼い頃にナチスの強制収容所にいたことを話します。医者の母は、彼女の母(=医者の祖母)が殴られて射殺されるのをじっと立って見ていなければなりませんでした。スプーンフェイスは収容所にいた子供たちに思いをはせます。彼らはそうやって両親が虐殺される場所で、鬼ごっこをして遊んだし、ガス室の壁に詩やきれいな蝶の絵を描いたのだ。彼らは人間だったんだと。
オペラ歌手の歌う悲しみのアリアは美しい。悲しいことは美しい。
人間がすることの全ては祈り。起きることも寝ることも食べることも。
世界にあるもの全てには光がある。それは火花。全ての人間の奥の奥には火花がある。他者や自然や物の中にある火花を見つければいい。それと自分の中の火花とが出会うことが、生きることの意味。
生まれる前が無だとすると、死んだ後も無。私たちは無を決して知ることはできない。だとしたら無と無の間にある生だけが確かなこと。無とは、私もあなたも自然も車も、全部が一緒になること。だから“生きている時”しか、ない。生きてることは、それだけで素晴らしいこと。
麻生さんが立ち上がって、客席の方を向いてセリフを言う場面ではこらえきれずボロボロ泣いてしまいました。最後にスプーンフェイスがいなくなった(死んだ後の)時間を設けていたのも良かったです。
≪トーク・セッション≫ メモ程度です。
出演:長塚圭史、毛利美咲(パルコ劇場プロデューサー)
長塚「いろんな方法を試したが、どんどんそぎ落としてシンプルな演出になった。観客それぞれが想像力を働かせるのは素晴らしいことだと思う。本格的な舞台演出になると、舞台の方から客席に刺激を与える方向性もあるかもしれない。」
長塚「この作品をひとつのアリアだととらえた。1人の少女が自分の生涯を語る事で、生きることの素晴らしさ、その意味を探る。」
曲目やそれが流れるきっかけは、脚本に明確な指示があるとのこと。
"Spoonface Steinberg" by Lee Hall
パルコ劇場ドラマリーディング ディレクターズチョイス Vol.3
出演:麻生久美子
脚本:リー・ホール 翻訳:常田景子 演出:長塚圭史 美術:小池れい 照明:高見和義(CAT) 音響:加藤温 衣裳:伊賀大介 ヘアメイク:HAMA 舞台監督:久保浩一 プロデューサー:毛利美咲 製作:山崎浩一 企画製作:株式会社パルコ
【発売日】2010/04/11 全席指定4,000円
http://www.parco-play.com/web/page/information/director03/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月27日
アル☆カンパニー『罪~ある温泉旅館の一夜~』03/26-28川崎市アートセンター・アルテリオ小劇場
アル☆カンパニーは俳優の平田満さんと井上加奈子さんご夫婦のユニットです。毎回若い作・演出家を招いてプロデュース公演を行っていらっしゃるんですね。私は初見。
新宿三丁目のSPACE雑遊公演が完売だったため、急きょ川崎のアルテリオ小劇場での千秋楽を予約しました。
しつこく、最後まで問い詰める、密度の高い4人芝居でした。蓬莱竜太さんの戯曲の、決して逃げないところが素晴らしいと思います。満足。上演時間は約1時間15分。
★5月7日(金)深夜0:45 からNHKBS2「ミッドナイトステージ館」で放送!(公式サイトより)
⇒CoRich舞台芸術!『罪~ある温泉旅館の一夜~』
≪あらすじ≫
温泉宿に泊りに来た四人家族。父、母、兄、妹。突然結婚をやめると言いだした妹に、両親と兄はその理由を訊くが・・・。
≪ここまで≫
4人家族がお互いをしつこく問い詰め、心の闇の原因をつきとめます。
消えない罪を背負った人間が生きる術を見出す、救済の劇。←メルマガ2010年4月号より。
ここからネタバレします。
兄は小学生の時に高熱を出して以来、知的障害者になっていた。父は冷たい雨の中、兄を家の外に締め出した母にその責任があると思っていた。母は、高熱を出した兄を救急病院に連れて行って欲しいと何度も頼んだのに、車をなかなか出してくれなかった父のせいだと思っていた。妹は、その雨の日のケンカの原因が自分にあったため(自分で人形を壊したのに、兄に壊されたと嘘をついた)、兄の障害は自分のせいだと思っていた。そして兄の幼い心の中にあった気持ちは・・・「ごめんね」。
第六回公演 ≪SPACE雑遊、アルテリオ小劇場≫
出演:平田満、井上加奈子、占部房子、黒田大輔(THE SHAMPOO HAT)
脚本・演出:蓬莱竜太(モダンスイマーズ) 美術:田中敏恵 照明:相良浩司(MGS) 照明操作:長島希和子(MGS) 音響:藤田赤目 音響操作:鈴木三枝子「すてーじおふぃす 衣裳:前田文子 衣裳助手:佐野友余 舞台監督:金安凌平 運送:帯瀬運送(株) 記録:齋藤耕路 宣伝美術:松吉太郎 宣伝写真:五十嵐和則 キャラクター:村上豊 制作:中野良恵 大久保聖子[川崎市アートセンター] 河合千佳[川崎市アートセンター 企画:アル☆カンパニー 川崎市アートセンター 【新宿公演】 主催:アル☆カンパニー 助成:芸術文化振興基金 【新百合ケ丘公演】主催:アル☆カンパニー/川崎市アートセンター 助成:芸術文化振興基金/財団法人地域創造 後援:「しんゆり・芸術のまちづくり」フォーラム
前売指定3800円/当日自由[ベンチシートの可能性もあります]3800円
http://www.aru-c.com
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【情報】こまばアゴラ劇場・舞台芸術フェスティバル「フェスティバルディレクター募集」※〆切5/10(郵送のみ)
平田オリザさんが芸術監督をつとめるこまばアゴラ劇場が、これまで同劇場で開催してきた演劇祭「サミット」を、新しい形式の舞台芸術フェスティバル(⇒概要)へと衣替えします。
そこで、新しいフェスティバルのディレクターを公募されることになりました。我こそはと思う方、ぜひ名乗りを上げてください。
●こまばアゴラ劇場・舞台芸術フェスティバル
「フェスティバルディレクター募集」⇒公式サイト
〈応募資格〉
年齢、国籍不問
演出家・振付家・プロデューサーなど舞台芸術分野での実務経験が3年以上あること
首都圏のみならず、地域のアーティスト・カンパニーの発掘・紹介に意欲的であること
〈報酬〉月額5万円(税込み・交通費別途)
〈応募締切〉2010年5月10日(月)必着 ※郵送のみ
★新フェスティバルのタイトル募集中! ⇒公式サイト
〈応募締切〉2010年5月10日(月)必着 ※メールorはがき
2010年04月26日
わらび座『ミュージカル「アトム」』04/17-05/30わらび劇場
ミュージカル「アトム」
創立60周年を迎える劇団わらび座の新作『ミュージカル「アトム」』の初日を拝見しました(⇒制作発表)。
脚本・演出は扉座の横内謙介さん。これから2年間もの全国ツアーが始まります。わらび座作品のレビュー⇒1、2、3
わらび劇場での公演には、これまでのわらび座ミュージカルで主役をつとめてきた若手俳優がメインキャストにずらりと揃い、フレッシュな魅力が増していました。メッセージが明快でショー(show)的な要素も多く、広い年齢層にアピールする娯楽作品に仕上がったようです。上演時間は約1時間45分。
※東京公演は新宿文化センターで6/19(土)から27(日)まで。
⇒公式ブログの舞台写真
⇒手塚眞講演会「手塚治虫がアトムに託したもの」
⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「アトム」』
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。※東京公演ではキャスト変更あり。
20××年、十万馬力のロボット「アトム」の時代は終わり、さらに進化したヒト型ロボットが、パワーを大きく制限され、人間への絶対服従を強いられている時代。
路地裏の倉庫では、ロボットだけの秘密のパーティーが開かれていた。
元科学者・神楽坂町子(椿千代)の屋敷で働くトキオ(三重野葵)と、親友のアズリ(上野哲也)が創った歌は、自由を持たないロボットたちに生きる喜びを生んでいた。
そこに人間の若者たちが紛れ込んでくる。
工場で働くタケ(岩本達郎)とエミ(高田綾)、親に未来を決め付けられて苦しむマリア(碓井涼子)。
「私たちだってロボット!」
人間とロボットの叫びは心を結びつける。
やがてマリアとアズリに愛が芽生える。
しかし、それを許さない人間の力と暴力によって、アズリは殺される。
復讐を叫ぶロボット達に、元科学者のスーラ(岡村雄三)が「殺人兵器として十万馬力のアトムを甦らせるのだよ」と煽る。
アトムを密かに預かっていた神楽坂町子は、「暴力で何かを解決した事があったか」と、トキオを諭す。 そして、トキオに隠された秘密が明かされる。
アトムは甦るのか―、トキオの決断は―。
≪ここまで≫
【写真】ロボットたちが集まる倉庫の場面
一昨年は「ドラえもん」、昨年は「鉄人28号」も舞台化されましたので、「鉄腕アトム」の舞台と聞いてパっと目に浮かぶのは、着ぐるみのアトムが元気に踊る姿・・・という方も少なくないと思います。でも今作品の主人公はアトムではなく、人間と同様に心を持っている人型のロボットたちでした。
彼らは人間そっくりの外見でとても優秀ですが、力を制御されているので便利な労働力として人間にこき使われ、奴隷のように扱われています。極端ですが、アパルトヘイト政策下にあった南アフリカ共和国を思い浮かべました。
金持ちの娘マリアと看護士ロボットのアズリが恋に落ちます。でもそれを良く思わない人間が理不尽な暴力で2人を引き裂こうとし、ロボットたちは力を合わせて反撃に出ようとします。ただ、主人公のトキオは、ロボット仲間と優しい主人・神楽坂町子博士との間で板ばさみになるのです。横内さんが記者発表でおっしゃっていた『ウエスト・サイド・ストーリー』なんですね。
つまりロボットの話ではあるのですが、描かれているのは人種差別、民族対立などから始まる戦争と、その間で苦しみながらも、なんとか裂け目を埋めて、境界を越えようとする人間(の心を持ったロボット)の姿。前半1時間は世界の縮図をあらわしているように思いました。
マリアとアズリが一瞬で恋に落ちるシーンは劇的で、重ね合わさる2人の一途な視線には、体ごと舞台に吸い込まれそうな心地がするほどの、強い引力がありました。
アズリは人間の命を助ける医者を尊敬し、いつか医者になりたいという夢を持っていたので、希望を失っているマリアに「人間は素晴らしい!」「君(マリア)は人間なのだから、何でもできる!」と全身全霊で伝えようとします。ちょっと気恥ずかしくなるような直球のセリフでも、熱の入った嘘のない思いとともに届けられると、素直に受け入れられるんですよね。
【写真】左からアズリ役の上野哲也さんと、マリア役の碓井涼子さん
マリアを演じたのは碓井涼子さん。線が細くてはかない印象だけれど立ち姿に華があって、声にも力があります。こんなミュージカル女優は他にいないんじゃないかと思ってしまいます。アズリ役の上野哲也さんも、次回作をぜひ見てみたいと思いました。
すべての謎を知る重要人物で、アトムを解体した(といわれる)神楽坂博士を演じるのは、わらび座看板女優の椿千代さん。体と声の説得力で物語を支えていらっしゃいました。
スーラ役はベテランの岡村雄三さん。さすがの貫禄と歌唱力です。登場した途端に悪役だとわかるのもイイ!
振付(ラッキィ池田&彩木エリ)が素晴らしかったですね。いわゆるロボットらしさを表す角ばった動きを前面に出しつつ、葛藤や怒りの感情が強く伝わってきました。制作発表で「踊りはどうでもいい!ロボットの心を表したい」とおっしゃっていたことを、そのまま実現されていたと思います。
音楽についても制作発表で作曲の甲斐正人さんがおっしゃっていたとおり、歌の1つ1つが独立している印象が強かったです。そのせいかはわかりませんが、歌が終わるごとにお話がブツブツと途切れているように感じました。その隙間は今後、演技の密度が高まることで埋まっていくのではないかと思います。
※エミ役の鳥潟知沙さんが急病のため、振付助手だったわらび座の女優・高田綾さんが初日の代役をつとめられました。開幕直前だったので、高田さんのセリフ合わせなどの稽古時間はたったの1時間15分!カーテンコールで横内さんが「わらび座の底力を見せつけられた」とおっしゃっていました。
ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。
神楽坂博士がトキオに「アトムの心(電子頭脳)はお前の中にある」と告げる場面では、わかっているのにドキリとさせられました。トキオの驚きの演技が信じられるものだったからだと思います。
ストーリーについて腑に落ちなかったところが少しありました。マリアの携帯電話に「タケとロボットたちは港の倉庫にいる」という電話がかかってくるのですが、いったい誰が何の目的でかけたのかしら。ダッタン(宮本昌明)は体に仕掛けられた爆弾が爆発して死んでしまうのですが、爆発する前に電子頭脳を取りはずせば助かったんじゃないかしら・・・など。
あと、トキオとマリアが死んだアズリの幻を見る場面で、アトムの人形が空を飛ぶ演出があったのですが、狙いがわかりづらかったです。素人考えですが、人形の動きがもっとシャープだといいんじゃないかしら。
舞台はそもそも虚構ですから、私はストーリーに完全な整合性は求めません。気にならなければ結果オーライなので(笑)、6月の東京公演で自分がどんな風に感じるか楽しみです。あと、トキオ役の三重野葵さんがダッタンを演じるのも!
≪秋田、東京、神奈川、兵庫、三重、浜松、新潟、静岡、ほか≫
【出演】トキオ:三重野葵 マリア:碓井涼子 アズリ:上野哲也 ダッタン:宮本昌明 タケ:岩本達郎(劇団扉座) エミ:鳥潟知沙(※鳥潟知沙が降板し、代役は高田綾) 神楽坂町子:椿千代 スーラ:岡村雄三 ウメ/ジュリー:小林すず クロキ/チルチル:千葉真琴 シアン:森下彰夫 チータン:神谷あすみ ヘレン:工藤純子
原案:手塚治虫 脚本・演出:横内謙介 音楽:甲斐正人 振付:ラッキィ池田、彩木エリ 美術:金井勇一郎 照明:塚本悟 ヘアーメイク:我妻淳子 衣裳:樋口藍 音響:押久保豊 小道具:岩辺健二、平野忍 演出助手:小沢瞳、栗城宏 音楽助手:紫竹ゆうこ 振付助手:高田綾、遠藤浩子 舞台監督:石井忍 監修:手塚眞 協賛:手塚プロダクション 角川エンタテインメント 共同制作:新宿区 企画制作:わらび座
【わらび劇場公演】全席指定 前売 一般3675円 小中2310円 当日 一般4200円 小中2625円
【新宿文化センター大ホール公演】指定席: S7000円 A6000円 学生各1000円引き
http://www.warabi.jp/atom/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月24日
【写真レポート】SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」記者発表04/20東京日仏学院エスパス・イマージュ
ポスター
昨年に続き、静岡舞台芸術センター(SPAC)主催「Shizuoka春の芸術祭2010」の記者発表に伺いました。登壇者は芸術総監督の宮城聰さん、青年団所属俳優のひらたよーこさん、フランスの美術家サラディン・カティールさん。
今年も静岡で、世界11ケ国からの13作品(演劇、ダンス、人形劇)が招聘・上演されます。昨年は古典作品がメインでしたが、今年は一転して「未完成な世界(ハーモニー)~恋の終わらざるごとく世界も終わらざるなり~」と題した、20世紀以降の先鋭舞台を取り上げるラインナップです。
私は6月中に少なくとも2回は静岡遠征に行くことになりそうです♪上演日は金、土、日の週末にかたまっていますので、関東在住のお客様もどうぞ静岡観劇旅行をご検討ください!
●SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」⇒公式サイト
2010年6/5(土)~7/4(日)
会場:静岡芸術劇場、屋内ホール「楕円堂」、野外劇場「有度」、
稽古場棟「BOXシアター」、静岡芸術劇場内カフェ「シンデレラ」
※チケット前売り開始:4月25日(日) 10:00より
例年すぐに完売する演目あり。ご予約はどうぞお早めに!
⇒観劇ツアー無料バスfrom東京(無料・要予約) ※6/5(土)以外は1泊2日タイプです。
■今年のテーマは「未完成な世界(ハーモニー)~恋の終わらざるごとく世界も終わらざるなり~」
宮城聰さん
宮城「昨年はやたらに“100年に一度の危機”と言われていました(⇒昨年の記者発表)。あれから1年経ち、なんとなく僕が危惧した方向に進んでしまったような気がしています。変に危機を煽られたせいで、人々が、特に日本の若者たちが内向きになっている。例えば若い人のパスポート発行数や海外旅行数が少ないのです。演劇をやっている若者についても、海外で公演をしたい人が減っています。」
宮城「この内向きの現象が、うっかりすると排外的な気分に結びついてしまうのではないかと私は心配です。これからの世界は、どれほどそれを嫌がろうとも多様化していきます。自分たちと異なる様々な他者が、たくさん日本に集まってくる。それは避けようのない未来です。だから特に若い人には、内向きにならないで、世界に対してもう一度鍵を開けて、窓を開いて欲しい。」
宮城「今の日本人は、世界というものは既に出来あがっていて、現在は経年劣化(完成品にひびが入ったり、表面が剥落したり、中のものが腐ったり)していると、とらえているのではないでしょうか。いわゆる先進国だけを見ればそう感じるかもしれないし、日本についても“失われた10年”の後に経年劣化しているという感覚があるかもしれない。しかし現実には、世界は不定型で、まだまだこれから作られていく部分をたくさんはらんでいます。」
宮城「19世紀の人たちは“自分が恋愛や失恋を繰り返して少しずつ成長するのと同様に、世界も失敗やつまづきを経験して前進していく”という世界観を持っていました。ともすると恋愛至上主義や進歩史観だと受け取られるかもしれませんが、それを否定したのがポストモダンだとするならば、そんな格好つけた考えはもうやめにして、世界はまだ不定型かつ未完成だととらえた方がいいのではないか。その方が、自分と世界をつなぐ回路ができるのではないか。世界と自分の間の窓が開けやすくなるのではないか。
そういう考えから、ポスターにあるバベルの塔のようにまだ建築中で、出来ていく途中にある世界を、そのまま切り取って見せたような舞台を観ていただきたいと思いました。今年のShizuoka春の芸術祭は、20世紀以降の作品に焦点を当てたラインナップです。」
※「我が恋の終わらざるごとく、この曲も終わらざるなり」はシューベルトが未完成交響曲に書き遺した言葉。
【1】『ペール・ギュント』 ⇒公式ページ ⇒2010年3月公演レビュー
宮城「今年3月に上演したSPACの新作です。『ペール・ギュント』は1人の青年の一代記で、成長する主体は常に男性。女性はまるで山や海などの風景のように、全く変わらないものとして描かれています。それが過去の戯曲の限界なのですが、今回の上演ではペール青年を“19~20世紀の日本”であるとし、現代の物語として読み換えさせていただきました。日本という国がアイデンティティーを獲得していく過程で、敗戦という巨大な挫折を体験する・・・そう置き換えると、いまだにズバリと当てはまるのです。」
【2】『王女メデイア』 ⇒公式ページ ⇒2005年レビュー 写真↓(c)内田琢麻
宮城「『王女メデイア』は私のク・ナウカ時代の代表的な作品のひとつ。1999年の初演以来、海外でも幾度も上演してきました。今回はSPACのメンバーが加わった新バージョンとして上演します。
私は20年前から、セリフを言う俳優と動作をする俳優に分けて、2人1役という手法をやってきました。人間が口で言っていることは体の状態を必ずしも表しません。言葉で行うコミュニケーションと、体で行うコミュニケーションは、まるで別なんですね。言葉と体がかい離していく感覚は、人類が言語を獲得した瞬間から身にのしかかった重み。つまりロゴスとパトスが引き裂かれることが人間の悲劇であり、同時に人間を人間たらしめている本質なのではないか。引き裂かれているにもかかわらず1つであるという人間のありようが、お客様の頭の中で像を結ぶのだ。そう考えて、2人1役という手法になりました。」
※『王女メデイア』は世界三大演劇祭と呼ばれるのボゴタ・イベロアメリカ演劇祭に参加(2010年4月)。ボゴタは南米コロンビアの首都。国外から85団体、国内から100団体以上が参加し、17日間にわたって1,000近くの公演が行われたそうです。⇒SPAC公式ブログ「ボゴタ演劇祭参加の記」 900席の劇場で上演。5回公演はすべて満席。⇒千秋楽の写真
【3】『若き俳優への手紙』 ⇒公式ページ 写真↓(c)記憶屋「廃墟」
宮城「一昨年のShizuoka春の芸術祭でフランス・オデオン座による『若き俳優への手紙』を観て、僕はいたく感激して、日本語版で上演したいと思っていました。主役の“詩人”はこの戯曲の作者であり、演出も手がけたオリヴィエ・ピィさんの分身といえる役で、男性が演じています。でもこのセリフを浮くことなく言える日本人は誰かと考えた時、ひらたよーこさんなら大丈夫だと思いついたんです。男性から女性への脚本のアダプテーションが必要になったのですが、ひらたさんの夫である平田オリザさんがそれを引き受けてくださり、夢のような企画になりました。」
ひらたよーこさん(青年団)
ひらた「2008年に『若き・・・』を観た夫は、『芸術とは、演劇とは、言葉とは何なのかということを、直球で受け止めてきた。そんな手紙を受け取ったんだ』と高揚した様子で話していました。
(この戯曲に描かれているのは)人が言葉を受け取って、心が揺れる。そのままでいいんだということ。すごく美しい奇跡のようなことが書れているので、私が宮城さんとこの戯曲に取り組むこと自体が、非常にポエティックな作業になるんじゃないかと思っています。その過程の全てをお客様にお見せできたら。
人と人とが信頼し合い、ある舞台を共有するというひとつの希望をもとに、エネルギーを使っていく。そんな奇跡のような時間を、人と人とのつながりを、時空を超えて、国境を越えて、皆さんと共有できたらと思っています。ぜひぜひ劇場に足をお運びください。」
宮城「『若き・・・』の舞台美術については公募のコンペティションを行いました。日本ではとても珍しいことだと思います。日本では演出家が美術家を決めることが多いんです。“人脈がすべて”のようになっていて、一人の美術家が売れ始めると、芋づる式にその人ばかりに仕事が来たりする。つまり能力があっても人脈がないと、舞台美術を発表するチャンスがないんですね。そんな演劇界の活性化の役に立てるかもと思い公募を実施してみたところ、非常にたくさんの反響がありました。結果的に31件の応募があったんです。」
宮城「第一次審査の対象はコンセプトの文章と図面や絵などのペーパー1枚。応募者の名前を隠して審査員が投票し、2票以上獲得したものについて議論しました。ファイナリストの2人には模型を作っていただき、審議の結果、東京都在住の舞台美術家・青木祐輔さんのプランが採用されました。」
宮城「この装置は能舞台がもとになっています。左側に橋がかりがあり、真ん中の四角い部分が本舞台です。でも本舞台には白くて無機的な、妙な物体があるし、橋がかりの下手には上げ幕がない。つまり能役者は上げ幕から出てきたものの、本舞台に入れないし、上げ幕に戻ることもできなくなっている。それが主人公の詩人であるという見立ては非常に面白いと思いました。日本の舞台美術家でなければ思いつかないものですし、この作品の普遍性をうまく表現できている気がします。静岡公演の後にも色んな場所で巡演されるような作品にしたいですね。」
【4】『4.48』 ⇒公式ページ 写真↓(c)Sven Hagolani
宮城「スン・シャンチーさんは昨年僕が見た中で、圧倒的な印象が残ったダンサーです。アジア人の体がこれほど美しく見えたのは山海塾以来。無駄がなくて横から見るととても薄い、アジア人の体の美点を100%あますところなく生かして、ご自身の表現に使っています。この先、アジアを代表するダンサーとして世界的に知られていくと僕は思っています。
『4.48』はサラ・ケインの戯曲『4.48サイコシス』を題材にしています。戯曲そのものは語られませんが、そこに絡んだテキストが言葉として出てくるので、演劇とダンスが融合した作品ですね。」
【5】『彼方へ 海の賛歌(オード)』 ⇒公式ページ 写真↓(c)MARIO DEL CURTO
宮城「フランス演劇界の巨匠、現在86歳のクロード・レジさんの初日本公演になります(来日は2度目)。『彼方へ 海の賛歌(オード)』(以下、『彼方へ』)は昨年夏に初演され、レジ作品の中でも傑作だと言われています。僕自身も(自分が観たレジ作品の中で)一番面白かったですね。出演者はジャン=カンタン・シャトランさん1人だけ。畢生(ひっせい)の名演というか、極めて燃焼度の高い作品でした。」
宮城「僕は“言葉と体の関係”こそが人間だと思っています。『彼方へ』は言葉と体の関係そのものを見せる芝居でした。シャトランさんはセリフは語りますが、体は驚くほどに全く動きません。でも彼の体の中で、荒れ狂う海の彼方に船出する冒険が、波乱万丈の出来事がおこっているのが見えてくるんです。俳優の肉体と彼の言葉が、ものすごい熱を持ってぶつかり合っているのがわかるんです。最も小さなもののなかに最も大きなものがある、何もないところに最も豊かなものがあるという、演劇のマジックそのものがある作品です。」
サラディン・カティールさん(舞台美術家)
カティール「宮城さんにお呼びいただき、静岡で公演できるのは大きな喜びです。この作品はフランスで上演され、観客の熱狂的な反応を得ることができました。今回は楕円堂のために新たに装置を作り直しますので、招聘公演というよりもクリエイションに近いものだと思います。そのクリエイションが皆様に温かく迎えていただけるよう、そしてもともとの作品同様に衝撃的なものになるよう祈っています。」
宮城「演出家のレジさんは6月1日にはパリを発って、静岡で10日間も稽古をされますので、半分新作のような作品です。フランスの演出家に『尊敬する芸術家は誰ですか?』と聞くと、必ずその名前が挙げられるのがクロード・レジ。フランス演劇界の神話を見逃さないでください。」
※6/11(金)はクロード・レジさんのプレトークあり。⇒公式サイト
※6/18,19に京都の春秋座でも公演あり。
【6】『セキュリティー・オブ・ロンドン ~監視カメラの王国~』 ⇒公式ページ 写真↓(c)Tristram Kenton
宮城「ゼナ・エドワーズさんによる一人芝居、ポエトリー・パフォーマンスです。詩を演じるという1つのジャンルですね。ゼナさんは歌手であり詩人でもある方で、イギリスのこのジャンルでは代表的なパフォーマーです。そして歌が素晴らしくうまい。セリフもご自身で書いてらっしゃいます。
『セキュリティー・オブ・ロンドン』は監視社会をテーマにした作品です。ロンドンにはいたるところに監視カメラある。日本人にとっても人ごとではない思います。シリアスな、でも詩であり歌である、美的に楽しい舞台です。」
【7】『頼むから静かに死んでくれ』 ⇒公式ページ 写真↓(c)Jean-Louis Fernandez
宮城「ワジディ・ムアワッドさんはおそらく世界で最も注目されている劇作家の一人。レバノンで生まれカナダのケベック州に亡命し、フランス語で劇作をされています。『頼むから静かに死んでくれ』を第一部とした「約束の血」4部作を発表し、いまセンセーションを巻き起こしています。
『頼むから・・・』は場面が色んな時空を飛躍して、古代になったり未来になったりする物語です。でも書かれているのは実は全てワジディさんご自身のこと。まるで自分の体にメスをあてて、そこから流れる血で戯曲を書いているよう。『頼むから・・・』はケベックなまりのフランス語などの土着的な要素がありながら、神話的な世界でもある。そして彼が祖国を失っている切実さが痛いほど伝わってくる作品です。彼の作品が彼のカンパニーによって紹介されるのは日本で初めて。どうぞお見逃しなく。」
【8】『アルルカン、天狗に出会う』 ⇒公式ページ 写真↓(c)M. Constantini
宮城「ディディエ・ガラスさんはフランス人ですが、コメディア・デラルテ(イタリアの古典喜劇)の名手です。今回上演されるシリーズは、コメディア・デラルテの主人公であるアルルカンが世界のいろんな場所に行って、その土地のアルルカンのような人と出会うというもの。アルルカンはもともと魔物だったという説がもとなっており、日本では天狗と出会います。非常にゆかいな、お笑いのような作品です。」
【9】『リオ・デ・ジャネイロ つかの間の愛』 ⇒公式ページ ⇒2007年レビュー 写真↓(c)Roberto Setton
宮城「2007年に『かもめ…プレイ』で初来日し、絶賛を博したブラジルの演出家エンリケ・ディアスの新作です。戯曲をいったん俳優の中にとりこんで、俳優のインプロビゼーション(即興)から自然に現れてくる戯曲の断片を再構成するという、極めて知的で、俳優の魅力がよく出る作り方をしています。
今回は戯曲ではなく、リオ・デ・ジャネイロという街自体がテキスト。俳優1人1人の体の中に入っているリオの断片を、インプロで少しずつ吐き出させて、それを集めて一本の作品にします。俳優の肉体をとおして、突然リオの姿がパっと見えてくるのではないかと僕も期待しています。俳優の身体のなまめかしさ、生き生きとしたありさまにぜひ注目してください。」
【10】『南十字☆路』 ⇒公式ページ 写真↓(c)Mohanmad Amin
宮城「ユディ・タジュディンさんはインドネシアのジャカルタやジョグジャカルタを拠点に活動している演出家。『南十字☆路』は『リオ・デ・ジャネイロ』と作り方がとても似ています。お互いに交流があるわけではないのに、両方ともテーマが街なんですね。ブラジルとインドネシアのシンクロニシティが面白いです。『南十字☆路』は今の日本人にとって、世界への窓を開いてくれる作品だと思います。
今は、肉体をともなわないデータならいたく簡単に、大量に入手できる時代です。ジャカルタやリオだって検索すれば膨大なデータが得られるでしょう。でもそのようなデータと、肉体をとおして得られる情報とは全く違うものです。肉体をとおして他者が見えてくるのが演劇の面白さであり、“世界を見る窓”としての劇場の役割だと思っています。」
【11】『毛皮のマリー』 ⇒公式ページ
宮城「人形劇界の若きカリスマ、平常(たいら・じょう)さんが、寺山修司さんの戯曲『毛皮のマリー』を一人芝居として上演します。成人向けの人形劇なんですね(15歳未満入場不可)。平さんは熱狂的な支持者のいるアーティストで、売り出され方は一見アイドルっぽくも見えますが、ご本人の本質は、とにかく小さい頃から人形劇が好きで好きで仕方がなかったという人。人形のことを話しだすと止まらないクレイジーな方なので(笑)、僕もとても楽しみです。」
【12】『太陽の帝国』 ⇒公式ページ
宮城「イ・ユンテクさんは僕にとっては演劇の先生の一人です。アジアの演劇は世界に発信できるものだと確信させてくれた方。
ここ数年間で朝鮮半島の三国時代にカヤというもう1つの国があったことが、歴史的事実としてはっきりしてきたんですね。そこからイマジネーションをふくらませて、演出家であるイ・ユンテクさんが新作戯曲を書き下ろされました。日本と韓国をまたにかけた歴史ロマンが展開します。」
【13】『覇王歌行 ―項羽、歌の翼にのる』 ⇒公式ページ
宮城「『覇王歌行』の演出をされる王暁鷹さんは、新しい世代の中国の現代演劇の担い手。古典と現代の演技をまぜた手法で、項羽と虞美人の物語を上演します。
今年で17年目を迎えるBeSeTo演劇祭の参加作品でもあります。同演劇祭は1994年に日本、中国、韓国の芸術家によって創設され、“BeSeTo”は北京、ソウル、東京の頭文字からとったもの。17年前は三国の指導者が1つのテーブルを囲むことはなかったですし、韓国では日本の歌謡曲を聴くことすらできなかった。そう考えるとずいぶん変わりましたね。この演劇祭を始めた方々には、政治でどれだけ諍いがあっても、文化では窓を開いておかねばならないという、先見の明があったと言えるでしょう。静岡の他、東京の新国立劇場やこまばアゴラ劇場、鳥取の鳥の劇場などでも参加作品が上演されます。」
~~~「Shizuoka春の芸術祭2010」の演目紹介は以上です~~~
●「スパカンファン・プロジェクト」 ⇒情報ページ
宮城「パリで活躍するカメルーン生まれのダンサー・振付家のメルラン・ニヤカムさんが、静岡の子供たちとともに、ご自身が振付する新作を創作します。メルランさんはまるで太陽のように、一緒に居るだけで温かくなるような方。
スパカンファン(Spac-enfant)とは“スパックの子供”という意味です。今年3月に出演者オーディションを行いました。夏休みに1日5時間の稽古をして、9月に本番があります。」
宮城「東京以外の街で舞台芸術家になりたいという夢を描いた子供たちが、“結局は東京に出ていくしかないんだ”と思うのが残念な気がしたんです。たとえばサッカー少年は世界的な選手になろうとした時、静岡から東京に出て行こうとは思わないですよね。身近で具体的な階段がそのまま世界につながっているから。舞台芸術家についても、静岡から直接世界とつながることができればと考えました。」
・「スパカンファン・プロジェクト」
上演日時:2010年9月4日(土)、5日(日)
会場:静岡芸術劇場(その後、静岡県内数か所を順延)
●今秋のSPAC新作はフレデリック・フィスバック演出『令嬢ジュリー』
宮城「フレデリック・フィスバックさんは1999年に日本に初登場され、平田オリザ戯曲では『東京ノート』や『ソウル市民』、糸あやつり人形劇団・結城座との『屏風』など、日本においても優れた成果を上げられています。
『令嬢ジュリー』は3人芝居ですが、フィスバックさんはあと20人ぐらい出演者が必要とのこと。“謝肉祭が行われている中で、たった3人が孤立していること”が重要なのだそうです。今までに観たことない『令嬢ジュリー』になるのではないかと期待しています。」
※『令嬢ジュリー』はSPACのレパートリーとしての製作。土日は一般客、ウィークデーは中高生が鑑賞予定。
記者発表登壇者:宮城聰、ひらたよーこ、Sallahdyn Khatir 主催:静岡舞台芸術センター(SPAC) 写真提供:SPAC
SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」チケット料金[一般大人]4,000円[同伴チケット(2枚)]7,000円[学割]大学生・専門学校生 2,000円/高校生以下 1,000円 3演目セット券10,500円 ゆうゆう割引:70歳以上の方対象に1割引
☆観劇ツアー無料バスfrom東京(無料・要予約):http://www.spac.or.jp/10_spring/bus
http://www.spac.or.jp/
http://www.spac.or.jp/10_spring/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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劇団印象『匂衣(におい)~The blind and dog~』04/16-25シアター711
劇団印象(いんぞう)は鈴木アツトさんが作・演出される劇団です。ツイッターのクチコミで好評だったので、当日券で伺いました。
小劇場で出会えたことが嬉しい、優しいお芝居でした。上演時間は約1時間20分。
※25日(日)13:00~公演中止、17:00~特別公演。
主演のベク・ソヌが上演中にアキレス腱損傷のため。公式サイトより。(2010/04/27加筆)
⇒CoRich舞台芸術!『匂衣』
≪あらすじ≫
小劇場の舞台女優(ベク・ソヌ)は、金持ちの夫人(高田百合絵)から「死んだ飼い犬の演技をする」という仕事を依頼される。犬の死を知らない夫人の娘(龍田知美)のために、まだ犬が生きている振りをして欲しいとのことだった。女優はそんな無茶なことは引き受けられないと断ろうとしたが、夫人は本気だった。なぜなら娘は盲目だったのだ。
≪ここまで≫
思い出には匂いや肌触りがともなうもので、それは自分だけのものなんですよね。誰とも共有できないのはさびしいですが、かけがえのない確かな宝物だとも言えます。最後の場面では、犬を演じた女優ベクと一緒に、温かい孤独を抱きしめることができました。
ベク・ソヌさんと娘役の龍田知美さんがとても良かったです。お2人の演技のおかげで、犬の存在も、2人の間に生まれた気持ちも信じられました。
龍田さんのことは数年前にも拝見していましたが(過去レビュー⇒1、2)、全くお変わりなく可愛らしい方でした。
ここからネタバレします。
盲目の娘と犬を演じるベクとがお互いに騙し・騙された状態を保ちながら、心を通わせて踊るシーンで泣けました。
ベクと日本人の恋人(泉正太郎)との同棲生活は幸せそのもの。でもそれがベクの夢(思い出)だったとわかるラストシーンがとても良かったです。
日韓国際交流公演 劇団印象-indian elephant- 第13回公演
出演:ベク・ソヌ(劇-發電所301) 高田百合絵(快楽のまばたき) 龍田知美(T1 project) 深尾尚男(企てプロジェクト) 泉正太郎(東京コメディストアジェイ)
作・演出:鈴木アツト 舞台美術:西宮紀子 舞台監督:川田康二 照明プラン:小坂章人 音響:斎藤裕喜 写真:青木司 絵:大野舞〝DENALI〟 hair stylist:田中講平 制作:北野絢子 金川慧子 矢柴智雄 鈴木枝折 石原菜々子 萩沼恵(T1 project) プロジェクト・アドバイザー:金世一 プロデューサー:まつながかよこ
早割 2,000円・前売 2,800円・当日 3,500円 (一部指定席扱い、他自由席)※受付開始は開演の45分前、開場は開演の30分前となります。 ※3/25(木)までにご購入いただくと早割2,000円! ☆初日特別料金(前売当日共)2,500円 ●また5名1組でお申込みの場合、1名様分タダになる 「友割」はじめました。(劇団扱いのみ)
http://www.inzou.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月22日
新国立劇場演劇『西埠頭 Quai Ouest(ケ・ウエスト)』04/22-25新国立劇場中劇場 特設舞台
「西埠頭」パンフレット
作家ベルナール=マリ・コルテスの没後20周年を記念した、フランスと日本の共同企画です。“新国立劇場演劇研修所修了生のサポートステージ”として修了生を対象としたオーディションが実施され、選ばれた3名がメインキャストとして出演しています。
演出・照明・音響を手掛けるモイーズ・トゥーレさんをはじめ、振付、映像などのスタッフの大半がフランス人。芸術監督の鵜山仁さんが上演版テクスト作成に参加されています。
かなり難解でした。でも空間が美しかったです。『西埠頭』は一度拝見したことがありますが、その時もちゃんと理解できなかったんですよね~。これからご覧になる方は、開演前にパンフレットで役名と演じる役者さんのお顔を確認をしておくといいかも。セリフで説明されても役名と顔が一致しなかったので、私はお話に追いつけなくなってしまいました。上演時間は約2時間10分(休憩なし)。
⇒CoRich舞台芸術!『西埠頭 Quai Ouest(ケ・ウエスト)』
レビューを加筆しました(2010/04/23)。
≪あらすじ≫ 当日配布のパンフレットより。(役者名)を追加。
ここはニューヨークを思わせる港湾都市。文明生活からは打ち捨てられ、ネズミやゴキブリの大群に占拠された倉庫に住みつく移民の一家がいる。ロドルフ(小林勝也)と妻セシール(津田真澄)、その子供のシャルル(北川響)とクレール(滝香織)の家族だ。その埠頭の一角に、ある夜、場違いなブルジョワの男(世古陽丸)が女(日下由美)とともに車で乗りつけた。この男から何かを巻き上げようとする、埠頭の住人たちの策略がはじまる。
≪ここまで≫
中劇場の奥舞台にステージがあり、主舞台に客席が仮設されています。装置は全然違いますが、 太陽劇団(テアトル・デュ・ソレイユ)の『堤防の上の鼓手』を思い出しました。
物語の舞台が「倉庫」なので、劇場を装飾せずにそのまま使うのはぴったり。でも、何もなくて暗くて四角い、だだっ広い空間は、「倉庫」というよりは「特定できないどこか」もしくは「あの世」を思わせました。照明および映像が神秘的で、美への強いこだわりを感じました。
役者さんは客席の方を向いてト書き(?)を言ったり、全力で走って空間を横切ったり。予想のつかない演出です。不思議すぎてポカンと呆気にとられることもアリ(笑)。
振付がとても面白かったです。特にソロのダンスには引きつけられました。ファク役の古川龍太さんの手の動きにも集中できましたが、なんといってもクレール役の滝香織さんが、舞台面側の上下(かみしも)を行ったり来たりする場面が素晴らしかったです。振付のフランシス・ヴィエットさんはピナ・バウシュのカンパニーのダンサーだった方なんですね。
ここからネタバレします。
資本主義社会のどん詰まり。異文化衝突。家族のディスコミュニケーション。でも現代だけでなく昔から変わらない人間の姿にも見えてきます。
黒人アバド(サミュエル・フォー)がブルジョワの男コッシュを銃殺(?)した後に、着物をはおった若い男女が数名出てきて、舞台を縦横にすべるように踊りはじめました。不思議だった~・・・なぜ着物なのかしら。
最後にかもめ(に見えました)の映像。アバドがシャルルを撃った直後だったので、とっさに『かもめ』のトレープレフのことが浮かびました。でも関係ないかも。全員で踊っている時に流れた音楽は映画『プラトーン』のものだったと思います。なぜこの選曲なんだろう・・・。
新国立劇場演劇研修所修了生のためのサポートステージ
出演:世古陽丸 日下由美 北川響〈演劇研修所1期生〉 古川龍太〈演劇研修所1期生〉 滝香織〈演劇研修所2期生〉 サミュエル・フォー 津田真澄 小林勝也
証人俳優・出演:窪田壮史 髙島玲 宇井春雄 西原康彰 小泉真希 二木咲子 角野哲郎 三輪冬子
※モーリス・コッシュ役で出演を予定しておりました立川三貴氏が、健康上の理由により出演できなくなりました。代わって、世古陽丸氏が出演いたします。
作:ベルナール=マリ・コルテス 翻訳:佐伯隆幸 ドラマトゥルク:ジャック・プルネール 演出・照明・音響:モイーズ・トゥーレ 振付:フランシス・ヴィエット 振付助手:ジェシカ・エヌ 照明:レミー・ラモット 映像:フランソワ・ジェスタン 照明コーディネーター:黒柳浩之 音響コーディネーター:上田好生 映像:フランソワ・ジェスタン 映像コーディネーター:井口雄一郎 衣裳コーディネーター:竹原典子 舞台コーディネーター:米倉幸雄 舞台監督:矢野森一 上演版テクスト作成:モイーズ・トゥーレ/鵜山仁 通訳:加藤リツ子 石川裕美 柴田綾子 衣装:矢作多真美 衣装協力:東京衣装(中村洋一) 監修:鵜山仁 【主催】新国立劇場 劇団イナシュベ(Compagnie Les Inachevés-espace de travail Théâtral)【後援】東京日仏学院/フランス大使館/Tokyo, B.-M.Koltès研究会(学習院大学) CulturesFrance/Conseil régional Rhône-Alpes/Drac Rhônes-Alpes Bonlieu-Scène nationale d’Annecy et de la Haute-Savoie 【協力】François Koltès 学習院大学人文科学研究科身体表象文化学専攻
【発売日】2010/03/03 3,150円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000378_play.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月21日
青年団リンク・口語で古典『武蔵小金井四谷怪談』04/17-29こまばアゴラ劇場
ハイバイ主宰で青年団演出部に所属する岩井秀人さんが、古典を独自に翻案して現代口語演劇として上演する企画です。
前回は『オイディプス王』でしたが、今回は『四谷怪談』と創作落語の2本立て。落語は以前の公演の姉妹編のようでした。
チラシのもとになった原画、というか刺繍作品がロビーに展示されていました。すっごくかわいい!写真を後ほどアップします。⇒アップしました(2010/04/21)。
⇒CoRich舞台芸術!『武蔵小金井四谷怪談』
レビューは記録程度です。
■武蔵小金井四谷怪談
出演:荻野友里(青年団)、端田新菜(青年団)、古屋隆太(サンプル・青年団)、猪股俊明
■落語 男の旅 大阪編
出演:石橋亜希子(青年団)、山内健司(青年団)、猪股俊明
山内さんが大変なことになって、非常にスリリングでした。
●フライヤーのもとになった刺繍作品↓
●下の部分のアップ
≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
出演:岩井秀人 松井周(サンプル)
松井さんはお嬢様が誕生したばかりとのことで(おめでとうございます!)、観客からの質問に答えるかたちで、岩井さんと「父親になることの心構え」など気さくにお話されていました。
岩井「1人の俳優が2人以上の役を演じる手法は、東京デスロックの多田淳之介くんからの影響。僕が彼の作品に出演したときに(⇒『3人いる!』)、“俳優は役人物の入れ物である”と言われて。」
岩井さんと松井さんが並んでトークしてる図はこれまでにも何度か拝見してますが、私は「2人ともええ男やな~♪」と幸せな気持ちで見つめている状態でした。質問は「岩井さんのヘアスタイルですが、なぜ今日はそんなにパッツン前髪なんでしょうか?」ぐらいしか思いつかなかったので、聞きませんでした(笑)。
出演:荻野友里(青年団)、端田新菜(青年団)、石橋亜希子(青年団)、山内健司(青年団)、古屋隆太(サンプル・青年団)、猪股俊明 前説:岩井秀人(ハイバイ)
脚本・演出:岩井秀人(青年団演出部・ハイバイ) 照明:松本大介(enjin-light) 照明操作:T-BOY坂口 音響:中村嘉宏 演出助手:郷淳子 宣伝美術:土谷朋子(cirton works) 制作協力:野村政之 制作:三好佐智子・林香奈・早坂彩 芸術監督:平田オリザ 主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 協力:ハイバイ・サンプル・レトル・quinada
【休演日】4月19日、26日 ※受付開始・当日券販売は開演の40分前、開場は20分前です。 ※22日まではお得な前半割引料金でご覧いただけます。 ※17,20,21,22日の回はアフターなんとかを実施します。 ※開演後は演出の都合上、入場をお待たせする場合がございます。 ※未就学児童の入場はご遠慮下さい。
【発売日】2010/03/14 (日時指定/整理番号付自由席) 前半割:前売2,500円 当日2,800円 (4月22日まで) 通常料金:前売2,800円 当日3,000円
http://hi-bye.net/
http://www.seinendan.org/jpn/infolinks/infolinks100223.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月20日
世田谷パブリックッシアター・レクチャー「日本の公共劇場を考える(2) Vol.2『劇場法(仮称)の提言が目指すもの』」04/16世田谷文化生活情報センター・セミナールームA
sept内
4月16日(金)に世田谷パブリックッシアターのレクチャー「パブリックシアターのためのアーツマネジメント講座2010」を拝聴しました。
講座名は「日本の公共劇場を考える(2) Vol.2『劇場法(仮称)の提言が目指すもの』」。講師は社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)・芸能文化振興部部長の大和滋さんです。
前半の、30枚以上のプレゼンテーション資料(PowerPoint)による説明は、詳細かつ明快。後半は芸団協の「実演劇術の将来ビジョン2010(第一次案)」についての解説でした。
⇒「実演劇術の将来ビジョン2010」特設サイト
※第一次意見締め切りは5/15(土)!
⇒ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」4/30~5/1開催 →公式サイト
⇒芸団協では5/12、5/25にも関連企画が予定されています。
≪内容≫ 公式サイトより。
Vol.2 「劇場法(仮称)の提言が目指すもの」
演劇、音楽、舞踊、園芸、伝統芸能などの実演芸術72団体が集う芸団協は昨年3月に劇場法(仮称)の制定を提案しました。この提案がめざすものは、全国での実演芸術の多彩で多様な創造活動の活性化と鑑賞参加機会の拡大を通し、実演芸術を人々の生活と社会の活性化に生かす仕組みづくりです。何故に仕組みが必要なのか、そのためにどのようなことを行わなければならないか、昨年の事業仕分けの顛末を含め、考えたいと思います。
≪ここまで≫
以下、私が取ったメモです。
・2001年から実演芸術の鑑賞者数は減少傾向。実施館も減少。
・公的施設は全国に30万箇所ある(病院や駐車場なども含む)。そのうち博物館、美術館、公民館は社会教育施設と呼ばれる。公立文化会館は約2200館あり、自ら芸術目的と名乗っているのは約200館しかない。
・「劇場・音楽堂」は単なる「公立の施設」ではなく「事業体」である。
・公益法人の設立が容易になった。
・収支差額助成をなくすなど、助成金制度の改革も視野に。
講座名:日本の公共劇場を考える(2) Vol.2「劇場法(仮称)の提言が目指すもの」
日時:4月16日(金)19時~21時 ※受付は15分前より開始します
会場:世田谷文化生活情報センター セミナールームA(キャロットタワー5階)
講師:大和滋(社団法人日本芸能実演家団体協議会芸能文化振興部部長)
受講料:1,500円(全1回)
http://setagaya-pt.jp/workshop/2010/04/post_163.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月19日
手塚眞講演会「手塚治虫がアトムに託したもの」04/17わらび劇場
手塚眞さん
わらび座『ミュージカル「アトム」』を拝見しに、秋田県は角館(かくのだて)にあるわらび劇場に伺いました。たざわこ芸術村にお邪魔するのはこれで3度目になります(関連エントリー⇒1、2、3)
初日公演の前に、手塚治虫さんの長男・手塚眞さんの講演会がありました。講演は13時から45分間ほど。
背筋をピンと伸ばして、少々前のめりぎみに早足でカツ、カツと歩いて行かれる姿がお父さまにそっくり!
⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「アトム」』
手塚「父・手塚治虫は“ながら族”。漫画を描く時はテレビを付け、音楽を流していた。(褒められたものではないが)父は立ち読みの名人で、たとえば待ち合わせ時刻までのほんの数分の空き時間に、本屋に入って何冊も速読していた。1冊を3分で読み終え、すべて頭に入っていた。」
手塚「アトムは私にとって血を分けた兄弟のようなもの。彼は私のとても優秀なお兄さん。父の漫画にアトムが初めて登場したのは『アトム大使』という作品で、脇役の一人だった。アトムを主役にすえた新作を描いてはどうかという編集者の勧めから、『アトム大陸』『鉄人アトム』というタイトルを経て『鉄腕アトム』(以下『アトム』)が生まれた。」
手塚「海外では『ASTRO BOY』という名で知られており、六本木のバーで会った若いアメリカ人はアメリカの漫画だと思っていた。それぐらい各国に浸透している。『アトム』の持つ力、秘められたテーマや内容に意味があるから、今も世界中で愛されている。」
手塚「手塚治虫の代表作を1つ挙げろと言われたら、それは間違いなく『アトム』と言っていい。アトムは父の半生で一番長く付き合ったキャラクター。アニメ放送は8年間、漫画の連載は16年間。100話近いストーリーを描いており、ライフワーク的に取り組んでいた。」
手塚「『アトム』は過去に描かれた漫画だが、私たちの未来のことが描かれている。科学は使い方次第で人間を幸せにも不幸にもする。新しい技術に疑問を投げかけ、本当に人間や動物などのすべての生き物、そして地球にとって幸せな使われ方をしているのか、それを問いかけている。」
手塚「手塚治虫の漫画は『アトム』を1つと数えて約700作品あります。読んだことのない方は、1つでも手にとって読んで頂けたら幸いです。」
写真:わらび劇場外観
※わらび座『ミュージカル「アトム」』2010年4/17公演のチケットを持っている人は無料。
わらび座:http://www.warabi.jp/
わらび座『ミュージカル「アトム」』:http://www.warabi.jp/atom/
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2010年04月16日
elePHANTMoon『ORGAN』04/07-18サンモールスタジオ
elePHANTMoon(エレファントムーン)はマキタカズオミさんが作・演出される劇団です。タイトル『ORGAN』の意味は「臓器」「オルガン」など。
『臓器提供者(ドナー)編』(上演時間1時間15分)と『臓器受容者(レシピエント)編』(初日の上演時間は50分)の2本立て公演です。
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」の審査員として拝見しました(⇒91本中の10本に選出 ⇒応募内容)。レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。※レピシエント編を4/8夜、ドナー編を4/13夜に拝見。
⇒CoRich舞台芸術!『ORGAN』※CoRichでカンタン予約!
≪あらすじ・臓器提供者(ドナー)編≫ 公式サイトより。
一家を殺害し、死刑判決を受けた羽田(芝博文)。羽田は控訴をせず、その時を待っていた。
ある日、羽田は刑務官に自分がドナー登録をしていることを打ち明ける。
そして「最後に誰かの役に立ちたい」と死刑執行後の臓器提供を希望した。
あなたは自分が生きるためなら、たとえどんな人物の臓器でもほしいですか?
≪ここまで≫
出演:永山智啓 山口オン 根岸絵美(ひょっとこ乱舞) 芝博文 中泉裕矢 上松頼子(風花水月) 成澤優子 菅谷和美(野鳩) 泉光典 小西耕一 小嶋美紗央(エレクトリック・モンキー・パレード)
≪あらすじ・臓器受容者(レシピエント)編≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
真柴(菊地奈緒)の息子が交通事故で脳死判定を受けた。
息子はドナー登録をしており、レシピエントには3人の候補が選ばれた。
そこで真柴が提示した条件は、移植手術の行なわれた日に毎年みんなが集まって食事会をするというものだった。
今日も臓器提供を受けた3人と真柴、そして真柴の娘(菊池佳南)が小さな別荘に集まり、
食事会の準備を始めている。
≪ここまで≫
出演:菊地奈緒 江ばら大介 河西裕介(国分寺大人倶楽部) 坂倉奈津子 菊池佳南(青年団) カトウシンスケ(、、ぼっち) 杉木隆幸 廣野未樹(Unitwoi)
※菊池佳南が入院したため、公演の途中で山田オンが代役に。
elePHANTMoon #9
脚本・演出:マキタカズオミ 舞台美術:袴田長武+鴉屋 照明:若林恒美 舞台監督:西山みのり 音響:星野大輔 衣装:On イラスト:駕籠真太郎 舞台写真:石澤知絵子 舞台撮影:頃安祐良 脚本協力(レピシエント編):河西祐介(国分寺大人倶楽部) 制作:会沢ナオト
【発売日】2010/03/05 前売2,800円 当日3,000円 セット(ドナー編+レシピエント編) 5,000円
http://www.elephant-moon.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【情報】日本橋の大規模稽古場の正式名称は「東京舞台芸術活動支援センター」、通称「水天宮ピット」。4/19(月)より利用申請開始予定!※受付は4/30(金)まで(郵送or持ち込み)
東京芸術劇場が運営管理する稽古場の名称が公表されました(⇒過去記事)。正式名称は「東京舞台芸術活動支援センター」、通称「水天宮ピット」です。公式サイトがオープンし、スペースや料金などの全容がほぼ明らかになっています。
4/19(月)に申請書および料金詳細等が公式サイトにアップされ、利用申請が開始される予定です。〆切は4/30(金)※郵送or持ち込み。期間が短いですので利用を検討されている方は要チェック!
【開設時の受付】
応募受付期間:2010年4月19日(月)~4月30日(金) ※消印有効
※郵送または持込み(申請書の受付時間:休館日を除く10時~18時)
利用対象日:
大・中スタジオ:2010年7月26日(月)~2011年4月30日(土)
小スタジオ:2010年7月26日(月)~2011年3月31日(木)
【お申込み・お問合せ】
東京芸術劇場 事業企画課 水天宮ピット受付担当 03-5391-2111
2010年04月12日
【情報】白水社が第54回岸田國士戯曲賞授賞式をUSTREAMで生中継!アーカイブも視聴可能!
白水社が主催する第54回岸田國士戯曲賞授賞式が、USTREAMで生中継されました。私は夕食時に家族と拝見。時代が変わったと実感した時間でした。
早速、記録動画が視聴できます!
⇒第54回岸田國士戯曲賞授賞式・前半(選評、受賞の言葉など)
⇒第54回岸田國士戯曲賞授賞式・後半(受賞者へのお祝いの言葉、パフォーマンス)
受賞作品は柴幸男さん作『わが星』。口ロロ(クチロロ)(⇒関連エントリー)と柴さんが、『わが星』上演時に使用された楽曲を披露してくださいました(後半27分ぐらいから)。
井上ひさしさんの訃報の翌日ということで、井上さんへの言葉も多数。涙と笑顔の式でした。
『わが星』は初演された三鷹市芸術文化センターでの再演が決まっています!
【情報】芸団協2010「緊急開催!ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」04/30-05/01芸能花伝舎1-1※インターネット中継を予定!
芸団協が劇場法(仮称)についてのラウンドテーブルを今月末に開催します。インターネットでの中継を予定。視聴には事前の申し込みが必要です。
■緊急開催!ラウンドテーブル
「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」 ⇒詳細
日時:
4月30日(金)18:00-21:15
5月1日(祝・土)10:30-15:30
場所:芸能花伝舎1-1
参加費:無料
【ご参考】
⇒fringe「劇場法(仮称)に関する議論まとめ(2010年4月11日現在)」
⇒東京芸術見本市/TPAM2010「平田オリザvs 岡田利規 対談 vol. 1」
⇒平田オリザ「新年度にあたって 文化政策をめぐる私の見解」
⇒平田オリザ「若い演劇人の皆さんへ」
★支援をめぐるラウンドテーブル「芸術団体への新たな支援制度の提案」も開催されます。
4月22日(木):伝統芸能・大衆芸能分野の団体の方々が対象
4月22日(木):音楽分野(オーケストラ団体、合唱、室内楽等)の芸術団体の方々が対象
4月23日(金):演劇・オペラ・バレエ・ダンス等、集団創造を行う舞台芸術団体の方々が対象
4/30~5/1は私も参加させていただく予定。以下、公式サイトからの情報です。
■緊急開催!ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
劇場法(仮称)の提起をめぐって、様々な意見が表明されるようになりましたが、そもそもどんなことが提起されているのかよく分からないというご意見もあるようです。このほど芸団協では、提起している内容や提案の背景にあることを解説するとともに、関係する方々の意見交換を行う機会として、急遽、下記のとおり、ラウンドテーブルを開催することといたしました。
とくに地域の実演芸術団体、公立文化施設等の方々と情報を共有しご意見をいただくために、インターネットでの中継を予定しております。
中継の詳細については、本サイトで追ってお知らせいたしますが、参加を希望される方は事前のお申し込みが必要です。ご都合のつく方はぜひ、ご参加ください。
■緊急開催!ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」開催概要
・日時:
4月30日(金) 18:00-21:15
5月1日(祝・土)10:30-15:30
・場所:芸能花伝舎1-1
・参加費:無料
*ただし、2日目の昼食を原則まとめて注文させていただくのでご負担ください。(750円程度を予定。食事制限等があり昼食を持参される場合はお申し出ください。)
*1日目終了後懇親会をもちます。その費用はは別途ご負担ください。(希望者のみ)
・申込方法:参加を希望される方は、下記の項目を明記してEメールまたはFAXで、必ず事前にお申し込みください。
①お名前、
②ご所属(又はご専門、ご職業)、
③連絡先(住所、電話、FAX番号、Eメールアドレス)、
④現在のお仕事の経験年数
⑤劇場法(仮称)への疑問、質問やご関心についてのコメント
お申込み後、こちらから参加確認のメールまたはFAXをお送りいたします。
【申込み用紙】公式サイトよりダウンロード(PDF版とWORD版あり)
・備考:原則として2日間参加できる方。定員50名。
・事前にこちらより劇場法提起の文書『社会の活力と創造的な発展をつくりだす劇場法(仮称)の提言』を50ページまでダウンロードして一読して当日ご持参ください(少なくとも45~50ページは必読)。
※ラウンドテーブルの模様はインターネットで公開される予定ですので、参加者の発言等も中継される可能性があることを予めご了承ください。
★このほか、支援制度をめぐるラウンドテーブルも4月22日、23日に開催します。詳細はこちら
●お送り先・問い合わせ
(社)日本芸能実演家団体協議会 芸能文化振興部
TEL:03-5909-3060/FAX:03-5909-3061 担当:米屋/小林
Email:seminar(アットマーク)geidankyo.or.jp
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【オーディション】岡崎藝術座11月公演『古いクーラー(仮) 』出演者オーディション※5/6〆切(メールor郵送)
神里雄大さんが作・演出される岡崎藝術座が、次回公演の出演者を募集しています。詳細・応募用紙等はこちらでどうぞ。
神里さんは『ヘアカットさん』で岸田國士戯曲賞の最終候補となりました。モモンガ・コンプレックスの白神ももこさんと立ち上げた鰰[hatahata]の公演が4/16(金)から始まります。
●岡崎藝術座『古いクーラー(仮) 』
作・演出 神里雄大
2010年11月下旬、シアターグリーン BIGTREE THEATERにて上演
【出演者オーディション情報】 詳細は公式サイトでどうぞ。
・応募条件:男女とも。経験・国籍等不問。
※神里作品を観たことがある方が好ましい
・稽古期間:8月上旬~11月中旬
・1次審査:書類選考(合格者には5/13までにメール通知)
・2次審査:面接・実技(5/22、23、25のいずれか)
・締め切り:メール5月6日(木)必着/郵送5月6日(木)消印有効
2010年04月11日
メルマガ号外 新国立劇場演劇『夢の裂け目』
新国立劇場演劇『夢の裂け目』
04/08-28新国立劇場小劇場
※公演詳細はこちら。
★メルマガへの ご登録はこちら へ!
⇒CoRich舞台芸術!『夢の裂け目』
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“しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.44 2010.04.11 1,557部 発行
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今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎新国立劇場演劇『夢の裂け目』
04/08-28新国立劇場小劇場
☆出演:角野卓造/高橋克実/大鷹明良/石井一孝/木場勝己/
土居裕子/藤谷美紀/熊谷真実/キムラ緑子
脚本:井上ひさし 演出:栗山民也
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000211_play.html
「スペシャル・トーク ─井上ひさしの現場─」↓開催!
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000997.html
◎観劇後のコメント◎
2ヵ月連続で当メルマガの「お薦め前売り情報」に掲載しておりました、
井上ひさしさんの東京裁判三部作の一挙再演です。
第1作目の『夢の裂け目』で幕が開きました。2001年初演のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0513160217.html
5月に『夢の泪』、6月に『夢の痂(かさぶた)』と続きますが、
3本は独立した物語です。レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0103135751.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0702211236.html
時代は終戦直後のアメリカ統治下の日本。シャープな抽象舞台に
登場するのは、元気に、したたかに生きる“紙芝居屋さん”。
『三文オペラ』等の名曲の生演奏に、易しいけれど深い意味が込められた
言葉が踊り、親しみやすさの中にギラリと恐ろしさも漂う音楽劇です。
当時の庶民の生活風景を活写しながら、東京裁判に巻き込まれた主人公が
裁判のからくりを暴くという筋立てで、戦争責任の所在を問います。
数々の不幸に見舞われ、悲しみに打ちのめされても、
嘘にまみれて罪を犯しても、それでも生きていく人間の姿を滑稽に、
愛らしく描きます。役者さんの全身全霊の演技に、胸が熱くなりました。
初演の客席との明らかな違いは、満席だったことと、若い観客が
増えていたことです。とても喜ばしいことだと思いましたが、同時に、
この10年で戦時中を生きてこられた方々が、客席から減ったのではないか
という考えもよぎりました。
井上戯曲の上演は、演劇が“歴史の記憶装置”としての役割を最大限に
発揮する機会だと思います。
残席は確認していないのですが、完売もしくは非常に少ないでしょう。
普段ならそんな人気公演の号外は出さないことにしているのですが、
この作品は、どうしても、できるだけ多くの方にご覧いただきたいと思い、
号外発行を決心しました。『夢の泪』、『夢の痂』もぜひどうぞ!
※上演時間は約3時間(途中休憩15分を含む)。
【チケット情報】
A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
※Z席の販売についてはこちら↓をどうぞ。
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000921.html
【お問い合わせ】
新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10:00~18:00)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎2010年1度目のメルマガ号外です。前回はこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1114012617.html
◎本日、井上ひさしさんが2010年4月9日夜にお亡くなりになったことが
さまざまな媒体で報道されました。
作家・劇作家の井上ひさしさん死去 「吉里吉里人」など(朝日新聞)
http://www.asahi.com/obituaries/update/0411/TKY201004110009.html
「ひょっこりひょうたん島」の井上ひさしさん死去(産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100411-00000513-san-soci
井上ひさしさん:9日に死去、75歳…小説家・劇作家(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/today/news/20100411k0000e040003000c.html?inb=yt
井上ひさしさん死去 父の芝居、継続して上演…三女が会見(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100411-00000009-maip-soci
私は井上さんの演劇と言葉によって、閉じていた目を覚まさせられ、
自分の中にあった疑問に自覚的になり、ひ弱な足取りながらも
自分の力で立って、前へ進もうと思えるようになった人間の一人です。
井上さんのおかげで、こんなに演劇が大好きになり、
演劇の力を信じて、希望を持って生活することができるようになりました。
何かに行き詰って迷いが生まれた時は、井上戯曲が私の道しるべです。
自分の心に生まれた「なぜ」に蓋をせず、わからない時は立ち止まり、
考えて、考えて、考えて、そして楽しんで、生きていきたいと思います。
井上さんが成し遂げられた数々の命がけのお仕事に、
心から感謝を申し上げ、謹んでご冥福をお祈りいたします。
◎ツイッター↓やってます!
⇒ shinorev : http://twitter.com/shinorev
今までは目に、耳にしなかった情報が絶えず届いて超刺激的!
まずは気になる人を数十人フォローしてみると楽しいと思います。
◎「まぐまぐ大賞2008」にて、当メルマガが
エンタメ部門約3000本中の15本に選ばれました!
http://www.mag2.com/events/mag2year/2008/ent.html
◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
感想も書き込めますよ♪
http://stage.corich.jp/
メンバー登録はこちら↓
http://www.corich.jp/stage/user_register.php
携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s
◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
2009年のお仕事のまとめはこちら↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0207224341.html
お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
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◆ 【このメルマガについての注意事項(毎号同じ内容です)】
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今回の配信は“号外”です。
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
毎月1日発行のメルマガで、その月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
バックナンバーは全て公開中!
→ http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
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このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪
☆ご友人、お知り合いにどうぞこのメルマガをご紹介ください!
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「高野しのぶのメルマガで知った」等、書いていただけると嬉しいです♪
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2010年04月08日
M.M.S.T『Les Bonnes』04/06-07横浜美術館レクチャーホール
柿喰う客のコロさんがジャン・ジュネ作『女中たち』に出演されるとの情報を得て、横浜まで見に行きました。鈴木メソッドにもとづいた演技だったようです。上演時間は約1時間40分。レビューは記録のみ。
横浜美術館レクチャーホールに初めて伺いました。演劇に向いている、とはあまり思えなかったですね。夜の横浜はきれいでした。
⇒CoRich舞台芸術!『Les Bonnes』
≪奈良、横浜≫
出演:豊田可奈子 コロ 田中秀彦 生演奏:加藤里志
脚本:ジャン・ジュネ 演出・照明・美術:百瀬友秀 音楽:加藤里志(サクソフォン) 演出助手:竹中香子
前売り2,500円/当日2,800円(全席指定)
http://www.mmst.net/genet.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【オーディション】Theatre Polyphonic「第一回公演・主要キャスト募集」※4/23〆切(郵送・メール・応募フォーム)
蜷川幸雄さんの演出助手・演出補として長らく活動されていた石丸さち子さんが、ご自身が主宰する団体Theatre Polyphonicを立ち上げられました。その第一回公演の主要キャスト募集情報です。
脚本は、DULL-COLORED POP主宰の劇作家・演出家である谷賢一さんの、書き下ろし新作です。詳細は公式サイトでどうぞ。
■Theatre Polyphonic『悪魔の絵本(仮)』
作:谷賢一 演出:石丸さち子
劇場:サンモールスタジオ
期間:2010年10月1日~11日
■主要キャスト応募資格
・20歳~40歳位の健康な男女。
・経験の有無、プロ・アマ問いません。
・8月中旬からの稽古、10月の本番に参加できること。
2010年04月05日
箱庭円舞曲『とりあえず寝る女』04/02-06駅前劇場
古川貴義さんが脚本・演出を手掛ける箱庭円舞曲の新作です。上演時間は約2時間15分(休憩なし)。長かったです。でも最後の方で、それまでの全てが凝縮し、言外の思いが空間に満ちるシーンがあったので、観て良かったと思いました。
箱庭円舞曲の公演は過去に2作しか観ていないのですが、今回が一番見ごたえがあって、体にじわりと残るものがありました。
⇒CoRich舞台芸術!『とりあえず寝る女』
装置に仕掛けをして「おっ」と思わせる演出があるのは、古川さんの個性だなと思います。そういう具体性のある見せ場を用意しつつ、今回はしっとりと、俳優の存在から立ち上がる(不穏な)空気感でも見せてくださいました。
役者さんの中では、突然押し掛けてくるヤンママを演じた赤澤ムックさんが素敵でした。役を演じながら観客に見せる気持ちもあって、心と体が開いた状態がセクシーだと思います。
ここからネタバレします。
誰とでも肉体関係を持つ(迫られると断れない)妹と、“ちゃんと”生きてきた姉が、母の四十九日に喪服を着て、2人っきりで話すシーンが良かったです。
オープニングでは欄間に「とりあえず寝る女」のタイトルが出てきました。立ち退き受け入れ後に室内の家具がすべてなくなったり、桜吹雪が贅沢に舞ったり。
出演:小野哲史 須貝英 爺隠才蔵 村上直子(ホチキス) 片桐はづき 玉置玲央(柿喰う客)
和知龍範 小林タクシー(ZOKKY) 真下かおる(くねくねし) 井上みなみ 赤澤ムック(黒色綺譚カナリア派)
脚本・演出・前説:古川貴義 舞台美術:稲田美智子 照明:工藤雅弘(Fantasista?ish.) 音響:岡田悠(One-Space) 衣装:三木葉子 舞台監督:鳥養友美 宣伝美術:Box-Garden House 演出補佐:菅原功人 川端美郷 末吉康一郎 制作協力:林みく(Karte) 企画製作:箱庭円舞曲
前売:3,000円/当日:3,300円 ※2(金)の19:30の回は、初日割引 前売:2,500円 / 当日2,800円
http://www.hakoniwa-e.com/past14.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月03日
二兎社『かたりの椅子』4/02-18世田谷パブリックシアター
今月のメルマガ等でお薦めしておりました、二兎社『かたりの椅子』の東京・世田谷公演初日を拝見。上演時間は約2時間40分(途中15分の休憩を含む)。
客席で元気な笑いが絶えないお芝居でした。でも私はほとんど笑えなかったです・・・だって、ホラーだったから!コミカルな演技で面白おかしく笑える(はずの)場面がいっぱいあり、そこで笑うことに全く疑問は感じないのですが、とにかく私は笑えませんでした・・・ずっと顔がひきつっていたのかも(汗)。
そういえば『歌わせたい男たち』で私は多いに笑わせていただいたのですが、私の友人は「全く笑えなかった」と言っていたのを思い出しました。当事者意識を強く喚起されたからかもしれません。
⇒「官僚主義 笑いで風刺」(朝日新聞)
⇒「官僚主義撃つ、背筋凍る喜劇」(毎日新聞)
⇒「永井愛インタビュー」(まつもと市民・芸術館)
⇒fringe blog「新国立劇場演劇部門の芸術監督人事について」
⇒CoRich舞台芸術!『かたりの椅子』
≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
物語は東京郊外のある町で開催予定の地域おこしイベントをめぐって展開。主催する文化財団と、アートディレクターとの対立が深まっていくなか、なんとか両者の調整を図ろうとする事業プロデューサーは、思わぬ深みにはまっていく……。
≪ここまで≫
舞台奥に、四角い窓が並んだ大きな壁がそそり立っています。壁は無地なのでのっぺらぼうな印象。窓の奥にある小さな部屋には登場人物が1人ずつ入っていて、窓から顔を出します。他にはイスが数客出るぐらいのシンプルな抽象美術です。照明の変化や役者さんが歩くだけで、瞬時に色んな場面に転換します。
永井さんのインタビューや新聞記事にある通り、官僚と市民との対立、そしてその顛末(?)を描いた戯曲でした。天下りの理事長(銀粉蝶)と都庁から出向してきた部下(大沢健)が、市役所の職員・沼瀬(でんでん)に命令を出して、外部から来たプロデューサー・りんこ(竹下景子)と地元アーティスト・入川(山口馬木也)らの企画をボツにしようと、さまざまに画策します。
役者さんは大げさ目の演技をされていました。まるで仮面劇のような戯画的な味わいで、演じる役柄の着ぐるみを着ているようにも感じました。だから人間ではなく、人形や怪物に見えやすかったんだと思います(私には)。
沼瀬を演じたでんでんさんが本物の妖怪に見えて、すごく気持ち悪くて恐ろしかった・・・!アニメ『もののけ姫』でタタリ神にたたられたアシタカの右腕に、黒くて巨大なミミズみたいなものが取りつきますよね(⇒画像)。あのぐにょぐにょ動く、超~気持ち悪くて、しかも命を奪うほどの呪いの力を持ったものに、見えたんです!(竹下さんにまとわりつくでんでんさんが)。やっぱり本格ホラーです。
ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。
人間が妖怪になった時、いや妖怪じゃなくても、動物になった瞬間を、私は見たことがあります。もしくは、その人がその人自身ではなくなっている時、というのかしら。おそらく最初から、銀粉蝶さんや大沢健さんが化け物に見えていたから、私は笑えなかったのかもしれません。
自分の本音よりも周囲の人や環境に合わせた行動をして、その内に自分が何を望んでいるのかがわからなくなるような感覚です。自分が自覚しない限り、そこからは脱出できないんですよね。先日観たばかりのペンギンプルペイルパイルズ『謝罪の罪』と重なりました。
買収する時に“美味しい食べ物”はつきもの。イタリア料理にワイン、半分に分けたモンブランで、市民(花王おさむ、松浦佐知子)は簡単に理事長の手に落ちます。映画『ポチの告白』でも寿司、すき焼きなど高級料理がどんどん出てきていました。
りんこは理事長らに「それでも人生は続くんです(だから余計なことはしないで、自分が得をする手段をとりなさい。このままだと職を失いますよ)。」と、まるで思いやりの言葉をかけられるようにして脅されます。その対比としてアーティストの入川のセリフがあります。「それでも自分への裏切りは続くんです(自分の本当の気持ちを封印して長いものに巻かれれ、嘘をついて行動をしたことは生涯消えない)。」
入川の「加害者はいつも被害者」というセリフにも納得。「自分はそんなつもりじゃなかったんだけど、仕方なく」「自分は嫌なんだけど、あの人に頼まれて無理やり」という枕詞で、自分を行為の外側に逃すんですよね。そして起こる出来事のすべての部外者であり続けるという。そうやって自分の人生から自分がはがれていき、妖怪になるんじゃないでしょうか。
壁の中に並んだ、味のある木製の椅子たちは、『語りの椅子』にも『騙りの椅子』にもなるんですよね。それを決めるのは私次第、ということだと思います。理事長側に行くのか、入川側に行くのか、りんこが岐路に立ったところで終幕しました。
『ニュルンベルク裁判』の最後の場面でも、壁の中に入っていた多くのイスに照明が当たったのを思い出しました。椅子って凄い。
≪埼玉、新潟、福島、神奈川、長野、東京(亀戸)、大阪、滋賀、東京(世田谷)≫
二兎社公演35
【出演】六枝りんこ:竹下景子 入川クニヒト:山口馬木也 雨田久里(あまだくり):銀粉蝶 目高陽倫:大沢健 北条美月:内田慈 田中栄太:吉田ウーロン太 戸井ひずる:松浦佐知子 沼瀬圭作:でんでん 九ケ谷章吾:花王おさむ
作・演出=永井愛 美術=大田創 照明=中川隆一 音響=市来邦比古 衣裳=竹原典子 音楽=近藤達郎 ヘアメイク=清水美穂 舞台監督=泣谷壽久 演出助手=鈴木修 大道具=C-COM 小道具=高津装飾美術株式会社 照明操作=吉田裕美/横田幸子/安田正彦/林美保 音響操作=徳久礼子ステージオフィス 舞台監督助手=竹内章子/加瀬貴広/尾花真/今村智宏 衣裳助手=矢作多真美 衣裳製作=砂田悠香理 コサージュ製作=鈴木真育 プロンプター=日沖和嘉子 運送=マイド 宣伝美術=マッチアンドカンパニー 宣伝写真=ノニータ 舞台写真=林渓泉 ウェブデザイン=泰明俊 学芸=松井憲太郎 票券=松本恵美子 票券助手=坂田厚子 制作助手=松村安奈 制作=本郷みつ子/安藤ゆか 製作=二兎社 後援=財団法人せたがや文化財団 (世田谷公演)
ポストトークあり(4/3出演:堤幸彦×永井愛、4/7出演:竹下景子×永井愛)
1階席5,500円/2階席5,000円/3階席4,000円 友の会会員割引 1階席5,300円 世田谷区民割引 1階席5,400円 ※未就学児童はご入場いただけません。※上演時間は、約2時間40分(1幕:70分/休憩15分/2幕75分)予定。
http://www.nitosha.net/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/04/post_178.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2010年04月02日
【雑誌】ザ・ビッグイシュー140号「劇場接写シアターレビュー・チェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人であるのか?』」
ザ・ビッグイシュー140号
愛読している雑誌THE BIG ISSUEにチェルフィッチュ『わたしたちは無傷な別人であるのか?』の劇評(評者:中島さなえ)が掲載されています。
THE BIG ISSUEはホームレスの自立支援を目的とした雑誌で、街角で販売員さんが手売りをしています。雑誌の定価300円の内、160円が販売員さんの収入になります。
ご興味を持たれた方は、ぜひ買ってみてください。広告収入だけに頼っていないので、中身がとっても充実しています。
2010年04月01日
ペンギンプルペイルパイルズ『謝罪の罪』03/19-04/04ザ・スズナリ
倉持裕さんが作・演出を手掛けるペンギンプルペイルパイルズの結成十周年記念公演です。キャストは客演なしで、所属俳優5人のみ。劇団員6人の似顔絵が描かれたチラシもいいですよね。
すごく面白かったです!幕開けからガンガン笑わせていただき、じわじわと高まってきて背筋がゾっとする恐怖も味わえました。美術、照明、音響、衣装もさすがの質の高さ。粋で贅沢な小劇場演劇を存分に楽しませていただきました。今週末で公演終了なんですね、もっと早く観に行けばよかった~!上演時間は約1時間40分。
十周年記念のパンフレット(1300円)も購入しました。かなり面白そう♪
⇒げきぴあ「ペンギンプルペイルパイルズ」
⇒CoRich舞台芸術!『謝罪の罪』
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
その男(小林高鹿)は、会議中に後輩を殴った罪で、社内の倉庫に閉じ込められていた。暖和な彼の暴力に周囲は唖然としたが、一番驚いたのは本人だった。まさか手が出るとは思わなかった……いい歳をして、いまだに自分を制御できないとは未熟としか言いようがない……。男は深く反省し、この拘束が解かれたら真っ先に後輩に謝ろうと誓った。ところが時が経つにつれ、男を鉄拳制裁に駆り立てた≪本人も知らない事情≫が次々と明らかになっていく……
≪ここまで≫
ダンボール箱や机などの家具や小道具はリアルだけれど、倉庫の壁やドア、窓枠、そして外にある木もすべて青緑色に統一されており、フィクション(虚構)性の高い空間になっています。登場するのはいわゆる会社員らしいスーツ姿の人々ですが、なぜか全員の足元が白いペンキで汚れているのです。それも装置と同じく演劇的な虚構ですよね。
笑いにさらに笑いを重ねて空気が温まってきたところで、スピードを緩めずに怒りから恐怖へと突き進んでいきます。演技でぐいぐいと引っ張っていく、演劇ならではの力強さを感じました。倉持さん、そして舞台上の役者さんたちの手の上で転がされるように、すっかり前のめりになってお芝居を楽しみました。
自分で自分自身のことがわからなくなってくる恐怖と滑稽さが描かれていたように思います。その原因は自分、他人、環境などさまざまです。でも自分を取り戻せるのは自分だけなのだろうと思いました。
ここからネタバレします。
始まった途端、窓の外にある木が風に吹かれて揺れて、木の葉がいかにも“作為的に”下手から上手へと飛んでいきました。それだけですっかり楽しい気分になってしまいました。『審判員は来なかった』の時もそうだったな~。
閉じ込められた男(小林高鹿)と上司(玉置孝匡)の最初の会話で、何度も何度も笑わせていただきました。
男は顔を白く塗られていきます。彼が徐々に自分のことを信じられなくなっていく(自分が自分でなくなっていく)のがよく表れていましたし、もしかしたらあの白い顔の人物は私(観客)自身のことかもしれない、とも受け取れました。そのおかげで恐怖が増しました。
倉庫の外の足音にエコーがかかることで、何やら長い回廊があるような気がしてきます。小さな机を挟んでめがねをかけた後輩(近藤フク)が男に質問攻めをする場面は、まるで取調室のよう。照明も微妙に変化して、不穏な空気を作っていたように思います。
殴られた後輩(吉川純広)は、「先輩(小林高鹿)は僕に謝ることで、ますますポイントを上げるのだから、僕に勝ち目はない」という、意味がわかりづらいことを言います(セリフは不正確)。素直に謝ることすら、何かのパフォーマンスだととらえているんですよね。記者会見で深々と頭をさげるスーツ姿の男性たち(経営者とか)の絵がよぎりました。
男は結局後輩に謝らず、なんと、また殴ってしまいます。誰もが驚いて彼を見つめる中、男は濡れたタオルで顔をゴシゴシと拭いて、白塗りから普通の顔に戻ります。「ムカついたから殴った」でいいんでしょうね。理由なんてわからなくても。自分を見張る誰か(=自分)のために、常に自分の行動がパフォーマンスになるなんて、地獄。自信に満ちた小林さんのお顔がすがすがしかったです。
ペンギンプルペイルパイルズ#15 結成十周年記念公演
【出演】遠藤:小林高鹿 白井:ぼくもとさきこ 熊田:玉置孝匡 野村:近藤フク(近藤智行改め) 滝沢:吉川純広
脚本・演出:倉持裕 舞台監督:橋本加奈子(SING KEN KEN) 舞台美術:中根聡子 照明:清水利恭(日高照明) 音響:高塩顕 衣裳:今村あずさ(SING KEN KEN) 音楽:田中馨(SAKEROCK) ヘアメイク:栗原由佳 演出部:金子晴美 越野ありさ 大道具:C-COM舞台装置 小道具:高津映画装飾 記録スチール:引地信彦 宣伝美術:坂村健次(C2design) 宣伝写真:引地信彦 宣伝イラスト(人物):常田朝子 宣伝イラスト(ロゴ):倉持裕 制作助手:鈴木ちなを 制作:土井さや佳 制作協力:Little giants 協力:クリオネ、ダックスープ、ヘリンボーン 企画・製作・お問い合わせ:ペンギンプルペイルパイルズ
【休演日】3月23日(火)、3月29日(月)【発売日】2010/02/13 指定席:前売4,500円/当日4,800円 自由席(整理番号付): ・ベンチシート:前売3,500円/当日3,800円 ・最前列桟敷:前売3,000円/当日3,300円
http://www.penguinppp.com
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【オーディション】冨士山アネット「10月新作atシアタートラム WSオーディション開催!」※4月末日〆切(メールのみ)
長谷川寧さんが作・演出・振付されるパフォーマンス・ユニットの冨士山アネットが、出演者募集を兼ねたワークショップ・オーディションを開催します。ワークショップのみの参加も可能。
冨士山アネットおよび長谷川さんについての過去レビュー⇒1、2、3、4、5、6 ⇒稽古場レポート
長谷川さんはNODA・MAP『パイパー』やケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出『東京月光魔曲』にも出演されています。
●冨士山アネット「新作WSオーディション」
・公演:2010年10月公演『SWAN』@シアタートラム
・WS期間(1次審査):5/4~6(A、Bの2日程あり)
・2次審査:5/14夜 or 5/19夜
・〆切:4月末日(メールのみ)
詳細は公式サイトでどうぞ、CoRich舞台芸術!掲示板も詳しいです。
メルマガ 2010年04月のお薦め舞台
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2010年04月のお薦め舞台7本+αをご紹介します。
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“しのぶの演劇レビュー” Vol. 71 2010.04.01 1,545部 発行
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今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
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◎とうとう新年度ですね!3月末は温かくなったと思ったら寒くなって…。
4月はお花見のチャンスを逃さないようにしたいです。
舞台には、あなたの心を揺さぶり、
人生の輝きを増してくれる奇跡があります。
“今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪
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http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
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○○ 今回のもくじ
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◆1【今月のお薦め7本+α】
◎No.1→二兎社『かたりの椅子』
04/02-18世田谷パブリックシアター
http://www.nitosha.net/
◆2【先月のベスト3】
◎No.1→北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』
03/05-07あうるすぽっと
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0306172348.html
※4/2(金)深夜にNHK BS2で放送されます!
◆3【お薦め芝居の前売情報 NODA・MAP『ザ・キャラクター』】
◎野田秀樹さんの新作!一般発売前の先行販売も受付中!
http://www.nodamap.com/productions/thecharacter/
◆4【「CoRich舞台芸術まつり!2010春」最終審査進行中! 】
◎4月は最終審査対象10団体中、2団体の上演があります。
http://stage.corich.jp/festival2010/result.php
◆5【編集後記】
◎ギンギラ太陽’s『遊園地3兄弟の大冒険』が4月から7月に順延。
◎胃痛(というか消化不良)の原因は肩こりでした。
◎おすすめ舞台中継 on TV
◆6【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪
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◆1 【今月のお薦め8本+α】
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▽★印がいちおし公演です(3本)。
▽初日の早い順に並べています。
▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL
▽座種の記述がない公演は全席指定。
※今月はさすがに年度末だった3月よりも話題作は少なめですね。
低価格の気になる作品が多かったので、お薦めは7本に絞りました。
★1.二兎社『かたりの椅子』
04/02-18世田谷パブリックシアター
≪埼玉、新潟、福島、神奈川、長野、東京(亀戸)、
大阪、滋賀、東京(世田谷)≫
☆出演:竹下景子/山口馬木也/銀粉蝶/大沢健/内田慈/
吉田ウーロン太/松浦佐知子/でんでん/花王おさむ
脚本・演出:永井愛
1階席5,500円/2階席5,000円/3階席4,000円
劇場会員、区民割引などあり。※未就学児童は入場不可。
トーク(4/3出演:堤幸彦×永井愛、4/7出演:竹下景子×永井愛)
http://www.nitosha.net/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/04/post_178.html
永井愛さんの3年半ぶりの新作。多地域ツアーです。
当メルマガ2月号のお薦め前売り情報に掲載していました。
※上演時間は約2時間40分(1幕:70分/休憩15分/2幕75分)予定。
●お薦めポイント●
登場するのは東京郊外の町で地域おこし事業を行おうとする人々。
題材になったのは一昨年の新国立劇場芸術監督問題。
永井さんの実体験がもとになっているそうです。ご参考↓
http://fringe.jp/blog/archives/2008/07/17130700.html
ご覧になった方々の感想↓
http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_main_id=11938
「官僚主義 笑いで風刺」(朝日新聞)
http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY201003260346.html
「官僚主義撃つ、背筋凍る喜劇」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100317ddlk25200497000c.html
「永井愛インタビュー」(まつもと市民・芸術館)
http://www.mpac.jp/info/2010/03/07/post_7.html
★2.新国立劇場演劇『夢の裂け目』
04/08-28新国立劇場小劇場 THE PIT
☆出演:角野卓造/高橋克実/大鷹明良/石井一孝/木場勝己
土居裕子/藤谷美紀/熊谷真実/キムラ緑子
脚本:井上ひさし 演出:栗山民也
A席:5250円 B席3150円 Z席1500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000211_play.html
「スペシャル・トーク ―井上ひさしの現場―」↓開催!
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/20000997.html
2001年『夢の裂け目』初演のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0513160217.html
『夢の泪』、『夢の痂(ゆめのかさぶた)』のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0103135751.html
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0702211236.html
井上ひさしさんの東京裁判三部作の待望の一挙再演です。
4月は『夢の裂け目』。それぞれ独立していますが、できれば3本ともぜひ!
当メルマガ1月、2月号のお薦め前売り情報に掲載していました。
3.文学座ファミリーシアター『わが町』
04/09-18全労済ホール/スペース・ゼロ
☆出演:外山誠二 石川武 高瀬哲朗 今村俊一 木津誠之 植田真介
松角洋平 高塚慎太郎 小野洋子 塩田朋子 栗田桃子 太刀川亞希
山谷典子 佐藤麻衣子 頼経明子 吉野実紗 戌井市郎
作:ソーントン・ワイルダー 演出:坂口芳貞
一般5500円 ユースチケット3800円(25歳以下)
中・高校生22800円 新宿区民割引4400円
http://ameblo.jp/bungakuza-wagamati/
2010年は“『わが町』イヤー”になりそうですね。文学座以外にも
新国立劇場や静岡のSPACなど色んな団体で『わが町』が上演されます。
大正5年生まれの戌井市郎さんが出演されるのに注目!
4.Piper『THE LEFT STUFF』
04/10-25本多劇場
≪東京、大阪、愛知、広島、宮城≫
☆出演:川下大洋、山内圭哉、竹下宏太郎、腹筋善之介、
相武紗季、岡田義徳、川田広樹(ガレッジセール)
脚本・演出:後藤ひろひと
前売・当日6800円
http://www.the-left-stuff.com/
“大王”こと後藤ひろひとさんの新作です。相武紗季さんは初舞台。
「かつてない観客参加型コメディ」をわいわい楽しめそう。
5.演劇集団円『ホームカミング』
04/12-25ステージ円
☆出演:山口眞司、石田登星、石住昭彦、吉見一豊、吉澤宙彦、朴路美
脚本:ハロルド・ピンター 演出:大橋也寸
前売り4,800円 当日5,000円円
ペアチケット9,000円(2枚1組)
http://www.en21.co.jp/homecoming.html
ハロルド・ピンターの戯曲を演劇集団円が小空間で上演。
朴路美(パク・ロミ)さんら人気俳優が出演。
★6.シス・カンパニー『2人の夫とわたしの事情』
04/17-05/16 Bunkamuraシアターコクーン
☆出演:松たか子、段田安則、渡部徹、大森博史、新橋耐子、皆川猿時
、水野あや、池谷のぶえ、西尾まり、皆戸麻衣
脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ ←間違いです。
★脚本:サマセット・モーム 演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
お詫びして訂正します(2010/04/01)。
S席¥9,000/A席¥7,000/コクーンシート¥5,000
※小学生未満のお子様はご入場できません。
http://www.siscompany.com/03produce/27futari/
豪華キャスト・スタッフが集結したケラさん【演出】の新作公演。
松たか子さんとケラさんの初顔合わせだそうです。
7.CATプロデュース『BLUE/ORANGE』
04/22-05/02ワーサルシアター
☆出演:中嶋しゅう チョウ・ソンハ 千葉哲也
脚本:ジョー・ペンホール(Joe Penhall) 演出:千葉哲也
全席自由 前売4500円 当日4800円 ※未就学児の入場不可。
http://www.stagegate.jp/performance/2007/blueorange/index.html
実力派舞台俳優の3人芝居。演出も手掛ける俳優の千葉哲也さんは、
今や演出家としても売れっ子ですよね。
ジョー・ペンホールは英国の劇作家。先月観たばかり↓です。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0324170331.html
☆☆☆──────────────────────────────
前売3000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
──────────────────────────────☆☆☆
【1】タテヨコ企画『ウツセミウツラ』
04/07-11ザ・スズナリ
☆出演:タテヨコ企画劇団員、小田豊 郷志郎 代田正彦 椿真由美
脚本・演出:横田修
前売3,500円 当日3,800円 ※未就学児童の入場不可。託児サービスあり。
http://www.tateyoko.com/utsusemi/index.html
横田修さんが作・演出されるタテヨコ企画の“お坊さん”シリーズ。
第20回公演にしてザ・スズナリに初登場かしら。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0120211526.html
【2】芝居流通センターデス電所『丸ノ子ちゃんと電ノ子さん』
04/14-18「劇」小劇場
☆脚本・演出:竹内佑
前売3000円/当日3300円 学生:前売、当日共に2000円
4/15(木)14:00のみマチネ割引2000円均一
※未就学児童の入場不可。
http://www.deathtic.com/
デス電所は竹内佑さんが作・演出(出演も)される大阪の劇団です。
竹内さんはパルコ劇場などの大手公演の仕事もされています。
【3】演劇集団 砂地『パンドラ』
04/21-25 d-倉庫
F・ヴェデキント作「地霊」「パンドラの箱」(ルル二部作)より
☆出演:日高恵 杉山英之(燐光群) 岸田研二 日和佐美香
浦川拓海 小瀧万梨子(青年団) 田中壮太郎(俳優座)
脚本・演出:船岩祐太
全席自由 一般3300円 ペア6000円(前売のみ)
当日3500円 学生3000円(前売・当日共通)
※4月22日(木)14時の回は、平日マチネ割引チケット2500円
http://www.sunachi.net/?page_id=10
古典戯曲を現代に置き換えてシャープな演出で上演する演劇集団砂地。
役者さんが毎回違うのも楽しみ。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1023154608.html
【4】新国立劇場演劇『西埠頭 Quai Ouest(ケ・ウエスト)』
04/22-25新国立劇場 小劇場
新国立劇場 演劇研修所修了生のためのサポートステージ
☆出演:世古陽丸 日下由美 北川響 古川龍太 滝香織
サミュエル・フォー 津田真澄 小林勝也
※立川三貴が健康上の理由により降板。代役は世古陽丸。
脚本:ベルナール=マリ・コルテス 演出:モイーズ・トゥーレ
3,150円
http://www.nntt.jac.go.jp/training/20000378_training.html
ベルナール=マリ・コルテス没後20周年を記念した
フランスと日本の共同企画。演出と出演にフランス人が参加。
舞台上に舞台と客席が仮設されるそうです。『西埠頭』レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0504230905.html
【5】よしもとクリエイティブ・エージェンシー『ミッション女・プロジェクト男』
4/29-05/03駅前劇
≪東京、大阪≫
☆出演:福田転球 平田敦子
脚本・演出:上田誠(ヨーロッパ企画)
前売り・当日とも3800円 ※未就学児童の入場不可。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/ten9/butaijoho-3.html
福田転球さんと平田敦子さんの2人芝居企画の第4弾。
今回の作・演出はヨーロッパ企画の上田誠さんです。
☆☆☆──────────────────────────────
前売2000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
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[1]柿喰う客『短編2本立て公演「八百長デスマッチ」「いきなりベッドシーン」』
04/15-18タイニイアリス
≪東京、大阪≫
☆出演:七味まゆ味(一人芝居)/玉置玲央・村上誠基(二人芝居)
脚本・演出:中屋敷法仁
(全席自由)一般:前売2500円/当日2800円
3名券:お一人様各2,300円 学生:前売2000円/当日2300円
4/15(木)19:30の回は初日割引:前売・当日2300円
※未就学児童の入場不可。
http://kaki-kuu-kyaku.com/main/?p=638
柿喰う客は勢いが止まらない若手劇団。ただいまフランスで遠征公演中。
帰国直後に一人芝居(再演)&二人芝居(新作)の2本立てを上演します。
『いきなりベッドシーン』レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1120005559.html
[2]鰰(ハタハタ)『動け!人間!』
04/16-05/05アトリエ春風舎
☆構成・美術:神里雄大(岡崎藝術座)&白神ももこ(モモンガ・コンプレックス)
プログラムは『は』『た』『ハタ』の3種類あり。
価格帯:1,300円~2,300円
同プログラムでも日程によって料金が違います。公式サイト参照↓
http://hatahata.sitemix.jp/
神里雄大さんと白神モモコさんが新ユニット“鰰”を旗揚げされました。
演劇やダンスなどのジャンル分けができなさそうな公演ですね。
[3]青年団リンク・口語で古典『武蔵小金井四谷怪談』
04/17-29こまばアゴラ劇場
☆出演:荻野友里 端田新菜 石橋亜希子 山内健司(以上青年団)
古屋隆太(サンプル・青年団) 猪股俊明
脚本・演出:岩井秀人(青年団演出部・ハイバイ)
日時指定/整理番号付自由席 前半割(4/22まで):前売2,500円 当日2,800円
通常料金:前売2,800円 当日3,000円 ※未就学児童の入場不可。
http://hi-bye.net/room/otherworks
岩井秀人さんが古典を口語演劇に。豪華キャストです。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0423220501.html
[4]富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ『L0VE the World 2010』
04/23-27富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
☆出演:夏目慎也 間野律子 寺内亜矢子 山本雅幸
オ・ミンジョン キム・ソンイル キム・ユリ チェ・ソヨン
脚本・演出:多田淳之介(東京デスロック)
※全ステージ終演後、多田淳之介とゲストによるトークあり。
一般2,500円 高校生以下1,500円
http://deathlock.specters.net/
日本各地および韓国でも上演された東京デスロックの『LOVE』が
日本人と韓国人の混合キャストで上演されます。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0614235336.html
多田淳之介さんは今年度よりキラリ☆ふじみの芸術監督↓に就任。
http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/geikan/top.html
芸術監督就任後の同劇場での初公演ですね。
[5]DART'S『In The PLAYROOM』
04/27-05/02ギャラリーLE DECO
☆出演:島田雅之/池田智哉/川田希/國重直也/鈴木麻美/長谷川太郎/ほか
脚本・演出:広瀬格
前売・予約2500円 初日・平日昼2000円 当日券3000円(1ドリンク付き)
http://blog.livedoor.jp/dart_s/ 昨年のレビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1203235943.html
推理サスペンス劇の再演。演劇的虚構の演出も面白かったです。
≪ライブ、リーディングなど≫
◎FUKAIPRODUCE羽衣『FUKAIPRODUCE羽衣 LIVE Vol.2』
04/06-07高円寺Club ROOTS
☆出演:深井順子 糸井幸之介 鯉和鮎美 高橋義和 藤一平 寺門敦子
伊藤昌子(劇団阿佐ヶ谷南南京小僧) 澤田慎司(劇団掘出者)
金子岳憲(ハイバイ) 加藤靖久(AND ENDLESS) 森下亮(クロムモリブデン)
岩井秀人(ハイバイ)*6日のみ/タカタタイスケ(PLECTRUM)*7日のみ
構成・演出:深井順子 音楽:糸井幸之介
全席自由2,500円(オール・スタンディング) ※別途1ドリンク代必要
http://www.geocities.jp/hagoromo_hukai/
◎パルコ劇場ドラマリーディング・ディレクターズチョイス Vol.3
『チェロを弾く女』04/24-25パルコ劇場
☆出演:りょう 音楽・演奏:溝口肇
脚本:ギイ・フォワシィ 訳:山本邦彦 演出:白井晃
『スプーンフェイス・スタインバーグ』04/27-28パルコ劇場
☆出演:麻生久美子
脚本:リー・ホール 訳:常田景子 演出:長塚圭史
両作品ともに4,000円 ※未就学児童の入場不可。
http://www.parco-play.com/web/page/information/director03/
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◆2 【先月のベスト3】
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1.北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』
03/05-07あうるすぽっと
☆サンプルの松井周さんが変態的、性的な要素を封印して、
北九州の日常から人類の歴史までを劇場の中にパッケージング。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0306172348.html
※4/2(金)深夜にNHKで舞台中継あり!
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/
2.アル☆カンパニー『罪~ある温泉旅館の一夜~』
03/26-28川崎市アートセンター アルテリオ小劇場
≪新宿、川崎≫
☆4人家族がお互いをとことん問い詰め、心の闇の原因をつきとめます。
消えない罪を背負った人間の生きる術とは?決して逃げない、救済の劇。
http://www.aru-c.com
3.岡崎藝術座『リズム三兄妹』
02/27-03/02横浜にぎわい座・のげシャーレ
☆初演↓に感激して再演も鑑賞。新演出もあって期待以上。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1106142817.html
http://okazaki.nobody.jp/rhythm/
その他は、ままごと『スイングバイ』、Studio Life『訪問者』
パラドックス定数『ブロウクン・コンソート』、新国立劇場『象』。
◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
2010年3月(観劇数25作品)は残念ながら発行せず。
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◆3 【お薦め芝居の前売情報 NODA・MAP『ザ・キャラクター』】
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◎東京芸術劇場芸術監督に就任した野田秀樹さんの新作は、
NODA・MAPにとって初めての東京芸術劇場中ホールでの公演です。
野田さんは英国俳優との創作(『ザ・ダイバー』など)が
英国本土でも高い評価を受け、昨年、名誉大英勲章OBEを受勲されました。
そしてこの数年は、芸劇eyesの若手演劇人や多摩美術大学の学生など、
多くの若者とも触れ合ってこられました。
その野田さんが、今、何を伝えようとしているのか。
目を見開いて、耳の穴かっぽじって、全身で受けとめたいです。
●NODA・MAP『ザ・キャラクター』
06/20-08/08東京芸術劇場中ホール
☆出演:宮沢りえ、古田新太、藤井隆、美波、池内博之、
チョウソンハ、田中哲司、銀粉蝶、野田秀樹、橋爪功
http://www.nodamap.com/productions/thecharacter/
出演者は古田新太さん、橋爪功さんらNODA・MAP常連を含む有名俳優。
私は出産後初の舞台出演となる宮沢りえさん、
圧倒的な演劇力とコメディセンスで観客を魅了する銀粉蝶さん、
蜷川幸雄演出作品で大活躍されている池内博之さん、
NODA・MAP初出演のチョウソンハさんに注目しています。
アンサンブルの一般公募オーディション↓も開催されましたので、
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0216010955.html
『パイパー』↓のように新人俳優が多数出演するのも楽しみ!
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0104235934.html
【チケット情報】
・一般発売日:2010年4月17日
・S席9,500円、A席7500円、サイドシート5,500円
※25歳以下の方は劇場チケットサービス窓口でのみ、
サイドシート3,000円で購入可能(要身分証)。
・プレイガイド ★先行販売もまだ受付中!
東京芸術劇場チケットセンター
http://www.tgg-ts.jp/
イープラス
http://eplus.jp/sys/web/s/geigeki/special/index.html
チケットぴあ
http://t.pia.jp/feature/stage/character/character.html
ローソンチケット
http://l-tike.com/oc/play/thecharacter/
CNプレイガイド
http://www.cnplayguide.com/evt/evtdtl.aspx?ecd=CNI10652
・お問い合わせ
ノダマップ
http://www.nodamap.com/site/query/mail
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◆4 【「CoRich舞台芸術まつり!2010春」最終審査進行中!】
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◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバル
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」の審査員をさせて頂いております。
http://stage.corich.jp/festival2010/
グランプリ受賞団体には次回公演資金として100万円が支援されます。
第一次(ネット)審査にて91作品の中から10作品が選ばれました!
http://stage.corich.jp/festival2010/result.php
上演順⇒文月堂(東京都)、快快(東京都)、時間堂(東京都)
三角フラスコ(宮城県)、elePHANTMoon(東京都)、ゴジゲン(東京都)、
ブルドッキングヘッドロック(東京都)、柿喰う客(東京都)
THEATRE MOMENTS(東京都)、サスペンデッズ(東京都)
3ヶ月間で審査員が10作品を鑑賞し、6月中旬にグランプリを発表します。
よかったら対象作品をご覧になって感想をクチコミしてくださいね!
CoRich舞台芸術!:http://stage.corich.jp/
メンバー登録:http://www.corich.jp/stage/user_register.php
携帯サイト:http://corich.jp/m/s
≪4月の「CoRich舞台芸術まつり!2010春」最終選考作品≫
○elePHANTMoon『ORGAN』
04/07-18サンモールスタジオ
☆脚本・演出:マキタカズオミ
前売2,800円 当日3,000円
セット(ドナー編+レシピエント編) 5,000円
http://www.elephant-moon.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=17588
“臓器提供者(ドナー)編”と“臓器受容者(レシピエント)編”を交互上演。
○ゴジゲン『アメリカン家族』
04/29-05/02吉祥寺シアター
☆脚本・演出:松居大悟
前売り3,000円 当日3,500円 学割2,000円
http://www.5-jigen.com/index.html
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=13819
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◆5 【編集後記】
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◎ギンギラ太陽’s×東京ドームシティ『遊園地3兄弟の大冒険』
をお薦め10本でご紹介するはずだったのですが、公演が7月に順延。
http://www.gingira.com/news/index.html
4/9~11は「ごめんなさい企画」として秘蔵舞台映像の上映あり。
↑間違いです。正しくは4/10~11です。お詫びして訂正します(2010/04/01)。
◎何かと胃痛(というか消化不良)になる私ですが、首の後ろに
カイロを貼ると、時間はかかりますが治ることがわかりました。
つまり原因は肩こりだったんですね。胃薬のんでも治らないワケだ!
◎ツイッターやってます!
⇒ shinorev : http://twitter.com/shinorev
今までは目に、耳にしなかった情報が絶えず届いて超刺激的!
そしてとても勉強になります。
◎おすすめ舞台中継 on TV
【NHK BS2】4月3日(土)午前0:45~2:55 (2日深夜)
北九州芸術劇場プロデュース『ハコブネ』
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/ レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0306172348.html
【NHK 教育】4月9日(金) 23時00分~25時45分
パルコプロデュース『海をゆく者』
http://www.nhk.or.jp/art/current/drama.html レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1116002813.html
ゲスト:平田満
【NHK 教育】4月23日(金)22:00~深夜1:05
わらび座『ミュージカル「火の鳥~鳳凰編」』
http://www.warabi.jp/hinotori/ レビュー↓ 4回観ました!
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0326163138.html
【NHK BS2】4月24日(土)午前0:45~2:47 (23日深夜)
文学座『ゆれる車の音』
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/ レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0915154343.html
◎今月上演される作品の記者発表の写真レポートです。
・わらび座『ミュージカル「アトム」』
6/19-27新宿文化センター大ホール
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0326165507.html
★4/17(土)に秋田公演初日を観に行きます!
◎FM西東京・演劇情報番組「たけがき2」
http://takegaki.k-free.net/
毎週放送される『演劇ハニーフラッシュ!』に
「しのぶセレクション」というコーナーがあります。
私がお薦めする舞台の公演情報を発信してくださっています。
ラジオだけでなくネットでも聴けるので↓、よかったらぜひ♪
http://www.voiceblog.jp/takegaki842/
◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
2010年3月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
・「引き出しの中のラブレター」←「陰日向に咲く」みたいなどんでん返し。
http://hiki-koi.com/
・「悪夢のエレベーター 」←舞台化もされてましたね。
http://www.akumu11.jp/
・「空気人形」←ただただペ・ドゥナに尽きる。ペ・ドゥナ映画。
http://www.kuuki-ningyo.com/
・「クヒオ大佐」←予想よりずっと面白かったです!
http://www.kuhio-movie.com/
・「台湾人生」←日本による台湾統治を経験した人々の証言集。
http://www.taiwan-jinsei.com/
◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
感想も書き込めますよ♪
http://stage.corich.jp/
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携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s
◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
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