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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2010年05月07日

世田谷パブリックシアター『日本語を読む その3~ドラマ・リーディング形式 による上演~「熱帯樹」』05/05-08シアタートラム

 シアタートラムでのリーディング公演です。毎年5月のお約束になってきました。今年も若手演出家が3人取り上げられ、キャストが豪華です。1000円はお得!

 トップバッターの谷賢一さんが演出される三島由紀夫戯曲『熱帯樹』を拝見。リーディングなのに2時間40分(途中休憩10分を含む)という大作でした。エロティックで濃厚で良かった~。

 ⇒History of 『日本語を読む
 ⇒稽古場写真
 ⇒CoRich舞台芸術!『熱帯樹
 レビューは記録程度です。

 ≪設定≫
 父(吉見一豊)、母(久世星佳)、兄(石母田史朗)、妹(中村美貴)の4人家族、そしておば(松浦佐知子)が暮らす家。
 ≪ここまで≫

 官能的な部分が強調されていてとても面白かったです。特に母と兄のやりとりにはゾクゾクしました。

「老花夜想(ノクターン)」のレビューより↓
 私の戯曲の好みもあると思いますが、3つの中では『熱帯樹』が断トツに面白かったですね。発語の方法(声の大きさ、早さ、抑揚など)を工夫し、戯曲の独自の解釈にもとづいて、言葉の色、深み、味わいを作り出していました。照明、音響、選曲についても一番凝っていたように思います。何より登場人物が恐ろしい怪物のように(見たことのない巨大な熱帯樹のように)見えたことが、私にはすごく良かったです。あ、『熱帯樹』の感想になっちゃいました。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫ 記録程度です。
 出演:プロデューサーの楫屋一之さん、演出の谷賢一さん

 谷「この戯曲には三島の性や死に対する美学が凝縮されている。」
 谷「(演出についての問いに答えて)エッチにしたいなと思った。」
 谷「昭和の文豪の文体には英語的なところがある気がする。明治の夏目漱石や二葉亭四迷だとむしろ江戸時代風で、たとえば落語のような言い回しがあったりする。でも昭和になると西洋文学の要素(メタファー、隠喩、比ゆなど)を、日本語の美しさに落とし込んでいる、そんな要素があるのではないか。」

出演:石母田史朗/久世星佳/中村美貴/松浦佐知子/吉見一豊
脚本:三島由紀夫 演出:谷賢一(DULL-COLORED POP) 舞台監督:鈴木章友 照明プラン:三谷恵子 照明操作:大屋惠一 音響プラン:小笠原康雅 音響操作:中田摩利子 遠藤瑶子 プロダクションマネージャー:福田純平 道具製作:水森利明 衣裳:三茶小町 小道具協力:高津映画装飾株式会社 法務アドバイザー:福井建策 営業:鶴巻智恵子 吉兼恵利 広報:宮村恵子 和久井彩 武井美津子 制作進行:相見真紀 制作:穂坂智恵子 矢作勝義 大下玲美 菅原力 内田安紗子 [主催] 財団法人せたがや文化財団 [企画制作] 世田谷パブリックシアター
【休演日】5/6,7【発売日】2010/04/04 一般 各作品1,000円 高校生以下500円(劇場チケットセンターのみ取扱い、年齢の確認できるもの要提示)  TSSS 500円
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/05/3_1.html

Posted by shinobu at 2010年05月07日 11:17 | TrackBack (0)