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2010年05月09日

世田谷パブリックシアター『日本語を読む その3~ドラマ・リーディング形式による上演~「ポンコツ車と五人の紳士」』05/06-08シアタートラム

 『熱帯樹』に続いて『ポンコツ車と五人の紳士』を拝見。別役実さんの戯曲を柴幸男さんが演出されます。

 やはり役者さんが豪華ですね~。ベンガルさんと谷川昭一朗さんが隣で本読みをされているだけで、ウキウキしました。

 ⇒History of 『日本語を読む
 ⇒稽古場写真
 ⇒CoRich舞台芸術!『ポンコツ車と五人の紳士

 下手に音響、照明スタッフ、上手にト書きを読む演出助手と演出の柴さん。そして中央に読み手の5人という配置。役者さんは床に座ります。

 気持ちのいい間をとってトボけた会話が続く、ほんわかいい雰囲気の朗読でした。くだらないことをグダグダ話している紳士5人ですが、徐々に時間の感覚が曖昧になり、存在さえも不確かになっていきます。

 ここからネタバレします。

 紳士たちは5人いたけれど、もしかすると1人しかいなかったかもしれない、いや、初めから紳士なんていなかったかも・・・とまるでSFのような不思議さ。

 「誰か1人がいなくなったら、あとの4人がそれを憶えている」と確認する紳士たち。それ(役者5人)を見守るスタッフ、その舞台全体を見つめる観客・・・と入れ子構造になったように感じて、最後は人も車も何もかも消え去った不毛の地に、風が吹きすさぶ絵が浮かびました。

 『熱帯樹』で使われたソファーやテーブルなどの家具が、舞台奥に積み上げられていたのも面白かったです。

出演:粕谷吉洋/谷川昭一朗/玉置孝匡/福士惠二/ベンガル ※出演者は五十音順
脚本:別役実 演出:柴幸男(ままごと) 演出助手:平田暁子 舞台監督:鈴木章友 照明プラン:三谷恵子 照明操作:大屋惠一 音響プラン:小笠原康雅 音響操作:中田摩利子 遠藤瑶子 プロダクションマネージャー:福田純平 道具製作:水森利明 衣裳:三茶小町 小道具協力:高津映画装飾株式会社 法務アドバイザー:福井建策 営業:鶴巻智恵子 吉兼恵利 広報:宮村恵子 和久井彩 武井美津子 制作進行:相見真紀 制作:穂坂智恵子 矢作勝義 大下玲美 菅原力 内田安紗子 [主催] 財団法人せたがや文化財団 [企画制作] 世田谷パブリックシアター
【休演日】5/7【発売日】2010/04/04 一般 各作品1,000円 高校生以下500円(劇場チケットセンターのみ取扱い、年齢の確認できるもの要提示)  TSSS 500円
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/05/3_1.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年05月09日 10:56 | TrackBack (0)