2010年06月29日
【オーディション】M&O plays「岩松了新作公演『国民傘(こくみんがさ)』出演者募集」※8/20〆切(郵送必着)
森崎事務所(M&O plays)が岩松了さんの新作公演の出演者オーディションを開催します。詳細は公式サイトでご確認ください。⇒詳細PDF
森崎事務所で上演された岩松了作品のレビュー⇒1、2、3、4、5
●森崎事務所M&Oplays『国民傘-避けえぬ戦争をめぐる3つの物語-』
公演期間:2011年1/21(金)~2/13(日)
会場:ザ・スズナリ
出演者:男性6名、女性2名
資格:20代~30代の男女。プロアマ問わず。
〆切:8/20(金)郵送必着。
2010年06月28日
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」【8】04/30-05/01芸能花伝舎1-1
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【8】では、私が参加したグループでの議論をまとめました。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
メンバーは公共劇場制作者2名、演劇プロデューサー1名、劇団主宰者1名、制作支援会社社員1名、そして私の6人。
■地域の公共劇場を作品創造、人材育成の拠点に
■こども向けプログラムの充実
■上質な作品の多地域ツアーを可能にするために
■劇場技術スタッフの労働環境も整備が必要
■劇場法(仮称)勉強会の開催を
■地域の公共劇場を作品創造、人材育成の拠点に
公共劇場制作者A「演劇・舞踊系作品を創造する公共劇場というと(以下、順不同に)首都圏の新国立劇場、世田谷パブリックシアター、彩の国さいたま芸術劇場、東京芸術劇場(まだ創造は少ない)。そして北九州芸術劇場、新潟りゅーとぴあ、まつもと市民芸術館、静岡舞台芸術センター、兵庫ピッコロシアター、水戸芸術館、いわきアリオス(←今は創造をしていない?)、そして小さいところだと鳥取の鳥の劇場、埼玉のキラリ☆ふじみなど。その数はまだ少ない。」
公共劇場制作者A「公共劇場の運営をそれぞれの地方自治体にまかせていると、文化予算削減に伴い、今の規模がさらに少なく、小さくなってしまう可能性がある。作品創造、人材育成の拠点としての劇場が増えれば、実演芸術がゆたかに展開する可能性が見えるはず。社会を豊かにしていく可能性を高める拠点としての公共劇場を、劇場法であとおしする。」
公共劇場制作者B「アーティストを育てるのは日本の演劇界の課題。そして、劇場には制作や営業の人間も入る必要がある。」
公共劇場制作者A「東京の場合は、劇場だけで育てなくても周囲に数多くの芸術団体がある。でも地方はそういうわけにいかない。劇場がある程度のレベルおよびセンスを持った人をかかえないと、創造環境が成立しない。例えば海外と共同制作をするなら、静岡舞台芸術センターのようにキャストにもスタッフにも技術が必要。」
公共劇場制作者B「民間劇場ではキャスティングを重視するのも仕方ないと思う。公共劇場は無名だが良質な俳優や作品を使うなど、民間でできないような長期的な視点に基づいたことをやるべき。」⇒公共劇場制作者Aも同意見。
■こども向けプログラムの充実
公共劇場制作者B「『社会の活力と創造的な発展をつくりだす劇場法(仮称)の提言』(PDF)27ページで紹介されている海外の評価指標で、10代の観客の割合を指標に入れているのがいい。今、観客が高齢化している。『実演芸術の将来ビジョン2010』(PDFあり)の内容はもっと具体化しないと、芸術監督うんぬんと書かれていても一般の人にはわからない。例えば子供向けのプログラムが必須であるなどと盛り込んでもいいんじゃないか。ただ、プログラムまで法律で決めるのは、方向性の制限にもなるので危険かも。」
公共劇場制作者B「劇場には広場のような機能の仕方があるといい。本が読めたり、朗読の講座があったり、色んな人が集まれる場であるべき。昨今、親にとっては子供を土日にいかに安く遊ばせるかが大事。その受け入れ先としての劇場の役割は大きい。顧客開拓にもなる子供向けプログラムはやはり重要。」
しのぶ「劇場のラインナップにこどものためのプログラムがあるのはいいと思う。子供が劇場に行く時は、親も行くことになる。広場の役割が増す。」
■上質な作品の多地域ツアーを可能にするために
公共劇場制作者A「海外招聘作品で東京から他地域へのツアーを計画しようとすると、仕込みやバラしのためのスタッフも東京から連れて行かなければならない。結果的に経費が高くなりすぎてツアーは断念せざるを得ない。地域の劇場に、ある一定のスキルを持って、安全に、クオリティーの高い作品が上演できる環境が必要。そうした作品の受け入れができる劇場が増えないと(全国的に)発展しない。」
演劇プロデューサー「創造はせず貸し館だけに特化した劇場でも、高い志を持った人材がいればいい。劇場側から『触らないで!汚さないで!余計なことをしないで!』等と言われると、芸術団体はもうその劇場には行きたくなくなる。アーティストと一緒に創作するぐらいの意志のある、受け皿としての劇場も重要。東京でやっていることを他地域でも観てもらわないと、観客も育たない。」
演劇プロデューサー「若い頃にある公共劇場と共同で作品をつくった時、舞台で水や砂を使うやり方を劇場の技術者に教わった。プロの方に相談にのってもらい、一緒に作れて嬉しかった。
若者にはない技術を持った劇場付きのプロのスタッフが、上から目線にならずに若者に教えるのはいいことだ。アーティストと劇場スタッフが一緒に創作し、出来た作品が質の高い面白いものであったら、観客もたくさん観に来て、劇場の知名度もネームバリューも上がる。劇場とアーティストの両方にとってメリットがある創作環境が望まれる。」
■劇場技術スタッフの労働環境も整備が必要
公共劇場制作者A「最近の劇場は、舞台機構の発達にともなう複雑化・大型化が進み、技術スタッフには専門的な知識と経験が必要となっている。何か事故が起きれば死亡事故にまでになる可能性がある。今は労働環境としての劇場で働く人を守るための法律整備が遅れている。みんなが幸せなに働けるように、劇場という立場を明確にして、ある一定レベルの環境を保つ必要がある。」
しのぶ「仕事がハードだと疲弊して辞めていってしまいますよね。続かなくて辞める若者は多いですか?」
演劇プロデューサー「つらいし、まともなお金も貰えないし、20代の子は早く辞める。その上、今の若者の方が体力がないし(笑)、辞めないようにと若者の方が大事にされるから、肉体的にも中高年に過度な労働がのしかかってきている。一般企業でも若者が大切にケアされているのが現状。」
公共劇場制作者B「今の若い人が、もう少し安定した仕事に就きたいと感じても仕方ない状況。自分も雇用が不安定だと感じている。財団職員ならずっと働けるが、制作は1年ごとの契約。例えば地方公共団体の首長が変わって、政策方針が変わって、劇場で創造をしないと決まったら、制作はクビになるかも。劇場法(仮称)ができ、劇場で働く職員の身分保障につながれば嬉しい。身の危険も感じつつ働いているので、それを法律でちゃんと決めてくれたら安心できる。」
しのぶ「私は劇場が創作する素晴らしい演劇作品を、たくさん観させてもらっている。これからも観たいと強く願っているし、日本各地でも同様の環境であって欲しい。だから劇場で働くスタッフや実演家が、安心して活動し続けられるようになって欲しい。」
■劇場法(仮称)勉強会の開催を
演劇プロデューサー「劇場法(仮称)はぜひ実現して欲しいと思っている。このままいくと(観客数は)頭打ちで、私たちの仕事はなくなる。飲食店でアルバイトしながら演劇を作らないといけなくなる。今の若い演劇人はよく勉強しているし、社会の中でどうやって演劇を続けていくかを考えている人が多い。だから年配の実演家および制作者向けの劇場法(仮称)勉強会を開いた方がいいんじゃないか。」
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【情報】国際演劇評論家協会(AICT)日本センター「シアタークリティックナウ2010『脱出せよ! 日本演劇』」07/19座・高円寺2F カフェ・アンリ・ファーブル
演劇批評誌シアターアーツを発行する国際演劇評論家協会(AICT)日本センターが、第15回AICT演劇評論賞の授賞式およびその関連イベントとして、「脱出せよ! 日本演劇」と題したシンポジウムを開催します。
●「シアター・クリティック・ナウ2010『脱出せよ! 日本演劇』」
日時:7月19日(月・祝)17:30(開場17:00)
会場:座・高円寺2F カフェ・アンリ・ファーブル
登壇者:野田秀樹×内田洋一×扇田昭彦×野田学
料金:1,000円(当日受付精算)
※シアターアーツ定期購読者は無料(先着30名まで、要予約)
お申し込みは公式サイトからどうぞ。
受賞作である「日本の演劇人 野田秀樹」(責任編集/内田洋一)を拝読しました。野田秀樹さんの生い立ちから現在にいたるまでの活動が詳細に記されています。野田さんの高校時代の様子や『THE BEE』創作日記などから、言葉(脚本)から演劇が生まれる過程、プロの作品づくりの現場の厳しさを、うかがい知ることができました。
貴重な記録であるだけでなく、1人の人間(内田さん)が1人のアーティストに真摯に接し、その全体像をくみとろうとする熱が伝わってくる本でした。
候補作だった「僕と演劇と夢の遊眠社」(高萩宏著)と、「だから演劇は面白い!」(北村明子著)と合わせて読むと、劇団夢の遊眠社および野田秀樹さんにまつわる出来事を複数の視点から知ることができ、まるで緻密な群像劇を見たような気持ちになりました。
「僕と演劇と…」と「だから演劇は…」は「好きなことを仕事にして成功している人」のお話として、面白いだけではなく勉強にもなりました。
小学館
売り上げランキング: 12709
シアタークリティックナウ2010「脱出せよ! 日本演劇」
http://theatrearts.activist.jp/2010/06/ctn2010.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
わらび座『ミュージカル「アトム」』06/19-27新宿文化センター
『ミュージカル「アトム」』東京公演の千秋楽を鑑賞しました。めっちゃくちゃ良かったっ!!メインキャストが違うのも含めて、2ヵ月前の秋田初日とは別モノでしたね(⇒制作発表)。
主役の良知真次さんは、以前に違うミュージカルで拝見した時とは別人のように、演技が素晴らしかったです(失敬!)。関係者に聞いたところ千秋楽に向かって登り調子だったそうで、兵庫公演も行きたくなっちゃいました。
やっぱり長く上演を重ねると完成度が上がるんですね~(今さらですが)。『火の鳥 鳳凰編』もそうでした。
⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「アトム」』
レビューは記録程度です。※2010/11/19にアップしました。
ロボットたちのダンスのクオリティーがめちゃくちゃ上がっていて、最初から息の合った躍動感にわっくわく。
上野哲也さんが降板してダブルキャストとなったアズリ役。私が拝見したのは柳瀬亮輔さんでした。ひたむきで優しいまなざしが良かった~。三重野葵さんのアズリも観たかったな~。ダッタン役も演じられたようです。
ここからネタバレします。
トキオ(良知真次)の体の中にアトムの電子頭脳が入っていたとわかる場面。良知さんは「今、はじめて知った」という演技ができていました。素晴らしかった。わかっていることなのに一緒に驚いて、感動してしまいました。
わらび劇場初日に気にかかったストーリーの非整合性や、ちょっと恥ずかしくなるような演出はすっかり改善されていました。横内謙介さんやスタッフの皆さんが初日後に対応されたんですね。ありがとうございました。
【新宿文化センター大ホール公演・出演】トキオ:良知真次(東宝芸能) マリア:五十嵐可絵(東宝芸能) アズリ(ダブルキャスト):三重野葵 柳瀬亮輔(※上野哲也が体調不良のため降板) スーラ:速水けんたろう(ホワイト・キャンパス) 神楽坂町子:椿千代 ダッタン:宮本昌明 タケ:岩本達郎(劇団扉座) エミ:碓井涼子 時計じいさん:岡村雄三 チルチル・クロキ:千葉真琴 シアン:森下彰夫 ヨッツン:瀧田和彦 ウメ:小林すず チータン:神谷あすみ ヘレン:工藤純子 ジュリー:山口貴久子 ロップ:鳥潟知沙 クロキの手下:上土井敦(劇団扉座) 串間保彦(劇団扉座)
原案:手塚治虫 脚本・演出:横内謙介 音楽:甲斐正人 振付:ラッキィ池田、彩木エリ 美術:金井勇一郎 照明:塚本悟 音響:小寺仁 衣裳:樋口藍 声楽指導:山口正義 ヘアーメイク:我妻淳子 小道具:岩辺健二、平野忍 演出助手:小沢瞳、栗城宏 音楽助手:紫竹ゆうこ 振付助手:高田綾、舞台監督:石井忍 監修:手塚眞 協賛:手塚プロダクション 角川エンタテインメント 共同制作:新宿区 企画制作:わらび座
【新宿文化センター大ホール公演】指定席: S7000円 A6000円 学生各1000円引き
http://www.warabi.jp/atom/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月24日
【スナップ】SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」に通っています(7/4まで!)
お芝居は観に行っているものの、風邪が治らなかったり仕事が溜まったりで、レビューが全くアップできない状況が続いています・・・残念無念(涙)。
でもSPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」(⇒記者発表)には通っています。『彼方へ 海の讃歌』『若き俳優への手紙』『セキュリティー・オブ・ロンドン~監視カメラの王国~』『頼むから静かに死んでくれ』を拝見。今週末も1泊2日で伺って『南十字☆路』と『リオ・デ・ジェネイロ つかの間の愛』を観劇予定♪
フェスティバルは7/4(日)までなので、気になった方は公式サイトをチェックしてみてください。まだ予約可能な作品がありますよ!⇒売り切れ情報
下記に旅の記録写真をアップしました。よかったらチラっと覗いてください。
まずは宮城聰さんが芸術総監督になられてから3年間のSPACの実績をまとめた写真集↓。ロビーで発売されています(700円)。
東静岡のホテル「時の栖」に宿泊しました。無料で自転車が借りられて、本当に助かりました。
マチネ観劇まではコメダ珈琲店に。ノートPCでがっつりお仕事ができました。
自転車でグランシップに到着~♪
夜はホテルから徒歩3分ほどのところにある温泉施設「天神の湯」へ。一般1500円のところ、ホテルの宿泊客は500円で利用可。すっごく気持ち良かった~!
想定外のバスの待ち時間に劇場の方が鳩サブレを配ってくださいました。ありがとうございます!
舞台芸術公園のBOXシアターの外に広がる絶景です。幸せ。
今週もこの行程(「時の栖」⇒自転車⇒観劇⇒「天神の湯」)になりそうです♪
赤いのぼりが鮮やかな静岡芸術劇場に、また伺います。
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月23日
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」【9】04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT【9】
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【9】では、今後の課題や、望まれる方向性を示していると思われる発言をまとめました。大部分が2日目の最後の方で語られたことです。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
■多様性と専門性/今後の検討事項
■上野の美術館では日本語、英語、中国語、韓国語表示がスタンダード
■中長期的視点が必要
■日本の芸術は「進化の系統樹」
■地域の人と向き合い、自分が変わることも覚悟して、そこに居ること
■変化は時代の要請
■多様性と専門性/今後の検討事項
大和「日本の公立文化施設には複合館が多い。例えば池袋の東京芸術劇場にはコンサート用の大ホール、ミュージカル・演劇・ダンス用の中ホール、演劇・ダンス用の小ホールがある。でも野田芸術監督は演劇だけの芸術監督・・・? ドイツには三分野劇場というのがあるが、日本ではどういう専門家を配置するのか、複合施設をどう考えるのかの議論が必要。多様性と専門性が劇場法を考える上で重要になるだろう。」
高萩「海外の劇場と共同制作をする際、劇場が3年~5年の長期計画を立てることができて、それなりの技術も持っていないと、国際的な仕事はできない。」
■上野の美術館では日本語、英語、中国語、韓国語表示がスタンダード
米屋「“日本は同一性が高い”などと少し前までは言われていたが、実際のところ、日本国内には大和民族ではないルーツの方々がいっぱいいる。外国人も多い。色んなバックグラウンドの人がいるということを自覚しなければならない。
今や東京・上野にある美術館などでは日本語、英語、中国語、韓国語表示、音声ガイドはスタンダード。デパートでもそう。劇場がそれを視野に入れているかどうかも、問われるようになるかもしれない。」
高萩「他国の大都市でこの規模の(50人以上が集まる)会議をするなら、普通は2言語以上(の通訳・字幕など)は必要。日本語1カ国語だけで通じるのが不思議。世界の(都市の)中でも東京だけなんじゃないか。その意味でも東京は特殊。」
■中長期的視点が必要
米屋「市場原理や経済効率と芸術文化が一線を画すのは、短期的に見ると絶対に経済的な面では負けてしまうから。でも先のことを見越せば、芸術文化が中長期的に(経済的な利益を含む)効果を出していくことは可能。それが非営利や公共のお金を得る理由になる。芸術家や劇場が中長期的ビジョンをいかに持てるかが、公益性を自覚するキーワード。」
■日本の芸術は『進化の系統樹』
大和「雅楽、能楽からはじまった、日本の歴史的な文化芸術の伝統から考えると、日本のように、昔に誕生した芸能が今も併存している国は、世界でも稀(まれ)。例えば能楽がほろびて歌舞伎になり、歌舞伎が滅びて現代演劇になるのがヨーロッパ型。日本の芸術はまるで『進化の系統樹』のように残っている。だからヨーロッパ型とは違う形態を考えるべき。」
参加者(楽器演奏家)「素晴らしいもの(芸術)を残していくという観点が最も大事。実演家の一番根ざすところだろうし、制作者の目指すところでもあると思う。それがホールなどの施設の役割になるのだろう。
文化は波紋状に広がるという原則を解いた小泉文夫先生(民族音楽の大家)によると、日本は波紋のちょうど行き着く所にあって、色んな文化が蓄積されている。私たちは特殊な世界に、非常に大きな財産を持っている。例えば中国から伝わってきた雅楽は、もう中国には跡かたもなくなっている。当時の研究しようとしたら、日本に来るしかないんです。私たちは自信を持って、ここ(日本)から発信していくべき。この法律の基盤がそういったところにあるんだとすれば、実演家の一人として、もろ手を挙げて賛成したい。」
■地域の人と向き合い、自分が変わることも覚悟して、そこに居ること
※劇場法(仮称)が施行されると、アーティストや制作者が日本各地の劇場で働くことになります。それについてのお一人の発言です。
参加者(東京の制作者)「もともと劇場職員だった経験もあり、劇場法(仮称)が出来たら劇場のプロデューサーになりたいと思っている。早く自分の全く知らない地域に行って、新しい観客になってくれる人たちと出会いながら、どうやったらいいのかと悪戦苦闘し続ける・・・ということをやってみたい。そんな気持ちがものすごく強い。
責任者についての議論では、劇場が芸術監督という一人の人間の、1つの価値観に染まってしまうという前提で話されている気がする。でも、少なくとも地域に出ていくアーティストや制作者に求められるのは、その地域の人と向き合うことだ。自分の価値観自体も変える覚悟を持ったアーティストでなければ、地域の人と関係を作っていくことはできない。
私はある地域の指定管理者の民間企業で働いていた。市の普通の人たちや一般企業の元気のなさにがっかりした。たとえて言うと、外も上も目指さないで、横にパスを回してるだけの状態。文化に携わる人でさえ、そう見えた。突き放した言い方だが、こんな見方ができる(地域を客観的に見つめられる)人材が、その場所に行くことの価値はある。そしてその人材が、自分が変わることも含めてそこに居ることを選べば、活発な文化活動はその地域に生まれてくるんじゃないかと思う。」
■変化は時代の要請
参加者(東京の制作者)「私たちは演劇鑑賞会組織をよく知らない。先輩から教えてもらえなかったのもあり、演鑑がない中でどうやって地方公演をするのかと模索してきた世代だ。今、その演鑑が立ち行かなくなった。それは時代の要請だと思う。時代が変わっていく時に私たちも変わらなきゃいけないし、先輩方のお教えも拝聴したい。今日は非常に勉強になった。」
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」【7】04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT【7】
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【7】は、ディスカッションで特に長く話題に上ったことをまとめました。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
■劇場法(仮称)が施行されたら変わる/変わらない
■芸術監督に求められること/劇場とつながらないアーティストにも支援を
■責任者の評価・任期などについて
■理事会の性質も変わりつつある
■テクニカル・スタッフ(照明、音響などの技術者)の認定等について
■何より大事なのは安全
■技術者の技量は仕事の回数が多いほど維持できる
■劇場法(仮称)が施行されたら変わる/変わらない
参加者「地域の劇場にどこかから専門家(演出家など)を呼んで、自主事業だけじゃなく育成企画も実施し、一般市民の参加を促した発表公演まで持っていくことは、今までにも既に色んな劇場でやっていること。公演参加者や公演を観た人は良かったと言うが、住民100%が賛成なんてことは絶対にない。劇場法(仮称)が施行されても、今やってることと変わらないんじゃないかと思う。」
福島「たとえば劇場500館について、1館につき3人ずつの責任者を雇用したとする。そうなれば1500人の専門家が年間雇用を保障されて、文化の問題に専念して考えられる。そんな環境が生まれるだけでも、かなり素敵な構図ではないか。少々乱暴かもしれないが、私はそう思う。」
■芸術監督に求められること/劇場とつながらないアーティストにも支援を
参加者「芸術監督(経営監督、技術監督)がどういう人だったら地域に望まれるのか。今の段階ではよくわからない。」
米屋「責任者には(前提として)、地域および芸術の多様性を認めることができる人が、求められる。雇用して良かったと思われるような効果を、地域におよぼすこと。税金が給料になっただけだと思われてはだめですよね。」
参加者「誰かがある劇場の芸術監督になれば、その劇場でやる演目やフランチャイズ関係になる団体は、その人の個人的な嗜好(好き嫌い)で選ばれることになるだろう。そういう状況は歓迎だ。それぞれの劇場が個性を出していけば全体が面白くなるはず。だが同時に、そういった劇場とつながれない芸術団体も出てくるだろう。そこが釈然としない。劇場が個性を出すこと以前に、アーティスト個人あるいは芸術集団が元気でなければいけない。だから劇場だけでなく、実演家や集団(劇団など)もちゃんとサポートしてもらいたい。」
米屋「芸団協のビジョンでは、それほど芸術監督を前面に出してはいない。地域では多様な演目が求められているので、プロデューサー数人が色んなバランスを考えて、合議制でプログラムを考える。そして芸術監督がそれを承認するというスタイルをとっているところが多いのでは。芸術監督は万能ではないし、それほどカリスマ的なものではなく、すべてを決める者ではない。」
米屋「芸団協は芸術団体がよりよい活動ができる支援制度を考えたい。先輩たちが蓄積してきたノウハウを受け取り、さらに発展させることができる芸術団体を育てていくことも大切。そういう面で考えると今の助成金制度はどうなのか。支援制度についても討論したいのだが、今回は劇場法(仮称)についてなので、また別の機会を設けたい。」
■責任者の評価・任期
参加者「芸術監督などの責任者を選ぶ基準も大事だが、成果も大事。実績を評価する必要があるだろう。評価軸が難しい。3年任期にすればいいという意見もあるが、どうやって『良くなかった』と言える状況を作るのかも、同時に考えるべき。」
参加者「ある地域でプロデューサーになった人が任期を終えると、違う地域のプロデューサーになる。そうやってプロデューサーが各地をぐるぐると移動するだけになるのでは?それだと閉じたものになるので、何らかの規定があった方がいいんじゃないか。」
■理事会の性質も変わりつつある
参加者「地域の指定管理者の理事会が芸術監督を選ぶ。じゃあ理事はどういう人で、それを誰が選ぶのか。」
福島「理事については『名誉職では困る』『専門職でなければならない』と主張している。」
米屋「館長だけではなく理事も名誉職になっているのが現状(本来はそうあるべきではないのだが)。社会的な信用度や功績のある方々が名を連ねていて、実務にたずさわらない人がいっぱいいる。
でも公益法人改革においては、理事の責任が明確に法律に書き込まれている。誰かに委任して理事会を欠席することもできない。組織の在り方自体が、責任を持つ人が動かす仕組みに変わっている。名誉職が頂点にあるという時代ではなくなり、理事が実質的な経営責任を負うという形に近づけようとしている。それが世の中の方向性で、今は過渡期だろう。」
■テクニカル・スタッフ(照明、音響などの技術者)の認定等について
参加者「技術者については技能認定が必要になってくるのではないか。」
米屋「照明、音響についてはすでに技能認定制度がある。芸団協をはじめ関係諸団体が協議会をつくって『劇場等演出空間の運用および安全に関するガイドライン』(⇒PDFあり)を提起している。」
参加者(技術者派遣関係)「決まったことには従う。技術者が資格を持つことで仕事ができる場所が広がるなら、そうするのみ。」
■何より大事なのは安全
参加者「劇場を使う人の安全を確保することが、技術者の能力の中でも重要。」
参加者(音響スタッフ)「技術があるから芝居ができるのではない。芝居をするのに技術が必要なだけ。技術だけでは芝居はできない。」
米屋「安全確保と質の高い創造を両立させるのが技術者の要。」
参加者(音響スタッフ)「はっきり言えるのは、今の舞台はより危険になっているということ。(言うまでもないが)舞台のスタッフが大事にしなければならないのは、安全。演出家も役者もいい芝居がしたいから、安全を無視したがる。その方がいいものが出来るのは確か。でも本当は、それは“いいもの”ではない。ただ危険なだけ。
資格や免許というやり方じゃなくて、舞台の安全技術の講習を受ける形にしてはどうか。部署(技能の種類)に関わらず、舞台に関わるスタッフは全員、安全に関しての数日間の講習を受けるようにするとか。」
参加者(照明スタッフ)「私は民間の小劇場の管理をしている。照明の技術者なので、安全管理という意味では舞台監督ほどできるわけではない。だからそういった講習があればぜひ受けたい。」
米屋「各地でそのような研修機会を持てるよう議論を進めたい。」
■技術者の技量は仕事の回数が多いほど維持できる
参加者(音響スタッフ)「30年以上この仕事をしてきた。地方のスタッフさんとやることも多い。(その上でわかったことだが)仕事の機会が沢山ないと、技術は上がらない。年3回やる人より年10回やる人の方が、技量的なレベルを維持するのが楽。1年に1回だけだと、次に行った時には技量的には能力がリセットされてしまっている。
日本の場合、特に技術については個人に依存することが多い。世界的に見て少ないパターンだ。他の国では“ある技能さえあれば誰でもできる”という風に一般化していく。だから日本の場合、たった1人のスタッフに、その舞台の主役レベルの技量が必要になってしまう。」
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月21日
【情報】7月20日(火)は午後も夜も芸団協セミナーが充実!
7月20日(火)に芸団協が開催するセミナーの情報です。午後は新しくなった公益法人制度についての講座。夜は有名公共劇場の芸術監督およびプロデューサーのお話が聴けます。
お申込みは公式サイトから申込み用紙をダウンロード(PDF)して、FAXかメールでどうぞ。
①「芸術活動と新公益法人制度」 ⇒公式サイト
時間:15:00~17:30 会場:芸能花伝舎
講師:
出口正之(内閣府 公益認定等委員会委員)
大和滋(芸団協・芸能文化振興部部長)
受講料:2,000円
東京芸術劇場を運営する東京都歴史文化財団は、今年4月に公益法人の認定を受けたそうです。劇団だと江戸糸あやつり人形劇団・結城座も公益法人なんですね。
“営利を目的としない活動方針の組織にとって、有望な選択肢”だそうです。ご興味のある芸術団体、芸術家の方はぜひ。
②劇場をめぐるラウンドテーブルVol.6『芸術監督とプロデューサー』 ⇒公式サイト
時間:19:00-21:00 会場:芸能花伝舎1-1
ゲスト:
渡辺弘(彩の国さいたま芸術劇場 事業部長)
笹部博司(新潟市民芸術文化会館 演劇部門芸術監督)
津村卓(北九州芸術劇場 館長)
参加費:2,000円
ゲストが豪華です!私も参加したいと思っています。
【ご参考】
⇒「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」ラウンドテーブル
⇒劇場をめぐるラウンドテーブルVol.5「公共劇場と民間劇場」
⇒劇場をめぐるラウンドテーブルVol.4「公共劇場と芸術家、レジデント・カンパニーとの関係」
⇒劇場をめぐるラウンドテーブルVol.3「劇場と劇団と観客と~民間の小劇場のこれから」
⇒劇場をめぐるラウンドテーブルVol.2「劇場と劇団と観客と~東京の公立劇場」
2010年06月18日
wonderland「劇評を書くセミナー・こまばアゴラ劇場コース/シンポジウム『好きな劇評、困った劇評』」5/8こまばアゴラ劇場5階
シンポジウム
当サイトでも告知をしておりましたwonderlandの「劇評を書くセミナー」のシンポジウムに伺いました。講座は今も継続中です。ご興味ある方はお問い合わせください(でも2010年4月~7月開講なので、もう終盤ですね…)
青年団演出部に所属する新鋭の作・演出家3人が、自分たちの作品について書かれた劇評を題材に、『好きな劇評、困った劇評』というテーマでざっくばらんに語ってくれました。司会は評論家の佐々木敦さん。
劇評を書いた本人と、その人に評された舞台を作ったアーティストが顔を見合わせて話し合うのは、当然のことながらスリリング(笑)。
中でも「お金を払って観てるんだから何を書いてもいいんだ」という主張をされた方がいらしたのには驚きました。
劇評は記録としての価値があるのはもちろん、公演の動員に影響をおよぼすもので、上演中に公開されると非常にありがたいです。でも公演期間が短い小劇場作品だと、書く側は負担が大きいですよね。ずっと継続するのは難しいと思います。
新聞の劇評が当日券に及ぼす影響が、以前よりも小さくなったといわれている今、インターネット上で劇評が発信されるのは、一観客としては単純にありがたいです。でも劇評は無料じゃいけないと思います。中身の充実した劇評を書いた人が、ちゃんと報酬を受け取れるシステムがあればいいなと思います。
劇評家に限らず、舞台関連の書籍や公演パンフレットを読む度に、それを書かれた方々への感謝の気持ちがこみ上げます。その瞬間だけ存在して消えてしまう舞台という芸術は、言葉にして記録に残すことが大事なのは言うまでもないことです。
5月8日(土) 14:00- シンポジウム「好きな劇評、困った劇評」
登壇:松井周・多田淳之介・岩井秀人(青年団演出部)、佐々木敦(批評家、司会)
http://www.wonderlands.jp/info/seminar2010/agora01.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【お知らせ】「CoRich舞台芸術まつり!2010春」グランプリ発表!
今年3月から5月まで開催されておりました「CoRich舞台芸術まつり!2010春」のグランプリ、準グランプリ、俳優賞が発表されました!
⇒グランプリ発表ページ
⇒シアターガイド演劇ニュース(2010/06/27加筆)
審査員をつとめるのは4度目となりました。毎回新しい出会いがあり、自分が普段は訪れない地域の舞台作品を観られることも、とても嬉しく思っております。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました♪
日本全国を対象にした、実質的に経費無料で参加できる舞台芸術フェスティバルです。来年も開催されますので、ご興味のある作り手の方はぜひ開催期間をチェックしておいてくださいね!
●「CoRich舞台芸術まつり!2011春」
応募期間:2011年1月中旬~2月中旬予定
開催期間:2011年3月~5月
2010年06月17日
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」【6】04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT【6】
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【6】は、2日目に行われた参加者によるグループ・ディスカッションにおいて、グループごとに出た意見のまとめです。一部、1日目の大和さんへの質疑応答も含めました。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
■劇場法(仮称)についての最初の印象
■劇場法(仮称)はまだ提案段階
■芸団協の「劇場法(仮称)の提言」および「ビジョン2010」ついて
■もっと全国的な議論を
■地域格差
■第1類型「創造する劇場」と第2類型「鑑賞機会を提供する劇場」
■人材育成の場としての劇場
■教育機関としての劇場
■責任者の資格およびその任命方法などについて
■劇場法(仮称)についての最初の印象
・劇場側からみると、とても今の状態に即していて良い。
・劇場法(仮称)には基本的に賛成。制定されていない法律について、これだけの大人数が議論を行っていることが重要。
・文化予算が増えて、競争が増えて、淘汰が行われて分配されるのは、正しいことなのではないか。
・芸術団体および劇場側の人間が自立しなければいけないと感じた。助成(お金)を受ける人は受けて、受けない人は受けなければいい。自分たちで考えて選択をする。劇場法(仮称)が定められたら、最終的にそれを運用する側の意識が大切。
・法律というもの自体に疑問がある。芸術はしばられるべきではない。
・具体的な話が見えてこない。個別の状況にあてはめて考えられないので不安。
・民間で自由にやっている側からすると、外に置かれている気がする。
・公共と民間だと、民間が切り捨てられはしないか。
・劇場法ができたことで、今までの団体助成をなくされては困る。いままで培ってきたものをなくしてしまうのが、いわゆる行政のやり方じゃないのか。
・今までの日本の官や公共というと、やはり“お上”(逆らえないもの)のイメージがあった。でも今は公共だからこそ、例えば国にけんかを売るような内容の作品でも作ることができると思う。国は支援はしても、作品の性質は問わないのだから。税金をもらって国を批判することもできないわけじゃないと思う。
・国家予算を文化に多く投資している国は、文化を国家戦略として使っている。例えば(近隣では)中国、韓国など。そういうビジョンがなければ、国が文化にお金を払うという発想に対して、国民の理解が得られづらいのではないか。文化にお金を使う人がこんなにもいるのだと示さなければ、昨年の事業仕分けのようなことが起こる。芸術は個人の責任だと言われてしまう。芸術家の自由を守りたいと強く思う人の気持ちもわかるが、「だったら自己責任でやればいい(援助なしでがんばれ)」と言われかねない。だから、国家戦略としてのヴィジョンがあるのだと伝えるためにも、劇場法(仮称)は必要である。
■劇場法(仮称)はまだ提案段階
・法律を作るプロセス、仕組み、考え方について、日本人はあまり理解していないようだ。例えば平田オリザさんと芸団協がそれぞれに発言すると、対立していると思い込んだり。劇場法(仮称)はまだ決まっていない案だとわかれば、無駄な誤解が減るのではないか。
■芸団協の「劇場法(仮称)の提言」および「ビジョン2010」ついて
・「ビジョン2010」については、一般の方にもわかるように、もっと具体的で分かりやすい指標が必要ではないか。「劇場法(仮称)の提言」で27ページにフランスの例が挙げられている。10代の観客をどれだけ増やすかという指標が明確でわかりやすい。誰が観ても「これが目標だ」とわかる具体例をもっと入れてほしい。
・芸術家個人を守るための、「芸術家法」が補足としてあってもいいんじゃないか。
・国内のものでしかない。外に発信していくビジョンが見えない。
■もっと全国的な議論を
・これまで及びこれからの人たちが協力し合える環境をつくっておかないと、法律が出来ても意味がない。枠組みを作る前に、何を目指すのかを知る機会をつくってほしい。アーティスト側だけでなく劇場側の意見も聞いて、みんなで目指すものを知る機会をつくることが先だ。全国各地で同じ議論ができるようにすべき。
【写真↓4/30の講座の休憩時間】
■地域格差
・中央集権にせず地域間格差をなくし、皆で文化を活性化していくことが求められている。だから劇場法(仮)は有効だ。
・地方格差をなくすのは良い。時間のかかることだが少しでも進むのは良いこと。
・偏っていたものがこの法律で平等になるのは喜ばしい。ただ「平等」という言葉が、それをいえばすべて問題解決するように(オールマイティーのように)聞こえるのが不安。
・質の高いものを地方でも格差なく観られるようにと願うのは、作り手側の理論。地方に作品を持ってきても、誰がその集客をするのか。いいものを作っただけでは人は集まらない。地方の劇場と芸術家がどう連動するのかが見えづらい。
・作り手側の観点が強くなりがちだが、地域の人たちにどうかかわって、巻き込んでいくかという視点が必要だろう。
・地域の公共劇場の現状として舞台スタッフが不足している。例:1劇場に専属スタッフが4名しかいない。
・地域格差については、それぞれのニーズに合わせた要望が反映されてほしい。
・地域を巻き込む手段の例:新潟りゅーとぴあの県民ミュージカル、東京芸術劇場の若い世代への支援会員制度など。
■第1類型「創造する劇場」と第2類型「鑑賞機会を提供する劇場」
・劇場を認定するシステムがわからない。誰がどういう条件で決めるのかを明確にするといいのでは。
・どんな公立施設が、第1類と第2類のどちらの対象になるのか(ならないのか)が、わかりづらい。
・例えばある県が「創造する劇場」にも「鑑賞機会を提供する劇場」にも立候補しなかった場合、その県の芸術団体はどうすればいいのか。
・フランチャイズ団体の在り方を決めるべきかどうか。決めるなら具体的にどうするか。
・創造する劇場でなく単純な貸し館になったとしても、貸し館費用の支援がある。劇場費を下げることで、創作環境が変わればいいと思う。
・劇場が自主製作する主催事業だけで年間スケジュールを埋められるわけがないので、芸術団体との連携関係が当然必要になってくる。
■人材育成の場としての劇場
・劇場の教育機関としての役割や人材育成について、どこを目指すのかわからない。誰(どこ)が決めるのかも合わせて具体的に、明確にしてほしい。
・劇場法(仮称)が実際に施行された先の状況が想像できない。芸術監督や経営責任者などのTOPの人たちだけでなく、現場の制作者やテクニカルスタッフ、そしてもちろんアーティストを、どうやって育成、雇用していくのか。
・ある一定の生活がきちんと担保できる制度ができるのと同時に、劇場が創作もできるようになり、アーティストも自分の発表が出来たらいいと思う。ただ、地方の公共劇場は東京の小劇場にくらべると大きな空間が多い。東京から多数のアーティストが地方に行ったとしても、空間をちゃんと使える人が少ないのが現状では?そのためにアーティストと劇場が連携して、演出家、作家、俳優を育てていくことができるのではないか。
■教育機関としての劇場
・子供の芸術鑑賞機会が年1回というのは少ないんじゃないか。
・子供の鑑賞機会をつくるのはいいことだ。学校ではできない芸術体験を、劇場がもっと請け負えるようになれればいい。
・学校にアーティストを派遣するなど、劇場が学校や地域と関わるやり方をもっと作るべき。
・劇場はスター・システムでしかできないことと、戦えばいい。有名人が来れば観客が集まるのとは別の方法がある。
■責任者の資格およびその任命方法などについて
・芸術監督の選抜方法をどうするのか。芸術監督の任命の仕方に具体的なガイドが必要。
・芸術監督の資格は?学芸員とか?
・資格制度が導入されると、たたきあげの人がはじき出されないか。
・芸術監督の仕事を監査するシステムが必要なのではないか。
・芸術監督の仕事が失敗だった時の責任を、地元に残したくない、しこりを残したくない。
・責任者が2人じゃなく3人(経営、芸術、技術)なのはいいことだ。
・責任者の任期は必ず必要。任期は何年が妥当か。3年以上だと長すぎて、循環しなくなるのではないか。でも実務をこなすためには3年は短い。任期に入る前に2年間の準備期間を取ると良いかもしれない。
・同じ芸術監督という役職であっても、野村萬斎さんの仕事と宮城聰さんの仕事が違うだろう。劇場によってあまりに違うと、選ばれたアーティストは困ると思う。“芸術監督・プロデューサー”という風に役職名が2つが重なっただけで、もうわからない。まだまだ議論の余地があると思う。希望としては何かガイドになるものが欲しい。
大和「芸術監督については、ただいま実態の調査中。任命の手続きやその人に与えられる役割、そして責任と権限を明文化する必要がある。」
米屋「芸術監督は地域の理事会が選ぶ。静岡舞台芸術センターと杉並区の座・高円寺は首長が選んだ。でもそれらは例外的で全国に5例もないのではないか。多くは自立した組織で最高意思決定機関である理事会で決める。ただ、これは手続き論にすぎず、本当にその人材が地域住民から支持されるかどうかは地域それぞれ。芸術監督が地元の人なのか、地元出身者なのか、東京からの紹介なのかも千差万別。あくまでもこの法律の提案は“地域主権”のうえにあるものである。」
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」【3】04/30-05/01芸能花伝舎1-1
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【3】では、東京芸術劇場副館長の高萩宏さんのお話をまとめました。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
高萩さんは野田秀樹さんと劇団夢の遊眠社で長年一緒に劇団活動をされていた方で、昨年「僕と演劇と夢の遊眠社」を上梓されました。
■実演芸術のある生活のメリットを社会に訴えていく
■芸術施設を“効率的に運営する”のは語義矛盾ではないか
■伝統の文化を次へとつないでいくこと
■日本はチケット代が高すぎる
■日本は文化のフリー・ライダー(タダ乗り)
■芸術に携わる者の説明責任
■実演芸術のある生活のメリットを社会に訴えていく
私はもともとは劇団に所属しており、そこから民間劇場に移って、今は公共劇場(世田谷パブリックシアターから東京芸術劇場)で働いている。劇団よりも劇場にいる方が、長期的な企画に取組めたり、劇場の持っている可能性を引き出したりと、色んなことがやりやすくなった。でも公共劇場は決して芸術家のものではない。たとえば、建物としての世田谷パブリックシアターは世田谷区のもの。だから、ステークホルダーである、住民はもちろん、自治体の方々、議会の議員さんとも、うまくやっていかなければならない。
昨年の事業仕分けの議論を見てもわかることだが、実演芸術がどのくらい現代の社会に役立っているのかが、世間にあまり伝わっていないのだろう。
子供のころからしっかり実演芸術に触れて、その楽しさを知ることができれば、実演芸術の創造性、表現力からコミュニケーション能力を養い、そして社会との関係をしっかり取り戻すことができる。そういったことをちゃんと実施し、劇場が存在する社会的意義を訴えていくことが大事。
実演芸術に興味のない人たち(日本人の7~8割)に、実演芸術の拠点があっても良い、舞台芸術に少しは税金が使われてもいいんだ、と思ってもらわないといけない。そうじゃないと我々に先はない。
■芸術施設を“効率的に運営する”のは語義矛盾ではないか
劇場法(仮称)については、世田谷パブリックシアターで働き始めたことから、是非作ってほしいと思っていた。世田谷だけのものでなく、国のものであり、世界のものである感覚が必要。まず「設備が整っている公立文化施設は劇場である」と認めてもらうこと。指定管理者制度の仕様書には「効率的に運営すること」と書かれているが、スポーツ施設や駐車場に効率を求めるのは良いとしても、芸術施設を「効率的に運営する」のは語義矛盾ではないか。だからせめて、単なるアマチュアの発表用の公民館と、技術の責任者・芸術的責任者・経営の責任者がいて専門に舞台芸術作品を作ったり、提供する施設を区別してもらいたい。
東京芸術劇場は実際のところ、指定管理者制度になったことでスタッフがかなり減ってしまった。貸し館をするだけならなんとか回せるが、自主事業をするとなるととても人手が足りない。でも、定員の枠があって職員をこれ以上増やすことができないので、今は自主事業ごとに新たに委託したりしている。劇場法(仮称)が成立し、助成制度も変われば、劇場でのスタッフの働き方なども改善されると期待している。
認定を受けた劇場の中で自主事業などの活動には、劇場を設置した自治体からだけでなく、国などからも支援をもらい、民間・個人の寄付を受付け、さまざまな支援を受けつけられるようにする。
公益法人改革もかなり大きい影響がある。公益法人になれば税制優遇もあるので、寄付金も集めやすい。東京都歴史文化財団は4月1日に公益認定を受けた。
■伝統の文化を次へとつないでいくこと
舞台芸術について言えば、日本は能、歌舞伎、文楽などの海外が憧れるような遺産を持っている。我々は島国の中でそれだけの文化を培ってきた。経済力だけじゃなく、それらの素晴らしい遺産を持っている民族であり、知恵も価値も可能性もあるんだと発信していくべき。
また、ただ保存するだけじゃなく、次へとつないでいくこと。情報革命の中にある現状に合わせた舞台作品を作る能力がある、文化力があるんだと見せることで、日本の発言力が増していくのではないか。
■日本はチケット代が高すぎる
日本はチケット代が高すぎる。それを言っていかなければいけない。売れている公演もあるかもしれないが、チケット代が高すぎることによって、観るのを妨げられている人たちはすごく多い。高いチケットだから宣伝をせねば売れないので、ますます高くなっている。
ピナ・バウシュを1,000円で観られるドイツと、15,000円も出さないと観られない日本では、絶対に何かが違う(ドイツでは芸術施設でかかる経費の9割が公共の支援で成り立っている)。
■日本は文化のフリー・ライダー(タダ乗り)
平田オリザさんが言っていたことでもあるが、日本の文化は他の先進国が作った同時代の芸術活動(外国の舞台芸術など)に、タダ乗りしているところがある。自国の伝統の文化の保存、現代を映すような芸術活動にちゃんと税金をつかって作っていない状態は、先進国が現代の先端的芸術分野を支えていることを考えると、フリー・ライダー(タダ乗り)状態といえるのではないか。先進国に追いついて経済大国になった今、そこは埋めていかなきゃならない。
10年後、20年後、30年後を考えると、将来の日本社会はかなりきわどいところに来ているのではないか。今のまま、公共的にはフリー・ライダーでいると、高額のチケット代に支えられている歌舞伎は、残って行けないかもしれない、という恐怖がすごくある。日本が持っている世界に誇れる文化をどう継続していくのか。そこは、人材育成、興行形態などの制度を変えていくしかない。僕は、この情報化社会の中で実演芸術が生き残っていくためには、まずは劇場が(公立文化施設から)きちんと役割を果たさなければならないと思っている。そのためにも劇場法(仮称)が必要。
■芸術に携わる者の説明責任
日本の文化芸術を擁護したいと思うなら、舞台芸術関係の人でも、音楽、美術などの他の芸術ジャンルの人とも、文化政策について話が出来なければいけない。もちろん芸術分野以外の世界にも、芸術分野の必要性を説いていくことが必要。ちょうど今、事業仕分けで、古くから残っている色んな団体への助成金を大胆に切り刻んでいる。「今、この分野に税金を使っていいんだ」という話をしないとだめ。
これから実演芸術を仕事にしていきたいと思っているのなら、是非自分たちのやっていることにどういう社会的・今日的意義があるのかを、言葉にしていく作業をしていただきたい。それから他の分野の人たちと、どんどん話をしていくこと。自分たちの将来を守る言葉を持ってもらえたらと思う。
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月16日
FUKAIPRODUCE羽衣『愛死に(あいじに)』06/12-22東京芸術劇場小ホール2
FUKAIPRODUCE羽衣(フカイプロデュース・ハゴロモ)は女優の深井順子さんがプロデュースし、糸井幸之介さん作・演出・音楽・美術・振付などをトータルに手がける劇団です。東京芸術劇場が注目する才能「芸劇eyes」に選ばれました。
過激な性描写はいつもどおりなので、お好みは分かれると思います。でも人間全部をひっくるめて愛するには必要な表現だと、全身で納得できました。クライマックスの歌と踊りに感動して嗚咽。上演時間は約1時間30分。
ロビーで『朝霞と夕霞と夜のお休み』(⇒レビュー)のCD(700円)を購入しました。
⇒公演公式ツイッター
⇒CoRich舞台芸術!『愛死に』
レビューを加筆しました(2010/06/29)。
限界を通り越しても踊り歌い、無心に命を燃やす姿。
ここからネタバレします。
≪あらすじ≫
ラブラブだった男女が別れてしまい、それぞれ一人旅に。旅先のしなびた宿で思い出す、過ぎ去った蜜月の頃。
≪ここまで≫
オープニングは緞帳が少しだけ上がり、ずらりと並んだロッキングチェアーがゆっくり揺れます。じわじわ、ゆっくりと始まるのがとても良かったです。
男女のペアになりあらわに体を重ねる動きとあえぎ声。「夜だわ」と窓の外を見つめて言うセリフで三島由紀夫『近代能楽集 葵上』を思い出しました。「夜は男女の戦場だ」等という看護婦の長いセリフがあるんですよね(⇒過去レビュー)。『葵上』では心の中で想像するしかなかった夜の情景が、舞台上に生々しく存在していました。野蛮で美しかった。
目の前にいる愛する人のことしか見えなくなり、何もかも振り切って快楽にふける男女。そんなに愛していたのにプツリと別れてしまい、未練の気持ちを歌い上げる。熱しやすくて移り気で気弱でわがまま。みっともない、でもそれだからこそ美しい動物、人間。快快『SHIBAHAMA』で受け取ったメッセージとも重なりました。
≪ポストパフォーマンス・トーク≫
出演:岩井秀人(劇作家・演出家・俳優/ハイバイ主宰) 糸井幸之介
第12回公演 芸劇が注目する才能たち、「芸劇eyes」。
出演:深井順子 日高啓介 鯉和鮎美 高橋義和 寺門敦子 伊藤昌子(劇団阿佐ヶ谷南南京小僧) キムユス(散歩道楽) 澤田慎司 西田夏奈子 鈴木燦 東谷毬子 板倉チヒロ(クロムモリブデン) 金子岳憲(ハイバイ) 内田慈
作・演出・音楽・振付・美術:糸井幸之介 舞台監督:西直奏 シロサキユウジ 音響:樋口亜弓 照明デザイン:松本永(Fantasista?ish.) 照明操作:工藤雅弘(Fantasista?ish.) 衣装:吉田健太郎(yu-GEN CRaFTS) 衣装補佐:小野渾彩夏 生田志織 美術協力:池田那緒美 撮影:藤川智美 山下なつき 写真:田中流 宣伝美術:吉田健太郎 チラシイラスト:鈴木燦 チラシ短歌:深井順子 チラシモデル:高橋義和 プロンプター:井出智子 制作:坂田厚子 大石丈太郎 林弥生 プロデュース:深井順子 主催:FUKAIPRODUCE羽衣 提携:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団) 助成:芸術文化振興基金
【発売日】2010/04/24 前売り 一般3,000円 前売り サイド席(おまけ付)3,000円 当日3,300円 学生(前売/当日) 2,000円 ◎期間限定早割実施! 早割 3,000円→2,500円 期間 4月24日(土)~30日(金)
http://www.geocities.jp/hagoromo_hukai/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
キコ(qui-co.)『カナリアの心臓』06/11-14神楽坂die pratze
qui-co.(キコ)は小栗剛さんの演劇ユニット。今年3月に小栗さんが作・演出される旗揚げ公演を拝見しました。今回は企画公演という形で、小栗さんの脚本を黒澤世莉さん(時間堂)が演出されます。
熱くて荒々しい詩情にあふれる小栗戯曲と、舞台上での俳優の自然なコミュニケーションを大切にする黒澤さんの演出との相性は、とても良かったと思います。俳優の熱演で見ごたえのある4人芝居でした。上演時間は約1時間20分。
⇒CoRich舞台芸術!『カナリアの心臓』
≪あらすじ≫
父の葬儀で10年ぶりに集まった兄妹。ずっと離れて暮らしいていたのには理由がある。彼らが心底愛し憎んだ母のせいなのだ、何もかも。
≪ここまで≫
ここからネタバレします。
精神を病み新興宗教に入れ込んだ母親は、毒薬を作るようになります。それがオウム真理教の地下鉄サリン事件とつながりました。
ラストは食卓を囲む兄妹たち。湯気の立つ本物の食事がちゃぶ台に並びます。真っ黒な抽象舞台にモノトーンの衣装で統一していたところに、いきなりカラフルな衣装と色とりどりの料理が出てきます。
家族って何なのか。それは作った料理を一緒に食べることを日々の習慣にしている人たちのこと。そう言い切ってもいい(そう言うしかない)と思えました。
出演:北川昇吾、サキヒナタ、堀奈津美(DULL-COLORED POP)、小栗剛
脚本:小栗剛(qui-co.) 演出:黒澤世莉(時間堂) 舞台監督:前田義朗 美術:松本謙一郎 照明:南香織 音響:モリタユウイチ(OTOZAK) 演出助手:オノマリコ(趣向) 宣伝美術:澤田和賀子 写真:笠井浩司 撮影:$堂+大澤大介事務所 制作:北澤芙未子(DULL-COLORED POP) 製作:安藤リカ、長島紀子
【発売日】2010/05/15 前売:2500円 当日:2800円
http://www.qui-co.net/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
快快『SHIBAHAMA』06/03-13東京芸術劇場小ホール1
快快(ファイファイ)は海外ツアーも行う若手パフォーマンス集団。東京芸術劇場が注目する才能「芸劇eyes」に選ばれての公演です。落語の「芝浜」を快快流の現代劇にしていました。
観客を巻き込んで起こる出来事が恐ろしくて、最初の一時間は「早くココから出て家に帰りたい」ぐらいの気持ちだったのですが(苦笑)、後半に入って、それらが(ハプニングも含めて)すべて計算されたものだったとわかり、「いきとしいけるもの全部らぶ」を全身で受け取りました。凄い!
⇒CoRich舞台芸術!『SHIBAHAMA』
小ホール1の壁に大きく映像が映され、客席を含む全体がクラブのような空間。まずその状態に圧倒されます。
私が観た回はビールのようなものが小道具から吹き出したんです(小道具を倒してしまったため)。床にこぼれたビールに足を滑らせて、出演者(男性)が思いっきり転びました。これはさすがに計算外(笑)。
ここからネタバレします。
段取りがうまくいっていない快快メンバーのダンス(←意図的に)。ずっとテレビゲームをする若者(岩井秀人)。100円を資金に観客が参加する金目当てのジャンケン大会。
インターネットで集めた世界中の盗撮画像を劇場の壁全体に映写して、演出の篠田千明さんが観客に話しかけるところで、やっとわかりました。現代のダメ人間を実際にやって、見せて、それも含めて「全部らぶ」なんだってこと。
落語の落ちを「下げ」と言うそうですが、この作品は「これって下げじゃなくてアゲじゃね!?」という落ち。ブラボー!!
出演:大道寺梨乃 千田英史(Rotten Romance) 中林舞 山崎皓司 加藤和也 北川陽子 篠田千明 野上絹代 佐々木文美 藤谷香子 天野史朗 Kiss Laszio Juhasz Marton Andras 映像出演:野上三月 日替わりゲスト:岩井秀人(ハイバイ)/ナジュ・オルガ(faifai海外担当・パフォーマー)
脚本:北川陽子 演出:篠田千明 舞台監督:佐藤恵 技術監督:遠藤豊(ルフトツーク) 美術:佐々木文美 照明:上田剛 音響:星野大輔 衣装:藤谷香子 映像:天野史朗 演出助手:白川のぞみ(てとあし) 大道具制作:坂本寮 本郷剛 谷口綾 記録撮影:鈴木余位 記録写真:加藤和也 宣伝美術:cochae 天野史朗 快快キャラクターデザイン:しんぽうなおこ ロビーデコレーション:大道寺梨乃 山本ゆい 快快グッズ製作:大道寺梨乃 しんぽうなおこ 海外ツアーチーフ:Olga Nagy 制作:河村美帆香 協力:Budapest kitchen 提携:芸劇が注目する才能たち、「芸劇eyes」。東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団) 助成:財団法人セゾン文化財団 社団法人企業メセナ協議会 企画制作・主催:快快
http://faifai.tv/faifai-web/2010/04/post-46.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月15日
【演劇教育】「ワークショップデザイナー育成プログラム」2010年夏~冬の募集期間決定・鳥取大学でも開講!
「ワークショップデザイナー育成プログラム」の2010年夏から冬にかけてのスケジュールが決まりました。今年から青山学院大学、大阪大学に加えて鳥取大学でも開講します。過去の告知⇒1、2、3
総計120時間の講座(eラーニング含む)で、受講料は80,000円です。
受講希望者は公式サイトで願書をダウンロードし、必要事項を記入して郵送してください(〆切当日消印有効)。
⇒平田オリザさんがワークショップの教育的効用について述べた記録(2008年)
⇒ブログ「阿部コウヂ@rorian55?」に参加感想あり!
■青山学院大学
第5期(定員20名)
募集期間:2010年6月21日~7月2日
受講期間:2010年8月~11月
第6期(定員20名)
募集期間:2010年10月18日~10月29日
受講期間:2010年12月~2011年3月
■大阪大学
第4期(定員20名)
募集期間:2010年8月16日~8月27日
受講期間:2010年10月~2011年1月
■鳥取大学
第1期(定員20名)
募集期間:2010年7月12日~7月23日
受講期間:2010年9月~2011年1月
「ワークショップデザイナー育成プログラム」
http://www.hirc.aoyama.ac.jp/wsd/index.html
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【5】」04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT【5】
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【5】は芸団協の大和滋さんの講義3です。
中継動画が全編こちらで見られますので、このエントリーでは私が特に重要だと思ったことをまとめました。⇒PowerPointのプレゼンテーション資料(PDF)も公開されています。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
■なぜ実演芸術は経済的に成り立たないのか
■なぜ国が実演芸術を支援するのか・なぜ税金を使うのか
■なぜ国が劇場を支援するのか・地方自治体だけにまかせないのか
■なぜ実演芸術は経済的に成り立たないのか
例えば自動車工場がオートメーション化して、1日に1台しか作れなかった車が1日に10台作れるようになり、同じ価値でそれらが売れたとすると、工場労働者の収入は10倍になる。しかし実演芸術はずっと同じことをやり続けて、同じ価値(お金)しか生まない。つまり実演芸術は生産性が変わらないので、当事者の所得不足が発生し、入場料収入だけでは賄えない。こういった議論が今世紀、特に戦後から世界的な通念になっている。
「実演芸術は何らかの公的・社会的支援がないと、担い手の給料が低くなるか、入場料が高くしないと成りたたない産業になる」と、経済学的に詳しく分析して理論をたてた人がいて、1960年代にアメリカで確立された。それ以前までは王権、つまりパトロンが支援してきたという経緯があるが、近代社会になり政府が参与することの正当な理由の1つとなった。
鑑賞者が高負担を強いられる、あるいは安い入場料だと担い手が食べていけなくなる、そして実演芸術の世界を目指す人が少なくなる、という循環は、「実演芸術の享受」という点から見ると社会的にマイナスになる。だから何らかの社会的な支援が必要である。
アメリカは60年代まで国が直接芸術にお金を出すことはなかったが、60年代に入って連邦政府として、初めて芸術団体に助成をすることを始めた。ヨーロッパでは王権や諸侯が劇場をつくってオペラをやっていたので、そういった支援は必要だという基本的な考え方がある。
■なぜ国が実演芸術を支援するのか・なぜ税金を使うのか
一方で、「産業自体が成り立たないのは、それは不要だからではないか。成り立たないものはつぶれていいのではないか」という意見もある。それに対して色んな考え方がある。
・「芸術が社会にはアプリオリ(⇒Wikipedia)に必要である」という考え。芸術そのものに存在価値があるから必要であるという考え。価値論。
・自分は観ないけれど社会には芸術が必要という考え。だから自分が観なくても国が支援することをよしとする。
・今は観ないが、いつか観たい時に観られるように、国の税金や誰かの寄付で支えていてもらうという考え。オプション価値と呼ばれる。
・自分は観たことがなくても、日本には能や歌舞伎があることを誇りに思うという意見がある。例えば海外に進出した企業経営者がよく言うことには、海外の社会的地位のある人が日本の芸術というと能や歌舞伎を知っていて褒めてくれる。それをなんとなく嬉しいと感じたり、日本に能や歌舞伎があることを誇りに思ったりする。そういったことを文化芸術はもたらしてくれるので、自分が直接観たり支援したりしなくても、税金を使っていいと思う。
・実演芸術を今の時代で途絶えないようにすることが大事。芸術文化が将来の世代に伝わる形で継承されるようにする。真善美といった審美性や、美しい良いもの、価値あるものを、きちんと次世代に教えていく教育的な価値がある。
・文化芸術に接することでクリエイティビティーや想像力が高まり、コミュニケーションが誘発される。人々の想像力を啓発していって、それが間接的に他の産業へも影響していく。
芸術を観る人すべてが芸術家になるわけではない(芸術は、芸術の作り手だけのものではない)。観た人が想像力豊かになって、いい仕事をすれば、それが社会の発展につながる。そういう意味での教育的価値がある。子供手当のように直接お金を渡すのとは違う形で、国が芸術を支援することが社会全体に影響を与えていく。
■なぜ国が劇場を支援するのか・地方自治体だけにまかせないのか
※昨年の事業仕分けでの「国が芸術文化を支援する必要はない」といった意見への反証。
・日本でつくられた芸術の場合、まず言葉の問題がある(日本語は日本の言葉だから)。また、日本で伝統的に、独自に継承されてきた様々な芸術形態は、日本の国レベルで考えて振興していく必要性がある。
・劇場の場合、あるレベルになると、地域住民に対する公の施設でありつつも、行政圏域を越えていく。例えば世田谷パブリックシアターには、世田谷区民以外の観客も大勢訪れているだろう。公益享受の層が広がって社会全体に及んでいるから(地方自治体の枠だけにおさまらないので)、国からの支援があってもよい。
・東京都以外の地域の例として新潟のりゅーとぴあは、新潟市民による利用の割合が多いので、運営を市の税金だけで賄えばいいという考えもあるかもしれない。しかしながら、そこで作られている作品(例:レジデント・ダンス・カンパニーNoismの作品)は、新潟市だけにとどまるものではない。日本および世界に通用する価値がある。特に現場(劇場)があることで人材育成もしているから、その効果は全国におよんでいる。自治体だけにまかせるのではなく、国も一部を重複して支援しても良い。
・「劇場法(仮称)の提起」(⇒PDF)では国が文化芸術を支援する例として、イタリアとフランスなどを挙げた。
イタリアは法律を作って、劇場(ミラノ・オペラ座など)を限定して支援している。劇場の理事会に市長が入るなども定めている。フランスは法律ではなく地方自治体、国、芸術監督が契約を結ぶ形態。アメリカは法律はなくNEA(全米芸術基金)が、組織(リージョナルシアターなど)を支援するのがほとんど。
実演芸術の場合は、国と地方自治体が重層的に支援する構造になっている。(ドイツは連邦ではなく州政府なので例外だが)国が関与していない例はない。
・日本では、さまざまな分野で「地方に権限を」という議論が進んでいるが、実演芸術の振興には地方だけでなく国が関与しないと、ある専門性のレベルは保てないと考える。
芸団協の提言においては、芸術監督等を任命するのは国ではなく、施設の理事会が指名するという提案をしている。
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月13日
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【4】」04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT【4】
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【4】は、芸団協の大和滋さんの講義2です。
中継動画が全編こちらで見られますので、このエントリーでは私が特に重要だと思ったことをまとめました。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
「実演芸術の将来ビジョン2010(第1次案)」(⇒公式サイト ⇒PDF)の中から話題に上った重要部分を抜粋していますので、詳細についてはダウンロードしてお読みください。⇒PowerPointのプレゼンテーション資料(PDF)も公開されています。
■「ビジョン2010」の6大項目
■劇場法(仮称)がめざすもの
■劇場を2つの類型に・創造型と提供型
■事業数を増やし、芸術の創造と享受の場を広げる
■芸術享受機会の格差
■芸術の公共性
■予算消化主義
■皆さんの意見を伺いたい
■「ビジョン2010」の6大項目(「ビジョン2010」1ページ目)
①「新たな公共」の担い手として非営利芸術組織を位置づけ、専門芸術団体、劇場・音楽堂の持続的な発展のため、新たな助成制度の構築を
⇒劇場・音楽堂を公立文化施設から独立した施設と認定する。
⇒赤字助成ではない新たな助成制度を作る。
②国民の創造、鑑賞、参加の拠点を全国に整備する法律を制定し、全国での多様で多彩な芸術創造の活性化と国民の鑑賞、参加の機会の拡大と格差是正を・子どもたちの芸術鑑賞・体験の機会
③子どもたちのために少なくとも年1回、芸術鑑賞・体験の機会をつくる目標の確立を
④実演家・スタッフの地位向上のための基盤整備を
⇒一部を除いて不安定な雇用状態にある。保障制度などの充実必要。
⑤専門助成機関の確立を
⇒芸術文化振興基金は20年前からずっと変わっていない。
支援のあり方を一本化して、きちんと助成する仕組みを作ってほしい。
⑥文化省の設置を 国の文化関連予算を5年後に0.5%に
⇒今は0.1%。5年後に0.5%に増やすことを目標に。
■劇場法(仮称)がめざすもの(「ビジョン2010」8~9ページ)
・国は劇場・音楽堂の定義を示し、公立文化施設からの申請により認定する
①設置目的:実演芸術の創造・鑑賞・参加の機会を提供する機関
②専門家(経営責任者・芸術責任者・技術責任者)が配置されている機関
③公益法人であることを条件とする
・国は劇場・音楽堂と認定した機関で、一定の要件を満たしたものを助成する
・芸術の振興を目的とする公益法人が設置した劇場・音楽堂も認定の対象とする
■劇場を2つの類型に~創造型と提供型~(「ビジョン2010」8~9ページ)
・劇場・音楽堂が行う「事業」の5つの機能
(1)実演芸術の創造・制作事業
(2)鑑賞の機会提供事業
(3)実演芸術を生かした教育普及事業
(4)創造・制作や機会提供のために内外実演芸術の調査・研究機能
(5)劇場の事業活動の持続を担う専門人材の育成機能
・第一類型:創造型
5つの機能すべてを有するもので、重要な活動として実演芸術の創造・制作を位置づけており、実演芸術に性質上、芸術家の存在を必須の要件とする。
・二類型:提供型
5つの機能すべてを有しているが、鑑賞機会提供、教育普及事業を中心に位置づけているもの。
■事業数を増やし、芸術の創造と享受の場を広げる
現実的なデータによると公立文化施設2000館の内、900館が事業を行っている。つまり1100館は貸し館のみ。900館が1年間に行う主催事業数の平均値は10事業。
公立文化施設2000館中のほとんどの施設が「集会所」と名乗っており、芸術上演施設と名乗っているのは200館しかない。その200館だけでも自主事業数を10から20に増やしていけば、かなりの効果があるだろう。
芸団協の調査による「芸能白書」によると、わかっているだけで年間10万の事業が行われている。その内、公立文化施設は1万数千事業を主催している。つまり全体の10%が公共主催の事業である。公共主催事業を2倍にして、全部で10万事業だったのを11万事業にすれば、それだけ鑑賞機会は増える。芸術の創造と享受の場を広げることが、国全体の政策の意味である。
■芸術享受機会の格差
音楽も演劇も、分野により異なるが、日本人の全人口の約10~20%しか鑑賞していない。また、東京とそれ以外の地域との格差もあるし、東京都内でも格差が広がっている。鑑賞者の層の中でも、学歴や所得の格差から鑑賞率はかなり変わる。ゆえに公共施設が機会を提供する必要がある。国が芸術の価値を認めるのなら、そういう機会を作っていく義務がある。
■芸術の公共性
自らが住む街を誇りに思い、人々が集う、芸術を生かした街づくりができる。文化がその街の核となることを担える可能性がある。それは観光にもつながる。
各地に芸術の拠点を作ることで、地域の文化的資源を活用し、地域から専門の人材を発掘することもできる。
地域のよっては伝統芸能などの深い蓄積があるところもある。それらを作品創作に生かすのは、新たな創造という意味で有効だ。作品が創られ人々が集う回路をきちっと作れば、その地域で仕事をしたい人の雇用創出にもなる。
■予算消化主義
地方自治体や行政の方から劇場に来て働いている人の場合、何らかのチャンスが訪れて、うまくいくことが目に見えていても、やろうとしないことがある。決めたことしかやらない予算消化主義ともいえる。このようなことにならないために、専門家が劇場で効果的な事業を実施して、地域社会により多くの充実した鑑賞機会を提供するべき。芸術への理解があり、意欲を持った人たちが劇場にいることが重要。そういう人たちと民間の芸術団体との関係性も、今よりつながっていく可能性もあるだろう。
■皆さんの意見を伺いたい
劇場法(仮称)については劇場の設置自治体と議論が不十分。劇場で働く経営責任者、芸術責任者、技術責任者についてもそう。来年度の予算編成は6月から議論がスタートする。事業仕分けを見てもわかるように、芸術文化界からきちっと前向きな提案をすべき。皆さんの意見を伺いたい。
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』」【2】04/30-05/01芸能花伝舎1-1
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【2】では、秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場の代表取締役で日本劇団協議会の専務理事、そして芸団協の理事でもある福島明夫さんのお話をまとめました。
⇒劇場法(仮称)RT【全体のまとめページ】
■今、現実に、文化活動そのものがつぶされかかっている
■劇場に芸術文化の蓄積および専門の人材を集積する
■組織細分化による芸術団体の疲弊
■芸術活動の意義について語り、その蓄積を周囲の人に返していくこと
■今、現実に、文化活動そのものがつぶされかかっている
私が芸団協の一役員としてかかわり、劇場法成立を望んでいるのは、第一に現状の厳しさから。公立文化施設(※公立文化施設とは何か⇒大和さんのお話を参照してください)が今、全体としてどうなっているのか。多くが70~80年代に建てられたため、改修時期を迎えている。施設側からの「照明設備が老朽化したので閉館します/自主事業はしませんし、貸し館もしません/集会場のみになり、常駐スタッフはいなくなりました」などのアナウンスを受けて(それに反対する)署名活動が起きたりしている状況だ。
「劇場法ができた挙句に既存の劇団がつぶされるのではないか」という不安を述べる人がいるが、今、現実に、文化活動そのものがつぶされかかっている。
指定管理者制度になって、専門家が劇場に常駐することを期待したのだが、そうはならなかった。指定管理者制度の職員はたいてい3年任期。民間企業が指定管理者になった場合、その施設にいる人全員が派遣社員だったりする。職が安定していないので乱暴になり、ぞんざいなことも起きている。技術の面でも危険な状態になっている。
芸術鑑賞自体についても、政治家が必要だと主張しても、学校などの現場では行事からはずされる状況が生まれている。今のままでは老朽化に対処する根拠もない。改修時期を向かえ、本当にその施設が必要かどうかを議論されると、単純に切り捨てられる。
そんなことが多数起こっている事情もあり、何らかの形で劇場を法律で規定してもらう必要があるのではないかと考えた。
■劇場に芸術文化の蓄積および専門の人材を集積する
地域に求められる文化拠点、といっても建物(ハード)ではなく、芸術文化機関(ソフト)が必要だろう。地域の文化的な人材の蓄積の場所としての「劇場(機関)」というものが、どうしても必要ではないか。実際のところ、各地域の演劇鑑賞会やこども劇場、学校の先生方、地元の劇団・文化団体などには非常に大きな蓄積がある。その蓄積を劇場に集積できないか。
法律的にある程度整備されて、博物館、美術館と同様に、劇場が何らかの形で認知されていけば、この現状が変わっていくのではないかという期待を込めて、私は芸団協のプロジェクトに参加している。
■組織細分化による芸術団体の疲弊
(助成金の)赤字補てんは困る。収支差額について助成するという、自己負担金を前提とする考え方によって何が生まれたか。収入を増やすと、支援が減ることはあっても、増えることにはならない。つまり収入は少なければ少ないほどいいという仕組みになっている。「自分たちの内部の財産を使うよりは、外部にアウトソーシングして雇った方が助成対象経費が増える」等という考え方が、次第に生まれてきたのではなかろうか。
現実的に、この20~30年で芸術組織・芸術団体がひどく疲弊してきている。組織が細分化してきている。劇団も昔は大所帯だった。小劇場系でも20~30人いる団体はあった。今は2~3人という集団が非常に多い。それだけの大人数をかかえきれないし、芸術組織の中で人が育てられる環境がない。この状況は変えていく必要がある。だから「芸術団体への支援を減らしてはならない」という声を上げ、運動をしていかなければならない。
■芸術活動の意義について語り、その蓄積を周囲の人に返していくこと
劇場法に賛成か反対かという論議でスタートすることが多いが、芸術文化問題がこれほど俎上にのぼったことは今までなかったのではないか。文化芸術振興基本法の時には、あらゆる文芸・文化が含まれていた。でも劇場法となると実演芸術が主題。実演芸術が政治の場で議論されていることを、追い風ととらえていいんじゃないか。数十年前までは、演劇は票に結びつかないから政治家は全然興味を持たず、語らなかった。やっとここまで来たのだ。
去年の事業仕分けの時、文部科学省宛てに、文化芸術の予算の大幅削減に反対する11万件のメールが届いた。国民の中にそれだけの関心があることが示された。それが11万という膨大な数字につながったことは確かだ。自分たちのやってきたこと(芸術活動)にどんな意味があるのかを語り、そして自分たちのやってきた蓄積を、周囲の人たちに返していく活動をしていくべき時期なのではないかと痛感した。
これからも個別にでもご意見は頂きたい。色んな形でいろんな場所で、こういった討論が巻き起こっていけばいい。
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【1】」04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT【1】
『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【1】は大和滋さんによる講義その1です。中継動画が全編こちらで見られますので、このエントリーでは私が特に重要だと思ったことをまとめました。
⇒【劇場法(仮称)RT全体のまとめページ】
先日の世田谷パブリックッシアターでのレクチャーでも大和さんのお話を伺いましたが、さらに詳細に渡る内容でした。⇒PowerPointのプレゼンテーション資料(PDF)
■美術館は美術館、博物館は博物館、でも劇場・音楽堂は「公立文化施設」
■なぜ法律を制定するのか?公立文化施設とは?
■芸団協の取り組みについて
■美術館は美術館、博物館は博物館、でも劇場・音楽堂は「公立文化施設」
地方自治法上で公の施設とされるものは公園や駐車場なども含め、全国に30万施設ある。その中でいわゆる実演芸術の上演に適した公立文化施設は約2000施設あると言われる。30万の「公の施設」すべてを一律の法律で扱っていいのか?
実演芸術をやる施設はなぜか広義に「公立文化施設」と名乗ってきている。先述の2000施設は「実演芸術を上演するのにふさわしい設備を有する施設である」と定義した方がいい。
公立文化施設のサービス提供には2つの考え方がある。例えば駐車場はスペースを使用してもらうこと自体がサービスの提供だが、上演施設の場合、同じように舞台を貸すというサービスのほかに、上演しているもの(例:演劇やコンサート)がサービスである。劇場・音楽堂は、芸術をサービスとして提供することを専門とする機関であると定義できる。特別法を作ってその違いを認めてはどうかというのが劇場法の提案だ。
実演芸術を上演できる公立文化施設は、各地の地域住民に大きな役割を果たしている。それがなくなったら鑑賞機会がなくなってしまう地域もある。
実演芸術の専門的な機能に特化した施設がきちんと存在していないと、今後の日本全国レベルで見たときの実演芸術の振興という観点からは、非常に限界がある。「公立文化施設」ではなく「劇場・音楽堂」として国が関与(支援)する、実演芸術を重点的に振興する拠点を作った方がいいだろう。
それらの特化した拠点について、法律に専門的な部分を作っていく必要性があるのではないか。例えば図書館には図書館法、美術館には美術館法があるように。
■なぜ法律を制定するのか?公立文化施設とは?
原則として、公立文化施設は市民(県民)のための施設。例えば市民が使うから“市民会館”という名称になっている。「正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」「公の施設を利用することについて、不当な差別的な扱いをしてはならない」等の規定がある。つまり現状では、ある特定の団体(劇団やオーケストラなど)に長期利用をさせることが、法律違反になることがある。
しかし、ホールを市民の発表会などで使う以外に、市民が観客になることも「芸術文化への参加機会」である。席に座って芸術鑑賞をすることは、ホールの利用である。
「施設を貸すこと(貸し館)」だけを事業目的としている館が多いが、その中から「芸術の鑑賞機会を提供する(作品を作って上演する/作品を買い取って上演する)」ことを主目的にする館を認定する。国民への貸し館を妨げるものではない。それを法律で定める。
■芸団協の取り組みについて
昨年3月に「社会の活力と創造的な発展をつくりだす劇場法(仮称)の提起」を発表(⇒PDFあり)。11月にはシンポジウム「文化芸術による人づくり、社会づくり、国づくり」(⇒議事録PDFあり)を開催し、劇場法を提議してきた。そして今年4月16日に「実演芸術の将来ビジョン2010(第1次案)」(⇒PDFあり)を発表した。
昨年末の事業仕分けでは「文化予算は大幅縮減」という結論が出た。それを受けた内閣の予算編成では、文化庁予算はほぼ横ばい、芸術団体への支援は3年後に2分の1にするという結果となった(⇒ご参考「文化芸術について自分なりに考えてみました」)。芸団協としては、文化予算を増やしていく中での、劇場法の制定を目指している。
事業仕分けの議論の中身がそうだったように、基本的に文化芸術の公共性についての議論が抜け落ちている。10年前にできた文化芸術振興基本法の理念を問い直し、新たな提起をしていきたいと考えている。
実演芸術のこれからのあり方を総合的に提起するために、今年になって検討開始した内容をまとめたのが「実演芸術の将来ビジョン2010」(以下、「ビジョン2010」)。皆さんの意見を集めて5月末に芸団協としての正式な機関決定をして、社会に提起していきたい。※だからまだ決定したものではない。
★芸団協は実演芸術の将来ビジョンの実現に向けて、文化予算増を願うキャンペーンを開始します。7月1日に専用WEBサイトがオープン予定です。 ※予定日を6/25から変更(2010/06/17)
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【レポート】芸団協2010「ラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』【まとめ】」04/30-05/01芸能花伝舎1-1
劇場法(仮称)RT
去る2010年4/30(金)、5/1(土)の2日間にわたって、劇場法(仮称)についてのラウンドテーブル『劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!』が開催されました(⇒告知エントリー)。両日ともすべてがUstreamで生中継され、多く方に開かれた会合になり、ツイッターでも意見交換が行われました(ハッシュタグ:#kadensha) 私は両日とも参加。
[4月30日] 大和滋さん(芸団協・芸能文化振興部長)の講義および質疑応答
[5月1日] 参加者討論、福島明夫さん(劇団青年劇場代表)と高萩宏さん(東京芸術劇場副館長)のお話
※両日とも司会は芸団協の米屋尚子さんです。
【0】劇場法(仮称)RT全体のまとめページ★このページです
【1】大和滋さんのお話・その1
【2】福島明夫さんのお話
【3】高萩宏さんのお話
【4】大和滋さんのお話・その2
【5】大和滋さんのお話・その3
【6】ディスカッションで出た意見
【7】ディスカッションで討論されたこと
【8】私が参加したグループでの議論
【9】今後の課題や望まれる方向性
★芸団協は実演芸術の将来ビジョンの実現に向けて、文化予算増を願うキャンペーンを開始します。7月1日に専用WEBサイトがオープン予定です。 ※予定日を6/25から変更(2010/06/17)
内閣官房参与の平田オリザさん(青年団)が発言されたことで、一気にその名前が知れ渡ってきた劇場法(仮称)。「それって一体何?何のために、何を定めようとしているの?」という最初の疑問に、できるだけわかりやすくお答えできたらと思い、2日間の内容を時系列とは違う形でまとめました。各々が長文ですので、【1】から順に、1日1ページずつでも読み進めていただけたら幸いです。
★徐々にアップしていきます。【1】から【9】の項目は変更する可能性あり(2010/06/13)。
劇場法(仮称)はこれから私たち(国民)が提案していく、まだ完成していない法律案です。
「へ~、だから法律が必要なのか(必要じゃないのか)」「この部分には共感する(疑問を感じる)」といった感想から、「もっと○○して欲しい!」「こんな決まりも必要!(不必要!)」といったアイデア・ご意見を活発に発信していただけたらと思います。
【当日の資料】
「社会の活力と創造的な発展をつくりだす劇場法(仮称)の提言」(PDF)
「実演芸術の将来ビジョン2010(第一次案)」(PDF)
4/30の内容についてはネット上にアーカイブされた中継動画を見ることができます。
【ご参考(順不同・敬称略)】
⇒芸団協・劇場をめぐるRT Vol.5「公共劇場と民間劇場」(大島秀夫)
⇒fringe blog「劇場法(仮称)関連:1、2、3」(荻野達也)
⇒fringe「劇場法(仮称)に関する議論まとめ」:2010年4月11日、2010年5月16日
⇒東京芸術見本市/TPAM2010「平田オリザvs 岡田利規 対談 vol. 1」
⇒平田オリザ「新年度にあたって 文化政策をめぐる私の見解」
⇒平田オリザ「若い演劇人の皆さんへ」
芸団協ラウンドテーブル「劇場法(仮称)で何が変えられるのか?!」
主催:社団法人日本芸能実演家団体協議会
http://www.geidankyo.or.jp/12kaden/04pro/manage/gekijo_rt100430html.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
【ワークショップ】芸団協「『俳優指導者のための実践トレーニングコース~よりよい指導のために~』参加者募集」07/26-30芸能花伝舎内創造スペース※6/30〆切(郵送のみ)
英国からローナ・マーシャルさん(関連エントリー⇒1、2、3)を迎えた俳優指導者のための実践トレーニングコースのご案内です。通訳は新国立劇場演劇研修所ヘッドコーチの池内美奈子さん。めちゃくちゃ贅沢な組み合わせだと思います。
芸団協は(新国立劇場演劇研修所とともに)俳優養成関連のトレーニング・コースを多数企画されています。メールニュースで最新情報をゲットされることをお勧めします。
【日時】7月26日(月)~7月30日(金) 全5日間 10:30-16:45
※28日は18:00まで(池内氏を囲んで懇談)
【受講料】50,000円
【応募期間】6月30日(水)必着 ※郵送のみ
選考結果は、7月7日(水)までにお知らせします。
詳細は芸団協サイト内の公式ページでどうぞ。
穴埋め企画公演〈あまうめ〉『よせあつめフェスタ』06/13Theater MIRACLE
企画の全貌はこちらでどうぞ。企画公式ツイッターはこちら。下記は13時の回を観た後の私のツイートです。すばやく企画公式アカウントおよび劇場アカウントから返信ツイートもいただきました。
shinorev「全て込みで一時間半の気持ちのいいイベントでした。美術、照明、音響、制作まわりも行き届いていて、当日パンフも充実。公演を支える側のスタッフワークの重要性を痛感。内容も楽しめました。ありがとうございました!」
⇒fringeTOPIC「新宿シアター・ミラクルで、Twitterのやりとりから劇場キャンセルの穴埋め企画が12日間で実現」
⇒シアターガイド演劇ニュース
⇒CoRich舞台芸術!『よせあつめフェスタ』
ここからネタバレします。
開演直前に企画が生まれた経緯を伝える動画が流れました。ツイートがそのまま参加者紹介になっているのが素敵。
■トーク
出演:オケタニイクロウ(オケラジ!) 関村俊介(あひるなんちゃら)
仮面ライダー、ウルトラマン、ゴレンジャーのおもしろ動画および解説。
仮面ライダーが面白かった。
■N0.1「ツイッター」
作・演出:関村俊介(あひるなんちゃら)
出演:岡安慶子(北京蝶々) 三原一太(はらぺこペンギン)
「ツイッターとか言いすぎですよね」って岡安さんが言うのが可笑しい。変わった社長を演じた三原さんの妙な雰囲気が良かったです。
■N0.2「明日パイトなんだけど」
作・演出:関村俊介(あひるなんちゃら)
出演:堀雄貴(犬と串) さいとう篤史
ちゃんとオチてホっとしました。
■N0,3「ゴーテンノーペ」
作・演出:関村俊介(あひるなんちゃら)
出演:菊地奈緒(elePHANTMoon) 本山紗奈(荒川チョモランマ) 湯舟すびか(市ヶ谷アウトレットスクウェア)
真剣な相撲の取り組みが良かった。
■トーク
出演:オケタニイクロウ(オケラジ!) 関村俊介(あひるなんちゃら)
■N0,4「隅に置く」
脚本:三谷麻里子 演出:関村俊介(あひるなんちゃら)
出演:石井舞 西恭一(The Soul Beat Ave.) 松木美路子(風琴工房)
三人の兄妹(兄、姉、妹)が喫茶店で。石井舞さんと松木美路子さんのケンカに香り立つようなムードがありました。
■N0.5「あさはかな魂よ、慈悲涼い雨となって彼女の髪を濡らせ」
脚本:櫻井智也(MCR) 演出:関村俊介(あひるなんちゃら)
出演:筧晋之介(エレクトリック・モンキー・パレード) 寺井義貴(ブルドッキングヘッドロック) 堀越涼(花組芝居)
櫻井さんの脚本がちゃんと生きる演技および演出で、達者だな~と思いました。
■N0,6「赤い石」
作・演出:関村俊介(あひるなんちゃら)
出演:堀川炎(世田谷シルク) 金丸慎太郎(国道五十八号戦線/贅沢な妥協策)
目に見えないもの(透明の石)を使った、演劇ならではのコミカル&シニカルな短編。2人の冷めた演技が良かったです。
≪終演後のイベント≫
持参した5円(御縁)を出演者らと交換する。大入り袋は当日パンフに挟んで配布。
私はN0.1で将来の●正義役を演じた三原一太さん(はらぺこペンギン)と御縁の交換をさせていただきました。
【MC】オケタニイクロウ(オケラジ!) 【舞台監督】喜久田吉蔵【照明】 元吉庸泰(エムキチビート/虚構の劇団) 【音響】 影山直文(sons wo:) 【音響協力】岡田 悠(One-Space) 【楽曲提供】綱島慎平 【動画作成】岡安慶子(北京蝶々)【HP作成】堀川炎(世田谷シルク)【制作・宣伝美術】池田智哉(feblabo)【制作】一ツ橋美和(少年社中) 佐藤成行 吉田高志 小林大陸(Aga-risk Entertainment) 大木瞳(ガレキの太鼓)【票券管理】津留崎夏子(ブルドッキングヘッドロック) 【演出助手】早坂彩 詩森ろば(風琴工房) 【製作総指揮】松本隆志(Mrs.fictions) 【舞台美術協力】ハカマ団 制作協力:大木純(さばラボ) 辻部俊平 御縁作り:山下知美 五円作り:内山陽介 ソフトウェア開発:小林大陸 あまうめwiki管理:あまうめwiki有志 Togetterかわひ版:川平吉樹 Ustreamチーム:藤田卓仙 寺井義貴(ブルドッキングヘッドロック) 喜久田吉蔵
前売・当日1000円
https://twitter.com/project_anaume
http://www.setagaya-silk.com/anaume/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月11日
SPAC『彼方へ 海の讃歌』06/11-13舞台芸術公園屋内ホール「楕円堂」
SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」の目玉演目です。⇒記者発表 ⇒スナップ ⇒2010年のベストテン入り
6/11に鑑賞。演出家は87歳のフランスの巨匠、クロード・レジさん。上演時間1時間50分の一人芝居です。※レビューをアップしたのは2014年7月12日です。
CoRich舞台芸術!の「観てきた!」に投稿したクチコミはこちら↓。
「抽象を突き詰める演出と具象であろうとする演技と」
もの凄かったです・・・。本当に2時間立ったまま、ほぼ動かず語りっぱなし。でも劇は波乱万丈。人間技とは思えない。 生前は評価されなかった詩人と、動きを制限された俳優が重なりました。
「彼方へ海の讃歌」凄かったですよね!RT @r_suz1005 「薄暗い・動かない・声が小さいの三重苦(笑)」と芸術総監督はおっしゃっていたのだけれど、
— 高野しのぶ (@shinorev) 2010, 6月 13
まさに「暗い・動かない・聞こえない」の三重苦でした。ぼんやりと灯るように弱く光る字幕には、主人公の冒険譚がつづられているのだけれど、肝心の俳優は立ったまま、ほぼ、動かない。動いたとしても、ごくたまに「ポーーー!」という謎の雄たけびをあげて、腕をちょっと動かすぐらい。たぶん開始から1時間半ぐらいは、このお芝居の意味、意図を探りながら、ただただ受け入るだけの状態でした。終盤になって、色んな不満が沸き起こってきて、私の脳内は以下のように展開。
人間の想像力はこんなに生き生きしていて豊かなのに、動かない体のせいで閉じ込められている。なんて不自由なんだ!…いや、違う、脳には手も足も口もない。体があるから、脳から生まれたものが外界に出ることができるんだ。体がなければ、脳なんて、人間なんて、何の意味もない。体のおかげで、人間は人間なのだ…!体、すごい!!
このお芝居のおかげで、脳と体を分けて俯瞰的に見ることができ、体の大切さを知りなおしたように思います。
※スペシャル・プレトーク「巨匠クロード・レジは語る」(日時:6月11日(金)16時)も拝聴しました。
≪東京、静岡≫
SPAC・静岡県舞台芸術センター
出演:ジャン=カンタン・シャトラン
脚本:フェルナンド・ペソア 演出:クロード・レジ
6月11日(金)、12日(土)、13日(日) 18時30分開演
【発売日】2010/04/25 一般大人4000円 同伴チケット2枚:7000円 大学生・専門学校生2000円 高校生以下1000円 3演目セット券10500円
http://www.spac.or.jp/10_spring/ode.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月10日
加藤健一事務所『モリー先生との火曜日』06/03-15本多劇場
加藤健一事務所の30周年記念第3弾は、不治の病に侵された老大学教授とかつての教え子の2人芝居。アメリカの有名ノン・フィクション小説(1997年初版)を戯曲化した作品なんですね。上演時間は約2時間5分(途中休憩15分を含む)。
期待を裏切らない戯曲でした。教え子の年齢が自分と近いため過剰に感情移入したせいかもしれませんが、最初から涙がにじんでしまって、ハンカチを持ちながらの鑑賞になってしまいました(苦笑)。観て良かったです。ロビーで原作小説を購入(950円)。
⇒CoRich舞台芸術!『モリー先生との火曜日』
レビューはほぼ記録のみ。
≪あらすじ≫ 公式サイトより
人気スポーツライターのミッチ・アルボム(高橋和也)は、複数の新聞やラジオ、テレビ等で活躍し、多忙なスケジュールをこなし、順風満帆の日々を駆け抜けていた。
ある日、偶然見ていた深夜のニュース番組「ナイト・ライン」で、大学時代の恩師モリー・シュワルツ教授(加藤健一)がルー・ゲーリック病(筋委縮性側索硬化症/ALS)という難病である事を知る。
画面の向こうで語る老教授の姿に胸を打たれたミッチは、大学を卒業してから初めてモリーの自宅を訪ねる。
16年ぶりに再会したモリーは、歩行器姿で、しかし学生の頃と変わりなくミッチを迎えてくれた。最初は余命わずかな恩師に義理を果たすため、一度だけの訪問のつもりであったが、モリーと言葉を交わすうちに、人生の成功者であるミッチは自分自身の生き方についてふと疑問を抱き始める・・・・。
「君は自分自身に満足しているかい?」モリーの言葉が脳裏から離れないミッチは、再びモリーに会いに行く。
容態が悪化し車椅子に座ったモリーだったが、ミッチの訪問を大歓迎する。不自由な体で一生懸命ミッチとの大切な時間を楽しむモリー先生。
「今日は火曜日だね? じゃあ、来週火曜日、また来るかい?」
こうして毎週火曜日、ミッチは多忙なスケジュールを調整してデトロイトからボストン行きの飛行機に乗り、モリー先生の自宅に通うようになった。
そしてたった二人だけの講義が始まる。
モリー先生最後の講義のテーマは、「死」「恐れ」「老い」「欲望」「結婚」「家族」「社会」「許し」「人生の意味」について・・・・。
≪ここまで≫
戯曲から伝わってくるメッセージには感動しましたが、コメディー色を敢えて強く打ち出す演出は、あまり私好みではなかったですね。
高橋さんはピアノがお上手でした。素敵。
ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。
何もない黒い空間にピアノ、イス、ベッド、部屋の壁などが出てくる演出でした。ガラーンとしてるのはちょっとさびしいですね。
モリー「愛に意味なんかない。愛はそれだけで完結している。愛は盲目って言うだろう?」
モリー「君が誰かを憎んでいるとして、君が絶対に正しいとしても、すべて赦しなさい。そうすれば終わるから。」
モリー「みんな、肩に小鳥を飼おう。」
≪東京、藤沢≫
加藤健一事務所30周年記念 第3弾
"MITCH ALBOM'S TUESDAYS WITH MORRIE" By Jeffrey Hatcher and Mitch Albom
出演:加藤健一 高橋和也 ジャニーンの歌声:八月薫子
【脚本】ミッチ・アルボム 【脚色】ジェフリー・ハッチャー ミッチ・アルボム 【訳】吉原豊司 【演出】高瀬久男 【美術】伊藤雅子 【照明】古宮俊昭 【音響】松本昭 【衣裳】加納豊美 【ヘアメイク】馮啓孝 【音楽】門司肇 【舞台監督】鈴木政憲
【発売日】2010/04/18 前売:5000円/当日:5500円(全席指定) 高校生割引:2500円(学生証提示・当日のみ) ※当日券は開演の1時間前より劇場にて毎公演必ず売り出します。※空席状況により、開演の2時間前まで加藤健一事務所で当日券(5500円)の電話予約を受け付けます。ただし、前売券が完売の場合は劇場で当日券をお求め下さい。
http://homepage2.nifty.com/katoken/75-index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
Cucumber+三鷹市芸術文化センターpresents『土田英生セレクションvol.1「-初恋」』06/04-13三鷹市芸術文化センター 星のホール
MONOの土田英生さんが作・演出される『-初恋』を豪華キャストで。『-初恋』は色んなカンパニーで上演され続けている人気戯曲です。私はこれが4度めになると思います。2度公演を観て、1度はMONOでの上演をビデオで観ました。過去レビュー⇒1、2
脚本が一部改訂されて新しい視点が加わり、私的にはざわざわした複雑な気持ちになる回数が増えました。上演時間は約2時間弱。千葉雅子さんが可愛いかった~!
⇒土田英生、田中美里、片桐仁インタビュー
⇒CoRich舞台芸術!『-初恋』
≪あらすじ≫
閉鎖的な島にある古いアパート“ハイツ結城”。暮らすのは住人の男4人と若い女性管理人(田中美里)。亡くなった家主の意志により、○○限定のアパートなのだ。
≪ここまで≫
まるでヴォードビルのように笑いがたくさん起こる中に、恐怖や諦念がずずいと入り込んできます。あからさまに楽しげなコメディーなのに、ひたひたと着実に崩壊が近づいてくる。それを仰々しくせず進行させる演出がいいなと思います。
役者さんの演技は少々わざとらしさが気になって、中盤までは物語に入って行きづらかったです。でも色んな事件が起こってからは、舞台の裏側にある、もやもや、ぎとぎとした何かを感じることができて、面白く拝見しました。
劇場に入るなり、建てこまれた美術にうっとり。つたがからまる煉瓦の壁がいいですね。
ここからネタバレします。
島の住人の坂口(根本大介)という若い男性が、新たに登場人物に加えられていました。坂口は小百合(田中美里)のことを好きになり、ハイツ結城側に味方しようとするのですが、住民側へと取り込まれていってしまいます。どうしても抗えない見えない力とか、どんなにがんばってもあきらめざるを得ない状況とか・・・苦い思いで見つめました。
「ー初恋」というタイトルは、初めて女(毛利:干葉雅子)を好きになった泰夫(川原一馬)の恋から来ているのだろうと思っていたのですが、真田(奥村泰彦)の源田(犬飼若博)への思いや、小百合の笹川(今井朋彦)への思いもそうなんでしょうね。笹川の結城(小百合の父)への思いもそうだったのかな~なんて想像しました。痛い初恋たちだな~。あ、毛利ももしかしたら泰夫に初恋?
笹川は難しい役ですね。今井朋彦さん演じる笹川は美しいし、キリっとしていてかっこいいですが、もっと可愛げがあってもいいんじゃないかな~と思いました。私はMONOの水沼健さんが演じた笹川の、エラそうなこと言う割に自分の行動が伴わないのが最初からバレているような、ダメダメな雰囲気をまとっていたのが好きでした。色気があったんですよね。
※○○=ゲイ
≪東京、愛知、福岡、大阪≫
出演:田中美里《結城小百合》 今井朋彦《笹川周二郎》 犬飼若博《源田哲治》 奥村泰彦《真田徹》 根本大介《坂口剛》 川原一馬《久野泰夫》 干葉雅子《毛利翔子》 片桐仁《吉村邦男》
脚本・演出:土田英生 舞台美術:奥村泰彦 照明:葛西健一 音響:高塩顕 照明操作:加藤泉(東京公演) 大道具製作:C-COM舞台装置・くれよん 運搬:帯瀬運送・植松ライン 衣裳:今村あずさ(SING KEN KEN) 演出助手:根本大介 演出部:根岸みさき 舞台監督:藤田有紀彦 宣伝美術・宣伝写真:西山英和(PROPELLER.) 宣伝衣裳:堀口健一 宣伝ヘアメイク:根津しずえ パンフレット取材・編集:大堀久美子 舞台写真撮影:谷古宇正彦 制作助手:林弥生・斉藤友紀子 制作:森川健太(三鷹市芸術文化振興財団) 本郷麻衣(キューカンバー) プロデューサー:森元隆樹(三鷹市芸術文化振興財団) 垣脇純子(キューカンバー) 企画・製作:(財)三鷹市芸術文化振興財団・キューカンバー
【休演日】6/7【発売日】2010/04/16 前売:一般4,500円/三鷹市芸術文化振興財団友の会会員4,000円 当日:一般5,000円/三鷹市芸術文化振興財団友の会会員4,500円 高校生以下:前売り・当日とも2,500円(当日学生証拝見) [全席指定]
http://cucumber-m.com/hatsukoi/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月09日
【オーディション】大人計画「大人計画所属俳優および『母を逃がす』出演者 募集」※8/9(月)〆切(郵送のみ)
大人計画が所属俳優および『母を逃がす』の出演者を募集しています!
応募資格に該当する方は公式サイトの詳細をよく読んでご応募ください。
●大人計画所属俳優および『母を逃がす』出演者募集
募集人数:若干名
応募資格:
①プロを目指す意思がある事
②高校卒業以上25歳以下
③2010年10月上旬~11月上旬の稽古、11、12月の東京・大阪公演に参加可能な事(女性)。
1次審査:2010年9月上旬@都内
2次審査(最終審査)に関しては1次審査後に連絡。
応募締切:2010年8月9日(月)必着。
※書類審査の上8月31日(火)までに結果を郵送。
審査料:2000円(1次審査時に支払い)
お問い合わせ:大人計画 電話03-3327-4312(平日11時~19時)
2010年06月08日
【戯曲賞】日本劇団協議会「“「日本の劇」戯曲賞”募集」※〆切8/31郵送のみ
(社)日本劇団協議会が文化庁の新進芸術家育成公演等事業として、“「日本の劇」戯曲賞”という新しい戯曲賞を創設しました。
[応募資格] 応募者の資格は問わない
[応募条件] 日本語で書かれた戯曲で、未発表・未上演のものに限る。脚色は不可。400字詰原稿用紙150枚程度まで。
[応募締切] 2010年8月31日(火)
[審査員] 丹野郁弓 土田英生 西川信廣 原田一樹 宮田慶子
[選考結果] 2010年10月ごろ発表
⇒日本劇作家協会公式サイト内「日本劇団協議会「日本の劇」戯曲賞のご案内」
⇒劇団協議会公式サイトに詳細PDFあり
最優秀賞受賞作は、2011年3月下旬に恵比寿のエコー劇場で必ず上演されます。詳細PDFをよく読んで、応募してください!
柿喰う客『露出狂』05/19-31王子小劇場
柿喰う客は中屋敷法仁さんが作・演出(出演も)される劇団です。ここ数年の活動ペース、活動範囲を考えると、飛ぶ鳥落とす勢いとはこのことだなと思います。
「CoRich舞台芸術まつり!2010春」審査員として拝見しました(⇒91本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。
⇒CoRich舞台芸術!『露出狂』
柿喰う客 第16回公演 ≪東京、大阪≫
出演:【最強の1期生】熊川ふみ コロ 新良エツ子 深谷由梨香 岡田あがさ 【波乱の2期生】右手愛美 梨渾慧以子 佐藤みゆき(こゆび侍) 細野今日子(劇団競泳水着) 山脇唯(ヨーロッパ企画) 【驚愕の3期生】佐賀モトキ 山本真由美 八木菜々花 七味まゆ味(柿喰う客)
脚本・演出:中屋敷法仁 舞台美術:原田愛 照明:富山貴之 音響:上野雅 音楽:佐藤こうじ(SugarSound) 衣装:飯田裕幸 演出助手:伊佐美由紀 舞台監督:藤本志穂(うなぎ計画) 宣伝美術:山下浩介 宣伝写真:堀奈津美(*rism/DULL-COLORED POP) 制作:赤羽ひろみ/斎藤努 制作協力:(有)ゴーチ・ブラザーズ 企画製作:柿喰う客
【発売日】2010/04/24 (全席指定・税込)一般 3,000円 学生 2,000円 (※各回限定5枚。受付にて要証明) 団体 2,500円 (※3名様以上でご来場のお客様対象[お一人様2,500円]) 高校生以下 1,000円 (※各回限定5枚。受付にて要証明) 平日昼割引 2,800円 ガールズナイト 女性2,500円/男性3,500円 プレビュー公演 2,500円 ※当日券は各ステージ若干枚発券いたします。お問い合わせください。
http://kaki-kuu-kyaku.com/main/?p=524
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月07日
文学座『麦の穂の揺れる穂先に』05/31-06/09紀伊國屋サザンシアター
平田オリザさんが『風のつめたき櫻かな』に続いて文学座に新作を書き下ろされました。演出も引き続き戌井市郎さん。戯曲は小津安二郎監督作品(映画「麦秋」と「晩春」)がもとになっています。
友人に招待券を譲ってもらい、母と2人で観に行きました。上演時間は約2時間以上(途中10分、5分の2回の休憩を含む)。何分だったかは失念・・・2時間半ぐらいだったと思います。すみません。
⇒文学座公式ツイッター
⇒CoRich舞台芸術!『麦の穂の揺れる穂先に』
≪あらすじ≫
アイルランド文学を教える老教授(江守徹)は妻と死別して以来、娘(栗田桃子)と鎌倉の自宅で2人暮らし。
≪ここまで≫
ここからネタバレします。
動物園に勤めてオオアリクイの世話をしている娘が、寄生虫の研究をしている若者(5歳の女児の父親で、妻は出産時に死去)に唐突にプロポーズをする場面が、とにかく良かったです。いつでもどこでも世界中の情報が手に入る現代において、若者が結婚を決心するのって難しいんですよね。「他にもっといい人がいるかもしれない」って思い続けてしまいますから。ヒラメキやトキメキに任せてエイ!と飛び込むしかないんじゃないか・・・という一提案に共感します。
でもその場面しか面白くなかったんですよね・・・。
江守さんが最後にピアノを弾く必要性も感じられず(かなり間違ってらっしゃいましたし・・・)。
≪東京、兵庫、新潟、神奈川≫
出演:江守徹 金内喜久夫 坂口芳貞 高橋耕次郎 大場泰正 倉野章子 藤堂陽子 山本道子 栗田桃子 永川友里 千田美智子
脚本:平田オリザ 演出:戌井市郎 装置:石井強司 照明:山内晴雄 音響効果:望月勲 舞台監督:寺田修 演出補:黒木仁 制作:友谷達之 票券:松田みず穂 宣伝美術:伊藤理佳
【発売日】2010/04/24 一般6,000円 父娘ペア10,000円 ユース(25歳以下)3,800円 中・高校生2,500円 ※一般以外は劇団扱いのみ
http://www.bungakuza.com/mugi/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』06/06-13シアタートラム
タニノクロウさんが作・演出される庭劇団ペニノの2006年初演作の再演です。初演がすごく面白かったのでオーディション情報も掲載しました。
劇場がザ・スズナリからシアタートラムに変わり、コンセプトは変わらないものの完全な新作になっていましたね。全曲オリジナルの生演奏付きで前売り3500円は贅沢~♪ 上演時間は約1時間30分。
⇒CoRich舞台芸術!『アンダーグラウンド』
音楽はジャズ・・・ではなかったですね。ヴァイオリン、クラリネットの美しい音色は室内楽の印象。ドラムは激しい演奏でも上品でした。音楽に聴き惚れてコンサートに来た気分になることもあり。
それにしても、凝りに凝った美術や小道具を使って、豪華な生演奏まで用意されているにもかかわらず、舞台上で起こっていることの馬鹿らしさったら!!(笑)
ただ、私はどちらかというと初演の方が好みでした。おおっぴらな「手術ショー」よりも、“隠れ家でひっそり行われる倒錯した儀式”のような構成の方が入り込みやすかったからだと思います。
ここからネタバレします。
指揮者(マメ山田)がより指揮者らしくなっており、冒頭から「これは手術ショーです」とわかりやすく説明する仕組み。取りだされる臓器が偽物だとわかっていても、あのリアルな造り物にはドキドキします。
上手手前にいる病理役(?)の背の小さい女優さんが、タバコを吸い始めたところで一番笑いました。手術室では絶対にあり得ないことが、サラリさりげなく起こるのが面白いんですよね。あ、病理が小腸を笛のように吹いた時も可笑しかった!
"UNDER GROUND"
【出演】執刀1:五十嵐操 執刀2:高田郁恵(毛皮族) 助手1:島田桃依(青年団) 助手2:浜恵美(机上風景) 麻酔:上田遥(ハイバイ) 看護士:瀬ロタエコ 新人看護士:坂倉奈津子 病理:ビアスズキ 患者:長江英和 映像技師:明石竜也 ピアノ:阿部篤志 ヴアイオリン:山本大将 クラリネット:渡邊一毅 ドラム:秋葉正樹 指揮者:マメ山田
作・演出 タニノクロウ 音楽:阿部篤志 構成:タニノクロウ、玉置潤一郎、山口有紀子、吉野明 美術:田中敏恵 特殊造形:小此木謙一郎(GaRP)、福田雅朗 照明:今西理恵(LEPUS) 音響:中村嘉宏 演出助手:森準人、郷淳子 舞台監督:筒井昭善、野口毅 照明操作:柳田充(LEPUS) 音響操作:佐藤こうじ(Sugar Sound) 映像製作:明石竜也 演出部:井上悠 大道具:俳優座劇場 小道具:高津映画装飾 稽古場:にしすがも創造舎、世田谷パブリックシアター 宣伝美術:手島綾 舞台写真:田中亜紀 制作助手:清水美里 制作:中山静子、三好佐智子 制作協力:quinada 助成:芸術文化振興基金、セソン文化財団 提携:財団法人せたがや文化財団 世田谷パプリックシアター 後援:世田谷区 主催:庭劇団ペニノ
【発売日】2010/04/27 前売り3500円/当日 3800円(全席指定・税込み) 学生割引 2000円(劇団のみ取扱い・要学生証)
http://www.niwagekidan.org/next.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月03日
【オーディション】パルコ『ミュージカル「ザ・ロッキー・ホラー・ショー」』メインキャスト募集※6/28〆切(郵送のみ)
劇団☆新感線のいのうえひでのりさんが『ミュージカル「ザ・ロッキー・ホラー・ショー」』を演出されます。主演は古田新太さん。
ただいま「ロッキー」役、「コロンビア」役、「ファントム」役の出演者オーディションの応募受付中!自薦、他薦は問わないそうです。申込用紙の指定もありません。〆切は6/28(月)。郵送のみ。下記はパルコ劇場ホームページより。
●パルコ『ミュージカル「ザ・ロッキー・ホラー・ショー」』
期間:2011年12月~2012年2月
会場:神奈川、大阪、東京
主演:古田新太
演出:いのうえひでのり
■2011年12月~2012年2月公演オーディション実施要項
2011年12月神奈川を皮切りに、2012年1月大阪 2月東京凱旋公演でミュージカル『ザ・ロッキー・ホラー・ショー』を上演する運びとなりました。つきましては、この『ザ・ロッキー・ホラー・ショー』を一緒に盛り上げてくださる出演者を募集致します。
■「ロッキー」役、「コロンビア」役、「ファントム」役オーディション
1. 応募資格=2011年10月中旬からの歌稽古開始から、2012年2月中旬までの公演に参加できる方。
オーディション日程=2010年7月上旬、東京都内にて予定。
★ ロッキー
身長180センチ以上、見目麗しき容姿と、古田新太をお姫様抱っこできる腕力を持つ男性、国籍不問。
★ コロンビア
容姿端麗、ダンス(タップの出来る方が望ましい)、歌に自信のある方。
★ ファントム
女性もしくは女装可の男性。歌、ダンス、表現力に自信のある方。4名。
2. 申込方法
オーディション参加ご希望の方は、プロフィールにご連絡先及びご希望の役名を明記の上、
6/28(月)までに下記宛先へお送り下さい。追ってこちらから日時、場所をお知らせいたします。
書類送付先 〒150-0042 渋谷区宇多川町15-1渋谷パルコ パート1・9F
パルコ劇場 『ザ・ロッキー・ホラー・ショー』オーディション係
※パルコ劇場への直接のお持ち込み及びオーディションのお問合せはご遠慮ください。
※応募書類は返却致しません。
自薦、他薦は問いません、ふるってご応募下さい。お待ちしております。
http://www.parco-play.com/web/play/RHS/
http://www.parco-play.com/web/play/RHS/audition.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。
2010年06月01日
メルマガ 2010年06月のお薦め舞台
お薦めお芝居をご紹介しています
2010年06月のお薦め舞台9本+αをご紹介します。
★メルマガへのご登録はこちら。
★バックナンバーはこちらです。
┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
“しのぶの演劇レビュー” Vol. 73 2010.06.01 1,548部 発行
┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/
今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◎今年も6月は静岡へ観劇の旅に出ます♪魅惑の舞台に惹かれて
日本をぶらり一人旅(笑)。夏の青森旅行の切符も手配完了!
舞台には、あなたの心を揺さぶり、
人生の輝きを増してくれる奇跡があります。
“今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪
◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
○
○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◆1【今月のお薦め9本+α】
◎No.1→新国立劇場演劇『夢の痂(かさぶた)』
06/03-20新国立劇場小劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000213_play.html
◆2【先月のベスト3】
◎No.1→うさぎと猫の芝居小屋『第2話「真夜中の太陽」』
05/19-22全労済ホール/スペース・ゼロ
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0524005023.html
◆3【6月はSPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」で静岡観劇の旅へ】
◎世界11ヶ国から上質の舞台作品が静岡に集まります!
http://www.spac.or.jp/10_spring/
◆4【東京芸術劇場・芸劇eyes 注目の若手の4公演】
◎関東で今、勢いのある若手集団が揃っています!
http://www.geigeki.jp/saiji/007/index.html
◆5【編集後記】
◎「CoRich舞台芸術まつり!2010春」グランプリは6/16に発表!
http://stage.corich.jp/festival2010/finalist.php
◎おすすめ舞台中継 on TV
◆6【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆1 【今月のお薦め9本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▽★印がいちおし公演です(3本)。
▽初日の早い順に並べています。
▽掲載内容:主催/冠名・『題名』・日程・会場・価格・URL
▽座種の記述がない公演は全席指定。
※高額チケットのお薦め公演が少なかったので今月は9本+αです。
1.加藤健一事務所『モリー先生との火曜日』
06/03-15本多劇場
☆出演:加藤健一 高橋和也
脚本:ミッチ・アルボム
脚色:ジェフリー・ハッチャー ミッチ・アルボム
訳:吉原豊司 演出:高瀬久男
前売5000円 当日5500円 高校生割引2500円
http://homepage2.nifty.com/katoken/75-index.html
1997年に米国で発表されたノンフィクション小説を舞台化。
死期が迫る大学教授が1人の元教え子に、毎週1回の講義をします。
★2.新国立劇場演劇『夢の痂(かさぶた)』
06/03-20新国立劇場小劇場
☆出演:角野卓造/小林隆/福本伸一/石田圭祐/辻萬長
三田和代/藤谷美紀/神野三鈴/熊谷真実
脚本:井上ひさし 演出:栗山民也
A席:5250円 B席:3150円 Z席:1500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000213_play.html
井上ひさしさんの東京裁判三部作の待望の一挙再演です。
当メルマガ1月、2月号のお薦め前売り情報に掲載していました。
『夢の裂け目』『夢の泪』『夢の痂(かさぶた)』の3作品は
それぞれ独立していますので、どれか1つだけ観るのでも大丈夫。
●お薦めポイント●
去る4/9に作者の井上ひさしさんが亡くなられました。
『夢の裂け目』『夢の泪』の再演を連続で拝見し、井上さんの新作を
観ることができていた喜びをかみしめました。
4月の『夢の裂け目』でメルマガ号外↓を発行しました。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0411231056.html
『夢の痂(ゆめのかさぶた)』の初演レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0702211236.html
※井上ひさし作『ムサシ』↓は6/10まで埼玉で上演中!
http://www.komatsuza.co.jp/contents/performance/index.html
★3.松竹『コクーン歌舞伎 第十一弾「佐倉義民傳」』
06/03-27 Bunkamuraシアターコクーン
≪東京、長野≫
☆出演:中村勘三郎、中村扇雀、中村橋之助、坂東彌十郎、
中村七之助、片岡亀蔵、笹野高史、ほか
演出:串田和美
1等平場席13,500円 1等椅子席13,500円 2等席9,000円 3等席5,000円
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_kabuki.html
コクーン歌舞伎の新作です。毎回新しい趣向に驚かされますが、今回は?
「佐倉義民傳(さくらぎみんでん)」初演は約160年前とのこと。
4.Cucumber+三鷹市芸術文化センターpresents
土田英生セレクションvol.1『-初恋』
06/04-13三鷹市芸術文化センター星のホール
≪東京、愛知、福岡、大阪≫
☆出演:田中美里 今井朋彦 犬飼若博 奥村泰彦 根本大介 川原一馬
千葉雅子 片桐仁
脚本・演出:土田英生(MONO)
前売:一般4,500円/劇場会員4,000円 当日:一般5,000円/劇場会員4,500円
高校生以下:前売り・当日とも2,500円
http://cucumber-m.com/hatsukoi/index.html 過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1211000947.html
色んな団体で上演され続けている土田英生さんの人気作『ー初恋』。
豪華キャストで、土田さん自ら演出されるのが嬉しいですね
5.ネルケプランニング『吸血鬼』
06/04-13パルコ劇場
☆出演:鈴木砂羽 細見大輔 玉置孝匡 平田敦子 柿丸美智恵
牧田哲也(D-BOYS) 津村知与支 水崎綾女 山崎銀之丞
脚本:青木豪 演出:茅野イサム
6,300円 ※未就学児童入場不可
http://www.nelke.co.jp/stage/kyuketsuki/
青木豪さんが現在活動休止中のグリングで上演した作品↓が早くも再演。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0306235346.html
6.シス・カンパニー『アット・ホーム・アット・ザ・ズー』
06/17-07/19シアタートラム
☆出演:堤真一 小泉今日子 大森南朋
脚本:エドワード・オルビー 演出:千葉哲也
¥7,000
第一幕 ホームライフ/第二幕 動物園物語
http://www.siscompany.com/03produce/28athome/
2人の男が出会う「動物園物語」の“前”のエピソードが、
作者のオルビー氏ご本人によって新たに発表されました。
スター俳優の2人芝居2本立てを、千葉哲也さんの演出で。
7.44 Produce Unit『中島淳彦 戦中戦後三部作「フツーの生活」沖縄編』
06/18-23紀伊國屋ホール
☆出演:44北川 大沢健 井上カオリ 塚原大助 佐藤正和 南口奈々絵
藤川恵梨 佐藤麻衣子 高畑こと美 恩田隆一 福島まり子 新納敏正
脚本・演出:中島淳彦
前売5,000円 当日5,500円
http://www.44good.com/ 「フツーの生活」長崎編・2005年レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0805231112.html
44(よし)北川さんによるプロデュース団体の再演3本連続上演。
中島淳彦さんが日本の戦中戦後を描いた戯曲です。演出も中島さん。
★8.NODA・MAP『ザ・キャラクター』
06/20-08/08東京芸術劇場中ホール
☆出演:宮沢りえ、古田新太、藤井隆、美波、池内博之、チョウソンハ、
田中哲司、銀粉蝶、野田秀樹、橋爪功
脚本・演出:野田秀樹
S席9,500円、A席7500円、サイドシート5,500円
※25歳以下はサイドシートを3,000円で購入可能(要身分証)。
http://www.nodamap.com/productions/thecharacter/
http://www.geigeki.jp/saiji/006/index.html
高校生割引(1000円!)↓はまだ残席あり!!
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0513222208.html
豪華キャストを迎えた野田秀樹さんの新作です。
オーディション↓で選ばれたアンサンブルも楽しみ。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0216010955.html
9.ナイロン100℃『2番目、或いは3番目』
06/21-07/19本多劇場
≪東京、大阪、愛知、広島、福岡、新潟、福島≫
☆出演:犬山イヌコ みのすけ 三宅弘城 峯村リエ 大倉孝二 松永玲子
村岡希美 藤田秀世 長田奈麻 喜安浩平 白石遥 伊与顕二 斉木茉奈
小出恵介 谷村美月 緒川たまき マギー
脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
6,800円 学生割引券(当日引換券) 4,200円
http://www.cubeinc.co.jp/stage/info/nylon35.html
ケラさん率いるナイロン100℃の新作、全国7か所公演です。
☆☆☆──────────────────────────────
前売3500円以下の気になる作品を5本ご紹介します。
──────────────────────────────☆☆☆
【1】庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド(再演)』
06/06-13シアタートラム
☆出演:五十嵐操、上田遥、坂倉奈津子、島田桃依、瀬口タエコ、
高田郁恵、浜恵美、ビアスズキ、明石竜也、長江英和、マメ山田
演奏:阿部篤志(Pf)・山本大将(Vn)・渡邊一毅(Cl)・秋葉正樹(Dr)
脚本・演出:タニノクロウ 音楽:阿部篤志
構成:タニノクロウ、玉置潤一郎、山口有紀子、吉野明
前売り3500円/当日3800円 学生割引2000円
http://www.niwagekidan.org/next.html 初演レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0916120654.html
外科手術とジャズセッションの、奇妙で豊かなコラボレーション。
【2】乞局(こつぼね)『裂躯(ザックリ)』
06/16-21笹塚ファクトリー
☆出演:石田潤一郎、岩本えり、下西啓正、墨井鯨子、三橋良平(以上、乞局)
井上裕朗、河西裕介(国分寺大人倶楽部)、佐野陽一(サスペンデッズ)
石村みか、笹野鈴々音、加古みなみ、中島佳子、西田麻耶(五反田団)
脚本・演出:下西啓正
(日時指定・全席自由)前売り・予約:¥3000
※16(水)・17(木)15時の回のみ:¥2500
当日:¥3500(開演の1時間前より販売)
学生割引:¥2500 喪服割引:¥2500
ハツボネ(初めて乞局をご覧になる方)割引:¥1500
http://kotubone.infoseek.ne.jp/
乞局は下西啓正さんが作・演出される劇団。難解で実験的な面もありますが、
緻密な構成の戯曲と独特の風合いがクセになります。過去レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0618212017.html
【3】クロムモリブデン『恋する剥製』
06/22-07/04赤坂RED/THEATER
≪大阪、東京≫
☆出演:森下亮 金沢涼恵 奥田ワレタ 木村美月 久保貫太郎 渡邉とかげ
幸田尚子 小林義典 武子太郎 花戸祐介 中川智明 小林タクシー(ZOKKY)
脚本・演出:青木秀樹
一般:前売3,300円 当日3,500円 学生:前売2,000円 当日2,500円
早期観劇割引(6月22日~24日のみ)一般:2,500円(前売・当日共)
学生特別割引(6月28日、29日のみ)学生:1,500円(前売・当日共)
http://crome.jp
2006年に大阪から東京に拠点を移し、精力的に活動する劇団です。
ナンセンスな笑いを軸にパワフルに非日常世界に誘導してくれます。
【4】パラドックス定数+三鷹市芸術文化センターpresents
太宰治作品をモチーフにした演劇 第七回
『元気で行こう絶望するな、では失敬。』
06/25-07/04三鷹市芸術文化センター 星のホール
☆出演:植村宏司、十枝大介、西原誠吾、井内勇希、小野ゆたか、ほか
脚本・演出:野木萌葱
前売=一般2800円/劇場会員2500円 当日=一般3000円/劇場会員2700円
高校生以下=前売・当日とも1000円(当日要学生証)
http://www.pdx-c.com/
http://mitaka.jpn.org/ticket/1006250/
岸田國士戯曲賞候補にもなった野木萌葱さんの新作。
出演者が総勢20名というのは劇団にとって初チャレンジ?
【5】三条会のアトリエ公演2010
『失われた時を求めて 第2のコース「花咲く乙女たちのかげに」』
06/25-28三条会アトリエ
☆出演:大川潤子、立崎真紀子、近藤佑子、榊原毅、関美能留
原作:プルースト 脚本・演出:関美能留
料金(各コース共通)2,000円
http://homepage2.nifty.com/sanjokai/02.html
プルーストの小説を舞台化。三条会のアトリエ公演は続きます。
≪ダンス・その他≫
◎リトルモア地下『篠崎芽美 solo dance performance「ウェルダン」』
06/04-06リトルモア地下
☆出演・演出・振付:篠崎芽美(珍しいキノコ舞踊団)
予約制2500円(整理番号付・自由席・当日精算)
当日券2800円(残席分若干数あり)
http://www.littlemore.co.jp/chika/event/201006
◎ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団『私と踊って』
06/08-13新宿文化センター
≪東京、滋賀≫
☆出演:ヴッパタール舞踊団
演出・振付:ピナ・バウシュ
S13,000円 A11,000円 B9,000円 C7,000円 D5,000円
※Sペア券=25,000円
http://www1.ocn.ne.jp/~ncc/pina10/schedule.html
◎ローソンエンターメディア招聘『マシュー・ボーンの白鳥の湖 SWAN LAKE』
06/09-27青山劇場
☆出演:リチャード・ウィンザー ジョナサン・オリヴィエ、ほか
演出・振付:マシュー・ボーン
S席¥12,600/A席¥10,500
※未就学児童の入場不可
http://www.swan2010.jp/ 2005年レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0223015636.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆2 【先月のベスト3】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.うさぎと猫の芝居小屋『第2話「真夜中の太陽」』
05/19-22全労済ホール/スペース・ゼロ
☆開幕数分で傑作だと確信。ずっと上演され続けて欲しい短編です。
高校演劇にぴったりじゃないかと。作・演出は工藤千夏さん。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0524005023.html
2.新国立劇場演劇『夢の泪』
05/06-23新国立劇場小劇場
☆井上ひさし作「東京裁判三部作」は新国立劇場が世界に誇れる
財産だと思います。今月は『夢の痂(かさぶた)』が上演されます!
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0531220846.html
3.モジョ ミキボー上演委員会『モジョ ミキボー』
05/04-30 OFF OFFシアター
☆豪華スタッフを迎えて上質の海外戯曲を本邦初演。
小劇場での2人芝居1ヵ月公演を実現させた尽力に感謝。
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0505113724.html
その他は劇団、本谷有希子『甘え』←6/6まで上演中!
ハイバイ『ヒッキー・カンクーントルネード』など。
◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
2010年5月(観劇数26作品)は残念ながら発行せず。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆3 【6月はSPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」で静岡観劇の旅へ!】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎芸術総監督・宮城聰さん率いる静岡舞台芸術センター(SPAC)が、
今年も豪華絢爛ラインナップの「春の芸術祭」を開催します。
SPAC作品を含め世界11ヶ国から集まるのは計13演目!
・SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」
06/05-07/04静岡芸術劇場、屋内ホール「楕円堂」、カフェシンデレラ
野外劇場「有度」、稽古場棟「BOXシアター」
http://www.spac.or.jp/10_spring/ 記者発表↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0424193631.html
私は週末3回の静岡旅行を決意!内2回は宿泊もしちゃいます♪
気になる4作品をご紹介↓ 緑がきれいな静岡でお会いしましょう!
●SPAC新作演劇『若き俳優への手紙』(日本/フランス)
06/12-13静岡芸術劇場
☆出演:ひらたよーこ 杉山夏美
作:オリヴィエ・ピィ 演出:宮城聰
日本語台本:平田オリザ 翻訳:芳野まい
http://www.spac.or.jp/10_spring/acteurs
●演劇『頼むから静かに死んでくれ』(カナダ/フランス)
06/19静岡芸術劇場
☆出演:オ・カレ・ド・リポテニューズ、アベ・カレ・セ・カレ
作・演出:ワジディ・ムアワッド
http://www.spac.or.jp/10_spring/littoral
●SPAC演劇『王女メデイア』(日本)
06/19、26舞台芸術公園 野外劇場「有度」
☆出演:美加理/阿部一徳/大高浩一 ほか
原作=エウリピデス 台本・演出=宮城聰
http://www.spac.or.jp/10_spring/medea 2005年レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0726233740.html
※背もたれのない客席です。※雨天時も上演。
コロンビアのボゴタ演劇祭参加時の詳細レポート↓(写真あり!)
http://spac.or.jp/blog/?p=2383
●演劇『リオ・デ・ジャネイロ つかの間の愛』(ブラジル)
06/26-27静岡芸術劇場
☆出演:コレティヴォ・インプロヴィゾ
コンセプト・演出:エンリケ・ディアス
共同演出:クリスティーナ・モウラ
http://www.spac.or.jp/10_spring/moment 2007年レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0611133813.html
【チケット】
[一般大人]4,000円 同伴チケット(2枚)7,000円
[学割]大学生・専門学校生 2,000円 高校生以下 1,000円
[お得]2演目セット券 14,000円
東京・静岡間無料バスを運行!
http://www.spac.or.jp/10_spring/bus
売り切れ情報⇒ http://spac.or.jp/news/?p=2090
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆4 【東京芸術劇場・芸劇eyes 注目の若手の4公演】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎“芸劇が注目する才能たち、芸劇eyes”↓とは、
http://www.geigeki.jp/saiji/007/index.html
野田秀樹さんが芸術監督に就任した東京芸術劇場が、
若手の劇団やダンスカンパニー等を紹介する企画です。
2009年にはハイバイ、五反田団、グリング、冨士山アネット、
モダンスイマーズが選ばれました(上演順)。↓記者発表
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0703234935.html
今年は8団体が参加!6月はその内の4団体の公演が連続上演されます。
私は池袋に観劇に訪れる回数が格段に増えました。皆さんもぜひ♪
[1]インパラプレパラート×エビビモpro.合同公演『エビパラビモパラート』
06/03-06東京芸術劇場小ホール2
☆脚本:大矢場智之 矢ヶ部哲 演出:大矢場智之 音楽:矢ヶ部哲
前売り3000円 当日3500円 学割2500円(前売り・当日共通)
http://impara.b.la9.jp/
[2]快快『SHIBAHAMA』
06/03-13東京芸術劇場小ホール1
☆脚本:北川陽子 演出:篠田千明
全席自由
初日割引 前売・当日共に2000円(6/3のみ)
前売3000円/当日3300円(6/4~6まで)
前売3500円/当日3800円(6/9~13まで)
学割:通常料金から500円割引
リピーター割:チケット半券ご呈示で1000円割引(当日券のみ)
http://faifai.tv/
[3]FUKAIPRODUCE羽衣『愛死に』
06/12-22東京芸術劇場小ホール2
☆脚本・演出:糸井幸之介
前売り:一般3,000円 サイド席(おまけ付)3,000円
学生(前売/当日) 2,000円 当日3,300円
早割(4/24~30)3,000円→2,500円
http://www.geocities.jp/hagoromo_hukai/
[4]劇団鹿殺し『電車は血で走る(再演)』
10周年記念ロングラン公演
☆06/18-07/04東京芸術劇場小ホール1
脚本:丸尾丸一郎 演出:菜月チョビ
前売・当日3,900円/学生(予約のみ)2,500円
http://shika564.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆5 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎「CoRich舞台芸術まつり!2010春」グランプリは6/16に発表!
http://stage.corich.jp/festival2010/finalist.php
次回公演資金100万円の行方は?準グランプリや俳優賞もあります。
審査員として最終候補10団体を鑑賞しました。じっくり考え中です。
◎ツイッターやってます!
⇒ shinorev : http://twitter.com/shinorev
今までは目に、耳にしなかった情報が絶えず届いて超刺激的!
実名アカウント同士の身のあるやりとりから仕事に直結!
◎おすすめ舞台中継 on TV
【WOWOW】6/2(水)午前9:50~
東京芸術劇場『農業少女』
作:野田秀樹 演出:松尾スズキ
http://www.wowow.co.jp/pg/detail/075458001/index.php ↓レビュー
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0301225717.html
【NHK BShi】6月5日(土)午後10:45~午前2:05
【NHK BS2】6月14日(月)午前0:40~4:00(13日深夜)
音楽劇『上海バンスキング』復活公演
作:斎藤憐 演出:串田和美
http://www.nhk.or.jp/bs/premium/
【NHK 教育】6月11日(金)23:00~25:15
自転車キンクリートSTORE『富士見町アパートメント』
『ポン助先生』作:マキノノゾミ 演出:鈴木裕美
『リバウンド』作:鄭義信 演出:鈴木裕美
http://www.nhk.or.jp/art/current/drama.html#drama0611
【NHK BS2】6月19日(土) 午前0:45~3:03 (18日深夜)
自転車キンクリートSTORE『富士見町アパートメント』
『魔女の夜』作:蓬莱竜太 演出:鈴木裕美
『海へ』作:赤堀雅秋 演出:鈴木裕美
http://www.nhk.or.jp/bs/mdstage/
※舞台中継ではないですが、気になるドラマ情報も↓
【NHK 教育】6月5日(土)午後1:00~1:30
中学生日記「修学旅“校”」※再放送
http://www.nhk.or.jp/nikki/re_weekly/index.html
脚本:柴幸男(ままごと)
◎今秋のフェスティバル/トーキョー(F/T10)の情報が更新されています!
http://www.festival-tokyo.jp/
◎今月上演される作品の記者発表の写真レポートです。
・わらび座『ミュージカル「アトム」』記者発表
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0326165507.html
秋田公演初日レビュー↓
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0426133113.html
東京公演は来月6/19-27@新宿文化センター大ホール
・SPAC「Shizuoka春の芸術祭2010」記者発表
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0424193631.html
2010年6/5(土)~7/4(日)はぜひ静岡で観劇を♪
http://www.spac.or.jp/10_spring/
◎FM西東京・演劇情報番組「たけがき2」
http://takegaki.k-free.net/
毎週放送される『演劇ハニーフラッシュ!』に
「しのぶセレクション」というコーナーがあります。
私がお薦めする舞台の公演情報を発信してくださっています。
ラジオだけでなくネットでも聴けるので↓、よかったらぜひ♪
http://www.voiceblog.jp/takegaki842/
◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
2010年5月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
・「曲がれ!スプーン」←小劇場俳優が大活躍!舞台版との違いも面白いです。
http://magare-spoon.com/
・「沈まぬ太陽」←大企業内部の腐敗を暴く、長さを感じさせない大作。
http://shizumanu-taiyo.jp/
・「ワカラナイ」←色々つらい場面が多いですが、いい映画でした。
http://www.uplink.co.jp/wakaranai/top/
・「SRサイタマノラッパー」←だまされた気で観てすっかり感涙。
http://sr-movie.jugem.jp/
・「クローンは故郷をめざす」←体を失いさすらう魂の行方。
http://clone-homeland.com/
◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
http://www.shinobu-review.jp/contact/
◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
感想も書き込めますよ♪
http://stage.corich.jp/
メンバー登録はこちら↓
http://www.corich.jp/stage/user_register.php
携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s
◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
それが私の望みです。
これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆6 【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪
☆ご友人、お知り合いにどうぞこのメルマガをご紹介ください!
【面白い演劇を紹介してるメルマガはコレ!】
⇒ http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
☆もしこのメルマガを観てお芝居に行かれたら、劇場でのアンケート用紙に
「高野しのぶのメルマガで知った」等、書いていただけると嬉しいです♪
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
◎東京および関東近郊の情報に限らせていただいております。
◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
間違いがあることもあります。情報は主催者URLでご確認ください。
◎お薦めを観に行って面白くなかったら・・・ごめんなさいっ。
◎私の好みはこちらです。
→ http://stage.corich.jp/my_troupe.php?member_id=57
簡単なプロフィールはこちらです。
→ http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0111000000.html
◎購読・解除はこちらから簡単にできます。
まぐまぐ → http://www.mag2.com/m/0000134861.html
////////////////////////////////////////////////////////////////
メルマガ 『今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台』
発行人:高野しのぶ
しのぶの演劇レビュー:http://www.shinobu-review.jp/
お問い合わせ:http://www.shinobu-review.jp/contact/
このメールマガジンは、まぐまぐから配信されています。
まぐまぐ:http://www.mag2.com/
Copyright(C)2004-2010 MTR standard corporation. All rights reserved.
許可無く転載することを禁じます。
////////////////////////////////////////////////////////////////