当サイトでも告知をしておりましたwonderlandの「劇評を書くセミナー」のシンポジウムに伺いました。講座は今も継続中です。ご興味ある方はお問い合わせください(でも2010年4月~7月開講なので、もう終盤ですね…)
青年団演出部に所属する新鋭の作・演出家3人が、自分たちの作品について書かれた劇評を題材に、『好きな劇評、困った劇評』というテーマでざっくばらんに語ってくれました。司会は評論家の佐々木敦さん。
劇評を書いた本人と、その人に評された舞台を作ったアーティストが顔を見合わせて話し合うのは、当然のことながらスリリング(笑)。
中でも「お金を払って観てるんだから何を書いてもいいんだ」という主張をされた方がいらしたのには驚きました。
劇評は記録としての価値があるのはもちろん、公演の動員に影響をおよぼすもので、上演中に公開されると非常にありがたいです。でも公演期間が短い小劇場作品だと、書く側は負担が大きいですよね。ずっと継続するのは難しいと思います。
新聞の劇評が当日券に及ぼす影響が、以前よりも小さくなったといわれている今、インターネット上で劇評が発信されるのは、一観客としては単純にありがたいです。でも劇評は無料じゃいけないと思います。中身の充実した劇評を書いた人が、ちゃんと報酬を受け取れるシステムがあればいいなと思います。
劇評家に限らず、舞台関連の書籍や公演パンフレットを読む度に、それを書かれた方々への感謝の気持ちがこみ上げます。その瞬間だけ存在して消えてしまう舞台という芸術は、言葉にして記録に残すことが大事なのは言うまでもないことです。
5月8日(土) 14:00- シンポジウム「好きな劇評、困った劇評」
登壇:松井周・多田淳之介・岩井秀人(青年団演出部)、佐々木敦(批評家、司会)
http://www.wonderlands.jp/info/seminar2010/agora01.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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