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しのぶの演劇レビュー
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2010年07月07日

第17回BeSeTo演劇祭実行委員会・青年団『東京ノート-日中韓俳優出演・3カ国語版/青年団版-』07/02-17新国立劇場特設会場

 平田オリザさんの代表作『東京ノート』が新国立劇場特設会場(エントランスから中劇場への通路)にて上演されました。過去レビュー⇒ 第17回BeSeTo演劇祭参加作品で、日中韓の3カ国の俳優が出演する3カ国語版を拝見。新キャストによる〈青年団版〉と交互上演されます。

 新国立劇場の広い、風通しのよい空間が、“美術館”という舞台設定にマッチしていて、とても快適でした。通行人を含め、出演者の多い芝居です。贅沢。

 ⇒舞台写真(2012年6月24日アップ)
 ⇒CoRich舞台芸術!『東京ノート

 新国立劇場エントランスから中劇場へ向かう大階段がランドスケープに。日中韓3カ国語が発せられることで、世界の中のアジアが見えるようでした。特設劇場は公演期間中にバラし・建て込みもしているようです。またとない機会だと思います。音響機材がミラクルな仕事をしているようで、セリフが聴こえないなどの心配もありません。

 ここからネタバレします。

 夫に浮気を告白された妻とその義理の姉が向き合う最後の場面は、いつも胸にぐっと来ます。美術館を舞台にしたこの作品で、客席に座る観客も「見ること」「見られること」の両方を体験し考えることができるように思います。

 「なんで中国人カップルはあんなに80年代っぽいんだ(笑)!」という感想を耳にしました。そういえばあのカップルは、前向きでハフハフ浮いた感じで、肉欲全面肯定で、セクシーでした。今、ホイットニー・ヒューストンの曲を聴いて納得。80年代はこんなノリだったかも。

出演:青年団 ≪登場人物≫ ★=青年団版出演 ☆=日中韓版出演 秋山慎也(長男):山内健司 秋山登喜子(長男の妻):森内美由紀 秋山由美(長女):松田弘子 秋山祐二(次男):古屋隆太 秋山好恵(次男の妻):能島瑞穂 秋山郁恵(次女):後藤麻美 秋山茂夫(三男):河村竜也 平山恵美子(学芸員):兵藤公美 三橋美幸(絵を寄贈する人):井上三奈子 小野邦子(弁護士):堀夏子 斎藤義男(三橋の友人):大竹直 串本輝夫(学芸員):大塚洋 木下貴史:小林智 野坂晴子:村田牧子 橋爪幹夫:秋山建一 寺西理香:たむらみずほ 石田栄介:小河原康二★ ツァオ・ユエ☆ 須田ナオ:鈴木智香子★ ユイ・イン☆ 脇田百合子(女子大生):荻野友里★ べ・ジンファ☆ 水上ふたば(女子大生):長野海★ キム・ハリ☆ 来館者たち:工藤千夏 石松太一 菊池佳南 富田真喜 藤田一樹 森岡望 渡辺美帆子
脚本・演出:平田オリザ 韓国語翻訳:ソン・ギウン 中国語翻訳:田村容子 舞台美術:杉山至 照明:岩城保 字幕:西本彩 音響設計:緒方晴英 音響操作:泉田雄太 衣裳:有賀千鶴 正金彩 舞台監督:中西隆雄 制作:林有布子 西山葉子  <主催>第17回BeSeTo演劇祭実行委員会  <共催>(財)舞台芸術財団演劇人会議 ≪企画制作≫青年団/(有)アゴラ企画・こまぱアゴラ劇場 <後援>中華人民共和国大使館、駐日韓国大使館、韓国文化院 <協力≫(財)新国立劇場運営財団  <音響協力>富士通テン(株)
【休演日】7月3日(土)、9日(金)、16日(金)【発売日】2010/06/01 ※『東京ノート』は「第17回BeSeTo演劇祭」新国立劇場中劇場のプログラムと自由に組み合わせてご覧いただけます(『シラノ・ド・ベルジュラック』は除く)。※『東京ノート』特別企画のために単独でのチケット販売は行いません。ただし、6月28日よりBeSeTo事務局にて販売する場合があります(日時指定・全席自由・前売当日とも3,500円)。
http://www.seinendan.org/jpn/info/info100526.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年07月07日 23:33 | TrackBack (0)