上田誠さんが作・演出される劇団ヨーロッパ企画の新作を拝見。楽しかった~♪上演時間は約1時間20分。
シアターガイド9月号で上田さんと美術の二村周作さんの対談を読んで、どんな装置になるのか楽しみにしていたんです。劇場に入るなり驚きました。全然砂浜じゃないし、海の気配もない(笑)。でもちゃんとサーフィンのお話でした~。
終演後にロビーで舞台『曲がれ!スプーン』のDVDを購入しました。家族へのお土産です。みんな映画『曲がれ!スプーン』を観て、舞台版を観たがっていたので。
⇒CoRich舞台芸術!『サーフィンUSB』
レビューを加筆しました(2010/08/17)。
≪あらすじ≫
「水の7日間」と呼ばれる気候変動があり、水位が上がって街が水没してしまった日本。ビルの屋上から海に飛び込むサーファーたちがいた。
≪ここまで≫
ここからネタバレします。
特性サーフボードにデジタル記憶媒体(60 peta bite)を埋め込んで、それに乗ってサーフィンをすれば、すべてがデジタルデータとなって記録されます。たぶん波とか風とかも全部。そのデータをインターネット上にアップして、世界中の人々が好きにダウンロードして疑似体験をするというビジネスが始まります。
サーフィンを楽しむはずがダウンロード数を競うようになり、徐々にサーファーたちの目的がずれていって、いさかいも起こってしまいます。あくまでもヨーロッパ企画のメンバーならではの笑いで進めていくのが素敵。
デジタルになった自分の体験が、自分のものではなく他人のデータになっていくのは、まさに現状をあらわしています。たとえば2006年以降に日本人がツイッターでつぶやいた言葉たちは、アメリカの議会図書館に保管されるそうです。
山脇唯さんのビキニ姿がまぶしい!長い髪の毛でちょっと隠してるのがまたイイ!でもほぼ紅一点の彼女に対して、男どもは優しくなさすぎ!(笑) ちょっとぐらい色目つかったりすると思うんだけどな~。あまりに気にしなさすぎなのも不自然かと(あんなに可愛いから)。そもそも恋愛要素は省いているのでしょうね。
人魚が出てきて感動。それも環境汚染ゆえの人間の奇形として。ブラックユーモアが利いてます。尻尾にUSBが埋め込まれ、人魚の生態もデータ化されていました。
≪京都 東京、大阪、福岡、広島、名古屋≫
出演:石田剛太 酒井善史 諏訪雅 角田貴志 土佐和成 中川晴樹 永野宗典 西村直子 本多力 山脇唯
脚本・演出:上田誠 音楽:木暮晋也 美術=二村周作 映像=大見康裕 照明=葛西健一 (Gekken Staffroom) 音響=宮田充規 (GEKKEN staff room) 衣装=中嶋佑一(artburt) ヘアメイク=松村妙子 特殊美術=吉田ひでお(アーリオ工房) 舞台監督=筒井昭善 演出部=大鹿展明・シロサキユウジ・中川有子 演出助手=山田翠・大槻めぐみ 運送=植松ライン 宣伝美術=井上能之 宣伝写真=成田直茂 制作= 井神拓也・諏訪雅・本多力・吉田和睦・吉永祐子 WEB=樫木由子・柏敏行・片岡二郎・中路まり絵
【休演日】8/10【発売日】2010/05/29 全席指定/前売¥4,000/当日¥4,500 学生¥3,500(前売のみ・入場時要学生証提示) [学生券の販売について] ・チケットぴあのみ取扱い・各回24席限定 ※学生券は事前に座席が指定されない“当日引換券です。 当日劇場受付にて60分前より指定席券と引換いたします。※2枚以上ご購入の場合は席が離れる場合があります。 ※ご覧になりにくいお席になる場合があります。
http://www.europe-kikaku.com/projects/e29/main.htm
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガも発行しております。