「野田秀樹芸術監督就任1周年記者懇談会」の写真レポート②です。⇒レポート① ⇒レポート③
野田さんが今後のラインアップについて紹介・解説してくださいました。
※懇談会から1ヵ月以上過ぎているため、すでに公演が始まっているものもあります。
■「TACT/FESTIVAL(タクトフェスティバル)」(2010年8月)
⇒公式サイト ※チケット発売中!
野田「大阪で開催されていた国際フェスティバルなんですが、子供向けといっても、とても質が高いです。」
■快快とB-floorの合同公演『Spicy, Sour, and Sweet』(2010年8月)
⇒公式サイト ※チケット発売中!
野田「先日、快快とタイから来日したB-floorのワークショップがあったんですが、僕は全部が終わってもめているところを見ました(笑)。それが文化交流なのだとわかってもらえればいいかなと。日本人の若いふざけた連中と、ものごとを真面目にしかとらえないタイの若者との文化の差は凄かったです。打ち解けるまではいかなくとも最終的には違いをよくわかったようだから、それで良かったんじゃないかと思います。
僕も海外で仕事をする時に生易しいことはやってきてませんから。簡単に交流なんかできるわけがないんで、彼らが生(なま)の姿でぶつかり合ったのはいいことだと思います。本番は8月13日~15日。観てのお楽しみということですね。」
⇒稽古場レポート「トムヤン君とミソシルちゃん」
■NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』のヒロインは公募オーディションで選出
⇒公式サイト ※前売り完売
野田「約1100人の応募があり、150人ぐらいが書類審査を通過しました。実技審査はまだ行っていません(2010年7月8日時点)。書類審査は非常に難しいんですが、漏れがないように全部見ました。僕と勘三郎さんと同じセリフ量がある極めて大きい役なので、キャラクター(の魅力)だけでは済まない。セリフを言える力がないと。記者発表の時に「無名性に賭ける」と言ったので、“力を持っている無名な人を探す”という、つくづく無謀なことをやってしまったなと思っています(笑)。なんとかがんばります。しのびます。」
⇒オーディション情報
⇒太田・緑・ロランスさん(29歳)と黒木華さん(21歳)が選ばれました!
■ロベール・ルパージュ演出『The Blue Dragonーブルードラゴンー』(2010年11月)
⇒公式サイト(音が鳴ります) ※チケット発売中!
野田「ルパージュの4年ぶりの来日公演ということで、観てきた人によるととても面白いそうです。
ロンドン留学中に観た彼の演出による『真夏の夜の夢』に衝撃を受けました。すごい演出家です。公演期間がたったの4日間というのはもったいないです。」
■自主製作企画・タニノクロウ演出『チェーホフ』 (2011年1月~2月予定)
野田「演劇評論家の鴻英良さんがチェーホフの未発表の日記を翻訳したところ、面白い題材が見つかったので。演出のタニノクロウさんは、神経を病んでいるような雰囲気が合ってるのではないかと(笑)。」
⇒インタビュー「広がる脳内イメージ 劇作家・演出家 タニノクロウ」(asahi.com)
■三谷幸喜さんの新作が2011年1月に芸劇にお目見え!
野田「正直に言いますと、芸術監督の仕事を引き受けて最初に、劇場にお客を呼ぶことを考えました。自分ももちろんやりますが、自分だけがやるのは違うなと思い、2人に電話をしました。それが三谷幸喜さんと松尾スズキさん(⇒上演作のレビュー)です。三谷さんにはずいぶん前にオファーしたんですが、この時期まで忙しかったということですね(笑)。」
⇒三谷幸喜生誕50周年「大感謝祭」(theaterguide)
■改修前の最後を飾るのはNODA・MAP新作(出演:蒼井優・妻夫木聡)
野田「ウソつきの話を描こうというのは決まってます。都合が悪くなると倒れる、とか。そこまでは決めてます。」
※倒れる役を演じるのは蒼井優さん。
記者「改修前最後の中ホール公演ですね。劇場を破壊するような何かを企んでらっしゃるのでしょうか?」
野田「・・・ちょっと“にやり”です(笑)。ありがたい。気づかなかったな~。」
⇒レポート③に続く。
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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