『叔母との旅』は1969年に発表された英国の小説家グレアム・グリーンさんの小説で、同じく英国の劇作家・俳優のジャイルズ・ハヴァガルさんが戯曲に書きかえられたそうです。日本では1995年に演劇集団円によって初演されたとのこと。
20人以上の男女を男優4人だけで演じます。上演時間は約2時間5分(途中休憩15分を含む)。
⇒CoRich舞台芸術!『叔母との旅』
≪あらすじ≫ 公式サイトより一部抜粋。
叔母オーガスタは、すでに70代後半でありながら彼女を愛してやまない若い恋人もいて、その生き方は自由奔放そのもの。一方のヘンリーは、30年勤め上げた銀行を定年退職した独身男。2人は、86歳で他界したヘンリーの母親の葬儀で50年ぶりの再会を果たし、ひょんなことから最初は英国の保養地ブライトンへの小旅行。そして誘われるままに、パリからオリエント急行に乗って、スイス、イタリア、イスタンブールへと出かけることになり、ついには、南米アルゼンチンからパラグアイへ・・・
≪ここまで≫
何もない完全円形の舞台。客席がぐるりと全体を囲みます。スーツ姿の男たちがイスや鞄などを持ち込みながら、くるくると役を演じ変えていきます。
前半はちょっと退屈しましたが、休憩後にがらりと雰囲気が変わって、お話もさらに波乱万丈になって面白くなりました。
ここからネタバレします。
配役をおおまかに言いますと、叔母を演じるのは段田安則さん、その他の女性は浅野和之さん、叔母の用心棒と警察(複数)は高橋克実さん、その他を鈴木浩介さんが担当。主人公ヘンリーは4人全員でかわるがわる演じます。
叔母を追って旅する内にヘンリーは徐々に変化していき、とうとうパラグアイに移住するという結末。警察署長の16歳の娘と(政略)結婚までしちゃいます。最後はヘンリーの語りで終わりましたが、できればこの結末についての疑問や違和感を生じさせるような、余韻のある演出が欲しかったなと思いました。
SIS Company『Travels with my aunt』
出演:段田安則 浅野和之 高橋克実 鈴木浩介
原作:グレアム・グリーン 劇化:ジャイルズ・ハヴァガル 翻訳:小田島恒志 演出:松村武 美術:松井るみ 照明:小川幾雄 衣装:伊賀大介 音響:加藤温 舞台監督:瀧原寿子 プロデューサー:北村明子 ステージング:小野寺修二 演出助手:山崎総司 照明操作:熊崎こずえ 音響操作:藤本純子 舞台部:佐々木智史・対馬和美・平田剛司 ステージング助手:藤田桃子 江角由加 制作〔進行〕:藤田千史・市瀬玉子・吉澤尚子・鈴木瑛恵・本間奈保子 制作〔票券〕:中村あゆみ・笠間美穂 制作[広報]:西村聖子 大道具制作:(株)俳優座劇場舞台美術部(石元俊二) 小道具:高津映画装飾(株)(天野雄大) 電飾:(株)イルミカ東京(小田桐秀一) 稽古場協力:ホリプロ・スタジオフアクトリー 上演権コーディネイト:マーチン・R,P・ネイラー 宣伝美術:平田好 写真撮影:加藤孝 宣伝写真スタイリスト:壽村太一(lmage) 宣伝写真ヘアメイク:藤原羊二(e.a.t…) パンフレット編集・取材:市川安紀(アルカディア社) パンフレット取材:上野紀子・尾上そら 舞台写真撮影:谷古宇正彦 印刷:DNPマルチプリント 吉田印刷工業(株) (株)三交社 企画・製作:シス・カンパニ一
【発売日】2010/07/03 全席指定-6,000円
http://www.siscompany.com/03produce/29obatonotabi/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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