倉持裕さんが作・演出される劇団ペンギンプルペイルパイルズと、森崎事務所(M&O plays)のプロデュース公演です。ペンギンプルペイルパイルズの全劇団員に加えて高橋一生さん、野波麻帆さんら豪華キャストがそろっています。本多劇場という会場にも惹かれて観に行きました。上演時間は約2時間。
チラシのビジュアルからは想像がつかなかった、熱く官能的なムード。そして凶暴な殺気。計算された笑いもいつも通り冴えていて私好み。中盤までは一体どうなるのか(どういう落とし所になるのか)つかめなかったのですが、最後の最後にスっと腑に落ちました。
⇒「窓」舞台レポート『倉持的恋愛劇、開幕!』(文:野上瑠美子)※舞台写真あり!
⇒CoRich舞台芸術!『窓』
レビューは記録程度。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。(役者名)を追加。
ある夏、青年(高橋一生)は叔父の別荘がある避暑地で、ひとりの女優(野波麻帆)と出会う。スキャンダルから逃れて暮らす彼女の回りには、いつも複数の男の影が。反発を覚えながらも、いつしか彼女に惹かれてゆく青年。そんなある日、事件が起こる。青年の身にふりかかる、数奇な出来事とは、そして、最後に青年がその窓から見た衝撃的な光景とは-。
≪ここまで≫
額縁(窓枠)の向こうに見える景色がおもちゃみたいで良かった。
いつ誰が死ぬのか、誰が殺すのかというヒリヒリした時間が、岩松了作品と似た感触でした。恋愛の気持ちの高まりがそれぞれに不器用で、いびつな形をしている(変なところで尖がってたり、柔らかかったりする)のが面白いです。
ここからネタバレします。
別荘から去った青年(高橋一生)が、3年経って再び訪れて言う「現実に守られた卑怯な時間だった」という言葉が腑に落ちました。そして彼がまたそこに戻ろうとすることにも納得。胸にグっと来ました。
でも河原雅彦さん演じる是松が、なぜあそこまで女優(野波麻帆)を追い詰めたがったのかはわからなかったです。愛してたのかな。
≪東京、大阪≫
出演:高橋一生/野波麻帆/小林高鹿/ぼくもとさきこ/玉置孝匡/近藤フク/吉川純広、内田亜希子/河原雅彦
脚本・演出:倉持裕 美術:中根聡子/照明:宮野和夫/音響:高塩顕/舞台監督:久保勲生/衣裳:戸田京子/ヘアメイク:大和田一美(APREA)/演出助手:大堀光威 演出部:浜辺心大朗、田近裕子/照明操作:山浦恵美/衣裳助手:伊澤潤子/稽古代役:田村健太郎/記録スチール:引地信彦 ロビー運営:寺地友子、鈴木ちなを/制作デスク:大島さつき/制作助手:土井さや佳/制作&プロデューサー:大矢亜由美 大道具製作:C-COM舞台装置/小道具:高津装飾美術 宣伝美術:坂村健次(C2design)/宣伝写真:江隈麗志/宣伝スタイリスト:関けいこ/宣伝ヘアメイク:大和田一美(APREA) メイク協力:Koh Gen Do/当日パンフレット印刷:リトルウイング 主催・製作:(株)森崎事務所 M&O plays ペンギンプルペイルパイルズ
【休演日】9/21【発売日】2010/07/10 前売り¥5,500/当日¥5,800(全席指定・税込み)
http://www.morisk.com/plays/window/index.html
http://www.penguinppp.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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