弁護士・福井健策さんの著作権の講義を受けてきました(全4回+特別シンポジウム)。個人的に、大学時代に劇団関係ですれ違うぐらいのご縁があり(私は東大出身じゃないですが)、また、舞台公演のパンフレットで「法務アドバイザー:福井健策」というクレジットをよく見ていたので、いつかお話を詳しく聞いてみたいと思っていました。
講座の最後はシンポジウムで締めくくり。もう満席かもしれませんが一応情報↓です。
■『特別シンポジウム/劇場法を“法律”として検証する』
(登壇者:高萩宏、平田オリザ、片山泰輔 司会:福井健策)
10月18日(月)19時~21時30分
@世田谷文化生活情報センター セミナールーム
⇒公式サイト
長年の専門経験の積み重ねに裏打ちされた知識、知恵を、実際のエピソードを交えながら、非常にわかりやすく、面白く楽しく(←ココ重要!)説明してくださいました。実践に役立つ著作権についての、初歩的な知識を得ることが出来たように思います。私は何が“パクリ”なのか、何が“違法”なのか(コピーや引用がどこまで許されるのか)が知りたかったので、その意味では大満足。
著作権の法律は比較的若くて、何が合法で違法なのかの線引きがいつも明確なわけではないんですね。アーティストの権利を守るためではあるものの、やみくもに「あれもダメ、これもダメ」としてしまうと、創作活動自体ががんじがらめになってしまう危険性もあります。
⇒『「著作権保護延長」は文化を殺すのか―クリエイターにとっての損と得』(福井健策)
世田谷パブリックシアターでの福井さんの講義は今年が4度目。続けて通っている方もいらっしゃって、今回が一番の盛況だったようです。毎回小テストをやっていただけるので、闘争心が掻き立てられます(笑)。結局1度も満点取れなかったな・・・。でもこまめに復習して、いつでも振り返られるように自分用のレジュメは作りましたので、ひと安心。
福井さんが舞台、映画、音楽などの芸術が本当に大好きなんだってことが、はつらつとした笑顔、力強い声、血の通ったユーモアからガンガン伝わってきました。大人が「憎いほど芸術を愛している」(⇒ツイート)って公言しちゃうのも素敵だな~と思います。
参加者の中に弁護士さんがいらっしゃって、Arts and Law(アーツ・アンド・ロー)というNPO法人に参加されているとのこと。なんと無料相談ができます。ホームページの問い合わせフォームでも質問可能。芸術団体、芸術家の皆さんは、ぜひ一度チェックしてみてください。
⇒Arts and Law 代表 作田知樹氏インタビュー
【福井さんに関するネット上の記事】
⇒寄稿・福井健策弁護士:歌詞つぶやいても大丈夫? RTは? Twitterと著作権を考える
⇒Twitterの著作権問題 弁護士、福井健策さんに聞く
⇒【WEB人】著作権に精通する弁護士 福井健策さん(44)
⇒ダウンロード違法化、どこまで合法? 福井弁護士に聞く
⇒「著作権は誰のためにあるのか」ゲスト:福井健策氏(弁護士)
⇒「著作権保護延長」は文化を殺すのか―クリエイターにとっての損と得
⇒法律家を訪ねて(10)骨董通り法律事務所
パブリックシアターのためのアーツマネジメント講座2010
『舞台芸術と著作権・契約/実務力がつく4日間 2010+特別シンポジウム/劇場法を“法律”として検証する』
講師: 福井健策(ふくいけんさく)
募集人数:50名程度 参加費:7,500円(全4回+特別シンポジウム)※(5)特別シンポジウム「劇場法を"法律"として検証する」1,500円(全1回)のお申し込みは、9月16日(木)より受け付けます。
[助成]アサヒビール芸術文化財団 平成22年度文化庁芸術拠点形成事業
http://setagaya-pt.jp/workshop/2010/09/42010.html
http://setagaya-pt.jp/workshop/2010/10/post_188.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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