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2010年11月19日

【写真レポート】日本テレビ・わらび座・銀河劇場「『ミュージカル おもひでぽろぽろ』製作発表」11/18日本テレビタワー2階イベントホール

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ポスター

 秋田の劇団わらび座スタジオジブリのアニメーション映画『おもひでぽろぽろ』をミュージカル化します。
 わらび座は2008年に『火の鳥 鳳凰編』、2010年に『アトム』(全国巡演中!)を上演してきました。手塚治虫の漫画から、今度はアニメーションに進出するんですね。

 『おもひでぽろぽろ』の台本・作詞は齋藤雅文さん、演出は栗山民也さん、作曲は甲斐雅人さんという『火の鳥 鳳凰編』の布陣。東京公演のメインキャストには元宝塚歌劇団雪組トップスターの朝海ひかるさん、杜けあきさんを迎えました。

 スタジオジブリ作品が舞台化されるのは初めてのことです。製作発表では、プレッシャーを感じながらも、東北を舞台にした新しいミュージカルを創作することへの熱い意気込みを聞くことが出来ました。

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 ●わらび座ミュージカル『おもひでぽろぽろ』公式サイト
  期間:2011年4月16日(土)~29日(金・祝)
  会場:天王洲銀河劇場
  チケット発売日:2010年12月4日(土) 全席指定8,500円(税込)
  ※秋田わらび劇場・松山坊っちゃん劇場など全国公演あり
  ⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「おもひでぽろぽろ」

■是永幹夫さん(劇団わらび座代表)
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 是永「この公演は3年前から計画してきました。スタジオジブリ作品初のミュージカル化という意味で、大変な責務と、いい意味での緊張感を感じております。これから3年間、北海道から沖縄まで津々浦々、全国を巡回していきます。
 アニメーションのイメージを壊さず、違った魅力があるねと言われるようなミュージカルにしていきたいと思っております。ご出演いただく朝海ひかるさんと杜けあきさんは宮城県ご出身で、東北の光と風土を良くご存じの方々です(『おもひでぽろぽろ』の舞台は東北地方の山形県)。同じ東北で活動するわらび座から、全国の皆さまにこの作品をお届けしたい。」


■朝海ひかるさん(タエ子役)
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 朝海「『おもひでぽろぽろ』は大好きな作品で、まさか自分がジブリ作品に出られるなんて夢にも思っていませんでした。今はとてもわくわくして、いい緊張感をもってこの場に立たせていただいております。タエ子は田舎を知らずに都会で育つのですが、10日間の休暇で自分の過去を思い出しながら、やがて心が未来へとつながっていきます。人生の中でとても大事な時間を過ごすタエ子を、一生懸命演じていきたいと思っております。」


■杜けあきさん(タエ子の母、ばっちゃの2役)
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 「タエ子の母親とばっちゃ(おばあちゃん)という、まるで対照的な役を演じさせていただきます。2人の生き方、土壌、空気感、時間差など、いろんなものを私の体、心を通して表現できれば。都会の母親と、田舎の土や空、植物の中で育ったおばあちゃん。血の色や息遣いがどんな風に変われるのか、今から一生懸命研究していきたいと思っています。
 ジブリの世界の美しい背景の雰囲気を、美しさを、役者が心のピュアさや空気感、オーラなどで表現しなければいけない。重圧も感じるのですが、それを目標に頑張りたいです。」


■三重野葵さん(トシオ役)
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 三重野「大好きなスタジオジブリの作品がミュージカルになることに、どきどきわくわくしています。劇団わらび座は、作品の舞台である山形と同じ東北地方の秋田にあります。わらび座にしかできないことが、この作品ではできると思います。わらび座と、朝海さん、杜さんはじめ全キャスト、スタッフが集結して作り上げた時、全く新しい世界観のミュージカルができると思っています。それに向けて日々挑戦していきたい。」


■栗山民也さん(演出)
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 栗山「この映画を見たのはずいぶん昔のことなのですが、不思議な浮遊感を感じました。それはとても気持ちのいい体験でした。さきほど杜さんがおっしゃった空気感のようなものを、生身の肉体が存在する舞台でどのように展開できるのか。それが僕の課題だと思います。アニメーションのいいところはこっそりいただいて(笑)、舞台でしかできないことを必死で作っていきたい。」


■齋藤雅文さん(台本・作詞)
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 齋藤「『おもひでぽろぽろ』は大好きな作品です。どこが素敵かいうと、やはり美しいアニメーションだということに尽きると思っています。舞台でこれに対抗するには、演劇らしくなければいけない。先ほど三重野さんが“わらび座でしかできない”とおっしゃったように、東北の土壌から立ち上がる、新しいミュージカルになるよう努力したいです。
 私は主人公のタエ子とほぼ同年代で、映画を観た時は大変なつかしくて、嬉しくてしょうがなかった。リアリティーにも圧倒されました。でも10歳の子供には10歳の子供の、ばっちゃにはばっちゃの思い出がある。作品を普遍的に広げたいので、大人のタエ子を中心にしつつも、小学校5年生のタエ子があらゆるところに登場して、アニメ版よりもしゃべりまくります。スタジオジブリのアニメの特徴は『飛ぶこと』と『ばっちゃが凄いこと』だと思ってまして(笑)。ばっちゃを出さないとまずいだろうという思いで、構成させていただきました。」


■甲斐雅人さん(作曲)
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 甲斐「脚本の齋藤さん、演出の栗山さんと私とで、この作品を作れることが嬉しいです。3年前にわらび座で『火の鳥 鳳凰編』を一緒に作り、私の中では新しいミュージカルの1ページを開いたかなという思いがある。脚本家と演出家と音楽家の3人が1つの目標に向かって、いわば三位一体のようになって作ることが、ミュージカルの一番のだいご味だと思っております。
 台本の冒頭が“息吹”という言葉で始まるんです。ひとこと“息吹”と。脚本の齋藤さんが表現されたのは、大地の叫びや森の音などが最初に流れるということ。生きることへのエネルギーが全体の音の基調になり、そのエネルギーがタエ子さんの心の奥にひたひたと迫って、彼女はどんどん変わっていきます。美しいメロディー、音楽、歌声が積み重なって、やがてそれが感動に至るような音楽構成にしたい。静かな中にものすごいエネルギーがある舞台にできたらと思っています。」


■野中晋輔さん(スタジオジブリ制作業務部取締役部長)
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 野中「公開から19年経ち、ありがたいことに『おもひでぽろぽろ』はたくさんのお客様に観ていただけたポピュラーな作品です。でも内容には非常に野心的なところがあります。原作漫画は1960年代の思い出の部分だけでしたが、映画版では大人になったタエ子の場面を創作し、現在のタエ子と過去のタエ子が行ったり来たりするという、複雑な構造になっております。またセルアニメーションとしては、おそらくスタジオジブリ作品の中で一番リアリズムを極めたものです。そんな際立った特徴をもった映画を舞台化するのは、野心的で意欲に満ちていると思います。
 舞台の内容についてはわらび座およびスタッフ、キャストの皆さんにおまかせしております。映画は映画、舞台は舞台。表現としては全く別のものですので、ミュージカルとして新しい『おもひでぽろぽろ』の魅力が出てくれればいいなと思っております。今、壇上で皆さまのお話を聞いて、大変期待感が高まって来ました。自社のアニメーションが舞台化されるのは全く初めての経験です。一観客の立場で素晴らしい舞台が出来るのを心待ちにしております。」

 ※スタジオジブリ作品の初舞台化を手掛けるのが、わらび座であることについて
 野中「高畑勲監督は昔からわらび座を知っていて、舞台もよく観ていました。わらび座からのお声掛けなのでお受けしたというのが一番大きいと思います。また、東北を本拠地にして活動しているわらび座と、『おもひでぽろぽろ』との相性の良さもあるでしょう。」


■ともに宝塚歌劇団雪組の元トップスターで、宮城県ご出身の朝海さんと杜さん
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 朝海「私が宝塚音楽学校に入った時から、同じ仙台出身ということで、杜さんには色々気にかけていただきました。私の初舞台の時に杜さんは『ベルサイユのばら』のアンドレを演じていらして、お化粧を見ていただいたりしました。帝国劇場のミュージカル『エリザベート』でご一緒させていただけたのも本当に嬉しかったです。
 この度、東北にあるわらび座さんの東北を舞台にしたミュージカルに、杜さんとご一緒させていただくのは、おこがましいんですが、ずっとご縁がつながっているように感じ、嬉しく思っています。」

 「宝塚歌劇団にはとても愛情の深い上下関係があります。さらに同郷という思いもひとしおで、朝海さんのことはいつも気にかけていました。先月まで共演していた『エリザベート』では、嫁・姑の間柄なので厳しくしつけて参りましたけど(笑)、今度は優しい心の通い合った親子を演じられるのが嬉しいです。」

 「秋田のわらび座という環境でお稽古があるのがとにかく楽しみです。山ごもりして修行するぞ!という意気込みです。栗山さんに怒られたら、2人で雪のかまくらに入って熱燗を呑みながら泣こうねっていう話もしてるんですけど(笑)。それぐらい演劇というものに改めて向き合える機会になるんだと思います。わらび座さんに出演させていただくことをとても幸せに感じています。」

 ※わらび座は秋田県角館(かくのだて)のたざわこ芸術村にあります。2008年1月の雪の中の稽古場レポートをよかったらご覧ください。

おもひでぽろぽろ [DVD]
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2003-03-07)
売り上げランキング: 8943

銀河劇場公演キャスト:朝海ひかる 杜けあき 三重野葵 他 
わらび劇場公演キャスト:碓井涼子 三重野葵 他
原作:アニメーション映画「おもひでぽろぽろ」(脚本・監督/高畑勲 原作/岡本螢・刀根夕子) 台本・作詞:齋藤雅文 演出:栗山民也 作曲:甲斐正人 振付:田井中智子 美術:松井るみ 照明:勝柴次朗 音響:小寺仁 衣裳:樋口藍 ヘアメイク:鎌田直樹 歌唱指導:山口正義 企画制作:わらび座 協力:スタジオジブリ 東京公演主催:日本テレビ わらび座 銀河劇場
チケット発売日:12月4日(土) 全席指定8,500円(税込)
http://www.warabi.jp/omoide/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2010年11月19日 15:42 | TrackBack (0)