初日に拝見して「もう一度観たい!」と思っておりました。ラッキーなことにお友達と一緒に行く機会ができて、満席の月曜日夜の公演を拝見。2度目ならではの楽しみ方ができました。稽古場レポート(⇒レポート、長塚圭史インタビュー)
月曜日の夜は他の公演の休演日が多いせいじゃないかと思うのですが、有名な役者さんや演出家の方々がいらっしゃって客席が豪華でした。
⇒CoRich舞台芸術!『タンゴ-TANGO-』
2度目なので登場人物の気持ちの流れが受け入れやすかったです。初日とは全然違うハラハラどきどき感でした。段取りや立ち居地は、やはり決まっていないようでしたから・・・! 装置や照明のオペレート(転換?)の精度が上がっていて、役者さんの演技とのコンビネーションも息が合っているように感じました。
なんといっても吉田鋼太郎さんが素晴らしかった!実験演劇をふくむ前半でアルトゥルと父親のコミカルな対立関係を分厚くつくってくださっていたので、それがしっかり引き継がれて、後半の展開がより深みのあるものになっていました。
ただ、森山未來さんはあせりと勢いで少々セリフが流れちゃってた印象。でも吉田さんと森山さん、アラ役の奥村佳恵さんと森山さんの場面は、スリリングで熱くてすごく良かったです。相手がいてこそ生まれるコミュニケーションが贅沢。
長塚圭史さんは初日よりもリラックスされていて、目の前で起こっていくお芝居に対してよそよそしかったり馴れ馴れしかったり、色んな距離感を取られていたように思います。それが刺激になって、「いつ何が起こるかわからない」感覚が持続しました。
ここからネタバレします。
最後のエーデック(橋本さとし)と叔父(辻萬長)とのタンゴは、やはり2度目も奇妙な居心地で拝見。皮肉が利いてるし滑稽だし。最後の最後、照明が落ちる直前の橋本さんの笑顔が凄い。
カーテンコールがないことを知っている観客が増えたからなのか、曲が鳴っている間に退出する方が初日よりも大勢いらっしゃいました。また、曲が鳴り終わった後にはすぐに拍手が起こりました。
≪東京、大阪≫
出演:森山未來、奥村佳恵、吉田鋼太郎、秋山菜津子、片桐はいり、辻萬長、橋本さとし
作:S.ムロジェック 翻訳:米川和夫/工藤幸雄 演出:長塚圭史 美術:串田和美 照明:小川幾雄 音響:加藤温 衣裳:黒須はな子 ヘアメイク:河村陽子 振付:広崎うらん 音楽:朝比奈尚行 演出助手:菅野將機 舞台監督:福沢諭志 ポスター・チラシ表面デザイン:横尾忠則 宣伝美術:榎本太郎(7X_NANABAI.inc) 劇場舞台技術:野中昭二 営業:加藤雅拡 中川未来 神田興浩 票券:佐久間友規子 岡野昌恵 制作助手:三浦瞳 今井信人 制作:佐貫こしの 宇津木信之介 プロデューサー:加藤真規 松井珠美 主催・企画・製作:Bunkamura
一般発売2010/8/21(土) 特設S¥9,000 S¥9,000 A¥7,000 コクーンシート¥5,000 (税込)
〈特設S席に関して〉舞台に近い前方のエリアを通し番号で販売します。お席は当日劇場にてご確認ください。連番でご購入なさってもお席が離れる場合がございます。椅子が通常の形状と異なります。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_10_tango.html
http://www.festival-tokyo.jp/program/tango/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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