谷賢一さんを講師に迎え実施された、年末年始の49時間ワークショップの試演会です。劇場を借りて本格的な短編をみせて下さいました。稽古内容も覗けます。1日3部構成ですが、私は最初の短編3作上演だけ鑑賞。個人的には予想外に豪華キャストでした♪
谷さんはDULL-COLORED POPという劇団を主宰する脚本家・演出家で、青年団演出部に所属しており、昨年12月にアトリエ春風舎の芸術監督に就任されました。
⇒CoRich舞台芸術!『演劇/空間の立ち上がる瞬間』
スタジオあくとれがいい感じに満席の平日昼間。観客に飽きさせないようなトークも込みで、谷さんが進行されました。ワークショップ参加者はたしか14人(うろ覚えです)。そのうち女性が4人だったかと思います。男性の方が多いのは意外でした。谷さんは男性に人気なんですね(違うかも)。
客席に観客がいることがワークショップ現場との最大の違いです。役者さんは緊張しちゃって当然ですが、最初のエクササイズでかなり空気が柔らかくなっていたように思います。
舞台上でやるエクササイズの内容は稽古場と同じでしょうけど、谷さんが役者さんに指示を出す語気や言葉の選び方などは、娯楽性が重視されているように感じました。すごいエンターティナーで(笑)、気楽な観客としては存分に楽しませていただきました。きっと現場はこんなに楽しい雰囲気ばかりじゃなかったことと思います。役者さんの自主性を求める姿勢が特に印象に残りました。
■『エチュード』(即興演技)
「てんぷらを揚げている」同居人に、「家賃を振り込むため銀行に行ってほしい」と頼むシチュエーション。
即興そのものが作品になることもありますが、誰かに見せるための演技をするのが目的ではないのがいいですね。
■『相撲を取れば電気屋が儲かる』
青年団演出部内で発表され、一般公開は初という約30分の短編。面白かったです。特に電気屋さん。
■『ソヴァージュばあさん』
何度も観ている『ソヴァージュばあさん』。個人的にはとっても豪華キャスト。兵士が喪服(黒スーツ)でした。長い一人語りは谷さんが朗読。4人全員が攻めの姿勢で、どんどん新しい演技を仕掛けていってるようでスリリングでした。
作・演出・ホスト:谷賢一(DULL-COLORED POP) 制作:北澤芙未子(DULL-COLORED POP) 照明:山本創太(声を出すと気持ちいいの会) 音響プラン:鮫島あゆ(DULL-COLORED POP) 音響操作:岡田瑞葉(鮫島あゆ&グラマラスキャッツ) 演出助手:元田暁子(鮫島あゆ&グラマラスキャッツ) 親切:堀越健一 南慎介 主催:大野企画 協力:DULL-COLORED POP、Minami Produce、Cattles
14:00~15:30 公演1『エチュード』『相撲を取れば電気屋が儲かる』『ソヴァージュばあさん』
16:00~18:00 公演2『公開ダメ出し/返し稽古』『公開ワークショップ』
19:00~20:30 公演3『エチュード』『相撲を取れば電気屋が儲かる』『ソヴァージュばあさん』
料金:各回500円
http://www.playnote.net/archives/002270.html
http://www.dcpop.org/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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