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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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2011年02月04日

真心一座身も心も『流れ姉妹たつことかつこ ~エンド・オブ・バイオレンス~』01/27-02/06本多劇場

 “小劇場の大衆演劇”『流れ姉妹』シリーズの最終話です(過去レビュー⇒)。千葉雅子さんの脚本を河原雅彦さんが演出し、お2人とも出演されます。開演してすぐに前3作のあらすじを動画とともに説明してくださいますので、初めての方でもOK。上演時間は約2時間30分弱、休憩なしですが、長さはそれほど感じなかったです。

 当日パンフレットは豪華版で1500円。Tシャツやてぬぐいなども販売。大阪公演の後に前進座劇場で東京凱旋公演があります。期間は2月17日~22日。

 ⇒YOMIURI ONLINE「古田新太、池田成志を迎え“真心一座”最終章」(取材・文:武田吏都)
 ⇒CoRich舞台芸術!『流れ姉妹 たつことかつこ ~エンド・オブ・バイオレンス~

 前回までのあらすじはこちらに詳しいです。

 古田新太さん、池田成志さんというビッグなゲストが、あれやこれや(笑)ぶっぱなしてくださいます。もー盛りだくさんで「ほんっとバカバカバカーーーっ(笑)!」と心の中で叫びがらの観劇でした(笑)。

 最初にアナウンスで見どころを解説してくださいます。お約束の場面がやってくるとお馴染みの音楽がかかり、観客も出演者と一緒に準備万端。安心して乗っかっていけます。“凌辱”の場面がやっぱり面白いですね~。“わかっちゃいるけど笑っちゃう”空気を作るのは簡単なことではないと思うのですが、最初からスイッチオンできました。

 好戦的で阿修羅のような姉たつこ(千葉雅子)は次々と恋人(ラバー)に出会い愛されて、菩薩のような慈愛の心を持つ妹かつこ(村岡希美)はなぜか(レイパーに)凌辱されてしまいます。舞台で行われるのは基本的には笑えることばかりですが、理不尽なことが起こる度に「それが世間というものだよなぁ」としみじみ達観したような心地にもなります。

 ここからネタバレします。

 幕開けの説明はナイロン100℃の廣川三憲さん。素晴らしい!一気に気持ちが盛り上がりました。
 かつこの凌辱シーンは滝のある癒やしスポットにて。植村春樹(古田新太:ゲストレイパー)たちに襲われるところで滝の水にかつてのレイパーたちの顔が映写されます。まさに最終章(笑)。

 たつこ(千葉雅子)とかつこ(村岡希美)に実の兄がいて、それが講談師(池田成志:ゲストラバー)であり、元やくざの保護観察官(河原雅彦)の正体だった、という結末。母からの虐待が長男(=講談師)と長女たつこを苦しめ、2人はいつか母親に復讐を果たすと固く約束していたのでした。何も知らずに育った次女かつこと、たつこの間に深い溝があることに納得。

 最後の場面で妹かつこは赤ちゃんを育てていました。谷村の子供かと思ったらそうではなく・・・となると植村の子供なのでしょうか?かつこを一途に追い続けた谷村と幸せになってハッピーエンドかと思わせておいて、そうは問屋がおろさないのがいいですね。
 姉たつこは僧侶の姿となって植村とともに旅に出ていました。なんでやねん(笑)。母親は植村に殺されちゃったのよね?そこはちょっとあっけなさすぎたかな~。

≪東京、大阪、東京、新潟≫
出演:古田新太 池田成志 千葉雅子 村岡希美 坂田聡 河原雅彦 小林顕作 政岡泰志 伊達暁 信川清順
脚本:千葉雅子 演出:河原雅彦 美術:片平圭衣子 照明:倉本泰史 音響:大木裕介 衣裳:木村猛志 映像:ムーチョ村松 殺陣指導:清水大輔  ヘアメイク:武井優子 小道具:清水克晋 演出助手:矢本翼子 舞台監督:津江健太+至福団 宣伝美術:CoaGraphics 宣伝写真:引地信彦 宣伝ヘアメイク:川端富生 WEB製作:今城加奈子 MONOLITH 広報:吉田プロモーション 制作:佐々木康志 重田知子  ラインプロデューサー:牛山晃一 プロデューサー:伊藤達哉 企画:真心一座身も心も 製作:ゴーチ・ブラザーズ
【休演日】1/31【発売日】2010/12/18 前売7,000円(全席指定・税込)
http://mimokoko.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年02月04日 15:15 | TrackBack (0)