女優の武藤晃子さんがプロデュースし出演もされる“むーとぴあ”の第3回公演です。私は初見。浅野雅弘さんが出演されるのと、わかぎゑふさんの作・演出作品が久しぶりに観たいなぁと思ったので伺いました。
舞台は昭和5年の日本の、信州の小さな村。18歳の少女が主人公のラブコメです。衣裳の着物が嬉しい。上演時間は約1時間40分弱。
出演者の近江谷太朗さんより「平日、特に来週の火曜日が空いてるのでぜひ」とのことでした(2度目のカーテンコールにて)。「感想をブログに書いてください、つぶやいてください」と熱心におっしゃってたので書いてみました。
⇒CoRich舞台芸術!『く・ち・づ・け』
≪あらすじ≫
本家の跡継ぎとなる一人娘の繭子(武藤晃子)には生まれた時から婚約者がいる。隣に住む従兄の健太郎(近江谷太朗)だ。彼は分家の長男で職業軍人。次男の健治郎(荒木健太朗)は音楽学校に通う変わり者。長女の華江(仲坪由紀子)は教師をしており、繭子とは昔からの親友だ。
健太郎と正式なお見合いをすることになり、幼いころに母親を亡くした繭子は、女中のトメ(種子)から“結婚したらしなければいけないこと”を学ぶが・・・。
≪ここまで≫
トメ役の種子さんがめちゃくちゃ面白かったです。医師役の浅野雅博さんと2人っきりの場面に爆笑。
ここからネタバレします。
結婚したら旦那様と「クチスイ(キス)をしなければならない」という衝撃の事実を知らされた繭子は、ショックを受けて寝込みます。やがて健太郎との結婚の覚悟はしたものの、生涯最初のくちづけはあこがれだった健治郎としたいと華江に告白。華江に健治郎のフルートを盗んできてもらいますが・・・。
色んなドタバタは楽しかったですが、マイクのアナウンスで進行するのはちょっと違和感。せっかく入り込めても、マイクの声で気持ちが冷めてしまうんですよね。好みの問題でしょうけど。
中国に出兵することになった健太郎は繭子のために婚約を破談。でも終戦後に無事に帰って来てハッピーエンド。戦後をもっと描いて欲しかったな~。健太郎が去って帰ってくるまでが、あっけなかったです。
カーテンコールで武藤さんが「(むーとぴあ)が3回目を迎えられたのは、何よりお客様のおかげです!」と力強くおっしゃってましたけど、観客はチケットを買って観劇しただけですから、そんなに「お客様は神様です」みたいな感じでへりくだらなくてもいいんじゃないかな~と思いました。
生写真とサイン入りの色紙(500円)とパンフレット(1000円)を荒木さんが可愛らしく宣伝。終演後は役者さんが売り場に立って物販されていました。懐かしい感じがしました。ずいぶんこういう公演にはごぶさたでしたね。
【第21回下北沢演劇祭参加作品】
出演(五十音順):浅野雅博(文学座) 荒木健太朗(StudioLife) 近江谷太朗 種子 仲坪由紀子 藤井びん 藤尾姦太郎(犬と串) 武藤晃子
脚本・演出:わかぎゑふ 演出助手:斎藤栄作 照明:泉次雄(rise) 音響:小笠原康雅(OFFICE my on) 衣裳:福田千亜紀 衣裳・小道具協力:玉造小劇店 舞台監督:筒井昭善 宣伝写真・宣伝美術:垣内敏秀 ヘアメイク:茂木美緒・杉浦なおこ 票券:こばちえ 制作:橋本香苗 プロデューサー:武藤晃子 企画・製作:むーとぴあ
【発売日】2011/01/08 全席指定 4,500円(前売・当日共)※受付は開演の1時間前、開場は開演の30分前からです。小学生未満のお子様はご入場はご遠慮ください。 ※劇場の構造上、車椅子でのご入場はできません。※開演後はお席にご案内できない時間帯、または指定のお席を変更させていただく場合がございます。
http://www.mu-topia.com/
※クレジットはわかる範囲で載せています。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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