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REVIEW

2011年05月20日

森崎事務所M&Oplaysプロデュース『鎌塚氏、放り投げる』05/12-22本多劇場

 ペンギンプルペイルパイルズの倉持裕さんの新作に三宅弘城さん、ともさかりえさん、片桐仁さんらが出演するプロデュース公演。倉持作品にしてはわかりやすく、コメディー色を前面に出した舞台でした。上演時間は約2時間10分。

 そこかしこに問題が散らばっていくドタバタコメディーです。楽しく明るく笑う要素が盛りだくさんながら、今の日本に重なるところも多く、最後の収束が見事!

 ⇒野上瑠美子さんによる舞台レポート(舞台写真あり)
 ⇒CoRich舞台芸術!『鎌塚氏、放り投げる

 ≪あらすじ≫
 病に倒れた父の代わりに伯爵家にやってきた執事・鎌塚アカシ(三宅弘城)は、5年前にある屋敷でともに働いていた女中(ともさかりえ)と再会する。相変わらずウマが合わない。伯爵(大河内浩)から依頼された初仕事は、客人夫婦(片桐仁&広岡由里子)を落とし入れる方法を考えろというものだった。
 ≪ここまで≫

 おとぎ話のお城の中のような装置。壁にドアやレンガ(石垣?)の絵が描かれているので、絵本の世界のよう。

 伯爵が伯爵らしからぬ命令をし、執事は執事らしからぬ仕事をし、客人夫婦は夫婦らしからぬ行動に出て・・・。

 ここからネタバレします。

 鎌塚さんがヘッドフォンで聴いていたのはEPOの「DOWN TOWN」。若い方は知らないでしょうね。長年信じてきた常識の中で夢を見て、それに縛られてきた執事。ラジカセにCDを入れて音楽を聴くことがこれほど懐かしい風景になっていることに、自分でも驚きました。

 皆が自分の気持ちに耳を澄まし、勇気を出して心に従って行動をしたら、全てが驚くほどうまくいって丸く収まる、いや、それどころか想像以上にハッピーになるという結末。こんなに見事に収まるなんて!最後に鎌塚さんが放り投げたモノもコトも両方素敵!

 ≪アフタートークショー≫
 出演:倉持裕、三宅弘城、ともさかりえ、玉置孝匡 司会:徳永京子

 徳永「今回は珍しくわかりやすいコメディーでしたね。」
 倉持「プロデューサーとコメディーをやりたいと話していて。自分のレパートリーを増やしたいという思いもあった。」

 倉持さんの役名を探す方法に驚きました。なるほど~。
 玉置さんが三宅さんのご要望で映画「プロジェクトA」の歌を披露。ありがとうございました!
 片桐仁さんと広岡由里子さんも諸事情により(笑)ちょこっと顔を出されました。

≪東京、大阪、三重、島根≫
【出演】鎌塚アカシ:三宅弘城 上見ケシキ:ともさかりえ 堂田テルミツ:片桐仁 堂田タヅル:広岡由里子 宇佐スミキチ:玉置孝匡 羽島オトネ:佐藤直子 羽島キシロウ:大河内浩
作・演出:倉持裕/美術:中根聡子/照明:宮野和夫/音響:高塩顕/舞台監督:幸光順平/衣裳:戸田京子/ヘアメイク:大和田一美/演出助手:山田美紀/演出部:佐藤昭子、村上勇作/照明オペレーター:廣井実/衣裳助手:胡桃澤真理/衣裳製作:伊澤潤子、金子通代、梅田和加子/制作助手:土井さや佳/制作デスク:大島さつき/制作協力:Little giants/制作&プロデューサー:大矢亜由美/宣伝美術:坂村健次(C2design)/宣伝写真:江隈麗志(Youth)/宣伝スタイリスト:関けいこ/宣伝ヘアメイク:大和田一美(APERA)/助成:文化芸術振興費補助金 主催:㈱森崎事務所M&Oplays
前売り¥6,000/当日¥6,300(全席指定・税込み)※各回開場は開演の30分前 未就学児童はご入場できません。
http://www.morisk.com/plays/kura11/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年05月20日 15:39 | TrackBack (0)