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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2011年12月01日

イキウメ『太陽』11/10-27青山円形劇場

 前川知大さんが作・演出される劇団イキウメの新作は、2006年に上演された作品をベースにしたSFです。イキウメの公演は毎回ハズレがないので、「誰にでもお薦めしたい劇団です」と言えます。今回も然り!東京公演は終了、大阪公演は12月2日~4日です。

 上演時間は約2時間10分と短くはないのですが、引き込まれてあっという間でしたね。SFには違いないのですが、私たちのごく身近な実生活、たとえば家庭や職場、学校などで起こるドラマを観ているようでした。

 当日パンフレットの「ストーリーライン」に書かれていることは、劇中では全くと言っていいほど説明されません。観劇前に読んでおいてもいいですし、観劇後に読んで味わいを深くするのもいいと思います。

  写真↓(左から):大窪人衛・浜田信也 撮影:田中亜紀
ikiume_taiyo.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!『太陽
 レビューはほぼ記録のみ。

 床の高さが微妙に違う抽象美術。ゴッホの油絵のようにごってりとした塗料で床が塗り込められていて、重厚です。照明の切り替えとともにすばやく場面転換するのがスリリング。劇団員および常連の役者さんがそろっていて、演技にも安定感があり、すっかり素直な気持ちになって物語の中に入って行けました。

 冒頭場面で男性が1人立っているのが見えて、「あぁ、この人、怖い・・・」と感じたんです。どなたが演じてらっしゃるのかしばらくわからないほど、劇中の人物としての確かな存在感がありました。

 ここからネタバレします。

 冒頭の、キュリオの村から逃亡したトラブルメーカー役は、森下創さんでした。すごくいやらしくて怖い人に見えたんですよね。えらそうな言い方ですが、劇団員の役者さんも着実に成長してこられているのだなと思いました。いい劇場での多地域ツアーを続けている比較的若い劇団は、おそらく数えられるほどしかありません。イキウメがこれからも劇団活動を続けてくれたらと思います。

≪東京、大阪≫
青山演劇LABO #005 2011年11月10日(木)プレビュー公演 2011年11月12日(土)~27日(日)
出演:浜田信也 / 盛隆二 / 岩本幸子 / 伊勢佳世 / 森下創 / 大窪人衛 / 加茂杏子 / 安井順平 / 有川マコト
脚本・演出:前川知大 舞台監督:谷澤拓巳 美術:土岐研一 照明:松本大介 音楽:かみむら周平 音響:青木タクヘイ 衣装:今村あずさ ヘアメイク:西川直子 演出助手:大堀光威 福本朝子 制作:中島隆裕 吉田直美 演出部:棚瀬巧 渡邊亜沙子 文芸部:結木佐人 春謡漁介 コスメ協力:チャコット 大道具製作:C-COM 小道具:高津装飾美術 運搬:マイド宣伝美術:末吉亮 宣伝イラストレーション:吉實恵 舞台写真:田中亜紀 (東京公演)提携:こどもの城 青山円形劇場 運営協力:サンライズプロモーション東京 (大阪公演)運営協力:サンライズプロモーション大阪 主催:イキウメ/ エッチビイ
【休演日】11/11,21【発売日】2011/10/01 前売4,000円 / 当日4,200円 (全席指定・税込) ★プレビュー公演のみ 前売3,800円 / 当日4,000円 (全席指定・税込) 未就学児童は入場不可。
http://www.ikiume.jp/kouengaiyou.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2011年12月01日 22:16 | TrackBack (0)