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Shinobu's theatre review
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REVIEW

2012年05月31日

イキウメ『ミッション』05/11-27シアタートラム

 演出に小川絵梨子さんを迎え、座付き作・演出家、主宰の前川知大さんは脚本に徹したイキウメの劇団新作公演。追加公演の回を拝見しました。上演時間は約2時間5分。

 俳優の会話にどう転ぶかわからないスリルが常にあってすごく面白かった!小川さんの演出で今までと違うイキウメでした。後半のあるセリフでグっとつかまれ、その後はしみじみと涙が流れ続けました。

 ゆらゆら、ふらふらと決心できないまま、迷ったまま流される心優しくて弱い人々。それでも何かをしなくちゃ、言わなくちゃと思った時、その人がおろおろと立ち上がります。その瞬間をいくつも観ることができました。

 東京公演は終了。6月から大阪、福岡公演があります。

 【舞台写真(撮影:田中亜紀)左から太田緑ロランス、安井順平(敬称略)】
ikiume_mission_stage.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!『ミッション
 レビューは後ほど少し加筆予定。

 ≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
 「どうでもいいこと、やってみよう。僕らを駆り立てる無意味な衝動」
 斜面を転がってきた石に頭を割られた私は、運がいいのか悪いのか。
 なぜ私に当たったのか。意味はあるのか。
 この落石と私の出会いは、いつから準備されていたのか。
 入院生活は、暇だ。
 無意味に、体を動かしてみる。
 病室の窓際で妙なポーズを取ってみた。特に意味はない。
 その日の夕方、向かいに新入りがやってきた。
 窓際の私を見て笑っていたら、事故ったそうだ。
 彼女の事故は、いつから準備されていた?
 私の怪我は、彼女の事故の準備でしかなかったのか?
 いや、これも何かの準備かもしれない。
 結果はまだ出ていないし、いつ出るかも分からない。
 つまり、やはり意味はないのか。
 いや……。
 退院して会社に戻ると、私の居場所は無くなっていた。
 ≪ここまで≫ 

≪東京、大阪、福岡≫
出演:浜田信也、盛隆二、岩本幸子、伊勢佳世、森下創、大窪人衛、加茂杏子、安井順平、太田緑ロランス、井上裕朗、渡邊亮
脚本:前川知大 演出:小川絵梨子 美術:土峡研一 照明:松本大介 音楽:かみむら周平 音響;鏑木知宏 舞台監督:棚瀬巧 衣裳:今村あずさ ヘアメイク:西川直子 演出助手:長町多寿子 プロデューサー:中島隆裕 演出部:埋橋真理 上嶋倫子 照明操作:和田東史子 音響操作:中村成志 衣裳部:熊井絵里 制作部:吉田直美 湯川麦子 林弥生 宣伝美術:末吉亮 舞台写真:田中亜紀 アクション協力:中村嘉夫 ステージング協力:結樺レイナ 衣裳協力:桑原理恵 文芸部:結木佐人 宮村優子 中田博士 高橋啓佑 春謡漁介 大道具製作:C-COM舞台装置 運搬:マイド 主催:イキウメ/エッチビィ
【休演日】5/14,21【発売日】2012/04/01 前売4,200 円 当日4,400円(全席指定・税込)
http://www.ikiume.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:03 | TrackBack

箱庭円舞曲『どうしても地味』05/16-27駅前劇場

 古川貴義さんが作・演出される箱庭円舞曲の新作です。箱庭円舞曲は昨年のCoRich舞台芸術まつり!2012春・グランプリ受賞団体。初日に伺いました。

 駅前劇場であることを忘れるぐらい、空間をうまく使った舞台美術でした。まさに“箱庭”。そしてがっつりストレート・プレイを堪能しました。充実の2時間5分でした。

 本公演の初めて大阪ツアーを行います。もうすぐ開幕で完売間近だそうですので、関西の方はどうぞお見逃しなく!⇒チケット予約

 ⇒CoRich舞台芸術!『どうしても地味

 ≪あらすじ≫
 村の人々の共同スペースになっている、お寺の座敷。純日本製線香花火の製作・販売でひと儲けした人々は、今年も継続するつもりだったのだが…。
 ≪ここまで≫

 今よりもっと窮屈になった日本の過疎の村の、不格好で滑稽な人間模様が描かれました。あっという間に常識化する過激な社会制度や、いつの間にか忘れられ、失われる日々の喜びを、地味目の会話にギュっと詰め込んだ現代劇です。シーンごとの密度が高く、照明の切り替えだけで時間を越えて場面転換するのが鮮やか。小気味よい切れ味でした。(ツイートより部分引用)

 畳の部屋を斜めから見せる建て込み方の具象舞台でした。下手がお寺の庭で、ちょうど中央付近に縁側が位置します。席によっては顔や演技が見えないこともありますが、かえってリアルな会話を覗き見している臨場感がありました。巧いな~と思います。
 役者さんは皆さんが、場面を成立させるために、役人物としてストイックに存在しているように見えて感心しました。

 ここからネタバレします。

 中国人排斥運動が盛り上がり、日本では中国人差別が横行。中国人とわかると投獄されたりします。そんな過激なナショナリズムに便乗して「純日本製」線香花火はヒット。外国人を排斥するほど日本人の人口は多くないはずで、日本の文化・伝統は現在や未来の流行に上書きされていっています。はかない線香花火のともしびで消えゆく日本を象徴したのでしょうか。

 たばこが違法になり、闇たばこが横行。僧侶(小野哲史)は市民からワイロとしてたばこを要求します。弱みに付け込んで人妻にも手を出す悪徳僧侶は、パートナー(内縁の妻?:笹野鈴々音)にチクられて警察に捕まりました。夫(須貝英)に相手にされず欲求不満になった妻(神戸アキコ)は、逆上して花火工場に放火してしまいます。その妹も中国人とのハーフだったことがバレて、火事の時に芋づる式に連行されました。

 僧侶の弟子(内縁の妻?)が寺の後を継いで法事を取り仕切るようになります。男物の着物がぶかぶかで、ロングヘアーもひっつめず、どこから見ても僧侶失格の格好ですが、ちゃっかり寺に居座っている様子。ああ、こうやってなし崩し的に色んな事が変化しながら続いて行くんだな~と思いました。お寺が空き物件になるよりは、彼女が留まっていた方がいいかもしれません。長いスパンで考えると、日本語に「古語」や「現代語」があるのも、節操のない変更や新語(流行語)の発明のせいですよね。過去も現在も、未来も不確かなものだと思いました。

In a word, you get bored of everything.
≪東京、大阪≫
出演:小野哲史 須貝英 爺隠才蔵 片桐はづき 菊池明明(ナイロン100℃) 木下祐子 磯和武明 神戸アキコ(ぬいぐるみハンター) 小島聰(ブルドッキングヘッドロック) 笹野鈴々音
脚本・演出:古川貴義 舞台美術:稲田美智子 照明:工藤雅弘(Fantasista?ish.) 音響:岡田 悠(One-Space) 舞台監督:鳥養友美 衣装:中西瑞美 演出助手:村田鈴夢 労組:山内翔・井上裕朗 宣伝美術:Box-Garden House 題字:須山奈津希 記録写真:鏡田伸幸 制作:安田有希子 企画製作:箱庭円舞曲
【休演日】2012年5月22日(水)【発売日】2012/04/15 前売:3,000円/当日:3,500円(全席自由) 学生券:2,500円(各回枚数限定)※劇団前売のみ取扱・受付にて要学生証提示
・16(水)19:30の回は、初日割引 前売:2,800円 / 当日3,300円
http://www.hakoniwa-e.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:10 | TrackBack

2012年05月30日

時間堂『ローザ』05/16-29王子スタジオ1

 黒澤世莉さんが主宰する劇団時間堂が、黒澤さんが3年振りに書き下ろされた戯曲を上演。東京公演千秋楽を拝見しました。約1ヵ月半後に多地域ツアーが始まります。上演時間は約1時間30分。

 王子スタジオ1は道路に面したギャラリーのような会場です。予想はしていましたが車が通り過ぎる音や水が流れる音が常にしていて、複雑な劇中劇構造のお芝居の中に入って行けませんでした。残念です。今後のツアー先では演劇用の劇場が多いようなので、環境はすっかり変わることと思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ローザ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
1919年1月15日、ローザは死ぬ。義勇軍に殴られ、殴られ、殴られ、殴られ、撃たれ、遺体は川に投げられる。
 両端の燃える蝋燭のように、彼女は生きた。彼女は草木を愛した。彼女は山河を愛した。彼女は散歩を愛した。彼女は飼い猫ミミを愛した。彼女は料理を愛した。彼女は結婚せず、子供はいなかった。彼女は友人を愛した。彼女は手紙を愛した。彼女は文学を愛した。彼女は自由を愛した。
 ≪ここまで≫ 

 役者さんの声が大きすぎてつらかったです。そういうことも含めて、とにかく会場が私にはフィットしなかったですね。同時に、会場の環境を無視した演出(戯曲選択)だったようにも思います。そこに嘘をついてはいけない(蓋をしてはいけない)んじゃないのかな。先日経験したSNAC公演野外パフォーマンスを思い返しました。

 俳優個々人の生き生きした姿と演劇作品の完成度が両立することは、きっと簡単なことではないと思います。時間堂および黒澤さんの作品を観てきて、数作前から気になっていることですが、俳優指導者としてもご活躍の黒澤さんは、作品全体(または戯曲)よりも俳優に重きを置き気味なのではないかしら。私個人としては、それは歓迎ではないです。とんだ勘違いかもしれませんが。

 ここからネタバレします。

 「ローザ」とはローザ・ルクセンブルクという名のドイツに実在した社会主義者のこと。彼女の墓地で偶然出会ったかつての彼女の知り合いたちが、かわるがわる「ローザ」を演じて彼女の本当の姿を探っていきます。
 会場の都合上、現代から意識が離れづらいので(←クドいですね、すみません)、「現代人がローザを演じる」とした方が、演じる側にも観る側にもハードルが低かったんじゃないかと思いました。

≪東京、静岡、仙台、福岡、大阪、三重、福岡≫
出演:菅野貴夫 窪田優 直江里美 ヒザイミズキ
台本・演出:黒澤世莉(時間堂) 台本協力:オノマリコ(趣向) 演出協力:野村政之(青年団) 舞台監督:礒貝保徳(演劇集団 円) 照明デザイン:工藤雅弘(Fantasista?ish.) 宣伝美術:立花和政 スチール撮影:松本幸夫 Web制作:小林タクシー(ZOKKY) 劇団員:雨森スウ・鈴木浩司 プロデューサー:大森晴香 主催・企画製作:時間堂
【休演日】5月22日(予定)【発売日】2012/04/14 前売・当日 一般:2,500円 ★割チケ:2,000円 全席自由
http://www.jikando.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:50 | TrackBack

【ワークショップ・オーディション】DULL-COLORED POP「2012年ワークショップ・オーディション&劇団員・制作者募集」08/09-20都内某所&シアター風姿花伝

 劇作家、演出家、翻訳家の谷賢一さんが主宰する劇団DULL-COLORED POPのワークショップ情報です。2012年下半期~2013年下半期に予定されている公演(4つぐらい)のオーディションも兼ねています。谷作品の参考レビュー⇒

 8/9~20のうち、A~Cの各3日間、計3種類から参加希望日程を選べます。最終日は劇場での発表会を予定。若干名の劇団員と制作者も募集中です。定員に達し次第〆切ですので、ご興味ある方はお早めにお申し込みください。

 ※応募開始後すぐ50名を越える申込があり、D日程が追加されました。情報はこちらより。(2012/06/03加筆。)
 日程D:8/10(金)13時~16時、14(火)13時~16時、16(木)13時~16時、20(月)13時~22時

 ●DCPOPワークショップ・オーディション2012 ⇒詳細
  期間:8/9~20
  会場:都内某所&シアター風姿花伝
  講師:谷賢一
  参加費:5,000円(WS受講料・テキスト代・稽古場・劇場使用料など)
  ※定員に達し次第〆切。

Posted by shinobu at 13:11 | TrackBack

2012年05月28日

【書籍】詩森ろば著「記憶、或いは辺境」(創英社)

 風琴工房を主宰する劇作家・演出家の詩森ろばさんが、ご自身の戯曲『記憶、或いは辺境』を小説にされました(2010年11月発行)。『記憶…』は劇団の代表作だそうですが、残念ながら私は見逃してまして、小説版で初めて出会いました。

 1945年の樺太で出会った日本人と韓国人との、残酷な歴史的事実をもとにした人間ドラマです。言葉では語られない熱い恋も描かれます。最後の場面で“2人”は一体どうなるのかとドキドキして、ページをめくる手が震えました。とても面白かったです。

記憶、或いは辺境
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詩森 ろば
創英社
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 来月、劇団の20周年記念公演として再演があります。ご興味を持たれた方はぜひ。

 ●風琴工房『記憶、或いは辺境』
  06/27-07/08シアターKASSAI  
  出演:津留崎夏子 阪本篤 伊原農 岡本篤 石村みか 浅野千鶴 ワダタワー 金丸慎太郎 香西香耶
  脚本・演出:詩森ろば
  ⇒公演公式サイト
  ⇒CoRich舞台芸術!『記憶、或いは辺境』※こりっちでカンタン予約!

Posted by shinobu at 22:24 | TrackBack

2012年05月27日

アトリエ春風舎プロデュースvol.2・範宙遊泳『夢!サイケデリック!!』04/25-29アトリエ春風舎

 山本卓卓さんが作・演出(出演も)される範宙遊泳の新作のテーマは“夢”。谷賢一さんが芸術監督をつとめるアトリエ春風舎のプロデュース公演第2弾です(⇒第1弾)。上演時間は約1時間30分。

 「CoRich舞台芸術まつり!2012春」審査員として拝見しました(⇒110本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。下記にも転載しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『夢!サイケデリック!!

■空間の使い方が巧みな実験的要素の強い演劇

 くらげのようなテーブル、イス、バス停の看板など、天井から吊り下げられオブジェは現代アートのような鮮やかな存在感。照明器具そのものも装飾品のようでした。舞台奥の透明ビニールのカーテンも含め、空間の使い方が巧みだと思いました。奥の階段は当たる照明の色や具合で表情を変え、作品中の意味も変化していました(出入口、結界など)。

 アイデアやイメージは個性的だと思いましたし、役者さんも一人ひとりが魅力的でしたが、1時間30分のお芝居を“夢”という1つのテーマで突き進むのは難しかったんじゃないかと思いました。

 ここからネタバレします。

 夢だとわかって展開を追っていくので、血液が脱脂粉乳になった女が病院に行くとか、ピンポン球の成人式といった各エピソードにはあまり興味が持てませんでした。女以外の役者さんが冷蔵庫やトイレになるのは、現実と夢との接点だったのでしょうか。

 夢から現実に戻ったかと思わせて、実はまだ夢だったという仕掛けにわくわくできたのは、役者さんの演技が巧みだったからだと思います。大橋一輝さんのトイレに熊川ふみさんが座ったところが可笑しかったな~。
 2役を素早く演じ分けたり、物になったり、役者さんは自分に課された役割を十分以上に果たされていたと思います。何度も繰り返される華やかなアリアの尺に合わせた演技も、稽古のたまものだろうと思いました。

 大量のピンポン球が降ってきたのには興奮!しかも生きてると思って球を見るとゾクゾクしますね(笑)。踏まれてつぶれる度に「あ、死んだ!」と思ったり。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演(左から):木元太郎、山本卓卓、谷賢一

 山本「保育園児のころから、自分の存在を疑ってきた。それは夢に近い。たとえば地球の裏側のブラジル人にとっては、僕の命は生きていないのと同じ。誰かに語ってもらえれば、僕が生きた心地がする。」
 山本「ピンポン球は6000球あります。」

「CoRich舞台芸術まつり!2012春」最終選考作品
出演:大橋一輝 熊川ふみ 埜本幸良 山本卓卓 福原冠
脚本・演出/山本卓卓 美術監督/たかくらかずき 照明/山内祐太 音響/高橋真衣 舞台監督:石川大智 演出助手/菅原和恵 制作助手/鈴木猛丸 制作/坂本もも
アフタートーク
25日(水)【19:30】谷賢一(DULL-COLORED POP/アトリエ春風舎芸術監督) × 木元太郎(青年団/アトリエ春風舎支配人)
26日(木) 【14:00】杉山至(青年団/舞台美術家)
26日(木)【19:30】 KENTARO!!(ダンサー/振付家/東京ELECTROCK STAIRS)
28日(土)【14:00】 範宙遊泳
28日(土)【19:30】 武田俊(KAI-YOU代表/編集者)
【発売日】2012/03/15 予約:2,500円 当日:2,800円 平日お昼の回割引:各料金より500円引き 高校生割引:1,000円(全日程共通・要学生証提示) 「範宙遊泳のつくり方」ご参加コース:3,500円(一般)/2,000円(高校生以下) 
http://hanchu-yuei.com


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:12 | TrackBack

2012年05月26日

北京蝶々『オーシャンズ・カジノ』04/18-30王子小劇場

 北京蝶々は大塩哲史さんが作・演出される劇団でしたが、ここ数作は大塩さんは脚本に専念し、演出家を外部から呼ぶスタイルになっています。今回の演出はぬいぐるみハンターの池亀三太さん。上演時間は約1時間40分。

 「CoRich舞台芸術まつり!2012春」審査員として拝見しました(⇒110本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。下記にも転載しました。

 ⇒あらすじなど詳しいレビュー:「休むに似たり。
 ⇒CoRich舞台芸術!『オーシャンズ・カジノ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 日本の未来に、いくら賭ける?
 「日本にカジノを!」
 カジノ誘致の気運が高まる中、
 とある地方都市がカジノ船の運航を開始する。
 日本沿岸200海里
 ―――日本の法律が及ばない洋上で開催される
 カジノ・パーティ。
 VIP客に紛れ、一人の女の子がカジノ船に乗り込む。
 失踪した彼氏を探し出す為に……。
 「アンタは私の財産なんだから」
 日本を東西に駆け抜けるアクションエンターテイメント!
 ≪ここまで≫ 

 ■エンターテインメントに徹した姿勢に乾杯!

 船上のカジノを舞台にさまざまな社会問題を提起しつつ、堂々と娯楽に徹した賑やかで楽しい現代劇でした。カジノのラウンジでありながら、マストのある船の形もしっかり表現した舞台美術が見事です。美術、照明、音楽などのスタッフワークのコンビネーションをはじめ、ダンスやステージングも凝っており、華美なパーティーやカジノの熱い勝負をとことん派手に見せる演出が素晴らしかったです。

 劇場ロビーにバー・カウンターをしつらえ、天井の照明にカラフルなセロファン(舞台照明用ゼラ?)を入れて、観客が席につく前の空間からムードづくりをしていました。日によってはカジノ・ナイトというイベントも開催し、作品だけでなく演劇公演全体をエンターテインメントとして演出する試みがいいですね。テーマパークのアトラクションのように気軽に楽しめる上質の小劇場演劇って、実は少ないと思うのです。あとは役者さんの演技のレベルが全体的に上がってくれれば…と思いました。

 ここからネタバレします。

 日本の領海を出て合法的に開催される船上カジノ・パーティーでは、主催者と招待客、そして侵入者のさまざまな思惑が渦めき合っていました。財政難に陥っている長崎県の県議マダラメ(ザンヨウコ)は、中国人企業家ヤン(鬼頭真也)にのせられてカジノで勝負をして、こっぴどく負けてしまいます。ヤンは日本進出を狙う海外カジノ業者で、日本のカジノ合法化の機会を狙っていたのです。
 起死回生をもくろみ船に乗った若者トビオ(堀越涼)と、トビオのギャンブル狂いを治そうと必死になっている恋人アンコ(帯金ゆかり)は、ふるさとの長崎にカジノが上陸するのを防ぐため、ヤンに戦いを挑みます。その裏では、日本のパチンコ業界からの刺客と、違法とばく取り締まり専門の警察官もひそかに船に乗り込んでおり、物語の顛末には巧いどんでん返しが用意されていました。

 社会問題を複数の切り口から描き、違う立場の人間の思いも盛り込んだ、よくまとまった戯曲だと思いました。でも上辺をサラリと説明するに留まっているようにも感じました。演技のせいなのか演出のせいなのか、はたまた戯曲のせいなのかは私にはわからないのですが、もっと濃くて複雑な一瞬々々を積み重ねて欲しいと思いました。

 地面のレベルから3階まで表現できる、高さのある舞台美術でした。左右両側にある階段を上ったり下りたり、役者さんが頻繁にぐるぐると走り回るので躍動感があります。舞台前面中央のカジノテーブルは、使われない時は舞台奥へとスライドしてカーテンの裏側にしまわれる仕組みになっていました。カジノテーブルがカーテンから出てくると、役者さんは2階部分からジャンプして飛び降りて、テーブルに着きます。それだけでハっと目を引く見どころでした。
 照明のオペレーションと役者さんの演技とを合わせる演出で魅せてくださいました。トランプのカードを取る、めくって見る、テーブルに置くといった一挙手一投足に合わせて、照明が鮮やかに変化します。息を合わせた気持ちのいい効果が出ていました。きっかけが多くて大変だったことと思います。
 パチスロのドラムが回って止まるのを、チャイナドレスの女性らの屈伸で表現したのも面白かったですね。

 初日に拝見したせいか、役者さんの演技のおぼつかなさがずっと気にかかりました。もっと笑えるはずなんでしょうね。
 ザンヨウコさんはさすがの安定感。立ってるだけで役柄のバックグラウンドをはっきり表現されていました。鬼頭真也さんはピタリと決める堂々とした演技で存在感が大きかったです。堀越涼さんは中盤まで堀越さんだと気づかなかったほど、うだつのあがらない若者の役作りを丁寧にされていたと思います。ただ、ヤンとトビオのポーカー対決では、間(ま)を長く取り過ぎていたようにも感じました。帯金ゆかりさんがオープニングで見せてくださった腹筋が美しかった!

「CoRich舞台芸術まつり!2012春」最終選考作品
東京公演出演:帯金ゆかり 森田祐吏 田渕彰展 鬼頭真也 堀越涼(花組芝居) ザンヨウコ 中村早香(ひょっとこ乱舞改めアマヤドリ) 岡本篤(劇団チョコレートケーキ) 浅利ねこ(ぬいぐるみハンター) 甘粕阿紗子(カムヰヤッセン) 亀田梨紗 堤千穂 安川まり 竜史(20歳の国) 笹木皓太 飯塚美花 鈴木成美
脚本/大塩哲史(北京蝶々) 演出/池亀三太(ぬいぐるみハンター)  照明/伊藤孝 音響プラン/志水れいこ 舞台美術/大泉七奈子 舞台監督/鳥養友美・鈴木拓  宣伝美術/満冨優子 衣裳/車杏里 スチール/金丸圭 木蝋映像/藤波大地 演出助手/益田千聖 方言指導:池亀三太 制作/吉田千尋 製作/北京蝶々
【発売日】2012/02/27 前売り/3000円 当日/3300円 初日割引/2700円 学生割引/2500円(要学生証提示)
http://pekinchocho.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:50 | TrackBack

バナナ学園純情乙女組『翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)』05/24-27王子小劇場

 二階堂瞳子さん率いるバナナ学園純情乙女組は、おはぎライブという独特の大人数のパフォーマンスが人気の若手集団です。今年もF/T公募プログラムへの参加が決まっています(⇒昨年のレビュー)。上演時間は約45分。21時開演のところ15分遅れたので終演は22時ごろでした。

 「CoRich舞台芸術まつり!2012春」審査員として拝見しました(⇒110本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。下記にも転載しました。

 ⇒ぴあ今週のこの人!「二階堂瞳子」(土佐有明)
 ⇒エキサイトレビュー「噂のバナナ学園純情乙女組にヤラレタ!」(米光一成)
 ⇒CoRich舞台芸術!『翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)』※こりっちでカンタン予約!

 ≪あらすじ? 作品紹介?≫ 公式サイトより
 To be or not to be!! 生きるべきか死ぬべきか!!
 To be to be to be!! 私たちは生きている!!
 To-morrow, and to-morrow, and to-morrow!!
 最後の一瞬まで全力全開全身全霊!!
 Out, out, brief candle!! 完全燃焼する人生の影法師だ!!!!!

 Blow! winds! rage! blow!
 呼吸よ風になれ! 鼓動よ大地を揺らせ!
 生きとし生けるもの総ての心臓よ!
 宇宙の総ての時空間を生命の鼓動で溢れさせろ!

 BANAGAKU the Shakespeare fucker!!!!!
 バナ学ノ雷鎚(イカヅチ)ガ闇ヲ切リ裂ク!!!!!
 全世界地球人民ニ闘魂ヲ注入スル!!!!!

 ★★全世界地球人民に告ぐ!!★★
 ★★これは現象だ!!生きている現象だ!!現象そのものだ!!★★
 ≪ここまで≫

 ■緻密に組み立てられたカオスを体験できる過激なアトラクション

 チケットを受け取って階段を下り劇場入り口に着くと、壁にビニールが貼られていました。早くもロビーから養生されているんですね。客席のパイプ椅子を含む劇場全体にビニールが張り巡らされています。バナナ学園純情乙女組(以下、バナ学)の客席は安全地帯ではありません。水だけでなく他にも色んなものが飛んでくるのです(観客全員に1つずつレインコートが配布されます)。これを1日3ステージ上演することに、まず驚愕します。凄い!

 諸事情により最前列で拝見し、始まるやいなや出演者数人に着替え用の服やタオルを預けられたり、七味まゆ味さんに何やら頼まれたりして、観客というより作り手の一部(演出部お手伝い?)になった気分で拝見することになりました。これまでにバナ学は4作品観たことがありますが、作り手側にぐっと寄りそった(参加した)視点になったのは初めてでした。

 開演前はマイクで複数人がアナウンスをし続けています。ツイッターの感想を読みあげたり、鑑賞中の注意事項をノリノリで説明してあおったり、否応なしに恐怖混じりの期待が高まります(笑)。制作さんがバナ学の舞台を「ディズニーランドの“スプラッシュ・マウンテン”みたいなもの」とおっしゃったのには納得でした。アトラクションだと思うとそれなりの覚悟ができますよね。ただし内容はかなり大人向けで過激ですが(笑)。

 今回は“おはぎライブ”ד演劇”ということで、シェイクスピア作品など有名戯曲からの引用が多数ありました。でも、セリフが聴き取れることを重視していないし、複数の作品が重なっていたり、全く関係ない(と思われる)要素が次々と加わって来たりして、一度で詳細をつかみ取ることはできない構造になっています。大量の情報を洪水のように暴力的に浴びせ続ける熱いパフォーマンスは、これまでの作品と同様、現代日本を鮮やかに表していると思いました。ただ、私が観客らしい受け身の視点でなかったせいもあってか、限界に挑戦する出演者の雄姿に心打たれ、ちょっとした恍惚状態になるまでに、時間がかかりました。

 ここからネタバレします。

 劇場ロビーが楽屋になっており、通常の楽屋が観客用の通路になっていました。王子小劇場でこんな体験は初めてです。気分がアガりますね!劇場側の協力体制なしに、この作品は上演できなかっただろうと思います。新進演劇人を支えてくださっている王子小劇場に感謝します。

 シェイクスピアの「ハムレット」、「ロミオとジュリエット」、「マクベス」、「リア王」などの有名戯曲の一部が大改編され、演じられていました。黒人男性が出演されていたので「本物のオセローがいる!」と少し興奮(笑)。リア王役の男性が「秋元康」と書かれたはちまきを頭につけていたのが面白かったです。
 シェイクスピアだけでなくチェーホフ作品からの引用もあり、「三人姉妹」「桜の園」「かもめ」などに登場する女性のセリフをしゃべり続ける七味まゆ味さんの独壇場になっていました。寺山修司さんとマメ山田さんのお面を被った人たちがロフト上で何やら芝居をやっていましたから、海外古典に限らず演劇全般をモチーフにしていたのかもしれません。

 ブルマに体操服の浅川千絵さんが、常に本編を外側から眺める存在で居続けます。softbankのCMを真似したり、網にかかって天井からぶら下げられたり(これはお馴染みですね)。作品自体を批評する発言力も持たせて、熱狂と冷静が共存する空間を維持し続ける知的さがいいですね。

 意図的とはいえ、お芝居にしては役者さんの演技が未熟なのが気になりました。もっとセリフを聴こえないようにするとか、逆に、きちんとドラマを見せるとか、改善の余地があるのではないかと思いました。
 そういう演技のせいなのか、私が最前列でがんばり過ぎたせいなのかはわかりませんが、なかなか気分が盛り上がらなかったです。でもレディー・ガガの“Born This Way”でワワっと楽しくなりました。汗だくで、水びたしで、血のりまみれになって踊って歌う出演者が輝いて見えてきて、私も自然に顔がほころんで、やっといつものバナ学ワールドに浸ることができました。でもそれはほぼ最後の曲だったんです…残念。

 終演後の舞台の床には色んなものが所せましと転がっていました。
20120525_banagaku_floor.JPG

CoRich舞台芸術まつり!2012春最終選考作品
to be to be to be!!!!! BANAGAKU the Shakespeare fucker(a tentative-working-preliminary title)
出演:加藤真砂美 前園あかり 野田裕貴(以上、バナナ学園純情乙女組) 浅川千絵(劇団チェキッ娘の一番右) あに子(荒川チョモランマ) 飯田一期 石黒淳士 石澤希代子 今野雄仁 海田眞佑(劇団ウミダ) 大川大輔(しもっかれ!) 高麗哲也 紺野タイキ(FLIPLIP) 嵯峨ふみか(カミグセ) サノケイコ 七味まゆ味(柿喰う客) aamil Kosoko(THE PHILADICTION MOVEMENT) 高田百合絵(快楽のまばたき) 高村枝里 田中正伸 出来本泰史(Aggressive Death Metal Band Super Star 劇団Seven Stars) 中林舞(快快) 楢原拓(チャリT企画) 橋本和瑚 長谷川雅也(BOX101) 林田遼(劇団活劇工房) 引野早津希 日高愛美 保坂藍(OFFICE冒険物語) 堀越智太郎 三塚瞬 山田伊久磨(エッへ) 山森信太郎(髭亀鶴) 吉原あおい 吉原小百合
構成・演出/総担任:二階堂瞳子 進路指導教師:野村政之 風紀指導統括教師陣:黒子すたいる 銀幕教師:矢口龍汰(ウィルチンソン) 図画工作教師:角田知穂 閃光教師:内山唯美(劇団銀石) 爆音放送教師:高橋真衣 服飾教師:中西瑞美(ひなぎく) 殺陣教師:大川大輔(しもっかれ!) イラスト:NEKO☆mimi 副担任:ブルー玲(blu-01 produce) 飯塚ユウコ(レティクル東京座) 井端萌 伊福覚志(ま夜中散歩) 岡本空(笑う女) 制作実習生:宮北剛己 制作教師:杉尾みゆき 制作統括教師:樺澤良 主催:バナナ学園純情乙女組/劇団制作社
【発売日】2012/04/07 前売/2,800円 当日/3,200円 他
http://banagaku.xxxxxxxx.jp/rinkan/top.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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【オーディション】ホリプロ「ブロードウェイミュージカル『Merrily We Roll Along(メリリー・ ウィ・ロール・アロング)』キャストオーディション」※6/9〆切(郵送のみ)

 宮本亜門さんが演出されるスティーブン・ソンドハイムのミュージカルの出演者募集情報です。間もなく〆切です。ご興味のある方はぜひご応募を。詳細は公式サイトをご確認ください。

 ■ホリプロ「ブロードウェイミュージカル『メリリー・ウィ・ロール・アロング』
  作曲・作詞:スティーブン・ソンドハイム 演出・振付:宮本亜門
  オーディション日程:2012年6月18日(月)、19日(火)・2日間
  募集人数:男性カンパニー(7名)、女性カンパニー(6名)の予定
  募集条件:下記の条件を必ず満たすこと。
   年齢は、20代(20~29歳)に限ります。(2012年5月時点)
   演技・歌唱ともに実力がある方。
   ※2013年9月中旬から12月中旬までのスケジュールが可能なこと。
  ★〆切が5月31日から6月9日(土)必着となりました⇒詳細 (2012/05/28加筆)

■緊急募集!ブロードウェイミュージカル『Merrily We Roll Along(メリリー・ウィ・ロール・アロング)』キャストオーディション ←公式サイトより。

 脚本:ジョージ・ファース 作曲・作詞:スティーブン・ソンドハイム 演出・振付:宮本亜門

「太平洋序曲」でブロードウェイ演出家デビュー、トニー賞4部門でノミネートの快挙を果たした宮本亜門氏。ソンドハイム・ミュージカルで真骨頂を発揮する亜門氏が長年温めてきた次作…それが「メリリー・ウィ・ロール・アロング」。大好評を博した『カンパニー』の制作コンビ、ジョージ・ファースとスティーブン・ソンドハイムが再結集し、ブロードウェイ・ショービジネス界での友情と妥協、成功のために支払った大きな代償を描いたこれまでの伝統的ミュージカルを覆すスリリングで感動的な物語です。激動な現代で我々の価値観が問われる今、同時代性を感じさせるソンドハイムの注目作です。日本初演となる本作を2013年11月から東京、地方公演で予定しています。つきましては、本年6月にキャストオーディションを以下の要領で実施致します。ご応募、ご紹介下さいますようお願い申し上げます。

<STORY>
ショービジネス界で大成功を収めたものの、どこか満たされない気持ちを抱えた作曲家フランクリン・シェパードと今となってはすっかり疎遠となってしまった2人の友人との公私にわたるさまざまな出来事を、現在から過去にさかのぼる形式で辿る。ストーリーは、若く才能にあふれた3人の親友同士が輝かしい未来に希望を抱いてキャリアをスタートさせる場面でエンディングを迎える。

男性カンパニー(7名)、女性カンパニー(6名)の予定(数役を兼ねて頂きます)

<募集条件>下記の条件を必ず満たすこと。
年齢は、20代(20~29歳)に限ります。(2012年5月時点)
演技・歌唱ともに実力がある方。
※2013年9月中旬から12月中旬までのスケジュールが可能なこと。

<応募書類>
履歴書に全身写真、バストアップ写真、経歴(過去出演舞台)、声域、下記までご郵送ください。
※書類選考の結果をお伝えできるメールアドレスを必ずご記入ください。

<選考手順>
書類選考を通過された方のみ、6月上旬にご連絡させていただきます。
なお、ご応募いただいた書類はご返却いたしかねますのでご了承くださいませ。

<応募先>
〒153-8660  東京都目黒区下目黒1-2-5
ホリプロ ファクトリー部内「メリリー・ウィ・ロール・アロング」公演事務局

<応募締切>2012年6月9日(土)必着

<オーディション日程>2012年6月18日(月)、19日(火)・2日間

<お問合せ>03-3490-4621(公演事務局:担当梶浦)


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:32 | TrackBack

2012年05月23日

DULL-COLORED POP『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』03/14-18、04/03-08アトリエ春風舎

 劇作家、演出家の谷賢一さん率いる劇団DULL-COLORED POPが、CoRich舞台芸術まつり!最終選考に残ったのは2度目です(⇒1度目)。東京凱旋公演を拝見。上演時間は約1時間40分。

 「CoRich舞台芸術まつり!2012春」審査員として拝見しました(⇒110本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。下記にも転載しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『くろねこちゃんとベージュねこちゃん

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 父が死に、母は見えない猫を飼い始めた。母・よし子、61歳。くろねこちゃんとベージュねこちゃん。煙草の匂いの消えた実家は発泡スチロールみたいに荒涼として、僕は知らない。僕は知らなかった、幽霊みたいな自分たちの正体を。妹と口をきくなんて、一体何年ぶりだっけ?
 くろねこちゃん、どこにいるの? ベージュねこちゃん、どこにいるの?
 母さんそれ猫ちがう、それ何だ、何だろうこの素敵な世界は!
 ──人間の最も暗くグロテスクな一面を、あくまでポップに描きたい、僕たちDULL-COLORED POP。東京、新潟、仙台、京都、大阪、広島、また東京。キッチキチに密度の高い長編新作会話劇を引っ提げ、全国6都市7会場、初のツアー公演。家族の輪郭を問い直す、ノラ猫どもの「戦う会話劇」。
 ≪ここまで≫

 公演終了していますので、ここから少しネタバレしています。

 ■演劇の特性を活かすアグレッシブな演出

 開演前の数十分は2人の女優さんが猫耳や尻尾をつけた可愛らしい衣裳でお茶をふるまい、舞台上でお客様との触れ合いタイムが繰り広げられました。最前列に座っていたのですが、私はちょっと入って行きづらかったです。開演時刻になると会場案内をしていた劇団員の方々も舞台上に出てきて、日常から地続きにお芝居が始まる演出になっていました。会場の空気を和ませ、観客が舞台を身近に感じてきたところで、さらにグっと惹きつける巧みなオープニングだったと思います。

 父、母、息子、娘の4人家族のお話でした。父が突然事故で亡くなり、一人になった母は家政夫に家事をまかせ、2匹の猫と会話をしています。母役を男性が演じるので、さっきまでお茶を淹れていた女優さんが猫役を演じても、無理なくファンタジーとして受け入れることができました。
 葬儀のために帰ってきた息子と娘には猫の姿は見えません。幻想の猫と堂々と話をして、家政婦に対する態度がコロコロと豹変する母は精神を病んでいるようにも見えるのですが、猫たちが元気に軽快なムードを作るので過度な深刻さは生まれません。娯楽性を重視する演出が成功していたと思います。
 亡くなった父も登場する回想シーンでは、猫たちが当時の母を演じ、その回想を母が外から見守る構造でした。ひねりが入った劇中劇で虚構性が増し、家庭内の確執を暴く痛々しい場面でも、冷静に観察できたのが良かったです。

 以上のような工夫をこらした演出は刺激的でしたが、谷さんの作品をほぼ10年観てきた者としては、戯曲に物足りなさを感じました。いわばステレオタイプな家族の物語で、私の想像力の及ばない境地へと連れて行ってくれなかったのが残念です。役者さんの演技がおぼつかなくて、私にとっては正視に堪えない場面もありました。私が谷さんの実績と比較してしまうせいなのでしょうが、1人を除き出演者を劇団員だけにしたことで、演技力の未熟さが表面化したようにも思います。

 カラフルな照明で空間を派手に、賑やかにしていたのが良かったです。ただ、ある部分だけを照らして空間を分けるような効果も、もっとあっても良かったのではないかと思いました。日本語の歌詞の曲が流れていましたが、邪魔にならずポップなムードになっていたのが個性的で楽しめました。でも音楽が特に印象に残ったこと自体は、作品全体として良かったのかどうか悩むところです。

 ここからネタバレします。

 多地域ツアー用と思われる身軽そうな舞台美術でしたが、貧相すぎないのが良かったです。折り畳み式ダイニングセットの周囲に、雑誌の紙を撒き散らして演技スペースをつくる演出もいいですね。開演前にタイトルの『くろねこちゃんとベージュねこちゃん』の文字が天井から吊り下がっていたのは、長塚圭史さん演出のミュージカル『十一ぴきのネコ』へのオマージュかしら。可愛らしかったです。

 父は税理士でしたが本当は税理士の仕事が嫌いでした。引退したいと言い出した父を母は拒絶。“税理士の妻”という地位に、母はまだまだしがみついていたかったのです。母は息子が演劇を続けることに反対で、一方的に「税理士になれ、父の事務所を継げ」とうるさく言い続けていました。対して受験生の娘には「女なんだから大学に受からなくてもいい。自分のような専業主婦の人生でも幸せなのだ」と、勉強の邪魔をします。言い争いの末には「(あなたは)自分のことばっかり考えて!(ひどい)」と、自分を棚に上げて怒ってしまう、わがままで高圧的な母親でした。見てて本当にイライラしますね(笑)。

 遺言書が見つかり、父は伴侶であったはずの母に遺産を残さないほど恨みを持っていたことがわかります。きれいごとで済ませない展開がいいですね。現実はこんなものだと思いますし、家族の話にはこれぐらいの毒があって欲しいです。
 でも、この4人家族が“普通の生活”を送ることができていたのは、家事全般を当然のごとく引き受けてきた母のおかげです。大学を中退し結婚後も演劇を続けている息子は、父の遺言書をねつ造して、まるで歌舞伎の「勧進帳」のように、母が悲しまない内容に新創作して読みあげました。真実がいつも正しいわけではないと判断し、嘘(フィクション)の力で人間を救う名場面でした。息子が芸術を志す者として立派な態度を示したことを嬉しく思いました。

 父を演じた塚越健一さんの演技が良かったです。長年ギュっと本音を押し込めてきた寡黙なたたずまいに説得力がありました。


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:谷賢一 詩森ろば(風琴工房)

 谷さんのご家族がモデルになっているようでした。父、母、兄、妹の4人家族というのは、谷さんの家族構成と同じなんですね。谷さんがおっしゃるには「一緒ではないけど似ている」とのこと。

 質問「なぜ家政夫がいるのか。誰が雇ったのか。」
 谷「家政夫を雇ったのは母自身。おそらく父が事故に遭って、やがてお通夜、お葬式と大忙しになる際に、自分では家事ができないと判断して雇ったのだろう。ココス仲間のお友達に相談したのだろう。でも兄がやとったというエピソードも以前の脚本ではあった。」

 谷「兄は稼げていない。奥さんがひとりで稼いでいる。彼女はいわゆる総合職。」
 谷「父の本当の遺言の内容は、母への恨みごとと、家を2人の子供に残すというものだったのだろう。つまり母には遺産を残さなかった。」


DULL-COLORED POP vol.11 「第2回 芸術のミナト☆新潟演劇祭」参加作品
≪東京、新潟、宮城、京都、大阪、広島、東京≫
「CoRich舞台芸術まつり!2012春」最終選考作品
出演:東谷英人、大原研二、塚越健一、なかむら凛、堀奈津美、百花亜希、若林えり(以上DULL-COLOREDPOP)、佐野功
脚本・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP) 演出助手:元田暁子(DULL-COLORED POP) 照明:松本大介 美術協力:土岐研一 宣伝美術:山下浩介 宣伝写真:堀奈津美(*rism/DULL-COLORED POP) 制作:鮫島あゆ&グラマラスキャッツ
前売り 2,500円 当日 3,000円 学生 1,500円(前売りのみ取り扱い/受付にて要学生証提示) プレビュー 前売り・当日ともに500円引き ☆DCPOPはじめて割…劇団初見のお客様は一律500円割引!
http://www.dcpop.org/stage/next.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:34 | TrackBack

【公募情報】世田谷パブリックシアター「第3回世田谷区芸術アワード“飛翔”舞台芸術部門」募集※応募受付期間:8/24-9/2(ヒアリングの電話予約必要)

 世田谷パブリックシアターが次代を担う将来性のある若手アーティストの創作活動を奨励・支援することを目的とした、「第3回世田谷区芸術アワード“飛翔”舞台芸術部門」の募集情報を公開しました。

 受賞者は2014年冬(1~3月)に実施するシアタートラム ネクスト・ジェネレーションVol.6で受賞作品を上演することになります。過去受賞団体は快快FUKAIPRODUCE羽衣世田谷シルク

 「世田谷を舞台とした、もしくはイメージした作品または世田谷にゆかりのある人物・歴史・出来事などをモチーフとした作品を制作・発表できる方」なら、世田谷区に拠点がない方でも応募可能。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●第3回世田谷区芸術アワード“飛翔”《舞台芸術》部門
  応募受付期間:2012年8月24日(金)~9月2日(日)
  10時~18時の間に約20分のヒアリングあり。事前に電話予約必要。

Posted by shinobu at 12:11 | TrackBack

【オーディション】庭劇団ペニノ「2012年12月新作公演『ブリ・ミロ(仮)』出演者募集」※07/13〆切(郵送のみ)

 タニノクロウさん率いる庭劇団ぺニノが2012年12月新作公演『ブリ・ミロ(仮)』の出演者を募集しています。参考レビュー⇒
 タニノクロウさんが「お気軽にとは言えませんが、是非。」とのこと。ご興味ある役者さんはぜひチャレンジしてください。下記は公式サイトからの情報です。

 ●劇団ぺニノ『ブリ・ミロ(仮)』
  作:ファブリス・メルキオ 演出:タニノクロウ
  公演日程:2012年12月13日(木)~12月15(土)
  会場:あうるすぽっと
  共同主催:東京日仏学院・庭劇団ぺニノ
 ●応募条件
  1.2011年11月上旬の稽古から上記の公演日程終了まで参加可能な方。
  2.心身ともに健康な18歳以上の方
  3.庭劇団ペニノの公演を観たことのある方
  ※オーディション参加費:1,000円

【東京日仏学院&庭劇団ぺニノ共同主催公演「ブリ・ミロ(仮)」出演者オーディション】

庭劇団ペニノ「ブリ・ミロ(仮)」(作:ファブリス・メルキオ 演出:タニノクロウ)の出演者を募集します。
出演を希望される方は、下記の要項に沿って応募書類をご郵送下さい。
たくさんのご応募をお待ちしています。

【公演概要】

劇団ぺニノ「ブリ・ミロ(仮)」
公演日程:2012年12月13日(木)~12月15(土)
会場:あうるすぽっと
共同主催:東京日仏学院・庭劇団ぺニノ

【オーディション概要】

●応募条件
1.2011年11月上旬の稽古から上記の公演日程終了まで参加可能な方。
2.心身ともに健康な18歳以上の方
3.庭劇団ペニノの公演を観たことのある方

●選考スケジュール
1. 書類選考
 ※合格された方にのみ、7月20日(金)までに二次選考の詳細をE-mailにてご連絡いたします。
2. 面接 8月4日(土)・5日(日)面接
  ※面接の会場は東京都内を予定しています。

●応募書類
 ※履歴書・写真は返却いたしませんので、ご了承ください。
 1.履歴書
 2.写真(顔・全身各1点 : 裏面に記名後履歴書に貼付)

●応募締切
 2011年7月13日(金)必着

●送付先
 〒152-0002 東京都渋谷区渋谷1-3-1セントラル美竹310
 庭劇団ぺニノ「ブリ・ミロ(仮)」オーディション係

●オーディション参加費
 1,000 円(面接参加者のみ当日お支払いいただきます)

●お問合せ・主催
 庭劇団ぺニノ TEL: 080-4414-2828 (10:00-20:00)

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 11:09 | TrackBack

2012年05月15日

【ワークショップ】池内美奈子と藤野節子による協働クラス「ヴォイスとマイズナー・テクニックの4日間」5/28-31@森下、「基礎クラス」5/20&26@西新宿※申込はメールのみ

 俳優指導者の池内美奈子さんと藤野節子さんによる、ヴォイスとマイズナー・テクニックのワークショップ情報です。池内さん関連エントリー⇒ 藤野さんプロフィールなど⇒

 池内さんは新国立劇場演劇研修所のヘッドコーチで、俳優指導者アソシエーション代表でもあります。『シリーズ 俳優指導者のすべて』という企画も5/19(土)、6/23(土)に開催されますので、ご興味ある方はアプローチしてみてください。

 ■「ヴォイスとマイズナー・テクニックの4日間」
  5月28日(月)~31日(木)10:30~17:30(昼休み含む)
  会場:森下スタジオ(江東区森下)
  参加費:30,000円
  対象:プロの俳優
  定員:14名
  申込み締切り:5月22日(火)まで
  *書類選考あり/定員に満たない場合は直前まで受付

 上記の前にヴォイスとマイズナー・テクニックを体験しておきたい人向けに、「基礎クラス」 もあります。

 ■ヴォイスとマイズナー・テクニック「基礎クラス」
  5月20日(日)13:30~17:00@芸能花伝舎1-3
  5月26日(土)13:30~17:00@芸能花伝舎1-2
  参加費:3,500円/回 *書類選考なし/複数回の受講可

 下記、主催者からいただいた情報です。ご興味ある方はぜひ。

●「ヴォイスとマイズナー・テクニックの4日間」クラス開催

俳優指導者アソシエーションのメンバーである池内美奈子と藤野節子による協働のクラスです。

“声というのはそもそも良い声を手に入れるということではなく、相手と関係性を持つためにあります。相手に耳を傾け、刺激され、衝動が生まれ、相手に対して声のかけ方が変わっていきます。相手によって変化させられ、自分も相手を変えていくのです。このことに重きを置いて、今回のクラスでは声とマイズナー・テクニックを一緒にトレーニングしていきます。そしてその流動性を持ちながら、シーンの台詞を喋るとどうなるか?戯曲のシーンを扱い、演技の初心に戻る機会です。”

開催日時:5月28日(月)~31日(木)10:30~17:30(昼休み含む)

会場: 森下スタジオ(江東区森下)

参加費:30,000円

対象:プロの俳優

定員:14名

申し込み方法:
下記メールアドレスへ、件名「ヴォイスとマイズナー・テクニック」と記入し、1. お名前、2.住所、を書いて、送信してください。申込み用紙をお送りします。

申込み締切り:5月22日(火)までに連絡して下さい

* 書類選考あり/定員に満たない場合は直前まで受付

また、事前にヴォイスとマイズナー・テクニックを体験してみたい方には、基礎クラスがあります。バレリーナにバーレッスンがあるように、俳優にとっての日々の基礎レッスンを行います。

●「基礎クラス」

開催日時と会場:

5月20日(日)13:30~17:00@芸能花伝舎1-3

5月26日(土)13:30~17:00@芸能花伝舎1-2

参加費:3,500円/回

* 書類選考ありません/複数回の受講可

下記メールアドレスへ、件名「基礎クラス」と記入し、 1.お名前、2.性別、3.年齢、4.所属、5.電話番号、6.参加希望日 を書いて、送信して下さい。申し込み受理後、こちらからご連絡します。


●お問い合わせ・申込み先: アトラス 後藤

メール:goto(アットマーク)g-atlas.jp

電話:090-4919‐0456


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Posted by shinobu at 00:46 | TrackBack

地人会新社『シズウェは死んだ!?“Sizwe Bansi is Dead”』05/10-31赤坂RED/THEATER

 2007年に活動停止した演劇製作体地人会の後を継ぐ形で、地人会新社が新たに活動開始されました。

 『シズウェは死んだ!?』は1972年初演の南アフリカの2人芝居です。1987年に『こんな話』という題名で日本初演されていました。上演時間は約1時間55分。

 ⇒CoRich舞台芸術!『シズウェは死んだ!?

 演技の方法が私の好みのタイプではなく、あまり集中できませんでした。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 身分証明書から、道端に倒れていた黒人男性の死体の名前は「ロバート・~~(苗字は失念)」とわかります。ブンツゥはシズウェに、ロバートとシズウェの身分証明証を交換しようと提案します。というのも、ロバートの身分証明証の方がシズウェのよりも信用があるもので、それさえあればすぐに就職ができるほどだったからです。シズウェは悩んだ末、身分証明証の写真を貼り替えて、自分の名前を捨ててロバートになりすますことにします。

 「番号で呼ばれ、人間扱いされていなかったシズウェこそ、幽霊じゃないか」というブンツゥのセリフが印象に残りました。

第1回公演“Sizwe Bansi is Dead” ※出演者の変更により、公演終了日を6/3から5/31に変更。
出演:川野太郎(スタイルズ、ブンツゥ) 嵐芳三郎(シズウェ・バンシー) ※渡辺徹が体調不良で降板。代役は川野太郎。
脚本:アソル・フガード ジョン・カニ ウィンストン・ヌッショナ 訳:木村光一 演出:鵜山仁 美術:島次郎 照明:沢田祐二 衣裳:原まさみ 音響:斎藤美佐男 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:神田成美 舞台監督:福本伸生 製作:渡辺江美 プロンプター:渡辺健 大道具:俳優座舞台美術 森島靖明 小道具:藤浪小道具 戸倉睦美 票券:ぷれいす 金子久美子 宣伝美術:アトリエ[アール] 伊藤理佳 写真撮影:谷古宇正彦 
【休演日】5/18,25【発売日】2012/04/02 一般=5,000円
http://earth-h.at.webry.info/201204/article_1.html
http://www.red-theater.net/article/14217136.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2012年05月14日

新国立劇場演劇マンスリー・プロジェクト「リーディング公演 エリ・プレスマン作『ドン!』」05/12-13新国立劇場小劇場

20120513_don.JPG
看板

 新国立劇場(演劇分野)では毎月無料のイベントが開催されています。5月はリーディングでした。『ドン!』はフランスの作家エリ・プレスマンの2人芝居です。上演時間は1時間20分ぐらいだったような。曖昧です。

 客席は7割は埋まってたんじゃないかしら。マンスリー・プロジェクトのリーディング公演は、毎回いい感じに盛況になっている気がします。無料にしては、今回も贅沢すぎる内容だったと思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ドン!

 舞台装置も準備されていて、役者さんはコミュニケーションをしっかりとりながら丁寧に演技もされていたので、台本を持って読む朗読劇なのに、普通のお芝居のように鑑賞できました。

 バス停留所で、来ないかもしれないバスを待つ老人(中嶋しゅう)と若者(粟野史浩)。ト書きを読むのは熊坂理恵子さん。本来は2人芝居ですから、ト書き役が加わって3人が舞台上にいるのは、リーディングならではです。

 バスはいつ訪れるかわからない「死」のメタファで、停留所で待っている時間=人生なのかなと想像しました。中嶋さんと粟野さんが2人一緒に、通り過ぎるバスを目で追いかけるのを見ていて、そう感じました。んー…でも的はずれかもしれません。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 過去の経験談などに交ざって、なぜか演劇について論じられるのが面白かったです。「最も美しい職業、女優!」とか。ト書き役のはずの熊坂さんにピンク色の照明が当たり、無言で体をよじらせてセクシーな「女優」を演じる場面があったのがとても良かったです。

 『ドン!』とは人を押したり刺したりする時の音。最後に若者が老人を殺した時にも『ドン!』と鳴りました(粟野さんが「ドン!」と言います)。なぜ刺したのかしら…。

※5月12日(土)6:00・13日(日)6:00
出演:中嶋しゅう/粟野史浩/熊坂理恵子
脚本:エリ・プレスマン 翻訳:佐藤康  演出:宮田慶子 協力:俳優座劇場舞台美術部
入場無料・要申し込み
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000400_play.html
http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/30000022.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:19 | TrackBack

パルコ・プロデュース『ハンドダウンキッチン』05/12-06/03パルコ劇場

 蓬莱竜太さんがご自身の新作をパルコ劇場ではじめて演出されます。ある山奥の小さなレストランの厨房を舞台に、仲村トオルさんら人気キャストが集結。上演時間は約2時間。

 中村倫也さんがどの瞬間も鮮やかな存在感を示してくださったのが、期待通りで良かったです。

 チケットはぴあで買いました。東京公演は座席選択ができて、サイドブロックですが前から5列目ぐらいの席を選んで買えました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ハンドダウンキッチン

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。詳しいあらすじはこちら
 舞台は、知る人ぞ知る、小さいが人気のあるレストラン。
 その店に新しくシェフがやってきた。
 理想と希望に燃えてやってきた彼を通して見えてきた、この店の人気を支えるカリスマシェフの真実とは…
 ≪ここまで≫

 チラシのオレンジ色からは想像できなかった、地味で暗い目のムードが続くお芝居でした。役者さんの演技のバランスがぎくしゃくした印象で入り込めなかったんですが、終盤のちょっとしたどんでん返し以降は面白かったです。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 「本当のことなんてどうでもいい」と言い切るオーナーの七島(仲村トオル)。嘘まみれなのは、レストラン「山猫」だけでなく、客もなんですよね。

 関谷(柄本佑)が「山猫」にやってきた本当の理由を、七島が明かす場面でぐっと引き込まれました。たぶん開演から1時間45分後あたり。関谷もまた“カリスマシェフ”やクチコミサイトのランキングといった、噂を信じた一人だったということ。

 最後に、七島の姉(YOU)が七島に「あの日から今までの本当のことを話してほしい」と言います。あの日とはおそらく七島が事故で右手を怪我した日ではないかと。夢を奪われ希望を失ったあの日から、自分にも周囲にも嘘をつき続けてきた日々について、きょうだいで腹を割って話し合おう、と決心したところで終幕。昨年3月11日以降、私自身がどうやって生きてきたのかと問われている気がしました。

≪東京、福岡、大阪、愛知≫
出演:仲村トオル YOU 中村倫也 柄本佑 千葉哲也 佐藤めぐみ 宮崎敏行 江守徹 ※永山絢斗が怪我の為降板し、代役は中村倫也。
脚本・演出:蓬莱竜太 音楽:かみむら周平 美術:二村周作 音響:原田耕児 衣裳:前田文子 ヘアメイク:宮内宏明 演出助手:河合範子 舞台監督:林和宏 宣伝美術:東學 製作:山崎浩一 制作:滝口久美 プロデューサー:尾形真由美 企画・製作:(株)パルコ
【休演日】5/16,23,30【発売日】2012/03/25 8,000円(全席指定・税込) U-25チケット5,000円(25歳以下対象・枚数限定・当日指定席券引換・要身分証明書・平日限定・ぴあのみ取扱)
http://www.parco-play.com/web/page/information/hand-down-kitchen/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:03 | TrackBack

【オーディション】MODE「オーディション・ワークショップ2012」5/18-20江古田ストアハウス

 演出家の松本修さんが主宰されるMODEが、2012年7月公演、10月公演、2013年3月公演の出演者募集を目的としたオーディション・ワークショップを開催されます。開催日程は5/18~20。もうすぐです。ご興味ある役者さんはどうぞ。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ■MODE「オーディション・ワークショップ2012」 ⇒公式サイト
  ①5月18日(金)17時~21時 (一次オーディション)
  ②5月19日(土)13時~17時 (一次オーディション)
  ③5月20日(日)16時~20時 (二次オーディション)
 【受験料】一次オーディション 3,000円 二次オーディション 2,000円

 ■MODEオーディション・ワークショップ2012 ※公式サイト(PDF)より。

 MODEは今年度、7月、10月、2013年3月に公演を予定しています(詳細下記)。
 つきましては今年度のMODE公演の出演者オーディションを下記の要領で開催いたします。奮ってご参加下さい。

【日程】
①5月18日(金)17時~21時 (一次オーディション)
②5月19日(土)13時~17時 (一次オーディション)
③5月20日(日)16時~20時 (二次オーディション)

【会場】 江古田ストアハウス (申込者には地図を送ります)
【内容】 オーディション希望者は①か②を選択して下さい。

一次オーディション通過者は③二次オーディションを受けて下さい。
※一次オーディションの結果は、当日お知らせします。

【受験料】一次オーディション 3,000円 二次オーディション 2,000円

【募集する人材】下記の3公演に出演していただく俳優を募集します。

A.『逃げ去る恋2012』 (チェーホフ『三人姉妹』より)
7月5日~9日/上野ストアハウス

B.『あなたに会ったことがある・2』 (カフカ寓話集より)
10月3日~8日/上野ストアハウス

C.『城』 (原作/カフカ)
2013年3月14日~20日/あうるすぽっと

【申込み・問合せ】
 まず下記に、連絡先のメール・アドレスかファクス番号をお知らせ下さい。応募申込書をメール(ファクスまたは郵送)します。申込書に必要事項を記入の上、返信下さい。

■E-mail mode1989(アットマーク)m8.dion.ne.jp
■FAX 03-5919-3165
【MODEホームページ】 http://www.mode1989.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:00 | TrackBack

【情報】水天宮ピット「2012年10月~2013年3月分の小スタジオ1・2・3選考受付中」※5月31日〆切(郵送or持参)

 東京芸術劇場が運営する稽古場「水天宮ピット」が小スタジオ1・2・3について(⇒フロアアガイド)、2012年10月~2012年3月分の選考受付の申込を開始しています(⇒昨年の告知エントリー)。以下、稽古場からいただいた情報です。

 応募受付期間:2012年5月1日(日)~5月31日(火)※当日消印有効
 小スタジオ1・2・3は同稽古場内で最も利用料金が安いお部屋です。
 ⇒利用料金
 ⇒スタジオ無料貸出し告知(2010年) ⇒使用感想レポート(PDF)

●H24年度下半期の小スタジオ選考申込開始

H24年度下半期の小スタジオ選考申込開始のお知らせです。

小スタジオ1または2をご希望の場合は、申請書類の使用希望スタジオ欄に【小スタジオ】、
小スタジオ3をご希望の場合は【小スタジオ3】と必ず明記してください。

小スタジオ3は小スタジオ1・2と仕様が異なりますので、ホームページにて事前にご確認ください。

◎選考受付期間:2012年5月1日(火)~5月31(木)※当日消印有効

◎使用期間:2012年10月1日(月)~2013年3月31日(日)

◎応募方法
  下記のURLから使用申請書と使用計画書をダウンロードし、ご記入ください。
  選考申込には、登録申請団体が主催した過去の公演チラシ(過去の活動実績)の提出が必要です。
  ※団体登録をしていない場合は、団体登録申請書との同時提出が可能です。
  ※各様式は水天宮ピット窓口でも配布しています。
  
ダウンロードURL
  『団体登録申請書』 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/entry.doc(Word)

  『使用申請書』→http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/shinsei.doc(Word)
  『使用計画書』→http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/plan.doc(Word)

  記入例:必ず記入例をご参照ください。
  『団体登録申請書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/entry_ex.pdf(PDF)

  『使用申請書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/shinsei_ex.pdf (PDF)
  『使用計画書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/plan_ex.pdf (PDF)
ご記入いただいた書類は、水天宮ピットの窓口・または郵送にて受付致します。

 
◎提出先
  〒103-0015 
   東京都中央区日本橋箱崎町18-14 
水天宮ピット
   TEL:03-6661-6901


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:44 | TrackBack

2012年05月13日

演劇集団砂地『貯水池』05/10-21 SPACE雑遊

 演劇集団 砂地は船岩祐太さんの作品を上演するプロデュース集団です。公演ごとにワークショップ・オーディションを行って役者さんをキャスティングされています。「シアタートラム ネクスト・ジェネレーション vol.5」に選出されました。関連レビュー⇒『若手演出家サミット2011・成果発表会+トークセッション

 古典戯曲の翻案・演出をおもにされてきた船岩さんがオリジナル戯曲を書かれたとのこと。どんな戯曲なのか興味があったので拝見しました。上演時間は約2時間。

 ⇒CoRich舞台芸術!『貯水池』※こりっちでカンタン予約!

 若い男性記者(浦川拓海)が主人公。他に彼の父親(小高仁)、昔の女友達(小瀧万梨子)、劇作・演出家の男友達(福島崇之)、彼がインタビューをする女性(石井澄)などが登場します。

 誰もが饒舌すぎるんじゃないかしら…。思ったこと、感じたことをあんなに詳しくあけすけに、相手に向かって直接話すなんてことは、現実には起こりそうにないなぁと思いました。会話の必然性を感じられなかったです。そして全員が船岩さんに見えました。

 ここからネタバレします。

 記者と女友達が話しているのを、そこにいないはずの父親が聞いていて、話している2人も父親とアイコンタクトを取るなど、空間の境をなくす演出が面白かったです。

 以前から感じていたことですが、船岩さんの色気のセンスは私には合わないですね。男性も女性も服を脱ぐなど、性的な印象を直接的に与える演出が多いのですが、私には官能的に感じられず。個人的な好みの問題だと思います。そもそも官能的にしようと思ってらっしゃらないかもしれません。

出演:浦川拓海(ラッパ屋) 小瀧万梨子(青年団) 福島崇之(こゆび侍)日高恵 斉藤まりえ 福原まゆみ(俳優座) 石井澄 杉山英之(燐光群) 小高仁 
作・演出:船岩祐太 美術:法龍院悠 照明:三浦詩織 音響:杉山碧(La Sens) 衣装:上地チアキ 舞台監督:金安凌平 演出助手:菅井新菜 演出補:植浦菜保子 宣伝写真:コンドウダイスケ 制作助手:須藤あいら 制作:田口遥佳、始点~Start Point~ プロデューサー:小池陽子
【発売日】2012/04/01 前売 3500円、ペア 6000円、学生 3000円、当日 3800円
http://www.sunachi.net/?page_id=10

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:52 | TrackBack

2012年05月12日

【ワークショップ】新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)「オープンスクール開催決定!」08/02-05新国立劇場内(初台)稽古場

 新国立劇場演劇研修所(NNTドラマスタジオ)が昨年はじめて開催したオープンスクールが、今年も開催されることになりました。募集要項はまだ発表されていません(⇒昨年度の概要 ⇒告知エントリー)。

 ものすごくオススメです。ご興味のある方は、開催日程だけでもメモして、できれば空けておいてくださいませ!※昨年参加者の非常に詳しいレポートはこちら

 ■NNTドラマスタジオ・オープンスクール
  日時:2012年8月2日(木)~8月5日(日) 全4日間
  場所:新国立劇場内(初台)稽古場
  応募資格:全日程(全授業)参加できる方。年齢や俳優の経験等は問いません。
  講師(予定):栗山民也 西川信廣 田中麻衣子 大笹吉雄 河合祥一郎 ほか

Posted by shinobu at 11:57 | TrackBack

2012年05月11日

マームとジプシー『マームと誰かさん・ひとりめ 大谷能生さん(音楽家)とジプシー』05/11-13 SNAC

 岸田國士戯曲賞を受賞したばかりの藤田貴大さんが作・演出されるマームとジプシー。今回は音楽家の大谷能生さんとの共同創作です。6月は演出家・美術家の飴屋法水さん、最後となる7月は漫画家の今日マチ子さん。⇒前売り券発売日をぜひチェックしてください!

 始まるなり、あまりに感動して、涙がぼっろぼろ流れて、体が震えて、大変でした。隣の席の方々、ごめんなさい。

 上演時間は約45分。前売り券は完売。当日券が出るかどうか、または出る枚数は制作さんがTwitterで告知してくれています。
 劇中歌が入ったCDが1枚1000円で終演後に販売されます。1ステージ限定25枚で、終演後すぐに列ができましたが、私が観た回は完売していなかったようです。

 写真↓は黒い紙の封筒に入った当日パンフレット(無料配布)。インタビューが充実しています。
20120511_mom_otani_pamflet.JPG

 ⇒国際交流基金「藤田貴大ロングインタビュー
 ⇒CoRich舞台芸術!『マームと誰かさん・ひとりめ 大谷能生さん(音楽家)とジプシー
 レビューは少し書いてます。続きは書けたら書きます。完成させられる気がしない…。
 少々加筆し、変更しました(2012/05/12)。最後まで書きました(2012/05/22)。

 演劇のつくり手(藤田貴大さんと俳優たち)と音楽家(大谷能生さん)が、それぞれの立場から、ともに真剣に「音」とは何なのかを追求していく行為だったように思います。音を、音楽を、そして人間を批評する生身のパフォーマンス。「音」とは何かという問いに真剣に向き合い、身も心もなげうって奉仕する姿にも見えました。
 舞台上の人々がみな空洞を抱えた人形のように見えました。誰もが楽器(セリフにある言葉だと無機物)になっていたのかも。

 当日パンフレット掲載の藤田貴大さんと大谷能生さんの対談形式のインタビューが、作品理解を助けてくれます。人間(私)について、過去(記憶でも思い出でも過失でも)について、新しい視点を得られました。「過去から学ぶ」ことも大切ですが、そういう説教めいたことではなく、過去は再生される度にクリエイティブであり続ける、という発想です。

 ここからネタバレします。セリフなどは正確ではありません。

 ≪あらすじ≫
 いづみ(青柳いづみ)は売れてない歌手。レコーディングをしても音痴気味で、音楽担当の大谷さん(大谷能生)も困り顔。たった一度だけ関係を持った波佐谷君(波佐谷聡)の家に勝手に押しかけて、彼を待ち伏せしたりする“痛い女子”でもある。…という、お芝居を、しまーす。by 青柳いづみ(=女優)
 ≪ここまで≫

 古いLPレコードの正方形のカバーが10枚ぐらい、壁を装飾するように貼り付けられています。下手の机の上にはなにやら機材のコントローラーらしきものがあって、それを操作する女性がイスに座っています。上手奥は大谷能生さんの居場所。大谷さんのものと思われるMacのノートパソコンが開いています。床にはスピーカーが転がっていたり、空の缶コーヒーがいくつも並んでいたり。そこに俳優2人が登場します。

 冒頭で青柳さんと波佐谷さんが2人で会話をしていて、徐々にラップのようになっていき、そこに大谷さんが演奏(オペ?)する音楽が重なってきた時に、どうしようもなく込みあげるものがあって、体が震えて涙がドっと溢れてしまいました(お芝居の最後の方でこの場面が繰り返された時も、もれなく嗚咽)。セリフが歌詞になって、言葉が音から歌(和音、音階みたいな感触)になって、動きがダンスに見えてきて。語られているセリフの内容は非常にわかりやすい“説明”や“解説”のようなものなんだけど、すべてが、すっかり音楽になっていったんです。特に青柳さんの演技が凄くて、目が離せなくて。舞台上にいる4人全員が、「音(音楽)」を表すための道具(=楽器)になっているようにも感じました。

 直観的に「人間の中身は“空洞”なのだ」という考えが浮かびました。私は空洞を内に抱える“筒”のような存在で、その筒は何かを受け取る時と、内側(=空洞)から何かを出す時にフィルターのように機能し、受け取り方と出し方にその人の個性が出るというイメージです。呼吸も、会話も、読書も、観劇もフィルターを通じて何かを自分の中に出し入れする営みです。自分も笛のような楽器になってこの舞台に参加しているような体感を得ました。

 青柳さんと波佐谷さんが“一度だけ肉体関係を持った男女”を演じる中で「音を聞いて、昔のことを思い出すことあるよね?」というやりとりをします。そういえば私はなつメロを耳にすると意識が数十年前にトリップして、昔の景色がフラッシュバックしたりします。バスに乗っている場面で波佐谷さんは、イヤホンで音楽を聴いていました。青柳さんは彼の行為について「過去の音、もう死んでいる人の声を聴いて、すぐ横に居る私や“今”を無視してる」と言いました。言われてみて初めて、そのとおりだなと思いました。CDの音楽はライブ(生)ではありません。録音された音楽にひたるのは、今を忘れて(現在を軽視して)昔に回帰しているかのようです。

 CDに録音された音楽はデジタル音源なので、理論的には何度聴いても全く同じ音が鳴ります。でも実際のところは、聴く場所や環境、時代によって、違った音に聴こえるかもしれないですよね。私事ですが、先日のお芝居の客入れBGMがそうでした。10代の頃に大好きだった曲が、昔とは違った音色で響いたんです。原因は「聴く人間(私)が変化したから」だし、「時代が変わったから」でもあって、でも「音楽が変わったから」ではありません。
 録音された音楽は、聴く人がいて初めて存在が確認できるものです(演奏者不在ですし)。つまり常に“聴く人次第”の存在なんですよね。過去の音楽がいま再生された時、それは過去の姿のまま現れるわけではなく、新たに違うものとして生まれるのだと解釈していいのではないか。いやむしろ、そうならざるを得ないと気づきました。これは藤田さんが当日パンフレットや他のインタビューでもおっしゃっている「反復はリピートじゃなくてリフレインだ」ということであり、過去は「リジェネレート(蘇生)」されるのだと思います。すなわち過去は生きていて、新しい何かを生み出し、未来をつくるのです。藤田さんが過去(ご自身の経験)にこだわる理由に初めて納得できました(⇒参考エントリー)。そして私自身の過去がいとおしくなりました。

 大谷さんが劇中で「(音や音楽について僕は)わかんないんだよな~」と言う度に、その真摯さに打たれて泣けてしまいました。音楽家だからこそ「音がわからない」と言えるんですよね。私のような凡人は音楽や音について考えたこともないし、きっとちゃんと聴いたこともないんだと思います。だから自分には「音がわからない」ことさえわかっていない。
 と同時に、「わかんないんだよな~」という言葉はセリフですから、虚構なんですよね。大谷さんが繰り返し発語されるので、台本通りだとわかります。大谷さんが「(私は)大谷です」と言う度に、そのウソ臭さにもドキリとしました。いつだって誰だって、人間の言葉が本心から発せられたかどうかなんてわかり得ません。音(=言葉)は、受け手がそれぞれに解釈するもので、誰もが共通の解釈ができる音(=言葉)なんてないんですよね。つまり、何もかも、不確かなのです。
 いづみが波佐谷君との情事について言う「あなたと寝た時は、静寂」というセリフがあります。大谷さんが奏でるとても静かな音楽(しばらくして音は止まりました)と、それを聴いている役者さんと観客の息遣いを感じて、無音ではない静寂を味わいました。そしてその静寂は、その場にいる人の数だけ種類があって、ひとつの音ではないんですね。このことは、昨年の『官能教育 藤田貴大×中勘助「犬」』でも確かな体験としてわかったことでした。

 「このお芝居のタイトルは、亡霊」というセリフが発せられた時、ガクガクと震えが来ました。今、再生されている過去の音たち(CDに録音されたヒット曲など)はまさに亡霊です。そしてそれを亡霊たらしめているのは、その音楽を体の中(空洞)に出し入れして、ともに演技をしている役者さんたち。役者さんも観客も、いつか死ぬ未来の亡霊です。録音された音楽という“過去”が役者さん(=演奏者)を介して亡霊として立ち現れ、“今(現在)”を生きている人間と出会い、その“今”は休みなく“未来”へと塗り替えられていきます。音楽が亡霊なら、私も亡霊で、人間という空洞から生み出された物はすべて亡霊なんじゃないか…写真も、絵画も、この舞台も。
 過去、現在、未来については、パンフレットに書かれていた「写ルンです理論」(インスタントのフィルムカメラ“写ルンです”は、過去と現在をその瞬間に分離させる装置である)でも言及されています。“亡霊”については劇団サンプル松井周さんがよくおっしゃる「ゾンビ」とつながる気がしました。

 青柳いづみさんから目が離せず、見ているだけで涙が流れました。なぜなのかわからないんですが。彼女の体(外見)と内面(心、脳、神経?)はきれいに分離されていて、でも体は意志(脳からの指令)とズレることなく動いているように見えます。こうやって書いていて矛盾していることはわかるのですが…。課せられた演技以外の何かを感じ取ったのかもしれません。
 終盤、セリフを言いながら、青柳さんは涙を流していました。たぶん「こんな女、痛いですよね~」という自嘲気味のセリフの時です。前半から何度か繰り返されたセリフなのですが、発せられる度に違う響きを持っていました。客席でも最初は笑う人が多かったですが、だんだん笑えなくなって、最後は彼女の涙とともに胸に悲しくせまる言葉になっていました。「いづみという架空の人物の心象をあらわす」意味で肉感をともなうリアリティーがあり、毎ステージ同じ瞬間に同じように繰り返すことができる高度な「演技(=虚構)」でもある。その両方に感動したんじゃないかと…うーん、やはりうまく説明できません。

 照明もかっこ良かったです。下手の机に設置された蛍光灯がパっと点いた時、ときめきました。


マームと誰かさん@SNAC ひとりめ
出演:青柳いづみ 波佐谷聡
作・演出:藤田貴大 音楽:大谷能生 照明:明石怜子 演出助手・CDデザイン:召田実子 パンフレット原稿:藤原ちから 制作:林香菜 主催:マームとジプシー 共催:SNAC/吾妻橋ダンスクロッシング
【発売日】2012/04/30 ご予約 2000円+ドリンク代 *1ドリンク制となっておりますので、必ずドリンク代は頂戴致します。当日券 2500円+ドリンク代
http://mum-gypsy.com/next/5-7.php
http://snac.in/?p=1972

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:35 | TrackBack

カンパニーデラシネラ『ロミオとジュリエット』05/06東京都現代美術館

 演出家、振付家、パントマイマーの小野寺修二さん率いるカンパニーデラシネラが、東京都現代美術館で無料パフォーマンスを実施しました。これまでに幾度か上演されてきた『ロミオとジュリエット』をやっと観られました。楽しかった~!!!一緒に観た母もとても喜んでくれました。

 あの日はお天気が不安定で、開場時刻にいきなり雨!そのまま地下2階講堂へとキャスト、スタッフ、観客ともに移動しました。15分~20分遅れで開幕。上演時間は50分とのアナウンスでした。晴れていたら平田晃久さんの建築物(パヴィリオン)↓の前でパフォーマンスするはずだったんです。大きい!

20120506_MOT_Pavillion_1.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!に詳しい感想があります。
 ⇒CoRich舞台芸術!『ロミオとジュリエット

 まず会場変更やそれに伴う上演準備がどれほど大変なことだったか、考えるとゾっとしますが、カンパニーデラシネラおよび美術館のスタッフの方々のおかげで快適に拝見することができました。開演前の待ち時間を小野寺さんが快活なトークと客いじりで持たせてくださり、誰もを歓迎するエンターティナーでありながら、観客と対等でいつづける姿勢がとても立派な方だと思いました。私もこんな風に人と接することができたら…いいな。

 『ロミオとジュリエット』を1時間弱で上演するので、どこをどれだけ省略するか、引き延ばすか、クローズアップするかといったところも楽しみました。キュっと収縮してさらりと伸びて、また収縮する動きのリズムが心地よかったです。白い四角柱の木製の箱が数個あり、組み立て方によってさまざまな物に変身。壁になったり祭壇になったり、見事でした。

 講堂の床では赤いじゅうたんがツルツル滑り、すぐにしわができてしまいます。役者さんが滑って転ぶんじゃないかとハラハラしちゃいました。こういったトラブルは他にもあったのですが、いきなりの会場変更から始まった舞台でしたから、不満なんて全くありませんでした。むしろこういった非常時にも柔軟に対応して、最善を尽くされた皆さんに感謝しています。

 ここからネタバレします。

 くるくると布を回すと、布にくっつけられた小さな人形や家が出てくるテーブル(意味が伝わらないですよね、すみません)がとっても可愛いです。この作品のための特注品なのだと思います。石黒猛さん製作。

 終盤の霊廟の場面だけは室外に出て、美術館の中庭(サンクンガーデン)で鑑賞。ひろびろと広がる空の下、地下の講堂とは打って変わった開放的な場です。そこでロミオを追って死ぬジュリエット、またジュリエットを追って死ぬロミオ。悲しい…と思ったら、小野寺さんから「お客さん、上に気をつけて!何か来た!」との声が!見上げるとフリスビーが飛んできていました。無数に放り投げられるフリスビーを役者さんが各々で追いかけ、つかんで、役者さん同士でフリスビーの投げ合いに。いつの間にかロミオもジュリエットもそれに参加していました。

 終演して階段をのぼって役者さんたちが去っても、カーテンコールの拍手が鳴りやまず。役者さんたちはもう一度上から顔を出してくださいました。

東京都現代美術館ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト第五弾
Museum of Contemporary Art Tokyo Bloomberg Pavilion Projyect
近年、物語性豊かな身体表現を展開しているカンパニーデラシネラ。MOT(東京都現代美術館)の実験的スペースを舞台に、言葉と行為の関係を問い直すパフォーマンスを上演します。
日時 : 2012年5月6日 (日)17時開演(16時45分開場)
会場 : 東京都現代美術館  パブリック・プラザ (悪天候の場合、地下二階講堂)
出演 : 大庭裕介 斉藤悠 菅彩夏 田村一行(大駱駝艦) 依田朋子 小野寺修二
原作 : ウィリアム・シェイクスピア 翻訳 : 松岡和子 構成・演出 : 小野寺修二 美術 : 石黒猛
観覧料:無料(どなたでも自由にご覧頂けます)
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 協賛:ブルームバーグL.P.
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/125/2

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:55 | TrackBack

2012年05月10日

月刊「根本宗子」『恋に生きる人』05/09-16新宿ゴールデン街劇場

 根本宗子さんという若い女性が作・演出(出演も)されるユニットの新作です。私は初見。

 ナイロン100℃の新谷真弓さんが新宿ゴールデン街劇場に出演というと、この公演を思い出しました。上演時間は約1時間20分だったかと。曖昧です。

  ⇒CoRich舞台芸術!『恋に生きる人』※こりっちでカンタン予約!

 20代~30代のアルバイターのラブコメでした。当日パンフレットによると根本宗子さんがラブコメを書くことは珍しいことのようです。この作品だけを観ても根本さんのことはわからないですね。現在22歳とのことですので将来が楽しみです。

 新宿ゴールデン街劇場ってほんっとーに、舞台が客席の至近距離(笑)。西山宏幸さんは長身のイケメンを演じることが多いように思っていたのですが(私の勘違いかもしれませんが)、今回は30歳だけど少年のような青年(優しいけど馬鹿)を全力で演じてらっしゃいました。

 開演前の客入れ時にチェッカーズの大昔のヒット曲がずっと流れていて、どうにも懐かしく、むずがゆい気分になりました。小学校、中学校の時に大ファンで、彼らのラジオ番組まで聞いてたんです。優しいというか甘いというか…平和な時代の歌詞だし、メロディーだなと思いました。

 ここからネタバレします。

 30歳のバイト歴8年のバイトリーダー筒井(西山宏幸)の新しい恋人は、同じバイト先の後輩の飛鳥(大竹沙絵)。筒井のアパートには、ペットショップで働く後輩の百瀬(宮下雄也)が押し入れの中に居候中。彼女に振られて傷心中の百瀬は、携帯を肌身離さず持って、今も彼女からの電話を待つ日々。ある日、両足をねん挫した筒井のモトカノ莉子(新谷真弓)が、筒井の部屋に転がり込んだ。困った飛鳥は親友の佐々木ふみ(梨木智香)に相談するが…。

 筒井と莉子が別れた原因は筒井の浮気で、その相手はなんとふみだった。ふみは以前に飛鳥の恋人を「寝盗った」前科もあり、莉子、飛鳥、ふみがそろう場面で女3人が大げんか。そこに突然、押し入れの中から「タッチ」(有名アニメの主題歌)の着信音が鳴り響くのが良かったですね。「タッチ」は百瀬の元彼女専用の着信音でした。

 彼氏に浮気をされた(しかも相手が同じ)飛鳥のことを親友だと思った莉子が、飛鳥のために筒井を大人の男性にするべく特訓する…というのは動機としては弱すぎると思いました。最後は飛鳥が筒井を振って、筒井と莉子がもとのさやに戻ってハッピーエンド。飛鳥とふみが仲直りしてるのはブラックユーモアが効いています。
 飛鳥がゴミ箱のティッシュを集めて匂いを嗅いで選別し、筒井が莉子と浮気しているかどうかを確かめた、というのは…恐ろしいですね(苦笑)。

第6号
出演:新谷真弓(Nylon100℃) 西山宏幸(ブルドッキングヘッドロック) 大竹沙絵子(国分寺大人倶楽部) 宮下雄也(RUN&GUN) 梨木智香(THE SHAMPOO HAT)
脚本・演出:根本宗子 舞台監督:佐藤恵 舞台美術:泉真 音響:中田摩利子(OFFICE my on) 音響操作:高橋麻衣 照明:山口久隆(S-B-S) 制作:会沢ナオト 宣伝写真・デザイン:西かずみ
【発売日】2012/05/18 前売り3300円 当日3500円
http://nemoto-shuko.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:33 | TrackBack

2012年05月09日

Bunkamura『シダの群れ 純情巡礼編』05/04-27 Bunkamuraシアターコクーン

 岩松了さんが作・演出される任侠ものの第2弾(⇒第1弾レビュー)。第1弾から出演されているのは風間杜夫さんだけで、キャストは一新されています。物語は第1弾の続きではありますが、観ていなくても大丈夫じゃないかと。

 観終わって「彼の行動の動機は?」「あのラストはなぜ?」などと悶々と考えていたのですが、タイトルの『純情巡礼』に答えがあるような気もします。上演時間は約2時間55分(途中休憩15分を含む)

 ロビーで販売中のパンフレットに「拝啓 岩松了様―後輩劇作家からのメッセージ―」というページがあり、とても面白かったです。

 ⇒初舞台の小池徹平さんのインタビュー:
 ⇒CoRich舞台芸術!『シダの群れ 純情巡礼編

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより、(役者名)を追加。
 前作の舞台「志波崎組」は跡目争いをきっかけに、「増岡組」との抗争を激化させ、今は壊滅状態に陥っている。友好関係にある「矢嶋組」の若頭・坂本(堤真一)は、増岡組組長とその女・ヤスコの狙撃に失敗した部下・泊(小池徹平)を始末する役目を買って出たが、かわいい妹・可奈子(倉科カナ)の恋心を思い、尊敬する志波崎組元幹部・水野(風間杜夫)のもとに彼を預ける。
 だがこの行動はやがて、矢嶋組と増岡組、そして志波崎組との関係をも徐々に捻れさせていく。
 移ろう人間関係と、その移ろいの根拠のなさに揺れる男たち。その行方に待つものとは―。
 ≪ここまで≫

 アーチが連なる美術。バーカウンターなどの大道具がスライドして場面転換します。登場人物は現代人(ヤクザ関係)で、皆スーツやドレスなどの現代服で演技されますが、実は抽象的な要素が多いです。役者さんは現代日本人を演じているはずですが、実は役者さんも、登場人物さえもわかっていない何かが、役人物(○○役を演じる俳優という人間)を動かしているように見えました。舞台上にいる人(=役者さん)が何層にもなっているというか、存在に嘘(=虚構)がいくつも重なっているような感覚です。

 「志波崎組」「増岡組」「矢嶋組」の3つの組の名前が覚えられなくておろおろしつつ(汗)、でも瞬間を楽しむよう心がけて鑑賞しました。相変わらず私には岩松さんの作品を「理解する」ことはできないのですが、通り過ぎて行く言葉、風景の中に、忘れたくない刺激的な瞬間があって、それを自分なりに感じ取って反芻することが、他では味わえない体験になります。今回はその瞬間が前作に比べると少なかったですね。

 女優さんは3人出演されており、残念ながら私には「がんばってる」感が強すぎて、色気まで到達していなかったような。まだ公演は始まったばかりなので、これから変化していかれることと思います。
 増岡組組長(石住昭彦)と会計士(吉見一豊)のコンビがすっごく面白かった!演劇集団円の方々ですね。お2人が出演されていたマーティン・マクドナー作品(⇒)を思い出しました。石住さんは岩松さん作・演出の『国民傘』でも良かったですよね~。
 坂本の部下で、泊と仲がいい吉岡を演じた太賀さんも印象に残りました。増岡組組長の息子を演じた清水優さんは役柄にぴったりだった気がします。

 ここからネタバレします。セリフなどは正確ではありません。

 第1弾の最後に水野(風間杜夫)は森本(阿部サダヲ)に足を刺されますが、死んではいませんでした。タカヒロ(江口洋介)を殺すように指示を出したのは水野だったんですね。
 坂本(堤真一)とヤスコ(松雪泰子)のラブシーンはコミカルで良かったですが、もっと色っぽくなって欲しいな~。

 坂本に振られて立ちすくむヤスコに向かって、看護婦(市川実和子)が「今から教会に行くの」と話しかけ、ギターの生演奏があって、終演。唐突な結末です。看護婦は愛していた水野(風間杜夫)が坂本に刺されたのに、なぜ微笑みを浮かべて何事もなかったように「教会に行く」のかしら…。笑っていたのだから「水野は死んでいない」のか、教会で水野のお葬式があるのか…。
 水野が坂本との刃物による決闘を望んだのは、自殺するためだったのかもしれないですよね。そこも謎のままですが、『純情巡礼』の意味からすると、水野はカタギになるぐらいならヤクザのままで死にたかったのかな、とも思います。幼い頃から縁がある坂本に何かを教えたかったのかもしれません。

出演:堤真一 松雪泰子 小池徹平 荒川良々 倉科カナ 市川実和子 石住昭彦 吉見一豊 清水優 太賀 鈴木伸之 深水元基 浅野彰一 風間杜夫 ギター演奏:村治佳織
脚本・演出:岩松了 美術:伊藤雅子 照明:沢田祐二 音響:藤田赤目 衣裳:山下和美 エアメイク:宮内宏明 擬闘:栗原直樹 歌唱指導:伊藤和美 舞台監督:福澤諭志 演出助手:坂本聖子 劇場舞台技術:野中昭二 票券:佐久間友規子 チーフプロデューサー:加藤真規 プロデューサー:松井珠美 大宮夏子 企画・製作:Bunkamura
【休演日】5/7,14,21【発売日】2012/02/18 S¥9,500 A¥7,500 コクーンシート¥5,000 (税込)
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/12_shida/index.html
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/12_shida.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:00 | TrackBack

2012年05月07日

新国立劇場演劇『負傷者16人 -SIXTEEN WOUNDED-』04/23-05/20新国立劇場小劇場

 ユダヤ人とパレスチナ人が一緒に働くアムステルダムのパン屋さんが舞台という、アメリカ戯曲の日本初演です。演出は新国立劇場の演劇部門芸術監督の宮田慶子さん。

 評判通り、ずっしり重たいストレート・プレイでした。その重量感に見合う充実感が得られました。上演時間は約2時間45分(途中休憩15分を含む)。平日ソワレなら比較的残席多いようです。まだ約2週間ありますのでぜひ!

 戯曲が掲載された雑誌↓が劇場ロビーで販売中。私は既に持ってたので、次回公演『サロメ』の新訳本を買いました(⇒サロメ (光文社古典新訳文庫))。

 ⇒CoRich舞台芸術!『負傷者16人 -SIXTEEN WOUNDED-

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより (役者名)を追加。
 オランダ、アムステルダムの街で小さなパン屋を営む老人ハンス(益岡徹)の元に突然、フーリガンに暴行を受け血だらけになったパレスチナ人の青年マフムード(井上芳雄)のが飛び込んで来る。ハンスは気絶したマフムードを病院に入院させ面倒を見るが、赤の他人である自分への親切を本心から信じる事が出来ないマフムードはそんなハンスに強く反発する。だが代償を求めないハンスの優しさに対し次第に心を開き、退院後ハンスのパン屋で働く事となる。
 二人は、お互いのアイデンティティ、過去そして現在の生き様を知り反発しあいながらも、いつしか父子にも似た愛情が芽生え始める…。
 数か月後のある日、穏やかな生活に傷も心も癒え、恋人(東風万智子)とともにハンスの元で「新しい人生」を歩もうと心に決めたマフムードの元に予期せぬ来客が現れ、事態は衝撃の結末へと向かっていく…
 ≪ここまで≫

 細部まで具象で表現されていると思わしきパン屋の舞台美術。客席に向かってやや斜めの角度に設置されていて、シンクや窯もよく見えます。使い古された質感がいいですね。店先と厨房の壁がないので店内はけっこう解放感がありますが、たとえば店の壁と舞台袖(下手側)との細い隙間は、レンガの壁でびっちりと閉じられていて、出口なしの収容所も想像できます。

 ユダヤ人に対してあからさまな敵意を抱く若者の過去を、周囲が徐々に知っていく前半。彼を助けたユダヤ人のパン屋の、ずっとずっと秘密にしてきた半生が明かされる後半。そしてその2人の衝突。
 1対1の真っ向勝負の対話が多く、ひとことごとに空気の色合いが変わります。キャッチボールの投げる側、受ける側が交替する度にその戦況は変化し、爆弾発言が出ると、野球をやってるはずが実はサッカーだったの?、という具合にクルクル激変するのがスリリング。戯曲を読みこんで、演技を緻密に組み立てられていると思いました。

 数年前に、DAYS JAPAN編集長の広河隆一さんが撮ったドキュメンタリー映画↓を見ました。

パレスチナ1948・NAKBA [DVD]
マクザム (2009-11-27)
売り上げランキング: 30914


 こちら↓も土地を奪われたパレスチナ人のドキュメンタリー映画です。監督は古居みずえさん。

ガーダ パレスチナの詩 [DVD]
マクザム (2007-10-26)
売り上げランキング: 87038

 文化の全く違う外国人の生活を、遠い異国の戦争を、生身の身体と肉声の日本語を通じて体感することができる。そして自分のこととして受けとめ、考えられる。これが演劇ならではの重要な体験だと思います。自分がマフムードだったら、ハンスだったら…と考えるようにして観ました。彼らの苦悩を知ることなんて到底できませんが、自分に引き寄せて考えることはできます。答えも対案も出ないんですが…。私にできることは、過去は決して消せないという事実を前提に、自分に嘘をつかず、許せることはできるだけ許して生きていこう…、というところでしょうか。

 ここからネタバレします。セリフなどは正確ではありません。

 舞台全体を覆うように動画が映写される演出があり、音楽が軽い目なので息抜きにいいですね。時計がぐるぐる回るのが面白かったです。少々説明しすぎな感もありましたが。

 強制収容所から命からがら逃げ切った若い頃の(少年時代の?)ハンスを救ってくれたのは、彼が空腹ゆえに盗みに入ったパン屋の主人でした。その人はハンスを自分の子供のように育て、財産も全てハンスに残して死にました。ずっとその恩返しをしなければと思ってきたハンスの前に、いきなり血まみれの若者(=マフムード)が転がってきた。「今がその時だ」と信じたハンスは、マフムードをかつてパン屋の主人がしてくれたように守り、育てようとします。

 マフムードは恋人ノラが妊娠したことで、今までの人生は忘れて、父親として新しい人生を始めようと誓いますが、彼の過去が兄(粟野史浩)の姿として現れ、結局、逆戻り。ユダヤ人への怒りが再燃したのもあるでしょうが、故郷の弟や、新しい家族を守るためにテロリストに戻る決心をします。問題の根の深さ、そこからの逃れがたさに愕然とします。まさに泥沼です。

 ハンスは“ナチに仲間を売って逃げた裏切り者”なので、両親はじめ親戚・知人から逃げ続ける人生を送ってきました。マフムードはバスを爆破してユダヤ人を8人(内3人は子供)も殺したパレスチナ人です。ハンスはやがて、自分には縁がなかった幸せ(妻や子供、新しい生活)を得た若いマフムードを、憎いと思っていることに気づきます。それが明かされるのは終盤の、娼婦ソーニャ(あめくみちこ)に対して告白する場面です。

 ハンスと長年の付き合いになるソーニャを、この度の上演においては“ロシアから逃れてきたユダヤ人”であると解釈したことで(パンフレットによると戯曲に指定はないそうです)、彼女がハンスの求愛を断り続けるわけが理解できました。彼女はハンスが「ナチに仲間を売って逃げた」ことを許さないのでしょうね。

 パン屋とパン屋の見習いという関係から、互いに頼り合う友達になっても、それで悲しみを癒し、恨みを忘れ、怒りを治めることはできないし、過去を帳消しにもできません。マフムードは「ホロコーストで虐殺されたユダヤ人の状況は今のパレスチナ人に似てる」と言いますが、ハンスは「ガザには強制収容所もガス室もない!」と否定。大切な家族も人間らしい生活も根こそぎ奪わ続けるって、一体、どんな、ことなんだろう…。わかちあうことはできないし、思い出すと暴力の連鎖に入り込んでしまうし、決別しようとしても過去から復讐されてしまうし…。ハンスがかつてのパン屋の主人にしてもらったことを、マフムードにしてあげようとしたのは、井上ひさしさん曰くの「ご恩送り」です。それを邪魔するものさえなければ…。

 タイトルの「負傷者16人」とは、マフムードが朝の礼拝時のイスラム教会に入って行き、自爆テロを起こした際の被害者の数です。ハンスとの対決の時にタイマーと爆発物をつなぐ線を切ったせいで、自分で起爆スイッチを押すしかなくなったんですね(わざとでしょうけど)。死者10人、負傷者16人。この16人がマフムードを恨んで、いずれパレスチナ人に報復するかもしれない。そうやって未来へと恨み、悲しみ、怒りが受け継がれてしまうことを連想させました。

≪東京、兵庫≫
出演:井上芳雄 東風万智子 粟野史浩 あめくみちこ 益岡徹 声の出演:熊坂理恵子
脚本:エリアム・クライエム 翻訳:常田景子 演出:宮田慶子 美術:土岐研一 照明:中川隆一 音響:高橋巖 衣裳:koco ヘアメイク:川端富生 映像:冨田中理 演出助手:松森望宏 舞台監督:澁谷壽久 制作担当:太田衛 主催:新国立劇場
【発売日】2012/02/18 A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000441_play.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:21 | TrackBack

2012年05月05日

チェルフィッチュ『現在地』04/20-30神奈川芸術劇場・大スタジオ

 岡田利規さんが作・演出されるチェルフィッチュの新作です。早々に前売り完売し、神奈川では2回の追加公演が実施されました。上演時間は約2時間弱。

 「今回はフィクション」とのことで、いわゆる物語のあるお芝居なのかなと想像して伺いましたが、物語はあるものの、“いわゆるお芝居”ではありませんでした。

 ⇒日経新聞劇評「心の不安をドラマ化した実験劇」(内田洋一)※舞台写真あり!
 ⇒CoRich舞台芸術!『現在地

 ≪あらすじ≫
 ある村。光る雲を目撃した住民たちが、あれは悪の兆しだと噂する。対して、そんなたわごとは信じないという立場の住民もいる。
 ≪ここまで≫

 架空の村を舞台にしたフィクションで、現実ではありえないほど率直な会話がつぎつぎと交わされていきます。簡潔な言葉に「~~だわ」という、いかにも作りものらしい語尾がつくので、現代口語劇ではありません。この特徴的な口調によって、「フィクション(架空)」であることははっきりします。カジュアルな普段着姿の若い女優さんが舞台上にいますが、日常っぽさは全くなく、観客は物語にのめりこまずに冷静に受け取ることになったと思います。

 劇中劇の構造で、多層になっていくのが面白かったです。ある村の話ではあるものの、誰から、いつ見聞きした話なのかは場面ごとに変化します。
 シャープで、センスが良くて、全体のグレードが高くて、芯のとおった作品を見せていただけた満足感がありました。ただ演技にもストーリーにも起伏が少ないためか、途中で少々眠くなったりも…無念。

 不穏な雲に神経質になっている女性を演じた伊東沙保さんの、じりじり、イライラした女性らしいしぐさ、感情の高まりを努力して抑えたような声の出し方が印象に残りました。
 ぶっきらぼうな妹を演じた青柳いづみさんが恐ろしかった~。すごく良かったです。

 ここからネタバレします。うろおぼえです。引用文などは正確ではありません。

 美術は二村周作さん。テーブルとイスが並ぶ空間。教室のようで、会議室のようで。途中から色が塗られていない(?)柱。奥にそそり立つ大きなパネル上部には四角い穴があいていて、スクリーンにもなって宇宙や空などの映像が映し出されます。

 原発および昨年の事故由来の放射能汚染が題材になっているのは明らかです。汚染やそれゆえの健康被害等についての情報(ニュース)を、信じる人、信じない人、その他の人などに分断された今の私たちの気持ちを、登場人物が代弁していきます。でもあくまでも、架空の村のお話なんですよね。
 朝日新聞の劇評で徳永京子さんが指摘されていた「自然(神)の視点」「天皇制の隠喩」などに、すごく納得。気づかなかったな~。なぜあのシーンだけ女性3人がテーブルの上に登ったのか、それは神の視点だったのだろうと思います。

 殺人シーンの青柳さんにシビれました!殺人後の姉(山崎ルキノ)との会話も怖くて良かったです。殺人シーンなんて、チェルフィッチュの作品では初めてじゃないかしら。『わたしたちは無傷な別人であるのか?』で山縣太一さんが倒れているシーンはありましたが。

 最後に客席に照明が当たる演出は、観客の“現在地”を示したのかなと思いました。宇宙だろうが村(地球、日本、神奈川、劇場)だろうが、人は自分が存在する“現在地”を消す(そこから逃げる)ことはできない、そこに居ることを選んだのは自分である…といった意味を受け取りました。

≪公開リハーサル4月13日@グリーンホール相模大野、神奈川、福岡≫
出演:山崎ルキノ 佐々木幸子 伊東沙保 南波圭 安藤真理 青柳いづみ 上村梓
脚本・演出:岡田利規 美術:二村周作 音楽:サンガツ ドラマトゥルグ・演出助手:セバスチャン・ブロイ(快快) 舞台監督:鈴木康郎 照明:大平智己 音響:牛川紀政 映像:山田晋平 舞台監督助手:尾崎聡 映像助手:須藤崇規 宣伝美術:松本弦人 大道具制作:C-COM 録音・ミックス:大城真 美術助手:谷口綾 企画・製作:KAAT神奈川芸術劇場、precog アフタートークゲスト:松井周
【休演日】4/25【発売日】2012/02/18 前売一般 3,500円 当日一般 4,000円 ※ほか各種割引有り(チケットかながわのみの取扱※一般発売日以降・電話予約のみ)
http://www.facebook.com/chelfitschgenzaichi
http://chelfitsch.net/news/post_91.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:03 | TrackBack

演劇集団円『胸の谷間に蟻』04/20-05/02ステージ円

 京都の劇団MONOの土田英生さんが演劇集団円に新作を書き下ろされました。演出は前回の『初夜と蓮根』(⇒映画化もされています)に続いて内藤裕子さん。『初夜~』を見逃したので、千秋楽に伺いました。

 設定は面白いしオチもさすがだな~と思いましたが、全体的に易しくまとめ過ぎに感じました。上演時間は失念。たぶん1時間45分前後だったかと…曖昧です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『胸の谷間に蟻

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより (役者名)を追加。
 小さな服飾工房から急成長を始めたランジェリー専門メーカー『ゴールドシャレード』。
 トップにいるのは実直で社員思いの女社長(谷川清美)。
 近年は、女子高生を中心に「ゴルシャレ」と呼ばれる大人気ブランドを作りあげ、雑誌にも取り上げられるほどの話題の社長である。
 ある日、社長を訪ねて、ひとりの女性が現れる。彼女は、30年前に生き別れになった社長の末の妹(朴璐美)だった。
 雑誌を見て、訪ねてきたというのだ。さらに、同じくして生き別れた次女(岸昌代)と当時赤ん坊だった弟(佐藤銀平)まで現れる。
 思わぬ再会に、有頂天になる社長。なにを思ったか、全員を会社で働かせると言い出す。反対する社員たち。
 いつの間にか三女が会社を仕切り出す始末・・・うまく回っていたはずの会社が徐々に変化して行く。すべてのバランスが崩れ、それに翻弄される社長。業績も下降し、どんどん姉妹の関係も醜さもあらわになって行く。
 突然現れ好き勝手を始めた妹、実は密かな復讐を計画していたのだった。果たしてこの会社は、姉妹の関係は、どうなって行くのだろうか?
 姉妹って?血のつながりって?ひとつの思い出さえおぼろであいまいな関係・・・
 土田英生のきょうだいという血と人間関係の谷間を見つめる、そんなお話。
 ≪ここまで≫

 上演中は大いに笑いが起こっていましたし、カーテンコールも数回あり、その中で千秋楽の役者紹介もあって、とても盛り上がった回だったと思います。

 舞台はある人気下着メーカーの会議室兼談話室。“大企業の社長を採り上げる有名雑誌のインタビュー欄に載る”ほど注目を集めている女社長が経営する会社にしては、ちょっと殺風景に感じました。社長の気質を反映して敢えて地味なデザインにしたのかもしれませんが、劇場空間に対して正直に真四角な舞台美術は、状況を説明する親切な書き割りのように見えたり。
 もしかするとこのお芝居全体が“上手な説明”の範囲に収まっているように感じたせいかもしれません。「ここ、笑うシーンですよ~」と観客に教えちゃうぐらい親切な演出で、私には過剰だったんですよね。

 土田英生さんの戯曲は、突然、ドロっとした悪意が皮をひんむかれたように顔を出すのが好きです。まるで当然のごとく、えらそうにふんぞり返った悪意なら、なお好み(笑)。それが感じたかったです。

 長女役の谷川さんが胸元をさわる(かきむしる)動作をする度に、タイトルがふと浮かびます。三女役の朴さんはスタイルの良さがひきたつ衣裳でかっこ良かった~。おっぱいの大きい女優さんがそろっているから思いついた題材なのかな~などと邪推(笑)。

 あらすじにある「姉妹って?血のつながりって?」という問いについて、ひとつの回答が示されていたのが良かったです。私個人としては、親子兄弟姉妹、親戚、他人であれ何であれ、自分と他者との関係については、どんな時間をともに過ごしたかが大切だな~と感じます。「血のつながり」はあまり重要視しない方かも。子供も大人も(幼児も含めて)人間は一人ひとりが自立した個人だと思って接したいと考えています。

 ここからネタバレします。

 下着メーカー創業者である父は計4度結婚し、妻1人につき子供を1人ずつつくりました。最初の妻とよりを戻す際に長女以外の3人の子供を「捨てた」ため、30年の時を経て、三女が次女に声をかけ、長女に復讐することに。末っ子を名乗る男は偽者で、施設に入られられた長男は10歳の時に死亡していました。まずこの設定がかなり残酷ですよね。
 
 三女の策略で、売れそうにない新作下着“梅子”は大量返品され、社内は在庫のダンボール箱で埋まってしまいます。でもズロースとセットにしたらお年寄りに大ヒット。在庫はすべてなくなり、売れ筋の新商品になっていました。“ひょうたんから駒”な結末はいわゆるハッピーエンドとも受け取れるし、非情な世間および経済の姿にも見えます。

 三姉妹の対決場面は、真っ白な下着“梅子”ではたき合う肉体バトルでした。かなりの長時間、3人の女優さんがくんずほぐれつ戦ってました。それが落ちついた後に「お茶でも飲もうか」と、父が好きだった紅茶を淹れて飲む…という流れに。このお茶の時間が3人にとって、姉妹として過ごす大切な時間になったのだと思います。

出演:谷川清美、朴璐美【朴ろ美(パク・ロミ。ろは王へんに路)】、岸昌代、馬渡亜樹、吉田久美、池亀未紘、山崎健二、渡辺穣、佐藤銀平 ※平栗あつみが体調不良の為、降板。代役は岸昌代。
脚本:土田英生 演出:内藤裕子 美術:小池れい 照明:佐々木真喜子 音響:穴沢淳 衣裳:Koco 演出助手:小川浩平 舞台監督:田中伸幸 図案:ナミヘイ 制作助手:宮本良太 制作:桐戸英二
【発売日】2012/03/15 全席指定 4500円
http://www.en21.co.jp/munenotanimaniari.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:08 | TrackBack

Q『地下鉄』05/03-06 atelier SENTIO

 市原佐都子さんが作・演出されるQ(キュー)の第3三回公演です。ご縁があって旗揚げ前の公演から拝見しています(過去レビュー⇒)。上演時間は約1時間15分。

 今年12月にアトリエ春風舎プロデュース公演第3弾として、第11回AAF戯曲賞受賞作『虫』が再演されます。出演者(女優のみ)募集中です。応募〆切:2012年6月20日24時(メールのみ)。演じるには度胸も技術も必要だと思いますが、とても面白い作品なのでご興味ある方はぜひ。

 ⇒BricolaQ「Q『地下鉄』市原佐都子×吉田聡子インタビュー
 ⇒CoRich舞台芸術!『地下鉄

 劇場の舞台側の白い壁沿いに、横一列に裸電球がずらりと並んでいます。上下と奥の3面全部に、腰ぐらいの高さ(たぶん)の位置に、ほぼびっしり、一球々々が糸で天井から吊り下がっている状態です。役者さんはすでに舞台上に待機中。この空間がまず可愛らしかった。アトリエ・センティオの魅力を上手に生かしていると思います。

 内容は地下鉄で出会う見知らぬ若者たちの日常、独り言、妄想、具体的接触など。下ネタの過激さは前回ほどではないけれど健在。ちょっと内向き過ぎて、私には興味が持続しなかったかな~。吉田聡子さん(赤ベレー帽着用)の演技がパワフルでとても面白った。「~~やん!」という語尾は癖になりますね(笑)。

 市原さんおよびQ公演参加メンバーは、スタッフも含め20代前半ごろの若い方々ばかりです。ピンからキリまで、地の底からテッペンまで、何にでも挑戦している最中なんでしょうね。作風にこだわらずに実験を続けていかれるといいなと思います。

 ここからネタバレします。

 今までと同様、独白で構成される部分が多いです。壁に映像や写真が映写されるのも継続してますね。役者さんは一人で空間をしょって立つしかない状況に。大変だなぁ。

 リカちゃん人形を持って話す赤いベレー帽の女の子(吉田聡子)と、駅で詩人と間違えられる大柄の女の子(木村愛子)が、2人で同時にセリフを話しつつ、踊る(?)場面が面白かったです。木村さんがものすごい下ネタを言いながら、転びつつ踊り続けます。吉田さんの大きすぎる(笑)声とのバランスがいびつで良いですね。
 役柄としてではなく共演者として「愛子ちゃんが~」などと語るセリフも出てきました。役者さんの名前も知って観ている観客ならわかったかもしれませんが、何も知らない人からすると意味がわからなかったんじゃないかな。まあわからなくても予想はできるかもしれませんが、私には楽しめず。

 役者さんがぐるぐるとステージを走る度に、電球が揺れてぶつかって、「カチ、コチン」と小さな音が鳴ります。これがとても可愛くて、無知と臆病ゆえの若者の頑固さ、それゆえのひ弱さも象徴しているように感じました。

Q第三回公演 SEVTIVAL!2012参加作品
出演:相原洋平(アパートとおばあちゃん家の行き来の人生) 飯塚ゆかり(自分が可愛いと思ってる) 木村愛子(詩人と間違えられる) 吉田聡子(リカちゃん人形所持)
【脚本・演出】市原佐都子 【舞台監督】小川陽子【舞台美術】中村友美【照明】塚原佑梨【音響】柴田未来【宣伝美術】吉田聡子【制作】御代川光香 小倉優貴子
【発売日】2012/03/20【前売り一般】2000円【前売り学生】1800円【初日割り】1500円(予約のみ・対象3日)【当日】+200円
http://ameblo.jp/blo9-q/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:37 | TrackBack

渡辺源四郎商店『翔べ!原子力ロボむつ』05/03-06ザ・スズナリ

 畑澤聖悟さんが作・演出される青森の劇団、渡辺源四郎商店の新作です。毎年ゴールデンウィークは東京まで公演をしに来てくださいます。“渾身のアトミック人情喜劇”の上演時間は約1時間30分。

 双子ロボットのユニゾンが素晴らしかったです。あれは萌えるっ(笑)。ロビーでこのロボットの人形(フィギュアと言ってもいいのかも?)が1体3,000円で販売されており、昨晩は2体セットで購入されたお客様がいらっしゃいました。 

 ⇒朝日新聞「核めぐる人情喜劇 10万年を視程に」※小さな舞台写真あり。
 ⇒CoRich舞台芸術!『翔べ!原子力ロボむつ』※こりっちでカンタン予約!

 タイトルとキャッチコピーの通り、原発問題を取り上げた作品です。青森の地元色全開で、親しみやすい可愛らしいギャグも多数。真っすぐなローカル性がグローバルたりえるのだな~と思いつつ鑑賞しました。
 衣裳と舞台美術が手軽そうなのが気にかかりました(木材の質感など)。ロボットもの(アニメや実写)を意識されたのか、音響効果に取ってつけた感があるんですよね。それもこれも演出意図だろうと思います。前回のアゴラ劇場では“敢えて”をそのまま受け入れられたのですが、ザ・スズナリだと私の感覚が違うのかもしれません。

 こうやって感想を書くために振り返ってみて、すごい脚本だとあらためて思いました。ロボットものSFで、人情ドラマで、気楽なエンタメ要素満載で、子供にも大人にもわかりやすくて。そして放射性廃棄物の処理という半永久的に続く重い責務について、私たちが次世代に押しつけた負の遺産について、しっかりと描かれています。

 町長の“お世話”をする双子ロボットを演じるのは三上晴佳さん(1号)と音喜多咲子さん(2号)。小柄な女性2人が声をぴったりそろえてセリフを言います。このシンクロ率の高さが気持ちいい!息の合ったロボットの演技を観たくて、2人の登場が待ち遠しかったです。

 ここからネタバレします。うろおぼえです。

 主人公は高レベル放射性廃棄物の処分場招致を決断した「南むつ町」の町長。無害化するまで10万年かかるという核のゴミの最期を見届けるため、自ら冷凍睡眠し、1000年後の青森で目覚めます。たび重なる地震と津波で日本は数十個の島に分裂し、青森は激しい内戦の末に日本から独立して“りんご王国”となっていました。研究者から「巨大ロボットMUTSU(むつ)により、廃棄物の処理は終わった(無害化した)」と聞き、町長は歓喜します。リンゴ王国は世界中の核廃棄物の受け入れを宣言し、処理の対価として大金を得て繁栄を極めていました。でも本当は、廃棄物をMUTSUの中に保存しただけでした。りんご王国は廃棄物からさらに猛毒のアズマシウムという物質を抽出し、武器利用していました。つまりMUTSUは兵器でもあったのです。

 町長の身の回りの“お世話”をする双子ロボットの本来の仕事は、核廃棄物の“お世話”。つまりMUTSUの体内に貯蔵されたゴミの、サビを取ったり温度管理をしたりというルーティンワークです。でもそれは10万年続ける必要があります(ただしアズマシウムは無害化に5億年かかるという設定)。町長は双子ロボットの助けをかりて、1000年ごとに未来を見に行くことにしました。“りんご王国”がほろび“いか王国”となっていたり(間に“にんにく王国”が数年)、氷河期が始まっていたり、ついには人類が滅亡して違う生物が生まれていたり…。たどりついたのは5万年後。その時には双子ロボットのエネルギーも尽きていました。
 そこで「まだ5万年だよ…」と、聞こえてきたのはMUTSUの声。「いつか空を飛びたい」という夢を胸に、MUTSUはただひたすら時が経つのを待ち続けていました。ほそぼそと自然エネルギーを蓄えつつ…。

 「人は夢(幻想)がないと生きていけない」って、使い古されたフレーズだと思っていましたが、今は心底そのとおりだと感じています。先日(2012年5月1日)の朝日新聞朝刊・耕論「いま、ここにある憲法」で東浩紀さん(⇒twitter)が「幻想なしに人は生きていけない」と明言されていて、うんうん、とうなづいたところでした。MUTSUの「飛びたい」にもそれを見出しました。

 ※双子ロボット以外は衣裳がほぼ普段着で、未来の場面ではブローチやヘアバンドをつけて変化をつけただけでした。おそらく「すべては町長が(夜寝てる時に)見た夢だった」という枠組みも残す演出なのだろうと思います。


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:多田淳之介 畑澤聖悟 聞き手:工藤千夏

 畑澤「昨年の震災以降、よく“がんばれ東北”と言われるが、青森県で被災した地域は一部。たとえば青森市内は全く被災地ではない。でも30キロ県内には六ヶ所村の再処理施設がある。そのことを考えたい。」
 多田「(お芝居の中で)未来へと進んで人類が滅んだ時、『人類が滅んだならもう廃棄物の管理はしなくていいんじゃないか。放射能に強い生物がその後に繁栄すればいいし』と考えた自分がいたのが面白かった。自分は人類のことばかり考えているってことに気づいて。」

 多田「僕はロボットの役を演じたことがあって、その時に気づいたのは、ロボットの行動は俳優の行動と同じだということ。演じた2人の感想を聞いてみたい。」

≪青森、東京≫ 第15回公演
出演:工藤由佳子 高坂明生 三上晴佳 山上由美子 工藤良平 柿崎彩香 宮越昭司 牧野慶一 音喜多咲子 斎藤千恵子(PAC) 北魚昭次郎 山田百次(劇団野の上)
脚本・演出:畑澤聖悟 音響:藤平美保子 照明:浅沼昌弘 舞台美術・宣伝美術イラスト:山下昇平 宣伝美術:工藤規雄(Grif inc.) 衣裳:五十嵐千恵子 プロデュース:佐藤誠 ドラマターグ・演出助手:工藤千夏 舞台監督:工藤良平、三上晴佳 制作:西後知春、秋庭里美
前売一般3,000円、学生2,000円、高校生以下500円
当日一般3,300円、学生2,300円、高校生以下800円
http://www.nabegen.com

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Posted by shinobu at 13:37 | TrackBack

2012年05月03日

ヤングヴィック劇場・キャサリン・ハンター一人芝居『カフカの猿~フランツ・カフカ「ある学会報告」より~』05/02-06シアタートラム

 『THE BEE』『The Diver』で野田秀樹さんと共演されてきた、英国女優キャサリン・ハンターさんの一人芝居です。キャサリンさんの、ぐにゅっと反り返る腕が美しくて、その手を、ずっとずっと見つめていました。お芝居もとても面白かったです。

 上演時間は約55分。英語上演・日本語字幕付。前売り完売ですがトラムシートは日によって空席あり。今日も立ち見のお客様が数名いらっしゃいました。短いお芝居ですし、立ち見に挑戦も悪くないかと。※毎公演終了後10分の休憩後に30分ほどのトーク開催。

 ⇒CoRich舞台芸術!『カフカの猿

 ≪あらすじ≫
 学会出席者(=観客)の前に、一人の男(?)が登壇した。
 「私がかつて猿であった時代の生活についてご報告申し上げます。」
 ≪ここまで≫

 たった一人の俳優が登場した瞬間からカーテンコールまで、劇場空間全体を掌握する…まずそれが感動的です。役者さんに観てもらいたいな~と思いました。キャサリンさんは背が低いし、体も小さいですが、リア王、リチャード三世、そしてクレオパトラも演じたことがあるそうです。
 ※2004年に菊池凡平さんが演じてらっしゃいました⇒『アカデミーへの報告書

 キャサリンさんは「むかし猿だった男(?)」を演じています。動き方はいかにも動物の猿らしいのですが、言葉が流暢に話せるので人間なんですよね。私は猿でも人間でもない得体のしれない“生き物”として見ていました。それって凄いことだと思います。
 最前列から数列は、ステージと同じ高さの地続きの桟敷席になっており、キャサリンさんがどんどんアドリブで客いじりをします。自然で、自由で、愛嬌があって、最高。
 約1時間、1人で出ずっぱりの話しっぱなし。魅せる動きをするとか、セリフをちゃんと伝えるとか、そんなことは全て朝飯前!な状態まで持って行って、その上で、舞台で遊ぶ。観客とコミュニケーションをする。きっと毎ステージ、新しい挑戦、新しい出会いを楽しんでいらっしゃるのだろうと思います。

 舞台中央に大きな白いパネルがそびえ立っていて、猿の写真が映写されています。その上部に字幕が投影されるのですが、文字が大きくて読みやすいです。パネル上に映るので、「講演に使うスライドの文字」だとも受け取れました。字幕のためだけの字幕ではなく、作品に溶け込む演出になっていたのが良かったです。特に青い照明が当たって、文字が白く浮かび上がるのがきれいでした。

 ここからネタバレします。 セリフ等は正確ではありません。

 キャサリンさんは上手のドアから登場し、いかにも“猿”らしい動きで舞台に上がって頭を下げました。どういう意味なのかな…と思ってたら、3度目でようやく観客が拍手をしだして、私もそこでわかりました。“講演をする前の礼”だったんですね。拍手が起こるまで礼をし続けたキャサリンさん、どういうお気持ちだったのかな(笑)。

 こちらの記事にありますように、ロンドンでは「アフリカから船で強制的に連れ去られた動物たち」=「大航海時代の奴隷貿易」という解釈もあったようです。言われてみれば納得!全く思いつきませんでした。私は捕えられて牢に入れられた猿を、「望んでいない社会に生まれ、残酷なシステムの中に放り込まれた人間」と解釈した…かもしれません。とにかく私は「ピーター=私」と見ていましたね(←いつもの自意識過剰発動)。

 ピーターは猿だった時に人間に酒の飲み方を教えてもらい、苦労の末、ビンごと一気飲みができた時に「Hello」という言葉を初めて発します。「酒と言葉を覚えたら人間だ」というセリフもあったような。講義の最中にたまに胸ポケットから出して飲んでいたのはお酒なのかしら。もしそうならアル中になってるんでしょうね。

 「“自由”が欲しいんじゃない、“出口(wayout)”を求めていたんだ」とピーターは言います。“自由”は肉体があることが前提で、「行きたいところに行ける」「食べたいものが食べられる」といった自由のことかと。対して“出口”は、肉体からの精神の開放かな~と思いました。

 そしてピーターは「孤独だ」とも言います。動物だったら感知しなかっただろうけど、人間になって知恵をつけたから気づいてしまったんでしょうね。すなわち人間(=観客)は一人一人が皆、孤独なんだってことだと思いました。
 猿から人になったという点では、類人猿からヒトになった人類も同じです。ステージから客席が地続きになっているのも、劇場全体が牢獄だとみなせることからも、人間=ピーター(猿)だと解釈できると思います。われわれは皆“出口”を求めて生きている、ということでしょうか。


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:野村萬斎 徳永京子

 萬斎さんはロンドンでキャサリンさんのワークショップを受けたことがあるとのこと。キャサリンさんはシアタートラムには3度目のご出演で、ご縁も深いようです。

 徳永さんが「ピーターは最後に非常口から退場しました。非常口とはつまり“出口(wayout)”と読みとれます。シアタートラムはこの作品にぴったりの劇場ですね」というご指摘をされました。なるほどー!たしかに劇場そなえつけの重たいドアから出て行ったので、ばっちりですね。

出演:キャサリン・ハンター
翻案:コリン・ティーバン 演出:ウォルター・マイヤーヨハン 舞台美術:シュテフィ・ワースター 衣裳:リチャード・ハドソン 照明デザイン:マイク・ガニング 音響デザイン:ニコラ・コジャバシア ムーブメント指導:イラン・レイチェル 演出助手:ミア・シール・ハヴ 帽子パフォーマンス指導:ステュワート・ペンバートン ダンス振付:テムジン・ギル 【日本公演カンパニースタッフ】プロダクションマネージャー:ドミニク・ビルキー 舞台技術:ナディーン・ウィートリー 演出助手:ミア・シール・ハヴ カンパニーマネージャー:フランチェスカ・フィニー 
【日本公演スタッフ】字幕翻訳・字幕操作:谷賢一 技術監督:熊谷明人 プロダクションマネージャー:福田順平 プロダクションマネージャー助手:木村光晴 舞台:鈴木章友 照明:三谷恵子 柘植幸久 音響:小笠原康雅 阿部史彦 大道具製作:水森利明(SePT舞台美術) 衣裳:奈須久美子(SePT舞台美術) 技術通訳:松村佐知子 法務アドバイザー:福井建策 北澤尚登(骨董通り法律事務所) 宣伝美術:秋澤一彰 プロデューサー:穂坂智恵子 制作:宇都宮萌 票券:営業:鶴岡智恵子 広報:宮村恵子 [主催]公益財団法人せたがや文化財団 [企画制作]世田谷パブリックシアター
ポストトークゲスト:5/2 出演:野村萬斎 5/3 出演:池内紀 5/4 出演:谷賢一 5/5 昼 出演:西岡智(西岡兄妹) 5/5 夜 出演:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 5/6 出演:白井晃
【発売日】2012/03/16 全席指定 一般 5,000円高校生以下 2,500円 U24 2,500円 友の会会員割引 4,500円 友の会会員早割は特別割引4,000円 せたがやアーツカード会員割引 4,700円
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2012/05/post_275.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:26 | TrackBack

2012年05月01日

メルマガ 2012年05月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2012年5月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 95     2012.05.01  1,828部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎熱くなったり寒くなったり、不安定な気候とはいえ、
  確実に暖かくなってきましたね♪ 春のファッションをまとって
  晴れやかに劇場通いをしたいものです。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→イキウメ『ミッション』
       05/11-27シアタートラム
       ≪東京、大阪、福岡≫
       http://www.ikiume.jp/

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→新国立劇場演劇『まほろば(再演)』
       04/02-15新国立劇場小劇場
       ≪東京、長野、兵庫、山形≫
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0407231520.html

 ◆3【「CoRich舞台芸術まつり!2012春」最終選考は今月で終了! 】

   ◎5月は、最終審査対象作品が2作品。いよいよ大詰めです!
    http://stage.corich.jp/festival2012/result.php

 ◆4【編集後記】

   ◎『まほろば』にて【再演舞台を観て語らう夕べ】を開催しました。

 ◆5【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。


1.加藤健一事務所『川を越えて、森を抜けて』
  05/01-06紀伊國屋サザンシアター
  ≪新宿、立川、藤沢、栃木、他多数≫
  ☆出演:加藤健一 竹下景子 山本芳樹 小山萌子 一柳みる 有福正志
   脚本:ジョウ・ディピエトロ 訳:小田島恒志 平川大作 演出:高瀬久男
   前売5000円 当日5500円 高校生割引2500円(学生証提示・当日のみ)
    http://homepage2.nifty.com/katoken/82-index.html
   イタリア系家族の日常を描く上質のアメリカ戯曲です。大らかに笑い、
   最後にはほろりと涙する、胸にしみる娯楽作。2009年公演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0320183603.html


2.ロンドン・ヤングヴィック劇場
  『カフカの猿~フランツ・カフカ「ある学会報告」より~』
  05/02-06シアタートラム
  ☆出演:キャサリン・ハンター
   原作:フランツ・カフカ「ある学会報告」
   翻案:コリン・ティーバン 演出:ウォルター・マイヤーヨハン
   一般:5,000円 高校生以下:2,500円 U24:2,500円 
   劇場会員・区民割引などあり
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2012/05/post_275.html
   『THE BEE』『The Diver』で野田秀樹さんと共演されてきた
   英国女優キャサリン・ハンターさんの一人芝居です。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0717234257.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0926223951.html
   毎公演後にトークあり。Trailer Movie↓が既にかっこいい!
    http://www.youtube.com/watch?v=63yZI3myFok


3.ホリプロ『海辺のカフカ』
  05/03-20彩の国さいたま芸術劇場大ホール
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:柳楽優弥 田中裕子 長谷川博己 柿澤勇人 佐藤江梨子
      高橋努 鳥山昌克 木場勝己 ほか
   原作:村上春樹 脚本:フランク・ギャラティ 演出:蜷川幸雄
   S席:9,800円 A席:7,000円
    http://www.horipro.co.jp/usr/ticket/kouen.cgi?Detail=181
   村上春樹さんのベストセラー小説が舞台に。演出は蜷川幸雄さん↓。
    http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY201204270295.html
   日本人演出家が村上春樹作品を舞台化するは初めてのことで、
   主演の柳楽優弥さんも今作が初舞台。柳楽さんインタビュー↓
    http://tenshoku.mynavi.jp/job/heroes_file/069_2.cfm


4.Bunkamura『シダの群れ 純情巡礼編』
  05/04-27 Bunkamuraシアターコクーン
  ☆出演:堤真一 松雪泰子 小池徹平 荒川良々 倉科カナ 市川実和子
    石住昭彦 吉見一豊 清水優 太賀 鈴木伸之 深水元基 浅野彰一 風間杜夫
   ギター演奏:村治佳織
   脚本・演出:岩松了
   S9,500円 A7,500円 コクーンシート5,000円 ※未就学児入場不可
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/12_shida/index.html
   岩松了さんが作・演出される任侠ものの第2弾。第1弾レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0908003649.html
   前作出演の風間杜夫さん以外、キャストは一新。今後シリーズ化も
   あり得るようです(シアターガイド2012年6月号より)。
   初舞台の小池徹平さんのインタビュー↓(2件)
    http://bit.ly/yrV2ca http://bit.ly/HEP6sH


★5.イキウメ『ミッション』
  05/11-27シアタートラム
  ≪東京、大阪、福岡≫
  ☆出演:浜田信也 盛隆二 岩本幸子 伊勢佳世 森下創 大窪人衛
      加茂杏子 安井順平 太田緑ロランス 井上裕朗 渡邊亮
   脚本:前川知大 演出:小川絵梨子
   前売4,200 円 当日4,400円
    http://www.ikiume.jp/
   昨年の読売文学賞の戯曲・シナリオ賞↓および、
    http://info.yomiuri.co.jp/culture/2012/02/63-4.html
   読売演劇大賞の大賞と最優秀演出家賞↓を受賞された
    http://info.yomiuri.co.jp/culture/2012/02/post-45.html
   前川知大さんが率いる劇団イキウメの新作ツアーです。
   俳優と劇団文芸部とのワークショップから立ちあげた戯曲を、
   読売演劇大賞杉村春子賞↓を受賞された小川絵梨子さんが演出。
    http://info.yomiuri.co.jp/culture/2012/02/post-40.html
   読売演劇大賞受賞ペアによるタイムリーな公演!
   読売新聞記事「読売演劇大賞・前川知大の劇団イキウメ」↓
    http://bit.ly/JIOfri

  ●お薦めポイント●
   戯曲創作ワークショップついては、前川さんのブログに詳細あり。
   前川知大ブログ「イキウメのワーク・イン・プログレス2012」↓
    http://porkpie.blog10.fc2.com/blog-entry-167.html
   外部から演出家を迎えたことで、所属俳優の新しい面も見られそう。
   小川さんの過去作品のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0825105451.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0624001051.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0429164046.html


6.パルコ・プロデュース『ハンドダウンキッチン』
  05/12-06/03 PARCO劇場
  ≪東京、福岡、大阪、愛知≫
  ☆出演:仲村トオル YOU 中村倫也 柄本佑 千葉哲也
      佐藤めぐみ 宮崎敏行 江守徹
   脚本・演出:蓬莱竜太
   8,000円 U-25チケット5,000円(25歳以下対象)
    http://www.parco-play.com/web/page/information/hand-down-kitchen/
   蓬莱竜太さんがパルコ劇場で自身の新作戯曲を演出されます。
   あるレストランを舞台に、豪華キャストが一筋縄ではいかない
   ビターなドラマを展開してくれると期待。


7.Cucumber+三鷹市芸術センター『燕のいる駅』
  05/18-27三鷹市芸術文化センター星のホール
  土田英生セレクションvol.2
  ≪東京、愛知、大阪、福岡≫
  ☆出演:酒井美紀 内田滋 千葉雅子 土屋裕一 尾方宣久
      中島ひろ子 久ヶ沢徹
   脚本・演出:土田英生
   前売4,500円 当日5,000円 高校生以下1,500円(前売・当日とも)
   ※一週目は早期観劇割引、各500円引き
    http://tsubame.cucumber-m.com/
    http://mitaka.jpn.org/ticket/1205180/
   『燕のいる駅』は土田英生さんが1997年に発表した戯曲です。
   加筆・修正され、幾度も上演されてきました。2005年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0913003150.html
   今回は昨年の震災と原発事故をふまえて、さらに大幅に書き直し、
   土田さんご自身が演出されます。


8.名取事務所『やってきたゴドー』
  05/23-27俳優座劇場
  別役実 海外交流シリーズ 第4作目
  ☆出演:吉野悠我 林次樹 松本光史 三谷昇 新井純 児玉泰次 森尾舞
      橋本千佳子 宮内彩地 女部田裕子
   作:別役実 演出:K.KIYAMA
   一般5000円 当日5500円 学生2000円
    http://www.nato.jp/topics/index.html
    http://www.enjoytokyo.jp/stageplay/event/598555/
   ベケットの名作『ゴドーを待ちながら』のゴドーが登場?!
   別役実さんの2007年初演戯曲が5年ぶりに再演されます。
   今年12月にヨーロッパツアー予定。


★9.劇団☆新感線2012年春興行 いのうえ歌舞伎『シレンとラギ』
  05/24-07/02青山劇場
  ≪大阪、東京≫
  ☆出演:藤原竜也 永作博美 高橋克実 三宅弘城 北村有起哉 石橋杏奈
    橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 古田新太 右近健一 逆木圭一郎
    河野まさと 村木よし子 インディ高橋 山本カナコ 礒野慎吾
    吉田メタル 中谷さとみ 保坂エマ 村木仁 他
   脚本:中島かずき 演出:いのうえひでのり
   東京公演 S席12,500円/A席10,500円 ※大阪公演は残席あり!
    http://www.shiren-to-ragi.com/index.html
   藤原竜也さん、永作博美さんを主演に迎えた娯楽大作。
   劇団☆新感線の新作といえば、それだけでお祭り気分!


★10.新国立劇場演劇『サロメ』
  05/31-06/17新国立劇場中劇場
  [JAPAN MEETS… ─現代劇の系譜をひもとく─]5
  ☆出演:多部未華子 成河 麻実れい 奥田瑛二 山口馬木也 森岡豊
    櫻井章喜 植本潤 池下重大 谷田歩 内藤大希 鈴木慎平 平川和宏
    水下きよし ヨシダ朝 戸井田稔 水野龍司 春海四方 神太郎
    遠山俊也 星智也 漆崎敬介 坂本三成 右門青寿 斉藤直樹 ベータ
    西村壮悟 原一登 川口高志 林田航平
   脚本:オスカー・ワイルド 翻訳:平野啓一郎 演出:宮本亜門
   S席7,350円 A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/salome/
   平野啓一郎さんが新訳を手掛けたオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』を
   宮本亜門さんが演出されます。タイトルロールは多部未華子さん。
   従来の官能的な悪女というサロメのイメージを一新するそうです。
   多部さんは2010年の私的ベスト女優↓。他も豪華すぎるキャストです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0110201412.html


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台の気になる作品を4本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】渡辺源四郎商店『翔べ!原子力ロボむつ』
  05/03-06ザ・スズナリ
  ≪青森、東京≫
  ☆出演:工藤由佳子 高坂明生 三上晴佳 山上由美子 工藤良平
      柿崎彩香 宮越昭司 牧野慶一 音喜多咲子 斎藤千恵子
      北魚昭次郎 山田百次
   脚本・演出:畑澤聖悟
   前売一般3,000円、学生2,000円、高校生以下500円
   当日一般3,300円、学生2,300円、高校生以下800円
    http://www.nabegen.com ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=35122
   青森を拠点に活動する渡辺源四郎商店の新作。
   作・演出の畑澤聖悟さんは昨年3月以降、震災と原発事故を
   題材にした作品を連続発表。『もしイタ』戯曲紹介↓
    http://performingarts.jp/J/play/1202/1.html


【2】箱庭円舞曲『どうしても地味』
  05/16-27駅前劇場
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:小野哲史 須貝英 爺隠才蔵 片桐はづき 菊池明明 木下祐子
      磯和武明 神戸アキコ 小島聰 笹野鈴々音
   脚本・演出:古川貴義
   前売:3,000円/当日:3,500円(全席自由) 学生券:2,500円
   16(水)19:30の回は初日割引 前売:2,800円 当日3,300円
    http://www.hakoniwa-e.com/
   古川貴義さんが作・演出される箱庭円舞曲は、
   「CoRich舞台芸術まつり!2011春」グランプリ受賞団体↓です。
    http://stage.corich.jp/festival2011/sponsored.php
   今回の新作で初の大阪ツアーが実現。古川さんは外部でも
   ご活躍されており、劇団の行方も気になります。


【3】はえぎわ『I'm (w)here』
  05/17-23ザ・スズナリ
  ☆出演:井内ミワク 町田水城 鈴真紀史 滝寛式 竹口龍茶
    踊り子あり 川上友里 鳥島明 富川一人 山口航太 ノゾエ征爾
    金珠代 鈴木将一朗 笠木泉
   脚本・演出:ノゾエ征爾
   【指定席】前売3,500円 当日3,800円(学割あり) 
   【自由席】前売3,300円 当日3,600円(学割あり) 
   ※大学生1000円、高校生以下は2000円を受付でキャッシュバック
    http://www.haegiwa.net/
   岸田國士戯曲賞↓を受賞したばかりのノゾエ征爾さんの新作。
    http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/award.php
   ザ・スズナリは受賞作の上演会場と同じですね。


【4】三条会『ひかりごけ』
  05/30-06/03ザ・スズナリ
  ☆出演:榊原毅 渡部友一郎 立崎真紀子 近藤佑子 大倉マヤ 工藤真之介
      江前陽平 角北龍 呉キリコ 篠崎大悟
   原作:武田泰淳 演出:関美能留
   予約・前売券:3,300円 わりびき券:1,800円
    http://www.sanjoukai.jp/
   千葉を拠点に活動する関美能留さん率いる劇団三条会。代表作の
   『ひかりごけ』は2001年の初演以来10年以上、幾度も上演を重ねています。
   今回はキャストだけでなく演出も新しくなるそうです。2007年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0118223123.html


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台の気になる作品を3本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》時間堂『ローザ』
  05/16-29王子スタジオ1
  ≪東京、静岡、宮城、福岡、大阪、三重≫
  ☆出演:菅野貴夫 ヒザイミズキ 直江里美 窪田優
   脚本・演出:黒澤世莉
   全席自由 前売・当日 一般:2,500円 割チケ:2,000円
    http://www.jikando.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=34415
   黒澤世莉さん率いる時間堂の新作は、黒澤さんの書き下ろし戯曲を
   ご自身が演出。出演者は劇団員のみで、初の多地域ツアーを実施。
   題名はドイツ革命時代の共産主義者ローザ・ルクセンブルクより。


《2》乞局 奇譚集2012『EXPO~'70・'75・'85・'88・'96~ 』
  05/18-23スタジオイワト
  ☆出演:石田潤一郎 岩本えり 墨井鯨子 三橋良平 浅井浩介
      伊藤俊輔 田中のり子 中島佳子
   脚本・演出:下西啓正
   前売・当日共:2,700円 学生割引:2,000円
   ※以下の日は終演後「蜂」または「蝶」(奇譚集2011『標本』より)
   を特別上演。
   19(土)19:00/21(月)19:30:「蝶」 20(日)14:00:「蜂」
    http://kotubone.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=35154
   下西啓正さんが作・演出される劇団乞局(こつぼね)の短編集です。
   小空間で独特の不気味な世界を展開。奇譚集2011『標本』のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0627003519.html


《3》アマヤドリ『幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい』
  05/24-28 STスポット
  ≪東京、北海道、福岡≫
  ☆出演:中村早香 笠井里美 松下仁 田中美甫 糸山和則 稲垣干城
      小角まや 榊菜津美 広田淳一
   脚本・演出:広田淳一
   【前売】一般 2500円 学生1500円 【当日】一般 2800円 学生1800円
   リピーター割引1500円 ☆5/24に限り、初日割2000円!
    http://amayadori.sub.jp/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=36023
   ひょっとこ乱舞から改名した、広田淳一さん率いるアマヤドリ。
   『モンキー・チョップ・ブルックナー!!』↓を大幅改訂・改題し上演。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1223232135.html


≪朗読劇、その他≫

 ○SPAC・静岡県舞台芸術センター・GW期間中プレイベント『旅』
  04/28-05/06静岡県内8か所
  ふじのくに⇔せかい演劇祭2012
  ☆原作:フェルナンド・ペソア 脚本・演出:アナ・スティースゴー
   入場無料
    http://www.spac.or.jp/f12lisboa.html
   イタリアからやってきた、町が劇場になる“自転車演劇”。
   記者発表写真レポート↓に演出家スティースゴーさんのご発言を掲載。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0319223924.html


 ○シス・カンパニー『朗読「宮沢賢治が伝えること」』
  05/09-06/03世田谷パブリックシアター
  ☆出演(38人):蒼井優 麻実れい 伊藤蘭 内山理名 大竹しのぶ
    貫地谷しほり 木村佳乃 黒木メイサ 小池栄子 小泉今日子 小林聡美
    白石加代子 鈴木杏 鈴木京香 戸田恵子 広末涼子 宮沢りえ 本谷有希子
    井上芳雄 浦井健治 江口洋介 風間杜夫 篠井英介 笑福亭鶴瓶 鈴木浩介
    高橋克実 段田安則 堤真一 中川晃教 長塚圭史 野村萬斎 平幹二朗
    星野源 松尾スズキ 松坂桃李 三谷幸喜 八嶋智人 山本耕史
   脚本:宮沢賢治 演出:栗山民也
   S席4,800円/A席3,800円
    http://www.siscompany.com/kotoba/
    http://www.cinra.net/news/2012/03/16/110601.php
   “鎮魂と復興協力への新たな思い”を宮沢賢治の言葉に託す朗読公演。
   1ステージ3名ずつ出演。組み合わせが変わります。出演者日程↓
    http://www.siscompany.com/kotoba/cast_sch.html


 ○新国立劇場「マンスリー・プロジェクト5月・リーディング公演『ドン!』」
  05/12-13新国立劇場小劇場
  ☆出演:中嶋しゅう 粟野史浩 熊坂理恵子
   脚本:エリ・プレスマン 翻訳:佐藤康 演出:宮田慶子
   入場無料、要申し込み。
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/20000400_play.html
   ※昨日で応募〆切でした。劇場お問い合わせ先↓
    http://www.nntt.jac.go.jp/service/telephone.html
   新国立劇場のマンスリー・プロジェクトは無料で充実の企画。
   リーディングはその時に上演中のお芝居の舞台上で行われます。

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.新国立劇場演劇『まほろば(再演)』
  04/02-15新国立劇場小劇場
  ≪東京、長野、兵庫、山形≫
  ☆期待以上にブラッシュアップされた再演でした。メルマガ号外を発行!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0407231520.html

2.ナイロン100℃『百年の秘密』
  04/22-05/20本多劇場 
  ≪東京、大阪、神奈川、福岡、新潟≫
  ☆最初の映像で早くも落涙。長い年月を経た数世代にわたるドラマは
   様々に因果応報で、実人生そのものだと思いました。ナイロン100℃の
   公演を観られることに感謝。ゴールデンウィークは空席の狙い目!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0429235001.html

3.NODA・MAP『THE BEE Japanese Version』
  04/25-05/20水天宮ピット・大スタジオ
  ≪東京、大阪、福岡、長野、静岡≫
  ☆野田秀樹さんの演技に目を奪われました。6/24まで多地域ツアーあり!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0426221659.html


  その他は華のん企画『チェーホフ短編集「賭け」』、
  ワタナベエンターテインメントD-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』、
  柿喰う客『女体シェイクスピア002「絶頂マクベス」』、
  子供鉅人『キッチンドライブ』、サンプル『自慢の息子』、
  チェルフィッチュ『現在地』など(順不同)。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2012年4月(観劇数18作品)は『まほろば(再演)』で発行!


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 ◆3 【「CoRich舞台芸術まつり!2012春」最終選考は今月で終了!】
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 ◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバル
  「CoRich舞台芸術まつり!2012春」の審査員をさせて頂いております。
   http://stage.corich.jp/festival2012/
  グランプリ受賞団体には次回公演資金として100万円が支援されます。

  第一次(ネット)審査にて110作品の中から10作品が選ばれました!
   http://stage.corich.jp/festival2012/result.php
  初日順⇒ひょっとこ乱舞(東京都)、FUKAIPRODUCE羽衣(東京都)、
   DULL-COLORED POP(東京都)、tsumazuki no ishi(東京都)、
   子供鉅人(大阪)、空想組曲(東京都)、北京蝶々(東京都)、
   範宙遊泳(東京都)、バナナ学園純情乙女組(東京都)、intro(北海道)、

  3ヶ月間で審査員が10作品を鑑賞し、6月中旬にグランプリを発表します。
  よかったら対象作品をご覧になって感想をクチコミしてくださいね!

   CoRich舞台芸術!:http://stage.corich.jp/
   メンバー登録:http://www.corich.jp/stage/user_register.php
   携帯サイト:http://www.corich.jp/m/s


 ≪5月の「CoRich舞台芸術まつり!2012春」最終選考作品≫

 ○バナナ学園純情乙女組
  『翔べ翔べ翔べ!!!!!バナ学シェイクスピア輪姦学校(仮仮仮)』
  05/24-27王子小劇場
  ☆演出:二階堂瞳子
   http://banagaku.xxxxxxxx.jp ↓こりっちでカンタン予約!
   http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=34414
   http://stage.corich.jp/festival2012/detail.php?stage_main_id=26559

 ○intro『ことほぐ』
  05/31-06/04生活支援型文化施設コンカリーニョ(北海道)
  ☆脚本・演出:イトウワカナ
   http://intro-sapporo.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
   http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=34373
   http://stage.corich.jp/festival2012/detail.php?stage_main_id=26522


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 ◆4 【編集後記】
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 ◎4月6日に【再演舞台を観て語らう夕べ】を開催しました!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0321143212.html
  おかげ様でとても幸せな時間となりました。ご報告↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0411204723.html
  次回開催のご案内はウェブサイト「しのぶの演劇レビュー」および
  facebookページ↓でも行います。
   http://www.facebook.com/shinobureview


 ◎SPAC「ふじのくに⇔せかい演劇祭2012」記者発表・写真レポート↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0319223924.html
  プレイベント開催中!とうとう来月から週末は静岡通いです♪
  公式サイト:http://www.spac.or.jp/fuji2012.html


 ◎第56回岸田國士戯曲賞は受賞者3名!
   http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/award.php
  授賞式のUstream生中継のアーカイブあり↓
   http://www.ustream.tv/recorded/22134194


 ◎おすすめ舞台中継 on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【意見】NHK「芸術劇場」「ミッドナイトステージ館」
  「プレミアムシアター」での演劇舞台中継の継続を嘆願します
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0202151800.html


  【WOWOW ライブ】三谷幸喜ステージ特集・黄金週間一挙7作品放送
   http://www.wowow.co.jp/stage/mitani/

  【WOWOW ライブ】5/1(火)よる9:00~
   ホリプロ『ろくでなし啄木』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075504/index.php?m=01
   作・演出:三谷幸喜
   出演:藤原竜也 中村勘九郎(勘太郎改め) 吹石一恵

  【WOWOW ライブ】5/2(水)よる9:00~
   シス・カンパニー『ベッジ・パードン』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075521/index.php
   作・演出:三谷幸喜
   出演:野村萬斎 深津絵里 大泉洋 浦井健治 浅野和之

  【WOWOW ライブ】5/2(水)深夜0:00~
   『東京サンシャインボーイズ「returns」』
    さよならシアタートップスStage&Document
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075438/index.php
   作・演出:三谷幸喜
   出演:相島一之 西村雅彦 宮地雅子 小林隆 阿南健治 甲本雅裕
    斉藤清子 小原雅人 梶原善 伊藤俊人 福島三郎 一橋壮太朗
    野仲イサオ 近藤芳正 西田薫 谷川清美 吉田羊 戸田恵子 山寺宏一

  【WOWOW ライブ】5/3(木)よる9:00~
   パルコ・プロデュース『90ミニッツ』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/100921/index.php
   作・演出:三谷幸喜
   出演:西村雅彦 近藤芳正

  【WOWOW ライブ】5/3(木)よる10:45~
   パルコ・プロデュース『12人の優しい日本人』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075303/index.php
   作・演出:三谷幸喜
   出演:浅野和之 石田ゆり子 伊藤正之 江口洋介 小日向文世 鈴木砂羽
      筒井道隆 生瀬勝久 温水洋一 堀内敬子 堀部圭亮 山寺宏一

  【WOWOW ライブ】5/4(金)よる9:00~
   パルコ・プロデュース『コンフィダント・絆』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075369/index.php
   作・演出:三谷幸喜
   出演:中井貴一 寺脇康文 相島一之 堀内敬子 生瀬勝久

  【WOWOW ライブ】5/5(土)午前11:00~
   パルコ・プロデュース『オケピ!』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/075207/index.php
   作・演出:三谷幸喜
   出演:白井晃 天海祐希 戸田恵子 川平慈英 小日向文世 寺脇康文
    小林隆 相島一之 温水洋一 小橋賢児 瀬戸カトリーヌ 岡田誠 布施明


  【NHKプレミアムシアター】
   5月7日(月)【6日(日)深夜】午前0時~午前3時3分
   新国立劇場演劇『パーマ屋スミレ』
    http://www.nhk.or.jp/bs/premium/ レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0306011354.html
   作・演出:鄭義信
   出演:南果歩 松重豊 根岸季衣 久保酎吉 森下能幸 青山達三
      酒向芳 星野園美 他

  【WOWOW ライブ】5/26(土)よる9:00~
   『テヅカ TeZukA』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/100980/index.php
   原拠:手塚治虫 振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
   美術・照明:ウィリー・セッサ 映像:上田大樹
   衣装:サッシャ・コヴァチェビック 音楽:二ティン・ソーニー
   出演:森山未來 ほか
  

 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2012年4月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「ツレがうつになりまして。 」←主演2人の演技が素晴らしい。
    http://www.tsureutsu.jp/
  ・「忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー ~感度サイコー!!!~」
    http://www.nanisari.jp/ ↑清志郎さん、ありがとう。
  ・「9.11-8.15-日本心中-」←濃くて疲れたけど、勉強になりました。
    http://www.toenta.co.jp/dvd/shinjyu2/index.html
  ・「ただいま それぞれの居場所」←介護保険制度からはみ出た人を救う。
    http://www.tadaima2010.com/
  ・「森崎書店の日々」←う~ん想像より地味でした…。
    http://www.morisaki-syoten.com/


 ◎【厳選シアター情報誌Choice!】TOPページ右下の“ちょいナビ”にて、
   http://www.next-choice.com/
  “しのぶの演劇レビュー”をご紹介いただいています!


 ◎ツイッターやってます!フォロワー3400人超えに感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  情報収集はもっぱらツイッター頼りです。
  実名アカウント同士の身のあるやりとりから仕事に直結!
  震災・原発事故関連の公式リツイートが多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪
   http://stage.corich.jp/
  メンバー登録はこちら↓
   http://www.corich.jp/stage/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://corich.jp/m/s


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