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しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2012年05月10日

月刊「根本宗子」『恋に生きる人』05/09-16新宿ゴールデン街劇場

 根本宗子さんという若い女性が作・演出(出演も)されるユニットの新作です。私は初見。

 ナイロン100℃の新谷真弓さんが新宿ゴールデン街劇場に出演というと、この公演を思い出しました。上演時間は約1時間20分だったかと。曖昧です。

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 20代~30代のアルバイターのラブコメでした。当日パンフレットによると根本宗子さんがラブコメを書くことは珍しいことのようです。この作品だけを観ても根本さんのことはわからないですね。現在22歳とのことですので将来が楽しみです。

 新宿ゴールデン街劇場ってほんっとーに、舞台が客席の至近距離(笑)。西山宏幸さんは長身のイケメンを演じることが多いように思っていたのですが(私の勘違いかもしれませんが)、今回は30歳だけど少年のような青年(優しいけど馬鹿)を全力で演じてらっしゃいました。

 開演前の客入れ時にチェッカーズの大昔のヒット曲がずっと流れていて、どうにも懐かしく、むずがゆい気分になりました。小学校、中学校の時に大ファンで、彼らのラジオ番組まで聞いてたんです。優しいというか甘いというか…平和な時代の歌詞だし、メロディーだなと思いました。

 ここからネタバレします。

 30歳のバイト歴8年のバイトリーダー筒井(西山宏幸)の新しい恋人は、同じバイト先の後輩の飛鳥(大竹沙絵)。筒井のアパートには、ペットショップで働く後輩の百瀬(宮下雄也)が押し入れの中に居候中。彼女に振られて傷心中の百瀬は、携帯を肌身離さず持って、今も彼女からの電話を待つ日々。ある日、両足をねん挫した筒井のモトカノ莉子(新谷真弓)が、筒井の部屋に転がり込んだ。困った飛鳥は親友の佐々木ふみ(梨木智香)に相談するが…。

 筒井と莉子が別れた原因は筒井の浮気で、その相手はなんとふみだった。ふみは以前に飛鳥の恋人を「寝盗った」前科もあり、莉子、飛鳥、ふみがそろう場面で女3人が大げんか。そこに突然、押し入れの中から「タッチ」(有名アニメの主題歌)の着信音が鳴り響くのが良かったですね。「タッチ」は百瀬の元彼女専用の着信音でした。

 彼氏に浮気をされた(しかも相手が同じ)飛鳥のことを親友だと思った莉子が、飛鳥のために筒井を大人の男性にするべく特訓する…というのは動機としては弱すぎると思いました。最後は飛鳥が筒井を振って、筒井と莉子がもとのさやに戻ってハッピーエンド。飛鳥とふみが仲直りしてるのはブラックユーモアが効いています。
 飛鳥がゴミ箱のティッシュを集めて匂いを嗅いで選別し、筒井が莉子と浮気しているかどうかを確かめた、というのは…恐ろしいですね(苦笑)。

第6号
出演:新谷真弓(Nylon100℃) 西山宏幸(ブルドッキングヘッドロック) 大竹沙絵子(国分寺大人倶楽部) 宮下雄也(RUN&GUN) 梨木智香(THE SHAMPOO HAT)
脚本・演出:根本宗子 舞台監督:佐藤恵 舞台美術:泉真 音響:中田摩利子(OFFICE my on) 音響操作:高橋麻衣 照明:山口久隆(S-B-S) 制作:会沢ナオト 宣伝写真・デザイン:西かずみ
【発売日】2012/05/18 前売り3300円 当日3500円
http://nemoto-shuko.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2012年05月10日 14:33 | TrackBack (0)