『ウェルテルの恋』で韓国創作ミュージカルに興味がわいたので、同時期に上演中だった『ミュージカル「光化門恋歌」』も観てきました。上演時間は約2時間45分(途中休憩30分を含む)。
途中休憩では気分を盛り上げるためビビンバのお弁当を購入(笑)。カーテンコールはライブのような盛り上がり。ご高齢の奥様が立って手を振ってらして、明治座に合った演目だな~と思いました。
⇒株式会社光化門恋歌『ミュージカル「光化門恋歌」』
≪あらすじ≫ 公式サイトより
多くのヒット曲を持つ中年作曲家ハン・サンフンのもとに、ジヨンという青年が訪ねてくる。サンフンの往年のヒット曲を使ってコンサートを開きたいというのだ。ジヨンはコンサートのストーリーを語り始める。そこには、サンフンだけが知っている悲しい愛の物語が描かれていた――。
20数年前の光化門。人気作曲家のサンフンは友人が経営するライブハウス「ブルーアジト」で出会った美しい歌声の書店店員ヨジュに心惹かれ、自分の曲を歌ってほしいと依頼する。だが肝心の自分の気持ちだけは伝えられないままだった…。そんな中、サンフンの後輩で学生運動のリーダー・ヒョヌもまたヨジュに心を寄せていた。やがてヨジュは強引だが心優しい彼と恋に落ちてしまう。その後、ヨジュは歌手としてデビューすることに。しかしまさにデビューのその日、ヒョヌが政治犯として逮捕されてしまうのだった。
三年後。歌手として成功をおさめているヨジュのそばには彼女を見守るサンフンの姿があった。そしてヨジュにはジヨンという名の息子も…。そんなある日、突然ヒョヌがヨジュを迎えに現れる。悩んだ末、ヨジュはヒョヌの強い気持ちに押されるようにサンフンのもとを去る決意をする。その時、初めてサンフンは自分の気持ちをあらわにする。
「ヨジュ、愛している。行かないでくれ」――!しかし…
≪ここまで≫
学生運動と歌謡曲の組み合わせはやはり胸に迫ります。つかこうへい作品のように、すれ違う熱い感情が1つの場面にギュっと凝縮されていて。『ピアフ』の戦争の場面を思い出したりも。ただ、ジュークボックス・ミュージカルがあまり好みではないのだとも再確認。既存の歌に合うようなエピソードを無理やり作っているように感じてしまうんですよね。
役者さんで魅力的だったのは女性マネージャー役のヤン・コンニムさん。歌姫ヨジュ役のリサさんの声量にビビりました。あの絶叫は…怖いぐらい!K-POPスターらイケメンのキャスティングが売りなのでしょうけど、もともとK-POPを知らず、イケメンハンターでもない私にはよくわからず…。
カーテンコールは写真撮影可でした↓
韓国スターにはお米を贈るのが定着(?)↓
「米ドリーミー花輪」↓となってます。⇒日本語サイト
ここからネタバレします。
歌姫ヨジュと政治犯ヒョヌの間に生まれた息子ジヨンが、作曲家サンフンのコンサート(ミュージカル)をプロデュース(?)し、その作品が『ミュージカル「光化門恋歌」』であるという巧い構造です。ヨジュが死んじゃうという筋書きは好きになれなかったな~。
【出演】現在のサンホン:コ・ヨンビン、過去のサンホン:ユン・ヒョンリョル、ヨジュ(歌姫):リサ ヒョヌ(政治犯):イム・ビョングン チョ・ジングク(男性社長):キム・テハン ジョンスク(女性マネージャー):ヤン・コンニム ジヨン(歌姫の息子):パク・ヒョンシク(ZE:A) ほか
[演出・脚色]イ・ジナ [共同プロデューサー]キム・スンヒョン
【発売日】2012/12/19 S席16,000円 A席12,000円
http://www.k-koiuta.jp/
韓国公演(2012/02/07~2012/03/11):
http://www.playdb.co.kr/playdb/PlaydbDetail.asp?sReqPlayNo=31546
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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