松山ケンイチさんの初舞台です。作・演出は元惑星ピスタチオの西田シャトナーさん。松ケンだけでなくシャトナーさん目当てもあって伺いました。
上演時間は約2時間40分(途中休憩15分を含む)。
⇒CoRich舞台芸術!『遠い夏のゴッホ』
≪あらすじ≫ 公式サイトより
とある森、地上でたくさんのセミが羽化して歌う頃―。
羽化前のユウダチゼミのゴッホ(松山ケンイチ)は、せっかちすぎる少年。
そんな彼の理解者は同じ年に卵から生まれた、芯の強い少女、ベアトリーチェ(美波)である。
せっかちで、決まりを守ることも苦手なゴッホのために、
ベアトリーチェは必ず羽化すればゴッホと恋人同士になることを約束してくれていた。
だがゴッホは大きな勘違いをしていた。なんと、ベアトリーチェよりも生まれが一年早かったのだ!
ゴッホの体は、ひとり先に羽化してしまった。
成虫になったゴッホは「セミは地上に出れば、絶対にその年に死ぬ」ということを知る。
このままでは、二度とベアトリーチェに会えなくなってしまう!
「お願いです!セミが冬を越す方法を教えてください!」
体力温存のため、本能に逆らって歌うことも飛ぶこともせずに、
あらゆる森の生物に無茶苦茶なことを聞いてまわるゴッホ。
様々な虫たちとの交流を経て、ついにゴッホは、冬が来ないという「四角い森」の存在を知る。
自分と同じように、夏を過ぎても生きているセミの仲間、アムンゼン(筒井道隆)とともに、四角い森を目指すゴッホ。
しかしそこに、女王エレオノーラ(安蘭けい)率いるアリの大群が、ゴッホたちを冬の食糧にしようと迫っていた―。
はたしてゴッホはベアトリーチェと再会することが出来るのか?
≪ここまで≫
虫にそれぞれの寿命がわかっているという設定は切ないですが、それゆえ命を燃やす姿が輝くんですよね。
役者さんが体をどんどん動かして、コミュニケーションをとりながら色んなポーズを決めて行くのは微笑ましいし、ライブならではだと思いました。
演出についてはもっと空間の上部を使ってほしかったなぁ~。左右と奥を使って役者さんが激しく動いても平面的なんですよね。八百屋舞台の方が良かったんじゃないか等と素人考えをめぐらせてみたり。大きな木の装置だけだと物足りなかったです。
ここからネタバレします。
いきなり群唱から始まりました。一瞬「ああ懐かしい!」と惑星ピスタチオがフラッシュバック。そして、複数の俳優がを声をそろえて同じ言葉を一斉に語ることの、力強さ、魅力、演劇的効果を、あらためて味わい直しました。
ゴッホは自分の年齢を1年数え間違えて、自分の予想より1年早く羽化してしまいます。幼虫時代の恋人との約束を果たすために、夏を生き延びて、秋も冬も乗り越え、次の夏に羽化する恋人に会おうとします。松山さんのまっすぐさがすがすがしいです。
とうとう2人が会える…!までの時間は、長く取りすぎじゃないかと思いました。
舞台美術については、中央の木の幹がぐるぐる回るだけなのは物足りなかったです。装置はシンプルな抽象よりも、具象の部分がもっと多い装飾的な方が良かったんじゃないかな~。
ゴッホとベアトリーチェのくちびるを他のキャストが演じるのが可愛いかったです。
ミミズのホセを演じた吉沢悠さんの演技が軽快で良かった。
≪東京、大阪≫
【出演】ゴッホ(セミ):松山ケンイチ、ベアトリーチェ(後で羽化するセミ):美波 アムンゼン(先に羽化する鳴けないセミ):筒井道隆、ホセ(みみず):吉沢悠、ゼノン(蟻):手塚とおる、スタスキー(先に羽化するセミ):福田転球、ジンパチ(蜂):小松利昌、ラングレン(くも):保村大和、バンクォー(蟻):竹下宏太郎、イルクーツク(くわがた):石川禅、ブックハウス(かえる):田口トモロヲ、エレオノーラ(女王蟻):安蘭けい、セルバンデス(かまきり):細貝圭 ブリギッタ(先に羽化するセミ):彩乃かなみ アンドレイ(かぶと虫):鷲尾昇 スチュワート(後で羽化するセミ):和田琢磨 照井裕隆 遠山大輔 遠山裕介 山名孝幸
脚本・演出:西田シャトナー 音楽:GUTEVOLK 振付:香瑠鼓 美術:堀尾幸男 照明:中川隆一 音響:大木裕介 衣裳:伊賀大介 ヘアメイク:UDA 演出助手:豊田めぐみ 舞台監督:小林清隆、中村貴彦 宣伝美術:千原徹也(れもんらいふ) 宣伝写真:宮原夢画 宣伝スタイリスト:伊賀大介 宣伝ヘアメイク:UDA 宣伝ヘアスタイリング:勇見勝彦 主催:TBS、ホリプロ 企画制作:ホリプロ
【休演日】2/12,19【発売日】2012/11/24 S席:\9800/ A席:\7000(全席指定・税込)
http://hpot.jp/gogh/
http://www.tbs.co.jp/act/event/gogh2013/
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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