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2013年07月07日

【写真レポート】東京芸術劇場『芸劇eyes番外編第2弾「God save the Queen」』記者・媒体関係者懇談会07/03東京芸術劇場リハーサルルームL

 野田秀樹さんが芸術監督をつとめる東京芸術劇場が、『20年安泰。』に続く芸劇eyes番外編第2弾『God save the Queen』(ゴッド・セイブ・ザ・クイーン/略称『GsQ』)を製作します。作品を発表する5団体の作・演出家が登壇する記者・媒体関係者懇談会に伺いました。

 芸劇eyes番外編とは、同劇場が若い劇団を紹介するショーケース形式の公演で、1度に5作品を観られます。『God save the Queen(女王陛下万歳)』というタイトルは、作・演出家5人が偶然、全員女性だったため。やりたいことがはっきりしている若者の、頼もしい言葉が聴けました。

 ●芸劇eyes番外編第2弾『God save the Queen』
  期間:2013年9月12日(木)~16日(月・祝)
  会場:東京芸術劇場シアターイースト
  参加団体(作・演出):うさぎストライプ(大池容子) タカハ劇団(高羽彩) 鳥公園(西尾佳織) ワワフラミンゴ(鳥山フキ) Q(市原佐都子) ※五十音順
  ⇒公式サイト
  ⇒芸劇BUZZ「『GsQ』の全容を遂に発表。」(PDF)
  ⇒CoRich舞台芸術!『God save the Queen

【写真↓左から敬称略:市原佐都子、大池容子、西尾佳織、鳥山フキ、高羽彩】
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■高萩宏さん(東京芸術劇場副館長)よりご挨拶
 高萩:(5団体を見て)若いアーティストたちは、演劇を通じて色んな形で社会と向き合い始めていることが、すごくよくわかりました。

■徳永京子さん(企画コーディネーター)より企画趣旨の説明

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徳永さん ⇒Twitterあり!

 徳永:普段は演劇ジャーナリストとしてお仕事をしているのですが、それと並行して2009年から東京芸術劇場の企画運営委員をさせていただいております。シアターイーストとシアターウエスト(旧小ホール1、2)の企画のお手伝いをしたことから、芸劇eyes、および芸劇eyes番外編という流れができました。
 2011年に水天宮ピットで上演された『芸劇eyes番外編「20年安泰。」』はおかげ様で大変ご好評いただきました。明らかにこれまでとは違う、演劇を変えて行く力のある劇団がたまたま5つ見つかったのと、東京芸術劇場の色々なタイミングがうまく重なり合って実現した企画でした。
 ありがたいことに「来年すぐにでも」というお声掛けをいただいたんですが、若手のショーケースをやるために5劇団を集めたわけではなかったので、「毎年のように凄い才能が現れるわけありませんから、無理です」とお答えしていたんです。でも意外や意外、こうして2年後に第2弾ができることになりまして、私自身もとても嬉しいです。

 今回も「芸劇eyes番外編の第2弾をやろう」として集めたわけではありません。私が心の中で大騒ぎするような、素晴らしい才能、新しい才能が見つかった。その人たちがたまたま同じ時期に公演が出来ることになった。そういう幸運が重なって実現しました。
 今回の参加者も『20年安泰。』でご紹介した5劇団と同じように、演劇の定義を更新していく力を持っています。そして、たまたま5人とも女性の作・演出家でした。彼女たちによって“女性劇作家”という定義が明らかに書き換えられていくだろう、そしてより自由に、より強靭なものになっていくだろうという期待を抱かせてくれる5人です
 『God save the Queen』とは、皆さんご存知のように「女王陛下万歳」「女王陛下に栄光あれ」という意味です。5人全員が女性であることが、ひとことでパっとわかるようなタイトルにしました。5人が女王様のようにツンとしているのでありません(笑)。でも彼女たちの作品は非常に気高く、潔癖で、影響力があるものだと信じています

 ⇒Togetter「東京芸術劇場・芸劇eyesの選定基準について」(2013年7月7日~8日の会話・7月8日加筆)

■大池容子さん(うさぎストライプ)

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大池さん

 大池:参加団体の中で、たぶんうさぎストライプがダントツで知名度がないと思うのですけれど…この機会にちょっとでもうさぎストライプのことを好きになっていただけたらと思っております。
 女性の作・演出家のショーケースですが、私自身は「女性作家」とか「女性らしい作風」と言われると、ものすごく恥ずかしいです。作品を観ていただいた後に「少女漫画お好きでしょ?」とかよく言われるんですけど、あんまり好きじゃないし、本当に「あぁ、恥ずかしいなぁ」という気持ちになります。今回はそういう気恥かしさと闘いながらがんばろうと思います。

 質問:“女性性”の作品への影響/出演者の男女の比率について
 大池:私のお芝居の出演者は女性が多いですが、意識はあんまりしていません。自分としては、そんなに作品に性別はあらわれていないと思うんですが、「女性っぽいね」とよく言われるので、今回は参加する方々との共通点や相違点をチラチラ盗み見ながら、自分のことを考えようと思っています。
 女性男性問わず、性別を感じさせない俳優さんが好きです。たとえばあどけない感じの。3~4歳の子供って男女の差がわからないですよね。そういう匂いの俳優さんが好きです。

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■高羽彩さんさん(タカハ劇団)

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高羽さん

 高羽:雑誌“芸劇BUZZ”で、タカハ劇団を「5団体の中で唯一スタンダードな作風」と紹介していただきました。日常会話を積みあげていく中で生まれるドラマをいかに表現するか。それを大切にして作品を作っております
 今回のショーケースという形は、おそらく(会話劇の作り手である)私が一番難しいんじゃないかと、被害妄想的に思ってるんですけど(笑)、その分、いつも自分が出来ないことや、無意識にやろうとしていないことをふんだんに取り入れて、与えられた課題、環境を思う存分楽しんでいきたいと思っております。

 タカハ劇団のロゴマークについてご説明します。名前がタカハ(タカ派)なので、右翼的なお芝居を作ってるんじゃないかと誤解されることが大変多くて(笑)、心はハト派だよという意志表示のために鳩のマークにしております。2匹の鳩が、シャムの双生児のように背中合わせでくっついているデザインです。常につながり合って、相手のぬくもりを感じることはできるけれど、決してお互いの表情を見ることができない。私が常に考えている人間関係のジレンマを象徴するロゴです。私の作品はそこに集約することが多いと思います。今回は短い時間を十分に使って、私の思う「人間って何だろう」という問いを、皆さんにお伝えできたらと思っています。

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 質問:“女性性”の作品への影響/出演者の男女の比率について
 高羽:私の場合は、作品に「女性性」は全く反映されていないんじゃないかと思います。ご覧頂いた方から「タカハさんはずっと男性だと思ってました」と言われることがすごく多いんですね。私個人としては思春期以前から自分が女性であることにもの凄くコンプレックスをもって育ってきたというか カテゴライズされることが我慢ならないという、気難しい子供でした(笑)。「女だから」だけじゃなく、今なら「日本人だから/中国人だから」、他にも「学生だから/社会人だから」といった世の中に氾濫してるカテゴライズを、とにかく否定したくて苦しんだ思春期がありました。自分の作品に女性性が感じられないのは、結局そういった経験が影響しているんだと思います。「女らしい作品なんて書いてやるものか」というこだわりが、劇作家を始めた当時は強かったんですね。今はそれが当たり前になって、自分の書きたいものを書くようになりました。皮肉なことですけど…そういうものに縛られているからこその、「男性的な作風」なんじゃないかと思います。

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 徳永:私が最初に高羽作品を観た時も、女性が描いてるとは思わなかったんです。演出もソリッドでしたし。
 つい先日まで上演されていた高羽さん作・演出の『ブスサーカス』は、「ブスな女優しか出さない」というちょっと挑発的な(笑)公演で、美醜の問題がテーマでした。「醜く生まれた者は負けて、美しく生まれた者だけが勝つ」ということにドラマを生み出すのではなく、「美にも不幸はあるし、醜には醜の幸せや楽しさがある、そこから人生は始まっていくのだ」と、美醜の損得を認めた先に進めて行く視線がありました。たぶんそれは男性の作家では書けないのではないかと思います。


■西尾佳織さん(鳥公園)

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西尾さん

 西尾:演出家というとリーダーシップをとって「皆俺について来い!」みたいな、強く出る人のイメージがありますが、私は受動の力で作りたいなぁと思っています。もちろん作品づくりは演出家の最初のイメージや考えから始まりますが、絶対予定通りには行かないし、色んな邪魔が入ってくる。それを呼び込みたいと思っています。たとえば俳優が私の思った通りにできなくても、そっちの方が面白いと言って寄り道したり、自分の想定の範囲をガンガン超えて来るものが沢山あるなぁと思ってまして。普通に生きてると思い通りに行った方がいいなと思うことはあるんですけど(笑)、自分と違う人がたくさん存在して、そのたくさんの存在に引きずられることを前提に、作っていけるかなぁと考えています
 場所の力が強いところ(=普通の劇場ではない空間)で公演をすることが多いんですが、入りこんでくるだろう何かに助けられている気がします。
 まだ仮タイトルですが、今回は『蒸発』という作品を作ろうと思っています。ある新聞の社説に「国が蒸発するんじゃないか」と書かれていて、「国が蒸発」ってすごく変だけど、わかる気がしました

 (記者から向かって右側の女性を紹介して)劇団員の森すみれです。なぜ劇団員も登壇したのかというと、森と2人でやってるのが大事だからです。鳥公園をはじめて1年ぐらいは私1人だったんですけれど、1人でやれることをガンガンやるのは苦しいし、あまりうまくいかないなぁと思ってまして。あんまりそう見えないかもしれないんですけど、けっこう私、我が強くてですね(笑)、気をつけないと頭でっかちになるんですよね。言葉が勝ってしまうというか。森はあまり話すタイプじゃないんですが、森と一緒にいる塩梅がとても大事です。「鳥公園というと西尾さん」と思い出して下さる方が多いんですけれども、私はもう前に出なくてもいいなというか、もっとどんどん、穴みたいに、でくのぼうみたいになっていけたらいいなと思ってまして(笑)。森すみれは面白い俳優ですので、ぜひ皆さん憶えておいてください。

 【写真↓左から:西尾さん、森すみれさん】
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 質問:“女性性”の作品への影響/出演者の男女の比率について
 西尾:女性というものを、私はかなり意識していると思います。中高6年間が女子校だったので、だいたい女の子しかいない単一的な空間にずっといて、規制もなく、言いたいことも好き放題言っていました。その後にいざ男性と混ざることになると、「あぁ、まだやっぱりすごく男社会なんだなぁ」と発見しました。フェミニズムが強かった時代を経て、色々主張して色んなものを勝ち取った。でもだいぶん残滓がある…それが今だと感じています
 強い権力についてよく考えます。「何かを語ること」はすごく権力的で、語れないことについて、いつも考えます。だから「女だから何かを語る」となると、やりたいこととずれてしまう。(それもあって)女性の権利を主張する作品をやりたいとは思わないです。でも、自分が普通に暮らしていて感じていること、受け取っていることが作品に流れ込んでいくので、絶対に作品に反映されているだろうと思います。

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 質問:9月の『GsQ』に続いて10月にMITAKA“Next”Selection『カンロ』を上演する際の、作品の継続性・関連性は?
 西尾:『GsQ』と『カンロ』は、私の中ではつながってしまうと思います。9月の『GsQ』では暗い、少しネガティブな側から、ぬかるみのような湿度のある側から、または過去から、同じものを見るような感じ。10月の『カンロ』は、今もしくはちょっと昔から始まって、未来に向かって進んでいく話になると思います。『カンロ』は明るくなったらいな~と思ってるんですけれど、やってみないとわからないです。2つの作品では、そういった時間が変化していくことをやりたいなと思っています。


■鳥山フキさん(ワワフラミンゴ)

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鳥山さん

 鳥山:いつもわりと小規模に、小さいところで公演をしておりまして、こういう大きな舞台に立てることを本当に嬉しいなと思います。自分の作ってる劇団はそんなに人に好かれるものだと思っていなかったので、「外に出ていいよ」って言われたような感じがして、すごく嬉しかったです。
 メインというよりはサブというか、頭の隅で考えているような、どうでもいい、どうしようもないことを書いてます。(記者に向かって)今もたぶん皆さんは、メインでやってることと並行して、全く別の、本当にどうでもいいようなことを考えていると思うんですね。そういうことにすごく興味があります。(会場となるシアターイーストは)立派な劇場なんですけれど、いつもどおり、しょうもないことを書きたいと思っています。
 色合いや肌触りを先に決めて、それに近づけて行くような、イメージ先行の作品作りをしています。今回は「黄色いプラスチックの下敷き」みたいな感じにしようかなって。硬くて、ペラペラしてて、ちょっとふざけたような話になると思います。どのあたりが黄色なのかなってことを考えたりして、観ていただけたら。

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 質問:“女性性”の作品への影響/出演者の男女の比率について
 鳥山:出演者は女性プラス男性1名の場合もあるんですけれども、基本的には女性だけの作品がほとんどです。やっぱり女性の方が書きやすいんですね。男性は書きづらい。1名プラスするのは、男性も出したいという気持ちもあるからですが。なんでこんなに苦手意識を持ってしまったんだろう…という感じもあります。
 ワワフラミンゴとは別に“鳥山フキ個人企画”を昨年から始めました。そこではワワフラミンゴとは違う方向性で、自分が苦手とするものや、誰からも期待されていないものを書いていこうと思ってます。そっちではもしかしたら男性をもっと出すことも考えるかもしれません。


 ■市原佐都子さん(Q)

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市原さん

 市原:Q(キュー)は2年前から活動開始しまして、今年はこの企画と、フェスティバル/トーキョー13(F/T13)の公募プログラムに参加します。いつもどおりやっていきたいなと思ってます。「いつもどおりとはどういうことなのか」を意識するんですけど、いつも無意識にやってることが多いので、今年からなんか難しいなーって思います…はい。まあ私が作るものを、作ります。
 Qという名前は、別に意味はなく、形がいいなと思ってつけました。検索に引っかからなくてすごい苦労してます(会場で笑いが起こる)。
 「Q 演劇」で検索すれば大丈夫だそうです!

 質問:“女性性”の作品への影響/出演者の男女の比率について
 市原:私の作品も女性が出てくるのが多いです。けど…そうですね…女の人の方が複雑というか、なんか面白いなって思います。こんなこと言ったら「お前なんかが(エラそうに)」って思われるかもしれないですけど(笑)、男の人の方が何を考えてるかはわかって、でも理解はできなくて、(理解できないことも含めて)そういうことを別に面白いとは思わなくて。女の人の方が複雑で、わからないことが多くて、面白くて。それに劇に出てると見た目も可愛いし。あんまり男の子は…そんなに、いいなって思わない…です。

 【写真↓右側の、笑いをこらえられない徳永さんにご注目(笑)。私も笑いが止まらなかったです(笑)。】
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 質問:9月の『GsQ』に続いて11月のF/T13公募プログラムに参加する際の、作品の継続性・関連性は?
 市原:『GsQ』とF/T13『いのちのちQ』の出演者をオーディションで5人選びました。『GsQ』の出演者は女の子4人で、いつもQに出演している2人と、オーディションで選ばれた2人です。F/T13公募プログラムは、今年2月のTPAMショーケースで上演した『いのちのちQ』とは、タイトルは一緒でも内容は全然違う新作になります。オーディションで選ばれた5人に、いつもQに出演している2人をプラスして、出演者7人の作品になります。オーディションで選ばれた5人のうち2人は、『GsQ』とF/T13の両方に出演します。
 続けて作品を作りますが「つなげること」はいつも考えてないです。同じ人(=私)が作るので、なんとなくつながってはいます。今回も、その先もずっと、今までのことを踏まえて、新しいというか、先へ行けたらと思っています。

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 徳永:「イノチノチキュウ」というと「命の地球」と脳内変換する方が多いと思うんですが、実際は「いのち・のち・Q」ですよね。
 市原:『いのちのちQ』の意味は別にないです。響きが良くてQっぽいし、(Qの作品には)いっぱい動物とか食べものとかも出てくるし(命につながる)。好きなんです。だからタイトルはずっと『いのちのちQ』でいいんじゃないかな、とか(笑)。いつもタイトルを考えるのが嫌(いや)だから。
 徳永:『GsQ』のためのタイトルは考えていただけるんでしょうか?(笑)
 市原:考えなければいけない…と、思っています(苦笑)。

【写真↓左から敬称略:市原佐都子、大池容子、西尾佳織、鳥山フキ、高羽彩】
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 【しのぶよりひとこと】
 企画趣旨の説明とあわせて5人のアーティストを紹介された徳永京子さんは、ポスト・パフォーマンス・トークの司会やゲストとして登壇されている時とは少し違う、キリリと潔い、堂々とした態度でいらっしゃいました。懇親会に呼ばれた記者と紹介されたアーティストの両方に対して、真摯かつフェアーな姿勢に身が引き締まる思いがしました。
 舞台映像の上映を含むプレゼンテーションと質疑応答の後は、記者のテーブルを各劇団がまわっていく、お見合いイベント形式の(笑)懇談会となりました。

・うさぎストライプ 過去レビュー⇒
 大池容子さん、美人! 大池さんは青年団演出部所属です。青年団は平田オリザさんが作・演出・主宰する劇団で、平田さんが芸術監督をつとめるこまばアゴラ劇場のレジデント・カンパニー。2008年からほぼ毎年のように同団体、同劇場にかかわった若手アーティストの中から、岸田國士戯曲賞受賞者が輩出されています。演出家も育っています。

・タカハ劇団 主な過去レビュー⇒
 『GsQ』で上演する作品の企画書をいち早く配布してくださった高羽彩さん。さすが、外部でも活躍されている方ですね。「脚本を書き始める段階で結末は決まっている」ことがほとんどだそうです。今回出演されるイケメン俳優の1人は、個人的に少し注目していた俳優なので、そこにも期待します。

・鳥公園 関連エントリー⇒
 西尾佳織さんがシビウ演劇祭のボランティアスタッフとして、ルーマニアはじめヨーロッパの各国に約1ヵ月滞在して感じたこと等を話して下さいました。さまざまな人種の人々が生きる街で、自分はアジア人なのだと自覚したことや「日本人は能天気だな」と思ったことなども、作品に反映されるのでしょうね。

・ワワフラミンゴ
 「(立派な劇場での公演でも)しょうもないことを書きたい」とおっしゃった鳥山フキさん。今回は「黄色いプラスチックの下敷き」だそうですが、芸劇BUZZの紹介文にある「エビ、カニ、ホッチキス、双子等」をもとにした芝居ってどんなんだろう(笑)。ナンセンスな会話劇の舞台映像を見て、いい感じに力が抜けているトボけた間(ま)が面白くて、かなり笑わせていただきました。

・Q(キュー) 過去レビュー⇒、5、6 ※レビューが書けてない作品があります(涙)
 「男の人は面白くない」と言いきった市原佐都子さん(笑)。ご自身の女性性のみならず男女の性を俯瞰し、素材として客観的に取り扱っているのが痛快で、頼もしいことこの上なし!


 タカハ劇団とQは作・演出家1人だけのユニットで(タカハ劇団の高羽さんは事務所所属、Qは募集して集まった制作2人が同席)、鳥公園とワワフラミンゴは作・演出家と俳優が1人ずつ、うさぎストライプは作・演出家と俳優、制作、広報が1人ずつの計4人。どの劇団も常連出演の俳優は複数人いるようですが、団体としては少人数ですね。
 5人は大勢の記者を前に緊張されていたものの、若い女性らしい柔和な態度で、質問にも素直に答えてくださいました。自ら劇団を率いて自作を上演してきた方々の言葉には、実績に裏付けられた自信もあらわれていました。


芸劇eyes番外編・第2弾 God save the Queen
日時指定・入場整理番号付き・全席自由 前売2,500円 当日2,800円 高校生割引1,000円
※高校生割引は東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売りのみ取扱い。(枚数限定・要証明書)
http://www.geigeki.jp/performance/theater032/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2013年07月07日 23:22 | TrackBack (0)