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2013年10月31日

梅田芸術劇場・ぴあ『TRUE WEST~本物の西部~』09/29-10/31世田谷パブリックシアター

 ※記録は2018/12/12に公開しました。

『TRUE WEST~本物の西部~』 | 世田谷パブリックシアター
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/09/true_west.html
舞台『TRUE WEST~本物の西部~』~音尾琢真インタビュー
http://www.tv-asahi.co.jp/reading/mailmagazine/3586/
「TRUE WEST~本物の西部~」内野聖陽・音尾琢真出演
http://www.moon-light.ne.jp/news/2013/06/true-west.html
ぴあ「内野聖陽&音尾琢真が対照的な兄弟に扮し、愛憎のバトル!」
http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20130920/Pia_201309060005.html

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより http://www.umegei.com/schedule/314/
砂漠での放浪生活をしている粗野で無学な兄・リー。
一流大学を出て、脚本家として活躍している堅実な弟・オースティン。
正反対の兄と弟は、母親の家で再会する。
 オースティンは妻子を自宅に残し、アラスカ旅行中で留守にしている
母親の住む家に滞在し、ハリウッドに売り込む台本執筆に専念する。

そこへ何ヶ月も砂漠で暮らしていた招かれざる客である兄、リーが母の家に帰ってくる。
母の家を物色したり、オースティンの車の鍵を奪い、近所に盗みに入るリー。

オースティンの長年の企画をプロデューサー:ソウルキマーが気に入り、
実現に向けて動き出したように思えたとき、リーが盗みから戻ってくる。
リーは、自分にも実話に基づいた「本物の西部劇」の案があるとソウルに売りこみ、
映画化に向けてリーの「本物の西部劇」が動きだしてしまう。

目の前で長年の夢が奪われ、真っ当に生きてきたオースティンは
自分の恵まれた人生には「本物」がないことに落胆して壊れていく。
酒に溺れるオースティンはリーのように砂漠で生きると言い出す…

一方、リーは自分の案の脚本を書く事が出来ず、苛立ち、追い詰められていく。
何とかオースティンに書かせようとするが「真実」を手に入れたいオースティンは、
「砂漠へ連れていってほしい」と言い、聞く耳を持たない。
リーはオースティンに取引を持ちかけ、意気投合したように見えたが・・・。

 兄弟がお互いにもつ憧れとコンプレックス、不在の父親に対する微妙なスタンスの違い。
兄と弟の葛藤の先にあるものは・・。
 ≪ここまで≫

 途中休憩。すでにかなり面白い。

 サム・シェパード。迷ってたけど観て良かった。偶然バックステージツアーにも参加できた。

≪東京、大阪、福岡、名古屋、広島、宮城≫
出演:内野聖陽、音尾琢真、菅原大吉、吉村実子
脚本:サム・シェパード 演出:スコット・エリオット(The New Group芸術監督) 翻訳:広田敦郎 企画・製作・主催:梅田芸術劇場 ぴあ 演出補:薛珠麗 美術:松井るみ 照明:倉本泰史 音教:友部秋一 擬闘:栗原直樹 衣裳:小林身和子 ヘアメイク:佐藤裕子(スタジオAD) 舞台監督:小川亘 宣伝美術:加藤秀幸(グラインドハウス) 
【発売日】2013/08/03 S席 8,500円  A席 6,500円  (全席指定・税込) 未就学児童は入場不可。
http://www.umegei.com/schedule/314/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2013年10月28日

ぴあ『秋のソナタ』10/25-11/03東京芸術劇場シアターイースト

秋のソナタ Blu-ray
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紀伊國屋書店 (2013-12-21)
売り上げランキング: 19,686

 ⇒CoRich舞台芸術!『秋のソナタ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
国際的ピアニストのシャルロッテ(佐藤オリエ)は、長年付き合っていた愛人と死別。
その知らせを聞いた娘のエヴァ(満島ひかり)は、自分の家でひとときを過ごさないかと母を誘う。

シャルロッテはこの申し出を受け入れ、7年ぶりにエヴァの住む家を訪ねる。
そこには、脳性マヒのもう1人の娘、へレナがいるのだった。
母シャルロッテと脳性マヒの妹娘ヘレナも久々の再会だが、母親は正直、再会を喜んではいない。

不快な気持ちを押し殺して、明るく振る舞おうとする母シャルロッテ。
母親が持つそのような二面性に、姉娘のエヴァは、長い間苦しめられてきた。
母親シャルロッテを告発する、姉娘エヴァの容赦ない言葉のつぶて。

長い長い、地獄のようないさかいの幕が、ついに切って落とされた…。
 ≪ここまで≫ 

L'Équipe (レキップ) vol.1
出演:佐藤オリエ、満島ひかり
原作/イングマール・ベルイマン
翻訳・台本/木内宏昌
演出/熊林弘高
美術/島次郎
照明/笠原俊幸
音響/長野朋美
衣裳デザイン/伊藤佐智子
ヘアメイク/鎌田直樹
舞台監督/増田裕幸
制作/鈴木奈緒子
プロデューサー/戸塚成
宣伝美術/三堀大介(サイレン)
宣伝写真/小林亜佑(サン・アド)
宣伝スタイリング/伊藤佐智子
宣伝ヘアメイク/新井克英(e.a.t…)
主催・制作/ぴあ
企画/L’Équipe(レキップ)
制作協力/クオーレ
【発売日】2013/09/07 前売当日8,200円 ステージサイド前売当日7,800円 (全席指定) 未就学児童は入場不可。
http://t2.pia.jp/feature/stage/sonata/index.jsp
http://www.geigeki.jp/performance/20131025te/
https://www.facebook.com/akinosonata2013

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:57 | TrackBack

2013年10月24日

華のん企画プロデュース『三人姉妹』10/24-27あうるすぽっと

 ⇒CoRich舞台芸術!『三人姉妹
 以下は記録のみ。レビューは2016/08/24に投稿。

≪あらすじ≫ 劇場サイトより
ロシアのある地方都市に暮らす三人姉妹。
三人には生まれ故郷のモスクワに戻りたいという夢があった。
長女のオーリガは独身のまま教師をし、次女のマーシャは夫がいるものの満たされない毎日を送り、三女のイリーナは働かなくてはと思いながら、モスクワへの夢を捨てられずにいた。
そんな姉妹の住む町にモスクワから来た連隊が駐屯することになる。
亡き父が大佐だったため、姉妹の家には将校たちが毎日のように訪れていた。
マーシャは夫がある身だが、モスクワから赴任してきたヴェルシーニン中佐と恋に落ち、
イリーナはモスクワへ行きたい一心からトゥーゼンバッハ男爵と婚約する。
しかし連隊が町を去る日が近づいてきて…。
≪ここまで≫ 

≪東京、他≫
【出演】
ナターシャ:竹下明子
オーリガ:伊沢磨紀
ヴェルシーニン:福井貴一
アンドレイ:板倉佳司
トゥーゼンバッハ:戸谷昌弘
マーシャ:佐藤あかり
ソリョーヌイ:若松力
アンフィーサ:加藤記生
クルイギン:北川響
イリーナ:吉田妙子
チェブトゥイキン:山崎清介
作:アントン・チェーホフ
照明:山口暁
翻訳:松下裕
脚本・演出:山崎清介
音響:角張正雄
美術:松岡泉
衣裳:三大寺志保美
演出補:小笠原 響
舞台監督:久保健一郎
プロデューサー:峰岸直子
制作:千葉乃梨子/福本悠美
共催:あうるすぽっと(公益財団法人としま未来文化財団)
主催:華のん企画
【発売日】2013/08/19
全席指定(前売り・当日とも)
一般5,250円
学生4,500円(当日学生証提示)
シニア(65歳以上)4,500円(当日年齢証明提示)
※未就学児童のご入場はお断りさせていただきます。
https://www.owlspot.jp/performance/131024.html
http://www.canonkikaku.com/archives/chekhov.html

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:50 | TrackBack

2013年10月22日

【情報】アジア舞台芸術祭2013「APAFアートキャンプ受講生募集中」10/25-11/04東京芸術劇場、水天宮ピット

 SPAC芸術総監督の宮城聰さんが総合プロデューサーをつとめる「アジア舞台芸術祭(APAF)」が、間もなく開幕します。

 アジア諸国から若い舞台芸術家が集まってディスカッションをしたり、ともに舞台創作をして上演するこのフェスティバルは、2002年から継続実施されています。今年参加される日本人演出家は、森新太郎さん(演劇集団円、モナカ興業)と、佐々木透さん(リクウズルーム)。ここから中野成樹さんがAPAFで創作した『Waiting for Something』のように、本格上演に至る作品の種が生まれるんですね。

 今年も「APAFアートキャンプ」という、APAFを『取材、記録、発信』する人材育成プログラムが実施されます。APAFを見学・観劇して、国際コラボレーションについての論考や、意見・感想などを提出すれば、優秀作が公式サイトに掲載されます。見学・観劇できる範囲の違いによって、GROUP1、GROUP2、GROUP3の3コースあります(以下のチラシ画像参照)。参加費は無料。タイ、ベトナム、インドネシア、韓国、シンガポール、台湾等から来たアーティストの現場を目撃できる貴重な機会だと思います。ご興味ある方はこちらのフォームからお申し込みください。

 ●アジア舞台芸術祭2013 ⇒公式サイト ⇒チラシ(PDF) ⇒テキスト情報
  期間:10/25-11/04
  会場:東京芸術劇場、水天宮ピット
  参加俳優(オーディション合格者):石森愛望、大川潤子、加藤道子、近藤佑子、櫻井宇宙、末吉康一郎、鈴木燦、鈴木智香子、關根史明、タカハシカナコ、たけうちみずゑ、土田祐太、中尾法陽、平吹敦史、森山太、米津知実

【アジア舞台芸術祭2013スケジュール&APAFアートキャンプのGROUP表】
APAF_flyer.png

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2013年10月20日

劇団昴『本当のことを言ってください。』10/19-27赤坂RED/THEATER

 ※レビューは2017/11/29に公開しました。

 ≪あらすじ・作品紹介≫ CoRich舞台芸術!より。
 食肉加工会社「オリエントミート」を突如襲う内部告発。
 世間を揺るがす大事件を前に暗躍する人々。
 その渦の中から、一体何が明らかにされるのか?
 畑澤聖悟、新作書き下ろし!!
 ≪ここまで≫

 「牛肉100%ミートボールに豚肉が混入していた」との報道から、謝罪会見へ。

 ↓「食品の裏側」 (安部司著)で知った実話とぴったり。

食品の裏側―みんな大好きな食品添加物
安部 司
東洋経済新報社
売り上げランキング: 349
 

 ここからネタバレします。せりふは正確ではありません。

 引退した会長(小山武宏)の思い出話が2度繰り返されました。「ハルピンから日本に引き揚げてきたら、一面の焼野原。そんな時に嫁さんもらって子供までできちゃった。なんとかを食わせていかなきゃいけない、娘にうまい肉を食べさせたい。」 その思いからできた「オリエンミート」を、娘に継がせてどうなったのか。

出演:小山武宏、市川奈央子、石井ゆき、北川勝博、中西陽介、永井誠、大島大次郎、松谷彼哉、遠藤純一、相沢恵子、落合るみ、星野亘、三輪学、江川泰子、寺内よりえ
※北村総一朗は病気のため降板、東哲之助役は北村に代わり小山武宏がつとめます。
脚本○畑澤聖悟 演出○黒岩亮 美術○柴田秀子 照明○古宮俊昭 音響○藤平美保子 衣装○竹原典子 舞台監督○井上卓 宣伝美術○真家亜紀子 宣伝写真○梅原渉 制作○演劇企画JOKO/劇団昴 協力○劇団青年座/渡辺源四郎商店
【発売日】2013/09/04 一般=5000円 U24=3000円(24歳以下の方対象。ご来場の際に年齢確認出来るものをご持参下さい) ◎オープニングチケット=3500円(19日のみ)
http://www.theatercompany-subaru.com/public.html#a10

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:38 | TrackBack

【情報掲載】Studio Life「『LILIES』製作発表レポート」10/09銀座・某店舗

 男優ばかりの劇団スタジオライフが、劇団の代表作の1つである『LILIES(リリーズ)』を4年ぶりに上演します。⇒2009年の記者発表写真レポート 

 『LILIES』は複雑な劇中劇の構造をとった、カナダの劇作家ミシェル・マルク・ブシャールさんの戯曲で、ロマンティックな愛の悲劇でありながら、政治的主張も含んだとても面白い作品です。⇒ブシャール作品のレビュー

 舞台美術が文学座の乗峯雅寛さんの手により一新されるのが、個人的には楽しみなところ(⇒乗峯さんが登壇されたセミナーのレポート)。劇団より製作発表レポートを頂戴しましたので掲載します。 

 ●Studio Life『LILIES』公演公式サイト
  2013年11月20日(水)~12月8日(日)@シアターサンモール
  ※Sebastiani(セバスティアヌス)、Marcellien(マルケリアヌス)、Erigone(エリゴーヌ)チームのトリプルキャスト。
   Erigoneチームのヴァリエ役は公演当日にキャスト発表。
  ⇒CoRich舞台芸術!『LILIES

【写真(左から・敬称略):船戸慎士、笠原浩夫、松村泰一郎、仲原裕之、鈴木翔音、藤森陽太、山本芳樹、曽世海司】
LILIES_2013_8.jpg

【スタジオライフ公演『LILIES』製作発表レポート】

 4 年振りの再演『LILIES』製作発表
 スタジオライフ珠玉の名作がキャスト・ビジュアル一新で生まれ変わる!

 劇団スタジオライフが、次回本公演『LILIES』の製作発表会見を行った。
 カナダの戯曲家ミシェル・マルク・ブシャールによる本作は、1952 年のカナダの刑務所を舞台として紡がれる愛の物語。1996年には『百合の伝説』のタイトルで映画化され、世界各国で数々の映画賞を受賞している。戒律に厳しいカトリックが権勢をふるっていた前時代のカナダで、かけがえのない愛を見つけたふたりの少年――シモンとヴァリエの悲劇が、緻密なセリフの数々によって描出される。禁じられた愛のひとつの形として少年愛を扱ってはいるものの、会話劇の精密さや美しさ、キャラクター一人ひとりの造形、カナダの片田舎の社会風潮を観客に感じさせずにおかない筆力など、戯曲としての完成度は溜め息もの。人を愛し、何かを失ったことのある者ならば必ず心に突き刺さる普遍的傑作である。

 スタジオライフがこの作品を舞台にかけるのは4年ぶり4度目。舞台設定が男子刑務所内であるため、役者全員が男性で構成されるスタジオライフとの相性は抜群で、2002 年の初演以来上演するたび大きな評判を呼んでいる。まさに劇団の代表作にして、ファンにとっても“特別”な演目のひとつ。

【写真(左から・敬称略):松村泰一郎、仲原裕之、鈴木翔音、藤森陽太】
LILIES_2013_4.jpg

 会見では演出の倉田淳が、戯曲『LILIES』との出会いや初演時の心持ち、2度の再演を経てますます深まる作品への思いなどを熱弁。「生身の人間同士がぐっちゃぐちゃになってぶつかり合う、愛の闘いを描きたい」と意欲を明かす。さらには「優れた戯曲の条件のひとつは、観た人が“あっ、これは私の話だ”“私の知っている○○さんの話だ”と感じられることだ」との原作者ブシャール氏の言葉を紹介しながら、それこそが『LILIES』が世界中で上演されている理由ではないかと語った。

 引き続き倉田から、今回の『LILIES』では新たな試みに挑戦する、との発表も。まずひとつには、若手俳優の大胆な起用。メインキャスト以外にもルーキーを大量投入し、パワー溢れる舞台になりそうな予感である。ふたつ目には、各界から高い評価を得ている美術デザイナーの乗峯雅寛氏を迎え美術デザインを一新、「生まれ変わった舞台装置になる」とのこと。他にも、トリプルキャストという布陣で各チームそれぞれの味わいを出していく点や、旧キャストが前回とは対照的な役どころで参加している点など、見逃せない2013 年版『LILIES』の魅力を挙げ、期待を煽った。

 トリプルキャスト3チームのうち2チームにおいて主人公・シモンを演じる仲原裕之は、2009 年の『LILIES』でも同じ役柄を経験している。「4年前にやり残したことがいっぱいあります。以降様々な舞台を経験してきて、今だからできるシモンが絶対あると思っています」と折り目正しくコメントした。
 一方、仲原以外でシモンとヴァリエを演じる3人(鈴木翔音、松村泰一郎、藤森陽太)はいずれも入団4年以内のホープであり、『LILIES』初挑戦。「先輩方と話している中で特によく出てくる作品の名前がこれです」(松村)、「お客さまにとっても思い入れのある作品だと認識しています」(鈴木)と、大役への抜擢に緊張気味の様子だ。そんな彼らに向けて仲原は、「前の『LILIES』の時、僕は稽古で倉田さんから“野武士みたい”ってダメ出しされてました(笑)。責任の重い役柄かもしれませんが、飾らず、自分のありのままでぶつかっていけばいいんじゃないかと思います!」とエールを送った。

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 また、今回の制作発表は若手キャストの紹介の意味も込め、銀座のトラットリアを借り切っての“製作発表+懇親パーティー”といった形式で行われた。ひと通りの会見が終わると、取材陣一人ひとりの間近へと役者があいさつに回り、より率直な質疑応答や意見交換がなされていた。(文:上甲薫)


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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SPAC『サーカス物語』10/19-11/03静岡芸術劇場

 SPAC・静岡県舞台芸術センターの、2013年秋のシーズン4演目の1つは、インドネシアの演出家ユディ・タジュディンさんが演出される、ミヒャエル・エンデ作『サーカス物語』。上演時間は約2時間(休憩なし)。

 ユディさんの作品は2006年のク・ナウカとの合同公演『ムネモシュネの贈りもの』で初めて拝見して感動し、2010年の『南十字☆路』も面白かったので、SPAC俳優との共同作業がどうなるのか、とても興味がありました。あと、『サーカス物語』は本も持っています。装丁も絵も素晴らしいですよ。

 10月15日(火)~11月1日(金)は中高生鑑賞事業公演「SPACeSHIPげきとも!」実施期間(一般客も入場可)で、私は10/17の午後に中学生と先生方に混じって鑑賞しました。

サーカス物語 (エンデの傑作ファンタジー)
ミヒャエル・エンデ
岩波書店
売り上げランキング: 28,284

 ⇒ジャワ舞踊の会・冨岡三智「10/19 『サーカス物語』(SPAC)感想」※舞台写真掲載の詳しいレポートです
 ⇒CoRich舞台芸術!『サーカス物語

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 ミヒャエル・エンデの描いた「もうひとつの『モモ』」
 現代を生きる我々がほんとうに「守らなくてはならないもの」とは?

 サーカスピエロのジョジョのつくり話から生まれたジョアン王子の「明日の国」は、王子自身に捨てられて荒廃し、大蜘蛛アングラマインの支配下にある。記憶を失いさまよっていた王子とエリ王女は、今日の国(現実)でお互いをみとめ合い、自分の世界を取り戻しにいく…。ジョジョの語るファンタジーと「劇中劇」にあなたは何を見るだろう。それは合わせ鏡のように想像を超えた奥行きをもって、まだ見ぬあなた自身の顔を映すかもしれない。日本の「禅」思想に関心をよせていたと言われるエンデの言葉は、今わたしたちに必要なことを教えてくれる。
 ≪ここまで≫

20131017_SPAC_2013autumn_poster.jpg
SPAC秋のシーズン2013、次は『わが町』。

 舞台はサーカス小屋。立ち退きを迫られたサーカス団のエピソードと、サーカス団員である知的障碍のある少女エリに、ピエロのジョジョが語って聞かせる物語が同時進行し、さらにその外側に現実世界も加わります。オリジナルの音楽に合わせて歌を歌う音楽劇になっていて、絵本から飛び出してきたような大道具や衣装がとっても可愛らしかったです。

 SPACの俳優さんはただ立っているだけでも、ちょっと声を発するだけでも、ちゃんと訓練をされていることがわかります。動くともっとはっきりわかるんですよね。歩く姿勢が美しいし、アクロバティックな演技はとても安定していて見ごたえがあり、選び抜かれた声と言葉を味わうことができます。

 ジョジョのお話には、ガラスのお城で暮らすエリ王女と、彼女が一目惚れをするジョアン王子が登場します。エリ王女はエリの分身で、ジョアン王子をジョジョが演じるため、サーカス団の過酷な現実とガラスのお城の物語が交わっていき、どちらがこのお芝居のメインの軸なのかがわからなくなっていきます。空想が現実を変えて、想像力が人間に変化をもたらす瞬間、つまり世界がクルリと転換するのを観た時に、私の中で普段の生活では起こらないような、驚きの感覚が生まれました。こういう体験から得た気づきが、自分を変えてくれるんだと思います。

 私が観た回は、客席のほぼすべてが中学生の団体でした。中には1~3年生までの全校生徒あわせて60人という中学校もあったそうです。バスで数時間かかけて静岡舞台芸術センターまでいらしているんですね。中高生鑑賞事業では、年間約1万5000人の中高生がSPACのお芝居を観ています。開演前にはお芝居の観方についての丁寧な解説があり、終演後には演出家と出演者1名が登場して中学生にメッセージを伝える、アフタートークの時間も設けられていました。

 制作さんが「もし演劇や劇場のお仕事に興味を持ったら、静岡にはSPACがあることを覚えておいてください」とおっしゃいました。そうなんですよね、静岡の若者が演劇を仕事にしてみたくなったら、わざわざ東京に出て来なくてもいいんです、SPACがあるんだから(狭き門かもしれませんが)。すぐに思い浮かんだのが、前日に観たこまつ座『イーハトーボの劇列車』(1980年初演・井上ひさし作)です。岩手出身の宮沢賢治の評伝劇で、「農民よ、中央を頼るな」「今、自分が居るこの場所をユートピアにしよう」といったメッセージが込められていました。静岡県でSPACが行っていることは、まさにこのことだと思いました。
 芸術総監督の宮城聰さんに少しだけお話を伺うことができました。

 宮城:静岡は全国でいち早く、青少年のためのサッカー教室を作りました。それから三浦知良(カズ)選手が出てくるまでに、約20年かかっています。SPACの中高生鑑賞事業もそれぐらいの長いスパンで考えています。

 【生徒たちはロビーで出演者と交流し、写真を撮ったりした後、バスで帰路に。俳優とスタッフがバスを見送ります。】

20131017_circusmonogatari_omiokuri.jpg

 『サーカス物語』は少なくとも3つの世界(現実、劇、劇中劇)が混在する構造だったので、たぶん観劇初心者の中学生にはわかりづらかっただろうと思います。例えばカーテンコールで本当にお芝居が終わるのかさえ、判断しづらかったかもしれません。「わからない」ことを全身で味わい、「わからない」ことを全力でやってる大人と出会い、顔を合わせて挨拶をしたことは、10代の子供たちにとっては奇妙で、非日常的な体験だったと思います。彼らの体と心の奥にひっそり蓄えられた『サーカス物語』は、いつかふと思い出したり、何かのきっかけで誰かと話をしたりするごとに、よみがえるのだろうなと思いました。いや、もしかすると将来SPACに入る若者が出てくるかもしれません。実はエリ王女を演じていた鈴木真理子さんは、鈴木忠志さんが芸術総監督だった時代にSPACの中高生鑑賞事業公演を観ていたそうなのです。

 ここからネタバレします。

 “現実”から開幕しました。俳優たちが体操着姿で、舞台下手の手前側で話をしています。各自で『サーカス物語』に関係がある私物を持参し、その理由を説明しながら紹介していくのです。舞台中央のステージでは、それと並行して徐々にお芝居が始まり出します。女優さんが持参したバニラの香りの香水は、実際に大蜘蛛アングラマインの登場シーンで使われて、現実とお芝居の境を曖昧にする演出になっていました。

 サーカス団に立ち退きを迫る企業は「専属になって会社の宣伝をするなら、サーカス団ごと雇ってもいい。ただし、知的障碍者のエリを除く。エリは専門の施設に入れてやる」という条件を出してきます。その企業は大気汚染などの公害を起こしている工場を経営しており、エリはその公害の被害者なのです。サーカス団員の間では賛否が分かれますが、ジョジョが語る「明日の国」の物語の中で、エリ王女らとともにアングラマインを倒し、意識が変化します。フィクションがリアルに影響を及ぼす、奇跡が起こるんですね。企業側の提案に特に賛成だった刀使いのヴィルマ(たきいみき)が反対へと心変わりするのですが、そこに現実味があまり感じられなかったのはちょっと残念。私が驚くとともに感動したのは、知的障碍者のエリがエリ王女のように語り始めたところ。リアルとフィクションが入れ替わった瞬間でした。

 紙製の衣装はカラフルな色合いで、おもちゃみたい。そういえば折り畳み式の美術も紙製だったのかしら?開いて立体化するのに胸躍りました。衣装といえば圧巻だったのは大蜘蛛アングラマインですね。2人乗りの変形自転車の前に女性、後ろに男性が乗っていて、2人で1つの怪物になっていました。女性が動いて、男性が声を担うなどの2人1役の手法で、怪物らしさがよく出ていました。アングラマインに支配された「明日の国」が、蜘蛛の巣のような網目状の布で覆われており、その布に影が映る演出も良かったです。照明で真っ赤から金色に変わるなど、半透明の幕の効果は美しいですね。天井から吊られた布がステージに落ちると、とたんに何もかも消えてなくなる儚さも素敵。

 音楽は意図的に心を踊らせたり揺らしたりするものではなく、歌唱方法も朗々と歌いあげて観客をうっとりとさせるようなものではありませんでした。まるで短いセンテンスの詩の朗読のような、無垢な少年少女の讃美歌のような響きで、素朴で、どこか懐かしいような旋律でした。俳優は体と心と声を、まっすぐ届けるように歌い、1音ずつがストンと体に届くような感覚。祈祷とか、お経とかに近いかも。とっても心地よくて、歌がはじまる度に心が休まり、静かに思索する時間を過ごすことができました。歌詞は日本語で、日本語字幕がありました。でも字幕が出てこないシーンもあったんです。ぎゅっと俳優の言葉(歌声)に耳を傾けるべきところは、字幕がなかったのかなと思います。

SPAC・静岡県舞台芸術センター
出演:阿部一徳、榊原有美、鈴木真理子(Wキャスト)、大道無門優也、たきいみき、瀧澤亜美(Wキャスト)、永井健二、布施安寿香、若宮羊市 ※私が観たのはエリ王女役が鈴木真理子さんの回でした。
脚本:ミヒャエル・エンデ 演出:ユディ・タジュディン(テアトル・ガラシ)  訳: 矢川澄子 (岩波書店刊『サーカス物語』より) 舞台監督: 村松厚志 舞台装置: 深沢襟 衣裳デザイン: 駒井友美子 音楽: イェヌー・アリエンドラ 歌唱指導: 戸﨑裕子 歌唱協力: 米津知実 音響: 加藤久直 照明デザイン: イグナティアス・スギアルト 照明操作: 神谷怜奈 装置制作: 佐藤洋輔 演出部: 坂田ゆかり 演出助手: 佐藤聖 制作: 佐伯風土、山川祥代
【休演日】月~金 一般4,000円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
アーティスト・トーク
終演後、宮城聰(SPAC芸術総監督)とゲストによるアーティスト・トークを行います。
10月19日(土) 演出家ユディ・タジュディンによるスペシャルトーク(聞き手:宮城聰)
10月20日(日) 甲賀雅章(大道芸ワールドカップin静岡 プロデューサー、大阪国際児童青少年アートフェスティバル プロデューサー、バンコクSiam Street Fest プロデューサー)、ユディ・タジュディン
10月26日(土) 木下唯志(木下サーカス株式会社 代表取締役社長)
10月27日(日) 司修(画家・作家)
11月3日(日) 北村明子(振付家・ダンサー、信州大学人文学部准教授)、ユディ・タジュディン
※平日の中高生鑑賞事業公演あり。一般のお客様もご覧いただけます。
http://www.spac.or.jp/13_juggler.html


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 20:00 | TrackBack

2013年10月18日

【情報掲載】韓流ぴあ/ヤマハ株式会社『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク~キム・スンデ&チョン・ドンソク~』12月20日@ヤマハホール

 韓国ミュージカル俳優のキム・スンデさんチョン・ドンソクさんが、日本オフィシャル・ファンクラブの1周年を記念してコンサートを開催されます。会場は先日、キム・ダヒョンさんのコンサートがあった銀座のヤマハホールです。『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク』の第3弾でもあります。

 お2人は今年4月の『K-Musical Stars Concert 2013』で共演し、日本でCDデビューをされています。ドンソクさんは声楽科ご出身で歌声は折り紙付き(⇒インタビュー)。今年の第19回韓国ミュージカル大賞・新人賞を受賞されたばかりです。

Two Of Us ~歌ある限り~ 日本盤
キム・スンデ&チョン・ドンソク
ワーナーミュージック・ジャパン (2013-08-28)
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 ヤマハホールはマイクレスの生声もよく響く、とても上品なホールです。クリスマスシーズンの銀座でゴージャスな時間を過ごせるかもしれません♪ 以下、韓流ぴあさんよりいただいた情報です。ファンクラブ先行発売もあるので、ご興味ある方は早めに予約をした方がいいと思います。

 ■韓流ぴあ/ヤマハ株式会社『ファンクラブ 1st ANNIVERSARY LIVE
  キム・スンデ&チョン・ドンソク CHRISTMAS CONCERT
  Powered by 韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク』
  日時:2013年12月20日(金) 19:00開演 ※12/19(木)追加公演決定!
  会場:ヤマハホール
  出演:キム・スンデ & チョン・ドンソク
  料金:全席指定8,500 円(税込)
  発売日:一般発売 11月5日(火)10:00~
  ※ぴあ先行抽選販売プレリザーブ10月30日(水)11:00~
  ⇒チケットぴあ公演公式サイト

 【写真左から:キム・スンデさんとチョン・ドンソクさん (C)ALL RIGHTS RESERVED BY THEATRO】
seungdae_dongsuk.jpg

 ★『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク』第2弾(11月14日)はキム・ジェボムさん(⇒チケット発売中! 過去レビュー⇒)。ジェボムさんも韓国で大人気の俳優です。「韓国ミュージカル俳優名鑑 (ぴあMOOK)」にも寄稿されている高原陽子さんのブログによると、『もはや大学路で出てない有名ミュージカルはないんじゃないか!?と言われるほどの、「超」がつく売れっ子』。そうなんですよね…「本番中の公演をいくつ掛け持ちされてるんだろう?!」と驚くほどです。


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Posted by shinobu at 15:01 | TrackBack

2013年10月15日

【ワークショップ】アクターズワークス「プロのためのマイズナーテクニックWS~エクササイズクラス募集~」※12/05〆切(メールのみ)

 女優・俳優指導者の柚木佑美さんのワークショップのご案内です。⇒ワークショップのレポート(2006年) ⇒柚木さんインタビュー(2007年) 

 期間は12月17日~26日。応募者多数の場合は書類選考を行うそうです。詳細は公式サイトでご確認ください。

■アクターズワークス「プロのためのマイズナーテクニックWS~エクササイズクラス募集~」
【日程】2013年12月17日(火) ~26日(木) …計10回 (いずれも時間は18:00~21:00)
 [予備日程]12月27日(金) 28日(土) いずれも18:00~21:00
【会場】都内施設 世田谷・杉並区など
【定員】最多10人(応募者多数の場合、書類審査をさせていただきます)
【申込締切】2013年12月5日(木) ※延長されました。
【受講料】35.000円
【受講条件】18歳以上の、プロの俳優もしくはプロを目指す新人の方で心身ともに健康な方

Posted by shinobu at 20:45 | TrackBack

2013年10月14日

アミューズミュージカルシアター『僕らのイケメン青果店~チョンガンネ~』09/28-10/20アミューズミュージカルシアター

 ふらっと六本木に行って、3000円の当日券、テハンノシートで観られました。ありがたいな~ホントに。アミューズミュージカルシアターに来るのはこれで5度目(過去レビュー⇒)。ご縁あって第1回からずっと観られていたんですが、前回の『恋のかけひきの誕生』は見逃しちゃった…残念。

 Dステ『チョンガンネ~おいしい人生お届けします~』を観たので、韓国版と比べてみたい気持ちもあったんです。脚本から違っていましたね。韓国ではテレビドラマにもなっている人気作品です。上演時間は約1時間50分(休憩なし) 。

20131014_chonganne_poster.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!『僕らのイケメン青果店~チョンガンネ~

 ≪あらすじ≫ ローソンチケットのサイトより
 小さな青果店からスタートして、年商300億を誇る食品流通会社にまで成長させた青年実業家の実話をもとにしたストーリー。
 韓国ではまず小説化されてベストセラーになり、その後ミュージカル化、2011年にはチ・チャンウク主役でドラマ化もされた作品。

 広告会社に勤めたテソンは将来について悩んでいた。
 旅先で偶然出会ったイカの行商人と一緒に地方を渡り歩いて仕事を覚え、5年後に<チョンガンネ青果店>を始める。
 高校時代の友人ミンソク、ホストクラブに勤めていたジファン、バークレーに留学していたユンミン、済州島出身で軍を除隊したてのチョルジンと共に、若さあふれる店は順調に大きくなっていった。
 2号店の開店を控え忙しい中、ミンソクは大企業からの誘惑に心が揺れ、ジファンは祖母の医療費のためにホストクラブでの仕事をまた始めるようになった。
 青果店の若者たちは、自分だけの夢ではなく、みんなの夢を叶えることができるのだろうか…。
 ≪ここまで≫

 カーテンコールは撮影可でした。なんだかもう習慣みたいに撮ってる(笑)。記念になるし、記憶にも残りやすくていいですよね。

20131014_chonganne3.JPG

 お話自体は私のようなひねくれた現代演劇ファンには物足りないですね。もともとしっとり、どっしりした方が好みなので。
 やっぱり歌は上手いな~と思いました。ダンスも力強いです。3000円で観てちょっと申し訳ない気持ち。

 新人チョルジン役のファン・パウルさんの歌が、素直な声で聴きやすかったです。

 ここからネタバレします。

 済州島に母を残して八百屋で働きはじめたてチョルジンは、兵役を終えたばかりなので、しゃべり方や身のこなしに軍人っぽさが残っています。それをキュートに演じられているのですが、徴兵制のない日本で生きてきた自分にとっては、そういうエピソードが特に印象深く、胸に残るようです。あと、米国留学していた放蕩息子のユンミンが「兵役に行ってないから遅刻ぐせが治らない」と言われるところも。

 兵役に関係あるかどうか私にはわかりませんが、足腰の強さや、ブレない真っ直ぐな背筋などは、韓国の男優さんに共通するような気がします。女優さんもパワフルですけど。そのゆるぎなさは魅力ですが、硬すぎると感じることもあります。何が起こるのかわからなくて、危なっかしくて目が離せなくなるような、人間の心の弱さや曖昧さを表現してほしいとも思います。

20131014_chonganne2.JPG

 イカのエピソードはDステ『チョンガンネ』の方が面白かったですね(中屋敷法仁さんの上演台本でした)。言語や文化の違いがありますから仕方ないと思います。それも含めて楽しむのがいいのかも。

アミューズミュージカルシアターVol.6『僕らのイケメン青果店』(原題:총각네 야채가게)
出演:キム・デヒョン(テソン役) カン・インヨン(ミンソク役) キム・ナムホ(ユンミン役) チェ・ソンジェ(ジファン役) ファン・パウル(チョルジン役) マルチガール:ク・オクブン イ・ミョンファ
脚本:イ・ジェグック 演出:キム・ヨンア 作詞:チョン・ヨン 作曲:キム・ヘソン 主催:アミューズ/トリックスターエンターテインメント  後援:駐日韓国大使館 韓国文化院  企画・制作:アミューズ/LIVE corporation  協力:CJ E&M
チケット一般発売 : 2013年8月13日(火)より ※未就学児の入場不可  SS席8,000円 S席7,000円 テハンノシート3,000円(場面により一部見えにくい箇所があります。当日券のみ)
http://www.amuse-musical-theatre.jp/ikemen/
https://www.ticket.ne.jp/blue-theater/uketsuke.do?jigyoCode=17&koenGroupCode=25


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:58 | TrackBack

2013年10月12日

【写真レポート】韓流ぴあ/ヤマハ株式会社『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク~キム・ダヒョン~』10/11YAMAHAホール

 今年の1月に上演された韓国ミュージカル『ウェルテルの恋』で主役ウェルテルを演じていたキム・ダヒョンさんが、日本で初めてソロ・コンサートに出演されました(⇒ダヒョンさんインタビュー)。『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク』の第1弾で、私はコンサートと、その直前に実施された記者会見に伺いました。

KimDahyeonConcert3.jpg

 客席の盛り上がりがすごかった…!ダヒョンさんはミュージカル楽曲の一曲ずつに、役柄の心を込めて歌われて、まさに一球入魂ならぬ“一曲入魂”。会場のYAMAHAホールはマイクなしの生声も美しく響くクラシック音楽専門の劇場で、ピアノ、クラシックギター、ヴァイオリン、パーカッションというアコースティック楽器の伴奏とともに、とても贅沢な時間を過ごすことができました。

 『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク』は月例企画です。
 第2弾(11月14日)はキム・ジェボムさん(⇒チケット発売中! 過去レビュー⇒)。
 第3弾(12月20日)はキム・スンデさんチョン・ドンソクさん。 ⇒チョン・ドンソクさんインタビュー

 ⇒Korepo「「速報」キム・ダヒョン「韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク」リハ見学&記者会見開催!
 ⇒マウムデロ(心のままに)「韓国ミュージカル&トーク 「キム・ダヒョンコンサート」

 ロビーで販売されていました↓

韓国ミュージカル俳優名鑑 (ぴあMOOK)

ぴあ (2013-10-09)
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【公開リハーサル&記者会見】

 キム・ダヒョンさんは、登壇するなりさっそく2曲披露してくださいました。

 司会:歌ってくださった2曲について教えてください。
 ダヒョン:最初にお聞かせした曲は、2013年1月に日本で上演した『ウェルテルの恋』の「足を踏み出すことができなければ」。日本での思い出が残っているので選びました。2曲目は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(⇒関連レビュー)から「The origin of love」。韓国で100回以上出演した作品です。20代の時、性に対するアイデンティティーについて自分でも色々と考えたり、悩んだりしまして、この曲を歌いながら何度も涙を流したこともあり、特に思い入れがあるので選びました。

 司会:今回はミュージカルではなくコンサートです。どういう心境ですか?
 ダヒョン:今、とてもわくわくしています。今日のために韓国で準備をしながらも、本当に日本でコンサートをするんだろうか…と、今日、この会場に来るまで全く実感が沸かなかった。でも今、こうして記者の方々とお会いして取材を受けてお話をしているうちに、だんだんと…今やっと実感が沸いてきた気がします。今日の公演は、自分もとても楽しみにしてました。以前にYADAというグループで歌手活動をしていた時から日本でコンサートをしたかったんです。ついにこの日が来たなという感じで、今日はとても意味のあるコンサートだと思います。とても嬉しいですし、この後のコンサートで観客の方たちとひとつになって楽しみたいと思います。

KimDahyeonConcert7.jpg

 司会:選曲の基準について教えてください。
 ダヒョン:日本で『ウェルテルの恋』を上演したので、まずその中から選びました。そして『ヘドウィグ~』からも。ヘドウィグ役については非常にたくさん、色々な研究をしました。資料として日本で上演された『ヘドウィグ~』も観たんですが、自分たちが考えているようなことや、韓国で上演された『ヘドウィグ~』とは解釈の仕方がちょっと違うところがあって、すごく新鮮に感じるとともに驚きました。そういう意味でも『ヘドウィグ~』から選曲しました。韓国でヘドウィグを演じた役者さんの中では、私が一番美しいヘドウィグだったんではないかと思っているんですけれども、一番美しいヘドウィグだと自負している私が、日本に来て挑戦状をたたきつけたらどういう風になるかなと、ちょっと気になったりしています。また、ファンの方には好きな曲もあるでしょうし、『ヘドウィグ~』をご覧になった方も多いと思います。
 それ以外は、自分がやった作品の曲もありますし、やってみたかった作品からも選びました。テレビ番組「不朽の名作」で歌った曲も、今日は披露してみたいと思います。

 質問(しのぶより):やってみたかった作品とは?何という曲ですか?
 ダヒョン:やってみたかった役は、『レ・ミゼラブル』のマリウスです。20代の役なので、自分は30代だから無理かなと思ったり。関係者に聞いた時も「やるならば20代の俳優にしたいから」と言われてしまったので、もうできないかな~と思っています。僕は外見だと20代って言われることもあるんですけど。今日『レ・ミゼラブル』の中から歌うのは「Empty Chairs at Empty Tables」です。

【11月に開幕する主演ミュージカル「ガイズ&ドールズ」のスカイ役のイメージで、セクシーなムードの衣装を選んだそうです】
KimDahyeonConcert5.jpg

 司会:『ジャック・ザ・リッパー』など、次々と話題作に出演されています。ミュージカル俳優として今、どんな思いで活動をされていますか?
 ダヒョン:ミュージカル俳優は私の夢だったものですから、今このように活動しているのは、自分が夢をかなえたという気持ちです。ミュージカルは総合芸術で、歌って踊って、すべてのものを一度にライブで皆さんに見せられる。ステージで自分も楽しみながら、皆さんと呼吸を合わせて共感することができたらいいなと思っています。
 日本でこのように公演ができることも嬉しく思っていまして、これから発展していくきっかけにもなるんじゃないかと思います。私は創作ミュージカルにとても思い入れがありますので、日本で色々な公演をしたり、コンサートをしたりできるのはとても嬉しいことです。また、日本に向かう飛行機の中で、ふと考えてみたんですが、韓流というとドラマ等のスター俳優やK-POPの方たちの公演などがメインでしょうから、ミュージカル俳優がこのようにコンサートをすることは、自分で考えてみても驚くべきことだなぁと思いました。このような機会を得たことをとても感謝していますし、活動をしながら恩返しをしていけたらなぁと思います。このご縁がいつまでも続くといいなと思っています。

KimDahyeonConcert8.jpg

 質問(しのぶより):日本でこれからどういう活動がしたいですか?
 ダヒョン:私は日本が好きなんだな~と自分でも思います。YADAの活動をしていた時も日本に行きたいと思っていましたし、昨日の夜、リハーサルを終えて食事のために街を歩いている時も、歩いているだけでとても気分が良くて、楽しい気持ちになりました。
 これから日本で活動するようになればと考えてみました。今までのように韓国で上演した作品を日本で再び上演したり、今日のようなコンサートをするのではなく、日本で上演されるミュージカルに出てみるのはどうかな、そういうのもいいんじゃないか、と。そんな機会があったらいいなと思います。CDを出すというお話もありまして、ミュージカルもいいですが、ミュージカルではない普通の曲のショーケースが出来たらいいなと考えたりもします。


 質問:ミュージカルでは衣装やメイク、舞台美術などがありますよね。でも今日はコンサートです。何を頼りに、舞台への集中力を高めていかれるのでしょうか?
 ダヒョン:おっしゃるとおりで、どうしたらいいか今でもまだよくわかりません(笑)。ここはとても素敵で立派なホールで、マイクなしでも歌が伝えられるので、何曲かはマイクを使わずに自分の生声を聴かせたい、そういう試みをしてみたいと思っています。演技の場合は動作だけでも伝えられるんですが、今日は立ったまま歌うので、今だにどうしていいかわからないところです。ただ、今日のホールはお客様一人ひとりと目を合わせられる距離感がとてもいいと思っていますので、観客の皆さんとアイコンタクトを取りながら、楽しいステージにできればいいなと思っています。

KimDahyeonConcert6.jpg


【セットリスト】 ※パンフ通りです。実際は2と3が逆だったような気がしますが。

1 「ああ、ロッテ」 (『ウェルテルの恋』より)

2 「I am what I am」 (『ラ・カージュ・オ・フォール』より)

3 「Empty Chairs at Empty Tables」 (『レ・ミゼラブル』より)

4 「The origin of Love」 (『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』より)

5 「Sugar Daddy」 (『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』より)

6 「Wicked Little Town」 (『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』より)
 ダヒョンさんが「(トミー・ノーシスではなく)ヘドウィグとして歌ってみた」とおっしゃったように記憶しています。ドリーミーで柔らかい「Wicked Little Town」でした。

7 「ウェルテルの恋 メドレー <がっかりしないでください~我々は~一夜千年>」 (『ウェルテルの恋』より)

8 「足を踏み出すことができなければ」 (『ウェルテルの恋』より)

以下、アンコール

9 「希望事項」 (TV番組「不朽の名作」より) 
 TV出演時の動画↓

10 「微笑みながら私を見送ったその姿のように」 (TV番組「不朽の名作」より)
 TV出演時の動画↓


【コンサートの感想など】

 歌10曲の間にトークが何度もあって、歌唱力や演技力だけでなく人柄もよくわかる内容になっていました。韓国からもお客様が多数いらしていたようで、韓国語がわかる人と通訳を介する必要がある人の両方がいたために、客席では笑いや反応にタイムラグがありました。韓国ミュージカルの客層はすっかりボーダーレスですね。

 私がダヒョンさんに惹かれるのは、歌や演技における感情表現が豊かだからだと、今回のコンサートでも改めて確認しました。『ウェルテル~』のインタビューでおっしゃっていた“ディテール・キム”に今回も出会えました。記者会見でも「お客様とひとつになる」「皆さんと呼吸を合わせて共感する」とおっしゃっているように、ダヒョンさんは舞台上でつぶさにコミュニケーションをしているんですよね。
 
 それにしても、「自分のことを美しいと思っていて、それを堂々と公言する、実際に美しい男性」って、私の今までの人生で出会ったことなかったですねぇ…(笑)。『ウェルテルの恋』の時にすでに、ダヒョンさんがそういう俳優だと知っていたはずなんですが、また驚いてしまいました。コンサート中に「芸術高校を出る時にひっきりなしにスカウトがあった(けど演技の勉強をしたかったので大学に進学した)」ともおっしゃってましたね。“韓国で最も美しい”と自負されているヘドウィグは、確かに美しかったです。無邪気で可憐で壊れそうで…凌辱したくなるような(笑!)、ヘドウィグでした。

 ダヒョンさんが「日本のミュージカルに出てみたい」とおっしゃったことにも驚きました。実はそういう答えを期待した質問だったんです。日本語の勉強をされているようでしたので、本気なのだろうと思います。日本の『レ・ミゼラブル』でマリウス役にキム・ダヒョン、いかがでしょうか?!

 このコンサートの宣伝動画「韓国ミュージカル俳優キム・ダヒョンからメッセージが届きました♪」

Mlusical Concert &Talk Kim Dahyeon
出演:キム・ダヒョン(김다현)
バンド:松ケ下宏之(ピアノ/ギター) 小久保里沙(パーカッション) 雨宮麻未子(ヴァイオリン) MC:古家正亨 通訳:河井佳 記者会見挨拶:小田光太郎(ぴあ) 主催:韓流ぴあ/ヤマハ株式会社
全席指定6000円
http://www.yamaha.co.jp/yamahaginza/hall/eventlist.html#evt8120

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:09 | TrackBack

2013年10月09日

新国立劇場演劇『エドワード二世』10/08-27新国立劇場小劇場

 1500年代に英国で活躍したクリストファー・マーロウの代表作を、演劇集団円の森新太郎さんが演出されます。⇒マーロウ作品のレビュー 上演時間は約3時間(途中休憩1回を含む)。

 とっても面白かったです!!黄金色の壁に囲まれた抽象舞台で、決め決めスーツ姿のワルいおじ様たちが、これみよがしに悪態つき放題!口をポカンと開けてしまうほどバカをやってくださって、スカっとしましたし、笑っちゃいました。

 これでA席5,250円って安すぎる…。B席3,150円、Z席1,500円(Z席は当日券)もあります。

 劇場ロビーで戯曲が掲載された雑誌が購入できます。買い忘れた…。

 演劇ライターの鈴木理映子さんのツイート↓ そうですよね、『ヘンリー六世』三部作連続上演、『リチャード三世』もすごく面白かった!

 ⇒CoRich舞台芸術!『エドワード二世

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 実在のプランタジネット家イングランド王、エドワード二世(在位1307-27)の起伏に富んだ激しくも短い生涯を描いた歴史劇。
 父王の死後、エドワード二世は貴族たちの助言にも関わらず、フランス人騎士ギャヴィストンを異常なほど寵愛し、多くの役職や地位を授ける。これが先王からの腹心の家臣たちより反感を買うこととなり、ギャヴィストンは追放される。
 エドワード二世は王妃イザベラの自分への愛情を利用しギャヴィストンを呼び戻すが、その後もエドワード二世から真の愛情を得られないイザベラは、愛人である貴族モーティマーと謀ってギャヴィストンをなぶり殺し、王を幽閉する。二人は王子(エドワード三世)への譲位をせまる……。
 ≪ここまで≫

 金箔が塗り込められたような大きな壁に囲まれた、シンプルな舞台美術。上下(かみしも)と舞台奥の3面の壁が、金色のまだら模様になっているのです。奥の壁の中央部分には出入り用の四角い穴(横幅1.5m、高さ4~5m?)が空いています。壁全体の高さはその穴の倍ぐらいだったかと思います。舞台面側は端から端まで薄汚れた白いカーテンで目隠しができるようになっており、役者さんが手動で引っ張って場面転換します。カーテンの縦の長さは2~3mぐらいかしら。額縁全体を覆う大きさではなく、カーテンの上部は空いています。

 シンプルとはいえ、照明の変化で百面相のように表情を変える美術で、その効果の素晴らしさに何度も息を呑みました。カーテン使いにも工夫があるし、床に模様をつける照明も良かった。衣装は遊びに遊んでいて、でも王族・貴族らしさを壊さないハイクオリティー。鳴る音がことごとくアイロニックで、ドキっとさせるほど憎い選曲だったな~。

 王位争いの凄惨な物語ですが、先日のトークセッションで森さんが「主演の柄本佑さんは志村けんのバカ殿みたいです(笑)」とおっしゃっていた通り、主役だけでなく多くの登場人物がいわば戯画化されているんです。ただ、人間の愚行への風刺は辛辣で、刺激の強い表現もありますので、心して見届ける必要があると思います。大人向けです。

 新劇の舞台でよく拝見するベテラン俳優の皆さんの演技は、狙いを定めた“やり過ぎ”感が実に魅力的。アホウとワルのオンパレード。
 タイトルロールの柄本佑さんは、どんなに勇ましくしても、頼りなくて、情けなくて、愛すべきバカ殿でした。体型を生かし、滑稽さを誇張するような動きも良かった。声がきれい。
 王妃イザベル役の中村中さんは、紺色のドレスがとてもお似合いで美しかったです。“王妃”であることに説得力のある声でした。そういえば鶴田真由さんに似てるなぁと思うこともありました。

 ここからネタバレします。

 エドワード軍VS貴族軍という2つの集団の戦いでも、敵味方の両方の人物がガランとしたステージにランダムに並んで、皆、客席の方に向いて語ります。チャンバラの場面はほぼ皆無で、人間関係や物語の進展を、人物の配置やステージングで見せきってしまうセンスの良さ。美術と照明がホンットに素晴らしい。

 エドワードが戦場へと向かう場面では、舞台奥から大き目の灰色の紙ふぶきが吹き出してくる中に、エドワードが飛び込んで行くのがすっごくかっこ良かったです。舞台面側は白いカーテンが引かれているので、紙吹雪はカーテンに遮られて客席までは届かないんですが、10%ぐらいは風に巻き上げられて客席中央あたりまで飛んで来ていました。

 エドワードは追放されていたギャヴィストン(下総源太朗)を連れ戻して溺愛し、ギャヴィストンの死後はスペンサー(谷田歩)にご執心。男同士でキスしまくってたな…(笑)。終盤でモーティマー(石田佳央)と王妃イザベラ(中村中)もキスすることになるので、キスには「一心同体の戦友になる」という意味が込められているのがわかります。

 地下牢に幽閉されたエドワードが全身に黒い液体を塗りたくられていたのには驚きました…。最初は黒くてモフモフした布地の全身タイツなのかな…と思ったんですが、壁に体を擦り付けた時に液体だとわかりました。エドワードとケント伯爵(窪塚俊介)の、顔から大いにはみ出している横一文字の口ヒゲや、ギャヴィストン(下総源太朗)のリオのカーニバル風ギンギラ衣装、殺し屋ライトボーン(西本裕行)の赤スーツも強烈だったけど、まさか、そこまでやるかと思いました(いい意味で)。

 父に代わって即位した王子エドワード(安西慎太郎)が、首だけになったモーティマー(石田佳央)の頭のてっぺんに剣をぶっ刺して、そのまま剣を頭上に高々と振り上げたポーズで、たった1人で舞台に仁王立ちしている状態で終幕。殺気立って興奮した王子エドワードがとんでもなく愚かに見えるのは、ひどく楽観的な音楽が鳴り響くから。舞台をペラッペラの黄金色に輝かせる照明も効いていました。

Try ・Angle -三人の演出家の視点- Vol.2
出演:柄本佑(エドワード二世) 中村中(王妃イザベラ) 大谷亮介(ランカスター伯爵) 窪塚俊介(ケント伯爵) 大鷹明良(アランデル伯爵) 木下浩之(ペンブルック) 中村彰男(レスター伯爵) 西本裕行(ライトボーン) 瑳川哲朗(老モーティマー) 石住昭彦(カンタベリー大司教) 下総源太朗(ギャヴィストン) 谷田歩(スペンサー) 石田佳央(モーティマー) 長谷川志(ボールドック) 安西慎太郎(王子エドワード) 小田豊(コヴェントリー司教) 原康義(ウォリック伯爵) *役名は主要な役1つずつを表記。
脚本:クリストファー・マーロウ 翻訳:河合祥一郎 演出:森新太郎 美術:堀尾幸男 照明:中川隆一 音響:藤田赤目 衣裳:西原梨恵 ヘアメイク:佐藤裕子 演出助手:城田美樹 舞台監督:大垣敏朗 制作担当:高瀬磨理子
【休演日】10/15,22【発売日】2013/07/28 A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円
http://www.atre.jp/13edward/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 19:24 | TrackBack

ワタナベエンターテインメント・Dステ14th『十二夜』10/04-13紀伊國屋ホール

 ワタナベエンターテインメントのイケメン集団D-BOYS、D2らが出演するDステの第14弾は、シェイクスピア作『十二夜』(過去レビュー⇒)。演出・上演台本は2011年のD-BOYS STAGE『ヴェニスの商人』がとっても面白かった、青木豪さんです。

 『十二夜』はロマンティックな恋愛喜劇でストーリーも面白いので、どのプロダクションで観てもほぼハズレなしというのが私の感覚なんですが、Dステならでは、今ならではの演出になっていて、とても楽しかったです。個人的には楽隊の生演奏(と演出)が特に良かったですね。上演時間は約2時間5分、休憩なし。

 ⇒CoRich舞台芸術!『十二夜

 あらすじはWikipediaでどうぞ(完全にネタバレしてますが、読んでから観ても楽しめる戯曲だと思います)。

 開演前にラフな体操着姿の出演者(男性のみ)が、舞台上でエクササイズやゲームをしています。客席のほとんどはファンの女性だと思うのですが、そんなお客様の好反応もぞんぶんに取り込んで、会場のムードを温めます。ロビーで生演奏をしていたギター奏者を含んだ、笛、太鼓、ピアニカの楽隊が客席通路を通って舞台に登場。お芝居が始まる空気が徐々に盛り上がる中、開演前の準備体操の延長線上にオープニングがありました。『ヴェニスの商人』でもそうでしたが、身体表現やダンス(群舞)と演技を組み合わせた、古典の世界への導入が見事だと思います。

 ヨーロッパのお話なので衣装は基本的にドレスなどの洋装ですが、舞台美術は和風。装置に込められた意味を考えると、大道具、小道具に和の要素を用いているのが、とてもマッチしています。生演奏のアンサンブル4人は、演奏自体がとてもお上手で聴かせてくれました。登場人物が「音楽を!」と楽隊に命じて演奏させたり、幕の裏側でBGMの役割を果たしたり、効果音役(時計)として登場することもあります。

 出演者が男性のみですから、女性を男性が演じます。男女のラブシーンなのにBLにも見えるのがいいですね。ファンの女性客が多いので「何をやってもウケる」客席ではありますが、私のようなひねくれた演劇ファンが、筋がわかっているのに笑えて、ドキドキできたのは、セリフを言う人はもちろん、その周囲の人々のリアクションが、その場の空気を生きたものにしていたからだと思います。

 D-BOYS、D2というと、テレビに出たりもしてるアイドル・グループですよね。私はテレビを見ないし、いわゆるイケメン舞台にも馴染みがないので、「アイドル」というものにあまり免疫がないんです。だからなのか、全く関係ないのかどうかわかりませんが、やっぱり人気がある人は光ってるなぁと思いました。自己肯定エネルギーが強いことは一種の才能ですよね。

 ここからネタバレします。

 特筆すべきは、舞台装置が神社だったこと。舞台中央の屋根のある美術は、能舞台のようでもあり、お祭りのやぐらのようでもあります。お芝居が始まる直前、役者さんは客席に背を向けて横一列に並び、神社に向かって二礼二拍手一礼をしました。この礼が行われた時、それまで沸いていた客席が一瞬で静かになり、厳かな空気が劇場を満たしたのです。「紀伊国屋神社にお芝居を奉納する」という構造になっているのだと解釈しました。私にとって「奉納する演劇」は震災以降の1つのテーマでもあり、今、この時に古典喜劇を若者が上演する意味を考える上でも、しっくり来ます。1600年代から変わらないバカ騒ぎや恋愛騒動を、神様の前で愉快に、懸命に演じることは、人間が自らの命に感謝し、演者と観客が一緒にそれをことほぐ行為(行事)だと受け取れるからです。

≪東京、大阪≫
出演:碓井将大、三上真史、池岡亮介、荒井敦史、加治将樹、鈴木裕樹、陳内将、山田悠介、近江陽一郎、山口賢貴、坪倉由幸(我が家)、ミッキー・カーチス、林健太(ピアニカ)、松山隼大(ギター) 柿崎寛人(リコーダー) 岡田旺久(パーカッション)
原作:ウィリアム・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出・上演台本:青木豪 音楽:笠松泰洋 美術:二村周作 照明:山口暁 音響:青木タクヘイ 衣裳:清水崇子(松竹衣裳)  ヘアメイク:糸川智文 振付:広崎うらん 擬闘:栗原直樹 歌唱指導:広瀬奈緒 演出助手:松倉良子  舞台監督:筒井昭善  宣伝美術:末吉亮(図工ファイブ) 宣伝写真:坂田智彦+西村法正+菊地洋治(TALBOT.) 宣伝スタイリスト:COMASA 宣伝ヘアメイク:糸川智文 宣伝:大澤剛 票券・制作:上野正人 宣伝・制作:渡邉あや 制作デスク:西川陽子  プロデューサー:渡部隆 総合プロデューサー:渡辺ミキ 主催・企画・製作:ワタナベエンターテインメント
【発売日】2013/07/13 一般料金:7,000円(全席指定/税込) 初めまシート:4,000円(当日引換/税込)
http://www.watanabepro.co.jp/mypage/artist/dst14_twelfth-night.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:44 | TrackBack

2013年10月08日

【ワークショップ・オーディション】庭劇団ペニノ「タニノクロウ関西新プロジェクト参加者募集」10/24-26実施※10/18〆切(郵送必着)

 庭劇団ペニノのタニノクロウさんが、関西で新しいプロジェクトを立ち上げるにあたり、作品作りに携わるメンバーを募集します。2015年関西にて稽古・公演予定あり。大阪でワークショップ・オーディションが実施されますで、ご興味ある方はぜひご応募ください。以下、公式サイトより。⇒facebookイベントページ

 タニノさんは国内のフェスティバル/トーキョーKYOTO EXPERIMENT等のフェスティバルに招聘されるだけでなく、ヨーロッパ等の海外でも活動されています。

 ■タニノクロウ関西新プロジェクト参加者募集ワークショップ・オーディション
  期間:2013年10月24日(木)~26日(土)
  場所:オーバルシアター&ギャラリー(大阪・阿倍野)
  参加費:3000円
  【内容】
   10月24日(木)、25日(金)19時~22時  面接
   10月26日(土) ワークショップ(歌、無音の動き、など)
   ※2015年関西にて稽古・公演予定です。
  応募〆切:10月18日(金)必着(郵送のみ)

 ■庭劇団ペニノ主宰・作・演出のタニノクロウが関西にてワークショップ・オーディションを行います!

「関西で新しいプロジェクトを立ち上げます。
 関西の方で公演まで長い時間をかけて作品作りに携わって頂ける方を募集します。
 多くの方のご参加、お待ちしています!」  タニノクロウ 

【ワークショップ・オーディション概要】
期間:2013年10月24日(木)~26日(土)
場所:オーバルシアター&ギャラリー(大阪・阿倍野)
参加費:3000円

○10月18日(金)必着で
履歴書(写真付き:バストアップおよび全身)および志望動機を下記住所にご郵送ください。
【送付先】〒154-0001 東京都世田谷区池尻3-5-24 池尻ハイム2-E 庭劇団ペニノ
○10月21日(月)に
書類選考通過の方にのみ、面接時間案内のご連絡をいたします。

【内容】
○10月24日(木)、25日(金)19時~22時  面接
○10月26日(土) ワークショップ(歌、無音の動き、など)
※2015年関西にて稽古・公演予定です。

【お問合せ】
080-4414-2828(平日:午前10時~午後8時)
niwagekidan(アットマーク)gmail.com

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:55 | TrackBack

【オーディション】北九州芸術劇場プロデュース「桑原裕子作・演出『彼の地(仮)』出演者オーディション」※10/15〆切(郵送のみ)

 北九州芸術劇場プロデュース『彼の地(仮)』の出演者オーディション情報です。北九州で創作して、北九州と東京で公演が行われる企画で、今年はKAKUTAの桑原裕子さんが作・演出されます。昨年は藤田貴大さん作・演出「LAND→SCAPE」でした(公式サイト⇒)。⇒昨年の告知エントリー 詳細は公式サイトでご確認ください。

 ■北九州芸術劇場プロデュース『彼の地(仮)』
  稽古日程(予定):2014年1月16日(木)~2月17日(月)10:00~21:00@北九州芸術劇場
  公演日程:2014年2月に北九州、3月に東京で上演
  作・演出:桑原裕子(KAKUTA)

  オーディション日程:2013年10月26日(土)・27日(日)10:00~21:00
  会場:北九州芸術劇場小劇場
  募集人数:10名程度
  応募資格:年齢・舞台経験不問
  〆切:2013年10/15(火)必着※郵送のみ

Posted by shinobu at 15:48 | TrackBack

【ワークショップ】松本乃里子&鍬田かおる「踊る人のための、アレクサンダー・テクニーク!」10/26-27実施※〆切は不明

 アレクサンダー・テクニークのワークショップ情報です。「踊る人のための」とありますので、ダンサー向けでしょうね。アレクサンダー・テクニークというと、イギリス王立演劇アカデミーRADAでは1904年の創設時より教えられている手法です。関連記事⇒

 講師の1人である鍬田かおるさんは新国立劇場、劇団青年座でも教鞭をとられています。
 ⇒鍬田さんのご発言含むセミナーのレポート
 ⇒鍬田さんのワークショップレポート

 ■「踊る人のための、アレクサンダー・テクニーク!」 こちらより。
  期間:10月26日(土)13時半~16時半、27日(日)13時半~16時半の2日間
  会場:渋谷区代々木
  参加費:2日間18000円
  対象:18歳以上で、現在レッスンを受けられる状態の方
  定員:16名

■「踊る人のための、アレクサンダー・テクニーク!」
 ‐たくさん動いて、からだを感じながら、美しく、大きな、踊りを!
 ※日本アレクサンダー・テクニーク教会ウェブサイトより。

頭と脊椎の協調作用にフォーカスを当てながら動くことで、身体感覚を養い、 より自由で、よりダイナミックな動きを探求していきます。 同時に、表現やみせ方へも結びつけていきます。

2013年10月26日(土)13時半~16時半、27日(日)13時半~16時半の2日間
会場:渋谷区代々木4-11-3レインボーコート参宮橋B1
最寄り駅: 小田急小田原線 参宮橋 徒歩 2分 京王新線 初台 徒歩 7分
道順:参宮橋駅から改札を出て左へ行き、マクドナルドの角を右へ向かう。劇団四季稽古場の斜め向かいのビルB1Fです。

参加費:2日間18000円

対象:18歳以上で、現在レッスンを受けられる状態の方

定員:16名

STAT認定アレクサンダー・テクニーク教師である松本乃里子と鍬田かおるの2名が、2日間を通じて、しっかり指導いたします。お申込み・お問合せの際は、簡略で構いませんので、受講の動機とダンスのジャンルや種類を明記してください。当日は参加費と動きやすい稽古着、飲料水の他に、床に敷けるヨガマットや大きめのバスタオルをお持ちください。


お問合せ・お申込み :
松本乃里子 ericolex(アットマーク)k6.dion.ne.jp
鍬田かおる kaorualexander(アットマーク)hotmail.co.jp


講師プロフィール:松本乃里子(まつもと えりこ)
1999年よりアレクサンダー・テクニックを教え始め、以来、ダンサー、音楽家、俳優などのパフォーマーを始め、腰痛、肩こりなどのからだに痛みや違和感を持つ方々、介護士や医師、障害のある方など様々な必要性と年齢の方へのレッスン経験を持つ。STAT認定教師、IADMS(国際ダンス医科学学会)会員。
詳しいプロフィールはこちらのウェブサイトをご覧ください。
http://www.h4.dion.ne.jp/~ericolex/index.html


講師プロフィール:鍬田かおる(くわた かおる)
幼少よりクラシックバレエと演劇を学ぶ。桐朋学園芸術短大及びロンドン大学を卒業、STAT認定アレクサンダー・テクニーク教師となる。その後ロンドンのロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマにて、ムーヴメント指導と教育学、ムーヴメント演出で修士号を取得し現在の活動に至る。 F.Mアレクサンダー自身の著「自分のつかい方」を日本で初翻訳し出版する。劇団青年座研究所および新国立劇場演劇研修所講師。

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:14 | TrackBack

【ワークショップ】東京芸術劇場ワークショップ「演出家デヴィッド・ルヴォーによる俳優のためのマスタークラス」11/04-12実施※10/23〆切(メールのみ)

 世界で活躍する演出家デヴィッド・ルヴォーさんによる、俳優のためのワークショップが開催されます。驚くべき企画です。最近のルヴォー作品のレビュー⇒

 お時間のあるプロの俳優さん、演出家さんは、ぜひとも応募してください。※演出家も見学者として参加できます。

■東京芸術劇場ワークショップ「演出家 デヴィッド・ルヴォーによる俳優のためのマスタークラス
 講師:デヴィッド・ルヴォー
 期間:2013年11月4日 (月祝) ~2013年11月12日 (火)
  ※9日はお休み・計8日間
 Aグループ 11時~14時
 Bグループ 15時~18時
  ※AとBで内容に差はありませんが、異なる戯曲やシーンを行う可能性あり。

 料金(全8日間で)
  ①実演 24,000円
  ②③オブザーバー 16,000円
 定員
  ①実演 1グループにつき16名程度
  ②③オブザーバー 1グループにつき合計15名程度

 応募締切:2013年10月23日(水) ※メールのみ

■東京芸術劇場 ワークショップ「演出家 デヴィッド・ルヴォーによる俳優のためのマスタークラス」 ※公式サイトより

このたび、東京芸術劇場ではニューヨーク ブロードウェイ、ロンドン ウエストエンドを中心に活躍する演出家 デヴィッド・ルヴォー氏による俳優向けワークショップを開催いたします。
ルヴォー氏は、ジュリエット・ビノシュ(『背信』)、ジェシカ・ラング(『ガラスの動物園』)、アントニオ・バンデラス(『ナイン THE MUSICAL』)ほか数々のビッグスターを演出し、ブロードウェイではトニー賞受賞・ノミネートの常連。日本でも第1回読売演劇大賞を受賞した『テレーズ・ラカン』をはじめとしたtptでの活動、東宝(2012年『ルドルフ』ほか)、シス・カンパニー(2008年『人形の家』)で話題作を演出し、多くの俳優から“もっとも仕事をしたい演出家”と言われています。
精神分析的な緻密さと、官能性という相反する要素を戯曲から読み込み、俳優の真の魅力を引き出すことに定評のあるルヴォー氏が、実際に台本を使ってシーンワークを行います。世界的演出家から、戯曲の読みとり方を学ぶチャンスです! スキルにさらに磨きをかけたい俳優の皆様のご参加をお待ちしています。
また、オブザーバーとして演出家・俳優を募集します。演出家の皆様には、ルヴォー氏とのQ&Aセッションにご参加いただけます。この機会をお見逃しなく!

日程
2013年11月4日 (月祝) ~2013年11月12日 (火)
※9日はお休み・計8日間にわたるワークショップです
Aグループ 11時~14時
Bグループ 15時~18時
※AとBで内容に差はありませんが、異なる戯曲やシーンを行う可能性があります。

会場
水天宮ピット 大スタジオ

対象
①実演・・・プロとして舞台で活動している俳優1回につき2名程度、実際にルヴォー氏の演出を受けるチャンスがあります。
②オブザーバー(俳優)・・・プロとして舞台で活動している俳優ワークショップを見学することで、ルヴォー氏の演技指導や作品へのアプローチを客観的に見ることができます。
③オブザーバー(演出家)・・・舞台で活動している演出家ワークショップ見学のほか、期間中2回、ルヴォー氏とのQ&Aセッションにご参加いただきます。

※ウォーミングアップは、全員で行う予定です(シアターゲームや、簡単なエチュードなど)。

定員
①実演 1グループにつき16名程度
②③オブザーバー 1グループにつき合計15名程度


講師紹介
デヴィッド・ルヴォー
1957年、イギリス・ロンドン出身。1983年ユージーン・オニール作『日陰者に照る月』でウエストエンド演劇賞を受賞。同作品はアメリカでも上演され、トニー賞演劇作品賞にノミネート。1993年『アン

ナ・クリスティ』、2000年 『リアルシング』、2003年『ナイン THE MUSICAL』でトニー賞最優秀リバイバル・ミュージカル作品賞受賞。日本で
は、tptの芸術監督に就任した1993年『テレーズ・ラカン』で第1回読売演劇大賞演劇作品賞、紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞。現在に至るまで、多数の話題作を手がけている。

料金
全8日間で
①実演 24,000円
②③オブザーバー 16,000円

応募方法
メール edu(アットマーク)geigeki.jp まで件名「ルヴォーWS希望」として、
①氏名・ふりがな ②所属 ③性別 ④年齢 ⑤希望のグループ
⑥実演/オブザーバーの希望 ⑦俳優の方は、これまでの訓練や出演作など、俳優としての簡単な経歴/演出家の方は、これまでの訓練や演出作品など、演出家としての簡単な経歴
⑧欠席日の有無(ある場合は、日にちをお書きください)
⑨連絡先電話番号・メールアドレス・ご担当者

応募締切:2013年10月23日(水)
※全日程出席できる方を優先する可能性があります。
※応募者多数の場合、上記の経歴をもとに書類審査をいたします。その場合、実演希望の方でもオブザーバーとしてご参加いただく可能性があります。

★10月28日(月)に、全員に参加可否をご連絡する予定です。
※お申込み時にいただく個人情報は、本ワークショップ以外の目的には使用いたしません。

お問合せ
東京芸術劇場 事業企画課 教育普及担当 03-5391-2116
主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:59 | TrackBack

【ワークショップ・オーディション】ミナモザ「ワークショップ・オーディション2013」11/09-10実施※11/01〆切(メールのみ)

 瀬戸山美咲さんが作・演出される演劇プロジェクト“ミナモザ”が、2014年の劇団公演の出演者募集をかねたワークショップを開催します。以下、公式サイトからの情報です。

 瀬戸山さんは現役のフリーライターとして記事を執筆しながら、ドキュメンタリー演劇を上演しています。直近公演の観客の感想⇒

■ミナモザ ワークショップ・オーディション 2013 ⇒公式サイト

 【日程】 以下のいずれか1コマにご参加ください。
 A 11月9日(土)  12:00~16:00
 B 11月9日(土)  17:00~21:00
 C 11月10日(日) 12:00~16:00
 D 11月10日(日) 17:00~21:00

 【参加費】 2000円(ワークショップ受講料・テキスト代・会場費)
 【参加資格】 15歳以上の心身ともに健康な方。ミナモザ観劇の有無は問いません。

 【オーディション対象公演】
 2014年6月25日~28日 新作 座・高円寺1 5月より稽古開始
 2014年12月10日~16日 新作 都内劇場 11月より稽古開始
 そのほか、年間を通じておこなわれるリーディング公演、企画公演など。

 【申し込み締め切り】 2013年11月1日(金)24時

■ミナモザ ワークショップ・オーディション 2013

ミナモザはこれまで社会的なテーマを中心に据えながら、
「現代」の「日本」に生きる人間の矛盾や葛藤を描いてきました。
「演じる」ことの基本には「考えること」と「それを分かち合うこと」があると考え、
参加者間の「対話」を重視した作品づくりをおこなっています。

たとえば、『ホットパーティクル』という作品では原発について、
『ファミリアー』は動物と人間の関係について、
『国民の生活』はお金について、出演者とともに話し合うことから作品をつくりました。

ミナモザでかつて上演した『指』『国民の生活』などの二人芝居や『彼らの敵』のテキストを使って、
4時間じっくり「考える」「話す」「演じる」ことに取り組み、
出演者同士の「対話」、そして客席との「対話」を体感していただきます。

また、このワークショップは、来年度に予定されているミナモザの本公演(6月・12月)、
およびそのほかの企画公演のオーディションも兼ねています。
対象の公演が広範囲にわたりますので、特定の役を演じる方を募集しているというより、
今後一緒に作品づくりをできる方を求めている、とイメージしていただければ幸いです。

もちろんワークショップのみのご参加も大歓迎です。
ぜひミナモザの作り方に触れて下さい。

みなさまのご応募お待ちしております。

【日程】 以下のいずれか1コマにご参加ください。

A 11月9日(土)  12:00~16:00
B 11月9日(土)  17:00~21:00
C 11月10日(日) 12:00~16:00
D 11月10日(日) 17:00~21:00

【会場】 都内施設(申し込み後、お知らせします)

【参加費】 2000円(ワークショップ受講料・テキスト代・会場費)

【参加資格】 15歳以上の心身ともに健康な方。
       ミナモザ観劇の有無は問いません。

【オーディション対象公演】
2014年6月25日~28日 新作 座・高円寺1 5月より稽古開始
2014年12月10日~16日 新作 都内劇場 11月より稽古開始
そのほか、年間を通じておこなわれるリーディング公演、企画公演など。

【申し込み締め切り】
2013年11月1日(金)24時
応募者多数の場合、書類選考をさせていただきます。
11月4日(月)までに選考結果と詳細をお送りします。

【申し込み方法】
以下の項目を、info(アットマーク)minamoza.comまでお送りください。
件名は「ワークショップオーディション応募」でお願い致します。

・名前(ふりがな)
・生年月日/年齢/身長
・所属
・これまでの経歴/出演作品
・今までご覧になったミナモザ作品があればそのタイトル
・応募動機(200字から400字程度)
・メールアドレス/携帯電話番号
・写真(上半身)
・AからDまでのうち、希望の時間帯(第2希望まで)

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:48 | TrackBack

【ワークショップ】アプレ「中村義洋監督ワークショップ」※11/1〆切(郵送のみ)

 映画監督の中村義洋さんのワークショップ情報です。情報はCoRich舞台芸術!の掲示板より。公式サイトもあります。

 中村義洋監督作品では、以下(Wikipediaより)を全部見ましたが、どれも私的には面白かったです。

 アヒルと鴨のコインロッカー(2006年)
 チーム・バチスタの栄光(2008年)
 ジャージの二人(2008年)
 フィッシュストーリー(2009年)
 ジェネラル・ルージュの凱旋(2009年)
 ゴールデンスランバー(2010年)
 ちょんまげぷりん(2010年)
 ポテチ(2012年)
 みなさん、さようなら(2012年)

 ■アプレ「中村義洋監督ワークショップ」
  [開催日] 11月18日(月)19日(火)20日(水)27日(水)
  [申し込み 締め切り] 11月1日(金)(必着)
  [参加費] 3万円

■『奇跡のリンゴ』の中村義洋監督ワークショップ 11月開催 ※CoRich舞台芸術!掲示板より

11月のアプレ・ワークショップは
『奇跡のリンゴ』『ゴールデンスランバー』の中村義洋監督のワークショップです。

ワークショップのスケジュールは4日間。
ワークショップ用のテキストで参加者全員がチームに分かれ、
意見交換しながらシーン作りをし 撮影したモノを
参加者全員で観るというのが基本の流れです。

『中村義洋監督ワークショップ』
[開催日] 11月18日(月)19日(火)20日(水)27日(水)
[申し込み 締め切り] 11月1日(金)(必着)
[参加費] 3万円

[応募方法・応募資料]
顔・全身写真2枚、80円切手2枚を同封のうえ郵送。

[備考]
http://www.apres.jp/

[問い合わせ] 
03(5745)7336

[宛先] 
〒150-0012 渋谷区広尾5-19-1
「アプレ・ワークショップ参加希望」(監督名)係


[プロフィール]
崔洋一、伊丹十三、平山秀幸らの助監督として現場に携わり、
99年『ローカルニュース』で劇場映画デビュー。
05年以降『ブース』『あそこの席』『@ベイビールーム』『ルート225』などを監督。
07年、伊坂幸太郎の小説『アヒルと鴨のコインロッカー』を監督し一躍注目される。その後『チーム・バチスタの栄光』『ジャージの二人』(08)『フィッシュストーリー』『ジェネラル・ルージュの凱旋』(09)と次々に作品を発表。
2010年には『ゴールデンスランバー』(第60回ベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品)『ちゃんまげぷりん』が公開。2011年には『映画 怪物くん』2012年には『ポテチ』2013年には『みなさん、さようなら』『奇跡のリンゴ』が公開。
人間ドラマを描くことに長けた監督として高い評価を受ける。
最新作は2014年春公開 井上真央、綾野剛出演『白ゆき姫殺人事件』

【申し込み方法】
方法:履歴書・写真2枚(全身・顔),80円切手2枚を同封の上、郵送。
宛先:〒150-0012 東京都渋谷区広尾5-19-1 5F「アプレ・ワークショップ参加希望」T係(監督名を明記して下さい。)
電話番号:03-5475-7336
選考方法:書類審査後、合格者に通知。

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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2013年10月07日

【写真レポート】可児市文化創造センター「劇場施設見学」09/05可児市文化創造センター

  『秋の螢』公演製作記者発表とあわせて、劇場施設見学ツアーが実施されました。可児市文化創造センターの愛称“アーラ”とは、イタリア語で“翼”という意味。建物が翼を広げたようなデザインになっているそうです。

 案内してくださった劇場職員の皆さんの言葉や姿勢から、アーラへの愛情を感じ取れました。職場と仕事に自信を持っている人は輝いていますね。可児市まで伺って本当に良かったと思いました。

 【写真↓ アーラ外観】
ala_gaikan2.jpg

 ●可児市文化創造センター・ala Collectionシリーズvol.6
  『秋の螢
  ≪岐阜、東京、徳島、岩手、栃木、新潟≫
  期間:2013年10月10日(木) ~16日(水)
  会場:吉祥寺シアター
  出演:細見大輔、渡辺哲、小林綾子、福本伸一、粟野史浩
  脚本:鄭義信 演出:松本裕子
  チケット発売中:一般4,000円/18才以下2,000円 ★前売り完売
 ⇒CoRich舞台芸術!『秋の螢

 【写真↓ すり鉢状の芝生の庭の中央に池があり、池の真ん中に野外ステージがあります。】
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 劇場制作:今日は平日なので人は少なめですが、いつもなら飲食可能な座席は取り合いになるほどです。ランチタイムには親子連れでにぎわいます。衛館長の方針で、劇場利用の諸注意などを書いた看板などは、貼らないようにしています。誰もが気軽に集まれる広場になるように。催し物とは関係ない待ち合わせにも、よくご利用いただいていまして、アーラは(自主事業だけでなく)建物としても成功していると思います。


 【写真↓ 1019席の主劇場。オケピもあります。舞台も赤いシートも美しく、ほれぼれしました。】
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 劇場案内:寄席が大人気でして、このホールが満席になります。


 【写真↓ 311席の小劇場。印象は東京芸術劇場シアターイーストシアターウエストに近いかも。】
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 劇場案内:舞台に対して斜めに設置された袖側最前列の席が、意外と臨場感があって見やすいんです!個人的には正面席よりもおすすめです。


 【写真↓:製作室。舞台装置を作ったりさまざまな工作が出来る。】
ala_seisakushitsu.jpg

 劇場案内:当劇場でとても重宝している部屋で、いわゆるたたき場ですね。道具を作る心臓部です。


 【写真↓:木工作業室。プロが唸る設備が整っている。】
ala_mokko.jpg

 劇場案内:実は、家を建てられるほどの機材が揃っていまして、毎週通っている市民の方もいらっしゃいます。


 ほかにも音楽練習室、印刷室、デジタルアート工房、キッズルーム、ワークショップルーム、レセプションルームなど、市民の皆さんが使える部屋がたくさんありました。演劇ロフトに隣接している美術ロフト、音楽ロフトでは、ちょうど美術展や書道展が開催中でした。

 【写真↓:100席の映像シアターのラインナップが渋い!いい映画がそろっていると思いました。】
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 劇場案内:可児市には劇場も映画館もパーティー会場もありませんでしたから、全部まとめて1つにしたのがアーラです。


 【写真↓:アーラで上演されてきた舞台のポスター。正統派の日本製ストレート・プレイが多いです。】
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 ala Collectionの創作現場には公募で選ばれた約30人もの“市民サポーター”が参加されていて、『秋の螢』では毎日3人ずつの交代制で、稽古場に付いていらっしゃいます。公演宣伝用の自立型の大きなポップ広告も、市民サポーターの皆さんが劇場の製作室で作られたそうです。『秋の螢』のポップ広告は、小さな電気が点灯してホタルを演出する凝りよう。

 【写真↓:ロビーに設置された『秋の螢』ポップ広告】
ala_pop.jpg

 松本裕子(『秋の螢』演出):市民サポーターの皆さんは献身的に稽古場に通ってくださる。小道具を探してきてくださったりもするので、舞台監督助手がいっぱいいるみたい(笑)。私は稽古場を見学されるのがとても苦手なので、精神的面で大丈夫かなと心配だったんですが、市民サポーターの皆さんは居ることが当たり前の居かたで稽古場に居てくれて、スタッフの一人として支えてくださっていて、本当に嬉しい

 『秋の螢』出演者の皆さんからは、「ケータリングに野菜やお米があったのに驚いた」「ウィークリー・マンションに滞在して自炊をしているので、取れたての野菜を持って来てくださるなんて、至れり尽くせりで申し訳ないぐらいの気持ち」「フルーツなどおいしい差し入れをいただいて、毎日稽古に来るのが楽しみ」「土日にパンを焼いてくださる方がいて感動した」「一人暮らしの息子(=キャスト)の面倒をみるお母さんのような存在」「一生懸命稽古を見て、ノートに感想を書いてくださったりして、相当助けられている」「同じ稽古場にいて、威圧感、異物感がない。一緒に作ってるというグルーブ感がある。東京では体験できないことで新鮮」等とおっしゃっていました。

 プロデューサーの衛紀生さんがこのように↓おっしゃっていました。

 衛紀生ala Collectionのキャスト・スタッフは、可児の街を一緒に堪能するうちに家族になっていくんです。稽古場が家族の場になっていく。『秋の螢』のチームも家族になっていくんじゃないかという予感がします。

 昨年、メルマガ号外を発行したala CollectionシリーズNo.5『高き彼物』でも素晴らしかったのは、俳優のコミュニケーションのあり方でした。俳優同士は当然血のつながった家族ではありません。でも長く生活を共にしてきた“家族”という共同体のメンバーであることが信じられる舞台でした。今後もアーラならではのお芝居に期待したいです。

 ⇒『秋の螢』公演製作記者発表の写真レポートへ。 


≪岐阜、東京、徳島、岩手、栃木、新潟≫
出演:細見大輔、渡辺哲、小林綾子、福本伸一、粟野史浩
作:鄭義信 演出:松本祐子 美術:島次郎 照明:服部基 音響:鶴田浩(公財)可児市文化芸術振興財団 舞台監督:八重樫慎一 プロダクションマネージャー:村松明彦(公財)可児市文化芸術振興財団 宣伝美術:株式会社カラビナ プロモーション:坂﨑裕二(公財)可児市文化芸術振興財団 制作:清水佑香子、澤村潤(公財)可児市文化芸術振興財団 プロデューサー:衛紀生 主催:(公財)可児市文化芸術振興財団
チケット発売日:2013年8月24日(土) 一般4,000円 / 18才以下 2,000円(全席指定・税込)※学生券はカンフェティチケットセンターのみ、10/1より予約受付。(当日精算。公演当日、会場受付で学生証をご提示ください。) 未就学児童は入場をご遠慮ください。
お問合せ:石井光三オフィス TEL:03‐5428-8736
http://www.kpac.or.jp/collection6/index.html
http://www.kpac.or.jp/event/detail_432.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2013年10月06日

DULL-COLORED POP プロデュース『最後の精神分析-フロイトvsルイス-』10/04-13 d-倉庫

 DULL-COLORED POPの谷賢一さんが、2009年初演の米国劇作家マーク・セント・ジャーメインによる2人芝居を翻訳・演出。パンフレットによると2年におよぶロングランを記録したヒット作だそうです。谷さんの公演関連ブログ⇒

 第二次世界大戦前夜、ロンドンでジークムント・フロイトと、C・S・ルイスが出会って話をしたとしたら…?という架空の物語。フロイトを木場勝己さん、C・S・ルイスを石丸幹二さんが演じます。豪華キャストです。

 前売りは早々に完売でしたが、公式ツイッターが当日券の枚数を教えてくれてます。上演時間が1時間35分と短めですので、座布団席でも大丈夫じゃないかなぁと思います。終演後にトークがある回もありますし、お時間あれば当日券にチャレンジを。

 ⇒All About「石丸幹二×木場勝己「最後の精神分析」稽古場リポート
 ⇒CoRich舞台芸術!『最後の精神分析-フロイトvsルイス-

 ↓文化庁芸術祭優秀賞を受賞されました(2014/02/11加筆)。

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより。
 キャロウェイ賞やニューボイス賞などに輝くアメリカの劇作家マーク・セント・ジャーメインの野心作を本邦初上演! フロイト/ルイスには名実ともに演劇界を代表する俳優である木場勝己と石丸幹二を迎え、DULL-COLORED POP谷賢一による翻訳・演出でお届けします。

 精神医学や心理学のみならず、20世紀の文学や芸術に多大な影響を与えた精神分析の祖、ジークムント・フロイト。そして『ナルニア国物語』『別世界物語』などが高く評価され、今も愛読され続けているファンタジー作家、C・S・ルイス。

 互いに“夢”“幻想”を通して人間を理解した2人。
 互いに“ファンタジー”に魅入られた2人。
 互いに同じ時代のイギリスに生きていた2人。

 しかし2人には、決定的な、受け入れがたい相違点があった。
 フロイトは過激な無神論者。一方ルイスは熱烈なキリスト教徒。
 ──そんな2人が、もし、出会っていたら?

 神はいるのか? 道徳とは何だ? そして性欲とは? 人生とは? なぜ人は争い続ける? 20世紀前半を代表する2人の知の巨人たちが、90分の激論を通じて、歴史上誰も解決し得なかった問題に挑むスリリングな会話劇。

 ルイス「これ以上話したくない!」
 フロイト「ならそうしよう。だがこれは私の信念だがね。
     ──患者が話すことよりも、話せないことの方が、得てして重要な意味を含んでいるものだよ」
 ≪ここまで≫

 無神論者VSキリスト教信者の2人芝居は逃げ場なしのガチバトル。クリスチャンが観たらタブーわんさかでもっと面白いんだろうな~と思いました。
 舞台面側のカウチ、奥の棚などの美術や小道具が象徴的でとても良かったです。棚やデスクには、ギリシア時代の神々や、古代エジプトの彫像を模した小さなオブジェ(フロイトのコレクション)が多数並んでいます。2人は互いにそういった人類の歴史を背負い、命がけで戦っているようでした。

 どっしりとしたストレート・プレイですから、どうしても芝居のメインは俳優の演技になります。木場さんはいつもながらカッコイイんですが、カッコイイのは見たくないんだよなぁ~。「ここはこういう演技をする」と決めて演技をしているように見えちゃうのも物足りない。石丸さんは木場さんに押され気味だったような。

 ここからネタバレします。

 時代は1939年9月3日(第二次世界大戦勃発の朝)。場所はフロイトの書斎(ロンドン、ハムステッド地区)。フロイト83歳、ルイス40歳。

 幕が開くなり照明が、ステージだけでなく劇場の壁全体を明るく照らしました。黒い幕などでボロ隠ししてプロセニアムを作るのではなく、「ここは劇場ですよ、これからお芝居(嘘)が始まりますよ」という宣言をしたのが潔いと思いました。
 舞台面側中央にフロイトの診察用のカウチが置かれていて、誰も座ったり寝たりしていない時も、よく照明が当たっていました。2人ともが精神分析を受けている(胸の扉をこじ開けられて、心の奥を暴かれていく)状態を想像しました。

 フロイトは口蓋のがんに冒されており、話すごとに痛みが増し、ついには口から出血します。その血がとても良かった。人類の血塗られた歴史の象徴とも解釈できますし、ラジオが開戦を告げ、空襲警報(誤報)が鳴り響きますから、戦争そのものを表すと考えることも可能です。フロイトの人口口蓋を取り外したルイスの手にも血がついて、2人ともが血にまみれたことも、戦争を想起させました。そして別れ際、血のついた手で握手をする2人に、かすかな希望が示されたように思いました。


"FREUD'S LAST SESSION" by Mark St. Germain Suggested by "THE QUESTION OF GOD" by Dr. Armand M. Nicholi, Jr.
クライブ・ステープルス・ルイス(Clive Staples Lewis, 1898年11月29日 - 1963年11月22日)
ジークムント・フロイト(ドイツ:Sigmund Freud、1856年5月6日 - 1939年9月23日)
出演:石丸幹二、木場勝己
声の出演 ジョージ六世:小田豊 チェンバレン首相:陰山泰 BBCアナウンサー:瀬田昴治
脚本:マーク・セント・ジャーメイン(Mark St. Germain) 翻訳・演出:谷賢一 美術:土岐研一 照明:松本大介(株式会社松本デザイン室) 音響:長野朋美(オフィス新音) 衣裳:前田文子 舞台監督:武川喜俊 演出助手:中村梨那(DULL-COLORED POP) 照明操作:吉川愛子 音響操作:小野伶子 小道具協力:高津装飾美術 大道具協力:C-COM 衣装協力:東宝舞台 Special Thanks:程呈 制作助手:松本奈央子 制作:福本悠美(DULL-COLORED POP)、馬場順子(石井光三オフィス) 太田さやか 企画・キャスティング:穂坂知恵子 宣伝美術:近藤一弥、イラストレーション:望月梨絵 パンフレット作成:進藤小瀬里 主催:DULL-COLERD POP、制作協力:石井光三オフィス、助成:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、芸術文化振興基金
【休演日】8日(火)【発売日】2013/08/03 全席指定 一般 5,000円(税込) 学生割引2,500円(税込)=24歳以下、9/20~受付開始
http://www.dcpop.org/stage/next.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:27 | TrackBack

神奈川芸術劇場・KAAT『渋さ知らズ大オーケストラ「天幕渋さ船~龍轍MANDALA~ 」“徹底版、渋さ知らズ!”』10/06神奈川芸術劇場ホール

 公共ホールでよく催し物をやってるバンドだなぁ…ぐらいしか情報を知らず、観に行ってまいりました、渋さ知らズ

 10/05、10/06の2日間のうち、私は10/06に鑑賞。15時開演で終わったのは19時ごろだったらしい…私は時間切れで18時50分ごろに失礼しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『天幕渋さ船~龍轍MANDALA~

 オーケストラと名乗るのに納得の大人数。サックス、トロンボーンなどの管楽器が多いですね。 “スカ”(っていうのかな)のようなリズムがずっと繰り返されて、長い時間、休みなく演奏された時に、「あー、これってセックスだよな~」と思いました。桟敷席の人たちが立ち上がって集団で盛り上がっているのを眺めながら。
 音楽の繰り返しって快楽と直結してるというか。いや、音楽だけじゃなくて「繰り返し」は人間にとって快感なんですよね。ある演出家が「人間は繰り返すことを気持ちいいと感じる。たとえばダンスとか音楽とか」って言ってたのを思い出しました。※ここでも書いてました。

 音楽演奏、歌唱と合わせて暗黒舞踏、コンテンポラリー・ダンス、映像など盛りだくさん。私は大きなバナナと骨をもって踊り続けていた、サリー(インド等の民族衣装)のような緑色の衣装のお姉さんに釘付けだった。だって、単調な振付で踊りっぱなしなんだもの。エロい。

 ここからネタバレします。

 巨人人形が出てきたり船が出てきたり龍が出てきたり。
 こういうバンド演奏とエアリアル(aerial:布にぶら下がる空中パフォーマンス)は相性がいいように思いました。

第20回 神奈川国際芸術フェスティバル参加プログラム横浜音祭り2013後援プログラム
出演:渋さ知らズ大オーケストラ、ほか
スペシャルゲスト:ザ・スターリン246 白崎映美(上々颱風) ダンサー:東野祥子、八重樫怜子、安田理英、Kaeru、Mingo、ケンジルビエン、ねねむ、AYUMI(フープ東京) 
演演出:不破大輔 演出助手:笠原直志 ゲスト美術:本濃研太 深川信也 照明:稲井田希 舞台監督:山口英峰 プロダクションマネージャー:安田武司 技術監督;堀内真人 プロデューサー:小沼知子 崎山敦彦 企画協力:あうるすぽっと 会場協力:日本郵船氷川丸 象の鼻テラス 企画製作/KAAT神奈川芸術劇場・渋さ知らズ 主催/KAAT神奈川芸術劇場
10/05(全席イス有・自由席・整理番号付)2500円
10/06 桟敷席 3,500円(整理番号付)※ご覧いただくエリアは当日指定させていただきます。)S椅子指定席 4,000円 A椅子指定席 3,000円 U24 (24歳以下) 2,000円 高校生 1,000円
http://www.kaat.jp/detail?id=7735#.UkLsyc2ZLsI

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:18 | TrackBack

2013年10月04日

【ワークショップ・オーディション】冨士山アネット「冨士山アネット×DanceTheatre4P国際共同制作『The Absence of the City』東京・新国立劇場公演・出演者募集」10/24、10/25実施、10/29~30本番※10/23〆切(メールのみ)

 長谷川寧さんが振付・演出・出演される冨士山アネットが、今月末に新国立劇場で上演される公演の出演者を募集します。
 『The Absence of the City』は第20回BeSeTo演劇祭参加作品。以下、主催者からいただいた情報です。

 ■冨士山アネット×DanceTheatre4P国際共同制作『The Absence of the City』公式サイト
  東京公演公演日程:2013年10月29日~30日
  作・演出・振付:長谷川寧 共同振付:イ・ジュヒョン
 ・東京公演オーディション
  日程:10/24 19:00~ もしくは 10/25 15:00~
  会場:森下スタジオ
  ※合格した方は、稽古10/25夜から10/28に稽古があり、10/29~30が本番となります。

【冨士山アネット×DanceTheatre4P国際共同制作[The Absence of the City]東京/新国立劇場 出演者募集】

2013/10/29-30@東京新国立劇場にてアンサンブル出演者を募集します。
WSを通過した方は数日のリハーサル後本番となります。

東京公演オーディション
10/24 19:00- or 10/25 15:00-at森下スタジオ
(合格時 稽古10/25夜―10/28 本番10/29-30)

■オーディション料 無料
(出演料等は発生しません)

■締切 東京10/23

■応募方法
「Annette×4P WSオーディション希望」と件名明記の上
1名前(フリガナ) 2電話 3メール 4年齢
5希望日(24か25日のどちらか明記)

冨士山家 fujiyamanet(アットマーク)gmail.com 迄お送り下さい。

冨士山アネット:http://fannette.net/


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2013年10月01日

メルマガ 2013年10月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2013年10月のお薦め舞台11本+αをご紹介します。

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┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 112    2013.10.01  2,006部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎先月「芸術の秋は話題の舞台がいっぱい」と書きましたが、甘かった…。
  今月の方が多い!11月もこの勢いは収まらなさそうです……!

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。
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○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め11本+α】
   
   ◎No.1→ぴあ『秋のソナタ』
        10/25-11/03東京芸術劇場シアターイースト
        http://t2.pia.jp/feature/stage/sonata/index.jsp

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→葛河思潮社『冒した者』 ★ただいま東京公演中!
       ≪神奈川、長野、東京、宮城、新潟≫
       http://kuzukawa-shichosha.jp/

 ◆3【編集後記】

   ◎東京の高校演劇地区大会の審査員をさせていただきました。
   ◎フェスティバル/トーキョー13(F/T13)は11月9日~12月8日開催。
    F/Tチケットセンターにてチケット特別先行予約受付中!
     http://www.festival-tokyo.jp/

 ◆4【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

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 ◆1 【今月のお薦め11本+α】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※最新情報、詳細は公式サイトでご確認ください。
 ※高額のお薦め公演を10本から11本に増やしました。


1.松竹『大和三銃士 虹の獅子たち』
  10/03-27新橋演舞場
  ☆出演:中村獅童、濵田崇裕、藤井隆、榎木孝明、真琴つばさ、早乙女太一、他
   脚本:齋藤雅文 演出:きだつよし
   1等席:12,600円 2等席:8,400円 3階A席:4,200円 
   3階B席:2,600円 桟敷席:13,600円
    http://www.shochiku.co.jp/play/enbujyo/schedule/2013/10/post_121.php
   アレクサンドル・デュマの小説『三銃士』をもとに、関ヶ原の合戦から
   13年後の日本を舞台にした時代劇。早乙女太一さんの殺陣が観たい。
   きだつよしさんの演出なので面白そうです。きだ作品の過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0403113215.html


★2.DULL-COLORED POPプロデュース『最後の精神分析-フロイトvsルイス-』
  10/04-13 d-倉庫
  ☆出演:石丸幹二、木場勝己
   脚本:マーク・セント・ジャーメイン 翻訳・演出:谷賢一
   一般 5,000円 学生割引(24歳以下)2,500円
   未就学児童はご入場になれません。
    http://www.dcpop.org/stage/next.html
   米国劇作家の2人芝居を、谷賢一さんが翻訳・演出されます。
   「ジークムント・フロイトと、C・S・ルイスが出会って話をしたとしたら?」
   石丸幹二さんと木場勝己さんのバトルを小空間で味わえる驚きの公演。
   “転換も音響効果も照明変化もなく、90分語り合うだけ”↓だそうです。
    http://www.playnote.net/archives/002641.html
   瞬く間に前売り完売。チケットの問い合わせは石井光三オフィス↓へ。
    http://www.ishii-mitsuzo.com/info/freud/


3.ワタナベエンターテインメント・Dステ14th『十二夜』
  10/04-13紀伊國屋ホール
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演: D-BOYS、D2、坪倉由幸(我が家)、ミッキー・カーチス、他
   原作:シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出・上演台本:青木豪
   一般料金:7,000円 初めまシート:4,000円
    http://www.watanabepro.co.jp/mypage/artist/dst14_twelfth-night.html
   青木豪さんが『ヴェニスの商人』↓に続きD-BOYSのシェイクスピア喜劇を演出。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0508000515.html
   『ヴェニス…』はいわゆるイケメン舞台に収まらない、刺激的なお芝居でした。
   青木さんが英国留学から帰国して初めて、日本で演出する公演になります。
   ヴァイオラ役の碓井将大さんは米国で演技の勉強をされていたんですね。
   青木さんと碓井さんのインタビュー記事:http://tinyurl.com/kpl5d4w
   10月4日までCoRich舞台芸術!↓でチケプレ実施中!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=46305


4.TBS『音楽劇「ヴォイツェク」』
  10/04-14赤坂ACTシアター
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:山本耕史、マイコ、石黒英雄、良知真次、池下重大、他
   原作:ゲオルク・ビューヒナー 脚本:赤堀雅秋 演出:白井晃 音楽:三宅純
   S席:9,500円 A席:8,500円 ※未就学児入場不可
    http://www.tbs.co.jp/act/event/woyzeck/
   ドイツの革命家、劇作家であるゲオルク・ビューヒナーの未完の戯曲を、
   白井晃さんが演出。脚本は岸田國士戯曲賞受賞者の赤堀雅秋さんです。
   音楽を三宅純さんが作曲されるのにも注目ですね。 白井&三宅ペアだと
   『中国の不思議な役人』↓が良かったです。サントラCDを買っちゃったほど。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0921213521.html
   ビューヒナーは、ドイツの文学賞にその名を残す有名な芸術家。
   今年は生誕200年を記念した企画がたくさん実施されています。


5.NODA・MAP『MIWA』
  10/04-11/24東京芸術劇場 プレイハウス
  ≪東京、大阪、福岡≫
  ☆出演:宮沢りえ、瑛太、井上真央、小出恵介、浦井健治、青木さやか、
       池田成志、野田秀樹、古田新太
   脚本・演出:野田秀樹
   S席 9,500円 A席 7,500円 サイドシート 5,500円(※25歳以下)
    http://www.nodamap.com/miwa/
   野田秀樹さんが美輪明宏さんの生涯を舞台化する、豪華キャスト公演。
   宮沢りえさんが美輪役を演じます。前売り完売ですが、当日券あり。
   制作発表記者会見写真レポート↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0823164946.html


6.パルコ・プロデュース『ロスト・イン・ヨンカーズ』
  10/05-11/03 PARCO劇場
  パルコ劇場40周年記念公演
  ≪東京、福岡、宮城、大阪、愛知、神奈川≫
  ☆出演:中谷美紀 松岡昌宏 小林隆 浅利陽介 入江甚儀 長野里美 草笛光子
   脚本:ニール・サイモン 上演台本・演出:三谷幸喜
   ¥8,500 U-25チケット=¥6,000(25歳以下対象・平日限定)
   ※未就学児の入場不可
    http://www.parco-play.com/web/program/yonkers/
   三谷幸喜さんが、米国の劇作家ニール・サイモンさんの戯曲を演出。
   三谷さんが昔主宰していた劇団名は、サイモン戯曲に由来しています。
   『ロスト・イン~』はトニー賞、ピューリッツアー賞作品なんですね。


7.こまつ座『イーハトーボの劇列車』
  10/06-11/17紀伊國屋サザンシアター
  ≪東京、兵庫、岩手、山形≫
  ☆出演:井上芳雄、辻萬長、大和田美帆、木野花、土屋良太、石橋徹郎、
       小椋毅、松永玲子、田村勝彦、大久保祥太郎、鹿野真央、みのすけ
   脚本:井上ひさし 演出:鵜山仁
   入場料:8,400円 /学生割引 6,300円
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#102
   井上ひさしさんによる宮沢賢治の評伝劇の、14年ぶりの再演。
   井上芳雄さんら井上ひさし作品常連の俳優だけでなく、
   こまつ座初参加の俳優も多いですね。鵜山仁さんの演出で
   新しい井上ワールドが味わえたらいいなと思っています。
   9/28に開幕した井上戯曲『それからのブンとフン』↓(演出:栗山民也)も上演中。
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#101


8.新国立劇場演劇『エドワード二世』
  10/08-27新国立劇場小劇場
  Try ・Angle -三人の演出家の視点- Vol.2
  ☆出演:柄本佑、中村中、他
   脚本:クリストファー・マーロウ 翻訳:河合祥一郎 演出:森新太郎
   A席5,250円 B席3,150円 Z席1,500円(Z席は当日券です)
    http://www.atre.jp/13edward/
   1500年代に英国で活躍したクリストファー・マーロウの代表作を、
   森新太郎さんが演出。マーロウ作品のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0716000905.html
   森さんのメッセージ↓によると、
    http://www.atre.jp/13edward/message/index.html
   「救われない人間たちが、救われないままに描かれている」そうです。
   とはいえ、森さんが登壇されたトークセッション↓では、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0915232709.html
   「主演の柄本佑さんは志村けんのバカ殿みたいです(笑)。
   ばかばかしさや混乱っぷりが胸を打つといいなと思っています」とのこと。


9.華のん企画『三人姉妹』
  10/24-27あうるすぽっと
  ≪東京、福島≫
  ☆出演:竹下明子、伊沢磨紀、福井貴一、板倉佳司、戸谷昌弘、山崎清介、他
   作:アントン・チェーホフ 脚本・演出:山崎清介
   前売り・当日とも 一般5,250円 学生4,500円 シニア(65歳以上)4,500円
    http://www.canonkikaku.com/information/chekhov.html
   子供のためのシェイクスピア・シリーズでもお馴染み、山崎清介さんの
   チェーホフ・シリーズの再演です。2011年初演を観た観客の感想↓
    http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_id=28474
   残念ながら私は見逃しました。かなり冒険をした演出のようなので楽しみ。


★10.ぴあ『秋のソナタ』
  10/25-11/03東京芸術劇場シアターイースト
  ☆出演:佐藤オリエ、満島ひかり
   原作:イングマール・ベルイマン 翻訳・台本:木内宏昌 演出:熊林弘高
   8,200円 ステージサイド7,800円
    http://t2.pia.jp/feature/stage/sonata/index.jsp
    https://twitter.com/aki_no_sonata

  ●お薦めポイント●
   ベルイマン監督のスウェーデン映画『秋のソナタ』↓を2人芝居に。
    http://www.bergman.jp/sonata/ (←音が鳴ります)
   『秋の…』は母と娘の壮絶なバトルを描く、衝撃的な作品です。
   1978年に米国のゴールデングローブ賞・外国語映画賞受賞と、
   アカデミー賞・外国語映画賞にノミネートされています。
   “佐藤オリエ VS 満島ひかり”は相当に見ものですし、
   台本の木内宏昌さんと演出の熊林弘高さんのコンビは鉄板。
   お2人の今後のお仕事は2014年1月に『TRIBES トライブス』↓があり、
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/01/tribes.html
   2014年3月には『おそるべき親たち』の再演↓が控えています。
    https://www.geigeki.jp/performance/theater041/ 初演レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/1108234411.html


11.東京グローブ座『Some Girl(s)』
  10/25-11/10東京グローブ座
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:三宅健、宮地真緒、岡田あがさ、村岡希美、村川絵梨
   脚本:ニール・ラビュート 翻訳:高田曜子 演出:古川貴義
   S¥8,500 A¥7,500 B¥5,500
    http://www.somegirls.jp/
   箱庭円舞曲の古川貴義さんが、ニール・ラビュート戯曲を演出。
   ラビュート作品の過去レビュー↓ 私はとても好きです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0305141306.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0111173106.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0818014601.html
   古川さんが大きな劇場でどんな演出をされるのかも見届けたい。


 ★★★────────────────────────────── 
  前売4000円台以下、3000円以上の気になる作品を6本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】ブルドッキングヘッドロック『旅のしおり2013』
  10/09-14ザ・ポケット
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:ブルドッキングヘッドロック劇団員、他
   脚本・演出:喜安浩平
   前売/3,800円 当日/4,000円 前半割引/3,500円(前売・当日共)
   グループ割引(3名以上でのご予約でお一人様)/3,500円
    http://www.bull-japan.com/stage/shiori2013/
   映画「桐島、部活やめるってよ」↓で日本アカデミー賞脚本賞を受賞された、
    http://kirishima-movie.com/ (←音が鳴ります)
   喜安浩平さんの作・演出。喜安さんはナイロン100℃の俳優でもあります。
   11月2日開幕の舞台『ショーシャンクの空に』↓の脚本も喜安さんです。
    http://shawshank-stage.jp/


【2】可児市文化創造センター・ala Collectionシリーズ『秋の螢』
  10/10-16吉祥寺シアター 
  ≪岐阜、東京、徳島、岩手、栃木、新潟≫
  ☆出演:細見大輔、渡辺哲、小林綾子、福本伸一、粟野史浩
   脚本:鄭義信 演出:松本祐子
   一般4,000円/18才以下2,000円
   鄭義信さんの戯曲を約12年ぶりに再演。演出は初演と同じく松本祐子さんです。
   可児市文化創造センターによる2012年の公演『高き彼物』では
   メルマガ号外↓を発行しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0705002924.html
   『秋の螢』公演製作記者発表の写真レポート↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0920152452.html


【3】青年団国際演劇交流プロジェクト2013『愛のおわり』
  10/11-14神奈川芸術劇場・大スタジオ
  ≪静岡、神奈川、大阪≫
  ☆出演:兵藤公美、太田宏
   脚本・演出:パスカル・ランベール 翻訳:平野暁人 日本語監修:平田オリザ
   前売・当日共 一般:3,000円/学生・シニア(65歳以上):2000円
    http://www.komaba-agora.com/line_up/2013/10/loves_end/
   フランス人のパスカル・ランベールさん作・演出の2人芝居を
   日本人キャストで新創作。兵藤公美さんと太田宏さんの競演も楽しみ。
   平田オリザさんからのメッセージ↓が熱いです。
    http://s.seinendan.org/oriza/2013/09/21/3124


【4】公益社団法人日本劇団協議会『SEX,LOVE&DEATH
  ~ケラリーノ・サンドロヴィッチ短編三作によるオムニバス~』
  10/18-22ザ・スズナリ
  ☆出演:猪俣三四郎、水野小論、伊与勢我無、小園茉奈、白石廿日、
    菊池明明、森田甘路、木乃江祐希、眼鏡太郎、大石将弘、須貝英、
    福原冠、藤井咲有里、森本華、吉牟田眞奈
   脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ+ナイロン100℃
   前売 椅子指定席3,500円 ベンチシート3,000円
   当日 椅子指定席4,000円 ベンチシート3,500円
    http://cubeinc.co.jp/stage/info/keranylonshinshinengeki.html
   ↓こりっちでカンタン予約! 前売り完売続出中です。
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=47795
   KERAさんがご自身の短編3作を演出。ナイロン100℃若手メンバーや、
   小劇場で活躍中の若い俳優が出演。ザ・スズナリのKERA・MAP過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0905012144.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0910230006.html


【5】文学座『未来を忘れる』
  10/18-11/01文学座アトリエ
  ☆出演:大滝寛、加納朋之、南拓哉、南一恵、藤崎あかね、増岡裕子
   ※藤崎あかねの「崎」は違う漢字。
   脚本:松井周(サンプル主宰/青年団) 演出:上村聡史
   一般前売 4000円 当日券4300円(開演の3時間前より電話予約可)
   ユースチケット2500円
    http://www.bungakuza.com/mirai/index.html
   岸田賞受賞作家の松井周さんが、文学座に新作を書き下ろします。
   松井さんと文学座有志が組んだ公演『パイドラの愛』↓は強烈でした。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0214000915.html
   上村聡史さんの演出にも期待です。上村さん演出作のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0725153920.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/1211153405.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0915164539.html
   上村さんが登壇されたトークセッションのレポート↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0915232709.html
   10月4日までCoRich舞台芸術!で↓チケプレ実施中!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=48493


★【6】劇団昴『本当のことを言ってください。』
  10/19-27赤坂RED/THEATER
  ☆出演:劇団昴
   脚本:畑澤聖悟 演出:黒岩亮
   一般:5000円 U24:3000円(24歳以下)
   オープニングチケット:3500円(19日のみ)
    http://www.theatercompany-subaru.com/public.html#a10
   畑澤聖悟さんの書き下ろし新作を黒岩亮さんが演出。
   タイトルを読んだだけで涙目になってしまいました…。
   2011年の震災以降、切望しているのに叶えられていないことです。
   今作の舞台は食肉加工会社で、題材は内部告発。
   劇団昴での畑澤&黒岩コンビ作品はハズレなし。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0901110706.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0416174655.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0801172507.html


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台以下の気になる作品を2本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》快快(ファイファイ)『6畳間ソーキュート社会』
  10/18-20トーキョーワンダーサイト渋谷
  TOKYO EXPERIMENTAL FESTIVAL -SOUND,ART & PERFORMANCE-Vol.8
  ☆出演:野上絹代、山崎皓司
   脚本・演出:北川陽子
   入場料:2,500円
    http://faifai.tv/news/faifai/2009/
   昨年9月の公演『りんご』で主要メンバーが数名脱退した快快(ファイファイ)。
   現在のメンバーによる新作が8月の大分公演を経て、東京にやってきます。


《2》アマヤドリ・2本立て本公演「『うれしい悲鳴』/『太陽とサヨナラ』」
  10/23-11/03吉祥寺シアター
  ☆出演:アマヤドリ劇団員、他
   脚本・演出:広田淳一
   【一般】前売3500円/当日3800円 【学生】前売2000円/当日2300円  
   【高校生以下】前売1000円/当日1300円 【劇場会員価格】3200円
   【前半割引】前売2500円/当日2800円 【平日昼間】前売3000円/当日3300円
   【2公演セット】6000円(前売りのみ取り扱い) 【リピーター】1800円
   【タダ観でゴー!】0円(枚数限定・劇団予約のみ)
    http://amayadori.sub.jp/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=48786
   広田淳一さん率いる劇団アマヤドリの再演と新作の2本立て公演です。
   『うれしい悲鳴』はCoRich舞台芸術まつり!2012春・最終選考参加作品で、
   大変好評でした。観客のクチコミ多数あり↓
    http://stage.corich.jp/stage_done_detail.php?stage_id=32131


≪首都圏以外・海外≫

 ○SPAC・静岡県舞台芸術センター『サーカス物語』
  10/19-11/03静岡芸術劇場
  ☆出演:SPAC
   演出:ユディ・タジュディン(俳優・スタッフ一同の構想に基づく)
   作:ミヒャエル・エンデ 訳:矢川澄子(岩波書店刊『サーカス物語』より)
   一般4,000円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
    http://www.spac.or.jp/13_juggler.html
   SPACは海外でも評価の高い静岡県立の舞台芸術団体です。
   演出のタジュディンさんはインドネシアの“テアトル・ガラシ”の芸術監督。
   2006年に下北沢で上演されたク・ナウカとの合同公演↓に感動しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0611234048.html
   「Shizuoka春の芸術祭2010」で上演された『南十字☆路』↓も良かったです。
    http://www.spac.or.jp/10_spring/cross.html
   『サーカス物語』の舞台版は2005年に観て↓、原作小説を購入しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/1009224930.html
  

 ○Doosan Art Center Produce
  東京デスロック+第12言語演劇スタジオ
  『カルメギ』10/01-26 Doosan Art Center Space111(ソウル)
  ☆出演:東京デスロック+韓国人俳優
   原作:アントン・チェーホフ『かもめ』
   脚色・協力演出:ソン・ギウン 演出:多田淳之介
    http://deathlock.specters.net/karumegi/index.html
    http://www.doosanartcenter.com/english/space111/perform.asp
   東京デスロックが韓国で約1か月間のロングラン公演を行います。
   『かもめ』の舞台を1930年代後半の植民地朝鮮に置き換えるそうです。
   脚色・協力演出のソン・ギウンさん作・演出作品↓が、11月に東京で上演。
   BeSeTo演劇祭20th・第12言語演劇スタジオ『多情という名の病』
   11/05-06新国立劇場小劇場
    http://www.beseto.jp/20th/program/tokyo_prog05.html


≪ダンス≫

 ○セルリアンタワー能楽堂・伝統と創造シリーズ Vol.6『サイコ』
  10/22-25セルリアンタワー能楽堂
  ☆出演:津村禮次郎、鈴木ユキオ、竹内英明、川上友里、小野寺修二
   演出・振付:小野寺修二 テキスト:山口茜(トリコ・A) 演出助手:藤田桃子
   A(正面)席¥6,500、B(脇正面)席¥5,500、
   C(中正面)席¥4,500、D(座敷)席¥3,000
    http://www.a-tanz.com/cerulean6.html
   カンパニー・デラシネラの小野寺修二さんが、能楽堂で
   能楽師の津村禮次郎さん↓と新作を発表。
    http://www.kk-video.co.jp/coverstory/vol/021/index.shtml
   津村さんと小野寺さんのインタビュー↓
    http://column.madamefigaro.jp/culture/dance-dancers/psycho.html


≪ご参考≫
  「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
    http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.葛河思潮社『冒した者』 ★10/7まで吉祥寺シアターで上演中!
  09/05-10神奈川芸術劇場・大スタジオ
  ≪神奈川、長野、東京、宮城、新潟≫
  ☆昔の戯曲とは思えないほど、“今”でした。松田龍平さんが素晴らしかった。
   今の自分に引き寄せて考えることがあまりに多く、
   観ている時間=考えている時間という、演劇としてとても豊かな体験でした。
   一体誰が何を「冒した」のか。越えてはいけない一線を越えても、
   人間は生きていかなければいけない。私もその一線をとうに越えていて、
   全く先の見えない世界を生きているという実感が、つらいけど、ありました。
    http://kuzukawa-shichosha.jp/

2.ヨーロッパ企画『建てましにつぐ建てましポルカ』 ★ただいまツアー中!
  09/18-26本多劇場
  ≪栗東プレビュー、京都、愛知、東京、大阪、広島、福岡≫
  ☆ヨーロッパ企画が存続していることに感謝炸裂。
   2年前の『ロベルトの操縦』↓と同様、終盤にかけて盛り上がるに従って、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0917120213.html
   笑いながら涙が止まらなくなりました。迷路のような城の中をただ迷い続ける
   だけのコメディーですが、明らかにあることを隠喩しています。
    http://www.europe-kikaku.com/projects/e32/main.htm

3.宝塚歌劇団月組『ルパン』『Fantastic Energy!』 ★10/6まで東京で上演中!
  08/30-10/6東京宝塚劇場
  ≪兵庫、東京≫
  ☆2009年↓以来の宝塚歌劇鑑賞。やはりS席8500円でも安過ぎでした。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1108235828.html
   歌もいいし踊りもいいし、装置も衣装も豪華で生演奏あり。
   宝塚歌劇ならではの男役の“カッコ良さ”にシビれました。
   ミュージカルは地味目だったけど物語も群舞も楽しめたし、
   レビューは大人数の大盤振る舞いで、感嘆のため息を漏らしっぱなし。
    http://kageki.hankyu.co.jp/revue/correlation/j334.html

  その他は風琴工房『hedge』、ハイバイ『月光のつゝしみ』、
  世田谷パブリックシアター『ジャンヌ』、新国立劇場『OPUS/作品』、
  東京芸術劇場『芸劇eyes番外編「God save the Queen」』、など(順不同)。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2013年9月(観劇数28作品)は残念ながら発行せず。


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 ◆3 【編集後記】
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 ◎東京の高校演劇地区大会の審査員をさせていただくのは、今年で3年目です。
   http://chikutaikai2013.tkek.org/2013/07/25/yamajo_a/
  山手城南地区Aブロックの3日間・計15作品を鑑賞しました。結果ツイート↓
   https://twitter.com/shinorev/status/383931118405156865


 ◎フェスティバル/トーキョー13(F/T13)が11月9日~12月8日に開催されます。
   http://www.festival-tokyo.jp/ 「記者懇談会」写真レポート↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0914171639.html

  一般前売開始は10月5日(土)10:00からですが、10月4日(金)19:00まで、
  F/Tチケットセンターにてチケット特別先行予約↓も受付中です。
   http://www.festival-tokyo.jp/news/2013/09/ft13-ticket-0920.html


 ◎こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願い署名活動中です。
  俳優の八嶋智人さんが街頭署名のお手伝い↓をしてくださいました!
   https://twitter.com/kodomoaogeki/status/361392366831157249
   https://twitter.com/meganeouji840/status/361403711639138304
  有志の会の公式サイト:http://kodomoaogeki.com/
  有志の会の公式ブログ:http://kodomonosiro.blog.fc2.com/
  署名用紙をダウンロードして署名し、有志の会までご郵送ください。
  WEB署名もできます⇒ http://www.change.org/kodomo-aogeki
  公式ツイッター:https://twitter.com/kodomoaogeki
  Facebookページ:http://www.facebook.com/kodomo.aogeki


 ◎これから上演される公演の「しのぶの演劇レビュー」内記事

  【写真レポート】世田谷パブリックシアター「『ジャンヌ』制作発表会」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0702162507.html
   10月は豊橋公演、札幌公演あり。

  【写真レポート】NODA・MAP「『MIWA』制作発表記者会見」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0823164946.html
   東京公演10月開幕。

  【写真レポート】(公財)可児市文化芸術振興財団ala Collectionシリーズvol.6
   『秋の螢』公演製作記者発表の写真レポート
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0920152452.html
   東京公演10月開幕。


 ◎おすすめ舞台中継 on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【NHK プレミアムステージ】10月7日午前0時00分~午前3時56分
   シアターコクーン『祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~KERAバージョン』
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/x/2013-10-06/10/17958/
   出演:生瀬勝久 小出恵介 丸山智己 安倍なつみ 大倉孝二 緒川たまき 他
   作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/12_inorikera.html


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2013年9月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「藁の楯 わらのたて」←警察や一般市民が敵という設定が面白い。
    http://wwws.warnerbros.co.jp/waranotate/index.html
  ・「草原の椅子」←小池栄子さんの演技が素晴らしい!
    http://www.sougennoisu.jp/
  ・「プラチナデータ」←最初は面白そうだったんだけど…。
    http://www.platinadata.jp/
  ・「Calling」←説明しないのがクール。画のこだわりもいい。
    http://www.toenta.co.jp/dvd/calling/index.html
  ・「ももいろそらを」←白黒の青春映画。いい作品でした。
    http://momoirosora.jp/


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー4700人超えに感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪ メンバー登録はこちら↓
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   https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.corich.stage
  アプリでチラシ拡大可能!「あと○日で開幕・終幕」がわかって便利。
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