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2013年12月31日

【ワークショップ・オーディション】シベリア少女鉄道「出演者ワークショップオーディション」2/8(土)・9(日)実施(応募はメールのみ)

 土屋亮一さんが作・演出されるシベリア少女鉄道の出演者募集情報です。⇒2011年公演のレビュー ⇒過去レビューまとめエントリー 土屋さんは放送作家としても大いに活躍中。脚本参加されているテレビ番組「ウレロ☆未体験少女」第3弾が1月からテレビ東京系列にてスタートします。以下、公式サイトより。

 ●シベリア少女鉄道「出演者ワークショップオーディション」
  開催予定日:2014年2月8日(土)・9日(日) 都内にて
   ※なるべく長時間、両日とも参加できる人優遇。最悪どっちか一日だけの参加もOK。
  参加費:1,000 円
  応募方法:メールに必要事項を記入し、写真を添付して送る
  応募〆切:記載なし

●シベリア少女鉄道「出演者ワークショップオーディション」 ※公式サイトより

ただいまシベリア少女鉄道では
2014年春予定の次回公演、もしくはそれ以降の公演に
参加していただけるような出演者さんを募集しています。

シベリア少女鉄道に、たまに出てみたい人
シベリア少女鉄道に、しょっちゅう出てみたい人

未経験者も大歓迎。他劇団に所属されている方もOKです。
自薦他薦も問いません。どうぞお気軽にご応募してみてください。


 【開催予定日】

  2014年2月8日(土)・9日(日) 都内にて

 ※ 時間・会場等の詳細は応募者の方に追ってご連絡します
 ※ なるべく長時間、両日とも参加できる人優遇。
   最悪どっちか一日だけの参加もOKです。

 【参加費】

  1,000 円

 【応募方法】

  メールでのご応募となります。
  顔のわかる写真1~2枚を添付の上、

  【1】名前(芸名でも可)
  【2】年齢
  【3】連絡先電話番号
  【4】2月8日・9日の予定
  【5】過去の経歴
    (特にない人でも部活とか趣味とかなんか書いといてください)
  【6】好きなもの(テレビ・映画・マンガ・舞台など)とその理由
  【7】嫌いなもの(テレビ・映画・マンガ・舞台など)とその理由
  【8】シベリア少女鉄道のことをどれくらい知っているか(「名前だけ」とかでも可)

  以上を書き添えて、info(アットッマーク)siberia.jp までお送りください。
  追って詳細をお送り致します。

 ※ 応募者多数の場合は書類選考を行います。

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:32 | TrackBack

2013年12月30日

【速報】ソン・ギウン脚色、多田淳之介演出『가모메 カルメギ』が韓国で第50回東亜演劇賞の作品賞、演出賞、舞台美術・技術賞の三冠を受賞!

 ソン・ギウンさん脚色、多田淳之介さん演出『가모메 カルメギ』が、第50回東亜演劇賞の作品賞、演出賞、舞台美術・技術賞の三冠を受賞されました!外国人演出家としては初の受賞だそうです。おめでとうございます!!!写真はこちらより(Doosan Art Center提供)。

karumegi.jpg

 東亜演劇賞とは東亜日報という韓国の新聞社が主催している賞で、日本だと読売演劇大賞にあたるとのこと。

 ⇒東京デスロック「東亜日報Emailインタビュー全文」(2013/12/31リンク追加)

 ⇒「多田淳之介、最初の外国人本賞受賞
 ⇒「韓日芸術一緒に成長することができるように最善尽くす 「かもめ」で演出賞 多田淳之介
 ⇒「今年で半世紀 東亜演劇賞 厳正な審査 50年の歴史の大賞受賞作24編わずか
 ⇒<インタビュー>コラボ劇で交流の輪広げる 劇作家の成耆雄(ソン・ギウン)さん
 ⇒多田淳之介ブログ「年末年始と受賞と」(2014/01/03リンク追加)

 『가모메 カルメギ』のレビューは「しのぶの演劇レビュー」に掲載している中で最長の文章だと思います。よかったらネタバレ前まででもご笑覧いただけたら幸いです。wonderland『年末回顧特集「振り返る私の2013-今年の3本」』の、しのぶの小劇場ベスト3にも勝手ながら選出させていただきました。

 日本公演をぜひぜひ実現していただきたい!以下、多田さんのツイートです。

 ⇒聯合ニュース(韓国)「韓国・東亜演劇賞 多田淳之介氏に演出賞=外国人初」(2014年1月28日)

 ⇒韓国サイト「"私の演劇人生を助けてくれた賞"」多田さんのスピーチ一部掲載(2014年1月28日)
 ⇒韓国サイト「50回東亜演劇賞...最初の外国人受賞者誕生」ニュース動画です。多田淳之介さんが映っています。舞台の動画も!(2014年1月27日)

 ⇒多田淳之介ブログ「時は流れて
 ⇒Weekly Arts Management「イ・ホンイ 韓国と日本を行き来する国際共同製作のマルチプレイヤー


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:54 | TrackBack

2013年12月26日

直人と倉持の会『夜更かしの女たち』12/13-29本多劇場

 “直人と倉持の会”はその名のとおり、竹中直人さんが企画・出演し、倉持裕さんが作・演出する企画のようです。第一弾の出演者には人気女優さんがズラリ。華やかでした。
 
 上演時間は約2時間10分(途中20分の休憩を含む)。なぜ休憩が20分もあるのかな…と思ったんですが、観て納得でした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『夜更かしの女たち

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。少々ネタバレありますが、読んでから観に行った方がわかりやすいかも。
 秋の夜。小さな駅の待合室。山間を走る単線の終着駅。トワコ(中越典子)は15年ぶりに故郷に帰ってくる。当時高校生だった彼女は、同級生だったイヌカイという男子生徒の自殺をきっかけにこの土地を離れていた。

 駅前にあるレストランでは、トワコの高校時代の恩師であるハザマ(竹中直人)の送別会が行われている。ハザマはさほど人気のある教師ではなかったが、かなりの人数が集まっていた。

 送別会には、トワコの同級生のカサネ(馬渕英俚可)とモトコ(篠原ともえ)、そして妹のマヒロ(マイコ)も出席していた。トワコの突然の帰郷に驚く一同。イヌカイの死には彼女たちも関わっている。

 レストランから聞こえてくる音楽や笑い声の馬鹿騒ぎと対照的な、待合室の気まずい空気。それとは全く無関係に存在する車掌のクリサキイタル(浜野謙太)と、彼の職場に入り浸ってまで彼の世話を焼く、子離れできない母親・スミ(安藤玉恵)。スミもまたトワコたちとは同級生だが“わけあり”で少々年上。道理で息子はやけに年齢が上に見える。若くして子供を産んだのだろう。

 しばらくして、停車していた車両のシートで一人の女がむくりと起き上がる。一つ前の駅で降りるはずが寝過ごしてしまった女は実は人気作家の宮浦アヤコ(風吹ジュン)だった。
 レストランの喧噪と待合室の静寂を挟んで、15年前、トワコがこの土地を去ることになった事件と裏に隠れていた真相が徐々に明らかになっていく……。
 ≪ここまで≫

 現代を舞台にした会話劇で、人物が意外なところで怒ったり笑ったり、意志疎通のない(敢えて重要視していない)会話などから、岩松了さんの作品に似ているように感じるところもありましたが、演技方法やお芝居全体の空気はそうでもなく。15年前のある男子生徒の自殺が常に話題にのぼるので、脚本はミステリーのジャンルにも入ると思いますが、全体的に華やかかつ軽やかでした。 

 芸能人役や有名人役の方々はもちろん、送別会(同窓会とも呼ばれる)に集まる30代前半の女性たちの衣装がおしゃれです。馬渕英俚可さんのおみ足、背中が美しかった~。

 竹中直人さんの演技は映画などの映像で拝見する度に苦手だなぁと感じてまして、舞台でもやはり苦手でした。中越典子さんは『マイ・ロマンティック・ヒストリー~カレの事情とカノジョの都合』で素敵だと思ったんですよね。今回も切り替えの早い演技が小気味よかったです。馬渕さんも、安藤玉恵さんも好きな女優さんです。

 ここからネタバレします。
 
 前半は駅の待合室でしたが、20分の休憩を挟んで幕が開くと、舞台は駅のちょうど裏側のロータリーに変身していました。待合室での出来事と同時並行にロータリーで起こっていたことが、後半で上演されます。前半で謎だったことが後半で補われ、男子生徒イヌカイの自殺の真相も明らかになる…という技巧を凝らした戯曲でした。弓道部部室での逢引の約束、盗まれて楡の木にひっかかったスカートなど、全く関係なさそうなエピソードが一気につながるのは、遊び心があっていいなと思いました。

 トワコ(中越典子)はなぜ突然帰ってきたのか、宮浦アヤコ(風吹ジュン)が2駅乗り過ごしたのは偶然なのか…と考えていくと、天国の高校生イヌカイが皆の誤解を解くために、自分にかかわる人たちが勢ぞろいする日を狙って、2人を呼び寄せたのかも…という解釈もできるんじゃないでしょうか。最後にトワコが「私、なぜ帰ってきたのかしら?」とつぶやいて、都会に戻る電車に飛び乗るのは、彼女が正気に戻ったから(イヌカイが成仏したから)かもしれません。

直人と倉持の会 Vol.1
≪東京、大阪、名古屋、高松、高知、長崎、福岡≫
出演:竹中直人、中越典子、マイコ、馬渕英俚可、篠原ともえ、安藤玉恵、浜野謙太、風吹ジュン
脚本・演出:倉持裕 美術:中根聡子○照明: 倉本泰史○音楽: 田中馨(ショピン/Hei Tanaka)○音響: 高塩顕○衣裳: 兼子潤子○ヘアメイク: 山内聖子○演出助手: 松倉良子○舞台監督: 菅野将機○宣伝美術: 坂本志保○宣伝写真: 三浦憲治○印刷: 凸版印刷○企画:竹中直人○制作協力: フロム・ファーストプロダクション/プラグマックス&エンタテインメント○宣伝・公式サイト: ディップス・プラネット○票券: 小林茂男○制作助手: 津吹由美子/たけいけいこ○制作: 中村文重(中村ステージプロダクション)
【休演日】12/23 【発売日】2013/10/10 全席指定6,800円
http://www.naoto-kuramochi.com/


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Posted by shinobu at 22:57 | TrackBack

2013年12月25日

【寄稿】wonderland『年末回顧特集「振り返る私の2013-今年の3本」』

 “wonderland”の年末回顧特集「振り返る 私の2013-今年の3本」に参加させていただきました。⇒2012年2011年2010年2009年2008年2007年2006年

■しのぶの小劇場ベスト3(上演順)
 ・RunsFirst『帰郷 The Homecoming
 ・Doosan Art Center Produce・東京デスロック+第12言語演劇スタジオ『가모메 カルメギ』(韓国で上演)
 ・演劇ユニットてがみ座『地を渡る舟 -1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-

 2013年も小川絵梨子の演出の洗練と手堅さに疑問の余地なし。ピンター作『帰郷 The Homecoming』は彼女が手掛けた4本(『ピローマン』『帰郷(略)』『OPUS/作品』『クリプトグラム』)の中で最も高密度で、自律した俳優同士の交流もスリリングな、民間の小劇場公演では稀有と言える充実の舞台だった。『가모메 カルメギ』はソン・ギウンがチェーホフ作『かもめ』を1930年代のソウル近郊に置き換えて脚色し、多田淳之介の演出で戦中から現代の日韓関係が浮かび上がった。長田育恵の新作戯曲『地を渡る舟(略)』は戦時中の日本の民俗学者を描いた群像劇。長田は井上ひさしの志を受け継ぐ劇作家だと思う。
 上田誠、岡田利規、畑澤聖悟、蓬莱竜太、前川知大、山内ケンジの新作戯曲には、東日本大震災と東電福島第一原発事故から約2年半を経た今の日本と日本人が、当事者の視点で描かれていた。現在進行形の災害のもとで常に惑っている私は、彼らの芝居で自分の位置を確かめる。

(注)3作品の並びは上演順。劇作家はあいうえお順。客席数300席以下の小劇場公演から選出。年間観劇本数は240本の予定(2013/12/20時点)。


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:35 | TrackBack

2013年12月22日

新国立劇場演劇研修所第7期生試演会②『華々しき一族』12/20-23新国立劇場小劇場

 新国立劇場演劇研修所第7期生の2度目の試演会は、森本薫作『華々しき一族』を文学座の西川信廣さんが演出。AキャストとBキャストのダブルキャスト公演です。上演時間は約2時間10分(途中10分の休憩を2回含む)。

 12/21(土)17時のAキャスト、12/22(日)17時のBキャストを拝見。男3人、女3人の6人芝居で、諏訪役(女役)を除く5人は違うキャストですので、全く違うお芝居になっていました。戯曲は青空文庫で読めます。23歳の時の作品だとは驚き。

 ⇒CoRich舞台芸術!『華々しき一族

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 自然の美しさを保つように特に指定された、風致保存区域で暮らす一家族。老境に入った映画監督の鉄風と新進舞踊家の諏訪。この夫婦には、それぞれ連れ子がある。実務家の長男・昌允(まさたね)と活発な次女・未納(みな)は鉄風の、しとやかな長女・美伃(みよ)は諏訪の子供である。また鉄風の弟子で将来を嘱望されている映画監督・須貝もこの家に同居している。鉄風と諏訪が今最も望んでいることは、須貝のもとに未納か美伃のいずれかを嫁がせること。しかし昌允の美伃に対する気持ちや、未納が抱く須貝への想いといった愛情関係の小さな波紋が、家族の心理に大きな変化をもたらしていく。やがて、芸術という虚構の世界に生きる「華々しき一族」の矛盾が露わになっていくのだがー。
 ≪ここまで≫

 『華々しき一族』は本当に面白い戯曲だと思いました。ほんの半日の間に恋の六角関係がこんがらがって、最後にはある決着を見ます。1935年に発表、1950年に文学座で初演された近代戯曲で、若い俳優には高度かもしれませんが、どの役も演じ甲斐があるしダブルキャストなら皆セリフが多いので、日本の俳優学校で採り上げるのにとても良い作品ではないかと思いました。

 Aキャストは全体的に演技が硬くて、何もかも振付どおりのように見えてしまいました。私が観た回が偶然うまくいっていなかったんだと思います。母役のデシルバ安奈さんは伸び伸びとされていて、お芝居のアンカー(碇)のようにずっしりとした存在感がありました。
 後から観たBキャストは、立ち位置や関係性もAキャストと異なっていました。役の解釈もそれぞれに違うんでしょうね。父役の野坂弘さんに何度も大笑いさせていただきました(笑)。
 A、B両バージョンについて「明晰な日本語を語る」訓練をしっかりされているように思いました。一音ずつ丁寧に発されると、私が日常的に使っている言葉とは違った響きがありますね。日本語をあらためて聞きなおす、味わいなおすような観劇体験でした。

 舞台美術のセンスが…よくわからなかったです。板が張り合わされた壁は灰色のグラデーションの色使いで、板と板の間に細いすき間のある大きなスノコが並んでいるよう。階段の手すりはベランダも室内も灰色のシャープなデザインです。透け感があって開放的で、泳げるぐらい大きな川のそばにある邸宅であることは想像しやすいと思いました。ただ、灰色の壁、階段、手すり、窓枠に囲まれた部屋にある家具や備品が、舶来の仰々しい木製のソファ、お酒やお茶を運ぶクラシックなワゴン、安っぽいテーブルクロス、壁掛けタイプのシンプルな照明器具などなんです。統一性がなくて「無数の選択肢の中から選び抜いた」とは思えませんでした。天井から垂れ下がった白い幕もどうなんだか…。私が美術家さんと相性が合わないのかもしれません(⇒たとえばこの公演)。衣裳も…次女・未納の和風ワンピース&サブリナパンツはどういう意図だったのかしら。

 ここからネタバレします。

 休憩直前の数分間を休憩後にも繰り返してから次へと進む演出でした。これは戯曲どおりなんですね。同じシーンを数分間繰り返すなら、繰り返すことで得られる効果があるのだろうと注意深く見て考えたんですが、ただの繰り返しにしか見えず…。テレビのバラエティー番組でコマーシャル直前の場面を再放送するのに似ていて、観ているのがつらかったです。素人考えですが、2度目はいっそのこと朗読風にしちゃったり、ランダムに動いてぐるぐる歩き回ったり、それにあわせて照明も遊んだりしても良かったんじゃないでしょうか。何らかの工夫や変化が欲しかったです。

 兄は血のつながっていない姉が好き、姉は須貝が好き、妹も須貝が好き。ここまでで四角関係です。実は須貝は母が好きだとわかって、それが父にばれて六角関係。一つ屋根の下で大事件(笑)。プラトニックな愛情表現が奥ゆかしくて、微笑ましくて、どきどきしてしまいます。

 【Aキャスト】
 母(デシルバ安奈)の着物はしゃんとしていましたが、姉(岩澤侑生子)の着物はピシッと決まってなかったような…。あと、川で泳いで帰ってくる兄(吉田健悟)は、頭も体も濡れてなくて服も泳ぐ前と全く同じでした。なのにバスタオルをかぶって頭を拭く動作をしたり、くしゃみを頻繁にしたりするのは変だと思いました。そういう細かいところが気になってしまったのは、全体的に演技が硬かったせいだと思います。

 【Bキャスト】
 姉(安藤ゆかり)の着物はやっぱり母ほど決まってなくて…原因は着付けなのか着こなしなのか素材なのか…残念ながら私にはわからないです。元気で奔放な妹に対して、姉はおしとやかできちんとした女性のようなので、どうしても気になってしまうんだと思います。
 清潔感のあるハンサムな兄(長谷川直紀)が、実は思い込みが激しくて挙動不審なのが可笑しかったです。純粋で一生懸命で、それをさらけ出すから滑稽に見えて笑いを誘う演技が私は好きです。
 父役の野坂弘さんのとぼけた返答や突飛な怒りの表現、柔軟な間合いの取り方などから目が離せませんでした。登場する度に「何かやってくれるんじゃないか」と期待させてくれて、それに応えてくださいました。観客とのコミュニケーションに余裕があって、コメディーのセンスのある方だな~と感心しました。


新国立劇場ドラマスタジオ公演第7期生試演会②
出演A:デシルバ安奈(母)、岩澤侑生子(姉:美伃)、山下佳緒利(妹:未納)、峰﨑亮介(父)、吉田健悟(兄)、大塚展生(いそうろう須貝)
出演B:デシルバ安奈(母)、安藤ゆかり(姉:美伃)、押田栞(妹:未納)、野坂弘(父)、寺内淳志(いそうろう須貝)、長谷川直紀(兄)
脚本:森本薫 演出:西川信廣(新国立劇場演劇研修所副所長) 美術:石井強司 照明:川口雅弘 音響:信澤祐介 衣裳:中村洋一 ヘアメイク:我妻淳子 所作指導:樋口慶子 演出助手:チョウヨンホ(4期生) 舞台監督:米倉幸雄 演出部:川原清徳 大野雅代 池田碧代(8期生) 岡崎さつき/加茂智里/竹内香織/清水優譲/村岡哲至(9期生) 制作助手:内海咲紀 演劇研修所長:栗山民也 主催:文化庁/新国立劇場 制作:新国立劇場
A席:3,000円 B席:2,500円 学生割引(高校生以下)1,000円 Z席:1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/131017_003461.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:31 | TrackBack

2013年12月21日

チェルフィッチュ『地面と床』12/15-23神奈川芸術劇場・大スタジオ

 新作は複数の国の劇場による共同製作で、世界ツアーが決まっているのが当たり前となった、岡田利規さん率いるチェルフィッチュの新作です。ベルギーで世界初演、秋の京都公演などを経ての神奈川公演です。首都圏に来てくれて本当にありがたいです。日本語上演。英語、中国語字幕あり。

 『現在地』初演では適切な周波数に合わせられないような感覚をおぼえた私ですが、『地面と床』はあまりに身近な内容で共感しどおしでした。こんなにわかった気になるのは早とちりじゃないかと不安になるほど。その意味では『ZERO COST HOUSE』と似てるかも。そしてサンガツによるオリジナル音楽が素晴らしかったです。

 ⇒ぴあ+2013年12月号「つくり手の横顔 岡田利規」(Text:藤原ちから)※必読と思います。
 ⇒朝日新聞「死者と生者の対話、重ねて チェルフィッチュが帰国公演
 ⇒CoRich舞台芸術!『地面と床

新潮 2014年 01月号 [雑誌]

新潮社 (2013-12-07)

 ≪あらすじ≫
 私は地面の下にいる。長男が私のことを忘れかけているのは嫁のせいだ。でも嫁のお腹には私の孫がいる。次男はよく私のことを思い出してくれる。ずっと無職だったが最近就職したらしい。
 ≪ここまで≫

 遠い未来なのか、ほんの少し先なのかはわからない日本のお話でした。舞台には階段1段分ほどの高さの板が敷かれていて、そこが主な演技スペースになります。板の中央あたりに十字架の形をしたパネルが建てられており、そこに字幕が映写されます。死者と生者が語る夢幻能の形式をほんのり取り入れた演出で、下手側の板の一部は黒く塗られていました。おそらく橋掛かりを示しているのでしょう。俳優は常に下手から登場します。上手側には丸い照明器具が板の上に置かれていて、ぼんやりと七色に変化しながら光っていました。きっとLEDだと思います。あと、板の上手端には鏡が立てられていました。

 収束の気配が全くしない原発事故対応、生きづらくなることが目に見えている特定秘密保護法など、今の日本で暮らしている私はパッと明るい気持ちになれる要素が見つけられません。登場人物それぞれの思いは共感したり、納得できるものばかりでした。

 セリフは多くないですし、ずっと無言でいる時間も長いですが、全く退屈にはなりませんでした。ほんの少しだけ前に出す足や、さりげなく首をひねる動作などから目が離せず、さまざまな見立てができる演出に想像をかきたてられました。俳優の演技力のおかげもあると思います。ムっとした表情をする青柳いづみさんが怖くて良かったです。自分の邪魔をする人は許さないという強い意志と頑なさが伝わってきました。

 ぴあ+のインタビューより、以下引用します。私が9月のインタビューで発言した「芸術は奉納するもの」と同じ意味だと思います。

 岡田:そもそも演劇の稽古って、神様に向かってやるって信じてるからできるんだと思います。もちろん本番で失敗しないために一生懸命やるのもあるけど。だって僕は客として観る時に、僕のために何かをやるとかいうケチなものは観たくない。その人が神様という凄い存在に捧げるような踊りを、僕ごときが観られるなんて……というくらいのものを観たい。だからやっぱり神様に向けてお芝居をすべきなんですよ。お客さんの前でね。ひとつの作品を時間をかけていろんな会場でやる機会が増えてきて、そう思うようになりました。

 ※朝日新聞「be」フロントランナー(2013年7月6日)に岡田さんが採り上げられた記事について、感じたことを書いています。よかったらどうぞ。

 ここからネタバレします。セリフはまったく正確ではありません。

 地面は動かせないけれど(家の)床は動かせる、つまり土地は土地としてその場にあり続けるけれど、生きている人間は引っ越しをしてその場を去ることができるし、家だってお墓だって移動させられます。でも私の故郷は地球上の日本の中にしかないんですよね。

 弟(山縣太一)が2年半ぶりに得た仕事は「この国の壊れた道(や建物)を直すこと」でした。場所は東日本大震災の被災地なのか、原発事故現場なのか、それとも近未来に起こった戦争で爆撃された日本の街なのか…。彼がその話をしている時、ものすごい振動の音が鳴っていました。ゴゴゴ…なのかビビビ…なのか、とにかく体も頭も耳もしびれて心拍数も上がるような不快な音で、恐ろしいことが起こっているのだということはよくわかりました。私は彼は戦場で働かされるのだろうと、当然のように思っていました。

 「私は自分の息子を戦場に行かせないためには何でもやる。子供を守るために、私は(余計なことを)考えない」という兄嫁の決意は、偏狭とも言えますが、私には彼女を責める気にはなれないです。同様に、死者である母が「私のことを思い出してほしい」と言うのもわがままとは思えない。
 兄嫁が息子を連れて徴兵制が敷かれた日本から脱出した場合、その子孫は徐々に日本語を忘れていくでしょう。それは、私は、本当に、つらい。

≪京都、ヨーロッパなど、神奈川≫
出演:山縣太一(弟)、矢沢誠(兄)、佐々木幸子(引きこもり)、安藤真理(死んだ母)、青柳いづみ(兄嫁)
脚本・演出:岡田利規 美術:二村周作 ドラマトゥルグ:セバスチャン・ブロイ 衣装:池田木綿子(Luna Luz) 解剖学レクチャー:楠美奈生 舞台監督:鈴木康郎 音響:牛川紀政 照明:大平智己 映像:山田晋平 宣伝写真:梅川良満 宣伝美術:東泉一郎 製作:クンステン・フェスティバル・デザール(ブリュッセル / ベルギー)
[共同製作]Festivals d’Automne à Paris(パリ / フランス)、 Les Spectacles vivants – Centre Pompidou (パリ / フランス)、HAU Hebbel am Ufer (ベルリン / ドイツ)、 La Bâtie – Festivals de Genève(ジュネーブ / スイス)、 KAAT神奈川芸術劇場 (横浜)、 Kyoto Experiment(京都)、 De Internationale Keuze van de Rotterdamse Schouwburg(ロッテルダム / オランダ)、 Dublin Theatre Festival(ダブリン / アイルランド)、Théâtre Garonne(トゥールーズ / フランス)、Onassis Culutural Center(アテネ / ギリシャ)
協力:急な坂スタジオ 企画・制作:KAAT神奈川芸術劇場、precog 助成:平成25年度 文化庁劇場・音楽堂等活性化事業 主催:KAAT神奈川芸術劇場(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
【発売日】2013/10/05(全席自由/入場整理番号付き) 前売 3,500円 当日 4,000円 シルバー割引 3,000円(満65歳以上)  U24チケット 1,750円(24歳以下)  高校生割引 1,000円(高校生以下)
http://jimen.chelfitsch.net/
http://www.kaat.jp/detail?id=32267#.UpL5vcSGrkM

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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イサンゴ・アンサンブル『プッチーニのラ・ボエーム Abanxaxhi』12/19-22東京芸術劇場プレイハウス

 プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』の舞台を現代の南アフリカのタウンシップ(黒人居住地)に置き換えた作品です。上演時間は約1時間45分(途中休憩20分を含む)。英語上演、日本語字幕付き。

 黒人出演者によるマリンバとスティールパンの生演奏と、野性的なダンスと歌声で、プッチーニ版とは全く違う音楽体験ができました。イタリアのオペラを黒人が英語で歌い、日本人の私がそれを理解して楽しんでいること自体に、感動をおぼえました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『プッチーニのラ・ボエーム

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 南アフリカのタウンシップを舞台に生まれ変わる「ラ・ボエーム」
 1830年代のパリを舞台にしたプッチーニの名作オペラ「ラ・ボエーム」が、南アフリカのタウンシップ(黒人居住地)を舞台に、生まれ変わります!
 ヒロインのミミは、プッチーニの原作と同じく、結核を患い命を落とします。プッチーニの音楽もほぼそのままにジャズやアフリカの伝統音楽もミックスした、マリンバとスティールパンの生演奏と、力強い歌声。躍動感あふれるリズムにダンスも加わり、貧困や病気と闘う若者たちの姿をダイナミックに描き出す、新しい「ラ・ボエーム」です。
 声を楽器として昇華させた国、南アフリカが誇るカンパニー「イサンゴ・アンサンブル」は、イギリスの演出家マーク・ドーンフォード・メイがタウンシップ出身の若き芸術家たちと創立。2008年「魔笛」でイギリスのローレンス・オリヴィエ賞最優秀リバイバル・ミュージカル作品賞を受賞するなど世界各地で多数の芸術賞受賞に輝くカンパニーです。
南アフリカの若者が生きる「いま」のドラマに生まれ変わった「ラ・ボエーム」。圧倒的な迫力で私たちの魂に響きます!
 ≪ここまで≫

 オーケストラではありませんし発声方法も異なりますので、オペラだと思って観に行くとちょっと違うと思われるかもしれません。私にとっては歌を聴く、ダンスを観るというより、全身で異文化のミクスチャーを浴びるような時間でした。『ラ・ボエーム』という名作オペラを介して、私が知らない国の、知らない人々の文化に触れ、違いを肌で感じ、心で受け留めました。人間って本当に、とことん違いますね。簡単にわかり合えなくて当然です。そして、その違いのひとつひとつが力強く、美しい。そんなことを考えいたら涙がポロポロ流れました。

 ゾレカ役の女性ソプラノの歌が素晴らしかった!ミミ役のポーリーン・メイルフェインさんは演出補でもあり音楽監督もされています。詩人役の男性と比べると演技が冷静で、声が小さかったのは残念。結核を患っている役とはいえ、もっと情熱的でもいいんじゃないかしら。

 ここからネタバレします。歌詞などは正確ではありません。

 相思相愛になった詩人と造花職人のミミが「若者の日」を祝うパーティーに行くと、大勢の友達が歌い踊っていました。そこにゾレカが新しい恋人の政治家とやってきて、元彼を嫉妬させようとします。ゾレカは誰もが認めるゴージャスな美人という設定ですが、日本人の私からすると、その女優さんは「美人」ではありません。まず非常にふくよかな体型で、まるまるとしたお腹のラインを強調するようなワンピースを着ています。美の尺度が違うんですよね。男性の歌詞に「痩せている女のコは好みじゃない」といったものもありました。ゾレカの堂々とした立ち姿と迫力の歌声にすっかり魅せられ、詩人とミミや、その友人と店員などの他のグループの歌が重なっていく場面で、とても感動しました。

Isango Ensamble "La Boheme"
詞:ピーター・カン  演出:マーク・ドーンフォード=メイ 編曲:マンディシ・ディヤンティス/ポーリーン・マレファネ 主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団) 東京都/東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団) 共催:世界エイズ・結核・マラリア対策基金 公益財団法人日本国際交流センター(世界基金支援日本委員会事務局)
【発売日】2013/10/12 S席6,000円 A席4,500円 高校生割引1,000円 25歳以下2,500円 65歳以上5,500円 (要証明書) イサンゴ・アンサンブル「プッチーニのラ・ボエーム」&「トロカデロのドン・キホーテ」セット券 S席 8,400円 ※各種割引チケット及びセット券は一般発売より東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売りのみ取扱
http://www.geigeki.jp/performance/theater037/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:25 | TrackBack

Bunkamura『マクベス Macbeth』12/08-29 Bunkamuraシアターコクーン

 長塚圭史さんが『マクベス』を演出する豪華キャスト公演です。長塚さんがシェイクスピア初演出とは、ちょっと意外な気もしますね。やんわり劇中劇形式で、なんと観客参加型でした(笑)。客席や通路を陣取る俳優らとともに、観客もマクベス(堤真一)を追い詰めていく感覚を得られました。上演時間は休憩込みで3時間弱。2階席は5000円とお得です。

 衣装(伊藤佐智子)が素晴らしい!特にヘカテ(池谷のぶえ)は演技も含め、ビジュアルと存在感に圧倒され胸躍りました!ヘカテがこれほど強い印象を残す『マクベス』は初めてです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『マクベス Macbeth

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 11世紀中頃、スコットランド。ダンカン王に仕える将軍マクベスとバンクォーは勝ち戦の帰り道、荒野で魔女3人に出会う。魔女たちは「マクベスはコーダの領主となり、王となる」「バンクォーの息子は将来の王となる」と予言を残す。やがて予言通りマクベスがコーダ領主となると、マクベスの妻は夫を王にすべくダンカン王殺害を謀り、心の底には野心を抱えていたマクベスは妻にそそのかされて短剣で王を刺し、殺害してしまう。
こうして王となり権力の頂点に立ったマクベスだったが、もう一つの予言による不安を解消するため、バンクォーの元へ刺客を送るが、バンクォーの息子だけは難を逃れる。一方マクベスは、バンクォーの亡霊を見て狼狽し、さらなる不安に陥り、マクベス夫人も良心の呵責から精神を蝕まれてゆく。
 再び魔女に会いに行ったマクベスは、「女の股から生まれたものはお前にかなわない」「バーナムの森が動くまではお前は安泰だ」という予言を聞き一時は安堵したものの、心の奥の不安は消えず、さらに罪を重ね暴君と化していく。そんなマクベスに、反マクベスの軍が迫りつつあった…。
 ≪ここまで≫

 前説の市川しんぺーさんと福田転球さんが軽快なムードを作ってくださって、いつものシアターコクーンのお芝居とは違った気持ちで参加できました。前半は少々集中が途切れることもあったんですが、休憩後の後半は前のめりの気持ちで鑑賞できました。マクベス夫妻は堤真一さんのセリフが聞こえづらいのがちょっとつらかったですが、常盤貴子さんの自然にその場に居ようとする勇気ある姿勢に、とても好感を持ちました。2人の衣装もまた素晴らしくて、何度もハ~!とかワ~♪とか、心で叫んでいました。

 ここからネタバレします。

 対話のシーンの中では、マルカム王子(小松和重)がマクダフ(白井晃)を試すところで最もひきつけられました。

 客席に設置されていた透明ビニールの緑色の傘は、バーナムの森が動くシーンで開いて使いました。残念ながら私の席にはなかったんですが、バラバラに動く傘の波にウキウキしました。そう、ワクワク、どきどき、ウキウキといった感覚で、何度も拝見している『マクベス』に参加できたことが新鮮でした。

 マクベスの巨大な首を観客がそれぞれの頭上に持ち上げて転がし、客席をぐるりと回していくのには笑ったな~。マクベスは魔女の予言で魔が差して、次々と殺人を犯し王位を手に入れたものの、心の平安を失って不幸になり、ついには見せしめの処刑をされます。観客はその一部始終をあざ笑いながら見守り、そして最後にはその首をもてあそびます。無邪気な傍観者である聴衆の罪深さを想像しました。

出演:堤真一、常盤貴子、白井晃、小松和重、江口のりこ、横田栄司、市川しんぺー、池谷のぶえ、平田敦子、玉置孝匡、福田転球、斉藤直樹、六本木康弘、縄田雄哉、松浦俊秀、井上象策、伊藤総、菊地雄人、山下禎啓、中嶋しゅう、三田和代、風間杜夫
作:W・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:長塚圭史 美術:池田ともゆき 照明:小川幾雄 音響:加藤温 衣装デザイン・人形デザイン:伊藤佐智子 ヘアメイク:稲垣亮弐 殺陣:諸鍛冶裕太 演出助手:山田美紀 舞台監督:芳谷研 チーフプロデューサー:加藤真規 プロデューサー:松井珠美 佐貫こしの 制作助手:藤井良一 吉田友香 劇場舞台技術:野中昭二 票券:川上詠子 企画・製作:Bunkamura
S席/特設S席・9,500円 コクーンシート・5,000円(税込) この公演は舞台を客席が取り囲むセンターステージ形状での上演となります。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_macbeth/
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_macbeth.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:23 | TrackBack

2013年12月19日

バック・トゥ・バック・シアター『ガネーシャ VS. 第三帝国』12/06-08東京芸術劇場プレイハウス

 『石のような水』に続いてフェスティバル/トーキョー13(F/T13)の招聘演目を拝見。バック・トゥ・バック・シアターはオーストラリアの劇団です。所属俳優には知的障害を持つ方もいる、海外でも評価の高い団体だそうです。上演時間は約2時間弱。

 健常者と障碍者の演劇だとジェニー・シーレイさんの演出作品(関連エントリー⇒)の方が刺激的だなぁとか、現実と虚構が交わるのだと、最近観た城山羊の会の演出の方が緻密だなぁとか思ったり。

 F/Tには常に、すごく期待しているのと、私の見方が「出演者(=俳優)寄り」なのも原因でしょうね。今の私は枠組み、比喩、批評といった要素より、目に見えたこと、体で感じたことを優先する傾向にあります。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ガネーシャ VS. 第三帝国

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 インドの神・ガネーシャの旅物語×劇団内のいざこざ。ファンタジーとリアルを行き来する、ユーモアにあふれた演劇の冒険

 映像や照明を駆使したイメージ豊かな空間づくりと、「生命」や「美」をめぐるさまざまな「標準」に斬り込む哲学的な思考で知られるオーストラリアの劇団、バック・トゥ・バック・シアター。
 知的障害を持つ俳優たちと共に創作を続ける彼らが、インドの神ガネーシャの冒険譚とそれを上演する劇団内でのいざこざを併行させて描き、世界各国で好評を博した話題作を上演する。
 果たしてガネーシャは、ナチス(第三帝国)に奪われた幸福の印「卍」(スワステカ)を取り戻すことができるのか─。時空を超えたファンタジックな冒険と、演出家と俳優たちの間で起こるリアルな揉め事との対比は、ユーモアさえをたたえつつ、物語(語ること)と、その背景にある現実との関係に鋭く斬り込む。
 ≪ここまで≫

 演劇という虚構の枠組みを維持したまま、出演者にもともと備わった資質としての障碍を、ありのままに舞台に載せるのは高度なことだと思います。でもそれに頼り過ぎじゃないかと思いました。たとえばカーテンを動かす動作や姿勢など、細かいところが詰まっていないというか、重要視していないようで、集中が途切れました。

 ここからネタバレします。

 言葉を明晰に発することができない男性(例えば「アップル」と言えない。背が低い目で少々ぽっちゃり体型)が、とても魅力的でした。彼が動いたり、座ったり、言葉を発したりすることが、舞台をスリリングにしてくれます。彼と交流する健常者の俳優がちょっと気の毒に見えるぐらい。

 カーテンコールでは知的障碍者の男性(=「アップル」と言えない人)が目立つ演出になっていました。彼だけが客席に向かって立ち、両腕を頭の上にあげると、自ずと拍手が起こります。その後で他の出演者が出てくる…ということが2回は繰り返されたと思います。せっかく障碍者も健常者も同じ俳優として舞台に立っているのに、1人だけ特別扱いをしてしまっていたのが残念でした。

"Ganesh Versus the Third Reich" by Back to Back Theatre / Direction: Bruce Gladwin [Australia]
出演:マーク・ディーンズ、サイモン・ラフティ、スコット・プライス、ブライアン・ティリー、ディヴィット・ウッズ
演出:ブルース・グラッドウィン 協同創作:ブルース・グラッドウィン、マーク・ディーンズ、マルシーア・ファーガソン、ニック・ホランド、サイモン・ラフティ、サラ・メインワリング、スコット・プライス、ケイト・スーラン、ブライアン・テリー、ディビット・ウッズ 照明デザイン:アンドリュー・リビングストーン 舞台美術:マーク・カフバートン デザイン&アニメーション リアン・ヒンキリー 作曲家:ヨハン・ヨハンソン 衣裳:大谷汐
東京公演スタッフ 技術監督:寅川英司+鴉屋 技術監督アシスタント:河野千鶴 舞台監督:渡部景介 演出部:櫻井健太郎 照明コーディネート:佐々木真喜子 (株式会社ファクター) 音響コーディネート:相川晶 (有限会社サウンドウィーズ) 字幕:幕内覚 (舞台字幕/映像 まくうち) 字幕・翻訳:エグリントンみか 助成:豪日交流基金 後援:オーストラリア大使館 協力:イソップ・ジャパン株式会社 主催:フェスティバル/トーキョー
一般前売開始:2013年10月5日(土)10:00より
料金:指定席 一般前売 4,500円(当日 +500円) 学生 3,000円、U18(18歳以下)1,000円(前売・当日共通、当日受付にて要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/13/ganesh/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:54 | TrackBack

京都造形芸術大学舞台芸術研究センター・フェスティバル/トーキョー『石のような水』12/05-08にしすがも創造舎

 フェスティバル/トーキョー13(F/T13)の招聘演目をマチネとソワレで拝見。松田正隆さん(マレビトの会)が脚本、松本雄吉さん(維新派)が演出・美術を手掛ける作品です。アンドレイ・タルコフスキーの映画『ストーカー』、『惑星ソラリス』などを参照して創作されたとのこと。上演時間は約2時間。 ⇒舞台写真

 『イキシマ』が好きだったので期待して伺いました。場面転換などが映画っぽいなぁと思ったんですが、当然ですね。私はタルコフスキー作品は『惑星ソラリス』『ノスタルジア』だけ見ていますが、学生の頃なのでちゃんとわかってなかったと思います。よくご存じの方は楽しみも感慨も大きいかもしれません。

 ⇒CoRich舞台芸術!『石のような水

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 「都市」と「記憶」に取り組む二人のラディカリストの邂逅。立ち入り禁止区域「ゾーン」をめぐるSFメロドラマ

 悲劇を知る都市の記憶と取材者自身の体験とを交叉させる『ヒロシマ-ナガサキ』シリーズ、物語の断片を街なかで散発的に上演する『マレビト・ライブ』など、先鋭的な試みを続けるマレビトの会の松田正隆が、タルコフスキーの映画『ストーカー』等を下敷きにした「メロドラマ」の執筆に取り組む。演出は、数々の野外劇を通じて未知の風景を出現させてきた維新派の松本雄吉。「演劇」「劇場」のあり方をラジカルに問い直す二人が、今、敢えて劇場空間で展開する物語演劇に向き合う。決定的(と思われた)破局の後の世界。立ち入り禁止区域「ゾーン」への案内人とその家族、死者と再会するためそこを訪れる人々が織りなす人間模様が、不穏で不安定な都市の日常を浮かび上がらせる--―。
 ≪ここまで≫

 ロボットのような、もしくは幽霊のような、心ここにあらずの演技が面白かったです。そんな振付のような演技と、心通わせる自然体の演技が頻繁に入れ替わるように繰り出されるのは、俳優の技術が高いからできることだろうと思いました。ただ、それに引き込まれたかというと、そうではなく…。どうも演出が苦手のようです。

 あんなに制限されているのに山中崇さんは感情の動きも見えるかのようだったし、落涙もされていて。プロの俳優って素晴らしいなと思いました。

 ここからネタバレします。

 建て込まれた舞台装置は、圧迫感もスケール感も大きくて、目撃できて良かったと思いました。でもお話と合ってるかというと、どうなのかしら…。舞台奥にあるシンメトリーに重なったパネルの真ん中部分が開いて、ゾーン内部の儀式(?)のようなことが行われる場面などは、もっと抽象性の高い(手作り感が少ない)美術の方がよかったんじゃないかな~とか、素人考えですが、思いました。

出演:山中崇、占部房子、武田暁、小坂浩之、酒井和哉、筒井潤、西山真来、幡司健太、増田美佳、森正吏、山口惠子、和田華子
作:松田正隆 演出・美術:松本雄吉 参照作品:『ストーカー』、『惑星ソラリス』等(いずれもアンドレイ・タルコフスキーの映画作品) 照明:吉本有輝子 音響・音楽:荒木優光、佐藤武紀 衣装:清川敦子 舞台監督:大田和司 舞台監督助手:浜村修司 演出部:柏木準人 小道具:相澤怜美、吉本博子、境野香穂里 美術制作:柴田隆弘 宣伝美術:塚原悠也(contact Gonzo) デザイン協力:西村 空撮協力:小川航空 制作:川原美保 制作・広報:土屋和歌子 制作助手:山崎佳奈子 企画立案:松田正隆、森山直人(京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター) 制作協力:維新派、マレビトの会、torindo、丸井重樹 制作支援:京都芸術センター 製作:京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター 共同製作・主催:フェスティバル/トーキョー
【発売日】2013/10/05 自由席(整理番号付) 一般前売 4,500円(当日 +500円) 学生 3,000円 U18(18歳以下)1,000円(前売・当日共通、当日受付にて要学生証提示)
http://www.festival-tokyo.jp/program/13/water_like_stone/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:49 | TrackBack

2013年12月14日

DULL-COLORED POP『アクアリウム』12/05-31シアター風姿花伝

 谷賢一さん率いる劇団DULL-COLORED POP(ダル・カラード・ポップ)はシアター風姿花伝のプロミシング・カンパニー。新作はなんと1か月のロングラン公演で、多地域ツアーもあります。お得価格のプレビュー公演初日に伺いました(プレビューは12/8まで)。上演時間は約2時間弱だったかと思いますが、すみません、うろ覚えです。

 若者が集団で暮らすシェアハウスを舞台に日常を描く会話劇…ではあるのですが、あからさまにファンタジーだったり、いわゆるストレート・プレイの枠組みをしらっと飛び越えたりします。ご縁があってこの劇団の作品はほぼ全て拝見してまして、今作は『完全版・人間失格』とはまた違った方向に挑戦した野心作だと思いました。最後の劇場との一体感は独得でした。

 3~6日ごとにゲスト出演者が変わります。プレビュー初日は清水那保さんでした。私は明日の山崎彬さんの回も観に行きます。ワークショップや年末のイベントの内容が…どうぞチェックしてみてください(笑)。東京公演は12月31日まであります。

 谷賢一さんが『最後の精神分析』で小田島雄志・翻訳戯曲賞を受賞されました!(2013年12月11日)

 ⇒CoRich舞台芸術!『アクアリウム』 ※こりっちでカンタン予約!

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 “グラスフィッシュという魚がいて、透明なその魚を、アクアリウムに飼っているのね。
 直射日光はダメだから、夕方、日が沈む直前の、一番赤い西日がさす頃に、すこしだけカーテンを開けてやる。そうすると。水槽も、水も、グラスフィッシュも、淡いオレンジ色にきらきらする。
 夜が来ると魚たちは、蛍光灯に照らされて、青白く止まっている。魚は、浮いたまま眠るの。”

 とあるシェアハウス物件。男女数名、組んずほぐれつ暮らしている。鳥とワニが逃げ出し、一人の青年が戻ってくる。ふとっちょとガリの刑事二人が部屋を訪れ、静かに警察手帳を見せた。先日起こった殺人事件の、犯人を探しています。部屋にはとても美しい、アクアリウムが置かれている。赤い西日に貫かれて、オレンジ色にきらきらと光っている。
 住人の一人が、ふと気づく。私たちの共通点。もう一人が思い出す。17年前に起きた、14歳の殺人事件。もう一人は考え続ける。逃げ出した鳥とワニの行方を。

 今を生きる僕たち私たちは、何にのっとって生きていこう? キレる14歳、あるいはキレる17歳、あるいはもっとストレートに酒鬼薔薇世代と呼ばれた僕が改めて問い直す、「おれたち一体、何だっけ!?」ものがたり。
 ≪ここまで≫

 舞台が黒幕で覆われているため、美術については後で書きます。

 シェアハウスに暮らす現代の若者たちの、いわゆるだめっぷりが徐々に明らかになっていきます。自然そうに振る舞う会話劇でありながら、たまに常軌を逸するのが、スパイスが効いていて楽しいです。好きなものは好きと無邪気に主張して、演じる側も存分に楽んでいるのは、小劇場劇団らしくもあり、谷さんらしくもあります。また、ご自身を「酒鬼薔薇世代である」とおっしゃる谷さんが、プライベートを惜しみなくさらしているようにも感じました。それでいて、もやもやとしたものをスッキリとわかりやすく説明しないようなところもあります。戯曲も演出もさまざまな方向性と無数の選択肢がありますが、思い切って挑戦することを選び、飛び込んでみた…という作品ではないでしょうか。荒削りだとか中途半端だとかわかりづらいとか言われるかもしれない、それでもこれにした、という。プレビュー初日の感想ですので、今はもっと変わっているかもしれません。

 最後の最後に作品(=アクアリウム)の中に吸い込まれ、全身がその世界に覆われたように感じました。1970年代から2013年までの、谷さんの青春時代と私自身の人生をひっくるめて追体験する、白昼夢のようなお芝居だったように思います。

 私は二兎社『こんばんは、父さん』を観て、人間は自分がどんなに個性的に生きたいと思っていても、周囲の人々や社会、流行などに染まってしまうものであり、多くの人間が似通った人生を生きざるを得ないことを痛感しました。世代、時代というものは抗いようがないんですよね。そこのところも再考する機会になりました。

 刑事(大原研二)とその部下(一色洋平)の暑苦しすぎる演技の応酬は浴びるより他ないので(笑)、とりあえず前向きに笑って楽しんで、後から意味を考えるといいのではないかと思います。

 ここからネタバレします。思ったままに書いていますので、戯曲の本当のところはどうなのかはわかりません。

 刑事たちの前座(?)が終わると黒幕が落ちて、ポップな色合いでカジュアルな質感の家具が並ぶ、シェアハウスの居間が現れます。舞台中央面側には水槽。雰囲気は一転して緊張感が漂い、思いつめたように独白する若者(渡邊亮)が一人。やがて他の同居人たちも登場してきて、まず「なんじゃこれ?」と不思議に思うのは、なぜか着ぐるみのワニ(中村梨那)と鳥(若林えり)も人間のようにふるまっていること。全員でクリスマス・パーティーの準備を始めて盛り上がろうとしたところに、冒頭の刑事たちがやってきます。ある殺人事件の犯人がこの中にいるとにらんだ2人が強引に捜査を進めるうちに、住人たちの間に不安と不信感がつのり、静かな共同生活はあっという間に崩壊。そこに酒鬼薔薇聖斗の姿が…。

 「神戸連続児童殺傷事件」の酒鬼薔薇聖斗だけでなく、「秋葉原通り魔事件」の犯人も、谷さんと同じ1982年生まれだとは知りませんでした。脚本の中で特に谷さん個人のことが言及されるわけではないのですが、この作品は谷さんがご自身のことを赤裸々に吐露しているように感じ、なぜこんなにプライベートをさらすのか、なぜ今、自分のことを描きたくなった(描かざるを得なかった)のか、と考えました(答えは出ませんが)。
 ゲストが演じるのは酒鬼薔薇役で、セリフはその犯行声明です。私が観た回は女性が演じていたのもあり、酒鬼薔薇本人がそこに居るのではなく、彼に象徴される若い犯罪者たちの象徴として観ていました。セリフは感情的な独白のようでもあり、詩の朗読のようでもあり。シェアハウスの若者たち、すなわち谷さんと同世代の方々(の一部)が勝手に背負わされたレッテル、それゆえの疑問や怒りなど、私には縁のなかった感覚を想像しました。

 10~20代の頃の谷さんをあらわしたこの作品を通じて、私が知らなかった、ある世代の人たちのこの数十年間を、表層だけかもしれないけれど、心身で味わえたように思いました。衣食住に困窮はせずとも幸福の実感は薄く、便利なのに満足はできず、すぐつながれるのに孤独で、手を伸ばしたって空をつかむしかないと最初からあきらめているような、とても賢い若者たち。団塊の世代ジュニアと呼ばれる私の世代はもっと純でバカだったなぁ。

 それに対比されるのが刑事2人組です。セリフからも明らかなように、1970年代のつかこうへい作品へのオマージュとも受け取れる人物造形と演技方法で、谷さんより上の世代の人々や昭和という時代を象徴しているようです。昭和の大人が平成の若者コミュニティーに侵入する、時空を超えたファンタジーとも受け取れます。ファンタジーといえば、ワニと鳥はシェアハウスの若者と日本語で普通に会話をしていましたが、最後にはワニがワニ語(ガーガーとか)しか話さなくなります。警察2人がシェアハウスに押し掛けて取り調べを無理強いしたことも、シェアハウスでの共同生活そのものも、すべて虚構なのだと解釈して問題ないと思います。だから私の場合は「白昼夢」ととらえました。

 舞台中央に鎮座する水槽にはちゃんと水が入っていて魚もいます。終盤になって魚の世話担当の女性(百花亜希)が、水槽の魚について「この魚は藻を食べる」「水槽をきれいにしてくれる」等と詳しく解説していくと、ぶくぶく、ぶくぶく、という泡の音響が鳴りはじめ、やがて劇場全体が水槽になったかのように、照明も変化していきます。水槽はある閉じた生態系を表しているのだと思いました。すなわちシェアハウス内部であり、この劇場でもあるのでしょう。1982年生まれの若者の青春と、1970年代を象徴する警察、そして最初からこの舞台の中央にあった水槽(=アクアリウム)が、最後に2013年として立ち現われたように思いました。

 谷さんと同世代の登場人物たちも、熱血刑事たちも、私も、2013年の今、日本でともに生きています。彼らも私もこの水槽で生きる魚なのだ、頭の上まで水に浸かって、息ができずもがきながら、いつ破壊されてもおかしいくない、狭くて小さい生態系を構成してるのだと想像しながら、徐々に大きくなる泡の音と暗くなっていく劇場に身を浸し、浮遊しながら水底に沈んでいくように感じました。それがとても心地よかった。


DULL-COLORED POP VOL.13 ≪東京、福岡、大阪、宮城、岡山≫
出演:東谷英人、大原研二、中村梨那、堀奈津美、百花亜希、若林えり(以上、DULL-COLORED POP)、一色洋平、中林舞、中間統彦、渡邊亮
作・演出:谷賢一(DULL-COLORED POP) 照明:松本大介 美術:土岐研一 衣裳:chie* 演出助手:元田暁子・塚越健一(DULL-COLORED POP) 舞台監督助手:竹井祐樹 舞台監督:鈴木拓・武藤祥平 宣伝美術:西野正将 宣伝写真:堀奈津美(DULL-COLORED POP・*rism) 稽古場付記者:稲富裕介 制作:福本悠美(DULL-COLORED POP)
◎ゲスト出演者
12/05(木)~11(水)  清水那保(元DULL-COLORED POP)
12/12(木)~16(月)  山崎彬(悪い芝居)
12/18(水)~20(金)  原西忠佑
12/21(土)~23(月)  井上みなみ(青年団)
12/24(火)~27(金)  芝原弘(黒色綺譚カナリア派)
12/28(土)~31(火)  広田淳一(アマヤドリ)
【発売日】2013/11/10
≪プレビュー公演≫前売:2,000円 当日:2,500円
≪通常チケット≫一般・前売:3,000円 一般・当日:3,500円 学生・前売:2,500円 学生・当日:3,000円
http://dcpop13aqua.wordpress.com/

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2013年12月13日

CATプロデュース『SEMINAR』12/13-23紀伊國屋ホール

 北村有起哉さん主演の海外戯曲を栗山民也さんが演出という、私にとっては必見の舞台。『SEMINAR』は2011年にニューヨークで上演されたテレサ・リーベックさんの戯曲です。上演時間は約1時間45分、休憩なし。

 全席指定7,800円というお値段は少々高い目な気もしましたが、明るく軽快に、体もどんどん使って、会話劇の面白さを細かいところまで丁寧に伝えてくださって、ほぼ満足の域。北村さんと、黒木華さん&玉置玲央さん(『飛龍伝』のお2人)の競演も感慨深いものがありました。センスのいいストレート・プレイを観たい方にお薦めです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『SEMINAR

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより (役者名)を追加。
 有名作家のレナード(北村有起哉)による、10週間5,000ドルの授業。生徒4人それぞれに作品を書かせ、レナードがそれを読んで講評するという形式で授業は進められる。ケイト(黒木華)、ダグラス(相葉裕樹)は散々にこき下ろされたが、たった2枚の原稿のイジー(黒川智花)をレナードは高く評価する。作品ではなく彼女の性的魅力に惹かれているのは誰の目にも明らかだ。そしてマーチン(玉置玲央)だけがいつまでも作品を出さず、レナードから臆病者とののしられる。そんな時、業界筋から聞いたと言ってダグラスがレナードのスキャンダルを暴露する。
 レナードの徹底した生徒達への皮肉。そして彼らに対する残酷さが全ての騒動のきっかけとなり、とにかく如何に人間の心が言葉に翻弄されるか、そしてそこに露呈する自分の浅はかさに気づいた時の動揺を絶妙に描く。なぜそこまでレナードは冷徹になれるのか・・・?
 ≪ここまで≫

 ニューヨークで小説家志望の若者たちが有名作家に大金を払い、自分の小説を講評してもらうセミナーですから、小難しそうな言葉が飛び交います。若い男女+大人の男の知的なバトルなんですが、実はかなり堂々とエッチでもあり(笑)、アメリカ人にウケそうだな~と思いました(偏見ですね、日本人も大好きだよね・笑)。講義や討論、執筆といった理知的側面と、恋愛やセックスという動物的側面が、くるくると入れ替わったりグチャっと混ざったりするのがスリリング。

 初日ならではの硬さのせいか、前半は少々演技が段取りっぽく見えることもありましたが、ダグラスがレナードのスキャンダルに言及したところからストーリーの面白さに引き込まれ、最後まで集中してじっくり味わうことが出来ました。登場人物間の緊張が増していくごとに、俳優の演技も面白くなっていきました。できれば最初の方からもっと笑いたかったかな~。

 緞帳を上げ下ろしして場面転換する会話劇は珍しいなぁと思ったら、ある場面でとても効果的に使われていました。

 ここからネタバレします。 セリフは正確ではありません。

 レナードは果たしてただの性悪男なのか、何かを企んでいるのか、それとも…。彼の言葉に傷つき、翻弄される若者たちを眺めながら、レナードの正体を知りたくなっていきます。やがて彼は、少なくとも本当のことを、本音を話す人間であったとわかります。今年、「本当のことを言ってください。」というお芝居がありました。とてもとても大切で、残念ながら珍しく、そして難しくなっていることですよね。

 セックス大好きのレジーは会ったばかりのレナードとすぐに寝て、レナードがいない間はマーチンを手籠めにし、レナードが帰国したらまた彼のもとへ。ケイトとマーチンはいい雰囲気だったのに、レジーとマーチンがケイトの家の中でいちゃいちゃするものだから、恋人関係には至らず。帰国したレナードがマーチンの小説を絶賛するという事件が起きた後、マーチンがレナードの家を訪ねると、ちょうどケイトとの情事の最中でした。おいおい(笑)。まあ、小説家は芸術家だもんなー(と納得したことにする)。

 ケイトが住む豪華アパート(親の持ち物)での講義から、レナードの居間への場面転換は、緞帳を落とすとはいえ、ハっとさせられます。レナードの部屋はアジアやアフリカを旅したことがわかる調度品が並び(日本の人形もありました)、エスニックな雰囲気。ケイトの部屋は現代美術の抽象画のような壁のあるモダンなデザインだったので、ギャップもいいですね。

 レナードのスキャンダルとは過去に盗作をしたことでした。でもレナードがマーチンに講義をしていく(ように見せかける)中で、それは事実ではないこと明かされます。マーチンの未来を予言するかのように話しながら、レナード自身の人生を語っていた、その長いセリフは、いわゆるストーリー・テリングでありつつ、自分語りの独白でもあり、北村さんがさすがの演技を見せてくださいました。

 マーチンがレナードの書きかけの小説を読んで感動し、「あなたは盗作なんかしない!(そんなことする人じゃない)」と言ったのは、本物の小説家同志だからわかるんでしょうね。こういう直球のセリフも好き。

 マーチンの才能を見出したレナードは、マーチンに「パートナーにならないか」と持ち掛けます。ケイトが見抜いていたとおり、レナードはマーチンに過去の自分を見ていたのでしょう。2人の関係がうまく行くのか、成果が出るのかは示されないまま、北村さんと玉置さんがデスクの前で静止し、そこで緞帳が降りて終幕するのが良かったです。

≪東京、兵庫≫ "SEMINAR" written by Theresa Rebeck
出演:北村有起哉、黒木華、黒川智花、相葉裕樹、玉置玲央
作:テレサ・リーベック 翻訳:芦沢みどり 演出:栗山民也 美術:松井るみ 照明:高見和義 音響:高橋巖 衣裳:前田文子 ヘアメイク:鎌田直樹 演出助手:豊田めぐみ 舞台監督:小澤久明  舞台製作:クリエイティブ・アート・スィンク 加賀谷吉之輔 版権コーディネーター:マーチン・R・P・ネイラー 票券:インタースペース 共同制作:栗原喜美子 制作デスク:渡辺葵 制作:熊谷由子(ぷれいす) アシスタントプロデューサー:北原ヨリ子  プロデューサー:江口剛史 企画・製作:シーエイティプロデュース 共同製作:兵庫県立芸術文化センター 宣伝美術:菅原麻衣子 宣伝写真:設楽光徳 宣伝スタイリスト:ゴウダアツコ 宣伝ヘアメイク:高村マドカ 衣裳協力:LUV Timmy / MAKIN JAN MA / arth/arthアトレ恵比寿店
【休演日】12/17【発売日】2013/09/07 7,800円 (全席指定・税込) ※未就学児童入場不可
http://www.seminar-stage.com/
http://www.stagegate.jp/performance/2013/seminar/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:47 | TrackBack

【ワークショップ(制作者向け)】一般社団法人沖縄県芸能関連協議会「アートキャンパス in Okinawa 2014」02/16-22実施※12/31エントリー〆切(専用フォームあり)

 沖縄で行われる6泊7日のアートマネジメント集中ワークショップのご案内です。なんと交通費、宿泊費、参加費無料!今年の秋にこちらでも沖縄のアートマネジメントについてお話を伺ったばかりでした。

 ●一般社団法人沖縄県芸能関連協議会「アートキャンパス in Okinawa 2014」
  日程:2014年2月16日~2月22日
  講師陣:平田オリザ(演劇)/崎山敦彦(劇場)/中村透(劇場・音楽)/石田麻子(音楽)/小野木豊照(伝統芸能)/真栄平仁(演劇)/秋友一司(美術)/嘉数道彦(伝統芸能)ほか(敬称略)

 募集対象(各分野最大6名):
  ・沖縄県内・県外のアーツマネージャー志望者及び経験者など
  ・40歳以下で議論が可能な日本語能力を有する方(国籍不問)
  ・演劇、音楽(クラシック、ポピュラー含む)、劇場、美術、伝統芸能(民俗芸能含む)
  エントリー締切:2013年12月31日23:59 (フォームに必要事項を記入して募集要項をダウンロードします)
  応募資料提出期限:2014年1月7日

 ⇒Next News-Headline【「あごあしまくらももれなくつきます」 】沖縄で6泊7日のアートマネジメント集中ワークショップ 全国から参加者募集

Posted by shinobu at 15:15 | TrackBack

【ワークショップ】サンプル「ワークショップ『世界を着せ替える』」01/27-31開催※12/27〆切(メールのみ)

 松井周さんが作・演出されるサンプルが(⇒直近の公演のレビュー)、3度目となる一般向けのワークショップを開催します(一部俳優向け)。これまでの告知エントリー⇒

 戯曲・演出、照明、音響、舞台美術、制作など、サンプルを構成するアーティストの講義を受けられます。古舘寛治さんによる演技の講義は俳優志望の方のみ参加可能。ただし通し受講で俳優志望ではない方は見学ができます。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●サンプル「ワークショップ『世界を着せ替える』」
  期間:2014年1月27日~31日
  会場:森下スタジオ
  参加条件:
  ※ 心身共に健康な18歳以上の男女
  ※ 定員:各クラス20名 (応募多数の場合は抽選、通し受講を優先します)
  ※「B 演技」に関しては俳優志望の方に限ります。通し受講で俳優志望ではない方は見学ができます。

  受講料金:(受講初日にお支払い下さい)
  A~Iの合計9コマ通し=13,000円(税込)(A,Bは各1コマ)
  1コマ=2,000円(税込)

  申込締切:12月27日(金)

Posted by shinobu at 11:09 | TrackBack

【オーディション】Studio Life「『トーマの心臓』出演劇団員オーディション」※1/6〆切(郵送のみ)

 男優集団Studio Lifeの劇団員募集オーディションです。 ⇒直近の公演のレビュー 劇団代表作で名物演目の1つである『トーマの心臓』の再演を検討中とのこと。⇒2010年のレビュー

 募集しているのは応募資格に当てはまる男性、自薦・他薦問わずです。以下、CoRich舞台芸術!の掲示板からの情報です。

 ●スタジオライフ「『トーマの心臓』出演劇団員オーディション」
  【募集締切】 2014年1月6日(月)必着
  【資格】 18歳~25歳までの容姿端麗で健康な男子。(自薦・他薦は問いません)

■スタジオライフ「トーマの心臓」出演劇団員オーディション

【募集締切】 2014年1月6日(月)必着

【資格】 18歳~25歳までの容姿端麗で健康な男子。(自薦・他薦は問いません)

【応募方法】
履歴書(身長、体重、3サイズを明記)
写真2枚(全身、顔アップ各1枚=3ヶ月以内に撮影したもの)
80円切手を貼った返信用封筒(返信先を明記のこと)を同封のこと。

【選考方法】
第1次 書類選考後返信封筒にて連絡。(1月初旬頃)
第2次 面接・実技 1月11日(土)・1月12日(日)
第3次 実技・歌唱 1月13日(月・祝)

※第2次及び3次選考には取材用にマスコミ撮影などが入ります。あらかじめご了承ください。

【内容】
劇団Studio Lifeは、『トーマの心臓』の再演を検討しております。劇団の未来を担う新しい才能との出会いを求めて、劇団の代表作と言える『トーマの心臓』出演者を幅広く募集するための第13期新人マスコミ公開オーディションを開催します。近年の公演では積極的に若手を起用し、若手育成にも力を入れています。舞台というフィールドで輝きながら、いろいろな分野で活躍できる、芯の強い容姿端麗な男子を求めています。


【劇団紹介】
1985年結成。劇団の特徴は演出家、倉田淳の独創的な脚色力と美しい世界観の織りなす繊細な舞台である。より深く観客を物語世界へ誘うため、男優が女性役を演じるという手法をとっている。脚本・演出以外は男性のみで構成された劇団である。主な代表作に萩尾望都原作『トーマの心臓』、『11人いる!』、皆川博子原作『死の泉』、東野圭吾原作『白夜行』などがあり、2011年には海外スタッフとタッグを組んだ作品創りや、劇団初の海外公演を実現し、活動の場所を広げている。

【備考】
オーディション合格者は1年間の研修後、スタジオライフに所属出来ます。
審査料無料。入団費無料。団費 3000円/月
週3日のバレエ、ジャズダンスレッスンが無料で行なわれています。
不定期でワークショップ等も開催されます。


【お問合わせ】
〒166-0003 東京都杉並区高円寺南1-6-5 高円寺サマリアマンション204
劇団スタジオライフ 新人募集係
TEL 03-5929-7039(平日12:00~18:00)

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:52 | TrackBack

2013年12月05日

【情報掲載】かながわの伝統文化の継承と創造プロジェクト実行委員会『カナガワ リ・古典プロジェクト/2014紅葉ヶ丘』01/11-12横浜市紅葉ヶ丘地区の3つの劇場

 横浜で気軽に伝統文化に触れられる2日間の催し『カナガワ リ・古典プロジェクト』のご紹介です。

 足柄山や鎌倉にちなんだ古典演目の上演や、能楽と邦楽とクラシック音楽とのコラボレーション、人間国宝の女流義太夫による浄瑠璃、そして作家の林望さん、三浦しをんさんによるトークセッションなどがあります。合計3つのプログラムの総合司会は元NHKアナウンサー・古典芸能解説者の葛西聖司さんです。

 一般3,000円(高校生以下1,500円・セット券などあり)というお手頃価格で、一流の古典芸能に触れられる機会になるようです。【プログラムC】には人形・三味線・義太夫(語り)の体験コーナーもありますので、お子様と一緒に観に行くのも良さそうですね。以下、主催者からいただいた情報です。

 ●『カナガワ リ・古典プロジェクト/2014紅葉ヶ丘』公式サイト
  期間:2014年1月11日(土)~12日(日)
  【プログラムA】11日(土)13:00~@横浜能楽堂
  【プログラムB】11日(土)16:30~@神奈川県立音楽堂
  【プログラムC】12日(日)13:00~@神奈川県立青少年センター

 ※A、B、Cの3つのプログラムがあり、会場がそれぞれ異なりますが、いずれも市営地下鉄「桜木町」駅から徒歩10分。AとBははしご可能です。


【プログラムA】1月11日(土)13:00開演 会場:横浜能楽堂

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1)能×邦楽コラボレーション
  『井筒』(中井智弥・作曲)  観世流シテ方/中森貫太 、二十五弦箏/中井智弥
2)トークセッション
  林望、三浦しをん
3)素浄瑠璃 義太夫節『嫗山姥』より「廓噺の段」
  浄瑠璃/竹本駒之助(人間国宝)、三味線/鶴澤津賀寿、ツレ/鶴澤津賀花

 〔プログラムA 料金〕全席指定一般3,000円/高校生以下1,500円 〔特別セット券 3公演〕 6,500円(一般のみ) 〔特別ペア券〕 5,000円(一般のみ)


【プログラムB】1月11日(土)16:30開演 会場:神奈川県立音楽堂

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1)邦楽×弦楽オーケストラ
 『月光~尺八、十三弦とオーケストラの為の(2009) 』(千住明・作曲) 他
  尺八/藤原道山、二十五弦箏/中井智弥、神奈川フィルハーモニー管弦楽団 弦楽オーケストラ 
2)能×弦楽オーケストラ
  『鉢木』   
  観世流シテ方/中森貫太 他、神奈川フィルハーモニー管弦楽団 弦楽オーケストラ、指揮/永峰大輔

 〔プログラムB 料金〕全席指定一般3,000円/高校生以下1,500円 〔特別セット券 3公演〕6,500円(一般のみ) 〔特別ペア券〕 5,000円(一般のみ)


【プログラムC】1月12日(日)13:00開演 会場:神奈川県立青少年センター

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1)義太夫レクチャーデモンストレーション
2)創作人形浄瑠璃 『坂田金時 怪童丸物語』
  「足柄山の段」:小田原市立橘中学校・相模人形クラブ   
  「下鴨神社の段」:神奈川県立二宮高等学校・相模人形部
  「金時誕生の段」:相模人形芝居 下中座
  浄瑠璃/竹本土佐子・竹本佳之助、三味線/鶴澤三寿々・鶴澤津賀花
◎終演後、義太夫節の浄瑠璃と三味線、下中座の人形体験ワークショップを実施いたします。

 〔プログラムC 料金〕全席自由 一般1,500円/高校生以下500円 〔特別セット券 3公演〕 6,500円(一般のみ)


文化庁 平成25年度文化芸術振興費助成金(文化遺産を活かした地域活性化事業)
カナガワ リ・古典 プロジェクト/2014紅葉ヶ丘
2013年1月11日(土)12日(日)会場:横浜能楽堂/県立音楽堂/県立青少年センター
主催:かながわの伝統文化の継承と創造プロジェクト実行委員会 共催:神奈川県立青少年センター 後援:神奈川県教育委員会/横浜市/小田原市教育委員会/神奈川新聞社 協力:一般社団法人義太夫協会
【プログラムA・B】 全席指定一般3,000円/高校生以下1,500円 【プログラムC】 全席自由 一般1,500円/高校生以下500円
【特別セット券 3公演】 6,500円(一般のみ) 【特別ペア券】 プログラムA・Bのみ 5,000円(一般のみ)
http://rekoten.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:27 | TrackBack

【ご報告】日本文化政策学会第7回研究大会企画フォーラム「こどもの城、青山劇場、青山円形劇場を考える~文化政策の視点から~」終了しました。

 12/1(日)午前9:30からの、日本文化政策学会第7回研究大会企画フォーラム「こどもの城、青山劇場、青山円形劇場を考える~文化政策の視点から~」が終了しました(⇒公式サイト)。朝早くから30人強の方にお越しいただきました。ありがとうございました。

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 演劇フリークの一観客としての私のプレゼンテーションでは、『劇場は「ハードウェア」ではなく「ソフトウェア」である』と結論づけたのですが、その考え方はこちらのサイトから拝借したものです(⇒関連ツイート)。また、下記のアーティストの言葉(ツイート)を引用させていただきました。記録は後日、公式サイトに公表される予定です。 

 こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願う有志の会の公式サイトをぜひご覧ください。
 署名へのご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。⇒WEB署名もできます

 ■ケラリーノ・サンドロヴィッチさん


 ■前川知大さん


 ■谷賢一さん


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 16:16 | TrackBack

舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM]「第3回文化政策委員会『公共・劇場について考えるー劇場法制定を受けて』」12/04東京芸術劇場プレイハウス・ロビー

 舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM(オンパム)]第3回文化政策委員会に参加しました(関連エントリー⇒)。

 今回のテーマは『公共・劇場について考えるー劇場法制定を受けて』。ウィーン芸術週間のディレクター、ドラマトゥルクのドイツ人お2人と、F/T実行委員長の市村作知雄さん(⇒ネットTAMリレーコラム)、そして座・高円寺の芸術監督である佐藤信のお話を拝聴しました。佐藤さんについては、最初に約1時間弱の基調講演がありました。

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 以下、私はメモしたことのまとめです。語られたことが網羅されているわけではありませんし、ですます調だったり断言口調だったり、語法も統一されていませんし、申し訳ないのですが正確性にも責任は取れません。私が大切だと思ったことをなるべく多く、語られたことの意味を歪曲させないよう心掛けて記録しましたので、よかったら参考にしていただけたらと思います。一番下に私の感想も書いています。

■ON-PAM第3回文化政策委員会
 公共・劇場について考えるー劇場法制定を受けて

<登壇者(50音順)>
 市村作知雄(東京芸術大学准教授、F/T実行委員長)
 佐藤信(座・高円寺 芸術監督)、
 シュテファニー・カープ(ウィーン芸術週間・演劇部門 前・ディレクター)
 マティアス・ピース(ムーザントゥルム芸術監督)
 モデレーター:丸岡ひろみ(PARC理事長、TPAMディレクター)


●佐藤信さん 基調講演

 佐藤:80年代のはじめから劇場の立ち上げに関わり、これまでに12個の劇場設立に携わってきた。最初は22歳の時。小さな劇場を立ち上げた。今日は下記3つについて話します。
 ・スパイラルホール(1985年開館)
 ・世田谷パブリックシアター(1997年開館)
 ・座・高円寺(2009年開館)

 佐藤:劇場は長期(10年)、中期(5年)、短期(2年)の三段階に分けてプログラミングを考える。最初に重要なのは長期スパンの考え方。大きな枠組みがその劇場の個性になる。

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 佐藤:スパイラルホールの最初のプログラムでは、優秀な制作者がついている演出家を選んだ。木村光一、蜷川幸雄、など。
 佐藤:スパイラルホールでは、現場のスタッフ(受付回りや技術者)を外注し、プロデューサーは社内で育てる方針をとった。プロデューサーは新鮮なまなざしが必要。ワコールの社員がヨーロッパのフェスティバルでフィリップ・ジャンティを発見した。その後、ダムタイプや飴屋法水などを取り上げていく。モノと体を使う大胆な試みをする劇場というイメージを確立。

 佐藤:世田谷パブリックシアターが開館するまで、10年かかっている。その10年間に小劇場シーンをウォッチしていた。調査した結果、ダンスでも演劇でも同じ劇場を使ってることがわかった。
 佐藤:プログラミングと(自分が)作・演出する作品との成功にはズレがある。芸術監督がプログラムを決める場合、その中の作品を芸術監督自身が演出するのはやめようと思った。だから世田パブでは松井憲太郎さんがプログラムをした作品を、私が演出した。
 佐藤:世田パブでは事業予算の3分の1をアウトリーチ・プログラムに割いた。技術スタッフにもアウトリーチ事業の予算をつけた。それが今も受け継がれていると思う。大道芸は劇場からアーティストが出て行って、また劇場に戻っていくという流れを作りたかった。

 佐藤:劇場は立ち上げから2年でステータスが決まる。それを崩すにはその後に一世代必要。最初の2年のステータスをひきずってしまう。閉館したセゾン劇場はピーター・ブルックを招聘していたが、東京のメインの劇場にはなれなかった。おそらく最初の方に何らかの問題があったのだろう。
 佐藤:芸術監督は少なくとも3年の任期が必要。仕事を達成するには5年必要。でなければ力を発揮できない。
 佐藤:劇場法ができたが、劇場法にもとづいて運営されている劇場は、今の日本にはほとんどないのが現状。ほとんどが「劇場、音楽堂、文化会館など」のうちの文化会館。今の劇場法は劇場の理念を定めたものだと思っていい。

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 佐藤:座・高円寺は開館までに7年かかっている。同じ大きさの劇場を2つつくり、1つは劇場の事業で使い、もう1つは一般市民向けの貸し小屋とした。つまり半々。1つの劇場の年間プログラムを考えなければいけない。劇場を動かさない期間をつくるわけにいかないから。それで今では、日本劇作家協会が年間の3分の1の期間、公演を実施してくれている。「劇作家の新作がかかる劇場」となっている。
 佐藤:開館前から地域協議会をやってきて本当によかった。劇場の事業予算でつくった『旅とあいつとお姫さま』は杉並区の小学4年生全員を招待している。もう5年続いた。この作品はイタリアのテアトル・キズメットの演出家と創作した。童話がもとになっているので、残酷だったりエロティックだったりする。当然苦情が来る。それは演出家ではなく私が対応している。
 佐藤:週末に読み聞かせの企画がある。カフェで子供が絵本をえらび、それを大人に読んでもらう。子供が自分で本を選べることが重要。週末に大人(俳優)を2~3人雇う事業は、採算が取れないので民間ではできない。こういう小さな事業こそ公共はやるべき。

 佐藤:『ふたごの星』には天の川が出てくるが、今の子供は「天の川」を考えることができない。知らないから。でもちょっと離れた地域の子供だと、(天の川を見たことがあるから)パっとわかる。
 佐藤:14歳までの子供にとっては、(生まれ育つ)地域が世界のすべて。そこから出ていくことができないのだから。その時期に経験したことが、その子供のすべてになる。その時期の記憶、経験の類推で思考することになる(だからとても重要)。子供たちにどういう思い出を残すのかは、10年間の長期プランで支えるしかない。

 佐藤:規模は(自ずと)拡大していくものだ。座・高円寺は拡大を抑えるために、自分で自分の首を絞めるような予算の決まりを作った。拡大を抑えるのはスタッフを疲弊させないため。50人も職員がいる劇場は機能しない。小さな予算で、少人数のスタッフにすることが大事。


●パネルディスカッション

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 マティアス:佐藤さんのお話が大変興味深かったです。下着会社の劇場(スパイラルホール)での奮闘はまるで「地獄」。そして現在携わっていらっしゃる“地域の劇場(コミュニティー・シアター)”である座・高円寺は「天国」。地獄から天国へ旅してきたようなご功績ですね(笑)。

 市村:日本でパレスティナの作品をつくって地方公演をしようとしたら、「公共ホールではそんな政治色の強い作品は上演できない」と断られた。「公共ホールだからできない/できる」「民間企業だからできる/できない」という理由が、曖昧。公共のあり方を論議すべき。

 シュテファニー:芸術はエンテーテインメントやマーケティングとは厳格に分けられている。「税金をもらって創作しているなら、なぜもっと複雑なものを上演しないんだ」と、市民から苦情が出るのが不通。もともと劇場は政治的なものを作り発表する場だった。
 シュテファニー:ドイツでは税金の0.1%が文化に投入されている。芸術は問題を解決するのではなく、つくるためにある。問いを立てて、問題を現前化する。

 丸岡:日本の観客は、「難解な作品になぜ税金を投入するのか?(やめるべき)」と考える傾向もある。日本はアートの前提を共有する段階にいたっていないのではないか。ここでは「芸術は社会に必要である」という前提で議論をします。

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 市村:劇場での性的表現について。前のF/Tでも話したことだが、電車の中づり広告が性の無法地帯になっているのに、劇場内で性的表現を制限せよと言われるのは矛盾している。これも議論すべき。

 丸岡:表現の自由については以前にON-PAMで会合を持ちました。「表現の自由の対価を保証するのがプロデューサーの仕事である」ということを共有しました。

 佐藤:公共ホールは政治に関わるべきだと思っている。劇場で今までとは違うものの見方を発見、獲得、周知することができる。そのためにはロング・タームで関わる必要がある。だから10年のビジョンをたてる。公共ホールの大きな役割だと思う。昔、解体社という劇団が大逆、つまり「反天皇」を題材にした舞台をつくった。そういう作品も(上演しても)大丈夫だと言うために、アーティスティック・ディレクター(芸術監督)がいる。こういうことをやらないと、公共ホールは死んでしまう。

 佐藤:芸術監督にはキュレーターとかプログラム・オフィサーとか色んな側面がある。私は「プログラムを守ること」が一番大きな役割だと思う。つまり上演する作品を守ること。劇場運営をしていればいろんな齟齬がおこる。地域と合意形成をすることが大切。私はちかごろ、ブログで政治的な発言をするようにしている。そういうアクティブな姿勢が必要。芸術監督はキュレーターでもプロデューサーでもドラマトゥルクでもなく、劇場のアーティスティックな部分を守ることが重要。

●参加者を交えてのディスカッション

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 質問:マーケティング・ストラテジーという言葉が出てきたが、ドイツの舞台芸術において、それはどう機能するのか。
 マティアス:マーケットという言葉には市場などの複数の意味がある。舞台芸術の場合はマーケティングというよりアゴラ・イング(広場をつくる)というのが合っているかもしれない。
 質問:劇場やフェスティバルには税金(助成金)が投入されていますが、他の、たとえば小劇場ではどうでしょうか?
 シュテファニー:小劇場(フリンジ・シアター)でもかならず助成金があります。もらう手段が違うだけです。
 しのぶ:では、助成金をもらっていない舞台芸術公演は存在しないのですか?
 シュテファニー:いいえ、民間の公演があります。でもそれは集客目的のエンターテインメントだったり、商業的で芸術作品ではなかったり。
 マティアス:たとえばドイツには民間のミュージカル団体が非常に少ないです。チケット代だけでは経費がまかなえないからです。民間ではチケット代は自ずと高くなります。そうなると、高額チケットを買えない人は劇場に来られない。公共だとチケット代が安いから、(我々が)観客として居て欲しい人が来てくれます。

 高萩(東京芸術劇場副館長):佐藤さんのお話を聴いて、世田谷パブリックシアターはすごかったんだなと再確認しました。(シュテファニーさんの)フェスティバルと劇場(の方向性や理念)が常に合致するわけではないというご指摘も。日本とドイツ(ヨーロッパ?)では違う。日本の公共ホールは議会と役人とうまくやっていくことが肝要です。

 ≪↓佐藤信さんのスライドより:地方自治法第244条第1項に注目≫
ON_PAM_2013_12_2.jpg


■しのぶの感想

 佐藤信さんが「作品を守ることが芸術監督の一番大きな役割」とおっしゃったことに感激しました。私は『旅とあいつと…』が大好きなんです。この作品も、佐藤さんが5年間守ってきてくださったんですね。また、「拡大を抑えるのはスタッフを疲弊させないため」というご発言にも感銘を付けました。朝日新聞でちょうど「(異議あり)和食はグローバル化と無縁であるべきだ」という記事を読んだところだったんです。“グローバル企業”や“グローバル人材”という言葉がもてはやされていますが、果たしてそれが身近な幸福につながっているのかを、よく考えなければと思います。

 シュテファニーさん、マティアスさん、そしてモデレーターの丸岡さんは、「公共は芸術、民間は娯楽」というような線引きをはっきりと持っていらっしゃるように思いました。マティアスさんが「スパイラルホールが地獄で座・高円寺が天国」とおっしゃったこと、シュテファニーさんが助成金についての質問の際、民間の公演が最初から頭になかったことなどから、そういう印象を持ちました。そういえばフランスもそうだと、ある演出家から聞いたことがあります。

 日本は、たとえば松竹という企業が歌舞伎公演を行っていますし、民間の制作会社の公演で芸術的な作品も多くあります(チケット代は高い目ですが)。また、公共ホールの公演で娯楽性を重視した作品も多いです。私の一観客としての感覚ですが、公演の主催者が公共か民間かなんて、普段は気にしないんですよね。これは予想に過ぎないのですが、日本ではそこのところは曖昧というか、役割分担されているわけではなさそうです。そこには市村さんの「公共ホールだからできない/できる」「民間企業だからできる/できない」という問題提起も重なってきますね。私は「公共と民間の差をはっきりさせるべき/させないべき」といったことについては、よくわかっていないですが(すみません)、日本には日本独自の舞台芸術シーンがあることは確認できたように思います。そこで自分が信じるより良い環境を追及し続ければいいのではないかと思いました。


舞台芸術制作者オープンネットワーク 第3回文化政策委員会
「公共・劇場について考えるー劇場法制定を受けて」
<日程>2013年12月4日(水) 10:00~13:00
<登壇者(50音順)> 市村作知雄(東京芸術大学准教授、F/T実行委員長)、佐藤信(座・高円寺 芸術監督)、シュテファニー・カープ(ウィーン芸術週間・演劇部門 前・ディレクター)、マティアス・ピース(ムーザントゥルム芸術監督) モデレーター:丸岡ひろみ(PARC理事長、TPAMディレクター)
<会場>東京芸術劇場プレイハウス ロビー
<参加費>500円(通訳費として)
主催:舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)  担当:武田知也、相馬千秋 共催: フェスティバル/トーキョー 協力: 東京芸術劇場
http://www.onpam.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:01 | TrackBack

2013年12月04日

城山羊の会『身の引きしまる思い』11/29-12/08三鷹市芸術文化センター星のホール

 城山羊の会はCMディレクターとしても有名な山内ケンジさんが作・演出される演劇ユニットです。上演時間は約1時間45分。以下、観た日のツイートより。

 ひゃ~エロエロだった~こんなのライブで知らない人(客)と一緒に観ていいの!?って思うぐらい~一人でひっそり楽しむべきじゃないの~でも観たこと自慢したい~前作『効率の優先』DVD買っちゃった~。

 …三鷹のメタ演劇進化系でした(笑)。

 山内さんの初の長編映画『ミツコ感覚』のDVDもロビーで販売されていました。超面白いのでお薦めです。

ミツコ感覚 [DVD]
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 ⇒CoRich舞台芸術!『身の引きしまる思い

 ≪あらすじ≫
 父が死んで、我が家は母、兄、私の3人暮らしになった。母はボランティア活動(?)をしてるはずなのだが、どこか別の場所に行ってるらしい。
 ≪ここまで≫

 具象の家具が並ぶおしゃれな居間。配置はリアルじゃないので、空間全体としては抽象の雰囲気です。はずすバランスがかっこいい。

 役者さん、すごい…。『効率の優先』も凄かったけど、よくもここまで…(笑)。大昔ですが「禁断の快楽 読書」というタイトルの本があったんです。「禁断の快楽 城山羊の会」と言ってもいいんじゃないでしょうか(笑)。

 ここからネタバレします。

 三鷹市芸術文化振興財団・演劇企画員の森元隆樹さんが前説で、「『探索』では永井若葉さんの夫役だったんです~」等と言い、冒頭からメタ演劇が始まりました。そして『探索』と同様に銃声に反応して、倒れて死ぬ演技をします。左胸に血がにじみ、中央のソファのクッションにも血がついて、“余興”には収まらない演技です。今回は妙子(岸井ゆきの)の父親役でした。

 母(石橋けい)は兄妹に内緒でクラブのホステスとして働いているのですが、そこは男性客に接客の作法としてディープ・キスをしたりする、風俗店と変わりないお店でした。舞台奥の棚にかざってある父親の遺影がひっくり返ると、父親が亡くなった一般家庭の居間から、クラブの裏の控室(?)へと変わります。舞台美術にはそれ以外に全く変化がないので、観客は今、どこの場面なのかを遺影の向き(裏は何らかの絵画)で確認することになります。

 居間とクラブが入れ替わり、なぜか一般人と裏稼業の人々が親密に交流するようになります。すべては妹(岸井ゆきの)の白昼夢だったんでしょうね。衣装がずっとパジャマでしたし。最後、ホステスになって赤井(KONTA)をナイフで殺そうとするのに、「海に行こうか」と誘われるとうなだれて色に身を任せてしまう女の愚かさ。もーバカすぎて笑える。そういえば最初にクラブに行ったのも、息子のテルユキ(成瀬正太郎)に「海に行こう」と誘われたからでしたよね。

 赤井の歌が後引く面白さ!“ひばりに認められたよ 身の引きしまる思い~” 帰り道、ずっと心の中で歌ってました(笑)。

【出演】石橋けい(母・新米ホステス)、KONTA(赤井・クラブを牛耳るヤクザ)、岡部たかし(岡崎・クラブのバーテン)、ふじきみつ彦(兄)、原田麻由(クラブのママ)、島田桃依(岡崎の妻・クラブのホステス)、岸井ゆきの(娘・妙子)、成瀬正太郎(テルユキ・ママの息子)、岩谷健司(ママの夫) 森元隆樹(父・冒頭で銃で撃たれて死ぬ)
脚本・演出:山内ケンジ 舞台監督:森下紀彦・神永結花/照明:佐藤啓/音響:藤平美保子/舞台美術:杉山至/衣裳:加藤和恵・平野里子 宣伝美術:螢光TOKYO+DESIGN BOY/イラスト:コーロキキョーコ/制作助手:平野里子・渡邉美保(E-Pin企画) 制作プロデューサー:城島和加乃(E-Pin企画) 製作:城山羊の会 主催:(公財)三鷹市芸術文化振興財団 劇中歌作詞:山内ケンジ 作曲:shizuno
【休演日】12月2日(月)【発売日】2013/10/18 【全席自由/日付指定/整理番号付】 [一般] 前売3,200円 当日3,500円 高校生以下1,000円(前売・当日とも) ☆★=早期観劇割引・平日マチネ割引 [一般] 前売2,700円 当日3,000円 高校生以下1,000円(前売・当日とも)
http://shiroyaginokai.com
http://mitaka.jpn.org/ticket/1311290/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:59 | TrackBack

sons wo:『野良猫の首輪』12/04-07シアターグリーン BOX in BOX THEATER

 フェスティバル/トーキョー13(F/T13)の公募プログラムに選ばれた作品です。私はsons wo:は初見。カゲヤマ気象台さんが作・演出・音響を手掛けられています。上演時間は約1時間20分。

 劇場の舞台に客席がしつらえられており、客席が演技スペースになっていました。若い俳優による自信がなさそうな立ち姿、言葉と体がつながっていない語り、つまらない物語にダサい選曲…きっと外枠を作ったり、茶化したりしてくれるのかなぁと待ってみたのですが、そのままでした…。

 ⇒CoRich舞台芸術!『野良猫の首輪
 レビューは記録のみ。

 評論家の佐々木敦さんのご感想を下記に貼り付けておきます。ご参考にどうぞ(2013/12/07加筆)。

 ≪あらすじ≫
 私。なぜか地球とは違う星にたどりつき、宇宙人と会う。
 ≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 サイモン・アンド・ガーファンクル「明日に架ける橋」の歌詞を字幕で見せられるとは。

≪東京、静岡、大阪≫
出演:一川幸恵、大石英史、小野紗知、菊川恵里佳、椎谷万里江(拘束ピエロ)、杉亜由子、スズキジュンコ、峰松智弘(劇団百日紅御一行様)、八木光太郎
脚本・演出:カゲヤマ気象台 舞台監督:伊藤智史 美術:小田原のどか 照明:みなみあかり 音響:カゲヤマ気象台 衣装:金藤みなみ(Nichecraft) 垣本朋絵(激コミ デザイン部) イラスト:チャナ 演出助手:森田和人(劇団森) 翻訳:anico 制作:飯塚なな子 共催:フェスティバル/トーキョー 主催:sons wo:
【発売日】2013/10/05 一般:2,500円(当日300円増) U30(30歳未満):2,300(要予約/受付にて要身分証明書提示) F/T3演目セット割:9,900(F/Tチケットセンターのみで取扱い) 高校生以下無料 * 日本語上演、英語字幕つき
http://strayscollar.tumblr.com/
http://www.festival-tokyo.jp/program/13/stray_s_collar/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:58 | TrackBack

2013年12月03日

【意見】舞台芸術関係者の皆様、ぜひご一読ください⇒表現人の会「特定秘密保護法案に反対する賛同人募集」

 11月26日に特定秘密保護法案が衆議院特別委員会で可決されました。“表現人の会”が発足し、「特定秘密保護法案に反対する賛同人」を募集中です。
 “表現人”とは、音楽・美術・演劇・映像・出版など表現に関わる人の略称。

 ⇒facebookページ
 ⇒公式サイト 
 ⇒賛同の送信フォーム

 12月3日9時35分現在で賛同者は4400人を越えたとのことです。私は特定秘密保護法案に反対する一般人です。多くの表現者の皆様にご賛同いただきたいと思っています。

 ただいま参議院で審議中。12月6日に成立してしまうかもしれません
 ⇒産経新聞「秘密保護法案審議大詰め 石破氏ブログに野党攻勢、6日成立巡り攻防

 以下、この法案についての関連リンク集です。どうぞ参考になさってください。
 ※恐れ入りますが今後の情報更新の予定はありません。

 ↓画像はこちらより。
2031203_anti_secrecy_poster.png

 ■アピール

 ・特定秘密保護法案に反対する音楽・美術・演劇・映像・出版など表現に関わる人の会(略称:表現人の会)
  ※こちらから賛同できます。
 ・特定秘密保護法案に反対する学者の会 ※このページから賛同できます。
  関連リンク⇒内田樹の研究室(2013/11/27)、碓井広義ブログ(2013年11月28日)
 ・世界平和アピール七人委員会「「特定秘密保護法案」の廃案を求める」(2013年11月25日)
  ※11月25日に亡くなった堤清二さん(筆名:辻井喬)のお名前もあります。
 ・しんぶん赤旗「私たち演劇人は反対します 23団体が緊急アピール“弾圧の歴史繰り返すな”」(2013年11月20日)
  ※23劇団の連名あり。⇒記事写真
 ・47NEWS・共同通信「浅田ペン会長、怒りを込めて抗議 秘密保護法案で声明発表」(2013/11/26)
 ・一般社団法人日本劇作家協会「一般社団法人日本劇作家協会は、「特定秘密保護法案」に対する、 一般社団法人日本ペンクラブと日本弁護士連合会の11月26日付声明に 賛同を表明いたします。」(2013年11月29日)
 ・国際演劇評論家協会(AICT/IATC)日本センター「特定秘密保護法案の衆院可決に対する緊急アピール」(2013年11月29日)
 ・京都の東本願寺「「特定秘密保護法案」の廃案に関する要望書」(2013年11月27日)
 ・しんぶん赤旗「秘密保護法案反対/児童文学者ら声明 140人賛同」(2013年12月1日)


 ■関連記事

 ・朝日新聞「異議あり 特定秘密保護法案ワイド」で12人の意見掲載(2013年12月3日朝刊39面)

20131203_asahishimbun_39men.jpg

 ・国際連合広報センター「「日本の特定秘密保護法案は透明性への脅威」-国連の独立人権専門家」(2013年11月28日)
 ・朝鮮新報「「国民主権原理破壊、稀代の悪法」/特定秘密保護法案に各界から批判」(2013.12.03)
 ・ハフィントンポスト日本「秘密保護法案、ピレイ国連弁務官が懸念「急ぐべきでない」」(2013年12月02日)
 ・劇作家永井愛「民主主義の力試される」(facebookより新聞記事写真
 ・Yahoo!ニュース・伊藤和子 「知る権利・民主主義を損なう「特定秘密保護法案」をもっと知ってほしい。」(2013年11月17日)
 ・神風カムイ「【秘密保護法案】 『ブロガー処罰 政府否定せず』 ~ネット言論の弾圧が現実に~」(2013年11月19日)
 ⇒記事写真
 ・47NEWS「特定秘密保護法案に反対 鳥越さんらが記者会見」(2013年11月11日)
 ・47NEWS・共同通信「秘密保護法案担当相に森雅子氏 兼務、首相が閣議で指名」(2013/09/17)
 ・Yahoo!みんなの政治「「秘密保護法」対象の罪と罰
 ・Yahoo!ニュース・意識調査「秘密保護法案に賛成? 反対?


 ■衆議院特別委員会の前にパブコメや公聴会があったが、無視して強行採決。

 ⇒朝日新聞「特定秘密保護法案、原発情報の扱いに懸念 福島で公聴会」(2013年11月25日)
  記事より一部引用:「パブリックコメントで法案に77%の反対意見が寄せられている
 ⇒OurPlanet-TV「「アリバイ作りなのか」 秘密保護法・福島公聴会
 ⇒朝日新聞「社会に不安、廃案にせよ 特定秘密保護法案」論説主幹・大野博人(2013年11月8日)
 ⇒毎日新聞「秘密保護法案:検討過程「真っ黒塗り」 情報公開請求に」(2013年10月03日)
 ⇒朝日新聞「パブコメ期間「短すぎる」 秘密保護法案で日弁連意見書」(2013年9月14日)


 ■国会不信

 ・みんな楽しくHappy♡がいい♪「<官房長官出て来い!>官房長官がいない。 止めて下さい。 速記止めて下さい。こういう形で国会の質問権が侵害されるのは前代未聞です。国会の質問権の侵害です。どうして来ない!
 ・「ドイツの大手新聞フランクフルト・アルゲマイネが、2013年12月1日に石破茂・自民党幹事長の発言を受けて掲載した記事の全訳」(2013年12月03日)


 ※「しのぶの演劇レビュー」は演劇を中心に芸術関係のことを発信するサイトとして運営していますが、高野しのぶの個人的意見も発信しております。

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2013年12月02日

Studio Life『LILIES』11/20-12/08シアターサンモール

 劇団スタジオライフの代表作の1つである最新版の『LILIES(リリーズ)』。公演中盤にようやく拝見できました。4年ぶり、4度めの再演です。⇒2009年の記者発表写真レポート ⇒製作発表レポート ⇒ゲネプロ・レポート

 Erigone(エリゴーヌ)チームを拝見。Erigoneはヴァリエ役が藤森陽太さんと久保優二さんのダブルキャストで、私が拝見した回は藤森陽太さんでした。上演時間は約2時間25分休憩なし。

 予想よりはるかに良かったです!美術、照明、衣装などとともに演出も刷新されて、驚くほど進化していました。今、スタジオライフ以外にこの戯曲をこれほど完成度高く上演できる団体はないんじゃないかと思います。出演者が男性のみで、女性役も男性が演じることに、とても意味がある作品なので。戯曲の持つ魅力が十二分にあらわされていました。とてもおすすめです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『LILIES
 レビューは記録のみ。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 1952年、カナダ郊外の刑務所。
 囚人たちの告解を聞くために訪れたビロドー老司教は突然、看守や囚人たちに監禁される。
 そして、彼の目の前で囚人シモンの計画による囚人たちの手の込んだ芝居が始まる。
 そこには40年前の自分の姿があった。
 奔放な少年シモンと惹かれ合うヴァリエ。そんなふたりに嫉妬心を抱くビロドー。
 修道院で出会った少年たちに何があったのか、封印された過去の悲劇がよみがえる・・・。
 ≪ここまで≫

"Les Feluettes ou la Repetition d'un Drame Romantique 「繊細な人たち、或いは、ロマンティック・ドラマの復権」" by Michel Marc Bouchard
出演(Erigoneチーム)シモン:仲原裕之 ヴァリエ:藤森陽太 ビロドー:宇佐見輝 ティリー伯爵夫人:青木隆敏 マドモアゼル・リディアンヌ:堀川剛史 聖ミシェル神父:藤波瞬平 生徒:田中俊裕 ユー男爵:原田洋二郎 ユー男爵夫人:浅川拓也 老シモン/ティモシー:倉本徹 ビロドー司教:藤原啓児
脚本:ミシェル・マルク・ブシャール 上演台本・演出:倉田淳 舞台監督:本田和男(ニケステージワークス) 舞台美術デザイン:乗峯雅寛 舞台美術アシスタント:鈴木真央香 大道具:俳優座劇場 音響:竹下亮(Office my on) 照明:阪口美和 衣装:竹原典子 美粧・かつら:茂木美緒 杉浦なおこ エ藤聡美 翻訳協力:木佐栄一 演出助手:平河夏 宣伝美術:山下祐佳里(PARADOX) 宣伝写真:鏡田伸幸 制作:武内奈緒・揖斐圭子・宮崎千琴・上村幸穂・麻場優美・鈴木一徳 デスク:武井和美・武井啓子・稲田佳雄 宣伝協力PR/共同PR株式会社 プロデューサー/河内喜一朗
(全席指定・税込)一般(前売・当日共)…5,600円 club LIFE会員(前売・当日共)…5,200円 学生料金(当日券のみ)…3,000円 ※要学生証、ご本人様のみ有効 平日マチネ割(11/27(水)13:00、12/4(水)13:00のみ) 一般(前売・当日共)…4,600円   club LIFE会員(前売・当日共)…4,200円
http://www.studio-life.com/stage/lilies2013/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2013年12月01日

メルマガ 2013年12月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2013年12月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。

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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 114    2013.12.01  2,023部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎フェスティバル/トーキョー13もあり、12月中旬までは注目公演で大混雑!
  海外の劇団の来日公演も多数あり。先月同様ありったけ載せちゃいました。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
    http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。
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○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→CATプロデュース『SEMINAR/セミナー』
        12/13-23紀伊國屋ホール
        ≪東京、兵庫≫
        http://www.seminar-stage.com/

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→演劇ユニットてがみ座
        『地を渡る舟-1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-』
        11/20-24東京芸術劇場シアターウエスト
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1123013438.html

 ◆3【外国の舞台を観て、驚き、楽しみ、考えて国際交流♪】

   ◎12月は興味をひかれる海外の作品が多数上演されます。

 ◆4【編集後記】

   ◎本日12/1(日)朝9時30分より、学会に報告者として登壇します。

 ◆5【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※間違いがあるかもしれません。最新情報や詳細は公式サイトでご確認ください。


1.MODEカフカ・プロジェクト2013『「失踪者」「審判」「城」 三部作連続上演』
  12/01-18座・高円寺1
  ☆出演:笠木誠、斎藤歩、小嶋尚樹、高田恵篤、福士惠二、石井ひとみ、
       山田美佳、太田緑ロランス、他
   原作:フランツ・カフカ 構成・演出:松本修 振付:井手茂太
   一般4,500円/65歳以上4,000円/25歳以下3,000円 
   三作品セット券 般12,000円/65歳以上11,000円/25歳以下3,000円
    http://16bit.co.jp/mode/kafka/
   カフカの小説を舞台化してきた演出家、松本修さんによる三作連続上演。
   『城』は2005年に新国立劇場で上演↓されました。長年のプロジェクトです。
    http://www.nntt.jac.go.jp/season/s251/s251.html


2.京都造形芸術大学舞台芸術研究センター『石のような水』
  共同製作・主催:フェスティバル/トーキョー13(F/T13)
  12/05-08にしすがも創造舎
  ≪京都、東京≫
  ☆出演:山中崇、占部房子、武田暁、他
   参照作品:『ストーカー』、『惑星ソラリス』等(A・タルコフスキーの映画)
   脚本:松田正隆 演出・美術:松本雄吉
   自由席(整理番号付) 一般前売 4,500円(当日 +500円) 学生 3,000円
   U18(18歳以下)1,000円(前売・当日共通、当日受付にて要学生証提示)
    http://www.festival-tokyo.jp/program/13/water_like_stone/
   タルコフスキーの映画を参照して、松田正隆さんが新作を書き下ろし、
   松本雄吉さんが演出・美術を手掛けます。松田&松本というと、2010年に
   大阪で上演された『イキシマ』↓が素晴らしかったので、今作にも期待。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0222175101.html


3.文学座『大空の虹を見ると私の心は躍る』
  12/06-15紀伊國屋サザンシアター
  ☆出演:坂口芳貞 山本道子 清水明彦 木津誠之 頼経明子
       柳橋朋典 山森大輔
   脚本:鄭義信 演出:松本祐子
   一般6,000円(12/6:夜割 4,000円) 夫婦割 10,000円 
   ユースチケット 3,800円(25歳以下) 中・高校生 2,500円
   未就学児入場不可。
    http://www.bungakuza.com/oozora/index.html
   文学座が鄭義信さんの新作を上演。朝日新聞のインタビュー記事によると
   題材は「いじめ問題」。直接の加害者や被害者は登場させずに、
   歳月では癒えない傷心を描く作品になるようです。


4.カンパニーデラシネラ『NORA ノーラ』
  特定非営利活動法人舞台21「現代イプセン演劇祭」
  12/07-08あうるすぽっと
  ☆出演:川口隆夫 竹内英明 傳川光留 中川春樹 小野寺修二
   原作:イプセン 演出:小野寺修二 テキスト:山口茜 
   前売り一般:5,000円 当日一般:6,000円
   学生:3,000円 豊島区民割引:4,500円 
    http://bit.ly/1821pgI
    http://www.owlspot.jp/performance/131127.html
   小野寺修二さんが約130年前のイプセン戯曲『人形の家』を演出。
   女性が主人公なのに、出演者が男性のみ。これは気になります。
   先月末のベルギーの劇団による『NORA ノーラ』↓はとても刺激的でした。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1127220054.html


5.Bunkamura『マクベス Macbeth』
  12/08-29 Bunkamuraシアターコクーン
  ☆出演:堤真一、常盤貴子、白井晃、小松和重、江口のりこ、横田栄司、
    市川しんぺー、池谷のぶえ、平田敦子、玉置孝匡、福田転球、斉藤直樹、
    六本木康弘、縄田雄哉、松浦俊秀、井上象策、伊藤総、菊地雄人、
    山下禎啓、中嶋しゅう、三田和代、風間杜夫
   作:W・シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:長塚圭史
   S席/特設S席9,500円 コクーンシート5,000円
   ※舞台を客席が取り囲むセンターステージ形状
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/13_macbeth/
   長塚圭史さんがシェイクスピア戯曲を初演出。出演者は超豪華。
   6角形の小さな舞台を客席が囲む、チャレンジングな上演になるようです。


6.SCOT・鈴木忠志演出3作品連続上演
  『「リア王」「新釈・瞼の母」「シンデレラ」』
  12/12-26吉祥寺シアター
  ☆出演:SCOT劇団員、韓国人俳優、中国人俳優
   演出:鈴木忠志
   『リア王』5000円 『新釈・瞼の母』『シンデレラ』4000円
   市民、劇場会員割引などあり。
    http://www.scot-suzukicompany.com/kichijoji/
   富山県利賀市を拠点に世界で活躍する鈴木忠志さん率いるSCOT。
   東京では毎年、吉祥寺シアターで公演を実施されています。
   今年6月のON-PAM「鈴木忠志さんとのディスカッション」のレポート↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0606143017.html


★7.CATプロデュース『SEMINAR/セミナー』
  12/13-23紀伊國屋ホール
  ≪東京、兵庫≫
  ☆出演:北村有起哉、黒木華、黒川智花、相葉裕樹、玉置玲央
   脚本:テレサ・リーベック 翻訳:芦沢みどり 演出:栗山民也
   7,800円
    http://www.seminar-stage.com/

  ●お薦めポイント●
   『SEMINAR』↓は2011年ニューヨーク初演。
    http://www.seminaronbroadway.com/
   北村有起哉さん主演の翻訳戯曲を、栗山民也さんが演出するんだから
   私的には必見。北村&栗山作品の過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0419014541.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0209095715.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0715231919.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0226205402.html
   黒木華さんはじめ生徒役の若い俳優4人にも大いに期待。
   ※北村さんは12/15(日)夜放送のNHKのドラマ↓に主演されます。
    NHK BSプレミアム・プレミアムドラマ「劇作家・井上ひさし誕生の物語」
    12/15(日)22:00~23:00
     http://www.komatsuza.co.jp/news/index.html
    主演:北村有起哉(井上ひさし役)


8.直人と倉持の会『夜更かしの女たち』
  12/13-29本多劇場
  ≪東京、大阪、名古屋、高松、高知、長崎、福岡≫
  ☆出演:竹中直人、中越典子、マイコ、馬渕英俚可、篠原ともえ、
       安藤玉恵、浜野謙太、風吹ジュン
   脚本・演出:倉持裕
   6,800円 ※未就学児のご入場はご遠慮ください。
    http://www.naoto-kuramochi.com/
   倉持裕さんが作・演出し、竹中直人さんが出演する企画の第一弾。
   実力派有名女優が勢ぞろい。出演者目当てでも観たいぐらい。
   駅の待合室を舞台にした、15年前に自殺した人とその友人たちのお話で、
   ロベール・トマ作『8人の女たち』↓にインスパイアされた部分もあるとか。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/1123180242.html
   (情報は雑誌シアターガイド2014年1月号より)


9.ネルケプランニング『ライチ☆光クラブ』(再演)
  12/16-24 AiiA Theater Tokyo
  ☆出演:木村了、中尾明慶、玉城裕規、佐藤永典、宮下雄也、富岡晃一郎、
       廣瀬大介、加藤真央、平沼紀久、オレノグラフィティ、佐津川愛美、
       高野ゆらこ、高田郁恵(※高ははしご高)、本山歩、安田聖愛
   原作:古屋兎丸 脚本・演出:江本純子
   6,500円(前売・当日共)
    http://www.nelke.co.jp/stage/litchi-hikari-club2013/
   古屋兎丸さんの漫画『ライチ☆光クラブ』の舞台化です。漫画の原作は
   1980年代に上演された東京グランギニョルのお芝居。飴屋法水さんが出演
   されていました。江本純子さんの脚本・演出で、好評につき再演とのこと。
   昨年の初演を見逃したので今度こそ。残酷描写についていけるかな…。


10.シス・カンパニー 『声』
  12/18-22スパイラルホール
  ☆出演:鈴木京香
   脚本:ジャン・コクトー 翻訳:徐賀世子 演出:三谷幸喜
   5000円
    http://www.siscompany.com/voice/
   鈴木京香さんが一人芝居に挑戦。『声』はジャン・コクトーが書いた、
   女性の一人語りのオペラです。ソプラノ歌手の佐藤しのぶさんの
   コンサート↓で聴いたことがあります。演出は三谷幸喜さん。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0314152209.html
   舞台でも鈴木さんとの名コンビぶりを発揮されるかしら。


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台の気になる作品を5本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】ブラジル『性病はなによりの証拠』
  12/04-08王子小劇場
  ☆出演:辰巳智秋、西山聡、諌山幸治、印宮伸二、堀川炎、金沢涼恵、
       佐々木千恵、小川夏鈴
   脚本・演出:ブラジリィー・アン・山田
   全席自由 前売3,000円 当日3,300円 
   平日マチネ割引:2,500円(前売・当日とも)高校生以下:1,000円
    http://www.bra-brazil.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=50247
   放送作家としても活躍されているブラジリィー・アン・山田さんの劇団公演。
   『性病は…』初演↓は面白いお芝居でした!10年経ってどう変わる?
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/1202163554.html


【2】サスペンデッズ『さよならを教えて』
  12/04-09ザ・スズナリ
  ☆出演:佐野陽一、野々村のん、岩本えり、山田キヌヲ、白州本樹、
       西園泰博、扇田森也
   脚本・演出:早船聡
   一般前売・予約・当日3500円 高校生以下前売・予約・当日2500円
   12/4、12/5の公演は前半割引料金 一般前売・予約・当日3200円
    http://www.suspendeds.net/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=50187
   早船聡さんが作・演出される劇団の新作公演。
   これも出演者目当てで観たいぐらい、全員に惹かれます。


【3】公益社団法人日本劇団協議会『猿後家(さるごけ)』
  12/11-15恵比寿・エコー劇場
  日本の演劇人を育てるプロジェクト・演出家部門
  ☆出演:北尾亘、永島敬三、村上誠基、福原冠、米田沙織、田仲カヲリ、
    鍛治直人、イッツフォーリーズ
   脚本提供:三浦直之(ロロ) 構成・演出・振付:北尾亘(Baobab)
   美術:杉原邦生(KUNIO)
   3,500円 未就学児の入場はご遠慮下さい。
    http://www.gekidankyo.or.jp/performance/2013/2013_010.html
   古典落語の「猿後家」をモチーフにしたお芝居。脚本、演出、美術の
   スタッフに、小劇場界で注目を集めるアーティストが揃い踏み。


★【4】モダンスイマーズ『死ンデ、イル。』
  12/12-22ザ・スズナリ
  ☆劇団員出演:古山憲太郎、津村知与支、小椋毅、西條義将、坂田麻衣、
   客演:松本まりか、西井幸人、宮崎敏行、高田聖子
   ※古山憲太郎と西條義将はWキャストで全公演出演。
   脚本・演出:蓬莱竜太
   3,000円
    http://www.modernswimmers.com/nextstage/index.html
   若い新人女優を迎え、新体制となった劇団モダンスイマーズ。
   蓬莱竜太さんが新作を書き、演出する小劇場の公演で、客演も豪華なのに、
   なんとチケット代が3,000円。これは観なきゃでしょう!


【5】チェルフィッチュ『地面と床』
  12/15-23神奈川芸術劇場・大スタジオ
  ≪ベルギーで世界初演、京都、ヨーロッパなど、神奈川≫
  ☆出演:山縣太一、矢沢誠、佐々木幸子、安藤真理、青柳いづみ
   脚本・演出:岡田利規
   (全席自由/入場整理番号付き) 前売 3,500円 当日4,000円 
   シルバー割引 3,000円(満65歳以上)
   U24チケット 1,750円(24歳以下) 高校生割引 1,000円(高校生以下)
    http://jimen.chelfitsch.net/
    http://www.kaat.jp/detail?id=32267#.UpL5vcSGrkM
   チェルフィッチュの新作が世界ツアーを経てとうとう首都圏に。
   『地面と床』についての岡田利規さんのインタビューから考えたこと↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0717160428.html


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台以下の気になる作品を6本ご紹介します。
   (上述の3000円台の5本中にも、席種・日程により格安券あり)
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》ままごと『象はすべてを忘れない』
  Theater ZOU-NO-HANA vol.5 
  12/01-15象の鼻テラス
  ☆出演:青年団、ままごと、夜ふかしの会、ビルヂング、
    中野成樹+フランケンズ、ホナガヨウコ企画、東京デスロック、
    ニッポンの河川などに所属する俳優多数
   脚本・演出:柴幸男(ままごと)
   無料。OPEN 12:30 CLOSE 16:30
    http://www.zounohana.com/schedule/detail.php?article_id=215
   柴幸男さんが横浜の象の鼻テラスで行う入場無料のプロジェクト。
   街でふと演劇に出会うような、不思議な体験が出来そう。


《2》万能グローブ ガラパゴスダイナモス『ナイス・コントロール』
  12/05-08こまばアゴラ劇場
  ガラパ年越しツアー2013
  ≪福岡、東京、宮崎≫
  ☆出演:万能グローブ ガラパゴスダイナモス劇団員、他
   脚本・演出:川口大樹
   一般前売り 2,800円/当日3,000円 
   ガラパ割前売り 2,600円/ガラパ割当日 2,800円
   ※ガラパ割=博多っぽいものを持参
    http://www.galapagos-dynamos.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=47887
   福岡の人気劇団が再び東京へ。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0607144840.html


《3》DULL-COLORED POP『アクアリウム』
  12/05-31シアター風姿花伝
  ≪東京、福岡、大阪、宮城、岡山≫
  ☆出演:東谷英人、大原研二、中村梨那、堀奈津美、百花亜希、若林えり、
       一色洋平、中林舞、中間統彦、渡邊亮
   脚本・演出:谷賢一
   ≪プレビュー12月5日~8日≫前売:2,000円 当日:2,500円
   ≪通常≫一般・前売:3,000円 一般・当日:3,500円 
   ≪通常≫学生・前売:2,500円 学生・当日:3,000円
    http://dcpop13aqua.wordpress.com/about/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=51045
   谷賢一さんの劇団新作公演は、なんと約1か月のロングラン。
   シアター風姿花伝のプロミシング・カンパニー↓だからですね。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0209173828.html
   約3日ごとにゲスト出演者が変わります。
   ワークショップや年末のイベント(笑)もチェックしてみてください。
    http://bit.ly/180ddjx


《4》富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ『絵のない絵本』
  12/12-15富士見市民文化会館キラリ☆ふじみマルチホール
  ☆出演:大寺亜矢子、尾崎桃子、小野彩加、黒木絵美花、熊谷理沙、
       柴田真梨子、鈴木絢香、田路紅瑠美、夕田智恵
   原作:アンデルセン 構成・振付・演出:白神ももこ
   大人¥2,000/中・高校生¥1,000/子ども(小学生以下)¥500
   ※3歳未満の入場はご遠慮ください。
   ※白神ももこソロ・パフォーマンス『ちいさな1日。』付き。
    http://www.kirari-fujimi.com/program/view/397
   白神ももこさんがアンデルセンの連作童話をもとにダンスを創作。
   大阪で拝見した親子向け演劇↓では、白神さん演じる「ハエくん」に
    http://www.tact-japan.net/program/kakucyouengeki.html
   笑い死にするかと思うぐらい笑わせていただきました。


《5》新国立劇場演劇研修所第7期生試演会2『華々しき一族』
  12/20-23新国立劇場小劇場
  ☆出演:7期生(AとBのWキャスト公演)
   脚本:森本薫 演出:西川信廣
   A席3000円 B席2500円 学生割引(高校生以下)1000円 Z席1500円
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/131017_003461.html
   日本唯一の国立の俳優学校の試演会です。7期生の過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0519151026.html
   『華々しき~』は家族内の複雑な恋愛模様を描く、人気の近代戯曲。
   同研修所の公演で初の6ステージ上演です(通常は4ステージほど)。
   第10期生募集情報↓※願書受付期間12/09-23(郵送のみ)
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1115133516.html


《6》Theatre Company Ort-d.d『輪舞 ラ・ロンド』
  12/26-30スタジオ空洞
  ☆出演:平佐喜子、小菅紘史
   脚本:アルトゥール・シュニッツラー 演出:倉迫康史
   一般)前売・当日共 2500円 ペア割)前売のみ 4000円
    http://www16.plala.or.jp/ort/next.html ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=50587
   「ラ・ロンド」は男女の2人芝居10話からなる官能的な大人の戯曲。
   演じ分けや演出次第で様変わりします。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1023154608.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/1103165150.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/1206225749.html


≪朗読≫

 ○Produce lab 89『官能教育 官能をめぐるリーディング
  三浦直之(ロロ)×堀辰雄「鼠(ねずみ)」』
  12/09-10新世界
  ☆出演:望月綾乃 三浦直之
   原作:堀辰雄 構成・演出:三浦直之(ロロ) 音楽:野口順哉(空間現代)
   自由席 2,500円+ドリンク代 (当日・予約共に)
    http://www.producelab89.com/
   六本木と西麻布の間にあるライブハウスでの、エロティックな朗読会。
   先月もすごく面白かったです。今回も「朗読」の域を超えるものでしょう。
   お友達を誘って、お酒を片手に、西麻布の夜をお過ごしください。
   大人だけが楽しめる1時間です。22時の回がオススメ!


 ○日本劇作家協会『リーディング・フェスタ2013 戯曲に乾杯!』
  12/14-15座・高円寺2
  12月14日(土)
  ・15:00ードラマリーディングプラス『フローズン・ビーチ』
   出演:牛水里美 内田淳子 鶴牧万里 西田夏奈子 藤谷みき
   作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 演出:夏井孝裕
   終演後:劇作家DJ部、選曲を考えるひととき
  ・18:00ードラマリーディング『ブーツ・オン・ジ・アンダーグラウンド』
   終演後:トークセッション「いま劇作に“物語”はどこまで有効か?」
    出演:清水弥生 詩森ろば 中津留章仁 古川健 宮沢章夫
    司会:石原燃 山田裕幸
  12月15日(日)
  ・16:00ー最終候補作プレビューリーディング
   最終候補5作品すべての冒頭から15分を朗読。
  ・18:30ー第19回新人戯曲賞公開審査会
   プレビューリーディングのみ500円 他は1000円(区民・会員割引あり)
    http://www.jpwa.org/main/readingfesta2013
   ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=51138
   日本劇作家協会の豪華企画。新人戯曲賞公開審査会もあります。
   『フローズン・ビーチ』は岸田國士戯曲賞受賞作。
   出演者も演出家も手堅いのでおすすめです。来年上演↓されますね。
    http://www.frozenbeach.info/


 ○(社)国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センター『紛争地域から生まれた演劇5
  -アラブ・イスラム世界の現代戯曲- リーディング&ラウンドテ-ブル』
  12/19-23東京芸術劇場アトリエウエスト
   ・『3in1』(パレスチナ)
   ・『修復不能』(アフガニスタン)
   ・『包囲された屍体』(アルジェリア) 
   各回1,500円 トーク、ラウンドテーブル込み。
    http://iti-japan.or.jp/announce/1398/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=50796
   紛争地域の戯曲を紹介する毎年恒例の公演。出演者も演出家も要チェック。


 ○橋爪功『朗読劇「犯罪|罪悪」』
  12/21-25東京芸術劇場 シアターウエスト
  ☆出演:橋爪功
   脚本:フェルディナント・フォン・シーラッハ 
   翻訳:酒寄進一 演出:森新太郎
   前売3,800円 当日4,300円 2公演通し7000円 学生2,500円
    http://www.geigeki.jp/performance/20131221tw/
   橋爪功さんの朗読を森新太郎さんが演出。2演目連続上演です。


≪首都圏以外≫

 ○SPAC・静岡県舞台芸術センター『忠臣蔵』
   12/14-23静岡芸術劇場
  ☆出演:SPAC、下総源太朗、他
   脚本:平田オリザ 演出:宮城聰
   一般4,000円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
    http://www.spac.or.jp/13_chushingura.html
   『忠臣蔵』を笑い多めにした平田オリザさんの戯曲を、宮城聰さんが演出する
   SPACの新作。先月↓も良かったので、毎月静岡行脚しちゃいます。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1116223903.html
   来年1月はとうとう『真夏の夜の夢』↓の再演がありますよ!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0611165148.html


≪ご参考≫
  「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
    http://www.shinobu-review.jp/schedule.html

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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.演劇ユニットてがみ座
  『地を渡る舟-1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち-』
  11/20-24東京芸術劇場シアターウエスト
  ☆純日本製・新作ストレート・プレイの至福を味うことができました。
   メルマガ号外↓を発行! 再演を望みます。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1123013438.html

2.渡辺源四郎商店『イタコ探偵工藤よしこの事件簿』
  11/15-17こまばアゴラ劇場
  ≪青森、東京≫
  ☆85分とは思えない高密度。お気楽なパロディと深刻なドラマを並行させ、
   放り出さずに複数のテーマの結末をつけたのも凄いです。具体的には
   示されませんが、東日本大震災で亡くなった方や遺族の悲しみに、
   一般市民の肌感覚で真摯に寄り添うお芝居でした。朝公演を観て涙々。
    http://www.nabegen.com/itako/index.html

3.tg STAN『Nora ノーラ』
  特定非営利活動法人舞台21「現代イプセン演劇祭」
  11/27-28あうるすぽっと
  ☆ベルギーの劇団がイプセン作『人形の家』をシャープな現代劇に。
   とにかく、演技が、巧いです。レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1127220054.html

  その他は世田谷パブリックシアター『クリプトグラム』、
  第12言語演劇スタジオ(韓国)『多情という名の病』、
  Produce lab 89『官能教育 糸井幸之介×「安寿と厨子王」』、
  シアタースタジオ・インドネシア『オーバードーズ:サイコ・カタストロフィー』、
  イキウメ『片鱗』、新国立劇場『ピグマリオン』、SPAC『わが町』(再演)、
  ぴあ『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク キム・ジェボム』、
  ワンツー・ワークス『息をひそめて』、ラビア・ムルエ『33rpmと数秒間』、
  サンプル『永い遠足』、Q『いのちのQ2』、など(順不同)。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2013年11月(観劇数30作品)はてがみ座『地を渡る舟』で発行!

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 ◆3 【外国の舞台を観て、驚き、楽しみ、考えて国際交流♪】
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 ◎12月は面白そうな海外の舞台がいっぱい!気になる6本をご紹介します。
  日本にいながら異国の文化・芸術に全身でひたることができる貴重な機会。
  上演期間が短いものがほとんどですので、ご予約はお早目に。

 ○NPO法人 舞台21「現代イプセン演劇祭」
  11/27(水)~12/15(日)@あうるすぽっと、シアターX、他
   http://bit.ly/1821pgI
   http://www.owlspot.jp/performance/131127.html
  メルマガ先月号でご紹介した↓フェスティバルです。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1101000030.html
  12月はノルウェー、ルーマニア、チリの3公演が観られます。
  上述のカンパニーデラシネラ(日本)もぜひ。
  先月末に観たベルギーの作品のレビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1127220054.html

 ○バック・トゥ・バック・シアター『ガネーシャ VS. 第三帝国』
  フェスティバル/トーキョー13(F/T13)
  12/06-08東京芸術劇場プレイハウス
  ☆演出:ブルース・グラッドウィン
   指定席 一般前売 4,500円(当日 +500円)
   学生 3,000円、U18(18歳以下)1,000円
    http://www.festival-tokyo.jp/program/13/ganesh/
   F/T13記者懇談会レポート↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0914171639.html
   障害を持つ俳優も所属するオーストラリアの劇団です。
   ガネーシャ神とヒットラーが登場する荒唐無稽な物語と、
   それを上演する劇団の内紛も描くメタ構造の作品。

 ○スカッパ&ソシエイツ 『スウィフト!』
  12/13-15あうるすぽっと
  ☆出演:パオロ・カルドナ 演出:イザベル・エルヴエ
   全席自由 一般 3000円 豊島区民・学生 2500円 中高生 1500円
   小学生以下無料(保護者同伴。大人は有料。) 
   対象年齢:3歳以上、年齢を問わず大人まで。
    http://www.owlspot.jp/performance/131213.html
   フランスの劇団が初来日。大人も子供も楽しめるスペクタクル。
   ジョナサン・スウィフト原案ということは「ガリバー旅行記」がモチーフ?

 ○パリ国立シャイヨー劇場『トロカデロのドン・キホーテ』
  12/13-15東京芸術劇場プレイハウス
  ☆作・演出・振付:ジョゼ・モンタルヴォ
   S席4,500円 A席3,500円 高校生割引1,000円
   25歳以下3,000円 65歳以上4,000円
   「トロカデロ~」&「プッチーニのラ・ボエーム」セット券 S席8,400円
    http://www.geigeki.jp/performance/theater039/
   振付家ジョゼ・モンタルヴォさんの作品が7年ぶりの来日。
   バレエやヒップホップが混在するポップでカラフルなダンス作品。

★○イサンゴ・アンサンブル『プッチーニのラ・ボエーム』
  12/19-22東京芸術劇場プレイハウス
  ☆詞:ピーター・カン 演出:マーク・ドーンフォード=メイ
   S席6,000円 A席4,500円 高校生割引1,000円 
   25歳以下2,500円 65歳以上5,500円
   「プッチーニ~」&「トロカデロのドン・キホーテ」セット券 S席8,400円
    http://www.geigeki.jp/performance/theater037/
   『ラ・ボエーム』はパリの恋人たちを描いた有名オペラですが、今作の
   舞台は現代の南アフリカ黒人居住地で、アフリカの伝統音楽もミックス。

 ○キョードー東京『ミュージカル「オペラ座の怪人~ケン・ヒル版~」』
  12/19-29東京国際フォーラム ホールC
  ☆出演:ピーター・ストレイカー、ほか
   原案・原作:ガストン・ルルー 劇作・脚本・作詞:ケン・ヒル
   S席 10000円 、 A席 8000円 、 B席 6000円
    http://www.operaza.jp/
   映画化もされたアンドリュー・ロイド=ウェバー版より早い、1976年初演の
   『オペラ座の怪人』(1984年改訂)。つまり劇団四季版とは違うんですね。 
   ピーター・ストレイカーさんは1991年からファントム役をつとめる俳優。


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 ◆4 【編集後記】
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 ◎学会の企画に報告者として登壇することになりました。
  日本文化政策学会第7回研究大会企画フォーラム
  「こどもの城、青山劇場、青山円形劇場を考える~文化政策の視点から~」
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1123141317.html
  12/1(日)午前9:30-11:10 @東京芸術劇場中リハーサル室1
  15分ほどお話をする予定です。入場無料。定員40名(申込不要、当日先着順)。
  一般の方も参加可能ですので、本日早朝ですがよかったらお越しください。


 ◎こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願い署名活動中です。
  俳優の八嶋智人さんが街頭署名のお手伝い↓をしてくださいました!
   https://twitter.com/kodomoaogeki/status/361392366831157249
   https://twitter.com/meganeouji840/status/361403711639138304
  有志の会の公式サイト:http://kodomoaogeki.com/
  有志の会の公式ブログ:http://kodomonosiro.blog.fc2.com/
  署名用紙をダウンロードして署名し、有志の会までご郵送ください。
  WEB署名もできます⇒ http://www.change.org/kodomo-aogeki
  公式ツイッター:https://twitter.com/kodomoaogeki
  Facebookページ:http://www.facebook.com/kodomo.aogeki


 ◎2013年9月にインタビュー↓していただきました。
   http://kenbunden.net/general/archives/4333 告知エントリー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1120155340.html
  なぜメルマガで情報発信を始めたのか、これから何を観たいのか、
  どうしていきたいのか。誇張のない本音をまとめていただけました。


 ◎「高校生劇評グランプリ」の選考委員をつとめさせていただきます。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1126143722.html
  「高校生応援 特別割引公演」↓は高校生なら1,000円で観られる公演も!
   https://www.hs-theatrereview-gp.jp/stage.html
  ※劇評投稿は2014年1月15日〆切


 ◎韓国ミュージカルの来日公演はもう定着してますね。
  圧倒的な歌唱力、演技力が魅力です。K-POPスターはよくわかりませんが。
  至福の時間となったコンサートのレビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1012220945.html
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1115231735.html
  12月はこちら↓
  韓流ぴあ/ヤマハ株式会社『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク
   ~キム・スンデ&チョン・ドンソク~』12/19-20@ヤマハホール   
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1018150104.html

  先月はこの作品(再来日公演)↓を拝見。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1108135914.html
  今月はこの公演↓がありますね。
  ・EUHNASU Entertainment『韓国ミュージカル「太陽を抱く月」』
   12/12-15青山劇場
   ☆出演:ソンジェ(超新星)、ほか
    http://k-musical.net/sunmoon/info.html ←音が鳴ります。
   全席指定16,000円…。もうちょっと小さな劇場で長期間やってくれないかな。


 ◎これから上演される公演の「しのぶの演劇レビュー」内記事

  【写真レポート】フェスティバル/トーキョー13(F/T13)「記者懇談会」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0914171639.html
   11/9(土)~12/8(日)開催

  【写真レポート】NODA・MAP「『MIWA』制作発表記者会見」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0823164946.html
   東京公演修了。大阪公演中。北九州公演あり。

  【情報掲載・写真あり】Studio Life「『LILIES』製作発表レポート」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1020222336.html
   11/20-12/08シアターサンモール ゲネプロ・レポート↓(劇団より)
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1126163732.html


 ◎おすすめ舞台中継など on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【NHK BSプレミアム】12/02(月)午前0時50分~午前3時35分(12/01深夜)
   こまつ座『頭痛肩こり樋口一葉』
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/x/2013-12-01/10/25015/
   出演:小泉今日子 三田和代 熊谷真実 愛華みれ 深谷美歩 若村麻由美
   脚本:井上ひさし 演出:栗山民也

  【NHK BSプレミアム】12/15(日)22:00~23:00
   プレミアムドラマ「劇作家・井上ひさし誕生の物語」
    http://www.komatsuza.co.jp/news/index.html
    http://www.nhk.or.jp/yamagata/program2/005/index.html
   主演:北村有起哉(井上ひさし役)
   作:戸田幸宏 演出:新井正敏


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2013年11月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「今日と明日の間で」←バレエダンサー首藤康之さんのドキュメンタリー。
    http://kyo-asu.com/
  ・「舟を編む」←何度も爆笑。さすが石川裕也監督!
    http://fune-amu.com/
  ・「図書館戦争」←戦闘場面つらい…。田中圭さんにまた惚れ直す。
    http://www.toshokan-sensou-movie.com/
  ・「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」←岩井秀人さんブラボー。
    http://www.god-tongue.com/
  ・「―×― マイナス・カケル・マイナス」←岡田利規さんの推薦文で発見。
    http://www.mainasu-kakeru-mainasu.com/


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー4800人超えに感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪ メンバー登録はこちら↓
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  最新版では「観たい!」「観てきた!」コメントも表示されます。


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
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  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


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