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しのぶの演劇レビュー
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2013年12月04日

城山羊の会『身の引きしまる思い』11/29-12/08三鷹市芸術文化センター星のホール

 城山羊の会はCMディレクターとしても有名な山内ケンジさんが作・演出される演劇ユニットです。上演時間は約1時間45分。以下、観た日のツイートより。

 ひゃ~エロエロだった~こんなのライブで知らない人(客)と一緒に観ていいの!?って思うぐらい~一人でひっそり楽しむべきじゃないの~でも観たこと自慢したい~前作『効率の優先』DVD買っちゃった~。

 …三鷹のメタ演劇進化系でした(笑)。

 山内さんの初の長編映画『ミツコ感覚』のDVDもロビーで販売されていました。超面白いのでお薦めです。

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 ⇒CoRich舞台芸術!『身の引きしまる思い

 ≪あらすじ≫
 父が死んで、我が家は母、兄、私の3人暮らしになった。母はボランティア活動(?)をしてるはずなのだが、どこか別の場所に行ってるらしい。
 ≪ここまで≫

 具象の家具が並ぶおしゃれな居間。配置はリアルじゃないので、空間全体としては抽象の雰囲気です。はずすバランスがかっこいい。

 役者さん、すごい…。『効率の優先』も凄かったけど、よくもここまで…(笑)。大昔ですが「禁断の快楽 読書」というタイトルの本があったんです。「禁断の快楽 城山羊の会」と言ってもいいんじゃないでしょうか(笑)。

 ここからネタバレします。

 三鷹市芸術文化振興財団・演劇企画員の森元隆樹さんが前説で、「『探索』では永井若葉さんの夫役だったんです~」等と言い、冒頭からメタ演劇が始まりました。そして『探索』と同様に銃声に反応して、倒れて死ぬ演技をします。左胸に血がにじみ、中央のソファのクッションにも血がついて、“余興”には収まらない演技です。今回は妙子(岸井ゆきの)の父親役でした。

 母(石橋けい)は兄妹に内緒でクラブのホステスとして働いているのですが、そこは男性客に接客の作法としてディープ・キスをしたりする、風俗店と変わりないお店でした。舞台奥の棚にかざってある父親の遺影がひっくり返ると、父親が亡くなった一般家庭の居間から、クラブの裏の控室(?)へと変わります。舞台美術にはそれ以外に全く変化がないので、観客は今、どこの場面なのかを遺影の向き(裏は何らかの絵画)で確認することになります。

 居間とクラブが入れ替わり、なぜか一般人と裏稼業の人々が親密に交流するようになります。すべては妹(岸井ゆきの)の白昼夢だったんでしょうね。衣装がずっとパジャマでしたし。最後、ホステスになって赤井(KONTA)をナイフで殺そうとするのに、「海に行こうか」と誘われるとうなだれて色に身を任せてしまう女の愚かさ。もーバカすぎて笑える。そういえば最初にクラブに行ったのも、息子のテルユキ(成瀬正太郎)に「海に行こう」と誘われたからでしたよね。

 赤井の歌が後引く面白さ!“ひばりに認められたよ 身の引きしまる思い~” 帰り道、ずっと心の中で歌ってました(笑)。

【出演】石橋けい(母・新米ホステス)、KONTA(赤井・クラブを牛耳るヤクザ)、岡部たかし(岡崎・クラブのバーテン)、ふじきみつ彦(兄)、原田麻由(クラブのママ)、島田桃依(岡崎の妻・クラブのホステス)、岸井ゆきの(娘・妙子)、成瀬正太郎(テルユキ・ママの息子)、岩谷健司(ママの夫) 森元隆樹(父・冒頭で銃で撃たれて死ぬ)
脚本・演出:山内ケンジ 舞台監督:森下紀彦・神永結花/照明:佐藤啓/音響:藤平美保子/舞台美術:杉山至/衣裳:加藤和恵・平野里子 宣伝美術:螢光TOKYO+DESIGN BOY/イラスト:コーロキキョーコ/制作助手:平野里子・渡邉美保(E-Pin企画) 制作プロデューサー:城島和加乃(E-Pin企画) 製作:城山羊の会 主催:(公財)三鷹市芸術文化振興財団 劇中歌作詞:山内ケンジ 作曲:shizuno
【休演日】12月2日(月)【発売日】2013/10/18 【全席自由/日付指定/整理番号付】 [一般] 前売3,200円 当日3,500円 高校生以下1,000円(前売・当日とも) ☆★=早期観劇割引・平日マチネ割引 [一般] 前売2,700円 当日3,000円 高校生以下1,000円(前売・当日とも)
http://shiroyaginokai.com
http://mitaka.jpn.org/ticket/1311290/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2013年12月04日 22:59 | TrackBack (0)