REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2014年04月14日

花柳千代舞踊研究所『第15回花柳千代の会-千代振付作品集①-』04/13国立劇場小劇場

 新国立劇場演劇研修所1期生の山本悠生さんが大役をつとめるので、国立劇場小劇場にて『花柳千代の会』を拝見。山本さんといえばこの2人芝居が素晴らしかったんです。上演時間は休憩20分を含んで2時間強だったかと…うろ覚えです。

 日本舞踊…カッコいい!ピタリ、ピタリと止まるのが美しくて見とれました。そして重心の低いこと!お尻も太もももふくらはぎも、すごい筋肉痛になるんじゃないでしょうか…。さらりと跳ねて止まり、回って止まる、安定した品のある動きに感嘆の溜息。宮城聰さん曰くの「日本の舞台は二次元」も確かめられました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『第15回花柳千代の会-千代振付作品集①-

 踊りも公演自体も素晴らしかったです。花柳千代さんはなんと90歳!ご自身で構成・振付をなさって、最後に10分ほど一人で踊られました。2012年に亡くなった跡取りの花柳太郎さんのことや、日本舞踊という世界について、ほんのちょっとだけ触れることができて、非常にいい鑑賞体験になりました。

 新国立劇場演劇研修所の修了生がこんな舞台に立つことができるのは、花柳千代さんが同研修所の講師だからなんですね。7期生で出演したのは授業以外にもお稽古を続けた有志のようです。30分もの大作「孑孑(ぼうふり)」で主役をつとめた山本悠生さんは、研修時に花柳太郎さんの指導を受けていたそうで、司会の樋田慶子さんが「太郎先生は今、この劇場にいらっしゃると思います」とおっしゃっていました。

 ●長唄創作「若衆舞」
  出演:花柳千代姫

 ●大和楽「あやめ」
  出演:花柳寿二郎(特別出演)

 ●一中節「都見物左衛門」
  出演:花柳千慶

 濃い山吹色の着物を来た女性が登場。でも立ち姿が…男性?!歌詞の意味に沿う振付が施されており、遊女が出てくると女性に変身。日本の芸術の「見立て」の大胆さ、豊かさを見ることが出来ました。

 ~~~休憩20分~~~

 ●狂言創作「孑孑(ぼうふり)」
  出演:大ぼうふら:山本悠生 小ぼうふら:花柳千代沙枝 ぼうふらたち:新国立劇場演劇研修所7期生(安藤ゆかり、岩澤侑生子、デシルバ安奈、山下佳緒利、寺内淳志、長谷川直紀)

 山本さんは期待以上の踊りと演技を見せてくださり、年月の重みを実感しました。


 ●一中節「競牡丹」
  出演:花柳千代


出演:花柳寿二郎、花柳千慶、花柳千代姫、花柳千代沙枝、花柳千代、新国立劇場演劇研修所修了生、他
6,000円(全席自由)
平成26年4月13日(日)午後6時開演
http://www.hanayagichiyo.com/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 2014年04月14日 16:08 | TrackBack (0)