REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2014年06月26日

【ワークショップ】岡崎藝術座「サマーワークショップ2014」ワークショップA:07/13、20、27実施、ワークショップB:①08/06-08、②08/09-10実施※先着順(専用フォームあり)

 神里雄大さんが作・演出される岡崎藝術座がワークショップを開催します。3日間のプログラムが計3つあります。詳細は公式サイトでご確認ください。⇒以前の告知エントリー ⇒実施したワークショップ・オーディションについて(神里さんのブログ)

 神里さんは『(飲めない人のための)ブラックコーヒー』で第58回岸田國士戯曲賞最終候補に選ばれています。小説も発表されました。⇒「亡命球児」神里雄大(新潮2013年8月号・立ち読みページ)
 2011年の『レッドと黒の膨張する半球体』はF/T11主催演目で、台湾公演もありました。出演は内田慈、成河、武谷公雄、高橋ちづ、鷲尾英彰、伊東沙保(敬称略)。

 ●岡崎藝術座「サマーワークショップ2014」公式サイト
  会場:森下スタジオ
  申し込み方法:先着順(専用フォームあり)

 ・ワークショップA「意識の開かれた佇まいについて」
  日時:7/13(日)、20(日)、27(日)の18:00~21:45
  参加費:6,000円 定員:12名
 ・ワークショップB「ことばと身体と他者」※2クラス開催
  日時:① 8/6(水)、7(木)、8(金)の18:00~21:45
     ② 8/9(土)13:00~21:30(休憩1時間含む)、8/10(日) 13:00~16:45
  参加費:7,500円 定員:各8名

 ※首都圏の俳優の現状については下記をご一読いただければと思います。
  ⇒劇作家・演出家・劇団アマヤドリ主宰の広田淳一さんによる、日本の俳優の現状分析(2014/06/24)
 私は現状を憂いており、いわゆる主流のストレート・プレイの、本物の訓練場が増えて欲しいと思っています。でも、何かをつかむまでは探し続けるしかないとも思っています。私が今の私に行きついたのは、さまざまな舞台を観続けた約15年間があったおかげだからです。

Posted by shinobu at 10:35 | TrackBack

2014年06月25日

文学座アトリエの会『信じる機械-The Faith Machine-』05/28-11文学座アトリエ

 上村聡史さんがアレクシ・ケイ・キャンベルさんの戯曲を演出されます。キャンベルさんといえば『プライド』が素晴らしかったんですよね。

 そして『信じる機械』もすごくいい戯曲でした…!!現代の話なのに、古典のように一言ひとことに注意深く耳を傾ける幸せな時間。俳優も良かったです。上演してくださったことに感謝しきり。ありがたくて休憩時間に泣けてきたほど。上演時間は約2時間55分(休憩2回を含む)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『信じる機械-The Faith Machine-
 レビューは記録程度です。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 ジャーナリスト志望の英国人ソフィは文学に志を持つアメリカ人留学生のトムと学生演劇をきっかけにつきあい始め、二人でニューヨークに暮 らし始める。トムは広告の仕事で生計を立てるようになるが、アフリカの子供たちへの治験によって薬害事件を起こしたフレッチャー製薬をクラ イアントに持つ広告代理店に勤めている。ソフィはトムにフレッチャー社の契約を辞退するよう迫り、仕事を断るわけにはいかないと答えるト ムに問いかける。「トム、あなたはだれ?」部屋を出ていくソフィ。その日は2001年9月11日であった。その後10年、ソフィとトムは、 時にすれ違いながら次第に遠ざかり、ソフィはジャーナリストとして紛争の地を飛び回る。しかし、イラク戦争の傷跡はソフィ、 そしてトムの運命をも巻き込んで影を落としていく。
 ≪ここまで≫

 『プライド』と同様、今回もギリシャが出てきました。書き留めたい言葉ばかり。宗教もまた、物語なんだな。

 ソフィほど達観していない私は「(演劇を)信じる機械」。それでいいんだと思えました。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 聖職者のエドワードのセリフ。「私は優れたメタファが好きだ(それしか真実を表せない)」って、凄い。

 ソフィーのセリフに「(トムは)自分がどうしたいかではなく、他人にどう思われたいかを気にするようになった」とありました(たしかブルックリンからマンハッタンに引っ越した頃から)。広告(業)に対する痛烈な批判だと思いました。

文学座5・6月アトリエの会 "The Faith Machine" by Alexi kaye Campbell
【出演】エドワード(ソフィの父):川辺久造、セバシティアン(マルクス主義の大学教授・ソフィの夫):大場泰正、パトリック(黒人神父)、ローレンス(同性愛者で黒人のイギリス人):鍛治直人、トム(ソフィの元恋人・広告代理店勤務):亀田佳明、タチヤーナ(エドワードの世話をするロシア人女性):金沢映子、ソフィ(ジャーナリスト):松岡依都美、アニー(トムの妻):永川友里、アガサ(ウガンダのフレッチャーチルドレン):大和田梓
脚本:アレクシ・ケイ・キャンベル、訳/広田敦郎 演出:上村聡史 美術=乗峯雅寛 照明=賀澤玲子 音響効果=熊野大輔 衣装=伊藤早苗 舞台監督/寺田修 フライヤーデザイン/京(kyo.designworks)  制作/友谷達之 票券/松田みず穂・鈴木美幸  
5月31日(土)18:00公演終了後アフタートーク有
【休演日】6月4日【発売日】2014/04/26 一般前売 ¥4000 一般当日 ¥4300 ユースチケット(25歳以下) ¥2500
http://www.bungakuza.com/faith/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 21:54 | TrackBack

【ご報告】「CoRich舞台芸術まつり!2014春」グランプリが発表されました!

 今年1月から公募開始し、3~5月には審査員として選ばれた10団体の作品を鑑賞してきた「CoRich舞台芸術まつり!2014春」の結果が発表されました。参加団体の皆様、クチコミしてくださったCoRichメンバーの皆様、ありがとうございました!

 結果発表ページには全体講評はじめ受賞者への言葉や、各作品のクロスレビューが掲載されています。フェスティバルの全容がわかる内容になっておりますので、どうぞご覧ください。

 初回から8年連続で審査員を務めさせていただきました。これまでのグランプリ受賞者の全てが今も活動されていることを、勝手ながら嬉しく思っております。

 講評にも書きましたが、ちょうど今回のグランプリ選考中に「CoRich舞台芸術まつり!2012春」でグランプリを受賞したFUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』が再演されていました。来年は2013年グランプリの木ノ下歌舞伎『黒塚』が再演されます。

 ⇒FUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介さんと木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一さんのインタビュー

 「CoRich舞台芸術まつり!」が今まで継続されてきたことの意義を実感できました。来年も開催されますので、3~5月に公演を予定している日本全国の作り手さん、どうぞご参加ください。
 ⇒2014年版・参加メリット応募のコツ ⇒92団体が参加 ⇒選ばれた10団体

Posted by shinobu at 11:10 | TrackBack

2014年06月18日

笑の内閣『ツレがウヨになりまして』02/28-03/04 KAIKA

 笑の内閣は高間響さんが作・演出・出演される劇団です。『ツレがウヨになりまして』は2012年初演、今回は札幌、東京、京都の3都市再演ツアーです。私が拝見した京都公演の上演時間は約1時間35分。

 「CoRich舞台芸術まつり!2014春」審査員として拝見しました(⇒92本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。下記にも転載しました。 

 ⇒朝日新聞「ひと」欄「高間響さん ネット右翼を芝居にした劇作家・演出家
 ⇒CoRich舞台芸術!『ツレがウヨになりまして
 ⇒togetter「ツレウヨの感想まとめ

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 「日本と、あなたの愛を取り戻す。」
 京都市に住む女子大生、日向あおいは最近同棲中のツレ、富山蒼甫の様子がおかしいことに気をかけていた。気になりパソコンを覗いてみると、そこには韓国への罵詈雑言が。心配するあおいをよそに、蒼甫はK-POPアイドルばかりよぶ近所のスーパー・フジマーケットにデモにでかける。
 どうしちゃったのツレ?なにがあったのツレ?
 笑の内閣、次なる全国ツアーは、愛国心を問う思想系ラブストーリー。
 初演時よりますます嫌韓デモが激しくなる中、
 ネット右翼をぶった斬る。
 全国ツアーついに最終戦!京都で終わる、恋物語。
 ≪ここまで≫

 ■社会とがっぷり四つに組むドタバタ喜劇

 笑の内閣の過去作品は『非実在少女のるてちゃん』と『65歳からの風営法』永田町公演(関連リンク⇒)を拝見しています。『ツレがウヨになりまして』は、ネット右翼になった若者とその恋人の女子大生を軸に、日本で起こっている反韓運動を時事ネタてんこ盛りでわかりやすく描くドタバタコメディーでした。

 黒い幕で囲まれた舞台の中央奥に、少し斜めに張り出した台が置かれています。後で黒いソファなどが出てきましたが、装置と呼べるようなものはほぼそれだけだったでしょうか。今公演は再演である上に、多地域ツアーの最終地ということで、俳優の演技に安定感があり、これまでに私が観た作品に比べると全体的に素人っぽさが減って、空気の密度も高かったです。

 とはいえ俳優さんはもっと稽古して欲しいし、人物の配置や場面転換には大いに改善の余地があるし、美術や衣装の詰めも甘いです。ソファの黒ガムテ貼ってる感はどう受け取ればいいのか…最初は戸惑いました。でも、そういう品質は決して重要ではないんですよね。笑の内閣のお芝居は、市井の人々の、市井の人々による、市井の人々のための社会派喜劇として最高峰かもしれません。だってすっごく面白かったんだもの!

 お芝居が始まる前の開場時間はずっと、劇団主宰の高間響さんが舞台に立って前説をされていて、それも面白かったです。CoRich舞台芸術まつり!のことも紹介してくださいました。
 終演後は大賑わいの物販スペースで公演パンフレットを買いました。脚本は売り切れてしまったので、代金を支払って後日配送にしてもらいました。過去公演のDVDを数本、お土産に買って帰る方もいらっしゃいました。もっと深く知りたい、そして家族や友人にも知らせたいという気持ちになる作品だったのだと思います。

 ここからネタバレします。

 幕が開くなり高間さんが、米国国歌の音楽にのせて「君が代」を歌いました。最高。

 女子大生のあおいは「国よりも私を愛して」と歌いますが、恋人の蒼甫は「女の代わりはいっぱいいても、祖国の代わりは無いんだぞ」と言い、2人は別れてしまいます。でも最後には「日本がどんなにダメな国でも愛するのと同じように、私は蒼甫がどんなにダメ人間でも愛してる」というあおいの思いが通じます。主題歌『ツレウヨのテーマ』の蒼甫のパートは「(女の)代わりはあっても 君の代わりはいないから 日本より君を取り戻す」となります。

 「愛する日本を守るために、日本に頼まれてもいないのに韓国を殴ると、日本に嫌われる」という、日本を擬人化したたとえ話が秀逸でした。尊王の志をもって反韓運動をする蒼甫を、天皇陛下(が乗り移ったスーパーの店長)が説得するなど、タブーとされがちな題材をギャグにするセンスがかっこいいです。

 あおいが鞄からマイクを取り出して突然歌い出すのは楽しいですね。デュエットになったのも良かった。LED照明で歌の場面を盛り上げるあざとさも良いです。ただ、マイクの取り出し方の工夫と稽古はもっと必要だと思いました。劇団☆新感線のおポンチ系作品を参考にしてもらいたいです。
 選曲も狙いがしたたかでしたね。山口百恵のナツメロ、竹内まりあ「元気を出して」、大塚愛「さくらんぼ」など。あおいの友人の中道役の高瀬川すてらさんは歌がお上手でした。
 
 細かいことですし作品評価には全然関係ないのですが、在学中の娘の同棲を刑事である父親が許していたのはなぜだったのかしら。私は婚約前の同棲には反対なので、許可する根拠が知りたくなりました。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫ ※メモしたことのみ。
 出演:高間響 辻大介(大阪大学大学院准教授)
 
 高間:学歴も高くなく仕事もうまくできない僕にとっては、演劇が受け皿だった。演劇すらなかったらネトウヨになっていた可能性もある。
 辻:2007年の私の調査に基づいた考えですが、ネトウヨは承認欲求が高い。嫌韓・嫌中といった排外的な姿勢になる人は、周りの人間関係がよくなくて、孤立感、孤独感を持っている人が多い。国を愛することを否定されるとカチンとくる。「愛国心が高くて許容範囲は広い」のは高学歴&高収入の人が多い。

 観客:自分の意見を言うと「それは左翼なのか右翼なのか」と2択を迫られてしまう。
 辻:左翼、右翼というのが、メディアの力によってわかりやすい「キャラ設定」になってしまっている。

≪北海道、東京、京都≫
出演:鈴木ちひろ、清水航平、伊藤純也(劇団オレと松本)、由良真介、山下みさと、髭だるマン(劇的細胞分裂爆発人間和田謙二)、ピンク地底人2号(ピンク地底人)※東京・京都公演のみ、高瀬川すてら(劇団ZTON)→私が拝見した回は高瀬川すてらさんが出演。※札幌・京都公演のみ、高間響
※私が観た回のゲスト:上原日呂(月曜劇団)
脚本・演出:高間響 演出補:由良真介・山下みさと 制作:前田瑠佳 舞台監督:稲荷十中連合×the★plankton 照明:山本恭平  音響:神田川雙陽(劇団粋雅堂)  衣装:橋本源氏(劇団EVE) 宣伝美術:大隈武蔵 企画制作・主催:笑の内閣 共催:フリンジシアタープロジェクト 提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場・北海道演劇財団  supported by KAIKA
【発売日】2013/12/01 ※早割は1月31日まで実施
・一般チケット 早割 2,000円 前売 2,500円 当日 3,000円
・学生チケット 早割 1500円 前売 2000円 当日 2500円 ※要証明書
http://warainonaikaku.sitemix.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 22:41 | TrackBack

2014年06月17日

【ご報告】糸井幸之介さん(FUKAIPRODUCE羽衣)&木ノ下裕一さん(木ノ下歌舞伎)の特別インタビュー

 CoRich舞台芸術まつり!2012春でグランプリを受賞したFUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』が、スケールアップして、ただいま吉祥寺シアターで再演されています。⇒レビュー

 グランプリ受賞者であるFUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介さんと、木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一さんにインタビューをさせていただきました。

 CoRich舞台芸術!にて特設ページが公開されています。よかったらぜひご覧ください。

Posted by shinobu at 18:02 | TrackBack

Baobab『TERAMACHI』05/30-06/02武蔵野芸能劇場小劇場

 Baobab(バオバブ)は北尾亘さんが振付・構成・演出し、出演もされる若手ダンス・カンパニーです。本拠地は東京ですが、京都公演も積極的に行っています。

 「CoRich舞台芸術まつり!2014春」審査員として拝見しました(⇒92本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きました。下記にも転載しました。

⇒CoRich舞台芸術!『TERAMACHI

 ≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より。
 その響きに誘われ
 隙間からすり抜けるからっ風と香り奥ゆかしさのさらに奥
 あぐらをかくには覚悟足らず
 座・座 ずぶずぶ と

 少しの虚勢を堪忍しとおくれやす
 ≪ここまで≫

 ■地に眠る力が人体に宿り、踊り出る

 京都の寺町通をテーマにしたコンテンポラリー・ダンス作品でした。提灯が吊下がっている和のムードの劇場で、着物と現代服を融合させた衣装をまとった若いダンサーが踊ります。大人数で動きをそろえるシーンのコンビネーションの面白さが特に印象に残りました。ソロや少人数のシーンでは体の形や動きの特徴などをつぶさに観察して、人間一人ひとりを味わいました。

 歌舞伎の振付や文楽の手法などを取り入れ、セリフを話したりマイクを使って歌ったりする演劇的な部分も多くあり、楽しみながらチャレンジしているようでした。若者が心身を使って真剣に日本のルーツを探ると同時に、自分たちの今も突き詰めて、その成果が活かされていることに好感を持ちました。

 外国人観光客や地元の商店街の店員、お寺のお坊さんなどが登場して、京都の風景を軽やかにコラージュしていきます。私は寺町通のことは全く知らないのですが、舞台上で迷いなく動く人々を見て、描かれているのは紛れもない寺町通なのだと信じられました。

 下手袖に設置されたスタンド式の照明が、上手方向に向かってほぼ真横から舞台を照らしていました。客席から照明器具が見えているのは、もしかしたら配置ミスなのかしらと何度か考えました。もし意図的だったのなら、俳優が照明を触る動作をするなどの工夫があるといいんじゃないかと思いました。

 緻密な動きが美しくて見とれたのは岡本優さん。振付・構成・演出の北尾亘さんの、意図と動きが一致していてブレない姿も目を引きました。

 ここからネタバレします。

 下手の花道(のようなスペース)で、2人の女性が会話をする場面から始まりましたが、現代口語のセリフをアドリブ風に話すのがあまり上手には見えなかったです。しゃべり言葉だとしてもセリフを決めていた方が安定感があったのではないかしら(決めていたならすみません)。劇場と衣装が和風で統一されていますので、いかにも演劇風な会話で始めても違和感なく幕開けできたのではないかと思いました。

 昼間の寺町通は表の顔。一見さんお断りのお店や夜な夜な常連客が集まるクラブなどの裏の顔が出てくると、ぐっと妖艶さが増しました。圧巻はラストシーンです。羽織っていた着物風の衣装を脱ぎ捨て、現代のカラフルなカジュアル・ルックになったダンサーたちが、地響きを立てて踊り始めます。現代から生命の起源までさかのぼり、古代の植物や生物が眠る地層を揺り動かすような、野性味あふれる振付でした。寺町という土地にもともと備わっている力が地鳴りとともに湧き出し、今まさに躍動する若者の身体を借りて、その姿を現したように感じました。

 終演後に北尾さんからお話を伺うことができました。京都の実際の地図のように稽古場の床にも碁盤の目の印を貼って、交差点などに実在する地名をつけたそうです。出演者が稽古の段階から具体的に想像をしていたから、本番でも風景が立ち上がったのだと思います。

 音楽は公演のためのオリジナル曲もあるようで、声を録音してサンプリングしたような曲が新鮮でした。「恋に恋するバンビ」の歌(?)で踊る、ラテン系のリズムの場面が楽しかったです。

Baobab第7回単独公演 「CoRich舞台芸術まつり!2014春」最終選考作品
【出演】よくしゃべる:永島敬三(柿喰う客)、短髪:久津美太地、外国人っぽい:中村美樹也、パーマヘアの女性:中川絢音(水中めがね∞)、金髪の女性:岡本優(TABATHA)、おかっぱの女性:高橋慧、北尾亘
振付・構成・演出:北尾亘 舞台監督:熊木進 照明:水田歩美 音響:杉山碧(La Sens) 衣裳:石野良子 楽曲提供:岡田太郎(悪い芝居) 振付助手:井草佑一(COMBO×COMBO) 製作助手:榑松朝子(A La Claire) サポートメンバー:米田沙織 制作:目澤芙裕子 協賛:TOYOTA創造空間プロジェクト 提携:武蔵野文化事業団 主催:Baobab
☆前売開始 4/14(月) 一般2,500円 学生2,200円 高校生以下1,800円 ※日時指定、全席自由、未就学児入場可 ※当日各500円増し
http://dd-baobab-bb.boo.jp/
http://ameblo.jp/baobab-k08/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 14:34 | TrackBack

2014年06月14日

FUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』06/13-22吉祥寺シアター

 FUKAIPRODUCE羽衣は糸井幸之介さんが作・演出・美術・音楽を総合的に手掛け、女優の深井順子さんがプロデュースする劇団です。“妙ージカル”と名付けたオリジナルの音楽劇を上演しています。

 今回はCoRich舞台芸術まつり!2012春・グランプリを受賞した『耳のトンネル』のスケールアップ再演で、10周年記念公演でもあり、上演時間は約3時間(途中休憩込み)。
 ⇒初演レビュー ⇒初演クロスレビュー ⇒グランプリ講評

 京都のみで上演された短編『観光裸(かんこーら)』が挿入され、それに合った新エピソードもいくつか追加されており、グっと大人向けになって、完成度も高かったです。次から次に名曲&名場面が続いて、あっけに取られつつ何度も落涙。吉祥寺シアターは天井が高く、客席の段差も充分にあって快適でした。マイクを使うなど音響面も洗練されて、観やすくなったように思います。

 Tシャツ、過去公演DVDなど、劇場2階ロビーの物販が充実しています。私は『耳のトンネル』初演のサウンドトラックCDを購入♪
 
 『耳のトンネル』名場面のひとつ「ロストチェリー」↓

 ⇒CoRich舞台芸術!『耳のトンネル

 ≪あらすじ≫
 順子:皆様、本日は日髙啓介のお葬式においでくださりありがとうございました。啓介さんは自称ミュージシャンで、私によく歌を聴かせてくれました。
 ≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 初演から追加されたのは、主人公(日髙啓介)の内縁の妻順子の大学から新入社員時代の切ない同棲生活を描く「コーポ・アジサイ」。京都の不倫2泊3日旅行を描いた、日髙さんと内田慈さんの短編「観光裸(かんこーら)」から「ちかちゃんちかちゃん」「喜び・哀しみ」「秘密の死の旅行」。…だったかと思います。
 
 「耳のトンネル」は日髙啓介オンステージのリサイタル状態で布施明さんみたい。ここで終わるのかな…と観客に思わせてしまうのは仕方がないのかな。でもすぐに旅館の女将役の伊藤昌子さんが登場し、体当たりのコメディエンヌ振りを発揮して、空気をまっさらにして観客を制圧してくれたので(笑)、結果的には問題なかったです。

 A side
 ・おはようからおやすみからすみからすみまで
 ・屁 psychedelic GUS
 ・ロストチェリー:金子岳憲さん可愛すぎて反則。
 ・旅させろ!!旅させろ!!:「好奇心!膨らみ過ぎて宙に浮きそう」
 ・コーポ・アジサイ
 ・ラブホチャペル:幸田尚子さん超かっこいい!澤田慎司さんも変身!
 B side
 ・ちかちゃんちかちゃん
 ・喜び・哀しみ:喜びと悲しみは複雑に絡まってどっちかだけなんかじゃやって来ない
 ・秘密の死の旅行:口の前に人差し指を当てて「しー」
 ・耳のトンネル:「耳のトンネルはただのゴミ捨て場さ 分別の必要もないよ」
 ・ばいばいおっぱい:「お尻の方が好き♪」

 ※作詞・作曲:糸井幸之介
 
≪東京、兵庫≫ 《10周年記念》第18回公演
出演:深井順子、日髙啓介、鯉和鮎美、高橋義和、澤田慎司(以上、FUKAIPRODUCE羽衣)、/旅館の女将:伊藤昌子、啓介の母:西田夏奈子、/キャラメルうめえ:金子岳憲、並木秀介(大人の麦茶)、順子の大学時代の恋人で自称小説家志望:加藤律、美人役:幸田尚子(クロムモリブデン)、/ちかちゃん:内田慈、啓介の元妻:sun!!、啓介の同級生&5歳の息子:枡野浩一(歌人)
プロデューサー:深井順子 作・演出・音楽・美術:糸井幸之介 振付:木皮成 舞台監督:谷澤拓巳 上嶋倫子 照明:松本永(eimatsumoto Co.Ltd.) 音響:佐藤こうじ(Sugar Sound) 音響操作:寺澤光 衣装:吉田健太郎 装置:西廣奏 宣伝美術:林弥生 絵:糸井幸之介 短歌:深井順子 記録映像:杉田協士 制作:坂田厚子 林弥生 大石丈太郎 鈴木裕二 共催:AI・HALL 提携:公共財団法人 武蔵野文化事業団 企画・製作:FUKAIPRODUCE羽衣
【休演日】6月17日(火)【発売日】2014/04/06 前売:3,300円 当日:3,500円
さいふにやさシート:2,000円(当日引換券/やや見づらいお席になる可能性があります。)
10周年記念チケット:3,800円(旗揚げ公演「さなみだレディ-」の記録映像特典付き)※公式サイト/ローソンチケットのみ取扱い
ウルトラマニアチケット:10,000円(チケット2枚分にお土産付)※公式サイトのみ取扱い
http://www.fukaiproduce-hagoromo.net/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 15:15 | TrackBack

2014年06月13日

新国立劇場演劇『十九歳のジェイコブ』06/11-29新国立劇場小劇場

 1992年に46歳で死去した中上健次の小説『十九歳のジェイコブ』を、維新派の松本雄吉さんが演出されます。上演台本を手掛けたのはサンプルの松井周さん。不勉強で小説のことは知らなかったのですが、松本さんと松井さんがタッグを組む公演なので、どんな作品になるのか全く見当がつかないながらも、とても楽しみにしていました。上演時間は約2時間(休憩なし)。

 しょっぱなから最後まで、次々と魅せられ続け、集中が途切れませんでした。メインの俳優だけでなく、出演者が皆その場で活き活きしていて、ストーリーも刺激的ですごく面白かったです。性的な描写はけっこう際どいです。でもそうとわかっていれば大丈夫だと思います。演出方法がかっこいいんです!

 演劇ファン以外の方々にも興味を持っていただけたらいいなと思います。現代美術の展覧会を観に行く気分で、いかがでしょうか。ジャズだけでなく他の選曲も派手で引き込まれます。

 ⇒ぴあ+「松本雄吉インタビュー記事

 原作小説の文庫本がロビーで販売されていました。原作者のゆかりの地である和歌山県の名産品もいろいろ。目移りしちゃったな~。

十九歳のジェイコブ (角川文庫)
中上 健次
角川書店
売り上げランキング: 8,665

 悲劇喜劇2014年7月号に戯曲が掲載されています。これもロビーで購入可能。買ってちらっと読んでみたところ、戯曲と上演では違うところが多々ありました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『十九歳のジェイコブ
 レビューはネタバレ前まで。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 19歳の青年ジェイコブは、ジャズ喫茶に入り浸り、セックスとドラッグに身を委ねる日々。
 家を、家族を憎むユキの「計画」を聞きながら、断ち切ることが出来ずにいる自分の過去と現実がいつしか混ざりあってゆく。
 自らの出生のカギを握る叔父・高木直一郎を訪ねるジェイコブ。その時、彼の内側でなにかが弾ける...。
 ≪ここまで≫

 原作は作者の自伝的要素も反映された小説で、時代は1960年代の日本(たぶん)。薬物を常用し、軽々しくセックスする退廃的な若者たちと、彼らを取り巻く人々が深く交わったかと思うと、すれ違っていきます。暗いムードで統一されているようで、実は意外なところで笑えるお芝居でした。映像と音楽、そして演技の兼ね合いによって、不思議にトボけた間(ま)が生まれることがあるんです。笑いのツボも、官能のポイントも、観客によって違うだろうと思います。

 舞台は基本的にブラックボックス。斜めに傾いている木製の長細い台を移動させて場面転換します。つなげると長い通路になり、台の板が宙に浮いた状態なので橋のようにも見えます。ベッドやテーブル、ベンチとしても使われますが、常に斜めになっているために抽象化され、色んな景色が見えてきます。さらに文字(言葉)、映像、音響(選曲や効果音)などが組み合わさって、総合芸術としての演劇の魅力がこれでもかというぐらいに発揮されている作品でした。中でも“照らす”だけでなく“作る”照明が素晴らしかった。光にごつごつとした実体を感じられるほどでした。

 俳優は心情と行動が一致する演技だけでなく、ダンスの振付のような動きもしますし、朗読するように語ったり、歌ったりも。4人でぴたりと同じ動きをして空気を変質させるなど、目が離せませんでした。
 今の若者がかつての熱さをコピーするなんてできないし、そんな必要ないんだと、腑に落ちました。日本人はすっかり変わりました。でも若者の憤りや、制御できない身体はギリシャ悲劇の時代から変わらないんだということも、感じ取れました。 

 ここからネタバレします(加筆予定)。セリフは販売されていた戯曲より引用。物語については、公演終了後に思い出したら加筆するかもしれません。


出演:石田卓也(ジェイコブ)、松下洸平(ユキ)、横田美紀(キャス)、奥村佳恵(ケイコ/ロペ)、有薗芳記(ジャズ喫茶の店長君原)、石田圭祐(高木直一郎)、西牟田恵(高木直一郎の妻、ほか)、中野英樹、チョウヨンホ、酒井和哉、山口惠子、新部聖子(大阪弁の少女ミオ) 声の出演:松角洋平 佐野陽一 日沼さくら 肖像写真:熊谷知宏
原作:中上健次 脚本:松井周 演出:松本雄吉 音楽監修:菊地成孔 美術:杉山至 照明:吉本有輝子 音響:渡邉邦男 衣裳:堂本教子 ヘアメイク:中井正人 映像:冨田中理 方言指導:森本祐司 アクション指導:渥美博 演出助手:野村政之 舞台監督:米倉幸雄 製作:新国立劇場 制作担当:茂木令子
【休演日】6/17,24【発売日】2014/04/06 A席5,400円 B席3,240円 Z席当日 1,620円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140601_001634.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 15:26 | TrackBack

2014年06月12日

【メンバー募集】伊藤キム「伊藤キム創作活動再開・新カンパニーのメンバー募集」1回目説明会6/21/2回目説明会7/5or12/3回目説明会9/13or20に実施(メールのみ)

 ダンサー、振付家の伊藤キムさんが新カンパニーのメンバーを募集されます。私にとって伊藤キムさんの作品と言えば、白井剛さんとの『金色』の印象が鮮烈です。

 詳細は公式サイト「キムは今・・・ 伊藤キム日記」でご確認ください。

<1回目説明会>
6月21日(土)19:00~20:45 
 前半→20分~30分ほどのパフォーマンス
 後半→お話し&ワークショップ
参加費 1000円
場所:アートフォーラムあざみ野・3階健康スタジオ

<2回目説明会>
7月5日or12日(土)どちらか1日、みなさんからのリクエストの多いほう (時間・場所未定)

<3回目説明会>
9月13日or20日(土)どちらか1日 (時間・場所未定)

*10月17日(金)~20日(月)には山梨・河口湖周辺で合宿WSも予定

 公式サイトより以下、引用。

カンパニーメンバーを募集します。ダンサー、俳優、歌手、音楽家、美術家、ドラマトゥルグ、その他、役割のジャンルは問いません。また年齢層や職能等も多様なメンバーを目指します。大学・専門学校生、コンテ・舞踏・バレエダンサー、俳優、サラリーマン、OL、主婦、プー、定年退職したおじさん、貫禄のあるおばさん、などなど。
Posted by shinobu at 11:02 | TrackBack

2014年06月11日

【中高生向けワークショップ】王子小劇場「サマースクール2014参加者募集(中高生対象・無料)」7/22-28&7/28のみ開催※集中コースは7/10〆切、1dayコースは7/25〆切

 王子小劇場が毎年恒例の中高生向け無料ワークショップを実施します。過去の発表会の感想⇒2010年2011年 ⇒2013年の告知エントリー  ⇒2014年高校生向け無料ワークショップのレポート

 演劇ワークショップと作品発表がある集中コースと、2種類の1dayコースがあります。詳細をよく読んでお申し込みください。新しい友達との夏休みの楽しい時間になると思います。

 ①集中コース(講師/山崎彬):7月22日(火) ~27日(日) 定員:15人程度
 ②1day中屋敷コース(講師/中屋敷法仁):7月28日(月) 9:00から12:00 
 ③1day竜史コース(講師/竜史):7月28日(月) 13 : 00から16 : 00

  応募〆切…集中コース:7月10日(木)23:00/1dayコース:7月25日(金)23:00

Posted by shinobu at 14:05 | TrackBack

2014年06月08日

梅田芸術劇場『昔の日々』06/06-15日生劇場

 世界的に有名な演出家デヴィッド・ルヴォーさんがピンターの3人芝居を演出。麻実れいさん、若村麻由美さんの女優対決も私には大いに魅力でした。翻訳が谷賢一さんというのも個人的には嬉しかったです。

 ⇒デヴィッド・ルヴォー対談「だから演劇はやめられない。昔の日々と、今の日々」(ゲスト:宮沢りえ、木内宏昌)
 ⇒げきぴあ「昔の日々
 ⇒翻訳の谷賢一さんのブログ「ハロルド・ピンター作/デヴィッド・ルヴォー演出『昔の日々』、翻訳します

 ワークショップ↓がある回を拝見しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『昔の日々
 レビューは記録のみ。

《あらすじ》 公式サイトより
ディーリィとケイト夫婦は、静かな海辺の片田舎に暮らしている。
そこへケイトの旧友アンナが訪ねてくることになった。
20年ぶりに会うアンナのことをケイトは「唯一の友達」だと夫に説明するが、
久々の再会にもかかわらず心躍らせる様子もなく、過去のことは思い出せないとも言う。
ディーリィには妻の胸の内が汲み取れない。
どうやらケイトとアンナは若い頃にルームメイトだったようだ。
2人の前に現れたアンナは、大都会ロンドンでケイトと過ごした娘時代の日々のことを饒舌に語る。
その話を聞くうち、ディーリィもケイトと出会った頃の記憶を呼び覚まされ、結婚に至った道のりを話し出す。
それぞれの記憶はケイトというひとつの「点」で結ばれたかのようにも思えたが、
たわいもない想い出話から、やがて思いがけない過去の情景が浮かび上がってくる。

出会ったはずのないディーリィとアンナには接点があったのか。あいまいな記憶の中をただようケイト。
果たしてそこに「真実」の姿は見えるのだろうか──。

旧友が語る、忘れた過去の私。
よびさまされる、私の曖昧な記憶と、夫の“ある記憶”
覚醒忘却、過去現在、実在不在、・・・交差する3つの記憶。
真実は、沈黙の中。
《ここまで》


≪東京、大阪≫
出演:堀部圭亮、若村麻由美、麻実れい
[作]ハロルド・ピンター[演出]デヴィッド・ルヴォー[翻訳]谷賢一[美術]伊藤雅子[照明]笠原俊幸[音響]高橋巌 長野朋美[衣装]前田文子[ヘアメイク]鎌田直樹[劇中歌訳詞]竜真知子[演出家アシスタント]薛珠麗[舞台監督]小川亘[企画制作]梅田芸術劇場[主催]梅田芸術劇場 ぴあ
【休演日】6/9【発売日】2014/04/19 S席 8,000円  A席 5,000円  (全席指定・税込)
※6月8日(日)13時公演終演後のデヴィッド・ルヴォーによるワークショップ参加者:太田緑ロランス 矢崎広  瀬戸さおり 入野自由
http://www.umegei.com/schedule/375/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:53 | TrackBack

2014年06月04日

こどもの城・青山円形劇場/ネルケプランニング『赤鬼』06/04-15青山円形劇場

 中屋敷法仁さんが野田秀樹さんの戯曲『赤鬼』を演出されます。ベルリン国際映画祭・最優秀女優賞を受賞したばかりの黒木華さんの主演が話題になっていますね。『赤鬼』の作品紹介は公式サイトでどうぞ。⇒野田さんが演出された2004年タイ・バージョンのレビュー

 主要4人のキャストの他に男性アンサンブル3人が出演する、身体表現に重点を置いた演出でした。赤鬼役を演じる小野寺修二さんが振付も担当されており、緻密に組み立てられていて、息の合ったコンビネーションに何度も魅せられました。さすがは小野寺さん!

 青山円形劇場を完全円形で使う舞台を観たことのない方は、ぜひこの機会にどうぞ。上演時間は約1時間40分。
 ※6/9(月)19:30の回は公演中止。6/13(金)15時、6/14(土)13時&17時に追加公演あり。

【舞台写真↓中央は黒木華 撮影:宮川舞子】
akaoni2014_2.jpg

 ⇒村上湛さんの劇評「2014/6/14 青山円劇カウンシルファイナル〈赤鬼〉」(2014/06/15)
 ⇒CoRich舞台芸術!『赤鬼

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 ある日、村の砂浜に肌の色も言語も違う異人が打ち上げられる。
 村人はそれを「赤鬼(小野寺修二)」と呼び、村八分にされている 「あの女(黒木華)」が 呼び寄せたという偽りの噂が広まる。
 赤鬼は人を喰うと誤解され、村人に迫害されたあげく 処刑されることが決定する。
 あの女は徐々に赤鬼と心を通わせ、 赤鬼が人でなく花を食べること、理想の地を求めて浜にやってきたことを知り、 白痴の兄「とんび(柄本時生)」、嘘つきの「ミズカネ(玉置玲央)」と共に、 赤鬼を救出しようとするが・・・。
 ≪ここまで≫

 丸いお盆状のステージと、それをぐるりと囲む通路という2つの演技スペースが、互いに逆方向に傾いていている抽象美術です。円形であることと高低差を生かす演出が効果的でした。海になったり洞窟になったり、照明、音響の変化と俳優の動きで舞台の表情が変わります。俳優は客席通路も頻繁に通りますので、舞台がかなり近く感じられました。
 4人の主要人物を演じる俳優も、アンサンブルと同様に色んな人・モノを演じます。神経を研ぎ澄ましてお互いを見つめ、感じながら、ひとつひとつの動きを積み重ねていっているのが伝わってきて、その緊張感がとても良かったです。

【舞台写真↓左から小野寺修二、黒木華 撮影:宮川舞子】
akaoni2014_3.jpg

 排他的な浜辺の村に得体のしれない怪物が漂着し、貝を取って暮らすある女性(黒木華)がそれを受け入れようとしますが、彼女自身もよそ者としてずっと村八分にされていました。鬼といえば日本だと「桃太郎」「こぶとりじいさん」などのおとぎ話や、戦後の童話「泣いた赤鬼」などがすぐに思い浮かびます。この『赤鬼』もまた寓話的で、作中で起こる事件を追いかけながら、その奥に見えてくる普遍的なメッセージや、並列に走っている何かを想像させてくれます。今回は3人の男性アンサンブルの存在感が大きく、主要人物だけにとらわれることなく、常に抽象世界や現実社会のことを頭に置きながら観ることができました。

 オツムの弱いトンビ役の柄本時生さんの、とぼけていて柔らかい存在感が良かったです。トンビはストーリーテラーでもあるので、柄本さんのひょうひょうとしていていながら冷めてはいない姿勢が、観客に『赤鬼』をちょっと遠くから眺める視点を与えてくれていたように思います。

【舞台写真↓中央:小野寺修二、舞台手前:黒木華 撮影:宮川舞子】
akaoni2014_1.jpg

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 結末は過去レビューなどでお読みいただけたらと思います。自分で確かめられたわけではないのですが、Google検索だとレビュー下方も自動的に表示されてしまうらしく、ネタバレ以降は容易に書けなくなりました。

 今回は赤鬼(名前はアンガス)のバックグラウンドに、より興味がわきました。野田さんの演出の『赤鬼』3バージョンではこういうことはなかった気がします。アンガスはどうやら英語圏※の人間で、大きな船に乗って航海をしてきて、仲間とともに島への上陸機会を探っていました。まずアンガスが1人で島に潜入して上陸可能かどうかを調べ、可能ならば一斉に鐘の音を鳴らして合図をする予定になっていたのです。手紙が入った空の瓶は大きな船からアンガスへのメッセージでしたが、日に日に流れ着く本数が少なくなっていたことを、彼自身も知っていました。水銀の船に乗って海に出た時、あの女(名前はフク)もアンガスも、既に棄てられた人間だったんですね。
 ※英語圏と書きましたが、赤鬼は何語かわからない言葉も口にしていますので、特に言語の種類は重要ではないかもしれません。

 水銀の「偽り(いつわり)は真実の悪阻(つわり)」というセリフが好きでした。そして、アンガスの言葉がわかるようになったせいでアンガスの気持ちがわからなくなった、つまり言葉を知らなかった時の方が通じ合えた、というフク(あの女)の認識に共感しました。人間同士、深く知れば知るほど違いに気づきますし、「もっと知りたい」「分かり合いたい」という欲も大きくなるものですよね、困難なことなのに。「鬼が人を食うんじゃない。人が鬼を食らうんだ」にも納得です。恐怖も暴力も、生み出すのは怪物の方ではなく人間なのだと思います。

【舞台写真↓左から黒木華、柄本時生、玉置玲央、小野寺修二 撮影:宮川舞子】
akaoni2014_4.jpg

青山円劇カウンシルファイナル ※舞台写真は主催者より提供。
【出演】あの女(フク):黒木華、トンビ(ふくの兄):柄本時生、水銀(みずかね):玉置玲央、赤鬼(アンガス):小野寺修二 アンサンブル:竹内英明 傅川光留 寺内淳志
脚本:野田秀樹 演出:中屋敷法仁 振付:小野寺修二 音楽:阿部海太郎 美術: 照明:松本大介 音響:加藤温 衣裳:高木阿友子 ヘアメイク:大宝みゆき 演出助手:入倉麻美 舞台監督:宮田公一 川除学 制作協力:上澤田幸子 制作助手:新田朋子 広報:丹典子 票券:北澤芙未子 制作:藤井良一 プロデューサー:伊藤達哉 赤羽ひろみ エグゼクティブ・プロデューサー:志茂聰明 松田誠 企画・制作:ゴーチ・ブラザーズ 主催:こどもの城 青山円形劇場/ネルケプランニング
チケット一般発売 2014年5月10日(土)10:00 全席指定・税込 6500円
http://akaoni2014.com/
http://www.aoyama.org/topics/2014/akaoni.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:47 | TrackBack

劇団B級遊撃隊プロデュース『ぬけがら』05/31-06/01長久手市文化の家・風のホール

 劇団B級遊撃隊は劇作家・演出家の佃典彦さんが率いる名古屋の劇団です。『ぬけがら』は佃さんの第50回岸田國士戯曲賞受賞作(過去レビュー⇒)。上演時間は約2時間20分。

 「CoRich舞台芸術まつり!2014春」審査員として拝見しました(⇒92本中の10本に選出 ⇒応募内容)。※レビューはCoRich舞台芸術!に書きます。下記にも後日転載します。加筆しました(2014/06/16)。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ぬけがら

 ≪あらすじ・作品紹介≫ CoRich舞台芸術!より
 なにをやってもうまくいかない男は、妻に先立たれた認知症の父親の面倒をみることになる。しかしその父親がトイレに入ったきりでなかなか出てこない。そこでおそるおそるトイレのドアを開けてみると、そこには、中身のないフニャフニャの父のぬけがらだけが残されていた。
 その後もさまざまな場所で脱皮を繰り返し、そのつど若返っていく父親は、しまいには男よりも若くなってしまう。
 
 「秀逸なアイデア」と選考委員が絶賛した、第50回岸田國士戯曲賞受賞作品。
 ≪ここまで≫

 ■若返る父とともに戦後の日本を振り返る

 岸田國士戯曲賞を受賞した9年前の初演は、文学座の松本裕子さんが演出されていました。今回は作者である佃典彦さんが初めて演出されます。

 しっかり建て込まれた具象の美術に嬉しくなりました。主人公卓也の年齢から考えると、築40年以上の集合住宅の一戸でしょうか。下手面側に玄関のドア。ドアを開けて家に入ると下手上部には父の部屋があり、手前にベッド、奥に仏壇があります。父の部屋のすぐ右、舞台の中央上部の奥にはトイレのドアがあり、その右側には洗濯機。続いて上手袖までは台所です。トイレから2段ほど降りて、舞台下部中央から下手は廊下。上手面側にかけては居間があり、その真ん中に丸いちゃぶ台。居間の上手奥には大きめの冷蔵庫があり、上手端はベランダへと続く引き戸になっています。

 ぎっしり満員の客席で、どんどこと笑いが起こりました。劇団や出演者のファンも多かったようですが、私も大いに笑わせていただきました。笑い声に交じって鼻をすする音も聞こえていたんです。登場人物の置かれている状況は悲惨で、笑ってる場合じゃないんだけど、それでも人間は笑うんですよね。3.11の大震災の時も私は怒って泣いて笑っていたし、きっと戦時下の日本人もそうだったのだろうと想像しました。同じものを観て笑う人もいれば、泣く人もいる。演劇作品に大切なことだと思います。

 『ぬけがら』を観るのは横浜未来演劇人シアターでの上演(演出:寺十悟)、文学座での再演に続いて3度目でした。佃版はアットホームでべたっとした温かい雰囲気があり、ごく普通の家族の、身近な話だと感じられました(たとえあり得ない事件が起こるとしても)。登場人物はどうしようもなく情けなくて、滑稽で、でも可愛げがあります。俳優の個性を生かし、会話のとぼけた間(ま)に独特の味わいがありました。名古屋を拠点に活動してきた演劇人が集結し、その土地ならではの空気が生み出されていたのではないかと思います。

 暗転中に懐かしい音楽やニュースの声が流れ、私が聞き覚えがあるのは30年前まででした。それより昔になると大河ドラマのようなフィクション性を帯びていき、自分の記憶の限界に気づきました。約10年前の戯曲なので、携帯電話は出てくるけれどスマホもタブレットも出てきません。でも、これからも色んな世代の観客に幅広く通用する戯曲であり、演出だと思いました。

 大きくてきれいな劇場ですが、整理番号順でもない全席自由席でした。劇場入り口に長い列が出来ていて、入場するまでにかなり並ぶことになりました。できれば指定席にして欲しかったです。

 ここからネタバレします。

 岸田賞の講評にもあるとおり、舞台上で「人間が脱皮する」というアイデアが秀逸です。1人のはずの人間が年齢ごとに複数人、同時に舞台に存在するのは、演劇ならではの効果があります。

 母の葬儀が終わって49日を迎えるまでのお話で、家には80代のほぼボケた父と一人息子の卓也が残されています。卓也は勤務中に交通事故を起こして郵便局員の仕事を失い、同時に浮気もばれて妻に離婚届けを突きつけられてしまいました。男2人所帯のわびしさが漂う中、突然トイレで父が脱皮して、60代、50代、40代と徐々に若返っていき、卓也は全く知らなかった父の人生に出合い直していきます。戦争から命からがら生き延びて、平成になって死んだ父の人生は、日本の戦後史そのもの。観客にとっては、日本人が生きてきた昭和を知り直す旅になりました。

 30代、40代の父は遊び呆けていて、敗戦後に「総無責任化」していく日本人をあらわしているようでした。50代で胃潰瘍の手術をし、60代では喫茶店に通うのが日課になっていました。そして80代で認知症に。20代の父が一番の好青年でしたね。年代ごとに違う俳優が演じるので当然といえば当然ですが、父は10年ごとに別人のように変わっていきます。きっと誰もがそうなのでしょうね。人間は変わるのだと肝に銘じようと思いました。

 大鍋に入った冷や麦を食べる場面では歴代の父が勢ぞろい。元気はつらつの若い父から老いてボケた父まで、そして卓也も含む男たち全員の腹を満たしてやる母の姿は、昭和の日本を支えた主婦の象徴にも見えました。卓也の妻はモダンダンスの振付家で、浮気相手の女性はシングルマザーの派遣社員です。現代の働く女性の姿も描き、女性像、母親像、家族像の変化が鮮やかに示されました。

 卓也が離婚届で折る紙飛行機は、父が戦時中に乗っていた飛行機のイメージとつながり、飛行機の車輪故障で胴体着陸をした父が、母と偶然出会って恋に落ちるエピソードへと行きつきます。卓也は、突然思い立ったように、「墜落男」という映画を撮り始めました。「墜落男」というタイトルは、飛行機で死にかけた父と、平凡で幸福な人生から転落した自分を重ねているのでしょう。父たちが舞台を降り、劇場後方に向かって客席通路を歩いて成仏していくのを撮影する姿から、卓也が映画部だった大学時代の気持ちを取り戻し、再生への一歩を踏み出したのがわかりました。

 そして冒頭の場面に戻ります。卓也は映画「ロッキー」の真似をしてランニングをして、生卵5つと牛乳を飲み、離婚届けに判を押して、妻に渡します。が、すぐに復縁を願って婚姻届けも出してみるのです。母から安定が一番と教えられ、それに従ってきた卓也にあるまじき行動です。大勢の父と会ったことで変わったんですね。妻はもちろん承諾しませんが、嬉しそうに微笑んでいました。

 黄緑や薄い青など、幽霊が出そうな感じの照明の色味が良かったです。ハワイアンのダンスシーンは舞台全体が黄色に染まり、踊る人々は幸せそうだけど悪夢のようにも見えました。明るい音調なのに切なく響くハワイアン・ミュージックは、人生をかえりみるのにぴったり。そんな中で、お鈴をチーンと鳴らすのは滑稽でほろ苦かったです。ウワンウワンと響くセミの声は、終戦間際の8月を想像させました。
 
 主人公卓也役の平塚直隆さんが、絶妙のとぼけた間(ま)で何度も笑わせてくれました。生卵5つと牛乳を2度も飲むなんて、本当にお疲れさまです。20代の父と見つめ合う場面は、日本人がいかに変わったのかがよくわかって可笑しかったです。

劇団B級遊撃隊プロデュース
出演:平塚直隆(オイスターズ)、小熊ヒデジ(てんぷくプロ)、木村庄之助、神谷尚吾(劇団B級遊撃隊)、いちじくじゅん(てんぷくプロ)、池野和典(劇団B級遊撃隊)、吉村公佑(劇団B級遊撃隊)、中田裕子(フリー)、山口未知(劇団B級遊撃隊)、長嶋千恵(劇団B級遊撃隊)、鹿目由紀(劇団あおきりみかん)
脚本・演出:佃典彦 舞台監督:近藤朋文 音響:椎名KANS(Garage Inc.) 照明:坂下孝則 舞台美術製作:松本ひろし(ステージクラフト三舞) 小道具:才谷組 衣装:小島けいと 銅版画:森田朋 宣伝美術:KINGS ROAD 制作:劇団B級遊撃隊制作部 振付指導:佐藤奈美江 制作協力:折込みネットワーク 演出助手:大脇ぱんだ 通訳:坂崎誠 佃奈保 辻村瑛子 笹山実希 鄭美保 池田志保 嶋田顕一郎 主催:劇団B級遊撃隊 共催:香港話劇團 長久手市文化の家
【発売日】2014/04/12 1公演券(日時指定 全自由席) 3,500円 セット券(B級+香港話劇団+トークセッション)6,000円 トークセッション券 500円 未就学児入場不可
http://www.bkyuyugekitai.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 17:59 | TrackBack

イキウメ『関数ドミノ』05/25-06/15シアタートラム

 前川知大さんが作・演出される人気劇団イキウメの3地域ツアーです(⇒前回のレビュー、⇒詳しい戯曲紹介 ⇒オーディション告知)。『関数ドミノ』は2005年初演、2009年再演、そして今回が再々演となります。上演時間は約1時間50分。シアタートラムでの東京公演は6/15まで。その後、大阪、新潟公演あり。⇒公式ツイッター

 現代日本を舞台にSF的な設定を生かしたストレート・プレイです。犯人(=ドミノ)探しのスリルが続く中、息抜きになる軽快な笑いが挟み込まれ、ドシンと重たい問題提起もしています。登場人物が減ったり結末が変わったりしていますし、劇場も舞台美術も演出も違いますので、前回観た方も観ていない方もお気兼ねなくどうぞ♪

 【舞台写真↓左より、安井順平、伊勢佳世、浜田信也 撮影:田中亜紀】
kansu_domino2014_2.jpg

 ⇒CoRich舞台芸術!『関数ドミノ

 ≪あらすじ・作品紹介≫ CoRich舞台芸術!より。
 「ドミノ幻想」では、

 世界はある特定の人間を中心にして回っていると考える。
 願ったことが必ずかなうドミノという存在がいる。
 右か左か、進むか止まるか。
 二者択一の洪水の中、ドミノによって、行く末が決定されていく。
 ドミノは思いの強さに比例し、スピードを上げる。
 最も速いものは「ドミノ一個」と呼ばれ、願った瞬間に結果が現れる。

 それは奇跡と呼ばれる。

 ある地方都市で奇妙な交通事故が起こる。
 見渡しの悪い交差点、車の運転手は歩行者を発見するが、既に停止できる距離ではない。
 しかし車は歩行者の数センチ手前で、まるで透明な壁に衝突するように大破した。
 歩行者は無傷。
 幸い運転手は軽傷だったが、助手席の同乗者は重傷。目撃者は六人。
 保険調査員の横道はこの不可解な事故の再調査を依頼される。
 改めて当事者と目撃者が集められた。
 そこで目撃者の一人が、これはある特別な人間「ドミノ」が起こした奇跡であると主張する。
 彼の発言は荒唐無稽なものだったが、次第にその考えを裏付けるような出来事が起こっていく。

 初演2005年、再演2009年。
 進化を続ける「関数ドミノ」、アップデートした新型2014 年版です。
 ≪ここまで≫

 ↓台本販売中! ※会場はシアタートラムです。


 ある青年が交通事故に遭ったのですが、彼は傷一つなくピンピンしており、事故を起こした車の助手席に座っていた女性は生死の境をさまよっています。事故を目撃した人々が集まって、その“奇跡”の原因を探っていきます。舞台の周囲には、登場人物それぞれのバックグラウンドを示す家具や身の回りの品が点在しています。ステージ中央で行われる目撃者たちの会議と、話題にのぼる事故の当事者たちの日常生活とが同時並行に演じられました。
 開幕して間もなく拝見しまして、演技が少々説明的すぎるような印象を受けましたが、回を重ねて変わってきていることと思います。

 私は「未来は自分が想像したとおりになる」と信じているタイプの人間です。それは「望めば叶う」という楽観主義で、人間の想像力の可能性に頼り切っている(甘えている)のかもしれません。でも「想像し得ないものは実現できない」という、極シンプルな事実を突きつけられているからでもあります。そういえば『従軍中のウィトゲンシュタインが(略)』もそういうテーマでしたよね。『関数ドミノ』は人間の想像力や望みの実現を信じる力を、プラスとマイナスの両面から描く娯楽演劇だと思います。

 【舞台写真↓中央は安井順平 撮影:田中亜紀】
kansu_domino2014_1.jpg

 ここからネタバレします。結末はツアー終了後にできれば加筆予定。

 目撃者の一人である眞壁(安井順平)は、事故に遭った青年(大窪人衛)の兄である予備校講師の森魚(浜田信也)が奇跡を起こしたのだという持論を展開します。森魚こそが、願ったことが全て実現する、何でも彼の思った通りになる“ドミノ”なのだと。目撃者たちはチームを組んで、森魚がドミノであることを証明するために、彼の私生活に接触していきます。

 2009年版とは全く違う結末でした。…反省してしまいました。


≪東京、大阪、新潟≫ ※舞台写真は劇団より提供。
【出演】目撃者・左門森魚(予備校講師):浜田信也、目撃者・眞壁:安井順平、目撃者・看護師:伊勢佳世、目撃者・医師(眞壁の中学時代の同級生):盛隆二、保険調査員:岩本幸子、目撃者・HIVポジティブ:森下創、森魚の弟の陽一・事故に遭ったのにピンピン:大窪人衛、事故を起こした運転手:新倉ケンタ、目撃者・洋一の陽人:吉田蒼
脚本・演出:前川知大 美術:土岐研一 照明:松本大介 音楽:かみむら周平 音響:青木タクヘイ 衣裳:今村あずさ ヘアメイク:西川直子 演出助手:渡邊千穂 舞台監督:谷澤拓巳 川除学 宣伝美術:鈴木成一デザイン室 アートワーク:安瀬英雄/DMOARTS 制作:湯川麦子 プロデューサー:中島隆裕 演出部:山崎牧 照明操作:芦辺靖 音響操作:堤裕吏衣 大道具制作:C-COM 運搬:マイド 当日運営:藤木やよい 東京公演主催:イキウメ/エッチビイ
【休演日】6/2,9【発売日】2014/04/12 前売 4,200 円 / 当日 4,400 円(全席指定・税込) ※5/25(日)プレビュー公演 3,800 円(前売・当日共通) 当日券は開演 1 時間前より劇場受付にて販売いたします。
「関数ドミノ2014年版上演台本/A5版 56ページ/巻末対談(岩井秀人×前川知大) を併録。
http://www.ikiume.jp/kouengaiyou.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 14:34 | TrackBack

【写真レポート】Studio Life『トーマの心臓(Kabinettチームのゲネプロ)』04/28紀伊國屋ホール

 舞台『トーマの心臓』は男優集団スタジオライフの代表作中の代表作。原作は萩尾望都さんの同名少女漫画です。⇒萩尾さんが登壇された製作発表レポート
 今回は1996年の初演を含めて8回目、4年ぶりの上演となります。キャスト違いで4チームあり、私はKabinettチームのゲネプロ(本番同様に行うリハーサル)を拝見させていただきました。上演時間は約3時間(途中休憩10分を含む)。

 メインの登場人物であるユーリ(=ユリスモール)、エーリク、オスカーという少年たちの役は、劇団で長年活躍してきた俳優から若手へとバトンタッチしていきます。今回は3役とも私にとっては初めての顔ぶれでしたが、原作の核となるメッセージがぶれることはなく、懐かしくも新しい『トーマの心臓』に出会えました。
 老舗の劇場である紀伊國屋ホールは、劇団が重ねてきた年輪が感じられるこの作品にぴったりだと思います。

【舞台写真↓左端はエーリク:田中俊裕、右端はオスカー:仲原裕之】
20140528_toma1.jpg

 ●Studio Life『トーマの心臓
  東京公演:5月24日(土)~6月22日(日)@紀伊國屋ホール
  大阪公演:7月11日(金)~13日(日)@梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
 ⇒製作発表レポート(劇団提供)
 ⇒初日レポート(劇団提供)
 ⇒CoRich舞台芸術!『トーマの心臓

 以下、私が撮影したつたない写真ですが、Kabinettチームのメインキャストの様子が伝わるかと思います。よかったらご笑覧ください。

 4年振りに『トーマの心臓』(⇒2010年のレビュー)を拝見して、改めて、あの大作漫画が1本のお芝居にまとめられていることに感心しました。音楽や大道具の配置、ステージングなどがほぼ変わっていないのは、多くのファンに愛され続けているからでしょうね。何度も観ている観客にとっては、字幕のセリフももう様式美の域。舞台美術は進化していて、例えば上手の階段の意匠は繊細かつ美しくなり、下手のベッドや柱の間を埋める壁の素早い転換はとても快いです。スピード感と動きがあることも、いいアクセントになっていました。

【舞台写真↓左から、オスカー:仲原裕之、エーリク:田中俊裕】
20140528_toma3.jpg

 エーリク役は田中俊裕さん。元気いっぱいで一本気なところに嘘がなく、学友たちに徐々に心を開いていく素直さに、子供らしい愛らしさがあります。
 オスカー役の仲原裕之さんは、恥ずかしながらキャスト表で確認するまで仲原さんだと気づきませんでした…!『LILIES』のシモン役の印象が強く残っていたのもあると思いますが、やはりオスカーとして存在することが、すっかり板についているからではないでしょうか。

【舞台写真↓左から、オスカー:仲原裕之、エーリク:田中俊裕】
20140528_toma2.jpg

 松本慎也さんがユーリ役に初挑戦されました。優等生のユーリはある事件以降、「自分には人を愛する資格がない」と固く心を閉ざしています。ユーリの行動は、自分自身をとがめて罰する強い意志が、そのまま他者(主にエーリク)への妬み、恨み、怒りへと反転して噴出するようでした。松本さんがストレートで説得力のある、新しいユーリ像を生み出してくださったように思います。

【舞台写真↓左から、エーリク:田中俊裕、ユリスモール:松本慎也】
20140528_toma4.jpg

 『トーマの心臓』が長らく支持されているのは、少年たちの間で育まれていく愛情がいわゆる恋愛感情だけではなく、他者を無償で慈しむ心だからだと思います。今回の上演でも、その愛情を信じることができました。

 若手キャストの献身的な姿勢はもちろんですが、今回はベテラン勢の支えが大きかったですね。3人のメインキャストを含む学生たちを取り巻く大人の登場人物たちとは、たとえばオスカーとただならぬ関係にあるミュラー校長(曽世海司)、ユーリの母(楢原秀佳)、エーリクの義父(楢原秀佳)、そして夭逝したトーマの父母(山﨑康一、石飛幸治)などです。Studio Lifeの舞台『トーマの心臓』の世界を知り尽くした先輩劇団員の皆さんが、余白を豊かに満たす演技をしてくださいました。

【舞台写真↓左から、ユリスモール:松本慎也、オスカー:仲原裕之】
20140528_toma5.jpg

 特に印象に残ったのはシュヴァルツ(エーリクの義父)とシェリー(ユーリの母)を演じた楢原秀佳さん。穏やかな笑顔に、辛い人生の全てを受け入れて赦す、心の静けさが見えるようでした。大人役ではなく学生役ですが、私がいつも気になって仕方がないアンテ役は、宇佐見輝さんでした。わがままなトラブルメーカーの行動、言動に、人間らしさが凝縮されているように思うのです。宇佐見さんはエネルギッシュに演じていらして目を引きましたし、好印象でした。

【動画↓ 初演から今までの記録映像です!】


【Kabinettチーム 出演】ユリスモール:松本慎也 エーリク:田中俊裕 オスカー:仲原裕之 レドヴィ:関戸博一 アンテ:宇佐見輝 バッカス:原田洋二郎 サイフリート:青木隆敏 ミュラー校長:曽世海司 シュヴァルツ(エーリクの義父)/シェリー(ユーリの母):楢原秀佳 ヴェルナー氏:山﨑康一 ヴェルナー夫人:石飛幸治 シャール:山本芳樹 クローネ:石飛幸治 カイザー:牧島進一 ヘニング:山﨑康一 ブッシュ/エリザ(ユーリの祖母?):緒方和也 その他:澤井俊輝 鈴木翔音 若林健吾 千葉健玖 藤波瞬平 他 ※Auslese・Spatlese・Riesling・Kabinettのクアドラプルキャスト公演 
原作:萩尾望都 脚本・演出:倉田淳 舞台美術:乗峯雅寛 舞台監督:倉本徹 音響:竹下亮(Office my on) 照明:阪口美和 衣装:竹原典子 ヘアメイク:河村和枝(p-bird) アクション:渥美博 演出助手:平河夏 大道具:俳優座劇場 宣伝デザイン:福田真一 イラスト:東逸子 デスク:武井啓子 制作:稲田佳織 大野純也 宮崎千琴 横塚夏奈 プロデューサー:河内喜一朗
一般<前売> 5,800円 一般<当日> 6,000円 club LIFE会員<前売・当日共> 5,600円 ウイークデイ・サンキューチケット<前売限定販売> 3,900円 ※未就学児童入場はご遠慮ください。
劇団HP:http://www.studio-life.com/
「トーマの心臓」公演HP:http://www.studio-life.com/stage/toma2014/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 11:14 | TrackBack

2014年06月03日

【ワークショップ】ドイツ文化センター「瀬山亜津咲×ファビアン・プリオヴィルによるダンスとクリエーションのワークショップ~踊れる体作りと創作のためのエチュード~」07/14-18実施※先着順(FAXまたはメール)

 ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団で活躍する瀬山亜津咲さんと、そのパートナーであるファビアン・プリオヴィルの二人を講師に迎えたワークショップが実施されます。
 
 瀬山さんはさいたまゴールドシアターザ・ファクトリー3で振付・演出を手掛けられました。8月には本公演があります。

 会場はドイツ文化会館ホール。申込は先着順で、定員に達し次第締め切り。申し込み用紙PDFは公式サイトからダウンロードできます。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●ドイツ文化センター
  「瀬山亜津咲×ファビアン・プリオヴィル ダンスとクリエーションのワークショップ
   ~踊れる体作りと創作のためのエチュード~」
  日程:2014年7月14日(月)~7月18日(金)
  ダンス・クラスのみ(5回)8,000円
  クリエーション・クラスのみ(5回)10.000円
  両クラス通し(5回)15,000円

  定員:第1部、第2部とも各30名
  参加条件:ダンス経験者(ジャンルは問いませんが、初心者は不可)、性別、年齢不問。各コースとも原則的に全日程に参加できること。
  ※申し込み方法:先着順で、定員に達し次第締め切り(FAXまたはメール)。

●瀬山亜津咲 × ファビアン・プリオヴィル
ダンスとクリエーションのワークショップ
~ 踊れる体作りと創作のためのエチュード ~


ワークショップ
2014年7月14日(月)~7月18日(金)
ドイツ文化会館ホール
日英通訳付
ダンス・クラスのみ8,000円(5回)
クリエーション・クラスのみ(5回)10.000円
両クラス通し(5回) 15,000円

お問合せ・お申し込み 03-3584-3201
info(アットマーク)tokyo.goethe.org


ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団で活躍する瀬山亜津咲と、そのパートナーで2011年にソロ作品「Jailbreak Mind」で来日公演を果たしているファビアン・プリオヴィルの二人を講師に迎えて、ダンスとクリエーションのワークショップを実施します。

■I. ダンス・クラス 16:00~17:30 (講師:瀬山亜津咲)
フォルクヴァング芸術大学で学んだダンス・テクニックとヴッパタール舞踊団での経験を生かして、瀬山亜津咲が指導にあたります。講師と一緒に、固定観念から解き放たれた柔らかな思考と踊れる身体を見つけ出してください。

■II. クリエーション・クラス 18:00~20:00(講師:ファビアン・プリオヴィル、通訳:瀬山亜津咲)
このワークショップでは、さまざまな種類のクリエイティブなエクササイズを行って、参加者の創造する力をさらに伸ばすことを目的としています。具体的なマテリアル(素材)を選択して組み合わせ、そこから生まれるアイデアやイメージを土台に、それにふさわしいテーマを探し出します。投げかけられるさまざまな質問に対して、参加者はその身体で、ときには演劇的な形で応えることが求められます。こうして自分の殻を破り、さらなる飛躍を遂げていただくことを目指します。

※受講にあたっては、ダンス・クラス、クリエーション・クラスを通しての参加をお勧めしますが、都合のつかない場合、どちらか一方のクラスだけでもご参加いただけます。クリエーション・クラスのみ参加の場合は、開始前にご自身でウォームアップしてご準備ください。

定員:第1部、第2部とも各30名
参加条件:ダンス経験者(ジャンルは問いませんが、初心者は不可)、性別、年齢不問。各コースとも原則的に全日程に参加できること。申込は先着順で、定員に達し次第締め切ります。


■講師略歴

・瀬山亜津咲
瀬山紀子にクラシックバレエを学び、その後国立バレエ・スタジオにて石沢秀子に師事。アメリカ、ノースカロライナ・スクール・オブ・ジ・アーツ留学を経て、テキサスのバレエ・オースティン、メキシコ、キューバ等で研鑽を積む。その後ドイツに渡り、フォルクヴァング芸術大学で学んだ後、2000年にヴッパタール舞踊団に入団。以来ピナ・バウシュの数多くの創作に参加し、またレパートリー作品を踊る。映画「Pina /ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」(ヴィム・ヴェンダース監督/2011年公開)にも出演している。
個人の活動では世界各国でのワークショップ、さいたまゴールド・シアター×瀬山亜津咲の演出・振付を2013年にワーキングプロセス公開を経て、2014年8月に公演を行う。

・ファビアン・プリオヴィル
アンジェ(フランス)国立振付センター (CNDC) にて学ぶ。エドゥワール・ロックのラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス(カナダ)、フィリップ・ブランシャール(ストックホルム)の元にて活動後、1999年からピナ・バウシュのヴッパタール舞踊団に所属。2006年に退団後、フリーでドイツを拠点に活動を開始。日本では2008年に日本のバレエ団、バレエノアとの作品『紙ひこうき』、2009年にソロ作品「Jailbreak Mind」を上演し、それぞれ好評を博した。2010年に自身のカンパニーを設立、世界各地で作品を発表している。ダンス作品以外には、奥秀太郎監督作品「星座」(2013年公開)にダンサー・振付家の黒田育世と出演。

協力:株式会社ワコールアートセンター、彩の国さいたま芸術劇場


公式:http://www.goethe.de/ins/jp/tok/ver/ja12897179v.htm


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 15:41 | TrackBack

2014年06月01日

メルマガ 2014年06月のお薦め舞台

mail magazin visual.bmp
お薦めお芝居をご紹介しています

 2014年6月のお薦め舞台9本+αをご紹介します。

 ★メルマガへのご登録はこちら
 ★バックナンバーはこちらです。

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 120    2014.06.01  2,093部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎5月は黄金週間からの体調不良が回復することなく終わりました…。
  去年は医療費ゼロだったのに~…夏には復帰するぞ!

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。
   http://www.facebook.com/shinobureview
   よかったら「いいね!」をクリックしてください♪


○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ◆1【今月のお薦め9本+α】
   
   ◎No.1→松竹・Bunkamura『コクーン歌舞伎「三人吉三」』
       06/06-28 Bunkamuraシアターコクーン
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/14_kabuki/index.html

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→渡辺源四郎商店『エレクトリックおばあちゃん』
       05/03-06ザ・スズナリ
       http://www.nabegen.com/erebaa/index.html

 ◆3【おすすめ前売り情報 『暗いところからやってくる』全国ツアー】

   ◎大人も子供もわくわくドキドキのお芝居が帰ってきます!

 ◆4【おすすめ前売り情報 こまつ座『兄おとうと』】

   ◎国とは、憲法とは何かを易しい言葉で教えてくれる音楽評伝劇です。

 ◆5【日本劇作家大会2014・豊岡大会は豪華企画てんこ盛り!】

   ◎9年ぶりの開催となる劇作家大会の会場は兵庫県の温泉街♪
    http://toyooka-geki.org/

 ◆6【編集後記】

   ◎「CoRich舞台芸術まつり!2014春」グランプリ発表は6/25(水)!

 ◆7【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め9本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※間違いがあるかもしれません。最新情報や詳細は公式サイトでご確認を。
 ※高額のお薦め公演が少なかったので10本から9本に減らしました。

   
1.こどもの城 青山円形劇場/ネルケプランニング『赤鬼』
  06/04-15青山円形劇場
  青山円劇カウンシルファイナル
  ☆出演:黒木華、柄本時生、玉置玲央、小野寺修二
      竹内英明 傅川光留 寺内淳志
   脚本:野田秀樹 演出:中屋敷法仁
   6500円
    http://akaoni2014.com/
   野田秀樹さんの戯曲を中屋敷法仁さんが演出されます。『赤鬼』は
   野田さんの演出で日本、タイ、英国版と数種類上演されてきた名作。
   2004年のタイ・バージョン↓ではメルマガ号外を発行しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0922223729.html
   ベルリン国際映画祭・最優秀女優賞を受賞した↓ばかりの黒木華さん、
    http://www.asahi.com/articles/ASG2J0RNCG2HUCLV00M.html
   パントマイマー・振付家・演出家の小野寺修二さんなど豪華キャスト。
   ※6月9日(月)19:30開演の回は公演中止。追加公演3ステージあり。


2.加藤健一事務所『請願~核なき世界~』
  06/04-17本多劇場
  ≪東京、京都、兵庫≫
  ☆出演:加藤健一、三田和代
   脚本:ブライアン・クラーク 翻訳:吉原豊司 
   演出:高瀬久男(高:はしご高)
   前売5,000円/当日5,500円/高校生割引2,500円
    http://homepage2.nifty.com/katoken/89-1.html
   1980年代のロンドンの高級住宅街に暮らす老夫婦の“本音トーク”。
   『請願』は2004年↓に拝見してとても感動しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0718172333.html
   加藤健一さんと三田和代さんが明晰な日本語で伝えてくれると思います。


★3.梅田芸術劇場『昔の日々』
  06/06-15日生劇場
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:堀部圭亮、若村麻由美、麻実れい
   脚本:H・ピンター 翻訳:谷賢一 演出:デヴィッド・ルヴォー
   S席 8,000円  A席 5,000円
    http://www.umegei.com/schedule/375/
   ※高校生優待↓あり!なんと1000円!!
    http://tkek.org/2014/05/16/2083 こちら↓で購入可能です。
    http://ticket.pia.jp/piasp/sp/oldtimes/oldtimes-hs.jsp
   世界的に有名な演出家デヴィッド・ルヴォーさんがピンター戯曲を演出。
   ルヴォー演出作品というと2012年のミュージカル↓が凄かった。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0730100348.html
   2008年の宮沢りえさん主演『人形の家』↓も素晴らしかったです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0923225432.html
   1300席以上ある日生劇場での3人芝居には少々不安もありますが、
   麻実れいさん、若村麻由美さんの豪華な女優対決も楽しみ。
   日本経済新聞に掲載されたルヴォーさんのインタビュー↓
    https://twitter.com/LeveauxUAT/status/470096889187008513
   げきぴあ「昔の日々」【特別連載】↓
    http://community.pia.jp/stage_pia/keikoba-report/cat250/
   翻訳の谷賢一さんがブログ↓でピンター戯曲について書かれています。
    http://www.playnote.net/archives/002697.html
   ※6/8(日)13時の回終演後にルヴォーによる公開ワークショップ↓あり!
    http://leveauxuat.blogspot.jp/2014/05/blog-post_30.html


4.新国立劇場演劇『十九歳のジェイコブ』
  06/11-29新国立劇場小劇場
  ≪東京、兵庫≫
  ☆出演:石田卓也、松下洸平、横田美紀、奥村佳恵、有薗芳記、石田圭祐、
    西牟田恵、中野英樹、チョウヨンホ、酒井和哉、山口惠子、新部聖子
   原作:中上健次 脚本:松井周 演出:松本雄吉
   A席5,400円 B席3,240円 Z席(当日券) 1,620円
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140601_001634.html
   芥川賞作家の小説を松井周さんが上演台本化し、維新派の
   松本雄吉さんが演出を手掛けます。一体どんな舞台になるのか全く
   想像がつきませんが(笑)、松井周×松本雄吉の初タッグは見届けたい。


5.ベッド&メイキングス『野外劇「南の島に雪が降る」』
  06/12-22お台場潮風公園内「太陽の広場」特設会場
  ☆出演:富岡晃一郎、猫背椿、早乙女友貴、丸山厚人、久保貫太郎、
      加瀬澤拓未、畑中実、結城洋平、矢野昌幸、望月綾乃、
      佐藤銀平、小林顕作
   原作:加東大介 脚本・演出:福原充則
   4500円(全席整理番号付き自由席) 当日券=4500円(全日)
   平日早期観劇割引4000円(6/12、6/13、6/16)
   学生割引=3500円) 高校生以下=1000円
    http://www.bedandmakings.com/vol3/
   大劇場、小劇場問わず大活躍中の福原充則さんが野外劇に挑戦。
   原作は、太平洋戦争中のニューギニアにお芝居を上演し続けた
   日本人兵士の部隊があったという、実話を基にした小説です。
   福原さんの「公演によせて」↓を読んだら観たくなりますよ!
    http://www.bedandmakings.com/vol3/#mes


6.劇団俳優座『先生のオリザニン』
  06/12-27三越劇場
  創立70周年記念公演第3弾
  ☆出演:加藤剛、中吉卓郎、河野正明、齋藤隆介、林宏和、松崎建ん語、
    加藤頼、宮川崇、矢幡晃一、森尻斗南、芦田崇、吉田賢太、
    斉藤深雪、有馬理恵、笠井幽夏子、佐藤礼菜
   脚本:堀江安夫 演出:眞鍋卓嗣
   一般6,500円 学生4,000円
    http://tinyurl.com/qjyvvas
   オリザニン(ビタミンB1)を世界で最初に発見した農芸化学者、
   鈴木梅太郎の半生を描くお芝居。演出は若手気鋭の眞鍋卓嗣さんです。
   加藤剛さんとご子息の加藤頼さんが親子共演されます。
   ※夜公演は初日6/12(木)18:15のみ。客層がわかりますね。


7.こまつ座『てんぷくトリオのコント~井上ひさしの笑いの原点~』
  06/19-07/06あうるすぽっと
  ☆出演:我が家 山西惇 佐藤真弓 市川しんぺー みのすけ 伽代子
   コント:井上ひさし 脚本・監修:ラサール石井 演出:青木豪
   入場料6,500円 豊島区民割引6,000円
   学生割引4,500円
   ※中学、高校、大学、各種専門学校、演劇養成所の学生対象 
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#152
   井上ひさしさんのコントを青木豪さんの演出で上演。
   脚本・監修にラサール石井さんのお名前も。お笑い芸人の方々も
   出演されるので、一味違うこまつ座公演になりそう。


8.世田谷パブリックシアター『マクベス』
  06/20-27シアタートラム
  ≪ルーマニア、フランス、東京、兵庫、愛知、新潟、水戸、宮城、福岡≫
  ☆出演:野村萬斎 秋山菜津子 小林桂太 高田恵篤(高:はしご高) 福士惠二
   原作:シェイクスピア 翻訳:河合祥一郎 構成・演出:野村萬斎
   一般:6,800円 高校生以下:3,400円 U24:3,400円 
   劇場会員、区民割引などあり。
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/06/post_360.html
   2010年初演の野村萬斎版『マクベス』は2013年に新演出↓になり、
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/02/post_307.html
   韓国、米国でも上演されました。今年はルーマニア、パリ公演を経て、
   7か所の国内ツアーがあります。会場が世田谷パブリックシアターから
   小劇場のシアタートラムへと変わるのは贅沢ですね。


9.シス・カンパニー『抜目のない未亡人』
  06/28-07/31新国立劇場中劇場
  ☆出演:大竹しのぶ 岡本健一 木村佳乃 中川晃教 高橋克実 段田安則
      浅野和之 八嶋智人 峯村リエ 遠山俊也 春海四方 小野武彦
   原作:カルロ・ゴルドーニ 上演台本・演出:三谷幸喜
   S席:9500円 A席:7500円 B席:6500円
    http://www.siscompany.com/miboujin/
   三谷幸喜さんがイタリア古典喜劇の舞台を現代に置き換えて脚色し、
   演出もされます。国際映画祭で賑わうヴェネツィアに集まる女優と
   映画監督たちのお話は、豪華キャストにぴったりですね。


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台の気になる作品を5本ご紹介します。
   (上述の高額公演中にも、席種・日程により格安券あり)
 ──────────────────────────────★★★

【1】三条会『三条会のゼチュアンのぜんにん(善人)』
  06/05-08ザ・スズナリ
  ☆出演:大倉マヤ、立崎真紀子、渡部友一郎、大谷ひかる、平川綾子、
      小田尚稔、平井優子、羽鳥嘉郎、志賀亮史
   脚本:ベルトルト・ブレヒト 構成・演出:関美能留
   全席自由 前売・予約3300円 高校生以下1000円 当日券3500円
    http://www.sanjoukai.jp/
   古典戯曲を独自の構成・演出で届けてくれる三条会の新作。
   東京公演は年1回のペースなので、この機会にぜひ。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0511223233.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0108230253.html


【2】ブルドッキングヘッドロック+三鷹市芸術文化センター
  『おい、キミ失格!』
  06/06-15三鷹市芸術文化センター星のホール
  太宰治作品をモチーフにした演劇 第11回
  ☆出演:西山宏幸、篠原トオル、永井幸子、岡山誠、喜安浩平、川本成、
    竹井亮介、森谷ふみ、筒井俊作、傳田うに、小園茉奈、竹内健史、他
   脚本・演出:喜安浩平
   全席自由席・日時指定・整理番号付き 前売/3,500円 当日/3,800円
   高校生以下/1,000円(前売・当日共)
   ☆早期観劇割引・平日昼割引 前売/一般3,200円 当日/一般3,500円
    高校生以下/1,000円(前売・当日共)
    http://www.bull-japan.com/stage/hey_you/
   映画「桐島、部活やめるってよ」の脚本で日本アカデミー賞を
   受賞された、喜安浩平さんが作・演出(出演も)される劇団の新作。
   太宰治を題材にした作品だと『Do!太宰』↓が面白かったです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0521100317.html


★【3】マームとジプシー
  『ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと----------』
  06/08-22東京芸術劇場 シアターイースト
  ≪東京、北海道≫
  ☆出演:石井亮介、伊東茄那、荻原綾、尾野島慎太朗、川崎ゆり子、
    斎藤章子、中島広隆、成田亜佑美、波佐谷聡、召田実子、吉田聡子
   脚本・演出:藤田貴大
   前売り・ご予約3,000円 当日券3,500円
    http://mum-gypsy.com/next/----------.php
    http://www.geigeki.jp/performance/theater055/
   藤田貴大さんが岸田國士賞受賞作を大幅にリニューアルして再演。
   再演となっていますが、『かえりの合図、』↓、『待ってた食卓、』、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0625135816.html
   『塩ふる世界。』↓の3部作を1つにまとめた新作ではないでしょうか。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0820140703.html
   脚本執筆も演出も稽古場で行う独自の創作方法を確立し、
   海外公演も行っている若いカンパニーです。どうぞ目撃してください。
   ※残席少ないです。気になったら今すぐご予約を!
    予約ページ→ http://bit.ly/1k8r9Hb


【4】FUKAIPRODUCE羽衣『耳のトンネル』
  06/13-22吉祥寺シアター
  ≪兵庫、東京≫
  ☆出演:深井順子、日高啓介(高:はしご高)、鯉和鮎美、高橋義和、
      澤田慎司、伊藤昌子、西田夏奈子、金子岳憲、並木秀介、
      加藤律、幸田尚子、内田慈、Sun!!、枡野浩一
   脚本・演出・音楽・美術:糸井幸之介
   前売:3,300円 当日:3,500円
   さいふにやさシート:2,000円(当日引換券)
   10周年記念チケット:3,800円 ウルトラマニアチケット:10,000円
    http://www.fukaiproduce-hagoromo.net/
   糸井幸之介さんが作・演出・音楽・美術をトータルに手掛け、女優の
   深井順子さんがプロデュースするFUKAIPRODUCE羽衣の10周年記念公演。
   「CoRich舞台芸術まつり!2012春」でグランプリ↓を受賞した
    http://stage.corich.jp/festival2012/sponsored.php
   『耳のトンネル』↓をグレードアップし、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0315131317.html
   休憩込みで約3時間の大作になっているとか(劇団メルマガより)。
   初演は「全人類ひっくるめて愛してくれる劇薬のような音楽劇」でした。


【5】ミナモザ『WILCO』
  06/25-29座・高円寺1
  ☆出演:鍛治本大樹、佐藤みゆき、中田顕史郎、浅倉洋介、山森大輔、
      佐藤滋、江藤修平、川島佳帆里
   脚本・演出:瀬戸山美咲
   一般3,800円 学生割引2,500円 ☆前半割引3,500円
    http://minamoza.com ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=50379
   昨年の岸田國士戯曲賞の最終候補となった瀬戸山美咲さんの新作。
   他国の軍隊に志願した若い日本人男性のお話のようです。
   現政権が日本を戦争をしなければいけない国にしようとしている今、
   ドキュメンタリー演劇を得意とする瀬戸山さんの視点が気になります。


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台&それ以下の気になる作品を3本ご紹介します。
   (上述の高額公演10本中にも、席種・日程により格安券あり)
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》MCR『言うなればゲシュタルト崩壊』
  06/04-08駅前劇場
  ☆出演:西山聡、金沢涼恵、後藤飛鳥、熊野善啓、ザンヨウコ、
    本井博之、櫻井智也、おがわじゅんや、北島広貴、伊達香苗
   脚本・演出:櫻井智也
   前売 3000円/当日 3300円 平日昼割 2500円
    http://www.mc-r.com/
   櫻井智也さんが作・演出・出演されるMCRの新作。櫻井さんは
   NHKのテレビドラマの脚本↓を手掛けるなど、演劇以外でも活躍中。
    http://www.oricon.co.jp/news/2019953/full/
   第2回市川森一脚本賞↓を惜しくも逃されたそうです。
    http://bit.ly/1k61xLc


《2》劇団チョコレートケーキ『サラエヴォの黒い手』
  06/11-15駅前劇場
  ☆出演:浅井伸治 岡本篤 西尾友樹 青木柳葉魚 カトウシンスケ、
    菊池豪 佐瀬弘幸 森田祐吏 柳内佑介 吉田テツタ 竜史 渡邊りょう
   脚本:古川健 演出:日澤雄介
   前売3300円 当日3500円
   初日割2800円 学割2500円 高校生以下1500円
    http://www.geki-choco.com/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=54440
   読売演劇大賞↓を複数部門で受賞した劇団チョコレートケーキの新作。
    http://info.yomiuri.co.jp/culture/2014/04/post-38.html
   題材は第一次世界大戦開戦の発端となった『サラエヴォ事件』です。


《3》ワワフラミンゴ『映画』
  06/27-07/06王子スタジオ1
  佐藤佐吉演劇祭2014+
  ☆出演:北村恵 原口茜 多賀麻美 名児耶ゆり 南綾希子 小野正彦
   作・演出:鳥山フキ 
   前売り2000円 当日2300円 高校生以下1000円
    http://wawaflamingo.com/
   鳥山フキさんが作・演出される演劇ユニットの新作です。
   ワワフラミンゴの作品は、東京芸術劇場が若い女性劇作家・演出家を
   取り上げる短編上演の企画↓で拝見しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0912232906.html
   ひとことで言うならナンセンス・コントで、のん気でハッピーな
   間(ま)が快く、センスも素敵。ふらりと遊びに行く気分でどうぞ。


≪歌舞伎、その他≫

★○松竹・Bunkamura『コクーン歌舞伎「三人吉三」』
  06/06-28 Bunkamuraシアターコクーン
  ☆出演:中村勘九郎、中村七之助、尾上松也、坂東新悟、中村鶴松、
      真那胡敬二、大森博史、笈田ヨシ、笹野高史、片岡亀蔵、他
   作:河竹黙阿弥 演出・美術:串田和美
   音楽:伊藤ヨタロウ 演出助手:長塚圭史
   1等平場席13000円 1等椅子席13000円 2等席9000円 3等席5000円
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/14_kabuki/index.html

  ●お薦めポイント●
   コクーン歌舞伎『三人吉三』↓は亡き中村勘三郎さんの主演で
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0609151658.html
   何度も上演されてきた人気演目です。ニューヨーク公演もありました。
   勘三郎さんのご子息である中村勘九郎さん、中村七之助さんが
   名作を受け継いでいってくださることが本当に嬉しいです。
   お2人が出演された2012年のコクーン歌舞伎↓も素晴らしかった。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0728210002.html
   巨匠ピーター・ブルックと長年ともに創作してこられた
   日本人俳優の笈田ヨシさんが出演されるのも話題!今月一番の
   お薦めとしてご紹介しながら、心苦しいのですが、前売り完売です。


 ○江戸糸あやつり人形 結城座『岡本綺堂「半七捕物帳異聞」』
  06/05-09東京芸術劇場シアターウエスト
  結城座380周年記念公演 第一弾
  ☆出演:結城孫三郎 結城千恵  荒川せつ子 結城育子 結城数馬
    岡泉名 柴田恵 真野東洋 田中友紀 小林大介 田中純(特別出演)
   原作:岡本綺堂 脚本・演出:加納幸和(花組芝居)
   5,500円 学生3,000円
    http://www.youkiza.jp/sp/hanshichi/index.html
   人形と人形遣いと俳優が出演する結城座の新作。
   花組芝居の加納幸和さんが他劇団に初めて書下ろし戯曲を提供し、
   演出もされます。幕末の結城座で起こった殺人事件を題材にした
   380周年記念公演にふさわしい演目になるようです。


≪ご参考≫
 「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
  http://www.shinobu-review.jp/schedule.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆2 【先月のベスト3】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.渡辺源四郎商店『エレクトリックおばあちゃん』
  05/03-06ザ・スズナリ
  ☆自分の体で発電して青森県全域の電力を供給できるようになった
   スーパーおばあちゃんを取り巻くコミカルなSFと、
   大地震が起きて緊急避難をせまられる病院を舞台にした、
   3.11の震災直後を想起させる物語とを並行させます。
   家族や組織の人間関係や一人ひとりの心に焦点を当て、あの時
   何が起こったのか、今何が起こっているのかを伝えてくれました。
    http://www.nabegen.com/erebaa/index.html

2.新国立劇場演劇『テンペスト』 ※6/1まで!
  05/15-06/01新国立劇場中劇場
  ☆段ボール箱1200個を使ってマジカルに変容する舞台美術は必見!
   大空間で起こる現実と地続きの奇跡に胸躍りました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0517170800.html

3.地人会新社『休暇 Holidays』 ※6/1まで!
  05/10-06/01赤坂RED/THEATER
  ☆人と人とが心を開いて向きあい、慈しみ合う神秘的な時間が、
   瞬時に汚され、おとしめられる衝撃をぜひ体感してください。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0514132806.html

次点.DULL-COLORED POP番外公演『プルーフ/証明』 ※6/4まで!
   05/28-06/04サンモールスタジオ

  他は、渡辺源四郎商店Presentsうさぎ庵『Noodles』、
  SPAC『ミリアム・ゴルトシュミットによる演劇WS 成果発表会』、
  ZU々『Being at home with Claude ~クロードと一緒に~』、
  シス・カンパニー『ロンサム・ウエスト』、AnK『ヘナレイデー』、
  世田谷パブリックシアター『THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー』、
  風琴工房『proof-証明-』、Baobab『TERAMACHI』、
  Studio Life『トーマの心臓』Kabinettチームのゲネプロ、
  イキウメ『関数ドミノ』など(順不同)。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2014年5月(観劇数19作品)は残念ながら発行せず。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆3 【おすすめ前売り情報 『暗いところからやってくる』全国ツアー】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎大人も子供もドキドキして楽しめるお芝居が全国ツアーで帰ってきます!

  脚本は人気劇団イキウメの劇作・演出を手掛ける前川知大さん。
  演出は名だたる演劇賞を多数受賞されている小川絵梨子さんです。
  ステージ数が少ないので、どうぞお早めにご予約を!
 
 ○KAAT神奈川芸術劇場『暗いところからやってくる』全国ツアー
  7/18-7/21 KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ(神奈川)
  7/26-7/27 水戸芸術館ACM劇場(茨城)
  8/1-8/3 シアタートラム(東京)
  8/6-8/7 アルカスSASEBO 大ホール特設劇場(長崎)
  8/9-8/10 大野城まどかぴあ(福岡)
  8/16-8/17 穂の国とよはし芸術劇場PLAT(愛知)
  8/22-8/23 春日井市民会館(愛知)
  8/30-8/31 北九州芸術劇場 中劇場(福岡)
  ☆出演:大窪人衛 浜田信也 伊勢佳世 盛隆二 岩本幸子 木下三枝子
   作:前川知大 演出:小川絵梨子
    http://www.ikiume.jp/kuraitokoro.html
   ※詳細は各劇場のWebサイトでご確認ください。

  2012年初演↓は
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0802222204.html
  私の「2012年の心に残る13本」↓にランクイン。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0105215957.html

  劇団公式サイト↓によると初演版はDVD化されるんですね。
   http://www.ikiume.jp/kuraitokoro.html
  そういえば2012年11月にNHK BSプレミアムで放送されていました。
  再演を劇場でご覧になれない方はぜひご購入ください♪

  なんとオリジナルストーリーの絵本も発売されるそうです!
  講談社「くらいところからやってくる」↓は7/3(木)発売。
   http://www.hanmoto.com/jpokinkan/bd/9784062190176.html


 ≪首都圏公演のチケット情報≫

 チケットに関するお問い合わせは各劇場へどうぞ。

 ○神奈川公演(日程:7/18-7/21)
   http://www.kaat.jp/d/kuraitokorokara
  おとな 3500円/こども 1000円(高校生以下)
  おやこチケット 4000円(おとな1枚、こども(高校生以下)1枚)
  シルバー割引 3000円(65歳以上)
  ※未就学児の入場不可。
  ※7月21日(月・祝)は観劇前のワークショップあり。

 ○東京公演(日程:8/1-8/3)
   http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/08/post_365.html
  一般おとな:3,500円/こども(4歳~小学生まで):1,000円
  親子ペア(おとな1枚+こども1枚):4,000円
  中学生・高校生:1,750円 U24:1,750円
  劇場会員、区民割引などあり。
  ※未就学児童は保護者の同伴必要。4歳未満の入場不可。
  ★現在上演中のイキウメ『関数ドミノ』↓の折り込みチラシに、
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/05/post_361.html
   先行予約専用サイトとパスワードが記載されたチラシが入ってます。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆4 【おすすめ前売り情報 こまつ座『兄おとうと』】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎2010年に亡くなった劇作家、井上ひさしさんの作品を上演する
  こまつ座↓の第105回公演は、再演を重ねる音楽評伝劇『兄おとうと』。
   http://www.komatsuza.co.jp/aboutus/index.html

  「民主主義の父」と呼ばれた政治学者の吉野作造と、その弟で官僚と
  なった信次のお話です。明治、大正、昭和の激動の日本を舞台に、
  “ごく普通の人民が求めるもの”を探っていきます。

 ○こまつ座『兄おとうと』
  08/17-31紀伊國屋サザンシアター
  ≪山形、兵庫、東京≫
  ☆出演:辻萬長、大鷹明良、小嶋尚樹、剣幸、宮本裕子、高橋紀恵
   作:井上ひさし 演出:鵜山仁 ピアノ演奏:朴勝哲
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#160
   2003年初演、2006年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0518011007.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0217182503.html
   2006年のメルマガ号外↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0201144238.html

  国とは、憲法とは何なのかを、易しい言葉と温かい歌で教えてくれます。
  安倍政権が憲法解釈見直しにより日本国憲法を実質的に変えようと
  している今、井上ひさしさんの言葉が必要だと、切実に感じています。

  インターネットがインフラ化し、初演時とは時代も変わりましたが、
  大昔から変わっていない人間の幸せ、願いについて改めて知りなおす、
  懐かしくも新しい観劇体験になるのではないかと思います。
 
  おけぴ管理人の観劇レポ↓に2009年版の舞台写真あり。
   http://okepi.jp/kangeki/2009/07/20090731.html
  井上芳雄さん↓「『兄おとうと』を観て衝撃を受け、…」
   https://twitter.com/Yoshio_I_bot/status/387583404822126592


 ≪チケット情報≫

  一般前売発売日:6月14日(土)

  入場料6,500円 学生割引4,500円(全席指定・消費税込み)
  学生割引:中学、高校、大学、各種専門学校、演劇養成所の学生対象

  ※こまつ座オンラインチケットで
   6月4日(水)10:00より11日(水)23:59まで先行抽選予約あり。
    http://www.komatsuza.co.jp/

  ○兵庫公演 
   7月9日(水)13時開演
   会場:兵庫県立芸術文化センター


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆5 【日本劇作家大会2014・豊岡大会は豪華企画てんこ盛り!】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎日本劇作家大会2014・豊岡大会が開催されます。
   http://toyooka-geki.org/
   http://www.jpwa.org/main/activity/convention-toyooka
  期間:2014年6月12日(木)ー15日(日)
  会場:兵庫県豊岡市の城崎国際アートセンター、他

  劇作家大会の開催は9年振り。
  スケジュール↓をご覧になれば、いかに盛り沢山かは一目瞭然!
   http://toyooka-geki.org/timetable
  お芝居の上演、講座、シンポジウム、一般観客の参加型企画など
  4日間に約40コマのプログラムが行われます。

  城崎国際アートセンター(http://kiac.jp/jp/)は
  温泉街の中に位置する劇場、稽古場をそなえた宿泊施設。 
  パフォーミング・アーツ(舞台芸術)を中心とした
  創造活動の拠点として、今年オープンしたばかりです。
  
  劇作家・演出家の横山拓也さんによる観客向けの大会紹介↓
   http://on.fb.me/1rb0Cmn

  以下、ほんの一部ですが、気になる企画をご紹介します。
  ※遠方の会場へはアートセンターから無料送迎バスが出ます。

  ・6/12(木)19:00 対談:内田樹×平田オリザ
   「文化資本はどこで蓄積されるのか?」
    http://toyooka-geki.org/publictheater_company

  ・6/13(金)13:00 羊屋白玉 司会「AIRの過去・現在・未来」
   出演:北川フラム、下山久、相馬千秋、中貝宗治、坂手洋二
    http://toyooka-geki.org/air_possibility

  ・6/13(金)19:00 対談:前川知大×長塚圭史
   「演劇は絶滅危惧種か??」
    http://toyooka-geki.org/maekawa_nagatsuka

  ・6/13(金)19:30 《谷賢一×山崎彬》企画
   『恋のマジック・アワー ~私のママは食人鬼~(仮)』(上演)
    http://toyooka-geki.org/tani_yamazaki
  ・6/13(金)20:20 構成・演出・振付:堀川炎 (世田谷シルク)
   『コウノトリの温泉めぐり』(上演)
    http://toyooka-geki.org/setagaya_silk
   2企画の紹介動画↓
    https://www.youtube.com/watch?v=Tv75AezmkYg
   会場:玄武洞↓
    http://www.toyo-kan.jp/modules/guide/singlelink.php?lid=40

  ・6/15(日)12:30 岩松了 特別講座
   「演劇にもいろいろありまして」
    http://toyooka-geki.org/iwamatsu_lecture

  ・6/14(土)13:00、15(日)11:00
   演劇ユニットてがみ座『乱歩の恋文 芝居小屋バージョン-』
   作:長田育恵 演出:扇田拓也
    http://toyooka-geki.org/tegamiza
   会場:出石 永楽館↓
    http://www.izushi-tmo.com/eirakukan/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆6 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎日本全国対象のインターネット上の舞台芸術フェスティバル
  「CoRich舞台芸術まつり!2014春」の審査員をつとめております。
   http://stage.corich.jp/festival2014/
  グランプリ受賞団体には活動支金として100万円が支援されます。
  グランプリ、準グランプリ、俳優賞は6/25(水)に発表予定!


 ◎ナショナル・シアター・ライヴ2014にハマっています~♪
   http://www.ntlive.jp/
  「フランケンシュタイン」レビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0418195129.html
  「コリオレイナス」↓も素晴らしかったです。
   http://eiga.com/movie/80135/

  6月は「ザ・オーディエンス」が上映されます。
  日程:06/27-07/02 ご購入はこちら↓
   http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1418929


 ◎ロンドン在住の女優・俳優指導者の山中結莉さんが短期帰国されます。
  一般向けワークショップを受講することにしました。

 ・山中結莉【〈埋れた声 VOICE〉を掘り起こす】ワークショップ
  6月29日10:00 - 17:00
  @食育・体験レストラン栗の里 二本松店(笹生農園)
   https://www.facebook.com/events/318450938305830/
 
  プロの俳優向けのワークショップ情報も公開されました!

 ・ゴーチ・ブラザーズ「山中結莉ワークショップ」
  06/16-20都内スタジオ※6/8〆切(メールのみ)
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0531112734.html

  山中さんのワークショップを見学したのは約10年前。
  同時に池内美奈子さんのワークショップも行われていたんです。
  その池内さんのワークショップも、ほぼ同時期に開催されます。
  両方とも超オススメです。

 ・ゴーチ・ブラザーズ「池内美奈子ワークショップ」
  06/24-27都内スタジオ※6/15〆切(メールのみ)
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0531160353.html


 ◎こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を願い署名活動中です。
  6月の街頭署名の予定:6/8(日)
  俳優の八嶋智人さんが街頭署名のお手伝い↓をしてくださいました!
   https://twitter.com/kodomoaogeki/status/361392366831157249
   https://twitter.com/meganeouji840/status/361403711639138304
  有志の会の公式サイト:http://kodomoaogeki.com/
  有志の会の公式ブログ:http://kodomonosiro.blog.fc2.com/
  署名用紙をダウンロードして署名し、有志の会までご郵送ください。
  WEB署名もできます⇒ http://www.change.org/kodomo-aogeki
  公式ツイッター:https://twitter.com/kodomoaogeki
  Facebookページ:http://www.facebook.com/kodomo.aogeki


 ◎おすすめ舞台中継など on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【NHK BSプレミアム】6月2日(月)午前0:00~午前3:05 [日曜深夜]
   プレミアムステージ 演劇とダンス
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/x/2014-06-01/10/18561/
   シス・カンパニー『グッドバイ』原作:太宰治 脚本:北村想
   コンドルズ『UFO returns』

  【WOWOW】6/7(土)午後2:00 ~
   スーパー歌舞伎II『空ヲ刻ム者』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/105320/index.php
   出演:市川猿之助 佐々木蔵之介 他
   作・演出:前川知大  レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0310181940.html

  【WOWOW】6/9(月)午前8:30 ~ 
   「生中継!第68回トニー賞授賞式」
  【WOWOW】6/14(土)よる8:00~ 
   「第68回トニー賞授賞式 字幕版」
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/105403/index.php
   案内役:宮本亜門 案内役:八嶋智人
   スペシャル・サポーター:井上芳雄
   授賞式司会:ヒュー・ジャックマン
   井上芳雄さんのスペシャル動画↓をぜひご覧ください(笑)!
    http://www.wowow.co.jp/stage/tony/movie/


 ◎これから上演される公演の「しのぶの演劇レビュー」内記事

  【情報掲載・写真あり】Studio Life「『トーマの心臓』製作発表会見」
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0412163803.html
   05/24-06/22紀伊國屋ホール
   07/11-13梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
   ※劇団提供の初日レポート↓に舞台写真あり!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0529143445.html


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2014年5月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「潔く柔く きよくやわく」←さすがいくえみ綾さんの漫画原作。
    http://www.kiyoku-yawaku.com/ 
  ・「ベニシアさんの四季の庭」←ただの庭師モノじゃない。オススメ。
    http://venetia.jp/
  ・「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」←難易度高いと思ったら続編。
    http://www.lupicona-movie.com/
  ・「恋の渦」←三浦大輔さんのお芝居の映画化。ゲスでエロで面白い!
    http://koinouzu.info/
  ・「清須会議」←有名人がそこら中に。
    http://kiyosukaigi.com/


 ◎2013年9月にインタビュー↓していただきました。
   http://kenbunden.net/general/archives/4333 告知エントリー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1120155340.html
  なぜメルマガで情報発信を始めたのか、これから何を観たいのか、
  どうしていきたいのか。誇張のない本音をまとめていただけました。


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー約5200人に感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪ メンバー登録はこちら↓
   http://stage.corich.jp/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://stage.corich.jp/m
  公式アプリiPhone版・ダウンロード↓
   http://bit.ly/18djpPV
  公式アプリAndroid版・ダウンロード↓
   http://bit.ly/18djsLF
  アプリでチラシ拡大可能!「あと○日で開幕・終幕」がわかって便利。
  最新版では「観たい!」「観てきた!」コメントも表示されます。


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆7 【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
 沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪

 ☆ご友人、お知り合いにどうぞこのメルマガをご紹介ください!
  【面白い演劇を紹介してるメルマガはコレ!】
   ⇒ http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ☆もしこのメルマガを観てお芝居に行かれたら、劇場でのアンケート用紙に
  「高野しのぶのメルマガで知った」等、書いていただけると嬉しいです♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎東京および関東近郊の情報に限らせていただいております。
 ◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
  間違いがあることもあります。情報は主催者URLでご確認ください。
 ◎お薦めを観に行って面白くなかったら・・・ごめんなさいっ。

 ◎私の好みはこちらです。
  → http://stage.corich.jp/my_troupe.php?member_id=57
  簡単なプロフィールはこちらです。
  → http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0111000000.html

 ◎購読・解除はこちらから簡単にできます。
  まぐまぐ → http://www.mag2.com/m/0000134861.html

////////////////////////////////////////////////////////////////

Posted by shinobu at 00:00 | TrackBack