上村聡史さんがアレクシ・ケイ・キャンベルさんの戯曲を演出されます。キャンベルさんといえば『プライド』が素晴らしかったんですよね。
そして『信じる機械』もすごくいい戯曲でした…!!現代の話なのに、古典のように一言ひとことに注意深く耳を傾ける幸せな時間。俳優も良かったです。上演してくださったことに感謝しきり。ありがたくて休憩時間に泣けてきたほど。上演時間は約2時間55分(休憩2回を含む)。
⇒CoRich舞台芸術!『信じる機械-The Faith Machine-』
レビューは記録程度です。
≪あらすじ≫ 公式サイトより。
ジャーナリスト志望の英国人ソフィは文学に志を持つアメリカ人留学生のトムと学生演劇をきっかけにつきあい始め、二人でニューヨークに暮 らし始める。トムは広告の仕事で生計を立てるようになるが、アフリカの子供たちへの治験によって薬害事件を起こしたフレッチャー製薬をクラ イアントに持つ広告代理店に勤めている。ソフィはトムにフレッチャー社の契約を辞退するよう迫り、仕事を断るわけにはいかないと答えるト ムに問いかける。「トム、あなたはだれ?」部屋を出ていくソフィ。その日は2001年9月11日であった。その後10年、ソフィとトムは、 時にすれ違いながら次第に遠ざかり、ソフィはジャーナリストとして紛争の地を飛び回る。しかし、イラク戦争の傷跡はソフィ、 そしてトムの運命をも巻き込んで影を落としていく。
≪ここまで≫
『プライド』と同様、今回もギリシャが出てきました。書き留めたい言葉ばかり。宗教もまた、物語なんだな。
ソフィほど達観していない私は「(演劇を)信じる機械」。それでいいんだと思えました。
ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。
聖職者のエドワードのセリフ。「私は優れたメタファが好きだ(それしか真実を表せない)」って、凄い。
ソフィーのセリフに「(トムは)自分がどうしたいかではなく、他人にどう思われたいかを気にするようになった」とありました(たしかブルックリンからマンハッタンに引っ越した頃から)。広告(業)に対する痛烈な批判だと思いました。
文学座5・6月アトリエの会 "The Faith Machine" by Alexi kaye Campbell
【出演】エドワード(ソフィの父):川辺久造、セバシティアン(マルクス主義の大学教授・ソフィの夫):大場泰正、パトリック(黒人神父)、ローレンス(同性愛者で黒人のイギリス人):鍛治直人、トム(ソフィの元恋人・広告代理店勤務):亀田佳明、タチヤーナ(エドワードの世話をするロシア人女性):金沢映子、ソフィ(ジャーナリスト):松岡依都美、アニー(トムの妻):永川友里、アガサ(ウガンダのフレッチャーチルドレン):大和田梓
脚本:アレクシ・ケイ・キャンベル、訳/広田敦郎 演出:上村聡史 美術=乗峯雅寛 照明=賀澤玲子 音響効果=熊野大輔 衣装=伊藤早苗 舞台監督/寺田修 フライヤーデザイン/京(kyo.designworks) 制作/友谷達之 票券/松田みず穂・鈴木美幸
5月31日(土)18:00公演終了後アフタートーク有
【休演日】6月4日【発売日】2014/04/26 一般前売 ¥4000 一般当日 ¥4300 ユースチケット(25歳以下) ¥2500
http://www.bungakuza.com/faith/index.html
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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