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REVIEW

2014年08月31日

ままごと『わたしの星』08/21-31三鷹市芸術文化センター星のホール

 柴幸男さんの2年振りの新作『わたしの星』の出演者は、オーディションで選ばれた高校生10人(⇒告知エントリー)。岸田國士戯曲賞受賞作『わが星』の世界を引き継いだ近未来のお話でした。上演時間は約1時間40分。

 3年生メグ役(米屋の娘)の吉田恵さんと、唯一の男性キャストの生駒元輝さんは王子小劇場の高校生向けワークショップの参加者でした。オーディション合格者10人の中の2人とは高確率!吉田さんは2012年の高校演劇地区大会に出演されており、私は審査をさせていただいておりました。ご縁ですね~。終演後に声をかけてくださってありがとうございました!

 ⇒ぴあプラス8月号「柴幸男インタビュー」(文:徳永京子)
 ⇒朝日新聞の劇評「ままごと「わたしの星」 明るさが引き出す寂寥」(徳永京子)
 ⇒ままごと「戯曲公開プロジェクト」※『わたしの星』もダウンロード可
 ⇒高校生スタッフによる記録
 ⇒CoRich舞台芸術!『わたしの星

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 拝啓 Spica
 お元気ですか。新しい星の生活には慣れましたか。
 あなたがこの星を発ってから、こっちはずっと夏のまま。
 星空を見るとつい、あなたを探してしまいます。
 星に引力があるように、人にも引力がある。
 わたし、あなたのことが大好きで、大嫌いでした。
 この手紙が届くころ、あなたは夜空のどこにいるでしょう。
 たとえ、どれだけ離れても、あなたはずっとわたしの星。

 時報を合図に、少女と星の一生を描いた『わが星』。
 その世界観を引き継いで、東京では2年ぶりとなる柴幸男の新作『わたしの星』が誕生します。出演するのは、オーディションで選ばれた高校生たち10人。今回はスタッフにも高校生が参加します。演劇を「ままごと」のようにより身近に。より豊かに― その思いを大切に、2009年の旗揚げ以来、さまざまな場所、人と作品を立ち上げてきた「ままごと」。この夏は東京で高校生たちと、新たな星の物語をつくり出します。
 ≪ここまで≫

 お陰様でここ数年、高校演劇地区大会の審査員をさせていただいていることもあり、高校生が出演するお芝居を定期的かつ定量的に観劇しております。この作品はままごとの新作として拝見しましたが、私の中には他の高校演劇と比較する視点もあったと思います。

 充実のスタッフワークに高校生にぴったりの新作戯曲、そして元気いっぱい、幸せいっぱいのキャストたち。贅沢で幸福な公演の形だと思いました。高校生出演者の皆さんは会話劇の他に歌も踊りも楽器演奏もこなし、積み上げてきた稽古が並大抵のものではなかったことがうかがえました。

 ただ、出演者の中には“自分は青春時代の真っただ中にいる”と自覚した状態で、“選ばれた者だけが謳歌できる青春”を見せつけている人も少なくないように感じました。うわついた気持ちが透けて見えるようで、ちょっと興ざめしてしまったなぁ…。そういう演出だったのかもしれませんが。

 ひねくれ者のごく個人的な考えですが、青春って、過ぎ去ってから振り返った時に「あれが青春だったんだなぁ」と、恥ずかしく、情けなく、懐かしく思い起こすものだと思うんですよね。青春は馬鹿みたいにひたむきで、無駄ばかりで、不恰好なものだからこそ、見る者の胸を打つわけで。

 また、これはこの作品に限らずお芝居全般についての私見なのですが、私は俳優個人を観たいわけではないんです。その作品の中で生きている役を通じて、作品を観たい。緻密に作られたフィクションに我を忘れてどっぷりと浸って、存分に味わいたい。俳優について思いを馳せるのは、その後でいいんです。「あの役は素晴らしかった、誰が演じていたんだろう?」という風に。


 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:柴幸男+高校生スタッフ(女性5人)

 出演者だけでなくスタッフも高校生から公募するという珍しい公演でした。
 柴さんは「(僕たちと高校生は)上下関係にあるのではなく対等である」「その方が演劇づくりが面白くなるから」等とおっしゃっており、非常に謙虚で真っ当な大人のアーティストだと思いました。
 新潟からスタッフとして参加している女子高生の発言に感激しました。⇒「今までは観客として普通に客席に座って観劇していたし、キャストばかりが凄いと思ってたけれど、そうじゃなかった。制作や他のスタッフが、いかにお客様をもてなす準備をしているか、思いやっているかがわかった。全員で支え合って公演が実現している」等。
 演劇を志す高校生が、プロの演劇人とともに本格的な公演を一から作って上演する今回のような夏休みのイベントは、ぜひ継続されて欲しいと思いました。


出演 <オーディションで選ばれた高校生>:生駒元輝 坂本彩音 佐藤まい 西片愛夏 西田心 札内茜梨 山田奈々緒 吉田圭織 吉田恵 吉永夏帆
高校生スタッフ:新井悠里 小俣七海 小出実樹 徳野絵美理 中村瑠南 町田将太郎
作・演出:柴幸男 舞台監督=佐藤恵 美術=青木拓也 照明=伊藤泰行 音響=星野大輔(サウンドウィーズ) 衣装=藤谷香子(FAIFAI) 宣伝美術=セキコウ チラシ撮影=濱田英明 演出助手=濱野ゆき子、高梨辰也(トッコ演劇工房) 制作=加藤仲葉(ままごと)、森川健太(三鷹市芸術文化振興財団) 制作統括=森元隆樹(三鷹市芸術文化振興財団) 製作総指揮=宮永琢生(ままごと|ZuQnZ)  特別協力=急な坂スタジオ 協力=株式会社キューブ、株式会社ボックスコーポレーション 企画制作=ままごと(一般社団法人mamagoto) 公益財団法人三鷹市芸術文化振興財 主催=公益財団法人三鷹市芸術文化振興財団
[全席自由|日時指定|整理番号付]【前売】一般 2,500円|財団友の会会員 2,000円【当日】一般 2,800円|財団友の会会員 2,300円【学生】前売|当日 1,500円【高校生】前売|当日 1,000円【小・中学生】前売|当日 500円
※ 未就学児はご入場いただけません。
※ 開演時間を過ぎますと入場を制限させていただく場合がございますのでご注意ください。
※ 学生、高校生の方は、当日受付にて学生証の提示をお願い致します。
http://mitaka.jpn.org/ticket/140216w/
http://www.mamagoto.org/watashi-hoshi.html
http://mitaka.jpn.org/ticket/1408210/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:19 | TrackBack

「グランギニョル未来2014」実行委員会『グランギニョル未来』08/29-31ヨコハマ創造都市センター(YCC)

 椹木野衣さんと飴屋法水さんによる新プロジェクト。チケットは前売り開始後3分で完売でした。その後、追加公演発表。
 残念ながら相性が合わなくて途中休憩時に退出しました。以下はツイートの記録などです。

 これからご覧になる方で良席ゲットしたい方は、遅くとも開場時刻より前に劇場に着くことをお勧めします。開演の1時間前です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『グランギニョル未来

 非常に共感したツイート↓(2014/09/03加筆)

出演|山川冬樹 笹久保伸 イルマ・オスノ Phew 吉竹蓮太郎 サム・フラー 青恋大輔 くるみ くし チカ ホンマタカシ 飴屋法水 
原案|飴屋法水×椹木野衣 脚本|椹木野衣 演出|飴屋法水 舞台監督:大田和司 音響zAK 照明:高田政義 演出助手:西島亜紀 衣服:コロスケ プレス・イメージ:ひらのりょう 写真撮影:ホンマタカシ 映像撮影:河合宏樹 森重太陽 近江浩之 瀬川功仁 梶山紘二(Pool Side Nagaya) 広報統括:山本裕子 広報:李沙耶 大澤弥生(以上、山本現代) 制作:山本裕子 李沙耶 大澤弥生(以上、山本現代) 西島亜紀 コロスケ 金島隆弘 難波佳子 現場サポート:呂師(砂組)、桒野有香 小駒豪 池田野歩 立川貴一 鈴木ふじこ 主催:「グランギニョル未来2014」実行委員 
販売開始日:2014日7月25日(金)正午12時より 価格:¥3800(ワンドリンク付)
https://www.facebook.com/ggmirai
http://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/010ik4wvvx53.html
クラウドファンディング:https://art.flagshop.jp/project/5


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:05 | TrackBack

2014年08月29日

CATプロデュース『HISTORY BOYS ヒストリーボーイズ』08/29-09/14世田谷パブリックシアター

 上演時間は約3時間(途中休憩15分を含む)。

 ⇒「松坂桃李、セクシーな生徒役でフランス語に挑戦!」(公開稽古の模様)
 ⇒CoRich舞台芸術!『ヒストリーボーイズ
 ※このエントリーは2016/11/29に公開しました。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
1980年代の英国。高校の進学クラスで学ぶ8人は、名門のオックスフォード大学やケンブリッジ大学を目指して受験勉強の真っ最中。ところが、一風変わった老教師ヘクターは、生徒らを型どおりのつまらない人間に成長させないため、歌や詩、演技などを使った個性的な授業を行っていた。そんな中、校長はオックスフォード大学卒の若い臨時教師アーウィンを迎え、他の授業の時間を削減させて、アーウィンによる徹底した受験指導を行うようになる。それは、ヘクターの遊び心に満ちた授業とは正反対のものだった。

「所詮、歴史なんてクソの連続だ」。そう言い放つユニークで聡明な8人が青春を謳歌しつつ辿りつく先は果たして─。
 ≪ここまで≫ 

 メルマガ2014年09月号「先月のベスト3」より↓

 歴史を学ぶ男子高校生と教師の話で、とにかく戯曲が面白い!
 言葉の意味、場面の意図をよく噛み砕いた繊細な演技で、
 息の合ったアンサンブルもさわやかで心地よい。
 セリフが染み込むようにスムーズに伝わってくるんです。
 イケメン芝居と侮るなかれ!チケット代は安くないですがお薦めです。

 ここからネタバレします。

 松坂桃李さんと中村倫也さんの逢引未満の場面がめっちゃくちゃ色っぽかった~♪

 最後の終幕時のカットアウトの暗転がすごく良かったです。写真のフラッシュが消えた時の残像のように、登場人物たちの影がうっすら残って、でも彼らは居なくて(死んでるし真っ暗だし)。いずれ私もそうなるであろう“歴史”というものを最後に提示されたような気がしました。

≪東京、大阪≫
出演:中村倫也、松坂桃李、太賀、鷲尾真知子、浅野和之、橋本淳、小柳心、渋谷謙人、Spi、大野瑞生、林田航平、安原義人
作:アラン・ベネット
翻訳:常田景子
演出:小川絵梨子
美術:堀尾幸男
照明:原田保
音響:長野朋美
衣裳:ゴウダアツコ
ヘアメイク:鎌田直樹
音楽:nanoline
演出助手:長町多寿子
舞台監督:二瓶剛雄
フランス語指導:穴澤万里子
舞台製作:クリエイティブ・アート・スィンク 加賀谷吉之輔
版権コーディネーター:マーチン・R・P・ネイラー
票券:インタースペース
制作:清水光砂
アシスタントプロデューサー:北原ヨリ子
プロデューサー:江口剛史
主催・企画・製作:シーエイティプロデュース
宣伝美術:永瀬祐一
宣伝写真:西村淳
宣伝スタイリスト:ゴウダアツコ
宣伝ヘアメイク:岩田恵美
衣裳協力:Harriss
企画・製作・主催:CATプロデュース
【休演日】9/2,8【発売日】2014/06/01 S席8,800円 A席7,800円  ※全席指定・税込
http://www.historyboys.jp/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:44 | TrackBack

2014年08月28日

彩の国さいたま芸術劇場『さいたまゴールド・シアター×瀬山亜津咲新作 KOMA'』08/28-31彩の国さいたま芸術劇場小ホール

 メルマガで今月のお薦め舞台ベスト3としてご紹介しました。2013年8/14-16のワークインプログレスを経た本公演で、上演時間は1時間40分強。

 ※レビューは2017/08/30にアップ。

 ⇒CoRich舞台芸術!『さいたまゴールド・シアター×瀬山亜津咲新作 KOMA'


彩の国さいたま芸術劇場開館20周年記念
出演:さいたまゴールド・シアター(石川佳代 、上村正子、北澤雅章、佐藤禮子、田内一子、髙橋 清、滝澤多江、たくしまけい、竹居正武、谷川美枝、田村律子、都村敏子、寺村耀子、遠山陽一、林田惠子、百元夏繪、益田ひろ子、美坂公子、宮田道代、渡邉杏奴
※チラシ掲載の出演者のうち重本惠津子、小渕光世、神尾冨美子は本公演への出演をいたしません。予めご了承ください。)
演出・振付:瀬山亜津咲(せやま・あづさ/ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団ダンサー)
【発売日】2014/06/08
【全席指定】一般:3,000円 メンバーズ:2,700円 U-25*:1,500円 *公演時25歳以下の方対象(枚数制限あり)。ご入場時に身分証明書をご提示ください。未就学児童の入場はご遠慮いただいております。(2歳以上の未就学児に対して託児のご予約を承ります)
http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1326

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Posted by shinobu at 23:58 | TrackBack

【ワークショップ】池袋コミュニティ・カレッジ「森川弘和コンテンポラリーダンス・ワークショップ“からだは面白い”」10/4実施※〆切明記なし

 コンテンポラリーダンスの振付家・ダンサーである森川弘和さんの1日間のワークショップ情報です。対象は高校生以上、ダンス経験問わず。詳細は公式サイトでご確認ください。

 森川さんは小野寺修二さんともたびたび創作をされており、F/T14では舞台美術家の杉山至さんと、新作『動物紳士』を発表される予定です。

 ●森川弘和コンテンポラリーダンスワークショップ「からだは面白い」
  日時:10月4日(土)17:00~19:00
  費用(一般):3,088円 
  対象:高校生以上。ダンス経験者だけでなく、ダンス経験がない方も楽しめます。

Posted by shinobu at 12:59 | TrackBack

【エキストラ募集】ロボット「本広克行監督の新作映画(高校演劇を舞台にした瑞々しい青春群像劇)のエキストラ募集」※(2014年10月中旬まで随時)

 本広克行監督の最新作は“高校演劇を舞台にした瑞々しい青春群像劇”だそうです。これは超~~~~~楽しみ!!!

 2014年8月から10月中旬までの撮影において、エキストラを募集しています。登録すればメールマガジンで情報が届く仕組みです。ご興味ある方はどうぞ。未成年も登録可能です。

Posted by shinobu at 12:48 | TrackBack

2014年08月26日

【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所8期生試演会①『親の顔が見たい』08/22新国立劇場地下2階リハーサル室

 新国立劇場演劇研修所(⇒facebookページ)が8期生の第1回目の試演会として、畑澤聖悟さんの戯曲『親の顔が見たい』を上演します。『親の顔~』は劇団昴で2008年に初演された、私立女子中学校のいじめ自殺がテーマの会話劇で、その年の鶴屋南北戯曲賞の最終候補に選ばれました。8期生の西岡未央さんのインタビューによると“『十二人の怒れる男』のカトリック系女子校バージョン”。

 劇団昴版は今年も8月の東京公演後、北海道・九州を巡演中です。2012年には韓国で2か月以上のロングラン公演(演出:キム・クァンボ ⇒Nextニュースヘッドライン ⇒韓国舞台情報サイト)が実現し、なんと現在、韓国の人気映画監督による映画化の情報もあります。
 つまり…めちゃくちゃ面白い戯曲なんですっ!!(⇒2009年のレビュー) 

 公演初日まであと2週間という時期に、通し稽古を拝見しました。

 【写真↓手前のみ左から:薄平広樹、西岡未央(撮影:藍田麻央)】
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 ●新国立劇場演劇研修所8期生試演会①『親の顔が見たい
  09/05-10新国立劇場小劇場
  作:畑澤聖悟 演出:西川信廣(新国立劇場演劇研修所副所長)
  A席3,100円 B席2,500円 学生料金1,000円 Z席(当日券)1,500円
  ※6日間、6ステージ。9/6(土)14時、9/7(日)14時は前売り完売間近。
  ※9/10(水)14時の回の後に、19時開演の『三文オペラ』初日をハシゴ観劇可能!
   『三文オペラ』には同研修所の修了生が7人も出演されています。
  ⇒CoRich舞台芸術!

 ●新国立劇場演劇研修所8期生出演『朗読劇「少年口伝隊一九四五」
  09/23-24新国立劇場小劇場
  作:井上ひさし 演出:栗山民也
  毎夏必見の朗読劇です。挿絵入りの本も出版されています。
  ⇒CoRich舞台芸術!

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより。
 都内カトリック系私立女子中学校、夜の会議室。いじめを苦に自殺した生徒の遺書に名前が書かれていた、生徒たちの親が集められた。年齢や生活環境、職業が異なる親たちは、それぞれ自分の子どもを擁護することに終始する。親同士の怒鳴り声が高まる中、それぞれの家庭の事情や親娘関係が浮き彫りになっていく......。
 ≪ここまで≫

 舞台は私立女子高の会議室。いじめ加害者の容疑がかかった5人の生徒の親たちと、校長、学年主任、自殺した生徒のクラスの担任教師らが一堂に会します。場面転換が一切ない正攻法の会話劇ですが、退屈な時間は全くありません。学校に届く謎の手紙や、次々に現れる招かれざる客たちが会議室の空気をかき乱し、あっと驚くような事件を起こし続けるのです。
 中学生の娘を持つ親たちですから、礼儀正しく落ち着いたコミュニケーションをするかと思いきや、会話は最初からぎくしゃくしっぱなし。不安定で何が起こるかわからない空気がとてもスリリングです。

 【写真↓ (撮影:藍田麻央)】
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 「そもそもいじめなんて本当にあったのか」「自殺した生徒やその保護者に問題はなかったのか?」自分の娘が加害者(=人殺し)の嫌疑をかけられた親たちは、ありとあらゆる方向から加害の事実を疑い、こぞって論陣を張ります。「自分の子供がいじめなんてするはずがない」という盲信ありきの発言は、愚かで、みっともなくて、それゆえ失笑を誘うほど。でもその一方、手段を選ばないひたむきな行動力は、娘への強い愛情のあらわれとも受け取れます。孔子の論語の一説である「父は子の為に隠し、子は父の為に隠す、直きこと其の内に在り」(⇒解説)を思い起こさずにいられませんでした。

 このお芝居の登場人物は全員がいい大人で、まともな服装で丁寧な言葉遣いをしているにもかかわらず、結果的には全て引っぺがされて、本性丸出しになってしまいます。まるで様々な種の鳥獣が同じ檻の中で暴れまわっているかのよう(笑)。私は展開も結末も知っているのですが、思わず吹き出し笑いをしたり、身の毛もよだつ犯罪の証言に戦慄したりして、一般の観客のように最後まで楽しんで拝見することができました。

 【写真↓左から:薄平広樹、荒巻まりの、永澤洋(撮影:藍田麻央)】
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 通し稽古の後、少しの休憩を挟んでから、演出の西川信廣さんのダメ出しが始まりました。まずは全体について。

 西川:方向性はいいけど、のびやかさがない。奔放さ、自在さがない。若い俳優は生真面目に、ちゃんとやろうと思い過ぎちゃう面がある。もっと自分を解放して、自由になって、呼吸して。呼吸が止まっちゃうと人間は死ぬからね(笑)。そして新しいことをやらないと(いけない)。今まで使わなかった声を出すとか、もっとやっていい。リアクションは心の中でやっていると思うけど、もっと外に出してもいい。

 西川:相手のセリフをよく聴きとれるようにはなってる。でもちょっと(演技が)予定されちゃっている。聴く集中力を持って、ちゃんととらえるように。昨日も言ったけど、しゃべることより聴くことにシフトしたい。なんでもないセリフを、ちゃんと受けてから、返す。

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演出の西川信廣さん

 セリフの1つひとつについても細かく指摘をされました。言い方を少し変えるだけで場面の意味自体も変わってくるんですね。ほぼ密室での現代口語の会話劇なので、関係性の小さな変化がお芝居全体に波及していきます。

 西川:わざと喧嘩売るみたいに言ってみて。
 西川:語尾の「~~わ」は念を押すように。
 西川:これでもか、これでもかと追い打ちをかけるように攻めて。「ここで積年の恨みをはらす!」ぐらいに。
 西川:ここの「ちょっと!」は呼びかけじゃない。語尾を下げて。「何やってんの、やめてよ」と相手を止めるための「ちょっと!」だから。

 セリフだけでなく動きについても改善していきます。西川さんは役柄の動線をたどって、実際に演じて見せていらっしゃいました。

 西川:(誰かとしゃべっている最中に)座る動作をすれば、その関係を切ることができる。立ったままだと関係が切れないから、後で自分から意識的に切らなくちゃいけない(だからここでは座るように)。
 西川:一歩踏み出して、相手に圧力をかける。
 西川:座って言うのを、立ちながら言うのに変えよう。

 【写真↓(撮影:藍田麻央)】
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 賛助出演は第5期修了生の梶原航さんと、第6期修了生の泉千恵さん。演出助手は第7期修了生の岩澤侑生子さんです。稽古場には8期生の後輩の9期生の姿もあり、主にプロンプや演出部を担当されるとのこと。また、客演の関輝雄さんと南一恵さんは文学座の俳優です。西川さんは文学座の演出家で新国立劇場演劇研修所の副所長ですから、気心の知れた座組みなんですね。過剰にピリピリすることのない、温和でリラックスできる雰囲気で、朗らかな笑い声もたびたび起こっていました。

 毎度のことですが、恵まれた環境だなぁ…と思います。プロ用の稽古場でスタッフさんも一流。上演会場は新国立劇場の小劇場です。さらに今回は同研修所の公演史上、最長の6日間、6ステージ。研修生の方々のプレッシャーは並々ならぬものでしょうけれど、現場はいわゆる“ホーム”のはずなので、これからも伸び伸びとお稽古を重ねられることだろうと思いました。

 【写真↓左から坂川慶成、滝沢花野(撮影:藍田麻央)】
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 私事ですが、この稽古場取材の後にナショナル・シアター・ライヴの『リア王』を観に行ったんです。傲慢、嫉妬、功名心などの欲望に振り回される俳優たちは、姿は人間であるものの、存在感は野獣そのものでした。『ミニマルで、シンプルな、簡単に言うと「映画的な」、リアリズムな演技形態にこそ、必須なのが、圧倒的な存在感』(竹中香子さんのブログより)なのだろうと思います。※そういう存在感の獲得方法として、山中結莉ワークショップのレポートが参考になるかもしれません。
 そして西川さんの「新しいことをやらないといけない」という指導から、演出家の小川絵梨子さんの言葉を思い出しました。
 小川:リスクを取ることを大事にしてください。そうすれば自由になれる。どんどん前に進んでいくことの面白さを感じてください。それを続ければ絶対に厚みが出る(小川絵梨子シーンスタディのレポートより)。

 初日まで2週間もある時点で台本を離した通し稽古ができているなんて、さすがはプロの現場だと思います。ここから毎日ブラッシュアップされていくのは間違いないですよね。本番がとても楽しみです。

 ※戯曲「親の顔が見たい」は晩成書房から出版されています。

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 8期生の自主公演のレビューはこちら⇒

 新国立劇場演劇研修所よりありがたいコメントをいただきました。以下、facebookページより(2014/08/27)。

先週、稽古場にいらしてくださった高野しのぶさん。 Webサイト「しのぶの演劇レビュー」という演劇サイトを 主宰していらっしゃいます。 演劇公演のレビューや情報だけでなく、貴重なワークショップや オーディションに関する情報を多数公開し、「演劇の将来」の ための活動に、惜しみない愛情を持ってサポートし続けて くださっています。 第8期生試演会「親の顔が見たい」の稽古場レポートを 書いてくださいました。豊富な稽古場写真(撮影:藍田麻央)も 合わせてご覧ください! http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0826115236.html


稽古場写真撮影:藍田麻央
【出演】森崎次郎(同窓会長の夫):永澤洋 森崎雅子(同窓会長):荒巻まりの 長谷部亮平(教師):坂川慶成 長谷部多恵子(教師):滝沢花野 辺見重宣(いじめ加害者の生徒の祖父):関輝雄 辺見友子(いじめ加害者の生徒の祖母):南一恵 八島操(シングルマザー):西岡未央 柴田純子(いじめ加害者の生徒の母で、夫に電話するが出ない):鈴木麻美 井上珠代(自殺した生徒の母):泉千恵 中野渡正治(校長):梶原航 原田茂市(学年主任):薄平広樹 戸田菜月(自殺した生徒のクラスの担任):池田碧水 遠藤亨(新聞配達所の店長):堀元宗一朗 
作:畑澤聖悟 演出:西川信廣(新国立劇場演劇研修所副所長) 美術:小池れい 照明:林悟 音楽:上田亨 音響:黒野尚 衣裳:中村洋一 ヘアメイク:片山昌子 演出助手:岩澤侑生子 舞台監督:村田明 制作:新国立劇場
【発売日】2014/07/04 A席3,100円 B席2,500円 学生料金1,000円 Z席(当日券)1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140905_005443.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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2014年08月23日

ナッポスユナイテッド『ミュージカル「I DO! I DO!」』08/08-24赤坂RED/THEATER

 小劇場での本格的なミュージカルで、評判が良かったので伺いました。上演時間は約2時間40分(途中20分の休憩を含む)。

 結婚した男女の約50年間を時系列に描きます。具象の美術、小道具、衣装が超豪華!小さな劇場でとても贅沢な公演でした。そういえば同じ劇場で上演されたストレート・プレイの『休暇 Holidays』も夫婦のお話で、色々と贅沢でした。きれいな劇場だし場所も赤坂だし、こういった公演がシリーズ化してくれるといいなぁと思います(主催者は違いますが)。

 前売り完売ですが当日券あり。私が観た回はパっと見で4席は空席がありました。しかも通路際の良席!

20140823_ido_ido_kanban.JPG

 ⇒CoRich舞台芸術!『I DO! I DO!
 レビューは記録のみ。

 ≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
 きょうは、アグネスとマイケルの結婚式。「I DO!」と永遠の愛を誓った二人の、新しい生活がスタートする。
 舞台は、アメリカのどこにでもいそうな中流階級の夫婦の寝室。
 新婚初夜、未来へのちょっとした不安も隠しつつ、甘い生活がスタートする。
 でも、楽しい新婚生活はあっという間。
 長男が生まれた感動と喜びも数年、長女が誕生し、子供中心の生活へと変わっていくにつれ、少しずつすれ違っていく夫婦の思い。
 子供の成長、夫の浮気騒動? さまざまな出来事が起こる中で、自分自身を見つめなおしていく。
 自分って何者? 2人でいる必要ってあるの? アグネスは、子供が自立と結婚を機に、家を出ようと決意する。
 その言葉を聞いて、アグネスに向き合うマイケル。子供が巣立ち二人のきりの生活が始まったとき、二人が見つけたものは・・。
 誰かと一緒に生きるとは? いつの時代も変わらぬ愛と夫婦の物語です。
 ≪ここまで≫

 何もかもが贅沢で、チケット代8,000円も高くないのかもしれないと思いました。ただ、演技の方法や歌い方の良し悪しはよくわからなくて。やはり私はミュージカルは門外漢だなぁ…。
 霧矢大夢さんは踊りもお上手だし、スタイルも良くて素敵でした。黒いドレス姿がかっこ良かったです。

ナッポスプロデュース『I DO! I DO! A Musical About Marriage』
出演:霧矢大夢、柳瀬大輔(福井貴一とダブルキャスト) ピアニスト:江草啓太 松田眞樹
作曲:ハーヴィー・シュミット 脚本:トム・ジョーンズ 演出:大河内直子 翻訳・訳詞:広田敦郎 訳詞:岩谷時子 音楽監修:島健 美術:土岐研一 照明:榊美香(アイズ) 音響:鈴木三枝子(Stage Office) 衣裳:風戸ますみ(東宝舞台) ヘアメイク:武井優子 振付:前田清実 歌唱指導:福井小百合 舞台監督:柴田浩平(オールマイティ) 演出部:石黒勝巳 古田彩乃 音響操作:谷井貞仁(Stage Office) 美術助手:長谷川康子 衣裳助手:大戸美貴 衣裳進行:山田有紀 振付助手:河野有紀子 稽古ピアノ:松田員樹 ヴァイオリン指導:松下雅実 サックス指導:竹内理恵 大道具:C-COM舞台装置 小道具:高津装飾美術 ピアルンタル:タカギクラヴィア 宣伝美術:小倉利光(yellownotes inc.) 制作:児玉ひろみ(Kaleidoscope) プロデューサー:仲村和生 田窪桜子 企画・製作:ナッポスユナイテッド
【休演日】8/12,19 ¥8,000(全席指定)
http://www.red-theater.net/article/15076912.html
http://idoido2014.tumblr.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:04 | TrackBack

2014年08月20日

【レポート】KAAT「『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』日本凱旋公演スペシャルトーク」08/19東京芸術劇場ギャラリー2

 第68回アヴィニョン演劇祭(2014年夏)に正式招聘されたSPAC芸術総監督の宮城聰さんの代表作『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』は、ブルボン石切場という歴史的会場で約1万人もの観客を魅了し、画期的な大成功を収めました。
 ⇒SPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』アヴィニョン公演のレビュー

 KAAT神奈川芸術劇場での凱旋公演を9月12日(金)~13日(土)に控え、帰国したばかりの宮城聰さんを迎えたスペシャルトーク(緊急報告会)が開催されました。聞き手は長谷部浩さんです(演劇評論家・東京藝術大学教授)。

 「ピーター・ブルックの『マハーバーラタ』が上演されたブルボン石切場で自分の作品を上演することが、人生のゴールだった」という宮城さん。夢を叶えてしまったアーティストが今、感じていることを、文字通り“たっぷり”語ってくださいました。

 ※私がメモしたことのまとめです。早々と定員60人に達してしまい、聴きたかったのに予約を受け付けてもらえなかった方が多数いらっしゃるようですので、出来る限りシェアしたいと思い、レポートにしました。申し訳ないのですが正確性は保障できません。また、仕事終了後に駆けつけて少し遅刻してしまいましたので、最初の方のお話は聴けていません。以上をご了承いただければと思います。


 ■アジアからヨーロッパへの挑戦

 宮城:(ヨーロッパの常識・ルールに則っていない舞台芸術であることを示すため)『マハーバーラタ』ではセンター(中央)という概念を使わないようにした。たとえば4人の神様は決してセンターに立たせない。
 長谷部:東洋から西欧への挑戦。原作はインドの物語で、設定は日本の平安時代。能や文楽の手法を用い、アフリカ、東南アジアの楽器を使っている。


 ■ストの日は広場で無料パフォーマンスを上演

 宮城:自分は60年代の小劇場演劇の継承者だと思っている。60年代末の演劇人は劇場でないところを劇場にしてきた。自分もそれに習ってきた。でもそれはフランスの五月革命の影響。状況劇場は特権的な劇場から道端へと飛び出すことをやってきたが、それも実は西洋からの輸入だった。僕はク・ナウカで真正直に実践してきたのだけれど(笑)。
 野外の仮設劇場である石切場も、今はアヴィニョン演劇祭で最も特権的な場所の1つになっている(もう一つは法王庁)。ピーター・ブルックは「まさかこんなところで演劇なんかやらないだろう、と人々が思う場所でやる」つもりで石切場を見出した。でも29年経つと、最新鋭の機材が揃った権威ある劇場になっている。

 長谷部:公演中の7月12日にアンテルミッタン(舞台芸術・視聴覚産業に携わるフリー労働者)によるストが決行された。その日は石切場に入れないので上演が出来ないから、SPACは法王庁前広場で『マハーバーラタ』の無料パフォーマンスを行った。
 宮城:そもそもアヴィニョン演劇祭のイン(正式招聘)の演目は特権的。なのにそれをやめること(路上で無料上演をすること)が、フランス人には驚きだったようだ。普通に考えたら電気なしでは上演なんてできないし。でも(劇場でないところを劇場にしてきた)僕らにとっては自然な、当たり前のこと。それがインパクトをもたらした。


 ■全く別の価値観を持っていることを示し、それへの敬意を抱いてもらう

 長谷部:今年のアヴィニョン演劇祭はストでフェス自体の開催さえも危ぶまれていた。
 宮城:アンテルミッタンのストは2003年に、パリのフェスティバルに招聘されていた時にも経験した(公演中止になった)。今年のアヴィニョン演劇祭のディレクターであるオリヴィエ・ピィは同世代で、シンパシーを感じるアーティスト。ピィがディレクターになった最初の年だし、僕はとにかく参加するつもりだった。『彼ならやるに決まってる(中止にはしない)』と思っていた。彼にプラスのエネルギーを送るにはどうしたらいいかと考えた。それは僕らが動揺しないこと。右往左往しないこと。ひたすら、着実に、準備をすること。アンテルミッタンのアの字も出さずに。そう実行した。
 もし中止になったなら「街の通りでやればいい」という気持ちもあった。負債は全部自分がかぶればいいだろうと思っていた(笑)。あとから聞いたら、ピィは「実は3日間だけ、もうダメかと思ってた」らしい(笑)。

 宮城:現場に行ってテクニシャン(=アンテルミッタン)と関係をつくるには、すり寄るのではなく、全く別の価値観を持っていることを示し、それへの敬意を抱いてもらうこと(彼らの敬意を勝ち取ること)。それができなきゃ本物の信頼関係はできないと思っていた。
 『マハーバーラタ』に付いていたテクニシャンは10人。10人の思いは会って聞いてみないと分からない。2回、話し合いをもうけた。ストの日に上演をすれば「スト破り」と言われることになる。そうならないようにしなければいけない。全く別の価値観を持っていることを示さなきゃだめだと思った。

 宮城:アンテルミッタン(今回のフェスの場合は全体で約300人)の全体集会は小学校の学級会のお手本のよう。一人ひとりがちゃんと最後まで話す(聞く)し、みんな自分の意見を持っていて、さまざまな意見が出る。でも最後の投票の過半数の決定には従う。大人で素直。全体集会の過半数決議で7/12にストをすることが決まった。その後、各劇場ごとに決行するかどうかを決める。石切場では10人のテクニシャンが多数決をして、7対3でストをやることが決定した。アンテルミッタンは一人一人の意見を尊重しつつ、全員の意見を集約し、その決定はちゃんと実行される。
 ストのことは前日7/11の開演前に舞台監督から伝えられた。舞台監督は「じゃあ、SPACの皆さんはどうしますか?」と聞いてくれた。我々が異なる価値観を持っていることをわかってくれていた。

 宮城:テクニシャンの内の3人は、搬入から手伝ってくれた。自動的に「投票でストに反対したのはこの3人だったのか!」とわかった(笑)。他の7人のテクニシャンも全員、開演の時には法王庁前広場にいて、手伝ってくれた。

 【当日の配布物↓SPACのチラシ、凱旋公演のチラシ、長谷部さんの劇評】
20140819_spac_kaat.JPG


 ■演劇は一生をかける営み/魂の友人はいる

 宮城:アンテルミッタンの意志は尊重するけど、上演はやめられない。それが素朴な実感。それをどうやって伝えればいいか。敬意を持って認めてもらえるように。たとえば収穫祭は、収穫をもたらしてくれた外部世界のためにやる。収穫をしたのに祭をやらないという考えは(我々には)ない。そんな、とにかく上演するんだという実感。
 自分たちが作る芝居を自分たちのためにやる、目の前に居る観客のためにやるのでは、あまりに空しい。一生かける営みとしてやらないと、どうにも空しい。なにかしら巨大なものに奉納するんだ、少しずつ奉納しているんだという意志がなければ、演劇は続けられない。
 アヴィニョン演劇祭では、SPAC作品の『マハ~』と91歳の神話的演出家クロード・レジが手掛けた『室内』が、同時に上演されている時期があった。レジやピィは「きっと共有してる」と感じられる演劇人。彼らもきっと「演劇は奉納だ。主公な者と人間とが触れ合うためのひとつの儀式なのだ」と思ってると確信が持てる。だから孤独な闘いだとか、孤立無援だという気はなかった。魂の友人はいるぞという感じはしてた(笑)。

 長谷部:とはいえ綱渡りでしたよね?
 宮城:はい、とんでもないミスをしてしまう可能性はあった。7/11の開演前に翌日スト決行と知らされて、本番中にどうするかを考えていた。偶然その回にはピィが来ていた。彼が来るはずだった初日(7/7)が荒天で公演中止になったから。直接話すと目立ってしまうので、通訳を介してピィに「法王庁前広場で無料パフォーマンスをすることを考えている」と伝えたところ、ピィから「どのような判断であれ、全て宮城さんを尊重します」との返事が来た。
 ピィもテクニシャンも僕らの行動を面白いと思ってくれた。発表したステートメントに共感してくれたのもある。

 長谷部:パフォーマンスの当日、ステートメントは日本語と流暢なフランス語で伝えていたし、計算された闘いだった。(宮城さんは)クレバーだと思う。同じ日に違う劇場でピィの作品が上演されていたのだけれど、開演前に30分間もアンテルミッタンが舞台に出てきて主張をしたりもしていた。他に比べると法王庁前広場は平和だと思った。


 ■演劇は娯楽メニューの1つではない

 宮城:「法王庁前広場でのパフォーマンスでは、いつもやってるウォーミング・アップ(お経など)を見せた方がいい」と、テクニシャンが教えてくれた。「いきなり上演だけを見せたら、他のそこらじゅうの場所でやられている大道芸と同じだと勘違いされるから」と。俳優たちは「かつてカトリックの総本山であった法王庁の前で、お経を読むのは面白い!」と(笑)。宗教と共振するものをつくりだす力があったんだと思う。

 宮城:パフォーマンスの上演時間は40分(本編の約3分の1)。その前にいつも行っているウォームアップのトレーニングを15分ほど。練習は当日の昼間に1時間半ほど行った。前日の終演後に衣装や楽器をどれだけ移動させられるか等を具体的に話し合った。字幕なしの生声で伝わる場面を選んだりも。1時間半ぐらいの稽古でできるだろうと思っていた。心配はしていなかった。結局1時間40分ほどになったけど。僕らは、できる(今までやってきたことだから)。
 そもそも演劇は野外でできないほど脆弱ではだめ。人間が生きているところに必ず演劇はあった。(映画、テレビ、飲食などの)娯楽メニューの1つではなく、演劇はよっぽどしぶとい存在のはず。囲いなんてなくてもできる。それが我々のポリシーであり、追求してきたもの。

 宮城:無料パフォーマンスの開演時刻は前日の夜に決めた。ピィの許可も取れていたので運営側に伝えたら、それが公式サイトに載っていた。7/12はストが決行されるから、どの演目が中止になるか(上演されるか)が一覧表になっていて、『マハ~』については「法王庁前広場で18時から無料パフォーマンスをやる」と発表されていた。『マハ~』のチケット代は38ユーロ。そもそも芝居に38ユーロも払うなんて、フランス人からすると高すぎる。アヴィニョン演劇祭でもその高価格は石切場と法王庁ぐらい。石切場は全席が38ユーロ(法王庁は安い席もある)。特権的劇場の際たるもの。だからお客さんにしたら「え?石切場の公演がタダなの??だったら行く!」という感じ(笑)。


 ■目標達成したこれからが一番つらい闘いになる

 長谷部:私が観た7/10(←日付はあやふやです)の公演はスタンディング・オベーションが3回あった。アヴィニョン演劇祭の観客層は3分の1がアヴィニョン近郊の人で、4分の1がパリから。その他が外国人。引退したカップルも目立つ。今後のSPACの活動には、フランスの演劇マーケットでの新展開が期待できる。
 宮城:たしかに「来年うちでもやってくれ」という声は複数かかった。でもピーター・ブルックは石切場での『マハーバーラタ』を、普通の劇場で上演することはなかったはず。僕もたぶん普通の劇場ではこの作品は上演しないと思う。

 宮城:人生の最後の目標地点と思っていた石切場でやってしまった。たぶんこれからが一番つらい闘いになると思う。方位磁石を失ってしまった感覚がする。
 7/19の『マハ~』千秋楽後のバラシの途中で、僕は『室内』を観に行った。早めに劇場に着いたらレジさんがいらした。レジさんに「夢が叶って良かったですね。もう次の夢を探し初めていらっしゃるでしょう?」と言われて、虚を衝かれた。とってもクールな見方だと思った。「すべては虚構。すべてはでっちあげるもの、つくるもの。夢はひとつひとつ、でっち上げ始めてるでしょう?」と言われたのだと思う。ホっとした。でもまだこしらえられていない。これからどういう創作をすればいいのか、次にどういう芝居を作ればいいのか。


 ■本当は存在しないユートピアに戻るような作品

 宮城:長谷部さんのご指摘のとおり、『マハーバーラタ』は義太夫狂言の構造に似てる。それは意識的にやっていた。日本の演劇史において文楽が歌舞伎より人気があった一時期があった。歌舞伎はたくましくて、文楽の名作が上演されれば、その1か月後には、太夫を引き抜いて御簾内に座らせて同じものを上演した。歌舞伎俳優はセリフはしゃべらない(太夫がしゃべるから)。でもここぞという時に、セリフを言ってしまう。それが義太夫狂言の最初の形。2003年の『マハーバーラタ』初演ではそれを再現したいと思った。昔はあったとされる、でも本当はなかったのかもしれない理想郷を、そこに帰るんだという気持ちでつくった。太夫は「歌舞伎俳優はしゃべらない」という約束で歌舞伎に出たのに、役者はしゃべってしまった。「いつ、役者は、しゃべってしまうんだろう?」とずっと考えていた。本当に必要な、必然性のある発話とは、何なのかを探した。
 いま、紙芝居、人形劇について考え始めた。子供の頃は、視覚と聴覚が分かれていることに違和感がなかった。でも大人は違う。音に戻るスタンスをとりながら、本当は存在しないユートピアに戻るような作品を作ろうかなと思っている。


 ■オリヴィエ・ピィの作品は芝居をやる気にさせる力がある

 質問:アヴィニョン演劇祭で観た作品で良かったものは?

 宮城:オリヴィエ・ピィの『オルランド(ORLANDO OU L'IMPATIENCE)』。彼の作品は芝居をやる気にさせる力がある。観ればなぜか芝居がやりたくなる。他にはあまりない魅力。ほぼ、常に、やりたくなる。
 僕がSPACの芸術総監督になったのは2007年。その夏に久しぶりにアヴィニョン演劇祭に行った。ピィに偶然出会って話しかけて自己紹介をしたら、その翌日に時間を作ってくれた。「あなたの作品で、来年の夏に静岡で上演できるものはあるか?」と聞いたら、「『イリュージョン・コミック』と『若き俳優への手紙』ならできるかもしれない」と即答してくれた。本屋ですぐにその2本の戯曲を入手して、日本語に訳したものを読んだ。両方とも彼の戯曲で、『イリュージョン・コミック』は同名のフランス古典劇を現代に翻案したもの。主人公はピィ自身で、舞台はなんと演劇が大流行している世界。ピィはもてはやされて大スターになるけれど、突然その流行が去って落ちぶれる。ひとり寂しく、劇場で、ほうきを持って掃除をしていたら、小学生ぐらいの小さな男の子がやってきて、言う。「僕、台本書いたんだ。机の中に入ってるんだけど、誰か上演してくれるかな」。…これをいつも思い出す。

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 ■演劇は記憶と想像力による糸でつながっていく

 宮城:今日まで、「あれ(SPAC『マハ~』アヴィニョン公演)は夢だったんじゃないか…」という気持ちで過ごしていた。だから長谷部さんが今回の報告会を企画してくださったおかげで、やっと実感が持てる。
 ピーター・ブルックが演出した石切場の『マハ~』については、観た人の劇評を読んだり、映画版を観たりした。それで私の演劇人生のゴールは石切場でやることだと決めていた。でも自分自身はブルック版『マハ~』を実際には観ていない。つまり一種の妄想をゴールにしていた。今回の公演で演劇の歴史の中につながったと思っていたけど、本当は観ていなかったのだから、そもそもの始まりは他人の記憶と、自分ででっちあげた夢だった。演劇は形が一切残らない。手の中にも何も残らない。演劇は記憶と想像力による糸でつながっていくのだ(とあらためて確認した)。記憶とでっち上げて叶った今回の『マハ~』を、(僕にとってのブルック版『マハ~』のように)若い演劇人が想像してくれれば。今の自分が演劇に寄与できるとすれば、それぐらいかと。


 ■公立劇場の芸術監督に必要な素養

 長谷部:今の日本で水準の高い大規模の舞台を作れるのは、公立劇場の芸術監督だけではないかと考える。今後増えると思われる芸術監督について、宮城さんはどう考えてますか?

 宮城:SPACはフランス式。いわば大統領制。芸術総監督に人事権と予算執行権があるのは、日本ではSPACだけかも。自分はク・ナウカ(という劇団)をやっていた。なんといっても集団を運営した経験がなければ、予算や人事をジャッジできないのでないか。少なくとも集団を運営した実績のない人には、恐ろしくて頼めない。劇団時代は創作にかけたい時間を集団を運営する時間に割かれた。今、自分が芸術総監督たりえている理由の95パーセントは、集団運営の経験があること。集団をめんどくさがり過ぎているのが、今の日本演劇界の問題点だと思う。


 KAATでの凱旋公演ではアヴィニョン公演をできる限り再現する

 宮城:KAAT始まって以来の大仕込みになっている(笑)。ホールを平土間にして、アヴィニョン公演と同じ円形通路舞台を設営。600席の客席をその中に作る。石切場では客席正面に岩がそびえていたが、KAATでは真っ赤なシートの客席が見える状態になる。


 ≪感想≫
 宮城さんのお話には常々、感銘を受けるのですが、今回は「人生の目標を予想以上に早く達成した芸術家の告白」でもあり、内容のあまりの濃さと生々しさに、私の頭も心もしばし飽和状態でした。宮城さんはいつもとは少し違う印象でした。現実と、そこから切り離されたどこかに、同時に存在しているような、ちょっと浮遊したような存在感と言いましょうか。自分もアヴィニョン観劇旅行以降、まだ普通の生活にフィットできていない感覚があります。また降り戻されたかもしれません。しばらくは宙ぶらりんを受け入れて、そのままの状態で考えていこうと思います。


 ↓レポート公開後に嬉しすぎるツイートをいただきました!(2014/08/25)
 



出演: 宮城聰(演出家、SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)
聞き手: 長谷部浩(演劇評論家・東京藝術大学教授)
日時:2014年8月19日(火)19時~21時
会場: 東京芸術劇場 ギャラリー2(東京都豊島区西池袋1-8-1)
料金:無料(要メール予約) 定員:60名(先着順)
http://www.kaat.jp/news_detail?id=725
http://spac.or.jp/news/?p=10306

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:13 | TrackBack

東京都高校演劇地区大会2014「城西地区A日程」08/18-19東京家政大学小講堂(三木ホール)

 東京都の高校演劇地区大会、城西地区A日程の審査をさせていただきました。2010年の山梨県大会で初めて審査員を経験し、翌年からは毎年、東京都の地区大会で務めさせていただいております(2011年城東地区2011年都大会レビュー2012年中央地区2013年山手城南地区A日程)。

 審査員はシンクロナイズド・プロデュース久米島健太郎さんと私の2名でした。以下、記録です。

 ◎:中央発表会(=都大会)推薦(2校) ○:奨励賞(3校)

【8月18日(月)】
◎1.都立大山『後桜記(のちのさくらのき) 』作:遠山厚史+大山高校演劇部[顧問創作]
 2.実践学園『合格ラインがやってきた!』作:加藤のりや
○3.都立大泉『ガラスの動物園』 T=ウィリアムズ(作) 小田島雄志(訳)
 4.都立鷺宮『踏切の向こう側』作:松本典子[生徒創作]
○5.都立杉並総合『The witch ~願えばきっと~』作:浅岡知世[生徒創作]


【8月19日(火)】
 1.都立第四商業『真夜中の紅茶』作:松岡美幸
○2.都立板橋有徳『あ―たん・ば―たん』作:松俊哉
 3.大妻中野『七人の部長』作:越智優
 4.都立大泉桜『I am a little girll』 作:岡部敦
◎5.早稲田大学『have I』作:加藤敏弥[生徒創作]
 6.都立富士『侠間の世界』作:庄司曜古[生徒創作]



※上演時間は1時間。
第37回東京都高等学校文化祭 演劇部門 地区大会
第68回東京都高等学校演劇コンクール地区発表会
平成26年8月18日~10月13日
主催:東京都教育委員会/東京都高等学校文化連盟 東京都高等学校演劇研究会
http://tkek.org/


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2014年08月17日

【アヴィニョン演劇祭2014】SPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~(Mahabharata-Nalacharitam)』07/07-19ブルボン石切場

 2014年7月にフランスのパリとアヴィニョンに行って参りました。⇒まとめエントリー

 静岡の県立劇場専属劇団SPAC(スパック・静岡県舞台芸術センター)の代表作の1つ、『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』がフランスのアヴィニョン演劇祭に公式招聘されました(⇒演劇祭の公演公式サイト)。※詳しいことは「ふじのくに⇄せかい演劇祭2014」プレス発表会のレポート()にもあります。

 日本の演出家による現代演劇がイン(公式招聘)に選ばれたのは20年振り。しかもブルボン石切場(1,000席)というメイン会場を13日間も占拠するのは、世界中の演劇人があこがれる同フェスティバル史上初めてかもしれないとのこと。私の渡仏の最大の目的の1つが、この作品を現地で観ることでした(⇒2012年のレビュー ⇒メルマガのおすすめ前売り情報)。

 7月7日が荒天で公演中止になったため、初日は8日夜となり、その翌日にフランスの大手新聞ル・モンドに絶賛の劇評が出ました。その後も次々に劇評が出て、絶賛の嵐!
 ⇒主な情報はSPACの公演公式サイトにまとまっています。
 ⇒メディア掲載情報がSPAC公式サイトにまとまっています。

 フランスではアンテルミッタン(舞台芸術・視聴覚産業に携わるフリー労働者)による大規模なストが行われており、アヴィニョン演劇祭のインの注目作である『マハーバーラタ』も例外ではなく、7月12日にストが決行されることに。SPACは当日、公演会場であるブルボン石切場ではなく、アヴィニョン城壁内の法王庁前広場で『マハーバーラタ』抜粋版の無料パフォーマンスを行いました(⇒レポート、⇒動画 ⇒宮城聰さんのコメント)。これ以降、千秋楽まで満席だったようです。
 ⇒仏の有力紙フィガロ「心、視覚、そして魂を洗う崇高な時間」(片山幹生さん訳)

 【舞台写真↓(c)Christophe Raynaud de Lage(演劇祭公式サイトより)】
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 ⇒ル・モンド紙の「第68回アヴィニョン演劇祭」総括(7/28付)にて、SPACの2演目(『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』と『室内』)が「記憶にとどめるべき10演目」に選ばれました! イン約40演目、オフ1083演目の中のベスト10に、2演目とも選ばれるという快挙です。⇒片山幹生さんによる日本語訳(一部)

 来たる8月19日(火)19時~21時に東京芸術劇場で、SPAC芸術総監督・宮城聰さんと現場に立ちあった演劇評論家の長谷部浩さんが登壇される【緊急報告会】が開催されます。料金:無料(要メール予約)、定員:60名(先着順)。※既に満席だそうです。
 神奈川芸術劇場での凱旋公演は9月12日(金)19:00、9月13日(土)13:00と18:00の3ステージのみ。お早目にチケットを確保してください!

 ⇒木津潤平建築設計事務所「マハーバーラタ ナラ王の冒険 2014 Avignon版
 ⇒舞台空間を担当した建築家木津潤平さんのブログ()(
 ⇒舞台設営の写真
 ⇒舞台写真
 ⇒アヴィニョン演劇祭参加の記()()()()()(
 ⇒<役者おくぬ~日記>アヴィニョンでSPAC旋風!from SWISS

 【写真↓】私が拝見したのは7/17の夜22時開演の回。レンタカーで友人と合計3人でブルボン石切り場に向かいました(アヴィニョン・セントラル駅から往復のシャトルバス[有料]が出ています)。だだっ広くて何もない駐車場に車を止め、山道を歩いて会場へ。写真左はレンタカーです。
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 【写真↓】岩がそびえる劇場にたどり着く前に、バーを備えたロビー空間がありました。お酒と軽食でおしゃべりを楽しむ人々の他に、トイレに並ぶ人々の列も。夜は極寒と聞いていたので冬用のコートを準備してたんです。トイレには行っておくべきですね。
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 【写真↓】ありがたいことにセンターブロック前方席という良席。ちょうど目の前が演奏者たちのスペースでした。ステージは見上げる状態です。さらに上には岩が高くそびえており、大自然に圧倒される感覚がありました。
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 【写真↓】だんだんと日が落ちて暗くなっていきました。客席を見渡すと、色んな人種の人々が。おそらく関係者やその友人だと思いますが、日本人も多く見かけました。山の中の岩ばかりの場所に、人種を問わず大勢の老若男女が1つの目的(観劇)のために集まっている…それだけですごく楽しい気分に。
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 いよいよ開演!という時に、演奏者の足元にある字幕用の電光掲示板に、Shizuoka Performing Arts Centerという文字が見えて、ぶわわっとこみ上げてくるものがあり、観る前から少し落涙。こんなところまで日本の、静岡の公立劇場がやってきたんだ!とあらためて感激してしまったんです。『マハーバーラタ』の初演は2003年。東京、静岡、他の国々での上演や、昨年のフランス・ツアーの成功を経て実現したのが、今回のブルボン石切り場公演ですから、この晴れ舞台は一朝一夕に成就したわけではないんですよね。

 演奏者ひとりずつが奏でる打楽器の小さな音色に、観客がじっと耳をそばだてる、静かな幕開けでした。驚かせて魅せるのではなく、小さく始まったグルーヴが徐々に大きくなっていき、わくわく感が増大!演奏者の背中からただならぬ気配も感じ、あぁ、プロフェッショナルだなぁと思いました。

 やがて眼前の岩に大きな人影が!すぐに背後を確認したのですが、俳優の姿は見つけられず。じゃあ、誰なんだ、あの影は…?!と疑問がわいた次の瞬間、思い浮かんだのは目に見えない何らかの存在、簡単に言ってしまえば“神”でした。石切り場の『マハーバーラタ』は巨大な岩に映る影を効果的に使い、人知を超えた何かの存在感を強調していました。私はすっかり術中にはまり、白装束の神々も、ナラ王もダマヤンティー姫も、セリフを語るspeakerの俳優たちも皆、人間ではない、畏れるべき存在であると受け止めて鑑賞することになりました。

 【舞台写真↓(c)Christophe Raynaud de Lage(演劇祭公式サイトより)】
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 俳優の中では何といっても語りの阿部一徳さんです。鉄板の安定感で、演じ分けもすばやくて鮮やか。音として聞いてるだけで楽しくなってくるぐらい!コミカルなセリフはフランス語がわかる観客に大いにウケてました。
 ヒロインのダマヤンティー姫を演じた美加理さんは、笑顔がめちゃくちゃ可愛らしかった!ジャンプしちゃうのも超キュート!私の思い違いかもしれませんが、喜びを表現する動きや感情表現が、この劇場に合うように大きい目になっていたような。それは大成功だったと思います。

 終演後にしみじみと振り返りながら考えたのですが、この作品で一番良かったのは…躍動感あふれる音楽かもしれません。この作品全体が音楽であるともいえるのでしょうけど、見事な幕開けも含めて、パーカッションの音とリズムが素晴らしいだけでなく、アンサンブルが統制されている様子も美しかった。演奏者たちの心を一つにした音の純度が高く、魅入られました。

 ここからネタバレします。

 悪魔に憑りつかれて賭け事に夢中になり、サイコロの賭けに負けて弟にすべてを奪われたナラ王は、一緒に逃げたダマヤンティー姫を森に置きざりにして失踪します。森の中の場面で大きな岩石をバックに登場する象や虎などは、野生の動物であること以上の意味があるように思われました。たとえば木や風とともに“自然”を代表する存在にも見えて、前述した“神”そのもの、又は“神”の使いとも受け取れました。

 【舞台写真↓(c)Christophe Raynaud de Lage(演劇祭公式サイトより)】
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 『マハーバーラタ』はSPAC作品の中でもギャグや観客サービスが多い方だと思います。わっはっはと大笑いするより、クスクス、にやりとしてリラックスできるような、大らかで微笑ましい種類の笑いです。今作を観た友人の中には「あんなにウケを狙わなくてもいいのに」と言う人もいたのですが、私は観客との距離を縮めて空気を和ませるのは重要だと思い、どんなネタも歓迎でした。ただ、思いっきり爆笑したい気持ちもないわけではなかったです。

 時差ボケのせいもあってか、集中が途切れて眠くなったことが何度かありました。中盤以降だったので、たぶん、ナラ王の他に登場する王様たちの区別がつきづらかったからではないか…と思います。東の国、西の国、南の国、北の国という具合に、東西南北に分かれた各国の王様たちが登場したと思うのですが(記憶はあやふやです)、「この人はどの国の王だっけ…?」と迷いながら観ることが何度かあったんですよね。衣裳がすべて白色で判別しづらいのも原因かと。演技を工夫したり、衣装やメイクで違いを際立たせるなどして、各王の特徴をもっと大げさにあらわしてもいいのではないかと思いました。

 【舞台写真↓(c)Christophe Raynaud de Lage(演劇祭公式サイトより)】
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 人間も動物も神も悪魔も、舞台上の全員が踊り歌う終盤の場面で、感動して涙があふれて止まらなくなってしまいました。まさに祝祭です。この劇場にいる人々全員と、目に見えない何か、そして岩石に代表される大自然も含め、あらゆるものが全身全霊で平和を謳歌しているようでした。円形通路でできた舞台美術なので、俳優が観客の背後でも演技をします。俳優たちが観客をぐるりと囲むことも、奇跡のような一体感を生む仕掛けだったのでしょう。

 同じ過ちを繰り返し続けている愚かな私たち人類には、永久に手に入れられないであろう本物の平安が、劇場で演じられる虚構によって生み出されたことが感動的です。色んな人種、性別、年齢の人々が集う大自然の劇場で、ともに演劇の喜びと幸せを分かち合うことができました。

 【写真↓】最後の最後に誰もいなくなった舞台で、岩石に明るい照明が当てられました。この岩が主役になることで、人知を超えた何かの存在がさらに強調されたように思いました。この写真は終演後に劇場を出てからすぐに振り返って撮ったものです。
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 終演後はリムジンバスでアヴィニョン城壁内へと戻る人が多かったですが、私たちはレンタカーだったので比較的ゆっくりできました。そのおかげで演出の宮城聰さんにご挨拶できて幸運でした。宮城さん、ありがとうございました! ↓私は泣いた後の顔をしてますね(汗)。

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"Mahabharata-Nalacharitam" Festival d'Avignon In
公演期間:7月7日(月)※初日は荒天で公演中止・8日(火)・10日(木)・11日(金)・12日(土)・13日(日)・14日(月)・15日(火)・17日(木)・18日(金)・19日(土) 各日22時開演 会場:ブルボン石切場
出演:阿部一徳、赤松直美、石井萌水、大内米治、大高浩一、片岡佐知子、加藤幸夫、木内琴子、榊原有美、桜内結う、佐藤ゆず、鈴木麻里、大道無門優也、舘野百代、寺内亜矢子、仲村悠希、本多麻紀、牧野隆二、牧山祐大、美加理、森山冬子、山本実幸、横山央、吉見亮、若宮羊市、渡辺敬彦 
演出:宮城聰 台本:久保田梓美 音楽:棚川寛子 空間構成:木津潤平 照明:大迫浩二、小早川洋也、山森栄治(KAAT) 音響:水村良、加藤久直、牧嶋康司 衣裳デザイン:高橋佳代 美術:深沢襟 ヘアメイク:梶田キョウコ 衣裳:大岡舞  技術監督:堀内真人(KAAT) 舞台監督:村松厚志  舞台:岩崎健一郎、山田貴大 演出補:中野真希 ドラマトゥルク:横山義志 制作:大石多佳子、中野三希子 製作:SPAC静岡県舞台芸術センター 共同製作:KAAT神奈川芸術劇場
http://www.spac.or.jp/mahabharata_avignon.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:17 | TrackBack

2014年08月16日

演劇センターF 『「グランドペアレンツ」リーディング公演』08/15黄金町高架下スタジオSite-D

 青年団の俳優で岡山に移住された菅原直樹さんが、横浜でリーディング公演に出演されると聞いて、嬉しくなって予約しました。戯曲は詩人の山田亮太さんによる書き下ろしです。

 リーディング70分とトーク45分が終わってから、徒歩数分で演劇センターFの拠点であるKogane-X Lab. へと移動。ビールやワインをおともに出演者、企画者の方々とお話をすることができ、すごく楽しかったです。観劇後に歓談できる場があるのは本当にありがたいです。

 ≪内容≫ 公式サイトより
 詩人・山田亮太が、北海道・鷹栖町に住む祖父母への取材をもとに創作した新作戯曲『グランドペアレンツ』(第一稿)を、岡山県・和気町で「老いと演劇|OiBokkeShi」を立ち上げ、介護現場や市民へのワークショップ・作品づくりを通じて地域における演劇の新たな可能性を探る俳優・菅原直樹がリーディング上演します。
 リーディング上演後、戯曲執筆までのプロセス、及び「OiBokkeShi」の活動についてのトークセッションを行います。(出演:山田亮太、菅原直樹、野村政之)
 ≪ここまで≫

 認知症の祖母を見舞う祖父や孫たちのエピソードなど、18個の短編で構成された戯曲でした。私も家族の介護経験があるので、要介護度を測る場面でその苦々しさを思い出したりして、かなり自分に引き寄せた状態で拝聴することになりました。

 菅原さんはやはり演技がうまい俳優でした。トークでの語り口も力強くて、顔を合わせて対等に交流ができている実感があり、「私はこういう時間が欲しくて劇場に通うんだよなぁ」とあらためて感じ入りました。

 介護福祉士である菅原さんが岡山の特別養護老人ホームで行っているワークショップが、NHK岡山のニュースになったそうで、トークの時間にその映像を見せていただけました。

 菅原:認知症の薬は症状の進行を抑えるものなので、認知症自体は回復しない。認知症で大変なのは患者の方ではなく介護者の方。介護者が少しでも楽になるようにワークショップをしている。

 戯曲もトークも老いと介護がメインテーマでしたが、そこから発展させる形でいろいろ考えることが出来ました。認知症の方に健常者だったころと同じ要求をするのは酷ですから、いつも新しく出会い直せばいい、その方が双方の気が楽だろうと思いました。それを自分自身にも当てはめてはどうか。長い人生で人は変化していくのだから、いくつもの人生を生きればいい、何度でも別人のように変化すればいいんじゃないかと。その方が正直だし、楽かもしれません。


8月15日19:30 - 21:30
作:山田亮太(TOLTA) 出演:菅原直樹(OiBokkeShi) 企画制作:野村政之(演劇センターF)
◯入場無料(ドネーション制・自由席)/予約席:1,000円
※事前に予約頂いた方にはお席をご用意します。1,000円を当日会場でご精算ください。開演と同時に予約席を解除いたしますので、早めに受付をお済ませください。
※1,000円以上ドネーション(寄付)を下さった方および予約席の方には、戯曲を進呈します。
http://tcf-project.net/229/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 17:56 | TrackBack

2014年08月12日

【旅行記録】パリとアヴィニョン演劇祭(2014年7月)【アヴィニョンへ/滞在したアパートとその周辺】

 2014年7月にフランスのパリとアヴィニョンに行って参りました。⇒まとめエントリー

 パリのリヨン駅からTGV(フランスの新幹線)に乗って南仏アヴィニョンに向かいました。アヴィニョンではお友達が1か月間借りていたアパートにお邪魔させていただきました。フェスティバル期間はホテル代が非常に高いそうで、共同生活ができてとても楽しかったし、助かりました。

【写真↓】TGVから見える車窓の風景。田園風景を眺めながら南仏へ。TGVは指定席の車両がなかなか見つけられず、乗るまでが大変でした…。座席は対面式で、イスの幅が大きくゆったりできました。パリのリヨン駅からアヴィニョンTGV駅までは約2時間40分。
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【写真↓】アヴィニョンTGV駅からアヴィニョンセントラル駅(演劇祭が行われている城壁内の街の入り口)までは、アヴィニョン演劇祭のシャトルバスが出ています(時間帯によります)。今回は車に乗れる人と一緒だったのでレンタカーで。当然ですが外車です。「FIATはルパン三世が乗ってるやつだよね!」と盛り上がったり(笑)。※この写真はブルボン石切り場の駐車場です。
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【写真↓】城壁内は通行止めの嵐。車ではなかなか入れませんでした…。細い道は人だかりだし、大きな道も一方通行や進入禁止になっています。フェスティバル期間中の特別な状態なんでしょうね。※写真はもっと夜遅くなってから撮ったものです。
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 苦労して路上駐車してもらった後、すでに滞在中の日本人のお友達と合流し、お世話になるアパートに荷物を置いてからお食事へ。プリクラ風の写真を乗っけておきます。こんな機会がないと顔を合わせるはずのない超~珍しいメンバーでした。
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【写真↓】オープンカフェになったお店でのプレート。これで15ユーロだったかな。外食は日本より高い目です。パリに住んで約1年になる人曰く「フランス人はよく休む(あまり働かない)。だから品物の単価を上げないと(付加価値を高くしないと)生活できない」。なるほど…。
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【写真↓】3泊お世話になったアパートの建物。2階部分の右側の3つの扉がその部屋のものです。徒歩数十秒のところにイン(アヴィニョン演劇祭の公式の)劇場が2つあるなど、まさに観客向けの立地!どこに行くにも近くて最高でした。演劇祭の1か月間まるまる貸し出しているんですね。家主は違う場所にバカンスに行くようです。
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【写真↓】台所のついたリビングと寝室、そしてバスルームと廊下のある部屋でした。下記はリビング。私はソファーベッドで休ませてもらっていました。空調はついてなかったですが室内は涼しいので不要でした。朝起きて窓を開けた時、「ここは天国だ…」と本気で思いました。
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【写真↓】食事はみんなで協力して自炊。といってもパスタをゆでてパスタソースをかけるだけの簡単料理で、日本から持って行ったインスタントの食材が役立ちました。野菜、水、パン、チーズ等は近所のスーパーで購入。パンとオリーブオイルが美味しかった!なんでこんなに違うんでしょうね。気候と水の違いでしょうか。
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【写真↓】ミント味のシロップを炭酸水に入れたもの。お土産にシロップを買って帰りました。ベリー味など、他の種類もあって、フランスでは人気の飲料のようです。
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【写真↓】アパートの前の道です。中央の大きな木の方向に進む細い道は、いつも人でいっぱい。オフ(フリンジ)の劇場がいくつかあるらしく、お昼以降は客寄せのパフォーマンスをするアーティストなどでごった返していました。
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【写真↓】拡大しました。左側の大きなガラスにガムテープが貼られているのが見えますでしょうか?このお店は鞄、Tシャツなどが並ぶおしゃれな雑貨屋さんだったんですが、私がお店に入った時はガラスは割れてなかったはずなんです。つまり、夜が明けたら割られていた…のだと思います。この時期のアヴィニョンは夜10時を過ぎないと日が落ちません。24時開演や朝まで上演する作品もあるので(酔っ払いもいますから)“眠らない街”なんですよね。
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【写真↓】古い建物と無数のポスター。ポスターは厚い紙に貼って、ひもで柵に縛りつけてあります。突然雨が降り出すこともありまして、勝手にポスターをはがして傘がわりにする人もよく見かけました(笑)。
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【写真↓】最終日にはお土産を買いに行きました。まずは気さくなご夫婦が経営されている小物屋さんでアクセサリーを。
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【写真↓】アヴィニョンに慣れているお友達の紹介でオリーブオイルと石鹸を購入。
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【写真↓】お薦めのバジル風味のオイルを購入。この商品専用のプラスティック製の注ぎ口も一緒に買います。取り外せるので再利用可能とのこと。パスタにかけたら美味しかったです♪
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【写真↓】メインの通りからは少しはずれた場所にあるジェラートのお店へ。
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【写真↓】ドリーミーな内装の店内で、働いていたのは全員男性。見えづらいですが右側の黒い帽子の人が店員さんです。
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【写真↓】アイスを食す3人。ピスタチオとヨーグルト等、2種類ずついただきました。幸せな時間でした…まさに余暇!バカンス!
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【写真↓】突然の雨模様。雲がかかると一気に気温が冷えます。いったんアパートに戻ってから、私1人で傘をさして出掛けて子供服のお店へ。輸入品をそろえたお店だったらしく、なぜかアメリカ製のシャツをお土産に買ってしまいました(笑)。
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【写真↓】お土産購入後、荷物をまとめて一人でパリに戻りました。駅の切符販売機が故障していたせいで1駅分の切符を買うまでに数十分かかったり、乗り場が分からなかったり…海外のおのぼりさんの苦労を満喫。写真はアヴィニョンTGV駅です。
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 TGVに乗ってから2時間半は何も考えずに済むと思っていたんですが、なんと、大幅に遅延。どこかの駅に長いこと停車していました。が、私はアナウンスが聞き取れないので何が起こっているのかわからず…。到着時刻になってもシャルル・ド・ゴール空港TGV駅に着かないのでオロオロしていたら、周りの人が「まだだよ、次の駅だよ」などと英語で教えてくれました。ご親切に感謝!

 結局、空港駅に着いたのは23時ごろだったかしら。空港近くのホテルに1泊してから日本へ飛ぶ予定にしておいて本当に良かったです。ホテルへのシャトルバスを探すのに苦労したり、ホテルでPCのWIFIがつながらなかったり、その後も踏んだり蹴ったりでしたが、なんとか翌朝、無事に空港にたどり着けました。

 先に日本に帰国した友達から「(夏のハイシーズンで)空港がめちゃくちゃ混んでるから、とにかく早く着いておいた方がいい」という情報を得ていたので、早めに空港へ。なんと私の席がダブルブッキングになっていました(汗)。「300ドル払うので23時発の便にしませんか?」という提案をいただきましたが、無理なのでお断りしました。つまり私の方が早かったからそのまま乗れたんですよね。後の人はどうなったのかな…。バカンス時期の空港は気を付けた方がいいですね。

 手荷物検査を終えてからお土産用にラデュレーのマカロンを購入。航空会社のチェックイン前にもラデュレーの出店がありますが、入ってからの方が免税なので安いです。

 往復の機内で映画を5本観ることができました。日本語吹き替え版の選択肢が多くてありがたかったです。おかげ様で飛行機嫌いも軽減されたかも。以下3本はとてもお薦めです。
 「グランド・ブダペスト・ホテル」「LIFE!」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
 見たことなかった有名作品も見られてよかった⇒「エターナル・サンシャイン」「グッド・ウィル・ハンティング


 これからは鑑賞した作品の感想をアップしていきます。続く。まとめエントリーはこちら

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Posted by shinobu at 11:17 | TrackBack

2014年08月09日

【旅行記録】パリとアヴィニョン演劇祭(2014年7月)【パリの美術館・博物館など】

 2014年7月にフランスのパリとアヴィニョンに行って参りました。⇒まとめエントリー

 朝5時ごろにホテルに着いてから仮眠を取って、午前中から活動開始しました。友人からお薦めの散歩コースや美術館、博物館の情報を得て、てくてく歩いて、地下鉄に乗って、歩きに歩いて、夕方まで放浪しました。たぶんこの1日で無理をしすぎたからアヴィニョンでも疲れが取れず、あまり観劇をがんばれなかったですね…。次回への教訓にします。

【写真↓】ホテル・ダングラテールの前の道。朝はまだ少ないですが、道路の両端は路上駐車の車でびっちり埋まります。
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【写真↓】今回のパリ滞在における最も重要な目的地、MIWAへ。⇒公式サイト ⇒facebookページ
 入り口にかかった白い布が目印。静謐さに重みがある、とても密度の高い空間でした。開店前に必ず祝詞をあげたり、お清めをされているそうです。さすがですね。
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【写真↓】上の写真の左側の濃い緑色のドアを開けると、中庭のような場所になっていて、そこにMIWAの店舗であるNAKANIWAがあります。下は入り口とその看板。MIWAとNAKANIWAはパリの一等地で日本の文化を発信している稀有な場所です。
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【写真↓】MIWAは会員制のサロンですがNAKANIWAは普通のお店で、日本製の一流工芸品を買うことができます。日本語が堪能なフランス人女性が商品の紹介をしてくださいました。経営者の記事⇒

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【写真↓】MIWAから歩いてオランジュリー美術館(Musee de l'Orangerie)を目指します。これは橋の上から撮影した写真です。右側は愛しのオルセー美術館。今回の旅行ではお預け。
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【写真↓】同じ橋の反対側の景色です。鍵がいっぱい…恋愛のおまじないかしら。写真の右側にルーブル美術館があるはず。中央奥に見えているのはグラン・パレ(のはず?)。炎天下で、まだお昼になったばかりなのに気持ちは折れ気味でした…あづい………。
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【写真↓】公園のベンチでパン屋さんで買ったキッシュを食べて腹ごしらえをして、モネの「睡蓮」が収められているオランジュリー美術館にようやく到着。2006年は改装中で入れなかったので、リベンジなのです!
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【写真↓】オランジュリー美術館の日本語のリーフレットです。日本人観光客が多いおかげですね。
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 念願かなって見ることができた「睡蓮」は、想像以上、期待以上の作品でした。遠くから、近くから、何度も場所を変えて、ベンチに座ってみたり歩き回ってみたり、色んな角度から鑑賞しました。自然がもたらす平安は神様の贈り物。人間はその恩恵を受けて生きているのだと全身で感じました。そして芸術文化を破壊する戦争に対する警戒心や憂いがさらに大きくなりました。


【写真↓】モネの「睡蓮」の後に「ジャン・ヴァルテル&ポール・ギヨームコレクション」へ。モネ、ルノワール、セザンヌ、ピカソ、マティス、ゴーギャン、モディリアーニ、ユトリロ、マリー・ローランサン、ルソーなどがごろごろ。有名画家の絵が延々と続き、だんだん豪華さに麻痺してきました(笑)。
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【写真↓】お友達がこぞって薦めてくれた「BILL VIOLA展」を目指し、またまた歩いてグラン・パレへ。正面に着いたものの入り口が見つからない…。
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【写真↓】左側からぐるーっとまわると、なんと正面入り口のすぐ右側が入口だったと判明。そして炎天下に長蛇の列…。
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【写真↓】お向かいのプティ・パレでも1900年代のパリの展示があるようで、挑戦しようとしたら、こちらにも列が。諦めて地下鉄の駅を探しました。
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【写真↓】夕方までまだ時間があるので、ホテルに引き返すのも癪だから、マレ地区にあるMIWA店主お薦めの「狩猟自然博物館」へ。こちらはガラガラ…というか、受付の方々が観光客が来たことを少し驚くぐらい閑散としてました。
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【写真↓】狩猟と自然がテーマで、シックな調度品に囲まれた部屋には動物のはく製がわんさか!……マジで怖い!!いきなりヤン・ファーブルのフクロウの部屋とか!はく製だらけの部屋は怖くて撮れず…。写真⇒
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【写真↓】一人で昇り降りするのが怖くなる階段でした。ハイセンスなんですが、なんだか…閉じ込められてるような気持ちになるんですよ…。シャンデリアは鹿の角でできてます。
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【写真↓】とはいえ、狩猟と生活が密接につながっていた時代は、動物は今よりも神聖な存在だったでしょうし、彼らを射止める銃もまた貴重な道具として祀られていたのだなと思いました。これは正面入り口の写真です。
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【写真↓】拡大してみました。奥に見える白い筒状の大きなオブジェがわかりますでしょうか?黒いペンキが垂れています。これは現代アート作品で、博物館内に似た作品が多数置かれていたんです。いわゆるコラボですよね。これが気味悪さを増長していました…。
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【写真↓】この後、同じ最寄り駅のピカソ美術館を目指しましたが、散々迷って歩きまくった挙句、たどり着いたら閉館中。…地獄。あきらめて駅に戻り、ホテルに帰る決心。サン=ジェルマン=デ=プレ駅を出るとサン=ジェルマン=デ=プレ教会が。観光というより休みたい一心で足を踏み入れました。涼しい!そして無料!…やはり教会は誰もを受け入れてくれる場所なんですね。しばらく静かに椅子に腰かけていました。夕食は前エントリーに書いた「YEN」に。
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【写真↓】パリ最終日は朝から「BILL VIOLA展」にリベンジ。本当はネット予約できたはずなんですが、フランス語がわからず断念。30分ほど並んで入れました。暑かった…。私の直前に並んでいた若い男性が私を先に通してくださって、ごく自然にレディー・ファーストが身についている紳士なのだなぁと思いました。「男女差別じゃね?」という意識も起こらないわけじゃないですが、大切に扱われていると感じられるのは単純に嬉しいものです。学びます。
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【写真↓】涼しい館内に入ると、映像展なので暗い部屋が続きます。CGが発達していない時代から映像を加工して芸術作品にまで高めていたのは凄いと思いました。下記の写真は1つの部屋の壁に5つの映像が映写され流れ続ける大きな作品の中の1つ。
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 2階建てのアパートが突然洪水に襲われて大量の水が流れ続けたり、昔の宗教画を現代にアップデートして新創作したり、色んな意味を含んだ作品群だったんだろうと思います。ただ、人々が歩き続ける映像や演技をしている様を床に座って眺めながら、「なぜ私は電気の光を見続けているんだろう(生身の人間が存在しないのに)」という根本的な疑問がぬぐえず。興味が持てなかったなぁ…。どちらかというと絵画の展示の方が好きですね。絵画はモノだから人間を感じられます。


【写真↓】「BILL VIOLA展」で最も興味をそそられたのは、老いた全裸の男女がそれぞれに自分の体に懐中電灯を当てながら何かを探す動画。タイトルは「男は不老不死を探し、女は永遠を探す」。男女の差がよく表れており、それゆえ性差や時間を超えた作品だと思いました。
 グラン・パレを出るとやはり入り口には列が伸びていました。もうすぐ会期終了なので人気もうなぎのぼりだったんでしょうね。
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 アヴィニョンに着いてから「BILL VIOLA展」に行ったと報告したら、友達に「何時間いたの?」と聞かれて、そういうものだったのか…と初めて気づきました。映像作品を細かに見続けたら何時間見ても足りない(飽きない)はずの企画なんでしょうね。私は全く…。

 この後、昼食にステーキ(⇒前エントリーに写真あり)を食べてからホテルをチェックアウトし、リヨン駅から14:49発のTGVでアヴィニョンに向かいました。続く。まとめエントリーはこちらです。

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Posted by shinobu at 23:55 | TrackBack

2014年08月08日

【旅行記録】パリとアヴィニョン演劇祭(2014年7月)【パリのホテルとその近辺】

 2014年7月にフランスのパリとアヴィニョンに行って参りました。⇒まとめエントリー

 早朝4時ごろにシャルル・ド・ゴール空港に到着する便でした。タクシーでパリのホテルへ。黒人運転手さんが英語ができて幸運でした。「パリの道がこんなに空いてるなんて!(早朝だから)」等と会話しながら、明朗会計で到着。ありがたや~。

 ホテル・ダングラテール (Hotel d'Angleterre) はサン=ジェルマン=デ=プレのおしゃれなプチ・ホテルでした。チェックインの時刻までロビーで待てる気がしなかったので、実質的には1日半も使わないんですが2泊予約しました。この選択は賢かったです。

【写真↓】ホテル・ダングラテール外観
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【写真↓】階段空間が美しい。でも本当に古くて、板が歪んでました。それも味わい。
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【写真↓】すごく狭いエレベーター。閉所恐怖症の人はたぶん無理(笑)。鏡で狭い印象を軽減。壁の絵が可愛らしい。
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【写真↓】ロマンチックなデザインのお部屋。
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【写真↓】調度品もいい感じ。バスルームのタイルがなぜか和風。
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【写真↓】窓。カーテンのドレープの作り方ひとつで、こんなにムードがいい。
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【写真↓】窓から下の中庭を眺めた図。3階のお部屋でした。
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【写真↓】ロビーから見た中庭。いかにもバカンス気分。
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【写真↓】右下に写っているのはドアノブです。突然開かなくなって部屋から出られない事態に。建てつけが悪かったみたい。さすがは古い建物です。フロントに連絡したら対応してくれました。英語が通じるので安心。
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【写真↓】近所のお店Josephine Bakery(ジョセフィン・ベーカリー)で買ったパンが美味しくって嬉しい悲鳴。左上にある金色の物体は部屋の鍵です。持ち歩きたくないぐらい重たいので、フロントに預けたくなりますね…。
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【写真↓】朝ごはんもランチもジョセフィン・ベーカリーで買いました。キッシュも超ウマ!
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【写真↓】徒歩数十秒のところにラデュレーあり。(逆光になっちゃいました)
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【写真↓】自分のためだけに5個も買って食べちゃいました。至福。
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【写真↓】夕方に人だかりが。ステーキのお店だそうで、なんとメニューは1種類のみ。注文するときは「ミディアム」「ウェルダン」等とひとことだけ言えばいいとのこと。
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【写真↓】翌日行ってみました。パリは昼食が13時以降だそうで、12時に行ったらガラガラ。
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【写真↓】ポテトがいっぱい。ステーキはソースが美味しかったですね。写真のお肉の量は半分です。食べ終わったころに、ろうそくの火で温めておいてくれた残りの半分を持ってきてくれます。これは親切!ポテトもさらに盛られるので、完食は無理でした。
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【写真↓】有名な日本食店「YEN」へ。私、2006年にも行ってましたね…。
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【写真↓】左はバイ貝だったかしら…忘れちゃいました。右はトマトの漬物。両方美味しかった!メインのおそばもいただいたんですが写真撮り忘れ。安くはないですが、ちゃんと日本の味なので、日本食が恋しくなったら行くといいと思います。
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 続く。まとめエントリーはこちらです。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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【旅行記録】パリとアヴィニョン演劇祭(2014年7月)【まとめ】

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アヴィニョンにて

 2014年7月にフランスのパリとアヴィニョンに行って参りました。きっかけはSPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険』がアヴィニョン演劇祭で公式招待演目に選ばれたこと。パリに親戚もいるので、インドア派で旅行が苦手な私ですが、思い切って一人旅を決心しました(2006年は家族旅行でした)。

 ほぼ1週間の海外旅行は…天国でした!いえ、ユートピアと言った方がいいでしょうか。超苦手だった飛行機の長距離フライトにも慣れることができ、今は「1人ででもまた行きたい!」という気持ちです。アラフォーにしてようやく大人になれたのかも…(苦笑)。

 以下、ごく私的な旅行の記録です。アヴィニョン演劇祭で拝見した舞台のレビューも個別にアップしていきます。よかったら写真だけでもお楽しみいただけたらと思います。
 ※リンクを追加していきます。

 ・パリのホテルとその近辺
 ・パリの美術館・博物館など
 ・アヴィニョンへ/滞在したアパートとその周辺
 ・SPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険(MAHABHARATA - NALACHARITAM)
 ・SUJETS À VIF
  『IL SE TROUVE QUE LES OREILLES N'ONT PAS DE PAUPIÈRES (PRÉLUDE)』
  『BUFFET À VIF』
 ・ROBYN ORLIN『AT THE SAME TIME WE WERE POINTING A FINGER AT YOU, WE REALIZED WE WERE POINTING THREE AT OURSELVES…』
 ・LEMI PONIFASIO『I AM』
 ・Ivo van Hove『THE FOUNTAINHEAD』
 ・MATTHIEU ROY『MÊME LES CHEVALIERS TOMBENT DANS L'OUBLI』
 ・東京の観劇環境について~アヴィニョン演劇祭初体験を経て~

 ≪旅行準備についての備忘録≫

 私は海外旅行の度に雑誌を買うんですが、今回は「ことりっぷ 海外版 パリ」1冊だけで間に合いました。取り外せる地図を持って電車&徒歩で移動し、無問題。感謝感謝です。

 ホテルはブッキングドットコムで予約。
 パリからアヴィニョンへのTGVの予約はsncfで。予約が早ければ早いほど安い。アクセスした時によって運賃が違う…。
 ネット環境はWifi頼りでした。なぜかドコモのガラ携の電源が入らなくなって、ショートメールが使えなかったのは痛手でした。携帯電話は安いのを買えるみたいだから、買った方がいいですね。

 旅程:エアフランスで往復。7/15(火)夜に羽田発~パリ2泊~アヴィニョン3泊~7/22(月)早朝に羽田着。

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Posted by shinobu at 16:44 | TrackBack

2014年08月06日

【受講生募集】日本劇作家協会「ミュージカル講座」9/12~11/15開校@座・高円寺の地下3階けいこ場2※〆切明記なし(専用フォームあり)

 日本劇作家協会が第2回目となる「ミュージカル講座」を開講します。期間は9月後半から11月前半の全11回。作り手だけでなく批評家、観客も受講可能! 詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●日本劇作家協会「ミュージカル講座」
  期間:9月後半から11月前半の金・土・日の全11回
  受講料:全11回通し 60,000円 ※各回受講も可。
  講師:青井陽治
  ゲスト講師:高橋知伽江、島田歌穂、宮川彬良、他

Posted by shinobu at 23:13 | TrackBack

【ワークショップ】冨士山アネット「冨士山アネット/Manos.ワークショップ」08/15-16実施※8/13〆切(メールのみ)

 東京、福岡、京都で上演される冨士山アネット/Manos.『醜い男』に合わせたワークショップの参加者募集情報です。

 冨士山アネットは長谷川寧さんが振付・演出されるユニットで、冨士山アネット/Manos.は演劇に特化した企画です。『醜い男』は東京芸術劇場のeyes plusに選ばれています。下記はCoRich舞台芸術!の掲示板より。

■8/15,16 冨士山アネット/Manos. ワークショップ

9/5-16 at 東京芸術劇場他福岡・京都でも上演される[醜い男]の関連企画として、演劇に特化したユニット冨士山アネット/Manos.(マノス)によるワークショップが東京にて緊急開催決定!
本公演のテキストを用い実際に空間を意識してシーンを立上げてみる、という実践的なワークショップとなります。
今後御一緒して行ける方との出会いになる様な発展的な場になればと考えていますので、御興味の有る方、奮って御応募下さい。

東京 at 森下スタジオ Sスタジオ
2014/8/15(金) 18:30−21:30
2014/8/16(土) 18:30−21:30

■参加料   1回 1500円 2回 2500円 (内容は同じですが、継続して参加して頂く事が可能です。)
■対象    演劇経験不問。
■御応募方法 件名に「[醜い男]東京WS」と記載の上、
       ①名前 ②電話番号 ③希望日時(15日or16日、或いは両方) ④長谷川寧作品の観劇の有無(有れば作品名) を明記の上、
       fujiyamanet(アットマーク)gmail.com 迄御応募下さい。追って御連絡を致します。
■締切    8/13(水)

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:28 | TrackBack

2014年08月04日

【ワークショップ】渡辺源四郎商店・F/T14関連企画「高校生と東京で7日でつくる『もしイタ』畑澤聖悟ワークショップ&発表公演」8/18-24実施※8/11〆切(郵送、FAX、メール)

 今年11月に開幕するフェスティバル/トーキョー14の関連企画として、渡辺源四郎商店の畑澤聖悟さんによる高校生向けワークショップ&発表公演が実施されます。“高校生と○○で○日でつくる”シリーズは畑澤さんの定番。驚くべき短期間で1本のお芝居を作り上げて発表するという、ハードで学ぶところだらけの演劇体験です。詳細は公式サイトでご確認ください。

 上演する『もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら~』は、青森中央高校演劇部が2012年8月の第58回全国高等学校演劇大会で最優秀賞を獲得した作品で、それ以来ずっとツアーが続いています。作品詳細はこちらでどうぞ。私は2012年のNHKの放送で全編鑑賞して号泣し、2013年8/5に国立オリンピック記念青少年総合センターでようやく生で拝見しました。

 【実施期間】2014年8月18日(月)~8月24日(日)
 【応募〆切】8月11日(月)
 【参加費】無料
 【募集人数】最大40名 ※応募者多数の場合は8月18日の配役決定オーディションを経てWS参加者を決定。

Posted by shinobu at 00:13 | TrackBack

【ワークショップ】NPO法人STスポット横浜「観る身体~身体×カメラワークショップ~(岩渕貞太)」8/23実施※〆切表記なし

 横浜のSTスポットで、振付家・ダンサーの岩渕貞太さんのワークショップが実施されます。1時間半で料金は1000円。ゲストがサンプルの照明でおなじみの木藤歩さんなのも気になりました。以下、CoRich舞台芸術!の掲示板より。

 ■STスポット「観る身体~身体×カメラワークショップ~(岩渕貞太)」

音、光、空間など様々なものと身体とが対話するように作品をつくる振付家・ダンサーの岩渕貞太。彼のワークショップシリーズ「観る身体」は、身体表現の楽しみ方を発見することを目的としたものです。中でも過去に実施し好評だった〈身体×カメラワークショップ〉をバージョンアップし、実施します。

ナビゲーター/ 岩渕貞太(振付家・ダンサー)
ゲスト/木藤歩(照明家)

日程/ 2014年8月23日(土)
   ①13:30~15:00 ②18:00~20:30(①②は同じ内容)
会場/ STスポット
対象/ 身体表現に興味がある方/デジタルカメラが使える方
持物/ デジタルカメラ(お持ちでない方は、申込み時にご相談ください)
料金/ 1000円
定員/ 各回ともに10名
予約/ 下記の事項をご記入頂き、ws(アットマーク)stspot.jpまでお申し込み下さい。
・お名前・年齢・ご連絡先・簡単なプロフィール・参加希望の回

詳細情報 http://stspot.jp/schedule/post-146.html

主催/ NPO法人STスポット横浜
共催/ 岩渕貞太 身体地図

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Posted by shinobu at 00:06 | TrackBack

2014年08月03日

【オーディション】MODE「2014年10~11月公演『あなたに会ったことがある・3』出演者募集」8月20日、8月22日に一次・二次オーディション実施※8/18(月)〆切(メールで申込み用紙を請求する必要あり)

 松本修さんが演出されるMODEが2014年10~11月公演の出演者オーディションを行います。詳細は公式サイト(PDF)でご確認ください。⇒2009年のレビュー ⇒CoRich舞台芸術!の公演記録 

 応募資格に「MODE作品あるいは松本修演出作品を観たことがあること」とあります。他にも年齢制限など条件あり。申込期日は8/18(月)ですが、申込書を入手してからの応募になりますので、お気を付け下さい。

 ■MODE10月公演 『あなたに会ったことがある・3』 オーディション(日程=一次8/20、二次8/22) ※CoRich舞台芸術!の掲示板より。

MODEでは本年10月29日~11月3日に上野ストアハウスで上演する 『あなたに会ったことがある・3』 (チェーホフ短編小説より) に出演していただける実力ある俳優、個性的な新人をオーディションによって広く募集します。
チェーホフの短編小説を舞台化する試みで、俳優の自由な発想と演出家・松本修の構成・演出プランを合体させ、ワークショップを重ねて、秋にふさわしいエレガントな舞台を新しい顔合わせで作り上げたいと考えています。


■応募資格・条件
・18歳以上、30代までの演技経験のある俳優 
・チェーホフ作品に興味のある人 
・MODE作品あるいは松本修演出作品を観たことがあること
・8月下旬の3日間のワークショップ、9月初旬からの稽古に参加できること

■オーディション日程

◇一次オーディション=8月20日(水)  17時30分~21時30分
※終了後に合否を発表します。合格者は二次オーディションに参加下さい。

◇二次オーディション=8月22日(金)  17時30分~21時30分

■オーディション会場
芸能花伝舎  (地下鉄丸の内線・西新宿徒歩5分)

■参加料
一次オーディション 3,000円
二次オーディション 2,000円
  
■オーディション内容
「チェーホフ短編小説」の中から数篇を用いて、シーンづくりのエチュードをやります。
申込み受付後に、こちらからテキスト(短編小説)をメールにて指示いたします。
当日までに、その小説を一読しておいて下さい。

■合格通知
二次オーディション終了後、数日以内に通知します。

■出演料に関して
二次オーディション通過者に出演料に関して、説明し、了承された方に出演していただきます。

■申込方法
メールで申込み用紙を請求して下さい。すぐにメールで送付いたします。
申込み用紙に必要事項を記入して、返送下さい。
書類選考を通過した方に、オーディションで使用するテキスト(チェーホフの短編小説)および当日の服装、会場等の注意事項を連絡いたします。

E-mail mode1989(アットマーク)m8.dion.ne.jp
ファクス  03-5919-3165
郵送の場合 〒160-0017 東京都新宿区左門町1 愛好ビル5F MODE オーディション係

■稽古期間・公演期間
稽古/8月下旬から。 基本的に週4~5日間、本番2週間前は週6日間。
劇場入り/10月27日
公演/10月29日~11月3日 (全7ステージ)

MODE公式ホームページ   http://www.mode1989.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:42 | TrackBack

【オーディション】神奈川県「マグカル・パフォーミングアーツ・アカデミー受講生募集」2014年10月~2015年3月開校※8/15〆切(郵送のみ)

 神奈川県が舞台芸術のアーティストを育成するマグカル・パフォーミングアーツ・アカデミーを開講します。塾長は扉座の横内健介さん。

 原則として(火)(金)の週2日間、18時~20時のレッスンがある計6か月間のコースで、入校料・授業料はなんと無料、実費負担が約6万円です。対象は16歳から26歳の若者で、定員は20人程度。詳細は公式サイトをご確認ください。

 応募締切:平成26年8月15日(金曜日)必着
 第1次:書類審査
 第2次:実技オーディション・面接
  平成26年8月27日(水曜日) 13時00分
 参加費:無料
 審査員:横内謙介 深沢桂子 ラッキィ池田 彩木エリ(予定)

 ※黒岩知事が進める横浜ブロードウェー構想の一環だそうです。高校生は単位認定も受けられます。レッスンを欠席しないのなら事務所所属の方も受講可能です。

Posted by shinobu at 23:10 | TrackBack

【レポート】ゴーチ・ブラザーズ「山中結莉ワークショップ(プロの俳優向け5日間)」06/16-20都内スタジオ

 ロンドン在住の俳優指導者の山中結莉(やまなか・ゆうり)さんによる、プロの俳優向けの5日間集中ワークショップを見学させていただきました。参加人数は男性4人、女性6人の計10人。⇒告知エントリー

 基本は「五感を研ぎ澄まして感じたこと、そして自分の中から沸き起こったものを、声や動きを通じてそのまま外に出す」。そこからセリフを声に出す演技の稽古にも発展していきます。想像していたよりずっと実践的なワークショップでした。

 結莉さん(お名前で呼ばせていただいてます)はプロの中のプロ。本物の俳優指導者だと思いました。今はもうロンドンに戻られていますが、再び日本で指導をしていただけることを願ってやみません。

 ⇒facebookページ『山中結莉ワークショップ<埋もれた声 VOICE>を掘り起こす---身体と表現』2014年夏まとめ
 ⇒結莉さんのブログの関連エントリー:

20140619_yuri_WS_s.jpg

 結莉さんとの約束で、ワークショップの具体的な内容は記事にしないことになっています。たとえば文章を読んだだけの人が真似をしても、実際に行われたことと同じことができるとは限らず、やり方次第では危険性もあるためです。以下では、計5日間のうち3日間見学した私が感じたこと、考えたことをまとめました。結莉さんに全文をご確認いただいております。


 【参加者は絶対に安全】

 どんなワークショップでも参加者は絶対に安全で、それを全員の共通認識にすることが必要だと私は思っています。今回はそれが完璧でした。最初に説明されたルールは「エクササイズをしているときはエクササイズの事だけを考える。肉体的にも精神的にも、自分と他者を傷つけなければ何をしてもいい」。この2つだけです。シンプルですが、言葉だけでは本当の意味で共有できないんですよね。エクササイズを通じて、全員の意識と空間が変わって初めて実現できるのです。


 【リラックスと集中の両立】

 毎日行ったのは、一人で自然の景色の中にいると想像し、つま先から頭のてっぺんまで、背骨の1つひとつも意識しながらほぐしていくエクササイズ。普段の生活でおろそかにしがちな五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のすべてが研ぎ澄まされていき、リラックスしつつ、心身が全方位に集中している状態に持っていくことが出来ます。
 結莉さんは「自分の身体をよく聞いて(身体の声に耳を澄ませて)、気持ちいいなと思うところを探す」「身体の気のすむまで動かしてあげる」とよくおっしゃっていました。脳から身体に指示を出すだけではなく、身体から発信されたものを受け取ろうとするので、意識が脳と身体を双方向に行き来することになります。普段の生活でもきっと無意識に行ってるのでしょうけど、有意識的に行うことで色んな発見、気づきがあったことと思います。


 【感じたままを、外に出す】

 結莉さんの今夏のワークショップのテーマは「<埋もれた声 VOICE>を掘り起こす---身体と表現」。ワークショップで繰り返し行うのは、外からの刺激を五感で受け取って、感覚や感情が起きたら、すぐにつかまえて外に出すこと。「受け取って反応する」のがお芝居の基本であり、始まりです。日常生活で無意識に抑制している感覚、感情を掘り起こし、溜め直したり違う形に変えることなく、そのまま素直に出せた時、その人にしかできない表現が生まれて、その人の存在そのものが輝きます。
 心身をほぐした後は、言葉は使わず母音だけで会話をしたり、ある感覚や感情を身にまとって身体を動かしたり、動作のスピードや相手との距離を変えて味わったり、色んな種類のワークを重ねていきました。

 結莉:イメージする時は、はっきり、クッキリ想像する。状態に完全にのめり込んでしまうのではなく、どこかに覚醒した自分もいる。「覚醒した集中力」が必要。その方が演技に広がりが出来るし、観客、相手役が入ってこられる余地が出来る。
 結莉:人は、身体がなければ存在できない。全ては身体から始まる。人は五感、また六感も使って外からの刺激を受け取る。そして常に心と身体の中で「何か」が起きている。その「何か」は、感情、感覚、または言葉にはなりにくいもの。そしてそれらを外に出して表現するのは、言葉であることもあれば、身体の動き、表情、ニュアンスのときもある。
 この「中で起きていること」と「具体的に外に出して表現すること」が真実に、シンプルに繋がったときに、人の心を打つ「真実」の演技が出来るのではないでしょうか。
 私が目指しているのは「心・身体・声」がシンプルに真実に繋がることです。


 【観客に伝わる演技をする】

 演劇のワークショップで少々気にかかるのは、自分の感覚や感情に集中することで、内面に入り込んでしまい、他者や外の世界を忘れがちになること。結莉さんはワークが終わるごとに、今やったことが演技の何に役立つのかを具体的に説明されるので、自己陶酔や孤立といった状況に陥る人はいませんでした。
 「お芝居は『ももたろう』のお話を子供に読んで聞かせるのと変わらない」「俳優は観客に伝えるために演技をする。ただし、“伝える”よりは“伝わる”が大切」という結莉さんの考えは明快!それを示した上で、「何にでも目的があり、はじめ・真ん中・終わりがある」「初めと終わりをはっきりさせる」ことを目的としたワークがいくつも行われました。


 【モノローグ(独白)とダイアローグ(対話)】

 「スタニスラフスキーの9つの質問」を解説してから、モノローグ(独白)の稽古が始まりました。役には各場面での目的のほかに、その役が人生をかけて達成したい目的(=超目的)があります。役自身は知らないかもしれない超目的を、俳優は知っておく必要があり、知識としてでなく身体でもわかっていれば、リアルな役になるのです。
 結莉さんが俳優に次々に質問を投げかけ、セリフを細かく分析して、役柄の超目的と場面ごとの目的を確認していくと、俳優がある1人の人間として堂々と存在するようになりました。独白から物語の背景や景色が見えてきて、実在する人物の本音のように伝わってきました。

 最終日に行った2人1組のダイアローグ(対話)の稽古では、結莉さんがダイアローグ中の俳優の耳元で何かをささやくと、演技が激変しました。これまで行ってきたエクササイズとワークの成果が如実にあらわれ、結莉さんの演出力を見せつけられた瞬間でもありました。
 ※俳優が持参して使った戯曲は「クローサー」、「グリークス」、「令嬢ジュリー」、「それでも生きていく」(テレビドラマ)、他。


 【日常(ordinary)から日常を超えた世界(extraordinary)へ】

 参加者にとってとても重要だったのは、毎日行う「日常から、日常を超えた世界へ」と足を踏み入れる小さな儀式(⇒参考エントリー)。1日の終わりには必ず「日常を超えた世界から、日常へ」戻ります(昼休みにも行いました)。また、1つひとつのワークが終わる時もしっかり区切りをつけていました。生み出された感情や想像力は身体にも心にも、そして空間にも残っています。そういったものを引きずらずに次のワークに進むために、そして俳優が自分を守るために、全てを払い、拭い去る作業が必要なのです。

 他人からニックネームをつけてもらうことも非常に効果がありました。私がこれまでに見学、参加したワークショップでは「自分が呼ばれたい名前をシールに書いて胸に貼る」ことが多かったんですが、今回は自分以外の参加者に名前を付けてもらうのです。他者から見た自分を知るのはスリリングで、まさに新しい自分との邂逅。名づけという儀式は偉大です。また、自己紹介はせず本名も明かさないので、年齢、経歴、地位などの社会的なしがらみとは最後まで無縁のまま、全員が平等に交流する場が守られました。ワークショップ終了後の懇親会で、それぞれが本名と年齢、所属などを発表した時は大いに沸きました。


 【俳優は半分が職人で、半分がアーティスト】

 結莉:俳優はシンプルに、リアルに、真実に、役を演じたい。自分が普段出さない感覚や感情を出す役をもらったらどうする?自分がパっと取れるところにその感覚があれば、すぐにつかんで出せる。それが核です。このワークショップでは、さまざまなワークをすることで、少しずつ埋もれているものを出しているのです。
 ここでやってるのは、稽古場に行く前に一人でできること。みなさんに道具(エクササイズ)を渡します。家に持って帰って、やってみて、見つけておく。身体でやると、(自分も観客もその演技を)信じられる。
 俳優は自分だけの楽しい秘密を持っていて、それを毎回の稽古で試してみたり、本番では相手が困らない程度に、ちょうどいい“びっくり!”の刺激になるくらいに手を変え品を変え使ってみたりする。

 結莉:イギリスではいわゆる一握りの大スターを、大勢の職人俳優が支えています。イギリスの俳優養成の歴史は古く、ちゃんと職人が育っていくので、層はとても厚い。映画館でナショナルシアター・ライヴを観てみてください。訓練すると、あそこまで行けるんです。
 俳優は半分が職人で、半分がアーティスト。ユニバーサルに通じる演技は、あるんです。人類の感覚は同じ。


 【参加者の声】

 結莉さんはワークが終わるごとにフィードバックの時間を取り、「何でもいいから言葉にできる方、いますか?今感じてることを言葉で言ってみてください」と参加者に発言を促していました。起こったことを皆で共有したり、疑問や問題を解決したりする以外に、身体で感じて行動にしたことを言葉に変換する作業でもあったのだと思います。身体、心、声、言葉をつないでいくワークだったのかもしれません。以下はワークショップ中や終了後の参加者の発言で、印象に残ったことです。

 「普段の生活でも感じやすくなってる。勝手に声が出て言葉になる。面白い。」
 「境界線を越えて中に入ると集中しやすい」
 「俳優のワークショップにはよく行くが、これは何の意味があるの?と不信に思うワークをやらされるのが嫌だ。今回はそれがない。」
 「演技の最中に(過度に)感情的になりたくないと思ったけど、やっぱり行くところまで行かないとダメなんだとわかった」
 「この距離とこの角度だから、この感情が出てきたとわかった」
 「はがして、はがして、はがして、すべて具体化する」
 「具体的にすればするほどシンプルになれる」


 ≪懇親会の集合写真≫
20140620_yuri_WS_all.jpg


 ●所感

 参加者の意識が高い、非常に充実したワークショップでした。全員が「ここでは何をやってもいい」と安心していて、誰に対しても正直で居られたことも大いに関係しています。日常生活ではさまざまな制限がありますから、その枷(かせ)をはずすだけでも、俳優はいつもの数倍の能力を発揮できるのではないでしょうか。

 感情や思考だけでなく、身体にフォーカスしたワークで新しく気づくことも多々ありました。身体の部位や機能のひとつひとつを意識して、客観視して、自分からはがしていくことで、より身体の存在が確かになっていくようでした。クロード・レジ演出『彼方へ 海の讃歌(オード)』を観た時、“身体”と“感情・思考”が互いに独立しながら支え合っているように感じたのを思い出しました。そういえばチェルフィッチュの岡田利規さんも「身体は脳の従属物ではない」とおっしゃっています(数年前)。感情ではなく目的に合わせた動作をすることで、ぴったりの感情が湧き出てくる。そういう道筋をつくるワークは、小川絵梨子さんがシーンスタディでおっしゃっていた“演技の地図を作る”に重なりました。

 役柄を詳しく研究して、イメージを具体化していくことで、俳優は役柄と自分自身を離して捉えることができるようになります。演じた役は稽古場で脱いで、すっかり落とし切ってから帰宅すれば、家では稽古場に置いてきた“役柄のぬけがら”を外から見つめて考えられます。客観視できる方が演技の改善がしやすいし、役から離れることができるので、俳優はずっと楽になるんですね。つまりこのワークショップは俳優が自分を守る方法を学ぶ場でもありました。

 モノローグとダイアローグで結莉さんの細やかな指導を受け、俳優はシーンの目的も“超目的”も共有した状態で演じることができていました。目の前で起こることが真実だった時には、時間が止まったかのように集中してシーンに引き込まれました。
 ただ、出来上がったものを客席で観る観客には、そんな背景は知る由もありません。彼らがどんな“超目的”を持っているのか、シーンの目的が何なのかは、観客にはわからないのです。俳優は、他人が想像している以上に多くのことを同時に行っているのだと再確認しました。
 とはいえ、観客は内実なんて知らなくていいのだとも思います。舞台上の人間関係も、人間自体も、目撃したままに、多重多層のままに受け取ればいい。舞台裏を知らずに想像することから、新たな可能性も生まれます。ただし、舞台上で自身をさらす俳優と同様に、自分に嘘をつかないこと。そうすれば観客も真実の交流に加われるんじゃないかと思います。
 ※映画「クレイマー、クレイマー」でメリル・ストリープが持っていた超目的は何だったのか、というエピソードが面白かったです。

 結莉さんが「ユニバーサルに通じる演技」というものの存在を肯定していたことは、私にとっては大きな発見であり、喜びでした。人種、性別、年齢など、ステータスは人それぞれに違いますから、人間は千差万別です。それでも、つきつめれば「人類の感覚は同じ」なんですね。自分とはかけ離れている役柄を演じる時や、海外の戯曲に挑戦する時に、頼れる指針になるのではないかと思いました。(高野しのぶ)




2014年6月16日(月)~20日(金)
対象:プロの俳優として活動している方
募集人数:14名(応募者多数の場合は書類選考あり)
参加費:40,000円(5日間通し)
講師:山中結莉(ゆうり) You-Ri Yamanaka (俳優、俳優指導者、演劇指導者、ムーブメント・ディレクター)
参加者のニックネーム(順不同):ロザリー Tシャツ バーニー 本田 ピッピ ちょぼちゃん 政夫 時江 師匠 まひろ マチルダ(講師)
http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0531112734.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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2014年08月01日

メルマガ 2014年08月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2014年8月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。

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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 122    2014.08.01  2,127部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎生まれて初めてフランスのアヴィニョン演劇祭に行ってきました!
  天国でした…まだ心身共に東京に復帰できていません……(汗)

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

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○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→こまつ座『兄おとうと』
       08/17-31紀伊國屋ホール
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#160

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→Ivo van Hove演出『THE FOUNTAINHEAD(水源)』
       07/13-19 Cour du lycee Saint-Joseph
       http://bit.ly/1mUGP2G

 ◆3【東日本大震災の被災地より~お芝居・朗読・シンポジウム】

   ◎東日本大震災の被災地の声、言葉を演劇で体感。

 ◆4【生誕450周年の今年、シェイクスピア作品の上演が充実!】

   ◎規模も種類もお値段も色々の娑翁劇まつり♪

 ◆5【おすすめ前売り情報 SPAC『マハーバーラタ』横浜公演】

   ◎アヴィニョン演劇祭で大成功した舞台が日本で観られます!
    http://www.kaat.jp/d/mb

 ◆6【おすすめ前売り情報 東京芸術劇場『ポリグラフ―嘘発見器―』】 

   ◎『ポリグラフ―嘘発見器―』待望の再演!パリ公演もあります。
    http://www.geigeki.jp/performance/theater066/

 ◆7【編集後記】

   ◎アヴィニョン演劇祭に行ってきました~!

 ◆8【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪

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 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※間違いがあるかもしれません。最新情報や詳細は公式サイトでご確認を。


1.ニッポン放送『一万年後も君は世界でいちばん美しい』
  08/09-16東京芸術劇場 シアターウエスト
  ☆出演:早乙女太一、松田美由紀
   脚本:畑澤聖悟 演出:中屋敷法仁
   6,000円
    http://www.sunrisetokyo.com/schedule/details.php?id=2258
   畑澤聖悟さんの新作を中屋敷法仁さんが演出。
   お2人はいわば、青森県の高校演劇師弟コンビですね。
   早乙女太一さんと松田美由紀さんの二人芝居というのも魅力。


2.パソナグループ企画『舞台「炎立つ」』
  08/09-31 Bunkamuraシアターコクーン
  ≪東京、愛知、広島、兵庫、岩手≫
  ☆出演:片岡愛之助、三宅健、益岡徹、新妻聖子、花王おさむ、松井工、
    宮菜穂子、一倉千夏、坂本法子、上田亜希子、山崎薫(崎は違う漢字)、
    三田和代、平幹二朗
   原作・原案:高橋克彦 脚本:木内宏昌 演出:栗山民也 
   S席10,000円 コクーンシート5,000円 ※未就学児入場不可
    http://www.homuratatsu.com/
   平安時代末期の東北を舞台にした時代小説が舞台化されます。
   主演の片岡愛之助さんほか、豪華キャスト。演出は栗山民也さん。
   脚本を手がけられた木内宏昌さんが、ご自身のツイッターで
   舞台『炎立つ』観劇キーワードを連投↓されています。
    https://twitter.com/azrbjn


3.パルコ・プロデュース『君となら』
  08/09-09/15 PARCO劇場
  ≪東京、大阪、愛知≫
  ☆出演:竹内結子、草刈正雄、イモトアヤコ、長野里美、長谷川朝晴、
      木津誠之、小林勝也
   脚本・演出:三谷幸喜
   9,500円 U-25チケット=6,000円
    http://www.parco-play.com/web/play/kimitonara/
   竹内結子さんが三谷幸喜さん作・演出作で舞台に初挑戦。
   『君となら』は1995年、1997年に上演された人気作です。
   おそらく嘘に嘘をかぶせていくシチュエーション・コメディーかと。
   8/21以降は終演後に、同じく三谷作品の『ショーガール』↓の上演あり。
    http://www.parco-play.com/web/program/showgirl2014/


4.松竹『舞台「ガラスの仮面」』
  08/15-31青山劇場
  ☆出演:貫地谷しほり マイコ 浜中文一 小西遼生 東風万智子 一路真輝 他
   原作:美内すずえ 脚本・演出:G2
   S席:9,000円 A席:6,000円
    http://garasu2014.com/
   「ガラスの仮面」はテレビドラマ化、アニメ化、舞台化されてきた
   美内すずえさんの超有名漫画。新作能にもなりましたね。
   蜷川幸雄さんが演出された音楽劇のレビュー(2本)↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0813123604.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0826113101.html
   今公演で描かれるのは、主人公が嫉妬渦巻くテレビ業界で奮闘した後、
   ライバル女優と舞台「ふたりの王女」で対決するまで。…アツい!
   「ふたりの~」のエピソードは大好きなんですよね~。
   内田慈さんが乙部のりえ役を演じる↓と知り観たくなってしまった…!
    https://twitter.com/chikappoiuchida/status/491950614364962816


★5.こまつ座『兄おとうと』
  08/17-31紀伊國屋サザンシアター
  ≪兵庫、山形、東京≫
  ☆出演:辻萬長、剣幸、大鷹明良、小嶋尚樹、高橋紀恵、宮本裕子
   脚本:井上ひさし 演出:鵜山仁
   入場料6,500円 学生割引4,500円
   ※学生割引:中学、高校、大学、各種専門学校、演劇養成所の学生対象
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#160
   雑誌「クロワッサンNO.881」に紹介記事↓を書かせていただきました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0710175354.html

  ●お薦めポイント●
   2010年に亡くなった劇作家、井上ひさしさんの作品を上演する
   こまつ座の第105回公演は、再演を重ねる音楽評伝劇『兄おとうと』。
   メルマガ2014年6月号↓のお薦め前売り情報にも掲載しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0601000036.html
   国とは、憲法とは何なのかを、易しい言葉と温かい歌で教えてくれます。
   きな臭いニュースばかりの今、井上さんの言葉が必要だと思います。
   おけぴ管理人の観劇レポ↓に2009年版の舞台写真あり。
    http://okepi.jp/kangeki/2009/07/20090731.html
   井上芳雄さん↓「『兄おとうと』を観て衝撃を受け、…」
    https://twitter.com/Yoshio_I_bot/status/387583404822126592


6.KAAT神奈川芸術劇場『Lost Memory Theatre』
  08/21-31神奈川芸術劇場・ホール
  白井晃 アーティスティック・スーパーバイザー就任 第一作
  ☆出演:山本耕史、美波、森山開次、白井晃、江波杏子、他
   原案・音楽:三宅純 構成・演出:白井晃
   テキスト:谷賢一 振付:森山開次
   S席7,800円 A席5,800円 シルバー割引:7,300円(65歳以上)
   U24:3,900円(24歳以下) 高校生割引:1,000円(高校生以下) 
    http://www.kaat.jp/d/l_m_t#.U1dlgc2RDsJ
   白井晃さんが音楽家の三宅純さんのアルバム「Lost Memory Theatre」を
   音楽・演劇・ダンスを織り交ぜた舞台にする試み。白井&三宅コンビの
   舞台だと『中国の不思議な役人』↓が好きで、サントラも買いました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0921213521.html
   三宅さん率いる11名の歌手・ミュージシャンも出演するそうです。
   有名俳優、バレエダンサーも出演者に名を連ねていて、どんな作品に
   なるのかわかりませんが、森山開次さんの出演・振付も気になります。
   ※森山さんといえば10月の『ポリグラフ―嘘発見器―』↓は必見!
    http://www.geigeki.jp/performance/theater066/


7.劇団青年座『台所の女たちへ』
  08/21-31青年座劇場
  Act3D ~役者企画 夏の咲宴~
   ☆出演:久松夕子、山本与志恵、上杉二美、増子倭文江、ひがし由貴、
     小林さやか、松熊つる松、片岡富枝、野々村のん、加茂美穂子、
     尾身美詞、山崎秀樹(崎は違う漢字)
    脚本・演出:田村孝裕(ONEOR8)
    一般:4200円、学生:2500円
    リピーター割引:半券持参でAct3Dの公演に限り一般券のみ500円引き。
     http://seinenza.com/performance/public/211-212-213.html
    田村孝裕さんが青年座に新作を書き下ろし、演出されます。
    幅広い年齢層の俳優を有する老舗劇団だからこその、厚みも
    深みもあるストレート・プレイを観せてもらいたいです。


8.パルコ・プロデュース『KOKI MITANI'S SHOW GIRL』
  パルコ・ミュージック・ステージ「ショーガール」
  08/21-09/14 PARCO劇場
  ☆出演:川平慈英、シルビア・グラブ
   脚本・演出:三谷幸喜
   5,000円 ※未就学児の入場不可
    http://www.parco-play.com/web/play/showgirl2014/
   三谷幸喜さんによる、男女2人の歌と踊りで綴るショー。
   なんと22時開演で上演時間は1時間だそうです。公式サイトの
   三谷さんのコメントによると「気恥ずかしいくらい、お洒落な舞台」。
   夏の夜にお友達、恋人と一緒に大人の観劇を堪能したいですね。


9.CATプロデュース『ザ・ヒストリーボーイズ』
  08/29-09/04世田谷パブリックシアター
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:中村倫也、松坂桃李、太賀、鷲尾真知子、浅野和之、橋本淳、
    小柳心、渋谷謙人、Spi、大野瑞生、林田航平、安原義人
   脚本:アラン・ベネット 翻訳:常田景子 演出:小川絵梨子
   S席8,800円 A席7,800円
    http://www.historyboys.jp/
   戯曲『ザ・ヒストリーボーイズ』は2004年に英国で初演され、
   ローレンス・オリヴィエ賞・最優秀作品賞を受賞。2005年に米国に
   進出して、トニー賞最優秀作品賞を含む最多6部門を受賞しています。
   小川絵梨子さんの演出で、日本でも戯曲の本質を伝えてくれると期待。
   舞台初主演となる中村倫也さんの鬼気迫る演技は舞台でも映画でも
   強烈で、現代の翻訳劇でもきっと本領発揮されることと思います。
   ツイッター↓でのクレバー過ぎるリプライにもしびれますヨ。
    https://twitter.com/senritsutareme


10.ヨーロッパ企画『ビルのゲーツ』
  08/29-09/07本多劇場
  ≪栗東プレビュー公演、京都、東京、大阪、広島、福岡、愛知、横浜≫
  ☆出演=石田剛太 酒井善史 角田貴志 諏訪雅 土佐和成 中川晴樹
    永野宗典 西村直子 本多力 岡嶋秀昭 加藤啓 金丸慎太郎 吉川莉早
   作・演出=上田誠
   前売4,500円/当日5,000円(全席指定・未就学児入場不可) 
   学生シート(前売のみ)3,500円
    http://www.europe-kikaku.com/projects/e33/
   京都の劇団ヨーロッパ企画の新作全国ツアー。あ・うんの呼吸の
   コメディーは、長年活動を継続している劇団ならでは。
   全編とおして社会風刺になっていたりするのも見どころです。


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台以下の気になる作品を7本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】劇団東京乾電池 ET×2『ゴドーを待ちながら』
  08/08-11ザ・スズナリ
  ☆出演:柄本佑、柄本時生、山根博、荒川楽、綾田俊樹
   脚本:サミュエル・ベケット 演出:戸辺俊介
   前売3,500円 当日4,000円 高校生以下2,500円
    http://www.tokyo-kandenchi.com/2014godot.html
   柄本明さんのご子息である佑さんと時生さんが共演される『ゴド待ち』。
   前売3,500円は破格ですよね。前売り完売のようです。


【2】範宙遊泳『インザマッド(ただし太陽の下)』
  08/09-17こまばアゴラ劇場
  ☆出演:武谷公雄 椎橋綾那 中林舞 名児耶ゆり 根本大介
   作・演出:山本卓卓 原案:坂口安吾「堕落論」ほか
   一般:予約3000円 当日3500円
   学生:予約2500円 当日3000円
   高校生以下|予約・当日ともに1000円
   ※整理番号付き自由席 ※未就学児不可
    http://www.hanchuyuei.com/next.html
   山本卓卓さんが作・演出される劇団の新作。最近はプロジェクターに
   投影する文字や映像と演技を組み合わせる演出をされています。
   今回は坂口安吾作品をもとに劇作するそうで、キャストも魅力的。


【3】KAKUTA『痕跡』
  08/10-17青山円形劇場
  ≪東京、北九州≫
  ☆出演:成清正紀、若狭勝也、高山奈央子、佐賀野雅和、ヨウラマキ、
    異儀田夏葉、小田直輝、桑原裕子、松村武、辰巳智秋、多田香織、
    大神拓哉、斉藤とも子
   脚本・演出:桑原裕子
   前売・当日共4,300円  学生3,000円 
   サービスデー3,800円(10日、11日、12日の公演のみ対象)
   ※未就学児入場不可
    http://www.kakuta.tv/atoato/
   桑原裕子さんが作・演出・出演される劇団KAKUTAの新作。KAKUTAの
   青山円形劇場での公演で、メルマガ号外↓を出したこともありました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0727125809.html
   この公演↓も好きだったんです…。円形でのKAKUTA、観ておきたい。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/1001233907.html


【4】はえぎわ『ハエのように舞い 牛は笑う』
  08/23-31東京芸術劇場シアターイースト
  芸劇eyes
   ☆出演:井内ミワク、町田水城、鈴真紀史、滝寛式、竹口龍茶、
    踊り子あり、川上友里、鳥島明、富川一人、山口航太、ノゾエ征爾、
    笠木泉、上村聡、河井克夫、橘花梨
   音楽:田中馨+1(川村亘平斎:25日、27日~31日、
    オロロトリヒロ: 23日、24日、26日)
   作・演出:ノゾエ征爾
   全席自由(整理番号付) 前売:3,500円 当日:4,000円 
   高校生割引:1,000円、中学生以下:500円
    http://haegiwa.net/
    http://www.geigeki.jp/performance/theater062/
   岸田國士戯曲賞受賞者のノゾエ征爾さんの劇団はえぎわの
   新作本公演は、東京芸術劇場が取り上げる芸劇eyesに選ばれています。
   生演奏があるようですね。ノゾエさんは11月に新国立劇場で
   二人芝居『ご臨終』↓を演出されます。
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/141101_003730.html
   主演映画「TOKYOてやんでぃ」↓も面白かったです。
    http://tokyo-teyandei.com/


★【5】埼玉県芸術文化振興財団/さいたまゴールド・シアター
  『さいたまゴールド・シアター×瀬山亜津咲新作』
  08/28-31彩の国さいたま芸術劇場小ホール
  彩の国さいたま芸術劇場開館20周年記念
  ☆出演:さいたまゴールド・シアター
   演出・振付:瀬山亜津咲
   一般:3,000円 劇場会員:2,700円 
   U-25:1,500円(公演時25歳以下の方対象・枚数制限あり)
   未就学児童の入場はご遠慮いただいております。
    http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1326
   平均年齢75歳のさいたまゴールド・シアターが、ピナ・バウシュとともに
   創作をされてきたヴッパタール舞踊団ダンサーの瀬山亜津咲さんと
   新作を発表。昨年のワーク・イン・プログレスのレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0814232516.html
   ただ座る姿に人間の美しさを見つけられる、奇跡的な舞台になるのでは。
   さいたまゴールド・シアターはこの冬に香港、パリ公演↓も行います。
    http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/1541


【6】「グランギニョル未来2014」実行委員会『グランギニョル未来』
  08/29-31ヨコハマ創造都市センター(YCC)
  ☆出演:山川冬樹・笹久保伸・飴屋法水、Phew、他
   原案:飴屋法水+椹木野衣 演出:飴屋法水 脚本:椹木野衣
   価格:¥3800(ワンドリンク付)
    https://www.facebook.com/ggmirai
   プレスリリース:http://tinyurl.com/lq6nfjs
   クラウドファンディング:https://art.flagshop.jp/project/5
   美術批評家の椹木野衣さんと飴屋法水さんによる新しい舞台企画。
   日航ジャンボ機墜落事故がモチーフだそうです。前売り完売。
   これまでの経緯:http://togetter.com/li/632398


【7】クロムモリブデン『こわくないこわくない』
  08/30-09/15赤坂RED/THEATER
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:久保貫太郎、渡邉とかげ、小林義典、武子太郎、花戸祐介、
    葛木英、金沢涼恵、幸田尚子、一川幸恵、稲葉千隼、岩岩さや子、
    大多駿介、川村紗也、須田彩花、成田汐里、萩原深雪、
    吉田健徒、吉田拓磨
   脚本・演出:青木秀樹 
   一般 前売3,500円/当日3,800円 学生前売2,500円/当日2,800円
   オトクロ!(9/1・2・3):一般前売3,000円 学生前売2,000円 
   未就学児はご入場頂けません。
    http://crome.jp/stage/kowakunai.html
   青木秀樹さんが作・演出される劇団です。新作しか上演しないので、
   パワーのある唯一無二のナンセンス・コメディーは、毎回必見。
   劇団員が増強されて何が変わるか楽しみ!


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台の気になる作品を3本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》マームとジプシー『てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。
    そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。
    および、ひかりについて。』
  08/05杜のホールはしもと
  ☆出演:荻原綾 尾野島慎太朗 成田亜佑美 波佐谷聡 召田実子 吉田聡子
   脚本・演出:藤田貴大
   ご予約・前売り2,800円 当日券3,000円
    http://mum-gypsy.com/next/20188.php
   藤田貴大さん率いるマームとジプシーが海外で上演した作品を再演。
   1回限りの公演で前売り完売。


《2》ままごと『わたしの星』
  08/21-31三鷹市芸術文化センター星のホール
  ☆出演:オーディションで選ばれた高校生
   作・演出:柴幸男
   [全席自由|日時指定|整理番号付]
   【前売】一般 2,500円|財団友の会会員 2,000円
   【当日】一般 2,800円|財団友の会会員 2,300円
   【学生】前売|当日 1,500円
   【高校生】前売|当日 1,000円【小・中学生】前売|当日 500円
   ※未就学児はご入場いただけません。
    http://www.mamagoto.org/watashi-hoshi.html
   柴幸男さんがご自身の岸田國士戯曲賞受賞作『わが星』↓の世界観を
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0420225339.html
   引き継いだ新作を、オーディションで選ばれた高校生とともに創作。
   柴さんの新作は東京では2年振りなんですね。劇場は『わが星』と同じ
   三鷹市芸術文化センター星のホールです。


《3》劇団うりんこ『妥協点P』
  08/27-31こまばアゴラ劇場
  ≪愛知、福岡、長野、京都、大阪、愛知、東京≫
  ☆出演:朝比奈緑、藤本伸江、牧野和彦、宮田智康、山中真理子
   脚本・演出:柴幸男(ままごと) 舞台美術:杉原邦生(KUNIO)
   一般 前売2,800円 当日3,300円 ペア5,000円(前売のみ)
   学生 前売2,300円 当日2,800円 ペア4,000円(前売のみ)
    http://urinko.jp/p-tour2014.html
   愛知の児童劇団うりんこの多地域ツアーです。『妥協点P』は、
   柴幸男さんと愛知の中高生との交流から生まれたお芝居。
   美術は杉原邦生さんです。お2人ともご自身の所属団体の公演が
   ありますね。柴さんは『わたしの星』、杉原さんは『ハムレット』。


≪朗読、その他≫

 ○よしもとクリエイティブ・エージェンシー
  『SLAVA'S SNOWSHOW スラバのスノーショー』
  08/06-17シアター1010
  ≪東京、大阪≫
  ☆“ロシア出身のピエロ=道化師であるスラバ・ポルニンが
    創作・演出するパントマイムショー”。
    http://www.slavasnowshow.jp
   客席に紙吹雪が吹き込んでいるのを見るだけでアガってしまう私…。


 ○Produce lab 89『倉橋由美子翻訳「星の王子さま」の夜』
  『星の王子さま』
  08/08新世界
  ☆出演:鈴木杏、村岡希美、永井秀樹 演奏:鈴木光介
   作:サン・テグジュペリ、訳:倉橋由美子
    http://producelab89.com/2014/07/388
   2,500円(全席自由)+ドリンク代
   六本木と西麻布の間にあるライブハウスでの大人の朗読会。
   企画されているのは演劇ジャーナリストの徳永京子さん↓です。
    https://twitter.com/k_tokunaga


≪ご参考≫
 「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
  http://www.shinobu-review.jp/schedule.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.Ivo van Hove演出『THE FOUNTAINHEAD(水源)』
  07/13-19 Cour du lycee Saint-Joseph
  ☆ベルギー出身のオランダの演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェさんが
   演出されたお芝居。原作は『摩天楼』という題名で映画化された小説。
   何もかもが過剰に洗練されれていて笑えるほど。感服。
   http://bit.ly/1mUGP2G

2.SPAC『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』
  07/08-19 Carriere de Boulbon
  ☆西洋の演劇史的にも重要な“石切り場”という場を味方につけて、
   音楽とともに平和を共有させてくださいまいた。9月に横浜で上演!
    http://bit.ly/1mUI01T

3.ROBYN ORLIN振付・演出『AT THE SAME TIME WE WERE POINTING
   A FINGER AT YOU, WE REALIZED WE WERE POINTING
   THREE AT OURSELVES…』
  07/13-18 Gymnase du lycee Aubanel
  ☆ロビン・オルリンさんの振付・演出によるコンテンポラリー・ダンス。
   南アフリカの屈強なダンサーによる民族舞踊が現代舞踊として新生。
    http://bit.ly/1thDt1Y

次点.シアター風姿花伝プロデュース
    『ボビー・フィッシャーはパサデナに住んでいる』

  他はSUJETS A VIF『PIERRE MEUNIER & RAPHAEL COTTIN
  「BUFFET A VIF」』、ハイバイ『おとこたち』、
  英国ナショナル・シアター『War Horse(ウォー・ホース)~戦火の馬』、
  文学座アトリエの会『終の楽園』など(順不同)。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2014年7月(観劇数15作品)は残念ながら発行せず。
  ベスト3をアヴィニョン演劇祭公式招聘作品が占めました。


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 ◆3 【東日本大震災の被災地より~お芝居・朗読・シンポジウム】
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 ◎東日本大震災の被災地の声、言葉を演劇で体感できるイベントのご紹介。
  日本演出者協会は、東北被災地の舞台芸術家を支援する事業である
  「フェニックス・プロジェクト」を継続実施中で、今回は7回目です。

 ・劇団ユニット・ラビッツ『ラッキー☆アイランド~のこされ島奇譚~』
  08/08-10 Space早稲田
  フェニックス・プロジェクトVol.7
  ≪福島、福岡、東京≫
  ☆脚本・演出:佐藤茂紀
   前売り3000円 当日3300円
   ユース割引(25歳以下) 2500円/当日2800円
   リピーター割引:半券提示で1000円 初日割引:初日公演のみ300円引き
    http://www.unitrabbits.com ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=56355
   劇団ユニット・ラビッツは福島県郡山市を拠点に活動する劇団です。
   作・演出の佐藤茂紀さんは郡山市あさか開成高校演劇部の元顧問で、
   私は東京で上演された同校の公演↓を拝見しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0311234908.html


 ・一般社団法人日本演出者協会『「方丈の海」リーディング公演」』
  08/23芸能花伝舎
  フェニックス・プロジェクトVol.7
  ☆脚本:石川裕人 監修:和田喜夫
   1,500円(要予約) ※シンポジウム、和合亮一ライブは無料。
    http://jda.jp/
   2012年に急逝された石川裕人さんの戯曲をリーディング上演。
   石川さんは宮城県のTheatreGroup“OCT/PASS”↓の主宰。
    http://www.oct-pass.com/pc/
   2011年5月に石川さんが登壇された公開フォーラム↓を拝聴しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0512145257.html


 ・劇団銅鑼公演・ドラマファクトリーvol.8
  『たったいま八月の冥王星で たったいま八月の地球では 
   ドゥカティに乗って旅にでる
   カリフォルニアにメキシコに そして福島へ』
  08/27-31劇団銅鑼アトリエ
  ☆テキスト:和合亮一(福島市在住の詩人)
   構成・演出:篠本賢一
   一般/3,500円 板橋区民割引/3,150円 学生/2,000円
    http://www.gekidandora.com/titles/meiousei/
   震災直後からツイッターで詩を発信し続けた和合亮一さん↓の
    http://wago2828.com/
   詩集から、チェロの生演奏とともに舞台を立ち上げます。


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 ◆4 【生誕450周年の今年、シェイクスピア作品の上演が充実!】
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◎シェイクスピア生誕450周年の今年、文学座が「シェイクスピア祭」↓を
   http://www.bungakuza.com/shakespeare2014/
  開催中。あうるすぽっとでも「シェイクスピアフェスティバル2014」↓
   http://www.owlspot.jp/special/shakespeare_fes2014/index.html
  が始まります。続々と開幕する娑翁劇の中から気になるものをご紹介!


★・京都芸術センター・KUNIO11『ハムレット』
  08/01-03あうるすぽっと
  ≪京都、豊橋、札幌、東京≫
  ☆出演:内田淳子 菊沢将憲 箱田暁史 福原冠 岡野康弘 熊川ふみ、
    田中真之 重岡漠 笹木皓太 むらさきしゅう 木之瀬雅貴 鍛治直人
   演出:杉原邦生
   一般3,500円 豊島区民割引3,000円 学生2,500円
   障害者割引2,000円(介助者1名まで)
    http://www.kunio.me/kunio11-hamlet/
    http://www.kac.or.jp/events/13100/
   歌舞伎や近代戯曲、海外古典戯曲を演出してきた杉原邦生さんが
   オーディションに合格した俳優らと『ハムレット』に挑戦。
   約1年にわたりワークショップを重ねたそうです。前売り完売。


 ・オックスフォード大学演劇協会(OUDS)『十二夜 The Twelfth Night』
  08/02-03東京芸術劇場シアターイースト
  ≪神奈川、東京≫
  ☆演出・出演:オックスフォード大学演劇協会(OUDS)
   一般2,500円 学生2,000円 高校生1,000円
    http://www.geigeki.jp/performance/theater059/
   英国名門大学の学生劇団による『十二夜』。恋のドタバタ喜劇を
   本場の若者のブリティッシュ・イングリッシュで。


 ・カクシンハン『仁義なきタイタス・アンドロニカス』
  08/02-10 SPACE雑遊
  ☆出演:真以美 河内大和 丸山厚人 白倉裕二 永濱ゆう子 辻井彰太 
    神保良介 齋藤穂高 別所晋 柿原裕人 中久木亮 鋤柄拓也 
    福元大介 和田千裕 齊藤翔 星野哲也
   訳:岡和子 演出:木村龍之介 ドラマトゥルク:坪野圭介
   (全席自由)前売り3500円/当日3800円/学生2500円
    http://kakushinhan.org/others/titus-andronicus
   木村龍之介さんが演出される劇団カクシンハンは今年、
   シェイクスピア戯曲を連続上演されています。
   新国立劇場『テンペスト』↓での怪演が印象に残る河内大和さんが出演。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0517170800.html


 ・公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/ホリプロ『ロミオとジュリエット』
  08/07-24彩の国さいたま芸術劇場小ホール
  彩の国さいたま芸術劇場開館20周年記念
  NINAGAWA×SHAKESPEARE LEGEND 1
  ☆出演:菅田将暉 月川悠貴 矢野聖人 若葉竜也 平埜生成 菊田大輔 他
   翻訳:松岡和子 演出:蜷川幸雄
   一般:6,500円 メンバーズ:6,000円  
   U-25チケット:3,000円 未就学児ご入場不可。
    http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1160
   蜷川幸雄さん演出のオールメール・シリーズ。前売り完売。


 ・文学座『シェイクスピア祭・リーディング 秋シリーズ
  「ソネット集」「ヘンリー五世」』
  08/11-14文学座アトリエ
  ☆『ソネット集』
   訳:小田島雄志 演出:靏田俊哉
  ☆『ヘンリー五世』
   訳:小田島雄志 演出:鵜山仁
   入場料 1000円(全席自由)
    http://www.bungakuza.com/shakespeare2014/
   「シェイクスピア祭2014」を開催中の文学座によるリーディング公演。
   文学座座員が大勢出演されるので、お値段的にもお得かと。


 ・としま文化創造プロジェクト実行委員会
  『子どもに見せたい舞台シリーズvol.8「マクベス」』
  08/16-24あうるすぽっと
  ☆出演:蓉崇、押田健史、横尾瑠尉、美斉津恵友、谷山知宏、丸川敬之
   脚本・演出:加納幸和(花組芝居)
   おとな(前売)1,500円 おとな(当日)2,000円
   中高生(前売/当日)1,000円
   子ども(小学生以下)(前売/当日)500円
    http://www.owlspot.jp/performance/140816.html
   毎夏恒例の「子どもに見せたい舞台シリーズ」の第8弾。
   今年は脚本・演出に加納幸和さんを迎えて『マクベス』を上演。


 ・華のん企画『子供のためのシェイクスピア「ハムレット」』
  08/23小金井市民交流センター
  ≪神奈川、茨城、北九州、三重、大阪、滋賀、東京・小金井、千葉、
   愛知、東京・池袋≫
  ☆出演:伊沢磨紀、福井貴一、山口雅義、戸谷昌弘、佐藤あかり、
      若松力、宮下今日子、斉藤悠、長谷川祐之、山崎清介
   脚本・演出:山崎清介
   大人3,500円 高校生以上2,000円 小・中学生1,000円
    http://kodomohamlet.jimdo.com/
    http://koganei-civic-center.jp/calendar/2014/08/010145.html
   20周年を迎える子供のためのシェイクスピア・カンパニーでの
   『ハムレット』初演↓は10年前。9月にあうるすぽっとでも公演あり。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0808184833.html


 ・地点『コリオレイナス』
  08/28-31あうるすぽっと
  ☆出演:安部聡子 石田大 小河原康二 窪田史恵 河野早紀 小林洋平
   演出:三浦基
   一般:3,500円 学生:2,500円 豊島区民割引:3,000円
   障害者割引:2,000円[本人と介助者1名まで] 
    http://www.owlspot.jp/performance/140828.html
   地点は演出家の三浦基さんが率いる、京都に拠点を持つ劇団です。
   2012年にロンドンのグローブ座で初演した作品を東京で再演。
   『コリオレイナス』はナショナル・シアター・ライヴ↓で観たので、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0425232440.html
   見比べてみたいです。全然違うんだろな~!


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 ◆5 【おすすめ前売り情報 SPAC『マハーバーラタ』横浜公演】
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 ◎今年の仏・アヴィニョン演劇祭で大成功を収めた静岡発の舞台が
  横浜で観られます!!たった3ステージですのでお早目にご予約を!

 ○SPAC静岡県舞台芸術センター『マハーバーラタ ~ナラ王の冒険~』
  09/12-13 KAAT神奈川芸術劇場ホール
  ☆出演:SPAC
   演出:宮城聰 台本:久保田梓美 音楽:棚川寛子
   空間構成:木津潤平
    http://www.kaat.jp/d/mb
   2012年の静岡公演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0718115520.html

  『マハーバーラタ』アヴィニョン公演の詳細↓
   http://www.spac.or.jp/mahabharata_avignon.html
  動画が充実していますのでどうぞご覧ください。舞台写真はこちら↓
   http://tinyurl.com/m6tb88m

  仏有力紙ル・モンドの初日劇評↓は絶賛!
   http://spac.or.jp/blog/?p=16733
  他の媒体も賞賛の嵐で、1000席の劇場が連日満席。
  
  大規模ストによる公演中止の際、SPACは広場で無料公演を実施。
  当日の詳しい写真レポート↓
   http://kanjintecho.blogspot.jp/2014/07/spac.html
  当日配布された、演出家の宮城聰さんのコメント↓もぜひ。
   http://spac.or.jp/news/?p=10283

  私は幸運なことにアヴィニョンの石切り場での公演を拝見できました。
  会場は山の上の切り立った崖に囲まれた野外劇場。躍動感あふれる
  パーカッションの音が響く中、白衣をひらめかせて舞い踊る神々に
  すっかり魅せられました。舞台上にいる人たちが皆、神に見えたんです。
  石の壁を生かした演出で、畏怖すべき自然と目に見えないはずの神の
  存在を肌で感じ、色んな人種、性別、年齢の人々が集う大自然の劇場で、
  ともに演劇の喜びと幸せを分かち合うことができました。

  ※去る4月のプレス発表会の写真レポート↓には、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0405174515.html
   宮城さんほか、主演俳優らのコメントあり。
   KAAT神奈川芸術劇場とSPAC静岡県舞台芸術センターの共同製作や、
   人材交流プロジェクトについての説明もあります。


  ≪チケット情報≫
 
  一般発売中。

  全席指定 一般5,000円 U24(24歳以下)2,500円
  高校生以下1,000円 シルバー(65歳以上)4,500円

  プレイガイド等は公式サイトでご確認ください。
   http://www.kaat.jp/d/mb

  ※アヴィニョン公演をできるだけ再現するため、劇場内に
   仮設の円形舞台が設営されます。


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 ◆6 【おすすめ前売り情報 東京芸術劇場『ポリグラフ―嘘発見器―』】
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 ◎2012年の初演が素晴らしかった『ポリグラフ―嘘発見器―』が
  再演されます!大人の皆さん、お誘いあわせのうえ大挙して劇場へ!!

 ○東京芸術劇場『ポリグラフ―嘘発見器―』
  10/19-11/02東京芸術劇場シアターイースト
  ≪パリ、東京≫
  ☆出演:森山開次、太田緑ロランス、吹越満
   構想・脚本:マリー・ブラッサール/ロベール・ルパージュ
   翻訳:松岡和子 演出:吹越満
    http://www.geigeki.jp/performance/theater066/

  都会的シャープさがある、おしゃれで洗練された空間での、
  超~エロティックで、トリッキーで、幻想的な舞台です。
  森山開次さんの過激なダンスから目が離せない!
  吹越満さんと太田緑ロランスさんのラブシーンにしびれまくり!
  映像、美術、演技、演出のコンビネーションにも舌を巻きます。

  初演↓は年末の公演終了間際に拝見しまして、
   http://www.geigeki.jp/performance/theater009/
  その年の「しのぶの観劇ベストテン」↓に選ばせていただきました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0105215957.html
  吹越さんは、私にとって2012年の演出家No.1です。


  ≪チケット情報≫

  一般発売開始:2014年8月3日(日)10:00~

 (全席指定・税込)
  一般前売 5,000円 一般当日5,500円
  ペア割 9,000円  高校生割引 1,000円
  65歳以上 4,500円  25歳以下 3,500円
  ※未就学児はご入場いただけません。

  プレイガイド等は公式サイトでご確認ください。
   http://www.geigeki.jp/performance/theater066/


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 ◆7 【編集後記】
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 ◎先月は生まれて初めてアヴィニョン演劇祭に行ってきました~。
  公式サイト:http://www.festival-avignon.com/fr/
  写真入りツイート↓
   https://twitter.com/shinorev/status/490762070053617664
   https://twitter.com/shinorev/status/491551721907163137
  誇張でなく、天国でした。いや、ユートピアが正しいかしら。
  毎夏通えるようなセレブになりたい……。

  ※メルマガでは仏語の「綴り字記号(アクサン・テギュ等)」は
   送信できないため、タイトルや劇場名の綴りは、形が似ている
   アルファベットになっています。


 ◎お薦めのお芝居『暗いところからやってくる』は全国ツアー中!
  神奈川、茨城公演を経た東京公演は早々と前売り完売したようです。

 ・『暗いところからやってくる』
  08/01-03シアタートラム
  ≪神奈川、茨城、東京、長崎、福岡、愛知2か所、福岡≫
  ☆脚本:前川知大 演出:小川絵梨子
   http://www.ikiume.jp/kuraitokoro.html
   http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/08/post_365.html
  初演レビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0802222204.html
  7月のKAAT公演感想まとめ:http://togetter.com/li/694798


 ◎ナショナル・シアター・ライヴ2014にハマっています~♪
   http://www.ntlive.jp/ 過去4作のレビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0418195129.html
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0425232440.html
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0703001204.html

  次は「リア王」です。
  日程:8/22(金)-27日(水) ご購入はこちら↓
   http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1419311
  劇場公式サイト↓でも購入できるそうです。
   http://www.tohotheater.jp/theater/find.html


 ◎おすすめ舞台中継など on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【NHK BSプレミアム】8月4日(月)午前0時30分~[8/3(日)深夜]
   プレミアムステージ
   こまつ座『太鼓たたいて笛ふいて』
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/x/2014-08-03/10/30574/
   出演:大竹しのぶ、木場勝己、梅沢昌代、山崎一、阿南健治、他
   作:井上ひさし 演出:栗山民也  公演公式サイト↓
    http://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20131018110500.html
   2004年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0414173843.html

  【NHK BSプレミアム】
   前編:2014年8月24日(日)午後11時~11時59分
   後編:2014年8月31日(日)午後11時~11時59分
   「モンティ・パイソン 復活ライブ!」
    http://www.nhk.or.jp/yougaku80/program/mp.html


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2014年7月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「ジャッジ!」←広告業界を舞台にした今作自体が企業広告という…。
    http://judge-movie.com/
  ・「ただいま、ジャクリーン」←染谷将太さんってホントうまいなと思う。
    http://eigabigakkou.minibird.jp/Jacqueline/
  ・「ニシノユキヒコの恋と冒険」←短編をまとめて失敗した感じ。
    http://nishinoyukihiko.com/
  ・「小さいおうち」←黒木華さんのリアクション最高!
    http://www.chiisai-ouchi.jp/
  ・「夏の祈り」←長崎の高齢被爆者老人ホームの今。
    http://www.natsunoinori.com/


 ◎これから上演される公演の「しのぶの演劇レビュー」内記事

  【雑誌掲載】「雑誌クロワッサン(7/10発売)」
   こまつ座『兄おとうと』&文学座アトリエの会『終の楽園』紹介記事
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0710175354.html
   『終の楽園』は8/9まで(前売り完売)。『兄おとうと』は
   紀伊國屋サザンシアターで8月17日(日)~8月31日(日)。


 ◎2013年9月にインタビュー↓していただきました。
   http://kenbunden.net/general/archives/4333 告知エントリー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1120155340.html
  なぜメルマガで情報発信を始めたのか、これから何を観たいのか、
  どうしていきたいのか。誇張のない本音をまとめていただけました。


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー約5300人に感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪ メンバー登録はこちら↓
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  アプリでチラシ拡大可能!「あと○日で開幕・終幕」がわかって便利。
  最新版では「観たい!」「観てきた!」コメントも表示されます。


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


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Posted by shinobu at 00:00 | TrackBack