REVIEW INTRODUCTION SCHEDULE  
Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
mail
REVIEW

2014年09月28日

世田谷パブリックシアター『炎 アンサンディ』09/28-10/15シアタートラム

 カナダの劇作、演出家ワジディ・ムワワドさんというと、2010年にSPACで拝見した『頼むから静かに死んでくれ』がすごく面白かったんです。だからムワワドさんの戯曲『炎 アンサンディ』がシアタートラムという小劇場で、麻実れいさん主演、上村聡史さん演出で上演されるのは私にとってビッグニュース。メルマガでは9月のお薦め3本としてご紹介していました。

 美しくて残酷なセリフに、どんでん返しが連続する凄まじいストーリー展開、そして役人物として鮮やかに舞台上に生きる、地に足の着いた俳優の演技と言葉…。ストレート・プレイにこれほどまでに心揺さぶられ、涙が止まらなくなったのは本当に久しぶりです。アイメイクは完全に流れ落ちてたと思います(苦笑)。

 本チラシが地味なデザインだなぁと思ってたんですが、観終わってみると「こうするしかなかったんだろうな」と腑に落ちました。赤色は炎(恋の炎、戦火、業火)、血(鮮血・血肉・血縁)、太陽(砂漠)、そして愛、とか。黒ずんだ部分があるのもいいですね。
 
 上演時間は約3時間15分(途中休憩15分を含む)。脚本も演技も演出も高密度です。体力万全で臨んでください!

 【舞台写真(左から)↓栗田桃子、麻実れい、小柳友 撮影:細野晋司】
incendies2.jpg

 ⇒公演公式ツイッター
 ⇒劇場公式サイトにメディア掲載情報が充実しています。
 ⇒げきぴあ『炎 アンサンディ』稽古場レポート&インタビュー」
 ⇒CoRich舞台芸術!『炎 アンサンディ

 ≪あらすじ≫ 当日パンフレットより。(役者名)を追加。
 『炎 アンサンディ』の「四つの炎」
 第一章・ナワルの炎 第二章・子ども時代の炎 第二章・ジャナーヌの炎 第四章・サルワヌの炎

 現代のモントリオール。公証人エルミル・ルベル(中嶋しゅう)は、生前に親交のあった女性ナワル(麻実れい)の遺言と二通の手紙を彼女の双子の娘(栗田桃子)と息子(小柳友)に託す。それは死んだと聞かされていた父と、存在すら知らされていなかった兄を探し出して、彼らに手紙を渡して欲しいという衝撃的な遺言であり、その目標が達成された時、更にもう一通の手紙が双子に渡されるというものであった。ある日を境に突然話すことを止め、実の子にも心を閉ざして生きてきた母への複雑な思いから、双子は反抗的な態度をとる。だがルベルにも促され、母親のルーツを訪ねてみたいという思いが徐々に芽生え始めた双子は、母の祖国・中東へ旅立つ決心をする。――― 舞台は、“現代のモントリオール”と母ナワルの晩年の“過去のモントリオール”、双子の姉弟が訪ねる“現代の中東”と母ナワルが生きていた少女時代から青年期の“過去の中東”という、四つの時間軸が交差していく。
 *「アンサンディ」とはフランス語で、火災や火事といった災いを意味するニュアンスが込められている。
 ≪ここまで≫

 焼け焦げた土や建造物を思わせる何もない長方形のステージは、三方からコの字型の客席に囲まれています。大道具、小道具はごく少ない抽象美術です。上下(かみしも/2つあるので計4方向)以外に、舞台奥の奈落からも出ハケができて、奥から地下に向かってぬるりと坂になっているように見えます。場面転換は主に照明でパーテーションしたり、色を変化させて行い、あとは俳優の衣装、ヘアメイク、演技の変化で時代と場所を伝えてくれました。シンプルだけど空気の質量が感じられて全体的にずっしりと重たい印象。また、シンプルだからこそ時と場所を容易に超える自由さがあり、想像力を掻き立ててくれます。黄色人種である日本人俳優が演じるから、人種や国を固定させず、どこかの誰か物語として受け取れたのかもしれません。

 現代の若い男女が死んだ母ナワルの故郷である中東に初めて訪れ、母の過去をたどっていきます。その“過去”の凄まじいこと…。中東の内戦が題材になっていますので、報復の連鎖などの残虐非道な戦争の姿が生々しく描かれます。でも同時に、探偵がさまざまな人々を訪ね歩き、出会って話をしながら、ある事件の真相を探っていくような謎解きのエンターテインメントにもなっています。やがてナワルの子供たちは自分たちの出生の秘密、母が5年間も沈黙していた理由に行きつくのですが、それまでがどんでん返しの連続!現代口語の生き生きとした会話もあり、多彩に意味を含み、詩のように美しく響く独白もあります。なんとも見事な戯曲だと思います。

 役者さんはナワル役の麻実れいさんと、公証人エルミル役の中嶋しゅうさん以外は、1人で複数役を演じています(7人で20人以上)。特に岡本健一さんと中村彰男さんは役の数が多くて、出てくる度に楽しくなっちゃう。

 10代から60代までを演じられた麻実れいさん、素晴らしかったです…!独白で毎度泣かされました。フランスでの初演では年代ごとに3人の女優さんが演じたそうですが、今作では麻実さんで通してくださったのが良かったと思います。年齢は演じ分けるものだと思っていたんですが、演技じゃなくて、心ですね。麻実さんの心が10代だったから、最初から何も問題を感じなかったんだと思います。
 ナワルの同志サワダ役の那須佐代子さん。『ボビー・フィッシャーはパサデナに住んでいる』のアルコール中毒の女教師役も良かったですが、今回もまた腹の底から、いえ、大地を踏みしめる足の裏から脳天に向かって噴出するような、野太い怒りを見せてくださいました。

 【舞台写真(左から)↓麻実れい、那須佐代子 撮影:細野晋司】
incendies1.jpg

 この戯曲はカナダで映画化↓され、2011年のアカデミー賞外国語映画賞ノミネートされています。邦題は「灼熱の魂」。

灼熱の魂 (字幕版)
灼熱の魂 (字幕版)
posted with amazlet at 14.09.28
(2013-05-15)
売り上げランキング: 1,995


 ムワワド作「頼むから静かに死んでくれ」の日本語訳の戯曲↓は販売されています。

沿岸―頼むから静かに死んでくれ (コレクション現代フランス語圏演劇)
ワジディ ムアワッド
れんが書房新社
売り上げランキング: 634,880

 ※メルマガ号外を出そうかどうか迷ったのですがやめておきました。シアタートラムで3時間15分は体力的に少々つらいのと、ある意味、ショッキングな内容なので。でもメルマガ号外級のお薦めです!

 ここからネタバレします。加筆できたらします。


"incendies" 
舞台写真提供:世田谷パブリックシアター
≪東京、兵庫≫
出演:麻実れい、栗田桃子、小柳友、中村彰男、那須佐代子、中嶋しゅう、岡本健一
脚本:ワジディ・ムワワド 翻訳:藤井慎太郎 演出:上村聡史 美術:長田佳代子 照明:沢田祐二 音響:加藤温 衣装:半田悦子 ヘアメイク:川端富生 演出助手:千田恵子 舞台監督:大垣敏朗 プロデューサー:浅田聡子 企画・制作:世田谷パブリックシアター 主催:公益財団法人せたがや文化財団
【休演日】10/6【発売日】2014/07/27 全席指定 一般 6,500円 高校生以下 3,250円(世田谷パブリックシアターチケットセンター店頭&電話予約のみ取扱い、年齢確認できるものを要提示) U24 3,250円(世田谷パブリックシアターチケットセンターにて要事前登録、登録時年齢確認できるもの要提示、オンラインのみ取扱い、枚数限定) 友の会会員割引 6,000円 せたがやアーツカード会員割引 6,300円
※未就学児童はご入場いただけません。開演後は本来のお席にご案内できない場合がございます。ご了承ください。 
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/09/post_370.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:12 | TrackBack

ナショナル・シアター・ライヴ2014『リア王』08/22-27 TOHOシネマズ日本橋

 イギリスの演劇作品を映画館で上映する「ナショナル・シアター・ライヴ2014」。『フランケンシュタイン』Aバージョン&Bバージョン、『コリオレイナス』、『ザ・オーディエンス』に続いて『リア王』を拝見。上映時間はこちらによると3時間37分。

 ★10月31日から『フランケンシュタイン(2バージョン)』と『コリオレイナス』のアンコール上映あり!まだご覧になってない方はどうぞお見逃しなく!

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 アカデミー賞受賞監督のサム・メンデス(『アメリカン・ビューティー』)が、シェイクスピア原作の舞台に挑む。 高齢で引退を決意した王は、国を3人の娘に分割して譲ることにする。言葉巧みにリア王に取り入ろうとする長女と次女とは違い、 三女は率直な物言いで王を怒らせてしまうが、長女と次女には裏切られてしまい・・・。
 ≪ここまで≫

 「リア王」は、現代風だからこそはっきりと伝わってきたことがあって、俳優も演出も一流だなと思いました。リアの病気の所作は素晴らしかったですね…。現代の病院の装置、衣装も含めて、「老い」というテーマで「リア王」を味わい直すことができました。

 舞台中央から客席への花道の撮り方がいいですよね!休憩時間に特典映像があるのも嬉しいです。ナショナルシアターライヴから学ぶことが本当に多い…ありがたくて、見逃せないです。


National Theatre Live: King Lear
出演:サイモン・ラッセル・ビール スティーブン・ボクサー トム・ブルック、他
原作:ウィリアム・シェイクスピア 演出:サム・メンデス 字幕監修:柏木しょうこ
https://twitter.com/ntlivejapan
https://www.facebook.com/ntlivejp
http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1419311
http://ntlive.nationaltheatre.org.uk/productions/44084-king-lear


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 11:15 | TrackBack

2014年09月26日

ナイロン100℃『社長吸血記』09/26-10/19本多劇場

 ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの新作、劇団公演です。上演時間は約2時間25分(休憩なし)。ままごとの大石将弘さんが出ていらして、ちょっと不思議で嬉しい気持ち。

 ごく一般的な会社員たちの日常の風景かと思いきや…するりとブラックに反転。まどろっこしいやりとりのナンセンス・コントは別役実戯曲のよう。そういえば12月には別役さんの新作をKERAさんが演出されるんですね。

 ⇒CoRich舞台芸術!『社長吸血記

 ≪あらすじ≫
 社長が行方不明になって数か月。屋上でいつものようにランチを取って、通常通りの業務をおこなっている社員たちだが、さすがに不安になってきた。警備員がのん気にしていると、「昔、このビルで働いていた」という不審者たちが屋上に集まってきて…。
 ≪ここまで≫

 具象美術ですが壁に映像が映し出されたり、会社員以外のエピソードが突然挿入されたりするので、謎解きにわくわくしたり、軽妙な会話にワハハと笑うばかりではいられず、「一体これは何なの…?」と考えざるを得なくなります。私は最後まで関連や意味はわからなかったですが(そんなのもともとないのかもしれませんが)、終演した時にはうっすらと、人間性を失った私たちの話なのかな~と思いました。

 練りに練られた言葉遊びやナンセンス・ギャグが積み上げられていくと、可笑しさが増すだけでなく恐ろしさも沸き起こってくるものなんですね。嘘が高じてホラーになるというのか。

 ここからネタバレします。

 会社員たちの会話から、老人から大金をだまし取るあくどい商売をやっていることが判明。なんと体を売って顧客を獲得する演習まで行っています。若い社員たちは金にまみれて金銭感覚がおかしくなっている様子(社員旅行のビンゴの景品の1等賞がヨットだったりする)。警察(みのすけ)ともべったり癒着していて、暴力も殺人も厭わない…。ギョっとするほどの悪口が飛び交い、当然のように非人道的なことが行われるのは、意外性があって可笑しいのですが、起こっていること自体は怖いことです。それをなんでもなさそうにスルーしている登場人物たちは、色んな不祥事、事件を見てみぬふりをしている私たちと重なります。

 “昔このビルで働いていた人たち”は会社ごっこをしていました。事業が何かもわからないまま、次のステップへと進んでいることにしてしまう大人たちは滑稽というより恐ろしくて。すべては警備員(喜安浩平)が見た夢だったのかもしれませんが。

 最後にはお隣のビルもアパートもひどく傾いて、舞台全体がSFの廃墟のようになりました。「本当は自分がいるビルの方が歪んでいるのかもしれない」という意味のセリフがあり、劇場自体が斜めになったような感覚が得られました。

 自称探偵(山内圭哉)の手帳に書かれていた「意味を成していない言葉」がすごく可笑しかったです。「マンボウは寿命が来たら、死ぬ」「イカの寿司が、在る」など。

42nd SESSION
≪東京、福岡、大阪、新潟≫
出演:三宅弘城、大倉孝二、みのすけ、喜安浩平、犬山イヌコ、峯村リエ、村岡希美、皆戸麻衣、水野小論、猪俣三四郎、小園茉奈、大石将弘、鈴木杏、岩崎う大(かもめんたる)、槙尾ユウスケ(かもめんたる)、山内圭哉
脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 美術:BOKETA 照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN) 音楽:和田俊輔 音響:水越佳一(モックサウンド) 映像:上田大樹(&FICTION) 衣装:三大寺志保美(三茶茶房) ヘアメイク:宮内宏明(M's factory) 演出助手:相田剛志 ステージング:KENTARO!! 殺陣指導:明樂哲典 舞台監督:菅野將機(StageDoctor Co,Ltd.) プロデューサー:高橋典子 制作:青野華生子 前田優希 川上美幸 川上雄一郎 仲谷正資 票券:北里美織子 広報宣伝:米田律子 制作:北牧裕幸 企画・製作:シリーウォーク キューブ
【休演日】9/29 10/7,14【発売日】2014/07/14 (全席指定/税込):6,900円(当日・前売共) 学生割引券:4,300円(前売のみ/チケットぴあのみ/劇場受付にて学生証提示) リーズナブルな価格で多くの学生の皆様にご覧頂くため、学生割引券をご用意致しました。 ※学生割引券は当日指定席引換券となります。当日、劇場受付にて開演30分前(開場時間)より指定席券とお引き換え致します。
 その際、必ず学生証をご提示ください。学生指定席は、通常の席に比べてややご覧になりにくいお席になる場合がございます。二名様以上の場合、お席が離れる場合もございます。なお枚数には限りがございます。また、学生証のご提示がない場合は一般料金との差額をいただきます。
http://cubeinc.co.jp/stage/info/nylon42nd.html


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:11 | TrackBack

2014年09月25日

【オーディション】調布市せんがわ劇場「2015年2月音楽劇公演『橋を渡る(仮題)』出演者募集」※10/15〆切(郵送または持参)

 調布市せんがわ劇場が2015年2月に上演する新作音楽劇の出演者を募集します。詳細は公式サイトでご確認ください。

 原案・演出は元・音楽座ミュージカルの横山由和さん。代表作は『シャボン玉とんだ 宇宙(そら)までとんだ』『とってもゴースト』『アイ・ラブ・坊ちゃん』『マドモアゼル・モーツァルト』『リトルプリンス 星の王子様より』『泣かないで』等。

 ●調布市せんがわ劇場音楽劇公演『橋を渡る(仮題)』
  公演日程:2015年2/21~28@調布市せんがわ劇場
  原案・演出/横山由和
  音楽監督/西村勝行 作曲/大出満美 振付/酒井麻也子

 ・出演者オーディション(書類選考後)
  日時:10月25日(土)および26日(日)(演技・歌・ダンスの実技・面接)
  場所:調布市せんがわ劇場(京王線・仙川)
  応募資格:18歳以上~70代の男女(6名程度)、他
  締め切り:10月15日(水)必着。

Posted by shinobu at 13:03 | TrackBack

2014年09月23日

新国立劇場演劇研修所『朗読劇 少年口伝隊一九四五』09/23-24新国立劇場小劇場

 新国立劇場演劇研修所8期生が出演する『朗読劇 少年口伝隊一九四五』初日を拝見。上演時間は約1時間5分。⇒昨年のレビュー ⇒挿絵入りの本

 『少年口伝隊~』は2008年に井上ひさしさんがの日本ペンクラブのフォーラムのために書き下ろされた戯曲で、同研修所2期生が出演し、栗山民也さんが演出されました。それ以来、2012年を除いて毎年夏に同研修所で上演されています。

 新3年生が出演するので毎年キャストは一新され、その度に新しい『少年口伝隊~』に出会えるのです。今年は初めて母と一緒に観劇しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『朗読劇 少年口伝隊一九四五

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 ヒロシマの人々の思いを、井上ひさし氏の思いを、口伝する
 「広島がヒロシマになった日。」

 昭和20年8月6日、一発の原子爆弾が広島の上空で炸裂した。
 一瞬にして広島は壊滅。このときから、漢字の広島は、カタカナのヒロシマになった。
 かろうじて生き延びた英彦・正夫・勝利の三人の少年は、やはり運よく助かった花江の口利きで中國新聞社に口伝隊として雇われる。
 新聞社も原爆で何もかも失ったため、ニュースは口頭で伝えるほかなかったからだ。
 三人の少年は、人々にニュースを伝えながら、大人たちの身勝手な論理とこの世界の矛盾に気がついていく。
 やがて敗戦。......そこへ戦後最大級の台風が広島を襲う。
 ≪ここまで≫

 今年はなんとホラー色が強くなり、テンポのいい掛け合いによって畳みかけるように恐怖が襲ってきました。語りと演技の切り替えもくっきりしており、声色の使い方も今までより幅広くなっていたように思います。また、腹の底から凄味のある太い声が出ていて、怒りがより直接的に噴出しているように感じました。

 あまりに理不尽で、みっともないことだらけの今の日本に生きていて、私自身、沸き起こってくる怒りをどうすればいいのかわからないことが多いものですから、まっすぐな怒りを言葉にしてくれる少年3人にこれまで以上に共感し、「もっと怒れ~!!!」と応援したいような気にもなりました。

 こちら↓はチラシを使った装飾。先日同様、工夫してくださっていて楽しいです。
20140923_kudentai_8kisei.jpg

 ここからネタバレします。

 生き残った少年3人が伝える中國新聞社のニュースは今の日本の報道と似ていますよね。1945年9月の枕崎台風によって起こった“山津波”は、今年8月の広島土砂災害と重なります。

 気になったのは、最初から「今から不幸が起こりますよ~」という不穏な空気が流れてしまっていたこと。冒頭から原爆投下までは、7つの川に抱かれたこの上なく美しい広島の平和な日々を、幸せいっぱいに表現してほしいです。

【出演(8期生)】花江さん:荒巻まりの、池田碧水、鈴木麻美、滝沢花野、西岡未央、勝利:薄平広樹、哲学じいたん:坂川慶成、英彦:永澤洋、正夫:堀元宗一朗、手榴弾を持っていた日本兵:田部圭祐(6期生)、頼田昴治(6期生)
【作】井上ひさし【演出】栗山民也【ギター】宮下祥子【音楽監督】後藤浩明【模型作製】尼川ゆら【照明】服部基【衣裳】中村洋一【音響】秦大介【映像】井形伸一【方言指導】大原穣子【ヘアメイク】前田節子【演出助手】泉千恵【舞台監督】米倉幸雄【研修所長】栗山民也【制作】新国立劇場
【発売日】2014/07/04 一般 A席 2,100円 B席 1,600円 学生料金 チケット料金の半額
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140923_005447.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:07 | TrackBack

Dance New Air ―ダンスの明日 2014『そこに書いてある』09/22-23スパイラルホール

 「Dance New Air ―ダンスの明日2014」の3本目です(⇒)。京都を拠点に活動されている振付家、ダンサーの山下残さんの作品を初めて拝見しました。上演時間は約1時間35分だったかと。

 観客に1冊ずつ分厚い本が配られます(もらえます)。指示に従って1ページずつめくっていくと、そこに書いてあるとおりにパフォーマンスが行われて…。人間の知覚の方法はさまざまで、その場にいる人数分の解釈が新しく生まれることを体感できました。面白かったです。

 ⇒CoRich舞台芸術!『そこに書いてある

 ほぼ何もないブラックボックスの空間で、下手面側に山下残さんが立っています。マイクを使って日本語で観客に話しかけると、舞台奥の大きな壁に白い文字で英語と韓国語の字幕が映写されます。

 ここからネタバレします。

 いただいた本はこちら↓

20140922_sokonikaitearu1.JPG

 99ページある本の89ページ目で開演。
20140922_sokonikaitearu2.JPG

 絵のページもあります。
20140922_sokonikaitearu3.JPG


 「2011.3.11 東京」と書かれたページでは、ちょうど東日本大震災の時に東京観光に来られていた韓国人男性が登場し、3/10~3/13まで(たぶん)の体験談をしてくださいました。激しい揺れ、品薄のコンビニ、麻痺した交通網、空港での一夜。きっと彼の話と並行して観客一人ひとりが、あの日の自分の体験を思い浮かべていたと思います。観客が200人いるなら、200種類のあの日が劇場に浮かび上がっているはずだと想像し、空気の密度が上がったように感じました。

 歌詞が書かれたページでは手話をする女性が大勢登場して、山下さんの指揮に合わせて歌詞を手話で見せてくださいました。音楽はいっさい鳴っていないのですが、それぞれに情感を込めた手話をされます。狩人「あずさ2号」の歌詞が目に入っている私の脳内では、「あずさ2号」の音楽がしっかり流れていました。そこでふと気づいたのですが、ろう者の方々は耳が聴こえないのだから、「あずさ2号」を聴いてはいないはずですよね。どうやってお稽古したのかしら~と考えるのも楽しかったです。

初演:2002年3月 アイホール(伊丹)
出演:Sang Ryul Han(ハン・サンリュル), Hyo Seon Heo(ホ・ヒョソン), Bo Ae Yoon(ユン・ボエ), 山下残, Jerok Park, 渡辺智江, Jooyi Lee, 日本ろう者劇団 (小泉文子, 五十嵐由美子, 廣川麻子, 田家佳子, 渚香織, 河合祐三子, 山本のぞみ, 原田美和), 大橋ひろえ (サイン アート プロジェクト アジアン), 手話パフォーマー RIMI
構成・演出・振付:山下残 ブックデザイン:納谷衣美 制作コーディネーター・翻訳・字幕: Koh Jooyoung 照明:三浦あさ子 音響:宮田充規, 小早川保隆 舞台監督:浜村修司 手話通訳:田家佳子 共同製作: Festival Bo:m, Gangdong Arts Center, Ahn Aesoon Dance Company 協力:韓国国立現代舞踊団, 社会福祉法人トット基金
前売 3,800円(当日4,300円) 学生 2,500円 通し券 22,000円[30枚限定] はしご券 6,500円[各日20枚限定]
http://dancenewair.jp/program0105

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 00:47 | TrackBack

2014年09月22日

【写真レポート】アミューズ/ヨヌ舞台『ミュージカル「女神様が見ている」』09/20-10/05世田谷パブリックシアター

 韓国創作ミュージカル『女神様が見ている』(原題:여신님이 보고 계셔)の初日を拝見し、観客も観覧・撮影可能なマスコミ取材会に参加させてただきました。上演時間は約2時間休憩なし。

  『女神様~』は2012年に「ソウル・ミュージカル・フェスティバル」最優秀作品賞、2013年に韓国ミュージカル大賞最優秀脚本賞を受賞し、数か月間のロングラン公演を複数回おこなっている大人気ミュージカルです(⇒韓国公式サイト)。

 時は朝鮮戦争中の1952年、舞台は南北両軍の兵士たちが漂着した無人島。人間性を奪う過酷な戦場で、敵同士の若者たちが想像力を使って共同生活していく姿を、スリリングかつコミカルに描きます。韓国ならではの素晴らしい作品でした。

 【舞台写真↓カーテンコール中は撮影可能です】
megamisama1.jpg

 ●ミュージカル『女神様が見ている』⇒公演公式ツイッター
  09/20-10/05世田谷パブリックシアター
  一般 11,000円/劇場会員・区民割引等あり。未就学児童の入場不可。
  ※韓国語上演・日本語字幕付き
  ※チョン・ソンウとリョウクのダブルキャスト
  ⇒CoRich舞台芸術!『女神様が見ている

  ⇒BLOGOS「"徴兵制のリアリティを日本の若者に感じて欲しい"~兵役を拒否し亡命中のイ・イェダ氏が会見

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 劇場公式サイトより
 韓国の創作ミュージカルで、小劇場作品でありながら韓国ミュージカル大賞最優秀脚本賞を受賞するなど異例のヒットを記録した『女神様が見ている』。この珠玉の作品が、初来日を果たします。朝鮮戦争下の1950年代を舞台に、無人島に漂着した韓国・北朝鮮両軍兵士の交流を描いた感動作です。お見逃しなく。
 「朝鮮戦争を背景にしているのですが、南・北どちらか一方だけを悪だと言いたくなかった。調和と希望を象徴する女神という存在を通して、理解と共感の話を伝えたかったのです。」~ハン・ジョンソク(脚本)
 ≪ここまで≫

 難破した船を修理できるのは北の兵士リュ・スンホだけ。でもスンホは悪夢にうなされて全く仕事ができません。南の兵士がスンホに「この島には女神様がいて、いつも僕らを見ている」と説いたところ、スンホは女神様を信じ、「彼女のためになら何でもする!」とすっかり元気に。スンホのやる気を継続させるため、兵士たちは全員で、女神様が存在することを前提にした生活をすることにしました。女神様が見ているからケンカをしない、全員平等などのルールをつくり、女神様と見立てた祭壇に収穫物をそなえる等の儀式も行うことに。敵を監視し合う殺伐とした日々から一転、平和で文化的な暮らしが始まり、国の違いを越えて一人ひとりが交流していきます。人間が人間らしく、共に生きていくには、規則、習慣、儀式が必要なのだと教えてもらった気がしました。そして私たちを見つめている目には見えない存在も。

 【写真左から敬称略:アン・ジェヨン(안재영)、チョ・ヒョンギュン(조형균)、ジン・ソンギュ(진선규)、ソン・ミヨン(손미영)、ユン・ソクヒョン(윤석현)、チョン・ソンウ(전성우)、チュ・ミンジン(주민진)】
megamisama2.jpg

 1945年に日本が第二次世界大戦に敗戦し、1950年に勃発した朝鮮戦争が休戦してから、もう60年になります。望んだことではなかったのに1つの国が2つに引き裂かれ、今では韓国と北朝鮮という全く違う国になってしまいました。終演後の会見でわかったことですが、出演者の男性全員が兵役を終えられているそうです。つまりこれは当事者による舞台なんですよね。人間は歴史をこのように言葉にして、歌にして、共有しながら受け継いでいくのだなと感慨深く思いました。

 舞台上で優しく歌い、元気に踊る兵士たちを見つめながら、日本には朝鮮特需があったという史実が頭から離れませんでした。若者たちが無理やり徴兵されて人殺しをさせられている裏で、私たちは金儲けをしていた…。なんとも苦々しい、苦しい気持ちです。朝鮮特需があった日本の国民である私も、この作品の当事者だと言えると思います。



 映画「ライフ・イズ・ビューティフル」↓は強制収容所で生き抜くユダヤ人の親子のお話です。

ライフ・イズ・ビューティフル [Blu-ray]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2014-02-05)
売り上げランキング: 6,186


 沖縄戦下の女学生たちを描いた今日マチ子さんの漫画「cocoon」↓も人間の想像力の話ですね。

COCOON
COCOON
posted with amazlet at 14.09.22
今日マチ子
秋田書店


【出演 ※はダブルキャスト】南の隊長(空想の?子供に会いたい):チョ・ヒョンギュン/船を修理できるリュ・スンホ:チョン・ソンウ※/リョウク(SUPER JUNIOR)※/北の隊長(母に会いたい):ジン・ソンギュ/南の兵士(愛する人に告白できていない)):アン・ジェヨン/北の兵士(南に行きたい):ユン・ソクヒョン/北の兵士(妹に会いたい):チュ・ミンジン/女神など:ソン・ミヨン
脚本:ハン・ジョンソク 演出:パク・ソヨン 主催:アミューズ 韓ぴあ キョードー横浜 企画・制作:アミューズ/ヨヌ舞台
【休演日】9/22,25,29 10/2【発売日】2014/08/24 全席指定  一般 11,000円  友の会会員割引 9,900円 せたがやアーツカード会員割引 10,450円 ※未就学児童はご入場いただけません。
http://www.megamisama.jp/
http://www.musicalgoddess.com/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/09/post_371.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 17:06 | TrackBack

2014年09月16日

【体験レポート】SagamihaLABO「山中結莉『<埋もれた声 VOICE>を掘り起こす』ワークショップ」06/29レストラン栗の里・二本松店2階

 6月にロンドン在住の俳優指導者の山中結莉(やまなか・ゆうり)さんによる、一般向けのワークショップに参加しました。結莉さんのワークショップを見学させていただき、自分も体験したくなった、というか、すべきだと思ったんです。
 ⇒公式サイト プロの俳優向けワークショップ⇒レポート ⇒告知エントリー

 参加者は講師と制作者を含んで計14名。参加者の内、少なくとも3名は私のサイトでこのワークショップを知って申し込みをされたようです。ありがとうございました!

 ⇒結莉さんのブログ「「<埋れた声 VOICE>を掘り起こす --- 身体と表現 ワークショップ」終了!

20140626_yuriWS1.jpg

 まず、参加者の1人が開始時刻になっても現れず…。会場は駅から遠く、バスかタクシーに乗る必要がある距離ですが、そのことをわかっていらっしゃらなくて、歩いて来られたんです。しかも間違って反対方向に歩いていたので引き返したりもして…お気の毒に。制作さんが電話で連絡を取ると、その方は「本当にすみません!先に始めておいてください!」とおっしゃったんですが、結莉さんは「待ちます。全員そろわないことには始められません」とお返事。たぶん30分以上は遅刻されたと思うんですが、その方の到着を待ってから開始しました。始めてみてわかったんですが、待つことは必要でした。同じ空間にいる人たち全員で行う/作るものだから、何かが欠けていたり、例外扱いを許したりしてはいけないんですね。

 プロの俳優向けワークショップと同様、自己紹介はしません(遅刻者を待っていた時間の手持ちぶさた感は凄かった・笑)。五感を開く体操をして、「ありがとう」とあいさつするワークをしてから、全員でそれぞれのニックネームをつけていきます。私がこれまでに参加したワークショップでは「自分が呼ばれたい名前を自分で名札に書く」のがほとんどでしたから、とても新鮮。みんなにじろじろと見られる緊張感と、大勢に注目されることの恥ずかしさ、嬉しさも体験できました。

 そして私はなんと「桐壷」と呼ばれることに…衝撃!!(「桐壷」以外に出た案は「かおるさん」と「貴子(たかこ)」) 桐壷とは「源氏物語」の光源氏の母親です。高貴で美しいってこと?!ひょえー!もったいない!嬉しい!でも、薄幸の代名詞でもあるわよねっ!!(笑) 皆さんにじっくりと品定めされた末に名づけられた名前から、想像がぐんぐん広がり、しばらく興奮状態でした(笑)。
 そしてニックネームを覚えるワークが始まりました。バックグラウンドも年齢も不明だから、敬語を使わないし、誰もが平等でいられます。自己紹介をしないことって偉大!

20140626_yuriWS2.jpg

 参加者は俳優などの実演家より、社会人の大人が多かったです。ペアになったりチームに分かれたりして、一人ひとりと真正面から出会って、じっくり知り合っていきます。普段の生活ではあり得ない機会だと思いました。テーマが「<埋れた声 VOICE>を掘り起こす」なので、各自が感じたこと、思いついたことなどをどんどんと動きに、声に、言葉に出していきます。たとえば目を閉じて身体をある状態で静止させて、頭に浮かんでくることを言っていくワークでは、驚くべき発想がじゃんじゃん飛び出て来るんです(銭湯に象がいて体重計に乗っている等)。「ごく普通の人間の創造性ってすごい!」と思いました。

 他者を知るだけでなく、知らなかった自分を知るという点で、生涯忘れられないであろう体験をしました(笑)。あるワークでリーダーシップのある中年男性と組んだ時、「桐壷さんは、意外なことに、笑顔が可愛らしいんですよ!」と言われたんです。のけぞりました…。「意外なことに」て…。そういえば、私とペアになった人は皆、最初にちょっとたじろぐような仕草をされていた気もする…(汗)。「私、そんなに怖いんだ、怖がられるタイプなんだ…」と思い知らされました。もともと緊張や真剣さが露骨に顔に出る(目がぎらぎらしてしかめっ面になる)タイプなのは自覚しているつもりでしたが、そこまでとは……。だってその方は参加者全員に向かって「こんなに怖そうな人でも笑うんですよ!しかも意外なことに、その顔が可愛いんですっ!!」と言い放ったわけですから(笑)。褒められて嬉しい気持ちはもちろんありましたが(エヘヘ)、戸惑いは最高潮。あぁ学んだ、しのぶは学んだよ…。このことをきっかけに、私は女性らしい柔らかさのある、明るい色の服を着ることにしました(マジです)。せめてそういう努力をしないとね私!

20140626_yuriWS4.jpg

 プロの俳優向けワークショップと同じワークも行いましたが、過程や結果、効果も違ったように思います。結莉さんが参加者によって内容をその都度変えていく(いわばオーダーメイドにする)のもわかりました。お昼休みを含んで計7時間というのは短いですね。心なしか結莉さんはプロ向けの5日間の時よりも少々急ぎ気味だったように思います。参加者からも結莉さんからも「次は1泊2日にしよう」「野外の自然の中でやろう」といった声が上がっていました。
 いつもはワークショップの見学者である自分が参加者になることで気づいたこともありました。ワークに参加しない見学者(=部外者)がいることは、良くないですね…。やっぱり視界に入ると気になるし、知っている人だと恥ずかしさや遠慮する気持ちが生まれ、外に向かわずに内にこもろうとする控えめな態度にもなってしまいます。私にとって今後の重要な課題です。

 終了後は1階のレストランで希望者参加の懇親会があり、8人でゆっくりフィードバックをしながら語らうことができました。それぞれに本名や職業を告白していくと驚きの連続!あらためて「ワークの時に知らなくてよかった」と思いました(笑)。そして「あの時は~~だった」「~~と感じていた」等と感想をシェアしてくことで、また新たな発見が!初対面の人たちとこんなにも心を開いて話せるなんて、すごく幸せでした。指導者が結莉さんのようなプロであることが前提ですが、演劇の手法を用いたコミュニケーションのワークショップは本当に有効です。肩書きや経歴、立場などを取り払い、お互いに1人の人間として交流することで、他者を尊重する気持ちと、自分自身を認める意識も生まれます。学校、企業など色んなコミュニティーで実施されて欲しいと強く願います。

20140626_yuriWS3.jpg

※写真は公式facebookページより無断転載。
2014年6月29日10:00 - 17:00
会場:食育・体験レストラン栗の里 二本松店(笹生農園):http://www.kurinosato.com/
参加費2500円
https://www.facebook.com/events/318450938305830/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 21:07 | TrackBack

Dance New Air ―ダンスの明日2014『赤い靴』09/12-15青山円形劇場

 カンパニーデラシネラの小野寺修二さんによるアンデルセン童話『赤い靴』をモチーフにしたダンス作品です。お昼に『ASOBI』を観てから、ソワレを鑑賞。上演時間は約1時間10分。

 とても面白かったです。真っ赤なハイヒールが女性の夢、あこがれ、羨望、嫉妬などの象徴として扱い、自分で作り出した何か(=赤い靴)に翻弄されていく姿を時にコミカルに、時にメランコリックに表現。ブラックユーモアが効いていました。

 青山円形劇場の舞台を円形のまま使っていました。本当にいい空間です。無くなって欲しくない。

 記者発表(6月23日)で発表されたパフォーマンスの映像↓

 ⇒カンパニーデラシネラ「「白い劇場」シリーズ・オーディション」9/28〆切(メールのみ・9/16より受領開始)
 ⇒CoRich舞台芸術!『赤い靴

 2作連続で鑑賞し、ダンスっていいなぁ…としみじみ感じ入った一日でした。もちろんプロの、レベルの高い2作品だったからだろうと思いますが、舞台上の人たちと対等に出会って、作品という問いを受け取り、一緒に考えることができました。
 友人と感想を話し合えたのも良かったです。ダンスに詳しい方々の厳しめの感想をうかがって、やっぱり私はダンス鑑賞は素人だなぁと思いました。お芝居に関してはかなり辛口になっちゃうのですが、ダンスだと大雑把なんですよね。「見どころがあって考えることができたから満足♪」みたいに。そのスタンスでダンスを楽しみ続けられるなら、それもいいなと思います。

 ここからネタバレします。

 出演者は片桐はいりさん、Sophie Brechさん、藤田桃子さんの3人の女性と、“赤い靴”役の小野寺修二さん。女性の衣装は黒と灰色のワンピース。前にボタンがついた水色のシャツを羽織ると靴工場の職員に。3人で1人の女性とも受け取れました。

 片桐さんが藤田さんに向かって「あなたは注目されています!」と言い、そのまま立ち位置を逆にして、また片桐さんが藤田さんに「私が(注目されてるの)…?」と問い返します。この、注目されたい欲というか、愛されたい熱は誰もが持ってるものですよね。「自分は魅力のない人間だから注目されるわけがない(だけど注目されたい・魅力的になる努力もせず勇気もなく)」という気持ち。可愛らしいな、情けないな、切ないな。

 最後には“赤い靴”役の小野寺さんまでもが、赤い靴に翻弄されていきました。

Dance New Air 2014- ダンスの明日
出演:片桐はいり Sophie Brech 藤田桃子 小野寺修二 
演出:小野寺修二 美術:Nicolas Buffe 演出助手・通訳:保科由里子  演出助手・稽古場代役:傳川光留 テキスト:山口茜  照明:吉本有輝子  照明オペレーター:伊藤泰行 音響:井上直裕 音響オペレーター:池田野歩  衣装アドバイザー:堂本教子 衣裳アシスタント:及川千春 舞台監督:シロサキユウジ 演出部:岩谷ちなつ 制作協力:小野塚央 協力:株式会社スターダストプロモーション
前売 3,800円(当日4,300円) 学生 2,500円 通し券 22,000円[30枚限定] はしご券 6,500円[各日20枚限定]
http://dancenewair.jp/program0101
http://www.aoyama.org/topics/2014/dna.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 16:43 | TrackBack

Dance New Air ―ダンスの明日2014『ASOBI』09/13-15スパイラルホール

 9月12日から青山周辺で「Dance New Air ―ダンスの明日2014」が始まっています。私は現代演劇が好きで、中でもストレート・プレイが大好きなのですが、アヴィニョン演劇祭で面白いダンス作品に出会えたこともあり、「このフェスティバルにかこつけてダンスを観てみよう!」という気分に。

 伊藤郁女さんのことは全く知らなかったのですが、友人からのお薦めがあって拝見しました。
 冒頭からいきなり挑発されて、笑っていいんだか悪いんだかわからない微妙なさじ加減を味わいつつ、ダンサー4人のハイレベルなダンスを見つめていたら、最後はエライことに(笑)。とっても面白かったです。上演時間は約1時間だったかと。

 ⇒CINRA「そのスケールで日本からはみ出したダンサー 伊藤郁女インタビュー
 ⇒CoRich舞台芸術!『ASOBI

 舞台には大きな鏡。客席が映っています。ダンサーは男性2人と女性2人。音楽が和風…?
 中盤でほんの少し退屈に感じたりしましたが、伊藤郁女さんの演出作品はまた観たいと思いました。

 ここからネタバレします。

 女性が服を片半身だけ脱いでいきます。ちょうどこの写真のように、鏡側が素っ裸。ハイヒールも片方だけです。「服を脱げば人間はこんな形。あなたもそうでしょう?」と観客に語り掛けるよう。この瞬間だけで、観に来てよかったと思いました。スっと前に出す足が美しい。ダンサーってほんと素敵。

 鏡が舞台面側から奥側へ、またはその逆方向に移動するのはあまり効果的とは思えず。小刻みに動かなくても良かったのではと。鏡との対話、拮抗だったのかな。
 4人が横並びで他者とかかわらずに踊るところが多く、そこがちょっと退屈だったかも。人間はそれぞれに個性的でかけがえがないけれど、実際のところは誰もが似たような人生を生きている…などと想像。同じ振付の群舞は軍隊などを連想。

 中盤以降(たぶん)は、男女間、男同士、女同士、その他のセックスを赤裸々に表現していました。人間は生殖のためだけでなく快楽追及やコミュニケーションの手段としてもセックスを行います。好きでしてるはずなのに義務化して徒労になったり、争いの種になったり。性的な行為だけでなくそれにまつわる人間関係も見えてきて、特に男女の反応の違いが可笑しかったです。男性のダンサーがペニスそのものを演じていたのには笑った…。立(=勃)っている男性に飛び乗るように抱き付く女性ダンサーとか。行為が終わった後に「俺はまだ元気だぜ」アピールをするとか。これ以上詳しくは書けない(笑)。

初演:2013年12月 ゲント(ベルギー)
出演:伊藤郁女 チャバ・ベルガ(Csaba Varga)、ジャン・ギャロワ(Jann Gallois)、ピーター・ユハス(Péter Juhász)
演出・振付:伊藤郁女 振付補佐:Csaba Varga, Jann Gallois, Kaori Ito, Laura Neyskens, Péter Juhász 音楽:Guillaume Perret, Marybel Dessagnes 振付アシスタント:Gabriel Wong 演技指導:Renae Shadler 照明デザイン:Carlo Bourguignon サウンドデザイン:Bartold Uyttersprot セットデザイン:Wim Van de Cappelle 衣裳デザイン:Mina Ly 衣裳アシスタント:Lieve Meeussen 照明・技術監督:Jan Mergaert 音響:Gert Van Hyfte 舞台監督:Luc Laroy 写真:Chris Van der Burght 制作マネジメント:Eline Vanfleteren ツアーマネジメント:Edith Ulens 制作:les ballets C de la B 共同制作:Muziekcentrum De Bijloke (Gent), SPECTRA, TorinoDanza, Théâtre National de Chaillot (Paris), Theater im Pfalzbau (Ludwigshafen), La Rose des Vents (Villeneuve d’Ascq), Les Théâtres de la Ville de Luxembourg 協力:Bureau FormART (Paris), KVS (Brussel), Iris Raspoet, Alain Platel, Nora Horvas, Adrienn Reka, Satoshi Kudo, Impulstanz (Wien), ménagerie de verre (Paris), Tatjana Jankovic, Philippe Gasnier, Bauke Lievens, Fanny Viss, Joan Cambon ブッキング:Frans Brood Productions 助成 les ballets C de la B is supported by The City of Ghent, Province of East-Flanders, The Flemish authorities, The Saison Foundation (Tokyo)
前売 3,800円(当日4,300円) 学生 2,500円 通し券 22,000円[30枚限定] はしご券 6,500円[各日20枚限定]
http://dancenewair.jp/program0102
http://www.aoyama.org/topics/2014/dna.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 16:34 | TrackBack

2014年09月15日

【演出コンペ】福岡演劇フェスティバル・FFAC企画「創作コンペティション『一つの戯曲からの創作をとおして語ろう』vol.5」※10/14〆切(郵送必着)

 平成19年から福岡市文化芸術振興財団が継続している創作コンペティション第5回の募集情報です。課題戯曲は三島由紀夫作『葵上』(「近代能楽集」より)。応募要項、応募用紙は公式サイトからダウンロードしてください。審査員が豪華です。昨年の上演審査データ⇒

 ■福岡演劇フェスティバル・FFAC企画
  「創作コンペティション『一つの戯曲からの創作をとおして語ろう』vol.5」
 ・スケジュール
  2014年10月14日(火)必着 書類公募
  ↓
  書類選考(1st Stage)
  ↓
  2014年12月27日(土)
  プレゼン審査(2nd Stage) 後日結果発表
  ↓
  2015年5月22日(金)・23日(土)
  上演審査(Competition Stage) 上演後、公開審査・最優秀作品発表
  ↓
  2016年春に実施される福岡演劇フェスティバルで自身の作品を創作・上演

 [審査員]
  岡田利規(劇作家・演出家・小説家/チェルフィッチュ主宰)
  前川知大(劇作家・演出家/イキウメ主宰)
  松井周(劇作家・演出家・俳優/サンプル主宰)
  森山直人(演劇批評家・京都造形芸術大学教授)
  山田恵理香 (演出家/空間再生事業劇団 GIGA)
  山田真実(演出家/ttu/創作コンペティション vol.4 最優秀作品賞受賞)

Posted by shinobu at 11:46 | TrackBack

【ワークショップ】新国立劇場演劇研修所「オープンスクール全2日間」11/01-02新国立劇場オーケストラリハーサル室※10/15〆切(郵送必着)

 新国立劇場演劇研修所(⇒facebookページ)がオープンスクールを開催します。申し込み方法等の詳細はまだ公開されていません。ものすごくオススメです。今年は50名という大人数が受講可能。ご興味のある若い俳優さんは、開催日程だけでもメモして空けておいてください!

 ※10/1に詳細公開され、10/2に加筆しました。 お申し込み方法は公式サイトでご確認ください。10/15〆切(郵送必着)。

 過去の告知エントリー⇒
 2011年参加者の非常に詳しいレポートはこちら

 ■新国立劇場演劇研修所オープンスクール
  日時:2014年11月1日(土)10:30~15:30、11月2日(日)10:30~16:30 全2日間
  応募資格:全日程・授業に参加できる、17歳以上30歳以下の方。俳優の経験は問いません。
  募集人数:50名
  受講料:3,000円
 講師一覧
  西川信廣(演出家・演劇研修所副所長)
  池内美奈子(演劇研修所ヘッドコーチ)
  伊藤和美(歌唱指導)

 新国立劇場演劇研修所 紹介動画↓伊藤和美さんも少し映っていらっしゃいます。

 教室の改修工事が進められているようです↓(2014/09/16加筆)


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 11:16 | TrackBack

2014年09月14日

【写真レポート】舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM]「2014年度第2回文化政策委員会・文化政策ラボvol.4「『文化芸術立国中期プラン』から考える、『世界の文化芸術の交流ハブ』とは-」06/22スパイラルホールホワイエ

 ON-PAM第2回文化政策委員会・文化政策ラボvol.4「『文化芸術立国中期プラン』から考える、『世界の文化芸術の交流ハブ』とは-」のレポートを担当させていただきました。
 ⇒ON-PAMアクテビティWebサイト内の当該レポート掲載ページ
 2013年~2014年の[ON-PAM]文化政策委員会についてのエントリー⇒

onpam0622_4.jpg

 ON-PAM文化政策委員会・運営委員の川口聡さん(Next)のご協力を得て、この会の全容がほぼわかる内容になったと思います。2020年の東京オリンピック及びその先に向けた文化庁のプランについて、文化庁の方々から直接お話を伺うことが出来ました。また、文化芸術の若手プロデューサーの方々のプレゼンテーションも、参加者とのディスカッション等も、PDFにたっぷりまとまっております。

 ※[ON-PAM]はアーティスト・芸術団体と観客の間を繋ぐ全国的・国際的な会員制ネットワークです。舞台芸術の制作者でなくとも入会可能です。⇒入会案内
 ※9月25日(木)16:00-21:00に文化政策ラボvol.5が開催されます。

■第1部 11時~12時『文化芸術立国中期プランを改めて理解する』
 ゲストスピーカー:
  新免寛啓(文化庁長官官房政策課・政策調整係長)
  堀口昭仁(文化庁長官官房国際課・国際文化交流室振興係長)
 司会:中村茜(株式会社precog/NPO法人ドリフターズ・インターナショナル)

onpam0622_1.jpg


■第2部 13時~16時 シンポジウム『世界の文化芸術の交流のハブ』に向けての実践を探る
 ~世界のハブをつくるネクストジェネレーション〈次世代を担うリーダーたち〉~
 ゲストスピーカー:
  橋本裕介(ロームシアター京都/KYOTO EXPERIMENTプログラムディレクター)
  横堀ふみ(NPO法人DANCE BOX)
  遠藤豊(ルフトツーク)
  辛島デイヴィッド(早稲田大学/東京国際文芸フェスティバル)
  中西玲人(プロデューサー/アメリカ合衆国大使館)
 司会:中村茜(株式会社precog/NPO法人ドリフターズ・インターナショナル)

onpam0622_2.jpg


■第3部 16:20~18:30 『グループディスカッションと発表』
 進行:奥野将徳(株式会社precog)

onpam0622_3.jpg


【所感】
 文化庁の方々と直接会って日本の文化芸術について話す、開かれた場に参加できたことに少し興奮を覚えました。
 文化庁の方々がほんの数年で異動されることは私も知っていました。人材育成に時間がかかることは歴史的に証明されています(例:伝統芸能など)。引き継ぎが円滑に行われる仕組みを作っていただきたいと強く思いました。
 新免さんと堀口さんは現場で活動をしているON-PAM会員と直接対話・交流してくださいました。文化庁職員の人数は非常に少なくて、皆さんは毎日、激務に追われているようです。お休みの日の貴重な時間を割いてくださったことに心から感謝申し上げます。(高野しのぶ)


写真提供:ON-PAM
2014年度第2回文化政策委員会・文化政策ラボvol.4 
企画運営:中村茜、奥野将徳、寺田貴美子
懇親会:終了後の19:00~20:30に同会場にて会費制(1,000円)
レポート:http://act.onpam.net/?p=865
概要:http://act.onpam.net/2014/06/03/%E3%80%90%E8%A9%B3%E7%B4%B0%E3%80%91622%EF%BC%88%E6%97%A5%EF%BC%891100-1830-%E7%AC%AC%EF%BC%92%E5%9B%9E%E6%96%87%E5%8C%96%E6%94%BF%E7%AD%96%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A-%E6%96%87%E5%8C%96%E6%94%BF.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 23:45 | TrackBack

2014年09月12日

東京演劇アンサンブル『無実』09/11-21ブレヒトの芝居小屋

 『最後の炎』、『タトゥー』がとても面白かった、ドイツの女性劇作家デーア・ローアーさんの戯曲『無実』の本邦初演ということで観に行きました。東京演劇アンサンブルブレヒトの芝居小屋も初体験です。創立60年なんですね。

 劇場に入るなり「わ、駒小(駒場小劇場)みたい!」と、気持ちは約20年前に。天井の高さがある四角い空間で、ロスコ(スモークマシン)の匂いまで一緒…。靴を脱いでビニール袋に入れて客席についたのって何年ぶりだろう。そしてお芝居までもが当時の東大で観たものに似ていて、ある意味、衝撃を受けました。上演時間は約2時間30分休憩なし。

 ⇒CoRich舞台芸術!『無実

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
エリージオは友人ファドゥールとともに
砂の国からやって来た、不法入国者。
ふたりの目の前で、赤毛の女が海に入って自殺した。
盲目の両親は娘にも完璧な世界をプレゼントしたくて、
盲目のアプゾルートを産んだ。
アプゾルートは「ブルー・プラネット」で踊るダンサー。
通り魔事件の犯人の母を名乗るハーバーザットは、
被害者の家を訪ね歩く。

ローザとフランツの狭い部屋に、
ローザの母ツッカーが押しかける。
フランツがやっと見つけた仕事は遺体処理係。
ツッカーは糖尿病末期で、足を、視力を失いつつある。
フランツはローザを見ない。

哲学者エラはテレビの大統領を眺めながら、
夫のヘルムートに
「世界の不確実性」について語りつづける。

運命なんてない
私たち自身で決める以外に。
だけど決めるべき方向を、
私たちは知り得ないから、
私たちは盲人…
 ≪ここまで≫ 

 『タトゥー』のレビューにはローアーさんが来日した時のトークの記録も少し載ってます。この劇団にはローアー戯曲は合わないんじゃないかと思いました。勝手ながら、起承転結がはっきりした物語で、ストレートなメッセージがあるものの方がいいんじゃないかと。

 『無実』はいい戯曲だと思いました。他で上演されることがあったら観たいです。
 ローアー戯曲は3冊も出版されています。⇒『無実』『最後の炎』が出版された時のエントリー

無実/最後の炎
無実/最後の炎
posted with amazlet at 14.09.11
デーア ローアー
論創社
売り上げランキング: 784,764


タトゥー (ドイツ現代戯曲選30)
デーア ローアー
論創社
売り上げランキング: 950,526


泥棒たち;黒い湖のほとりで
デーア・ローアー
論創社


 ここからネタバレします。

 黒い袋(フレコンバッグ)を積み上げた装置でした。場面転換時に大道具を移動させる人たちの衣装が白い防護服だったりも。目に見える形でだけ原発事故とイメージを重ねるのは安易だと思いました。


TEE東京演劇アンサンブル創立60年記念公演Ⅱ
【出演】エリージオ(黒人の不法入国者):大多和民樹 ファドゥール(黒人の不法入国者):小田勇輔 アプゾルート(盲目のダンサー):永野愛理 ミセス・ハーバーザット(身寄りのない女):志賀澤子 フランツ(遺体処理係):尾崎太郎 ローザ(その妻):奈須弘子 ミセス・ツッカー(ローザの母):真野季節 エラ(老いゆく女性哲学者):原口久美子 ヘルムート(その夫、金細工師):篠澤寿樹 殺された少女の父:竹口範顕 殺された少女の母:町田聡子 自殺者1:篠原祐哉 自殺者2:熊谷宏平 ※志賀優寛より変更になりました。 若い男の医者:三木元太 大統領:本多弘典 アイリッシュ・ハープ生演奏:坂上真清
デーア・ローアー(Dea Loher)/作 三輪玲子/訳 (論創社刊『無実・最後の炎』より) 音楽/坂上真清 熊地勇太 舞台美術/池田ともゆき  照明/大鷲良一  映像/高橋啓祐 衣裳/稲村朋子 音響/勝見淳一 振付/菊地尚子 宣伝美術/久保貴之 奥秋圭 舞台監督/入江龍太 制作/小森明子 太田昭 協賛 ケンタウルスの会 助成 文化庁トップレベルの舞台芸術創造事業
全席自由 (チケット申込・発売時に整理番号発行) 開場は開演の30分前/整理番号順の入場 料金 前売一般3800円 前売学生3000円 Low Price Day2500円
公式:http://www.tee.co.jp/stage-shoukai-image/unschuld/unschlud.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 02:03 | TrackBack

2014年09月09日

メルマガ号外 こまつ座『きらめく星座』

 こまつ座『きらめく星座』
 ≪東京、兵庫、山形2か所≫
 09/08-10/05紀伊國屋サザンシアター

 ※公演詳細はこちら
 ⇒CoRich舞台芸術!『きらめく星座

 ★メルマガへの ご登録はこちら へ!

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

 “しのぶの演劇レビュー” 号外 Vol.56  2014.09.09 2,142部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp


   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪


★★ 号 外 ★★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 ◎こまつ座『きらめく星座』
  ≪東京、兵庫、山形2か所≫
  09/08-10/05紀伊國屋サザンシアター
  ☆出演:秋山菜津子、山西惇、久保酎吉、田代万里生、木村靖司、
      後藤浩明、深谷美歩、峰崎亮介、長谷川直紀、木場勝己
  作:井上ひさし 演出:栗山民也
   http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#167
   http://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20140623104500.html
   団体公式ツイッター:https://twitter.com/komatsuza
  2009年のレビュー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0508162442.html

 ◎観劇後のコメント◎

  舞台は昭和15~16年の東京、浅草のレコード店“オデオン座”。
  店主と家族、そして下宿人たちは、戦争の真っただ中にありながら、
  小さな幸せを全身で謳歌し、仲良く暮らしていました。でも、
  陸軍兵だった長男が脱走して一転、“非国民”呼ばわりの日々。
  やがて長女が嫁いだ傷痍軍人、長男を追う憲兵もやってきて、
  考え方が極端に異なる者同士が、オデオン座に同居することに。

  どんな苦境も笑って、歌って乗り越える庶民の姿を、当時の流行歌で
  つづる音楽喜劇です。優しい笑いと元気な歌が心を和ませます。
  上段からうやうやしく「こんな時代があった」と説明するのではなく、
  俳優が、今を生きている状態で、役人物を生きてくれます。だから
  観客は2014年の感覚を持ったまま、劇中の人々と出会うことができる。
  これこそがストレート・プレイの醍醐味だと私は思います。

  2010年に井上ひさしさんが亡くなってから、どの井上戯曲もまるで
  井上さんの遺言のように響いていたのですが、今回は違いました。
  昔のお話が、俳優の身体を通して新しく生まれたような…。
  まるでチェーホフの有名戯曲のように戯曲そのものが独立して、
  劇場にいる作り手と観客への贈り物として、天から届いたようでした。

  オデオン座の人々に降りかかる苦難は、あまりに理不尽で、
  彼らにとって当たり前とされる社会通念もひどく滑稽に映ります。
  でも安倍政権下で戦争が着実に近づいている感覚がある私には
  他人事と思えず、恐ろしくて背筋が寒くなることが何度もありました。
  「この人たち、おかしいな」「国の方針、変だな」と、
  観客の心中に生まれる疑問は、そのまま登場人物たちにも
  重なっていきます。彼らの決断は、そして未来は…。
  悲喜こもごもの人間ドラマに終わらせない演出(栗山民也)が見事です。
  
  充実のパンフレット(1,000円)より栗山さんの言葉を引用します。
  「他国からの視線と体裁ばかり気にして危ない道を駆け下りようとする
   稚拙な政府に、弱者を追い詰め残酷に切り捨てる社会に、
   ニセの平和を喧伝するマスコミに、それらを容認する人々の心に、
   そして何より、忘れっぽいわたしたち一人一人に、この舞台が
   楔(くさび)となって深く届くことを願う」(取材・文:尾上そら)

  母役の秋山菜津子さんは健康的なお色気と明るさがフルスロットル♪
  ボケ・つっこみの間合いも絶妙です。
  木場勝己さんはこのお芝居の心臓と言える名セリフを、弱く、静かに、
  絞り出すように、懇願するように、語ってくださいました。

  山西惇さんは軍国主義教育を受け、天皇陛下を崇拝する傷痍軍人役。
  お芝居は心だけじゃない、身体で魅せるのだと教えて下さいました。
  長女役の深谷美歩さんの演技は切れ味が鋭いです。今作には彼女を含む、
  新国立劇場演劇研修所の修了生が計3名出演されています。

  ミュージカル界のスター田代万里生さんは今回が初ストレート・プレイ。
  俊敏で華があり、歌は当然うまい!長男が悩み憤る場面も素晴らしいです。
  産経新聞↓「こまつ座「きらめく星座」 田代万里生 音楽の力、感じる舞台」
   http://tinyurl.com/l4wz52o

  ※上演時間は約3時間(途中15分の休憩を含む)。
  ※10/10、11に兵庫公演、10/22、24に山形公演あり。


 【チケット情報】 

  全席指定 一般¥9,000 学生割引¥7,000

  こまつ座
   TEL:03-3862-5941
  こまつ座オンラインチケット
   http://www.komatsuza.co.jp/

  チケットぴあ
   0570-02-9999(Pコード:437-754)
   http://ticket.pia.jp/pia/event.do?eventCd=1424680

  ローソンチケット
   0570-000-407(Lコード:36996)
   http://l-tike.com/d1/AA02G03F1.do?DBNID=3&ALCD=1&PGCD=203618
   ※ローソン・ミニストップ店内Loppiで直接購入いただけます。

  イープラス
   http://eplus.jp/sys/T1U14P002004139P0050002
   ※ファミリーマート店内Famiポートで直接購入いただけます。

  JTBエンタメチケットデスク
   TEL:0570-030311
   http://www.jtb.co.jp/ticket/event.asp?id=343270

  カンフェティ ※割引チケットあり
   TEL:0120-240-540(平日10:00~18:00)
   http://confetti-web.com/

  キノチケットカウンター
   新宿東口・紀伊國屋書店新宿本店5階(店頭販売のみ10:00~18:30)


 【お問い合わせ】

  こまつ座
   http://www.komatsuza.co.jp/
   TEL:03-3862-5941


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆ 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎2014年1度目のメルマガ号外です。前回はこちら↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1123013438.html
  ほぼ10か月ぶりの発行になりました。


 ◎井上ひさしさんの傑作朗読劇も間もなく開幕!

 ・新国立劇場演劇研修所8期生出演『朗読劇 少年口伝隊一九四五』
  09/23-24新国立劇場小劇場
  作:井上ひさし 演出:栗山民也
   http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140923_005447.html
  毎夏必見の朗読劇です。挿絵入りの本↓も出版されています。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0626145201.html


 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。よろしければ
   http://www.facebook.com/shinobureview
  「いいね!」をクリックしてタイムラインに混ぜてください♪


 ◎ツイッター↓やってます! ※フォロアー5400人超えに感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  メルマガ号外は読者の方々に直接届ける手段として今後も続けますが、
  速報としてはツイッターが最速です。


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪ メンバー登録はこちら↓
   http://stage.corich.jp/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://stage.corich.jp/m
  公式アプリiPhone版・ダウンロード↓
   http://bit.ly/18djpPV
  公式アプリAndroid版・ダウンロード↓
   http://bit.ly/18djsLF
  アプリでチラシ拡大可能!「あと○日で開幕・終幕」がわかって便利。
  最新版では「観たい!」「観てきた!」コメントも表示されます。


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に進んで行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆ 【このメルマガについての注意事項(毎号同じ内容です)】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今回の配信は“号外”です。
 メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。

 毎月1日発行のメルマガで、その月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。
 バックナンバーは全て公開中!
   ⇒ http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
 沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪

 ☆ご友人、お知り合いにどうぞこのメルマガをご紹介ください!
  【面白い演劇を紹介してるメルマガはコレ!】
   ⇒ http://www.mag2.com/m/0000134861.html

 ☆もしこのメルマガを観てお芝居に行かれたら、劇場でのアンケート用紙に
  「高野しのぶのメルマガで知った」等、書いていただけると嬉しいです♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎東京および関東近郊の情報に限らせていただいております。
 ◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
  間違いがあることもあります。情報は主催者URLでご確認ください。
 ◎お薦めを観に行って面白くなかったら・・・ごめんなさいっ。

 ◎私の好みはこちらです。
  → http://stage.corich.jp/my_troupe.php?member_id=57
  簡単なプロフィールはこちらです。
  → http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0111000000.html

 ◎購読・解除はこちらから簡単にできます。
  まぐまぐ → http://www.mag2.com/m/0000134861.html

////////////////////////////////////////////////////////////////

出演:秋山菜津子、山西惇、久保酎吉、田代万里生、木村靖司、後藤浩明、深谷美歩、峰崎亮介、長谷川直紀、木場勝己
作:井上ひさし 演出:栗山民也 音楽:宇野誠一郎 美術:石井強司 照明:服部基 音響:秦大介 振付:謝珠 衣装:中村洋一 アクション:渥美博 歌唱指導:満田恵子 宣伝美術:和田誠 演出助手:大江祥彦 舞台監督:木﨑宏司

Posted by shinobu at 18:28 | TrackBack

2014年09月07日

新国立劇場演劇研修所8期生試演会①『親の顔が見たい』09/05-10新国立劇場小劇場

 稽古場レポートを書かせていただいた、新国立劇場演劇研修所8期生試演会①『親の顔が見たい』初日を拝見。上演時間は約1時間35分、休憩なし。

 戯曲の言葉に素直であろうとする真摯な姿勢が見て取れる上演でした。とても面白い戯曲ですので、1500円から3100円というチケット価格帯はお買い得です。学生料金は1000円。同研修所のfacebookページは頻繁に更新されていていますので、ご興味ある方は「いいね!」をどうぞ!

 ★稽古場レポートにも書きましたが、9/10(水)14時開演の回の後、19時から新国立劇場中劇場で『三文オペラ』の初日の公演があります。ハシゴ観劇できますのでお時間のある方はぜひ。同研修所の修了生が7人も出演されています。

 ↓小劇場にはいつも巨大なポスターが設置されますが、今回はチラシで工夫されていました。9期生による製作です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『親の顔が見たい

 あらすじなどは稽古場レポートでどうぞ。

 ツイッターに書きました通り、素直に戯曲を味わい、ハラハラして楽しめました。でも、研修生の試演会ですから当然と言えば当然ですが、何か物足りないな~という気がしたんですよね。一緒に観た人の感想を聞いたり、帰宅してから劇団昴版の映像を観た母とも話をして、考えてみました。

 ここからネタバレします。

 舞台となるカトリック系私立女子高校「星光(せいこう)学園」のモットーは「真理友愛」。でも友を殺し嘘をつくのですから正反対ですね…こわいこわい(冷汗)。劇作家の皮肉が利いています。

 会議室に閉じ込められた人々が殺人事件の推理をする会話劇の傑作といえば『十二人の怒れる男』。『親の顔~』がこの戯曲を下敷きにしているのは明らかです。そうなると、やはり肝心なのはどんでん返しだと思います。今回の上演では、最初から「個室に軟禁されている5人の女子高生たちが犯人である」ことが前提となっているように感じました。それだとどんでん返しにはなりません。親たちが「自分の娘がいじめなんてするはずがない」「娘以外に犯人がいる」「自殺した生徒(または親)に問題があった」と本気で信じている方が、お芝居として面白いんじゃないかと思うんですよね。観客は親たちの一途で巧みな話術にたびたび懐柔されるんだけど、遺書が届く度に「やっぱり5人が犯人だ…」と思い直す。そうやってもっと観客(=私)をだまして、揺さぶって欲かったです。

 また、「この親にしてこの子あり」を体現して欲しいとも思いました(当日パンフレットで演出の西川さんが「子供たちの顔が見えてくるか?」と書かれています)。同じく畑澤戯曲の高校演劇『ともことサマーキャンプ』では、1人の俳優が女生徒とその親の2役を演じる仕掛けで、見た目は親娘が一体になります(二重人格だけど)。「自分の娘は犯人ではない」という盲信は完全に思考停止状態ですから、自分がいじめたクラスメートが自殺してもそれを他人事にしか思えない娘たちと同じです。「ねえナツキ(担任)、腹減った、ピザ取って」と全く悪気なく軽口をたたくぐらいの、堂々とした無神経さが、親たちにもっとあって良かったんじゃないかしら。あと、できれば親たちにもっと親近感を持ちたかったですね。笑えるところはもっと能動的に笑いを取りに行っていいんじゃないでしょうか。

 後でわかりたいのに先にわかってしまって残念なところは他にもありました。たとえば教師夫婦について。頭が切れて弁舌なめらかで、初対面の集団の中でやすやすとリーダ―シップを発揮する高校教師が、実はDV夫だった。このことは、終盤の妻の発言で初めて発覚して欲しいんです。でも妻に対する夫の高圧的な態度、そしてそれに耐える妻の演技から、中盤ぐらいでほとんどバレていました。そこもどんでん返しぐらいに驚かせてくれたらな~。

 ただ、ここが重要なんですが、そんなどんでん返しなんかなくたって、面白いんです。それがこの戯曲の凄さだとも思います。※晩成書房から出版されています。
 いつもどおり色々と好き勝手に書いていますが、一観客の素人考えですし、そもそもの演出意図からすると的外れかもしれません。きっとこの戯曲はまた上演されるでしょうから、その時にも考えようと思います。韓国で映画化されたら観に行きま~す!

【出演】森崎次郎(同窓会長の夫):永澤洋 森崎雅子(同窓会長):荒巻まりの 長谷部亮平(教師):坂川慶成 長谷部多恵子(教師):滝沢花野 辺見重宣(いじめ加害者の生徒の祖父):関輝雄 辺見友子(いじめ加害者の生徒の祖母):南一恵 八島操(シングルマザー):西岡未央 柴田純子(いじめ加害者の生徒の母で、夫に電話するが出ない):鈴木麻美 井上珠代(自殺した生徒の母):泉千恵 中野渡正治(校長):梶原航 原田茂市(学年主任):薄平広樹 戸田菜月(自殺した生徒のクラスの担任):池田碧水 遠藤亨(新聞配達所の店長):堀元宗一朗 
作:畑澤聖悟 演出:西川信廣(新国立劇場演劇研修所副所長) 美術:小池れい 照明:林悟 音楽:上田亨 音響:黒野尚 衣裳:中村洋一 ヘアメイク:片山昌子 演出助手:岩澤侑生子 舞台監督:村田明 制作:新国立劇場
【発売日】2014/07/04 A席3,100円 B席2,500円 学生料金1,000円 Z席(当日券)1,500円
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140905_005443.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 22:16 | TrackBack

2014年09月05日

【オーディション】日韓演劇交流センター「韓国現代戯曲ドラマリーディング出演者オーディション」※09/26〆切(メール又は郵送)

 日韓演劇交流センターが継続上演している「韓国現代戯曲ドラマリーディング」の出演者オーディションが行われます。⇒過去の記録。詳細はこちら(PDFで7ページ)。希望者には戯曲の粗訳をいただけるそうです。ご興味ある役者さんはぜひ。

 ●「韓国現代戯曲ドラマリーディング」
  公演日程:2015年1/13-1@シアタートラム
  『木蘭姉さん』キム・ウンソン作 石川樹里訳 演出=松本祐子(文学座)
  『五重奏』キム・ユンミ作 鬼頭典子訳 演出=保木本佳子(ケムリノケムリ)
  『アリバイ年代記』キム・ジェヨプ作 浮島わたる訳 演出=公家義徳(東京演劇アンサンブル)
 ・出演者オーディション
  日時:10月15日(水)10 時半~18時 (予定)
  場所:ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線・武蔵関)
   ※3作品それぞれ行います。複数作品希望も可能。
  応募資格:韓国演劇に興味があり、20歳以上で、1年以上の俳優経験者、他
  締め切り:9月26日(金)18 時必着

Posted by shinobu at 11:42 | TrackBack

2014年09月04日

ヨーロッパ企画『ビルのゲーツ』08/29-09/07本多劇場

 上田誠さんが作・演出される京都の劇団ヨーロッパ企画の新作ツアーです。第33回公演『ビルのゲーツ』のテーマはタイトルどおり「ビルディングのゲート(門)」を超えていくこと。それだけでこんなに面白いなんて!上演時間は約2時間5分。レビューは記録のみ。

 ⇒毎日新聞「演劇:「ビルのゲーツ」 現代社会をシニカルに=評・木村光則
 ⇒CoRich舞台芸術!『ビルのゲーツ

 ≪終演後のスペシャルトーク≫
 ゲスト:ムロツヨシ ヨーロッパ企画の出演者:石田剛太 永野宗典 本多力 上田誠 

 ムロさんのご指摘が色々と鋭かったです。登場人物に名前がない、呼ばない[あるとしても“新人(金丸慎太郎)”だけ]とか。


第33回公演
≪栗東プレビュー公演、京都、東京、大阪、広島、福岡、愛知、横浜≫
出演=石田剛太 酒井善史 角田貴志 諏訪雅 土佐和成 中川晴樹 永野宗典 西村直子 本多力/岡嶋秀昭 加藤啓 金丸慎太郎 吉川莉早
作・演出=上田誠 音楽=木暮晋也 美術=長田佳代子 照明=葛西健一 音響=宮田充規 衣装=清川敦子(atm) ヘアメイク=松村妙子 映像=大見康裕 演出助手=山田翠・大歳倫弘 舞台監督=筒井昭善×大鹿展明 演出部=大槻めぐみ・杉浦訓大・磯村令子  運送=植松ライン アートディレクション=underson 宣伝写真=有本真紀 素材提供=Zach Dischner 55Laney69 宣伝映像・記録映像=山口淳太 制作= 井神拓也・諏訪雅・本多力・吉田和睦 WEB=宇高早紀子 制作補=天恵祐子・大瀬千尋・樫木由子・吉永祐子
京都芸術センター制作支援事業 助成:[栗東・京都・東京公演] 文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)/ [広島・福岡・名古屋・横浜公演] 平成26年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業 制作協力:[栗東・京都・大阪公演] サウンドクリエーター / [東京・横浜公演] サンライズプロモーション東京・ゴーチ・ブラザーズ /[福岡公演] スリーオクロック / [名古屋公演] サンデーフォークプロモーション・兎楽舎 企画・製作=ヨーロッパ企画 / 株式会社オポス 東京主催:ニッポン放送/オポス
前売4,500円/当日5,000円(全席指定・未就学児入場不可) 6/28(土)チケット発売 学生シート(前売のみ)3,500円(入場時要学生証提示)
http://www.europe-kikaku.com/e33/
http://www.europe-kikaku.com/projects/e33/

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 20:56 | TrackBack

【ワークショップ】元ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団の市田京美とトーマス・デュシャトレ「ピナの踊りと心」10/17-18、10/20、10/22朝日カルチャーセンター新宿教室※〆切不明

 元ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団の市田京美さんとトーマス・デュシャトレさんによる、一般人も参加できるワークショップの情報です。ダンスを学んでいる方も受講可能。市田さんは同舞踊団の日本人初のダンサーとして、20年にわたって故ピナ・バウシュと活動をされてきたとのこと。詳細は公式サイトでご確認ください。1日ごとに申し込みページがあります。

 ●朝日カルチャーセンター「ピナの踊りと心」
  10/17金曜16:00~18:00=テクニカルクラス [一般 5,508円]
  10/17金曜16:00~20:30=アトリエクラス [一般 8,856円]
   (16~18時=テクニカル/休憩/18時半頃~20時半=アトリエ)
 
  10/18土曜16:00~18:00=テクニカルクラス [一般 5,508円]
  10/18土曜16:00~20:30=アトリエクラス [一般 8,856円]
  (16~18時=テクニカル/休憩/18時半頃~20時半=アトリエ)
 
  10/20月曜18:15~20:45アトリエクラス [一般 5,508円]
  ※京美さんは出講しません。英語のみ。
 
  10/22水曜12:00~13:30=プライベートクラス [一般 7,776円]
   ※ダンス経験者に限ります。定員15名のグループレッスンです。

 市田さんとピナの稽古風景を収めたDVDの抜粋映像↓

 スタジオアーキタンツでも同時期に、ダンス経験者、プロフェッショナルダンサーを対象としたワークショップ&発表会があります。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●スタジオアーキタンツ「元ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団の市田京美とトーマス・デュシャトレによるクリエイション・ワークショップ&ショウイング」
 【日程】2014年
  10月8日(水)~12日(日)
  14:00-15:30 テクニカルクラス @02studio
  15:45-18:45 アトリエクラス @01studio
  10月13日(月)18:30~ショウイング @01studio
  *ショウイング出演者は、11日(土)から必ずご参加ください。

 【受講料】
  テクニカルクラス単発(8日~12日のみ単発受講可能) 2,500円
  テクニカルクラス&アトリエクラスセットの単発(8日~10日のみ単発受講可能) 6,000円
  6日間通し テクニカルクラス&アトリエクラス+ショウイング 24,000円

Posted by shinobu at 16:24 | TrackBack

【オーディション】カンパニーデラシネラ「「白い劇場」シリーズ・オーディション」9/28〆切(メールのみ・9/16より受領開始)

 小野寺修二さんが主宰されるカンパニーデラシネラ(⇒facebookページ)が、3年がかりで取り組むプロジェクトの参加者を募集します。小野寺さんはパントマイマー、俳優、振付家、演出家として日本全国・縦横無尽にご活躍中。ご興味ある方はぜひ。下記は公式サイトより。

●カンパニーデラシネラ「白い劇場」シリーズ オーディション
 オーディション日程:2014年10月15日(水)・16日(木)・17日(金)
  ※参加頂く日時は、上記3日間の内、いずれか数時間です。
  ※10月18日(土)-22日(水)で、2次審査を予定
 申請書類受付期間 :2014年 9月16日(火)-28日(日)

 応募条件:小野寺修二演出作品を観劇頂いたことのある方
 料金:無料
 募集人数:若干名

●カンパニーデラシネラ「白い劇場」シリーズ オーディション  ※公式サイトより。   
《2014年10月15日(水)-17日(金)開催》

今年度から3年にわたって「白い劇場」シリーズをスタートします!

2008年結成のカンパニーデラシネラでは、台詞を使った身体表現の可能性を模索してきました。
役者やダンサー、様々な分野の出演者とここまで創作をしてきた中で、向かうべき方向を少しずつとらえつつあります。そういった今、少し長期的な視野に立って活動を行いたいと思うようになりました。
この7年は作品毎大きく針路替え、試行錯誤の連続で、3年は随分長期な気もします。が、あっという間だろうとも思います。
以前、「水と油」という団体を同じマイム学校出身メンバーで始めたのですが、自分達が水と油スタイルと思える第一作が出来たのは、5年が経ってからでした。何かを共有する時間を思います。
今回新しい企画を立ち上げ、このような長期での可能性に賛同頂ける方との出会いを切望しています。
どうぞ、よろしくお願い致します。
 カンパニーデラシネラ 小野寺修二


オーディション日程:2014年10月15日(水)・16日(木)・17日(金)
申請書類受付期間 :2014年 9月16日(火)- 9月28日(日)

応募条件:小野寺修二演出作品を観劇頂いたことのある方
料金:無料
募集人数:若干名
応募方法:申請内容を記載の上、下記アドレスに送信ください。その後9月中に、オーディションについての詳細をご連絡差し上げます。shiroigeki(アットマーク)gmail.com(パソコンからの受信が可能なメールアドレスでのお申し込みをお願い致します。)
申請内容:1.氏名(ふりがな) 2.年齢(生年月日) 3.身長 4.活動歴 5.志望動機 6.小野寺修二演出作品でご観劇頂いた作品名
 10月15日-17日 10時-22時で、参加が難しい時間帯がある方はお知らせ下さい。
 参加頂く日時は、上記3日間の内、いずれか数時間です。
 会場は、都営大江戸線・都営新宿線 森下駅 徒歩5分です。


※応募者多数の場合、書類選考を行わせて頂きます。
※もし10月に入ってもこちらからの返信がない場合、恐れ入りますが上記アドレスまでご連絡下さい。
※この後、10月18日(土)-22日(水)で、2次審査を予定しています。
※今年度の公演は、2015年3月末、稽古は1月中旬から予定しています。

主催 : カンパニーデラシネラ
助成 : アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
協力 : 公益財団法人セゾン文化財団

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
 便利な無料メルマガも発行しております。

メルマガ登録・解除 ID: 0000134861
今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ
Posted by shinobu at 14:17 | TrackBack

2014年09月01日

メルマガ 2014年09月のお薦め舞台

mail magazin visual.bmp
お薦めお芝居をご紹介しています

 2014年9月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。

 ★メルマガへのご登録はこちら
 ★バックナンバーはこちらです。

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏

 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 123    2014.09.01  2,137部 発行

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.shinobu-review.jp/

   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎8月はプライベートの色々もあり、観劇は控えめでした。
  仏アヴィニョン観劇旅行からの軟着陸期間だったかもしれません。
  まだゆらぎ気味なので、しばらくこのままで考えていきます。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください♪

 ◎メルマガのバックナンバー↓は全て公開しています。
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。
   http://www.facebook.com/shinobureview
   よかったら「いいね!」をクリックしてください♪


○○ 今回のもくじ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→SPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』
       09/12-13 KAAT神奈川芸術劇場・ホール
       http://www.kaat.jp/d/mb

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→さいたまゴールド・シアター『KOMA'』
       08/28-31彩の国さいたま芸術劇場小ホール
       http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1326

 ◆3【「Dance New Air ―ダンスの明日 2014」が始まります】

   ◎東京の青山近辺で開かれる新しいダンスフェスティバルです。
    http://dancenewair.jp/

 ◆4【編集後記】

   ◎東京の高校演劇地区大会の審査員をさせていただきました。

 ◆5【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・価格・URL
 ▽座種の記述がない公演は全席指定。
 ※間違いがあるかもしれません。最新情報や詳細は公式サイトでご確認を。


1.シス・カンパニー『火のようにさみしい姉がいて』
  09/06-30 Bunkamuraシアターコクーン
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:大竹しのぶ、宮沢りえ、山崎一、平岳大、満島真之介、西尾まり、
    中山祐一朗、市川夏江、立石涼子、新橋耐子、段田安則、他
   脚本:清水邦夫 演出:蜷川幸雄
   S席¥9,500 A席¥7,500 コクーンシート¥5,000
    http://www.siscompany.com/ane/
   蜷川幸雄さんは清水邦夫さんの戯曲をよく演出されています。
   一番感動したのは2009年のこの作品↓です。
    http://www.wonderlands.jp/archives/12518/
   大竹しのぶさんと宮沢りえさんの共演って…オソロシイ…(笑)。
   個人的には平岳大さんと満島真之介さんが特に観たいです。


2.こまつ座『きらめく星座』
  09/08-10/05紀伊國屋サザンシアター
  ≪東京、兵庫≫
  ☆出演:秋山菜津子、山西惇、久保酎吉、田代万里生、木村靖司、
    後藤浩明、深谷美歩、峰崎亮介、長谷川直紀、木場勝己
   作:井上ひさし 演出:栗山民也
   一般¥9,000 学生割引¥7,000
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#167
   井上ひさしさんの『きらめく星座』は何度も上演されている作品です。
   今公演の新ビジュアル↓は、なんだか可愛い(笑)。
    http://tinyurl.com/l8du5aj
    「人間は奇跡そのもの」という名台詞は今回はどう響くかしら。
   2009年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0508162442.html


★3.葛河思潮社『背信』 
  09/10-15 KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ
  ≪神奈川、東京、愛知、宮城、新潟≫
  ☆出演:松雪泰子 田中哲司 長塚圭史 ジョン・カミナリ
   作:ハロルド・ピンター 翻訳:喜志哲雄 演出:長塚圭史 
   6,000円 U-25(25歳以下):3,800円 高校生以下:2,000円
   (プレビュー公演 5,000円 U-25:3,800円 高校生以下:2,000円)
    http://www.kuzukawa-shichosha.jp/haishin/
    http://www.kaat.jp/detail?id=32976
   長塚圭史さんがピンター作『背信』を演出されます。『背信』は男2人、
   女1人の不倫関係を、時間を逆行させて描く、とても面白い戯曲。
   文庫本が出ています↓ので、読んでから観てもいいと思います。
    http://book.akahoshitakuya.com/b/4151400230
   松雪泰子さんと田中哲司さんとは葛河思潮社の過去公演でも
   長塚さんと創作してきた俳優です。濃密で完成度の高い舞台に期待。
   ※SPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』↓とハシゴ観劇可能!
    http://www.kaat.jp/d/mb


4.新国立劇場演劇『三文オペラ』
  09/10-28新国立劇場中劇場
  ☆出演:池内博之、ソニン、石井一孝、大塚千弘、あめくみちこ、
      島田歌穂、山路和弘、ほか
   脚本:ベルトルト・ブレヒト 音楽:クルト・ヴァイル
   翻訳:谷川道子 演出:宮田慶子
   S席8,640円 A席5,400円 B席3,240円 Z席1,620円 ↓音が鳴ります
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/diedreigroschenoper/
   宮田慶子さんがブレヒトの音楽劇『三文オペラ』を演出。
   宮田さんは同作の演出経験も、出演経験もあり。
   「2014/2015シーズンラインアップ発表会」写真レポート↓より。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0117234845.html
   私、『三文オペラ』大好きなんです~。本格上演を観られるのが嬉しい~。
   新訳上演なので、新しい出会い方ができるかも。
   ※無料のマンスリープロジェクト↓あり。
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/monthly/
   「演劇講座 三文オペラの魅力」9月13日(土) 18:00~@中劇場
   講師:大田美佐子(神戸大学大学院准教授)、谷川道子(翻訳)、宮田慶子


5.華のん企画『ハムレット』
  09/11-15あうるすぽっと
  あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014
  ≪神奈川、茨城、北九州、三重、大阪、滋賀、東京・小金井、
   千葉、愛知、東京・池袋≫
  ☆出演:伊沢磨紀、福井貴一、山口雅義、戸谷昌弘、佐藤あかり、
    若松力、宮下今日子、斉藤悠、長谷川祐之、山崎清介
   原作:シェイクスピア 脚本・演出:山崎清介
   一般5,000円 高校生以下2,000円 学生4,200円
   当日学生証提示 シニア(65歳以上)4,200円
    http://kodomohamlet.jimdo.com/
    20周年を迎える子供のためのシェイクスピア・カンパニーでの
   『ハムレット』初演↓は10年前。完売の日も出ています。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0808184833.html
   ※神奈川公演があったので先月のメルマガでもご紹介しました。


★6.SPAC・静岡県舞台芸術センター『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』
  09/12-13 KAAT神奈川芸術劇場・ホール
  ☆出演:阿部一徳、赤松直美、石井萌水、大内米治、大高浩一、
    片岡佐知子、加藤幸夫、木内琴子、榊原有美、桜内結う、
    佐藤ゆず、鈴木麻里、大道無門優也、舘野百代、寺内亜矢子、
    仲村悠希、本多麻紀、牧野隆二、牧山祐大、美加理、森山冬子、
    山本実幸、横山央、吉見亮、若宮羊市、渡辺敬彦
   脚本:久保田梓美 演出:宮城聰 音楽:棚川寛子 
   一般5,000円 U24(24歳以下)2,500円 高校生以下1,000円
   シルバー(65歳以上)4,500円
    http://www.kaat.jp/d/mb アヴィニョン公演公式↓
    http://www.spac.or.jp/mahabharata_avignon.html
   ※葛河思潮社『背信』↓とのハシゴ観劇可能!
    http://www.kaat.jp/detail?id=32976

  ●お薦めポイント●
   今年の仏・アヴィニョン演劇祭で絶賛された静岡の県立劇場の作品が、
   横浜で観られます!メルマガ先月号↓のお薦め前売り情報にも掲載。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0801000009.html
   ブルボン石切場という特別な場所での上演を観てきました。↓レビュー
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0817221720.html
   『マハ~』は同演劇祭で上演された約1000作品の中から、フランスの
   大手新聞社ル・モンドの「記憶にとどめるべき10演目」に選ばれました。
   石切場での公演をできる限り再現するため、KAAT神奈川芸術劇場の
   ホールでは、劇場開館以来、最大級の仕込みが行われるそうです。
   今年のアヴィニョン演劇祭については藤井慎太郎さんの評↓をどうぞ。
    http://theatrearts.aict-iatc.jp/201408/1879/
   演出の宮城聰さんによる緊急報告会のレポート↓もよろしければ。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0820231329.html
   舞台の作り手の方々にぜひ読んでいただきたいです。
   「演劇(芸術)がなぜ必要なのかわからない人、演劇(表現)に行き
    詰まっている人、答えが語られていますよ」↓とご紹介いただきました。
    https://twitter.com/k_tokunaga/statuses/502468627803549696


7.流山児★事務所『どんぶりの底』
  09/26-10/05ザ・スズナリ
  創立30周年記念公演 第1弾
  ☆出演:若杉宏二 月船さらら 大内厚雄 大久保鷹 伊藤弘子 栗原茂
    佐藤華子 里美和彦 冨澤力 平野直美 木暮拓矢 坂井香奈美
    武田智弘 桐原三枝 根本和史 土井通肇 塩野谷正幸
   脚本:戌井昭人 演出:流山児祥
   前売券4,000円(当日券4,500円) アンダー25割引、学生割引3,200円
    http://music.geocities.jp/ryuzanji3/r-don.html
   川端康成文学賞受賞作家の戌井昭人さんが、流山児★事務所に
   ロシアの劇作家ゴーリキー作『どん底』をもとにした新作を提供。
   戌井さんは鉄割アルバトロスケット↓のメンバーで、
    http://www.tetsuwari.com/
   芥川龍之介賞候補の常連です。今回の戯曲は悲劇喜劇に掲載↓
    http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/731409.html


8.ナイロン100℃『社長吸血記』
  09/26-10/19本多劇場
  ≪東京、福岡、大阪、新潟≫
  ☆出演:三宅弘城 大倉孝二 みのすけ 喜安浩平 犬山イヌコ 峯村リエ、
    村岡希美、皆戸麻衣 水野小論 猪俣三四郎 小園茉奈 大石将弘、鈴木杏
    岩崎う大(かもめんたる) 槙尾ユウスケ(かもめんたる) 山内圭哉
   脚本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
   6,900円(当日・前売共) 学生割引券:4,300円
    http://www.sillywalk.com/nylon/info.html
   劇団ナイロン100℃の新作ツアー。ケラリーノ・サンドロヴィッチさん
   曰く↓、今後は「きっとオリンピックの開催間隔ぐらい」は、
    https://twitter.com/kerasand/status/504118786996199425
   劇団の新作はないとのこと。そうでなくともケラさんの新作長編は
   見逃せないと私は思ってます。


★9.世田谷パブリックシアター『炎 アンサンディ』
  09/28-10/15シアタートラム
  ≪東京、福岡≫
  ☆出演:麻実れい、栗田桃子、小柳友、中村彰男、那須佐代子、
    中嶋しゅう、岡本健一
   脚本:ワジディ・ムワワド 翻訳:藤井慎太郎 演出:上村聡史
   一般:6,500円 高校生以下:3,250円 U24:3,250円
   劇場会員、区民割引などあり
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2014/09/post_370.html
   上村聡史さんがレバノン生まれの劇作家ワジディ・ムワワドさんの
   戯曲を演出。ムワワド戯曲は2010年に静岡で↓拝見しました。
    http://www.spac.or.jp/10_spring/littoral.html
   素っ頓狂で刺激的かつ示唆的なファンタジーですごく面白かったんです。
   日経新聞記者の内田洋一さんがその年のNo.1戯曲に選んでらした
   ような記憶あり(日本劇団協議会の会報誌Join71号↓にて)。
    http://www.gekidankyo.or.jp/book/join/80/join_0071.html
   「灼熱の魂」という邦題で映画↓が公開されており、
    http://tinyurl.com/k5wrh4y
   2010年の米国アカデミー賞外国語映画部門のカナダ代表作品でした。
   今公演は主演の麻実れいさんはじめ豪華キャスト。中嶋しゅうさん、
   中村彰男さん、那須佐代子さん、岡本健一さんら、演出の上村さんと
   ストレート・プレイでご一緒されていた俳優もそろっています。
   関連エントリー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0707014729.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0725153920.html


10.東京芸術劇場『小指の思い出』
  09/29-10/13東京芸術劇場プレイハウス
  ☆出演:勝地涼、飴屋法水、青柳いづみ、山崎ルキノ、川崎ゆり子、
    伊東茄那、小泉まき、石井亮介、斎藤章子、中島広隆、宮崎吐夢、
    山内健司、山中崇、松重豊 
   ミュージシャン:青葉市子 Kan Sano 山本達久
   脚本:野田秀樹 演出:藤田貴大
   S席5,500円 A席4,500円 高校生割引1,000円
   25歳以下(A席)3,500円 65歳以上(S席)5,000円
   『小指の思い出』&『半神』セット券:9,000円(S席)
   『小指の~』:http://www.geigeki.jp/performance/theater058/
   『半神』:http://www.geigeki.jp/performance/theater063/
   野田秀樹さんの80年代の戯曲をマームとジプシーの藤田貴大さんが演出。
   かつて野田さんが1人2役で演じた役を、飴屋法水さんと青柳いづみさんが
   演じるそうです。映画やテレビでも人気の俳優と、藤田さんとともに
   創作してきた舞台の俳優との競演にも注目です。
   特設ページ↓に動画と藤田さんのロング・インタビューあり。
    http://www.geigeki.jp/ch/ch1/t058.html


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台の気になる作品を5本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

【1】風琴工房『わが友ヒットラー』
  09/09-14 TRUMP ROOM
  ☆出演:古河耕史、浅倉洋介、山森大輔、小田豊
   脚本:三島由紀夫 演出:詩森ろば
   前売3700円 当日4000円 障害2000円(前売・当日共)学生当日券2500円
   ※全て1ドリンク付き ※全席自由 ※未就学児童入場不可
    http://windyharp.org/hitler/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=57480
   三島由紀夫作の超有名な男4人芝居です。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0524160047.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0211145749.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0715215617.html
   会場にこだわる風琴工房が今回選んだのは渋谷のクラブ↓。内装が凄い!
    http://www.tokyo-club.net/trumproom/
   ヒットラー役の古河耕史さんはてがみ座公演↓での好演が記憶に新しいです。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1123013438.html


【2】THE SHAMPOO HAT『風の吹く夢』
  09/10-23ザ・スズナリ
  ☆出演:野中隆光 児玉貴志 日比大介 滝沢恵 遠藤留奈 勢古尚行
    池田成志 黒沢あすか 駒木根隆介 銀粉蝶 
   作・演出・出演:赤堀雅秋
   指定席4300円 当日4700円
   自由席3900円 当日4300円
   早割(9/10-14) 指定席3900円 当日4300円
    自由席3500円 当日3900円
   学生割引 指定席 前売3200円 当日3500円
    自由席 前売2800円 当日3000円
    http://www.shampoohat.com/special/2014.7.9.html
   赤堀雅秋さんが作・演出・出演される劇団THE SHAMPOO HATの第29回公演。
   大劇場でもご活躍の赤堀さんが、小劇場で劇団の公演を継続されているのは
   一観客としてはありがたいことです。昨年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0418122847.html
   赤堀さん×ノゾエ征爾さん(はえぎわ) 対談インタビュー↓
    http://l-tike.com/d1/AA02G03F1.do?DBNID=3&ALCD=1&PGCD=217101


【3】サンプル『ファーム』
  09/19-28東京芸術劇場シアターウエスト
  ≪東京、福岡≫
  ☆出演:古屋隆太、奥田洋平、野津あおい、羽場睦子、金子岳憲、町田マリー
   脚本・演出:松井周
   一般(前半割)[前売] 3,200円 [当日] 3,500円
   一般[前売] 3,500円 [当日] 3,800円
   学生[前売・当日共] 2,500円 高校生割引[前売のみ] 1,000円
    http://samplenet.org/2014/06/20/15_farm/
   松井周さん率いる劇団サンプルの新作です。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0315003920.html
   松井周インタビュー↓によると、物語の舞台は
    http://l-tike.com/interview/play/farm/
   バイオテクノロジーの発達した近未来とのこと。松井さんの
   「人間の身体を農場(ファーム)にしてみよう」という言葉から、
   サンプルならではのアブノーマルで示唆的な世界を想像。


【4】革命アイドル暴走ちゃん『騒音と闇 ドイツ凱旋ver.』
  09/25-30こまばアゴラ劇場
  ≪ドイツ公演、東京≫
  ☆出演:加藤真砂美、アマンダ・ワデル、高村枝里、他多数
   演出・出演:二階堂瞳子
   <公演チケット>
    早割(25日20時&26日16時、事前精算)2,800円
    事前購入割引(事前精算)3,200円 
    Tシャツ付き(当日渡し、事前精算)5,800円 
    高校生以下(要学生証提示、事前精算)1,000円 
    超暴走チケット(10ステ分、事前精算)30,000円 
    当日精算・当日券3,500円
    ※早割の当日精算、当日券は+400円
    ※早割の回は特典付きチケットなし。
   <イベントチケット>
    高校生以下500円 一般1,500円
    ※公演チケットをご購入の高校生以下の方は無料
   ☆公演の諸注意をよく読んでご予約ください。苦手な方もいらっしゃいます。
   ☆水やワカメなど、色んなものが飛んできます。洗濯機で洗えるお洋服推奨。
    http://www.missrevodolbbbbbbbberserker.asia
   かつてバナナ学園純情乙女組で活動されていた(↓過去レビュー)、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0526125004.html
   二階堂瞳子さん率いるパフォーマンス集団の“東京デビュー戦”。
   『騒音と闇』は今年ヨーロッパと横浜で上演され(↓記録)、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0214230336.html
   今回はドイツ公演を経た凱旋公演。旗揚げヨーロッパツアーの記録映像↓
    http://vimeo.com/81203165
   ドイツでのゲリラライブの動画↓
    http://twitcasting.tv/mri_berserker/movie/93765479
   現地のダンス雑誌↓で大きく取り上げられています。
    https://twitter.com/mri_berserker/status/504154278765019136


【5】座・高円寺『旅とあいつとお姫さま』
  09/24-10/05座・高円寺1
  一般公演:09/27(土)、09/28(日)、10/01(水)、10/04(土)、10/05(日)
  ☆出演:服部吉次、高田恵篤(高ははしご高)、KONTA、楠原竜也、
      辻田暁、若松力
   原作:アンデルセン『旅の道づれ』ほか  
   脚本・演出:テレーサ・ルドヴィコ
   全席自由 大人(18歳以上)3,000円 ユース(15歳以上)2,000円
   「なみちけ」ご使用になれます。中学生以下は無料。
   星めぐりセット券(『ふたごの星』と『旅とあいつとお姫さま』)は、
   大人4,000円、ユース3,000円
    http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=1066
   杉並区の小学4年生全員が観ている舞台です。2009年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1001174052.html
   プロの技で、大人にも子供にも演劇の魔法にかけてくれます。
   今年もキャストが一部変わっています。若松力さんが観たい。
   ※一般向け公演は5ステージのみ。ご予約はお早めに!


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

《1》新国立劇場演劇研修所8期生試演会1『親の顔が見たい』
  09/05-10新国立劇場小劇場
  ☆出演:新国立劇場演劇研修所8期生 関輝雄 南一恵 泉千恵 梶原航
   作:畑澤聖悟 演出:西川信廣 
    A席3,100円 B席2,500円 学生料金1,000円 Z席(当日券)1,500円
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140905_005443.html
   日本唯一の国立俳優学校の試演会です。8期生が初お目見え。
   稽古場レポート↓を書かせていただきました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0826115236.html
   畑澤聖悟作『親の顔が見たい』は鶴屋南北戯曲賞最終候補に選ばれた、
   とても面白い戯曲。韓国でロングラン上演の実績があり、映画化の噂も。
   正統派の現代日本語の会話劇として楽しめると思います。土日完売。


《2》冨士山アネット/Manos.『醜い男』
  09/05-16東京芸術劇場アトリエイースト
  ≪東京、福岡、京都≫
  ☆出演:板倉チヒロ、中林舞、大原研二、福原冠
   脚本:マリウス・フォン・マイエンブルク 構成・演出・振付:長谷川寧
   前半割引(9/10迄) 前売2800円 当日3300円 学生前売2500円 当日2800円
   後半(9/11から) 一般前売3000円 当日3500円 学生前売2700円 当日3000円
    http://fujiyamanet.wix.com/minikui ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=56800
   ドイツの若手劇作家作家の人気戯曲『醜い男』を(過去レビュー↓)、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0712223432.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/0322224754.html
   振付家、ダンサーでもある長谷川寧さんが演出。4人の出演者には
   身体能力の高い俳優が揃っています。長谷川さんの演出は
   ダンスの要素以外にも影、映像、小道具などの工夫が面白いです。


《3》Produce lab 89『官能教育・糸井幸之介×「安寿と厨子王」』
  09/06-07音楽実験室新世界
  再演シリーズ第2弾
  ☆出演:井上みなみ、糸井幸之介
   テキスト:「安寿と厨子王」
   構成・演出・音楽:糸井幸之介 振付:中林舞
   2,500円(全席自由)+ドリンク代
    http://producelab89.com/2014/08/513
   演劇ジャーナリストの徳永京子さんが責任者をつとめるProduce lab 89
   で上演された中でも傑作中の傑作(徳永さん談)の再演です。
   六本木と西麻布の間にあるライブハウスでの、エロティックな朗読会。
   お友達を誘って、お酒を片手に、大人の夜をお過ごしください。
   糸井幸之介さんによる「安寿と厨子王」は、物語も作品自体もSM仕様で、
   糸井さんはギターを弾き語りしつつ、若くて可愛らしい女優の
   井上みなみさんをいじめます。甘く切なく、残酷で卑猥で官能的。
   ギュっと詰まった空気と軽やかさが両立する約1時間です。


《4》Produce lab 89『夢十夜を遊ぶ夜 第1弾
  鳥山フキが「夢十夜」を好きにする』
  09/08音楽実験室新世界
  ☆出演:原口茜、多賀麻美、柳沢茂樹
   テキスト:「夢十夜」(夏目漱石)
   構成・演出:鳥山フキ(ワワフラミンゴ)
   音楽:小島ケイタニーラブ
   2,500円(全席自由)+ドリンク代
    http://producelab89.com/2014/08/527
   前出のProduce lab 89の新作です。夏目漱石の短編小説集を、
   すっとぼけながら毒を効かせるような、独特な笑いを生み出す
   劇作・演出家の鳥山フキさんが料理します。過去記録↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0912232906.html


《5》俳優座劇場プロデュース『インポッシブル・マリッジ-ありえない結婚-』
   09/25-10/05俳優座劇場
  ☆出演:藤本喜久子、香野百合子、大場泰正、森川由樹、井上倫宏、
    石田圭祐、形桐レイメイ
   作:べス・ヘンリー 翻訳:常田景子 演出:西川信廣
   一般5800円 ハーフチケット2900円(9月25日・26日) 
   グリーンチケット2900円(学生)
    http://www.haiyuzagekijou.co.jp/produce/?ca=9
   上質のセリフ劇や音楽劇を作ってくれる俳優座劇場プロデュースの新作。
   べス・ヘンリー戯曲といえば『クライムス・オブ・ザ・ハート』↓が
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0902234900.html
   すごく好きなので、今作にも興味あり。初日と2日目はなんと2900円!


≪朗読≫

 ○新国立劇場演劇研修所『朗読劇 少年口伝隊一九四五』
  09/23-24新国立劇場小劇場
  ☆出演:新国立劇場演劇研修所8期生、田部圭祐、頼田昴治
   ギター演奏:宮下祥子
   脚本:井上ひさし 演出:栗山民也
   A席:2,100円 B席:1,600円 学生料金:チケット料金の半額
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/140923_005447.html
   毎夏必見の朗読劇です。挿絵入りの本↓も出版されています。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0626145201.html
   昨年の記録↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0730215627.html
   2011年版のダイジェスト映像(5分35秒)↓
    http://www.nntt.jac.go.jp/release/updata/30000792.html
   よろしければ上述の『親の顔が見たい』↓と合わせてどうぞ。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0826115236.html


 ○文学座シェイクスピア祭リーディング 秋シリーズ
  『「ハムレットマシーン」「新ハムレット」』
  09/25-28文学座新モリヤビル1階 第1稽古場
  『ハムレットマシーン』
   作=ハイナー・ミュラー 訳=岩淵達治、谷川道子 演出=中野志朗
   出演:醍醐貢介、沢田冬樹、柳橋朋典、石井麗子、金松彩夏
  『新ハムレット』
   作=太宰治 演出=五戸真理枝
   出演:関輝雄、外山誠二、藤川三郎、山本郁子、鈴木亜希子、吉野実紗
   入場料 1000円(全席自由)
    http://www.bungakuza.com/shakespeare2014/index.html
   文学座では生誕450周年記念のシェイクスピア祭を継続中。
   上演機会の少ない戯曲を低価格で楽しめそう。噂によるとこのシリーズ、
   朗読とはいえど、演出も凝っているようです。


≪ダンス、伝統芸能、その他≫

 ○急な坂スタジオ×マームとジプシー×東アジア文化都市2014横浜
  『歩行と移動』09/01-30(予定)
  会場:急な坂スタジオ、總持寺ほか市内複数個所
  ☆出演:青柳いづみ、伊東茄那、荻原綾、川崎ゆり子
   作・演出:藤田貴大
   http://kyunasaka.jp/archives/3563
  人気劇団マームとジプシーによる、映像インスタレーションです。
  各作品10分程度×5カ所。


 ○BATIK『落ち合っている』
  09/04-07東京芸術劇場シアターイースト
  ☆出演:黒田育世以外は日替わりキャスト
   構成・演出・振付:黒田育世
    前売 4000円/学生前売り 3000円/当日 4500円
   *未就学児童の入場不可
    http://batik.jp/news/
    http://www.geigeki.jp/performance/theater061/
   ダンサー、振付家の黒田育世さんのご出産後初の新作でしょうか。
   2010年にインタビュー↓をさせていただきました。
    http://www.webdice.jp/dice/detail/2714/


 ○TBS/キョードークラシックス/キョードー東京/ローソンチケット/WOWOW 
  『マシュー・ボーンの「白鳥の湖」』
  09/06-21東急シアターオーブ
  ☆出演:ニュー・アドベンチャーズ、他
   演出・振付:マシュー・ボーン
   プレビュー公演(9/6、7) S:11,000円 A:9,000円 B:7,000円
   本公演(9/9~21) S:13,000円 A:11,000円 B:9,000円
   ※未就学児童のご入場はご遠慮ください。※音楽は録音です。
    http://www.tbs.co.jp/event/swanlake2014/
    http://theatre-orb.com/lineup/14_swanlake/
   チャイコフスキー作曲『白鳥の湖』の音楽をそのままに、ストーリーや
   登場人物を変えて演出された大人気バレエ。2005年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0223015636.html


 ○国立劇場『9月文楽公演<第三部>不破留寿之太夫(ふぁるすのたいふ)』
  09/06-22国立劇場小劇場
  ☆出演:豊竹嶋大夫 豊竹咲大夫 鶴澤寛治 鶴澤清治 吉田簑助 吉田文雀、他
   原作:シェイクスピア「ヘンリー四世」「ウィンザーの陽気な女房たち」より
   監修・作曲:鶴澤清治 脚本:河合祥一郎 美術:石井みつる
   1等席4500円(学生3200円) 2等席3600円(学生1800円)
   3等席1500円(学生1100円)※障害者は2割引 
    http://www.ntj.jac.go.jp/kokuritsu/h26/falstaff.html
   翻訳家の河合祥一郎さんが脚本を手がけた新作文楽です。
   ファルスタッフが文楽に!19時開演で上演時間は約1時間とのこと。
   The Japan Timesに紹介記事(取材・文=高橋彩子)↓
    http://bit.ly/1mVA6GQ 日本語版:http://bit.ly/1mVA8Pb


 ○東京文化発信プロジェクト室
  『日本の伝統芸能×ストリートダンス Part 2(東京発・伝統WA感動)』
  09/27スパイラルホール
  ☆出演:都内高校ダンス部、10代のストリートダンス・グループ(約5団体)
     木ノ下歌舞伎
   一般:2,500円 学生:1,500円 ※未就学児入場不可
    http://www.bh-project.jp/search/tabid/62/pdid/601/Default.aspx
   木ノ下歌舞伎が海外公演も行った舞踊劇『三番叟』↓が観られるチャンス!
    http://kinoshita-kabuki.org/archive/sambaso_musumedojyoji_2012


≪ご参考≫
 「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
  http://www.shinobu-review.jp/schedule.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆2 【先月のベスト3】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.さいたまゴールド・シアター『KOMA'』
  08/28-31彩の国さいたま芸術劇場小ホール
  ☆瀬山亜津咲さん演出・振付で、ワークインプログレスを経た本公演。
   高齢ゆえの経験豊かさとアマチュアの未熟とがそのままに。
   笑い合っても、あ・うんの呼吸で通じ合っても人間は孤独。
   ただ、そこに在る老ダンサーの姿に落涙連続。
   http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/1326 
   一緒に観た友人の感想↓
   http://millcorun.blog.fc2.com/blog-entry-345html

2.CATプロデュース『ヒストリーボーイズ』 ※9/14まで!
  08/29-09/14世田谷パブリックシアター
  ≪東京、大阪≫
  ☆歴史を学ぶ男子高校生と教師の話で、とにかく戯曲が面白い!
   言葉の意味、場面の意図をよく噛み砕いた繊細な演技で、
   息の合ったアンサンブルもさわやかで心地よい。
   セリフが染み込むようにスムーズに伝わってくるんです。
   イケメン芝居と侮るなかれ!チケット代は安くないですがお薦めです。
   http://www.historyboys.jp/

3.KAAT神奈川芸術劇場『暗いところからやってくる』(再演)
  07/18-21神奈川芸術劇場・中スタジオ
  ≪神奈川、茨城、東京、長崎、福岡、愛知2か所、福岡≫
  ☆期待を裏切らない、こどもとおとなのためのお芝居。
   再演には家族を連れて行きました。
   http://www.ikiume.jp/kuraitokoro.html

  他は劇団チャリT企画『それは秘密です。』、KUNIO『ハムレット』、
  演劇センターF『「グランドペアレンツ」リーディング公演』、
  produce lab 89『官能教育 三浦直之×堀辰雄「鼠」』、
  クロムモリブデン『こわくないこわくない』※9/15まで・大阪公演あり、
  こまつ座『兄おとうと』など(順不同)。
  ※映画ナショナル・シアター・ライヴ『リア王』も面白かったです。

 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2014年8月(観劇数27作品)は残念ながら発行せず。
  ※観劇数は高校演劇地区大会で審査をした11作品も含む。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆3 【「Dance New Air ―ダンスの明日 2014」が始まります】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎「Dance New Air ―ダンスの明日」は、2002年から東京の青山近辺で
  開催されてきた「ダンストリエンナーレトーキョー」を引き継ぐ
  新しいダンスフェスティバルです。
  開催期間:2014年9月12日(金)~10月5日(日)[24日間]
   http://dancenewair.jp/
   http://www.aoyama.org/topics/2014/dna.html

  私はダンスには詳しくなくて、こどもの城・青山劇場・青山円形劇場の
  存続を願って活動してきたことを通じて、青山円形劇場がダンス業界に
  果たしてきた役割や、その存在の大きさを初めて知りました。
  舞踊評論家の石井達朗さんのお話↓を伺えたことも幸運でした。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0730110032.html

  いい機会なので、完全円形の舞台でコンテンポラリーダンスを
  味わいたいと思います。以下、気になった公演をいくつかご紹介します。

 ○『赤い靴』09/12-15青山円形劇場
  出演:小野寺修二、片桐はいり、ソフィー・ブレック、藤田桃子
  演出:小野寺修二
   http://dancenewair.jp/program0101

 ○『ASOBI』09/13-15スパイラルホール
  出演:伊藤郁女 チャバ・ベルガ ジャン・ギャロワ ピーター・ユハス
  演出・振付:伊藤郁女
   http://dancenewair.jp/program0102

 ○『談ス』09/22-23青山円形劇場
  出演・振付:大植真太郎、森山未來、平原慎太郎
   http://dancenewair.jp/program0104

 ○『そこに書いてある』09/22-23スパイラルホール
  出演:ハン・サンリュル、ホ・ヒョソン、ユン・ボエ、山下残
  構成・演出・振付:山下残
   http://dancenewair.jp/program0105

 【チケット】
  前売3,800円(当日4,300円) 学生2,500円
  通し券 22,000円[30枚限定] はしご券 6,500円[各日20枚限定]
   http://dancenewair.jp/ticket

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆4 【編集後記】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◎東京の高校演劇地区大会の審査員をさせていただくのは今年で4年目。
  城西地区A日程の2日間・計11作品を鑑賞しました。記録↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0820163422.html


 ◎演劇界の巨匠ピーター・ブルックさんの映画が今月から公開されます。
  ドキュメンタリー映画「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」
   http://www.peterbrook.jp/
  シアターガイドのニュース↓
   http://www.theaterguide.co.jp/theater_news/2014/08/27_03.php
  出演のヨシ笈田さんのインタビュー↓(取材・文=高橋彩子)
   https://www.dropbox.com/s/2o9b2g85t2ig8hh/YoshiOida.pdf
  試写会をご覧になった演出家の伊藤靖朗さんの感想↓
   http://ameblo.jp/yasuroito/entry-11903272640.html


 ◎KYOTO EXPERIMENT 2014(京都国際舞台芸術祭)が開幕します。
  開催期間:2014年9月27日~10月19日
   http://kyoto-ex.jp/
  私は10月に行きたいと思っています。


 ◎おすすめ舞台中継など on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【NHK BSプレミアム】9月8日(日)午前0時~3時[9/7(日)深夜]
   世田谷パブリックシアター『THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー』
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/
   出演:大内野聖陽、浦井健治、成河、小林勝也、他
   脚本:リチャード・ビーン 翻訳:小田島恒志 演出:森新太郎
   レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0522130706.html

  【WOWOW】9/13(土)よる8:30 ~
   平成中村座ニューヨーク公演『怪談乳房榎』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/105457/
   出演:中村勘九郎 中村七之助 片岡亀蔵 中村獅童 他

  【WOWOW】9/13(土)よる6:45~/9/15(月・祝)午後0:15~
   ドキュメンタリー「映画 中村勘三郎」
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/105581/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2014年8月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「先祖になる」←陸前高田に新居を建てたおじいさんのドキュメンタリー。
    http://senzoninaru.com/
  ・「チチを撮りに」←自分たちを捨てた父の葬儀に出向く姉妹の喜劇。
    http://chichitori.com/
  ・「蠢動-しゅんどう-」←時代劇はこういうものという考えが固いんじゃ…。
    http://www.shundou.jp/
  ・「東京難民」←大学生が突然ネットカフェ難民に。シビアな社会派映画。
    http://tokyo-nanmin.com/
  ・「白ゆき姫殺人事件」←推理サスペンスとして普通に面白い。
    http://www.shirayuki-movie.jp/


 ◎これから上演される公演の「しのぶの演劇レビュー」内記事

  【レビュー】
   SPAC『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』アヴィニョン公演
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0817221720.html

  【レポート】
   『マハーバーラタ~ナラ王の冒険~』日本凱旋公演スペシャルトーク
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0820231329.html
   公演日程:09/12-13 KAAT神奈川芸術劇場ホール
  
  【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所8期生試演会1『親の顔が見たい』
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0826115236.html
   公演日程:09/05-10新国立劇場小劇場


 ◎2013年9月にインタビュー↓していただきました。
   http://kenbunden.net/general/archives/4333 告知エントリー↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1120155340.html
  なぜメルマガで情報発信を始めたのか、これから何を観たいのか、
  どうしていきたいのか。誇張のない本音をまとめていただけました。


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー約5400人に感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
  感想も書き込めますよ♪ メンバー登録はこちら↓
   http://stage.corich.jp/user_register.php
  携帯サイトもあります⇒ http://stage.corich.jp/m
  公式アプリiPhone版・ダウンロード↓
   http://bit.ly/18djpPV
  公式アプリAndroid版・ダウンロード↓
   http://bit.ly/18djsLF
  アプリでチラシ拡大可能!「あと○日で開幕・終幕」がわかって便利。
  最新版では「観たい!」「観てきた!」コメントも表示されます。


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆5 【このメルマガについての注意事項(毎月同じ内容です)】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 このメルマガは、高野しのぶの演劇への情熱で書かれています。
 沢山の人に演劇に触れてもらいたい! ので、クチコミ・転送 大歓迎です♪

 ☆ご友人、お知り合いにどうぞこのメルマガをご紹介ください!
  【面白い演劇を紹介してるメルマガはコレ!】
   ⇒ http://archive.mag2.com/0000134861/index.html

 ☆もしこのメルマガを観てお芝居に行かれたら、劇場でのアンケート用紙に
  「高野しのぶのメルマガで知った」等、書いていただけると嬉しいです♪

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎東京および関東近郊の情報に限らせていただいております。
 ◎掲載内容には細心の注意を払っておりますが、
  間違いがあることもあります。情報は主催者URLでご確認ください。
 ◎お薦めを観に行って面白くなかったら・・・ごめんなさいっ。

 ◎私の好みはこちらです。
  → http://stage.corich.jp/my_troupe.php?member_id=57
  簡単なプロフィールはこちらです。
  → http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0111000000.html

 ◎購読・解除はこちらから簡単にできます。
  まぐまぐ → http://www.mag2.com/m/0000134861.html

////////////////////////////////////////////////////////////////

Posted by shinobu at 00:00 | TrackBack