FUKAIPRODUCE羽衣は糸井幸之介さんが作・演出・美術・音楽を総合的に手掛け、女優の深井順子さんがプロデュースする劇団です。『よるべナイター』は再演ですが、円形劇場のための完全な新演出とのこと。糸井さんだけでなく深井さんも演出をされているようです。上演時間は約2時間。写真↓はホームベース型のチラシ。
夜の野球場で野球のユニフォームに身を包んだ男女が、劣情も純情もさらけ出して歌って踊ります。くんずほぐれつの濡れ場があるほど性描写は激しいですが、だからこそ動物的で、ありのままの人間が見られるのです。何度も泣き笑いしました。
青山円形劇場との相性もばっちり!ライブに盛り上がったり、恥ずかしくて伏し目がちになったり(笑)、反対側の席のお客様と一緒に体験できます♪ あと5ステージしかありません。お見逃しなく。
⇒CoRich舞台芸術!『よるべナイター』
≪あらすじ≫ 公式サイトより
結局さ 傑作さ
人生 悲劇でも喜劇でもねーが
≪ここまで≫
緑色の芝のさわやかな球場で、パリっと清潔なユニフォームを着ているのに、アンニュイなムードでスケベなエピソードがたんまり。ギャップがすごく面白いな~と思っていたら、澤田慎司さんが独壇場の長い目のダンス・シーンで、思いっきり体育会系に!「おお、これは野球(スポーツ)だ!」と、今までのギャップも含んだまま世界が1つになったことに興奮しました。
野球の実況中継をするラジオ番組のパーソナリティーと解説者を、黒い背広姿の森下亮さんが一人で演じ分けます。深夜のラジオ番組も良かったな~。
ここからネタバレします。
「エンドレス・セックス・イン・ザ・ワールド」は、脱がない「ニンフォマニアック」(映画見てないけど・笑)。「果物夜曲」のサビを一緒に口ずさんで涙。ああ、やっぱり私はこの2曲で前にも泣いてるんだ。
主題歌「よるべナイター」で大いに盛り上がった後は、ユニフォーム姿の俳優さんは全員退場し、ラジオのパーソナリティー役の森下さんだけが舞台に残ります。サラリーマンが仕事を終えて一人暮らしの家に帰り、わびしく第三のビールとポテチを食べる場面に。そこから農業を営むサラリーマンの両親の歌が始まりました。「よるべナイター」はたしか“9回裏”で、始まる前に「羽衣ー!」と皆で声を合わせたりして、終わるムード全開だったんです。その後にまた、まっさらなエピソードが始まったように感じて、ちょっと疲れちゃったかも。「よるべナイター」の後はアンコール形式にして、羽衣のテーマを歌って終わるのとか、どうでしょうか♪羽衣のテーマが聴きたいだけかしら、ごめんなさい(笑)。脱いじゃおっかな、羽衣!
10周年記念特別公演
出演:深井順子、日髙啓介、鯉和鮎美、高橋義和、澤田慎司、新部聖子、岡本陽介、伊藤昌子、西田夏奈子、キムユス(散歩道楽)、中林舞、福原冠(範宙遊泳)、橋本淳、髙山のえみ、森下亮(クロムモリブデン)
プロデュース・演出/深井順子 作・音楽・共同演出/糸井幸之介 野球指導/古田敦也 振付:木皮成 舞台監督:谷澤拓巳 照明:松永永(erimatsumoto Co.ltd.) 音響:佐藤こうじ(Sugar Sound) 宣伝美術:林弥生 宣伝写真:記録映像:杉田協士 制作:坂田厚子 林弥生 大石丈太郎 企画・製作:FUKAIPRODUCE羽衣
A*)前売:3,500円
B*)さいふにやさシート:2,000円(各回枚数限定,当日引換券.やや見づらいお席になる可能性がございます.)
C*)ウルトラマニアチケット:10,000円(羽衣マニア向けのスペシャルチケット.チケット二枚分のお土産付.)
http://www.fukaiproduce-hagoromo.net/
※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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