“wonderland”の年末回顧特集「振り返る 私の2014-今年の3本」に参加させていただきました。⇒2103年、2012年、2011年、2010年、2009年、2008年、2007年、2006年
■しのぶの小劇場ベスト3(上演順)
・Kawai Project「『から騒ぎ』Much Ado About Nothing」
・Dance New Air 2014―ダンスの明日「TWERK ダンス・イン・クラブナイト」
・Doosan Art Center+東京デスロック+第12言語演劇スタジオ「가모메 カルメギ」
衆議院議院選挙で自民・公明両党が過半数を獲得した夜にこの原稿を書いている。私のようなごく平凡な人間でさえ、インターネット上に自由な観劇感想文を発表しづらくなるのではという恐怖にかられる。
英文学者・翻訳家の河合祥一郎氏がシェイクスピア戯曲を翻訳、演出したKawai Projectは、キャストの大半が新国立劇場演劇研修所の修了生。みずみずしい演技でセリフを生きた言葉にして伝え、海外古典劇を現代日本人が本気で笑えるコメディーに仕上げていた。形式ばった演技の沙翁劇が幅を利かす演劇界において画期的な成果と言える。「TWERK ダンス・イン・クラブナイト」は上には上があると見せつけてくれたコンテンポラリー・ダンス作品。本物のプロが全てをさらして究極のバカをやるお手本だった。昨年の私的小劇場ベスト3だったソン・ギウン脚本・演出協力、多田淳之介演出の「가모메 カルメギ」が日本初上陸。国際共同製作のひとつの理想を実現してみせた。
ドタバタ喜劇でホットな時事問題に正面から切り込む、京都の劇団「笑の内閣」の芝居を2作観た。作・演出の高間響氏の今後に期待する。
(注)3作品の並びは上演順。客席数300席以下の小劇場公演から選出。再演を除く。(年間観劇数は190本の予定(2014/12/15時点))
Posted by shinobu at 2014年12月26日 23:08 | TrackBack (0)