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2015年04月27日

キューブ『ミュージカル「シャーロック ホームズ2~ブラッディ・ゲーム~」』04/26-05/10東京芸術劇場 プレイハウス

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↑芸劇のポスター

 韓国創作ミュージカルの日本版です。前作が楽しかったので今回もうかがいました~。上演時間はカーテンコールを含めて約2時間45分(途中休憩15分を含む)。

 タイトルからおわかりのとおり、名探偵シャーロック・ホームズが登場するミュージカルです。ワトソン役が女性になってますが、前知識なしでも問題なし。第2弾の敵はジャック・ザ・リッパーです。

 小西遼生さんと良知真次さんのWキャスト公演で、私は小西さんの初日を拝見しました。

 前作のDVD↓が買えます。ロビーでも販売中だったかと。

ミュージカル「シャーロック ホームズ ~アンダーソン家の秘密~」 [DVD]
ポニーキャニオン (2014-08-29)
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 ⇒CoRich舞台芸術!『ミュージカル「シャーロック ホームズ2~ブラッディ・ゲーム~」

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 1888年、ロンドン。5人の売春婦が変死体で発見されるという狂気的な殺人事件の捜査をロンドン警視庁から依頼されたホームズ(橋本さとし)は、見えない犯人へある罠を仕掛ける。
 しかし、ホームズを嘲笑うかの様に新たな殺人事件が起こり、助手のワトソン(一路真輝)の懸命の助けも虚しく最大のピンチに陥って行くホームズ。
 盲目の聖女として崇められるマリア(秋元才加)と彼女に影の様に寄り添うエドガー(小西遼生/良知真次)、そして事件解決のためバーミンガム警察から派遣された敏腕刑事・クライブ(別所哲也)が加わり、名探偵シャーロックホームズと実在した世紀の殺人鬼“切り裂きジャック”の息詰まる対決が、ここに始まる!
 ≪ここまで≫

 硬い石が積み重なったデザインの大きな壁が数枚、左右にスライドし、そこに映像が映し出されます。映像はホームズの謎解きのヒントとしても活躍。舞台全部を染め上げる方向ではなく、舞台美術にちょっとプラスする感じでした。

 メロディーが複雑でとても歌いづらそう…次にどう展開するのかを予想しづらい楽曲なので、緊張して、集中して聴いていられます。前半は、健闘されているけど俳優の皆さんは大変そうだなぁと、少し心配な気持ちもありました。でも後半は、どんでん返しに種明かしが続いて、ドラマがずんずん盛り上がり、メイン・キャストの堂々とした歌いっぷりにも押されて、物語の中にぐっと入って行けました。

 前作でも感じたんですが、舞台から観客の方へと積極的にアピールしてきてくださるので、こちらの気持ちもアガりますね。関西ノリの笑いも温かいです。娯楽作品として徹底されているのは韓国創作ミュージカルならではなのでしょうか。また観たいと思わせる楽しさがあります。

 ここからネタバレします。これからご覧になる方は絶対に読まないでくださいね!

 犯人は盲目のマリアなのか、彼女を守り慕うエドガー(小西遼生)なのか…と思いきや、違ったんですね~。あの人だったのか!とわかった後は、過去のエピソードを披露しながら、なぜ連続殺人を犯すようになったかをドラマティックに見せていきます。
 別所哲也さん、橋本さとしさんの迫力の歌に身を任せられました。前作同様、まりゑさんの七変化を楽しみました。歌唱力の点ではどういう評価なのか私にはわかりませんが、秋元才加さんの声の出し方は好みです。素直に真っ直ぐ響く声が気持ちいいんですよね。そういう意味では別所さんの歌い方も好きかも。

 エピローグではルパン三世からお手紙が届いていたようなので(笑)、第3弾にも期待できそうですね♪

韓国語タイトル:셜록홈즈2:블러디 게임
Musical Sharlock Homes 2 Bloddy Game
≪東京、福岡、兵庫≫
出演:橋本さとし、一路真輝、秋元才加、小西遼生(Wキャスト)、良知真次(Wキャスト)、竹下宏太郎、まりゑ、春風ひとみ、コング桑田、別所哲也、香取新一、ひのあらた、中山昇、染谷洸太、藤岡義樹、木村晶子、遠藤瑠美子、香月彩里、大泰司桃子
アコーディオン:佐藤史朗 ヴァイオリン:岸倫仔 ドラム:沼直也 ピアノ:河合萌奈美 ベース&ギター:堀尾忠司
脚本:キム・ウンジョン 作詞:ノ・ウソン 音楽:チェ・ジョンユン 演出:板垣恭一 訳詩:森雪之丞 上演台本:斎藤栄作 音楽監督:佐藤史朗 振付/前田清実 美術/二村周作 映像/栗山聡之  照明/高見和義 音響/中島正人 衣裳/宮本宣子 ヘアメイク/仲原雅子 歌唱指導/山口正義 堂ノ脇恭子 稽古ピアノ/中條純子 中野裕子  アクション指導:明樂哲典 演出助手/長町多寿子 舞台監督/小笠原幹夫 今西祥太 翻訳・プロダクション・コーディネイト/キム・テイ 宣伝美術/七島健彰、高橋尚睦(朝日広告社) 加藤信之(And Grafica) 撮影/難波亮(smooth inc) パンフレット編集・執筆:住川絵理 広報宣伝/米田律子  制作/川上美幸 萱場祐介 川上雄一郎 プロデューサー/高橋典子 栗間左千乃 今村哲也 エグゼクティブ・プロデューサー/北牧裕幸 市村朝一 上川重久 企画・製作:キューブ 東宝芸能株式会社
Original Production LEHI Collaborative Production R&D WORKS
【休演日】5/1【発売日】2015/02/21 S 席/11,000円 A 席/8,000円 (全席指定・消費税込)
http://www.s-holmes.com/
https://www.geigeki.jp/performance/20150426p/
http://www.playdb.co.kr/playdb/PlaydbDetail.asp?sReqPlayNo=58284

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:47 | TrackBack

【ご報告】「第2回高校生劇評グランプリ表彰式」が行われました

 昨年に続いて選考委員をつとめさせていただきました、高校生劇評グランプリの表彰式が行われました。受賞作はすべて公式サイトで公開されています。よかったらぜひお読みください。⇒高校生劇評グランプリ公式ツイッター

 最優秀賞は文楽の劇評を書かれた高校2年生の吉原爽斗(よしはら・さやと)さん。吉原さんがご覧になった舞台(⇒私も偶然観てました)に出演されていた、文楽人形遣いの桐竹勘十郎さんがゲストとして登壇され、選考委員の1人である田中綾乃さんの司会進行により、受賞者との対談も実現しました。

 ⇒News-Headline「高校生の分析に勘十郎も驚倒、「第2回高校生劇評グランプリ」表彰式レポ―ト」(2015.03/31)

 講評】ジャンルを問わず多彩な舞台芸術との出会いを(高野しのぶ)
 昨年度よりも文章力が飛躍的に向上していて驚きました。劇評レクチャーに参加された方や、高校生劇評グランプリ公式サイトにある講義内容を読まれた方も多かったのかもしれません。打てば響き、ぐんぐん育つ高校生のポテンシャルを見せつけられた思いです。高校生応援特別割引チケットで観た公演の劇評も多数ありました。今後もこのようなチャンスを貪欲に掴んでいただきたいです。
 日本には伝統芸能、現代演劇、ミュージカル、ダンス等の多彩な舞台を観られる恵まれた環境があります。また、テレビや映画館、インターネットで舞台中継を見られる機会も増えるでしょう。幅広く、さまざまな種類の舞台芸術に触れることで、劇評の焦点をより明確にできるだろうと思います。
 舞台を観て感じたこと、考えたことを率直に、詳細に表現した作品に好感を持ちました。確かに存在して、消えていった舞台に自分の言葉で光を当て、劇評という形にすることで舞台芸術の世界に参加してください。若き日の劇評は自分の成長の記録にもなります。

 檀上で国際演劇協会日本センター会長の永井多恵子さんから受賞者に表彰状が手渡された後、対談が行われました。

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 勘十郎:受賞作の題名である「沈黙の劇」とはまさに人形遣いと同じ。あらためて文楽とはそういう芸術だったと思った。人形遣いは人形に全てを込め、決して言葉は発しない。
 勘十郎:文楽は1734年に三人遣いになった。この発明をした人は凄いと思う。文楽では何にでもなれるのが魅力。私は人形を持ったら怖いものなし。人間にできることで、人形にできないことはない。

 表彰式終了後は春らしい陽気の中、国立能楽堂で記念撮影をしました。

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【最優秀賞】
吉原爽斗「鳴かぬ蛍が身を焦がす―人形浄瑠璃」(日本芸術文化振興会『文楽鑑賞教室 絵本太功記・尼ケ崎の段』)

【ライブパフォーマンス・レビュー部門】 (※50音順)
赤澤みなみ「お台場に現れたマノクワリ歌舞伎座」(ベッド&メイキングス『野外劇「南の島に雪が降る」』)
伊賀彩夏「暴走ジュリエット」 現代に息づくシェイクスピアの作品」(ゴーチ・ブラザース『暴走ジュリエット』)
石本秀一「赤鬼―差別なき世へのあてなき航路を探して」(青山円劇カウンシル『赤鬼』)
靨紗貴「ランボーの幻影」(Bunkamura『皆既食~Total Eclipse~』)
黒田藍子「皆既食』天才と凡才」(Bunkamura『皆既食~Total Eclipse~』)
小林礼奈「観客に突きつける「人生の希望」(東宝『ロンドン版 ショーシャンクの空に』)
鶴巻碧衣「舞台上の魔法」(新国立劇場舞踊『シンデレラ』)
中澤千智「見つけ出す、舞台。」(トゥインクル・コーポレーション『ノケモノノケモノ』)
中村彩美「現代に必要な衝撃」(世田谷パブリックシアター『炎 アンサンディ』)
那須野綾音「劇と今を見つめる」(こまつ座『きらめく星座』)
矢﨑里沙「同じ高校生として」(フェスティバル/トーキョー14『もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら)

【映像作品・レビュー部門】
小林環蒔「スクリーンから舞台へ」(東宝東和配給「ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトルダンサー」)

【団体賞】
大阪市立咲くやこの花高等学校
東京都立科学技術高等学校

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 能楽堂内のレストランで行われた懇親会では、選考委員のみならず受賞者も1人ずつマイクを持って話をしてくれました。「劇評を書いたことで作品をより深く知ることができた」「作品を観た後の時間を大切にしたいと思った」など、鑑賞者の鑑のような言葉の連続!胸が熱くなり何度も涙をこらえました。歌人の穂村弘さんの言うところの「共感=シンパシー」と「驚異=ワンダー」を引用し、「演劇は虚構によって生み出されるワンダーが常にあり、そこに興味がある」とおっしゃったのは吉原爽斗さん。さすがのご慧眼と思いました。

 帰り際に「たとえ劇評家になっても、人生設計が難しいのではないか」という問いかけをしてきてくれた女子高生がいました。「今の日本で、劇評家という生業だけで生活ができている日本人はいないと推測する。大学教授や新聞記者であったり支えてくれる配偶者がいたり、二足以上の草鞋を履いているのが通常だろう」という私見を述べた上で、「若者は夢に向かって進んでください」とお伝えしました。これは劇評家に限らず言えることだと思うのですが、「食べていくために○○になる」のと「○○がしたいからする」のは別のことです。世界も、時代も変化しますから、今の常識が10年後も通じるとは全く思えません。私は自分の心に聞くことが大事だと思っています。

 少々飛躍するかもしれませんが、竹中香子さんのブログより引用します。南仏モンペリエにあるコンセルヴァトワールの校長Gildas Milinさんの言葉です。

「とにかく夢をみろ。暇さえあれば、夢をみろ。」

 また、東京大学教養学部長・石井洋二郎さんの「平成26年度 教養学部学位記伝達式 式辞」より引用します。

「あらゆることを疑い、あらゆる情報の真偽を自分の目で確認してみること、必ず一次情報に立ち返って自分の頭と足で検証してみること、この健全な批判精神こそが、文系・理系を問わず、「教養学部」という同じ一つの名前の学部を卒業する皆さんに共通して求められる「教養」というものの本質なのだと、私は思います。」
「皆さんも、自分自身の燃えさかる炎のなかで、まずは後先考えずに、灰になるまで自分を焼きつくしてください。そしてその後で、灰の中から新しい自分を発見してください。自分を焼きつくすことができない人間は、新しく生まれ変わることもできません。」

 自分の思いを劇評という、誰かに伝えるための文章にする体験を通じて、舞台とより深い関係を持つ若者が増えて行って欲しいと思います。この賞が永く続くことを願っています。

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【主催者側のツイート】


【最優秀賞受賞作、他についてのツイート】


【受賞者と、受賞対象公演の作り手のツイート】


【選考委員】
扇田昭彦(演劇評論家)
阿部順(全国高等学校演劇協議会事務局長)
高野しのぶ(現代演劇ウォッチャー、しのぶの演劇レビュー主宰)
田中綾乃(三重大学准教授、演劇評論家)
萩尾瞳(演劇・映画評論家)
森山直人(京都造形芸術大学教授、演劇評論家)

【主催】公益社団法人 国際演劇協会日本センター
【実施運営】
高校生劇評グランプリ(GP)実行委員会
-公益社団法人 国際演劇協会日本センター
-東京都高等学校演劇研究会
-NPO法人日本学校演劇教育会
-ワンダーランド(小劇場レビューマガジン)
【協賛】松竹株式会社、東宝株式会社、公益財団法人都民劇場、公益社団法人日本演劇興行協会
【協力】歌舞伎座、劇団四季、新国立劇場、新橋演舞場、帝国劇場、株式会社東急文化村、東京芸術劇場、PARCO劇場、フェスティバル/トーキョー実行委員会(50音順)
【後援】関東高等学校演劇協議会、公益社団法人日本演劇協会
【助成】アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
平成26年度東京芸術文化創造発信助成対象事業「高校生を中心とする若い世代の観客を育成するための劇場連携プログラム」
公式サイト運営協力:こりっち株式会社
https://www.hs-theatrereview-gp.jp/
https://www.hs-theatrereview-gp.jp/result02/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 15:29 | TrackBack

2015年04月26日

【オーディション】劇団かもめんたる「2015年7月立ち上げ公演の出演者募集」※04/30〆切(郵送orメール)

 お笑い芸人の「かもめんたる」が、「劇団かもめんたる」立ち上げ公演に向けた出演者オーディションを開催します。詳細は公式サイトでご確認ください。
 昨年、ナイロン100℃『社長吸血記』に出演されていましたね。シアターガイドで連載されている岩崎う大さんの小説が面白いです。

 ●劇団かもめんたる「Semi-nuida!(仮)」
  7月24日(金) ~ 7月26日(日)新宿シアターモリエール
  内容:岩崎う大の脚本・演出によるオリジナル舞台(コメディー)
  出演:かもめんたる他、オーディションによる数名+ゲスト予定
 ・オーディション
  応募資格:
   芸歴5年程度以上(お笑い芸人以外)
   7月上旬開始の稽古、及び7月末本番に参加出来る方。
   かもめんたるのコントが好きな方。
  応募締め切り:4/30必着(郵送orメール)

■かもめんたる公式サイトより(4月16日更新)

劇団かもめんたる 出演者募集!
「劇団かもめんたる」立ち上げ公演に向けて出演者オーディションを開催!

劇団かもめんたる第一回公演
「Semi-nuida!(仮)」
主催:サンミュージックプロダクション
期間:平成27年7月24日(金)~26日(日)
会場:新宿シアターモリエール
内容:岩崎う大の脚本・演出によるオリジナル舞台(コメディー)
出演:かもめんたる他、オーディションによる数名+ゲスト予定

【応募資格】
芸歴5年程度以上(お笑い芸人以外の方を対象とさせていただきます。)
7月上旬開始の稽古、及び7月末本番に参加出来る方。
かもめんたるのコントが好きな方。

【応募方法】
◆メールの場合
名前・性別・生年月日・経歴・連絡先・自己アピール
上半身、全身写真をメールにてお送り下さい。
メールアドレス
gekidankamomentaru(アットマーク)gmail.com

◆郵送の場合
名前・性別・生年月日・経歴・連絡先・自己アピール
上半身、全身写真を郵送にてお送り下さい。
〒160-8501 新宿区左門町4 四谷アネックス サンミュージックプロダクション 
プロジェクトGET内 【劇団かもめんたる】募集係

【応募締め切り】4/30 必着

書類選考の後、オーディション日時のご連絡をさせていただきます。

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 12:48 | TrackBack

【オーディション】「ミュージカル『手紙』(原作:東野圭吾/演出:藤田俊太郎)出演者募集」※5/20〆切(メールのみ)

 東野圭吾さんの小説『手紙』がミュージカル化されます。詳細は公式サイトでご確認ください。

 実は作曲・音楽監督の深沢桂子さんが2009年に、新国立劇場演劇研修所で研修生らと創作・発表しているのです。とうとう本格的な大規模ミュージカルになるということで、部外者ですが感慨深いです。

 主役の兄弟を演じるのは吉原光夫さんと三浦涼介さん。吉原さんは『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役などでも有名ですね。私にはArtistCompany響人でストレート・プレイにも熱心に取り組まれている俳優という印象です。

 演出は昨年度の読売演劇大賞で杉村春子賞(新人賞)を受賞されたばかりの藤田俊太郎さん。応募資格は「16歳以上の男女」のみで経歴問わず。ふるってご応募ください。

 ●「ミュージカル『手紙』」
   2016年1月24日(日)~31日(日) 新国立劇場小劇場
   2016年2月3日(水)~8日(月) 新神戸オリエンタル劇場
   2016年2月8日(月)~ 巡演予定
  原作:東野圭吾 「手紙」(文春文庫刊)
  脚本・作詞:高橋知伽江 演出:藤田俊太郎 作曲・音楽監督:深沢桂子
  出演:三浦涼介、吉原光夫、他

 ・オーディション
  応募資格:16歳以上の男女
  1次審査(書類選考)〆切:2015年5月20日(水)必着・メールのみ
  ※役柄はオーディション終了後、配役。
  ※出演料は要相談の上決定。ノルマなし。

Posted by shinobu at 12:27 | TrackBack

【オーディション】東宝・キューブ・ネルケプラニンング「ミュージカル『花より男子』ヒロイン役募集(15~25歳までの女性対象)」05/31〆切(郵送のみ)

 漫画『花より男子』ミュージカル化にあたり、“花男”のヒロイン「牧野つくし」役のオーディションが開催されます。対象は15-25歳までの女性。詳細は公式サイトでご確認ください。

 ●ミュージカル『花より男子』2016年1月公演@シアタークリエ
  原作:神尾葉子(集英社)
  脚本:青木豪 演出:鈴木裕美 音楽:本間昭光
  主催:東宝・キューブ・ネルケプラニンング
 ・オーディション
  対象:15歳~25歳までの女性。
  応募〆切:2015年5月31日(日)当日消印有効
  選考期間:2015年6月中を予定

Posted by shinobu at 11:44 | TrackBack

2015年04月25日

ふじのくに⇄せかい演劇祭2015・SPAC『メフィストと呼ばれた男』04/24-26静岡芸術劇場

 SPAC「ふじのくに⇄せかい演劇祭2015」についてはプレス発表会のレポートを書きました。充実していますのでぜひご覧ください。

 私が拝見・参加した演目は下記です。レビューが書けていないので、作品だけでも箇条書きにしておきます。すみません!
 ※このエントリーは2016/08/24に投稿しました。

 4月25日(土)13:00 SPAC『メフィストと呼ばれた男
 5月02日(土)14:30 『例えば朝9時には誰がルーム51の角を曲がってくるかを知っていたとする
 5月02日(土)19:00 ダニエル・ジャンヌトー演出・SPAC『盲点たち
 5月03日(日)12:00 イサーム・ブーハーレド、ファーディー・アビーサムラー演出『ベイルートでゴドーを待ちながら
 5月03日(日)14:30 無垢舞蹈劇場出演『觀 ~すべてのものに捧げるおどり~
 5月05日(火)12:00 イ・ユンテク(李潤澤)×演戯団コリぺ『小町風伝
 5月05日(火)16:00 ジャン=ミシェル・ドープ演出『聖★腹話術学園

 以下、『メフィストと呼ばれた男』の感想です。

 ⇒CoRich舞台芸術!『メフィストと呼ばれた男

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
時は1932年、ドイツ・ベルリンの国立劇場で『ハムレット』の稽古が行われている。そこへ総選挙でナチスが第一党になったとの報せが入り、動揺する劇団員たち。スター女優のレベッカは身の危険を感じ、国外へ逃亡する。残った演出家のクルトはかつてメフィスト役で大当たりした名優。彼のもとに「新体制で文化大臣になる」という男が現れ、左翼活動家ヴィクターに代わり、新しく劇場の芸術監督になるよう誘う。劇場を、芸術を守るためと信じて、その申し出を受けたクルトだったが、次第に時代の波に飲み込まれていく…。
 ≪ここまで≫

 メルマガ2015年5月号「先月のベスト3」のベスト1でした。以下、メルマガより転載。

 税金で運営されている公立劇場に時の政府が介入し、現場で働く演出家、俳優、スタッフはどうなったのか。ナチス政権下のドイツの公立劇場を舞台にした人間ドラマです。多数引用される古典戯曲の劇中劇の巧妙さと、名ゼリフを楽しみつつ、歴史が軽んじられる今の日本を憂い、身につまされました。猛スピードの時代の変化の中で、芸術が芸術としてあり続けることは、非常に困難なのだと改めて感じました。

 以下はメモしていた内容です。

 リアリズムの手法にのっとったストレート・プレイを観る時は、言葉を繊細なままつぶだたせて、スっと心身に届けてくれる俳優が私にとってのいい俳優だ。彼が出ている時はいつもそうなのだが、ナチス党員の若い俳優ニコラスを演じた若菜大輔さんにずっと目を奪われていた。思えば彼の新国立劇場演劇研修所時代にラジオ番組を舞台化する試みを見せていただいた時から、ずっとそうだ。すずやかで透明感があるのに、突き刺すような鮮烈な存在感。『美しきものたちの伝説』の幽然坊役で笠をかぶったまま(顔は見せずに)舞台中央奥にただ立っていた時も、青白い光を放っていたように感じた。今回、ハムレットの亡霊役として登場した時も、ハムレットとガートルードの見せ場ではなく、舞台から立ち去った彼ばかりを追いかけてしまう。他に良かったと思った俳優は美加理さん、山本実幸さん。宮城さんの演技についての注文は、いわゆるスタニスラフスキー・システムの方法論とは全然違ったようなので、誰がそれの正解を出していたかは不明だし、おそらくまだ誰もが過程の段階なのだろうと思う。

 劇中でナチスの文化大臣が放った「演劇と軍隊は似ている」というセリフに説得力があった。観客は立って暴れられる状態なのに、なぜだか周囲に合わせて静かに椅子に座っている。それは一糸乱れず行進する軍隊と同じだと。確かに抑制に体を預ける無防備さを集団で共有することは、2つに共通していると思う。周囲への思いやりや警戒心を一時的に封印して、1つのことに集中する時間。その制限の中での自由が、芸術鑑賞の集中力を高めてくれる。だからこそ洗脳効果も高いはずで、やはり演劇は危険な芸術だと思う。観客が物語に過剰に没頭することを防ぐために異化効果が使われるのはもっともなことだし、私自身が劇場の椅子に静かに座りながら、自分の陶酔に警戒し続けなければいけない。そして鑑賞後は他の観客の感想を参照しながら、冷静に鑑賞時の自分を振り返る。この「鑑賞後」の時間こそが、観劇体験をもっとも豊かにしてくれる宝物なのだ。

SPAC新作 演劇/日本(静岡)
出演:阿部一徳、大高浩一、鈴木陽代、鈴木麻里、大道無門優也、本多麻紀、美加理、山本実幸、吉植荘一郎、若菜大輔、渡辺敬彦
演出: 宮城聰
作:トム・ラノワ(クラウス・マンの小説に基づく)
音楽: 棚川寛子
空間構成: 木津潤平
翻訳: 庭山由佳
翻訳協力: 大西彩香
舞台監督: 内野彰子
演出補: 中野真希
美術: 深沢襟、佐藤洋輔
照明操作: 松村彩香
音響操作: 山﨑智美
演出部: 廣﨑ナギ子
ワードローブ: 清千草
ヘアメイク: 梶田キョウコ
英語字幕翻訳: サラ・シュターク
英語字幕操作: 大西彩香
制作: 大石多佳子、米山淳一
製作: SPAC-静岡県舞台芸術センター
後援: ベルギー大使館
上演時間: 180分(予定)  日本語上演/英語字幕
【発売日】2015/02/28
一般大人:4,100円
SPACの会会員割引:3,400円
【ペア割引】 1名様につき3,600円
【グループ割引】 3名様以上で1名様につき3,200円
【ゆうゆう割引】(※満60歳以上の方が対象となります)3,400円
【学割】大学・専門学生 2,000円 / 高校生以下 1,000円
【障がい者割引】2,800円
【全演目パスポート】一般17,000円 / SPACの会会員15,000円
※各種割引を組み合わせてのご利用はできません。
※割引をご利用の際は、必ずご予約時にお知らせください。
※全演目パスポート、障がい者割引については電話・窓口のみでのお取り扱いになります。
http://spac.or.jp/15_mefisto-for-ever.html

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Posted by shinobu at 23:59 | TrackBack

2015年04月21日

Bunkamura『禁断の裸体-Toda Nudez Será Castigada-』04/04-25 Bunkamuraシアターコクーン 

 三浦大輔さん(ポツドール)がシアターコクーンで内野聖陽さんと寺島しのぶさんと演出、というだけでヒリヒリ。さらにこの宣伝ビジュアルですからね~。メルマガでもご紹介した通り「観るっきゃない!」と思っておりました。そして千秋楽間際になってようやく劇場へ。

 真っ昼間(平日マチネ)に見るもんじゃないのかも…という不安は杞憂でした。エッチ過ぎる、でも、面白すぎる!!

 『禁断の裸体』は1973年に映画化もされているブラジル戯曲なんですね(その映画はベルリン映画祭銀の熊賞などを受賞)。性欲に焦点を当てて人間の生態を露わにしてきた三浦さんと、戯曲との相性がぴったり。大劇場の娯楽作としても大成功していると思いました。抽象と具象がうまくミックスされた舞台美術も見事。俳優の“体を張った演技”にも感謝!皆さん、とっても魅力的でした。

 ⇒CoRich舞台芸術!『禁断の裸体

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
帰宅したエルクラーノは、ジェニーが残したカセットテープを聞き始める。
その告白から物語は遡っていく…。

エルクラーノは妻の死後、息子であるセルジーニョと彼を溺愛する3人のおばたちと共に暮らしていた。おばたちはエルクラーノが妻の死を乗り越えられていないことを心配し、彼の弟であるパトリーシオに神父に相談するように勧めるが、彼は神父さまのところへは行かず、馴染みの娼婦、ジェニーのところへ行き、エルクラーノと関係を持つよう持ちかけ、彼女の裸の写真を持って帰る。
弟の言うことに憤怒するエルクラーノだったが、写真を見て心を乱し、泥酔状態でジェニーを訪ね、そこで3日間ともに過ごしてしまうが、彼に心を奪われたジェニーを振り払って、自分の日常へと帰ろうとする。
その後、エルクラーノはジェニーにだんだんと想いを寄せるが、彼女が売春婦であることや、妻の死後に息子のセルジーニョに「二度と女性と関係を持たない」と約束したことで、もう一歩を踏み出すことができない。
パトリーシオはエルクラーノへの憎悪から、ジェニーに「私ともう一度関係を持ちたいのなら結婚して」と言うようにと助言するが―。
母親の死によって歪んだ父子関係、売春婦と結婚するための嘘と計画 、そして家族を襲う悲劇とは―。
 ≪ここまで≫

 大人の男女(内野聖陽、寺島しのぶ)の性愛が生々しく描かれますが、兄弟(内野聖陽、池内博之)の確執、父(内野聖陽)と息子(野村周平)のすれ違いなどの家族の問題をはじめ、差別、宗教、禁忌(タブー)、排外主義といった、現代にも通じる大きなテーマもめいっぱい盛り込まれていて、すごく面白い戯曲でした。これを娯楽作として大劇場に立ち上がらせた三浦さんは、すごい演出家だと思いました。

 もっと詳しく感想を書きたいのですが、余裕がありません。残念。

 ここからネタバレします。

 土の匂いを想像させる壁や階段でできた3階建ての舞台美術は、全体としては抽象だけれど出てくる部屋や家具は具象。そして衣装が現代風です。寺島しのぶさんの衣装は特に、ジェニーの立場、環境、そして役割や心情も表していて素晴らしいと思いました。もちろん彼女のお姿も!上手からはジェニーのサロン(売春宿)、下手からはエルクラーノとジェニーの新居が出てくるという、大がかりな場面転換にうっとり。10,000円のチケットが高くないと思いました。プロジェクション・マッピングもやり過ぎにならず効果的。特に最後、ジェニーの声が録音されたテープの機械が宙に浮かび、舞台全体に彼女(?)の裸体が映し出された時は、少し興奮。機械が右の乳房のあたりで止まり、青紫色にじんわりと光るのも乳がんを連想させてくれました。音楽は南米ムードを保ちながら、色んな音を混ぜる工夫を凝らしたものも多く、鳴る度に楽しかったです。

 どんでん返しは息子がゲイだったこと(留置所で犯されて自分がゲイだったことに目覚めた/インポテンツの理由も判明)。子ども、恐るべし。

≪東京、大阪≫
シアターコクーン・オンレパートリー2015
出演:内野聖陽、寺島しのぶ、池内博之、野村周平、米村亮太朗、古澤裕介、榊原毅、宍戸美和公、池谷のぶえ、木野花
作:ネルソン・ロドリゲス 上演台本・演出:三浦大輔 翻訳・ドラマターグ:広田敦郎 美術:田中敏恵 照明:大島祐夫 音響:中村嘉宏 衣裳:原まさみ ヘアメイク:佐藤裕子 映像:&fiction 演出助手:西祐子 舞台監督:足立充章 翻訳協力:林田富美 宣伝広報:ディップス・プラネット 協力:ブラジル大使館 [主催/企画・製作]Bunkamura
【休演日】4/6,13,20【発売日】2015/02/21 S・\10,000 A・\8,000 コクーンシート・\5,000(税込) ※未就学児童のご入場はご遠慮いただいております。
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_kindan/index.html
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_kindan.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 22:27 | TrackBack

2015年04月18日

新国立劇場演劇マンスリープロジェクト・演劇講座「テレンス・ラティガンの世界(講師:広川治)」04/18(土)18:00~新国立劇場小劇場

 4/26まで上演中の『ウィンズロウ・ボーイ』の舞台上で実施された演劇講座です。講師は早稲田大学講師で英米演劇/映画研究家の広川治さん。朗読をする俳優2名(山下カオリ、野坂弘)も出演する超~~~スペシャルな内容でした!!全体で約1時間30分。ちょうど大学の講義の時間でしょうか。

 マンスリープロジェクトは毎月新国立劇場で開かれる無料(要申込)のイベントです。これが無料…!すごい!ヤバイ!素晴らしい企画をありがとうございました!

 広川治さんの論文⇒「ラティガンを見る― テレンス・ラティガン主要 3 作品の映画化に探る<孤立>から<自立>までの道のり ―

20150418_rattigan.jpg

 ≪概要≫ 公式サイトより
 20世紀のイギリス演劇を代表する劇作家の一人、テレンス・ラティガン(1911-77)。舞台も映画もテレビも、コメディもシリアスなドラマも、縦横無尽に活躍したラティガンの作風をスライドやショート・リーディングを交えて紹介します。
 ショート・リーディングには演劇研修所修了生が出演!
 ≪ここまで≫

 プロジェクターで白い大きなスクリーンにPCの画面を映写し、スライド・ショーを見せてくださいます。いわゆるPowerPointのプレゼンの拡張版でしょうか。音楽と朗読を挿入し、時事ユーモアも交えて飽きさせない、すごく面白い講座でした。昔の舞台写真や映画の一場面の画像を次々と見せながら、ラティガン作品の特徴、魅力を教えてくださいます。彼の人生の幸福と不幸についても、情感たっぷりに伝えてくださって、まるで1つの演劇作品のような、濃厚な1時間半でした。だから一切メモを取る気になれず…没頭しました。内容充実の資料もいただけたので嬉しい限りです。

 過去に日本で上演されたラティガン作品もじゃんじゃか紹介してくださって、懐かしく、ありがたく思い出しました。最後にショート・リーディングされた『深く青い海』(The Deep Blue Sea, 1952)、観たいな~。昔観た『愛を称えて(In Praise of Love, 1973)』も観たい~。カンバーバッチさんが2010年に出演して好評だったという『ダンスの後で(After the Dance, 1939)』も観たい!誰か上演してくださいっ!!!

 ここからネタバレします。

 冒頭でタバコ片手に写真に写っている優雅な30代のラティガンを紹介し、同じくタバコ愛好家らしいノエル・カワード、テネシー・ウィリアムズ、オスカー・ワイルドのモノクロ写真も、タバコつながりで紹介。後半で、彼らが皆、同性愛者であると明かします。ほわ~お見事!ラティガン戯曲でよく描かれるバルコニーの場面をいくつか紹介した後、1956年に現れたジョン・オズボーン作『怒りを込めて振り返れ』の舞台が屋根裏であることを示し、英国の時代の変化ゆえ彼の作品が支持されなくなった経緯を説明。胸の内を明かせない孤独なラティガンが、自身の思いを戯曲に託していたことも、あらすじやセリフを詳しく紹介してくださるおかげで噛みしめることができました。

 ウィットに富んだジョークもとっても面白かったです♪

 広川:NINAGAWAシェイクスピアという言葉がありますが、SUZUKIラティガンもありますよね。
 広川:この女性の画像は私による捏造ですが、STAP細胞じゃないですから!エドナおばさんは存在します!
 ※「エドナおばさん」とはラティガンが観客として想定した架空の人物だそうです。

 朗読をされた山下カオリさん、野坂弘さんは2人とも新国立劇場演劇研修所の7期修了生。奇をてらうことなく登場人物を素直に表現するのが修了生の良いところだと私は思います。今回も登場人物であることを最優先する演技で、物語を自然に立ち上げてくださいました。山下さんは落ち着いていらして、しっとりとした色香が漂う大人の女性になられたように思いました。野坂さんは常に掴みバッチリ。遠慮して引け腰にならず、堂々と前に出ていく、勇気を持って飛び込んでいく演技にリアリティを感じ、引き込まれます。


講師:広川治(英米演劇/映画研究家・早稲田大学講師)
出演:山下カオリ 野坂弘(2人とも新国立劇場演劇研修所7期修了生)
ショート・リーディング『深く青い海』」
エルトン夫人/ヘスター:山下カオリ
フィリップ/エルトン夫人/サー・ウィリアム・コリヤー/ミラー氏:野坂弘
参加費:無料 (要申込)
http://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/150310_006411.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:44 | TrackBack

【写真レポート】舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM]第4回文化政策委員会「文化政策の提言を制作実感から考える~多様なアウトプットの実践へ」12/19 Nextミーティングルーム

 2014年12月19日、東京都江東区にあるNextミーティングルームにて、舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM](オンパム)の「第4回文化政策委員会」が開催されました。私がまとめた活動報告のレポートがON-PAMのアクティビティサイトに掲載されましたので、遅くなりましたが下記に転載します。[ON-PAM]の過去レポート⇒

 2015年2月13日・14日には報告会、総会、シンポジウム、懇親会が開催され、NPO法人案が可決されました。2015年度の年間予定と委員会開催方式も決まりました。第一回目のテーマ委員会に参加しましたので、後日レポートとしてまとめて公開いたします。

20151219_1.jpg

 ■第4回文化政策委員会「文化政策の提言を制作実感から考える~多様なアウトプットの実践へ」

今回の目的は、これまでの2年間の活動を踏まえて「ON-PAM(オンパム)の提言を作成してみること」。文化芸術推進フォーラムの政策提言などを参考にして、第2回、第3回の文化政策委員会での議論によって抽出されてきた「雇用・労働」をテーマに提言作成を行うという委員長の提案をもとに意見交換を始めました。一方で、参加者からはその前に「ON-PAMという存在がどういう存在なのか、多様な参加者、職能の集まりであるからこそ、その立脚点を明確にしていくべきであり、その先にその団体の在り方から提言するべき内容が生まれるのではないか」などの意見がありました。

 文化芸術推進フォーラム

 文化芸術推進フォーラムの提言

それを受けて、当日は提言作成の前段階となるステートメント、そのベースと成りうるON-PAMという団体の特徴や存在意義を、それぞれが言葉にして、意見交換を行う場としてディスカッションを行いました。2つのグループに分かれて席替えも挟みつつディスカッションを行い、結果として「提言の作成」には至らなかったものの、提言の基になる“舞台芸術制作者オープンネットーワーク(ON-PAM)”とは何か、について、いくつもの重要な論点やキーワードが出てきました。まずは文化政策委員会の委員長である伊藤達哉さんより、これまでの活動のまとめと、今回の進め方について提案がありました。

伊藤:
ON-PAM文化政策委員会の1年目は第一線で活躍されているゲストの方々をお呼びした勉強の年だった。2年目のテーマはアドボカシー。1回目で「ON-PAM文化政策委員会はアウトプットをしていく」と確認し、2回目は「世界のハブとは?」というテーマで文化庁の方々をお呼びした。3回目は我々の労働環境の過去と現在を学び、望むべき将来像を描いた。4回目となる今日は「提言」を具体的に形にすること、又は「そもそも提言とは何か」を話し合うことも含めて、皆さんと議論したい。

文化芸術についての提言には文化芸術推進フォーラムのものがあり、非の打ち所がない。その中にある「文化芸術立国の実現に向けて」の1と2は、ON-PAMの提言としてもいいぐらいだと思う。文化庁からの書面ヒアリングに対しては先日、ON-PAM理事から返答をした。果たしてON-PAMはどうすべきか。誰に、何を、届けるのが有効か。

会員1:
我々の仕事は国民の10年後の幸せにつながる芸術活動であるべき。演劇をもっと身近にするには、演劇の世界以外に糸口があるのでは。我々が望む姿は、言葉としてはすでに存在している(例えば文化芸術推進フォーラムの提言)。現場の我々が地に足を付けて何を言えるか。敢えて極端なことを言うべきではないか。提言はスペシャルであるべき。

会員2:
ON-PAMという組織の可視化ために、機会を見つけて片っ端からパブリック・コメント(以下、パブコメ)を提出してはどうか。パブコメは色んなレベルで存在し、国だけでなく区でもやっている。ON-PAM自体の認知を高めるためでもあり、会員の訓練にもなる。とにかく出していくことが必要。いちいち集合するのは難しいだろうから、ネット環境を生かした良い方法があれば。日本各地の会員が少人数のグループを組織して、各地域のパブコメを出すのもいいのでは。

会員3:
色んなレベルの提言がある。どのレベルでやるのかのコンセンサスを取る必要がある。

会員4:
提言の前に、「そもそもON-PAMとは何か」というステートメントを確立する必要がある。文化芸術推進フォーラムの政策提言は「団体」の集合知であり、「現場の個人」の集まりであるON-PAMの提言とは異なるだろう。自分たちが何に立脚して提言できるのか。身の丈に合ったことを言う方がリアリティーも説得力もある。何を目指すのかが決まったら、提言も作れる。アートNPOフォーラムは設立当初にミッション・ステートメントを出した。ミッション・ステートメントとは「われわれはどこから来て、何者で、どこへ行くのか」をあらわす言葉。NPO法人なら通常、2~3行にまとめるもの。実はON-PAM(Open Network for Performing Arts Management)という名前にあらわれているはず。「オープン」「ネットワーク」「舞台芸術」「制作者」と単語のひとつひとつの意味を丁寧に掘り下げれば、ミッション・ステートメントが書ける。私たちはどういうことを目指しているのかを、強い言葉であらわしたい。我々は何者なのかを他者に納得させられる言葉にする。未来像を語れば、それが提言になる。今は実態しか表現できていない。

20151219_2.jpg

●利益代表をしない

会員5:
ON-PAMは「利益代表ではない」ということを言葉で示したい。ON-PAMの提言としてもいいぐらいだと思う。ON-PAM国際交流委員会には海外の人もいる。業界の外の人ですら参加できている組織である。成果を享受できる人の範囲が広い。そして現場に近い人たちの声であること。画期的なことになりうると思う。

会員4:
「利益代表をしない」とは何なのかを具体化したい。「使い勝手がいいように制度を変えたい」だけで、陳情をしに来る業界団体と何が違うのか。ともに公共を実現していくというスタンスで提案するスキルが必要。「ON-PAMとともに何かを考えると、こういうメリットがある」と伝えたい。

会員6:
アドボカシーをする際は、「所属している人の利益」を求めがち。我々は会員となっていない制作者も視野に入れた・・・「共益ではなく公益」を目指す。

会員4:
たとえば既存の組織だと通常、加盟団体の利益を追求する。でもON-PAMは違う。職能も様々。俳優などアーティストのための団体とも違う。


●ON-PAMは個人のオープンな集まり/ON-PAMの利点、強み、アイデンティティー

会員4:
ON-PAMとして、個人であることの強みを生かしていくのが非常に大事。組織では目指せないことがON-PAMではできる。個人の集まりであることは同時代的。会員が150人もいるのは、皆、ニーズを感じているから。今後、入ってくれる若い人たちのためにも、言葉のレベルでON-PAMとは何かを表現したい。たとえば「アート」という言葉は拡散しすぎて、今や何も言い表せていない。社会に問いを発するのはあらゆるところで行われているのだから、ON-PAMの特殊性を謳い、守備範囲はぼやかさない方がいい。拡散していく時代だからこそ特化する必要性がある。

会員3:
ON-PAMのアイデンティティーは個人のオープンな集まりであること。ON-PAMの目指すべき姿、利点、アイデンティティーを洗い出して、個人の集まりでしかできない、個人の集まりならではのことを、提言する。ON-PAMは利害を超えて集まっている個人の集合体だから、経験と状況をシェアできる。組織だとできない。立場や既得権を背負うと、それを守って抱え込まなければいけなくなる。生き抜くためには必要なことだが、すでにそういった考えはレガシー(遺産)になっていると思う。シェアすることで世界全体がボトムアップできる。それをインターネットが支えている。情報を独占して利益を得ていた人たちが、突き崩されている。ON-PAMはもっとオープンにシェアする方向に、舵を切る必要がある。

会員1:
(大学教授などの)学術関係者に任されていたことが、自分でできるようになった。まだ我々自身がON-PAMの武器が何かをわかっていない。我々はアーティストと近い。それが強み。そして共感する人を組織することが出来る。根っこをつかんだところにいる。お客さんとアーティストとそれ以外をつなげられる。そしてもう1つの我々の強みは、しがらみがないこと。個人の集合体だからできることがある。

会員4:
組織を背負わない個人であることは最大の強み。個人同士として出会えることもチャンス。ON-PAMには制作会社や劇場関係者、助成金を出す側の人がいる。上下関係にある人たちもいる。約150人の会員の中には演劇界のステークホルダーもいる。そんなステークホルダーらが平等に話し合える場がON-PAM。

会員5:
ON-PAMのような組織の活動は、表現の自由にもつながるのではないか。組織に所属しつつ、個人の声を言える。

20151219_3.jpg

●制作者は「助成金申請担当」「雑用係」ではない/「新しい制作者」を示す

会員4:
日本ではまだ「フリーの制作者」という職能が確立されていない。かつての劇団制の中における「助成金申請担当」「雑用係」と認識されている。アーティストが中心で、それを支える制作者がいるという古い構造は、既に崩れている。制作者像を時代によってアップデートしていくべき。「新しい制作者」の定義を考え、自分からアップデートする。制作者は助成金申請以外の活動もしているし、劇団制に基づいた制作者とは違う役割もある。そして制作者には表現したい社会像がある。価値を作り出すのはアーティストだけではない。ON-PAMが新しい制作者像を示すことで、旧来のイメージを刷新できる。ON-PAMは必然性を持って生まれてきた。歴史の経緯を踏まえつつ、未来へ向かう言葉を出していきたい。

会員1:
制作者はお客さんと向き合っている。5~10年後の若者がどうアートとかかわっていくのかを考えられる。

会員4:
ON-PAMは表現者と近くて、モノづくりとは何かを知っている集団。ノウハウだけでなく、研究者には持てない現場のリアリティーを持っている。制作者はスキルを共有し、勉強して高め合っていく。ON-PAMが制作にかかわるさまざまな専門スキルに開かれているのも同時代的。組織では疲弊が起こりがちだが、制作者は個人で学べる。制作者は色んな所に行けるから、ノウハウやスキルが個人に蓄積されていく。

●プロデューサーと制作者の違い/スーパーな制作者しか生き残れない

会員4:
「新しい制作者」の定義を考えるにあたり、プロデューサーと制作者の違いを明確にした方がいい。

会員3:
「プロデューサー」は日本の「制作者」に含まれる。プロダクション・マネージャーはプロデューサーとは能力が違う。アーティストの力を引き出し、周囲の人たちと円滑に、すべてのスタッフに100%の力を発揮させるのが仕事。ヨーロッパでは広報、プロダクション・マネージャー、プロデューサーは別の仕事。分業するので当事者意識が薄くなる傾向がある。日本の制作者は何でもやる、スーパーな制作者。

会員4:
欧米では分業できるが、日本はそれではやっていけない。

会員3:
スーパーな制作者しか生き残れないのは非常に問題だ。自分がやってきたことを若手に求めてはだめ。制作者の仕事のベーシックな部分の水位を下げるべき。もっと多くの制作者が生きていけるようにしないと、自分たちの労働環境も良くならない。

会員4:
40代で子供がある女性は、日本で制作者として働けるのか?年を取るとできないことも増える。ただ、現場ではなく制度の側に回れる選択肢は増えたとも言える。

20151219_4.jpg

●多様性を排除しない

会員3:
制作者が作品にどこまでコミットできているかは、制作者によってバラバラ。国内、国外問わず、アーティストとともに作り上げる人が少ない。劇場主催やフェスティバル主体の公演が増えたせいでもある。作品づくりが希薄になっている。自分はそこを大切にしている。「新しい制作者」の特徴は「ジャンルを横断する」「マルチディシプリン(多分野に専門分野を持つ)である」ことだと思う。色んなジャンルと交わって、輪郭が広がっている。そこでリードしていくこと。演劇のことだけをやるのではない。今求められていることのひとつだと思う。

会員8:
作品にコミットする制作者がいる団体の舞台は面白いし、個人的にそういう作品が好きだ。でも、そういう制作者ではない人もON-PAMの会員にはいる。例えば私は作る側でもない。また「新しい」わけでもない気がする。昔もそういう制作者は存在していたはずで、劇団制における「雑用係」の印象が強かっただけではないか。

会員4:
ON-PAMの会員にはさまざまな職能がある。制作者も多様化する。多様性を排除しないことが重要。(今後できるかもしれない)中間支援組織でも、ON-PAMでも、すべての会員のニーズに応えることはできない。包括はしてはいけないし、不可能。情報や悩みを共有して、フレキシブルに対応する。他の組織とのネットワークもある。

●Creative Producer

会員7:
Creative Producerという言葉がある。APP(韓国、日本、オーストラリア、台湾の制作者の集まり)に参加した時、英国人の基調講演で聴いた。2000年代のブレア政権時に「Creative City」「Creative Education」といった言葉が出てきた。「Creative Education」とは例えば最新テクノロジーを使った新しい教育のこと。Creative Producerとは創造する制作者というよりは「創造的な制作者」。問題をクリエイティブに解決するプロデューサーのこと。

会員8:
他の分野にもCreative Producerはいる。社会に対して提言を発するアクティビストなど。(制作者と)深いところで繋がっている。

会員4:
(提言の方法において)最もクリエイティブでないのは、文句を言うばかりの陳情型。公の組織にON-PAMがアプローチする場合は、Win-Winの関係を作りたい。舞台芸術業界全体が「文化政策=文化庁」という構図にしてしまっていることは良くない。色んな政策に複合的な視点が必要。そういう意識を我々の側に持っていないと、すぐに陳情型になる。

会員4:
制作者は社会とアーティストをつなぐ人。表現は個人にしか立脚しえない。でもいい作品を作ることへの情熱は共通しているはず。制作者が個人で立脚し、それぞれが信じる価値観を持ち、未来の観客ともシェアする。個人立脚すれば、スキルを個人に蓄積できる。まわりまわって舞台芸術業界全体に貢献できる。そんな風土をつくっていきたい。

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【所感】

 今回はON-PAM会員が他者の発言にしっかりと耳を傾けつつ、それぞれに率直に意見を出していったので、議論がどんどん深まってとても充実していました。これまでの2年間の活動で学んだことが共通言語になりましたし、よく顔を合わせてきたおかげでリラックスできていたのもあると思います。何より、組織単位ではなく個人の集まりであることが、こんな自由で豊かなディスカッションを可能にしたのだと思います。ON-PAM理事長の橋本裕介さんによる【孤立と連帯「舞台芸術制作者オープンネットワーク」発足に寄せて】(セゾン文化財団「view point Vol.63」)に、ON-PAM設立の経緯がまとまっています。「孤立と連帯」とはまさに「ON-PAMとは何か」と一致するものだと思います。

 私は作品作りの現場の人間ではなく「作品と観客をつなぐ仕事をしている人」です。演劇のおかげでとても幸せになれた一観客として、演劇に恩返しをしたいと考えています。制作者は舞台芸術公演に不可欠な存在です。制作者が疲弊しない環境を、制作者自身が作っていくことに協力したいという思いがあり、ON-PAMの会員になりました。「ON-PAM(Open Network for Performing Arts Management)という名前に込められた意味を掘り下げ、「われわれはどこから来て、何者で、どこへ行くのか」を強い言葉であらわし、未来像を語れば、それが提言になる」という発言に共感しました。来年度には提言が具現化するかもしれません。引き続き自分らしいスタンスで、ON-PAMにかかわっていきたいと思います。

※私自身もディスカッションに参加しておりましたので、私がいたグループの発言の方が多く記録されています。申し訳ございませんが、参加者全員の発言をまんべんなく記録できたわけありません。

以上です。(高野しのぶ)

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Posted by shinobu at 13:47 | TrackBack

2015年04月17日

劇団チョコレートケーキ『追憶のアリラン』04/09-19東京芸術劇場シアターイースト

 古川健さんのオリジナル脚本を日澤雄介さんが演出する劇団チョコレートケーキの新作です。東京芸術劇場の芸劇eyesに選ばれています。私がこの劇団の作品を観るのは「CoRich舞台芸術まつり!2013春」の最終選考作品となった短編2作以来です。

 『追憶のアリラン』は日本が統治していた朝鮮が舞台。いい意味で歴史の教科書のようなお芝居だと思いました。知らないことを知り、今と照らし合わせて考えることが出来ます。上演時間は約2時間15分、休憩なし。

 ⇒CoRich舞台芸術!『追憶のアリラン

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
1945年8月、朝鮮半島は35年の長きにわたる日本の支配から解放された。
喜びに沸く半島で、在朝の日本人は大きな混乱に巻き込まれた。
拘束され、裁かれる大日本帝国の公人たち。罪状は「支配の罪」。
70年前、彼の地朝鮮半島で何が起こったのか?
一人の日本人官僚の目を通して語られる「命の記憶」の物語。
 ≪ここまで≫ 

 真摯に肉声で物語り、歴史を伝えるお芝居だったと思います。昭和の時代から新劇の劇団が担ってきた役割を、東京の小劇場劇団が自ら継承したという見方もできるでしょうか。回想シーンを適度に挟み、長い説明ゼリフの連続になるのを避けた戯曲の構成が素晴らしいと思いました。ただ、登場人物が物語を伝えるために存在している印象を受けました。それが悪いというわけではないのですが、個人的には物足りなさを感じるところです。

 いくつかの階段で構成された透け感がある抽象美術で、時と場所がスムーズに変化します。階段が天井へと昇って行くようにも見え、暗示する何かを受け取れて良かったです。全編通して照明が暗く、俳優の演技が見えづらかったのは少し残念でした。

 ここからネタバレします。

 日本の敗戦後に朝鮮の北側を支配したのはソ連でした。日本人検事ら4人の人民裁判の判決もすべてソ連の指示通り。
 「軍隊は軍隊を守るが国民は守らない」という意味のセリフがあり、その通りだと思いました。

 検事らを見捨てて先に日本に帰国していた憲兵隊長(佐瀬弘幸)は、シベリアに抑留されている日本人の解放を求める運動を始めていました。彼よりもずいぶん後になって帰国が叶った豊川(佐藤誓)宅で、2人で話すシーンが良かったです。佐瀬さんが愚かな日本人を堂々と演じてくださったので笑えましたし、対比が鮮やかでした。

第25回公演 芸劇eyes
出演:浅井伸治、岡本篤、西尾友樹(以上、劇団チョコレートケーキ)、月影瞳、佐藤誓、辻親八、大内厚雄(演劇集団キャラメルボックス)、永井若葉(ハイバイ)、青木シシャモ(タテヨコ企画)、菊池豪、佐瀬弘幸(SASENCOMMUN)、渡邊りょう(悪い芝居)
脚本:古川健(劇団チョコレートケーキ)
演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
舞台美術:鎌田朋子
照明:朝日一真(A's light)
音響:佐久間修一
衣装:藤田友
演出助手:田上果林(エムキチビート)
舞台監督:本郷剛史
宣伝美術:R-desigh
スチール:池村隆司
撮影:神之門隆広(tran.cs)
広報:朝倉奈々緒(劇団チョコレートケーキ)
キャスティング協力:吉川敏詞(ai-ou!)
Web:ナガヤマドネルケバブ
制作:菅野佐知子(劇団チョコレートケーキ)
制作協力:塩田友克
企画・製作:劇団チョコレートケーキ
【休演日】4月13日(火)【発売日】2015/02/10 未就学児入場不可(託児施設あり)。
日時指定・整理番号付自由席
前売り 3300円
当日  3500円
前半割 3000円(9日~12日)
U25 2500円(25歳以下。要身分証提示。劇団・東京芸術劇場、前売りのみ取扱。)
http://www.geki-choco.com/next_stage/

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Posted by shinobu at 23:55 | TrackBack

2015年04月16日

【ワークショップ・オーディション】ままごと×多摩1キロフェス2015・水上ステージ「新作水上野外劇の出演者募集」※06/07〆切(応募フォーム・メール・郵送・窓口)

 柴幸男さんが作・演出されるままごと多摩1キロフェス2015に参加し、水上ステージで新作水上野外劇を上演します。出演者募集情報です。詳細は公式サイトでご確認ください。

【公演】『We the Japanese people/あたらしい憲法のはなし(仮)』
 日程/9月19日(土)・20日(日) 各日17:30開演
 会場/きらめきの池 水上ステージ
 ※上演時間:1時間予定 ※雨天決行・荒天中止

【オーディション】
 日時:6月19日(金)~21日(日)
 募集対象:一般市民、俳優、音楽家、ダンサー、多摩水上ステージで演劇がしたい方。10名~20名。
 稽古予定:8月10日(月)~9月18日(金)
 会場:パルテノン多摩 ※平日は夕方・夜、土日祝は終日の予定
 応募締切:6月7日(日)必着

Posted by shinobu at 13:59 | TrackBack

2015年04月15日

【オーディション】だんぜん!!LIVE・avex/他「ボーカル&ダンサー オーディション(15~25歳までの男性のみ)」※05/31〆切(自薦・他薦別の申し込みフォームあり)

 “最強男性ダンスボーカルユニットを結成させるため大規模オーディション”が開催されるそうです。結成されるグループはエイベックスからのメジャーデビューが約束されるとのこと。詳細はこちらより。

 応募の対象:15~25歳までの男性(中学生不可)。マネジメント事務所、およびレコード会社に所属していない方で、バンド・ユニットでの応募は不可。自薦・他薦は問わず。
 応募期間:4月7日(火)~5月31日(日)
 応募方法:自薦・他薦別の申し込みフォームあり
 審査方法
 ・6月10日(水)中までに一次通過者にのみメール連絡
 ・2次選考は6月末地方含め数カ所で開催を予定。(札幌・東京・名古屋・大阪・福岡予定)
  1次選考(音源・動画選考)⇒ 2次選考(面接)⇒ (3次選考)⇒ 最終選考

Posted by shinobu at 23:31 | TrackBack

2015年04月11日

マームとジプシー『ヒダリメノヒダ』04/03-12神奈川芸術劇場・大スタジオ

 藤田貴大さんが作・演出される人気集団マームとジプシーの新作をKAATで拝見。上演時間は約1時間40分。

 『ΛΛΛ かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと----------』でも感じたことなんですが、今作も残念ながら、私には感傷的過ぎて合わなかったです。『小指の思い出』のように、藤田さんがご自身以外の劇作家が書いた戯曲を演出されることがあれば、また観たいと思います。

 ⇒CoRich舞台芸術!『ヒダリメノヒダ
 レビューは記録程度です。

 ≪あらすじ≫
 田舎町の中学生の日常。視力が低い左目だけで景色を眺めると、ぼやけた視界に小さな女の子が映る。
 ≪ここまで≫

 対面式の客席。私は入り口から向かって奥の方に座りました。
 音楽が好きだったり、詳しかったりする人には、より楽しめる作風なのかなと思いました。

 ここからネタバレします。

 俳優が10代前半の思春期の子供たちを演じていることに、少々疑問を感じました。たとえば女優さんが着ていたふんわりした可愛らしさのある衣装に、かまととぶっている印象を受けました。実年齢より若い役だから当然といえば当然かもしれませんが、底力のある俳優が幼い「振り」をするのは、個人的にはもったいない気がします。

出演:石井亮介、尾野島慎太朗、川崎ゆり子、中島広隆、波佐谷聡、吉田聡子
[ゲスト]Kan Sano(ピアニスト)←私が観た回 スズキタカユキ(ファッションデザイナー) ホンマタカシ(写真家) 山本達久(ドラマー)
脚本・演出:藤田貴大 衣装:スズキタカユキ(suzuki takayuki) 舞台監督:森山香緒梨 音響:角田里枝 映像:召田実子 照明:富山貴之 チラシデザイン:吉田聡子 制作:林香菜 助成:公益財団法人セゾン文化財団 提携:KAAT神奈川芸術劇場 主催:合同会社マームとジプシー
【休演日】4月6日(月)【発売日】2015/03/01 前売:3,500円 当日:4,000円 ※日時指定・全席自由・整理番号付き
http://mum-gypsy.com/events/hidari
http://mum-gypsy.com/news/2395

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:16 | TrackBack

さいたまネクスト・シアター『リチャード二世』04/05-19彩の国さいたま芸術劇場インサイド・シアター(大ホール内)

 蜷川幸雄さんが演出されるさいたまネクスト・シアターの第6回目の本公演です。高齢者演劇集団さいたまゴールド・シアターとの共演で、彩の国シェイクスピア・シリーズの第30弾です。三方囲みの客席で、私は上手側に座りました。全席自由ですので劇場へはお早目にどうぞ。上演時間は約3時間15分(一幕 1時間30分/休憩15分/二幕 1時間30分)。

 ゴールド・シアターの方々が舞台に出ていると、私は現実(平成27年の今)を常に意識している状態になります。つまり我を忘れて物語に没頭するという風にはならないのです。『リチャード二世』で描かれる事柄や演出について、何かの比喩や象徴ではないかと、ずっと考えながら鑑賞し続けました。劇場からの帰り道に「もしかしたらメタシアターなのかしら」と思いつき、怖くなりました。完全に的外れかもしれませんが。

 ⇒読売新聞「公共劇場が舞台俳優育成…話題作に修了生、「見て盗む」推奨
 ⇒CoRich舞台芸術!『リチャード二世
 レビューは記録程度です。

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
 彩の国さいたま芸術劇場芸術監督 蜷川幸雄率いる若手演劇集団さいたまネクスト・シアター。新作のたびに高い評価を受けている彼らが、『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』以来となるシェイクスピア作品『リチャード二世』に挑みます。
 本作は、彩の国シェイクスピア・シリーズ(SSS)第27弾『ヘンリー四世』、SSS未上演の『ヘンリー五世』へと続く4部作の第1作となり、ヘンリー・ボリングブルック(後のヘンリー四世)によって退位に導かれるイングランド王リチャード二世の憐れな結末を情感豊かに描いた作品です。
 進境著しいさいたまネクスト・シアター、そして緊急出演が決定したさいたまゴールド・シアターによる渾身のシェイクスピア作品にどうぞご期待ください。
 ≪ここまで≫

 『真田風雲録』『美しきものの伝説』『ハムレット』『オイディプス王』『カリギュラ』と拝見してきて、「今回はあのコがクローズ・アップされてるなぁ」などとミーハーな視点でも観ていました。老け役の手打隆盛さん、松田慎也さんが良かったです。ゴールド・シアターでは松田さん演じるエドマンド・ラングレーの妻、ヨーク公爵夫人役の百元夏繪さんが素晴らしかったです。

 ここからネタバレします。

 車イスがたくさん出てきていたので、ずっと蜷川さんが舞台にいらっしゃるようでした。鈴木忠志さんの作品(⇒)も思い浮かびました。皆さん、アルゼンチン・タンゴをお稽古されたんですね。
 この作品は有史以降の人類の愚かな繰り返しを表していると仮定して、もしこの劇団、劇場のことも表しているのだとしたら、凄いことだなぁ…と思いました。
 最後の方にえらく色っぽくて目立つ男性が出てきたと思ったら小久保寿人さんでした。リチャード二世を暗殺して遺体をボリングブルック(竪山隼太)に献上するエクストン役でした。

彩の国シェイクスピア・シリーズ第30弾 YUKIO NINAGAWA 80TH ANNIVERSARY 
出演(2015年4月10日 *=さいたまゴールド・シアター):
リチャード二世…内田健司
イザベル…佐藤蛍(計3名でステージごとに交替とのこと)
ジョン・オヴ・ゴーント…葛西弘*
ヘンリー・ボリングブルック…竪山隼太
エドマンド・ラングレー…松田慎也*
ヨーク公爵夫人(ラングレーの妻)…百元夏繪*
オーマール公爵(ラングレーの息子)…竹田和哲
グロスター公爵夫人…神尾冨美子*
トマス・モーブレー(ボリングブルックと最初に決闘)…堀源起
ジョン・ブッシー…松崎浩太郎
ウィリアム・バゴット…鈴木真之介
ヘンリー・グリーン…浦野真介
ノーサンバランド伯爵…手打隆盛
ヘンリー・パーシー…白川大
ロス卿…小川喬也*
ウィロビー卿…髙田誠治郎*
バークレー卿…中野富吉*
ソールズベリー伯爵…竹居正武*
カーライルの司教…宇畑稔*
式部官…鈴木彰紀
伝令官1…中西晶
伝令官2…銀ゲンタ
ヨーク公爵の従者…北澤雅章*
ウェールズ軍の隊長…たくしまけい*
スティーヴン・スクループ…高橋英希
イザベルの侍女…ちの弘子* 都村敏子* 寺村耀子* 德納敬子* 中村絹江* 林田惠子* 益田ひろ子* 宮田道代* 渡邉杏奴*
庭師…遠山陽一* 小川喬也*
庭師の徒弟…葛西弘* 中野富吉* 森下竜一*
フィッツウォーター卿…鈴木彰紀
サレー公爵…平山遼
ウェストミンスター修道院長…髙橋清*
ピアス・エクストン…小久保寿人
エクストンの従者1…鈴木真之介
エクストンの従者2…髙橋英希
リチャード二世の厩舎番…森下竜一*
ポンフレット城監獄の看守…松崎浩太郎
貴族ほか…浅場万矢、周本絵梨香、茂手木桜子、長内映里香、浅野望、市野将理、坂辺一海、砂原健佑、續木淳平、堀杏子、阿部輝、井上夕貴、呉美和、郷園高宏、田中りな、安川まり、吉村照道 石井菖子*、石川佳代*、小渕光世*、上村正子*、佐藤禮子*、重本惠津子*、田内一子*、滝澤多江*、谷川美枝*、田村律子*
脚本:W.シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:蜷川幸雄 演出補:井上尊晶 美術:中越司 照明:岩品武顕 衣装:紅林美帆 ヘアメイク:野澤幸雄 擬闘;栗原直樹 振付:佐野あい 演出助手:大河内直子 藤田俊太郎 松下城支 長谷川ちえ 野村久美子 大畑豪次郎 八木香 制作統括:渡辺弘 技術統括:山海隆弘 営業宣伝:鶴貝典久 小林辰郎 林さやか 票券:松井哲 本郷充子 制作助手:飯塚ななコ 制作:松野創 石井おり絵 高木達也 原口さわこ 主催・制作:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団 制作協力:ホリプロ 企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会
【休演日】4/7,13【発売日】2015/01/31
【全席自由】一般 4,000円 メンバーズ 3,600円
http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/2040

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:00 | TrackBack

新国立劇場演劇『ウィンズロウ・ボーイ』04/09-26新国立劇場小劇場

 新国立劇場演劇研修所の修了生を多数キャスティングする、新国立劇場の企画の第3弾です(⇒第1弾第2弾)。『ウィンズロウ・ボーイ』は英国劇作家テレンス・ラティガンの1946年初演戯曲。翻訳は小川絵梨子さん、演出は鈴木裕美さんです。⇒演出の鈴木さんの4/5のツイート

 初日を拝見しました(⇒舞台写真)。素晴らしい戯曲を丁寧に、真っすぐに上演してくださり、「いいお芝居観た~!」という充実感ですごく幸せになりました。今月のメルマガのお薦めNo.1とご紹介して間違いはなかったです♪

 大がかりな場面転換がないしっかりした会話劇ですが、微笑ましい場面が多く、堅苦しくなりすぎません。ウィンズロウ家の人々とともに勝敗の行方にハラハラしつつ、法とは、正義とは、人権とは…と当事者として思索し続けました。ご家族、恋人、友達とぜひ!劇場公式facebookページの関連記事⇒

 ※4/18(土)18:00からマンスリー・プロジェクトの演劇講座「テレンス・ラティガンの世界」があり(無料・要予約)、朗読もあります。

 ⇒読売新聞「公共劇場が舞台俳優育成…話題作に修了生、「見て盗む」推奨
 ⇒片山幹生『ウィンズロウ・ボーイ』@新国立劇場(ネタバレあり)
 ⇒CoRich舞台芸術!『ウィンズロウ・ボーイ
 レビューはほぼ記録のみ。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 第一次大戦前夜のロンドン。
 ウィンズロウ家は、銀行を退職した父アーサー、母グレイス、婦人参政権論者の長女キャサリン、オックスフォード大学生の長 男ディッキー、海軍兵学校で寄宿生活を送る次男ロニーの5人家族。
 今日はキャサリンの結婚が決まる日。そこへロニーが一通の手紙を持って突然帰ってくる。
 校内で5シリングの窃盗を働いたため退学に処す、という内容だった。
 「僕はやってない!やってないんだ!!」
 無実を訴えるロニーの言葉に、父アーサーは息子の名誉を守るため、ある決心をする。
 それはウィンズロウ家の人々だけでなく、世論をも巻き込む大きな論争へと発展していく。
 ≪こここまで≫ 

 とにかく戯曲が面白くて、残念ながら今の日本と重なることが余りに多いです。「ラティガン祭り」で約十年前に観た時よりも自分自身に引き寄せて鑑賞することになりました。

 ここからネタバレします。

 1912年から2年間のお話です。1914年に第一次世界大戦がはじまります。

"The Winslow Boy" by Sir Terence Mervyn Rattigan CBE
≪出演≫アーサー(父・元銀行員):小林隆、サー・ロバート・モートン(弁護士):中村まこと、グレイス(母):竹下景子、キャサリン(長女・婦人参政論者):森川由樹、ディッキー(長男・落ちこぼれのオックスフォード大学生)山本悠生、ヴァイオレット(使用人):渡辺樹里、デズモンド・カリー(キャサリンに横恋慕する弁護士):チョウヨンホ、フレッド(カメラマン)原一登、ジョン・ウェザーストーン(キャサリンの婚約者の軍人):川口高志、ミス・バーンズ(新聞記者):デシルバ安奈、ロニー(次男・海軍士官学校の生徒):近藤礼貴※Wキャスト(私が観た回は近藤さんでした)、渋谷龍生※Wキャスト
脚本:テレンス・ラティガン 翻訳:小川絵梨子 演出:鈴木裕美 美術:松岡泉 照明:笠原俊幸 音響:長野朋美 衣裳:前田文子 演出助手:山田美紀 舞台監督:村田明
【休演日】4/14,21【発売日】2015/02/15 A席5,400円 B席3,240円 Z席1,620円
当日学生割引あり(50%割引/Z席を除く)
当日券購入方法:http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/index.html#seatZ
アカデミックプラン:http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/academic/
http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/150401_003732.html

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Posted by shinobu at 22:34 | TrackBack

2015年04月08日

日本テレビ/ホリプロ『デスノート The Musical』04/06-29日生劇場

 漫画の舞台化は定着していますが、世界的に有名なスタッフによる日本製創作ミュージカルの新作で、夏には韓国で韓国人キャスト版が上演されるのは、もしかしたら初めてのことなのでは?(本当のところは知りません、ごめんなさい)。演出の栗山民也さんは『MA』をドイツで、『スリル・ミー』を韓国で上演されていますよね。幾年もの実績があってこその、今回の世界初演なんでしょうね。

 原作大好きだったけどほとんど忘れてたので(笑)、ストーリーを楽しみました。やっぱり面白いですねぇ『デスノート』!夜神月役はダブルキャストで、私が拝見したのは浦井健治さんの回です。上演時間は約3時間弱、途中休憩20分とカーテンコールを含む。

 ⇒CoRich舞台芸術!『デスノート The Musical

 ≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
大場つぐみ原作、小畑健作画による漫画作品
『DEATHNOTE』がついにミュージカル化!
2003年から2006年にかけて集英社の雑誌『週刊少年ジャンプ』に連載された『DEATHNOTE』
死神のノートである「デスノート」を手にした
主人公・夜神月の物語を描いた作品。
2006年には映画化とアニメ化もされ、
国内外での累計発行部数は3000万部を超えている。
初となるミュージカル版では、ブロードウェイミュージカル
『ジキル&ハイド』などの代表作で知られる作曲家
フランク・ワイルドホーンが作曲を担当。
演出は2012年に紫綬褒章を受章し、
これまでに数々の演劇賞に輝いている栗山民也が手掛ける。
超豪華キャスト・スタッフ陣で贈る日本発ミュージカル!
 ≪ここまで≫ 

 現代日本をまざまざと見せつけられたように思いました。パンフレットのキャスト・インタビュー等でも語られているとおり、ごく普通の高校生がデスノートという超お手軽な殺人兵器を手に入れたことで変わっていく…という側面がクローズ・アップされ、主人公の月(ライト・浦井健治)の薄っぺらい正義感と虚栄心による連続殺人(つまりテロ)に翻弄される市井の人々の恐怖、怒り、葛藤が丁寧に描かれます。ある記事に「ハートウォーミングな物語」と書かれていました。少年誌に連載されていた原作漫画は頭脳戦やトリックに驚嘆して楽しみましたが、ミュージカルは人間ドラマの部分が抽出、拡大されたようです。

 ↓私の本棚より原作漫画全巻。右端は英語版です。
deathnote_manga_S.jpg

 ライトと名探偵L(エル・小池徹平)が対決するデュエットが何度かあって、スリリングで見応えがありました。死神リューク役の吉田鋼太郎さんは大きく見えました。一人で大劇場の空間を背負って、観客と劇世界を有機的につなげる役割を果たしてくださっているように思いました。

 ミュージカルは門外漢なので恥ずかしながら専門的なことはよくわからないのですが、曲が終わるごとにプツプツと途切れてしまうように感じることが少なくなく、畳みかけるようなスピード感はあまり得られなかったですね。開幕して間もないので、これからより良くなっていくのかもしれません。観客の方を向いてじっと立ったまま歌う場面も多く、ちょっと物足りなかったです。後は、もう、日本では仕方がないことなのかもしれないんですが、メインキャストの中に演技や歌がそれほど上手じゃない人がいると気持ちが冷めてしまいます。こればっかりは慣れることは難しいですねぇ…。

 韓国版が観たくなっちゃったなぁ~。韓国のミュージカル俳優は歌唱力も演技力もあり、創作ミュージカルも盛んです。ただ、ミュージカル俳優ではなくK-POPスターが出演する公演も多いんですよね。『デスノート』韓国キャスト版のエル役は元・東方神起のキム・ジュンスさんだそうです。

「2015 뮤지컬 '데스노트' 스팟 공개!」

 ここからネタバレします。

 冒頭は学校の教室の場面で、いきなり「法とは、正義とは何か」という大きな話が始まり驚きました。これがハマるのはミュージカルならではなんでしょうね。

 「凶悪犯罪者なら殺してもいい」「僕が新世界の神だ」とか言いだす奴ってマジで寒いですよね…。ライトはそれを実際にやってしまうから怖い。頭脳明晰、スポーツ万能でも頭はおかしい、というか馬鹿で愚かです。漫画ではライトをそういう風には見ていなかったので、このミュージカルによって気づかされたように思います。名声という甘い蜜に酔い、負けず嫌いで幼稚ゆえに蛮行を重ねていく東京の高校生。この浅はかさはよく知っている。すなわち私たちだよねと思いました。現代服でじっと立ってるだけの何人もの俳優が、そのまま日本人を表しているように見えて、姿のか弱さ、か細さもまた都会の脆弱さ、薄っぺらさと重なりました。

 ライトの犯行は徐々にエスカレートしていき、FBIの捜査官10人を殺した時に、ある飽和点を超えたのだと思います。その時の浦井さんの演技が良かったです。ダイジェスト動画にも映ってます。最後は原作通り、ライトがものすごく無様に死に絶えました。みっともなく叫んで醜態をさらす演技も印象に残りました。あれぐらい振り幅広く心も体も動かす演技が、他のキャストでも観られたらなぁと思いました。
 結末としてはいわば反対かもしれないけれど、浦沢直樹さんの漫画「MONSTER」を思い出しました。

 そうだ、ライトとエルのプチ“テニミュ”場面が楽しかった!(笑)

 ↓(2015/12/20加筆)

≪東京、大阪、愛知≫
【出演】夜神月:浦井健治(Wキャスト) 夜神月:柿澤勇人(Wキャスト) Lエル:小池徹平 弥海砂:唯月ふうか 夜神粧裕:前島亜美(SUPER★GiRLS) 死神レム:濱田めぐみ 死神リューク:吉田鋼太郎 夜神総一郎:鹿賀丈史 安崎求、松原剛志、麻田キョウヤ、上野聖太、岡田誠、木内健人、坂元宏旬、辰巳智秋、俵和也、遠山裕介、西野誠、安福毅、井上陽子、今泉ゆか、大月さゆ、小此木まり、河合篤子、樺島麻美、栗山絵美、森実友紀、吉田玲菜
原作:「DEATH NOTE」(集英社・ジャンプコミックス) 作曲:フランク・ワイルドホーン 歌詞:ジャック・マーフィー 脚本:アイヴァン・メンチェル 翻訳:徐加世子 訳詞:高橋亜子 演出:栗山民也 音楽監督:ジェイソン・ホーランド 音楽監督・指揮:塩田明弘 美術:二村周作 照明:勝柴次朗 音響:山本浩一 衣裳:有村淳 ヘアメイク:鎌田直樹 映像:上田大樹 振付:田井中智子 歌唱指導:ちあきしん 演出助手:豊田めぐみ 舞台監督:加藤高 主催:日本テレビ ホリプロ (c)大場つぐみ・小畑健/集英社
【休演日】4/9,16,23【発売日】2014/12/13 S席 13,000円 A席 9,000円 B席 4,000円
http://deathnotethemusical.com/
https://www.facebook.com/deathnotethemusicaljp.official
https://tixee.tv/cp/deathnotethemusical/
http://hpot.jp/stage/deathnote

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 21:29 | TrackBack

2015年04月05日

【オーディション】東京演劇大学連盟「9月公演『カノン』(作:野田秀樹/演出:野上絹代)出演者・スタッフ募集(報酬20万円あり・キャストは35歳未満の演劇人枠2名あり)」4/19、4/26実施※4/14(火)18時締切(メールで書類を取り寄せてからメールで応募)

 東京演劇大学連盟(略して演大連)が9月公演『カノン』(作:野田秀樹/演出:野上絹代)の出演者25名程度とスタッフ30~35名程度を募集します。『カノン』は2000年にNODA・MAPで上演され、書籍にも収録されています。

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 野田さんは多摩美術大学・演劇舞踊デザイン学科の教授です。演出を担当するFAIFAI(快快)の野上絹代さんは多摩美ご出身で、振付家、俳優としてだけでなく、演出家としてもハイセンスな方だと私は思っています。感覚と理論だけでなく、身体も駆使する土着性も魅力です。2007年の多摩美・上野毛キャンパスでの舞台は今でもよく憶えています。野田作品だと『パイパー』にも出演されていますね(他の野田作品については私は調べられず)。野上さんは急な坂スタジオ「坂あがりスカラシップ2014」の対象者でもあります。

 詳細は公式サイトPDFでよ~くご確認ください。製作期間は短くないですが、ギャラが20万円と明記されているのはちゃんとしてますよね!キャストは東京演劇大学連盟加盟校の在校生以外に、新進演劇人(演劇界での活動が概ね10年以下且つ35才未満)の枠が2名あります。※スタッフは加盟校の在校生のみ対象。

 ●東京演劇大学連盟9月公演『カノン』
  作:野田秀樹 演出:野上絹代
  公演:7ステージ(予定) 劇場入り期間=2015年9月8日(火)~15日(火)
  劇場:東京芸術劇場 シアターイースト
  稽古・製作場:多摩美術大学上野毛キャンパス
  製作期間等:2015年5月~9月

 ・オーディション(キャスト&スタッフ)
  日程:AかBを選択可。時間帯は選択不可。
   A日程:2015年4月19日(日)
   B日程:2015年4月26日(日)
  時間帯(A、Bとも):
    キャストオーディション1 10:30~12:30
    キャストオーディション2 13:30~15:30
    スタッフオーデイション 16:30~18:30
  会場:多摩美上野毛キャンパス・演劇スタジオ
  〆切:4/14(火)18時(メールで書類を取り寄せてからメールで応募)
  条件など(抜粋):
   1、『カノン』を読んだ上で応募して下さい。
   2、野上絹代氏或は、野上氏が所属するFAIFAIの作品、活動を知った上で応募して下さい。
   4、報酬:一式200,000円(税込み・交通費、稽古手当等一切を含む)
   5、オーディションに伴う交通費もご負担下さい。


※正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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2015年04月04日

吾妻橋ダンスクロッシング実行委員会『飴屋法水「コルバトントリ、」』04/04-12 SNAC

 飴屋法水さんが山下澄人さんの小説を舞台化するという、佐々木敦さんの企画です。山下さんは富良野塾出身でFICTIONという団体で演劇公演もされていました(過去レビュー⇒)。今は小説家として芥川賞候補にもなるほど、ご活躍中です。

 初日は5分押し開演で上演時間は約1時間45分。前売りは瞬殺でしたが当日券あり。立ち見でかなりの人数、入られていました。おそらく先着順の整理番号順入場です(支払い済み/未払いの差はあるかも)。当日券狙いのお客様も多いので劇場へはお早めにどうぞ。外に開放された空間で寒さ対策必要かと思います。追加公演あり。詳細は公式サイトでご確認ください。

コルバトントリ
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 ⇒CoRich舞台芸術!『飴屋法水「コルバトントリ、」

 ≪あらすじ≫
 目の不自由な女の子。路上ミュージシャン。女児とその両親。日常生活のごく普通のディスコミュニケーションと、ごく平凡な死、など。
 ≪ここまで≫ 

 SNACの奥側が客席で入り口側が舞台になっており、場内と外の間の引き戸はすべて解放状態ですので、会場の外の道路と風景がそのまま借景されます。昼と夜とでは印象が様変わりしそうです。

 1対1の会話から物語の背景がわかってきて、短いエピソードが紹介されていく内に、誰かの死が他の人の死と重なったり、2人の俳優が実は同一人物なのではないかと想像させたり、さまざまな見立てができる構造になっていました。

 山下澄人さんはやはり演技がうまいです。そして斬れ味が鋭い、というか、怖い。FICTIONで観た時もそうでしたが、刺されているような気がする。でも観客に言葉を、意味を、面白さを伝えようとしてる気持ちがはっきりと感じられるから、彼が話すことは全部目に、耳に、入ってくる。そして姿が大きく見えるんですよね。その意味では飴屋法水さんもそうでした。

 あるエピソードを演じる以外に、原作者本人に迫る(ように見える)場面がありました。そこが飴屋作品の魅力でもあり、「原作者と演出家が同時に舞台に立つ」という今回の企画の魅力でもあると思います。
 飴屋さんの演劇作品には必ず、ライブで観る意味があるように思います。今、その瞬間、目撃していることの価値が、必ず用意されている。それは驚くべきハプニング(のように上演すること)だったり、嘘がない真実の姿を表す(ように演じる)ことだったり。常に背水の陣でいるような、つまり、毎ステージごとに生まれて、生きて、死ぬような、そんな境地でいらっしゃるのではないかと想像しています。だから見逃したくないんですよね。

 ただ、私もずいぶんと変化してきてまして、もう何年も前から言っていることですが、技術のない俳優はあまり観たくないんです。自分自身でありながら、役人物でもあり、それを俯瞰する視点も同時に持っていて、さらに観客への意識も開かれていて、能動的にかかわっていく意志がある俳優が観たいです。

 ここからネタバレします。セリフ等は正確ではありません。

 ネタバレ前に書きましたとおり、届いて来ない演技にはあまり集中できず、残念ながら聞き流してしまったり眠ってしまったりしたので、正確性には欠けると思います。

 飴屋さんが客席上手側の音響ブースからマイクを2本持って出てきて、舞台で山下さんと2人で話す場面がありました。前半と後半の間にあたる時間です。飴屋さんが「山下澄人さんです」と紹介し、まるでアドリブで会話が進んでいるような印象でした。山下さんは1995年の阪神淡路大震災の2日前に北海道の富良野に行ったため、震災には遭いませんでした。家は全壊で彼の布団の上に屋根が落ちていたそうです。つまりもし家に居たら死んでいたということ。そして飴屋さんは、小説を書く時、山下さんは必ず富良野に滞在していることを指摘します。「もしかすると山下さんはこの世界に生きていることが、自分に似合っていないと思っているのではないか」と持論を展開し、後半へ(その前にガチの腕相撲もしてましたが)。

 山下さん演じる男性は、妻(安藤真理)に「あなたに似合うものなんて、この世の中に1つもない」と言われていました。コミカルな会話でありつつ、夫婦の、というか人間のすれ違いがよく表れていた場面で、私はかなり妻の方に共感していました。山下さんは確かに、この世間にフィットしていない気がする。ボーダーシャツも似合ってないし、カジュアルルック自体がどうも不似合い。どんな服なら似合うだろう…着流しならかっこよさそう!そうだ、生きてる時代が合っていないのかも。数百年前か、もしかしたらもっともっと未来に生まれていたら良かったのかな…などと勝手な想像をしていました。

 妻はやがて「私は死にました」と告白をします。ダンプカーが夫に見えて、それをよけなかったせいで事故死したとか。妻役の安藤さんはスタスタと下手へと歩いていき、白い壁にドン!と体をぶつけました。安藤さんは衝突を想起させるその動作を、ずっと続けます。中央では青柳さんが母親の遺体を前に語り始めました。安藤さんは青柳さん演じる足の不自由な少女の母親も演じていたので、下手と中央に遺体があるけれど、死者は1人だけのような不思議な感覚になります。青柳さんが「遺体の顔に白い布を掛けるとその顔を忘れてしまう」と話しはじめた時、上手の椅子に座っていた山下さんの顔に、白い布が掛けられました。山下さんも死者になりました。

 山下さんが舞台で死んだ…ということは、山下さんはこれから毎ステージ、公演が終わるまで殺され続けることになります。死んで、また生きて舞台に立ち、また死ぬことの繰り返しです。つまり1995年の神戸で彼の身に起こらなかったことを、東京で何度も体験することになるんじゃないか。もしかしたら、それを通じて、山下さんはこの世界に似合う(世界が山下さんに似合う)ようになるのかもしれない…そんな妄想をしました。

 青柳いづみさんが不思議な方言(?)を話されていて、関西弁のマネのように聞こえました(原作者の山下さんが兵庫県出身なのもあり)。私は大阪出身なのでどうしても気になってしまいました。新しい発音を作るぐらいに徹底してくれるならいいんですけど、方言って難しいですよね。

SNAC パフォーマンス・シリーズ 2015 vol.1
出演:青柳いづみ、安藤真理、郷拓郎、山下澄人、飴屋法水、グルパリ、くるみ、ほか
原作:山下澄人「コルバトントリ」(文藝春秋刊)ほか 上演台本、音響、美術、演出:飴屋法水 衣装:コロスケ 演出助手:C コロスケ グラフィックデザイン・記録写真:石塚俊 記録映像:河合宏樹 栗屋武史 前島ももこ(Pool Side Nagaya) 録音:葛西敏彦 企画:佐々木敦 制作:土屋光 制作協力:植松幸太 現場スタッフ:立川貴一 桒野有香 印刷・製本協力:露木印刷 古都稔 スペシャルサンクス:小駒豪 池田野歩 制作:SNAC 主催:吾妻橋ダンスクロッシング実行委員会
前売券:3,500円 当日券:3,800円
http://snac.in/?p=4009

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 21:01 | TrackBack

2015年04月03日

【ワークショップ】シアター風姿花伝「俳優のためのシーンスタディワークショップ(講師:薛珠麗)」04/30-05/04、05/06-10実施※4/15〆切(メールのみ)

 翻訳家、演出家の薛珠麗(せつ・しゅれい)さんによるシーン・スタディーのワークショップが、シアター風姿花伝で行われます。薛さんは『バーム・イン・ギリヤド』で小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。デヴィッド・ルヴォーさんやロバート・アラン・アッカーマンさんなど、多くの海外の演出家の通訳、演出補として長年の実績がある方です。主な関連エントリー:

 大規模ミュージカルのお仕事もよくされています。現代演劇ですとたとえば昨年のルヴォー演出『昔の日々』では演出アシスタントでいらっしゃいました。薛さんが演出補(兼通訳)をされていた2013年のスコット・エリオット演出『TRUE WEST~本物の西部~』もすごく面白かったんですよね~。

 5日間で1万円は高くないんじゃないかと。詳細は公式サイトでご確認ください。チラシはこちら

 ●俳優のためのシーンスタディワークショップ(講師:薛珠麗)
  日程:
   A:2015年4月30日(木)~5月4日(月・祝)
   B:2015年5月6日(水)~5月10日(日)
  時間:13:00~18:30(休憩30分)
  人数:14人(基本的に全日程参加できる方)
  参加費:10,000円
  会場:シアター風姿花伝
  応募締切:2015年4月15日(水)
  ※最終日には公開の発表会(観覧無料)を予定。
  ※応募多数の場合は書類選考あり。4月中旬頃に選考結果を通知。

Posted by shinobu at 21:23 | TrackBack

【オーディション】オフィスコットーネ「8月公演『民衆の敵』出演男優募集(演出:森新太郎)」4/24実施※4/17〆切(郵送orメール)

 綿貫凜さんがプロデュースするオフィスコットーネの2015年8月公演『民衆の敵』の出演者募集情報です。『民衆の敵』は劇作家イプセンの古典戯曲で、演出は森新太郎さん。詳細は公式サイト(PDF)でご確認ください。

 アンサンブルの募集のようですね。森さんの現場に参加できるのは貴重だと思います。オーディション費用はかかりますが、チケットノルマはなし。出演料あり。

 ●オフィスコットーネ『民衆の敵』
  作:ヘンリック・イプセン 演出:森新太郎 プロデューサー:綿貫凜
  8月中旬@吉祥寺シアター(約15ステージ)
 ・出演者オーディション
  募集する役:第四幕の民衆の役/20歳~50歳ぐらいの男優10名ぐらい
  日程:2015年4月24日
   ※舞台の本番中の方は時間帯の応相談
  場所:都内スタジオ
  オーディション料:3000円
  締め切り:2015年4月17日(金)消印有効

Posted by shinobu at 20:21 | TrackBack

【ワークショップ】「マイムワークショップ(講師:小野寺修二)」5/2朝日カルチャーセンター新宿教室※〆切日時不明(専用フォームあり)

 カンパニーデラシネラの小野寺修二さんによる、1日だけのマイムワークショップです。興味のある方は是非。詳細は公式サイトをご確認ください。⇒2013年の告知エントリー

 ●朝日カルチャーセンター「マイムワークショップ」
  日時:5/2(土)18:30-20:00
  開催場所:新宿住友ビル 4階
  講師:小野寺修二
  受講料:会員3,240円/一般3,888円

Posted by shinobu at 20:13 | TrackBack

2015年04月01日

メルマガ 2015年04月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2015年4月のお薦め舞台10本+αをご紹介します。

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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 126    2015.04.01  2,183部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ◎お久しぶりです!新年度よりメルマガ発行に復帰できました。

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください!

 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。
   http://www.facebook.com/shinobureview
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○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め10本+α】
   
   ◎No.1→新国立劇場演劇『ウィンズロウ・ボーイ』
       04/09-26新国立劇場小劇場
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/150401_003732.html

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→木ノ下歌舞伎『黒塚(再演)』
       03/11-22こまばアゴラ劇場
       ≪三重、岐阜、京都、東京、新潟≫
       http://kinoshita-kabuki.org/kurozuka2015

 ◆3【黄金週間はSPAC「ふじのくに⇔せかい演劇祭」を観に静岡へGO!】

   ◎コンセプトは“アングラ演劇50年”。
     http://www.spac.or.jp/worldtheaterfestivalshizuoka_2015.html
    宮城聰さんがプレス発表会↓で切実なメッセージを発信されました。
     http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0327200804.html

 ◆4【編集後記】

   ◎劇評サイトwonderlandに私のインタビュー記事が掲載されました。
   ◎「第2回高校生劇評グランプリ」の表彰式が行われました。

 ◆5【このメルマガについての注意事項(毎月ほぼ同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


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 ◆1 【今月のお薦め10本+α】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・税込価格・URL
 ▽氏名は敬称略で並びは順不同。座種の記述がない公演は全席指定。
 ※間違いがあるかもしれません。最新情報や詳細は公式サイトでご確認を。


1.パルコ・プロデュース『正しい教室』
  04/02-19 PARCO劇場
  ≪東京・六本木、愛知、福岡、大阪、東京・渋谷≫
  ☆出演:井上芳雄、鈴木砂羽、前田亜季、高橋努、岩瀬亮、有川マコト、
      小島聖、近藤正臣
   脚本・演出:蓬莱竜太
   8,000円 U-25チケット=5,000円(観劇時25歳以下対象)
   ↑8,000円ではなく8,700円でした。失礼いたしました。【2015/04/02訂正】
    http://www.parco-play.com/web/program/tadakyo/
   先月から六本木で開幕し、ツアーも始まっている公演です。
   蓬莱竜太さんの作・演出というだけで観たい上に、井上芳雄さんが
   ストレート・プレイに主演。演劇ファン的にも逃したくないですよね。
   おけぴ↓「『正しい教室』井上芳雄さんインタビュー」
    http://okepi.net/kangeki/archives/22886
   おけぴ↓「『正しい教室』開幕レポート」
    http://okepi.net/kangeki/archives/25936
   イープラス↓「公開ゲネプロ&囲み取材コメント到着!」
    http://etheatrix01.eplus2.jp/article/416184161.html


2.Bunkamura『禁断の裸体』
  04/04-25 Bunkamuraシアターコクーン 
  ≪東京、大阪≫
   シアターコクーン・オンレパートリー2015
  ☆出演:内野聖陽、寺島しのぶ、池内博之、野村周平、米村亮太朗、
      古澤裕介、榊原毅、宍戸美和公、池谷のぶえ、木野花
   脚本:ネルソン・ロドリゲス 上演台本・演出:三浦大輔
   S10,000円 A8,000円 コクーンシート5,000円
   ※未就学児童の入場不可。
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_kindan.html
   ポツドールの三浦大輔さんが海外戯曲を演出。豪華キャストが大胆に
   裸の上半身を披露するチラシ↓はご覧になりましたか?
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_kindan/index.html
   広報の狙いからハズれてるかもしれませんが、私には面白くて、笑えて
   仕方がない!遊び心が「観るっきゃない!」という気にさせてくれます。


★3.彩の国さいたま芸術劇場・彩の国シェイクスピア・シリーズ第30弾
  さいたまネクスト・シアター『リチャード二世』
  04/05-19彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
  ☆出演:さいたまネクスト・シアター、さいたまゴールド・シアター
   脚本:W.シェイクスピア 翻訳:松岡和子 演出:蜷川幸雄
   全席自由 一般4,000円 劇場会員3,600円
   未就学児の入場不可。
    http://saf.or.jp/arthall/stages/detail/2040
   イープラス↓でドリンク付きチケット発売中。
    http://cc.eplus.jp/c/tl?i=azowxDT2GhyW8ciQ
   さいたまネクスト・シアターとは蜷川幸雄さんのもとで鍛えられている
   無名の若手俳優集団。蜷川さんが演出を続けているシェイクスピア
   戯曲を上演する企画の新作になります。海外でも高い評価を受けている
   高齢俳優集団のさいたまゴールド・シアターが共演。
   「今一番お薦めの劇団は?」と聴かれたら、私は
   「さいたまゴールド・シアターです」と答えています。
   ネクストとゴールドが共演すると日本人の世代差が露わになるのも魅力。
   戯曲の本筋と併走する大きな何かを、いつも感じ取れるように思います。
   日刊スポーツ↓「蜷川幸雄氏、吸入器に車いすで怪気炎「稽古は全開」」
    http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1454114.html


4.こまつ座『小林一茶』
  04/06-29紀伊國屋ホール
  ☆出演:和田正人、石井一孝、久保酎吉、石田圭祐、小嶋尚樹、大原康裕、
      小椋毅、植田真介、川辺邦弘、松角洋平、一色洋平、荘田由紀
   脚本:井上ひさし 演出:鵜山仁
   入場料7,600円 夜チケット7,000円(全夜公演対象)
   学生割引5,500円(中・高・大学、各種専門学校、演劇養成所の学生対象)
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html
   井上ひさしさんの読売文学賞受賞戯曲を、鵜山仁さんの新演出で。
   主演は昨年の文化庁芸術祭賞で新人賞を受賞されたD-BOYSの和田正人さん。
   こまつ座常連のベテランにフレッシュな若手新顔というキャスト陣。
   小林一茶といえば歌人ですが、物語は猥雑な推理劇です。
   過去レビュー↓(2005年・北村有起哉主演/木村光一演出)
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0911002137.html


5.地人会新社『クライムス オブ ザ ハート』
  04/09-19赤坂RED/THEATER
  ☆出演:広岡由里子、栗田桃子、趣里、亀田佳明、小飯塚貴世江、綱島郷太郎
   脚本:べス・ヘンリー 翻訳・演出:田中壮太郎
   一般¥6,500 25歳以下¥3,000
    http://www.chijinkaishinsya.com/newproduction.html
   1981年初演のピュリッツァー賞受賞戯曲を田中壮太郎さんが翻訳・演出。
   米国有名女優が出演する映画(1986年)もあります。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0513121921.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0902234900.html
   私は中学生の頃に見た映画版↓が好きで、舞台を観てさらに好きになりました。
    http://bit.ly/1GUoGhg
   田中壮太郎さんは俳優でもありますが、翻訳・演出↓もよくなさっています。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0322225707.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0528183419.html
   小空間での濃い会話劇に期待。コミカルにも仕上げて欲しいなと思います。


6.シアターBRAVA!『つながる音楽劇 「麦ふみクーツェ」
   ~everything is symphony!!~』
  04/10-19世田谷パブリックシアター
  シアターBRAVA!10周年記念シリーズ
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:渡部豪太 皆本麻帆 朴ろ美(※ろは王へんに路) 植本潤 木戸邑弥
    小松利昌 田中利花 松尾貴史 尾藤イサオ 熊谷和徳(映像出演)、他
   原作:いしいしんじ『麦ふみクーツェ』(新潮文庫刊、理論社刊)
   脚本・演出:ウォーリー木下
   S席8,500円 A席7,000円
    http://theaterbrava.com/mugifumi/
   10周年を迎える大阪の劇場シアターBRAVA!が製作する音楽劇。
   「観客も一緒に音を鳴らして参加できる仕組み」↓なので楽器持参推奨。
    http://theaterbrava.com/mugifumi/music/


7.劇団民藝『冬の時代』
  04/16-28紀伊國屋サザンシアター
  ☆出演:千葉茂則、日色ともゑ、和田啓作、塩田泰久、吉岡扶敏、
    平松敬綱、天津民生、山本哲也、齊藤恵太、武藤兼治、箕浦康子、
    伊藤聡、平野尚、土井保宜、新澤泉、飯野遠
   脚本:木下順二 演出:丹野郁弓
   一般:6,300円 夜チケット:4,200円(夜公演全席) 学生:3,150円
    http://www.gekidanmingei.co.jp/2015fuyunojidai.html
   劇作家の木下順二さん(1914年-2006年)の戯曲を上演し続けている
   老舗劇団民藝。夜公演は4,200円とお手頃価格です。
   チラシ裏面↓が凝っているので是非ご覧ください。
    http://www.gekidanmingei.co.jp/fuyunojidai.pdf


8.文学座『4月アトリエの会「20000ページ」』
   04/16-30文学座アトリエ
  ☆出演:外山誠二、高瀬哲朗、松井工、釆澤靖起、後田真欧、目黒未奈、
      増岡裕子、前東美菜子
   脚本:ルーカス・ベアフース 訳:松鵜功記 演出:中野志朗
   一般前売 4,000円 当日券 4,300円
   ユースチケット2,500円(前売・当日共/25歳以下)
    http://www.bungakuza.com/20000page/index.html
   2012年初演のスイス戯曲を、文学座がアトリエの小空間で本邦初演。
   演出の中野志朗さんはドイツ留学のご経験あり。
   「第二次世界大戦の歴史書2千ページ分が脳に入った」という設定の
   SFだなんて面白そう!過去から学ぶことの重要さを確かめたいです。


9.加藤健一事務所『バカのカベ~フランス風~(再演)』
  04/24-05/03本多劇場
  ≪東京、他30ヶ所ツアー≫
  ☆出演:風間杜夫 加藤健一 新井康弘 清水明彦 西川浩幸 日下由美 加藤忍
    声の出演:平田満(友情出演)
   脚本:フランシス・ヴェベール 訳・演出:鵜山仁
   前売¥6,400 当日¥6,800
   高校生割引¥3,200(学生証提示・当日のみ)
    http://homepage2.nifty.com/katoken/93-2-index.html
   この戯曲、ほんっと~~~に、可笑しいんです!
   1999年と2001年↓に観たんですが、笑い疲れてお腹が痛くなりました(笑)。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2001/0924012148.html
   フランス映画「奇人たちの晩餐会」↓もありました。
    http://bit.ly/1ysto0Y
   残念ながら初演は観てないのですが、私が観たのも鵜山仁さんの
   翻訳・演出でしたので、ひたすら笑いに徹したコメディーだと思います。
   追加公演も2ステージ決定している人気っぷり。ご予約はお早目に。


10.松竹『ART』
  ≪東京、愛知、≫
  04/28-05/10サンシャイン劇場
  ☆出演:市村正親、平田満、益岡徹
   脚本:ヤスミナ・レザ 演出:パトリス・ケルブラ
   美術:エドゥアール・ローグ
   S席:9,200円 A席:5,000円 ※未就学児童入場不可
    http://www.shochiku.co.jp/play/others/schedule/2015/4/art.php
   男性3人が真っ白の高価な絵画を見て語り合う、約1時間30分。
   トニー賞ベスト・プレイ賞、オリヴィエ賞ベスト・コメディ賞、
   モリエール賞最優秀作品賞を受賞した作品で、日本初演は1999年。
   初演時のキャストが16年振りに再集結というのは貴重ですね。
   私は2001年再演を同じ劇場で観たんですが、内容は忘れちゃった…。
   ヤスミナ・レザ戯曲といえば映画化された『おとなのけんか』↓も有名。
    http://bd-dvd.sonypictures.jp/otonanokenka/
   演出のケルブラさんは1994年パリ初演も演出された方だそうです↓。
    http://www.moon-light.ne.jp/news/2014/11/art2015.html


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台以下の気になる作品を5本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

《1》偉大なる冒険『偉大なる生活の冒険』
  04/03-04アトリエヘリコプター
  ☆出演:キム・ドゥボン クォン・グィビン ホ・ジン チョン・ウンジョン
   脚本:前田司郎 演出:キム・ヒョンフェ
   予約・当日とも:3000円
   (日時指定・全席ほぼ自由席・整理番号付)
   ご予約特典:前田司郎『偉大なる生活の冒険』原作台本プレゼント
   ※日本語字幕上演
    http://gotanndadan.voog.com/ja
   アフタートークゲスト
    4/3(金) 19:30:平田オリザ×前田司郎
    4/4(土) 14:00:平田オリザ氏×キム・ヒョンフェ
   前田司郎さんの戯曲を韓国の演劇人が2014年に上演。
   その東京公演です。2008年のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2008/0316005003.html
   前田さんの小説『グレート生活アドベンチャー』↓の舞台版なんですよね。
    http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/305571.html
   最初のリーディング公演も含め1年に3度もソウルで上演されたそうです。
   韓国公演の情報:http://gotanndadan.voog.com/gong-yan-xiang-xi


《2》マームとジプシー『ヒダリメノヒダ』
  04/03-12神奈川芸術劇場・大スタジオ
  ☆出演:石井亮介 尾野島慎太朗 川崎ゆり子 中島広隆 波佐谷聡 吉田聡子
   脚本・演出:藤田貴大
   前売:3,500円 当日:4,000円
   ※日時指定・全席自由・整理番号付き
    http://mum-gypsy.com/events/hidari
   藤田貴大さん↓が作・演出される人気集団マームとジプシーの新作。
    http://matome.naver.jp/odai/2142415131916018201
   藤田さんが野田秀樹さんの戯曲を演出された時↓、その演出力、センスに
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/1006214103.html
   魅せられた者としては、ご自身が「かなり挑戦的な作品になる」と言う
   新作は、できれば観ておきたいと思うところです。


《3》はえぎわ『飛ぶひと』
  04/03-12ザ・スズナリ
  ☆出演:井内ミワク、町田水城、岡部たかし、山本圭祐、鈴真紀史、
      滝寛式、竹口龍茶、踊り子あり、川上友里、鳥島明、富川一人、
      山口航太、ノゾエ征爾、他
   脚本・演出:ノゾエ征爾
   全席指定席 前売3800円/当日4300円
   お得deナイト 前売3500円/当日3800円
   高校生以下割引 1500円
    http://www.haegiwa.net
   岸田國士戯曲賞受賞作家で、新国立劇場や静岡芸術劇場で演出もされている
   ノゾエ征爾さん率いる劇団の新作。『飛ぶひと』は広島で広島の俳優により
   上演され、今回はその東京版になるようです。


《4》吾妻橋ダンスクロッシング実行委員会
  SNAC パフォーマンス・シリーズ 2015 vol.1
  『飴屋法水「コルバトントリ」』04/04-12 SNAC
  ☆出演:青柳いづみ、安藤真理、郷拓郎、山下澄人、飴屋法水、グルパリ、ほか
   原作:山下澄人「コルバトントリ」(文藝春秋刊)ほか 演出:飴屋法水
   前売券:3,500円 当日券:3,800円 ※前売り完売。
    http://snac.in/?p=4009
   飴屋法水さんが演劇作品を新製作。原作は山下澄人さんの小説です。
   山下さんは富良野塾出身の劇作家、演出家、俳優でもあり、
   FICTIONという団体で演劇公演をされていました。過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2007/0913202621.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0802184641.html


★《5》新国立劇場演劇『ウィンズロウ・ボーイ』
  04/09-26新国立劇場小劇場
  ☆出演:小林隆、中村まこと、竹下景子、森川由樹、山本悠生、
      渡辺樹里、チョウヨンホ、原一登、川口高志、デシルバ安奈、
      近藤礼貴、渋谷龍生 ※子役はWキャスト
   脚本:テレンス・ラティガン 翻訳:小川絵梨子 演出:鈴木裕美
   A席5,400円 B席3,240円 Z席(当日券)1,620円
   当日学生割引あり!(50%割引/Z席を除く)
   当日券購入方法:http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/index.html#seatZ
   アカデミックプラン:http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/academic/
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/150401_003732.html
   英国劇作家ラティガンの1946年初演戯曲を鈴木裕美さんが演出されます。
   翻訳は小田島雄志翻訳戯曲賞↓を受賞している演出家の小川絵梨子さん。
    http://www.owlspot.jp/odashima_award/
   無料の演劇講座「テレンス・ラティガンの世界」↓では朗読もあります。
    http://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/150310_006411.html
   4月18日(土)18:00~@新国立劇場小劇場
    講師:広川治(英米演劇/映画研究家・早稲田大学講師)
    出演:山下カオリ/野坂弘

  ●お薦めポイント●
   日本唯一の国立の俳優養成所である新国立劇場演劇研修所↓の修了生が
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/training/
   多数出演する、新国立劇場の企画の第3弾です。第1弾、第2弾↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0307235729.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0409162931.html
   新国立劇場演劇facebookページ↓に勉強になる記事がいっぱい!
    https://www.facebook.com/nnttplay

   ラティガン作『ウィンズロウ・ボーイ』↓は2005年に拝見。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2005/0910002224.html
   時代は第一次大戦前夜のロンドン。舞台はウィンズロウ家の居間。
   ある家族に降りかかった大きな事件を描くとっても面白い人間ドラマです。
   恋愛あり、葛藤ありの優れた群像劇で、裁判劇でもあります。
   演出の鈴木さんは同研修所の試演会でも演出をされており、
   どちらも↓丁寧に、愛情込めて作られているように思いました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0519151026.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/1223220625.html

   きれいな劇場で、お手頃価格で「いいお芝居観た~♪」と満足できる
   のではないかと思います。お友達、ご家族を誘って是非!


≪ダンス≫

 ○Rosas『DRUMMING(ドラミング)』
  04/16-18東京芸術劇場プレイハウス
  芸劇dance
  ☆出演:ローザス・ダンサーズ
   振付:アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル
   音楽:スティーヴ・ライヒ<ドラミング>
   衣装デザイン:ドリス・ヴァン・ノッテン
   S席 ¥6,000 A席 ¥5,000
   65歳以上(S席)¥5,500 25歳以下(A席)¥2,500 高校生割引¥1,000
   ※未就学児入場不可。※障害をお持ちの方の割引料金あり
   前売り完売だそうです。当日券情報は公式サイト↓でどうぞ。
    http://www.geigeki.jp/performance/theater079/
   ブリュッセル拠点のコンテンポラリー・ダンス・カンパニー「ローザス」。
   5年振りの来日公演で代表作のひとつ(1998年初演)を上演。
   2013年にパリで観た方が絶賛↓されていたので大いに期待しています。
    http://millcorun.blog.fc2.com/blog-entry-273.html


≪ミュージカル≫

 ○日本テレビ/ホリプロ『デスノート The Musical』
  04/06-29日生劇場
  ≪東京、大阪、愛知≫
  ☆出演:浦井健治、柿澤勇人、小池徹平、唯月ふうか、前島亜美、
      濱田めぐみ、吉田鋼太郎、鹿賀丈史、ほか
   原作:大場つぐみ・小畑健/集英社
   作曲:フランク・ワイルドホーン 脚本:アイヴァン・メンチェル
   演出:栗山民也
   S席 13,000円 A席 9,000円 B席 4,000円
    http://deathnotethemusical.com/
    https://www.facebook.com/deathnotethemusicaljp.official
   人気漫画『デスノート』を初ミュージカル化。「2.5次元ミュージカル」
   というくくり↓でアニメ、漫画、ゲームの舞台化作品が宣伝されていますが
    http://natalie.mu/comic/news/141704
   今作はその中でも一流スタッフが揃っている超~話題作。
   韓国人キャストが出演する韓国版↓が6~8月にソウルで上演されます。
    http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2010651
   日本が世界に発信する創作ミュージカルを見届けましょう!


 ○東宝『ミュージカル「レ・ミゼラブル」』
  04/13-06/01帝国劇場(4/17初日)
  ≪東京、愛知、福岡≫
   出演者・スタッフ:公式サイトでご確認ください。
   S席13500円 A席9000円 B席4000円
   ※プレビュー公演 S席11000円 A席8000円 B席3500円
   ※未就学児童の入場不可
    http://www.tohostage.com/lesmiserables/
   超有名ミュージカルの新演出版、再び。『レ・ミゼラブル』は
   一生に一度はご覧いただきたい傑作です。映画↓も素晴らしかったです。
    http://www.t-joy.net/lesmiselables/lesmiselables.htm


 ○キューブ『ミュージカル「シャーロック ホームズ2~ブラッディ・ゲーム~」』
  04/26-05/10東京芸術劇場 プレイハウス
  ≪東京、福岡、兵庫≫
  ☆出演:橋本さとし、一路真輝、秋元才加、小西遼生、良知真次、他
   作曲:チェ・ジョンユン 脚本:キム・ウンジョン 演出:板垣恭一
   S席11,000円 A席8,000円
    http://www.s-holmes.com/
   世界的に有名な小説「シャーロック・ホームズ シリーズ」をもとにした
   韓国創作ミュージカルの日本版の第2弾。第1弾↓では
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0204225920.html
   推理劇の面白さに引き込まれ、豪華な美術、衣装も目に嬉しく、
   コミカルな演技のサービスもあり、娯楽作として楽しみました。
   ワトソンが女性になっていますが、前知識なしでもOKかと。


≪ご参考≫
 「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
  http://www.shinobu-review.jp/schedule.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.木ノ下歌舞伎『黒塚(再演)』
  03/11-22こまばアゴラ劇場
  ≪三重、岐阜、京都、東京、新潟≫
  ☆再演の意義を大いに確認できたツアーでした。初演よりも厚みが増し、
   ドシリと重みのあるものを、丁寧に見せていただけました。
   不要な危うさがなくなり、舞台で自由に遊ぶ余裕も伝わってきました。
   初日は拍手が鳴りやまずカーテンコールが3回。
    http://kinoshita-kabuki.org/kurozuka2015 
    http://stage.corich.jp/festival2013/sponsored.php
   インタビュー記事↓を書かせていただきました。
    http://stage.corich.jp/special/kurozuka.html

2.カンパニーデラシネラ・白い劇場シリーズ第一回公演
  『分身~ドストエフスキー『二重人格』より~』
  03/25-29シアターX(カイ)
  ☆超楽しかった!わくわくドキドキの連続で飽きさせない。
   おしゃれでコミカル、残酷でシニカル。アクロバティックな振付が
   スリリングで、息を合わせた群舞が美しい。無名のダンサー、
   俳優が心をひとつにして作品のためにまい進しているのが伝わってくる
   とても嬉しい時間でした。こういう公演が増えて欲しいです。
    http://www.theaterx.jp/15/150326-150329t.php
   白い劇場シリーズは今後もオーディションが随時開催↓されます。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0329103713.html

3.世田谷パブリックシアター『地域の物語2015
  あっちはこっち、こっちはあっち~介助・介護をかんがえる』発表会
  03/22シアタートラム
  ☆介助・介護の現場にいる/いた市民による演劇発表会です。
   厳しい現実を生々しく提示するだけでなく、ダンスや歌、身体表現も
   加えて演劇的に構成された、本格的な舞台作品でした。
   参加者らの姿は堂々たるもので、心の交流も豊か。
   完成度の高さに驚くとともに、心身にグサっと刺さりました。
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2015/03/2015_2.html


  その他は地点×KAAT『三人姉妹』、東宝『十二夜』、
  新国立劇場演劇研修所8期生修了公演『ミセス・サヴェッジ』、
  東宝/エイベックス・ヴァンガード/他『死と乙女』、
  ナショナル・シアター・ライヴ2015「欲望という名の電車」、等。


 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2015年3月(観劇数13作品)は残念ながら発行せず。


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 ◆3 【黄金週間はSPAC「ふじのくに⇔せかい演劇祭」を観に静岡へGO!】
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 ◎芸術総監督の宮城聰さん率いる静岡県舞台芸術センター(SPAC)が、
  今年も「ふじのくに⇔せかい演劇祭」を開催します!

  SPAC「ふじのくに⇔せかい演劇祭2015」4/24(金)~5/6(水・祝)
   http://www.spac.or.jp/worldtheaterfestivalshizuoka_2015.html
   http://www.facebook.com/SPACshizuoka
   https://twitter.com/_SPAC_
  プレス発表会の写真レポート↓を書きました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0327200804.html

  はしご観劇ができるタイム・テーブルですので、
  この機会に新緑の季節の静岡旅行もご検討ください♪
  「みんなのnedocoプロジェクト」↓
   http://shizuoka-orchestra.com/events/nedoco3/


  以下、とっても気になる3作品をご紹介します。

★○SPAC・静岡県舞台芸術センター『メフィストと呼ばれた男』
  04/24-26静岡芸術劇場
  脚本:トム・ラノワ 翻訳:庭山由佳 演出:宮城聰
   http://www.spac.or.jp/15_mefisto-for-ever.html
   稽古場ブログ1:http://spac.or.jp/blog/?p=18810
  プレス発表会で「日本が戦争に近づいている」とおっしゃった宮城さんが
  選んだのは、ナチスが台頭した1932年のドイツの公立劇場のお話。
  政治の暴風雨が吹き荒れても、地に足を付けて立っていられるために、
  自分を見つめ直す。その機会になる演劇祭です。
  この上演は日本中の公立劇場で働く方々への呼びかけでもあります。

 ○SPAC・静岡県舞台芸術センター『盲点たち』
  04/25-05/05舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」付近集合
  脚本:モーリス・メーテルリンク(『群盲』より)
  演出:ダニエル・ジャンヌトー
   http://www.spac.or.jp/15_the-blind.html
  見どころ紹介:http://spac.or.jp/blog/?p=18806
  俳優とともに日本平の原始林をさまよい、ランダムに座って観劇。
  なんと「目に見えるものは何もない」お芝居だそうです。
  ※前売り完売ステージ続出中!急いでご予約を!

 ○無垢舞蹈劇場『觀~すべてのものに捧げるおどり~』
  05/02-03静岡芸術劇場
  芸術総監督・振付:林麗珍(リン・リーチェン)
   http://www.spac.or.jp/15_song-of-pensive-beholding.html
  見どころ紹介:http://spac.or.jp/blog/?p=18827
  9年の歳月をかけて創作された台湾のダンス作品が日本初上陸。
  リン・リーチェンさんは「世界を代表する振付家8人」に
  選ばれています。ドキュメンタリー映画『行者 The Walkers』が
  4月10日から台湾で公開予定。予告編(2分)↓をぜひ。
   http://on.fb.me/1H33t4Q


 【チケット】
  一般大人4,100円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
  全演目パスポート:一般17,000円 その他会員割引など多数あり。
  ※体験型演劇、映像上映のチケット価格等は公式サイトでご確認を。
   http://www.spac.or.jp/ticket


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 ◆4 【編集後記】
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 ◎2015年1月号の後、2月号、3月号と2回のお休みを挟み↓
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0228214607.html
  4月の新年度から復帰できて、少しだけホっとしております。
  ただ、まだ観劇数も元通りというわけには、いかなさそうです(涙)。
  またお休みするかもしれませんが、息長く続けていきたいと思います。


 ◎wonderlandに私のインタビュー記事↓が掲載されました(2015年2月)。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0318152052.html
  2013年9月の東大生によるインタビュー↓もよかったらどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1120155340.html


 ◎当メルマガがまぐまぐ大賞2014・無料部門の
  エンターテイメント・ジャンルで4位に入賞↓しました!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/1221174834.html

  なんとまぐまぐさんが記事↓を書いてくださっていました~!
  【演劇好き必読】珠玉の演劇上演情報を無料で手に入れる!
   http://www.mag2.com/p/news/3886
  そうです、このメルマガには“大人の事情”は全くありません!(笑)


 ◎選考委員をつとめました「第2回高校生劇評グランプリ」↓の
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/1221172051.html
  表彰式が国立能楽堂・大会議室で執り行われました。
  受賞作品はすべて公式サイト↓で公開されております。
   https://www.hs-theatrereview-gp.jp/result02/index.html
  後日ご報告エントリーをアップします。当日のツイート↓
   https://twitter.com/shinorev/status/582468711887470592


 ◎CoRich舞台芸術まつり!スポンサード公演として100万円の支援を受けた
  木ノ下歌舞伎『黒塚』再演ツアーが終了しました。
   http://kinoshita-kabuki.org/kurozuka2015 
   http://stage.corich.jp/festival2013/sponsored.php
  インタビュー記事↓を書かせていただきました。
   http://stage.corich.jp/special/kurozuka.html


 ◎4/25(土)~26(日)の一晩中かけて開催される六本木アートナイト。
   http://www.roppongiartnight.com/2015/
  舞台関係のイベントもあり、今、私が把握しているのは下記です。

  ・dumb typeパフォーマンス映像上映
   演目:「pH」「S/N」「OR」「memorandum」「Voyage」
   時間:4/25(土)~4/26(日)21:00~29:00
   場所:TOHOシネマズ六本木
   1作品ごとに入替制、入場料千円/1作品。詳細未定。
    https://twitter.com/bubu_de_la_ma/status/568967803677487104

  ・カンパニーデラシネラ『ある夜の出来事』(新作)
   時間:4/25(土)20時~
   場所:国立新美術館1階ロビー
   ※入場無料(先着順・定員制)
    http://www.roppongiartnight.com/2015/programs/700/
   2012年の東京都現代美術館での公演↓がとっても良かったんですよ~!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0511135508.html

  ・スイッチ総研『六本木アートナイトスイッチ』
   時間:4/25(土)10時~4/26(日)18時までオールナイトで随時上演。
   非常勤研究員を募集中↓経験不問、開発ノルマなし。応募〆切は4/3。
    http://switch-souken.tumblr.com/opencall


 ◎おすすめ舞台中継など on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【NHK】4/12(日)0:25~[4/11(土)深夜]
   「青春舞台2012」
   畑澤聖悟さんのツイート↓より。
    https://twitter.com/nabegen4ro/status/577368652766277632
   映画「幕が上がる」で話題沸騰の青森中央高校演劇部「もしイタ」が
   ノーカット収録された番組です。再放送リクエスト↓
    http://www.nhk.or.jp/e-tele/onegai/detail/42641.html
   Naverまとめ「プロも憧れる舞台に立つ…
    高校演劇がエライことになっている!」↓
    http://matome.naver.jp/odai/2142590815165356701
   関連エントリー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0804001319.html

  【WOWOWライブ】4/3(金)午前5:00~(再放送)
   ナイロン100℃『わが闇』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/103843/
   出演:ナイロン100℃、他
   作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ  ※レビュー↓ 
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0712235643.html

  【NHK BSプレミアム】4/6(月)午前0時~午前4時20分[5/7(日)深夜]
   シス・カンパニー『三人姉妹』(上演台本・演出:K・サンドロヴィッチ)
   劇団ままごと『わたしの星』(作・演出:柴幸男)
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/x/2015-04-05/10/11056/ ※レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0831001902.html


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2015年3月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「リュウグウノツカイ」←無駄な説明がない寓話的短編。とても良かった。
    http://www.slash-movie.com/ryugunotsukai/
  ・「太陽の坐る場所」←こんなに高校時代に執着する人って多いのかしら。
    http://taiyo-movie.jp/
  ・「ドライブイン蒲生」←悪い意味で驚きの結末。原作はどうなのかな…。
    http://drive-in-gamo.com/
  ・「舞妓はレディ」←着物ステキ!楽しかったです。構想20年とのこと。
    http://www.maiko-lady.jp/
  ・「柘榴坂の仇討」←幕末だけでなく明治も描く映画は面白いですね。
    http://zakurozaka.com/


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー約5700人に感謝♪
  ⇒ @shinorev : http://twitter.com/shinorev
  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
  お仕事のご依頼はこちらへ↓お気軽にどうぞ♪
   http://www.shinobu-review.jp/contact/


 ◎「CoRich(こりっち)舞台芸術!」で
   http://stage.corich.jp/
  いつ、どこで、何が上演されているのかを簡単検索!
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  最新版では「観たい!」「観てきた!」コメントも表示されます。


 ◎「劇場に足を運ぶことが、日本人の習慣になって欲しい」
  それが私の望みです。
  これからもこつこつ、地道に続けて行きたいと思っております。
  皆様、どうぞよろしくお願いいたします♪

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