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2015年05月31日

【オーディション】CHAiroiPLIN「10月新作公演『三文オペラ』アンサンブルキャスト募集」6/13、20実地※6/3(水) 24時〆切(メールのみ)

 スズキ拓朗さんが主宰されているダンスカンパニーCHAiroiPLIN(チャイロイプリン)が10月公演のアンサンブルキャストを募集します。三鷹市芸術文化センターの「MITAKA”Next”Selection 16th」に選ばれた公演です。以下はCoRich舞台芸術!の掲示板より。

 ●CHAiroiPLIN『三文オペラ』
  2015年10月24日(土)~11月1日(日)
  @三鷹市芸術文化センター星のホール
 ・オーディション
  2015年6月13日(土)10:00~12:00
  2015年6月20日(土)10:00~12:00
  ※いずれかお選びください。
   両日可能な方は、その旨お書きください。
  応募締切: 2015年6月3日(水) 24:00
  受講料:無料

 スズキさんはコンドルズ所属のダンサーで、tamagoPLINという団体で演劇公演も行っています。外部演出をされる演出家でもあり、「若手演出家コンクール2013」で最優秀賞を受賞。

 私は『さいあい~シェイクスピア・レシピ~』をシアタートラムで拝見しました。アングラテイストもあるファンタジー色の強い作品で、ダンスと演劇が元気に融合。家族を題材にしたストーリーに感動した記憶あり。

■スズキ拓朗主宰のダンスカンパニーCHAiroiPLINと申します。
CHAiroiPLIN(チャイロイプリン)では、
2015年10月24日(土)~11月1日(日)
三鷹市芸術文化センター星のホールでの新作公演に向け、
アンサンブルキャストを募集しております。


MITAKA”Next”Selection 16th
CHAiroiPLIN
『三文オペラ』
作/ベルトルト・ブレヒト
演出・構成・振付/スズキ拓朗
音楽/時々自動
制作: ROCKSTAR(有)


[オーディション日程]
2015年6月13日(土)10:00~12:00
2015年6月20日(土)10:00~12:00
※いずれかお選びください。
 両日可能な方は、その旨お書きください。


[概要]
1. 応募締切  2015年6月3日(水) 24:00
2. 書類選考  結果は応募者全員に6月5日(金)までにお知らせします。
3. 書類選考あり
※ オーディション会場(都内)は、書類選考通過者にお伝えいたします。

[応募条件]
・CHAiroiPLINに興味のある方で、俳優・ダンサーは問いません。(経歴3年以上の方歓迎)
・18歳以上の方 (20歳未満の方は、保護者の同意が必要です。)
・9月7日(月)から予定されている稽古、及び10月24日(土)~11月1日(日)の公演期間に全日参加できる方
・劇団・事務所などに所属している方は、事前に出演の了承を得てからご応募ください。

[応募方法]
下記メールに必要事項を記入のうえ応募してください。
sanmon-opera(アットマーク)plin.boo.jp

1、オーディション希望日
2、お名前
3、生年月日
4、電話番号
5、メールアドレス(携帯電話)
6、メールアドレス(PC)
7、所属劇団/所属事務所など(あれば)
8、出演歴
9、志望動機
10、写真2枚(全身とバストアップ)
 ※写真はメールに添付のかたちでお送りください。
ファイル便等でのご送付はご遠慮ください。

[受講料]
無料

詳細WEB
http://www.condors.jp/
(下部のバナーより詳細ページへお進みください)

沢山のご応募お待ちしております

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 10:27 | TrackBack

2015年05月28日

ブス会*『女のみち2012 再演』05/22-31東京芸術劇場シアターイースト

 AV監督でもあるペヤンヌマキさんが2012年に発表した『女のみち2012』の“再創造”。東京芸術劇場の芸劇eyesに選ばれた公演です。上演時間は約1時間40分。

 ※レビューは2017/11/29に公開しました。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 舞台はとあるAV撮影現場の控室。そこに、かつて企画単体女優として一世を風靡した女優、小森カスミがやってくる。彼女は6年前にAV業界から足を洗ったのだが、わけあって女優に復帰した。そこには、かつてのカリスマレズ女優三代目橘リカコ、人気痴女系女優ルミ、バイセクシャルの女優カエデが待っていた。この日の撮影は、小森カスミの華々しい復帰第1作…ではなく、メインの女優を熟女軍団が犯すという内容だ。人気女優だった小森カスミも、6年経った今では、メインは厳しく、レズの責め役の一人という地味な復帰しかなかった。そして、この日のメイン女優は、元芸能人の単体女優マリナだ。マリナはプライドだけは高くわがままで、撮影現場はまたもや混乱してい
 ≪ここまで≫

 生きることと性の仕事を俯瞰して描いた、大人の演劇でした。

 ここからネタバレします。

 AV女優という職業から、「使い捨てにされる人間」について考えました。AV女優に限らずとも、そういう職業はあるでしょうけど。いつも飯島愛さんを思い出します。
 “賞味期限切れの女性”というキャッチコピーについてもイメージを膨らませました。結婚、出産、離婚を経て、一人で稼いで生きていくことについて。今、配偶者がいる人も離婚の可能性はありますしね。

 最後に小森カスミ(内田慈)が舞台奥の搬入口を開けて、一人で出ていく後姿には、一人で生きる覚悟をした(せざるを得ない)女性の悲しさ、美しさがあって、ズーンと重たいものをお腹に感じました。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
  出演:ペヤンヌマキ(ブス会*主催、脚本・演出家)
  ゲスト:上野千鶴子(社会学者)、司会:雨宮まみ(ライター)

第5回ブス会*
出演:安藤玉恵(カリスマ)、内田慈(元ロリ)、もたい陽子(巨乳)、高野ゆらこ(女王様)、松本まりか(元アイドル)、尾倉ケント(AD)、仗桐安(監督)
脚本・演出:ペヤンヌマキ
美術/田中敏恵 照明/伊藤孝(ART CORE)
映像・宣伝美術/冨田中理(Selfimage Products) 
音楽/和田俊輔
音響/佐藤こうじ(Sugar Sound) 
舞台監督/金安凌平 
小道具/田村優依
ヘアメイク/中西瑞美 
宣伝写真/宮川舞子 
舞台写真/曳野若菜
WEB/rhythmicsequences 
制作進行/榎本靖 
制作/黒澤友子
【休演日】5/26【発売日】2015/04/11
ブスシート(指定席・最前列・ポスター付)/当日・前売4000円
一般シート(指定席)/当日・前売 4000円
※ブスシートはブス会・ローソンチケットのみでの取扱い
※障害をお持ちの方は、一般チケットの10%割引(3,600円)にてご観劇いただけます。お付添の方は1名様まで無料です。東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売のみ取扱い。
http://www.geigeki.jp/performance/theater082/
2006年のレビュー:http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0706114411.html

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:29 | TrackBack

【写真レポート】舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM]第1回テーマ委員会「制作者とアーティスト、その関係性を問い直す」04/06 Nextミーティングルーム

 2015年4月6日、東京都江東区にあるNextミーティングルームにて、舞台芸術制作者オープンネットワーク[ON-PAM](オンパム)の第1回目のテーマ委員会「制作者とアーティスト、その関係性を問い直す」が開催されました。

 ●ON-PAMテーマ委員会
 年間テーマ:「あたらしい制作者」像を考える
 第一回:制作者とアーティスト、その関係性を問い直す
 ・トーク・セッション登壇者:
  伊藤達哉(有限会社ゴーチ・ブラザーズ代表取締役)
  重政良恵(劇団SCOT制作)
  高萩宏(東京芸術劇場 副館長)
  三好佐智子(有限会社quinada代表)
  司会:相馬千秋(アートプロデューサー/NPO法人芸術公社 代表理事)

 私がまとめた活動報告のレポートがON-PAMのアクティビティサイトに掲載されましたので、私の所感も含め、下記に一部転載します。写真も含めると全部でA4用紙30ページぐらいの分量はあると思います。非常に刺激的で面白い内容でしたので、よかったら会員になってお読みいただけたら嬉しいです。
 ⇒記事(会員限定公開)
 ⇒facebookの報告ページ
 [ON-PAM]の過去レポート⇒

20150406_onpam2.jpg

 会員限定公開の記事です。パスワードが必要となります。パスワードは会員向けメーリングリストにてお知らせしています。
※ON-PAMに入会したい方はこちらから→入会申し込み:http://www.onpam.net/membership.html
・入会の際は、規約(http://www.onpam.net/download/rules.pdf)を必ずお読みください。
・入会には、会員種別に応じてそれぞれ入会金、会費が必要となります。詳細は、入会申し込みのページでご確認下さい。
 ON-PAM WEBサイト http://www.onpam.net/
 ON-PAMアクテビティWEBサイト http://act.onpam.net/

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ON-PAMは、「舞台芸術制作者」の開かれたネットワークです。それでは私たち「舞台芸術制作者」とは、一体何者なのでしょうか? 
かつて「制作者」は、芸術的才能やカリスマ的求心力を持つアーティストが主宰する劇団やカンパニーにおいて、公演を成り立たせる制作実務(運営管理、助成金申請、広報宣伝、チケット等)を行う担当者、という位置づけにありました。しかしこの20年ほどの間に、「制作者」のあり方は劇的に変化を遂げています。

劇場やフェスティバルを基盤にアーティストや作品をプロデュースする者、インディペンデント・プロデューサーとして自らの芸術的ビジョンを体現する企画を仕掛ける者、ドラマトゥルクという立場からクリエーションに寄り添う者、中間支援組織や助成団体の側からシーン全体の活性化を図る者、フリーランスとして複数の劇団や公演の現場にコミットする者など、今や「制作者」のあり方は大きく多様化しています。

今年度の委員会では、ON-PAMのアイデンティティそのものである「舞台制作者」像を今日の現状に即してアップデートし、その多様性と課題を整理することで、私たち自身が「あたらしい制作者像」を見出し、再定義することを目指します。その作業によって、今日の制作者に期待される社会的な役割と責任、といったことも次第に明らかになってくるのではないでしょうか。

この年間テーマに取り組む第一回委員会においては、制作者の原点とも言える「アーティストとの関係性」について考察します。ある強烈な世界観や才能を持ったアーティストとの出会いから、制作者達はどのようにアーティストと関係を築き、それを「生業」として成立させているのでしょうか。そこにある葛藤や長期的ビジョンとはどのようなものなのでしょうか。今日の日本の舞台芸術を牽引する劇団やアーティストの制作を手掛けてきた4名の制作者に語って頂くところから、このテーマを掘りさげていきたいと思います。

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1.アーティストとの関係性とこれまでのキャリア
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相馬:
今日は、劇団制作からお仕事を始められ、今さまざまな現場でご活躍されている4人の制作者をお招きしました。2015年のON-PAMのテーマ委員会は「新しい制作者像を探る」というテーマです。ON-PAMという組織が「舞台芸術制作者のオープンな集まり」であることは自明ですが、制作者とはいったい何なのかを、もう少し掘り下げて考えるべきではないかという議論が、昨年、会の中で起こりました。私たちは制作者という言葉は理解しており、自分たちがそうであるという自覚はある。けれども、かつてよりその言葉の表す職能が非常に多様化していることもあり、現在、制作者という職能がどういうものなのか、私たち自身が自分たちを自己定義する言葉を持っているのかを考える必要があります。

今年度のON-PAMでは、「そもそも制作者とは何か。制作者像はどのように更新されようとしているのか。私たちは何者で、これから何処に向かうのか」ということを年間テーマとして話していくことになりました。

第一回として今回は「制作者とアーティストの関係」を取り上げます。

今日は制作者としてアーティストとさまざまな関係を切り結びながら、作品を作る、あるいはプラットフォームを作るというお仕事をなさっている4人に来ていただき、アーティストと制作者との関係をあらためて考えいきたいと思います。劇団をベースにする制作者、ドラマトゥルク、あるいはプロデューサーやプログラム・ディレクターなど、色々な制作者のあり方が見えてくることでしょう。まず4人の皆様にトーク・セッションという形で課題を掘り起こしていただき、後半は参加者全員によるグループ・ディスカッションを行って、この問題に向き合っていきたいと思います。

続きはコチラから→ http://act.onpam.net/?p=1249

20150406_onpam1.jpg

≪所感≫
4人の登壇者に年齢差があったため、1980年代以降の演劇シーンをおさらいすることができ、それを踏まえたうえで現在、未来を考えることが出来ました。1つのテーマで話し合いましたが、グループ・ディスカッションでも全く違う論点、意見が出てきて、とても刺激的で充実した内容になったと思います。異なる考えを持つ制作者の自由な議論から、知が蓄積されていくのを実感でき、ON-PAMの存在意義を再び確かめられました。

私は特に俳優養成に興味を持っているので、重政さんのグループに入りました。日本の演劇に危機感を持っていらっしゃる重政さんの「集団で場所を維持する努力をして欲しい」という言葉で、ディスカッションは終了しました。集団による訓練・創造の継続の意味でも、公共性の意味でも、やはり重要なのは場所であると確認できました。

1990年代後半から公立劇場による作品創作が本格的に始まり、首都圏においては、劇団主体だった演劇シーンが少しずつ変化して、今を迎えています。演劇を創作する公立・民間の劇場、劇団、制作会社、そして観客をつなぐのは制作者です。ON-PAMが示す「新しい制作者像」は、新しい演劇シーンをあらわす言葉になるかもしれないと思いました。
(高野しのぶ)

写真提供:ON-PAM広報室
レポート執筆:高野しのぶ(現代演劇ウォッチャー/「しのぶの演劇レビュー」)
編集補助:川口聡(Next(ネビュラエクストラサポート)/ON-PAM理事・広報室室長)
主催:ON-PAM(舞台芸術制作者オープンネットワーク)
協力:Next(有限会社ネビュラエクストラサポート)
http://act.onpam.net/?p=1143
https://www.facebook.com/PAPNMeeting/posts/581807905289983

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 13:41 | TrackBack

【お知らせ】ダルカラードポッドキャストに出演しました(2015年5月28日配信分)

  谷賢一さんが主宰する劇団DULL-COLORED POPのWebラジオ「ダルカラードポッドキャスト」にゲスト出演させていただきました。たっぷり1時間、谷さんと談笑しちゃってます。

 ⇒ダルカラPodcast#29「高野しのぶと語る劇団10周年
 ⇒聴き方

 劇団結成10周年を記念して色んなゲストを迎えるそうで、今回は旗揚げ公演を観ている私に白羽の矢が!ありがとうございます。谷さんとのご縁は出会いから数えると約15年になります。…ふぇ~そんなに経ったんですね…数字にすると怖ろしい。

 家での気楽なおしゃべりが丸々、そのままに録音されたものなので、事実誤認があったり、結果的に嘘になっちゃったりしてることは…きっと、あります。その程度のものとしてお聴きください。多少お酒も入っているので、調子に乗ってます。ごめんなさい。

 聴き直してみて「恥ずかしい」とメールしたら、谷さんからは「恥ずかしいなんて、まさかまさかっ!ラジオは俺よりよっぽど慣れてるだろうにっ!」という返信が…。あぁそうでした、昔、コミュニティー・ラジオに出てましたね私…。今やほぼ黒歴史…。

 谷:プロデュース公演ばっかりになって一番割食ってるのは俳優だと思う。

 ※話題に上がった人名:松本大介、佐野功、中屋敷法仁、タニノクロウ、多田淳之介、内田洋一、増田愛子、北川陽子(よんちゃん)、金森譲、寺山修二、白井晃、内野儀、鈴木忠志、宮城聰、中村梨那、など(だいだい言及順)
 ※訂正:『가모메 カルメギ』(関連エントリー⇒)の舞台は韓国ではなく朝鮮です。すみません。
 ※中野成樹さん演出『長短調~または眺め身近め~』(関連エントリー⇒)も『かもめ』を大胆に翻案した傑作だと思っています。ただ、ストレート・プレイの形ではなかったので、この時の私の話では対象外になっています。


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Posted by shinobu at 09:16 | TrackBack

2015年05月27日

【稽古場レポート】KAAT神奈川芸術劇場・CATプロデュース『舞台「アドルフに告ぐ」』05/23 KAAT稽古場

 “漫画の神様”と呼ばれる手塚治虫の大人気漫画「アドルフに告ぐ」が舞台化されます。同作はナチスが台頭する第二次世界大戦前から、1970年代のパレスチナ紛争までを描く壮絶な大河ドラマ。木内宏昌さんが脚本を手掛け、栗山民也さんが演出されます。

 タイトルロールである3人のアドルフを演じるのは、成河さん松下洸平さん髙橋洋さん。折り紙付きの演技力を持つ俳優が勢ぞろいで、演劇好きの私にとっては、まさに夢のようなキャスティングです!

 初日まであと10日という頃、作品がいよいよ完成形へと具体化し始める稽古場に伺いました。一途でひたむきな思いがすれ違い、または衝突するさまに圧倒され、体を震わせ涙を流しながら拝見することになりました。

 ●KAAT神奈川芸術劇場・CATプロデュース『舞台「アドルフに告ぐ」』公式サイト ⇒公式ツイッター
  ≪神奈川、宮崎、京都、愛知≫
  神奈川公演日程:2015年6月3日(水)~14日(日)
  原作:手塚治虫 演出:栗山民也 脚本:木内宏昌
  S席9,500円 A席7,000円 シルバー割引9,000円
  U24チケット4,750円 高校生以下1,000円
  ※未就学児入場不可

【稽古場写真(左から敬称略):松下洸平、成河 撮影:西野正将】
adolf_1.jpg

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 ベルリンオリンピック開催の裏で、ある秘密文書が消えた。
 アドルフ・ヒトラーの出生の秘密が記されたこの文書に、
 ふたりの青年アドルフ・カウフマンとアドルフ・カミル、
 そして多くの男女の運命が翻弄されていく。

 第二次世界大戦をはさんだ大きな時代の流れに、
 残酷なまでに押され、揉まれ、阻まれながら、この物語は展開してゆく。
 人々は己の正義のみを信じ、ゆえに多くを失い、不条理な人生の結末を向かえて行くのだった……
 ≪ここまで≫ 

■大切なのは、そこに居ること、存在すること

 「アドルフに告ぐ」は長編ですので、1本のお芝居になるにあたり、各エピソードが短い場面に凝縮されています。だからなのか、俳優の登場の仕方、姿勢、最初のセリフ等の第一印象が強烈で、場面が切り替わるごとに空気は様変わり。物語はトントンとスピーディーに進行していきます。

 栗山:短いシーンの連続だから、第一声でその人のキャラクターが見えるように。言葉を突き刺すようにして。セット(舞台美術)は本当に何もないからね。俳優の動き、リズム、時間で、流れを作る以外にない。

 演出の栗山さんは目線や体勢、単語の強弱などの、とても細かい部分について指示を出していきます。特に重点を置いていたのは、“演技”をしないこと。その人物が置かれている状況や、欲望、目的に着目し、シンプルかつ鮮やかな在り方を俳優に要求します。

 栗山:“演技”をしてしまうのは一番薄っぺら。嘘に見える。大切なのは、そこに居ること、存在すること。
 栗山:ストーリーのダイジェストにしてはだめ。漫画でできることと、舞台でできることは全く別物。漫画の一コマ一コマに描かれた場面を、生身の人間が演じ、そこに存在することで、相手をなぎ倒すぐらいの生々しい感情をあらわにする、それが芝居。

【稽古場写真(左から敬称略):成河、髙橋洋 撮影:西野正将】
adolf_2.jpg

■3人のアドルフ

 ナチスの諜報部員であるドイツ人の父と、日本人の母を持つアドルフ・カウフマン役は成河さん。パン屋の息子でユダヤ人のアドルフ・カミル役は松下洸平さん。2人は少年時代からの親友ですが、ユダヤ人への弾圧が激化する中、カウフマンがナチスに傾倒し、敵対関係になってしまいます。

 成河さんはサッと走り込んできただけで空間を一変させます。まるで魔法みたい!最初の登場場面では、目には見えない水しぶきがパーっと飛び散って、空気が浄化されたように感じました。全身から発光するような存在感で、カウフマンの急激な変貌を見せていくので、登場する度に驚かされます。

 松下さんが演じるカミルは子供らしい無邪気さ、素直さがあり、関西弁のセリフが可愛らしいです。家族のために、ユダヤ人のために正義を成そうと行動する姿は純粋そのもの。前向きな透明感のある役作りで、私が拝見した過去の出演作(『ミュージカル「スリル・ミー」』『十九歳のジェイコブ』)とは全く違う姿を見せてくださいました。

 カウフマンとカミルの関係、そして物語の台風の目となるある秘密文書の存在が明かされた後、いよいよ髙橋洋さん演じるアドルフ・ヒトラーの登場です。かすかな笑みを浮かべ、静けさをまとって登場したヒトラーの、その第一声を耳にするやいなや、私は全身がすくみ、目から涙がドっとあふれ出てしまいました。まず、切り立つような狂気が、ものすごく怖い…。でも、彼もまた彼自身の正義をまっとうしようとしている一人の人間であり、命がけで演説をしていることが伝わってきたのです。

 栗山:ヒトラーを演じることは大変な重責だけど、この歴史絵巻を今、綴らなければいけない。誰もが戦争によって大きく削られたものを、必死でしがみついて、求めている。ヒトラーだってそうだと思う。たとえ彼が悪魔であろうとも、彼にも欠乏したものはあったはず。

【稽古場写真(敬称略・中央):朝海ひかる 撮影:西野正将】
adolf_3.jpg

■誰もが自分の正義を信じ、行動する群像劇

 アドルフたちをはじめとするメインの登場人物だけでなく、名もない市井の人々と、その生活にも光が当たる群像劇になっています。たとえば食べ物を分け合ったり、音楽を楽しんだりする場面では、ほんの一瞬ですが、平時の今と変わらない穏やかな空気が生まれました。

 栗山:登場人物は色んな所で究極、極限を要求されている。地獄の風景だけれど、悲しいこと、暗いことばかりじゃない。井上ひさしが描いていたでしょう。人々は地獄の中で、豊かに過ごそうとする。それが貴重なんだ。彼らには今に比べたら数十倍、強靭な精神力がある。

 誰もが理想を夢見て、幸せを切望し、信じる正義を胸に「正しいこと」を行っている。一人一人が目的に向かって一心不乱に突き進んでいく。だから家族や仲間同士でもぶつかり合い、愛情も徹底的にすれ違っていく…。私が拝見したのは第一幕だけなのですが、激しく心を揺さぶられ続けたせいか、終わってから興奮を抑えるのに少々時間がかかりました。燃えたぎる思いに突き動かされた人々の運命は、第二幕でさらに熱を帯び、急展開していきます。彼らの疾走を、行き付く先を、早く目撃したい!初日が待ち遠しいです。


≪ 以下は現時点での関連リンク・ツイート集です。ご参考にどうぞ! ≫

 ⇒CINRA「手塚治虫『アドルフに告ぐ』が栗山民也演出で舞台化、成河、松下洸平、高橋洋らが出演
 ⇒「舞台『アドルフに告ぐ』上演記念 竹熊健太郎コラム「長編ストーリーマンガの、真の醍醐味」」

↓シアタークリップ「今、なぜ「アドルフに告ぐ」なのか?栗山民也が語るその真意」⇒記事


↓シアタークリップ「「アドルフに告ぐ」特別インタビュー 成河 Part1」⇒記事


↓シアタークリップ「アドルフに告ぐ」特別インタビュー 成河 Part2⇒記事


↓シアタークリップ「アドルフに告ぐ」特別インタビュー 成河 Part3⇒記事



 原作はとても面白いです。観劇前でも後でも是非。

≪神奈川、宮崎、京都、愛知≫
出演(公式サイト掲載順)=成河 松下洸平 髙橋洋・朝海ひかる 前田亜季 大貫勇輔 谷田歩・市川しんぺー 斉藤直樹 田中茂弘 安藤一夫 小此木まり 吉川亜紀子 岡野真那美 林田航平 今井聡 北澤小枝子 梶原航 西井裕美 薄平広樹・彩吹真央・石井愃一・鶴見辰吾
【演奏】ピアノ: 朴勝哲 ヴィオラ:有働皆美
原作:手塚治虫、演出:栗山民也、脚本:木内宏昌 音楽:久米大作 美術:松井るみ/照明:高見和義/音響:山本浩一/映像:井形伸一 衣裳:前田文子/ヘアメイク:鎌田直樹/ステージング:田井中智子 アクション:渥美博/演出助手:河合範子/舞台監督:土門眞哉 企画制作:KAAT神奈川芸術劇場/シーエイティプロデュース 企画協力:手塚プロダクション
S席9,500円 A席7,000円 シルバー割引9,000円 U24チケット4,750円 高校生以下1,000円 ※全席指定・税込 ※未就学児入場不可
※シルバー割引、U24チケット、高校生以下割引はチケットかながわ電話・窓口のみで承ります。(前売りのみ・枚数限定)
※車イスでご来場の方は、事前にチケットかながわにお問合せください。
http://www.adolfnitsugu.com/
http://www.kaat.jp/d/kaat_adolf

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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2015年05月22日

【オーディション】劇団印象-indian elephant-「『グローバル・ベイビー・ファクトリー』リーディング公演(8/10上演)の出演者募集」6/14実施※6/10〆切(メールのみ)

 鈴木アツトさんが作・演出・主宰される劇団印象-indian elephant-が新作『グローバル・ベイビー・ファクトリー2』(⇒オーディション告知)の上演と合わせて、前編である『グローバル・ベイビー・ファクトリー』のリーディング公演を行います。演出は劇団チョコレートケーキの日澤雄介さん。

 以下は出演者の募集情報です。劇団より情報提供していただきました。詳細は右下方「この記事の続きを読む」をクリックしてご確認いただけます。

 ■劇団印象『グローバル・ベイビー・ファクトリーpart1プレイバックシアター』
  公演日時:2015年8月10日(月)15:00、19:30(全2回公演)
  場所:調布市せんがわ劇場
  作:鈴木アツト 演出:日澤雄介
 ・出演者募集オーディション
  日程:(以下のいずれか1コマにご参加ください。)
  A・6月14日(日)13:30~16:30(予定)
  B・6月14日(日)17:30~20:30(予定)
  参加費:1000円(オーディション参加費・テキスト代・会場費)
  締切:6月10日(水)24時(メールのみ・応募者多数の場合、書類選考あり)

 鈴木さんは現在、国際交流基金アジアセンターの「アジア・フェローシップ・プログラム」の第1号として、タイに滞在中。6/6(土)の帰国報告会では『グローバル・ベイビー・ファクトリー2』のリーディング公演もあるそうです。参加してから応募を検討してもいいかもしれませんね。

 ■アジア・フェローシップ 帰国報告会&劇団印象リーディング公演(⇒公式サイト
  日時:6月6日(土)15:30-20:00 (開場 15:00)
  15:30 第1部 帰国報告会
  17:00 第2部「グローバル・ベイビー・ファクトリー2」リーディング公演&ブラッシュアップWS
  20:00 終了予定

■「グローバル・ベイビー・ファクトリーpart1」
 プレイバックシアター・出演者募集オーディションのお知らせ

今年8月に上演する「グローバル・ベイビー・ファクトリー(以下GBF)2」の公演には、
前作「GBF1」を、見ていない観客も見に来ることが予想されます。
そういった観客に前作を紹介し、前回、作家が演出したことで見えなかったものを、
別の演出家の視点を入れることによって、拾い上げることを目的に、リーディング上演することにしました。

名付けて、「グローバル・ベイビー・ファクトリー・プレイバックシアター」
演出は、鈴木アツトと同世代であり演出家専任の日澤雄介氏(劇団チョコレートケーキ)が担当します。

公演日時:2015年8月10日(月)15:00、19:30(全2回公演)
場所:調布市せんがわ劇場
チケット料金:1,500円

作:鈴木アツト
演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)

オーディション日時
■(以下のいずれか1コマにご参加ください。)
A・6月14日(日)13:30~16:30(予定)
B・6月14日(日)17:30~20:30(予定)

【参加費】 1000円(オーディション参加費・テキスト代・会場費)
【参加資格】 心身ともに健康な方。劇団印象-indian elephant-観劇の有無は問いません。
【稽古、報酬など】稽古期間は5~10日間を予定。現在調整中。
         ギャランティあり(些少)、チケットバックあり、チケットノルマなし。
【申し込み締切】 2015年6月10日(水)24時(応募者多数の場合、書類選考をさせていただきます。)
【申し込み方法】
以下の項目を、info(アットマーク)inzou.comまでお送りください。

件名は「GBFプレイバックシアター応募」でお願い致します。

・名前(ふりがな)
・生年月日/年齢/身長
・所属
・これまでの経歴/出演作品
・今までご覧になった劇団印象-indian elephant-作品があればそのタイトル
・応募動機(200字から400字程度)
・メールアドレス/携帯電話番号
・写真(上半身)
・AとBのうち、希望の時間帯(できれば第2希望まで)

※上記の応募項目を、1つの書類形式にまとめて、
 PDFファイルにしてお送りいただけると助かります。

■場所■
武蔵野市の公共施設

日澤雄介(ひさわゆうすけ)プロフィール
俳優・演出家。2000年に劇団チョコレートケーキを旗揚げ。
劇団代表を務めながら役者として多数の作品に出演すると共に、近年は同劇団の演出家としても演劇界で高い評価を得ている。
2012年『熱狂』『あの記憶の記録』、2013年『治天ノ君』でCoRich年間ベスト1、日本演出家協会・若手演出家コンクール最優秀賞、2014年読売演劇大賞優秀演出家賞など受賞多数。

■お申し込み・お問い合わせ■

劇団印象-indian elephant-
http://www.inzou.com/
info(アットマーク)inzou.com

ご質問などお気軽にお問い合わせ下さい。

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Posted by shinobu at 16:59 | TrackBack

【オーディション】パルコ「8月公演『転校生』(作:平田オリザ 演出:本広克行)出演女優募集(18歳から27歳)」※6/15〆切(郵送のみ)

 ただいま、ももいろクローバー主演の舞台『幕が上がる』が上演中ですね。脚本は平田オリザさん、演出は映画監督の本広克行さんです。

 この2人のコンビで、1994年初演の戯曲『転校生』が上演されます。オーディションが開催されるようですので、情報掲載いたします。詳細は公式サイトでご確認ください。

 『転校生』の登場人物は女子高生ばかり21名。同時多発会話が連続する、宮城聰さん曰くの“現代口語演劇の極北”です。SPACで飴屋法水さんが演出された傑作があります。最近ですとアマヤドリの広田淳一さんの演出で愛知で上演され、出演者は現地の本物の女子高生でした。

 パルコによる「若手女優発掘プロジェクト」とのこと。ご興味ある女優さんはぜひ。

 ●パルコ『転校生』
  作:平田オリザ 演出:本広克行
  会場:Zeppブルーシアター六本木
  期間:8月22日~9月6日
 ・オーディション
  募集役柄:女子高生役21名
  対象:18歳から27歳の女性、経験問わず。
  〆切:6月15日(月)郵送必着・持ち込み不可

Posted by shinobu at 13:21 | TrackBack

2015年05月20日

ホリプロ『舞台「夜想曲集」』05/11-24天王洲銀河劇場

 カズオ・イシグロさんの短編小説集の3編を構成し、1つの戯曲として舞台化。主演はこれが初舞台となる東出昌大さんです。上演時間は約1時間50分、休憩なし。⇒公演公式ツイッター

 脚本は長田育恵さん、演出は小川絵梨子さん。パンフレットに掲載された鼎談によると、音楽の阿部海太郎さんを合わせた3人全員が、1977年、1978年代生まれの同世代とのこと。メインスタッフが若い座組みなんですね。

 俳優の息が合っていて、とても透明感のあるお芝居でした。舞台に立っている人たちがちゃんと心のコミュニケーションをしていて、ぶつかったり、響き合ったりする度に、鮮やかな反応が見て取れました。どんな規模の公演でも、生きた役人物による交流に嘘を作らない。さすがは小川さんの演出だと思いました。小川さんの演技・演劇についてのご発言をまとめたエントリー⇒

 ⇒CINRA「東出昌大が初舞台で主演に挑む、カズオ・イシグロ原作の『夜想曲集』
 ⇒CoRich舞台芸術!『舞台「夜想曲集」

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
ヴェネツィア、アメリカ、イタリア。
三つの都市のあるホテルで交差する、音楽と人生の物語。

『老歌手』
旧共産圏出身のヤン(東出昌大)はヴェネツィアの広場で観光客相手に演奏をしていて、亡き母が大ファンだった往年の歌手、トニー・ガードナー(中嶋しゅう)が広場のカフェに座っていることに気付く。トニーは妻のリンディ(安田成美)を連れて旅行中で、今夜ゴンドラから妻にセレナーデを歌う計画なのだという。その伴奏にギタリストを探していると聞き、ヤンは喜んでその役を買って出るが、そこにはガードナー夫妻が秘めた複雑な想いが詰まっているようで―――

『夜想曲』
実力はあるのに売れないサックス奏者のスティーブン(近藤芳正)は、妻に逃げられ、人生のどん底に。妻と再婚相手の男から慰謝料代わりに勧められた整形手術を半ばやけっぱちで受ける。ビバリーヒルズのホテルで療養していたある日、ホテルの隣人が有名なセレブリティ、リンディ・ガードナーだと知らされる。才能もないのになぜか有名であり続ける女、最初はリンディを毛嫌いしていたスティーブンだったが、ある口論をきっかけに彼女の本当の姿を知り―――

『チェリスト』
旧共産圏の故郷を出て間もない頃、イタリアで音楽家になる夢を追いかけ、街中で演奏をしていたヤンは、バカンスに来ているというアメリカ人女性、エロイーズ(渚あき)から、演奏が間違っていると指摘される。彼女は高名な音楽家であると名乗り、ヤンに個人教授を申し出る。最初は怒りと戸惑いで半信半疑だった彼も、彼女のレッスンを受けるうち、真の音楽に近付いている実感を持ち始めていた。そんな折、ヤンは彼女が長年抱えてきた大きな秘密と対峙し―――
 ≪ここまで≫ 

 原題が「ノクターン」という小説で、全編をつなぐテーマは音楽です。音が鳴っていない場面でもひたひたと音楽があふれていて、出演者も観客もそこで一緒にたゆたっているような幸福な感覚が得られました。俳優さんは心をくるくると変化させ、滑稽で愛らしい人間の姿を体現してくださって、私は何度も吹き出し笑い。でも周囲からはあまりそういう声は聞こえなくて意外でした。繊細な心の動きが見どころのストレート・プレイなので、天王洲銀河劇場は少々大きすぎたのかも?私は上手ブロックの比較的前方だったせいか、演技もしっかり見えました。後方席だとどうなのかな~。

 初舞台の東出昌大さんは純粋、朴訥な存在感で、打てば響くような気持ちの良い演技をされていました。きっととても素直な方なんじゃないかしら。共産圏出身の「東側から来た」若者なので、欲を言えばもう少し頑ななところも見つけたかったです。チェロをとてもよく練習されたのがわかりました。

 大スターのリンディ役の安田成美さんは『クリプトグラム』(小川演出)も良かったですが、今回の方がずっと素敵!セレブリティーの華やかさ、美しさを立っているだけで表現できているのが素晴らしい!整形手術直後で包帯で顔を覆ったままなのに、心の動きがきちんと伝わります。無邪気でわがままで芯が強い性格も、好感を持てる演技で細やかに表してくださいました。

 実力はあるのに売れないサックス奏者スティーブンを演じた近藤芳正さん。近藤さんも『OPUS/作品』で小川演出を受けてらっしゃいます。ためらい、悩み、揺れ動く弱さが素直に出ているから、怒ってもキュートなんだろうなと思います。きびきびした演技で、ストーリーの節目をはっきりさせる役割を果たしてくださったようにも思いました。

夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語 (ハヤカワepi文庫)
カズオ イシグロ
早川書房
売り上げランキング: 9,446

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 舞台美術はこんな感じ↓でした。うっすらと柄が入っている灰色っぽい壁の上部は、アーチ型になっています。


 2階建ての抽象的な装置で、中央奥でシャンデリアが上下したり、下手にはたっぷりとしたドレープの赤いカーテンが現れたり。う~ん、ちょっと取ってつけた感があって、私は苦手でしたね。具象を重ねれば抽象にもなると思うので、そういう方向性で観たかったかも。

 旧共産圏出身のヤン(東出昌大)にチェロの指導をする謎の女性エロイーズ(渚あき)は、幼いころからプロの教師に指導を受けており、11歳の時に自分の音楽を守るためにチェロを弾くことを辞めたと言います。果たして彼女は本当にチェリストなのかどうか。この作品では「彼女は本物のアーティストである」と解釈しているようで、私もそのとおりに受け入れました。その方が面白いと思ったし、彼女の発言は信用に足りると感じられたからです。渚さんの演技については、もっと振れ幅を広くして、柔軟さを持たせてもいいんじゃないかとは思いましたが。

 世界はたとえ無音の状態でも音楽で満たされており、それを感じ取る能力がある人だけが、楽器を通じて音を奏でられる…とエロイーズは言います。才能のある者だけが持つ喜びがあり、苦しみがある。天才と凡人の差は残酷だけど存在しますよね。
 実力がない自分を奮い立たせ、手段を選ばずスターにのし上がったリンディと、サックスの腕は一流だけど世間に迎合することができないスティーブンの対比は鮮やかで、2人が本音で話すのが面白いです。スティーブンの音楽に嫉妬してムっとしたリンディの行動がとても好きでした。強がっているのが可愛いし、すぐに素直に認めるのもまた可愛い。

 リンディと年の離れた夫のトニー・ガードナー(中嶋しゅう)は、今も本気で愛し合っているけれど、お互いに高みを目指すことを優先し、離婚します。人間の寿命はとても長くなってしまったから、こういう転換が起こるのは自然なことだと私は思います。トニーがどうなったのかはわかりませんが、リンディが堂々と前に進んでいる姿は潔く、すがすがしかったです。本当は悲しみと苦悩の日々を送っているかもしれない、でも彼女は自分の選択を後悔していないように見えました。

 私は初日に拝見しまして、しょっぱなから東出さんと中嶋しゅうさんの場面でセリフが飛んだようなのですが(笑)、協力して挽回していく関係性がとても温かく、柔らかで、ドキドキしつつも微笑ましく眺めていました。そういえば『History Boys』(小川演出)の初日でも浅野和之さんがセリフを忘れて止まっちゃったんですよね(笑)。あの時も高校生役の若い俳優たちがフォローして、浅野さんがそれを受けてがんばる様子がとても良かったんです。稽古場で培ったものがそのまま本番に出るものなのだなぁと思います。

出演:東出昌大、安田成美、近藤芳正、渚あき 入来茉里 長谷川寧、中嶋しゅう
【ミュージシャン】高橋ピエール(ギター) 守屋拓之(コントラバス)
原作:カズオ・イシグロ(原題「Nocturnes」 土屋政雄訳)
脚本:長田育恵
演出:小川絵梨子
音楽:阿部海太郎
美術:やなぎみわ
照明:原田保
音響:中島正人
衣裳:前田文子
ヘアメイク:鎌田直樹
演出助手:大澤遊
舞台監督:二瓶剛雄
ステージング:長谷川寧
プロデューサー:篠田麻鼓
主催:ホリプロ/銀河劇場 
協力:早川書房 
企画制作:ホリプロ
【休演日】5/13,19 S席8,500円 A席4,500円 U-25チケット4,500円
http://hpot.jp/stage/nocturnes

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 18:36 | TrackBack

2015年05月15日

ナショナル・シアター・ライヴ2015『二十日鼠と人間』05/15-20 TOHOシネマズ日本橋

 母と一緒に映画館で見るのが習慣になっているナショナル・シアター・ライヴ。 これまでに私が見たのは『フランケンシュタイン』Aバージョン&Bバージョン、『コリオレイナス』、『ザ・オーディエンス』、『リア王』、『ハムレット』、『オセロ』、『欲望という名の電車』。感想は記録のみ。知人の感想ツイートなどを転載。(2016/01/17加筆)

 ぴあ映画生活のページに『二十日鼠と人間』の場面写真あり⇒

 ≪あらすじ・作品紹介≫ ぴあのサイトより
英国ロイヤル・ナショナル・シアターがイギリスで上演された全ての舞台の中から厳選した演目を映画館で上映する人気企画の2015年版第3弾。ジョン・スタインベックの戯曲を基に、ジェームズ・フランコとクリス・オダウドの共演で舞台化。過酷な現実の中でも夢に想いを馳せる出稼ぎ労働者たちの姿を描く。ヒロイン役はレイトン・ミースター。
 ≪ここまで≫

 ≪あらすじ・作品紹介≫ ナショナルシアターライヴ公式サイトより
出稼ぎ労働者たちの過酷な現実を描いた、ジョン・スタインベックの社会派戯曲。2013 ̶14シーズンにブロードウェイで上演され、 好評を博した同プロダクションでは、映画俳優ジェームズ・フランコとアイルランド出身の個性派クリス・オダウドが主演を務めた。 オドウドは同作でトニー賞最優秀男優賞にノミネート。
 ≪ここまで≫

2014年英国で製作。上映時間:2時間30分
出演:ジェームズ・フランコ レイトン・ミースター クリス・オダウド ジム・ノートン
演出:アンナ・D・シャピロ/作:ジョン・スタインベック
http://www.ntlive.jp/theater.html#theaterbox3
https://www.facebook.com/ntlivejp/posts/1545673952344307
http://eiga.com/movie/81581/
http://cinema.pia.co.jp/title/166973/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 23:51 | TrackBack

2015年05月13日

イキウメ『聖地X』05/10-31シアタートラム

 前川知大さんが作・演出される人気劇団イキウメ。今回のタイトルは『聖地X(エックス)』で、2010年の『プランクトンの踊り場』をブラッシュアップした作品でした。上演時間はカーテンコール込みで約2時間5分。
 
 ストーリーは2010年版と同じといえば同じですが、単語はアップデートされています。一部キャストも違いますし、そもそも演技が違うので伝わる印象は変わってきます。舞台美術、照明、そして演技との盤石のコンビネーションで、演劇ならではのアナログさを生かした演出も楽しめるSF娯楽作。客席では大いに笑いが起こってました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『聖地 X

 ≪あらすじ≫ 過去レビューより。役者名を一部変更。
 要(伊勢佳世)は滋(浜田信也)との離婚を決心し、ぐうたらな兄(安井順平)が一人で暮らす実家に帰ってきた。
 同じ町の商店街で飲食店をオープンしようとしていた島(森下創)は、店で次々とおかしなことが起こり困り果てている。
 要が出て行ってからもいつもと変わらず東京で働く滋の携帯に、おかしな電話がかかってきた。「あなたは本当に東滋(あずま・しげる)さんですか?」
 ≪ここまで≫

 今回のイキウメは…洗練されてる!たとえば衣装!色味や生地がパっと晴れやかで、俳優さんのスター性がかなり増してます(笑)。わーこんなにイケメンだったっけ、こんなにレディーだったっけ??と目を見張りました。靴も効いてます。俳優さんが美しくなるのは大歓迎。こういう変化は大好きです。
 凹凸のある壁に囲まれた抽象美術で家具や小道具は具象。色んな椅子が無造作風に並んでいて、それがまたおしゃれ!自然な会話からするりと虚構へと導く工夫が多々施されているのも楽しいです。下手の壁を移動させて場面転換する際、照明の色と角度の変化でさまざまな影が出ます。ゆるやかに動きながら変容する景色に見とれつつ、進行する物語と重ねて色んな想像をしました。

 劇団員の俳優さんはそれぞれに前進されているなぁと思いました。ただ、私が観た回については全体的に先が読めてしまう演技で、笑ったりはできなかったです。がっちりとした安定感は高品質の証ではありますが、その場で生きる演技とは違うように感じました。
 要役の伊勢佳世さんは重量感がある太い声が出て、声のバリエーションも増えていて、また演技の幅が広くなってるように思いました。シェフ役の大窪人衛さんは黒い半そでシャツで上半身のがっしり感が出ていて、テキパキと前のめりに行動する姿から、力仕事をする人に見えました。今までに観たことのないキャラクターだったな~。常に驚きをくれる演技で魅せてくださいました。2016年の『焼肉ドラゴン』はきっと長男役ですよね。楽しみです。

【舞台写真↓左から:浜田信也、岩本幸子(撮影:田中亜紀)】
seichiX_3.jpg

 ここからネタバレします。ストーリーは過去レビューに書いています。

 滋が(風俗で)使い込んだ300万円を不問にすることを条件に離婚が成立し、要はすっきりした様子。おそらく3人目のドッペルゲンガーも消滅したのでしょう。信じたことを実現する力を持つレストランは更地になります。不法投棄防止策として、その更地にはしめ縄を巻いた大き目の石を置くことにしました。すると、なんとなくご利益がありそうな場所になりました(←冒頭と最後に壁の上のスペースで演じられました)。世界には人が入り込んではいけない場所があって、昔の人はそうやって目印を付けていたんですね。だから古いほこらを勝手に移設して家を建てたりしてはいけない…。

 あぁ、何かと重なる、私はこれを知っている…と思ってしばらく考えてみました。そうだ、高レベル放射能廃棄物の地層処分だ。100年前、1000年前の目印でさえ、こうやって人類は忘れてしまうんだから、10万年以上なんて絶対に持たない。きっと誰かが掘り起こしたり爆破したりする…はぁ…。そういえば前回は2010年でしたから震災前だったんですね。私の世界は全く別のものになってしまいました。

≪東京、大阪≫  舞台写真は劇団から頂戴しました。撮影:田中亜紀
【出演】滋(要の夫):浜田信也、要の兄・輝夫:安井順平、要:伊勢佳世、不動産屋・輝夫の同級生:盛隆二、滋の同僚:岩本幸子、レストランオーナー・島:森下創、料理人・藤枝次朗:大窪人衛、家政婦:橋本ゆりか、大学生:揮也
脚本・演出:前川知大 ドラマターグ・舞台監督:谷澤拓巳 美術:土岐研一 照明:松本大介 音楽:かみむら周平 音響:青木タクヘイ 衣裳:今村あずさ ヘアメイク:西川直子 宣伝美術:鈴木成一デザイン室 イラスト:チカツタケオ 制作:湯川麦子 プロデューサー:中島隆裕 演出部:渡邉亜沙子 高橋大輔 大久保早智恵 音響操作:堤裕吏衣 大道具制作:C-COM舞台装置 運搬:(株)マイド 主催:イキウメ/エッチビイ株式会社
【発売日】2015/04/04 
一般4,200円/当日4,500円
プレビュー公演3,800円(各種割引なし 前売・当日共通)
友の会会員割引 3,800円
せたがやアーツカード会員割引 4,000円
http://www.ikiume.jp/
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2015/05/x.html

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 00:29 | TrackBack

2015年05月07日

【ワークショップ】アプレ「『ほとりの朔子』の深田晃司監督ワークショップ6月(全4日間)受講生募集」6/22-25実施※6/11〆切(郵送のみ)

 映画監督の深田晃司さんのワークショップ情報です(関連エントリー⇒)。情報はCoRich舞台芸術!の掲示板より。詳細は公式サイトでご確認ください。なぜかテンカラットのリンクも貼られてますね。

 深田さんの代表作は『ほとりの朔子』(⇒感想ツイート)の他に『歓待』もあり、私はとても好きです。青年団の演出部に所属されていて演劇公演にもかかわっていらっしゃいますので、舞台俳優にも合うのではないでしょうか。

 ●アプレ『深田晃司監督ワークショップ』
  [開催日] 6月22日(月)23日(火)24日(水)25日(木)
  [申し込み締め切り] 6月10日(水)(必着)郵送のみ
  [参加費] 3万円

■アプレ・ワークショップ「『ほとりの朔子』の深田晃司監督ワークショップ 6月開催」※CoRich舞台芸術!の掲示板より。

6月は『ほとりの朔子』の深田晃司監督です。

ワークショップのスケジュールは4日間。
ワークショップ用のテキストで参加者全員がチームに分かれ、意見交換しながらシーンを監督と作るというのが基本の流れです。

『深田晃司監督ワークショップ』

[開催日] 6月22日(月)23日(火)24日(水)25日(木)
[申し込み締め切り] 6月10日(水)(必着)
[参加費] 3万円
[応募方法・応募資料]
顔・全身写真2枚、82円切手2枚を同封の上、郵送

[参考]
http://www.apres.jp/
http://www.tencarat.co.jp/workshop/

[宛先]
〒150-0012 渋谷区広尾5-19-1
「アプレ・ワークショップ参加希望」(監督名)係

[プロフィール] 1980年生まれ。大学在学中に映画美学校に入学。長短編3本の自主制作を経て、2006年『ざくろ屋敷』を発表。パリKINOTAYO映画祭にて新人賞受賞。
2008年長編『東京人間喜劇』を発表。同作はローマ国際映画祭、パリシネマ国際映画祭に選出、シネドライヴ2010大賞受賞。

2010年『歓待』にて東京国際映画祭「ある視点」部門作品賞、プチョン国際ファンタスティック映画祭最優秀アジア映画賞受賞。

2013年『ほとりの朔子』にてナント三大陸映画祭グランプリと若い審査員賞、タリンブラックナイト映画祭にて最優秀監督賞を受賞。

2005年より現代口語演劇を掲げる劇団青年団の演出部に所属しながら、映画制作を継続している。(全4日間)受講生募集」

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:57 | TrackBack

【稽古場情報】水天宮ピット「小スタジオ1、2、3『2015年10月~2016年3月使用期間分』の選考申込受付中」※5/31〆切(郵送or持参)

 東京芸術劇場が運営する稽古場「水天宮ピット」が小スタジオ1・2・3について(⇒フロアアガイド)、2015年10月~2016年3月分の選考申込を受け付けています(⇒前回の告知エントリー)。

 以下、水天宮ピットのメルマガからの情報です。小スタジオ3は広くはないですが、水天宮ピットの中でも格安で、利用料金は制作室付きで1日2,000円(8日以上なら長期割引あり)です。芸術団体の皆さん、どうぞご検討ください。⇒利用料金

 ●水天宮ピット「H27年度下半期の小スタジオ選考申込」
  選考受付期間:2015年5月1日(金)~5月31日(日)※当日消印有効
  ⇒2010年・無料使用感想レポート(PDF)

◆H27年度上半期小スタジオ選考申込◆

◎使用期間:2015年10月1日(木)~2016年3月31日(木)

◎受付期間:2015年5月1日(金)~5月31日(日)※当日消印有効

  【小スタジオ選考申込について注意点】
 小スタジオ3は小スタジオ1・2と仕様が異なりますので、ホームページにて事前にご確認ください。

 *申請書類の使用希望スタジオの欄に
    小スタジオ1または2をご希望の場合は「小スタジオ」
  小スタジオ3をご希望の場合は「小スタジオ3」と明記してください。


◆大スタジオ・中スタジオ1・中スタジオ2選考申込◆

◎使用期間:2016年5月1日(日)~5月31日(火)

◎受付期間:2015年5月1日(金)~5月31日(日)※当日消印有効


◎応募方法
  
  下記のURLから使用申請書と使用計画書をダウンロードし、ご記入ください。
  選考申込には、登録申請団体が主催した過去の公演チラシ(過去の活動実績)の提出が必要です。
  
  ※団体登録をしていない場合は団体登録申請書の同時提出が可能です。
  ※各様式は水天宮ピット窓口でも配布しています。

  ダウンロードURL
  『団体登録申請書』 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/entry.doc(Word)
  『使用申請書』→http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/shinsei.doc(Word)
  『使用計画書』→http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/plan.doc(Word)

  記入例:必ず記入例をご参照ください。
  『団体登録申請書』 記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/entry_ex.pdf(PDF)
  『使用申請書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/shinsei_ex.pdf (PDF)
  『使用計画書』記入例 →http://www.geigeki.jp/suitengu/pdf/plan_ex.pdf (PDF)

ご記入いただいた書類は、水天宮ピットへ持参、または郵送にて受付いたします。

◎提出先

  〒103-0015 
   東京都中央区日本橋箱崎町18-14 
水天宮ピット

  ご不明な点がございましたらお問合せください   TEL:03-6661-6901


※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 14:34 | TrackBack

2015年05月04日

【ワークショップ・オーディション】箱庭円舞曲「11月公演および2016年公演の出演者募集」※5/9(土)18時〆切(メールまたは郵送)

 古川貴義さんが作・演出・主宰されるユニット箱庭円舞曲の出演者募集情報です。詳細は公式サイトでご確認ください。制作者も募集しています。

 箱庭円舞曲は「CoRich舞台芸術まつり!2011春」で5代目グランプリを獲得。古川さんのプロフィールはこちら

 ■箱庭円舞曲『美人だった(仮)』
  日程:2015年11月4日(水)~11月9日(月)@ザ・スズナリ
 ・ワークショップ・オーディション
  1.2015年5月17日(日)13:30~16:30
  2.2015年5月17日(日)18:30~21:30
  3.2015年5月24日(日)13:30~16:30
  4.2015年5月24日(日)18:30~21:30
   ※計4回のうちどれか
 ・〆切:5/9(土)18時(メールまたは郵送)

■ワークショップオーディション開催
「日常的に誤魔化している、実はシュールなやり取りを、冷静に捉え直します」

2015年11月4日(水)~11月9日(月)@ザ・スズナリ 第二十二楽章「美人だった(仮)」
および、2016年以降の箱庭円舞曲の公演に向けて、出演者を若干名募集致します。

◆応募資格:18歳以上の男女
※箱庭円舞曲の公演の観劇経験があること(DVDも可)

◆募集人数:若干名

◆日時:
1.2015年5月17日(日)13:30~16:30
2.2015年5月17日(日)18:30~21:30
3.2015年5月24日(日)13:30~16:30
4.2015年5月24日(日)18:30~21:30
※計4回のうちどれか

◆会場:都内施設
(ご応募頂いた方にメールでお知らせ致します)

◆締切:2015年5月9日(土)18:00(必着)

◆参加費:2,000円

※書類選考の後、5月11日(月)22:00までに、詳細をご連絡いたします。

    ■応募要綱■

   以下の内容の書類を、メール、または郵送にてお送り下さい。

    1. 氏名
    2. 生年月日
    3. 身長・体重
    4. 出身地
    5. 過去出演歴
    6. 携帯電話番号
    7. 携帯メールアドレス
    8. PCメールアドレス
    9. 上半身&全身の写真(メールの場合は添付)
    10. ご観劇された箱庭円舞曲の作品
    11. 希望の日取り

  送付先

   メール mail(アットマーク)hakoniwa-e.com
   郵送  〒151-0072 東京都渋谷区幡ヶ谷2-6-3 サンクレスト幡ヶ谷101
        箱庭円舞曲WSオーディション受付 宛


★制作担当者も募集しています。

2015年以降の公演活動を中長期的にサポートしてくださる制作スタッフを募集します。
興味のある方は、上記送付先までご連絡ください。
制作業務をサポートしてくださる方、ブレーンになって公演を運営してみたい方、
ちょっと興味があるだけなんだけど・・・、という方も、奮ってご応募ください。

◆求める人材:劇団運営・公演運営に、熱意を持って前のめりに考えてくださる方のご応募をお待ちしております。

◆募集人数:若干名

※クレジットはわかる範囲で載せています。順不同。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

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今、面白い演劇はコレ!年200本観劇人のお薦め舞台
   
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Posted by shinobu at 16:12 | TrackBack

2015年05月01日

メルマガ 2015年05月のお薦め舞台

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お薦めお芝居をご紹介しています

 2015年5月のお薦め舞台11本+αをご紹介します。

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 “しのぶの演劇レビュー” Vol. 127    2015.05.01  2,211部 発行

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   今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪
                   
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 ◎コートなしで外出できるようになり、快適で嬉しいです!花粉も収束!
  5月は話題作だらけ(笑)。新緑の道を闊歩して劇場へ参りましょう♪

    舞台には、あなたの心を揺さぶり、
      人生の輝きを増してくれる奇跡があります。

  “今から観られる面白い演劇”をご紹介します。
  お友達、ご家族、恋人と一緒に、どうぞ劇場を訪れてください!

 ◎facebookページ↓でブログ更新を報告しています。
   http://www.facebook.com/shinobureview
   よかったら「いいね!」をクリックしてくださいね♪


○○ 今回のもくじ
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 ◆1【今月のお薦め11本+α】
   
   ◎No.1→ままごと『わが星(再々演)』
       05/16-06/14三鷹市芸術文化センター星のホール
       ≪東京、小豆島≫
       http://wagahoshi.com/ ←音が鳴る場合あり。

 ◆2【先月のベスト3】

   ◎No.1→SPAC・静岡県舞台芸術センター『メフィストと呼ばれた男』
       04/24-26静岡芸術劇場
       http://www.spac.or.jp/15_mefisto-for-ever.html

 ◆3【「ふじのくに⇔せかい演劇祭」開催中!静岡で会いましょう♪】

   ◎劇場で次々に知人と再会できました。演劇ファンが静岡に集結中!
     http://www.spac.or.jp/worldtheaterfestivalshizuoka_2015.html

 ◆4【東京芸術劇場で子供と一緒に世界の舞台をはしご観劇!】

   ◎恒例の『ひつじ』は必体験!無料です!
     http://www.geigeki.jp/performance/theater092/

 ◆5【編集後記】

   ◎「第2回高校生劇評グランプリ」表彰式のご報告
   ◎東浩紀さんが経営するゲンロンカフェに鈴木忠志さん登場

 ◆6【このメルマガについての注意事項(毎月ほぼ同じ内容です)】

   ◎はじめての方はどうぞお読みくださいね♪


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 ◆1 【今月のお薦め11本+α】
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 ▽★印がいちおし公演です(3本)。
 ▽初日の早い順に並べています。
 ▽掲載内容:主催/企画製作・『題名』・日程・会場・税込価格・URL
 ▽氏名は敬称略で並びは順不同。座種の記述がない公演は全席指定。
 ※間違いがあるかもしれません。最新情報や詳細は公式サイトでご確認を。
 ※高額のお薦め公演が多かったので、10本から11本に増やしました。


1.パルコ・プロデュース『幕が上がる』
  05/01-24 Zeppブルーシアター六本木
  ☆出演:百田夏菜子 玉井詩織 高城れに 有安杏果 佐々木彩夏 伊藤沙莉
    芳根京子 金井美樹 井上みなみ 多賀麻美 藤松祥子 坂倉花奈
   脚本:平田オリザ 演出:本広克行
   6,500円 ※前売り完売。
    http://www.parco-play.com/web/program/makugaagaru/
   千秋楽↓は全国40館の映画館で生中継。全席指定3500円。
    http://www.parco-play.com/web/program/makugaagaru/#lv
   平田オリザさんの小説「幕が上がる」がももいろクローバー主演で
   映画化され、大いに話題になりました。小説も面白かったんですが、
   映画もまた素晴らしかった!感想ツイート↓
    https://twitter.com/shinorev/status/583231938715992065
   映画を監督された本広克行さんが舞台版の演出を手掛けます。
   映画版の脚本は喜安浩平さんでしたが、舞台版の脚本は平田さんです。
   映画版と比べるもよし、これを機会に文庫本↓を読んでみるもよし!
    http://tinyurl.com/ozluvrn
   私は東京の高校演劇の地区大会で審査員をさせていただいておりまして、
   昨秋は「これを読めば奨励賞は堅い!」と高校生に紹介しました(笑)。


2.青年団+大阪大学ロボット演劇プロジェクト『アンドロイド版「変身」』
  05/07-10早稲田小劇場どらま館
  ☆出演:リプリーS1(アンドロイド)、ティエリー・ヴュ・フー(声)、
    イレーヌ・ジャコブ、ジェローム・キルシャー、レティシア・スピガレリ、
    ティエリー・ヴュ・フー
   脚本・演出:平田オリザ
   (フランス語上演/日本語字幕付き)*未就学児童の入場不可。
   <整理番号付自由席> 前売・予約・当日共 学生=2,000円
   一般=4,000円 シニア(65歳以上)=3,000円
    http://www.seinendan.org/play/2015/03/4316
   カフカの小説「変身」を平田オリザさんがフランス人俳優と舞台化。
   機械の“アンドロイド”と人間の俳優が共演します。
   フランスの有名女優、イレーヌ・ジャコブさんの出演も話題。
   私は昨年10月に拝見して、すごく面白かったです。感想ツイート↓
    https://twitter.com/shinorev/status/520194584832249856
   新生した早稲田小劇場どらま館↓に行ってみるのもいいと思います。
    http://www.waseda.jp/student/dramakan/


3.Bunkamura『地獄のオルフェウス』
  05/07-31 Bunkamuraシアターコクーン
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:大竹しのぶ、三浦春馬、水川あさみ、西尾まり、峯村リエ、
    猫背椿、吉田久美、深谷美歩、粟野史浩、チャック・ジョンソン、
    冨岡弘、中村彰男、真那胡敬二、久ヶ沢徹、山本龍二、三田和代
   脚本:テネシー・ウィリアムズ 演出:フィリップ・ブリーン
   S席・10,000円 A席・8,000円 コクーンシート・5,000円
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_orpheus/index.html
   米国劇作家テネシー・ウィリアムズの恋愛悲劇に大竹しのぶさんと
   三浦春馬さんが主演。演出は英国人のフィリップ・ブリーンさん。


4.ホリプロ『舞台「夜想曲集」』
  05/11-24天王洲 銀河劇場
  ☆出演:東出昌大 安田成美 近藤芳正 渚あき 入来茉里
      長谷川寧 中嶋しゅう
   ミュージシャン:高橋ピエール 守屋拓之
   原作:カズオ・イシグロ(原題「Nocturnes」)
   脚本:長田育恵 演出:小川絵梨子 音楽:阿部海太郎
   S席8,500円 A席4,500円 U-25チケット4,500円
    http://hpot.jp/stage/nocturnes
   カズオ・イシグロさんの初短編集を世界で初めて舞台化。
   小説「わたしを離さないで」は映画化され、日本では舞台化も。
   脚本がてがみ座の長田育恵さん、演出が小川絵梨子さんですから
   否が応にも期待が高まります。映像で人気の東出昌大さんは初舞台。
   安田成美さん、近藤芳正さん、中嶋しゅうさんは小川演出の
   経験者なので、演技についても心配はないかと。


5.新国立劇場演劇『海の夫人』
  05/13-31新国立劇場小劇場
  ≪東京、兵庫≫
  ☆出演:麻実れい、村田雄浩、大石継太、眞島秀和、橋本淳、横堀悦夫、
      太田緑ロランス、山崎薫(崎は違う字)
   脚本:ヘンリック・イプセン 翻訳:アンネ・ランデ・ペータス 長島確
   演出:宮田慶子
   A席5,400円 B席3,240円 当日学生割引:50%割引
   Z席(当日券)1,620円 など
   割引詳細:http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/discount/
   Z席とは:http://www.nntt.jac.go.jp/ticket/index.html#seatZ
    http://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/150501_003733.html
   イプセン戯曲を宮田慶子さんが演出。麻実れいさんら出演者も豪華。
   A・ランデ・ペータスさんと長島確さんの新翻訳で宮田演出というと、
   『ヘッダ・ガーブレル』↓以来とのこと。約130年前のノルウェー戯曲を
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0917235551.html
   わかりやすく、新しく、立ち上げてくださることと思います。
   ※無料のマンスリープロジェクト↓あり。
    リーディング公演『スザンナ』05/24、26新国立劇場小劇場
    出演:青山眉子、津田真澄、山崎薫(崎は違う字)
    脚本:ヨン・フォッセ 演出:宮田慶子
    無料・要申し込み
     http://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/150407_006492.html


6.劇団俳優座『フル・サークル~ベルリン1945~』
  05/14-21紀伊國屋ホール
  ☆出演:中吉卓郎、中寛三、斉藤深雪、島英臣、小山力也、安藤みどり、
      齋藤隆介、芦田崇、藤田一真
   脚本:エーリヒ・マリア・レマルク、ピーター・ストーン
   訳・演出:勝田安彦
   一般A席5,400円 B席4,320円 学生3,780円 ※学生席はB席のみ
    http://bit.ly/1OTIZy9
    https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20150314130000.html
   時は1945年4月、ヒトラー自決の日。舞台はベルリンのアパート。
   どんでん返しが連続する、スリリングな戦場ラブロマンスだそうです。
   老舗劇団が全国公演も行った人気作を、約20年振りに再演。
   「百戦錬磨の名優たちが惚れこんだ伝説の名作戯曲、復活」↓
    http://www.confetti-web.com/sp/feature/article.php?aid=39&


7.ブス会*『女のみち2012 再演』
  05/22-31東京芸術劇場 シアターイースト
  ☆出演:安藤玉恵、内田慈、もたい陽子、高野ゆらこ、松本まりか、
      尾倉ケント、仗桐安
   脚本・演出:ペヤンヌマキ
   ブスシート(指定席・最前列・ポスター付)/当日・前売4000円
   一般シート(指定席)/当日・前売 4000円
   ※障害をお持ちの方は一般チケットの10%割引。付添1名無料。
   ※10歳未満の方の入場はご遠慮ください。
    http://busukai.com/stage/
    http://www.geigeki.jp/performance/theater082/
   ペヤンヌマキさん↓はAV監督で、劇団“ブス会*”主宰。
    https://twitter.com/peyoungmaki
   今回は『女のみち2012』の再演で、私は初演は拝見してません。
   2006年の『女のみち』↓はめちゃくちゃ面白かった!
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0706114411.html
   AV女優が集まる待合室が舞台の、赤裸々な会話劇です。
   無論大人向け!子供は観ちゃだめ!(10歳未満入場不可)
   安藤玉恵さん、内田慈さんら、女の私がうっとりの豪華キャスト。
   初演と同じキャストなのでクオリティーも約束されているかと。


8.Quaras『ブルームーン』
  05/23-06/14東京グローブ座
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:横山裕、マイコ、遠野あすか、上口耕平、木下あかり、
      山崎一、加賀まりこ
   脚本:青木豪 演出:鈴木裕美
   S席:¥8,800 A席:¥7,800 B席:¥5,800 ※未就学児童入場不可
    http://www.bluemoon-stage.jp/
    http://www.tglobe.net/lineup/bluemoon.html
   東京グローブ座は主に、ジャニーズ事務所所属のアイドルが主演する
   舞台を上演する劇場になっています。作・演出をはじめ、
   他のキャスト・スタッフが豪華なので観たくなる演目もよくあります。
   今回は米国作曲家リチャード・ロジャースの楽曲『ブルームーン』を
   題材にした青木豪さんの新作を鈴木裕美さんが演出。


9.こまつ座『戯作者銘々伝』
  05/24-06/14紀伊國屋サザンシアター
  ☆出演:北村有起哉、新妻聖子、玉置玲央、相島一之、阿南健治、
      山路和弘、西岡徳馬
   原案:井上ひさし 脚本・演出:東憲司 音楽:宮川彬良
   一般 8,000円 夜チケット 7,500円
   学生 5,500円※中学、高校、大学、各種専門学校、演劇養成所の学生対象
    https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20150314131500.html
    http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#189
   2010年に井上ひさしさんが亡くなったので、彼の新作上演はなくなった
   こまつ座ですが、戯曲に限らずさまざまな井上作品をもとに舞台を
   製作しています。今回は『戯作者銘々伝』『京伝店の烟草入れ』を素材に、
   劇団桟敷童子の東憲司さんが新作を書き下ろして演出されます。
   北村有起哉さん、新妻聖子さんら豪華キャスト。


10.劇団東演×劇団文化座共同企画『廃墟』
  05/29-06/01文化アトリエ、06/12-23東演パラータ
  ≪東京駒込・佐賀・東京下北沢≫
  ☆出演:沖永正志 藤原章寛 名越志保 能登剛 南保大樹 清川佑介 
      木野雄大 光藤妙子 古田美奈子 東さわ子
   作:三好十郎 演出:鵜山仁
   全席自由席 開場は開演の30分前
   一般4,000円 ユース2,500円 シニア3,700円(65才以上)
   +1チケット12,000円(東演パラータのみ)3名の代金で4名観劇。
    http://www.t-toen.com/play/sengo70.htm
   三好十郎戯曲を鵜山仁さんが演出。『廃墟』は一度↓観てまして、
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=25644
   また観たいと思っていました。老舗劇団が戦後70年の節目に
   選ぶ演目ですから、押さえておきたいところ。


11.大人計画・日本総合悲劇協会『不倫探偵 ~最期の過ち~』
  05/29-06/28本多劇場
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:松尾スズキ、片桐はいり、二階堂ふみ、伊勢志摩、皆川猿時、
      村杉蝉之介、近藤公園、平岩紙
   脚本・演出:久聖一、松尾スズキ
   前売・当日 6,800円
   ヤング券 3,800円(22歳以下対象の当日指定席引換券)
    http://otonakeikaku.jp/furin2015/index.html
   大人計画のプロデュース公演です。二階堂ふみさん舞台出演といえば
   岩松了作・演出『不道徳教室』↓を拝見し、彼女に魅了されました。
    http://mo-plays.com/fudoutoku/
   日本総合悲劇協会の過去レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2004/0601225548.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2002/1018002101.html


 ★★★────────────────────────────── 
  前売3000円台の気になる作品を6本ご紹介します。
 ──────────────────────────────★★★

《1》燐光群『屋根裏』
  05/02-11梅ヶ丘BOX
  ≪東京、岡山、松山、大阪、名古屋 シビウ、ブカレスト、他≫
  ☆出演:円城寺あや、中山マリ、鴨川てんし、川中健次郎、猪熊恒和、
    イ・ジュウォン、東谷英人、杉山英之、武山尚史、松岡洋子、
    樋尾麻衣子、田中結佳、宗像祥子、宇原智茂
   脚本・演出:坂手洋二
   整理番号付き全席自由【劇場へはどうかお早目に】
   一般前売3300円 ペア前売6000円 当日3600円 
   U-25(25歳以下)2500円 高校生以下2500円 ※未就学児の入場不可
    http://rinkogun.com/yaneura2015Tokyo.html 2003年レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2003/0520011718.html
    坂手さんのブログ:http://tinyurl.com/lcsefyj
   坂手洋二さんが作・演出される燐光群の代表作の再演、欧州ツアー。
   2002年初演で読売演劇大賞・最優秀演出家賞、紀伊國屋演劇賞・個人賞、
   読売文学賞を受賞。東京の梅ヶ丘BOXだけでも8度目の再演になります。
   梅ヶ丘BOXは非常に小さな劇場です。イス席があるかどうかも不明。
   早く予約して、早く劇場に行ってください。整理番号順入場です。
   【2015/05/01加筆】劇団から客席情報をいただきました。ありがとうございます!
    パイプ椅子45席+αとベンチシートが2列あり、残りは桟敷席とのこと。


《2》イキウメ『聖地 X(エックス)』
  05/10-31シアタートラム
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:浜田信也、安井順平、伊勢佳世、盛隆二、岩本幸子、森下創、
      大窪人衛、橋本ゆりか、揮也
   脚本・演出:前川知大
   一般4,200円/当日4,500円
   5/10はプレビュー公演で3,800円(各種割引なし/前売・当日共通)
   劇場会員、世田谷区民割引などあり。
    http://www.ikiume.jp/
    http://setagaya-pt.jp/theater_info/2015/05/x.html
   前川知大さんが作・演出される人気劇団イキウメ。『聖地 X』は
   2010年の『プランクトンの踊り場』↓をブラッシュアップした新作で、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0511235923.html
   SF推理「喜劇」になるそうです。前川さんは大規模の商業演劇だけでなく
   漫画原作↓などでも活躍中。所属俳優も着実に実力を伸ばされていて、
    http://morning.moae.jp/lineup/71
   安定した公演活動を継続している貴重な劇団です。


★《3》ままごと『わが星(再々演)』
  05/16-06/14三鷹市芸術文化センター 星のホール
  ≪東京、小豆島≫
  ☆出演:大柿友哉、黒岩三佳、斎藤淳子、寺田剛史、永井秀樹、中島佳子、
      端田新菜、山内健司
   脚本・演出:柴幸男 音楽=三浦康嗣 振付=白神ももこ
   【全席自由】【一般】前売3,500円・当日3,800円
   【学生】前売2,500円・当日2,800円 
   【高校生】1,000円 【小・中学生】500円
   *【未就学児】 5/29(金)、5/30(土)のみ入場可(無料)
   *劇場会員割引などあり。
    http://wagahoshi.com/ ←音が鳴る場合あり。
    http://mitaka.jpn.org/ticket/1505160/
   チケット詳細↓ 5月は前売り完売続出中。ご予約はお早目に。
    http://wagahoshi.com/post/109380983646/ticket

  ●お薦めポイント●
   岸田國士戯曲賞受賞作の一部新キャストによる再々演です。
   劇場も初演から同じですね。再演時に発行したメルマガ号外↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0420225339.html
   言葉、音楽、動きが一体となった斬新な演出で、
   戯曲↓が緻密な設計図であることも高く評価された作品です。
    http://wagahoshi.com/post/113501912361/planet
   未見の方は家族、恋人、友人とお誘いあわせの上、
   ぜひ体験してみてください。関連エントリー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1111222746.html
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0412204843.html
   蛇足ですが、この作品を青山円形劇場で観たかったなぁ…と思います。


《4》KAKUTA『ひとよ One Night(再演)』
  05/21-27ザ・スズナリ
  ≪東京、神奈川≫
  ☆出演:岡まゆみ、伊達暁、磯西真喜、久保貫太郎、松本亮、まいど豊、
      若狭勝也、桑原裕子、成清正紀、高山奈央子、佐賀野雅和、
      四浦麻希、異儀田夏葉
   脚本・演出:桑原裕子
   指定席 4,300円(前売り・当日共に)
   自由席 3,900円(東京公演のみ)
   学生割引 3,000円(劇団のみ取扱い)
   サービスデー 3,900円(前売り・当日、指定自由共に)
   「早割(チケットレス)」4月13日~5月6日の申込で指定席が4,000円。
    http://www.kakuta.tv/hitoyo2015/
   2011年初演作の再演。残念ながら私は初演を拝見していません。
   作・演出の桑原裕子さんは昨年の『痕跡』↓で鶴屋南北戯曲賞を受賞。
    http://www.kakuta.tv/information/198--18.html
   長年継続して活動している劇団の再演作なので手堅いかと。
   ザ・スズナリという小空間で観られるのも贅沢。


《5》快快『再生』
  05/21-30神奈川芸術劇場・大スタジオ
  ☆出演:大道寺梨乃、野上絹代、山崎皓司、天野史朗、後藤剛範、
      テンテンコ、中林舞
   原案:多田淳之介 演出:岩井秀人 プロデュース:北川陽子
   5/21-24は早割(既に前売り完売)
   早割一般3,000円 早割学生2,500円 早割当日3,500円
   一般 3,500円 学生 3,000円 当日 3,800円
   高校生以下無料(要予約、席数限定)
   リピーター 1,500円(半券提示必須、要予約)
    http://faifai.tv/news/faifai/2383/
   海外でも活躍しているパフォーマー集団“快快 FAIFAI”の新作。
   東京デスロックの多田淳之介さんの問題作『再生』を、ハイバイの
   岩井秀人さんの新演出で上演。何が生まれるやらドキわく!
   2006年『再生』初演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/1027001220.html
   2011年タダフラ版『再生』のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0815164549.html
   漫画家の久保ミツロウさんによるチラシ↓も話題です。
    http://natalie.mu/comic/news/140394
   私は初演で超感動。肉体に圧倒され、考え続ける演劇でした。是非。


★《6》城山羊の会『仲直りするために果物を』
  05/29-06/07東京芸術劇場シアターウエスト
  eyes plus
  ☆出演:石橋けい、松井周、岡部たかし、岩谷健司、東加奈子、
      吉田彩乃、遠藤雄弥
   脚本・演出:山内ケンジ
   前売:3,500円/当日:4,000円
   早期観劇割引(前売のみ):3,000円
   高校生割引:高校生=1,000円(枚数限定)
    http://shiroyaginokai.com/
    http://www.geigeki.jp/performance/theater084/
   前作『トロワグロ』↓で岸田國士戯曲賞↓を受賞したばかりの、
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/1202232055.html
    http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/award59.php
   山内ケンジさんの新作というだけで必見。大人向けです。
   山内さんはCMディレクターとしても有名で、映画監督でもあります。
   映画「ミツコ感覚」↓はヒリヒリしびれる面白さです。
    http://mitsukokankaku.jp/


 ☆☆☆────────────────────────────── 
  前売2000円台以下の気になる作品を3本ご紹介します。
 ──────────────────────────────☆☆☆

[1]渡辺源四郎商店『海峡の7姉妹~青函連絡船物語~』
  05/03-06ザ・スズナリ
  ≪東京、青森、函館≫
  ☆出演:工藤由佳子、三上晴佳、山上由美子(Wキャスト)、
      末安寛子(Wキャスト)、音喜多咲子、奥崎愛野、夏井澪菜、
      我満望美、工藤良平、佐藤宏之、北魚昭次郎
   脚本・演出:畑澤聖悟
   一般予約3,000円、一般当日3,500円、学生予約2,000円、学生当日2,300円、
   高校生以下無料(期日までに要予約。予約なければ高校生以下当日500円)
    http://www.nabegen.com/7simai/ ↓こりっちでカンタン予約!
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=63842
   黄金週間等の連休に東京公演に来てくださる青森拠点の劇団、
   渡辺源四郎商店(なべげん)の新作。なべげんは唯一無二。必見です。
   作・演出の畑澤聖悟さんは高校演劇界の超有名人。映画「幕が上がる」で
   話題沸騰の青森中央高校演劇部『もしイタ』を手掛けた人です。
   『もしイタ』はF/T14に招聘↓され、韓国公演を終えたばかり。
    http://www.festival-tokyo.jp/14/program/moshi-ita.html
   畑澤戯曲は老舗劇団のレパートリーとして上演が継続してますし、
   韓国ではロングラン上演を経て映画化が決まったものもあります。


★[2]ロズギル上演委員会『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』
  05/04-31 OFF OFFシアター
  ☆出演:浅野雅博、石橋徹郎
   作:トム・ストッパード 翻訳:平川大作 演出:鵜山仁
   前売・当日共通
   5月4日(月)~6日(水)(全席自由) 2,500円
   5月8日(金)~31日(日)(全席指定) 3.800円
   指定席限定リピーター割引…半券提示の当日券購入で指定席千円引き
   グループ割引…3人以上で当日券購入すると1名無料
   ※割引の併用不可。
    http://ameblo.jp/mojo-mickybo/
   ↓こりっちで直前公演の当日精算予約ができます。
    http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=64136
   文学座の浅野雅博さん、石橋徹郎さんによる2人芝居の1か月公演が、
   下北沢の小空間に再臨!前作『モジョ ミキボー』で、
   小田島雄志翻訳戯曲賞を受賞。3か所ツアーを実現した再演で
   メルマガ号外↓を配信しました。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0131003344.html
   『ローゼンクランツと~』という長い題名の1966年初演戯曲は、
   世界的に有名な英国劇作家トム・ストッパードさんの代表作の1つ。
   私は2000年に生瀬勝久・古田新太さん主演版を観たっきりです。
   シェイクスピア戯曲『ハムレット』↓を予習しておくといいかも。
    http://linear.blue/classic_music/hamlet
   タイトルの2人はハムレットの幼なじみなのです。
   『モジョ…』に続いて翻訳は平川大作さん、演出は鵜山仁さん、
   美術は乘峯雅寛さんと、スタッフも盤石の布陣。
   まずは早目に観に行って、気に入ったらお友達とリピートするもよし!


[3]クロムモリブデン『七人のふたり』
  05/22-06/02赤坂RED/THEATER
  ≪東京、大阪≫
  ☆出演:小林義典 武子太郎 花戸祐介 葛木英 金沢涼恵 吉田電話 
   森下亮 ゆにば 青地萌 池村匡紀 岡野優介 粕谷大介 きむらゆうか 
   久仁明 小林タクシー 戸村健太郎 土井玲奈 林芳弥
   脚本・演出:青木秀樹
   オトクロ!(一般)前売 3,000円 5/23・24(前売券のみ)
   オトクロ!(学生)※1前売 2,000円 5/23・24(前売券のみ)
   一般前売 3,500円 当日 3,800円
   学生 前売 2,500円 当日 2,800円
   観劇宿泊パックチケットあり。
    http://crome.jp/stage/7nin.html
   青木秀樹さんが作・演出されるクロムモリブデンは、毎回
   新作を上演し続ける劇団です。2013年にメルマガ号外↓を発行。
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/0307104848.html
   前回から劇団員以外の出演者を増やしており、完成度も作風も未知数。


≪オペラ≫

 ○東京二期会『ジューリオ・チェーザレ(エジプトのジュリアス・シーザー) 』
  05/23-24新国立劇場中劇場
   二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 オペラ全3幕
  ☆出演:東京二期会(Wキャスト)
   管弦楽:ニューウェーブ・バロック・オーケストラ・トウキョウ
   台本:ニコラ・フランチェスコ・ハイム
   作曲:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル 
   指揮:鈴木秀美 演出:菅尾友
   日本語字幕付き原語(イタリア語)上演
   S席¥10,000 A席¥8,000 学生席¥2,000 愛好会会員価格あり。
    http://www.nikikai.net/lineup/caesar2015/index.html
   ヨーロッパでもご活躍中の菅尾友さん↓演出のオペラです。残席僅か!
    http://www.nikikai21.net/blog/2015/04/post_565.html
   2012年の『フィガロの結婚』↓はあまりに素晴らしくて、
    http://tinyurl.com/o5lhuuf
    舞台写真:http://tinyurl.com/lznd2cl
   カーテンコールでは肩が痛くなるほど拍手をし続けました。
   菅尾さんは11月にも↓日生劇場でオペラを演出されます。
    http://tinyurl.com/lucmmob


≪ミュージカル≫

 ○東宝『ミュージカル「レ・ミゼラブル」』
  04/13-06/01帝国劇場(4/17初日)
  ≪東京、愛知、福岡≫
   出演者・スタッフ:公式サイトでご確認ください。
   S席13500円 A席9000円 B席4000円
   ※プレビュー公演 S席11000円 A席8000円 B席3500円
   ※未就学児童の入場不可
    http://www.tohostage.com/lesmiserables/
   *メルマガ先月号より再掲。
   超有名ミュージカルの新演出版、再び。『レ・ミゼラブル』は
   一生に一度はご覧いただきたい傑作です。映画↓も素晴らしかったです。
    http://www.t-joy.net/lesmiselables/lesmiselables.htm


≪ご参考≫
 「しのぶの演劇レビュー」↓に今月のしのぶの観劇予定あり。
  http://www.shinobu-review.jp/schedule.html


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 ◆2 【先月のベスト3】
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1.SPAC・静岡県舞台芸術センター『メフィストと呼ばれた男』
  04/24-26静岡芸術劇場
  ☆税金で運営されている公立劇場に時の政府が介入し、現場で働く
   演出家、俳優、スタッフはどうなったのか。
   ナチス政権下のドイツの公立劇場を舞台にした人間ドラマです。
   多数引用される古典戯曲の劇中劇の巧妙さと、名ゼリフを楽しみつつ、
   歴史が軽んじられる今の日本を憂い、身につまされました。
   猛スピードの時代の変化の中で、芸術が芸術としてあり続けることは、
   非常に困難なのだと改めて感じました。
   http://www.spac.or.jp/15_mefisto-for-ever.html

2.新国立劇場演劇『ウィンズロウ・ボーイ』
  04/09-26新国立劇場小劇場
  ☆やはりテレンス・ラティガン戯曲は素晴らしい!真摯かつ丁寧な
   上演のおかげで「いいお芝居観た~!」という充実感が得られました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0411223440.html

3.Bunkamura『禁断の裸体』
  04/04-25 Bunkamuraシアターコクーン 
  ≪東京、大阪≫
  ☆人気スターによる体当たりの性愛場面も見どころでしたが、
   家族の確執、禁忌(タブー)、排外主義といった現代に通じるテーマが
   わんさか盛り込まれた戯曲も素晴らしく、大劇場で通用する
   娯楽作に仕上げた三浦大輔さんの演出力に感嘆しました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0421222759.html

  その他は飴屋法水『コルバトントリ』、Rosas『DRUMMING(ドラミング)』、
  さいたまネクスト・シアター『リチャード二世』、
  ホリプロ『デスノート The Musical』、
  スイッチ総研『六本木アートナイトスイッチ』、
  カンパニーデラシネラ『ある夜の出来事』、
  演劇講座「テレンス・ラティガンの世界」(講師:広川治)、等。


 ◎メルマガのバックナンバーはこちら↓で全て公開中!
   http://archive.mag2.com/0000134861/index.html
  メルマガ号外は誰が観ても楽しめそうなものを選んで発行しています。
  2015年5月(観劇数14作品)は残念ながら発行せず。


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 ◆3 【「ふじのくに⇔せかい演劇祭」開催中!静岡で会いましょう♪】
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 ◎芸術総監督の宮城聰さん率いる静岡県舞台芸術センター(SPAC)が、
  4/24から「ふじのくに⇔せかい演劇祭」を開催中! 

  SPAC「ふじのくに⇔せかい演劇祭2015」4/24(金)~5/6(水・祝)
   http://www.spac.or.jp/worldtheaterfestivalshizuoka_2015.html
   http://www.facebook.com/SPACshizuoka
   https://twitter.com/_SPAC_
  プレス発表会の写真レポート↓を書きました。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0327200804.html

  CINRA↓「世の中から「芸術」が見放されないために、公立劇場の危険な戦い」
   http://www.cinra.net/interview/201504-spac
  (インタビュー・テキスト:徳永京子)

  私は4/26にSPACの新作『メフィストと呼ばれた男』を拝見し、
  5月のゴールデンウィーク中にも2回伺う予定です。
  はしご観劇ができるタイム・テーブルですので、
  この機会に新緑の季節の静岡旅行もご検討ください♪

  メルマガ先月号↓でご紹介しなかった、気になる3作品はこちら。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0401000043.html
  薫風さわやかな5月の静岡でお会いしましょう♪


 ○『ベイルートでゴドーを待ちながら』
  05/02-04舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
  出演:イサーム・ブーハーレド、ファーディー・アビーサムラー
   http://www.spac.or.jp/15_page-7.html
  見どころ紹介:http://tinyurl.com/kzl7kvp
  ベケット作『ゴドーを待ちながら』のシチュエーションで
  レバノンの日常を描く2人芝居。

 ○『小町風伝』
  05/04-06舞台芸術公園 屋内ホール「楕円堂」
  出演:演戯団コリぺ
  脚本:太田省吾 演出:イ・ユンテク(李潤澤)
   http://www.spac.or.jp/15_the-tale-of-komachi.html
  見どころ紹介:http://tinyurl.com/mq7lg2g
  沈黙劇として上演された太田省吾さんの岸田國士戯曲賞受賞作を、
  韓国の劇団がイ・ユンテクさんの演出のもと、言葉を復活させて上演。


 ○『聖★腹話術学園』
  05/05-06静岡芸術劇場
  脚本:アレハンドロ・ホドロフスキー
  演出:ジャン=ミシェル・ドープ
   http://www.spac.or.jp/15_the-ventriloquists-school.html
  見どころ紹介:http://tinyurl.com/lf3rkl3
  映画監督としても有名なホドロフスキーさんの脚本です。
  大きな人形と俳優が共演するベルギーの不思議な人形劇。
  

 ≪チケット≫
  一般大人4,100円/大学生・専門学校生2,000円/高校生以下1,000円
  全演目パスポート:一般17,000円 その他会員割引など多数あり。
  ※体験型演劇、映像上映のチケット価格等は公式サイトでご確認を。
   http://www.spac.or.jp/ticket


 *5月中旬には「ふじのくに野外芸術フェスタ2015」↓が開催されます。
   http://spac.or.jp/open-airperformingartsfestivalundermtfuji_2015.html
  昨年のアヴィニョン演劇祭で大絶賛を浴びた作品が、
  フランス公演と同じリング状の舞台美術で、静岡の野外で観られます!
  神奈川での凱旋公演は室内でした。野外であの雰囲気が再現されるかも。

 ・『マハーバーラタ~ナラ王の冒険』
   05/15-17駿府城公園
   <全席自由> 一般大人:4,100円
    http://www.spac.or.jp/15_yagai_mahabharata.html
   アヴィニョン公演のレビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/0817221720.html


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 ◆4 【東京芸術劇場で子供と一緒に世界の舞台をはしご観劇!】
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 ◎子供も大人も楽しめる舞台を海外から集めるTACT/FESTIVAL2015。
  今年は東京芸術劇場(池袋)で3演目を観られます。
  なかでも無料の『ひつじ』は必見!セット券もありますので、
  親子、お友達、恋人同士でのはしご観劇をどうぞご検討ください。

 ・劇団コープス『ひつじ』 ※無料!
  05/03-06東京芸術劇場ロワー広場
   http://www.geigeki.jp/performance/theater092/
  2012年のレビュー↓ 観客を見ているのも楽しいです!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2012/0902221849.html

 ・クレール・リュファン『眠れない… -L'Insomnante』
  05/03-06東京芸術劇場シアターイースト
   http://www.geigeki.jp/performance/theater088/
  天井に敷き詰められた枕がいい感じですね。映像↓
   https://www.youtube.com/watch?v=3jmK3OOU2eE

 ・ジョゼ・モンタルヴォ『アサニシマサ~魔法の呪文』
  05/03-06東京芸術劇場シアターウエスト
   http://www.geigeki.jp/performance/theater089/
  ダンスと最先端の映像が融合する舞台。映像↓
   https://www.youtube.com/watch?v=A71_B5x5e84

 ≪チケット≫
  大人2,500円 こども(高校生以下)500円
  2演目セット券(『眠れない』+『アサニシマサ』)大人4,000円
  ※就学以上のお子様のご家族同伴での鑑賞推奨。
  ※障害をお持ちの方:割引料金にて観劇可能。

 ♪芸劇のベルギービール・カフェ↓で昼からビールは至福かと♪
   http://tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13146508/


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 ◆5 【編集後記】
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 ◎昨年秋から3月までに比べると、4月はずいぶんと観劇に復帰できました。
  ただ、まだそんなに本数は観られない状況です。このメルマガは
  「今、面白い演劇はコレ! 年200本観劇人のお薦め舞台♪」という
  名称ですが、今年は年200本観られるのかどうか…。
  もともとサブタイトルのような名称なので、全部削除して、
  メルマガ「しのぶの演劇レビュー」だけにしちゃうかも…。


 ◎選考委員をつとめました「第2回高校生劇評グランプリ」
  表彰式のご報告エントリー↓をアップしました。よかったらご覧ください。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0427152958.html
  文楽の人形遣いの桐竹勘十郎さんのお言葉に感激しました。
  受賞した高校生の発言や記念写真、ツイッターのまとめもあります。


 ◎東浩紀さんが経営するゲンロンカフェのイベントには、演劇関係者も
  多く登壇されています。5月はなんとSCOT↓の鈴木忠志さん!
   http://www.scot-suzukicompany.com/

 ・ゲンロン「鈴木忠志×東浩紀 司会:上田洋子
  「テロの時代の芸術ーー批判的知性の復活をめぐって」」
   05/23ゲンロンカフェ
   前売券2,600円(1ドリンク付き)。
   ※当日、友の会会員証/学生証提示で500円キャッシュバック。
   ※他に友の会会員限定最前列席などあり。 
    http://peatix.com/event/85894

  以下も気になるのでご紹介します。映画『フタバから遠く離れて』は
  現在も避難中の福島県・双葉町民の日常を追ったドキュメンタリー。
   https://www.facebook.com/futabakara
  私は第一部だけ拝見しました。お薦めです。

 ・ゲンロン「舩橋淳×東浩紀 司会:津田大介
  「原発事故を表象する 映画『フタバから遠く離れて』関連トークショー」
   05/02 (土) ゲンロンカフェ
   前売2600円(1ドリンク付き)
   ※ゲンロン友の会会員証または学生証の提示で2100円(1ドリンク付き)。
    http://peatix.com/event/85058


 ◎ナショナル・シアター・ライヴ2015のラインナップはこちら↓
   https://www.facebook.com/ntlivejp/posts/1545673952344307
  極上だった「欲望という名の電車」のレビュー↓ 
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0310135023.html
  今月は「二十日鼠と人間」↓5/15(金)~20(水)です。
   http://www.ntlive.jp/theater.html#theaterbox3
  観客は無論、俳優はじめ作り手の皆さんも必見かと。レベルが高いんです!


 ◎渋谷で現代演劇ポスター展があります。5/1、5/2はトークライブあり。

 ・ポスターハリス企画制作「現代演劇ポスター展
   -演劇の記憶、時代の記憶、都市の記憶-」
  05/01-06ヒカリエホールA
  一般1000円 大学生500円 高校生以下無料
  前売り一般800円(チケットぴあにて販売)
   http://www.hikarie.jp/event/detail.php?id=2099


 ◎おすすめ舞台中継など on TV(おすすめがある時だけ掲載)

  【WOWOWライブ】5月4日(月・祝)18:00~
   「井上芳雄 シングス・ディズニー~ワン・ナイト・ドリーム!」
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106620/index.php
   2015年2月18日に上演されたコンサートです。
    http://www.harmonyjapan.com/yoshioinoue/

  【WOWOWライブ】5/9(土)19:00~
   歌謡ファンク喜劇『いやおうなしに』
    http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106633/
   出演:古田新太、小泉今日子、、田口トモロヲ、高畑充希、他
   脚本:福原充則 演出:河原雅彦
   音楽:Only Love Hurts(面影ラッキーホール)

  【NHK BSプレミアム】5月11日(月)0:00~4:30[5月10日(日)深夜]
   現代演劇の点と線 VOL2“はなしことば論”
   チェルフィッチュ『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』、
   地点『三人姉妹』、古典落語『死神』
    http://www4.nhk.or.jp/p-stage/x/2015-05-10/10/33375/
    http://enterstage.jp/news/2015/04/002441.html
   出演:映画監督の青山真治、落語家の立川志らく、
    チェルフィッチュ主宰の岡田利規、地点主宰の三浦基、ほか。
   『三人姉妹』レビュー↓
    http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0315164608.html

  【NHK Eテレシアター】5月24日(日)14:30~17:00放送予定
   Bunkamura『プルートゥ PLUTO』
    http://www4.nhk.or.jp/P3386/
    https://twitter.com/Bunkamura_info/status/591415773974888448
   出演:森山未來 永作博美 他
   原作:浦沢直樹 演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
    http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/15_pluto/


 ◎地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書いています。
  2015年4月は下記の5作品を拝見しました(順不同)。
  ・「幻肢」←ホラー色も濃い純愛サスペンス。
    http://genshi-movie.com/
  ・「蜩ノ記」←信念を貫く美徳に共感はするけど切腹は…。
    http://www.higurashinoki.jp/
  ・「まほろ駅前狂騒曲」←設定に無理を感じる部分もあったが楽しんだ。
    http://www.mahoro-movie.jp/
  ・「わたしの、終わらない旅」←原爆・水爆実験地の今。衝撃。お薦め。
    http://www.cine.co.jp/owaranai_tabi/
  ・「小川町セレナーデ」←オカマ、娘、母のプチ大河ドラマ。面白い!
    http://ogawacho.com/


 ◎wonderlandに私のインタビュー記事↓が掲載されました(2015年2月)。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2015/0318152052.html
  2013年9月の東大生によるインタビュー↓もよかったらどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2013/1120155340.html


 ◎当メルマガがまぐまぐ大賞2014・無料部門の
  エンターテイメント・ジャンルで4位に入賞↓しました!
   http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2014/1221174834.html
  まぐまぐ↓「【演劇好き必読】珠玉の演劇上演情報を無料で手に入れる!」
   http://www.mag2.com/p/news/3886


 ◎注目している役者さんに「しのぶさんのサイトでいつも
  オーディション情報をチェックしています」と言われて嬉しい!
  「受かりました!」と言われるともっと嬉しい♪
  「しのぶの演劇レビュー」に情報掲載をご希望の方は、
  お問い合わせフォーム↓からどうぞ。
   http://www.shinobu-review.jp/contact/
  ※必ず掲載するわけではありません。ご了承ください。


 ◎ツイッターやってます!フォロワー約5700人に感謝♪
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  観劇感想の速報もたまにつぶやきます。
  震災・原発事故、選挙関連のリツイートも多いです。


 ◎新聞・雑誌などに執筆する仕事をしています。
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   http://stage.corich.jp/
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