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Shinobu's theatre review
しのぶの演劇レビュー
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REVIEW

2015年05月28日

ブス会*『女のみち2012 再演』05/22-31東京芸術劇場シアターイースト

 AV監督でもあるペヤンヌマキさんが2012年に発表した『女のみち2012』の“再創造”。東京芸術劇場の芸劇eyesに選ばれた公演です。上演時間は約1時間40分。

 ※レビューは2017/11/29に公開しました。

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
 舞台はとあるAV撮影現場の控室。そこに、かつて企画単体女優として一世を風靡した女優、小森カスミがやってくる。彼女は6年前にAV業界から足を洗ったのだが、わけあって女優に復帰した。そこには、かつてのカリスマレズ女優三代目橘リカコ、人気痴女系女優ルミ、バイセクシャルの女優カエデが待っていた。この日の撮影は、小森カスミの華々しい復帰第1作…ではなく、メインの女優を熟女軍団が犯すという内容だ。人気女優だった小森カスミも、6年経った今では、メインは厳しく、レズの責め役の一人という地味な復帰しかなかった。そして、この日のメイン女優は、元芸能人の単体女優マリナだ。マリナはプライドだけは高くわがままで、撮影現場はまたもや混乱してい
 ≪ここまで≫

 生きることと性の仕事を俯瞰して描いた、大人の演劇でした。

 ここからネタバレします。

 AV女優という職業から、「使い捨てにされる人間」について考えました。AV女優に限らずとも、そういう職業はあるでしょうけど。いつも飯島愛さんを思い出します。
 “賞味期限切れの女性”というキャッチコピーについてもイメージを膨らませました。結婚、出産、離婚を経て、一人で稼いで生きていくことについて。今、配偶者がいる人も離婚の可能性はありますしね。

 最後に小森カスミ(内田慈)が舞台奥の搬入口を開けて、一人で出ていく後姿には、一人で生きる覚悟をした(せざるを得ない)女性の悲しさ、美しさがあって、ズーンと重たいものをお腹に感じました。

 ≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
  出演:ペヤンヌマキ(ブス会*主催、脚本・演出家)
  ゲスト:上野千鶴子(社会学者)、司会:雨宮まみ(ライター)

第5回ブス会*
出演:安藤玉恵(カリスマ)、内田慈(元ロリ)、もたい陽子(巨乳)、高野ゆらこ(女王様)、松本まりか(元アイドル)、尾倉ケント(AD)、仗桐安(監督)
脚本・演出:ペヤンヌマキ
美術/田中敏恵 照明/伊藤孝(ART CORE)
映像・宣伝美術/冨田中理(Selfimage Products) 
音楽/和田俊輔
音響/佐藤こうじ(Sugar Sound) 
舞台監督/金安凌平 
小道具/田村優依
ヘアメイク/中西瑞美 
宣伝写真/宮川舞子 
舞台写真/曳野若菜
WEB/rhythmicsequences 
制作進行/榎本靖 
制作/黒澤友子
【休演日】5/26【発売日】2015/04/11
ブスシート(指定席・最前列・ポスター付)/当日・前売4000円
一般シート(指定席)/当日・前売 4000円
※ブスシートはブス会・ローソンチケットのみでの取扱い
※障害をお持ちの方は、一般チケットの10%割引(3,600円)にてご観劇いただけます。お付添の方は1名様まで無料です。東京芸術劇場ボックスオフィスにて前売のみ取扱い。
http://www.geigeki.jp/performance/theater082/
2006年のレビュー:http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2006/0706114411.html

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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Posted by shinobu at 2015年05月28日 23:29 | TrackBack (0)